説明

画像生成プログラム、記録媒体、情報処理方法、情報処理装置及び情報処理プログラム

【課題】娯楽性の高いゲームを実現できる画像生成プログラム、記録媒体、情報処理方法、情報処理装置及び情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】画像生成プログラムは、ステージ毎に、それぞれ区分され、互いに繋がった複数の領域(セル)Cを有するフィールドFにおける複数の領域Cのうち少なくともいずれかに増減対象物(キューブ)CBの数を設定する対象物設定ステップと、フィールド及び増減対象物の数に応じた表示が含まれる表示画像を生成する画像生成ステップと、選択領域を中心とする所定範囲内の領域に、選択されたレベルに応じた増減数を設定した表示画像を生成する増減数設定ステップと、設定された増減数に基づいて増減対象物CBの数を増減させた表示画像を生成する対象物増減ステップと、増減の結果、各領域Cに設定された増減対象物CBの数が所定値となった場合にステージを終了させるステージ終了ステップと、を実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像生成プログラム、記録媒体、情報処理方法、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスク状記録媒体及び記憶装置に記録されたゲームプログラムや、ネットワーク上のサーバー等から取得されたゲームプログラムを実行可能なゲーム装置が知られている。このようなゲームのジャンルとして、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム及びパズルゲーム等がある。このうち、パズルゲームは、比較的操作が容易であることから、年代を問わず幅広いユーザー層に親しまれている。
このようなパズルゲームとして、落下してくるオブジェクトを回転又は移動させてゲームフィールドに積み上げ、所定の条件を満たすことにより当該オブジェクトを消滅させるゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載のパズルゲームでは、ゲームフィールドに、球形状を有し、互いに連結された2つの「たまご」ブロックが落下してくる。そして、ユーザーは、落下中の2つの「たまご」ブロックを左右に平行移動させたり、左右に回転移動させたり、或いは、強制的に落下させる等して、当該2つの「たまご」ブロックをゲームフィールドに積む。これら2つの「たまご」ブロックは、ゲームフィールドの底に落下した場合、及び、当該ゲームフィールドに既に積まれているブロックに接触した場合に割れるとともに、当該2つの「たまご」ブロックに隣接する他の「たまご」ブロックも割れる。これにより「中身」ブロックが出現する。そして、同じ種類の「中身」ブロックが、縦横合わせて3つ以上繋がった場合に、当該3つの「中身」ブロックが全て消滅する。
【0004】
このパズルゲームにおいては、所定のボタンを押圧しながら2つの「たまご」ブロックを落下させることで、当該各「たまご」ブロックを割らずにゲームフィールドに積むことができる。このため、「中身」ブロックが3つ以上繋がるように複数の「たまご」ブロックをゲームフィールドに予め積んでおき、当該「たまご」ブロック上に他の「たまご」ブロックを落下させて各「たまご」ブロックを割ることで、出現した「中身」ブロックを連鎖的に消滅させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1044706号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述の特許文献1に記載のパズルゲームでは、同じ操作が継続して行われることとなるため、ゲーム中の演出を多彩にしても、ユーザーが飽きを感じやすいという問題がある。また、当該パズルゲームでは、ブロックがゲームフィールドの最上段まで積み上げられない限りは、ゲームオーバーとならない。このため、ゲームをクリアするという達成感に乏しく、パズルゲームの興趣が削がれやすいという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、娯楽性の高いゲームを実現できる画像生成プログラム、記録媒体、情報処理方法、情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記した目的を達成するために、本発明の画像生成プログラムは、画像生成装置により実行される画像生成プログラムであって、前記画像生成装置に、ステージ毎に、それぞれ区分され、かつ、互いに繋がった複数の領域を有するフィールドにおける前記複数の領域のうち少なくともいずれかに増減対象物の数を設定する対象物設定ステップと、前記フィールド、及び、設定された前記増減対象物の数に応じた表示が含まれる表示画像を生成する画像生成ステップと、前記複数の領域から選択された選択領域を中心とする所定範囲内の前記領域に、選択されたレベルに応じた増減数を設定した前記表示画像を生成する増減数設定ステップと、設定された前記増減数に基づいて、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数を増減させた前記表示画像を生成する増減ステップと、前記増減ステップにおける増減の結果、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数が所定値となった場合に、前記ステージを終了させるステージ終了ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0009】
フィールドを構成する複数の領域は、例えば、格子状に配設でき、この場合、当該格子の一辺に配置される領域の数は、適宜設定できる。また、選択領域は、ユーザーがフィールド上を移動させるプレイヤーキャラクターにより、複数の領域から選択できる。
【0010】
本発明によれば、少なくとも1つの領域に設定された増減対象物の数を、ユーザーにより選択された選択領域を中心とした少なくとも1つの領域に設定される増減数に基づいて増減させ、それぞれの領域に設定された増減対象物の数が所定値(例えば「0」)となった場合に、ステージクリアとして当該ステージが終了となるゲームを構成できる。
これによれば、ステージごとに異なる領域に異なる増減対象物の数を設定することにより、設定内容の異なるステージを楽しむことができるほか、ステージをクリアすることにより、ユーザーに達成感を付与できる。また、当該設定内容の異なるステージに進行することにより、同じ操作が各ステージで行われることがないので、ユーザーに飽きを生じさせにくくすることができる。従って、娯楽性の高いゲームを構成できる。
【0011】
本発明では、前記画像生成装置に、第1の入力操作が行われた際に、前記対象物設定ステップにて設定されたそれぞれの前記領域の前記増減対象物の数を前記所定値に導くための操作手順における最初の一手で前記増減数が設定される前記選択領域の位置を示す表示を行う位置表示ステップと、を実行させることが好ましい。
【0012】
本発明によれば、求められた操作手順における最初の一手に関する選択領域の位置が表示される。これによれば、ステージが進行するに従って難易度が上がる場合でも、位置表示ステップにて表示される選択領域の位置がヒントとなって、当該ステージをクリアしやすくすることができる。従って、次のステージに進めないことによって、ゲームの興趣が削がれることを抑制できる。
【0013】
本発明では、前記画像生成装置に、前記ステージの開始時からの経過時間を計時する計時ステップと、前記経過時間が所定時間に達したか否かを判定する時間判定ステップと、前記時間判定ステップにより、前記所定時間に達したと判定されると、前記表示画像中の前記複数の領域近傍に他の領域を生成する領域生成ステップとを実行させ、前記他の領域が生成された前記ステージの次のステージの開始時には、前記複数の領域に加えて前記他の領域を有する前記フィールドが生成されることが好ましい。
【0014】
本発明によれば、1つのステージのクリアに所定時間を要した場合に、当該ステージの次のステージでは、フィールドを構成する領域の数が増加する。このため、当該次のステージでは、直前のステージに比べてゲームの難易度が高くなる。これによれば、多彩なステージを構成することができるので、ユーザーに飽きが生じることを一層抑制できる。また、ユーザーは、領域の数が増えないようにステージをクリアしようとするため、当該ユーザーに切迫感を付与できる。従って、ゲームの興趣を一層高めることができる。
【0015】
本発明では、前記画像生成装置に、第2の入力操作が行われた際に、前記フィールドを反転させるとともに、それぞれの前記領域の前記増減対象物の数の正負を反転させる反転ステップを実行させることが好ましい。
ここで、フィールドを俯瞰する3次元グラフィックスにより当該フィールド及び増減対象物を表示することで、フィールド全体や、ユーザーの操作によりフィールド上を移動するプレイヤーキャラクターの位置を把握しやすくできるほか、ゲーム画面を美麗に表現できる。しかしながら、このような場合、当該フィールドを構成する領域の裏面に増減対象物が設定されていると、フィールドを観察する視点の位置や増減対象物の数によっては、当該増減対象物を把握しにくくなる場合がある。
これに対し、反転ステップにて、フィールドを反転させるとともに、各領域に設定された増減対象物の数の正負を反転させること、すなわち、領域の裏面に位置する増減対象物を表面に位置させることで、当該領域の増減対象物の数を把握しやすくできる。従って、ゲームの操作性を向上できる。
【0016】
また、本発明の記録媒体は、前述の画像生成プログラムをコンピューター読取可能に記録したことを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体にコンピューター読取可能に記録された画像生成プログラムをコンピューターが読み取って実行することで、前述の画像生成プログラムを実行する情報処理装置と同様の効果を奏することが可能となる。また、記録媒体として、磁気テープ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、HDD(Hard Disc Drive)、及び、半導体メモリー等を用いることができ、これらを利用して、画像生成プログラムをコンピューターにてインストール及び実行することができるほか、当該画像生成プログラムの配布を容易に行うことができる。
【0017】
また、本発明の情報処理方法は、情報処理装置を用いて実行される情報処理方法であって、ステージ毎に、それぞれ区分され、かつ、互いに繋がった複数の領域を有するフィールドにおける前記複数の領域のうち少なくともいずれかに、増減対象物の数を設定する対象物設定手順と、前記複数の領域から選択された選択領域を中心とする所定範囲内の前記領域に、選択されたレベルに応じた増減数を設定する増減数設定手順と、設定された前記増減数に基づいて、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数を増減させる増減手順と、前記増減手順における増減の結果、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数が所定値となった場合に、前記ステージを終了させるステージ終了手順と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、前述の画像生成プログラムと同様の効果を奏することができる。
【0018】
また、本発明の情報処理装置は、ステージ毎に、それぞれ区分され、かつ、互いに繋がった複数の領域を有するフィールドにおける前記複数の領域のうち少なくともいずれかに、増減対象物の数を設定する対象物設定部と、前記複数の領域から選択された選択領域を中心とする所定範囲内の前記領域に、選択されたレベルに応じた増減数を設定する増減数設定部と、設定された前記増減数に基づいて、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数を増減させる増減部と、前記増減部による増減の結果、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数が所定値となった場合に、前記ステージを終了させるステージ終了部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、前述の画像生成プログラムを実行する情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0019】
また、本発明の情報処理プログラムは、情報処理装置により実行される情報処理プログラムであって、前記情報処理装置を、ステージ毎に、それぞれ区分され、かつ、互いに繋がった複数の領域を有するフィールドにおける前記複数の領域のうち少なくともいずれかに増減対象物の数を設定する対象物設定部と、前記複数の領域から選択された選択領域を中心とする所定範囲内の前記領域に、選択されたレベルに応じた増減数を設定する増減数設定部と、設定された前記増減数に基づいて、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数を増減させる増減部と、前記対象物増減ステップにおける増減の結果、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数が所定値となった場合に、前記ステージを終了させるステージ終了部として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、前述の画像生成プログラムと同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ユーザーが達成感を得られ易く、また、ユーザーに飽きを生じさせにくくすることができる娯楽性の高いゲームを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示す模式図。
【図2】前記第1実施形態におけるコントローラーを示す平面図。
【図3】前記第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図4】前記第1実施形態におけるキューブの増減を示す図。
【図5】前記第1実施形態におけるキューブの増減を示す図。
【図6】前記第1実施形態におけるキューブの増減を示す図。
【図7】前記第1実施形態におけるフィールドの反転状態を示す図。
【図8】前記第1実施形態におけるマーカーが表示されたフィールドを示す図。
【図9】前記第1実施形態における新たに出現するセル及び環を示す図。
【図10】前記第1実施形態におけるセル及び環を示す図。
【図11】前記第1実施形態における予約モードでのゲーム画面の一例を示す図。
【図12】前記第1実施形態における装置本体の構成及び機能を示すブロック図。
【図13】前記第1実施形態における制御手段の概略の処理を示すフローチャート。
【図14】本発明の第2実施形態に係るゲームでのフィールドを示す図。
【図15】前記第2実施形態におけるフィールドを示す図。
【図16】前記第2実施形態におけるフィールドを示す図。
【図17】前記第2実施形態におけるフィールドを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
〔情報処理装置の構成〕
図1は、本実施形態に係る情報処理装置1を示す模式図である。
本実施形態に係る情報処理装置1は、ユーザーの操作に応じて各種プログラムを処理し、当該プログラムに応じた処理を実行するものである。このため、情報処理装置1は、当該情報処理装置がゲームプログラムを処理する場合にはゲーム装置として機能し、画像生成プログラムを処理する場合には画像生成装置として機能し、更に、情報処理プログラムを処理する場合には、情報処理装置として機能する。
このような情報処理装置1は、図1に示すように、装置本体2と、ユーザーにより操作されるコントローラー3とを備え、当該装置本体2は、ディスプレイDPにプログラムの実行時画面(例えば、ゲーム画面GS(図3参照))の画像データを送信して、当該実行時画面を表示させる。
【0023】
図2は、コントローラー3を示す平面図である。
コントローラー3の正面には、図2に示すように、後述するゲームにおけるプレイヤーキャラクターPCH(図3参照)を移動させるための上下左右の方向キー31と、4つのキー32(321〜324)と、これら方向キー31及びキー32の間に配設されるセレクトキー33及びスタートキー34と、アナログ操作部35,36とが設けられている。これらのうち、アナログ操作部35,36は、コントローラー本体から突出して設けられ、当該コントローラー本体に対して傾倒可能なジョイスティック状に構成されている。また、コントローラー3の上面左右には、キー37L,37Rが配設されている。
このようなコントローラー3は、入力されたキーに応じた操作信号を装置本体2に送信する。
【0024】
〔ゲームの説明〕
ここで、情報処理装置1により実行されるゲームについて説明する。
本実施形態に係るゲームは、いわゆるパズルゲームであり、複数のステージをそれぞれ有する複数のチャプターにより構成されている。そして、各ステージでは、ゲーム画面上に表示されるプレイヤーキャラクターを操作して、フィールドを構成する複数のセルに配置された障害物(キューブ)をマイナス又はプラスの作用力を発揮して消去し、全ての障害物が消去された場合に、当該ステージがクリアとなる。また、各ステージに設定された制限時間が「0」となった場合に、ゲームオーバーとなる。
また、各ステージのクリア時には、制限時間の残余、及び、障害物を消去する際の操作数等に応じて算出されたスコアが加算されるほか、当該残余及び操作数等に応じてステージの評価がなされる。
【0025】
〔ゲーム画面の説明〕
図3は、ゲーム画面GSの一例を示す図である。
このゲームにおけるゲーム画面GSの中央には、図3に示すように、フィールドFが配置される。このフィールドFは、それぞれ区分され、かつ、互いに隣り合う9つのセルC(C1〜C9)を有する。
これらセルCは、本実施形態では、縦3列横3行の格子の頂点位置に応じて配設されている。そして、各セルCは、それぞれ縦横に延出するラインLにより接続され、プレイヤーキャラクター(以下「キャラクター」と略す場合がある)PCHは、方向キー31に対する入力操作に応じて、複数のセルC上を縦横に移動する。換言すると、あるセルCから、当該セルCに1つのラインLで直接繋がっていないセルCに対するキャラクターPCHの移動は、制限されている。
これらセルCには、詳しくは後述するが、ある条件が成立した場合に、最大で4つのセルが追加される(図10参照)。
【0026】
このようなセルCのうち少なくともいずれかには、各ステージの開始時に、立方体形状を有する障害物オブジェクトであるキューブCBが、増減対象物として自動的に配置される。このキューブCBは、セルCの表面のほか、裏面に配置される場合がある。
このようなフィールドFは、アナログ操作部35,36(図2)を操作することにより、視点を変えて観察することができる。
【0027】
ゲーム画面GSにおける下方左側には、1つのステージでの制限時間を示すゲージが設定される制限時間表示領域である第1領域A1が設けられる。また、当該ゲーム画面GSにおける下方右側には、ステージクリアのためのヒントを要求できる回数を示すヒント回数表示領域である第2領域A2と、1つのキューブCBを増減させる操作を実行できる回数を示す実行回数表示領域である第3領域A3とが設けられる。このうち、ヒントを要求できる回数は、多角形の表示数により示され、また、当該1つのキューブCBを増減させる操作を実行できる回数は「1」を囲んだ円の表示数により示される。
【0028】
一方、ゲーム画面GSにおける上方左側には、合計のスコアを表示するスコア表示領域である第4領域A4が設けられ、上方中央には、1つのステージにおいてキューブCBを消去するユーザーの操作回数(キー321の入力回数)を示す第5領域A5が設けられる。この第5領域A5に隣接して、当該第5領域A5の右側には、ゲーム開始時に設定された全てのキューブCBを消去するための最小の操作回数を示す第6領域A6が設けられる。更に、ゲーム画面GSにおける上方右側には、当該ステージでの過去のベストスコアを示す第7領域A7が設けられる。
【0029】
〔ゲームの進行〕
上記ゲーム画面GSが表示されるゲームは、以下のように進行する。
まず、前述のように、ゲーム開始時に、複数のセルCのうち少なくともいずれかにキューブCBが自動的に配置される。これに対して、ユーザーは、キャラクターPCHを移動させ、表面及び裏面のキューブCBを消去する操作を行う。
このキューブCBを消去する際には、ユーザーは、キャラクターPCHが位置するセルC(アクティブなセルであり、本発明の選択領域に相当)に対して1つのキューブCBを増減させる作用力(レベル1の作用力)が発揮される第1の操作と、当該キャラクターPCHが位置するセルCから所定範囲内の複数のセルCに対してキューブCBを増減させる作用力(レベル2又はレベル3の作用力)を発揮する第2の操作とのいずれかを選択して行うことができる。
【0030】
図4は、キューブCBの増減を示す図である。
第1の操作は、キー37L又はキー37Rを1回入力し、この後、キー321を入力する操作である。これにより、レベル1の作用力が発揮される。
具体的に、キー37Lが1回入力されると、例えば図4上段に示すように、キャラクターPCHが位置するセルC(図4上段の例ではセルC5)に、当該セルCと略同寸法を有する環状体Tが1つ出現する。
この環状体Tは、本発明の増減数を表すものであり、セルCの表面に設定されたキューブCBの数に対する「1」の減数を示し、裏面に設定されたキューブCBの数に対する「1」の増数を示す。また、環状体Tは、当該環状体Tが設定されたセルCの表面に位置する1つのキューブCBを消去するマイナスの作用力が発揮されることを示すものである。この1つの環状体Tが出現している状態で、キー321が入力されると、環状体Tが設定されたセルCの表面にキューブCBが配置されている場合には、例えば図4下段に示すように、当該表面の1つのキューブCBが消去される。また、環状体Tが設定されたセルCの表面にキューブCBが配置されていない場合には、当該セルCの裏面にキューブCBが1つ追加される。そして、キューブCBの増減が行われた後、環状体Tは消える。
【0031】
また、図示を省略するが、キー37Rが1回入力されると、前述の環状体Tとは色が異なる環状体が、アクティブなセルCに1つ出現する。
この環状体は、前述の環状体Tと同様に、本発明の増減数を表すものであり、セルCの表面に設定されたキューブCBの数に対する「1」の増数を示し、裏面に設定されたキューブCBの数に対する「1」の減数を示す。
すなわち、環状体は、当該セルCの裏面に位置する1つのキューブCBを消去するプラスの作用力が発揮されることを示すものである。この1つの環状体が出現している状態で、キー321が入力されると、環状体が設定されたセルCの裏面にキューブCBが配置されている場合には、当該キューブCBが1つ消去され、当該裏面にキューブCBが配置されていない場合には、当該セルCの表面にキューブCBが1つ追加される。そして、前述の場合と同様に、キューブCBの増減が行われた後、環状体Tは消える。
【0032】
なお、上記のように、キー37L又はキー37Rが1回入力された後、キー321が入力され、マイナス又はプラスの作用力が発揮された場合には、第3領域A3に表示されている回数が1減算される。そして、当該回数が「0」となっている場合には、上記第1の操作を行うことが規制される。
【0033】
図5は、キューブCBの増減を示す図である。詳述すると、図5は、キー37Lが2回入力された場合のキューブCBの増減を示す図である。
第2の操作は、キー37L又はキー37Rを複数回(2回又は3回)入力し、この後、キー321を入力することで、レベル2又はレベル3の作用力を発揮させる操作である。
キー37Lが2回入力されると、アクティブなセルCと、当該セルCを中心として所定範囲内に位置するセルCとに、前述の環状体Tが出現する。具体的には、アクティブなセルCと、当該セルCと1つのラインLを介して繋がったセルCとに、マイナスの作用力を発揮することを示す環状体Tが出現する。この際、アクティブなセルCには、2つの環状体Tが出現し、当該セルCに1つのラインLを介して繋がった各セルCには、1つの環状体Tが出現する。
このため、例えば図5上段に示すように、セルC5にキャラクターPCHが位置する場合において、キー37Lが2回入力されると、当該セルC5には環状体Tが2つ出現し、当該セルC5に繋がったセルC2,C4,C6,C8には環状体Tが1つ出現する。
【0034】
このように環状体Tが複数出現している状態においてキー321が入力されると、前述の第1の操作が行われた場合と同様に、環状体Tが位置するセルCにマイナスの作用力が当該環状体Tの数だけ発揮される。この際、当該環状体Tが位置するセルCでは、表面に配置されたキューブCBの数が当該環状体Tの数だけ減少するか、或いは、環状体Tの数から表面のキューブCBの数を減算した数のキューブCBが裏面に追加され、この後、それぞれの環状体Tは消失される。このため、2つの環状体Tが位置するアクティブなセルCの表面にキューブCBが1つ配置されている場合には、当該キューブCBが消去された上で、裏面にキューブCBが1つ追加される。
【0035】
例えば、図5上段に示した状態でキー321が入力されると、アクティブなセルC5の表面には2つのキューブCBが配置されていたので、2つの環状体Tにより発揮されるマイナスの作用力により、図5下段に示すように、当該2つのキューブCBはいずれも消去される。また、1つのキューブCBが表面に配置されていたセルC4,C8では、それぞれ1つの環状体Tにより発揮されるマイナスの作用力により、当該1つのキューブCBは消去される。一方、キューブCBが表面に配置されていなかったセルC2,C6では、それぞれ1つの環状体Tにより発揮されるマイナスの作用力により、当該各セルC2,C6の裏面に、環状体Tの数に応じた1つのキューブCBが追加される。
【0036】
同様に、キー37Rが2回入力された場合では、アクティブなセルC(例えば、セルC5)と、当該セルCを中心として所定範囲内に位置するセルC(例えば、1つのラインLを介してセルC5と繋がったC2,C4,C6,C8)とに、プラスの作用力が発揮されることを示す環状体が出現する。この際、アクティブなセルCには当該環状体が2つ出現し、他のセルCには当該環状体が1つ出現する。
そして、この状態でキー321が入力されると、環状体が位置するセルCでは、裏面に配置されたキューブCBの数が、当該環状体の数に応じて減少するか、或いは、当該環状体の数から裏面のキューブCBの数を減算した数のキューブCBが表面に追加され、この後、それぞれの環状体は消失する。
【0037】
なお、アクティブなセルCが、各セルCにより形成される格子の中央に位置しない場合には、次のように、セルCに環状体が設定される。
例えば、アクティブなセルCがセルC1である場合において、キー37Lが2回入力された場合には、当該セルC1に2つの環状体Tが設定され、また、当該セルC1に1つのラインLを介して繋がったセルC(C2,C4)に1つの環状体Tが設定される。
また、アクティブなセルCがセルC2である場合において、キー37Lが2回入力された場合には、当該セルC2に2つの環状体Tが設定され、また、当該セルC2に1つのラインLを介して繋がったセルC(C1,C3,C5)に1つの環状体Tが設定される。
このような状態でキー321が入力された場合でも、前述と同様の処理が行われる。また、キー37Rが2回入力された場合も同様である。
【0038】
図6は、キューブCBの増減を示す図である。詳述すると、図6は、キー37Lが3回入力された場合のキューブCBの増減を示す図である。
キー37Lが3回入力されると、アクティブなセルCと、当該セルCを中心として、キー37Lが2回入力された場合よりも更に広い範囲内に位置するセルCとに、前述の環状体Tが出現する。すなわち、当該キー37Lが3回入力されると、アクティブなセルCと、当該アクティブなセルCから2以下のラインL数で繋がるセルCとに環状体Tが出現する。
具体的には、アクティブなセルCと、当該アクティブなセルCに1つのラインLを介して繋がったセルCと、これらセルCに対して更に1つのラインLを介して繋がったセルCとに、環状体Tが出現する。この際、アクティブなセルCには、3つの環状体Tが出現し、当該アクティブなセルCに繋がった各セルCには、2つの環状体Tが出現し、更に、これらセルCに繋がった各セルCには、1つの環状体Tが出現する。
このため、例えば図6上段に示すように、セルC5にキャラクターPCHが位置する場合において、キー37Lが3回入力されると、当該セルC5には3つの環状体Tが出現し、セルC2,C4,C6,C8には2つの環状体Tが出現し、更に、セルC1,C3,C7,C9には1つの環状体Tが出現する。
【0039】
そして、このような状態でキー321が入力されると、キー37Lが2回入力された前述の場合と同様に、環状体Tが位置するセルCでは、表面に配置されたキューブCBの数が環状体Tの数に応じて減少するか、或いは、環状体Tの数から表面に配置されたキューブの数を減算した数のキューブCBが裏面に追加され、この後、それぞれの環状体Tは消失される。
【0040】
例えば、図6上段に示した状態でキー321が入力されると、アクティブなセルC5の表面には1つのキューブCBが配置されていたので、3つの環状体Tにより示されるマイナスの作用力により、図6下段に示すように、当該1つのキューブCBは消去され、セルC5の裏面に2つのキューブCBが出現する。
また、それぞれ2つの環状体Tにより発揮されるマイナスの作用力により、2つのキューブCBが表面に配置されていたセルC2,C8では、当該2つのキューブCBは消去され、当該セルC2,C8の裏面にはキューブCBは出現しない。しかしながら、1つのキューブCBが表面に配置されていたセルC4,C6では、当該1つのキューブCBは消去され、更に、1つのキューブCBが裏面に出現する。
同様に、それぞれ1つの環状体Tにより発揮されるマイナスの作用力により、2つのキューブCBが表面に配置されていたセルC1では、当該2つのキューブCBのうちの1つが消去され、1つのキューブCBが表面に配置されていたセルC3,C7,C9では、当該1つのキューブCBが消去される。
【0041】
一方、キー37Rが3回入力された場合も、プラスの作用力が発揮されることを示す環状体が、キー37Lが3回入力された場合に出現する環状体Tと同様の位置に、同様の数、出現する。この状態でキー321が入力された場合でも、当該環状体が位置するセルCでは、表面に配置されたキューブCBの数が環状体Tの数に応じて減少するか、或いは、環状体Tの数から表面に配置されたキューブの数を減算した数のキューブCBが裏面に追加され、この後、それぞれの環状体Tは消失される。
【0042】
なお、キー37L又はキー37Rが3回入力された場合に、アクティブなセルCがフィールドFの中央に位置していない場合には、前述の場合と同様に、当該アクティブなセルCに1つのラインL及び2つのラインLを介して繋がったセルCに対してのみ環状体(環状体Tを含む)が出現する。換言すると、存在しないセルCの位置に、環状体は出現しない。
また、上記のように、キー37L又はキー37Rが複数回入力された後、キー321が入力されて、マイナス又はプラスの作用力が発揮された場合には、第3領域A3に表示されている回数は減算されない。すなわち、第2の操作の回数に制限は付されていない。
【0043】
以上のように、キー37L又はキー37Rの入力回数に応じて、アクティブなセルCを中心として、マイナス又はプラスの作用力が及ぶ範囲が大きくなる。また、当該作用力は、当該範囲の中心(すなわち、アクティブなセルC)に向かうに従って大きくなる。
【0044】
〔フィールドの反転〕
図7は、キー324が入力された場合のフィールドFの反転状態を示す図である。
上記フィールドFは、図7に示すように、キー324の入力操作(本発明の第2の入力操作)に応じて、当該フィールドFの中心線又は対角線を中心として反転される。このように、フィールドFが反転されることにより、セルCの裏面に位置するキューブCBの数等の把握が容易となる。
なお、反転される前後で、キャラクターPCHのフィールドF上での位置は変更されない。このため、例えば、キャラクターPCHがセルC5の表面に位置していた場合には、フィールドFの反転後、当該キャラクターPCHは、セルC5の裏面に配置される。また、キャラクターPCHがセルC4の表面に位置していた場合には、フィールドFの反転後、当該キャラクターPCHは、セルC6の裏面に配置される。
【0045】
〔ヒントの表示〕
図8は、セレクトキー33が入力され、マーカーMが表示された場合のフィールドFの状態を示す図である。
本実施形態に係るゲームでは、ステージが進行するに従って、セルC上に配置されるキューブCBの数や、当該キューブCBの配置位置が変化することで、難易度が高くなる。このため、ステージをクリアできずに次のステージに進めなくなり、ユーザーの興趣が削がれる可能性がある。
【0046】
これに対し、セレクトキー33(図2参照)が入力されている間(本発明の第1の入力操作)、当該ステージをクリアするためのヒントが表示される。このヒントは、当該ステージ開始時の各キューブCBの配置状態から当該各キューブCBを最小の操作数(キー321の入力操作数)で消去するための操作手順(問題に対する解の1つのサンプル)における最初の一手となるセルCの位置を示すものである。このセルCの位置は、近傍に表示される6面体形状のマーカーMにより指し示される。
例えば、図8においては、マーカーMにより、当該操作手順において最初に環状体が設定される中心のセルCは、セルC7であることが示されている。
なお、このようなヒントは、そのステージ到達時において前述の第2領域A2に表示される回数が「0」でない場合に表示可能であり、そのステージ到達時において当該回数が「0」である場合には表示されない。
【0047】
なお、キー322が入力された場合には、キー321の入力により直前に発揮された作用力(マイナス及びプラスの作用力)がキャンセルされ、当該作用力の発揮により増減されたキューブCBが、当該キー321の入力前の状態に戻る。このため、キー322を所定回数入力することにより、キューブCBの配置が、ステージ開始時の状態に戻る。
【0048】
〔セルの増加〕
図9及び図10は、セルC1〜C9の外側に出現するセルPC及び環Rを示す図である。詳述すると、図9は、当該セルPCの表示順を示す図であり、図10は、セルPC及びセルC1〜C9を含むフィールドFを示す図である。
前述のように、本実施形態に係るゲームは、各ステージの制限時間が「0」となった場合にゲームオーバーとなる。このゲームオーバーに至る前に、制限時間が少なくなるにつれて、図9及び図10に示すように、ユーザーに対するペナルティとなるセルPC(PC1〜PC4)がセルC1〜C9の外側に順次出現するほか、当該セルPCの出現と同時に、これらセルC1〜C9,PCを囲む環Rが出現する。
【0049】
具体的に、ステージ開始時ではフィールドFのセルCの配置状態は図9(A)に示す配置状態であるが、各ステージの難易度毎に予め設定された時間が経過し、制限時間の残余が少なくなると、図9(B)に示すように、セルC4の外側(セルC5とは反対側)にセルPC1が出現する。このセルPC1の出現とともに、セルC1〜C9及び出現予定のセルPC1〜PC4を囲む環Rが出現する。
更に、制限時間の残余が少なくなると、図9(C)に示すように、セルC2の外側(セルC5とは反対側)にセルPC2が出現する。そして、当該制限時間の残余が少なくなるに従って、図9(D)に示すように、セルC6の外側及びセルC8の外側(それぞれセルC5とは反対側)に、セルPC3,PC4が順次出現する。なお、これらセルPCは、当該セルPCが途中で出現したステージでは有効ではない。すなわち、途中でセルPCが出現したステージでは、当該セルPCとセルCとはラインLにより繋げられないので、当該セルPCにキャラクターPCHを移動することはできず、また、当該セルPCにキューブや環状体が配置されることもない。
【0050】
このようなセルPC(PC1〜PC4)は、そのステージの終了後になされる評価に応じて消去される。例えば、複数段階の評価(本実施形態では4段階)のうち、最も良い評価がなされた場合には、全てのセルPCが消去され、次のステージは、セルC1〜C9により形成されるフィールドFを用いて行われる。また、良い側から2番目の評価がなされた場合には、セルPCは1つ消去される。そして、他の評価がなされた場合には、セルPCは消去されない。このため、全てのセルPC1〜PC4が出現した状態でステージをクリアした場合の評価が、前述の他の評価である場合には、次のステージは、図10に示すように、セルC1〜C9に加えてセルPC1〜PC4を含むフィールドFで行われ、当該セルPCが有効となる。そして、これらセルPC1〜PC4にも、ステージの開始時にキューブCBが配置される場合がある。
【0051】
このフィールドFでは、1つのラインLによって、セルPC1は、当該セルPC1近傍のセルC1,C4,C7とそれぞれ繋がっており、セルPC2は、当該セルPC2近傍のセルPC1〜PC3とそれぞれ繋がっている。また、1つのラインLによって、セルPC3は、当該セルPC3近傍のセルC3,C6,C9とそれぞれ繋がっており、セルPC4は、当該セルPC4近傍のセルC7〜C9とそれぞれ繋がっている。このため、キャラクターPCHは、各セルPC1〜PC4に移動可能となる。そして、当該各セルPC1〜PC4においても、ユーザーのキー37L又はキー37Rに対する入力操作に応じて、前述の環状体(環状体Tを含む)が設定される。
従って、例えば、セルPC1がアクティブである場合において、キー37Lが2回入力された場合には、セルPC1に2つの環状体Tが設定され、当該セルPC1に1つのラインLによって繋がったセルC1,C4,C7に1つの環状体Tが設定される。
【0052】
〔予約モードによるゲーム〕
図11は、予約モードでのゲーム画面GSの一例を示す図である。
前述したゲームでは、キー37L又はキー37Rが入力された後、キー321が入力されると、即座にマイナス又はプラスの作用力が発揮され、環状体が設定されたセルC上のキューブCBが増減する通常モードでのゲームであった。これに対し、予約モードでは、キー321の入力時には、当該作用力が発揮されずに予約され、キー323(図2参照)が入力された時点で、まとめて発揮される。
【0053】
詳述すると、予約モードでは、図11に示すように、必要に応じてキー37L,37Rの入力が行われた後、キー321が入力された時点で、作用力の発揮が予約されたことを示す予約マーカーRM(RM1)が、アクティブなセルCの近傍に出現する。更に必要に応じてキー37L,37Rの入力が行われた後、キー321が入力されると、同様の予約マーカーRM(RM2)が、アクティブなセルCの近傍に出現する。
この予約マーカーRM内に表示される数字は予約順を示している。また、マイナスの作用力の発揮が予約されたことを示す予約マーカーRMと、プラスの作用力の発揮が予約されたことを示す予約マーカーRMとは、それぞれ異なる色に配色されている。
【0054】
このため、図11の例では、マイナスの作用力の発揮が予約されていることを示す1つ目の予約マーカーRM1がセルC2に設定されており、また、プラスの作用力の発揮が予約されていることを示す2つ目の予約マーカーRM2がセルC7に設定されている。
そして、前述のように、キー323が入力されると、当該予約された作用力が一度に発揮され、キューブCBが増減される。
【0055】
〔装置本体の構成〕
図12は、装置本体2の構成及び機能を示すブロック図である。
装置本体2は、ゲームプログラムを読み込んで処理し、前述のゲームを実行する。この装置本体2は、図12に示すように、通信手段21、光学ドライブ22、記憶手段23、画像出力手段24及び制御手段25を有する。
【0056】
通信手段21は、インターネット等のネットワーク上のサーバー(図示省略)との通信接続を確立する。
光学ドライブ22は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)及びBlu−ray(登録商標)ディスク等のディスク型記録媒体から情報の読み取りを行う。この情報には、前述のゲームを実行するためのゲームプログラムが含まれる。
記憶手段23は、半導体メモリー及びHDD(Hard Disc Drive)等により構成されている。この記憶手段23は、前述のゲームを実行するためのゲームプログラムを記憶可能に構成されている。
画像出力手段24は、制御手段25により生成された画像データ(ゲーム画面GSの画像データを含む)を前述のディスプレイDPに出力する。
【0057】
〔制御手段の構成〕
制御手段25は、前述のコントローラー3から受信される操作信号に応じて、或いは、自律的に、記憶手段23に記憶された各種プログラムに沿って装置本体2の動作を制御するものである。この制御手段25は、当該プログラムを処理するCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及びチップセット等が実装され、これらがバスを介して接続された回路基板として構成されている。すなわち、制御手段25は、CPU等のハードウェア資源と、ゲームプログラムを含む各種プログラム等のソフトウェア資源とが共同して各種機能を発揮するものである。従って、制御手段25が実現する機能は、ハードウェア(ファームウェアにより動作が制御されるものを含む)によって実現してもよく、また、当該ハードウェア及びソフトウェアによって実現してもよい。
なお、前述のバスには、前述の通信手段21、光学ドライブ22、記憶手段23及び画像出力手段24が接続され、これら通信手段21、光学ドライブ22、記憶手段23及び画像出力手段24とCPUとの間で、チップセットを介して情報の送受信が行われる。
この制御手段25は、例えば、通信手段21及び光学ドライブ22の動作を制御するほか、記憶手段23に対する情報の読取及び記録を制御する。また、制御手段25は、生成した画像データを画像出力手段24によりディスプレイDPに出力させる。
【0058】
このような制御手段25は、前述のチップセットにより実現される情報取得部251と、CPUにより実現される操作判定部252及び実行部254と、前述のRAM及びROMにより構成される記憶部253とを有する。
情報取得部251は、コントローラー3からの操作信号を取得するほか、通信手段21を介してネットワーク上のサーバーからゲームプログラム等の情報を取得する。また、情報取得部251は、光学ドライブ22及び記憶手段23から当該情報を取得する。そして、情報取得部251は、取得した情報をCPUに送信する。なお、このようにして情報取得部251により取得されるゲームプログラムには、本発明の画像生成プログラム及び情報処理プログラムが含まれる。
操作判定部252は、取得された操作信号を判定する。
記憶部253は、取得された情報を一時的に記憶する。また、記憶部253は、実行部254のワークメモリーとして機能する。
【0059】
〔実行部の構成〕
実行部254は、前述のように、CPUの一機能として実現されるものである。すなわち、操作判定部252により、コントローラー3からゲームを実行する旨の操作信号が受信されたと判定された場合に、CPUが取得されたゲームプログラムを処理することで、当該CPUにより実行部254が構成され、前述のゲームが実行される。
この実行部254は、フィールド制御部255、オブジェクト制御部256、最適解演算部257、画像生成部258、制限時間減算部259、移動制御部260、増減数設定部261、増減部262、オブジェクト判定部263、制限時間判定部264、スコア算出部265、評価部266、ヒント制御部267、予約制御部268及びステージ切替部269の各機能を有する。
【0060】
フィールド制御部255は、仮想空間内に前述のセルC1〜C9により構成されるフィールドFを生成する。この際、直前のステージにてセルPCが出現していた場合には、当該ステージの前述の評価に基づいて、当該セルC1〜C9にセルPCがラインLを介して接続されたフィールドFを形成する。
また、フィールド制御部255は、後述する制限時間判定部264により、制限時間が所定時間に到達したと判定された場合に、前述のように、セルPC(PC1〜P4)をフィールドF上に順次出現させる。
更に、フィールド制御部255は、操作判定部252により、フィールドFを反転させる操作(キー324の入力操作)に応じた操作信号が受信されたと判定された場合には、当該フィールドFを前述のように反転させる。
【0061】
オブジェクト制御部256は、本発明の対象物設定部に相当し、ゲームの進行状態に応じて、フィールドF上に配置されるキューブCBの配置位置及び数を設定する。例えば、オブジェクト制御部256は、各ステージの開始時に、所定のアルゴリズムでキューブCBの配置位置及び数を設定し、これら複数のキューブCBを各セルC1〜C9に割り当てることで、当該ステージの問題を生成する。例えば、オブジェクト制御部256は、前述のレベル1〜3(特にレベル2〜3)のマイナス及びプラスの作用力により消去されるキューブCBの配置及び数に基づいて当該キューブの配置及び数を組み合わせ、組み合わされたキューブCBの配置及び数をセルCに割り当てることで、各ステージの問題を生成する。詳述すると、オブジェクト制御部256は、セルC1〜C9から少なくとも1つのセルCを選択し、選択したセルCを中心としてレベル1〜3のマイナス及びプラスの作用力を組み合わせることで、各セルC1〜C9に配置されるキューブCBの配置及び数を設定する。
【0062】
この際、当該フィールドFがセルPCを含む場合には、セルC1〜C9に加えてセルPCもキューブCBが配置される対象となるので、当該セルPCもオブジェクト制御部256による選択対象となり、また、当該セルPCにもキューブCBが設定される。更に、オブジェクト制御部256は、ゲーム中に、前述のマイナス及びプラスの作用力が発揮されてキューブCBが増減する場合に、後述する増減部262による増減結果に基づいて、フィールドF上のキューブCBを増減させる。
【0063】
最適解演算部257は、前述の解(キューブCBの最小の操作手順及び最小操作数)の少なくとも1つのサンプルを演算により求める。この際、最適解演算部257は、当該最小の操作手順における最初の1手を、前述のオブジェクト制御部256がステージの問題を生成する際にセルC1〜C9から選択したセルCのうちのいずれかとする。これにより、当該解の演算が容易となる。
【0064】
画像生成部258は、ゲームの進行状態に応じたゲーム画面GSの画像データを生成する。すなわち、画像生成部258は、仮想空間内に生成された前述のフィールドF(キューブCB、キャラクターPCH、環状体(環状体Tを含む)、マーカーM及び予約マーカーRM等を含む)及び各領域A1〜A7が含まれるゲーム画面GSの画像データを生成する。
この際、画像生成部258は、オブジェクト制御部256により各セルC,PCに設定された増減対象物であるキューブCBの数及び配置に応じて、当該各セルC,PCに、当該キューブCBが配置されたゲーム画面GSの画像データを生成する。また、当該画像生成部258は、後述する移動制御部260による制御に基づいて、ゲーム画面GSにおけるキャラクターPCHの位置を移動させた画像データを生成する。この他、アナログ操作部35,36に対する入力操作に応じた視点のゲーム画面GSの画像データを生成する。この画像データは、前述のように、画像出力手段24を介して、ディスプレイDPに出力される。
【0065】
制限時間減算部259は、各ステージの開始とともに、予め設定された制限時間を減算する。換言すると、制限時間減算部259は、ステージ開始時からの時間を計時する。
移動制御部260は、操作判定部252により、キャラクターPCHを移動させる操作(方向キー31の入力操作)に応じた操作信号が受信されたと判定された場合に、当該操作に基づいて、キャラクターPCHをフィールドF上で移動させる。この際、前述のように、キャラクターPCHは、ラインLに沿ってのみ、フィールドF上のセルC及びセルPCに移動できる。
【0066】
増減数設定部261は、操作判定部252により、マイナス及びプラスの作用力を発揮させるための環状体(環状体Tを含む)の設定操作(キー37L,37Rの入力操作)、すなわち、増減対象物であるキューブCBの増減数の設定操作に応じた操作信号が受信されたと判定された場合に、当該設定操作の回数に応じて、アクティブなセルC(セルPCを含む)を中心として、増減対象物の増減数を設定する。この増減数設定部261により設定された増減数に基づいて、前述のフィールド制御部255がフィールドFに環状体を出現させ、また、この状態のゲーム画面GSの画像データが画像生成部258により生成される。なお、増減数設定部261は、前述のように、当該環状体に応じた作用力が発揮された後には、設定した環状体はゲーム画面GS上から消失される。
【0067】
増減部262は、操作判定部252により、設定された環状体により示される作用力を発揮させる操作(キー321の入力操作)、すなわち、設定された増減数による増減対象物の増減を行う操作に応じた操作信号が受信されたと判定された場合に、前述のように、各セルC(セルPCを含む)に設定されたキューブCBの数と、設定された増減数(環状体の種別(マイナス又はプラスの作用力)及び数)とを合算して、フィールドF上のキューブCBを増減させる。この増減結果は、オブジェクト制御部256により参照され、当該オブジェクト制御部256により、当該増減結果に応じた状態に、キューブCBの配置及び数が再設定され、画像生成部258により、再設定されたキューブCBを含むゲーム画面GSの画像データが生成される。
なお、前述のレベル1の作用力が発揮されようとした場合に、第3領域A3において示される回数が「0」である場合には、増減部262は、キューブCBの増減を行わない。逆に、当該回数が「0」でない場合に、レベル1の作用力が発揮された場合には、増減部262は、当該回数を「1」減算する。
【0068】
オブジェクト判定部263は、フィールドF上のキューブCBが全て消去されたか否かを判定する。ここで、全てのキューブCBが消去されたと判定された場合には、実行部254は、当該ステージがクリアされたと判断する。
制限時間判定部264は、制限時間減算部259により減算されている制限時間が、各ステージの難易度毎に予め設定された所定時間となったか否かを判定する。また、制限時間判定部264は、当該制限時間が「0」となったか否かを判定する。ここで、制限時間が「0」となったと判定された場合には、ゲームオーバーとなったと判断し、実行部254はゲームを終了させる。
【0069】
スコア算出部265及び評価部266は、ステージクリア時に、制限時間の残余、及び、キューブCBの消去の仕方(例えば、キー321の入力回数等)に基づいて、当該ステージのスコアの算出及び評価を行う。このスコアは、第4領域A4に表示されている合計スコアに加算され、当該ステージの評価は、当該ステージのゲーム画面GSが消える前に表示される。
【0070】
ヒント制御部267は、操作判定部252により、ヒントを要求する操作(セレクトキー33の入力操作)に応じた操作信号が受信されたと判定された場合に、第2領域A2に表示されている回数が「0」であるか否かを判定する。
そして、当該回数が「0」でないと判定した場合には、最適解演算部257により演算された解の1つにおける一手目のセルC近傍に、前述のマーカーMを出現させ、当該回数を1減算する。なお、同じステージで当該操作信号が再度受信されたと判定された場合には、当該回数の減算は行わずに、マーカーMを出現させる。このマーカーMを含むゲーム画面GSの画像データは、前述の画像生成部258により生成される。
一方、当該回数が「0」である場合には、ヒント制御部267は、マーカーMの表示及び当該回数の減算は行わない。
【0071】
予約制御部268は、前述の予約モードの場合に機能する。この予約制御部268は、操作判定部252により、マイナス又はプラスの作用力の発揮を予約する操作(キー321の入力操作)に応じた操作信号が受信されたと判定された場合に、設定された環状体(環状体T)の配置及び数に応じた作用力を記憶部253に記憶させ、当該作用力を予約する。これとともに、予約制御部268は、当該操作が行われた際のアクティブなセルC近傍に、前述の予約マーカーRMを出現させる。この予約マーカーRMを含むゲーム画面GSの画像データは、前述の画像生成部258により生成される。
そして、予約制御部268は、操作判定部252により、予約された作用力を発揮させる操作(キー323の入力操作)に応じた操作信号が受信されたと判定された場合に、増減部262に、当該予約された作用力に応じてキューブCBを増減させる。
【0072】
ステージ切替部269は、本発明のステージ終了部に相当し、オブジェクト判定部263により、フィールドF上の全てのキューブCBが消去されたと判定された場合に、ステージがクリアされたと判断して当該ステージを終了する。そして、ステージ切替部269は、前述のフィールド制御部255、オブジェクト制御部256、最適解演算部257及び画像生成部258に、次のステージを開始するための処理を実行させる。
【0073】
〔制御手段の処理〕
図13は、前述のゲームを実行する際の制御手段25の概略の処理を示すフローチャートである。
制御手段25が前述のゲームを実行する際には、前記各手段21〜23から取得されたゲームプログラムを前述のCPUが実行し、これにより、実行部254の各機能が実現される。そして、当該ゲームの実行時には、図13に示すように、ゲーム開始前の処理として、まずフィールド制御部255が、セルCを含む前述のフィールドFを仮想空間に生成する(ステップS01)。
次に、オブジェクト制御部256が、前述のように、ステージの問題を生成し、当該問題に基づいて、キューブCBをセルCに配置する(ステップS02)。
そして、最適解演算部257が、当該複数のキューブCBを消去するための解を演算により求める(ステップS03)。
この後、画像生成部258による画像生成が行われ、当該画像がディスプレイDPにより表示される(ステップS04)。これにより、ゲーム開始前の処理が終了する。
【0074】
制限時間減算部259による制限時間の減算が開始されてゲームが開始されると(ステップS05)、制限時間判定部264が、制限時間の残余を監視して、ゲーム開始時からの経過時間が前述の所定時間を経過したか否かを判定する(ステップS06)。
ここで、制限時間判定部264により、所定時間を経過していないと判定された場合には、実行部254は、処理をステップS08に移行する。
一方、制限時間判定部264により、所定時間を経過したと判定された場合には、フィールド制御部255が、前述のセルPC1をフィールドFに追加し(ステップS07)、実行部254は、処理をステップS08に移行する。なお、当該フィールド制御部255は、セルPC1の追加から更に時間が経過するごとに、セルPC2〜PC4を順次追加する。このセルPCが追加されたフィールドFの状態を示すゲーム画面GSの画像データは、画像生成部258により生成される。
【0075】
ステップS08では、制限時間判定部264が、制限時間の残余が「0」となったか否か、すなわち、経過時間が制限時間に到達したか否かを判定する(ステップS08)。
ここで、制限時間判定部264により、制限時間に到達していないと判定されると、操作判定部252が、コントローラー3から入力操作に応じた操作信号が入力されたか否か、すなわち、当該入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS09)。
このステップS09での判定処理にて、入力操作が行われていないと判定されると、実行部254は、処理をステップS06に戻す。
【0076】
一方、ステップS09での判定処理にて、入力操作が行われたと判定されると、実行部254は、当該入力操作に応じた処理を実行する(ステップS10)。
例えば、方向キー31が入力された場合には、移動制御部260が、当該入力操作に応じた位置にキャラクターPCHを移動させる。また、キー37L,37Rが入力された場合には、増減数設定部261が、当該キー37L,37Rの入力回数に応じた環状体(環状体Tを含む)をアクティブなセルCを中心とした前述の範囲内に出現させる。更に、キー321が入力された場合には、通常モードでは、増減部262が、当該環状体の種別、位置及び数に基づいてフィールドF上のキューブCBを増減させ、予約モードでは、作用力の発揮を予約する。
【0077】
また、キー322が入力された場合には、実行部254は、通常モードでは、直前に発揮された作用力をキャンセルし、また、予約モードでは、直前に予約された作用力をキャンセルする。
更に、キー323が入力された場合には、予約モードにおいては、予約された作用力が発揮され、増減部262が、環状体の種別、位置及び数に基づいて、フィールドF上のキューブCBを増減させる。
加えて、キー324が入力された場合には、フィールド制御部255が、フィールドFを反転させ、セレクトキー33が入力された場合には、ヒント制御部267が、前述のマーカーMを出現させる。この他、アナログ操作部35,36が操作された場合には、画像生成部258が、フィールドFの視点を変更する。
このようなフィールドFの状態を示すゲーム画面GSの画像データは、画像生成部258により生成され、当該ゲーム画面GSがディスプレイDPに表示される。
【0078】
このようなステップS10の後、オブジェクト判定部263が、フィールドF上の全てのキューブCBが消去されたか否かを判定する(ステップS11)。
ここで、消去されていないキューブCBが存在すると判定された場合には、実行部254は、処理をステップS06に戻す。これにより、更なる入力操作が可能となる。
【0079】
一方、全てのキューブCBが消去されたと判定された場合には、ステージがクリアされたと判断され、スコア算出部265によるスコアの算出、及び、評価部266によるステージクリアの評価が行われる(ステップS12)。これらスコア及び評価は、画像生成部258によりゲーム画面GSにおいて表示される。
この後、ステージ切替部269が、実行部254の各機能部に、次のステージを開始するための処理(ステージを切り替える処理)を実行させ(ステップS13)、処理をステップS01に戻す。この際、フィールド制御部255は、直前のステージにて前述のセルPCが出現し、当該直前のステージの評価が低かった場合には、当該セルPCを含むフィールドFを生成する。
なお、ステップS08での判定処理にて、制限時間判定部264により、制限時間に到達したと判定されると、実行部254は、ゲームを終了させ、初期画面に切り替える。
【0080】
〔実施形態の効果〕
以上説明した本実施形態に係る情報処理装置1によれば、以下の効果がある。
情報処理装置1は、フィールドFを構成する複数のセルCに設定されたキューブCBの数を、ユーザーにより選択されたセルC(キャラクターPCHが位置するアクティブなセルC)を中心として設定される環状体(環状体Tを含む)の数に基づいて増減させ、当該各セルCに設定されたキューブCBの数が「0」となった場合に、ステージクリアとなるゲームを実行する。
これによれば、ステージごとに各セルCに異なる数のキューブCBを設定することにより、設定内容の異なるステージを楽しむことができるほか、ステージをクリアすることで、次のステージに進むことができるので、ユーザーに達成感を付与できる。また、当該設定の異なるステージに進むことにより、同じ操作が各ステージで行われることがないので、ユーザーに飽きを生じさせにくくすることができる。従って、娯楽性の高いゲームを構成できる。
【0081】
ヒントを要求する入力操作が行われた場合には、問題に対する解の1つにおける最初の一手に関するアクティブなセルCの位置が、マーカーMにより示される。これによれば、ステージが進行するに従って難易度が上がる場合でも、当該マーカーMの位置がヒントとなって、当該ステージをクリアしやすくすることができる。従って、次のステージに進めないことによって、ゲームの興趣が削がれることを抑制できる。
【0082】
1つのステージのクリアに所定時間を要した場合に、当該ステージの次のステージでは、セルC1〜C9に加えてセルPC(PC1〜PC4)を含むフィールドが生成され、キューブCBが配置されるセルの数が増加する。このため、当該次のステージでは、直前のステージに比べてゲームの難易度が増加する。これによれば、多彩なステージを構成することができるので、ユーザーに飽きが生じることを一層抑制できる。また、ユーザーは、セルの数が増えないようにステージをクリアしようとするため、当該ユーザーに切迫感を付与できる。従って、ゲームの興趣を一層高めることができる。
【0083】
フィールドFを反転させる操作が行われた場合には、各セルC(セルPCを含む)に配置されたキューブCBとともにフィールドF全体が反転される。これによれば、当該セルCの裏面に位置するキューブCBを表面に位置させることができるので、セルCに設定されたキューブCBの数を把握しやすくすることができる。従って、ゲームの操作性を向上できる。
【0084】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係る情報処理装置は、前述の情報処理装置1と同様の機能及び構成を備え、当該情報処理装置1と同様の処理を行うが、前述のゲームプログラム(画像生成プログラム及び情報処理プログラムを含む)を実行した際のゲームのフィールドの構成が異なる。
以下、本実施形態に係る情報処理装置でのゲームプログラムの処理により実行されるゲームのフィールドについて説明する。なお、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0085】
図14〜17は、本実施形態に係る情報処理装置でのゲームにおけるフィールドFを示す図である。
本実施形態におけるゲーム画面内に表示されるフィールドF1は、図14上段に示すように、それぞれ区分され、かつ、互いに隣り合う複数の領域であるセルD(D1〜D9)が格子の頂点に応じた位置に配設されて構成されている。このフィールドF1には、点線の四角で示されるプレイヤーキャラクターPCH1が配置され、当該キャラクターPCH1により、アクティブなセルDが示される。このキャラクターPCH1は、前述の方向キー31の入力操作に応じて、セルD上を移動する。
【0086】
これら各セルDの左上の欄には、前述の増減対象物であるキューブCBの数を示す数値が設定される。この左上の欄に正の数値が示されている場合には、キューブCBがセルDの表面に配置されていることを示し、負の数値が示されている場合には、キューブCBがセルDの裏面に配置されていることを示す。
また、各セルDの右下の欄には、ユーザーの入力操作(キー37L,37Rの入力操作)に応じた作用力の強さ(環状体の数に相当)が設定される。この右下の欄の数値(本発明の増減数に相当)が正の数値である場合には、プラスの作用力が設定されていることを示し、負の数値である場合には、マイナスの作用力が設定されていることを示す。
【0087】
例えば、図14上段に示されるフィールドF1では、セルD1,D9の左上の欄に設定された「2」は、当該セルD1,D9の表面に2つのキューブCBが配置されていることを示している。同様に、セルD2,D4,D6,D8の左上の欄に設定された「1」は、当該各セルD2,D4,D6,D8の表面に1つのキューブCBが配置されていることを示している。
また、セルD9の右下の欄に設定された「−2」は、キー37Lの入力操作により、当該セルD9に2つ分の環状体Tに応じたマイナスの作用力が設定されていることを示している。同様に、セルD6,D8の右下の欄に設定された「−1」は、キー37Lの入力操作により、当該各セルD6,D8に1つ分の環状体Tに応じたマイナスの作用力が設定されていることを示している。
【0088】
そして、通常モードでキー321が入力され、設定された作用力が発揮された場合には、増減部262により、左上の欄の数字に右下の欄の数字が合算される。このため、図14上段に示した状態で、キー321が入力された場合には、図14下段に示すように、セルD6,D8,D9の左上の欄は、キューブCBが存在しないことを示す空欄となり、同様に、右下の欄も、作用力が設定されていないことを示す空欄となる。
【0089】
本実施形態において、ヒントを要求する操作(セレクトキー33の入力操作)が行われた場合には、図15に示すように、前述の解の1つにおける一手目となるセルDの右上の欄にマーカーM1が表示される。なお、図示を省略するが、予約マーカーは、セルDの左下の欄に表示される。
また、本実施形態において、フィールドF1を反転させる操作(キー324の入力操作)が行われた場合には、図16上段及び下段に示すように、フィールドF1の反転が行われる。この反転は、前述の場合と同様に、各セルDの表面に配置されていたキューブCBが裏面に配置され、また、裏面に配置されていたキューブCBが表面に配置されることとなる。このため、セルDの左上の欄に設定されていた数値の正負が、フィールドF1の反転に伴って逆転する。なお、この際、セルDに作用力が設定されていた場合も、同様に右下の欄の数値の正負が逆転する。
【0090】
更に、本実施形態では、前述のセルPC(PC1〜PC4)に相当し、ステージ開始時からの経過時間に応じてそれぞれ出現するセルPD(PD1〜PD4)の出現位置は、図17に示すように、それぞれセルD2,D4,D6,D8の外側に設定される。
このようなフィールドF1が含まれるゲーム画面の画像データは、画像生成部258により生成され、当該画像データが、画像出力手段24によりディスプレイDPに出力されて、当該ディスプレイDPにより当該ゲーム画面が表示される。
このような本実施形態に係る情報処理装置によれば、前述の情報処理装置1と同様の効果を奏することができる。
【0091】
〔実施形態の変形〕
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、本発明は、前述の実施形態で示した機能及び構成の全てを有するものでなくてもよく、更に異なる機能及び構成が追加されたものでもよい。
前記各実施形態では、画像生成装置及びゲーム装置としても機能する情報処理装置1は、装置本体2及びコントローラー3を備え、当該装置本体2には、プログラムの実行時画面(ゲーム画面GSを含む)を表示するためのディスプレイDPが接続されるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、本発明の画像生成プログラム及び情報処理プログラムを処理する情報処理装置は、どのような形態の装置であってもよく、例えば、装置本体、コントローラー及びディスプレイが一体的に構成された携帯型の端末装置であってもよい。また、コントローラーの形状及びキー配置も、コントローラー3の構成に限らず、他の形状及びキー配置を有していてもよく、当該キーの数も適宜設定可能である。
【0092】
前記第1実施形態では、領域としてのセルC,PC及び当該セルC,PCに配置される増減対象物としてのキューブCBとを含むフィールドFを3次元グラフィックスにより表示し、前記第2実施形態では、増減対象物の数等が設定される複数のセルD,PDにより構成されるフィールドF1を2次元グラフィックスにより表示したが、本発明はこれに限らない。すなわち、前述のようなゲームの操作及び処理を行うことが可能であれば、ゲーム画面の構成は問わない。
【0093】
前記各実施形態では、各セルC,Dは格子の頂点に応じた位置に配列され、当該各セルC,Dの数は9つであるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、フィールドを構成するセルの数及び配置は適宜設定可能である。例えば、フィールドは、複数のセルが格子の頂点に応じた位置にそれぞれ配列された構成を有していなくてもよく、複数のセルが直接又は間接的に繋がった構成でも、繋がっていない構成でもよい。同様に、セルPC,PDの数、配置位置及び配置順も適宜設定可能である。
また、領域としてのセルの形状等も適宜設定可能であり、更に、プレイヤーキャラクター、増減対象物としてのオブジェクト(キューブ)、マーカー及び予約マーカー等の形状等も適宜設定可能である。
【0094】
前記各実施形態では、マイナス及びプラスの作用力が発揮される範囲は、キー37L,37Rの1〜3回の入力操作によって設定されるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、1〜3回だけでなく、4回以上の入力操作に応じて設定してもよい。この場合、所定のキーの入力回数に応じて、当該作用力が発揮される範囲が拡大されればよい。
【0095】
各ステージの問題を生成する際に、オブジェクト制御部256は、前記第1実施形態では、所定のアルゴリズムで各セルC(各領域)に割り当てるキューブCB(増減対象物)を設定するとし、また、前記第2実施形態では、所定のアルゴリズムで各セルD(各領域)に割り当てる増減対象物の数を示す数値を設定するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、増減対象物の数及び配置がステージごとに予め決まった問題を生成するようにしてもよい。また、各ステージのクリアの条件も、各領域の増減対象物の数が「0」となることに限らず、他の数でもよく、また、各領域で異なっていてもよい。
【0096】
前記各実施形態では、オブジェクト制御部256が各ステージの問題を生成し、最適解演算部257が、当該問題に対する解(最適解に近いと思われる解を含む)を演算するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、オブジェクト制御部256が問題を生成する際に、まず当該解を決定し、当該解から逆算して、問題を生成するようにしてもよい。この場合、問題から解を演算する必要がないので、実行部254が処理を効率よく行うことができる。
【0097】
前記各実施形態では、情報処理装置1により処理されるゲームプログラム(画像生成プログラム及び情報処理プログラムを含む)は、ネットワークを介して取得される場合や、ディスク型記録媒体から取得される場合、並びに、半導体メモリー及びHDDから取得される場合を例示したが、本発明はこれに限らない。すなわち、当該プログラムは、他の形式で記録されていてもよく、コンピューターが当該プログラムを読取可能であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、コンピューター等の画像生成装置及び情報処理装置により処理されるプログラムに利用できる。
【符号の説明】
【0099】
1…情報処理装置(画像生成装置)、256…オブジェクト制御部(対象物設定部)、261…増減数設定部、262…増減部、269…ステージ切替部(ステージ終了部)、C(C1〜C9),D(D1〜D9)…セル(領域)、CB…キューブ(増減対象物)、F,F1…フィールド、T…環状体(増減数「1」を示すもの)、M,M1…マーカー(選択領域の位置を示す表示)、PC,PD…セル(他の領域)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像生成装置により実行される画像生成プログラムであって、
前記画像生成装置に、
ステージ毎に、それぞれ区分され、かつ、互いに繋がった複数の領域を有するフィールドにおける前記複数の領域のうち少なくともいずれかに増減対象物の数を設定する対象物設定ステップと、
前記フィールド、及び、設定された前記増減対象物の数に応じた表示が含まれる表示画像を生成する画像生成ステップと、
前記複数の領域から選択された選択領域を中心とする所定範囲内の前記領域に、選択されたレベルに応じた増減数を設定した前記表示画像を生成する増減数設定ステップと、
設定された前記増減数に基づいて、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数を増減させた前記表示画像を生成する増減ステップと、
前記増減ステップにおける増減の結果、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数が所定値となった場合に、前記ステージを終了させるステージ終了ステップと、を実行させる
ことを特徴とする画像生成プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像生成プログラムにおいて、
前記画像生成装置に、
第1の入力操作が行われた際に、前記対象物設定ステップにて設定されたそれぞれの前記領域の前記増減対象物の数を前記所定値に導くための操作手順における最初の一手で前記増減数が設定される前記選択領域の位置を示す表示を行う位置表示ステップと、を実行させる
ことを特徴とする画像生成プログラム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の画像生成プログラムにおいて、
前記画像生成装置に、
前記ステージの開始時からの経過時間を計時する計時ステップと、
前記経過時間が所定時間に達したか否かを判定する時間判定ステップと、
前記時間判定ステップにより、前記所定時間に達したと判定されると、前記表示画像中の前記複数の領域近傍に他の領域を生成する領域生成ステップとを実行させ、
前記他の領域が生成された前記ステージの次のステージの開始時には、前記複数の領域に加えて前記他の領域を有する前記フィールドが生成される
ことを特徴とする画像生成プログラム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像生成プログラムにおいて、
前記画像生成装置に、
第2の入力操作が行われた際に、前記フィールドを反転させるとともに、それぞれの前記領域の前記増減対象物の数の正負を反転させる反転ステップを実行させる
ことを特徴とする画像生成プログラム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像生成プログラムをコンピューター読取可能に記録したことを特徴とする記録媒体。
【請求項6】
情報処理装置を用いて実行される情報処理方法であって、
ステージ毎に、それぞれ区分され、かつ、互いに繋がった複数の領域を有するフィールドにおける前記複数の領域のうち少なくともいずれかに、増減対象物の数を設定する対象物設定手順と、
前記複数の領域から選択された選択領域を中心とする所定範囲内の前記領域に、選択されたレベルに応じた増減数を設定する増減数設定手順と、
設定された前記増減数に基づいて、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数を増減させる増減手順と、
前記増減手順における増減の結果、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数が所定値となった場合に、前記ステージを終了させるステージ終了手順と、を有する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
情報処理装置であって、
ステージ毎に、それぞれ区分され、かつ、互いに繋がった複数の領域を有するフィールドにおける前記複数の領域のうち少なくともいずれかに、増減対象物の数を設定する対象物設定部と、
前記複数の領域から選択された選択領域を中心とする所定範囲内の前記領域に、選択されたレベルに応じた増減数を設定する増減数設定部と、
設定された前記増減数に基づいて、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数を増減させる増減部と、
前記増減部による増減の結果、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数が所定値となった場合に、前記ステージを終了させるステージ終了部と、を有する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置により実行される情報処理プログラムであって、
前記情報処理装置を、
ステージ毎に、それぞれ区分され、かつ、互いに繋がった複数の領域を有するフィールドにおける前記複数の領域のうち少なくともいずれかに増減対象物の数を設定する対象物設定部と、
前記複数の領域から選択された選択領域を中心とする所定範囲内の前記領域に、選択されたレベルに応じた増減数を設定する増減数設定部と、
設定された前記増減数に基づいて、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数を増減させる増減部と、
前記対象物増減ステップにおける増減の結果、それぞれの前記領域に設定された前記増減対象物の数が所定値となった場合に、前記ステージを終了させるステージ終了部として機能させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−239898(P2011−239898A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−113628(P2010−113628)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】