説明

画像形成装置

【課題】搬送路における複数の部品からなる一方の構成部材を移動させるリリース手段を簡単且つコンパクトにする。
【解決手段】メインフレーム24の平面部の左右両側から立ち上がる一対の側板25bうちの一対又は一方の側板に移動可能に配置されたリリースロッド50により、搬送路の一方の複数部品(プラテン22、排紙駆動ローラ36a、SB駆動ローラ37a)からなる構成部材が、前記搬送路の隙間を広狭可変となるように構成されているものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに厚みが異なる2種類の被搬送媒体を搬送可能で、且つ紙ジャム処理可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、被搬送媒体を搬送する搬送装置が提供されている。この搬送装置は、プリンタや、印刷・スキャン・コピー機能等を備えた複合機などの画像形成装置に用いられる。この画像形成装置は、上述の搬送装置と、この搬送装置により搬送される被搬送媒体に画像を記録する記録部と、この記録部及び搬送装置を収容する筐体(装置本体)と、を備える。
【0003】
搬送装置には、記録用紙(以下、単に用紙という)などである被搬送媒体に加え、CDやDVDなどが載置される媒体トレイなどである他の被搬送媒体を搬送できるように、搬送路の隙間(被搬送媒体が通過できる隙間)を拡張する搬送路拡張手段を備えたものがある(特許文献1参照)。特許文献1に記載されたインクジェット記録装置では、搬送路は、搬送ローラ対や排紙ローラ対や互いに対向するプラテンと記録ヘッドなど複数の部材対により形成されている。各部材対における一方の部材は姿勢変化可能に設けられている。搬送路拡張手段は、筐体の外部に露出する操作レバーと、この操作レバーの運動を各部材対の上記一方の部材にそれぞれ伝達する駆動伝達装置と、を備え、ユーザにより操作レバーが操作されることにより、部材対の上記一方の部材を他方の部材からそれぞれ引き離し、搬送路を拡張する(拡張することをリリースするという)リリース手段が備えられている。
【0004】
他方、記録ヘッド(記録部)及びプラテンを備えた記録部ユニットと、その下方の給紙カセット上の用紙に接触する給紙ローラが備えられた給紙アームと、これにより搬送される用紙をプラテン上に案内するUターン搬送路とを備えた画像形成装置であって、このプラテンを搬送方向の上流側部位と下流側部位とに分轄し、このプラテンの下流側部位は、水平状の姿勢と、上流側端が下向きに傾斜する姿勢とに切換可能に構成されている。また、この下流側部位よりも下流側には、スイッチバックローラ対(または逆転可能な排紙ローラ対)を設け、さらに、用紙をUターン搬送路の搬送するための反転搬送路を設ける。そして、両面画像形成(両面印刷)するときには、給紙カセットから送られた用紙の上面に画像形成(印刷ともいう)した後、スイッチバックローラ対の位置まで用紙の搬送方向上流側端部を送り、次いでスイッチバックローラ対を逆転させると共にプラテン下流側部位を下向き傾斜させて、用紙を反転搬送路から再度Uターン搬送路を介して記録部に送り、用紙両面画像形成する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−94740号公報
【特許文献2】特開2006−327793号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されたリリース手段では、一の操作レバーで同時に複数の部材の姿勢変化を開始させるための連動機構を有し、構成が複雑であるから、操作レバーの操作荷重が大きく、使い勝手が悪いという問題がある。他方、特許文献2に記載された両面画像形成可能な装置で、プラテンと記録部の間や、反転搬送路などで、紙ジャムが発生した場合にこれらの搬送路の隙間を拡張する装置として、特許文献1に記載されたリリース手段を適用するとしても、上記と同様の問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、リリース手段の構成を簡単化でき、ひいてはコンパクトにできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の画像形成装置は、装置本体内の下方の給紙カセットから被搬送媒体を1枚ずつ記録部に給送する給紙手段と、被搬送媒体へ画像形成する記録部と、この記録部を通過する被搬送媒体の搬送路とを備えた画像形成装置であって、前記搬送路は、前記給紙手段を支持する平面部と、この平面部の左右両側から立ち上がる一対の側板とを備えたメインフレームに囲まれ、前記一対又は一方の側板に対して移動可能に配置されたリリース手段により、前記搬送路の一方の複数部品からなる構成部材が、前記搬送路の隙間を広狭可変となるように構成されているものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記リリース手段は、前記側板に沿って前記被搬送媒体の搬送方向と平行に移動可能に構成されているものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記一方の構成部材は、プラテン、排紙ローラ対及びスイッチバックローラ対の駆動ローラを含む複数の部品であり、前記一対又は一方のリリース手段により、前記複数の部品を一括して移動させるものである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記リリース手段は、前記側板のうち前記搬送路が配置された内側面に沿うように支持され、前記側板の外側面側には、前記被搬送媒体の搬送のための駆動モータ及び伝動機構が配置されているものである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の画像形成装置において、前記搬送路より下方であって前記メインフレームとの上下空間内には、前記スイッチバックローラ対の駆動により被搬送媒体を前記記録部へ反転搬送するための反転搬送路が形成されているものである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置において、前記リリース手段は、前記側板の延びる平面と直交する方向の厚さが薄い扁平板状であり、前記給紙カセットの挿入口に近い一端側に把持部が設けられたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、メインフレームの平面部の左右両側から立ち上がる一対の側板うちの一対又は一方の側板に対して移動可能に配置されたリリース手段により、前記搬送路の一方の複数部品からなる構成部材を一挙に作動させて、前記搬送路の隙間を広狭可変となるように構成されているものであるから、リリース手段が簡単な構成となり、ひいてはコンパクトにできるという効果を奏する。
【0015】
請求項2に記載の発明では、前記リリース手段は、前記側板に沿って前記被搬送媒体の搬送方向と平行に移動可能に構成されているものであるから、リリース手段の操作が容易である。
【0016】
請求項3に記載の発明では、前記一方の構成部材は、プラテン、排紙ローラ対及びスイッチバックローラ対の駆動ローラを含む複数の部品であり、前記一対又は一方のリリース手段により、前記複数の部品を一括して移動させるものであるので、リリース操作が簡単且つ迅速にできるという効果を奏する。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、前記リリース手段は、前記側板のうち前記搬送路が配置された内側面に沿うように支持され、前記側板の外側面側には、前記被搬送媒体の搬送のための駆動モータ及び伝動機構が配置されているものであるから、リリース手段を前記駆動モータ及び伝動機構が配置されている箇所の邪魔にならない箇所に配置でき、画像形成装置全体をコンパクトにできるという効果を奏する。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、前記搬送路より下方であって前記メインフレームとの上下空間内には、前記スイッチバックローラ対の駆動により被搬送媒体を前記記録部へ反転搬送するための反転搬送路が形成されているものであるので、スイッチバックローラ対のリリースにより、反転搬送路ないの紙ジャム処理が容易にできる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、前記リリース手段は、前記側板の延びる平面と直交する方向の厚さが薄い扁平板状であり、前記給紙カセットの挿入口に近い一端側に把持部が設けられたものであるから、リリース手段自体の構成をコンパクトにできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】複合機の斜視図である。
【図2】プリンタ部の模式的な断面図である。
【図3】プリンタ部の斜視図である。
【図4】キャリッジを省略して示す搬送装置の平面図である。
【図5】(A)は図4のVA-VA 線矢視断面図、(B)は図4の別の箇所の断面図である。
【図6】駆動部を含む搬送装置の平面図である。
【図7】(A)は図6のVIIA-VIIA 線矢視側面図、(B)は図6のVIIB-VIIB 線矢視側面図、(C)は図6のVIIC-VIIC 線矢視断面図である。
【図8】インナーフレーム組の部材分解斜視図である。
【図9】インナーフレーム組の平面図である。
【図10】(A)は図9のX-X 線矢視で示す搬送押えローラ用のカムのリリース位置の側面図、(B)は同じくカムの非リリース位置を示す側面図である。
【図11】(A)はPF駆動部の平面図、(B)は同じく斜視図である。
【図12】両面印刷状態のプリンタ部の断面図である。
【図13】リリースロッドと側板の斜視図である。
【図14】(A)は図6のXIVA-XIVA 線で示す非リリース姿勢のリリースロッドと側板の側断面図、(B)は同じくリリース姿勢のリリースロッドと側板の側断面図である。
【図15】(A)は図6と同じ断面で示すリリース姿勢のリリースロッド示す図、(B)は同じくリリース姿勢のプラテン等の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、本発明の画像形成装置の好ましい実施形態として、スキャン・印刷・コピー・ファックス機能を備えた図1の複合機10が説明される。なお、外形直方体状に形成された複合機10の高さ方向(Z軸線方向)が上下方向と定義され、奥行き方向(Y軸線方向)が前後方向と定義され(なお、前又は前側とは後述の凹所11aの開口部11bを有する側を言い、後、後部又は奥側とは後述のUターン経路を有する側をいう)、幅方向(X軸線方向)が左右方向と定義されて(図1参照)、以下説明がされる。
【0022】
[複合機10の概要]
複合機10は、プリンタ筐体11と、このプリンタ筐体11の上面に載置されたスキャナ筐体12と、このスキャナ筐体12の上面に載置された原稿カバー13と、を備える。原稿カバー13は、開閉可能にスキャナ筐体12に支持され、開閉されることでスキャナ筐体12と共に原稿を挟む。この原稿の画像は、スキャナ筐体12に収容されたフラットベッドスキャナなどの不図示のスキャナにより走査されて取り込まれる。スキャナを収容したスキャナ筐体12は、プリンタ筐体11に開閉可能に支持されている。
【0023】
プリンタ筐体11は、給紙カセット14を収容する凹所11aを下部に備え、給紙カセット14を引き出し可能に支持する。給紙カセット14は、ユーザによりプリンタ筐体11の前面の開口部11bから引き出され、用紙などである第1被搬送媒体19が載置される。第1被搬送媒体19には、プリンタ筐体11に収容されたプリンタ部15により画像が記録される。
【0024】
プリンタ部15や上述のスキャナの制御は制御部により行われる。制御部は、制御基板に実装されたマイコンなどの種々の電子部品により実現される。制御部には、プリンタ筐体11に装着された図1の操作パネル16やパソコンなどの外部機器から信号が入力され、入力した信号により、制御部は、スキャナを駆動させたり、スキャナで取り込んだ画像をパソコンや電話回線に送出したり、スキャナで取り込んだ画像やパソコンや電話回線から入力された画像を第1被搬送媒体19や、第2被搬送媒体に記録させる。第2被記録媒体は、CDやDVDであり、不図示のトレイに載置される。トレイは、例えば第2被搬送媒体が嵌る円形状の凹所を備える厚さ数mmの板状に形成される。トレイは、プリンタ部15が備える後述のトレイガイド(不図示)にユーザにより載置される。
【0025】
[プリンタ部15]
プリンタ部15は、図2に示されたように、給紙カセット14からUターン経路32へ第1被搬送媒体19を給送する給紙手段41と、Uターン経路32から記録部20を経て排紙方向へ第1被搬送媒体19を搬送する搬送路31及び搬送手段30と、搬送される被搬送媒体に画像を形成する記録部20と、第1被搬送媒体19に両面印刷(両面画像形成)するときUターン経路32の終端部へ第1被搬送媒体19を搬送する反転搬送路34と、を備える。なお、搬送手段30は、後述のように第1被搬送媒体19を直接搬送し、第2被搬送媒体をトレイごと搬送する。第1被搬送媒体19及びトレイは請求項に記載の被搬送媒体に相当する。
【0026】
[記録部20(請求項でいう記録部)]
記録部20は、給紙カセット14の後部の上方に配置された板状のプラテン22と、このプラテン22の上方に対向配置された記録ヘッド21と、この記録ヘッド21が下面に備えられたキャリッジ17を左右方向にスライド可能に支持する一対のレール体23a、23bと、この一対のレール体23a、23bなどを支持するメインフレーム24を備える。
【0027】
[記録ヘッド21]
記録ヘッド21は、下方に開放する吐出口を有するノズルを備え、このノズルが圧電素子などにより変形されることで吐出口からインク滴を下方のプラテン22に向けて吐出する。後述されるように、第1被搬送媒体19及びトレイは、プラテン22上を搬送される。第1被搬送媒体19及びトレイの搬送と、記録ヘッド21の左右方向に沿った移動とにより、プリンタ部15は、第1被搬送媒体19及び第2被搬送媒体の表面のほぼ全面に画像を記録し得る。記録ヘッド21は、プラテン22と共に後述の搬送路31の一部を形成し、搬送手段30の一部でもある。プラテン22については後述される。
【0028】
[給紙手段41]
給紙手段41は、図2に示されたように給紙カセット14の後部の上方に配置され、支軸42とアーム43とその先端の給紙ローラ44とを備えている。支軸42は、メインフレーム24の底部である平面部24aにその中心軸を中心に回転可能に支持され、右側板25aの外側に配置された駆動部26により回転される。アーム43には支軸42の回転を給紙ローラ44に伝達する複数個の伝達ギア(不図示)が設けられた構成を有する。給紙ローラ44は、アーム43が支軸42周りに回転することで給紙カセット14に載置された第1被搬送媒体19に接触し、支軸42が回転することにより給紙ローラ44が回転することで第1被搬送媒体19を以下に説明される搬送路31に送り出す。
【0029】
[メインフレーム24]
メインフレーム24は、図2、図3等に示されたように、支軸42より下方位置の平面部24aと平面部24aの左右両側から垂直に立設する側板25a,25bとを備え、プリンタ筐体11に固定される。側板25a,25bには、上述の一対のレール体23a、23b、インナーフレーム29などが支持・固定される。側板25a,25bの上端間にはプラテン22が配置される。右側板25aの外側には不図示のメンテナンス部が配置され、ここでは記録ヘッド21の待機位置兼用のメンテナンス位置とする。待機位置兼用のメンテナンス位置では、メンテナンス部におけるキャップ部が記録ヘッド21のノズル面を下方から覆っている。右側板25aの外側に配置された駆動モータ及び伝動機構を有する右駆動部26により吸引ポンプ(図示せず)を作動させてノズルからインクを選択的に吸引したり、記録ヘッド21上の図示しないバッファタンク内の気泡を除去するための回復処理等を行う。第1被搬送媒体19の給送方向から見て左側の側板25bの外側部位にインク受け部(不図示)が配置されている。記録ヘッド21はインク受け部に設けられたフラッシング位置にて記録動作中に定期的にノズルの目詰まり防止のためのインク吐出を行い、インク受け部にてインクを受ける。
【0030】
左側板25bより外側には後述する搬送駆動ローラ35a,排紙駆動ローラ36a,スイッチバック駆動ローラ37aを回転駆動させるためのPFモータ27a及びその伝動機構27bが配置されているPF駆動部27が配置されている。PFモータ27a及びその伝動機構27bを支持するPFフレーム27cは、レール体23a、23bに吊支持されると共に、左側板25bに固着されている(図6、図7(B)、図7(C)、図11参照)。
【0031】
[搬送路31]
搬送路31は、図2に示されたように、上述の記録ヘッド21及びプラテン22と、このプラテン22の後端部寄りに配置された搬送ローラ対35と、プラテン22の前端部寄りに配置された排紙ローラ対36と、この排紙ローラ対36の前方に配置されたスイッチバックローラ対37(以下、スイッチバックをSBと記載する)とで断面直線状に形成されている。プラテン22の後方に位置するUターン経路32の下端が給紙カセット14の後端部の上に位置し、Uターン経路32の上端に搬送路31の後端部が位置している。
【0032】
[反転搬送路34]
反転搬送路34は、第1被搬送媒体19の両面印刷用であって、プラテン22の下方にてメインフレーム24に固定された主傾斜ガイド部材34aと、この主傾斜ガイド部材34aに付設された両面ローラ対38と、主傾斜ガイド部材34aの前方で後述するSB駆動ローラ37aの軸に回動可能に吊り支持された可動ガイド部材34bと、で形成されている。反転搬送路34の一端がSBローラ対37方向に延び、反転搬送路34の他端がUターン経路32の上端(他端)と搬送路31の後端部とに連通している(図2、図12参照)。
【0033】
[搬送ローラ対35]
プラテン22の後端部寄りに配置された搬送ローラ対35は、上側の搬送駆動ローラ35aと下側で対向する従動ローラである搬送押えローラ35bとで構成されて、レジスト作用も有している。上側の搬送駆動ローラ35aは、メインフレーム24にその中心軸を中心に回転可能に支持され、上述のPF駆動部27により回転される。搬送押えローラ35bは、プラテン22と一体で、上側の搬送駆動ローラ35aに接触して被搬送媒体を挟持搬送可能な非リリース姿勢と、搬送駆動ローラ35aに対して搬送押えローラ35bが下降して搬送路31を拡張する(リリースする)リリース姿勢と、の間で移動する。つまり、搬送ローラ対35は、上下方向において搬送路31を拡張できる構成を有する。
【0034】
複数の搬送押えローラ35bが先端に並列配置された押えホルダ33の後端部はインナーフレーム29とその後端に装着されてUターン経路32の内径側ガイドを構成する用紙ガイドブロック28とで囲まれて上下回動可能に支持されている(図10参照)。インナーフレーム29に立設する図5、図10に示された第1コイルばね45により上向きに付勢されることで搬送押えローラ35bが搬送駆動ローラ35aに押圧される。
【0035】
搬送押えローラ35bをリリースする構成は、押えホルダ33の前端部に下向きに突出して複数に並列された筒状拘束片46と、この筒状拘束片46に挿通された押え軸47と、押え軸47の端部に設けられたカム48と、インナーフレーム29の上面に切り起こし形成された規制部49と、を備える(図8、図10参照)。右駆動部26からの回転力で所定の回転角度だけ押え軸47が回転すると、カム48の周面が規制部49を押圧し、押え軸47が所定寸法だけ下降する(図10(A)参照)。これにより、押え軸47の回転により、筒状拘束片46の下辺側を下押しするので、搬送押えローラ35bが搬送駆動ローラ35aから離間し、リリース姿勢となる。
【0036】
この状態から、さらに所定の回転角度だけ押え軸47が回転すると、カム48の周面が規制部49から離れる(図10(B)参照)。第1コイルばね45の上向きに付勢力により押えホルダ33が上向き回動して、搬送押えローラ35bが搬送駆動ローラ35aと接触する非リリース姿勢となる。
【0037】
[排紙ローラ対36]
プラテン22の前端部寄りに配置された排紙ローラ対36は、下側の排紙駆動ローラ36aと上側の排紙従動ローラ36bとで構成されている。排紙従動ローラ36bは拍車型であり、メインフレーム24にその中心軸を中心に回転可能に支持されている。
【0038】
排紙駆動ローラ36aは、後述のリリースロッド50に支持されて排紙従動ローラ36bに接触する非リリース姿勢と、この非リリース姿勢より下方の位置においてメインフレーム24に支持されたリリース姿勢と、の間で上下方向に移動可能に設けられている。具体的には、排紙駆動ローラ36aの支軸36cは、左右側板25a,25bに設けられた上下方向に長い長孔58aに通され、リリース姿勢において長孔58aの下側の周壁に当接してメインフレーム24に支持される。また、排紙駆動ローラ36aは、排紙従動ローラ36bに接触する非リリース姿勢においては、後述の第2コイルばね62により上向きに付勢され、排紙従動ローラ36bに押圧される。排紙駆動ローラ36aは、上述のPF駆動部27により回転される。
【0039】
[プラテン22]
板状のプラテン22の前端部の左右両端部は、排紙駆動ローラ36aの支軸36cにより支持され、排紙駆動ローラ36aと共に前部が上下方向に移動可能である。プラテン22の後部も、後述されるように上下方向に移動可能に設けられる。
【0040】
プラテン22の左右両端部の後部寄りには、ばねホルダ54が取り付けられる取付部がそれぞれ設けられている。ばねホルダ54は、取付部の下方に配置されたホルダ部と、このホルダ部の前後両端部から上方の取付部に向かって突出する前後一対の取付片と、この取付片の先端部に設けられて取付部に引っ掛かる引掛爪と、を一体で備える。ばねホルダ54は、引掛爪が取付部に引っ掛かる位置を下限位置としてプラテン22に対して上下方向に移動する。ばねホルダ54のホルダ部とプラテン22の取付部との間には第2コイルばね52が配置されている(図5(B)参照)。この第2コイルばね52は、ホルダ部に対して取付部を上向きに付勢する。ホルダ部が後述のようにリリースロッド50により支持されることで、プラテン22の後部は第2コイルばね52により上向きに付勢された状態にてばねホルダ54に支持される。後述のようにリリースロッド50がユーザにより移動されてばねホルダ54がリリースロッド50による支持を失うと、プラテン22の後部は、前部と共に自重により下がり、リリース姿勢においてメインフレーム24に支持される。プラテン22の上下移動距離はトレイの厚み寸法とほぼ同じとなるように設定されている。従って、プラテン22がリリース姿勢にあるときは、搬送ローラ対35及び排紙ローラ対36によりトレイを搬送することができる。
【0041】
[SBローラ対37]
プラテン22の前方に配置されたSBローラ対37は、図2に示されたように、上側のSB従動ローラ37bと下側のSB駆動ローラ37aとで構成されている。上側のSB従動ローラ37bは、メインフレーム24などにその中心軸を中心に回転可能に支持された拍車タイプである。下側のSB駆動ローラ37aは、後述のリリースロッド50にその中心軸を中心に回転可能に支持され、上述のPF駆動部27により回転される(図7(B)参照)。また、SB駆動ローラ37aは、上下方向に移動可能に後述のリリースロッド50に支持され、上側のSB従動ローラ37bに接触した非リリース姿勢と、この非リリース姿勢の下方に位置するリリース姿勢と、の間で上下方向に沿って移動する。なお、SB駆動ローラ37aの上下移動距離は、SB駆動ローラ37aとSB従動ローラ37bとの離間寸法がトレイの厚み寸法に等しいか、それよりも大きくなるように設定されている。
【0042】
SB駆動ローラ37aの支軸37cは、各側板25a,25bの上下方向に長い長孔58bに左右両端部の一方がそれぞれ通され、不図示の左右一対のねじりコイルばねの一端が当該両端部にそれぞれ当接する。このねじりコイルばねは、メインフレーム24に中心部及び他端が支持され、上記一端により支軸37cを上向きに付勢する。ねじりコイルばね63により支軸37cが上向きに付勢されることにより、非リリース姿勢にあるSB駆動ローラ37aはSB従動ローラ37bに押圧される。SB従動ローラ37bに押圧されたSB駆動ローラ37aは、上述の駆動部により回転されることで第1被搬送媒体19を搬送する。SB駆動ローラ37aは、片面印刷の時に第1被搬送媒体19を前方に向かって搬送することにより第1被搬送媒体19を給紙カセット14の上面を覆うように設けられた排紙部14aに排出する。第1被搬送媒体19を後方に向かって搬送することで第1被搬送媒体19を反転搬送路34に搬送する。反転搬送路34に進入した第1被搬送媒体19は、Uターン搬送路32から搬送路31に戻され、表裏が反転した状態にてプラテン22上を通過し、裏面に画像が形成される。
【0043】
[リリースロッド50]
リリース手段の一例としてのリリースロッド50は、図4,6,7に示されたように、左右方向を厚み方向とする板状にそれぞれ形成された基部51を備える。左右一対のリリースロッド50は、左右方向においてプラテン22とメインフレーム24における左右側板25a,25bの内側面との間にそれぞれ配置され、左右側板25a,25bの内側面に沿って前後方向に移動可能に支持される。
【0044】
リリースロッド50は、後述するように、基部51の前部に形成されたガイド溝孔53と、基部51の後部に形成されて上方に開放された逆T字状の蟻溝55と、基部51の後端から後方に向かって延びる支持片56と、が備えられている。この各リリースロッド50を前後移動可能で且つ倒れ不能に支持する構成は、左右側板25a,25bの内側面に切り起こされて水平部を有する曲げ片64と、インナーフレーム29又は側板25a,25bの内側面に切り起こされて支持片56が挿通されるガイド枠65と、上記支持片56が摺動自在に支持されるインナーフレーム29上面の支持面66と、からなる。従って、リリースロッド50は左右側板25a,25b及びインナーフレーム29により前後方向に移動可能に支持され、且つ、ガイド枠65の内径部に支持片56が挿通されることにより、リリースロッド50は側板25a,25bから離れる方向への倒れが防止される。
【0045】
リリースロッド50の前端には、下向きに開放された把持部50aが形成されている。搬送路31や、反転搬送路34中に第1被搬送媒体19が詰まった時(紙ジャム発生時)には、ユーザーが給紙カセット14を開口部11bから取り除く。次いで、大きく開放された凹所11a内に手を入れて、少なくとも左右いずれか一方のリリースロッド50の把持部50aを掴んで前方にリリースロッド50を引くことで、後述のように搬送路31が拡張して紙ジャムを処理できる。
【0046】
なお、第2被搬送媒体に画像形成することの可能な画像形成装置では、CDやDVDである第2被搬送媒体が載置されるトレイを搬送路31に送り込むためのトレイガイド(不図示)に、左右リリースロッド50の前端の把持部50aに連結されるので、後方の初期姿勢と、前方の拡張姿勢と、の間で前後方向に移動可能な構成を有する。つまり、トレイを載置できる状態にする動作に連動してリリースロッド50が移動する。初期姿勢は非リリース姿勢に相当し、拡張姿勢はリリース姿勢に相当する。
【0047】
以下、リリースロッド50がSB駆動ローラ37aを移動可能に支持する構成が説明される。リリースロッド50の基部51の前部には、図13、図15に示されたように、SB駆動ローラ37aの支軸37cの左右方向の端部が通されるガイド溝孔53がそれぞれ設けられている。ガイド溝孔53は、上方に開放された開放部53aと、この開放部53aの後方に設けられた傾斜部53bと、この傾斜部53bの後方に設けられた直線状部53cと、を備える。傾斜部53bの上側の周面である傾斜面53dは、後方に向かうに従って下がるように傾斜する。傾斜面53dは、例えば、1乃至複数の平面や曲面により形成される。図示例では、傾斜面53dは、ほぼ一の平面で形成されている。直線状部53cは、傾斜部53bから後方に向かって直線状に延びる。ガイド溝孔53は、図5及び図14(A)に示されたように、リリースロッド50が後方の非リリース姿勢にあるときにSB駆動ローラ37aが傾斜部53bの前端部にある位置に設けられている。リリースロッド50が非リリース姿勢にあるときは、不図示のねじりコイルばねにより上向きに付勢されたSB駆動ローラ37aは、SB従動ローラ37b及び上側の傾斜面53dに押圧される。図14(b),図15に示されたように、リリースロッド50が非リリース姿勢のから前方に向かって移動すると、ねじりコイルばねにより傾斜面53dに押圧されたSB駆動ローラ37aは、当該傾斜面53dに摺接しながら押し下げられ、図15に示されたように、直線状部53cに至る。つまり、SB駆動ローラ37aは、非リリース姿勢からリリース姿勢に姿勢変化する。
【0048】
次に、リリースロッド50が排紙駆動ローラ36aを移動させる構成が説明される。リリースロッド50の各基部51は、図13,図14,図15に示されたように、上方に開放された逆T字状の蟻溝55を後部にそれぞれ備える。この蟻溝55は、リリースロッド50が初期姿勢にあるときに排紙駆動ローラ36aの支軸36cの真下となる位置に設けられている。各蟻溝55には、ばねホルダ61がそれぞれ収容される。このばねホルダ61は、蟻溝55の上部に配置されたホルダ部と、このホルダ部の前後両端部から下方に向かってそれぞれ突出する前後一対の取付片と、この取付片の下端部に設けられ蟻溝55の下部の周壁に引っ掛かる引掛爪と、を一体に備える。ばねホルダ61は、引掛爪が蟻溝55の周壁に引っ掛かる位置を上限位置として基部51に対して上下方向に移動する。蟻溝55の上部に配置されたホルダ部と蟻溝55の内底面(下面)との間には、第2コイルばね62が配置されている。この第2コイルばね62によりばねホルダ61は基部51に対して上向きに付勢される。
【0049】
図5(B)に示されたように、リリースロッド50が非リリース姿勢にある場合において、ばねホルダ61のホルダ部の上面には排紙駆動ローラ36aの支軸36cが接触し、ばねホルダ61は上限位置よりも下方に位置する。排紙駆動ローラ36aは、リリースロッド50が初期姿勢にあると、ばねホルダ61を介して第2コイルばね62により上向きに付勢され、排紙従動ローラ36bに搬送ローラ36aが押圧される。
【0050】
上述のように、ばねホルダ61は、リリースロッド50の基部51に取り付けられるから、基部51と一体で前後方向にスライドする。ここに、ばねホルダ61のホルダ部の後部には、後方に向かうに従って下がる傾斜面が設けられている。初期姿勢にあるリリースロッド50が前方に向かって移動されると、排紙駆動ローラ36aの支軸36cは、傾斜面を滑って、ばねホルダ61から外れる。ばねホルダ61による支持を失った支軸36cは、自重により下方に下がり、左右側板25a,25bに支持される。
【0051】
次にリリースロッド50がプラテン22の後部を姿勢変化させる構成が説明される。リリースロッド50は、図13、図15に示されたように、基部51の後端から後方に向かって延びる支持片56を備える。この支持片56の後端部には、図5(B)に示されたように、リリースロッド50が非リリース姿勢にある場合においてプラテン22の取付部に取り付けられた上述のばねホルダ54のホルダ部の下面に接触する支持凸部が設けられている。つまり、リリースロッド50は、支持片56により、ばねホルダ54を介してプラテン22の後部を支持する。支持片56の支持凸部の後部には、傾斜面56bが設けられている。この傾斜面56bは、後方に向かうに従って下がるように傾斜する。図14(A)から図14(B)に示されたように、リリースロッド50が初期姿勢から前方に向かって移動すると、ばねホルダ54は、傾斜面56bを滑りながら下方に移動し、図15(A)に示されたように、支持凸部から外れる。ばねホルダ54が支持凸部から外れることで、プラテン22は自重により下がってリリース姿勢となる。
【0052】
[動作]
リリースロッド50の非リリース姿勢は、給紙カセット14に載置された第1被搬送媒体19に画像を形成(記録)するための姿勢である。一対のリリースロッド50が初期姿勢にある場合は、上述のように搬送押えローラ35bは搬送駆動ローラ35aに押圧され、排紙駆動ローラ36aは排紙従動ローラ36bに押圧され、SB駆動ローラ37aはSB従動ローラ37bに押圧され、プラテン22は記録ヘッド21から所定距離(印字ギャップ)だけ離間する非リリース姿勢にある。リリースロッド50が非リリース姿勢にある場合において、第1被搬送媒体19への画像の形成が指示されると、上述の制御部は、給紙ローラ41を回転させて給紙カセット14に載置された第1被搬送媒体19をUターン搬送路32に送り出す。送り出された第1被搬送媒体19は、搬送ローラ対35により搬送路31に引き込まれ、搬送ローラ対35及び排紙ローラ対36により搬送されながら記録ヘッド21にて、片面又は両面に画像が形成され、SB駆動ローラ37aにより給紙カセット14上の排紙部14aに排出される。
【0053】
リリースロッド50のリリース姿勢は、CDやDVDなどの第2被搬送媒体に画像を形成するための姿勢である。トレイガイドがユーザにより前方に引き出され、一対のリリースロッド50が初期姿勢からリリース姿勢(拡張姿勢)に姿勢変化すると、搬送路31の下側(一方)を構成する複数の部材(部品)であるプラテン22、排紙駆動ローラ36a、SB駆動ローラ37aは一挙に下方に移動する。なお、第2被搬送媒体への画像の形成が指示されると、上述の制御部により、押え軸47を所定角度回動させ、上述のごとく搬送押えローラ35bを下降させて、搬送駆動ローラ35aとの間隔を拡張させる。これらにて搬送路31が上下方向に拡張される。第2被搬送媒体が載置されたトレイは、トレイガイドに支持されつつ、ユーザにより、排紙ローラ対36間に挿入される。第2被搬送媒体への画像の形成が指示されると、上述の制御部は、排紙駆動ローラ36a、搬送押えローラ35bを回転させてトレイを後方に向かって搬送し、次いで、搬送押えローラ35b、排紙駆動ローラ36aを逆回転させてトレイを前方に向かって搬送する。第2被搬送媒体には、トレイがプラテン22上を通過する間に記録ヘッド21により画像が形成される。
【0054】
搬送路31または反転搬送路34中で紙ジャムが発生した場合には、ユーザが給紙カセット14をプリンタ筐体11から抜き出し、凹所11aにユーザの手が入る空間を確保する。この凹所11aにユーザの手を入れ、左右のリリースロッド50のうち少なくとも一方の把持部50aを掴んで前方に引くと、上述の搬送路31の下側(一方)を構成する複数の部材(部品)であるプラテン22、排紙駆動ローラ36a、SB駆動ローラ37aにおける、上述のリリースされた側の部位が少なくとも一挙に下方に移動する。このように搬送路31が拡張しているから、ジャムとなった第1被搬送媒体19を簡単に抜き出すことができる。なお、搬送押えローラ35bのみがリリース状態であっても紙ジャム処理は容易である。
【0055】
拡張姿勢にあるリリースロッド50がユーザにより非リリース姿勢に戻されると、上述と逆の作用で、搬送路31の下側(一方)を構成する複数の部材(部品)である搬送押えローラ35b、プラテン22、排紙駆動ローラ36a、SB駆動ローラ37aSB駆動ローラ37aの支軸37cは、ねじりコイルばね63の付勢力により傾斜面53Dに摺接しながら上方に移動し、支持片56の支持凸部は、ホルダ部の下に潜り込んでばねホルダ54を押し上げ、ばねホルダ61は、排紙駆動ローラ36aの支軸36cの下に潜り込んで支軸36cを押し上げる。つまり、SB駆動ローラ37aと、プラテン22と、排紙駆動ローラ36aとが一挙に非リリース姿勢に復帰できる。
【0056】
なお、メインフレーム24に固定された主傾斜ガイド部材34aより前方の可動ガイド部材34bの前端はSB駆動ローラ37aの支軸37cに連結され、可動ガイド部材34bの後端はフリーである。給紙カセット14を凹所11a内に押し込むと、当該給紙カセット14の左右両側端の前端部に上向き突出している押圧部14bが可動ガイド部材34bの後端下部を押し上げる。これにより、当該可動ガイド部材34bの後端が主傾斜ガイド部材34aの前端より若干上位置となる傾斜状の姿勢であるので(図5(A)参照)、反転搬送される第1被搬送媒体19は円滑に反転搬送路34上に搬送される。給紙カセット14を引き出すと、押圧部14bによる可動ガイド部材34bの拘束が解除されて、図15(B)に示すように、可動ガイド部材34bの後端が下向きになるように吊り支持され、反転搬送路34中の紙ジャム処理が容易となる。
【0057】
本発明では、左右一方のリリースロッド50を備えた画像形成装置であっても良い。また、搬送路31の下側(一方)を構成する部材として搬送押えローラ35bを含めても良い。
【符号の説明】
【0058】
10‥‥複合機(画像形成装置)
19‥‥第1被搬送媒体(被搬送媒体)
20‥‥記録部
22‥‥プラテン
24‥‥メインフレーム
25a,25b‥‥側板
29‥‥インナーフレーム
30‥‥搬送手段
31‥‥搬送路
34‥‥反転搬送路
36‥‥排紙ローラ対
36a‥‥排紙駆動ローラ
36b‥‥排紙従動ローラ
37‥‥SBローラ対
37a‥‥SB駆動ローラ
37b‥‥SB従動ローラ
50‥‥リリースロッド(リリース手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体内の下方の給紙カセットから被搬送媒体を1枚ずつ記録部に給送する給紙手段と、被搬送媒体へ画像形成する記録部と、この記録部を通過する被搬送媒体の搬送路とを備えた画像形成装置であって、
前記搬送路は、前記給紙手段を支持する平面部と、この平面部の左右両側から立ち上がる一対の側板とを備えたメインフレームに囲まれ、
前記一対又は一方の側板に対して移動可能に配置されたリリース手段により、前記搬送路の一方の複数部品からなる構成部材が、前記搬送路の隙間を広狭可変となるように構成されている、画像形成装置。
【請求項2】
前記リリース手段は、前記側板に沿って前記被搬送媒体の搬送方向と平行に移動可能に構成されている、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記一方の構成部材は、プラテン、排紙ローラ対及びスイッチバックローラ対の駆動ローラを含む複数の部品であり、前記一対又は一方のリリース手段により、前記複数の部品を一括して移動させる、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記リリース手段は、前記側板のうち前記搬送路が配置された内側面に沿うように支持され、
前記側板の外側面側には、前記被搬送媒体の搬送のための駆動モータ及び伝動機構が配置されている、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記搬送路より下方であって前記メインフレームとの上下空間内には、前記スイッチバックローラ対の駆動により被搬送媒体を前記記録部へ反転搬送するための反転搬送路が形成されている、請求項3または4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記リリース手段は、前記側板の延びる平面と直交する方向の厚さが薄い扁平板状であり、前記給紙カセットの挿入口に近い一端側に把持部が設けられた、請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−71563(P2012−71563A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220295(P2010−220295)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】