説明

界面活性剤で増強された迅速放出の殺虫剤粒状物

本発明は、農業上活性な成分と界面活性剤を含浸させた粒状担体を提供する。本発明の組成物は従来法の粒状物より向上したその有効性を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に殺虫剤(pesticide)組成物に関し、更に特に殺虫剤を含む担体が処置すべき場所に散布される、固体の不活性な担体に固定された殺昆虫剤((insecticide)に関する。
【背景技術】
【0002】
ピレトリン類似化合物(pyrethroid)殺昆虫剤、例えばビフェントリン(bifenthrin)及びパ−メトリン(permethrin)を、不活性な担体上に配して含む組成物は、担体のバイオダク(BIODAC)[グランテク社(GranTek Inc.,Granger,Indiana46530)から入手できる]を用いて散布粒状物として処方した場合、他の粒状担体、例えば南京豆の殻、粉砕したトウモロコシの穂軸、及び他の不活性物を使用した場合と比べて、許容できる有効性のないことが知られている。これは本発明者の観察、即ちある種のピレトリン類似化合物はバイオダク無機/有機マトリックスに強く結合し、土壌に散布した時ピレトリン類似化合物はゆっくり及び/または不完全にしか遊離されない、かくして単位面積あたりの活性化合物の量が所望より少なく、従って有効性及び効果が低下するという観察からそのように思える。しかしながらバイオダク粒状物が他の不活性な担体よりもある優れた点を有するから、その殺昆虫剤の結合にまつわる貧弱な遊離性と関連した制約を克服することは有利であろう。
【0003】
本発明者は、バイオダク粒状物上にビフェントリン及びパ−メトリンと一緒に界面活性剤を(最終坦持生成物の全重量に基づいて約4−約12重量%の界面活性剤量で)存在させると、界面活性剤を用いないでバイオダク粒状物をピレトリンと組み合わせた類似の組成物と比べて殺昆虫剤の活性が向上することを発見した。この効果はすべての殺虫剤に及ぶ。
【0004】
界面活性剤を含む農業上の噴霧しうる処方物はよく知られている。そのような処方物において、界面活性剤は、活性成分の粒子を濃縮形でまたは噴霧前の希釈時に湿らし且つ分散させ、そして目標の表面を殺虫剤噴霧物で濡らして目標物をより効果的に被覆させることができる。従来法は、無水の粒状物状態で適用することが意図された粒状物組成物に界面活性剤を含ませるいくつかの例を提示している。例えば、特許文献1は、溶融したコーティング物質、例えばワックスを用いて耐摩耗性の粒状物を作る方法を開示している。更にこれは、殺虫剤の、ワックス、殺虫剤、不活性担体のマトリックスからの遊離速度を制御しまたは減じるための「ワックス可溶性界面活性剤」の使用も議論している。特許文献2は、芝生成育場所において、所望の芝生種の存在下に望ましくない芝生または雑草種を選択的に駆除する方法を提示している。この方法は、芝生の成育地に、除草有効量のイソキサゾ−ル(isoxazole)化合物を散布することを含んでなる。
【0005】
本発明によれば、界面活性剤の存在は、1つまたはそれ以上のピレトリン類似化合物をバイオダク粒状物上に配して含んでなる粒状殺虫剤の有効性を、活性殺虫剤のその環境への遊離を促進することによって非常に改善する。殺昆虫剤は、一度不活性な粒状担体から遊離されると、その望ましい効果、例えば昆虫の死滅を全うする。即ち本発明のある好適な形の粒状物は殺虫剤、セルロースに基づく担体、及び界面活性剤を含む。
【特許文献1】米国特許第5750130号
【特許文献2】米国特許第6004904号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の1つの目的は、「散布粒状物」として使用できるように設計された許容できる有効な坦持ビフェントリン処方物を提供することである。従来ビフェントリンは、バイオダク上に処方した場合、望ましくない昆虫の駆除に関して、他の処方物形のビフェントリンほど効果的でなかった。即ち、ビフェントリンはバイオダク粒状マトリックスに対して異常な親和性を有していると思われる。それは、粒状マトリックス内にがっちりと結合しているために、粒状物から遊離して働かねばならない環境に入ることができない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
今回、ある界面活性剤はビフェントリンの、不活性な担体バイオダクへの親和性/結合力を抑えることが発見された。即ち効果的にビフェントリンを遊離する量の界面活性剤を粒状処方物に導入すれば、その活性が許容できる量まで高められる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明者は、約5−15%の界面活性剤を約0.05−0.5%のピレトリン類似化合物殺昆虫剤とともに粒状物に添加することにより、ピレトリン類似化合物の活性が許容できるレベルまで回復されることを発見した。更に本発明者は、(重量基準で)等量の有機流体を界面活性剤の代わりに用いる場合、処方物の殺昆虫活性が減じられることも発見した。本発明者は、ピレトリン類似化合物殺昆虫剤をバイオダク粒状物と組み合わせて許容できる有効な殺昆虫剤処方物を与えるのに有効な界面活性剤の好適な種類が非イオン性界面活性剤であることを突止めた。特に有用な非イオン性界面活性剤はアルコ−ルエトキシレ−ト、脂肪族アミンエトキシレ−ト、ポリグリコ−ル脂肪酸エステル、及びノニルフェノ−ルエトキシレ−トを含むアルキルフェノ−ルエトキシレ−ト、及び他の界面活性剤を包含する。
【0009】
(発明の説明)
本発明は、好ましくは活性な殺虫剤物質(ある場合にはビフェントリン、またはビフェントリンを製造する使用品(「MUP」))を、前述した種類の1つに入る適当な界面活性剤、またはいずれか他の界面活性剤に溶解することによって行なわれる。好適な界面活性剤は取り扱いやすいために室温で液体のものである。しかしながら本発明は室温で固体である界面活性剤も、適当な有機溶媒または水に溶解または分散させて使用することができる。即ち、すべての水に溶解または分散しうる界面活性剤は、本発明の殺虫剤粒状物を与えるのに有用である。
【0010】
本発明による他の界面活性剤及び農業上活性な物質及びセルロース担体と組み合わせて使用しうる物質は、両性/双性イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、及び随意の成分を含む。
【0011】
本発明に有用な両性界面活性剤は、少なくとも1つの陰イオン性及び1つの陽イオン性基を含む界面活性剤として記述でき、pHに依存して酸または塩基のいずれかとして働くことができる。これらの化合物のいくつかは、ヘテロ環式第2級及び第3級アミンの脂肪族誘導体である。この脂肪族基は直鎖でも分岐鎖でもよく、脂肪族置換基の1つは炭素数約6−約20、好ましくは8−18であり、少なくとも1つは陰イオン性の水に可溶化する基、例えばカルボキシ、ホスホネ−ト、ホスフェ−ト、スルフォネ−ト、サルフェ−トを含む。
【0012】
双性イオン性界面活性剤は、すべてのpHにおいて双性イオン性である同一の分子内に+と−の電荷を有する界面活性剤として記述される。双性イオン性界面活性剤は、ベタイン及びサルタインにより最も良く例示できる。双性イオン性化合物は、一般に第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、または第3級スルホニウム残基を含む。第4級化合物における陽イオン性原子は、ヘテロ環式環の一部であってよい。これらの化合物のすべてには、少なくとも1つの、炭素数約6−20、好ましくは8−18の直鎖または分岐鎖脂肪
族基及び少なくとも1つの、陰イオン性の水に可溶化する基、例えばカルボキシ、スルフォネ−ト、サルフェ−ト、ホスフェ−ト、またはホスホネ−トを含む少なくとも1つの脂肪族置換基が存在する。
【0013】
適当な両性及び双性イオン性界面活性剤の例は、アルキルが炭素数6−約20のアルキル基を表すアルキルアンフォカルボキシグリシネ−ト(amphocarboxyglycinates)及びアルキルアンフォカルボキシプロピオネ−ト、アルキルアンフォジプロピオネ−ト、アルキルモノアセテート、アルキルジアセテ−ト、アルキルアンフォグリシネ−ト、アルキルアンフォプロピオネ−トの、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは置換アンモニウム塩を含む。他の適当な界面活性剤は、アルキルイミノモノアセテ−ト、アルキルイミノジアセテ−ト、アルキルイミノプロピオネ−ト、アルキルイミノジプロピオネ−ト、及び炭素数12−18のアルキルアンフォプロピルスルホネ−ト、アルキルベタイン及びアルキルアミドアルキレンベタイン及びアルキルサルタイン及びアルキルアミドアルキレンヒドロキシスルホネ−トを含む。
【0014】
本発明で使用しうる陰イオン性界面活性剤は、分子構造中に長鎖の炭化水素疎水性基及びカルボキシレ−ト、スルフォネ−ト、サルフェ−ト、またはホスフェ−トのような塩を含む親水性基を含む界面活性剤化合物である。この塩はそのような界面活性剤のナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、鉄、アンモニウム及びアミン塩であってよい。
【0015】
陰イオン性界面活性剤は、分子構造に、炭素数8−22のアルキルまたはアルカリ−ル基及びスルホン酸または硫酸エステル基を有する有機硫酸性反応生成物のアルカリ金属、アンモニウム及びアルカノ−ルアンモニウム塩を含む。
【0016】
そのような陰イオン性界面活性剤の例は、水溶性の塩及びアルキル基の炭素数が8−22のアルキルベンゼンスルホネ−トの塩、アルキル基の炭素数が8−22及びエ−テル基のエチレンオキシドが約2−約9モルのアルキルエ−テルサルフェ−トの混合物を含む。言及しうる他の陰イオン性界面活性剤は、アルキルスルホサクシネ−ト、アルキルエ−テルスルホサクシネ−ト、オレフィンスルホネ−ト、アルキルサルコシネ−ト、アルキルモノグリセリドサルフェ−ト及びエ−テルサルフェ−ト、アルキルエ−テルカルボキシレ−ト、パラフィンスルホネ−ト、モノ及びジアルキルホスフェ−トエステル及びエトキシル化誘導体、アシルメチルタウレ−ト、脂肪酸石鹸、コラ−ゲンヒドロシレ−ト(hydrosylate)誘導体、スルホアセテ−ト、アシルラクテ−ト、アリ−ロキシドジスルホネ−ト、スルホサクシンアミド、ナフタレン−ホルムアルデヒド縮合物などを含む。アリ−ル基は、一般に1つまたは2つの環を含み、アルキルは一般に炭素原子8−22を含み、またエ−テル基は一般にエチレンオキシド(EO)及び/またはプロピレンオキシド(PO)、好ましくはEOが1−9モルの範囲である。
【0017】
選択できる特別な陰イオン性界面活性剤は、線状アルキルベンゼンスルホネ−ト、例えばデシルベンゼンスルホネ−ト、ウンデシルベンゼンスルホネ−ト、ドデシルベンゼンスルホネ−ト、トリデシルベンゼンスルホネ−ト、ノニルベンゼンサルフェ−ト及びこれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム、トリエタノ−ルアンモニウム及びイソプロピルアンモニウム塩を含む。
【0018】
非イオン性界面活性剤は、厳密(critical)でないが、親和性、有効性、及び経済性に基づいて一般に選択される公知の非イオン性界面活性剤のいずれかであってよい。
【0019】
有用な非イオン性界面活性剤の例は、平均の親水性疎水性バランス(HLB)が約4−
約14、好ましくは約7.5−約12.5を有する疎水性残基とエチレンオキシドとの縮合物を含む。この界面活性剤は、エチレンオキシドがアルコ−ルのモル当たり約2−約40、好ましくは約2−約9である、エトキシル化された直鎖または分岐鎖のいずれかの炭素数約8−約24の第1級または第2級脂肪族アルコ−ルを含む。
【0020】
他の適当な非イオン性界面活性剤は、炭素数約6−約12のアルキルフェノ−ルの、約3−約30モル、好ましくは約5−約14モルのエチレンオキシドとの縮合生成物を含む。
【0021】
多くの陽イオン性界面活性剤は技術的に公知であり、少なくとも1つの炭素数が約10−24の長鎖アルキル基を有するほとんどいずれかの陽イオン性界面活性剤が本発明で随時使用するのに適当である。
【0022】
随意の成分及び随意の界面活性剤は、セルロース性担体との混合前、中、または後に農業上活性な物質に添加できる。
【0023】
農業上活性な物質
本明細書及び特許請求の範囲で使用されるような「農業上活性な物質」とは、1)一般に望ましくないとされている葉へ散布する時にそのような葉の寿命及び/または再生力に悪影響する、及び2)昆虫の成育する附近へ散布する時にそのような昆虫の寿命及び/または再生力に悪影響する、及び3)殺虫性(殺昆虫性または除草性を含む)及び/または殺菌性を有するとして同業者が認めている、いずれかの化学物質を意味する。この定義には、限定するわけではないが、化学物質2,4,5−T、アセフェ−ト(Acephate)、アセタミプリド(Acetamiprid)、アクリナトリン(Acrinathrin)、アルジカ−ブ(Aldicarb)、アミトラズ(Amitraz)、アミトロ−ル(Amitrole)、砒素及びその化合物、ベンジオカ−ブ(Bendiocarb)、ベンフレセ−ト(Benfuresate)、ベンスルフロン(Bensulfuron)メチル、ベンタゾン(Bentazone)、BHC、2,4−Dビテルタノ−ル(Bitertanol)、ブタミフォス(Butamifos)、ブチレ−ト(Butylate)、カデュサフォス(Cadusafos)、カプタフォ−ル(Captafol)(Difolatan)、カプタン(Captan)、カルバリル(Carbaryl)シノメチオナト(Chinomethionat)、クロルフェンビンフォス(Chlorfenvinfos)、クロルフルアズロン(Chlorfluazuron)、クロリムロン(Chlorimuron)エチル、クロルメクアト(Chlormequat)、クロロベンジレ−ト(Chlorobenzilate)、クロルプロファン(Chlorpropham)、クロルピリフォス(Chlorpyrifos)、シンメチリン(Cinmethylin)、クロフェンテジン(Chlofentezin)、銅テレフタレ−ト三水和物、シアニド化合物、シフルトリン(Cyfluthrin)、シハロトリン(Cyhalothlin)、シヘキサチン(Cyhexatin)、シパ−メトリン(Cypermethrin),シプロコナゾ−ル(Cyproconazole)、シロマジン(Cyromazin)、ダミノジド(Daminozide)、DCIP、DDT(DDD、DDEを含む)、デルタメトリン(Deltamethrin)、デメトン(Demeton)、ジアジノン(Diazinon)、ジカンバ(Dicamba)、ジクロフルアニド(Dichlofluanide)、ジクロルボス(Dichlorvos)、ジクロメジン(Diclomezine)、ジコフォ−ル(Dicofol)(Kelyane)、ジエルドリン(Dieldrin)(Aldrinを含む)、ジエトフェンカ−ブ(Diethofencarb)、ジフェノコナゾ−ル(Difenoconazole)、ジフェンゾクアト(Difenzoquat)、ジフルベンズロン(Diflubenzuron)、ジメチピン(Dimethipin)、ジメトエ−ト(Dimethoate)、ジメチルビンフォス(Dimethylvinfos)、エジフェンフォス(Edifenphos)、エンドリン(Endrin)、EPN、EPTC、エスプロカ−ブ(Esprocarb)、エチオフェンカ−ブ(Ethiofencarb)、エトフェンプロクス(Ethfenprox)、エトプロフォス(Ethoprophos)、エトキシクイン(Ethoxyquin)、エトベンザニド(Etobenzanide)、エトリムフォス(Etrimfos)、フェナリモ−ル(Fenarimol)、フェンブタチン(Fenbutatin)オキシド,フェニトロチオン(Fenitrothion)、フェノブカ−ブ(Fenobucarb)、フェンピロキシメ−ト(Fenpyroximate)、フェンスルホチオン(Fensulfothion)、フェンチオン(Fenthion)、フェンバレレ−ト(Fenvalerate)、フルシトリネ−ト(Flucythrinate)、フルフェノクスロン(Flufenoxuron)、フルオロイミド(Fluoroimide)、フルシラゾ−ル(Flusilazole)、フルスルファミド(Flusulfamide)、フルトラニル(Flutolanil)、フルヴァリネ−ト(Fluvalinate)、フォセチル(Fosetyl)、フォスチアゼ−ト(Fosthiazate)、グルフォシネ−ト(Glufosinate)、グリフォセ−ト(Glyphosate)、グチオン(Guthion)、ハルフェンプロクス(Halfenprox)、ヘプタクロル(Heptachlor)(ヘプタクロルエポキシドを含む)、ヘキサフルムロン(Hexaflumuron)、ヘキシチアゾクス(Hexythyazox)、イマザリル(Imazalil)、イマゾスルフロン(Imazosulfuron)、イミベンコナゾ−ル(Imibenconazole)、イミノクタジン(Iminoctadine)、イナベンフィド(Inabenfide)、無機ブロミド、イプロジオン(Iprodione)、イソフェンフォス(Isophenphos)、イソプロカ−ブ(Isoprocarb)、鉛及びその化合物、レナシル(Lenacil)、マラチオン(Malathion)、マレイン酸ヒドラジド、MCPA(フェノチオ−ルを含む)、メパニピリム(Mepanipyrim)、メフェナセト(Mephenacet)、メプロオニル(Mepronil)、メタミドフォス(Methamidophos)、メチカ−ブ(Methicarb)、メトプレン(Methoprene)、メトキシクロル(Methoxychlor)、メトラクロル(Metolachlor)、メトリブジン(Metribuzin)、ミレクス(Mirex)、ミクロブタニル(Myclobutanil)、ニテンピラム(Nitenpyram)、オキサミル(Oxamyl)、パクロブトラゾ−ル(Paclobutrazol)、パラチオン、パラチオン−メチル、ペンシクロン(Pencycuron)、ペンジメタリン(Pendimethalin)、ペルメトリン(Permethrin)、フェントエ−ト(Phenthoate)、フォサロン(Phosalone)(ルビトクス(Rubitox))、フォキシム(Phoxim)、ピクロラム (Picloram)、ピリミカ−ブ(Pirimicarb)、ピリミフォス(Pirimiphos)メチル、プレチラクロル(Pretilachlor)、プロヘキサジオン(Prohexadione)、プロパモカ−ブ(Propamocarb)、プロピオコナゾ−ル(Propioconazole)、プロチオフォス(Prothiofos)、ピラクロフォス(Pyraclofos)、ピラゾキシフェン(Pyrazoxyfen)、ピレトリンス(Pyrethrins)、ピリンダベン(Pyrindaben)、ピリデ−ト(Pyridate)、ピリフェノクス(Pyrifenox)、ピリミジフェン(Pyrimidifen)、ピリプロキシフェン(Pyriproxyfen)、キナルフォス(Quinalphos)、キンクロラク(Quinclorac)、セトキシジム(Sethoxydim)、シラフルオフェン(Silafluofen)、テブコナゾ−ル(Tebuconazole)、テブフェノジド(Tebufenozide)、テブフェンピラド(Tebufenpyrad)、テクロフタラム(Tecloftalam)、テフルトリン(Tefluthrin)、テルブフォス(Terbufos)、テニルクロル(Thenylchlor)、チオベンカ−ブ(Thiobencarb)、チオメトン(Thiometon)、トラロメトリン(Tralomethrin)、トリアジメノ−ル(Triadimenol)、トリベヌロン(Tribenuron)メチル、トリクラミド(Trichlamide)、トリクロルフォン(Trichlorfon)、トリクロフォス(Triclofos)メチル、トリシクラゾ−ル(Tricyclazole)、トリフルミゾ−ル(Triflumizole)、及びバミドチオン(Vamidothion)が包含される。
【0024】
農業上補助剤
補助剤は、しばしば農業上活性な物質の一成分として使用され、特別な機能を担うべく設計された化学物質であり、湿潤剤、散布剤、付着剤、蒸発低減剤、揮発低減剤、緩衝剤、乳化剤、分散剤、噴霧飛散減少剤、及び泡立ち低減剤を含む。1つの補助剤がこれらのすべての機能を果たすことはできないが、しばしば異なる、親和性のある補助剤を組合わせて同時に多機能を発揮せしめる。即ち補助剤は多種な化学物質群である。「補助剤」の意味には、噴霧タンクに添加して殺虫剤の性能、噴霧混合物の物理性、またはその両方を改善するために添加されるいずれかの物質が含まれる。
【0025】
噴霧による適用は、多分殺虫剤がその能力発現過程において遭遇する一連の事象に関して最大の弱点の部分である。幾人かの研究者は、殺虫剤の効き目の70%までが噴霧による適用の有効性に依存していると述べている。適当な補助剤の選択は、殺虫剤の安定性、溶解性、非親和性、懸濁性、発泡性、ドリフト(drift)、蒸発、揮発、劣化、付着性、浸透性、表面張力、及び被覆性と関連した噴霧散布の問題を減じ、または皆無にさえして、全体の殺虫剤の効果及び有効性を改善することができる。
【0026】
界面活性剤補助剤は、噴霧滴の表面張力を物理的に変える。殺虫剤がその機能を適切に果たすために、噴霧滴は葉を湿らし、一枚の葉について葉の全体に広がらなければならない。界面活性剤は殺虫剤の被覆を拡大し、害虫の薬剤への接触を増大させる、適切な濡れと広がりがなければ、噴霧滴はしばしば葉の表面からこぼれ落ち、これを適切に被覆することができない。そのような物質は殺虫剤の吸収、乳化、分散、広がり、付着、濡れ、または浸透の性質を向上させる。界面活性剤は最もよく除草剤と一緒に使われて、葉のワックス様の外層上に広がり、葉の表面に存在する小さな毛を通してそれに浸透させる。
【0027】
界面活性剤補助剤は陰イオン性、陽イオン性、または非イオン性であってよいけれど、非イオン性界面活性剤は最も普通に使用できる。「多目的」の非イオン性界面活性剤はアルコール及び脂肪酸からなり、電荷を持たず、多くの殺虫剤と親和性がある。ある種の他の界面活性剤は陽イオン(+荷電)または陰イオン(−荷電)であり、ある状態で且つある物質とともに使用される特別な補助剤である。陰イオン性界面活性剤は多くは酸または塩と一緒に使用され、分散剤及び親和剤としてより多く分類され且つ使用される。陽イオン性界面活性剤はそう頻繁には使用されないが、1つの群、即ちエトキシル化脂肪族アミンは時に除草剤グリフォセ−ト(glyphosate)と共に使用される。
【0028】
シリコーンに基づく界面活性剤は、その優れた広がり性のために評判が高まっている。これらの界面活性剤のいくつかは非イオン性界面活性剤(NIS)及びシリコーンのブレンドであるが、その他は完全にシリコーンである。NISとシリコーン界面活性剤の組み合わせは植物への吸収を向上させるから、散布と降雨間の時間が短くてもよい。一般に2種類の有機シリコーン界面活性剤、即ち水に可溶なポリエ−テル−シリコ−ン及び油に可溶なアルキル−シリコ−ンが存在する。アルキル−シリコ−ン界面活性剤は、ポリエ−テル−シリコ−ン種と違って、油基剤の噴霧剤、例えば昆虫の駆除に使用されるド−マント(dormant)及び夏油(summer oil)噴霧剤において良く機能する。アルキル−シリコ−ンが増した油噴霧剤は、殺昆虫活性を最大にし、殺虫剤の使用割合をかなり低量にすることさえでき、その作物の葉への残留を低減させる。
【0029】
付着補助剤は固体粒子の、目的の表面への付着を向上させる。これらの補助剤は、灌漑または雨の間に洗い落とされる殺虫剤の量を減じることができる。付着剤は、殺虫剤の蒸発を減じ、また殺虫剤の紫外線(UV)劣化を幾分遅くさせることができる。多くの補助剤は広がり剤−付着剤として処方されて、湿潤剤と付着剤を含む一般的な目的の生成物としうる。
【0030】
延命剤(extender)補助剤は、殺虫剤を目的の地域により長く保持させ、その蒸発を遅くし、UV劣化を防止させることにより、付着剤補助剤のように振る舞う。
【0031】
植物浸透性界面活性剤は、いくつかの殺虫剤の植物への浸透を高める分子系を有する。この種の界面活性剤は、殺虫剤をある種の植物へ浸透させるが、他の植物へはさせない。組織的除草剤、オ−キシン型除草剤、及びいくつかの移動しうる殺菌剤は、高められた浸透の結果としてその活性が向上する。
【0032】
親和性剤補助剤は、殺虫剤を液体肥料または他の殺虫剤と組み合わせた時、特に組合わせ物が物理的または化学的に非親和性の時、例えば塊及び/または不均一な分布が噴霧タンク中で起こる時に、特に有用である。親和性剤はそのような状態と関連した問題を排除することができる。
【0033】
緩衝剤またはpH改変剤補助剤は、一般に殺虫剤のpHがpHを比較的一定値で安定化させることにより約7.0を越える場合に遭遇する殺虫剤のアルカリ性加水分解と関連した問題を防止させるために使用される。噴霧混合物の極端なpH値は、いくつかの殺虫剤を時期早尚的に劣化させてしまう。これは特に有機ホスフェ−ト殺昆虫剤の場合に真実であるが、いくつかの除草剤はアルカリ性状態(pH>7)において数時間または数分で不活性な物質に劣化してしまう。例えば殺昆虫剤シゴン(Cygon)(ジメトエ−ト)は、pH9の水に混ぜた時、丁度48分でその害虫駆除力を50%失う。しかしながら、pH6において、それはその程度まで劣化が進むのに12時間を要する。一方スルホニル尿素(SU)除草剤は、pHが7以下でより迅速に劣化する傾向がある。低pHにおいて、除草剤2,4−Dは電荷を持たない分子である。より高pHにおいて、2,4−Dはより陰イオン性になる、または負に荷電する傾向があり、これがその環境における動き(movement)に影響を与える。葉の被覆剤はしばしば高pHを有するが、これはある除草剤の場合貧弱な性能にしてしまう。緩衝化または酸性化補助剤の使用は、噴霧溶液のpHを安定化させまたは低下させ、使用する殺虫剤の安定性を改善する。
【0034】
鉱物制御補助剤は多くの殺虫剤の効果を低下させる噴霧水中の水硬化鉱物と関連する問題を遮蔽するために使用される。鉱物イオン、例えばカルシウム、マグネシウム、塩及び炭酸塩は通常硬水中に見出だされる。これらのイオンはいくつかの殺虫剤、特に塩形成除草剤、例えばラウンドアップ(RoundupTM)(グリホセ−ト)、ポ−スト(PoastTM)(セトキシジム)、パ−ス−ト(PursuitTM)(イマゼタピル)、及びリバティ−(LibertyTM)(グルフォシネ−ト)の活性成分と結合し、貧弱な雑草駆除しかもたらさない。水調整補助剤の使用は、硬水鉱物に、除草剤よりもむしろ他の物質と結合する何かを付与する。更にいくるかのアンモニウムサルフェ−トに基づく補助剤は硬水の問題を相殺させるために使用できる。
【0035】
ドリフト遅延剤補助剤は、目標の場所から他へ押し流されてしまう傾向のある直径100ミクロンまたはそれ以下の小滴を有する小滴寸法の関数がドリフトであるから、平均の小滴寸法を増大させて殺虫剤の目標地への配置を改善することができる。
【0036】
消泡剤補助剤は、使用する界面活性剤及び噴霧タンクの撹拌系の種類に由来するいくつかの噴霧タンク中にしばしば存在する泡または上部泡立ちを制御するために使用される。
そのような状態はしばしば少量の泡立ち禁止剤の添加により減少または排除できる。
【0037】
増粘剤補助剤は、目標の場所に噴霧した後のドリフトまたはゆっくりした蒸発を抑制する噴霧混合物の粘度を増大させるものである。
【0038】
油に基づく補助剤は、特に雑草の駆除に対して、好評を得てきた。現在3種類の油に基づく補助剤が存在する:作物油、作物油濃厚物(COC)及び植物油。作物油補助剤は、パラフィンに基づく石油の誘導体である。作物油は一般に95−98%が油で、1−2%が界面活性剤/乳化剤である。作物油は殺虫剤噴霧物の、ワックス様の植物の表皮(cuticle)または昆虫の堅いキチン質殻(shell)のいずれかを通る殺虫剤噴霧物の浸透を促進させる。更に作物油は、低水溶性の除草剤、例えばポ−スト(セトキシジム)、フシレ−ド(FusiladeTM)(フルアジプロプ−ブチル)及びアトラジン(atrazine)の溶解を助けるのにも重要である。伝統的な作物油は、除草剤とよりも昆虫及び病気に関して普通使用されている。作物油濃厚物(COC)は作物油(80−85%)及び非イオン性界面活性剤(15−20%)のブレンドである。この混合物における非イオン性界面活性剤の目的は噴霧溶液中の油を乳化させ、全噴霧溶液の表面張力を低下させることである。植物油は、その親油性が高められたときに最良に働き、これを達成する1つの普通の方法は普通の種子油、例えば菜種油、大豆油、及び綿実油のエステル化による。メチル化された種子油(MSO)は、殺虫剤の浸透を向上させる点で、作物油濃厚物と性能が匹敵する。更にシリコ−ンに基づくMSOは、シリコ−ンの広がり能力の利点とMSOの浸透性の利点を合わせ持っている。
【0039】
特別な目的または有用性の補助剤は、混合及び適用、例えば噴霧溶液中の不純物、極限pH値、ドリフト、及び殺虫剤と液体肥料の間の親和性の問題と関連したある状態を相殺しまたは修正するために使用される。これらの補助剤は、酸性化剤、緩衝剤、水調整剤、抗泡立ち剤、親和性剤、及びドリフト抑制剤を含む。
【0040】
肥料に基づく補助剤、特に窒素に基づく液体肥料は、しばしば噴霧溶液に添加されて除草活性を向上される。研究は、アンモニウムサルフェ−トの、噴霧混合物への添加により、多数の死滅が難しい広葉雑草の除草活性を高めることを示している。アンモニウム窒素を含む肥料は、ある種の極性の、弱酸性除草剤、例えばアクセント(AccentTM)(ニコスルフロン)、バンベル(BanvelTM)(ジカンバ)、ブラザ−(BrazerTM)(アシフルオルフェン−ナトリウム(acifluorfen−sodium))、ラウンドアップ(グリフォセ−ト)、ベサグラン(BesagranTM)(ベンタゾン)、ポ−スト(セトキシジム)、パ−ス−ト(イマゼタピル)、及び2,4−Dアミンの有効性を向上させた。初期の肥料に基づく補助剤は、噴霧容量(2%)100ガロン当り17ポンドの(噴霧物級)アンモニウムサルフェ−ト(AMS)からなった。これらの補助剤の研究は、噴霧水が比較的多量のある硬水イオン、例えばカルシウム、ナトリウム、及びマグネシウムを含む場合、ラウンドアップの捕捉(uptake)が最も著しいことを示した。肥料中のイオンが硬水のイオンと結合し除草活性を高めると思われる。
【0041】
かくして本明細書及び特許請求の範囲で使用する場合、「農業上の補助剤」とは、殺虫剤技術の同業者が、殺虫剤の処方及び/または使用と関連して補助物質として有用である且つ上に概述した特別な種類に入るすべての物質を含むと認識されているいずれかの物質を意味する。
【0042】
少量の有機溶媒は、界面活性剤/ピレトリン溶液の流動性を増大させて本粒状物を作る過程を容易にするために使用しうる。本発明のある具体例において、ピレトリン/界面活性剤の溶液の調製後、粒状物を混合機中で混ぜながら、それをバイオダク粒状物に添加す
る。この過程中、各粒子がほかの他の粒子とほとんど同一の量で界面活性剤/ピレトリン溶液を吸収するように溶液を均一に分布させることが重要である。すべての液体が粒状物に吸収されるまで混合を継続する。好ましくは、最終組成物は、15%未満の液体を含むが、少なくとも5%の界面活性剤を含む。これらのパ−セントは、最終粒状物の全重量に基づく重量である。ピレトリン、界面活性剤、及び溶媒(存在させる場合)の相対量は、所望な量の活性成分及び工程の簡潔さを達成するために調整される。
【0043】
本方法はピレトリン類似化合物殺昆虫剤及びバイオダクを、特別な界面活性剤と組み合わせて記述してきたけれど、広範な界面活性剤及び農業上活性な物質に適用することができる。特に断らない限り、本明細書におけるすべての部及びパ−セントは重量によるものとする。
【実施例】
【0044】
組成物及び試験結果
ビフェントリン(ビフェントリン13%を含むMUPの0.77%)0.1%及び種々の界面活性剤組合わせ物及び/または不活性な有機希釈剤を含む16の粒状処方物を調製した。各粒状処方物は、バイオダク12/20粒状物88%、ビフェントリン0.77%、及び全界面活性剤/溶剤11.23%を含んだ。処方物の試験は、6%またはそれ以上の界面活性剤を含む粒状処方物が最大の昆虫駆除を達成することを示す。処方物のいくつかは、実験室及び田畑での試験において非常に良く機能した。実験室及び田畑での試験において良く機能しなかった処方物は、ほとんどまたは全然界面活性剤を含まない、例えば実施例1、2、4、5のものであった。
【0045】
表I及びIIは、バイオダク粒状物を用いて作ったいくつかの異なる処方物を特定する。
【0046】
【表1】

【0047】
【表2】

*バイオダク粒状物(12/20メッシュ)100gを、バリソフト(VARISOF
)222の5gをイソプロパノ−ル70gに溶解した溶液でスラリ−にすることにより、バリソフト222第4級アンモニウム化合物を用いて予備処理
【0048】
上の表の、タルスタ−SER MUP合成ピレトリン類似化合物として知られる物質はFMC社から入手した。エックスゾル(EXXSOL)D−110及びアロマチック (AROMATIC)200炭化水素溶媒として知られる物質は、エクソン・ケミカル社(Exxon Chemical Co.,Houston,Texas)から入手した。アドゲン(ADOGEN)442第4級アンモニム化合物として知られる物質はデグッサ・ゴ−ルドシュミット(DeGussa Goldschmidt,Hopewell,Virginia)から入手した。バリソフト222第4級アンモニム化合物として知られる物質はデグッサ・ゴ−ルドシュミットから入手した。カ−スプレ−(CARSPRAY)300第4級アンモニム化合物として知られる物質はデグッサ・ゴ−ルドシュミットから入手した。ト−ル油脂肪酸(TOFAL−5)として知られる物質は、アリゾナ・ケミカル社(Arizona Chemical Co.,Panama City,Florida)から得た。
【0049】
界面活性剤及びパ−メトリンを有する更なるバイオダク粒状物を作り、界面活性剤を含まないパ−メトリンを含んでなるバイオダク粒状物に対して試験し、更に非界面活性剤液体も含むパ−メトリンを含んでなるバイオダク粒状物に対しても試験した。粒状物を、制御された実験室条件下に、持ち込まれたレッド・ファイア(red fire)蟻、ソレノプシス・インビクタ(solenopsis invivta)に対して試験することにより、相対的な有効性を確かめた。界面活性剤を含む粒状物は界面活性剤のない粒状物より効果的であることが分かった。
【0050】
バイオダク粒状処方物の製造
パ−メトリン及び選択した界面活性剤または他の有機液体の溶液を、バイオダク12/20メッシュ粒状物上に、粒状生成物が0.1%のパ−メトリン活性成分及び種々の量の界面活性剤または液体を含むように吸収させた。ここでは界面活性剤を3つの割合で使用して、界面活性剤負荷量の、生成物の有効性に及ぼす効果を決定した。この割合は存在する粒状物及び液体の全合計重量に基づいて4、9、及び14重量%であった。非界面活性剤液体は、バイオダク粒状物に対して14%の割合で使用した。パ−メトリン及び界面活性剤(または液体)を含む粒状物の対照に、界面活性剤なしにパ−メトリン0.1%を含む粒状物を調製した。これは、工業用パ−メントリンをイソプロパノ−ルに溶解し、この溶液をバイオダク粒状物に適用し、次いで空気に48時間露呈してイソプロパノ−ルを完
全に蒸発させることにより達成した。最後に照合処理の検討に役立つパ−メトリンを含まない2つの組成物を調製して、蟻がパ−メトリンの不在下の試験条件下に生きたままでいることを確認した。
【0051】
【表3】

【0052】
【表4】

【0053】
蟻の生物検定に対する一般法
深さ1/4インチ、表面積12.5平方インチである丸いアルミニウムパンを試験に使用した。ガラス繊維のろ紙を各パンの底に置いた。試験すべき粒状物を、ミリグラム単位の精度で各パンに秤取り、パンの底表面に均一に分布させた。次いでこのろ紙パッドを水3.5gで飽和させ、酢酸セルロースのシートで被覆した。30分間放置した後、20匹の生きたファイア蟻をパンに入れ、逃げないように蓋をした。1、2、及び4時間後に、死滅数を数えた。各組成物をパン当り30mg(「低」)及び50mg(「高」)の2つの処理割合で試験した。各組成物/処理割合で5回反復し、平均死滅度をそれぞれ計算した。各試験に対する平均死滅度を下表に示し、死んだ蟻のパ−セントで特定した。
【0054】
【表5】

【0055】
【表6】

【0056】
【表7】

【0057】
かくして蟻の試験結果の比較から、界面活性剤の存在は殺昆虫剤の効果を非常に向上さ
せることが明らかである。
【0058】
以上、本発明をある好適な具体例に関して記述し且つ開示してきたけれど、これと同等の改変及び変更は、本明細書及び特許請求の範囲を読み且つ理解した時、同業者にとって明白になるであろうという事実を考慮しなければならない。本開示は、いずれかの従属特許請求項の特徴及び/限定を、単独でまたは他の従属特許請求項のいずれか1つまたはそれ以上の特徴及び/限定と、独立特許請求項のいずれか1つまたはそれ以上の特徴及び/限定と、元テキストにおいて読まれた且つ対応して改変されたいずれかの従属特許請求項に適用された残りの独立特許請求項と組合わせて包含することを含めて、種々の特許請求項のいずれか1つの、残りの請求項のいずれか1つまたはそれ以上とのいずれかの組合わせによって定義される関連事項を包含する。これは独立特許請求項のいずれか1つまたはそれ以上の特徴及び/限定の、改変された独立特許請求項に至る他の独立特許請求項のいずれか1つまたはそれ以上の特徴及び/限定と、元テキストにおいて読まれた且つ対応して改変されたいずれかの独立特許請求項に適用された残りの従属特許請求項との組合わせも包含する。従って、ここに開示された本発明は、本明細書の前述した及び他の内容に関して、すべてのそのような改変及び変化を包含することが意図され、特許請求の範囲によってだけ限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)セルロ−ス粒状担体85−97重量%、
b)少なくとも1つの農業上活性な成分0.01−10重量%、
c)少なくとも1つの界面活性剤1−15重量%、
を含んでなる、但しこれらすべての重量%は最終粒状組成物の全重量に基づくパ−セントとして表示されている、殺虫剤として有効な物質の組成物。
【請求項2】
該農業上活性な成分が殺昆虫剤である、請求項1の組成物。
【請求項3】
該殺昆虫剤がピレトリン類似化合物である、請求項2の組成物。
【請求項4】
該ピレトリン類似化合物がピレトリン及びビフェントリンからなる群から選択される、請求項3の組成物。
【請求項5】
該少なくとも1つの界面活性剤が融点50℃未満の非イオン性界面活性剤を含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項6】
界面活性剤(単数または複数)がノニルフェノ−ルエトキシレ−ト、脂肪族アルコ−ルエトキシレ−ト、または脂肪族アミンエトキシレ−トから選択される非イオン性界面活性剤である、請求項1の組成物。
【請求項7】
d)少なくとも1つの農業上の補助剤を更に含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項8】
a)セルロ−ス粒状担体を準備し、
b)少なくとも1つの農業上活性な成分を準備し、
c)少なくとも1つの界面活性剤を準備し、
d)該界面活性剤及び該農業上活性な成分を、該セルロース粒状担体物質と一緒にする、
工程を含んでなる、殺虫剤として有用な粒状組成物の製造法。
【請求項9】
該セルロ−ス粒状担体が該存在する物質の全重量に基づいて約85−97重量%のいずれかの量で存在する、請求項8の方法。
【請求項10】
該少なくとも1つの農業上活性な成分が該存在する物質の全重量に基づいて約0.01−10重量%のいずれかの量で存在する、請求項8の方法。
【請求項11】
該少なくとも1つの界面活性剤が該存在する物質の全重量に基づいて約1−15重量%のいずれかの量で存在する、請求項8の方法。
【請求項12】
該担体を、該少なくとも1つの農業上活性な成分及び該少なくとも1つの界面活性剤からなる群から選択される成分のいずれかと一緒にする前に、
e)少なくとも1つの補助剤を準備する、
工程を更に含んでなる請求項8の方法。
【請求項13】
該農業上活性な成分及び該界面活性剤が該セルロース粒状物と一緒にする時液体形である、請求項8の方法。
【請求項14】
請求項1の組成物を地面に適用する、害虫の駆除法。
【請求項15】
請求項1の組成物を葉に適用する、害虫の駆除法。
【請求項16】
請求項1の組成物を害虫の成育場所に適用する、但し農業上活性な成分がピレトリン類似化合物であり且つ害虫が昆虫である、害虫の駆除法。

【公表番号】特表2007−516268(P2007−516268A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545717(P2006−545717)
【出願日】平成16年12月6日(2004.12.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/040731
【国際公開番号】WO2005/060756
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(501269166)ハンツマン・ペトロケミカル・コーポレーシヨン (5)
【Fターム(参考)】