説明

画像表示装置及び画像表示方法

【課題】大容量の記憶媒体を表示装置に搭載することなく、発表の流れが直感的に理解しやすい資料を保存する、あるいは印刷することが可能な画像表示装置を提供できるようにする。
【解決手段】外部からの入力を受け付け、表示画像を生成して表示装置に表示するとともに、前記表示画像を画像情報として出力し、さらに前記出力した画像情報の表示順に基づいたレイアウト情報を生成して出力することにより、画像表示時の装置使用者の操作や各表示画像の発表時間など説明の流れを示す情報を残したり、会議の流れを直感的に把握したりできるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置及び画像表示方法に係り、特に、表示した画像を外部の装置に出力する画像表示装置及び画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、会議や発表会で、発表者は予め作成した資料をプロジェクタなどの画像表示装置で表示し、説明する機会が多くなっている。従来、プロジェクタに表示した画像を印刷する技術として、表示画像を装置使用者が選択して印刷する印刷機能付きプロジェクタが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−275714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
資料の発表の場では画像を切り替えながら説明する場合が多く、このような場合には資料を発表の流れに従って情報として保存する、あるいは印刷することで会議の議事録とすることで会議運営の効率化が期待できる。
【0005】
しかしながら、前述した従来技術では、画像表示時の装置使用者の操作や各表示画像の発表時間など説明の流れを示す情報を残すことができず、会議の流れを把握するのに不便であるという問題点があった。
本発明は前述の問題点に鑑み、大容量の記憶媒体を表示装置に搭載することなく、発表の流れが直感的に理解しやすい資料を保存する、あるいは印刷することが可能な画像表示装置を提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像表示装置は、外部からの入力を受け付け、表示画像を生成する画像入力手段と、前記画像入力手段により生成された表示画像を表示装置に表示する画像表示手段と、前記画像入力手段により生成された表示画像を画像情報として出力する画像出力手段と、前記画像出力手段により出力した画像情報の表示順に基づいたレイアウト情報を生成して出力するレイアウト情報生成手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、発表での説明の流れが直感的に理解しやすい資料の保存、及び印刷を自動で行うことができる画像表示装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態における、画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】画像表示中の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】装置使用者の操作情報を説明する図である。
【図4】画像データを記録として残すか否かの判定処理を説明するフローチャートである。
【図5】生成したレイアウト情報を出力する処理を説明するフローチャートである。
【図6】画像データの表示順と装置使用者の操作情報との関係を説明する概念図である。
【図7】画像データと各種データ、及びレイアウト情報を説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態における画像表示装置101の構成例を示すブロック図である。
画像入力部102は、外部からの画像データを受け付け、画像情報取得部103へと画像データを出力する。画像データは、例えば、HDMIやDVIなどのケーブルから入力される映像信号データであってもよい。また、LANケーブルやUSBメモリから入力されるJPEG圧縮など所定の圧縮が施された静止画データであってもよい。或いは、これらの内いずれかの画像データを切り替えて入力するようにしてもよい。
【0010】
画像情報取得部103は、入力された画像が映像信号データの場合、一定のフレームレートでフレーム単位の静止画データを生成し、画像表示部104及び画像出力部109へ生成した画像データを出力する。また同様に、圧縮が施されたデータである場合は、データの復号処理を行い、同様に表示可能な静止画データを生成し、一定のフレームレートで画像表示部104及び画像出力部109へ生成した画像データを出力する。
【0011】
画像表示部104は、入力された画像を装置使用者に表示する。
操作情報入力部105は、外部から装置使用者の操作情報を受け付け、画像出力部109へと出力する。装置使用者の操作情報は画像入力部102に入力された画像に対応する装置使用者の操作の情報である。操作情報に関しての詳細は後述する。
時刻管理部106は、画像表示装置101内で統一された時刻を管理する。
【0012】
操作部107は、画像表示装置101に対する各種の装置使用者の操作を受け付ける。
アクセス情報検出部108は、画像入力部102にて入力される画像データが保存されている場所を特定する。例えば、画像入力部102にて入力される画像データがLAN内のファイルサーバや類似の機能を有する複合機、或いは外部のネットワーク上のHTTPサーバに記憶されているものであるならば、そのアクセスポイントとなるURL情報を検出する。
【0013】
画像出力部109は、入力された画像データを出力先に対応した所望の変換を行って、外部装置に出力を行う。例えば、出力先がLAN内のファイルサーバや類似の機能を有する複合機であるならばJPEG圧縮など所定の変換を施し、出力する。外部装置は、画像表示装置101とLANを介して接続され、印刷機能やLAN内のファイルサーバ機能を有する。外部装置は、画像表示装置101からの画像データをファイルサーバ機能により蓄積したり、印刷したりする。
【0014】
レイアウト情報生成部110は、画像出力部109から出力された画像情報等のレイアウト情報の生成を行い、外部装置に出力を行う。レイアウト情報は、画像出力部109から出力された画像情報、アクセス情報検出部108で検出されたアクセス情報、操作情報入力部105からの操作情報及び時刻管理部106からの時刻情報を元に生成される。詳細に関しては後述する。
以上が、本実施形態における画像表示装置101の構成例を示すブロック図の説明である。
【0015】
次に、本実施形態における処理手順を説明する。
図2は、本実施形態において、画像表示装置101での画像表示中の処理手順を示すフローチャートである。
S201では、画像入力部102で入力した画像データを画像情報取得部103にて一定のフレームレートの静止画データに変換し、画像表示部104にて表示を行い、S202へ移行する。この時同様に、画像情報取得部103から画像出力部109へも画像データの出力が行われる。なお、図示を省略したが、画像データの入力が行われていない場合、画像表示装置101は自らブランキングを示す映像を生成し、画像表示部104に表示する。
【0016】
S202では、アクセス情報検出部108は、入力された画像データの取得先となるアクセス情報が取得可能であるかどうか判断する。例えば、画像表示装置101が、ネットワーク上のファイルサーバに保存されているファイルを表示する場合は、そのアクセスポイントとなるURL情報を使用してファイルにアクセスすることになる。その場合は検出可能と判断でき、S203へ移行する。一方で、入力された画像が映像信号データの場合、入力されるデータそのものが映像信号であるため、アクセス情報が含まれない。その場合、検出は不可能と判断でき、S204へ移行する。
【0017】
S203では、アクセス情報検出部108は、入力された画像データの取得先となるアクセス情報を取得し、画像出力部109へ通知し、S204へ移行する。
S204では、画像出力部109は、入力された画像データを記録として残すか否かを判断する。画像データを記録として残すか否かの判定処理の詳細に関しては後述する。画像データを記録として残すと判断した場合は、S205へと移行する。残さないと判断した場合は、S212へと移行する。
【0018】
S205では、画像表示装置101は、入力された画像データに関連する装置使用者の操作情報があるか否かを判断する。ここで装置使用者の操作情報とは、例えば、画像表示装置101に接続されたPCから操作情報入力部105にて受信される装置使用者の操作や、画像表示装置101が備える操作部107から入力される操作情報のことである。画像に対応する装置使用者の操作情報がある場合には、S206へと移行する。ない場合には、S207へと移行する。
【0019】
ここで、装置使用者の操作情報に関して図3を用いて詳細に説明する。図3は、装置使用者の操作情報を示すテーブルであり、装置使用者のそれぞれの操作はコマンドIDとコマンドに対応する補助情報とで構成される。
【0020】
図3(a)は、PC上でのスライド操作を示す。301は、ページ送りの操作情報を示しており、コマンドIDは1、補助情報として移動後のページ番号が付加される。302は、ページ戻しの操作情報を示しており、コマンドIDは2、補助情報として移動後のページ番号が付加される。303は、ジャンプの操作情報を示しており、コマンドIDは3、補助情報として移動後のページ番号が付加される。304は、スライド開始の操作情報を示しており、コマンドIDは4、補助情報として移動後のページ番号が付加される。305は、スライド終了の操作情報を示しており、コマンドIDは5、補助情報として移動後のページ番号が付加される。
【0021】
図3(b)は、PC上でのマウス操作、キーボード操作を示す。306は、マウスの右ボタンクリックの操作情報を示しており、コマンドID11、補助情報1として操作時の座標位置、及び補助情報2として関連イベントが付加される。関連イベントとは、マウスの右ボタンクリックによって実行される作用を示しており、例えば、PC上で動作するマルチウィンドウシステムが生成するフォーカス移動、最小化、最大化、ウィンドウの移動などのイベントである。307は、マウスの左ボタンクリックの操作情報を示しており、コマンドID12、補助情報1として操作時の座標位置、及び補助情報2として関連イベントが付加される。308は、マウスの移動の操作情報を示しており、コマンドID13、補助情報1として操作時の座標位置、及び補助情報2として関連イベントが付加される。309は、キーボードのキー入力の操作情報を示しており、コマンドID14、補助情報1として入力された文字コード、及び補助情報2として関連イベントが付加される。
【0022】
図3(c)は、画像表示装置101の操作部107から入力される装置使用者の操作を示す。310は、現在表示中の画像の拡大・縮小を行うための操作情報を示しており、コマンドID21、補助情報として拡大位置、拡大サイズ、拡大率が付加される。311は、入力切り替えの操作情報を示しており、コマンドID22、補助情報として入力種別が付加される。312は、フリーズやミュートの操作情報を示しており、コマンドID23、補助情報は付加されない。
以上が、装置使用者の操作情報に関する説明である。
【0023】
S206では、画像出力部109は、入力された画像データと装置使用者の操作情報との関連付けを行い、S207へと移行する。即ち、入力された画像データに対し、図3に記載されるようなコマンドIDとコマンドに対応する付加情報が関連付けされることになる。
S207では、画像出力部109は、入力された画像データと入力時刻との関連付けを行い、S208へ移行する。
【0024】
S208では、画像出力部109は、アクセス情報が取得済みであるか否か判断する。即ち、S203にて、アクセス情報検出部108が入力された画像データの取得先となるアクセス情報を取得し、画像出力部109へ通知したかどうかを判断することになる。取得できていなければS209へ移行する。取得済みであればS210へ移行する。
【0025】
S209では、画像出力部109は、入力された画像データの外部装置への出力を行い、S210へ移行する。この時、画像出力部109は、入力された画像データを出力先の装置に応じた形式で、例えばJPEG圧縮などの変換を施し、出力することになる。
【0026】
S210では、レイアウト情報生成部110は、記録として残す枚数が1ページにレイアウトする画像の枚数の倍数であるか否か判断する。1ページにレイアウトする画像の枚数とは、例えば印刷や表示の2in1や6in1の設定のように、1ページに配置する枚数を意味し、2in1の場合2枚、6in1の場合は6枚を意味する。記録として残す枚数が、1ページにレイアウトする画像の枚数の倍数である場合にはS211へ移行する。倍数ではない場合にはS212へ移行する。
【0027】
S211では、レイアウト情報生成部110は、レイアウト情報を生成し、生成したレイアウト情報を外部装置へ出力し、S212へ移行する。なお、ここで生成し、出力するレイアウト情報は、最新の1ページにレイアウトする画像データに関するものである。例えば、1ページにレイアウトする画像の枚数が6枚であり、記録として残す画像データの枚数が既に12枚となっている場合は、最初の6枚に関しては既にレイアウト情報が生成され、出力されている。したがって、最新であり、後の方の6枚の画像データに関するレイアウト情報が生成、出力されることになる。なお、レイアウト情報には、S209にて画像出力部109が出力した画像データに関する情報や、S203にてアクセス情報検出部108が取得したアクセス情報等が含まれる。詳細に関しては後述する。
【0028】
S212では、画像表示装置101は、装置使用者が画像表示装置101の使用を終了したか否か判断する。画像表示装置101の使用を終了した場合には、S213へ移行する。終了していない場合には、S201へ移行する。即ち、装置使用者が画像表示装置101を使用中、S201からS212の処理を繰り返し処理することになる。なお、装置使用者が画像表示装置101の使用を終了したか否かの判断には、装置使用者の所定の操作、例えば画像表示装置101の電源をオフする等の操作で判断することが可能である。
【0029】
S213では、レイアウト情報生成部110は、レイアウト情報を出力していない画像データに関する情報やアクセス情報があるかどうか判断する。レイアウト情報を出力していない画像データに関する情報やアクセス情報がある場合は、S214へ移行する。レイアウト情報を出力していない画像データに関する情報やアクセス情報がない場合は、処理を終了する。
【0030】
S214では、S211と同様に、レイアウト情報生成部110は、レイアウト情報を生成し、生成したレイアウト情報を外部装置へと出力し、処理を終了する。即ち、装置使用者が画像表示装置101の使用を終了したと判断された場合、レイアウト情報を出力していない画像データに関する情報やアクセス情報があるならば、その情報に関するレイアウト情報を出力し、処理を終了することになる。
以上が、本実施形態において、画像表示装置101での画像表示中の処理手順を示すフローチャートの説明である。
【0031】
次に、S204における画像データを記録として残すか否かの判定処理について詳細に説明する。
図4は、S204における画像データを記録として残すか否かの判定処理の内容を説明するフローチャートである。
S401では、入力された画像データに関連する装置使用者の操作情報があるか否かを判断する。関連する装置使用者の操作情報がある場合には、S402へ移行する。操作情報がない場合には、S405へ移行する。
【0032】
S402では、装置使用者の操作情報が画面切り替えに関するものであるか否かを判断する。画面切り替えに関する装置使用者の操作とは、例えば図3のページ送り、ページ戻し、ジャンプ、入力切り替え、スライドの開始やスライドの終了など装置使用者が明示的に表示画面を切り替える操作である。これは、例えば、画像表示装置101内に予めコマンドIDテーブルとして保持し、装置使用者の操作情報のコマンドIDとテーブル内のコマンドIDが一致するか否かで判断できる。また、外部のPC上で画像データの送信に合わせてスライド操作を送信できない場合には、マウス操作による右クリック操作、或いはキー操作のEnterキー入力を画面切り替えの操作と判断するようにしてもよい。装置使用者の操作が画面切り替えに関するものである場合は、S404へ移行する。画面切り替えに関するものでない場合は、S403へ移行する。
【0033】
S403では、入力された画像データの入力時刻と直前に入力した画像データの入力時刻との差分が閾値以上であるか否か判断する。閾値は、画像表示装置101で予め定義した数値であり、例えば、1分などである。直前に入力した画像データの入力時刻との差分が閾値以上の場合はS404へ移行する。閾値より小さい場合はS406へ移行する。
S404では、入力された画像データは記録に残す画像データであると判断し、処理を終了する。
【0034】
S405では、入力された画像データと直前に入力された画像データとの差分が閾値以上であるか否かを判断する。閾値は画像表示装置101で予め定義した数値であり、例えば10%などである。画像データ間の差分は、各画像データを水平、垂直方向に走査した時の同一座標に位置する画素値が一致するか否かを判断し、画像データの総画素数に対する不一致の画素数の割合を算出することで求めることができる。入力された画像データと直前に入力された画像データとの差分が閾値以上の場合は、S404へ移行する。差分が閾値より小さい場合にはS406へ移行する。
S406では、入力された画像データは記録に残さない画像データであると判断し、処理を終了する。
以上が、S204における画像データを記録として残すか否かの判定処理の説明である。
【0035】
次に、S211において、レイアウト情報生成部110がレイアウト情報を生成し、生成したレイアウト情報を外部装置へと出力する処理について詳細に説明する。
図5は、S211において、レイアウト情報生成部110がレイアウト情報を生成し、生成したレイアウト情報を外部装置へと出力する処理を説明するフローチャートである。
【0036】
S501では、記録として残す画像データの関連情報を取得し、S502へ移行する。関連情報には、S203で取得したアクセス情報、S206で関連付けられた装置使用者の操作情報、S207で関連付けられた入力時刻があげられる。
S502では、関連情報を入力時刻に基づき昇順にソートし、S503へ移行する。
S503では、変数Xに1を、変数Yにレイアウトする画像データの枚数をセットし、S504へ移行する。例えば、1ページに6枚を配置する6in1の場合、変数Yに6がセットされることになる。
【0037】
S504では、X番目の画像データの関連情報を取得し、S505へ移行する。
S505では、取得したX番目の画像データの関連情報に、装置使用者の有効な操作情報が含まれるか否か判断する。有効な操作情報が含まれる場合は、S506へ移行する。含まれない場合は、S507へ移行する。
S506では、取得した関連情報から装置使用者の操作情報を表すグラフィックスデータを生成し、S507へ移行する。
S507では、記録として残す画像データの表示時間を算出し、S508へ移行する。
S508では、算出した表示時間を表すグラフィックスデータを生成し、S509へ移行する。
S509では、変数Xを1増加させ、S510へ移行する。
【0038】
S510では、変数Xと変数Yを比較し、変数Xに変数Yより大きな値がセットされているか否か判断する。変数Xに変数Yより大きな値がセットされているならばS511へ移行する。そうでなければS504へ移行する。即ち、S504からS510の処理を繰り返すことにより、1ページにレイアウトされる複数の画像データに対する操作情報と表示時間を表すグラフィックスデータを生成することになる。
【0039】
S511では、記録として残す画像データのアクセス情報とグラフィックスデータを合成したレイアウト情報を生成し、S512へ移行する。なおここでのアクセス情報には、S203にて検出した、元々画像データが保存されていた場所を示すアクセス情報と、S209にて画像データを出力した外部装置の保存先を表すアクセス情報を意味する。
S512では、生成したレイアウト情報を外部の装置に出力し、処理を終了する。
以上が、S211において、レイアウト情報生成部110がレイアウト情報を生成し、生成したレイアウト情報を外部装置へと出力する処理の説明である。
【0040】
ここで、装置使用者の操作情報と画像データの表示時間を表すグラフィックスデータ、及びレイアウト情報に関して図6、及び図7を用いて詳細に説明する。
図6は、画像データの表示順とその画像に関連付けされた装置使用者の操作情報との関係を説明する概念図である。
【0041】
図6(a)は、発表時に表示した資料の流れを示す図である。図6(a)において、601、602、603は資料1の画像データである。604、605、606は資料2の画像データである。図6(a)中の矢印は、発表時に表示した画像データの表示順番及び関連する装置使用者の操作情報である。
【0042】
なお、資料1は、HDMIケーブル接続による映像信号データの入力をキャプチャし、表示する。したがって、S203にてアクセス情報の取得ができない入力が画像であり、そのためS209にてLAN上に存在するファイルサーバに画像データの出力が行われることになる。一方、資料2はLAN上に存在するファイルサーバに保存されているファイルを取得し、表示することを示している。即ち、S203にてアクセス情報の取得が可能であり、S209の画像データのファイルサーバへの出力が省略されることになる。なお本実施形態では、サーバ名「aaa.co.jp」に保存されているファイル名「aaa.asp」を表示することを示している。
【0043】
601は、装置使用者の表示スライドショーの開始操作によって表示された画像データである。604は、画像データ601を表示中に、装置使用者の入力切り替え操作によって表示された画像データである。605は、画像データ604を表示中に、装置使用者のページ送り操作によって表示された画像データである。606は、画像データ605を表示中に、装置使用者のページ送り操作によって表示された画像データである。602は、画像データ606を表示中に、装置使用者の入力切り替え操作によって表示された画像データである。603は、画像データ602を表示中に、装置使用者からのページ送り操作によって表示された画像データである。
【0044】
図6(b)は、図6(a)に示した順番で画像を表示した場合に、各画像データと各画像に関連付けられた情報を示すテーブルである。607は、画像データ601を示しており、画像出力部109で画像番号1とし、入力時刻13:00:00と装置使用者の操作情報として表示開始が関連付けられて管理される。608から612も同様に画像データと入力時刻及び装置使用者の操作情報が関連付けられて管理される。
以上が、画像データの表示順とその画像に関連付けされた装置使用者の操作情報との関係についての説明である。
【0045】
図7は、図6で説明した画像データの表示順とその画像に関連付けされた装置使用者の操作情報から、外部装置に出力される画像データと各種グラフィックスデータ、及びレイアウト情報を説明する概念図である。図6で説明した画像データと同一の画像には同一の符号を付加している。
【0046】
図7(a)は、図6の資料1の画像データであり、S209にてLAN上に存在するファイルサーバ、ここではサーバ名「bbb.co.jp」にファイル名「bbb.asp」として保存するように出力が行われることを示している。
【0047】
図7(b)は、S211にて生成し、出力されるレイアウト情報の概念であり、S506で生成された装置使用者の操作情報、及びS508で生成された表示時間を表すグラフィックスデータを含む。なお、図示を省略したが、実際のレイアウト情報はテキストベースであり、HTML形式等で記載されることになる。また、本実施形態では、1ページに6枚の画像を配置する6in1のレイアウト情報を例にして説明する。
【0048】
701は、装置使用者の操作情報を表すグラフィックスデータの例であり、画像データ703が装置使用者の入力切り替えの操作に伴い表示された画像であることを示す。図7(b)では、入力切り替えの操作に伴った表示画像の切り替えを点線矢印の図形データで、ページ送りの操作に伴った表示画像の切り替えを実線矢印の図形データで表現している。
【0049】
装置使用者の操作情報を表すグラフィックスデータは、テキストデータや矢印のような図形データに限定されるものではなく、例えば、各種の操作を示すアイコン画像を定義し、その画像を重畳するようにしてもよい。また、画像データ上にグラフィックスデータを重畳するようにしてもよいし、画像データに重ならないように、重畳する位置やサイズをページの余白部範囲内に収めるようにしてもよい。
【0050】
702、703は、画像データの表示時間を表すグラフィックスデータの例であり、表示時間に応じて各画像データを縁取る枠線を描画している。この枠線は、所定の表示時間単位で線幅を所定ピクセルずつ大きく設定する。例えば、0分以上1分未満の表示時間の画像データには線幅のピクセル数を1とし、1分以上2分未満の表示時間の画像データには線幅のピクセル数を2とするように、表示時間の増加にあわせて先幅のピクセル数を増加させて描画する。
【0051】
また、702は、ファイルサーバ「bbb.co.jp」に保存されているファイル名「bbb.asp」の1ページ目の画像データを表している。即ち、S209にてLAN上に存在するファイルサーバに出力された画像データである。同様に703は、ファイルサーバ「aaa.co.jp」に保存されているファイル名「aaa.asp」の1ページ目の画像データを表している。即ち、本実施形態では、予めLAN上のファイルサーバに保存されているファイルであり、S203にてアクセス情報の取得が行われた画像データを表している。
【0052】
図7(c)は、外部装置において、図7(b)に示されたレイアウト情報を元に、各種画像データの取得を行い、各種グラフィックスデータと合成した結果を示している。
以上が、図6で説明した画像データの表示順とその画像に関連付けされた装置使用者の操作情報から、外部装置に出力される画像データと各種グラフィックスデータ、及びレイアウト情報についての説明である。
【0053】
なお、本実施形態では、レイアウト情報の生成、出力を1ページに配置する画像データがそろったタイミングで生成、出力するようにしているが、すべての画像データの表示が終了した際に一括で生成、出力するようにしてもよい。
また、本実施形態では、記録として残す画像、及びレイアウト情報を外部装置に出力する旨記載しているが、これらの画像や情報は、個別の外部装置に出力してもよいし、同一の装置に出力してもよいことは言うまでもない。また、出力先をファイルサーバのようなデータを保存する装置だけではなく、印刷機能を有するプリンタに出力してもよい。その場合、プリンタはレイアウト情報に基づいて他のファイルサーバ、或いは内蔵する記憶媒体に記憶されている画像データをアクセス取得し、プリンタで合成して印刷してもよい。
【0054】
また、画像表示装置101にて表示する画像情報が、複合機のスキャナで読み取られ、複合機内に保存されている情報であってもよい。その場合、画像表示装置101でのレイアウト情報の出力先に同一の複合機を指定することで、複合機に保存されている高解像度の画像情報を使用することで、印刷時の画質向上が図れるという効果が期待できる。
【0055】
(その他の実施形態)
本発明の目的は、第1の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し、実行することによっても達成される。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0056】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、ハードディスク、光ディスク、CD、磁気テープ、メモリカード、DVD等を用いることができる。また、コンピュータが読み出したプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0057】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【符号の説明】
【0058】
101 画像表示装置、102 画像入力部、103 画像情報取得部、104 画像表示部、105 操作情報入力部、106 時刻管理部、107 操作部、108 アクセス情報検出部、109 画像出力部、110 レイアウト情報生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの入力を受け付け、表示画像を生成する画像入力手段と、
前記画像入力手段により生成された表示画像を表示装置に表示する画像表示手段と、
前記画像入力手段により生成された表示画像を画像情報として出力する画像出力手段と、
前記画像出力手段により出力した画像情報の表示順に基づいたレイアウト情報を生成して出力するレイアウト情報生成手段と
を備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記レイアウト情報生成手段は、外部に接続された装置に対して生成したレイアウト情報から、前記画像出力手段により出力された画像情報のレイアウトを指示することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記画像出力手段での画像情報の出力先となる装置と、前記レイアウト情報生成手段でのレイアウト情報の出力先となる装置とが同一であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記画像入力手段に入力される画像へアクセスするためのアクセス情報検出手段を更に有し、
前記レイアウト情報生成手段は、前記アクセス情報検出手段によりアクセス情報が検出された場合、そのアクセス情報からレイアウト情報を生成することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記アクセス情報検出手段により検出されたアクセス情報が示す装置と、画像情報及びレイアウト情報の出力先となる装置とが同一であることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記画像入力手段により生成された表示画像から画像情報を取得する画像情報取得手段を更に有し、
前記画像出力手段は、前記画像情報取得手段により取得された画像情報を出力先の装置に保存するように出力を行うことを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記画像出力手段は、前記画像情報取得手段により取得された画像情報を印刷機能を有する装置に出力して印刷することを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
【請求項8】
外部からの入力を受け付け、表示画像を生成する画像入力工程と、
前記画像入力工程において生成された表示画像を表示装置に表示する画像表示工程と、
前記画像入力工程において生成された表示画像を画像情報として出力する画像出力工程と、
前記画像出力工程において出力した画像情報の表示順に基づいたレイアウト情報を生成して出力するレイアウト情報生成工程と
を備えることを特徴とする画像表示方法。
【請求項9】
外部からの入力を受け付け、表示画像を生成する画像入力工程と、
前記画像入力工程において生成された表示画像を表示装置に表示する画像表示工程と、
前記画像入力工程において生成された表示画像を画像情報として出力する画像出力工程と、
前記画像出力工程において出力した画像情報の表示順に基づいたレイアウト情報を生成して出力するレイアウト情報生成工程と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−255941(P2012−255941A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−129448(P2011−129448)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】