画像表示装置および画質調整値提供システム
【課題】複数の画質調整項目を変更した場合、画像調整後に画像がどの様に変化するかを簡潔に表示して、画質調整項目を適切な設定に導く画像表示装置を提供する。
【解決手段】この画像表示装置は、各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値から変更予定の画質調整値に変更した場合に、出力画像に与える設定効果を出力する変化判定部と、前記変化判定部で出力された設定効果を表示する表示部と、を有し、前記変化判定部は、前記各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値と変更予定の画質調整値との差分値を計算する差分算出部と、前記各画質調整項目の差分値に、当該画質調整項目が出力画像に与える影響度合いを表す重み付け係数を乗じて重み付け差分値を算出する重み付け部と、前記重み付け差分値に対応する標語を設定効果として出力する特徴判定部と、を備えている。
【解決手段】この画像表示装置は、各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値から変更予定の画質調整値に変更した場合に、出力画像に与える設定効果を出力する変化判定部と、前記変化判定部で出力された設定効果を表示する表示部と、を有し、前記変化判定部は、前記各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値と変更予定の画質調整値との差分値を計算する差分算出部と、前記各画質調整項目の差分値に、当該画質調整項目が出力画像に与える影響度合いを表す重み付け係数を乗じて重み付け差分値を算出する重み付け部と、前記重み付け差分値に対応する標語を設定効果として出力する特徴判定部と、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画質調整機能を有する画像表示装置および画質調整値提供システムに関し、画質調整の画質調整項目値を変化させたときの画像変化を分かりやすく表示して、画質調整項目を適切な値に導くためのものである。
【背景技術】
【0002】
従来から画像表示装置には、表示画像の輝度、コントラスト、色の濃さ、シャープネス(鮮鋭度)、色相などに対して画質(特性)を調整する画質調整機能がある。
画質調整する場合には、変更した画質調整項目が分かりやすいように、特許文献1では、変更前と変更後の値をメニューに同時に表示したり、選択中の画質調整項目の色を異なるものに変えて表示している。
【0003】
図10は、特許文献1における画質設定時のメニュー例である。このメニューの画質調整項目には、現在の設定値と変更後の値とが、例えば、項目「色合い」のように「0→5」と表示され、且つ、変更対象の項目であることを強調するために項目の色を変えて表示している。これにより、項目「色合い」の設定値「0」を「5」に変更したことが明確になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−325818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、画質調整機能を使いこなしているユーザは少なく、ほとんどのユーザはデフォルト設定のままで表示を行わせているのが実情である。
【0006】
その理由は、調整する項目によっては他の項目に影響するものもあり、複数の画質調整項目を変更した場合、総合してどのような画像に変化するのかが把握しにくく、なかなか思うように設定が行えないためである。
上記のような問題点は、特許文献1の技術であっても解決するものではない。
【0007】
本発明は、上述した実情を考慮してなされたものであって、複数の画質調整項目を変更した場合、画像調整後に画像がどの様に変化するかを簡潔に表示して、画質調整項目を適切な設定に導くことができる画像表示装置および画質調整値提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するために、本発明の画像表示装置は、各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値から変更予定の画質調整値に変更した場合に、出力画像に与える設定効果を出力する変化判定部と、前記変化判定部で出力された設定効果を表示する表示部と、を有し、前記変化判定部は、前記各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値と変更予定の画質調整値との差分値を計算する差分算出部と、前記各画質調整項目の差分値に、当該画質調整項目が出力画像に与える影響度合いを表す重み付け係数を乗じて重み付け差分値を算出する重み付け部と、前記重み付け差分値に対応する標語を設定効果として出力する特徴判定部と、を備えるものである。
【0009】
さらに、上記の画像表示装置において、前記重み付け部は、前記各画質調整項目のいずれかが他の画質調節項目と関連がある場合、当該画質調整項目の差分値に前記重み付け係数を乗じた結果に、前記関連のある画質調節項目の差分値に関連度合いを表す重み付け係数を乗じた結果を加算するものであってもよい。
【0010】
また、上記の画像表示装置において、前記各画質調整項目に設定された画質調整値の履歴を記憶する履歴記憶部を有し、前記履歴記憶部に記憶された各画質調整値について前記変化判定部で出力された設定効果を表示する。
さらに、前記変化判定部は、前記履歴記憶部に記憶されたいずれかの画質調整値と他の画質調整値との差分値を算出するようにしてもかまわない。
【0011】
また、画質調整値提供システムは、複数の画像表示装置の各画質調整項目に設定された画質調整値を前記画像表示装置ごとに記憶する画質調整値の提供サーバと、前記請求項1に記載された画像表示装置とをネットワークで接続し、前記画像表示装置は、当該画像表示装置で各画質調整項目に設定した画質調整値を前記画質調整値の提供サーバへ登録し、前記画質調整値の提供サーバに登録された画質調整値と当該画像表示装置に設定されている画質調整値とを比較する場合には、前記提供サーバに登録されているすべての各画質調整項目の画質調整値を取得し、前記変化判定部により、前記各画質調整項目に現在設定されている画質調整値から前記取得した各画質調整値に変更した場合の設定効果を表示し、前記画質調整値の提供サーバは、前記画像表示装置から送られた前記各画質調整項目の画質調整値と当該画像表示装置とを関連付けて登録し、前記画像表示装置からの提供要求によって、すべての画像表示装置と関連付けて登録されている各画質調整項目の画質調整値を返信するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数の画質調整項目を変更した場合、画像の調整結果を総合的に判断し、その判断結果を簡潔な表現で提示するので、画質調整の効果を理解しやすくなる。
【0013】
また、現在の設定値を過去の設定値に変更したときに画像調整後に画像がどの様に変化するかを簡潔な表現で提示するので、過去の設定値から適切な設定を探すことが容易になる。さらに、過去の設定値間でも同様なことを行えるので、過去の設定値同士の中から適切な設定を探すことが容易になる。
【0014】
また、現在の設定値を他のユーザの使った設定値に変更したときに画像調整後に画像がどの様に変化するかを簡潔な表現で提示するので、他のユーザの使った設定値を参考にして適切な設定を試すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態1に係る画像表示装置の概略機能構成を示すブロック図である。
【図2】画質調整値変更画面と設定効果の表示例である。
【図3】本発明の実施形態1に係る変化判定部の機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態2に係る画像表示装置の概略機能構成を示すブロック図である。
【図5】設定変更履歴を用いた設定値選択例である。
【図6】設定変更履歴を用いた他の設置選択例である。
【図7】本発明の実施形態3に係る画質調整値提供システムの概略構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態3に係る画像表示装置の概略機能構成を示すブロック図である。
【図9】設定変更履歴を用いた設置選択例である。
【図10】従来の画像表示装置に係る画質設定のメニュー例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の画像表示装置および画質調整値提供システムに係る実施形態について説明する。
【0017】
<実施形態1>
本実施形態に係る画像表示装置は、当該画像表示装置全体の制御を行うMPU(Micro Processing Unit)と、表示制御プログラムを含む各種データを記憶するROM(Read Only Memory)、各種データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、各種操作を行うためのリモコン、キーボードやマウスなどの入力装置と、各種表示を行う液晶ディスプレイなどの表示装置と、各種データを記憶するハードディスクなどの外部記憶装置と、を備えるパーソナルコンピュータとして構成されるものとして説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態1に係る画像表示装置の概略機能構成を示すブロック図であり、同図において、画像表示装置1は、画像入力部2、画像調整部3、OSD(On Screen Display)部4、表示部5、履歴保存部6、ユーザ設定部7、ユーザ入力部8、変化判定部9を備えている。
上記構成要素のうち画像入力部2、画像調整部3、OSD部4、表示部5、ユーザ入力部8は、公知の技術によって達成されるため簡単に説明する。
【0019】
画像入力部2は、表示する画像データを外部記憶装置から読み取って画像調整部3へ供給する。
画像調整部3は、画質を調整するために複数の画質調整項目(例えば、色の濃さ、色合い、シャープネス等)が設けられており、これらの画質調整項目に定められた画質調整値を設定することによって、入力された画像の画質を変更する。
【0020】
ユーザ入力部8は、ユーザが入力装置を介して操作した文字やキー等の操作情報を読み取る。
OSD部4は、画像調整部3から出力された画像データに、ユーザ入力部8から出力された文字等の情報、ユーザ設定部7の実行によって出力された画面や文字情報等を重畳した画像データを出力する。
表示部5は、OSD部4から出力された画像データを液晶ディスプレイなどの表示装置へ出力する。
【0021】
履歴保存部6は、外部記憶装置に記憶され、ユーザが画像調整に使った画質調整項目ごとの画質調整値の履歴が記憶される。例えば、履歴保存部6には、1回の記録データとして、設定管理番号、設定日付、画質調整項目ごとの画質調整値が記憶される。ここで、設定管理番号は、設定日付が古い順に1から振られ、最も大きい番号の設定管理番号に対しては現在画像調整に使われている画質調整値が対応する。
【0022】
ユーザ設定部7は、ユーザ入力部8により入力されたユーザからの画質調整変更要求を受け取ると、次のようなステップを実行して、画質調整部3に設定されている画質調整値の再設定を行う。以下、1回の画質調整に用いる各画質調整項目の画質調整値を画質調整値群と呼ぶことにする。
【0023】
(1)履歴保存部6に記憶されている最も大きい設定管理番号の画質調整値群を、現在画像調整に使われている画質調整値群として取り出し、この画質調整値群をデフォルト値として持つ、図2のような画質調整値変更画面20を作成して表示部5に表示する。
【0024】
(2)ユーザが各画質調整項目について、スライダー21、数値ボックス22、選択ボタン23等をユーザ入力部8により変更する。
また、画質調整値変更画面20に表示されている値をデフォルト値に戻すときには、クリアボタン27をユーザ入力部8により押下する。あるいは、クリアボタン27を押下したとき、履歴保存部6に記憶されたいずれかの過去の画質調整値群に置き換えるようにしてもよい。
また、画質調整変更要求をキャンセルして終了するときには、キャンセルボタン26をユーザ入力部8により押下する。
【0025】
(3)画質調整値変更画面20に表示された値がユーザの希望値となった場合、設定ボタン25をユーザ入力部8により押下することによって、この希望値を画像調整部3に設定するとともに、設定管理番号および設定日付を付加してこの希望値を新たな履歴として履歴保存部6に記録し、ユーザ設定部7の処理を終了する。
ここで、画質調整項目の値がON/OFFや標語の選択の場合には、予め数値と対応付けておき、この対応付けた値を記録するようにする。
【0026】
(4)ユーザは、画質調整値変更画面20に表示された値がユーザの希望値であるか否かを判定するときには、評価ボタン24をユーザ入力部8により押下する。
評価ボタン24が押下されると、現在画像調整部3に設定されている画質調整値群を基準値として、画質調整値変更画面20に表示された値に変更したときに画像調整後に画像がどの様に変化するかを変化判定部9によって判定して、その設定効果を図2(B)のように表示させる。
この設定効果が不満足の場合、(2)に戻って各画質調整項目の画質調整値を変更し、所望の設定効果となるまで繰り返す。
【0027】
図3は、本実施形態1の画像表示装置に係る変化判定部9のブロック図であり、設定領域A6a、設定領域B6b、差分算出部9a、重み付け部9b、特徴判定部9cから構成されている。ここで、履歴保存部6の最後に記録された画質調整値群を取り出して記憶するメモリ領域を設定領域A6aと呼び、変化判定部9で画像調整後の画像の変化を判定するのに利用する基準値とする。また、判定対象となる画質調整値群の希望値を取り出して記憶するメモリ領域を設定領域B6bと呼ぶことにする。
これらの設定領域A6aと設定領域B6bは、変化判定部9が実行される前に、ユーザ設定部7によって設定される。同図において、画質調整項目の個数を5としているが、これに限定されるものではない。
【0028】
差分算出部9aは、設定領域A6aと設定領域B6bのそれぞれの同じ画質調整項目の画質調整値の差分を算出する。
例えば、差分算出部9a1は、設定領域Aの画質調整項目1の値と設定領域Bの画質調整項目1の画質調整値の差分を算出し、その差分値を出力する。以下、差分算出部9a2〜9a5についても同様に差分値を出力する。
【0029】
重み付け部9bは、ベクトルSに重み付け係数行列Kを乗じて、差分値に重み付けを行ったベクトルVを出力する。
V=K×S
【0030】
ここで、ベクトルSは、各画質調整項目の順に、差分算出部9aで算出した各画質調整項目の差分値を並べたものである。
また、ベクトルVは、差分値に重み付け係数が乗じられ、この要素はベクトルSと同じ順に各画質調整項目が並べられる。
また、重み係数行列Kは、ベクトルSの画質調整項目を行と列に配した2次元行列であり、予めメモリに記憶させておく。行方向は、画質調整項目間の関連性を表わし、列方向はそれぞれの画質調整項目に対応している。
【0031】
例えば、項目間に関連性がない場合には、重み付け係数の対角行列となる。
また、図3に示したように、例えば、明るさと動きのように、画質調整項目4を調整することによって画質調整項目2の効果がより増えたり、減ったりするような関係にある場合には、画質調整項目2の行方向の要素は、(0,b2,0,b4,0)である。ここで、b2は、画質調整項目2の差分値に対する重み付け係数であり、b4は、画質調整項目4が画質調整項目2に及ぼす影響の度合いに応じた重み付け係数である。
【0032】
また、画質調整項目3と画質調整項目5との関係は、コントラストと滑らかさのように、画質調整項目5の設定によって画質調整項目3の重み付け係数が増幅したり、圧縮したりするものである。この場合には、画質調整項目5の差分値に重み付け係数(9b7)をかけた値を算出し、この値を画質調整項目3の重み付け係数にかけた結果を画質調整項目3の重み付け係数(9b3)とする。
【0033】
特徴判定部9cは、次のようなステップを実行して、画質調整項目の変更に伴う設定効果を出力する。この出力は、変化判定部9の出力となる。
【0034】
(1)重み付け部9bから出力された各画質調整項目の重み付き差分のベクトルVに対して、特徴抽出係数行列Cを乗じて、評価ベクトルHを算出する。
H=C×V
【0035】
ここで、特徴抽出係数行列Cは、ベクトルSの画質調整項目順を行方向とし、評価項目順を列方向とした2次元行列であり、予めメモリに記憶しておく。
また、評価項目は、滑らかさ、明るさ、シャープさ等のような画質調整結果を評価する項目であり、特徴抽出係数行列Cの行方向は、評価値を計算するための画質調整項目間の関連性を表わし、列方向はそれぞれの評価項目に対応している。
例えば、評価項目1が画質調整項目1と画質調整項目2と画質調整項目4とから評価値を計算するとすれば、評価項目1の行方向の要素は、(h1,h2,0,h4,0)である。
【0036】
(2)評価ベクトルHの各評価項目ごとに設けられた所定の閾値によって評価値をランク分けする。
例えば、明るさの評価項目に対して、1つの閾値を用いると、「明るい」、「暗い」のようにランク分けする。4つの閾値を用いた場合には「明るい」、「薄明るい」、「効果なし」、「薄暗い」、「暗い」のようにランク分けされる。
【0037】
(3)評価項目ごとのランクに対応する標語または図形を下記テーブルより取得する。
この標語や図形は、各評価項目ごとに設定された各ランクに対応したテーブルとして予めメモリに記憶しておく。
例えば、標語としては、「なめらか」、「明るい」、「はっきり」等があり、ランクに対応させて標語を表わす文字コードをテーブルに記憶する。
また、標語「なめらか」、「明るい」、「はっきり」等を表す図形イメージをコード化し、ランクに対応させて図形イメージのコードをテーブルに記憶する。
【0038】
(4)各評価項目とそれに対応する標語(文字列)あるいは図形イメージを出力する。
【0039】
また、評価項目をすべて出力するのではなく、ランクの高い評価項目のうち上位の所定数の評価項目について出力したり、あるいは、所定の値より大きなランクを持つ評価項目について出力するとしてもよい。
これらの評価項目に対する標語あるいは図形のことを設定効果と呼ぶ。
【0040】
ユーザ設定部7では、特徴判定部9cから出力された設定効果を画面に表示する。
これによって、ユーザは、指定する画質調整値群により画面に表示される画像が総合的にどのように変化するかを知ることができる。
【0041】
本実施形態1によれば、画質調整項目のそれぞれの差分に、画像に対する影響の度合いを考慮した重み付けと、画質調整項目間の影響関係を考慮した統合的な数値化を行うことにより、画質設定の効果を簡潔な表現で視覚的に提示するので、画質調整の効果を理解しやすくなる。
【0042】
<実施形態2>
上記の実施形態1は、ユーザが画質調整項目に対して値を直接設定するものであったが、本実施形態2では、過去に設定した中から選択する場合について説明する。
【0043】
図4は、本発明の実施形態2に係る画像表示装置の概略機能構成を示すブロック図であり、同図において、画像表示装置1は、画像入力部2、画像調整部3、OSD部4、表示部5、履歴保存部6、ユーザ設定部7、ユーザ入力部8、変化判定部9、設定履歴選択部10を備えている。ここで、図1と同じ構成要素については同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0044】
設定履歴選択部10は、ユーザ入力部8によりユーザが履歴選択要求を指示すると、次のようなステップを実行して、画質調整部3に設定されている画質調整値群の再設定を行う。
【0045】
(1)履歴保存部6に記憶されているすべての設定管理番号に対応する画質調整値群を取り出し、画質調整項目毎の画質調整値を用いて、図5(A)のような履歴選択画面を作成し表示する。
【0046】
(2)(表示されていない)評価ボタンをユーザ入力部8によりを押下することによって、現在画像調整部3に設定されている画質調整値群を基準値として、履歴選択画面に表示された過去の設定値ごとに、どのような画像に変化するかを変化判定部9によって判定して、図5(B)のようにそれらの設定効果31を表示させる。
図5(B)において、評価値は各設定履歴に対して設定効果を表示する形式であり、設定効果が「−」のものは、基準値となった設定履歴(ここでは、履歴管理番号5の設定履歴が現在設定されている画質調整値である。)である。
【0047】
(3)この設定効果のうちからユーザの希望値を持つ管理番号が見つかった場合、ユーザ入力部8により、図5(C)のように選択欄のチェックボックス32をチェックして、(表示されていない)設定ボタンを押下することによって、このチェックされた管理番号の画質調整値群が画像調整部3に設定されるとともに、新たな設定管理番号および設定日付を付加して履歴保存部6に記録し、設定履歴選択部10の処理を終了する。
【0048】
尚、基準値を現在設定されている画質調整値群ではなく、履歴保存部6の任意の設定履歴を用いても構わない。
この場合、履歴選択画面は図6(A)のように、基準とする設定履歴をチェックボックス33で選択し、(表示されていない)評価ボタンを押下することによって、選択された設定履歴の画質調整値群を基準値として、他のすべての設定履歴について評価して、図6(B)のような評価結果34が表示される。
【0049】
さらに、他の設定履歴を基準値とするためには、図6(B)において、基準値とする設定履歴をチェックボックスで選択し、評価ボタンを押下することによって、新たに選択した基準値により再度評価することができる。
【0050】
上記のように評価した設定効果に、希望値が見つかった場合、この希望値の管理番号をチェックボックスで選択し、(表示されていない)設定ボタンを押下することによって、この希望値が画像調整部3に設定されるとともに、新たな設定管理番号および設定日付を付加して履歴保存部6に記録される。
【0051】
本実施形態2によれば、過去の設定履歴内容の現在を含めた任意の設定履歴と比較できるので適切な設定を探すことが容易になる。
【0052】
また、履歴保存部6のうちから基準となる設定履歴と1つ以上の比較対象の設定履歴を選択して評価するようにしてもよい。このとき、基準と比較対象の設定値を適用した画面を表示させるようにしてもよい。
例えば、履歴選択画面において基準となる設定履歴を選択したときに、この選択した設定履歴の画質調整値群を適用した画面を表示させてから、比較対象の設定履歴を選択して評価し、評価結果と比較対象の設定履歴の画質調整値群を適用した画面を表示させるようにしてもよい。
これにより、基準と比較対象の設定値を適用した画面が表示されるので、ユーザは評価結果の意味を的確に掴むことができる。
【0053】
<実施形態3>
上述の実施形態1および2では、1台の画像表示装置における画質調整値群の変更について説明した。
本実施形態3では、通信ネットワークで接続された他の同様の画像表示装置で設定した画質調整値群を流用する場合について考える。
【0054】
図7は、本発明に係る画質調整値提供システムの概略構成を示すブロック図であり、同図において、画質調整値提供システムは、ユーザの利用する複数の画像表示装置601…60nと、画質調整値データベース(DB)51を接続する画質調整値の提供サーバ50とをLAN(Local Area Network)などの通信ネットワーク70を介して接続して構成されている。
【0055】
画質調整値DB51は、各画像表示装置60に設定されている現在の画質調整値群を、画像表示装置60を識別する装置IDと、同種類の装置であるかを識別する機種IDと、当該画質調整値群がユーザによって選択された回数(選択回数)と対応付けて記録している。
【0056】
画質調整値の提供サーバ50は、次の機能を実行する。
【0057】
(1)登録:
画像表示装置60から受信した画質調整値群と、当該画像表示装置60の装置IDと、機種IDと選択回数とを対応付けて画質調整値DB51に登録する。このとき、選択回数は、ゼロとして登録する。
【0058】
(2)提供:
画質調整値DB51を参照して、画像表示装置60から受信した機種IDに合致しているすべての装置IDを検索し、合致したすべての装置IDについて、装置ID、選択回数、画質調整値群を返信する。
【0059】
(3)更新:
画像表示装置60で選択された画質調整値群が設定されている装置IDに対応した選択回数をカウントアップ(1を加える)して画質調整値DB51を更新する。
【0060】
図8は、本発明の実施形態3に係る画像表示装置60の概略機能構成を示すブロック図であり、同図において、画像表示装置60は、画像入力部2、画像調整部3、OSD部4、表示部5、履歴保存部6、ユーザ設定部7、ユーザ入力部8、変化判定部9、登録部11、取得部12を備えている。図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本発明の実施形態3に係る画像表示装置60は、実施形態2の設定履歴選択部10を備えるものとして構成してもよい。
【0061】
登録部11は、ユーザ入力部8により画質調整値群の登録要求がなされると動作し、当該画像表示装置60を識別する装置ID、当該画像表示装置の機種を識別する機種IDと、現在の画質調整値群とを登録要求として画質調整値の提供サーバ50に送信する。
【0062】
取得部12は、ユーザ入力部8により画質調整値の取得要求がなされると動作し、次のステップを実行する。
【0063】
(1)当該画像表示装置60の機種IDとその取得要求を画質調整値の提供サーバ50に送信し、他の画像表示装置で設定された画質調整値群を受信する。
【0064】
(2)図9(A)に示すように、装置ごとに、選択のためのチェックボックス、順番号、装置ID、選択回数、画質調整値群からなる一覧表を表示する。
図9(A)において、番号2のチェックボックスが選択状態となっているのは、ユーザの操作している画像表示装置60に関する画質調整値群であることを示しているとともに、この画質調整値群が基準値とされることを意味している。
【0065】
(3)(表示されていない)評価ボタンをユーザ入力部8によりを押下することによって、当該装置の画質調整値群を基準値として、その他の装置の画質調整値群で調整するとどのような画像に変化するかを変化判定部9によって判定して、それらの設定効果を図9(B)のように表示させる。
図9(B)において、設定効果は各装置に対して設定効果を表示する形式であり、設定効果が「−」のものは、基準となった装置であることを示している。
【0066】
(4)この設定効果のうちからユーザの希望値が見つかった場合、ユーザ入力部8により、選択欄のチェックボックスをチェックして、(表示されていない)設定ボタンを押下することによって、この希望値が画像調整部3に設定されるとともに、新しい設定管理番号および設定日付を付加して履歴保存部6に記録し、選択した装置の装置IDと選択回数更新要求を画質調整値の提供サーバ50に送信して、取得部12の処理を終了する。
【0067】
尚、基準値を当該装置の現在設定されている画質調整値群ではなく、任意の他の装置の画質調整値群を用いても構わない。この場合、図9(A)および(B)のように、基準となる装置をチェックボックスで選択すると、この選択された装置の画質調整値群を基準値として、他のすべての装置について評価し、図9(B)のような評価結果が表示される。
【0068】
また、画像表示装置60から画質調整値の取得要求を送信したときに、画質調整値の提供サーバ50にて、選択回数について統計的処理を施して選択された装置の画質調整値群を返信するようにしてもよい。
例えば、選択回数の最も大きい装置、選択回数の平均値/中央値に近い装置の画質調整値群を返信するようにしてもよい。
【0069】
このとき、画像表示装置60の取得部12では、当該装置の現在の画質調整値群を基準とし、受信した装置の画質調整値群で画質調整すると画像がどのように変化するかを評価するようにしてもよい。
【0070】
また、画像表示装置同士を通信ネットワークで接続し、他の画像表示装置からその装置に設定された画質調整値群を得るようにしてもよい。
【0071】
このように、本実施形態3によれば、通信ネットワーク越しの他の装置の画質調整値群が得られるので、他の画像表示装置で設定した値を参考にして適切な設定を試すことができる。
【0072】
また、実施形態2と同様に、基準となる設定履歴と1つ以上の比較対象の設定履歴を選択して評価し、基準と比較対象の設定値を適用した画面を表示させるようにしてもよい。
【0073】
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能であるのは勿論である。
【符号の説明】
【0074】
1…画像表示装置、2…画像入力部、3…画像調整部、4…OSD部、5…表示部、6…履歴保存部、7…ユーザ設定部、8…ユーザ入力部、9…変化判定部、10…設定履歴選択部、11…登録部、12…取得部、6a…設定領域A、6b…設定領域B、9a,9a1〜9a5…差分算出部、9b,9b1〜9b8…重み付け部、9c…特徴判定部、50…画質調整値の提供サーバ、51…画質調整値データベース(DB)、60,601〜60n…画像表示装置、70…通信ネットワーク。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画質調整機能を有する画像表示装置および画質調整値提供システムに関し、画質調整の画質調整項目値を変化させたときの画像変化を分かりやすく表示して、画質調整項目を適切な値に導くためのものである。
【背景技術】
【0002】
従来から画像表示装置には、表示画像の輝度、コントラスト、色の濃さ、シャープネス(鮮鋭度)、色相などに対して画質(特性)を調整する画質調整機能がある。
画質調整する場合には、変更した画質調整項目が分かりやすいように、特許文献1では、変更前と変更後の値をメニューに同時に表示したり、選択中の画質調整項目の色を異なるものに変えて表示している。
【0003】
図10は、特許文献1における画質設定時のメニュー例である。このメニューの画質調整項目には、現在の設定値と変更後の値とが、例えば、項目「色合い」のように「0→5」と表示され、且つ、変更対象の項目であることを強調するために項目の色を変えて表示している。これにより、項目「色合い」の設定値「0」を「5」に変更したことが明確になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−325818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、画質調整機能を使いこなしているユーザは少なく、ほとんどのユーザはデフォルト設定のままで表示を行わせているのが実情である。
【0006】
その理由は、調整する項目によっては他の項目に影響するものもあり、複数の画質調整項目を変更した場合、総合してどのような画像に変化するのかが把握しにくく、なかなか思うように設定が行えないためである。
上記のような問題点は、特許文献1の技術であっても解決するものではない。
【0007】
本発明は、上述した実情を考慮してなされたものであって、複数の画質調整項目を変更した場合、画像調整後に画像がどの様に変化するかを簡潔に表示して、画質調整項目を適切な設定に導くことができる画像表示装置および画質調整値提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するために、本発明の画像表示装置は、各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値から変更予定の画質調整値に変更した場合に、出力画像に与える設定効果を出力する変化判定部と、前記変化判定部で出力された設定効果を表示する表示部と、を有し、前記変化判定部は、前記各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値と変更予定の画質調整値との差分値を計算する差分算出部と、前記各画質調整項目の差分値に、当該画質調整項目が出力画像に与える影響度合いを表す重み付け係数を乗じて重み付け差分値を算出する重み付け部と、前記重み付け差分値に対応する標語を設定効果として出力する特徴判定部と、を備えるものである。
【0009】
さらに、上記の画像表示装置において、前記重み付け部は、前記各画質調整項目のいずれかが他の画質調節項目と関連がある場合、当該画質調整項目の差分値に前記重み付け係数を乗じた結果に、前記関連のある画質調節項目の差分値に関連度合いを表す重み付け係数を乗じた結果を加算するものであってもよい。
【0010】
また、上記の画像表示装置において、前記各画質調整項目に設定された画質調整値の履歴を記憶する履歴記憶部を有し、前記履歴記憶部に記憶された各画質調整値について前記変化判定部で出力された設定効果を表示する。
さらに、前記変化判定部は、前記履歴記憶部に記憶されたいずれかの画質調整値と他の画質調整値との差分値を算出するようにしてもかまわない。
【0011】
また、画質調整値提供システムは、複数の画像表示装置の各画質調整項目に設定された画質調整値を前記画像表示装置ごとに記憶する画質調整値の提供サーバと、前記請求項1に記載された画像表示装置とをネットワークで接続し、前記画像表示装置は、当該画像表示装置で各画質調整項目に設定した画質調整値を前記画質調整値の提供サーバへ登録し、前記画質調整値の提供サーバに登録された画質調整値と当該画像表示装置に設定されている画質調整値とを比較する場合には、前記提供サーバに登録されているすべての各画質調整項目の画質調整値を取得し、前記変化判定部により、前記各画質調整項目に現在設定されている画質調整値から前記取得した各画質調整値に変更した場合の設定効果を表示し、前記画質調整値の提供サーバは、前記画像表示装置から送られた前記各画質調整項目の画質調整値と当該画像表示装置とを関連付けて登録し、前記画像表示装置からの提供要求によって、すべての画像表示装置と関連付けて登録されている各画質調整項目の画質調整値を返信するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数の画質調整項目を変更した場合、画像の調整結果を総合的に判断し、その判断結果を簡潔な表現で提示するので、画質調整の効果を理解しやすくなる。
【0013】
また、現在の設定値を過去の設定値に変更したときに画像調整後に画像がどの様に変化するかを簡潔な表現で提示するので、過去の設定値から適切な設定を探すことが容易になる。さらに、過去の設定値間でも同様なことを行えるので、過去の設定値同士の中から適切な設定を探すことが容易になる。
【0014】
また、現在の設定値を他のユーザの使った設定値に変更したときに画像調整後に画像がどの様に変化するかを簡潔な表現で提示するので、他のユーザの使った設定値を参考にして適切な設定を試すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態1に係る画像表示装置の概略機能構成を示すブロック図である。
【図2】画質調整値変更画面と設定効果の表示例である。
【図3】本発明の実施形態1に係る変化判定部の機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態2に係る画像表示装置の概略機能構成を示すブロック図である。
【図5】設定変更履歴を用いた設定値選択例である。
【図6】設定変更履歴を用いた他の設置選択例である。
【図7】本発明の実施形態3に係る画質調整値提供システムの概略構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態3に係る画像表示装置の概略機能構成を示すブロック図である。
【図9】設定変更履歴を用いた設置選択例である。
【図10】従来の画像表示装置に係る画質設定のメニュー例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の画像表示装置および画質調整値提供システムに係る実施形態について説明する。
【0017】
<実施形態1>
本実施形態に係る画像表示装置は、当該画像表示装置全体の制御を行うMPU(Micro Processing Unit)と、表示制御プログラムを含む各種データを記憶するROM(Read Only Memory)、各種データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、各種操作を行うためのリモコン、キーボードやマウスなどの入力装置と、各種表示を行う液晶ディスプレイなどの表示装置と、各種データを記憶するハードディスクなどの外部記憶装置と、を備えるパーソナルコンピュータとして構成されるものとして説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態1に係る画像表示装置の概略機能構成を示すブロック図であり、同図において、画像表示装置1は、画像入力部2、画像調整部3、OSD(On Screen Display)部4、表示部5、履歴保存部6、ユーザ設定部7、ユーザ入力部8、変化判定部9を備えている。
上記構成要素のうち画像入力部2、画像調整部3、OSD部4、表示部5、ユーザ入力部8は、公知の技術によって達成されるため簡単に説明する。
【0019】
画像入力部2は、表示する画像データを外部記憶装置から読み取って画像調整部3へ供給する。
画像調整部3は、画質を調整するために複数の画質調整項目(例えば、色の濃さ、色合い、シャープネス等)が設けられており、これらの画質調整項目に定められた画質調整値を設定することによって、入力された画像の画質を変更する。
【0020】
ユーザ入力部8は、ユーザが入力装置を介して操作した文字やキー等の操作情報を読み取る。
OSD部4は、画像調整部3から出力された画像データに、ユーザ入力部8から出力された文字等の情報、ユーザ設定部7の実行によって出力された画面や文字情報等を重畳した画像データを出力する。
表示部5は、OSD部4から出力された画像データを液晶ディスプレイなどの表示装置へ出力する。
【0021】
履歴保存部6は、外部記憶装置に記憶され、ユーザが画像調整に使った画質調整項目ごとの画質調整値の履歴が記憶される。例えば、履歴保存部6には、1回の記録データとして、設定管理番号、設定日付、画質調整項目ごとの画質調整値が記憶される。ここで、設定管理番号は、設定日付が古い順に1から振られ、最も大きい番号の設定管理番号に対しては現在画像調整に使われている画質調整値が対応する。
【0022】
ユーザ設定部7は、ユーザ入力部8により入力されたユーザからの画質調整変更要求を受け取ると、次のようなステップを実行して、画質調整部3に設定されている画質調整値の再設定を行う。以下、1回の画質調整に用いる各画質調整項目の画質調整値を画質調整値群と呼ぶことにする。
【0023】
(1)履歴保存部6に記憶されている最も大きい設定管理番号の画質調整値群を、現在画像調整に使われている画質調整値群として取り出し、この画質調整値群をデフォルト値として持つ、図2のような画質調整値変更画面20を作成して表示部5に表示する。
【0024】
(2)ユーザが各画質調整項目について、スライダー21、数値ボックス22、選択ボタン23等をユーザ入力部8により変更する。
また、画質調整値変更画面20に表示されている値をデフォルト値に戻すときには、クリアボタン27をユーザ入力部8により押下する。あるいは、クリアボタン27を押下したとき、履歴保存部6に記憶されたいずれかの過去の画質調整値群に置き換えるようにしてもよい。
また、画質調整変更要求をキャンセルして終了するときには、キャンセルボタン26をユーザ入力部8により押下する。
【0025】
(3)画質調整値変更画面20に表示された値がユーザの希望値となった場合、設定ボタン25をユーザ入力部8により押下することによって、この希望値を画像調整部3に設定するとともに、設定管理番号および設定日付を付加してこの希望値を新たな履歴として履歴保存部6に記録し、ユーザ設定部7の処理を終了する。
ここで、画質調整項目の値がON/OFFや標語の選択の場合には、予め数値と対応付けておき、この対応付けた値を記録するようにする。
【0026】
(4)ユーザは、画質調整値変更画面20に表示された値がユーザの希望値であるか否かを判定するときには、評価ボタン24をユーザ入力部8により押下する。
評価ボタン24が押下されると、現在画像調整部3に設定されている画質調整値群を基準値として、画質調整値変更画面20に表示された値に変更したときに画像調整後に画像がどの様に変化するかを変化判定部9によって判定して、その設定効果を図2(B)のように表示させる。
この設定効果が不満足の場合、(2)に戻って各画質調整項目の画質調整値を変更し、所望の設定効果となるまで繰り返す。
【0027】
図3は、本実施形態1の画像表示装置に係る変化判定部9のブロック図であり、設定領域A6a、設定領域B6b、差分算出部9a、重み付け部9b、特徴判定部9cから構成されている。ここで、履歴保存部6の最後に記録された画質調整値群を取り出して記憶するメモリ領域を設定領域A6aと呼び、変化判定部9で画像調整後の画像の変化を判定するのに利用する基準値とする。また、判定対象となる画質調整値群の希望値を取り出して記憶するメモリ領域を設定領域B6bと呼ぶことにする。
これらの設定領域A6aと設定領域B6bは、変化判定部9が実行される前に、ユーザ設定部7によって設定される。同図において、画質調整項目の個数を5としているが、これに限定されるものではない。
【0028】
差分算出部9aは、設定領域A6aと設定領域B6bのそれぞれの同じ画質調整項目の画質調整値の差分を算出する。
例えば、差分算出部9a1は、設定領域Aの画質調整項目1の値と設定領域Bの画質調整項目1の画質調整値の差分を算出し、その差分値を出力する。以下、差分算出部9a2〜9a5についても同様に差分値を出力する。
【0029】
重み付け部9bは、ベクトルSに重み付け係数行列Kを乗じて、差分値に重み付けを行ったベクトルVを出力する。
V=K×S
【0030】
ここで、ベクトルSは、各画質調整項目の順に、差分算出部9aで算出した各画質調整項目の差分値を並べたものである。
また、ベクトルVは、差分値に重み付け係数が乗じられ、この要素はベクトルSと同じ順に各画質調整項目が並べられる。
また、重み係数行列Kは、ベクトルSの画質調整項目を行と列に配した2次元行列であり、予めメモリに記憶させておく。行方向は、画質調整項目間の関連性を表わし、列方向はそれぞれの画質調整項目に対応している。
【0031】
例えば、項目間に関連性がない場合には、重み付け係数の対角行列となる。
また、図3に示したように、例えば、明るさと動きのように、画質調整項目4を調整することによって画質調整項目2の効果がより増えたり、減ったりするような関係にある場合には、画質調整項目2の行方向の要素は、(0,b2,0,b4,0)である。ここで、b2は、画質調整項目2の差分値に対する重み付け係数であり、b4は、画質調整項目4が画質調整項目2に及ぼす影響の度合いに応じた重み付け係数である。
【0032】
また、画質調整項目3と画質調整項目5との関係は、コントラストと滑らかさのように、画質調整項目5の設定によって画質調整項目3の重み付け係数が増幅したり、圧縮したりするものである。この場合には、画質調整項目5の差分値に重み付け係数(9b7)をかけた値を算出し、この値を画質調整項目3の重み付け係数にかけた結果を画質調整項目3の重み付け係数(9b3)とする。
【0033】
特徴判定部9cは、次のようなステップを実行して、画質調整項目の変更に伴う設定効果を出力する。この出力は、変化判定部9の出力となる。
【0034】
(1)重み付け部9bから出力された各画質調整項目の重み付き差分のベクトルVに対して、特徴抽出係数行列Cを乗じて、評価ベクトルHを算出する。
H=C×V
【0035】
ここで、特徴抽出係数行列Cは、ベクトルSの画質調整項目順を行方向とし、評価項目順を列方向とした2次元行列であり、予めメモリに記憶しておく。
また、評価項目は、滑らかさ、明るさ、シャープさ等のような画質調整結果を評価する項目であり、特徴抽出係数行列Cの行方向は、評価値を計算するための画質調整項目間の関連性を表わし、列方向はそれぞれの評価項目に対応している。
例えば、評価項目1が画質調整項目1と画質調整項目2と画質調整項目4とから評価値を計算するとすれば、評価項目1の行方向の要素は、(h1,h2,0,h4,0)である。
【0036】
(2)評価ベクトルHの各評価項目ごとに設けられた所定の閾値によって評価値をランク分けする。
例えば、明るさの評価項目に対して、1つの閾値を用いると、「明るい」、「暗い」のようにランク分けする。4つの閾値を用いた場合には「明るい」、「薄明るい」、「効果なし」、「薄暗い」、「暗い」のようにランク分けされる。
【0037】
(3)評価項目ごとのランクに対応する標語または図形を下記テーブルより取得する。
この標語や図形は、各評価項目ごとに設定された各ランクに対応したテーブルとして予めメモリに記憶しておく。
例えば、標語としては、「なめらか」、「明るい」、「はっきり」等があり、ランクに対応させて標語を表わす文字コードをテーブルに記憶する。
また、標語「なめらか」、「明るい」、「はっきり」等を表す図形イメージをコード化し、ランクに対応させて図形イメージのコードをテーブルに記憶する。
【0038】
(4)各評価項目とそれに対応する標語(文字列)あるいは図形イメージを出力する。
【0039】
また、評価項目をすべて出力するのではなく、ランクの高い評価項目のうち上位の所定数の評価項目について出力したり、あるいは、所定の値より大きなランクを持つ評価項目について出力するとしてもよい。
これらの評価項目に対する標語あるいは図形のことを設定効果と呼ぶ。
【0040】
ユーザ設定部7では、特徴判定部9cから出力された設定効果を画面に表示する。
これによって、ユーザは、指定する画質調整値群により画面に表示される画像が総合的にどのように変化するかを知ることができる。
【0041】
本実施形態1によれば、画質調整項目のそれぞれの差分に、画像に対する影響の度合いを考慮した重み付けと、画質調整項目間の影響関係を考慮した統合的な数値化を行うことにより、画質設定の効果を簡潔な表現で視覚的に提示するので、画質調整の効果を理解しやすくなる。
【0042】
<実施形態2>
上記の実施形態1は、ユーザが画質調整項目に対して値を直接設定するものであったが、本実施形態2では、過去に設定した中から選択する場合について説明する。
【0043】
図4は、本発明の実施形態2に係る画像表示装置の概略機能構成を示すブロック図であり、同図において、画像表示装置1は、画像入力部2、画像調整部3、OSD部4、表示部5、履歴保存部6、ユーザ設定部7、ユーザ入力部8、変化判定部9、設定履歴選択部10を備えている。ここで、図1と同じ構成要素については同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0044】
設定履歴選択部10は、ユーザ入力部8によりユーザが履歴選択要求を指示すると、次のようなステップを実行して、画質調整部3に設定されている画質調整値群の再設定を行う。
【0045】
(1)履歴保存部6に記憶されているすべての設定管理番号に対応する画質調整値群を取り出し、画質調整項目毎の画質調整値を用いて、図5(A)のような履歴選択画面を作成し表示する。
【0046】
(2)(表示されていない)評価ボタンをユーザ入力部8によりを押下することによって、現在画像調整部3に設定されている画質調整値群を基準値として、履歴選択画面に表示された過去の設定値ごとに、どのような画像に変化するかを変化判定部9によって判定して、図5(B)のようにそれらの設定効果31を表示させる。
図5(B)において、評価値は各設定履歴に対して設定効果を表示する形式であり、設定効果が「−」のものは、基準値となった設定履歴(ここでは、履歴管理番号5の設定履歴が現在設定されている画質調整値である。)である。
【0047】
(3)この設定効果のうちからユーザの希望値を持つ管理番号が見つかった場合、ユーザ入力部8により、図5(C)のように選択欄のチェックボックス32をチェックして、(表示されていない)設定ボタンを押下することによって、このチェックされた管理番号の画質調整値群が画像調整部3に設定されるとともに、新たな設定管理番号および設定日付を付加して履歴保存部6に記録し、設定履歴選択部10の処理を終了する。
【0048】
尚、基準値を現在設定されている画質調整値群ではなく、履歴保存部6の任意の設定履歴を用いても構わない。
この場合、履歴選択画面は図6(A)のように、基準とする設定履歴をチェックボックス33で選択し、(表示されていない)評価ボタンを押下することによって、選択された設定履歴の画質調整値群を基準値として、他のすべての設定履歴について評価して、図6(B)のような評価結果34が表示される。
【0049】
さらに、他の設定履歴を基準値とするためには、図6(B)において、基準値とする設定履歴をチェックボックスで選択し、評価ボタンを押下することによって、新たに選択した基準値により再度評価することができる。
【0050】
上記のように評価した設定効果に、希望値が見つかった場合、この希望値の管理番号をチェックボックスで選択し、(表示されていない)設定ボタンを押下することによって、この希望値が画像調整部3に設定されるとともに、新たな設定管理番号および設定日付を付加して履歴保存部6に記録される。
【0051】
本実施形態2によれば、過去の設定履歴内容の現在を含めた任意の設定履歴と比較できるので適切な設定を探すことが容易になる。
【0052】
また、履歴保存部6のうちから基準となる設定履歴と1つ以上の比較対象の設定履歴を選択して評価するようにしてもよい。このとき、基準と比較対象の設定値を適用した画面を表示させるようにしてもよい。
例えば、履歴選択画面において基準となる設定履歴を選択したときに、この選択した設定履歴の画質調整値群を適用した画面を表示させてから、比較対象の設定履歴を選択して評価し、評価結果と比較対象の設定履歴の画質調整値群を適用した画面を表示させるようにしてもよい。
これにより、基準と比較対象の設定値を適用した画面が表示されるので、ユーザは評価結果の意味を的確に掴むことができる。
【0053】
<実施形態3>
上述の実施形態1および2では、1台の画像表示装置における画質調整値群の変更について説明した。
本実施形態3では、通信ネットワークで接続された他の同様の画像表示装置で設定した画質調整値群を流用する場合について考える。
【0054】
図7は、本発明に係る画質調整値提供システムの概略構成を示すブロック図であり、同図において、画質調整値提供システムは、ユーザの利用する複数の画像表示装置601…60nと、画質調整値データベース(DB)51を接続する画質調整値の提供サーバ50とをLAN(Local Area Network)などの通信ネットワーク70を介して接続して構成されている。
【0055】
画質調整値DB51は、各画像表示装置60に設定されている現在の画質調整値群を、画像表示装置60を識別する装置IDと、同種類の装置であるかを識別する機種IDと、当該画質調整値群がユーザによって選択された回数(選択回数)と対応付けて記録している。
【0056】
画質調整値の提供サーバ50は、次の機能を実行する。
【0057】
(1)登録:
画像表示装置60から受信した画質調整値群と、当該画像表示装置60の装置IDと、機種IDと選択回数とを対応付けて画質調整値DB51に登録する。このとき、選択回数は、ゼロとして登録する。
【0058】
(2)提供:
画質調整値DB51を参照して、画像表示装置60から受信した機種IDに合致しているすべての装置IDを検索し、合致したすべての装置IDについて、装置ID、選択回数、画質調整値群を返信する。
【0059】
(3)更新:
画像表示装置60で選択された画質調整値群が設定されている装置IDに対応した選択回数をカウントアップ(1を加える)して画質調整値DB51を更新する。
【0060】
図8は、本発明の実施形態3に係る画像表示装置60の概略機能構成を示すブロック図であり、同図において、画像表示装置60は、画像入力部2、画像調整部3、OSD部4、表示部5、履歴保存部6、ユーザ設定部7、ユーザ入力部8、変化判定部9、登録部11、取得部12を備えている。図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本発明の実施形態3に係る画像表示装置60は、実施形態2の設定履歴選択部10を備えるものとして構成してもよい。
【0061】
登録部11は、ユーザ入力部8により画質調整値群の登録要求がなされると動作し、当該画像表示装置60を識別する装置ID、当該画像表示装置の機種を識別する機種IDと、現在の画質調整値群とを登録要求として画質調整値の提供サーバ50に送信する。
【0062】
取得部12は、ユーザ入力部8により画質調整値の取得要求がなされると動作し、次のステップを実行する。
【0063】
(1)当該画像表示装置60の機種IDとその取得要求を画質調整値の提供サーバ50に送信し、他の画像表示装置で設定された画質調整値群を受信する。
【0064】
(2)図9(A)に示すように、装置ごとに、選択のためのチェックボックス、順番号、装置ID、選択回数、画質調整値群からなる一覧表を表示する。
図9(A)において、番号2のチェックボックスが選択状態となっているのは、ユーザの操作している画像表示装置60に関する画質調整値群であることを示しているとともに、この画質調整値群が基準値とされることを意味している。
【0065】
(3)(表示されていない)評価ボタンをユーザ入力部8によりを押下することによって、当該装置の画質調整値群を基準値として、その他の装置の画質調整値群で調整するとどのような画像に変化するかを変化判定部9によって判定して、それらの設定効果を図9(B)のように表示させる。
図9(B)において、設定効果は各装置に対して設定効果を表示する形式であり、設定効果が「−」のものは、基準となった装置であることを示している。
【0066】
(4)この設定効果のうちからユーザの希望値が見つかった場合、ユーザ入力部8により、選択欄のチェックボックスをチェックして、(表示されていない)設定ボタンを押下することによって、この希望値が画像調整部3に設定されるとともに、新しい設定管理番号および設定日付を付加して履歴保存部6に記録し、選択した装置の装置IDと選択回数更新要求を画質調整値の提供サーバ50に送信して、取得部12の処理を終了する。
【0067】
尚、基準値を当該装置の現在設定されている画質調整値群ではなく、任意の他の装置の画質調整値群を用いても構わない。この場合、図9(A)および(B)のように、基準となる装置をチェックボックスで選択すると、この選択された装置の画質調整値群を基準値として、他のすべての装置について評価し、図9(B)のような評価結果が表示される。
【0068】
また、画像表示装置60から画質調整値の取得要求を送信したときに、画質調整値の提供サーバ50にて、選択回数について統計的処理を施して選択された装置の画質調整値群を返信するようにしてもよい。
例えば、選択回数の最も大きい装置、選択回数の平均値/中央値に近い装置の画質調整値群を返信するようにしてもよい。
【0069】
このとき、画像表示装置60の取得部12では、当該装置の現在の画質調整値群を基準とし、受信した装置の画質調整値群で画質調整すると画像がどのように変化するかを評価するようにしてもよい。
【0070】
また、画像表示装置同士を通信ネットワークで接続し、他の画像表示装置からその装置に設定された画質調整値群を得るようにしてもよい。
【0071】
このように、本実施形態3によれば、通信ネットワーク越しの他の装置の画質調整値群が得られるので、他の画像表示装置で設定した値を参考にして適切な設定を試すことができる。
【0072】
また、実施形態2と同様に、基準となる設定履歴と1つ以上の比較対象の設定履歴を選択して評価し、基準と比較対象の設定値を適用した画面を表示させるようにしてもよい。
【0073】
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能であるのは勿論である。
【符号の説明】
【0074】
1…画像表示装置、2…画像入力部、3…画像調整部、4…OSD部、5…表示部、6…履歴保存部、7…ユーザ設定部、8…ユーザ入力部、9…変化判定部、10…設定履歴選択部、11…登録部、12…取得部、6a…設定領域A、6b…設定領域B、9a,9a1〜9a5…差分算出部、9b,9b1〜9b8…重み付け部、9c…特徴判定部、50…画質調整値の提供サーバ、51…画質調整値データベース(DB)、60,601〜60n…画像表示装置、70…通信ネットワーク。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値から変更予定の画質調整値に変更した場合に、出力画像に与える設定効果を出力する変化判定部と、前記変化判定部で出力された設定効果を表示する表示部と、を有し、
前記変化判定部は、前記各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値と変更予定の画質調整値との差分値を計算する差分算出部と、前記各画質調整項目の差分値に、当該画質調整項目が出力画像に与える影響度合いを表す重み付け係数を乗じて重み付け差分値を算出する重み付け部と、前記重み付け差分値に対応する標語を設定効果として出力する特徴判定部と、
を備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記重み付け部は、前記各画質調整項目のいずれかが他の画質調節項目と関連がある場合、当該画質調整項目の差分値に前記重み付け係数を乗じた結果に、前記関連のある画質調節項目の差分値に関連度合いを表す重み付け係数を乗じた結果を加算することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記各画質調整項目に設定された画質調整値の履歴を記憶する履歴記憶部を有し、前記履歴記憶部に記憶された各画質調整値について前記変化判定部で出力された設定効果を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記変化判定部は、前記履歴記憶部に記憶されたいずれかの画質調整値と他の画質調整値との差分値を算出することを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
複数の画像表示装置の各画質調整項目に設定された画質調整値を前記画像表示装置ごとに記憶する画質調整値の提供サーバと、前記請求項1に記載された画像表示装置とをネットワークで接続し、
前記画像表示装置は、当該画像表示装置で各画質調整項目に設定した画質調整値を前記画質調整値の提供サーバへ登録し、前記画質調整値の提供サーバに登録された画質調整値と当該画像表示装置に設定されている画質調整値とを比較する場合には、前記提供サーバに登録されているすべての各画質調整項目の画質調整値を取得し、前記変化判定部により、前記各画質調整項目に現在設定されている画質調整値から前記取得した各画質調整値に変更した場合の設定効果を表示し、
前記画質調整値の提供サーバは、前記画像表示装置から送られた前記各画質調整項目の画質調整値と当該画像表示装置とを関連付けて登録し、
前記画像表示装置からの提供要求によって、すべての画像表示装置と関連付けて登録されている各画質調整項目の画質調整値を返信する
ことを特徴とする画質調整値提供システム。
【請求項1】
各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値から変更予定の画質調整値に変更した場合に、出力画像に与える設定効果を出力する変化判定部と、前記変化判定部で出力された設定効果を表示する表示部と、を有し、
前記変化判定部は、前記各画質調整項目に対応する現在設定されている画質調整値と変更予定の画質調整値との差分値を計算する差分算出部と、前記各画質調整項目の差分値に、当該画質調整項目が出力画像に与える影響度合いを表す重み付け係数を乗じて重み付け差分値を算出する重み付け部と、前記重み付け差分値に対応する標語を設定効果として出力する特徴判定部と、
を備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記重み付け部は、前記各画質調整項目のいずれかが他の画質調節項目と関連がある場合、当該画質調整項目の差分値に前記重み付け係数を乗じた結果に、前記関連のある画質調節項目の差分値に関連度合いを表す重み付け係数を乗じた結果を加算することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記各画質調整項目に設定された画質調整値の履歴を記憶する履歴記憶部を有し、前記履歴記憶部に記憶された各画質調整値について前記変化判定部で出力された設定効果を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記変化判定部は、前記履歴記憶部に記憶されたいずれかの画質調整値と他の画質調整値との差分値を算出することを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
複数の画像表示装置の各画質調整項目に設定された画質調整値を前記画像表示装置ごとに記憶する画質調整値の提供サーバと、前記請求項1に記載された画像表示装置とをネットワークで接続し、
前記画像表示装置は、当該画像表示装置で各画質調整項目に設定した画質調整値を前記画質調整値の提供サーバへ登録し、前記画質調整値の提供サーバに登録された画質調整値と当該画像表示装置に設定されている画質調整値とを比較する場合には、前記提供サーバに登録されているすべての各画質調整項目の画質調整値を取得し、前記変化判定部により、前記各画質調整項目に現在設定されている画質調整値から前記取得した各画質調整値に変更した場合の設定効果を表示し、
前記画質調整値の提供サーバは、前記画像表示装置から送られた前記各画質調整項目の画質調整値と当該画像表示装置とを関連付けて登録し、
前記画像表示装置からの提供要求によって、すべての画像表示装置と関連付けて登録されている各画質調整項目の画質調整値を返信する
ことを特徴とする画質調整値提供システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
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【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−209415(P2011−209415A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−75265(P2010−75265)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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