説明

画像描画スケジューリング方法および表示媒体装置

【課題】電子ペーパーディスプレイ、画像表示スケジュールの描画時刻前や経過後に、予め設定した表示スケジュールに対して描画時刻の遅延が発生した場合、描画された直後や描画途中に次画像に書き換えられてしまい、無駄な電力消費が発生したり、次画像の書き換えタイミングが遅延するという問題を解決する。
【解決手段】次に表示する画像の情報を格納した描画情報テーブルから描画開始時刻を取得し、描画開始時刻と、次スロットのスロット開始時刻とを比較して、次スロット開始時時刻が、次画像の描画開始時刻から定められた時間を足した時刻より前の場合には、描画情報テーブルを次スロットに含まれる情報に書き換える処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示媒体装置、特に電子ペーパーディスプレイ装置の画像描画スケジューリ
ングの技術に関する。またさらに、予め画面書換え時間を考慮した最小描画処理時間を設定することで、設定した描画スケジュールに対して、画像配信の遅延や描画スケジュールの切替え時にも、適正な画像の描画を実現し、特にパッシブマトリックス方式等画像描画に一定時間を要する画像処理に好適である。
【背景技術】
【0002】
いわゆる電子ペーパー技術は、一旦描画が終了するとメモリ性があり、電力を消費せず長期間表示を維持する事が出来る特徴があり、超低消費電力駆動が可能となる。しかし、ディスプレイ装置をバッテリーにより長期間駆動させる場合、電力を消費する描画処理及び配信サーバーとの通信処理を最適化し、適正な描画スケジュールを維持する必要がある。このディスプレイ装置の特徴を活かし、従来の紙媒体に置き換わる新しい表示媒体として、広告や情報掲示板等に用いられる事が期待されている。
【0003】
電子ペーパーで複数の画像等のコンテンツを表示させる方法として、特許文献1がある。特許文献1では、電子ペーパー装置のメモリ上に記憶された複数のコンテンツデータを、監視時間ごとに切り替えて表示している。また、複数のコンテンツの表示を切替えるタイミングは、コンテンツごとに表示する時間を定めたスケジュールに添って行ってもよい。
【0004】
【特許文献1】特開2006−30718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画像毎に、表示する時間が設定されているスケジュールに添って、電子ペーパー表示画面に表示する画像の切り替えをする場合に、通信状態の遅れにより、画像を配信する配信サーバーからの画像情報配信が描画開始時刻の直前、もしくは描画開始時刻経過後に行われたり、緊急情報配信等、電子ペーパーが保持するスケジュールにない画像配信が行われるなど、スケジュール通りに表示できない場合が生じることがある。
【0006】
そのような場合に、スケジュールに定められていた画像は、描画を開始する時間が遅延することになる。特に、電子ペーパーディスプレイは、パッシブマトリックス方式により画像描画を行っているが、パッシブマトリックス方式では、画像描画完了までに時間を要し、表示をしようとしている画像の次の画像表示開始時間までに十分な時間が無い場合には、描画をする途中で次の画像を表示させる時間になり、画像の描画が完了していないのに。画像の切替を行うことになる。また、描画は終了したとしても、表示させるのに十分な時間を表示できないという問題がある。そのような場合に、スケジュールに定められている画像をそのまま表示させることは、電子ペーパーは、内部バッテリーで稼動しているため、省電力にする必要があるにも関わらず、電力の無駄な消費となる。
【0007】
このことを言い換えると、省電力化のために、ディスプレイ装置側にメモリを内蔵し、必要な画像情報を有線又は無線で一括通信することで配信サーバーとの通信頻度を低減し、通信処理の最適化を図っている。しかし、配信サーバーからの画像情報配信が描画開始時刻の直前、もしくは描画開始時刻経過後に行われた場合や、通常スケジュールにない画像配信が行われた場合は、表示スケジュールに割り込んで描画を開始する必要があるため、予め設定した表示スケジュールに対して描画開始時刻が遅延する問題が発生する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する為に、本発明では次に表示する画像の情報を格納した描画情報テーブルから描画開始時刻を取得し、描画開始時刻と、次スロットのスロット開始時刻とを比較して、次スロット開始時時刻が、次画像の描画開始時刻から定められた時間を足した時刻より前の場合には、描画情報テーブルを次スロットに含まれる情報に書き換える処理を行う。
【0009】
また、本発明には以下の態様も含まれる。
【0010】
電子ペーパーディスプレイ装置に内蔵されるメモリ上に配置された、スロット番号、スロット内番号、描画時間、アドレスポインタで構成されるスロット情報テーブル、スロットの処理開始時刻、各スロット内の画像の描画数、描画間隔で構成されるスケジューリング情報テーブル、スケジュール情報テーブル及びスロット情報テーブルのレコードポインタ及び描画開始時間、描画処理時間で構成される描画情報テーブルを有し、有線または無線により配信サーバーから送られた画像データを内蔵メモリ上に登録、スケジューリングデータを既記スロット情報テーブル、スケジューリング情報テーブル、描画情報テーブルに各々登録する。これらテーブルデータに従い内蔵メモリ上にある描画データを選択または描画対象スロットを切替える事で配信サーバー側が事前に設定したスケジューリングに従い画像を描画する際、実際の描画開始時刻と描画終了時刻またはスロットの切替え時刻と、スケジューリングされた時刻との差異をタイミング補正する事で正確な描画タイミングを実現する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によって、通信状態やオペレーションのタイミングによる影響を受けることなく、予め設定した表示スケジュールに対して適正な画像描画を実現する事を可能とし、無駄な画像書き換え処理を排除する事による省電力化が実現出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
【実施例1】
【0013】
図1に、実施例1,2である電子ペーパーディスプレイ装置の情報配信システム及び電子ペーパーディスプレイ装置の概略構成図を示す。
【0014】
S100は配信サーバー、S101はLANルータ、S102は無線LANアクセスポイント、S103は有線LANケーブル、S104は電子ペーパーディスプレイ装置、S105は電子ペーパーパネル、S106は駆動ドライバIC、S107はリアルタイムクロック、S108はパネル接続用ソケット、S109は内蔵メモリ、S110は駆動用マイクロプロセッサ、S111は給電回路、S112は通信モジュール、S113は内蔵バッテリーである。
【0015】
配信サーバー(S100)から、無線LANアクセスポイント(S102)または有線LANケーブル(S103)を経由して、電子ペーパーディスプレイ装置(S104)へ画像データと描画スケジュールデータが配信される。配信されたデータは、一旦内蔵メモリ(S109)に登録され、RTC(S107)の時刻に従い、電子ペーパーパネル(S105)に描画される。配信方法には、配信サーバー(S100)側から電子ペーパーディスプレイ装置(S104)側に不定期にデータ配信するプッシュ方配信と、電子ペーパーディスプレイ装置(S104)側が配信定期的に配信サーバー(S100)にデータを取りに行くプル型配信がある。また、本実施例では、LAN経由の配信例を示しているが、電子ペーパーディスプレイ装置(S104)には、携帯電話、PHS等の多様な通信プロトコルの実装が可能である。
【0016】
図2に、実施例1で用いるデータ構成図を示す。S200スケジュール情報テーブル、S201スロット情報テーブル、S202画像データ、S203描画情報テーブルを示している。なお、これらのデータおよび画像データは、配信サーバーS100から電子ペーパーディスプレイ装置S104に送信され、メモリS109に格納されているものとする。
【0017】
S200はスロット番号、スロット開始時刻、スロット内画像数の項目で構成されるスケジュール情報テーブルである。スロットとは、複数の画像を表示させる単位であり、例えば、図2に示すようにスロット1には、画像1〜3の3つの画像を表示させる情報が格納されている。スロット開始時刻により、スロット情報テーブルの中で、同一スロット番号が付けられた行で一番上(スロット番号が一番少ない数)のアドレスポインタで示された画像を表示させる。スロット内画像数では、当該スロットの中に含まれる画像の数を示す。例えば、スロット1では、画像1〜3の3枚があり、スロット2では、画像3〜7の5枚がある。
【0018】
S201はスロット番号、スロット内番号、画像番号、描画時間の項目で構成されるスロット情報テーブルである。スロット情報テーブルには、スロットで表示する画像の詳細な情報を格納している。例えば、図2では、スロット番号1の中に、スロット内番号1,2,3があるが、それらはそれぞれメモリに格納されている画像1,2,3と紐付くアドレスポインタA,B,Cを格納している。また、描画時間とは、それぞれの画像を描画した状態にしておく時間であり、画像1は300秒描画し、次に画像2は120秒描画し、画像3は120秒描画する。この画像1,2,3の描画を繰り返し、次のスロット(スロット2)のスロット開始時刻になるまで、画像1〜3の描画を繰り返す。
【0019】
S202はスロット情報テーブルのアドレスポインタでリンクされるメモリ上の画像データである。
【0020】
S203は描画情報テーブルであり、スケジュール情報、スロット情報、描画開始時刻、描画処理時間の項目から構成されるテーブルである。描画情報テーブルは、電子ペーパーパネルに次に表示させる画像の情報を格納している。また、次に表示させる画像が、スケジュール情報テーブルおよびスロット情報テーブルのどこに当たるのかをしめすポインタを格納する。描画開始時刻は、描画を開始する時刻を示し、描画処理時間は、電子ペーパーパネル上に描画を開始してから、描画が完了するまでの時間を示す。電子ペーパーパネルでは、描画を開始してから、描画が完了するまでの時間を要し、現状ではおよそ10秒の時間がかかり、1枚のパネルに描画が完了する。緊急情報描画フラグとは、描画情報テーブルで示された画像が、図5〜7で説明する緊急情報であるか否かを示すフラグである。
【0021】
図3は、実施例1に含まれる描画間隔制御処理のフロー図を示す。S300次画像の描画開始時刻の取得処理、S301次スロット有無の判定、S302次スロットの開始時刻の取得処理、S303次画像の描画開始時刻の判定、S304次画像の描画開始時刻への代入処理、S305次画像の描画開始時刻への代入処理、S306スロット情報のポインタ切替処理、S307現在時刻の取得処理、S308次画像の描画開始時刻の補正可否判定、S309次画像ポインタ切替処理、S310次画像の描画開始時刻の算出登録処理、S311次画像の描画開始時刻までの待ち処理可否判定、S312描画処理、S313画像情報テーブルの更新処理、S314緊急情報描画フラグの判定、S315次スロット番号”−1”の判定、S316緊急情報描画解除処理、S317描画情報テーブルの書換え処理、S318次スロット番号”0”の判定、S319緊急情報描画フラグの書換えを示している。
【0022】
次に、図3の詳細を説明する。まず、図3の処理の開始は、CPU S110が起動することをトリガーとする。CPU起動時刻の設定については、図4のフローにて説明する。また、図3のフローの説明で用いる描画情報テーブルの情報は、図4の処理より既に格納されているものとする。
【0023】
また、図3のフローは、通信状態の影響や何らかのトラブルが原因で画像表示に遅延が生じた場合と、図5〜7に示すように、緊急情報を受信することにより、本来表示するスケジュールが表示できずに、緊急情報の表示が終了した後の画像表示を調整する場合との両方の問題を解決する処理が記載されている。
【0024】
S303でNoだった場合に、S314→S318→S305に進む処理は、通信状態の影響や何らかのトラブルが原因で画像表示に遅延が生じた場合であり、緊急情報を表示する場合は、はじめ、S314→S318→S319に進み、スロット0でリンクされている画像情報を表示するようポインタの切替を行う処理をし、次にスロット−1に緊急情報の画像を終了する時刻が設定されており、その時刻になった場合に、通常のスケジュール情報で登録されている画像を表示する処理を行う。図5で説明すれば、S501から出ている緊急情報スロット終了時刻に、緊急情報スロットを終了するが、緊急情報ではない本来のスケジュールでは、その終了時刻には、スロット2の画像6が表示される時間であるので、画像6を表示させる処理を行う。これについては、S316→S317に進み、S301で、スケジュール情報テーブルでスロットー1の次に入っているスロット、つまり、本来のスケジュールに入っていたスロット情報を取得し、その後、S302からS310を繰り返すことにより、スロット2の画像6を抽出できる仕組みになっている。
【0025】
CPU S110が起動し、処理が開始されると、描画情報テーブル(S203)から次画像の描画開始時刻(a)を取得する(S300)。
【0026】
描画情報テーブルのスケジュール情報のレコードのポインタで示されたスケジュール情報テーブルのスロット番号の次スロットの存在有無を判定する。例えば、図2ではスケジュール情報のレコードのポインタがスロット番号1となっているが、スロット番号2画有るか否かを、スケジュール情報テーブルで検索する。(S301)
存在する場合は、スケジュール情報テーブル(S200)から次スロットのスロット開
始時刻(b)を取得する。例えば、図2ではスロット番号2のスロット開始時間を抽出す
る(S302)。
【0027】
続いて、描画情報テーブル(S203)から取得した描画処理時間とaを加算し、加算後の時刻とbの時刻とを比較する(S303)。
【0028】
描画処理時間とaを加算した値がbの時刻よりも小さい場合は、aの値を次画像の描画開始時刻(c)とする(S304)。
【0029】
描画処理時間とaを加算した値がbの時刻よりも大きい場合は現在の描画書換え動作が緊急情報描画モードであるかを判断する(S313)。つまり、描画情報テーブルの緊急情報描画フラグにフラグ1がたっているか、否かを判断する。
【0030】
S315において、スケジュール情報テーブルを判断し、次スロットのスロット番号が−1であるか否かを判断する。−1である場合には、1のフラグが立っていた緊急情報描画解除処理を行い、緊急情報描画フラグを0にする(S316)。
【0031】
なお、−1でない場合とは、図5〜7では説明していないが、緊急情報スロットデータ510を受信した場合に、緊急情報スロット終了時刻が格納されていなかった場合である。この場合には、スロットのポインタを切替える処理は行わないことになり、スロット1の緊急情報の画像を流しつづけることになる。なお、配信サーバから終了時刻を受信した場合には、同様にスロットー1を作成し、スケジュール情報テーブルにおいてスロット0の次のレコードに格納する処理を行う。
【0032】
S317において、描画情報テーブルの各値を、現時刻で本来描画すべき画像の情報に強制的に切替える。すなわち、S300に戻る。
【0033】
S314からS317の処理は、図5〜7で示す緊急情報を受信した場合のスロット0の画像を描画した場合における処理である。なお、スロット0、-1については、緊急情報を受信した場合、緊急情報の画像を表示する情報をスロット0に格納し、緊急情報スロット終了時刻をスロット番号―1に挿入するが(詳細は、図5以降に説明する)。
【0034】
S314において、緊急情報描画フラグが0であった場合には、S318に進む。S318では、次スロットのスロット番号がゼロ階中を判断し、ゼロでない場合は、S305に進む。ゼロである場合S319に進み、緊急情報描画フラグを1とする。なお、S318で次スロット番号がゼロの場合とは、図5〜7に示すように緊急情報を受信しスロット0を作成した場合である。緊急情報を受信していない場合は、S318でNoとなり、S305に進む。
【0035】
S305では、bの値を次画像の描画開始時刻(c)とする。
S306では、S305の場合は、スロットを次スロットへ切り替える必要があるため、スケジュール情報テーブル(S200)のカレントレコードを次レコードのポインタへ切替え、スロット情報テーブル(S201)のカレントレコードを切替後のスケジュール情報テーブル(S200)のカレントレコードのスロット番号と同じスロット番号のレコードを順次検索し、ヒットしたレコードのポインタへ切替を行なう。S304では、ポインタの切替を抑止する。
【0036】
S307では、次にRTCより取得した現在時刻γを取得する。描画情報テーブル(S203)から取得した描画処理時間とCを加算し、加算後の時刻とγの時刻とを比較し(S308)、加算後の時刻が現在時刻γより前の時刻となった場合は、スロット情報テーブル(S201)の次レコードのポインタに移動する(S309)。
【0037】
cの時刻にスロット情報テーブル(S201)のカレントレコードの描画時間を加算し、次画像描画開始時刻を算出する。算出した次画像描画開始時刻を描画情報テーブル(S203)に登録し、登録後に再びS300の処理を行なう(S310)。
【0038】
加算後の時刻が現在時刻γより後の時刻となった場合には、描画開始時刻が到来するまでウェイト処理を行なう(S311)。
【0039】
描画開始時刻が到来(検知)したら、電子ペーパーパネルへ描画処理を行なう(S312)。
【0040】
描画処理が終了すると描画情報テーブル(S203)の”スロット情報”を現スロット
内の次画像のポインタとし、”描画開始時刻”の値に現在の画像の描画時間を加算する(
S313)。
【0041】
図4に、実施例1に含まれる描画間隔制御処理後に行うCPU起動時刻設定処理のフロー図を示す。図4は、S400次画像の描画開始時刻の取得処理、S401次スロット有無の判定、S402次スロットの開始時刻の取得処理、S403次画像の描画開始時刻の判定、S404次画像の描画開始時刻への代入処理、S405次画像の描画開始時刻への代入処理、S406スロット情報のポインタ切替処理、S407CPU起動時刻の算出処理、S408CPU起動時刻の設定処理、S409描画情報テーブルの登録処理を示している。
【0042】
電子ペーパーディスプレイ装置は、省電力のため、配信サーバーから情報を受信している場合と、スケジュール調整の処理をしている場合を除き、CPUは起動していない構成である。同一スロット内での画像を書換える処理は、RTCで時刻を取得し、書き換える時刻に到来した場合に、書換えに必要な箇所にのみ通電を行う。そこで、図4の処理により、CPUを起動する時間を設定する必要がある。この処理により、次のスロットの開始時刻にCPUを起動することができる。また、S401〜S406の処理により、スケジュールの遅延を生じた場合に、その遅延に応じたCPUの起動時間設定を行える。
【0043】
次に、図4の詳細な説明をする。処理が開始されると、描画情報テーブル(S203)から次画像の描画開始時刻(a)を取得する(S400)。スケジュール情報テーブルのスロット番号を検索し、次スロットの存在有無を判定する。例えば、図2では、描画情報テーブルのレコードポインタが、スロット番号1を示しているが、スケジュール情報テーブルを検索し、スロット番号1の行の下にスロットがあるか否かを判断する(S401)。
【0044】
存在する場合は、スケジュール情報テーブル(S200)から次スロットの開始時刻(b)を取得する。例えば、図2では、スロット番号2のスロット開示時刻(01:00;00)を取得する(S402)。続いて、描画情報テーブル(S203)から取得した画像処理時間とaを加算し、加算後の時刻とbの時刻を比較し(S403)、RTCから取得される現在の時刻に近い方を次画像の描画開始時刻(c)とする。(S404、S405)。
【0045】
なお、ここにおいて、図3のS302,S303と同様に、画像処理時間とaを加算した時間が、bの時刻を過ぎているか否かを判断し、過ぎている場合には、S405へ、過ぎていない場合にはS404へ進めてもよい。
【0046】
S406において、bが現在の時刻に近いと判定された場合はスロットを次スロットへ切り替える必要があるため、スケジュール情報テーブル(S200)のカレントレコードを次レコードのポインタへ切替え、スロット情報テーブル(S201)のカレントレコードを切替後のスケジュール情報テーブル(S200)のカレントレコードのスロット番号と同じスロット番号のレコードのスロット内番号の数が一番小さいレコードへのポインタの切替を行なう(S406)。例えば、図2では描画情報テーブルのスケジュール情報のレコードのポインタを、スケジュール情報テーブルのスロット番号を検索し、スロット番号1の次のスロット番号2へポイントを切替える。また、スロット情報テーブルを検索し、スロット番号2のレコードで、スロット内番号が1のレコードへ、描画情報テーブルのスロット情報のレコードのポインタを移動する。
【0047】
次に、次画像描画開始時刻cから描画情報テーブル(S203)から取得した描画処理時間を減算する(S407)。減算した時刻を、CPU起動時刻として設定する。(S408)。この処理により、描画処理にかかる時間を考慮した時刻でCPUを起動する時刻を設定できる。
【0048】
処理の最後に、スケジュール情報テーブル(S200)のカレントレコード情報、スロット情報テーブル(S201)のカレントレコード情報、次画像描画開始時刻を描画情報テーブル(S203)に登録する(S409)。すなわち、S404だった場合には、登録を書き換える必要がないが、S405だった場合には、S406で切替えたポインタの情報を、描画情報テーブルのスケジュール情報およびスロット情報のレコードのポインタに登録する。
【0049】
また、図3と図4は別々に書かれているが、図4の処理により、設定された時間にCPUが起動すると、図3の処理がはじまり、図3の処理のS304およびS305で、S407を行うようにしてもよい。すなわち、図4のS400〜S406の代わりに、図3のS300〜S306を行ってもよい。
【0050】
図5は、S500設定済みスケジュールでの描画書換え動作、S501緊急情報スロッ
トでの描画書換え動作、S510緊急情報スロットデータ、S511緊急情報スロットデ
ータヘッダ、S512緊急情報スロット内画像数、S513緊急情報スロット終了時刻、
S514画像番号、S515描画時間、S520緊急情報画像データ、S530緊急情報
スロット、S540緊急情報表示解除スロットを示している。
【0051】
図5に、実施例1に含まれる緊急情報配信実施時の描画スケジューリングの時系列動作図を示す。なお、「緊急情報」とは、他の情報と区別された情報で優先的に配信もしくは表示されるものを指し、災害情報などに限定されるものではない。既に設定されたスケジュールでの描画書換え(S500)を実行時に緊急情報スロットデータ(S510)と緊急情報画像データ(S520)を配信サーバー(S100)から受信し、受信動作が終了した直後に受信した緊急情報スロットデータ(S510)で指定される緊急情報スロット(S501)の描画書換え処理を始め、緊急情報スロットデータ(S510)で指定される緊急情報スロット終了時刻(S513)で緊急情報スロット(S501)の描画書換え処理を終了する。
【0052】
図5に示すように、緊急情報スロットデータS510および配信データS520を配信サーバから受信した場合に、画像データは、S202に示すように、メモリに格納し、格納したメモリアドレスにリンクするようアドレスポインタを作成し、スロット番号0としたスケジュール情報テーブルとスロット情報テーブルを、緊急情報スロットデータS510から作成する。また、緊急情報スロットデータS510の緊急情報スロット終了時刻を、スロット開始時間としたスロット−1を作成する。作成したスロット0およびスロット−1を、スケジュール情報テーブルのポインタが置かれているスロットの次に格納する。なお、図2の例では、スロット番号1の次にスロット0、−1を格納する。
【0053】
図6は、S600緊急情報スロット受信、S601緊急情報認識処理、S602緊急画像データのメモリ登録処理、S603緊急情報スロットデータ登録処理、S604緊急情報スロットのスケジュール登録処理、S605緊急情報表示解除スロットのスケジュール登録処理を示している。
【0054】
図6に、実施例1に含まれる緊急情報受信時の処理動作フローを示す。電子ペーパーディスプレイ装置(S104)は、緊急情報スロットデータ(S510)と緊急情報画像データ(S520)を連続して受信する(S600)。緊急情報スロットデータ(S510)内の緊急情報スロットデータヘッダ(S511)を読み、受信した情報が緊急情報スロットデータ(S510)と緊急情報画像データ(S520)である事を認識する(S601)。緊急情報画像データ(S520)をメモリに登録する(S602)。スロット情報テーブル(S201)に緊急情報スロットデータ(S510)内の描画時間(S515)と画像番号(S514)を元にスロット番号“0”のスロット情報テーブルを作成する。アドレスポインタには緊急情報画像データ登録処理(S513)を実施した時のメモリアドレスを用いる。(S603)スケジュール情報テーブル(S200)にスロット番号 “0”の行(S530)を追加する。スロット開始時刻にリアルタイムクロック(S107)の値を入力、スロット内画像数に緊急情報スロットデータ(S510)内の緊急情報スロット内画像数(S512)を入力する(S604)。スケジュール情報テーブル(S200)にスロット番号 “−1”の行(S540)を追加する(S605)。スロット開始時刻に緊急情報スロットデータ(S510)内の緊急情報スロット終了時刻(S513)を入力、スロット内画像数に“0”を入力する(S606)。
【0055】
描画間隔制御処理フローにおいて現在緊急情報描画フラグが”1”であるかの判断を行い(S313)緊急情報描画フラグが”1”ではない場合は次スロットのスロット番号が”0”であるかの判断を行う(S317)。次スロットのスロット番号が”0”の場合は緊急情報描画フラグを”1”にする(S318)。
【0056】
図7は、S700緊急情報表示解除スロットの実行、S701緊急情報スロット削除処理、S702緊急情報表示解除スロット削除処理、S703緊急情報スロットデータ削除処理、S704緊急情報表示解除処理を示している。
【0057】
図7に、実施例1に含まれる緊急情報描画解除処理の動作フローを示す。電子ペーパーディスプレイ装置(S104)のリアルタイムクロック(S107)が緊急情報スロット終了時刻(S513)になると、描画間隔制御処理フローにおいて画像情報テーブル(S203)の緊急情報描画フラグが”1”であるかの判断(S313)を実施し、緊急情報描画フラグが”1”の場合は次スロットの番号が”−1”であるかの処理(S314)を行う。次スロットの番号が”−1”ではない場合は、描画情報テーブルより取得した次画像の描画開始時刻(a)を以降の処理で用いる次画像の描画開始時刻(c)とする処理に移る(S304)。次スロットの番号が”−1”の場合は緊急情報描画解除処理(S315)を行う。緊急情報描画解除処理(S315)では、スケジュール情報テーブル(S200)のスロット番号“0”の行を削除する(S701)。続いてスケジュール情報テーブル(S200)のスロット番号 “−1”の行を削除する(S702)。スロット情報テーブル(S201)のスロット番号“0”の行を削除する(S703)。最後に緊急情報描画フラグを”0”とする(S704)。描画情報テーブル(S203)の各値をスケジュール情報テーブル(S200)およびスロット情報テーブル(S201)の情報より現時刻で本来描画すべき画像の情報を取得し強制的にその値に書き換える(S316)。
【実施例2】
【0058】
次に、本発明の実施例2について、説明する。システム構成は、実施例1と同様であり、図1に示される。
【0059】
図8に、実施例2のテーブルのデータ構成図を示す。S200はスロット番号、スロット開始時刻、スロット内画像数の項目で構成されるスケジュール情報テーブル、S201はスロット番号、スロット内番号、描画時間、該当画像が登録されているメモリのアドレスポインタで構成されるスロット情報テーブル。S202はスロット情報テーブルのアドレスポインタでリンクされるメモリ上の画像データ、S203はスケジュール情報、スロット情報、描画前処理時間、描画開始時刻、描画処理時間、最小描画補償時間、緊急情報描画フラグから構成される描画情報テーブルである。
【0060】
図9に、実施例2に含まれる描画間隔制御処理のフロー図を示す。S300次画像の描画開始時刻の取得処理、S301次スロット有無の判定、S302次スロットの開始時刻の取得処理、S303次画像の描画開始時刻の判定、S304次画像の描画開始時刻への代入処理、S305次画像の描画開始時刻への代入処理、S306スロット情報のポインタ切替処理、S307現在時刻の取得処理、S308次画像の描画開始時刻の補正可否判定、S309次画像ポインタ切替処理、S310次画像の描画開始時刻の算出登録処理、S311次画像の描画開始時刻までの待ち処理可否判定、S312描画処理、S313画像情報テーブルの更新処理、S314緊急情報描画フラグの判定、S315次スロット番号”−1”の判定、S316緊急情報描画解除処理、S317描画情報テーブルの書換え処理、S318次スロット番号”0”の判定、S319緊急情報描画フラグの書換えを示している。
【0061】
次に、図9の動作を説明する。CPUが起動され、描画処理が開始されると、描画情報テーブル(S203)から次画像の描画開始時刻(a)を取得する(S300)。次スロットの存在有無を判定し(S301)、存在する場合は、スケジュール情報テーブル(S200)から次スロットのスロット開始時刻(b)を取得する(S302)。続いて、描画情報テーブル(S203)から取得した描画処理時間及び最小描画保証時間とaを加算し、加算後の時刻とbの時刻とを比較する(S303)。描画処理時間とaを加算した値がbの時刻よりも前の場合は、aの値を次画像の描画開始時刻(c)とし、描画情報テーブル内描画開始時間を(c)に書き換える(S304)。描画処理時間とaを加算した値がbの時刻よりも後の場合は現在の描画書換え動作が緊急情報描画モードである(緊急情報描画フラグ=“1”)かチェックする(S314)。現在の描画書換え動作が緊急情報描画モードでない場合(緊急情報描画フラグ=“0”)は、bの値を次画像の描画開始時刻(c)とし、描画情報テーブル内描画開始時間を(c)に書き換える(S305)。この場合は、スロットを次スロットへ切り替える必要があるため、描画情報テーブル内スケジュール情報のレコードのポインタを次レコードのポインタへ切替え、スロット情報のレコードのポインタから順次次スロット番号で且つスロット内番号が1のレコードを検索、ヒットしたレコードのポインタを描画情報テーブルのスロット情報に登録する(S306)。
【0062】
現在の画像書換え動作が緊急情報描画モード(緊急情報描画フラグ=“1”)の場合、緊急情報表示を解除し、その時刻に本来スケジューリングされ表示されている予定の画像を表示する必要がある。まず、描画情報テーブル内の緊急情報描画フラグを“0”とする。次に、スケジュール情報テーブル(S410)のスロット番号“0”及び“−1”のレコードを削除し(S316)、スロット情報テーブル(S411)のスロット番号“0”のレコードを削除する。RTCから現在時刻(γ)を取得し、描画情報テーブルよりスケジュール情報のレコードポインタを取得する。スケジュール情報テーブル(S410)内対象レコードのスロット開始時刻と現在時刻(γ)を比較し(S320)、現在時刻(γ)よりも開始時刻の遅いスロット番号をレコードのポインタを更新(S321)しながら探す。現在時刻(γ)よりも開始時刻の遅いレコードが見つかると、その1つ前のレコードのポインタ(L)を、描画情報テーブルに登録する(S322)。更に、該記レコードのスロット番号と同じスロット番号で、かつスロット内番号“1”のレコードをスロット情報テーブル(S411)内で検索、ヒットしたレコードのポインタを描画情報テーブル(S413)のスロット情報に登録する(S323)。描画情報テーブル(S413)のスケジュール情報から、スケジュール情報テーブル(S410)内レコードのスロット開始時刻(M)を取得する(S324)。
【0063】
取得したスロット開始時刻(M)から描画前処理時間を減算し現在時刻(γ)と比較(S325)、スロット開始時刻(M)が現在時刻(γ)よりも遅い場合は、描画開始時刻(c)を現時刻(γ)とし、描画情報テーブルのスロット情報をNとした(S326)後、描画処理に遷移する。スロット開始時刻(M)が現在時刻(γ)よりも早い場合は、描画情報テーブル(S413)内スロット情報で示すスロット情報テーブルのレコードの次のポインタを取得(S327)、現レコードのスロット番号と次レコードのスロット番号を比較(S328)、同じだったら次レコードのポインタ(N+1)をスロット情報に登録し、異なっていたら最初にヒットしたレコードのポインタ(L)を登録する。
【0064】
Mに次レコードの描画時間を加算した後描画開始時間に登録(S331)した後、現時刻(γ)を取得する。RTC(S107)より取得した現在時刻γ(S307)と、描画開始時刻(c)より描画情報テーブル(S203)から取得した描画前処理時間を減算した時刻とを比較し(S308)、減算後の時刻が現在時刻(γ)より前の時刻となった場合は、描画開始時刻(c)にスロット情報テーブル(S411)のカレントレコードの描画時間を加算し、次画像描画開始時刻を算出、同時に現在時刻(γ)に描画情報テーブル(S413)内描画前処理時間及び最小描画保証時間を加算し、本来表示しているはずの画像を現在時刻から表示した場合の最短画像表示終了時刻を求める(S309)。
【0065】
求めた最短画像表示終了時刻と次画像描画開始時刻とを比較し、最短画像表示終了時刻が次画像描画開始時刻より前の場合は、現指定画像の描画処理を実施し、後の場合は次画像描画用準備処理に遷移する(S310)。本処理によって、受信優先処理等で画像表示開始時刻を経過してしまった場合でも、次画像表示までの時間間隔を判断し、最適な画像表示が可能となる。減算後の時刻が現在時刻γより後の時刻となった場合には、描画開始時刻が到来するまでウェイト処理を行なう(S311)。描画開始時刻が到来したら描画処理を行ない(S312)、描画処理が終了すると描画情報テーブル(S413)内”スロット情報”を現スロット内の次画像のポインタとし、”描画開始時刻”の値に現在の画像の描画時間を加算する(S313)。次に次画像の描画開始時刻(c)から描画情報テーブル(S413)より取得した描画前処理時間を減算し(S333)、描画処理の前処理にかかる時間を考慮したCPU起動間隔(β)をRTCの次割込時間間隔として設定する(S334)。その後CPUのシャットダウン処理を実施し(S335)、RTC以外の全ての回路を休止する。
【0066】
本処理を実施する事で、通信障害等により画像データ配信が遅延した場合にも、電力消費量を最小限に抑える、最適な画像描画スケジューリングが実施出来るだけで無く、複数スロット間の切替を遅滞無く実施出来る事で、時間帯によって描画する画像やそのスケジュールが動的に切り替わる複雑な描画処理を簡便に実施する事が可能となる。また、省電力化の為に、画像メモリ性のある電子ペーパーの特徴を活かし、画像表示処理及び通信処理中を除く全ての時間RTC以外の回路を遮断し、再起動しても矛盾の無いスケジューリング処理を可能としている。
【0067】
図10に、実施例2に含まれる緊急情報配信実施時の描画スケジューリングの時系列動作図を示す。既に設定された描画書換えスケジュール(S400)を実行時に配信サーバー(S100)から送られた緊急情報配信による画像を受信した場合、既に設定されたスケジュールを一旦解除し、緊急情報配信された画像表示(S401)処理に遷移する。緊急情報配信された画像表示の終了時間後は、緊急情報配信受信前の既存スケジュール(S400)に状態を戻し、本来その時間に表示する様設定されていた画像を表示する。しかし、緊急情報表示中に再度緊急情報配信を受信した場合には、後述する緊急情報受信処理を再度実施し、後から受けた緊急情報配信画像表示に遷移する。緊急情報受信時には、緊急情報配信通信パケット(S402)を受信し、緊急情報ヘッダ(S403)のフラグから緊急情報である事を認識、描画情報テーブル(S406)の緊急情報描画フラグ(S414)に“1”を設定する。スケジュール情報テーブル(S403)にスロット番号“0”及び“−1”のレコードを作成し、所定メモリ内(S412)に受信画像データ(S409)を登録する。
【0068】
ここで既に緊急情報描画フラグ(S414)が“1”である場合は、スロット番号“0”及び“−1”のレコード作成処理を行わない。次にスロット番号“0”及び“−1”のレコード内に画像数(S404)及び表示終了時間(S405)を登録、スロット情報テーブル(S404)に画像数分スロット0用のレコードを作成、画像番号順(S406)にスロット内番号を設定し、描画時間(S408)を登録、画像位置(S407)から算出したメモリアドレスのポインタを登録し緊急情報表示処理に遷移する。但し、既に緊急情報描画フラグ(S414)が“1”である場合は、存在するスロット0用レコードを一旦削除した後再作成する。
【0069】
図11に、実施例2に含まれる緊急情報受信時の処理動作フローを示す。電子ペーパーディスプレイ装置(S104)は、緊急情報配信用通信パケット(S402))内の緊急情報ヘッダ(S403)を読み、受信した情報が緊急情報配信用データ(であるかを判断(S500)し、描画情報テーブル(S413)内の緊急情報描画フラグ(S414)を“1”にセットする(S501)。次にスケジュール情報テーブル(S410)にスロット番号“0”とスロット番号“−1”のレコードを追加する(S502)。スロット番号“0”レコードのスロット開始時間にリアルタイムクロックの現時刻(γ)を登録(S503)し、緊急情報配信用通信パケットのスロット内画像数(S404)をスロット内画像数に登録する(S504)。またスロット番号“ー1”レコードのスロット開始時間に、緊急情報配信用通信パケットの表示終了時間(S405)を登録し、スロット内画像数を“0”とする(S505)。さらにスロット情報テーブル(S411)に緊急情報配信用通信パケット(S402)内スロット内画像数(S404)分スロット番号“0”のレコードを追加する(S506)。
【0070】
緊急情報配信用通信パケット(S402)内描画時間(S408)を、画像番号(S406)昇順に番号“0”レコードの描画時間として登録する(S507)。メモリ(S109)に登録された緊急情報配信用通信データの画像データの位置を、予め決められている通信データ格納用メモリアドレスポインタに、緊急情報配信用通信パケット(S402)内画像位置(S407)を加算して求め、スロット番号“0”内のアドレスポインタとして登録する(S508)。
【0071】
最後に、描画情報テーブル(S413)のスケジュール情報に、スケジュール情報テーブル(S410)内に追加したスロット番号“0”レコードのポインタを登録、スロット情報にスロット情報テーブル(S411)に追加したスロット番号“0”の最初のレコードのポインタを登録する(S509)。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】実施例1,2の電子ペーパーディスプレイ情報配信システム概略図
【図2】実施例1のテーブルのデータ構成図
【図3】実施例1に含まれる描画間隔制御処理フロー図
【図4】実施例1に含まれるCPU起動時刻設定処理フロー図
【図5】実施例1に含まれる緊急情報配信実施時描画スケジューリングの時系列動作図
【図6】実施例1に含まれる緊急情報受信時の処理動作フロー図
【図7】実施例1に含まれる緊急情報描画モード解除処理の動作フロー図
【図8】実施例2のテーブルのデータ構成図
【図9】実施例2に含まれる描画間隔制御処理フロー図
【図10】実施例2に含まれるの緊急情報配信実施時描画スケジューリングの時系列動作図
【図11】実施例2に含まれる緊急情報受信時の処理動作フロー図
【符号の説明】
【0073】
S100:配信サーバー
S101:LANルータ
S102:無線LANアクセスポイント
S103:有線LANケーブル
S104:電子ペーパーディスプレイ装置
S105:電子ペーパーパネル
S106:駆動ドライバIC
S107:リアルタイムクロック
S108:パネル接続用ソケット
S109:内蔵メモリ
S110:駆動用マイクロプロセッサ
S111:給電回路
S112:通信モジュール
S112:内蔵バッテリー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信サーバーと伝送路を介して接続された表示媒体装置であって、前記表示媒体装置は、画像を表示する表示部と、前記画像および前記画像の表示スケジュールを示すスケジュール情報を記憶する記憶装置と、現在時刻を出力するリアルタイムクロックと、前記画像の表示タイミングを制御するCPUとを有し、前記表示媒体装置における画像描画スケジュール方法において、
前記表示媒体装置は、前記配信サーバーから前記画像および前記スケジュール情報を受信し、前記表示画像単位に前記記憶装置内のスロットに格納し、
前記リアルタイムクロックから取得する現在時刻に基づいて、前記表示部に表示する予定の画像のスロット番号、描画開始時刻、および当該画像を表示部に表示するのにかかる時間を示す描画処理時間を含む画像表示情報を格納した描画情報テーブルを作成し、
前記描画情報テーブルから、前記描画開始時刻および前記描画処理時間を抽出し、
前記スケジュール情報から、前記描画情報テーブルのスロット番号が示すスロットの次のスロットのスロット開始時刻を抽出し、
抽出した前記前記描画開始時刻に前記描画処理時間を足した時刻と、前記スロット開始時刻を比較し、
次スロット開始時刻が、前記前記描画開始時刻に前記描画処理時間を足した時刻より前の場合には、前記描画情報テーブルを、前記次のスロットに含まれる情報に書き換えることを特徴とする画像描画スケジューリング方法。
【請求項2】
請求項1に記載の画像描画スケジューリング方法において、
前記表示媒体装置は、電子ペーパー装置であることを特徴とする画像描画スケジューリング方法。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の画像描画スケジューリング方法において、
前記書き換える処理は、当該書き換え完了時刻が次々画像の書換え開始時刻を超える場合、または次画像終了直後に次々画像書換え開始時間となってしまう場合に、次画像書換え処理をバイパスし、次々画像書換え開始時刻を待って、書換え処理を行う事を特徴とする画像描画スケジューリング方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の画像描画スケジューリング方法において、
前記表示スケジュールとは異なるスケジュールの緊急画像配信が配信サーバーよりあった場合、緊急画像用のスロットを作成し、通常のスケジュールに割込み、該記緊急画像用のスロットを用い、配信された画像を指定時間間隔分描画した後、前記表示スケジュールに従った描画処理制御を行うことを特徴とする画像描画スケジューリング方法。
【請求項5】
表示媒体装置の表示部に表示するコンテンツおよび前記コンテンツを表示するスケジュール情報を配信する配信サーバーと伝送路を介して接続された前記表示部および記憶装置および現在時刻を把握するリアルタイムクロックを備えた表示媒体装置であって、
前記スケジュール情報は、スロットの画像を繰り返し表示するスロットごとに、当該スロット内の画像を表示するスロット開始時刻が格納されており、
前記表示媒体装置は、前記配信サーバーから前記コンテンツおよび前記スケジュール情報を受信し、前記記憶装置に格納する格納手段と、
前記リアルタイムクロックから取得する現在時刻に基づいて、前記表示部に表示する予定の画像のスロット番号、描画開始時刻、および当該画像を表示部に表示するのにかかる時間を示す描画処理時間を含む画像表示情報を格納した描画情報テーブルを作成する作成手段と、
前記描画情報テーブルから、前記描画開始時刻および前記描画処理時間を抽出し、前記スケジュール情報から、前記描画情報テーブルのスロット番号が示すスロットの次のスロットのスロット開始時刻を抽出する抽出手段と、
抽出した前記前記描画開始時刻に前記描画処理時間を足した時刻と、前記スロット開始時刻を比較する比較手段と、
次スロット開始時刻が、前記前記描画開始時刻に前記描画処理時間を足した時刻より前の場合には、前記描画情報テーブルを、前記次のスロットに含まれる情報に書き換える書換え手段とを具備することを特徴とする表示媒体装置。
【請求項6】
請求項5に記載の表示媒体装置において、
前記表示媒体装置は、電子ペーパー装置であることを特徴とする表示媒体装置。
【請求項7】
請求項5または6のいずれかに記載の表示媒体装置において、
前記書き換え手段は、当該書き換え完了時刻が次々画像の書換え開始時刻を超える場合、または次画像終了直後に次々画像書換え開始時間となってしまう場合に、次画像書換え処理をバイパスし、次々画像書換え開始時刻を待って、書換え処理を行う事を特徴とする表示媒体装置。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれかに記載の表示媒体装置において、
前記表示スケジュールとは異なるスケジュールの緊急画像配信が配信サーバーよりあった場合、緊急画像用のスロットを作成し、通常のスケジュールに割込み、該記緊急画像用のスロットを用い、配信された画像を指定時間間隔分描画した後、前記表示スケジュールに従った描画処理制御を行うことを特徴とする表示媒体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−107783(P2008−107783A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−151087(P2007−151087)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】