説明

画像生成システム、携帯情報端末、画像生成方法、及びコンピュータプログラム

【課題】利用者が訪れた場所において利用者の操作による写真撮影が行われなかった場合にも記念写真の作成を可能とすることで携帯情報端末の位置に対応した情報・データの魅力を向上させ、利用者の興趣を喚起する。
【解決手段】携帯情報端末1は、無線通信ネットワークを介して、端末1が位置するエリアに対応する風景が撮影された風景写真画像P1を端末1の移動に従って取得するよう構成されている。さらに、端末1は、取得された複数の風景写真画像P1の各々を画像P2と合成することによって、画像P1に撮影された風景の前景として画像P2の被写体が配置された加工画像P3を生成するよう構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信機能を有する可搬型の携帯情報端末に関し、特に、携帯端末の位置に対応する風景画像を含む静止画像データの生成技術に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信機能を有する可搬型の携帯情報端末、例えば、フィーチャーフォン・スマートフォン等の携帯電話端末、無線通信機能を搭載した音楽プレーヤー端末、PDA(Personal Digital Assistant)、無線通信機能を搭載したデジタルカメラ等、が普及している。また、これらの携帯情報端末は、カメラ機能、及び位置情報の取得機能を有するものもあり、カメラによる撮影画像のメタデータとして位置情報を利用することが行われている。位置情報の取得には、GPS(Global Positioning System)、無線LAN(Local Access Network)アクセスポイントからの電波を利用した位置計測(WiFi測位等と呼ばれる)が利用されている。撮影画像と位置情報を関連付けることによって、地図データとの連携が容易になる。例えばインターネットで提供されている地図API(Application Programming Interface)を利用して、撮影場所に対応する地点に撮影画像を重ね合わせた地図を生成することが行われている。
【0003】
また、特許文献1には、人物画像から切り出した顔画像を、建物・風景などを撮影した風景写真画像に合成する画像処理技術が記載されている。より具体的に述べると、特許文献1に開示された装置は、人物画像に対して顔認識処理を実行し、人物画像から切り出した顔画像を装飾画像(人物の身体部分に対応する画像)に当てはめる第1の画像合成を行い、さらに第1の画像合成で得られた人物像を風景写真画像に重ね合わせる第2の画像合成を行う。
【0004】
特許文献2には、携帯電話端末の位置に対応した広告等の情報を携帯電話端末宛てに送信する技術が記載されている。より具体的に述べると、特許文献2に開示されたシステムは、販売店、飲食店等の店舗に配置され、携帯電話端末の送信する電波を受信可能な受信装置を含む。そして、特許文献2に開示されたシステムは、この受信装置によって受信された携帯電話端末の電波から電話番号を検出することによって携帯電話端末を特定し、当該受信装置が配置されている店舗や地域に対応する広告情報を特定された携帯電話端末が受信可能なメールアドレス宛てに送信する。
【0005】
また、携帯電話端末が定期的に位置情報をサーバに送信し、端末が特定のエリアに入ったことに応じてそのエリアに関連する店舗情報や交通情報をサーバから携帯電話端末に送信するサービスも実用化されている。
【0006】
特許文献3には、撮影場所に応じた地名情報、及び撮影場所に適応したフォトムレームをサーバから取得し、取得した地名情報やフォフレームを撮影画像に合成するデジタルカメラが記載されている。また、特許文献3には、サーバから取得した地名情報やフォフレームを使用して撮影画像との画像合成を行うか否かを利用者が選択できることが記載されている。
【0007】
特許文献4には、撮影画像の一部に相当する部分画像(所定の色彩情報に基づいて撮影画像から抽出された合成対象)をサーバから取得したフォトフレーム画像に合成する無線機能付きデジタルカメラが記載されている。また、特許文献4には、デジタルカメラがサーバから取得する画像が無線アクセスポイントに特有の画像であり、例えばテーマパーク等に行かなくては取得できない画像であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−288532号公報
【特許文献2】特開2010−183317号公報
【特許文献3】特開2004−221753号公報
【特許文献4】特開2010−118825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2にも開示されているように、携帯情報端末の位置に対応した情報・データを携帯情報端末に送信する技術が知られている。利用者は携帯情報端末を持って行動することで、行く先々で様々な情報を入手できるようになっている。しかしながら、単に情報を送信するのみでは利用者の興趣を喚起するのに十分ではないという問題がある。利用者の興趣を喚起するものでなければ、その情報は他の多くの情報の中に埋没し、利用者に閲覧される機会は小さくなる。
【0010】
なお、特許文献3及び4は、無線機能付きデジタルカメラ等の端末が、当該端末の位置する場所に対応する地名情報又はフォトフレーム画像をサーバから取得し、これらの地名情報又はフォトフレーム画像を当該デジタルカメラによる撮影画像と合成することを開示している。しかしながら、特許文献3及び4は、サーバから取得した地名情報又はフォトフレーム画像を用いて、利用者がデジタルカメラによって撮影した撮影画像を「加工」することを開示しているのみである。つまり、特許文献3及び4は、端末が位置する場所に対応する建物・景色等の風景が撮影された風景写真画像を端末の移動に従ってサーバから取得すること、及び当該風景写真画像と利用者等の被写体の画像を合成して、旅行等の記録を目的としたいわゆる「記念写真」を作成することについては何ら開示していない。従って、特許文献3及び4に記載された技術では、写真撮影以外の他の操作(例えば電話による通話、メール作成等)を携帯情報端末に対して行っていた、又は単に利用者が写真を撮り忘れた等の何らかの事情によって利用者が写真撮影を行わなかった場合に、利用者が訪れた場所の記念写真を提供することができない。
【0011】
本願発明は、発明者による上述の知見に基づいてなされたものであり、利用者が訪れた場所において利用者の操作による写真撮影が行われなかった場合にも記念写真の作成を可能とすることで携帯情報端末の位置に対応した情報・データの魅力を向上させ、利用者の興趣を喚起することが可能な画像生成システム、携帯情報端末、画像生成方法、及びコンピュータプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の態様は、画像生成システムに関する。前記システムは、携帯情報端末が位置するエリアに対応する風景が撮影された風景写真を含む第1の画像データを前記端末の移動に従って画像配信システムから取得するよう構成されている。さらに、前記システムは、取得された複数の前記第1の画像データの各々を第2の画像データと合成することによって、前記第2の画像データの被写体が前記風景の前景として配置された複数の第3の画像を生成するよう構成されている。
【0013】
本発明の第2の態様は、携帯情報端末に関する。前記携帯情報端末は、データ取得部、画像処理部、及び表示部を含む。前記データ取得部は、無線通信ネットワークを介して、前記端末が位置するエリアに対応する風景が撮影された風景写真を含む第1の画像データを前記端末の移動に従って取得する。前記画像処理部は、取得された複数の前記第1の画像データの各々を第2の画像データと合成することによって、前記第2の画像データの被写体が前記風景の前景として配置された複数の第3の画像を生成する。前記表示部は、前記複数の第3の画像データの各々を視覚的に表示可能である。
【0014】
本発明の第3の態様は、画像生成方法に関する。前記画像生成方法は、以下のステップ(a)及び(b)を含む。
(a)携帯情報端末が位置するエリアに対応する風景が撮影された風景写真を含む第1の画像データを前記端末の移動に従って画像配信システムから取得すること、及び
(b)取得された複数の前記第1の画像データの各々を第2の画像データと合成することによって、前記第2の画像データの被写体が前記風景の前景として配置された複数の第3の画像を生成すること。
【0015】
本発明の第4の態様は、コンピュータプログラムに関する。前記プログラムは、上述した本発明の第3の態様にかかる画像生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
上述した本発明の各態様によれば、利用者が訪れた場所において利用者の操作による写真撮影が行われなかった場合にも記念写真の作成を可能とすることで携帯情報端末の位置に対応した情報・データの魅力を向上させ、利用者の興趣を喚起することが可能な画像生成システム、携帯情報端末、画像生成方法、及びコンピュータプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像生成システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示した画像生成システムによる加工画像の生成手順を示すフローチャートである。
【図3】図1に示した画像生成システムによって生成される加工画像の第1の例を示す図である。
【図4】図1に示した画像生成システムによって生成される加工画像の第2の例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る携帯情報端末を含むネットワーク配置の具体例、及び携帯情報端末の構成例を示すブロック図である。
【図6】図5に示した携帯情報端末によって生成される加工画像の具体例を示す図である。
【図7】加工画像に表示される文字列の具体例を示す表である。
【図8】図5に示した携帯情報端末をコンピュータシステムを用いて構成する場合の構成例を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る携帯情報端末を含むネットワーク配置の他の例を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る携帯情報端末を含むネットワーク配置の他の例を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る携帯情報端末を含むネットワーク配置の具体例、及び携帯情報端末の構成例を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態4に係る携帯情報端末を含むネットワーク配置の具体例、及び携帯情報端末の構成例を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態4に係る加工画像の生成手順を示すフローチャートである。
【図14】図12に示した携帯情報端末によって生成される加工画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0019】
<発明の実施の形態1>
本実施の形態に係る画像生成システム1000の構成例図1に示す。画像生成システム1000は、データ取得部11、画像処理部12、及び人物画像記憶部13を含む。データ取得部11は、携帯情報端末1が位置するエリアに対応した風景写真画像P1を端末1の移動に伴って画像配信システム2から取得する。画像配信システム2からデータ取得部11への風景写真画像P1の送信は、画像配信システム2が端末1の現在位置を認識したことを契機とするプッシュ動作によって行われてもよいし、画像配信エリア内であることを端末1が検出したことを契機とするプル動作によって行われてもよい。
【0020】
データ取得部11は、後述するように、風景写真画像P1に関するメタデータD1を取得してもよい。メタデータD1は、風景写真画像P1が撮影されたエリアの名称、撮影位置情報、画像配信時における当該エリアの気象情報(天気、気温等)を含んでもよい。また、メタデータD1は、加工画像P3を生成する際の人物画像P2の配置、拡大・縮小率等を指定する情報を含んでもよい。
【0021】
画像処理部12は、データ取得部11により取得された風景写真画像P1と、人物画像記憶部13に保持された人物画像P2を合成し、加工画像P3を生成する。具体的には、画像処理部12は、人物画像P2に撮影されている被写体、すなわち人物像が、風景写真画像P1に撮影されている風景の前景として配置された加工画像P3を生成する。風景写真画像P1に対する人物画像P2の重ね合わせ位置は、予め定められた位置(例えば風景写真画像P1の中央)としてもよいし、メタデータD1により指定された配置を適用してもよい。なお、画像処理部12による重ね合わせ合成には、公知の画像処理技術を適用すればよいため、ここでは詳細説明を省略する。
【0022】
人物画像記憶部13は、人物画像P2を記憶する。人物画像記憶部13は、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ、又はハードディスクドライブである。例えば、人物画像P2は、携帯情報端末1が有するカメラ機能(不図示)によって予め取得された画像でもよい。携帯情報端末1の利用者は携帯情報端末1を操作することによって、予め撮影された画像群の中から画像生成システム1000に登録する人物画像P2を選択し、選択した人物画像P2を画像生成システム1000に送信・登録しておけばよい。
【0023】
画像生成システム1000は、携帯情報端末1の利用者の閲覧に供するべく、生成した加工画像P3を携帯情報端末1に送信する。
【0024】
図2は、画像生成システム1000による加工画像P3の生成手順の具体例を示すフローチャートである。ステップS101では、データ取得部11は、端末移動に従って、端末1が位置するエリアの風景写真画像P1を配信システム2から取得する。ステップS102では、画像処理部12は、風景写真画像P1に含まれる風景写真の前景として人物画像P2を重ね合わせ合成することで、加工画像P3を生成する。
【0025】
続いて以下では、携帯情報端末1により生成される加工画像P3の具体例を説明する。図3に示す第1の例では、加工画像P3は、風景写真画像P1に人物画像P2を重ね合わせることによって生成される。
【0026】
図4に示す第2の例に係る加工画像P3は、さらに、配信システム2から取得されたメタデータD1に含まれる情報の文字、記号、若しくは図形、又はこれらの組合せによる表示を含む。具体的には、メタデータD1に含まれる、エリアを示す場所名、配信時の天気及び気温が、文字及び記号によって表示されている。なお、図4の加工画像中の時刻表示は、画像生成システム1000が持つ時計機能から取得された時刻情報を利用して生成されてもよいし、メタデータD1に含まれる時刻情報(例えば配信時刻)を利用して生成されてもよい。
【0027】
本実施の形態に係る画像生成システム1000によれば、携帯情報端末1の利用者は、携帯情報端末1を操作して能動的に写真撮影を行わなくても、自身が移動した経路上の景色と人物像(典型的には利用者本人の像)を含む加工画像P3を得ることができる。つまり、本実施の形態によれば、写真撮影以外の他の操作(例えば電話による通話、メール作成等)を利用者が端末1に対して行っていた、又は単に利用者が写真を撮り忘れた等の何らかの事情によって写真撮影を行わなかった場合であっても、利用者が訪れた場所の記念写真を提供することができる。また、利用者は、加工画像P3を閲覧することによって、自身の行動履歴を確認する楽しみを得ることができる。つまり、単なる風景写真ではなく、自身の像が写っている加工画像P3が得られることで、携帯情報端末の位置に対応した情報・データの魅力を向上させ、利用者の興趣を喚起することが期待できる。
【0028】
また、本実施の形態によれば、利用者は、自身が気付いていなかった魅力的な景色の写真やエリア情報を自動的に入手できる可能性もある。例えば、利用者は、自身の知らない施設、店舗等が撮影された加工画像P3を閲覧することで、新たな発見・情報を得ることが期待できる。また、単なる風景写真ではなく、自身の像が写っている加工画像P3が得られることで、携帯情報端末の位置に対応した情報・データの魅力を向上させ、利用者の興趣を喚起することが期待できる。
【0029】
なお、上述した説明では、人物写真(画像P2)を風景写真画像P1に合成することで、いわゆる記念写真を自動的に作成する例示した。しかしながら、風景写真画像P1に合成される画像は人物写真に限られない。例えば、動物(利用者が飼っているペット等)の写真画像、車両(利用者が所有する自動車・自転車等)の写真画像、人物を表わすグラフィック画像などでもよい。
【0030】
また、画像生成システム1000の物理的な配置は特に限定されない。例えば、データ取得部11、画像処理部12、及び人物画像記憶部13のうちの少なくとも一部は、携帯情報端末1に配置されてもよい。また、画像生成システム1000は、携帯情報端末1及び配信システム12と通信ネットワークを介して接続されるコンピュータシステムに配置されてもよい。
【0031】
また、本実施の形態で説明したデータ取得部11、画像処理部12の機能は、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ等のコンピュータに1又は複数のプログラムを実行させることによって実現してもよい。
【0032】
これらのプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0033】
本実施の形態で述べた通信制御システム100の変形について、以下に述べる発明の実施の形態2〜4において詳しく説明する。
【0034】
<発明の実施の形態2>
本実施の形態では、発明の実施の形態1で述べた画像生成システム1000の機能を携帯情報端末1に配置する具体例について説明する。本実施の形態に係る携帯情報端末1を含むネットワーク配置例、及び携帯情報端末1の構成例を図5に示す。本実施の形態に係る携帯情報端末1は、携帯情報端末1は、無線通信機能によって通信ネットワーク3に接続可能であり、通信ネットワーク3を介して画像配信システム2と通信可能である。通信ネットワーク3は、IP(Internet Protocol)ネットワーク等のデータ転送網であり、例えば、携帯電話事業者の無線アクセスネットワーク及びパケットコアネットワーク、インターネットを含む。また、通信ネットワーク3は、無線LANを含んでもよい。また、通信ネットワーク3は、微弱無線電波を利用する近距離無線通信技術、例えばRFID(Radio Frequency Identifications)、Bluetooth等に基づくネットワークを含んでもよい。
【0035】
画像配信システム2は、複数のエリアに関する複数の風景写真画像を保持しており、端末1が位置するエリアの建物・景色等が撮影された風景写真画像である風景写真画像P1を、ネットワーク3を介して端末1に送信可能である。画像配信システム2は、図1に示すように、複数のエリアに対して1つのサーバ20配置し、サーバ20が複数のエリアの風景写真画像P1を管理・送信するようにしてもよい。また、画像配信システム2は、各々が1つのエリアに対応付けて配置された複数のサーバを有してもよい。
【0036】
携帯情報端末1は、自身が位置するエリアに対応した風景写真画像P1を端末1の移動に伴って配信システム2から取得し、自端末内に保持された人物画像P2を風景写真画像P1に合成することで加工画像P3を生成する。人物画像P2は、典型的には、端末1の利用者を撮影した人物写真の画像であるが、端末1の利用者の家族・友人の写真、複数人のグループ写真であってもよい。以下では、携帯情報端末1の構成及び動作の詳細ついて順に説明する。
【0037】
図5において、無線通信部10は、通信ネットワーク3を介して画像配信システム2と通信可能に構成されている。無線通信部10には、公知の無線通信方式、例えばRFID、Bluetooth、無線LAN、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、UTRA(UMTS Terrestrial Radio Access)、E−UTRA(Evolved UTRA)等、に準拠した送受信機を用いればよい。
【0038】
データ取得部11は、無線通信部10を介して、画像配信システム2から風景写真画像P1を取得する。データ取得部11は、風景写真画像P1に関するメタデータD1を取得してもよい。画像処理部12は、データ取得部11により取得された風景写真画像P1と、人物画像記憶部13に保持された人物画像P2を合成し、加工画像P3を生成する。データ取得部11及び画像処理部12については、発明の実施の形態1で説明済みであるから、ここでは詳細説明を省略する。人物画像記憶部13は、人物画像P2を記憶する。人物画像P2は、携帯情報端末1が有するカメラ機能(不図示)によって予め取得された画像でもよいし、携帯情報端末1が有する外部接続インタフェース(不図示)又は無線通信部10を介して外部から供給された画像でもよい。
【0039】
表示部14は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の視覚表示デバイスと、当該デバイスの表示を制御する表示制御部を含む。表示部14は、加工画像P3を視覚的に表示可能である。表示部14は、複数の加工画像P3を、例えば他の撮影画像ともに、撮影時系列に沿ってスライドショー表示してもよい。また、表示部14は、メタデータとして保持された撮影位置情報を利用し、地図画像上の撮影位置に対応する点に加工画像P3を表示するようにしてもよい。これらの表示によれば、端末1の利用者の行動履歴を視覚的に表示することが可能となる。
【0040】
続いて以下では、携帯情報端末1により生成される加工画像P3の具体例を説明する。携帯情報端末1は、図3及び4に示したような加工画像P3を生成してもよい。また、携帯情報端末1は、携帯情報端末3の操作内容を加工画像P3に反映してもよい。図6に示す加工画像P3の具体例は、風景写真画像P1の取得時における、端末1に対する利用者の操作内容に関する表示を含む。図6の例では、"電話中"であったことが表示されている。なお、図6の表示加えて、電話相手の名前を表示してもよい。電話相手の名前は、携帯情報端末が有する連絡先データ(電話帳データ、アドレス帳データ)から取得すればよい。利用者の操作内容として表示される文字列、記号などは、利用者が端末1を操作することによって設定できるようにするとよい。
【0041】
図7は、携帯情報端末1の操作内容と加工画像P3に表示される文字列との対応関係を示す一覧表である。例えば、端末1の操作内容が"メール作成中"であった場合、メールを書いていたことを示す文字列が表示される。また、例えば、端末1の操作内容が"メール確認中"であった場合、メールを読んでいたことを示す文字列が表示される。なお、メール作成、確認の操作に関しても、メールの宛て先又は送信元の名前を併せて表示してもよい。メールの宛て先又は送信元の名前は、メールの宛て先アドレス又は送信元アドレスを連絡先データと照合することで取得すればよい。
【0042】
次に、携帯情報端末1が携帯電話端末である場合の具体的な構成例を図8に示す。無線通信部105は、基地局との無線通信を行う。スピーカ106及びマイク107は、音声電話、テレビ電話等に使用される。カメラ108は、静止画像又は動画像を取得する。ディスプレイ109は、画像表示デバイスであり、例えばLCD(Liquid Crystal Display)又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイである。不揮発性記憶部102(例えばフラッシュメモリ、又はハードディスクドライブ)に格納されたOS(Operating System)103及び画像生成アプリケーションプログラム104は、RAM(Random Access Memory)101にロードされる。CPU100がRAM101にロードされた画像生成アプリケーションプログラム104を実行することにより、データ取得部11、及び画像処理部12の機能が実現される。
【0043】
なお、端末1が位置している配信エリアに対応する風景写真画像P1を選択的に送信できるようにするためには、画像配信システム2又はデータ取得部11は、所定の配信エリア内に端末1が到達したことを認識できる必要がある。以下では、所定の配信エリア内に端末1が到達したことを認識するための具体的な構成例について説明する。
【0044】
図9は、図5に示したネットワーク配置例の変形を示している。図9の例では、携帯情報端末1は位置情報取得部15を有する。位置情報取得部15は、端末1の現在位置を検出し、現在位置を示す位置情報を生成する。位置情報取得部15による現在位置の検出は様々な公知の手法のいずれかを用いて行えばよい。例えば、位置情報取得部15は、GPS(Global Positioning System)受信機を有し、GPS受信機によって現在位置を検出してもよい。また、位置情報取得部15は、複数の無線LANアクセスポイントからの無線信号の受信結果を、無線アクセスポイントの配置を記録したデータベースと照合することによって位置検出を行ってもよい。生成された位置情報は、配信システム2に送信される。端末1は、予め定められた周期で定期的に位置情報を送信すればよい。配信システム2は、端末1から受信した位置情報を用いて端末1の現在位置を監視し、風景写真画像P1に対応付けられた所定の配信エリアに端末1が到達したことに応じて、この風景写真画像P1を端末1宛てに送信すればよい。
【0045】
また、風景写真画像P1に対応付けられた所定の配信エリアに端末1が到達したことは、各配信エリアに設置された無線局を用いて検出してもよい。具体的には、端末1から送信される無線信号を無線局が受信することによって、所定の配信エリアに端末1が到達したことを検出すればよい。この場合、端末1は、位置情報取得部15を有していなくてもよい。また、携帯情報端末1が特定の無線局のカバレッジエリア内に位置することを検出したことに応じて、データ取得部11がサーバ20にアクセスして風景写真画像P1を取得してもよい。特定の無線局のカバレッジエリア内に位置することは、無線局の送信信号に含まれる無線局識別子に基づいて判定すればよい。配信エリアに配置される無線局の具体例は、無線LANアクセスポイント、フェムトセル基地局、及びRFIDリーダ・ライタである。ここで、フェムトセル基地局は、通常の携帯電話基地局(マクロセル基地局)に比べてカバレッジエリアが狭い小規模な携帯電話基地局である。フェムトセル基地局の典型的なカバレッジエリアは、数十〜数百メートル程度である。フェムトセル基地局は、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)ではHome NodeB (HNB) 、E−UTRAではHome eNodeB (HeNB)と呼ばれる。
【0046】
図10は、配信エリア5A、5B、及び5Cに、無線局4A、4B、及び4Cをそれぞれ配置した例を示している。また、図10の例では、配信システム2としてサーバ20A、20B、及び20Cが使用されている。サーバ20A、20B、及び20Cは、無線局4A、4B、及び4Cにそれぞれ接続されている。無線局4Aは自身のカバレッジエリア内に携帯情報端末1が在圏することをサーバ20Aに通知し、サーバ20Aは当該通知に応じて配信エリア5Aに関する風景写真画像P1を端末1に送信すればよい。無線局4B、4Cについても同様である。無線局4A〜4C、サーバ5A〜5Cは、例えば、観光地、観光施設、店舗等に配置される。
【0047】
<発明の実施の形態3>
本実施の形態では、上述した発明の実施の形態2の変形例について説明する。図11は、本実施の形態に係る携帯情報端末1を含むネットワーク配置例、及び携帯情報端末1の構成例を示すブロック図である。本実施の形態の携帯情報端末1は、記憶部13に複数の人物画像候補を保持しておき、これら複数の候補の中から1つの画像を風景写真画像P1と合成される画像P2として選択する。図11に示す画像選択部16が、当該選択処理を行う。画像選択部16による画像選択の第1及び第2の例を以下に説明する。
【0048】
(画像選択の第1の例)
画像選択部16は、複数の人物画像候補の中から任意の1枚を画像P2としてランダムに選択する。ランダムな選択を行うことによって、利用者は、加工画像P3を閲覧するまでどの人物画像が選択されているか分からない。このため、利用者に対して加工画像P3の閲覧を促す動機付けを与えることができる。
【0049】
(画像選択の第2の例)
画像選択部16は、風景写真画像P1の配信時、又は対応する配信エリア内に端末1が位置している時の日付、時間、曜日、天候、及び気温の少なくとも1つに基づいて、複数の人物画像候補の中から画像P2を選択する。日付、時間、曜日、天候、及び気温等の情報は、端末1が内蔵する時計機能、通信機能を用いて取得すればよい。また、これらの情報は、メタデータD1として配信システム2から供給されてもよい。季節(春夏秋冬)、月(1月〜12月)、曜日(平日、休日)、天候(晴れ、曇り、雨)等に応じて利用者の服装や持ち物が変化するため、これらの条件別に複数の人物画像候補を用意しておけばよい。そして、画像選択部16は、風景写真画像P1の内容に適した人物画像を選択すればよい。なお、この場合、配信システム2は、複数の風景写真画像候補を保持しておき、送信時の日付、時間、曜日、天候、及び気温等に基づいて、端末1に送信する風景写真画像P1を選択するとよい。これにより、利用者及び端末1が配信エリアに位置していたときの気候、気象を反映した加工画像P3を作成することができる。つまり、加工画像P3の現実味を向上でき、携帯情報端末の位置に対応した情報・データの魅力を一層向上させることができる。
【0050】
<発明の実施の形態4>
本実施の形態では、上述した発明の実施の形態2及び3の変形例について説明する。図12は、本実施の形態に係る携帯情報端末1を含むネットワーク配置、及び携帯情報端末1の構成例を示すブロック図である。本実施の形態の携帯情報端末1は、カメラ機能部17を有する。カメラ機能部17による撮影画像P4は、撮影画像記憶部18に保存される。撮影画像記憶部18と人物画像記憶部13は、物理的に一体化された記憶装置の別々の記憶領域であってもよい。本実施の形態では、画像処理部12は、カメラ機能部17による撮影画像P4の有無に応じて、加工画像P3の生成処理を行うか否かを決定する。より具体的に述べると、本実施の形態の画像処理部12は、配信エリアで撮影された撮影画像P4が存在する場合に、加工画像P3を生成しない。
【0051】
本実施の形態における加工画像の生成手順の具体例を図13のフローチャートを用いて説明する。なお、図13に示す手順は一例に過ぎず、適宜変形されてもよい。ステップS301では、取得フラグ及び撮影フラグを共にゼロに設定する。ここで、取得フラグは、配信システム2から風景写真画像P1及びメタデータD1を取得しているか否かを示すフラグ情報である。また、撮影フラグは、カメラ機能部17による撮影画像P4の生成が行われているか否かを示すフラグ情報である。
【0052】
ステップS302では、画像処理部12は、配信エリア内で風景写真画像P1及びメタデータD1を取得したか否かを判定する。P1及びD1が取得されている場合、取得フラグの値が1に変更される(ステップS303)。ステップS304では、画像処理部12は、この配信エリア内で撮影された撮影画像P4が存在するか否かを判定する。P4が取得されている場合、撮影フラグの値が1に変更される(ステップS305)。
【0053】
ステップS307以降では、取得フラグ及び撮影フラグの状態に応じて処理が分岐される(ステップS306)。取得フラグの値が1であり、撮影フラグの値が2である場合、実施の形態1又は2で述べたのと同様に、画像処理部12は、加工画像P3を生成する(ステップS307)。
【0054】
次に、撮影フラグの値が1である場合は、画像処理部12は、風景写真画像P1を用いた加工画像P3の生成を行わない。なお、図13の例では、画像処理部12は、撮影画像P4を用いて加工画像P5の生成を行う。撮影フラグの値が1、かつ取得フラグの値が1である場合(ステップS308でYES)、画像処理部12は、メタデータD1に含まれる情報(例えば、エリア名、天気、気温等)を撮影画像P4に合成して加工画像P5を生成する(ステップS309)。画像処理部12は、さらに、端末1内で取得可能な他の情報(例えば、撮影日時)を加工画像P5に表示してもよい。さらにまた、画像処理部12は、端末1の操作内容、すなわち写真撮影が行われていた旨を加工画像P5に表示してもよい。
【0055】
図14は、ステップS309で生成される加工画像P5の具体例を示している。図14に示す加工画像P5には、メタデータD1に含まれるエリアを示す場所名、配信時の天気及び気温が、文字及び記号によって表示されている。さらに、図14に示す加工画像P5には、利用者の行動の記録として、"写真撮影が行われたこと"が表示されている。
【0056】
図13に戻り説明を続ける。撮影フラグの値が1、かつ取得フラグの値が0である場合(ステップS308でNO)、画像処理部12は、端末1内で取得可能な情報(例えば、撮影日時)を撮影画像P4に合成して加工画像P5を生成する。取得フラグ及び撮影フラグが共にゼロである場合、画像処理部12は、加工画像P3及びP5の生成を行わない。
【0057】
なお、ステップS308及びS309において、配信エリアに対応する撮影画像P4が複数枚存在する場合には、任意の一部について加工画像P5を生成してもよいし、複数の撮影画像P4の全てについて加工画像P5を生成してもよい。
【0058】
本実施の形態に係る表示部14は、加工画像P3及び撮影画像P4(又は加工画像P5)を時系列でスライドショー表示するとよい。これにより、利用者は、自身の一連の行動に関する記録を閲覧することができ、利用者の興趣を一層喚起することができる。
【0059】
<その他の実施の形態>
発明の実施の形態4では、撮影画像P4が存在する場合に加工画像P3の生成を停止する例を示したが、端末1は、撮影画像P4の有無にかかわらず加工画像P3の生成を行ってもよい。この場合、表示部14において、表示する画像を選択してもよい。例えば、表示部14は、撮影画像P4がある場合は加工画像P3を表示せずに撮影画像P4を表示し、撮影画像P4が無い場合に代替として加工画像P3を表示してもよい。
【0060】
発明の実施の形態3及び4は、発明の実施の形態2の変形例として説明した。しかしながら、実施の形態3で説明した人物画像の選択処理、実施の形態4で説明した加工画像P3の生成を撮影画像P4の有無に基づいて制御する処理等は、携帯情報端末1の外部に配置された画像生成システム1000により実行されてもよい。
【0061】
上述した発明の実施の形態1〜4で述べた画像処理部12は、端末1が保持する撮影画像から人物部分を抽出する(切り出す)画像処理を行うことによって、人物画像P2を生成してもよい。この抽出処理(切り出し処理)は、撮影画像中の人物範囲を指定する利用者の操作を受け付けて行ってもよい。この場合、抽出処理を行って生成した人物画像P2を予め記憶部13に格納しておけばよい。また、この抽出処理(切り出し処理)は、公知の顔認識処理を利用して画像処理部12が自動的に行ってもよい。
【0062】
上述した発明の実施の形態1〜4において、画像処理部12は、加工画像P3とは別に、加工画像P3と関連付けられた画像P6を生成してもよい。画像P6は、配信エリアに関する情報、例えば、配信エリア内に所在する店舗を案内する広告(名称、連絡先、割引クーポン)を示す画像とすればよい。画像P6の生成に必要な情報は、配信システム2から端末1に送信すればよい。
【0063】
上述した発明の実施の形態1〜4において、端末1は、加工画像P3、撮影画像P4、加工画像P5を、共有サーバにアップロードしてもよい。共有サーバは、端末からアップロードされた情報を保存し、複数の利用者間で閲覧できるようにする。
【0064】
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0065】
1、1A、1B、1C 携帯情報端末
2 画像配信システム
3 通信ネットワーク
4A、4B、4C 無線局
5A、5B、5C 配信エリア
10 無線通信部
11 データ取得部
12 画像処理部
13 人物画像記憶部
14 表示部
15 位置情報取得部
16 画像選択部
17 カメラ機能部
18 撮影画像記憶部
20、20A、20B、20C サーバ
104 画像生成アプリケーションプログラム
1000 画像生成システム
P1 風景写真画像
P2 人物画像
P3 加工画像
P4 撮影画像
P5 加工画像
D1 メタデータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯情報端末が位置するエリアに対応する風景が撮影された風景写真を含む第1の画像データを前記端末の移動に従って画像配信システムから取得するデータ取得手段と、
取得された複数の前記第1の画像データの各々を第2の画像データと合成することによって、前記第2の画像データの被写体が前記風景の前景として配置された複数の第3の画像を生成する画像処理手段と、
を備える画像生成システム。
【請求項2】
前記画像処理手段は、前記第1の画像データに対応付けられたエリアに前記端末が位置しているときの前記端末の操作内容を、前記第3の画像データと関連付けて記憶する、請求項1に記載の画像生成システム。
【請求項3】
前記操作内容と前記第3の画像データの関連付けは、前記操作内容を示す文字、記号又は図形の表示を前記第3の画像データに含めることにより行われる、請求項2に記載の画像生成システム。
【請求項4】
前記第2の画像データは、前記エリア外で予め撮影された人物写真を含む画像データである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像生成システム。
【請求項5】
複数の候補画像データのうち任意の1枚を前記第2の画像データとして選択する画像選択手段をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像生成システム。
【請求項6】
前記第1の画像データに対応付けられたエリアに前記端末が位置しているときの日付、時間、曜日、天候、及び気温の少なくとも1つに基づいて、複数の候補画像データの中から前記第2の画像データを選択する画像選択手段をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像生成システム。
【請求項7】
前記画像処理手段は、前記第2の画像データから前記人物に相当する部分画像を切り出し、前記部分画像を前記背景画像データに重ね合わせ合成することで前記第3の画像データを生成する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像生成システム。
【請求項8】
前記データ取得手段及び前記画像処理手段は、前記携帯情報端末に配置される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像生成システム。
【請求項9】
前記画像配信システムは、
複数の配信エリアの各々に配置される複数の無線局と、
前記複数の無線局の各々と接続された少なくとも1つのサーバ装置と、
を備え、
前記データ取得手段は、前記複数の配信エリアのいずれかに前記端末が位置する場合に、前記端末の識別子を含む無線信号を前記いずれかの配信エリアに関する前記無線局に送信し、前記いずれかの配信エリアに関する前記第1の画像データを前記無線局から受信する、請求項8に記載の画像生成システム。
【請求項10】
前記無線局は、無線LAN(Local Area Network)アクセスポイント、又はフェムトセル基地局である、請求項9に記載の画像生成システム。
【請求項11】
携帯情報端末であって、
無線通信ネットワークを介して、前記端末が位置するエリアに対応する風景が撮影された風景写真を含む第1の画像データを前記端末の移動に従って取得するデータ取得手段と、
取得された複数の前記第1の画像データの各々を第2の画像データと合成することによって、前記第2の画像データの被写体が前記風景の前景として配置された複数の第3の画像を生成する画像処理手段と、
前記複数の第3の画像データの各々を視覚的に表示可能な表示手段と、
を備える携帯情報端末。
【請求項12】
前記画像処理手段は、前記第1の画像データに対応付けられたエリアに前記端末が位置しているときの前記端末の操作内容を、前記第3の画像データと関連付けて記憶する、請求項11に記載の携帯情報端末。
【請求項13】
前記操作内容と前記第3の画像データの関連付けは、前記操作内容を示す文字、記号又は図形の表示を前記第3の画像データに含めることにより行われ、
表示手段は、前記操作内容を示す文字、記号又は図形が合成された前記第3の画像データを表示する、
請求項12に記載の携帯情報端末。
【請求項14】
前記第2の画像データは、前記エリア外で予め撮影された人物写真を含む画像データである、請求項11〜13のいずれか1項に記載の携帯情報端末。
【請求項15】
複数の候補画像データのうち任意の1枚を前記第2の画像データとして選択する画像選択手段をさらに備える、請求項11〜14のいずれか1項に記載の携帯情報端末。
【請求項16】
前記第1の画像データに対応付けられたエリアに前記端末が位置しているときの日付、時間、曜日、天候、及び気温の少なくとも1つに基づいて、複数の候補画像データの中から前記第2の画像データを選択する画像選択手段をさらに備える、請求項11〜14のいずれか1項に記載の携帯情報端末。
【請求項17】
カメラおよび前記カメラによる撮影画像を格納する記憶手段をさらに備え、
前記画像処理手段は、前記第1の画像データに対応付けられたエリアにおいて前記カメラにより撮影された第4の画像データが前記記憶手段に存在する場合に、前記第3の画像データの生成を行わない、請求項11〜16のいずれか1項に記載の携帯情報端末。
【請求項18】
前記データ取得手段は、前記エリアに関するエリア情報を含むメタデータを前記無線通信ネットワークを介して取得し、
前記画像処理手段は、前記エリア情報を示す文字、記号又は図形の表示を含む前記第3の画像データを生成する、
請求項11〜17のいずれか1項に記載の携帯情報端末。
【請求項19】
前記データ取得手段は、前記エリアに関するエリア情報を含むメタデータを前記無線通信ネットワークを介して取得し、
前記画像処理手段は、前記エリア情報を示す文字、記号又は図形の表示を前記第4の画像データに合成することで第5の画像データを生成し、
前記表示手段は、前記第5の画像データを視覚的に表示可能である、
請求項17に記載の携帯情報端末。
【請求項20】
前記データ取得手段は、前記エリアに関するエリア情報を含むメタデータを前記無線通信ネットワークを介して取得し、
前記画像処理手段は、前記エリア情報を示す文字、記号又は図形の表示を含み、前記第3の画像データと関連付けられた第6の画像データを生成する、
請求項11〜17のいずれか1項に記載の携帯情報端末。
【請求項21】
前記画像処理手段は、前記第2の画像データから前記人物に相当する部分画像を切り出し、前記部分画像を前記背景画像データに重ね合わせ合成することで前記第3の画像データを生成する、請求項11〜20のいずれか1項に記載の携帯情報端末。
【請求項22】
前記データ取得手段は、前記端末の位置情報をサーバに送信し、前記位置情報に対応する前記第1の画像データを前記サーバから受信する、請求項11〜21のいずれか1項に記載の携帯情報端末。
【請求項23】
前記データ取得手段は、前記端末の識別子を含む無線信号を前記エリアに配置された無線局に送信し、前記無線局が配置されたエリアに関する前記第1の画像データを前記無線局から受信する、請求項11〜21のいずれか1項に記載の携帯情報端末。
【請求項24】
携帯情報端末が位置するエリアに対応する風景が撮影された風景写真を含む第1の画像データを前記端末の移動に従って画像配信システムから取得すること、及び
取得された複数の前記第1の画像データの各々を第2の画像データと合成することによって、前記第2の画像データの被写体が前記風景の前景として配置された複数の第3の画像を生成すること、
を備える画像生成方法。
【請求項25】
前記第1の画像データに対応付けられたエリアに前記端末が位置しているときの前記端末の操作内容を、前記第3の画像データと関連付けて記憶することをさらに備える、請求項24に記載の画像生成方法。
【請求項26】
前記操作内容と前記第3の画像データの関連付けは、前記操作内容を示す文字、記号又は図形の表示を前記第3の画像データに含めることにより行われる、請求項25に記載の画像生成方法。
【請求項27】
前記第2の画像データは、前記エリア外で予め撮影された人物写真を含む画像データである、請求項24〜26のいずれか1項に記載の画像生成方法。
【請求項28】
複数の候補画像データのうち任意の1枚を前記第2の画像データとして選択することをさらに備える、請求項24〜26のいずれか1項に記載の画像生成方法。
【請求項29】
前記第1の画像データに対応付けられたエリアに前記端末が位置しているときの日付、時間、曜日、天候、及び気温の少なくとも1つに基づいて、複数の候補画像データの中から前記第2の画像データを選択することをさらに備える、請求項24〜26のいずれか1項に記載の画像生成方法。
【請求項30】
請求項24〜29のいずれか1項に記載の画像生成方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−93950(P2012−93950A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−240577(P2010−240577)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】