画像投影装置
【課題】持ち上げる際の安全性を向上するための外形を実現しつつもコンパクトな構造の画像投影装置を提供する。
【解決手段】容器の設置面53から前記画像形成部、前記画像投影部の順に配置し、前記投影光学部の投影面に垂直な方向の幅は、前記画像形成部の前記投影面に垂直な方向の幅よりも大きく、前記容器の、前記投影面に垂直な方向の幅は、前記画像形成部が配置されている幅よりも前記投影光学部が配置されている幅の方が大きくする。
【解決手段】容器の設置面53から前記画像形成部、前記画像投影部の順に配置し、前記投影光学部の投影面に垂直な方向の幅は、前記画像形成部の前記投影面に垂直な方向の幅よりも大きく、前記容器の、前記投影面に垂直な方向の幅は、前記画像形成部が配置されている幅よりも前記投影光学部が配置されている幅の方が大きくする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像投影装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、パソコンなどからの画像データに基づいて画像を生成する画像生成素子としてのDMD(Digital Mirror Device)や液晶素子と、この画像生成素子に光源からの光を照射する照射ユニットとからなる画像形成部を備え、画像形成部で光像を形成し、画像形成部によって形成された光像を、投影光学部を用いて投影面に結像させる画像投影装置が知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に記載の画像投影装置は、画像形成部の上に投影光学部を配置している。
【0003】
また、画像投影装置は、会議室などに持ち運んで使用される。画像投影装置を持ち運ぶときに手を滑らせて画像投影装置が落下し、画像投影装置が破損するおそれがあった。また、特許文献2には、画像投影装置の外装筐体の天面部に把持するための複数のハンドルを備え、持ち運びの利便性を向上させた画像投影装置が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2のようにハンドルを設けると部品点数が増え、装置のコスト高に繋がるという課題があった。また、ハンドルを設けるためのスペースを設ける必要があり、装置が大型化するという課題があった。
【0005】
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、装置のコストおよび大型化を抑制しつつ、持ち運ぶ際の装置の落下を抑制することができる画像投影装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、光源からの光を利用して画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で形成された画像の投影像を形成する投影光学部と、前記画像形成部と前記投影光学部とを収納する外装筐体とを備えた画像投影装置において、前記外装筐体の設置面から前記画像形成部、前記投影光学部の順に配置され、前記外装筐体の投影面に垂直な方向の幅は、前記画像形成部が配置されている幅よりも前記投影光学部が配置されている幅の方が大きいことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、外装筐体の投影面に垂直な方向の幅は、画像形成部が配置されている幅よりも投影光学部が配置されている幅の方が大きいので、画像投影装置を持ち運ぶとき、投影光学部が配置された装置の下方側をつかむことで、外装筐体の幅の大きな部分が、つかんだ手の指の上方にくる。よって、画像投影装置を持ち運ぶときに、つかむ力が緩んで、画像投影装置が手から落下しそうになると、つかんだ手の指の上方にある外装筐体の幅の大きな部分が、掴んだ指のうち一番上の指に引っ掛かる。これにより、画像投影装置を持ち運ぶときに、画像投影装置が、手から滑り落ちるのを抑制することができ、画像投影装置の落下を抑制することができ、画像投影装置の破損を抑制することができる。また、特許文献2のように画像投影装置をつかむためのハンドルを設けたものに比べて、部品点数を削減することができ、装置のコストを抑えることができる。また、ハンドルを設けるスペースを確保する必要がないので、装置の大型化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態に係るプロジェクタと投影面とを示す斜視図。
【図2】プロジェクタから投影面までの光路図。
【図3】プロジェクタの構成を示す概略斜視図。
【図4】プロジェクタの要部外観斜視図。
【図5】画像形成ユニットの斜視図。
【図6】光源ユニットの概略斜視図。
【図7】プロジェクタを設置面側から見た斜視図。
【図8】光源交換蓋を装置から取り外した様子を示す斜視図。
【図9】照明ユニットに配置される光学部品を示す概略斜視図。
【図10】照明ユニットと画像形成ユニットと第1光学ユニットの投影レンズユニットとを示す斜視図。
【図11】第1光学ユニットを、照明ユニットと画像形成ユニットとともに示す斜視図。
【図12】図11のA−A断面図。
【図13】第2光学ユニットを、第1光学ユニット、照明ユニット、画像形成ユニットとともに示す斜視図。
【図14】第2光学ユニットが保持する第2光系を、投影レンズユニットと照明ユニットと画像形成ユニットとともに示す斜視図。
【図15】第1光学系から投影面までの光路を示す斜視図。
【図16】装置内の各ユニットの配置関係を示した模式図。
【図17】本実施形態のプロジェクタの使用例を示す図。
【図18】従来のプロジェクタの使用例を示す図。
【図19】図18とは異なる従来のプロジェクタの使用例を示す図。
【図20】プロジェクタ内の空気の流れを説明する説明図。
【図21】図20で示した構成をより具体的に示した図。
【図22】図21のA−A断面図。
【図23】図21のB−B断面図。
【図24】図21のC−C断面図。
【図25】図21のD−D断面図。
【図26】図21のE−E断面
【図27】装置本体に配置される基板を示す斜視図。
【図28】図27において、排気ファン、光源ハウジングを取り除いた状態の斜視図。
【図29】電源ユニットを示す斜視図。
【図30】バラスト基板ユニットを示す斜視図。
【図31】バラスト基板ユニットを装置本体から取り外したときの斜視図。
【図32】電力供給のブロック図。
【図33】画像形成部と投影光学部との投影面に対して直交する方向の寸法関係を示す図。
【図34】外装カバーの投影光学部と対向する箇所と画像形成部と対向する箇所との投影面に対して直交する方向の寸法関係を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明が適用される画像投影装置としてのプロジェクタの実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1とスクリーンなどの投影面101とを示す斜視図である。なお、以下の説明では、投影面101の法線方向をX方向、投影面の短軸方向(上下方向)をY方向、投影面101の長軸方向(水平方向)をZ方向とする。
【0010】
以下、本発明が適用される画像投影装置としてのプロジェクタの実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1とスクリーンなどの投影面101とを示す斜視図である。なお、以下の説明では、投影面101の法線方向をX方向、投影面の短軸方向(上下方向)をY方向、投影面101の長軸方向(水平方向)をZ方向とする。
図1に示すように、プロジェクタ1の上面には、投影画像Pが出射する透過ガラス51が設けられており、透過ガラス51から出射した投影画像Pが、スクリーンなどの投影面101に投影される。
また、プロジェクタ1の上面には、ユーザーがプロジェクタ1を操作するための操作部83が設けられている。また、プロジェクタ1の側面には、ピント調整のためのフォーカスレバー33が設けられている。
【0011】
図2は、プロジェクタ1から投影面101までの光路図である。
プロジェクタ1は、光源を備えた不図示の光源ユニットと、光源からの光を用いて画像を形成する画像形成部Aとを有している。画像形成部Aは、画像形成素子としてのDMD12(Digital Mirror Device)を備えた画像形成ユニット10と、光源からの光を、折り返してDMD12に照射して光像を生成する照明ユニット20とで構成されている。また、画像を投影面101に投影するための投影光学系Bを有している。投影光学系Bは、透過型の屈折光学系を少なくとも一つ含み、正のパワーを有する共軸系の第1光学系70を備えた第1光学ユニット30と、折り返しミラー41と正のパワーを有する曲面ミラー42とを備えた第2光学ユニット40とで構成されている。
【0012】
DMD12は、不図示の光源の光が照明ユニット20によって照射され、この照明ユニット20によって照射された光を変調することで画像を生成する。DMD12によって生成された画像は、第1光学ユニット30の第1光学系70、第2光学ユニット40の折り返しミラー41、曲面ミラー42を介して、投影面101に投影される。
【0013】
図3は、プロジェクタ1の内部構成を示す概略斜視図である。
図3に示すように、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40が、投影面および投影像の像面と平行な方向のうち図中Y方向に並べて配置されている。また、照明ユニット20の図中右側には、光源ユニット60が配置されている。
【0014】
なお、図3に示す符号32a1、32a2は、第1光学ユニット30のレンズホルダー32の脚部であり、符号262は、画像形成ユニット10を照明ユニット20にネジ止めするためのネジ止め部である。
【0015】
次に、各ユニットの構造について、詳細に説明する。
【0016】
まず、光源ユニット60について説明する。
図4は、光源ユニット60の概略斜視図である。
光源ユニット60は、光源ブラケット62を有しており、光源ブラケットの上部にハロゲンランプ、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプなどの光源61が装着さている。また、光源ブラケット62には、電源ユニット80(図14参照)に接続された不図示の電源側コネクタと接続するコネクタ部62aが設けられている。
【0017】
また、光源ブラケット62の上部の光源61の光出射側には、図示しないリフレクタなどが保持されたホルダ64がネジ止めされている。ホルダ64の光源61配置側と反対側の面には、出射窓63が設けられている。光源61から出射した光は、ホルダに保持された不図示のリフレクタにより出射窓に集光され、出射窓63から出射する。
【0018】
また、ホルダ64の上面と、ホルダの下面のX方向両端には、光源ユニット60を照明ユニット20の照明ブラケット26(図6参照)に位置決めするため光源位置決め部64a1〜64a3が設けられている。ホルダ64の上面に設けられた光源位置決め部64a3は突起形状であり、ホルダ64の下面に設けられた2つの光源位置決め部64a1,64a2は穴形状となっている。
【0019】
また、ホルダ64の上面を除く側面には、光源61を冷却するための空気が流入する光源流入口64bが設けられており、ホルダ64の上面には、光源61の熱により加熱された空気が排気される光源排気口64cが設けられている。
【0020】
光源ブラケット62には、後述するように吸気ブロワ91(図21など参照)から吸気された空気が流入する通過部65が設けられている。また、通過部65の図中手前側の空気流入側には、上記通過部65へ流入する空気の一部を、光源ユニット60と後述する開閉カバー54(図7参照)との間に流すための開口部65aが設けられている。なお、光源ユニット60の冷却については、後述する。
【0021】
また、図4に示す光源位置決め突起64a3が設けられた平面部64d2、光源位置決め穴64a1,64a2が設けられた平面部64d1は、後述するように、開閉カバーの押圧手段により押されたときに、照明ブラケットに突き当る突き当て部である。
【0022】
次に、照明ユニット20について説明する。
図5は、照明ユニット20に収納された光学系部品を、他のユニットとともに示す斜視図である。
図5に示すように、照明ユニット20は、カラーホイール21、ライトトンネル22、2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25を有しており、これらは、照明ブラケット26に保持されている。照明ブラケット26は、2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25が収納される筐体状の部分261を有しており、この筐体状の部分261の4つの側面部のうち、図中右側のみ側面を有し、他の3面は、開口した形状となっている。そして、図中X方向の奥側の側面部開口には、OFF光板27(図6参照)が取り付けられており、図中X方向手前側の側面部開口には、いずれの図面にも図示されていないカバー部材が取り付けられる。これにより、照明ブラケット26の筐体状の部分261に収納される2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25は、照明ブラケット26と、OFF光板27(図6参照)と、いずれの図面にも図示されていないカバー部材とにより覆われる。
【0023】
また、照明ブラケット26の筐体状の部分261の下面には、DMD12が露出するための照射用貫通孔26dを有している。
【0024】
また、照明ブラケット26には、3つの脚部29を有している。これら脚部29は、プロジェクタ1のベース部材53(図19参照)に当接して、照明ブラケット26に積み重ねて固定される第1光学ユニット30、第2光学ユニット40の重量を支持している。また、脚部29を設けることにより、画像形成ユニット10のDMD12を冷却するための冷却手段としてのヒートシンク13(図6参照)に、後述するように、外気が流入するための空間を形成する。
【0025】
なお、図5に示す符号32a3、32a4は、第1光学ユニット30のレンズホルダー32の脚部であり、符号45a3は、第2光学ユニット40のネジ止め部45a3である。
【0026】
図6は、照明ユニット20と投影レンズユニット31と画像形成ユニット10とを図5のA方向から見た斜視図である。
照明ブラケット26の筐体状の部分261の上部には、図中Y方向に対して直交する上面26bが設けられている。この上面26bの4角には、第1光学ユニット30をネジ止めするためのネジが貫通する貫通孔が設けられている(図6では、貫通孔26c1と26c2とが図示されており、残りの貫通孔については、不図示)。また、図中X方向手前側の貫通孔26c1,26c2に隣接して、第1光学ユニット30を照明ユニット20に位置決めするための位置決め孔26e1,26e2が設けられている。図中X方向手前側に設けられた2個の位置決め孔のうち、カラーホイール21配置側の位置決め孔26e1は、位置決めの主基準であり、丸穴形状となっており、カラーホイール21配置側と反対側の位置決め孔26e2は、位置決めの従基準であり、Z方向に延びる長穴となっている。また、各貫通孔26c1,26c2の周囲は、照明ブラケット26の上面26bよりも突出しており、第1光学ユニット30をY方向に位置決めするための位置決め突起26fとなっている。位置決め突起26fを設けずに、Y方向の位置精度を高める場合、照明ブラケット26の上面全体の平面度を高める必要があり、コスト高になる。一方、位置決め突起26fを設けることで、位置決め突起26fの部分だけ、平面度を高めればよいので、コストを抑えて、Y方向の位置精度を高めることができる。
【0027】
また、照明ブラケット26上面の開口部には、投影レンズユニット31の下部が嵌合する遮光板262が設けられており、上方から筐体状の部分261内への光の進入を防いでいる。
【0028】
また、照明ブラケット26の上面26bの貫通孔26c1,26c2の間は、後述するように、第2光学ユニット40を、第1光学ユニット30にネジ止めする際に邪魔とならないように切り欠いている。
【0029】
照明ブラケット26のカラーホイール21側端部(図中Z方向手前側)には、前述の光源ユニット60のホルダ64上面に設けられた突起状の光源位置決め部64a3(図4参照)が嵌合する上下方向に貫通孔が形成された筒状の光源被位置決め部26a3が設けられている。また、この光源被位置決め部26a3の下方には、ホルダ64の光源ブラケット62側に設けられた2つの穴形状の光源位置決め部64a1,64a2が嵌合する突起状の2個の光源被位置決め部26a1,26a2が設けられている。そして、ホルダ64の3つの光源位置決め部64a1〜64a3が、照明ユニット20の照明ブラケット26に設けられた3箇所の光源被位置決め部26a1〜26a3に嵌合することで、光源ユニット60は、照明ユニット20に位置決め固定される(図3参照)。
【0030】
また、照明ブラケット26には、カラーホイール21、ライトトンネル22を覆う、照明カバー28が取り付けられている。
【0031】
図7は、照明ユニット20内での光の光路Lを説明する図である。
カラーホイール21は、円盤形状のものであり、カラーモータ21aのモータ軸に固定されている。カラーホイール21には、回転方向にR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)などのフィルタが設けられている。光源ユニット60のホルダ64に設けられた不図示のリフレクタにより集光された光は、出射窓63を通って、カラーホイール21の周端部に到達する。カラーホイール21の周端部に到達した光は、カラーホイール21の回転により時分割でR、G,Bの光に分離される。
【0032】
カラーホイール21により分離された光は、ライトトンネル22へ入射する。ライトトンネル22は、四角筒形状であり、その内周面が鏡面となっている。ライトトンネル22に入射した光は、ライトトンネル22内周面で複数回反射しながら、均一な面光源にされてリレーレンズ23へ向けて出射する。
【0033】
ライトトンネル22を抜けた光は、2枚のリレーレンズ23を透過し、シリンダミラー24、凹面ミラー25により反射され、DMD12の画像生成面上に集光して結像される。
【0034】
次に、画像形成ユニット10について、説明する。
図8は、画像形成ユニット10の斜視図である。
図8に示すように画像形成ユニット10は、DMD12が装着されるDMDボード11を備えている。DMD12は、マイクロミラーが格子状に配列された画像生成面を上向きにしてDMDボード11に設けられたソケット11aに装着されている。DMDボード11には、DMDミラーを駆動するための駆動回路などが設けられている。DMDボード11の裏面(ソケット11aが設けられた面と反対側の面)には、DMD12を冷却するための冷却手段としてのヒートシンク13が固定されている。DMDボード11のDMD12が装着される箇所は、貫通しており、ヒートシンク13には、この不図示の貫通孔に挿入される突起部13a(図7参照)が形成されている。この突起部13aの先端は、平面状になっている。突起部13aを不図示の貫通孔に挿入して、DMD12の裏面(画像生成面と反対側の面)に突起部13a先端の平面部を当接させている。この平面部やDMD12の裏面のヒートシンク13が当接する箇所に弾性変形可能な伝熱シートを貼り付けて、突起部13aの平面部とDMD12の裏面との密着性を高めて、熱伝導性を高めてもよい。
【0035】
ヒートシンク13は、固定部材14により、DMDボード11のソケット11aが設けられた面と反対側の面に加圧されて固定される。固定部材14は、DMDボード11の裏面の図中右側の部分に対向する板状の固定部14aと、DMDボード11の裏面の図中左側の部分に対向する板状の固定部14aとを有している。各固定部のX方向一端付近と他端付近とには、左右の固定部を連結するように設けられた押圧部14bを有している。
【0036】
ヒートシンク13は、画像形成ユニット10を照明ブラケット26(図6参照)にネジ止めすると、固定部材14により、DMDボード11のソケット11aが設けられた面と反対側の面に加圧されて固定される。
【0037】
以下に、画像形成ユニット10の照明ブラケット26の固定について、説明する。まず、DMD12が、先の図5で示した照明ユニット20の照明ブラケット26下面に設けられた照射用貫通孔26dの開口面と対向するように画像形成ユニット10を、照明ブラケット26に位置決めする。次に、固定部14aに設けられた不図示の貫通孔と、DMDボード11の貫通孔15とを貫通するように図中下側からネジを挿入し、ネジを照明ブラケット26に設けられたネジ止め部262(図3参照)の下面に設けられたネジ穴にねじ込んで、画像形成ユニット10を照明ブラケット26に固定する。また、照明ブラケット26に設けられたネジ止め部262にネジをねじ込んでいくと、押圧部14bが、ヒートシンク13をDMDボード側押圧していく。これにより、ヒートシンク13が、固定部材14により、DMDボード11のソケット11aが設けられた面と反対側の面に加圧されて固定される。
【0038】
このように、画像形成ユニット10は、照明ブラケット26に固定され、先の図5に示した3つの脚部29は、画像形成ユニット10の重量も支持している。
【0039】
DMD12の画像生成面には、可動式の複数のマイクロミラーが格子状に配列されている。各マイクロミラーは鏡面をねじれ軸周りに所定角度傾斜させることができ、「ON」と「OFF」の2つの状態を持たせることができる。マイクロミラーが「ON」のときは、先の図7の矢印L2に示すように、光源61からの光を第1光学系70(図2参照)に向けて反射する。「OFF」のときは、先の図6に示す照明ブラケット26の側面に保持されたOFF光板27に向けて光源61からの光を反射する(図7の矢印L1参照)。従って、各ミラーを個別に駆動することにより、画像データの画素ごとに光の投射を制御することができ、画像を生成することができる。
【0040】
不図示のOFF光板27に向けて反射された光は、熱となって吸収され外側の空気の流れで冷却される。
【0041】
次に、第1光学ユニット30について、説明する。
図9は、第1光学ユニット30を、照明ユニット20と画像形成ユニット10とともに示す斜視図である。
図9に示すように、第1光学ユニット30は、照明ユニット20の上方に配置されており、複数のレンズで構成された第1光学系70(図2参照)を保持した投影レンズユニット31と、この投影レンズユニット31を保持するレンズホルダー32とを有している。レンズホルダー32には、下方へ延びる4つの脚部32a1〜32a4が設けられており(図9には、脚部32a2,32a3のみ図示されている。脚部32a1は、図3参照、脚部32a4は、図5参照)、各脚部32a1〜32a4の底面には、照明ブラケット26にねじ止めされるためのネジ穴が形成されている。
【0042】
また、投影レンズユニット31には、フォーカスギヤ36が設けられており、フォーカスギヤ36には、アイドラギヤ35が噛み合っている。アイドラギヤ35には、レバーギヤ34が噛み合っており、レバーギヤ34の回転軸には、フォーカスレバー33が固定されている。フォーカスレバー33の先端部分は、先の図1に示すように、装置本体から露出している。
【0043】
フォーカスレバー33を動かすと、レバーギヤ34、アイドラギヤ35を介して、フォーカスギヤ36が回動する。フォーカスギヤ36が回動すると、投影レンズユニット31内の第1光学系70を構成する複数のレンズが、それぞれ所定の方向へ移動し、投影画像のピントが調整される。
【0044】
また、レンズホルダー32には、4箇所、第2光学ユニット40を第1光学ユニット30にネジ止めするためのネジ48が貫通するネジ貫通孔32c1〜32c3を有している(図9では、3個のネジ貫通孔が図示されており、各ネジ貫通孔32c1〜32c3には、ネジ48を貫通させた様子が示されており、図で見えているのは、ネジ48のネジ部の先端側である。)。また、各ネジ貫通孔32c1〜32c4の周囲は、レンズホルダー32の面から突出した第2光学ユニット位置決め突起32d1〜32d3が形成されている(図9では、32d1〜32d3が図示されている)。
【0045】
図10は、図9のA−A断面図である。
図10に示すように、脚部32a1,32a2には、被位置決め突起32b1,32b2が、設けられている。そして、図中右側の被位置決め突起32b1は、照明ブラケット26の上面26bに設けられた位置決めの主基準である丸穴形状の位置決め孔26e1に、図中左側の被位置決め突起32b2は、位置決めの従基準である長穴形状の位置決め孔26e2にそれぞれ挿入されて、Z軸方向、X軸方向の位置決めがなされる。そして、照明ブラケット26上面26bに設けられた貫通孔26c1〜26c4にネジ37を挿入し、レンズホルダー32の各脚部32a1〜32a4に設けられたネジ穴にネジ37をねじ止めすることで、第1光学ユニット30が照明ユニット20に位置決め固定される。
【0046】
投影レンズユニット31のレンズホルダー32よりも上部側は、後述する第2光学ユニットのミラーホルダー45(図12参照)により覆われている。なお、先の図3に示すように、投影レンズユニット31のレンズホルダー32よりも下部側のレンズホルダー32と照明ユニット20の照明ブラケット26の上面26bとの間の部分は、露出しているが、投影レンズユニット31は、レンズホルダー32と嵌合しているため、この露出部から、画像の光路へ光が入り込むことはない。
【0047】
次に、第2光学ユニット40について説明する。
図11は、第2光学ユニット40が備える第2光学系を、投影レンズユニット31と照明ユニット20と画像形成ユニット10とともに示す斜視図である。
図11に示すように、第2光学ユニット40は、第2光学系を構成する折り返しミラー41と、凹面状の曲面ミラー42とを備えている。曲面ミラー42の光を反射する面は、球面、回転対称非球面、自由曲面形状などにすることができる
【0048】
図12は、第2光学ユニット40を、第1光学ユニット30、照明ユニット20、画像形成ユニット10とともに示す斜視図である。
図12に示すように、第2光学ユニット40は、曲面ミラー42から反射した光像を透過するとともに、装置内の光学系部品を防塵するための透過ガラス51も備えている。
【0049】
第2光学ユニット40は、折り返しミラー41と透過ガラス51とを保持するミラーブラケット43と、曲面ミラー42を保持する自由ミラーブラケット44と、ミラーブラケット43および自由ミラーブラケット44が取り付けられるミラーホルダー45とを有している。
【0050】
ミラーホルダー45は、箱型の形状をしており、上面、下面および図中X方向奥側が開口しており、上から見たとき、略コの字状の形状をしている。ミラーホルダー45の上部開口のZ方向手前側と奥側とのそれぞれでX方向に延びる縁部は、図中X方向手前側端部からX方向奥側へ行くにつれて、上昇するように傾斜した傾斜部と、図中X方向と平行な平行部とで構成されており、傾斜部が、平行部より図中X方向手前側にある。また、ミラーホルダー45の上部開口の図中X方向手前側のZ方向に延びる縁部は、図中Z方向と平行になっている。
【0051】
ミラーブラケット43は、ミラーホルダー45の上部に取り付けられる。ミラーブラケット43は、ミラーホルダー45の上部開口縁部の傾斜部と当接する図中X方向手前側端部からX方向奥側へ行くにつれて、上昇するように傾斜した傾斜面43aと、ミラーホルダー45の上部開口部縁部の平行部と当接するX方向に平行な平行面43bとを有している。傾斜面43aと平行面43bとは、それぞれ開口部を有しており、傾斜面43aの開口部を塞ぐように、折り返しミラー41が保持されており、平行面43bの開口部を塞ぐように透過ガラス51が保持されている。
【0052】
折り返しミラー41は、板バネ状のミラー押さえ部材46によりZ方向両端が、ミラーブラケット43の傾斜面43aに押し付けられることにより、ミラーブラケット43の傾斜面43aに位置決め保持されている。折り返しミラー41のZ方向の一方側端部には、2個のミラー押さえ部材46により固定されており、他方側端部には、1個のミラー押さえ部材46により固定されている。
【0053】
透過ガラス51は、Z方向両端が、板バネ状のガラス押さえ部材47によりミラーブラケット43の平行面43bに押し付けられることにより、ミラーブラケット43に位置決め固定されている。透過ガラス51は、Z方向両端それぞれ1個のガラス押さえ部材47により保持されている。
【0054】
曲面ミラー42を保持する自由ミラーブラケット44は、図中X方向奥側から手前側へ向けて下降するように傾斜した腕部44aをZ軸方向手前側と奥側とに有している。また、自由ミラーブラケット44は、腕部44aの上部でこれら二つの腕部を連結する連結部44bを有している。自由ミラーブラケット44は、ミラーホルダー45の図中X方向奥側の開口を曲面ミラー42が覆うように、腕部44aがミラーホルダー45に取り付けられている。
【0055】
曲面ミラー42は、透過ガラス51側端部の略中央部が、板バネ状の自由ミラー押さえ部材49により自由ミラーブラケット44の連結部44bに押し付けられ、第1光学系側の図中Z軸方向両端が、ネジにより自由ミラーブラケット44の腕部44aに固定されている。
【0056】
第2光学ユニット40は、第1光学ユニット30のレンズホルダー32に積載固定される。具体的には、ミラーホルダー45の下部には、レンズホルダー32の上面と対向する下面451が設けらており、この下面451には、第1光学ユニット30にネジ止めするための筒状形状のネジ止め部45a1〜45a3が4箇所、形成されている(ネジ止め部45a1、45a2は、図11参照。ネジ止め部45a3は、図5参照、残りのネジ止め部は、不図示)。第2光学ユニット40は、第1光学ユニット30のレンズホルダー32に設けられた各ネジ貫通孔32c1〜32c3にネジ48を貫通させ、各ネジ止め部45a1〜45a3にネジ48をネジ止めすることにより、第1光学ユニット30にネジ止めされる。このとき、第2光学ユニット40のミラーホルダー45の下面が、レンズホルダー32の第2光学ユニット位置決め突起32d1〜32d4と当接して、第2光学ユニット40は、Y方向に位置決めされて固定される。
【0057】
第2光学ユニット30を第1光学ユニット30レンズホルダー32に積載固定すると、先の図9に示すように、投影レンズユニット31のレンズホルダー32よりも上部の部分が、第2光学ユニット40のミラーホルダー45内に収納される。また、第2光学ユニット40を、レンズホルダー32に積載固定したとき、曲面ミラー42とレンズホルダー32との間には、隙間があり、その隙間にアイドラギヤ35(図9参照)入り込んでいるような形となる。
【0058】
図13は、第1光学系70から投影面101(スクリーン)までの光路を示す斜視図である。
第1光学系70を構成する投影レンズユニット31を透過した光束は、折り返しミラー41と曲面ミラー42との間で、DMD12で生成された画像に共役な中間像を形成する。この中間像は、折り返しミラー41と曲面ミラー42との間に曲面像として結像される。次に、光像は、凹面状の曲面ミラー42に入射し、曲面ミラー42により中間像を「さらに拡大した画像」にして投影面101に投影結像する。
【0059】
このように、投影光学系を、第1光学系70と、第2光学系とで構成し、第1光学系70と第2光学系の曲面ミラー42との間に中間像を形成し、曲面ミラー42で拡大投影することで、投影距離を短くでき、狭い会議室などでも使用することができる。
【0060】
また、図13に示すように、照明ブラケット26には、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40が積載固定される。また、画像形成ユニット10も固定される。よって、照明ブラケット26の脚部29が、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40および画像形成ユニット10の重量を支える形でベース部材53に固定される。
【0061】
図14は、装置内の各ユニットの配置関係を示した模式図である。
図に示すように、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40は、投影面の短軸方向であるY方向に積層配置されており、光源ユニット60は、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40が積層された積層体に対して投影面の長軸方向であるZ方向に配置されている。このように、本実施形態においては、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40および光源ユニットが、投影画像および投影面101に対して平行な方向であるY方向またはZ方向に並べて配置されている。さらに具体的には、さらに具体的には、画像形成ユニット10と照明ユニット20とからなる画像形成部Aと、第1光学ユニット30と第2光学ユニット40とからなる投影光学部Bとが積層された方向に対して直交する方向に光源ユニット60が画像形成部Aに連結されている。また、画像形成部Aと光源ユニット60とは、ベース部材53に平行な同一の直線上に配置されている。また、画像形成部Aと投影光学部Bとは、ベース部材53に垂直な同一の直線上に配置され、ベース部材53側から、画像形成部A、投影光学部Bの順番で配置されている。
【0062】
また、本実施形態においては、光源ユニット60の上方に、光源61やDMD11に電力を供給するための電源ユニット80が積層配置されている。これら光源ユニット60、電源ユニット80、画像形成部A、投影光学部Bは、上述のプロジェクタの上面と、ベース部材53と、プロジェクタ1の周囲を覆う後述の外装カバー59(図18参照)からなるプロジェクタ1の容器に収納されている。
【0063】
図15は、本実施形態のプロジェクタ1の使用例を示す図であり、図16、図17は、従来のプロジェクタ1Aの使用例を示す図である。
図15〜図17に示すように、プロジェクタ1は、例えば会議室などで使用する場合、プロジェクタ1をテーブル100に置いてホワイトボードなどの投影面101に画像を投影して使用される。
【0064】
図16に示すように、従来のプロジェクタ1Aは、DMD12(画像生成素子)、照明ユニット20、第1光学系70、第2光学系(曲面ミラー42)が、投影面101に投影された投影画像の面に対して直交する方向に直列に並べて配置されている。よって、プロジェクタ1Aの投影面に対して直交する方向(X方向)に長くなり、プロジェクタ1Aが、投影面101に対して直交する方向にスペースをとってしまう。投影面101に投影された画像を見る人が座る椅子や、使用する机は、一般的に投影面に対して直交する方向に配置するため、プロジェクタが、投影面に対して直交する方向にスペースを取ると、それだけ、椅子の配置スペースや机の配置スペースが制限されて、利便性が悪い。
【0065】
図17に示すプロジェクタ1Bは、DMD12(画像形成素子)、照明ユニット20、第1光学系70が、投影面101に投影された投影画像の面と平行に直列に並べて配置されている。よって、図18に示すプロジェクタ1Bに比べて、投影面101に対して直交する方向の長さを短くすることができる。しかしながら、図17に示すプロジェクタ1Bは、光源61が、照明ユニット20に対して投影面101に投影された投影画像の面に対して直交する方向に配置されているため、プロジェクタの投影面101に対して直交する方向の長さを十分に短くすることができない。
【0066】
一方、図15に示す本実施形態のプロジェクタ1においては、画像形成ユニット10と照明ユニット20とからなる画像形成部A、および第1光学ユニット30と折り返しミラー41とからなる投影光学部Bとを、投影面101および投影面101に投影された投影画像の像面に対して平行な方向のうち図中Y方向に直列に並べて配置している。また、光源ユニット60と、照明ユニット20とが、投影面101に投影された投影画像の面に対して平行な方向のうち図中Z方向に直列に並べて配置している。すなわち、本実施形態のプロジェクタ1は、光源ユニット60、画像形成ユニット10、照明ユニット20および第1光学ユニット30と、折り返しミラー41とは、投影面101に投影された投影画像の面に対して平行な方向(図中Z方向またはY方向)に配置された構造となっており、光源ユニット60、画像形成ユニット10、照明ユニット20および第1光学ユニット30と、折り返しミラー41のそれぞれが投影面および投影画像の像面に平行な面に交差するように配置されているのである。このように、光源ユニット60、画像形成ユニット10、照明ユニット20および第1光学ユニット30と、折り返しミラー41とを、投影面101に投影された投影画像の面に対して平行な方向(図中Z方向またはY方向)に配置したので、図15に示すように、図16や図17に示したプロジェクタに比べて投影面101に対して直交する方向(図中X方向)の長さを短くすることができる。これにより、プロジェクタ1が椅子の配置スペースや机の配置スペースの阻害となるのを抑制することができ、利便性の高いプロジェクタ1を提供することができる。
【0067】
また、本実施形態においては、先の図14に示すように、光源ユニット60の上方に、光源61やDMD11に電力を供給するための電源ユニット80が積層配置されている。これにより、プロジェクタ1のZ方向も短くなっている。
【0068】
また、本実施形態においては、第2光学系を折り返しミラー41と曲面ミラー42とで構成しているが、第2光学系を曲面ミラー42のみで構成してもよい。また、折り返しミラー41は、平面ミラーでも正の屈折力を持ったミラーでも負の屈折力を持ったミラーでもよい。また、本実施形態においては、曲面ミラー42として凹面ミラーを用いているが、凸面ミラーを用いることもできる。この場合は、第1光学系70と曲面ミラー42との間で中間像を形成しないように第1光学系70を構成する。
【0069】
光源61は、経時使用で寿命を迎えるので、定期的な交換が必要である。このため、本実施形態においては、光源ユニット60は、装置本体から着脱可能に設けられている。
【0070】
図18は、プロジェクタ1の設置面側を見た斜視図である。
図18に示すように、プロジェクタ1の底面を構成するベース部材53には、開閉カバー54が設けられており、開閉カバー54には、回転操作部54aが設けられている。回転操作部54aを回転すると、開閉カバー54と装置本体との固定が解除され、開閉カバー54が、装置本体から取り外し可能となる。また、ベース部材53の開閉カバー54のX方向に隣接する箇所には、電源吸気口56が設けられている。
【0071】
また、図18に示すように、プロジェクタ1の外装カバー59の一方のY−X平面には、吸気口84と、パソコンなどの外部装置からの画像データなどが入力される外部入力部88が設けられている。
【0072】
図19は、開閉カバー54を装置から取り外した様子を示す斜視図である。
開閉カバー54を取り外すと、図19に示すように、光源ユニット60の光源ブラケット62の光源61が装着された側と反対側の面が露出する。光源ブラケット62には、取っ手部66が、光源ブラケット62に対して図中点線で示すO1を回転中心にして回動自在に取り付けられている。
【0073】
光源ユニット60を装置本体から取り出すときは、取っ手部66を回動させて取っ手部66を掴んで図中手前側へ引き出すことで、光源ユニット60は、装置本体の開口部から取り外される。光源ユニット60を装置本体に装着するときは、装置本体の開口部から光源ユニット60を挿入する。光源ユニット60を装置本体への挿入していくと、先の図4に示したコネクタ部62aが装置本体の不図示の電源側コネクタと接続し、同図に示したホルダ64の3つの光源位置決め部64a1〜64a3が、先の図6に示した照明ユニット20の照明ブラケット26に設けられた3つの光源被位置決め部26a1〜26a3に嵌合し、光源ユニット60が装置本体に位置決めされ、光源ユニット60の装着が完了する。そして、開閉カバー54をベース部材53に取り付ける。本実施形態においては、光源ユニット60に取って部66を設けているが、図19に示すように、開閉カバー54側へ突出して設けられた通過部65を取っ手部としてもよい。
【0074】
また、ベース部材53には、3箇所脚部55が設けられており、この脚部55を回転させることで、ベース部材53からの突出量が変更され、高さ方向(Y方向)の調整を行うことができるようになっている。
【0075】
また、図19に示すように、外装カバー59の他方のY−X平面には、排気口85が設けられている。
【0076】
図20は、本実施形態のプロジェクタ1内の空気の流れを説明する説明図である。この図は、プロジェクタ1を投影面101に対して直交する方向(X方向)から見た図である。図20および図30において、図中の矢印は空気の流れる方向を示している。図29は、図30のA−A断面である。図31は、図30のB−B断面である。図29、図30、図31には、本実施の形態における図20の各符号に対応する構成に番号が付いている。
図20に示すように、プロジェクタ1の側面の一方(図中左側)にプロジェクタ1内に外気を取り込むための開口した吸気口84が設けられており、プロジェクタ1の側面の他方(図中右側)にプロジェクタ1内の空気を排気する開口した排気口85が設けられている。また、排気口85と対向するように、排気ファン86が設けられている。
【0077】
排気口85と吸気口84の一部は、プロジェクタ1を投影面101に対して直交する方向(X方向)から見たとき、光源ユニット60と操作部83との間となるように設けられている。また、曲面ミラー42の裏面と、この裏面に対向する外装カバー59との間には空気が流れることが可能な空間が形成されている。これにより、吸気口84から取り込まれた外気は、先の図12に示す第2光学ユニット40のミラーホルダ45のZY平面や曲面ミラー42の裏面にまわりこんで、ミラーホルダ45や曲面ミラー42の裏面の曲面に沿いながら、吸気口85へ向かって移動する。したがって、コンパクトなプロジェクターであっても、比較的大きな流路を形成することができる。なお、曲面ミラー42は上述のとおり正のパワーを持つ凹面形状のミラーであり、曲面ミラー42の裏面は、表面の形状に概略沿った凸形状である。したがって、吸気口84に吸い込まれた空気は、その流れの勢いを落とさずに曲面ミラーの裏面を通過させることができる。光源ユニット60の上部に配置された電源ユニット80は、図中Z方向から見たとき、光源ユニット60側の辺のみが無い略四角形のコの字形状をしており(図22参照)、吸気口84から取り込まれた外気は、ミラーホルダ45や曲面ミラー42の裏面の曲面に沿いながら、吸気口85へ向かって移動してきた空気は、電源ユニット80に、四方のうちの光源ユニット60側を除く3方向を囲われた空間へ流れ、排気口85から排出される。
【0078】
このように、排気口85と吸気口84の一部が、プロジェクタ1を投影面101に対して直交する方向(X方向)から見たとき、光源ユニット60と操作部83との間となるように設けることで、光源ユニット60と操作部83との間を通って、排気口85から排出される気流を生じさせることができる。また、吸気口84から吸い込んだ空気が曲面ミラー42の裏面を通って排気口85へ至ることは上述したが、図29に示すように、曲面ミラー42の裏面と外装カバーの内壁との間に空気が流れる空間つまり流路が形成されているからである。吸気口84から排気口85への流路を曲面ミラー42の裏面としたことで、吸気口84から吸い込んだ空気の流速の減少を抑えることができる。また、図29に示すように、外装カバーの投射面59とは反対側の面は、曲面ミラー42の配置されている箇所が曲面ミラー42と同様に投射面とは反対側に突き出している。すなわち、投影面に垂直な方向における、投影光学部が配置されている箇所および高さのプロジェクタ1の容器の幅は、ベース部材53や、画像形成部が配置されている箇所および高さの幅と比較して、投影面とは反対側の方向に長い。したがって、外装カバー59の投射面とは反対側の面のうち、曲面ミラー42上下端と同じ高さの範囲は、投射面とは反対側に突き出している。外装カバー59をこのような形状にすることで、持ち上げる際に指が引っかかりやすく、また、設置面積を縮小することができる。
【0079】
また、照明ユニット20のカラーホイール21を回転駆動させるためのカラーモータ21a(図5参照)の周囲の空気が吸引できるような箇所に光源ブロワ95が配置されている。これにより、光源ブロワ95の吸気により発生する気流でカラーモータ21aとライトトンネル22を冷却することができる。
【0080】
光源ブロワ95により吸引された空気は、光源ダクト96を通って、ホルダ64の光源給気口64b(図4参照)へ流入する。また、光源ダクト96へ流入した空気の一部は、光源ダクト96の外装カバー59(図19参照)との対向面に形成された開口部96aから光源ハウジング97と外装カバー59との間に流れる。
【0081】
光源ダクト96の開口部96aから光源ハウジング97と外装カバー59との間に流れてきた空気は、光源ハウジング97と外装カバー59とを冷却した後、排気ファン86によって排気口85から排出される。
【0082】
また、光源流入口64bへと流れた空気は、光源61へ流入し、光源61を冷却した後、ホルダ64の上面に設けられた光源排気口64cから排気される。光源排気口64cから排気された空気は、光源ハウジング97上面の開口部から流体ガイド87に沿って排気口85へ向かって流れる。その後、第2光学ユニット40を周り込んで電源ユニット80の囲われた空間に流れ込んできた低温の空気と混ざった後、排気ファン86により排気口85から排出される。このように、光源排気口64cから排気された高温の空気が、外気と混合させてから、排気することにより、排気口85から排気される空気が高温となるのを抑制することができる。
【0083】
また、ユーザーが操作する操作部83は、ユーザーが操作しやすいように、装置の上面に設けるのが好ましい。しかし、本実施形態においては、プロジェクタ1上面に、投影面101に画像を投影するための透過ガラス51を設けているため、プロジェクタをY方向から見たとき、光源61と重なる位置に、操作部83を設ける必要がある。
【0084】
本実施形態においては、光源ユニット60と操作部83との間に吸気口84から排気口85へ向かって流れる気流で、光源61を冷却して高温となった空気を、排気口へ向けて排気するので、この高温の空気が、操作部83へ移動するのを抑制することができる。これにより、光源61を冷却して高温となった空気で、操作部83が温度上昇するのを抑制することができる。また、吸気口84から第2光学ユニット40を周り込んで、排気口85へ向かって流れる空気の一部は、操作部83の真下を通って、操作部83を冷却する。このことも、操作部83の温度上昇を抑制することができる。
【0085】
また、排気ファン86による吸気により、先の図19に示したベース部材53に設けられた電源吸気口56から外気が吸気される。光源ハウジング97よりも図中X方向奥側には、光源61に安定した電力(電流)を供給するためのバラスト基板3aが配置されており、電源吸気口56から吸引された外気は、光源ハウジング97とバラスト基板3aとの間を上方へ移動しながら、バラスト基板3aを冷却する。その後、バラスト基板の上方に配置されている電源ユニット80で囲われた空間に流れた後、排気ファン86により排気口85から排気される。
【0086】
本実施形態では、吸気口84から排気口85へ向かう気流を発生させるファンを、排気ファン86として、排気側に設けているので、吸気口にファンを設ける場合に比べて、吸気口から装置内に供給される空気の供給量を増やすことができる。これは、吸気口84にファンを設けた場合、ファンの空気を送り出す方向に、第2光学ユニット40があるため、第2光学ユニット40によって、ファンから装置内部へ供給される外気の風量が低下してしまう。一方、排気ファン86として、排気口85側にファンを設けた場合、通常、排気口85よりも排気側には、物体がないので、排気ファン86から排出される風量が減少することはない。よって、排気ファン86から排気された排気量と、同じだけの量の空気が吸気口84から取り入れられるので、結果的に、吸気口から装置内部へ供給される空気の供給量が低下することがない。よって、所定の風圧で、吸気口84から排気口85へ向けて空気を流すことができ、光源61から上昇してきた加熱空気を、吸気口84から排気口85への気流で、排気口85へ良好に向かわせることができる。
【0087】
また、装置本体の図中左下側には、画像形成ユニット10のヒートシンク13や、光源ユニット60光源ブラケット62などを冷却する冷却部120が配置されている。冷却部120は、吸気ブロワ91、垂直ダクト92、水平ダクト93を有している。
【0088】
吸気ブロワ91は、吸気口84の下方に対向配置されており、吸気口84と対向する面から吸気口84を介して外気を吸気するとともに、吸気口と対向する面と反対側の面から装置内部の空気を吸気して、吸気ブロワ91の下方に配置された垂直ダクト92へ流入する。垂直ダクト92へ流入した空気は、下方へと移動し、垂直ダクト92の下方部で連結された水平ダクト93へ送れられる。
【0089】
水平ダクト93内には、ヒートシンク13が配置されており、ヒートシンク13が、水平ダクト93を流れる空気により冷却される。ヒートシンク13が冷却されることにより、効率よくDMD12を冷却することができ、DMD12が、高温になるのを抑制することができる。
【0090】
水平ダクト93内を移動してきた空気は、先の図4に示す光源ユニット60の光源ブラケット62に設けられたダクト部65または開口部65aへ流入する。開口部65aへ流入した空気は、開閉カバー54と光源ブラケット62との間へと流れ、開閉カバー54を冷却する。
【0091】
一方、ダクト部65へ流入した空気は、光源ブラケット62を冷却した後、光源61の出射側と反対側の部分へ流入し、その部分を冷却した後、排気ダクト94を通って、排気ファン86により排気口85から排出される。また、開口部65aを通って開閉カバー54と光源ブラケット62との間へ流入した空気は、開閉カバー54を冷却した後、装置内部を移動して、排気ファン86により排気口85から排出される。
【0092】
光源ブラケット62にダクト部65を設けて、光源ブラケット62を冷却することで、光源61の温度上昇を抑制することができる。よって、光源61へ流入させる冷却風の流量を、少なくしても、良好に光源61を冷却することができる。これにより、光源ブロワ95の回転数(rpm)を落とすことができ、光源ブロワ95の風切り音を抑えることができる。また、光源ブロワ95の回転数(rpm)を落とすことができるので、装置の省電力化を図ることができる。
【0093】
図21は、装置本体に配置される基板を示す斜視図である。
図21に示すように、本実施形態のプロジェクタ1は、画像形成素子であるDMD12の駆動の制御などを行うための制御部としての制御基板2、光源61に安定的な電力(電流、電圧)を供給するための電力安定化部としてのバラスト基板3a(図24参照)を備えたバラスト基板ユニット3、不図示の電源ケーブルから供給された交流電圧を昇圧して、制御基板2やバラスト基板3aに電力を供給するための電源基板としてのPFC電源基板を備えた電源ユニット80とを有している。
【0094】
図22は、図21において、排気ファン86、光源ハウジング97を取り除いた状態の斜視図である。
図22に示すように、制御基板2は、照明ユニット20、第1光学ユニット30の側面(ZY平面)と対向するように配置されている。バラスト基板ユニット3は、制御基板2に対してZ方向(水平方向)に隣接し、光源ユニット60に対してX方向(投影画像に対して直交する方向)に隣接する位置に配置されている。また、電源ユニット80は、光源ユニット60およびバラスト基板ユニット3の上方に配置されている。また、電源ユニット80は、自身の温度が所定以上になると、不図示の電源ケーブルからの電圧の供給を遮断するサーマルスイッチ182が設けられている。
【0095】
図23は、電源ユニット80を示す斜視図である。また、図23Bは、図20BのB−B断面図である。
図23および図23Bに示すように、電源ユニット80のPFC電源基板は、第1電源基板としてのメインPFC電源基板80aと、第2電源基板としてのサブPFC電源基板80bとに分割されている。メインPFC電源基板80aは、略L字状のメイン基板ホルダ81に取り付けられており、サブPFC電源基板80bは、サブ基板ホルダ82に取り付けられている。
【0096】
メイン基板ホルダ81は、下面にメインPFC電源基板80aが取り付けられる基板取り付け面81aと、基板取り付け面81aの図中X方向手前側端部から下側へ延びるカバー面81bとを有している。
サブ基板ホルダ82は、サブPFC電源基板80bが、カバー面81bと対向するように、基板取り付け面81aの図中X方向手前側端部に取り付けられている。また、サブPFC電源基板80bに上記サーマルスイッチ182が設けられている。そして、先の図21に示すように、メイン基板ホルダ81の基板取り付け面81aと、カバー面80bと、サブ基板ホルダ82とで、排気ファン86の空気吸い込み口を取り囲むように、電源ユニット80が、装置本体に取り付けられる。
【0097】
これにより、送風手段としての排気ファン86の吸引により排気ファン86へ向かう空気の流路を囲うように、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとカバー面81bとが配置される。より具体的には、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとが、各基板の端面側がら見て略四角形の2辺上となるように配置されている。また、光源ユニット60からの排気口85へ向かう空気の流れを妨げないように、前述の略四角形の4辺のうち、光源ユニット60に最も近い辺にはメインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bのいずれも配置しない。また、前述の略四角形の辺のうち、投影面とは反対側の外装カバーに最も近い辺および辺には、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bのいずれも配置しないようにすることで、凹面形状の曲面ミラーの裏面に沿って排気口85へ向かう空気の流れを妨げないようにすることができ、凹面形状の曲面ミラーの裏面に沿って排気口85へ向かう空気の流れの速度を損なうことがない。前述の略四角形の辺のうち、投影面とは反対側の外装カバーに最も近い辺および辺には、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bのいずれも配置しないようにすることは、電源ユニット60のカバー面81bにメインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bのいずれも配置しないようにすることと同意である。なお、曲面ミラー42は上述のとおり正のパワーを持つ凹面形状のミラーであり、曲面ミラー42の裏面は、表面の形状に概略沿った凸形状である。外装カバー59の側面の吸気口84に取り込まれ、排気口85へ向かって流れる空気は、サブPFC電源基板80bと、メインPFC電源基板80aと、カバー面81bとで囲われた空間を通って、排気ファン86により排気口85から排気される。これにより、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bとが、光源ユニット60および流体ガイド87により熱せられるのに対し、排気ファン86へ流れる気流により冷却することができる。
【0098】
ここで、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bを、空気の流れ方向に並べて配置した場合は、空気の流れ方向下流側に配置されたPFC電源基板は、上流側のPFC電源基板により、加熱された空気で冷却されるため、下流側のPFC電源基板は、十分に冷却されない。しかし、本実施形態のように、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bとを吸気口84に取り込まれ、排気口85へ向かって流れる空気を取り囲むように配置することにより、温度の低い空気で、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bとを冷却することができる。これにより、光源ユニット60からの高温の排気の影響が及ぶ箇所であっても、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bを、つまり、PFC電源基板全体を良好に冷却することができる。
【0099】
また、メインPFC電源基板80aのコイル、コンデンサ、抵抗など電気素子が配置された面と、サブPFC電源基板80bの電気素子が配置された面と、カバー面81bとで排気ファン86の空気吸い込み口を取り囲むように構成している。これにより、発熱するコイルやコンデンサなどの電気素子に、吸気口84から取り込まれた低温の空気を当てることができ、PFC電源基板を効率よく冷却することができる。
【0100】
また、本実施形態においては、メインPFC電源基板80a面に対してサブPFC電源基板80bが直交するような配置関係となっているので、メインPFC電源基板80a面とサブPFC電源基板面とが平行となるように、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとを並べて配置した場合に比べて、装置を小型化することができる。
【0101】
また、上述では、電源ユニット80は、カバー面81bにサブPFC電源基板を対向させるような形状としているが、例えば、サブ基板ホルダ82を、カバー面80bの下端に取り付け、サブPFC電源基板80bとメインPFC電源基板80aとが対向するような配置関係でもよい。このような構成でも、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bとを空気の流路を取り囲むことができ、PFC電源全体を良好に冷却することができる。メインPFC電源基板80aおよびサブPFC電源基板80bには、コイルなど、基板面に対して直交する方向に長い電気素子が多数取り付けられている。よって、メインPFC電源基板80aに対してサブPFC電源基板を対向するように配置した場合、排気ファン86へ向かう空気の流れ方向に対してメインPFC電源基板80a上の電気素子と、サブPFC電源基板80b上の電気素子とが折り重なるように配置された形となる。その結果、排気ファン86へ向かう空気が、電気素子にぶつかり、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとカバー面81bとに囲われた空間の空気の流れが悪くなるというおそれがある。一方、サブPFC電源基板80bを、メインPFC電源基板に対して直交するように配置した場合は、少なくとも、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとカバー面81bとに囲われた空間のカバー面81bの下側(メインPFC電源基板80aから離間した側)を流れる空気は、電気素子にぶつかることなく、排気ファン86に向かうことができる。これにより、サブPFC電源基板80bをメインPFC電源基板80aに対向させた場合に比べて、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとカバー面81bとに囲われた空間の空気の流れをよくすることができ、効率の良い冷却ができる。
【0102】
図24は、バラスト基板ユニット3を示す斜視図である。
図24に示すように、バラスト基板ユニット3は、バラスト基板3aを保持するためのバラスト基板ホルダ3bを有している。バラスト基板ホルダ3bの下面には、通風口3cが設けられている。
【0103】
図25は、バラスト基板ユニット3を装置本体から取り外したときの斜視図である。
図25に示すように、ベース部材53のバラスト基板ユニット3が取り付けられる箇所の真下に、電源吸気口56が設けられている。バラスト基板ユニット3は、バラスト基板ホルダの通風口3cがこの電源吸気口56と対向し、バラスト基板3aが光源ハウジング97と対向するように、装置本体に取り付けられる。
【0104】
電源吸気口56から排気ファン86の吸引力により吸引された空気は、図25の矢印J1に示すように、光源ハウジング97とバラスト基板3aとの間を上昇していく。これにより、光源ハウジング97とバラスト基板3aとを冷却することができる。そして、矢印J2に示すように、メインPFC電源基板80aと、カバー面81bと、サブPFC電源基板80bとで、囲った空間へ流れ、PFC電源基板80a,80bを冷却した後、矢印J3に示すように、排気ファン86から機外へ排出される。
【0105】
このように、本実施形態においては、バラスト基板3aを冷却する空気を、メインPFC電源基板80aと、カバー面81bと、サブPFC電源基板80bとで囲った空間へ流して、PFC電源基板80a,80bも冷却するので、バラスト基板3aとPFC電源基板80a,80bとを効率よく冷却することができる。
【0106】
図26は、電力供給のブロック図である。
図26に示すように、サブPFC電源基板80bには、PCFスイッチ部183と電源ケーブル190から供給された交流電圧を直流電圧に変換して、制御基板2に3.3Vの直流電圧を供給するための起動電圧変換部184を有している。
【0107】
メインPFC電源基板80aには、電源ケーブル190から供給された交流電圧を直流電圧に変換して、制御基板2に12Vの直流電圧を供給するための制御電圧変換部185と、バラストスイッチ部186と、100Vの交流電圧を380Vまで昇圧させる昇圧部187とを有している。本実施の形態では、図26のように、電源ユニット80を複数の基板で構成したが、バラスト基板を複数の基板に分割しても同じ効果が得られる。
【0108】
電源ケーブル190のプラグをコンセントに差し込んで、サブPFC電源基板80bに交流電圧が印加されると、起動電圧変換部184から制御基板2に3.3Vの直流電圧が印加される。制御基板2は、3.3Vの直流電圧が印加されたら、例えば、装置の所定の位置に設けられたサーミスタなどの温度検知手段で検知した温度などを調べたりして、装置が正常な状態であると判断したら、サブPFC電源基板80bのPFCスイッチ部183をONにする。
【0109】
PFCスイッチ部183がON状態となると、電源ケーブル190からの交流電圧がメインPFC電源基板80aに供給される。メインPFC電源基板80aに交流電圧が供給されると、制御電圧変換部185から制御基板2に12Vの直流電圧が印加される。制御基板2は、12Vの直流電圧が印加されたら、例えば、光源61の温度などチェックして、光源61などに異常がなかったら、メインPFC電源基板80aのバラストスイッチ部186をONにする。
【0110】
メインPFC電源基板80aのバラストスイッチ部186がON状態となると、電源ケーブル190からの交流電圧が昇圧部187に印加され、昇圧部187で交流電圧を380Vまで昇圧し、バラスト基板3aで、光源61に安定した電力(電流)が供給されるよう制御して、光源61に380Vの電圧を印加する。これにより、光源が点灯する。
【0111】
図33は、画像形成部Aと投影光学部Bとの投影面101に対して直交する方向の寸法関係を示す図である。
図に示すように、画像形成部Aの投影面101に対して直交する方向の最大長さL1に対し、投影光学部Bの投影面101に対して直交する方向の最大長さL2が、長くなっている。
【0112】
図34は、外装カバー59の投影光学部Bと対向する箇所と画像形成部Aと対向する箇所との投影面101に対して直交する方向の寸法関係を示す図。
図34に示すように、外装筐体を構成する外装カバー59は、投影光学部Bと画像形成部Aを収納する関係で、図中上側の投影光学部Bと対向する箇所の投影面101に対して直交する方向の最大長さL4が、図中下側の画像形成部Aと対向する箇所の投影面101に対して直交する方向の最大長さL3よりも長くなっている。すなわち、外装カバー59の画像形成部Aと対向する箇所の幅よりも投影光学部Bが配置されている箇所の幅の方が大きくなっているのである。より具体的に説明すると、外装カバー59の投影光学部Bの曲面ミラー42との対向する箇所が、画像形成部Aと対向する箇所よりも投影面101とは反対側の方向に長くなっている。なお、外装筐体は、外装カバー59とベース部材56と、装置上面とで構成される。
【0113】
かかる構成を備えることで、プロジェクタ1を持ち運ぶときは、外装カバー59の下方側(画像形成部Aとの対向箇所)を掴んで、持ち運ぶとき、外装カバー59の投影面101側と反対側の面の画像形成部Aと対向する箇所と、投影光学部Bの曲面ミラー42との対向する箇所との間の上方へ行くに連れて、投影面101から離間する面591が、掴んだ手の指の上方にくる。よって、外装カバー59の下方側(画像形成部Aとの対向箇所)を掴んで、持ち運ぶときにつかむ力が緩んだとしても、上記面591が、指に引っ掛かってプロジェクタ1が、手から滑り落ちてしまうのを抑制することができる。これにより、プロジェクタ1が、床や設置台に落下して、プロジェクタ1が破損するのを抑制することができる。
【0114】
本実施形態においては、外装カバー59の投影光学部Bと対向する箇所の投影面101側とは反対側面(曲面ミラー42と対向する箇所)を、画像形成部Aと対向する箇所よりも投影面101から離間する方向に長くしているが、これに限られない。例えば、外装カバー59の投影光学部Bと対向する箇所の投影面101側の面と、外装カバー59の投影光学部Bと対向する箇所の投影面101側と反対側面とを、それぞれ外装カバー59の画像形成部Aと対向する箇所から突出するような形状でもよい。このように構成することで、持ち運ぶときにつかむ力が緩んだとしても、投影面101側の面と投影面101側と反対側面の一部が、指に引っ掛かり、プロジェクタ1が手から滑り落ちてしまうのをより一層、抑制することができる。
【0115】
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の(1)〜(5)態様毎に特有の効果を奏する。
(1)
光源からの光を利用して画像を形成する画像形成部Aと、前記画像形成部Aで形成された画像の投影像を形成する投影光学部Bと、前記画像形成部Aと前記投影光学部Bとを収納する外装カバー59などの外装筐体を備える画像形成装置において、ベース部材56など外装筐体の設置面から画像形成部A、投影光学部Bの順に配置し、投影光学部Bの投影面101に垂直な方向の幅を、画像形成部Aの投影面101に垂直な方向の幅よりも大きくした。
かかる構成とすることで、持ち運ぶ際にプロジェクタ1をつかむ力が緩んでしまっても、外装カバー59の一部がプロジェクタ1を掴んだ指に引っ掛かり、プロジェクタ1が手から滑り落ちるのを抑制することができる。これにより、プロジェクタ1の破損を抑制することができる。また、取っ手やハンドルなどを設けて、持ち運ぶときの落下を抑制するものに比べて、部品点数が増加することがなく、装置のコスト高を抑制することができる。また、取っ手やハンドルを配置するスペースを確保する必要がなくなり、装置のコンパクト化を図ることができる。
【0116】
(2)
上記(1)に記載の態様の画像投影装置において、外装筐体の投影光学部Bが配置されている幅を、画像形成部Aが配置されている幅よりも投影面とは反対側の方向に長くした。
かかる構成を備えることで、設置面積を縮小することができる。
【0117】
(3)
また、上記(1)または(2)に記載の態様の画像投影装置において、投影光学部Bは、反射面を備え、外装筐体内に、反射面の裏面と外装筐体との間に空気が流れる流路を設けた。
かかる構成を備えることで、コンパクトな画像投射装置内に空気が流れる流路を確保することができる。
【0118】
(4)
また、上記(3)に記載の態様の画像投影装置において、反射面は、曲面ミラー42などの凹面鏡の鏡面であって、凹面鏡の裏面は、鏡面の凹面に沿った凸面形状である。これにより、画像投射装置内に取り込まれた空気の流れの勢いを落とさずに凹面鏡の裏面を通過させることができる。
【符号の説明】
【0119】
1:プロジェクタ
2:制御基板
3:バラスト基板ユニット
3a:バラスト基板
3b:バラスト基板ホルダ
3c:通風口
9:プロジェクタ上面
10:画像生成ユニット
11a:ソケット
11:DMDボード
12:DMD
13:ヒートシンク
14:固定部材
20:照明ユニット
21:カラーホイール
22:ライトトンネル
23:リレーレンズ
24:シリンダミラー
25:凹面ミラー
26:照明ブラケット
26a1〜26a3:光源被位置決め部
26c1〜26c4:貫通孔
26d:照射用貫通孔
26e1,26e2:位置決め孔
26f:位置決め突起
27:OFF光板
28:照明カバー
29:脚部
30:第1光学ユニット
31:投影レンズユニット
32:レンズホルダー
32a1〜32a4:脚部
32b1〜32b4:被位置決め突起
32c1〜32c4:ネジ貫通孔
32d1〜32d4:第2光学ユニット位置決め突起
33:フォーカスレバー
34:レバーギヤ
35:アイドラギヤ
36:フォーカスギヤ
40:第2光学ユニット
41:折り返しミラー
42:曲面ミラー
43:ミラーブラケット
44:自由ミラーブラケット
45:ミラーホルダー
45a1〜45a4:ネジ止め部
46:ミラー押さえ部材
47:ガラス押さえ部材
49:自由ミラー押さえ部材
51:透過ガラス
53:ベース部材
53c:光源ユニット取り出し口
53d:切り欠き
53e:被引っ掛け部
54:開閉カバー
54a:回転操作部
56:電源吸気口
59:外装カバー
60:光源ユニット
61:光源
62:光源ブラケット
62a:コネクタ部
64:ホルダ
64a1〜64a3:光源位置決め部
64b:流入口
64c:排気口
65:ダクト部
65a:開口部
70:第1光学系
80:電源ユニット
80a:メインPFC電源基板
80b:サブPFC電源基板
81:メイン基板ホルダ
81a:基板取り付け面
81b:カバー面
82:サブ基板ホルダ
83:操作部
84:吸気口
85:排気口
86:排気ファン
87:流体ガイド
91:吸気ブロワ
92:垂直ダクト
93:水平ダクト
94:排気ダクト
95:光源ブロワ
96:光源ダクト
97:光源ハウジング
98:混合ダクト
98a:流入口
98b:流出口
99:光源排気ダクト
100:テーブル
101:投影面
120:冷却部
A:画像形成部
B:投影光学部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0120】
【特許文献1】特開2011−175192号公報
【特許文献2】特開2011−018061号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像投影装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、パソコンなどからの画像データに基づいて画像を生成する画像生成素子としてのDMD(Digital Mirror Device)や液晶素子と、この画像生成素子に光源からの光を照射する照射ユニットとからなる画像形成部を備え、画像形成部で光像を形成し、画像形成部によって形成された光像を、投影光学部を用いて投影面に結像させる画像投影装置が知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に記載の画像投影装置は、画像形成部の上に投影光学部を配置している。
【0003】
また、画像投影装置は、会議室などに持ち運んで使用される。画像投影装置を持ち運ぶときに手を滑らせて画像投影装置が落下し、画像投影装置が破損するおそれがあった。また、特許文献2には、画像投影装置の外装筐体の天面部に把持するための複数のハンドルを備え、持ち運びの利便性を向上させた画像投影装置が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2のようにハンドルを設けると部品点数が増え、装置のコスト高に繋がるという課題があった。また、ハンドルを設けるためのスペースを設ける必要があり、装置が大型化するという課題があった。
【0005】
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、装置のコストおよび大型化を抑制しつつ、持ち運ぶ際の装置の落下を抑制することができる画像投影装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、光源からの光を利用して画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で形成された画像の投影像を形成する投影光学部と、前記画像形成部と前記投影光学部とを収納する外装筐体とを備えた画像投影装置において、前記外装筐体の設置面から前記画像形成部、前記投影光学部の順に配置され、前記外装筐体の投影面に垂直な方向の幅は、前記画像形成部が配置されている幅よりも前記投影光学部が配置されている幅の方が大きいことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、外装筐体の投影面に垂直な方向の幅は、画像形成部が配置されている幅よりも投影光学部が配置されている幅の方が大きいので、画像投影装置を持ち運ぶとき、投影光学部が配置された装置の下方側をつかむことで、外装筐体の幅の大きな部分が、つかんだ手の指の上方にくる。よって、画像投影装置を持ち運ぶときに、つかむ力が緩んで、画像投影装置が手から落下しそうになると、つかんだ手の指の上方にある外装筐体の幅の大きな部分が、掴んだ指のうち一番上の指に引っ掛かる。これにより、画像投影装置を持ち運ぶときに、画像投影装置が、手から滑り落ちるのを抑制することができ、画像投影装置の落下を抑制することができ、画像投影装置の破損を抑制することができる。また、特許文献2のように画像投影装置をつかむためのハンドルを設けたものに比べて、部品点数を削減することができ、装置のコストを抑えることができる。また、ハンドルを設けるスペースを確保する必要がないので、装置の大型化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態に係るプロジェクタと投影面とを示す斜視図。
【図2】プロジェクタから投影面までの光路図。
【図3】プロジェクタの構成を示す概略斜視図。
【図4】プロジェクタの要部外観斜視図。
【図5】画像形成ユニットの斜視図。
【図6】光源ユニットの概略斜視図。
【図7】プロジェクタを設置面側から見た斜視図。
【図8】光源交換蓋を装置から取り外した様子を示す斜視図。
【図9】照明ユニットに配置される光学部品を示す概略斜視図。
【図10】照明ユニットと画像形成ユニットと第1光学ユニットの投影レンズユニットとを示す斜視図。
【図11】第1光学ユニットを、照明ユニットと画像形成ユニットとともに示す斜視図。
【図12】図11のA−A断面図。
【図13】第2光学ユニットを、第1光学ユニット、照明ユニット、画像形成ユニットとともに示す斜視図。
【図14】第2光学ユニットが保持する第2光系を、投影レンズユニットと照明ユニットと画像形成ユニットとともに示す斜視図。
【図15】第1光学系から投影面までの光路を示す斜視図。
【図16】装置内の各ユニットの配置関係を示した模式図。
【図17】本実施形態のプロジェクタの使用例を示す図。
【図18】従来のプロジェクタの使用例を示す図。
【図19】図18とは異なる従来のプロジェクタの使用例を示す図。
【図20】プロジェクタ内の空気の流れを説明する説明図。
【図21】図20で示した構成をより具体的に示した図。
【図22】図21のA−A断面図。
【図23】図21のB−B断面図。
【図24】図21のC−C断面図。
【図25】図21のD−D断面図。
【図26】図21のE−E断面
【図27】装置本体に配置される基板を示す斜視図。
【図28】図27において、排気ファン、光源ハウジングを取り除いた状態の斜視図。
【図29】電源ユニットを示す斜視図。
【図30】バラスト基板ユニットを示す斜視図。
【図31】バラスト基板ユニットを装置本体から取り外したときの斜視図。
【図32】電力供給のブロック図。
【図33】画像形成部と投影光学部との投影面に対して直交する方向の寸法関係を示す図。
【図34】外装カバーの投影光学部と対向する箇所と画像形成部と対向する箇所との投影面に対して直交する方向の寸法関係を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明が適用される画像投影装置としてのプロジェクタの実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1とスクリーンなどの投影面101とを示す斜視図である。なお、以下の説明では、投影面101の法線方向をX方向、投影面の短軸方向(上下方向)をY方向、投影面101の長軸方向(水平方向)をZ方向とする。
【0010】
以下、本発明が適用される画像投影装置としてのプロジェクタの実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1とスクリーンなどの投影面101とを示す斜視図である。なお、以下の説明では、投影面101の法線方向をX方向、投影面の短軸方向(上下方向)をY方向、投影面101の長軸方向(水平方向)をZ方向とする。
図1に示すように、プロジェクタ1の上面には、投影画像Pが出射する透過ガラス51が設けられており、透過ガラス51から出射した投影画像Pが、スクリーンなどの投影面101に投影される。
また、プロジェクタ1の上面には、ユーザーがプロジェクタ1を操作するための操作部83が設けられている。また、プロジェクタ1の側面には、ピント調整のためのフォーカスレバー33が設けられている。
【0011】
図2は、プロジェクタ1から投影面101までの光路図である。
プロジェクタ1は、光源を備えた不図示の光源ユニットと、光源からの光を用いて画像を形成する画像形成部Aとを有している。画像形成部Aは、画像形成素子としてのDMD12(Digital Mirror Device)を備えた画像形成ユニット10と、光源からの光を、折り返してDMD12に照射して光像を生成する照明ユニット20とで構成されている。また、画像を投影面101に投影するための投影光学系Bを有している。投影光学系Bは、透過型の屈折光学系を少なくとも一つ含み、正のパワーを有する共軸系の第1光学系70を備えた第1光学ユニット30と、折り返しミラー41と正のパワーを有する曲面ミラー42とを備えた第2光学ユニット40とで構成されている。
【0012】
DMD12は、不図示の光源の光が照明ユニット20によって照射され、この照明ユニット20によって照射された光を変調することで画像を生成する。DMD12によって生成された画像は、第1光学ユニット30の第1光学系70、第2光学ユニット40の折り返しミラー41、曲面ミラー42を介して、投影面101に投影される。
【0013】
図3は、プロジェクタ1の内部構成を示す概略斜視図である。
図3に示すように、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40が、投影面および投影像の像面と平行な方向のうち図中Y方向に並べて配置されている。また、照明ユニット20の図中右側には、光源ユニット60が配置されている。
【0014】
なお、図3に示す符号32a1、32a2は、第1光学ユニット30のレンズホルダー32の脚部であり、符号262は、画像形成ユニット10を照明ユニット20にネジ止めするためのネジ止め部である。
【0015】
次に、各ユニットの構造について、詳細に説明する。
【0016】
まず、光源ユニット60について説明する。
図4は、光源ユニット60の概略斜視図である。
光源ユニット60は、光源ブラケット62を有しており、光源ブラケットの上部にハロゲンランプ、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプなどの光源61が装着さている。また、光源ブラケット62には、電源ユニット80(図14参照)に接続された不図示の電源側コネクタと接続するコネクタ部62aが設けられている。
【0017】
また、光源ブラケット62の上部の光源61の光出射側には、図示しないリフレクタなどが保持されたホルダ64がネジ止めされている。ホルダ64の光源61配置側と反対側の面には、出射窓63が設けられている。光源61から出射した光は、ホルダに保持された不図示のリフレクタにより出射窓に集光され、出射窓63から出射する。
【0018】
また、ホルダ64の上面と、ホルダの下面のX方向両端には、光源ユニット60を照明ユニット20の照明ブラケット26(図6参照)に位置決めするため光源位置決め部64a1〜64a3が設けられている。ホルダ64の上面に設けられた光源位置決め部64a3は突起形状であり、ホルダ64の下面に設けられた2つの光源位置決め部64a1,64a2は穴形状となっている。
【0019】
また、ホルダ64の上面を除く側面には、光源61を冷却するための空気が流入する光源流入口64bが設けられており、ホルダ64の上面には、光源61の熱により加熱された空気が排気される光源排気口64cが設けられている。
【0020】
光源ブラケット62には、後述するように吸気ブロワ91(図21など参照)から吸気された空気が流入する通過部65が設けられている。また、通過部65の図中手前側の空気流入側には、上記通過部65へ流入する空気の一部を、光源ユニット60と後述する開閉カバー54(図7参照)との間に流すための開口部65aが設けられている。なお、光源ユニット60の冷却については、後述する。
【0021】
また、図4に示す光源位置決め突起64a3が設けられた平面部64d2、光源位置決め穴64a1,64a2が設けられた平面部64d1は、後述するように、開閉カバーの押圧手段により押されたときに、照明ブラケットに突き当る突き当て部である。
【0022】
次に、照明ユニット20について説明する。
図5は、照明ユニット20に収納された光学系部品を、他のユニットとともに示す斜視図である。
図5に示すように、照明ユニット20は、カラーホイール21、ライトトンネル22、2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25を有しており、これらは、照明ブラケット26に保持されている。照明ブラケット26は、2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25が収納される筐体状の部分261を有しており、この筐体状の部分261の4つの側面部のうち、図中右側のみ側面を有し、他の3面は、開口した形状となっている。そして、図中X方向の奥側の側面部開口には、OFF光板27(図6参照)が取り付けられており、図中X方向手前側の側面部開口には、いずれの図面にも図示されていないカバー部材が取り付けられる。これにより、照明ブラケット26の筐体状の部分261に収納される2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25は、照明ブラケット26と、OFF光板27(図6参照)と、いずれの図面にも図示されていないカバー部材とにより覆われる。
【0023】
また、照明ブラケット26の筐体状の部分261の下面には、DMD12が露出するための照射用貫通孔26dを有している。
【0024】
また、照明ブラケット26には、3つの脚部29を有している。これら脚部29は、プロジェクタ1のベース部材53(図19参照)に当接して、照明ブラケット26に積み重ねて固定される第1光学ユニット30、第2光学ユニット40の重量を支持している。また、脚部29を設けることにより、画像形成ユニット10のDMD12を冷却するための冷却手段としてのヒートシンク13(図6参照)に、後述するように、外気が流入するための空間を形成する。
【0025】
なお、図5に示す符号32a3、32a4は、第1光学ユニット30のレンズホルダー32の脚部であり、符号45a3は、第2光学ユニット40のネジ止め部45a3である。
【0026】
図6は、照明ユニット20と投影レンズユニット31と画像形成ユニット10とを図5のA方向から見た斜視図である。
照明ブラケット26の筐体状の部分261の上部には、図中Y方向に対して直交する上面26bが設けられている。この上面26bの4角には、第1光学ユニット30をネジ止めするためのネジが貫通する貫通孔が設けられている(図6では、貫通孔26c1と26c2とが図示されており、残りの貫通孔については、不図示)。また、図中X方向手前側の貫通孔26c1,26c2に隣接して、第1光学ユニット30を照明ユニット20に位置決めするための位置決め孔26e1,26e2が設けられている。図中X方向手前側に設けられた2個の位置決め孔のうち、カラーホイール21配置側の位置決め孔26e1は、位置決めの主基準であり、丸穴形状となっており、カラーホイール21配置側と反対側の位置決め孔26e2は、位置決めの従基準であり、Z方向に延びる長穴となっている。また、各貫通孔26c1,26c2の周囲は、照明ブラケット26の上面26bよりも突出しており、第1光学ユニット30をY方向に位置決めするための位置決め突起26fとなっている。位置決め突起26fを設けずに、Y方向の位置精度を高める場合、照明ブラケット26の上面全体の平面度を高める必要があり、コスト高になる。一方、位置決め突起26fを設けることで、位置決め突起26fの部分だけ、平面度を高めればよいので、コストを抑えて、Y方向の位置精度を高めることができる。
【0027】
また、照明ブラケット26上面の開口部には、投影レンズユニット31の下部が嵌合する遮光板262が設けられており、上方から筐体状の部分261内への光の進入を防いでいる。
【0028】
また、照明ブラケット26の上面26bの貫通孔26c1,26c2の間は、後述するように、第2光学ユニット40を、第1光学ユニット30にネジ止めする際に邪魔とならないように切り欠いている。
【0029】
照明ブラケット26のカラーホイール21側端部(図中Z方向手前側)には、前述の光源ユニット60のホルダ64上面に設けられた突起状の光源位置決め部64a3(図4参照)が嵌合する上下方向に貫通孔が形成された筒状の光源被位置決め部26a3が設けられている。また、この光源被位置決め部26a3の下方には、ホルダ64の光源ブラケット62側に設けられた2つの穴形状の光源位置決め部64a1,64a2が嵌合する突起状の2個の光源被位置決め部26a1,26a2が設けられている。そして、ホルダ64の3つの光源位置決め部64a1〜64a3が、照明ユニット20の照明ブラケット26に設けられた3箇所の光源被位置決め部26a1〜26a3に嵌合することで、光源ユニット60は、照明ユニット20に位置決め固定される(図3参照)。
【0030】
また、照明ブラケット26には、カラーホイール21、ライトトンネル22を覆う、照明カバー28が取り付けられている。
【0031】
図7は、照明ユニット20内での光の光路Lを説明する図である。
カラーホイール21は、円盤形状のものであり、カラーモータ21aのモータ軸に固定されている。カラーホイール21には、回転方向にR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)などのフィルタが設けられている。光源ユニット60のホルダ64に設けられた不図示のリフレクタにより集光された光は、出射窓63を通って、カラーホイール21の周端部に到達する。カラーホイール21の周端部に到達した光は、カラーホイール21の回転により時分割でR、G,Bの光に分離される。
【0032】
カラーホイール21により分離された光は、ライトトンネル22へ入射する。ライトトンネル22は、四角筒形状であり、その内周面が鏡面となっている。ライトトンネル22に入射した光は、ライトトンネル22内周面で複数回反射しながら、均一な面光源にされてリレーレンズ23へ向けて出射する。
【0033】
ライトトンネル22を抜けた光は、2枚のリレーレンズ23を透過し、シリンダミラー24、凹面ミラー25により反射され、DMD12の画像生成面上に集光して結像される。
【0034】
次に、画像形成ユニット10について、説明する。
図8は、画像形成ユニット10の斜視図である。
図8に示すように画像形成ユニット10は、DMD12が装着されるDMDボード11を備えている。DMD12は、マイクロミラーが格子状に配列された画像生成面を上向きにしてDMDボード11に設けられたソケット11aに装着されている。DMDボード11には、DMDミラーを駆動するための駆動回路などが設けられている。DMDボード11の裏面(ソケット11aが設けられた面と反対側の面)には、DMD12を冷却するための冷却手段としてのヒートシンク13が固定されている。DMDボード11のDMD12が装着される箇所は、貫通しており、ヒートシンク13には、この不図示の貫通孔に挿入される突起部13a(図7参照)が形成されている。この突起部13aの先端は、平面状になっている。突起部13aを不図示の貫通孔に挿入して、DMD12の裏面(画像生成面と反対側の面)に突起部13a先端の平面部を当接させている。この平面部やDMD12の裏面のヒートシンク13が当接する箇所に弾性変形可能な伝熱シートを貼り付けて、突起部13aの平面部とDMD12の裏面との密着性を高めて、熱伝導性を高めてもよい。
【0035】
ヒートシンク13は、固定部材14により、DMDボード11のソケット11aが設けられた面と反対側の面に加圧されて固定される。固定部材14は、DMDボード11の裏面の図中右側の部分に対向する板状の固定部14aと、DMDボード11の裏面の図中左側の部分に対向する板状の固定部14aとを有している。各固定部のX方向一端付近と他端付近とには、左右の固定部を連結するように設けられた押圧部14bを有している。
【0036】
ヒートシンク13は、画像形成ユニット10を照明ブラケット26(図6参照)にネジ止めすると、固定部材14により、DMDボード11のソケット11aが設けられた面と反対側の面に加圧されて固定される。
【0037】
以下に、画像形成ユニット10の照明ブラケット26の固定について、説明する。まず、DMD12が、先の図5で示した照明ユニット20の照明ブラケット26下面に設けられた照射用貫通孔26dの開口面と対向するように画像形成ユニット10を、照明ブラケット26に位置決めする。次に、固定部14aに設けられた不図示の貫通孔と、DMDボード11の貫通孔15とを貫通するように図中下側からネジを挿入し、ネジを照明ブラケット26に設けられたネジ止め部262(図3参照)の下面に設けられたネジ穴にねじ込んで、画像形成ユニット10を照明ブラケット26に固定する。また、照明ブラケット26に設けられたネジ止め部262にネジをねじ込んでいくと、押圧部14bが、ヒートシンク13をDMDボード側押圧していく。これにより、ヒートシンク13が、固定部材14により、DMDボード11のソケット11aが設けられた面と反対側の面に加圧されて固定される。
【0038】
このように、画像形成ユニット10は、照明ブラケット26に固定され、先の図5に示した3つの脚部29は、画像形成ユニット10の重量も支持している。
【0039】
DMD12の画像生成面には、可動式の複数のマイクロミラーが格子状に配列されている。各マイクロミラーは鏡面をねじれ軸周りに所定角度傾斜させることができ、「ON」と「OFF」の2つの状態を持たせることができる。マイクロミラーが「ON」のときは、先の図7の矢印L2に示すように、光源61からの光を第1光学系70(図2参照)に向けて反射する。「OFF」のときは、先の図6に示す照明ブラケット26の側面に保持されたOFF光板27に向けて光源61からの光を反射する(図7の矢印L1参照)。従って、各ミラーを個別に駆動することにより、画像データの画素ごとに光の投射を制御することができ、画像を生成することができる。
【0040】
不図示のOFF光板27に向けて反射された光は、熱となって吸収され外側の空気の流れで冷却される。
【0041】
次に、第1光学ユニット30について、説明する。
図9は、第1光学ユニット30を、照明ユニット20と画像形成ユニット10とともに示す斜視図である。
図9に示すように、第1光学ユニット30は、照明ユニット20の上方に配置されており、複数のレンズで構成された第1光学系70(図2参照)を保持した投影レンズユニット31と、この投影レンズユニット31を保持するレンズホルダー32とを有している。レンズホルダー32には、下方へ延びる4つの脚部32a1〜32a4が設けられており(図9には、脚部32a2,32a3のみ図示されている。脚部32a1は、図3参照、脚部32a4は、図5参照)、各脚部32a1〜32a4の底面には、照明ブラケット26にねじ止めされるためのネジ穴が形成されている。
【0042】
また、投影レンズユニット31には、フォーカスギヤ36が設けられており、フォーカスギヤ36には、アイドラギヤ35が噛み合っている。アイドラギヤ35には、レバーギヤ34が噛み合っており、レバーギヤ34の回転軸には、フォーカスレバー33が固定されている。フォーカスレバー33の先端部分は、先の図1に示すように、装置本体から露出している。
【0043】
フォーカスレバー33を動かすと、レバーギヤ34、アイドラギヤ35を介して、フォーカスギヤ36が回動する。フォーカスギヤ36が回動すると、投影レンズユニット31内の第1光学系70を構成する複数のレンズが、それぞれ所定の方向へ移動し、投影画像のピントが調整される。
【0044】
また、レンズホルダー32には、4箇所、第2光学ユニット40を第1光学ユニット30にネジ止めするためのネジ48が貫通するネジ貫通孔32c1〜32c3を有している(図9では、3個のネジ貫通孔が図示されており、各ネジ貫通孔32c1〜32c3には、ネジ48を貫通させた様子が示されており、図で見えているのは、ネジ48のネジ部の先端側である。)。また、各ネジ貫通孔32c1〜32c4の周囲は、レンズホルダー32の面から突出した第2光学ユニット位置決め突起32d1〜32d3が形成されている(図9では、32d1〜32d3が図示されている)。
【0045】
図10は、図9のA−A断面図である。
図10に示すように、脚部32a1,32a2には、被位置決め突起32b1,32b2が、設けられている。そして、図中右側の被位置決め突起32b1は、照明ブラケット26の上面26bに設けられた位置決めの主基準である丸穴形状の位置決め孔26e1に、図中左側の被位置決め突起32b2は、位置決めの従基準である長穴形状の位置決め孔26e2にそれぞれ挿入されて、Z軸方向、X軸方向の位置決めがなされる。そして、照明ブラケット26上面26bに設けられた貫通孔26c1〜26c4にネジ37を挿入し、レンズホルダー32の各脚部32a1〜32a4に設けられたネジ穴にネジ37をねじ止めすることで、第1光学ユニット30が照明ユニット20に位置決め固定される。
【0046】
投影レンズユニット31のレンズホルダー32よりも上部側は、後述する第2光学ユニットのミラーホルダー45(図12参照)により覆われている。なお、先の図3に示すように、投影レンズユニット31のレンズホルダー32よりも下部側のレンズホルダー32と照明ユニット20の照明ブラケット26の上面26bとの間の部分は、露出しているが、投影レンズユニット31は、レンズホルダー32と嵌合しているため、この露出部から、画像の光路へ光が入り込むことはない。
【0047】
次に、第2光学ユニット40について説明する。
図11は、第2光学ユニット40が備える第2光学系を、投影レンズユニット31と照明ユニット20と画像形成ユニット10とともに示す斜視図である。
図11に示すように、第2光学ユニット40は、第2光学系を構成する折り返しミラー41と、凹面状の曲面ミラー42とを備えている。曲面ミラー42の光を反射する面は、球面、回転対称非球面、自由曲面形状などにすることができる
【0048】
図12は、第2光学ユニット40を、第1光学ユニット30、照明ユニット20、画像形成ユニット10とともに示す斜視図である。
図12に示すように、第2光学ユニット40は、曲面ミラー42から反射した光像を透過するとともに、装置内の光学系部品を防塵するための透過ガラス51も備えている。
【0049】
第2光学ユニット40は、折り返しミラー41と透過ガラス51とを保持するミラーブラケット43と、曲面ミラー42を保持する自由ミラーブラケット44と、ミラーブラケット43および自由ミラーブラケット44が取り付けられるミラーホルダー45とを有している。
【0050】
ミラーホルダー45は、箱型の形状をしており、上面、下面および図中X方向奥側が開口しており、上から見たとき、略コの字状の形状をしている。ミラーホルダー45の上部開口のZ方向手前側と奥側とのそれぞれでX方向に延びる縁部は、図中X方向手前側端部からX方向奥側へ行くにつれて、上昇するように傾斜した傾斜部と、図中X方向と平行な平行部とで構成されており、傾斜部が、平行部より図中X方向手前側にある。また、ミラーホルダー45の上部開口の図中X方向手前側のZ方向に延びる縁部は、図中Z方向と平行になっている。
【0051】
ミラーブラケット43は、ミラーホルダー45の上部に取り付けられる。ミラーブラケット43は、ミラーホルダー45の上部開口縁部の傾斜部と当接する図中X方向手前側端部からX方向奥側へ行くにつれて、上昇するように傾斜した傾斜面43aと、ミラーホルダー45の上部開口部縁部の平行部と当接するX方向に平行な平行面43bとを有している。傾斜面43aと平行面43bとは、それぞれ開口部を有しており、傾斜面43aの開口部を塞ぐように、折り返しミラー41が保持されており、平行面43bの開口部を塞ぐように透過ガラス51が保持されている。
【0052】
折り返しミラー41は、板バネ状のミラー押さえ部材46によりZ方向両端が、ミラーブラケット43の傾斜面43aに押し付けられることにより、ミラーブラケット43の傾斜面43aに位置決め保持されている。折り返しミラー41のZ方向の一方側端部には、2個のミラー押さえ部材46により固定されており、他方側端部には、1個のミラー押さえ部材46により固定されている。
【0053】
透過ガラス51は、Z方向両端が、板バネ状のガラス押さえ部材47によりミラーブラケット43の平行面43bに押し付けられることにより、ミラーブラケット43に位置決め固定されている。透過ガラス51は、Z方向両端それぞれ1個のガラス押さえ部材47により保持されている。
【0054】
曲面ミラー42を保持する自由ミラーブラケット44は、図中X方向奥側から手前側へ向けて下降するように傾斜した腕部44aをZ軸方向手前側と奥側とに有している。また、自由ミラーブラケット44は、腕部44aの上部でこれら二つの腕部を連結する連結部44bを有している。自由ミラーブラケット44は、ミラーホルダー45の図中X方向奥側の開口を曲面ミラー42が覆うように、腕部44aがミラーホルダー45に取り付けられている。
【0055】
曲面ミラー42は、透過ガラス51側端部の略中央部が、板バネ状の自由ミラー押さえ部材49により自由ミラーブラケット44の連結部44bに押し付けられ、第1光学系側の図中Z軸方向両端が、ネジにより自由ミラーブラケット44の腕部44aに固定されている。
【0056】
第2光学ユニット40は、第1光学ユニット30のレンズホルダー32に積載固定される。具体的には、ミラーホルダー45の下部には、レンズホルダー32の上面と対向する下面451が設けらており、この下面451には、第1光学ユニット30にネジ止めするための筒状形状のネジ止め部45a1〜45a3が4箇所、形成されている(ネジ止め部45a1、45a2は、図11参照。ネジ止め部45a3は、図5参照、残りのネジ止め部は、不図示)。第2光学ユニット40は、第1光学ユニット30のレンズホルダー32に設けられた各ネジ貫通孔32c1〜32c3にネジ48を貫通させ、各ネジ止め部45a1〜45a3にネジ48をネジ止めすることにより、第1光学ユニット30にネジ止めされる。このとき、第2光学ユニット40のミラーホルダー45の下面が、レンズホルダー32の第2光学ユニット位置決め突起32d1〜32d4と当接して、第2光学ユニット40は、Y方向に位置決めされて固定される。
【0057】
第2光学ユニット30を第1光学ユニット30レンズホルダー32に積載固定すると、先の図9に示すように、投影レンズユニット31のレンズホルダー32よりも上部の部分が、第2光学ユニット40のミラーホルダー45内に収納される。また、第2光学ユニット40を、レンズホルダー32に積載固定したとき、曲面ミラー42とレンズホルダー32との間には、隙間があり、その隙間にアイドラギヤ35(図9参照)入り込んでいるような形となる。
【0058】
図13は、第1光学系70から投影面101(スクリーン)までの光路を示す斜視図である。
第1光学系70を構成する投影レンズユニット31を透過した光束は、折り返しミラー41と曲面ミラー42との間で、DMD12で生成された画像に共役な中間像を形成する。この中間像は、折り返しミラー41と曲面ミラー42との間に曲面像として結像される。次に、光像は、凹面状の曲面ミラー42に入射し、曲面ミラー42により中間像を「さらに拡大した画像」にして投影面101に投影結像する。
【0059】
このように、投影光学系を、第1光学系70と、第2光学系とで構成し、第1光学系70と第2光学系の曲面ミラー42との間に中間像を形成し、曲面ミラー42で拡大投影することで、投影距離を短くでき、狭い会議室などでも使用することができる。
【0060】
また、図13に示すように、照明ブラケット26には、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40が積載固定される。また、画像形成ユニット10も固定される。よって、照明ブラケット26の脚部29が、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40および画像形成ユニット10の重量を支える形でベース部材53に固定される。
【0061】
図14は、装置内の各ユニットの配置関係を示した模式図である。
図に示すように、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40は、投影面の短軸方向であるY方向に積層配置されており、光源ユニット60は、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40が積層された積層体に対して投影面の長軸方向であるZ方向に配置されている。このように、本実施形態においては、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第1光学ユニット30、第2光学ユニット40および光源ユニットが、投影画像および投影面101に対して平行な方向であるY方向またはZ方向に並べて配置されている。さらに具体的には、さらに具体的には、画像形成ユニット10と照明ユニット20とからなる画像形成部Aと、第1光学ユニット30と第2光学ユニット40とからなる投影光学部Bとが積層された方向に対して直交する方向に光源ユニット60が画像形成部Aに連結されている。また、画像形成部Aと光源ユニット60とは、ベース部材53に平行な同一の直線上に配置されている。また、画像形成部Aと投影光学部Bとは、ベース部材53に垂直な同一の直線上に配置され、ベース部材53側から、画像形成部A、投影光学部Bの順番で配置されている。
【0062】
また、本実施形態においては、光源ユニット60の上方に、光源61やDMD11に電力を供給するための電源ユニット80が積層配置されている。これら光源ユニット60、電源ユニット80、画像形成部A、投影光学部Bは、上述のプロジェクタの上面と、ベース部材53と、プロジェクタ1の周囲を覆う後述の外装カバー59(図18参照)からなるプロジェクタ1の容器に収納されている。
【0063】
図15は、本実施形態のプロジェクタ1の使用例を示す図であり、図16、図17は、従来のプロジェクタ1Aの使用例を示す図である。
図15〜図17に示すように、プロジェクタ1は、例えば会議室などで使用する場合、プロジェクタ1をテーブル100に置いてホワイトボードなどの投影面101に画像を投影して使用される。
【0064】
図16に示すように、従来のプロジェクタ1Aは、DMD12(画像生成素子)、照明ユニット20、第1光学系70、第2光学系(曲面ミラー42)が、投影面101に投影された投影画像の面に対して直交する方向に直列に並べて配置されている。よって、プロジェクタ1Aの投影面に対して直交する方向(X方向)に長くなり、プロジェクタ1Aが、投影面101に対して直交する方向にスペースをとってしまう。投影面101に投影された画像を見る人が座る椅子や、使用する机は、一般的に投影面に対して直交する方向に配置するため、プロジェクタが、投影面に対して直交する方向にスペースを取ると、それだけ、椅子の配置スペースや机の配置スペースが制限されて、利便性が悪い。
【0065】
図17に示すプロジェクタ1Bは、DMD12(画像形成素子)、照明ユニット20、第1光学系70が、投影面101に投影された投影画像の面と平行に直列に並べて配置されている。よって、図18に示すプロジェクタ1Bに比べて、投影面101に対して直交する方向の長さを短くすることができる。しかしながら、図17に示すプロジェクタ1Bは、光源61が、照明ユニット20に対して投影面101に投影された投影画像の面に対して直交する方向に配置されているため、プロジェクタの投影面101に対して直交する方向の長さを十分に短くすることができない。
【0066】
一方、図15に示す本実施形態のプロジェクタ1においては、画像形成ユニット10と照明ユニット20とからなる画像形成部A、および第1光学ユニット30と折り返しミラー41とからなる投影光学部Bとを、投影面101および投影面101に投影された投影画像の像面に対して平行な方向のうち図中Y方向に直列に並べて配置している。また、光源ユニット60と、照明ユニット20とが、投影面101に投影された投影画像の面に対して平行な方向のうち図中Z方向に直列に並べて配置している。すなわち、本実施形態のプロジェクタ1は、光源ユニット60、画像形成ユニット10、照明ユニット20および第1光学ユニット30と、折り返しミラー41とは、投影面101に投影された投影画像の面に対して平行な方向(図中Z方向またはY方向)に配置された構造となっており、光源ユニット60、画像形成ユニット10、照明ユニット20および第1光学ユニット30と、折り返しミラー41のそれぞれが投影面および投影画像の像面に平行な面に交差するように配置されているのである。このように、光源ユニット60、画像形成ユニット10、照明ユニット20および第1光学ユニット30と、折り返しミラー41とを、投影面101に投影された投影画像の面に対して平行な方向(図中Z方向またはY方向)に配置したので、図15に示すように、図16や図17に示したプロジェクタに比べて投影面101に対して直交する方向(図中X方向)の長さを短くすることができる。これにより、プロジェクタ1が椅子の配置スペースや机の配置スペースの阻害となるのを抑制することができ、利便性の高いプロジェクタ1を提供することができる。
【0067】
また、本実施形態においては、先の図14に示すように、光源ユニット60の上方に、光源61やDMD11に電力を供給するための電源ユニット80が積層配置されている。これにより、プロジェクタ1のZ方向も短くなっている。
【0068】
また、本実施形態においては、第2光学系を折り返しミラー41と曲面ミラー42とで構成しているが、第2光学系を曲面ミラー42のみで構成してもよい。また、折り返しミラー41は、平面ミラーでも正の屈折力を持ったミラーでも負の屈折力を持ったミラーでもよい。また、本実施形態においては、曲面ミラー42として凹面ミラーを用いているが、凸面ミラーを用いることもできる。この場合は、第1光学系70と曲面ミラー42との間で中間像を形成しないように第1光学系70を構成する。
【0069】
光源61は、経時使用で寿命を迎えるので、定期的な交換が必要である。このため、本実施形態においては、光源ユニット60は、装置本体から着脱可能に設けられている。
【0070】
図18は、プロジェクタ1の設置面側を見た斜視図である。
図18に示すように、プロジェクタ1の底面を構成するベース部材53には、開閉カバー54が設けられており、開閉カバー54には、回転操作部54aが設けられている。回転操作部54aを回転すると、開閉カバー54と装置本体との固定が解除され、開閉カバー54が、装置本体から取り外し可能となる。また、ベース部材53の開閉カバー54のX方向に隣接する箇所には、電源吸気口56が設けられている。
【0071】
また、図18に示すように、プロジェクタ1の外装カバー59の一方のY−X平面には、吸気口84と、パソコンなどの外部装置からの画像データなどが入力される外部入力部88が設けられている。
【0072】
図19は、開閉カバー54を装置から取り外した様子を示す斜視図である。
開閉カバー54を取り外すと、図19に示すように、光源ユニット60の光源ブラケット62の光源61が装着された側と反対側の面が露出する。光源ブラケット62には、取っ手部66が、光源ブラケット62に対して図中点線で示すO1を回転中心にして回動自在に取り付けられている。
【0073】
光源ユニット60を装置本体から取り出すときは、取っ手部66を回動させて取っ手部66を掴んで図中手前側へ引き出すことで、光源ユニット60は、装置本体の開口部から取り外される。光源ユニット60を装置本体に装着するときは、装置本体の開口部から光源ユニット60を挿入する。光源ユニット60を装置本体への挿入していくと、先の図4に示したコネクタ部62aが装置本体の不図示の電源側コネクタと接続し、同図に示したホルダ64の3つの光源位置決め部64a1〜64a3が、先の図6に示した照明ユニット20の照明ブラケット26に設けられた3つの光源被位置決め部26a1〜26a3に嵌合し、光源ユニット60が装置本体に位置決めされ、光源ユニット60の装着が完了する。そして、開閉カバー54をベース部材53に取り付ける。本実施形態においては、光源ユニット60に取って部66を設けているが、図19に示すように、開閉カバー54側へ突出して設けられた通過部65を取っ手部としてもよい。
【0074】
また、ベース部材53には、3箇所脚部55が設けられており、この脚部55を回転させることで、ベース部材53からの突出量が変更され、高さ方向(Y方向)の調整を行うことができるようになっている。
【0075】
また、図19に示すように、外装カバー59の他方のY−X平面には、排気口85が設けられている。
【0076】
図20は、本実施形態のプロジェクタ1内の空気の流れを説明する説明図である。この図は、プロジェクタ1を投影面101に対して直交する方向(X方向)から見た図である。図20および図30において、図中の矢印は空気の流れる方向を示している。図29は、図30のA−A断面である。図31は、図30のB−B断面である。図29、図30、図31には、本実施の形態における図20の各符号に対応する構成に番号が付いている。
図20に示すように、プロジェクタ1の側面の一方(図中左側)にプロジェクタ1内に外気を取り込むための開口した吸気口84が設けられており、プロジェクタ1の側面の他方(図中右側)にプロジェクタ1内の空気を排気する開口した排気口85が設けられている。また、排気口85と対向するように、排気ファン86が設けられている。
【0077】
排気口85と吸気口84の一部は、プロジェクタ1を投影面101に対して直交する方向(X方向)から見たとき、光源ユニット60と操作部83との間となるように設けられている。また、曲面ミラー42の裏面と、この裏面に対向する外装カバー59との間には空気が流れることが可能な空間が形成されている。これにより、吸気口84から取り込まれた外気は、先の図12に示す第2光学ユニット40のミラーホルダ45のZY平面や曲面ミラー42の裏面にまわりこんで、ミラーホルダ45や曲面ミラー42の裏面の曲面に沿いながら、吸気口85へ向かって移動する。したがって、コンパクトなプロジェクターであっても、比較的大きな流路を形成することができる。なお、曲面ミラー42は上述のとおり正のパワーを持つ凹面形状のミラーであり、曲面ミラー42の裏面は、表面の形状に概略沿った凸形状である。したがって、吸気口84に吸い込まれた空気は、その流れの勢いを落とさずに曲面ミラーの裏面を通過させることができる。光源ユニット60の上部に配置された電源ユニット80は、図中Z方向から見たとき、光源ユニット60側の辺のみが無い略四角形のコの字形状をしており(図22参照)、吸気口84から取り込まれた外気は、ミラーホルダ45や曲面ミラー42の裏面の曲面に沿いながら、吸気口85へ向かって移動してきた空気は、電源ユニット80に、四方のうちの光源ユニット60側を除く3方向を囲われた空間へ流れ、排気口85から排出される。
【0078】
このように、排気口85と吸気口84の一部が、プロジェクタ1を投影面101に対して直交する方向(X方向)から見たとき、光源ユニット60と操作部83との間となるように設けることで、光源ユニット60と操作部83との間を通って、排気口85から排出される気流を生じさせることができる。また、吸気口84から吸い込んだ空気が曲面ミラー42の裏面を通って排気口85へ至ることは上述したが、図29に示すように、曲面ミラー42の裏面と外装カバーの内壁との間に空気が流れる空間つまり流路が形成されているからである。吸気口84から排気口85への流路を曲面ミラー42の裏面としたことで、吸気口84から吸い込んだ空気の流速の減少を抑えることができる。また、図29に示すように、外装カバーの投射面59とは反対側の面は、曲面ミラー42の配置されている箇所が曲面ミラー42と同様に投射面とは反対側に突き出している。すなわち、投影面に垂直な方向における、投影光学部が配置されている箇所および高さのプロジェクタ1の容器の幅は、ベース部材53や、画像形成部が配置されている箇所および高さの幅と比較して、投影面とは反対側の方向に長い。したがって、外装カバー59の投射面とは反対側の面のうち、曲面ミラー42上下端と同じ高さの範囲は、投射面とは反対側に突き出している。外装カバー59をこのような形状にすることで、持ち上げる際に指が引っかかりやすく、また、設置面積を縮小することができる。
【0079】
また、照明ユニット20のカラーホイール21を回転駆動させるためのカラーモータ21a(図5参照)の周囲の空気が吸引できるような箇所に光源ブロワ95が配置されている。これにより、光源ブロワ95の吸気により発生する気流でカラーモータ21aとライトトンネル22を冷却することができる。
【0080】
光源ブロワ95により吸引された空気は、光源ダクト96を通って、ホルダ64の光源給気口64b(図4参照)へ流入する。また、光源ダクト96へ流入した空気の一部は、光源ダクト96の外装カバー59(図19参照)との対向面に形成された開口部96aから光源ハウジング97と外装カバー59との間に流れる。
【0081】
光源ダクト96の開口部96aから光源ハウジング97と外装カバー59との間に流れてきた空気は、光源ハウジング97と外装カバー59とを冷却した後、排気ファン86によって排気口85から排出される。
【0082】
また、光源流入口64bへと流れた空気は、光源61へ流入し、光源61を冷却した後、ホルダ64の上面に設けられた光源排気口64cから排気される。光源排気口64cから排気された空気は、光源ハウジング97上面の開口部から流体ガイド87に沿って排気口85へ向かって流れる。その後、第2光学ユニット40を周り込んで電源ユニット80の囲われた空間に流れ込んできた低温の空気と混ざった後、排気ファン86により排気口85から排出される。このように、光源排気口64cから排気された高温の空気が、外気と混合させてから、排気することにより、排気口85から排気される空気が高温となるのを抑制することができる。
【0083】
また、ユーザーが操作する操作部83は、ユーザーが操作しやすいように、装置の上面に設けるのが好ましい。しかし、本実施形態においては、プロジェクタ1上面に、投影面101に画像を投影するための透過ガラス51を設けているため、プロジェクタをY方向から見たとき、光源61と重なる位置に、操作部83を設ける必要がある。
【0084】
本実施形態においては、光源ユニット60と操作部83との間に吸気口84から排気口85へ向かって流れる気流で、光源61を冷却して高温となった空気を、排気口へ向けて排気するので、この高温の空気が、操作部83へ移動するのを抑制することができる。これにより、光源61を冷却して高温となった空気で、操作部83が温度上昇するのを抑制することができる。また、吸気口84から第2光学ユニット40を周り込んで、排気口85へ向かって流れる空気の一部は、操作部83の真下を通って、操作部83を冷却する。このことも、操作部83の温度上昇を抑制することができる。
【0085】
また、排気ファン86による吸気により、先の図19に示したベース部材53に設けられた電源吸気口56から外気が吸気される。光源ハウジング97よりも図中X方向奥側には、光源61に安定した電力(電流)を供給するためのバラスト基板3aが配置されており、電源吸気口56から吸引された外気は、光源ハウジング97とバラスト基板3aとの間を上方へ移動しながら、バラスト基板3aを冷却する。その後、バラスト基板の上方に配置されている電源ユニット80で囲われた空間に流れた後、排気ファン86により排気口85から排気される。
【0086】
本実施形態では、吸気口84から排気口85へ向かう気流を発生させるファンを、排気ファン86として、排気側に設けているので、吸気口にファンを設ける場合に比べて、吸気口から装置内に供給される空気の供給量を増やすことができる。これは、吸気口84にファンを設けた場合、ファンの空気を送り出す方向に、第2光学ユニット40があるため、第2光学ユニット40によって、ファンから装置内部へ供給される外気の風量が低下してしまう。一方、排気ファン86として、排気口85側にファンを設けた場合、通常、排気口85よりも排気側には、物体がないので、排気ファン86から排出される風量が減少することはない。よって、排気ファン86から排気された排気量と、同じだけの量の空気が吸気口84から取り入れられるので、結果的に、吸気口から装置内部へ供給される空気の供給量が低下することがない。よって、所定の風圧で、吸気口84から排気口85へ向けて空気を流すことができ、光源61から上昇してきた加熱空気を、吸気口84から排気口85への気流で、排気口85へ良好に向かわせることができる。
【0087】
また、装置本体の図中左下側には、画像形成ユニット10のヒートシンク13や、光源ユニット60光源ブラケット62などを冷却する冷却部120が配置されている。冷却部120は、吸気ブロワ91、垂直ダクト92、水平ダクト93を有している。
【0088】
吸気ブロワ91は、吸気口84の下方に対向配置されており、吸気口84と対向する面から吸気口84を介して外気を吸気するとともに、吸気口と対向する面と反対側の面から装置内部の空気を吸気して、吸気ブロワ91の下方に配置された垂直ダクト92へ流入する。垂直ダクト92へ流入した空気は、下方へと移動し、垂直ダクト92の下方部で連結された水平ダクト93へ送れられる。
【0089】
水平ダクト93内には、ヒートシンク13が配置されており、ヒートシンク13が、水平ダクト93を流れる空気により冷却される。ヒートシンク13が冷却されることにより、効率よくDMD12を冷却することができ、DMD12が、高温になるのを抑制することができる。
【0090】
水平ダクト93内を移動してきた空気は、先の図4に示す光源ユニット60の光源ブラケット62に設けられたダクト部65または開口部65aへ流入する。開口部65aへ流入した空気は、開閉カバー54と光源ブラケット62との間へと流れ、開閉カバー54を冷却する。
【0091】
一方、ダクト部65へ流入した空気は、光源ブラケット62を冷却した後、光源61の出射側と反対側の部分へ流入し、その部分を冷却した後、排気ダクト94を通って、排気ファン86により排気口85から排出される。また、開口部65aを通って開閉カバー54と光源ブラケット62との間へ流入した空気は、開閉カバー54を冷却した後、装置内部を移動して、排気ファン86により排気口85から排出される。
【0092】
光源ブラケット62にダクト部65を設けて、光源ブラケット62を冷却することで、光源61の温度上昇を抑制することができる。よって、光源61へ流入させる冷却風の流量を、少なくしても、良好に光源61を冷却することができる。これにより、光源ブロワ95の回転数(rpm)を落とすことができ、光源ブロワ95の風切り音を抑えることができる。また、光源ブロワ95の回転数(rpm)を落とすことができるので、装置の省電力化を図ることができる。
【0093】
図21は、装置本体に配置される基板を示す斜視図である。
図21に示すように、本実施形態のプロジェクタ1は、画像形成素子であるDMD12の駆動の制御などを行うための制御部としての制御基板2、光源61に安定的な電力(電流、電圧)を供給するための電力安定化部としてのバラスト基板3a(図24参照)を備えたバラスト基板ユニット3、不図示の電源ケーブルから供給された交流電圧を昇圧して、制御基板2やバラスト基板3aに電力を供給するための電源基板としてのPFC電源基板を備えた電源ユニット80とを有している。
【0094】
図22は、図21において、排気ファン86、光源ハウジング97を取り除いた状態の斜視図である。
図22に示すように、制御基板2は、照明ユニット20、第1光学ユニット30の側面(ZY平面)と対向するように配置されている。バラスト基板ユニット3は、制御基板2に対してZ方向(水平方向)に隣接し、光源ユニット60に対してX方向(投影画像に対して直交する方向)に隣接する位置に配置されている。また、電源ユニット80は、光源ユニット60およびバラスト基板ユニット3の上方に配置されている。また、電源ユニット80は、自身の温度が所定以上になると、不図示の電源ケーブルからの電圧の供給を遮断するサーマルスイッチ182が設けられている。
【0095】
図23は、電源ユニット80を示す斜視図である。また、図23Bは、図20BのB−B断面図である。
図23および図23Bに示すように、電源ユニット80のPFC電源基板は、第1電源基板としてのメインPFC電源基板80aと、第2電源基板としてのサブPFC電源基板80bとに分割されている。メインPFC電源基板80aは、略L字状のメイン基板ホルダ81に取り付けられており、サブPFC電源基板80bは、サブ基板ホルダ82に取り付けられている。
【0096】
メイン基板ホルダ81は、下面にメインPFC電源基板80aが取り付けられる基板取り付け面81aと、基板取り付け面81aの図中X方向手前側端部から下側へ延びるカバー面81bとを有している。
サブ基板ホルダ82は、サブPFC電源基板80bが、カバー面81bと対向するように、基板取り付け面81aの図中X方向手前側端部に取り付けられている。また、サブPFC電源基板80bに上記サーマルスイッチ182が設けられている。そして、先の図21に示すように、メイン基板ホルダ81の基板取り付け面81aと、カバー面80bと、サブ基板ホルダ82とで、排気ファン86の空気吸い込み口を取り囲むように、電源ユニット80が、装置本体に取り付けられる。
【0097】
これにより、送風手段としての排気ファン86の吸引により排気ファン86へ向かう空気の流路を囲うように、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとカバー面81bとが配置される。より具体的には、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとが、各基板の端面側がら見て略四角形の2辺上となるように配置されている。また、光源ユニット60からの排気口85へ向かう空気の流れを妨げないように、前述の略四角形の4辺のうち、光源ユニット60に最も近い辺にはメインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bのいずれも配置しない。また、前述の略四角形の辺のうち、投影面とは反対側の外装カバーに最も近い辺および辺には、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bのいずれも配置しないようにすることで、凹面形状の曲面ミラーの裏面に沿って排気口85へ向かう空気の流れを妨げないようにすることができ、凹面形状の曲面ミラーの裏面に沿って排気口85へ向かう空気の流れの速度を損なうことがない。前述の略四角形の辺のうち、投影面とは反対側の外装カバーに最も近い辺および辺には、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bのいずれも配置しないようにすることは、電源ユニット60のカバー面81bにメインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bのいずれも配置しないようにすることと同意である。なお、曲面ミラー42は上述のとおり正のパワーを持つ凹面形状のミラーであり、曲面ミラー42の裏面は、表面の形状に概略沿った凸形状である。外装カバー59の側面の吸気口84に取り込まれ、排気口85へ向かって流れる空気は、サブPFC電源基板80bと、メインPFC電源基板80aと、カバー面81bとで囲われた空間を通って、排気ファン86により排気口85から排気される。これにより、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bとが、光源ユニット60および流体ガイド87により熱せられるのに対し、排気ファン86へ流れる気流により冷却することができる。
【0098】
ここで、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bを、空気の流れ方向に並べて配置した場合は、空気の流れ方向下流側に配置されたPFC電源基板は、上流側のPFC電源基板により、加熱された空気で冷却されるため、下流側のPFC電源基板は、十分に冷却されない。しかし、本実施形態のように、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bとを吸気口84に取り込まれ、排気口85へ向かって流れる空気を取り囲むように配置することにより、温度の低い空気で、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bとを冷却することができる。これにより、光源ユニット60からの高温の排気の影響が及ぶ箇所であっても、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bを、つまり、PFC電源基板全体を良好に冷却することができる。
【0099】
また、メインPFC電源基板80aのコイル、コンデンサ、抵抗など電気素子が配置された面と、サブPFC電源基板80bの電気素子が配置された面と、カバー面81bとで排気ファン86の空気吸い込み口を取り囲むように構成している。これにより、発熱するコイルやコンデンサなどの電気素子に、吸気口84から取り込まれた低温の空気を当てることができ、PFC電源基板を効率よく冷却することができる。
【0100】
また、本実施形態においては、メインPFC電源基板80a面に対してサブPFC電源基板80bが直交するような配置関係となっているので、メインPFC電源基板80a面とサブPFC電源基板面とが平行となるように、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとを並べて配置した場合に比べて、装置を小型化することができる。
【0101】
また、上述では、電源ユニット80は、カバー面81bにサブPFC電源基板を対向させるような形状としているが、例えば、サブ基板ホルダ82を、カバー面80bの下端に取り付け、サブPFC電源基板80bとメインPFC電源基板80aとが対向するような配置関係でもよい。このような構成でも、メインPFC電源基板80aと、サブPFC電源基板80bとを空気の流路を取り囲むことができ、PFC電源全体を良好に冷却することができる。メインPFC電源基板80aおよびサブPFC電源基板80bには、コイルなど、基板面に対して直交する方向に長い電気素子が多数取り付けられている。よって、メインPFC電源基板80aに対してサブPFC電源基板を対向するように配置した場合、排気ファン86へ向かう空気の流れ方向に対してメインPFC電源基板80a上の電気素子と、サブPFC電源基板80b上の電気素子とが折り重なるように配置された形となる。その結果、排気ファン86へ向かう空気が、電気素子にぶつかり、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとカバー面81bとに囲われた空間の空気の流れが悪くなるというおそれがある。一方、サブPFC電源基板80bを、メインPFC電源基板に対して直交するように配置した場合は、少なくとも、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとカバー面81bとに囲われた空間のカバー面81bの下側(メインPFC電源基板80aから離間した側)を流れる空気は、電気素子にぶつかることなく、排気ファン86に向かうことができる。これにより、サブPFC電源基板80bをメインPFC電源基板80aに対向させた場合に比べて、メインPFC電源基板80aとサブPFC電源基板80bとカバー面81bとに囲われた空間の空気の流れをよくすることができ、効率の良い冷却ができる。
【0102】
図24は、バラスト基板ユニット3を示す斜視図である。
図24に示すように、バラスト基板ユニット3は、バラスト基板3aを保持するためのバラスト基板ホルダ3bを有している。バラスト基板ホルダ3bの下面には、通風口3cが設けられている。
【0103】
図25は、バラスト基板ユニット3を装置本体から取り外したときの斜視図である。
図25に示すように、ベース部材53のバラスト基板ユニット3が取り付けられる箇所の真下に、電源吸気口56が設けられている。バラスト基板ユニット3は、バラスト基板ホルダの通風口3cがこの電源吸気口56と対向し、バラスト基板3aが光源ハウジング97と対向するように、装置本体に取り付けられる。
【0104】
電源吸気口56から排気ファン86の吸引力により吸引された空気は、図25の矢印J1に示すように、光源ハウジング97とバラスト基板3aとの間を上昇していく。これにより、光源ハウジング97とバラスト基板3aとを冷却することができる。そして、矢印J2に示すように、メインPFC電源基板80aと、カバー面81bと、サブPFC電源基板80bとで、囲った空間へ流れ、PFC電源基板80a,80bを冷却した後、矢印J3に示すように、排気ファン86から機外へ排出される。
【0105】
このように、本実施形態においては、バラスト基板3aを冷却する空気を、メインPFC電源基板80aと、カバー面81bと、サブPFC電源基板80bとで囲った空間へ流して、PFC電源基板80a,80bも冷却するので、バラスト基板3aとPFC電源基板80a,80bとを効率よく冷却することができる。
【0106】
図26は、電力供給のブロック図である。
図26に示すように、サブPFC電源基板80bには、PCFスイッチ部183と電源ケーブル190から供給された交流電圧を直流電圧に変換して、制御基板2に3.3Vの直流電圧を供給するための起動電圧変換部184を有している。
【0107】
メインPFC電源基板80aには、電源ケーブル190から供給された交流電圧を直流電圧に変換して、制御基板2に12Vの直流電圧を供給するための制御電圧変換部185と、バラストスイッチ部186と、100Vの交流電圧を380Vまで昇圧させる昇圧部187とを有している。本実施の形態では、図26のように、電源ユニット80を複数の基板で構成したが、バラスト基板を複数の基板に分割しても同じ効果が得られる。
【0108】
電源ケーブル190のプラグをコンセントに差し込んで、サブPFC電源基板80bに交流電圧が印加されると、起動電圧変換部184から制御基板2に3.3Vの直流電圧が印加される。制御基板2は、3.3Vの直流電圧が印加されたら、例えば、装置の所定の位置に設けられたサーミスタなどの温度検知手段で検知した温度などを調べたりして、装置が正常な状態であると判断したら、サブPFC電源基板80bのPFCスイッチ部183をONにする。
【0109】
PFCスイッチ部183がON状態となると、電源ケーブル190からの交流電圧がメインPFC電源基板80aに供給される。メインPFC電源基板80aに交流電圧が供給されると、制御電圧変換部185から制御基板2に12Vの直流電圧が印加される。制御基板2は、12Vの直流電圧が印加されたら、例えば、光源61の温度などチェックして、光源61などに異常がなかったら、メインPFC電源基板80aのバラストスイッチ部186をONにする。
【0110】
メインPFC電源基板80aのバラストスイッチ部186がON状態となると、電源ケーブル190からの交流電圧が昇圧部187に印加され、昇圧部187で交流電圧を380Vまで昇圧し、バラスト基板3aで、光源61に安定した電力(電流)が供給されるよう制御して、光源61に380Vの電圧を印加する。これにより、光源が点灯する。
【0111】
図33は、画像形成部Aと投影光学部Bとの投影面101に対して直交する方向の寸法関係を示す図である。
図に示すように、画像形成部Aの投影面101に対して直交する方向の最大長さL1に対し、投影光学部Bの投影面101に対して直交する方向の最大長さL2が、長くなっている。
【0112】
図34は、外装カバー59の投影光学部Bと対向する箇所と画像形成部Aと対向する箇所との投影面101に対して直交する方向の寸法関係を示す図。
図34に示すように、外装筐体を構成する外装カバー59は、投影光学部Bと画像形成部Aを収納する関係で、図中上側の投影光学部Bと対向する箇所の投影面101に対して直交する方向の最大長さL4が、図中下側の画像形成部Aと対向する箇所の投影面101に対して直交する方向の最大長さL3よりも長くなっている。すなわち、外装カバー59の画像形成部Aと対向する箇所の幅よりも投影光学部Bが配置されている箇所の幅の方が大きくなっているのである。より具体的に説明すると、外装カバー59の投影光学部Bの曲面ミラー42との対向する箇所が、画像形成部Aと対向する箇所よりも投影面101とは反対側の方向に長くなっている。なお、外装筐体は、外装カバー59とベース部材56と、装置上面とで構成される。
【0113】
かかる構成を備えることで、プロジェクタ1を持ち運ぶときは、外装カバー59の下方側(画像形成部Aとの対向箇所)を掴んで、持ち運ぶとき、外装カバー59の投影面101側と反対側の面の画像形成部Aと対向する箇所と、投影光学部Bの曲面ミラー42との対向する箇所との間の上方へ行くに連れて、投影面101から離間する面591が、掴んだ手の指の上方にくる。よって、外装カバー59の下方側(画像形成部Aとの対向箇所)を掴んで、持ち運ぶときにつかむ力が緩んだとしても、上記面591が、指に引っ掛かってプロジェクタ1が、手から滑り落ちてしまうのを抑制することができる。これにより、プロジェクタ1が、床や設置台に落下して、プロジェクタ1が破損するのを抑制することができる。
【0114】
本実施形態においては、外装カバー59の投影光学部Bと対向する箇所の投影面101側とは反対側面(曲面ミラー42と対向する箇所)を、画像形成部Aと対向する箇所よりも投影面101から離間する方向に長くしているが、これに限られない。例えば、外装カバー59の投影光学部Bと対向する箇所の投影面101側の面と、外装カバー59の投影光学部Bと対向する箇所の投影面101側と反対側面とを、それぞれ外装カバー59の画像形成部Aと対向する箇所から突出するような形状でもよい。このように構成することで、持ち運ぶときにつかむ力が緩んだとしても、投影面101側の面と投影面101側と反対側面の一部が、指に引っ掛かり、プロジェクタ1が手から滑り落ちてしまうのをより一層、抑制することができる。
【0115】
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の(1)〜(5)態様毎に特有の効果を奏する。
(1)
光源からの光を利用して画像を形成する画像形成部Aと、前記画像形成部Aで形成された画像の投影像を形成する投影光学部Bと、前記画像形成部Aと前記投影光学部Bとを収納する外装カバー59などの外装筐体を備える画像形成装置において、ベース部材56など外装筐体の設置面から画像形成部A、投影光学部Bの順に配置し、投影光学部Bの投影面101に垂直な方向の幅を、画像形成部Aの投影面101に垂直な方向の幅よりも大きくした。
かかる構成とすることで、持ち運ぶ際にプロジェクタ1をつかむ力が緩んでしまっても、外装カバー59の一部がプロジェクタ1を掴んだ指に引っ掛かり、プロジェクタ1が手から滑り落ちるのを抑制することができる。これにより、プロジェクタ1の破損を抑制することができる。また、取っ手やハンドルなどを設けて、持ち運ぶときの落下を抑制するものに比べて、部品点数が増加することがなく、装置のコスト高を抑制することができる。また、取っ手やハンドルを配置するスペースを確保する必要がなくなり、装置のコンパクト化を図ることができる。
【0116】
(2)
上記(1)に記載の態様の画像投影装置において、外装筐体の投影光学部Bが配置されている幅を、画像形成部Aが配置されている幅よりも投影面とは反対側の方向に長くした。
かかる構成を備えることで、設置面積を縮小することができる。
【0117】
(3)
また、上記(1)または(2)に記載の態様の画像投影装置において、投影光学部Bは、反射面を備え、外装筐体内に、反射面の裏面と外装筐体との間に空気が流れる流路を設けた。
かかる構成を備えることで、コンパクトな画像投射装置内に空気が流れる流路を確保することができる。
【0118】
(4)
また、上記(3)に記載の態様の画像投影装置において、反射面は、曲面ミラー42などの凹面鏡の鏡面であって、凹面鏡の裏面は、鏡面の凹面に沿った凸面形状である。これにより、画像投射装置内に取り込まれた空気の流れの勢いを落とさずに凹面鏡の裏面を通過させることができる。
【符号の説明】
【0119】
1:プロジェクタ
2:制御基板
3:バラスト基板ユニット
3a:バラスト基板
3b:バラスト基板ホルダ
3c:通風口
9:プロジェクタ上面
10:画像生成ユニット
11a:ソケット
11:DMDボード
12:DMD
13:ヒートシンク
14:固定部材
20:照明ユニット
21:カラーホイール
22:ライトトンネル
23:リレーレンズ
24:シリンダミラー
25:凹面ミラー
26:照明ブラケット
26a1〜26a3:光源被位置決め部
26c1〜26c4:貫通孔
26d:照射用貫通孔
26e1,26e2:位置決め孔
26f:位置決め突起
27:OFF光板
28:照明カバー
29:脚部
30:第1光学ユニット
31:投影レンズユニット
32:レンズホルダー
32a1〜32a4:脚部
32b1〜32b4:被位置決め突起
32c1〜32c4:ネジ貫通孔
32d1〜32d4:第2光学ユニット位置決め突起
33:フォーカスレバー
34:レバーギヤ
35:アイドラギヤ
36:フォーカスギヤ
40:第2光学ユニット
41:折り返しミラー
42:曲面ミラー
43:ミラーブラケット
44:自由ミラーブラケット
45:ミラーホルダー
45a1〜45a4:ネジ止め部
46:ミラー押さえ部材
47:ガラス押さえ部材
49:自由ミラー押さえ部材
51:透過ガラス
53:ベース部材
53c:光源ユニット取り出し口
53d:切り欠き
53e:被引っ掛け部
54:開閉カバー
54a:回転操作部
56:電源吸気口
59:外装カバー
60:光源ユニット
61:光源
62:光源ブラケット
62a:コネクタ部
64:ホルダ
64a1〜64a3:光源位置決め部
64b:流入口
64c:排気口
65:ダクト部
65a:開口部
70:第1光学系
80:電源ユニット
80a:メインPFC電源基板
80b:サブPFC電源基板
81:メイン基板ホルダ
81a:基板取り付け面
81b:カバー面
82:サブ基板ホルダ
83:操作部
84:吸気口
85:排気口
86:排気ファン
87:流体ガイド
91:吸気ブロワ
92:垂直ダクト
93:水平ダクト
94:排気ダクト
95:光源ブロワ
96:光源ダクト
97:光源ハウジング
98:混合ダクト
98a:流入口
98b:流出口
99:光源排気ダクト
100:テーブル
101:投影面
120:冷却部
A:画像形成部
B:投影光学部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0120】
【特許文献1】特開2011−175192号公報
【特許文献2】特開2011−018061号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源からの光を利用して画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で形成された画像の投影像を形成する投影光学部と、前記画像形成部と前記投影光学部とを収納する外装筐体とを備えた画像投影装置において、
前記外装筐体の設置面から前記画像形成部、前記投影光学部の順に配置され、
前記外装筐体の投影面に垂直な方向の幅は、前記画像形成部が配置されている幅よりも前記投影光学部が配置されている幅の方が大きいことを特徴とする画像投影装置。
【請求項2】
請求項1の画像投影装置において、
前記外装筐体の前記投影光学部が配置されている幅を、前記画像形成部が配置されている幅よりも前記投影面とは反対側の方向に長くしたことを特徴とする画像投影装置。
【請求項3】
請求項1または2の画像投影装置において、
前記投影光学部は、反射面を備え、
前記外装筐体内に、前記反射面の裏面と前記前記外装筐体との間に空気が流れる流路を設けたことを特徴とする画像投影装置。
【請求項4】
請求項3の画像投影装置において、
前記反射面は、凹面鏡の鏡面であって、前記凹面鏡の裏面は、鏡面の凹面に沿った凸面形状であることを特徴とする画像投影装置。
【請求項1】
光源からの光を利用して画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で形成された画像の投影像を形成する投影光学部と、前記画像形成部と前記投影光学部とを収納する外装筐体とを備えた画像投影装置において、
前記外装筐体の設置面から前記画像形成部、前記投影光学部の順に配置され、
前記外装筐体の投影面に垂直な方向の幅は、前記画像形成部が配置されている幅よりも前記投影光学部が配置されている幅の方が大きいことを特徴とする画像投影装置。
【請求項2】
請求項1の画像投影装置において、
前記外装筐体の前記投影光学部が配置されている幅を、前記画像形成部が配置されている幅よりも前記投影面とは反対側の方向に長くしたことを特徴とする画像投影装置。
【請求項3】
請求項1または2の画像投影装置において、
前記投影光学部は、反射面を備え、
前記外装筐体内に、前記反射面の裏面と前記前記外装筐体との間に空気が流れる流路を設けたことを特徴とする画像投影装置。
【請求項4】
請求項3の画像投影装置において、
前記反射面は、凹面鏡の鏡面であって、前記凹面鏡の裏面は、鏡面の凹面に沿った凸面形状であることを特徴とする画像投影装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【公開番号】特開2013−97343(P2013−97343A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242926(P2011−242926)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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