畜産用収容システム及び構成要素
使い捨て動物収容用ケージ及びモジュール式ラックユニットを含む動物収容システム及び構成要素が提供される。また、動物収容システムの構成要素を組み立てるため及びこれを使用するための方法が提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
動物を収容するための収容システム及び構成要素が本出願において説明されている。このシステム及び構成要素は畜産において特に動物を飼育、繁殖、観察及び研究するために有益である。
【0002】
本特許出願は、それぞれ2004年12月13日及び2005年6月14日及び2005年9月16日に提出され、「動物収容システム及び構成要素」と題し、発明者としてThomas Perazzo及びDee Congerを指名し、それぞれ代理人整理番号第INO−1001−PV、INO−1001−PV2及びINO−1001−PV3によって指定される米国暫定特許出願第60/635,756号、60/690,811号及び60/717,826号の利益を主張する。本特許出願は、また、各々2005年11月7日に提出され、「畜産用収容システム及び構成要素」と題し、発明者としてThomas Perazzo及びDee Congerを指名し、それぞれ代理人整理番号第INO−1001−PV4及びINO−1001−PV5によって指定される米国暫定特許出願第60/734,229号及び60/734,189号の利益を主張する。上記の特許出願の各々の内容及び主旨は、組込みを規定する管轄区において、全ての本文及び図面を含む、、その全体が参照をもって本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
動物収容システムは、動物の輸送、繁殖及び飼育など多様な用途に利用される。システムに収容される動物は、しばしば、げっ歯類など実験用動物であり、この種の動物は飼育器に収容されることが多い。収容システムはしばしば、動物が収容されるケージ及びケージが据え付けられるラックユニットを含む。この種のシステムに収容される動物は収容される動物及びシステムを保守する職員にとって健康上危険ないくつかの気体及び粒子汚染物を排出する。従って、ケージは、一般に複数回使用のために設計されるので、例えば動物収容施設においては、特に優良実験室規範(GLP)を実施する施設においては、2年間またはそれ以上の期間毎週これを洗浄し、滅菌する必要がある。複数回使用ケージは、一般的に、比較的厚い壁を有し、構成要素は、しばしば、複数回の洗浄及び滅菌に耐えられる弾性材から構成される。空気は、しばしば、低圧システム(例えば0.5水柱インチ未満の圧力)によってケージへ送られる。典型的なラックユニットは、一般的にモジュール式ではなく、簡単に解体できない。その結果、ラックユニットを浄化するために大きな設備部品が必要とされる。
【0004】
複数回使用及び非モジュール式動物収容システムのこれらの特徴のため、動物収容資源のかなりの部分は、動物を収容するために利用されない。代わりに、複数回使用構成要素及び非モジュール式構成要素を洗浄し滅菌するための資源は動物収納のために必要とされる全資源の比較的大きな割合を占める。また、低圧システムによって送られる空気流は簡単に調整できず、ある一定の範囲の空気流をケージに与えることはできないことが多い。さらに、典型的な複数回使用ケージ設計はしばしば、ケージ体積内での換気を制限し、空気が効率的な速度で交換されないことがしばしばある。複数回使用ケージ設計は、また、汚染空気フィルタの取り扱いの必要、または例えばケージがある面にぶつかる(例えば、ユーザーがケージ落とすまたはケージが高所からの落下する)ときの環境へのケージ構成要素の露出など、汚染に関して不利点を呈する可能性もある。これは特に高いバイオセーフティレベルの動物施設における動物の取り扱いに影響を及ぼす。
【発明の開示】
【0005】
本出願において、再使用のために洗浄及び滅菌を行う必要のない使い捨て構成要素を含む動物収容システムが提供される。動物の輸送のためにこの動物収容システム及び構成要素を使用することができ、また例えば研究及び繁殖のために動物を収容するためにこれを使用することができる。この種のシステムのケージは、しばしば、ポリマーから構成される比較的薄い壁を含む。本出願において説明されるケージの特徴は、収容された動物が比較的薄い高分子材料を傷つける可能性(例えば、噛み傷)を大幅に減少または防止する。もっと厚く剛性の複数回使用ケージに比べて軽量で比較的可撓性の使い捨てケージは、衝撃を受けたとき破損または解体しにくいケージをもたらす。これらの特徴は、衝撃を受けたときにケージの中身(例えば、ケージの中の動物、動物汚染物及び有害物質)が外部環境に曝される可能性を減少する(例えば衝撃を受けた後、ケージベース及びカバーは封止状態である)。提供されるケージ及び関連構成要素は、また、効率よく重ね合わせることができ、それによって必要な貯蔵空間を有利に縮小する。本出願において提供される通気ケージはケージ内の空気を効率よく交換し、温度を効率よく維持する。この種の通気システムは比較的高い空気圧でかつ調節自在バルブなしで作動可能であり、空気圧のある範囲全体で空気流及び空気圧の均等性及び効率的な空気流制御をもたらす。また、モジュール式構成要素を含む動物収容システムが提供され、しばしば、構成要素は簡単に解体される。他の実施態様において、ラックユニットは、洗浄のために簡単に解体される一つまたはそれ以上の取り付け及び取り外し可能なラックモジュールを含む。本出願において開示される構成要素のこれらの及び他の特徴は、動物収容のために必要とされる資源の量を減少し、収容された動物に対する世話の質を向上させ、収容された動物の世話をするまたはその研究をする者に対する健康上の危険を最小限に抑えることができる。
【0006】
これらの及びその他の態様について以下の説明、特許請求の範囲及び図面において説明する。
【0007】
図面は本発明の実施態様を例示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(動物用ケージ)
動物用ケージユニットは、しばしば、ケージユニットベース部材、カバー部材及び任意の挿入部材を含む。動物用ケージは、時にはカバーとは別個に提供され、しばしば、カバーをケージベースに封止状態で取り付けすることができ、またカバーはしばしば、ベースから容易に取り外し可能である。動物及び/または任意の挿入部材は、しばしば、カバーが封止状態で取り付けされる前にケージに入れられる。
【0009】
本出願において説明されるケージ内に多様な動物を収容することができる。げっ歯類はしばしば、マウス、ラット、ハムスター、アレチネズミ、テンジクネズミ、チンチラ及びラビットを含む、(ただし、これに限定されない)この種のユニットに収容される。動物は、形質転換、近親交配、免疫不全動物であるか、一つまたはそれ以上の機能遺伝子が欠けているか(例えば一部遺伝子を除去された動物)、また一つまたはそれ以上異種移植片を含むことができる。免疫不全マウスの例はヌードマウス及び重症複合型免疫不全(SCID)マウスを含む。培養細胞ライン、培養初代細胞からの細胞または別の動物または組織から採取した細胞(例えば生検)を異種移植(例えば人間からの癌細胞)のために使用することができる。例えば癌及びその他の病気の研究、有望な薬物のパラメータ(例えば、有毒性、効果、最大許容投薬量、有効投薬量及びその他の薬物動態学的パラメータ)の査定、抗体の生成及び分離及び雑種細胞の調合ために有益な細胞の生成及び分離を含む、(ただし、これに限定されない)、本出願において説明されるケージ及びシステムに収容される動物を多様に利用することができる。
【0010】
(ケージベース)
ケージベースは、例えば円筒形、実質的に円筒形、円錐形、長方形、正方形、立方体、ひし形及びこれに類するものなど動物を収容するために適する任意の形状を持つ。ケージベースは、しばしば、複数の側壁部材(例えば、4つの側壁部材)を支える底部材を含む。一つの側壁部材は、しばしば、「前部側壁部材」と呼ばれ、反対側の側壁部材はしばしば、「後部側壁部材」と呼ばれる。相対する側壁部材は時には平行、実質的に平行、非平行、菱形、実質的に菱形またはこれらの組合せである。他の実施態様において、相対する側壁は平行ではなく、底面に対して垂直ではない。この種の実施態様において、一つの側壁及び時には全ての側壁は、例えば、約91度から約105度までの間の角度、約92度から約98度までの角度または約95度など底に対して90度ではない角度を成す。このように傾斜した(底に対して)側壁の形態はケージベースの重ね合わせ(下でさらに詳しく説明する)を促進することができる。
【0011】
壁及び/または底の各縁結合部またはコーナー結合部は、鋭い縁、滑らかな縁または丸みのある縁など製造及び使用に適宜形状を有する。動物収容用構成要素の一部のコーナー及び縁の形状はこれに居住する動物が引き起こす傷(例えば、げっ歯類による噛み傷)の可能性を有利に減少または排除することが判明している。収容される動物による傷に対するこの強さは、薄い(例えば約0.01インチから約0.08インチ(1インチ=約2.54cm))ポリマー壁を有する使い捨て収容用構成要素に特に当てはまる。傷に強い縁及びコーナーの方位は、(i)縁またはコーナー面の角度(単位:度)及び(ii)縁またはコーナーの半径(単位:インチ)の組合せに基づいて決定された。二つの面の間の角度αは動物が乗る表面の側から測定される。αが180度未満の場合、縁またはコーナーの最小半径はゼロである。αが180度から360度までの間である場合、以下の式で最小半径を決定することができる:
最小半径=0.25/(tan((pi/360)(360−α)))
例えば、この関係式に従えば対応する角度αが190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350及び355度であるとき、しばしば、それぞれ0.02、0.04、0.07、0.09、0.12、0.14、0.18、0.21、0.25、0.30、0.36、0.43、0.54、0.69、0.93、1.42、2.86及び5.73インチの最小縁及びコーナー半径が組み込まれることが多い。このように上記の関係式に従って縁及びコーナー角度/最小半径の組合せが与えられる。
【0012】
このように、ケージベースは、しばしば、例えば収容される動物の噛み切りまたは引っかきによって生じる傷を最小限に抑えることができる適切な半径を持つ丸みのある結合部を含む。このように他の実施態様において、各々底と二つの側壁の結合部によって形成される底のコーナーは、しばしば、鋭くないコーナーであり、しばしば、半径によって形成される滑らかなコーナーである。他の実施態様において、各コーナーは、効果的に複数の縁に分割され(例えば、図1に示される3つの有効コーナー(111B))、これが衝撃に対する圧倒抵抗(crumple resistance)を向上させることができる。衝撃に対する圧倒抵抗は、重ね合わせ効率を維持し、動物の噛みによって引き起こされる傷の可能性を減少し(例えば、衝撃はコーナーをつぶし、動物が噛むことができる鋭い縁を生じる可能性がある)、衝撃を受けたときケージの無欠性を維持する(例えば、外部環境にケージ内部を曝さない)と言う利点をもたらす。特定の実施態様において、コーナーは、各々しばしば、半径によって形成される10、9、8、7、6、5、4、3または二つのコーナーに効果的に分割される。
【0013】
一つまたはそれ以上の側壁部材の上縁は、しばしば、、側壁部材の外面からしばしば、垂直に伸長するフランジ部と隣接する。フランジは時にはケージの上端周縁の周りに連続表面を形成し、その表面は、しばしば、ケージが底部材に載っているとき水平である。フランジを任意の幅とすることができ、時には約0.03インチから約1インチである。フランジはケージベースの剛性を増大することができ、時には本出願においてさらに説明されるカバー部材の一部と係合するように構成される。他の実施態様において、フランジは任意の下方に伸長するリップ部材を含む。リップ部材は時にはカバーの対応する部材とかみ合って、取外し可能なシールを形成する。ベースのリップ部材の輪郭は、カバーの対応する構造との嵌め合いを可能にする任意の形状を持ち、輪郭は時には湾曲し、また時にはS字形、V字形またはJ字形である。ケージベースのリップ部材及び/またはフランジ部材は、時にはカバー部材と係合するとき偏向してケージベースとカバーとの間にシールを形成する形状である。ケージベースとカバーとの間のシールは、例えば接着シール、圧縮嵌めまたは締まり嵌めなどを含む、(ただし、これに限定されない)適宜または有益な任意のタイプのものである。シールは、時には、適切な形態の締まり嵌めから得られ、その実施態様については後にさらに詳しく説明する。
【0014】
ケージベースは、時には、ケージベースの内部に向かって伸長する一つまたはそれ以上のインデントを側壁部材に含む。一つ、二つ、3つ、4つまたはそれ以上の側壁は時には側壁の剛性を増大することができる一つまたはそれ以上のインデントを含む。側壁の無欠性の強化はつぶれに対する衝撃強さを増すと言う利点をもたらすことができる。この利点については上で説明した。インデントの窪んだ表面エリアを台形または長方形とすることができる。インデントが伸長する根元となる側壁から直角のインデントの窪み距離はしばしば、インデントの上端から下端まで連続し(例えば、面はインデントが伸長する根元となる側壁に対して平行である)、またインデントの上端で大きくすることができ、時にはインデントの上端部から下端部に向かって細くなる。このような形態は、後に説明するように、動物を収容していないときにケージベースの重ね合わせを可能にする。インデントは、しばしば、、カバー部材と統合されるまたはこれと結合されるバッフルまたは給餌構造のすぐ近くに配置され(後にさらに詳しく説明する)、それによってケージベースの側壁に沿った空気の流れを減少し、かつケージの底に平行のかつこれにより近い空気の流れを増大する。インデントは、時には、後に説明する一つまたはそれ以上の任意のケージ挿入部材(例えば、給餌トレイ)の方位を定めるように構成され、時にはこれまたはその一部は、このように利用される場合「マウント」、「クレードル」または「支持部材」と呼ばれる。マウントは、ケージ挿入部材を支持及び配向するために有益な任意の形状を持ち、時には、ベースユニットの底面に平行の平面的な上面を含む延長部である。他の実施態様において(例えば、図2、5及び6)マウントまたは支持部材は、時にはケージベースの壁及びインデントの窪みによって形成され、ケージ挿入物を受けるのに適する形状を持つ。図5及び図6に示される実施態様において、マウントの輪郭は湾曲側面まで伸長する平らな底を有する。湾曲側面は、ケージ挿入物(例えば、図6に示される給餌トラフの表面103B及び103C)の対応する構造を受けるのに適するデテント(例えば、図6に示される表面101Bと101Cによって形成される)を含むことができる。各インデントまたはマウントの水平端は、他の実施態様において時には隣接する側壁に対して等距離であり、それによって、その水平中点は、それが統合される側壁の中点に位置する。図6に示される実施態様において、各マウントは給餌トラフの各端を支え、インデントの表面から離れて(例えば約1cm)伸び、時には側壁表面と実質的に同平面にある。ケージベースの底も一つまたはそれ以上のインデントを含むことができ、これもまた、剛性及び圧倒抵抗を増大することができる。
【0015】
ケージベースは、側壁部材または底部材の外面に配置される一つまたはそれ以上のマウントを含むことができ、これは時には「外部支持部材」または「外部案内部材」と呼ばれ、ラックユニットの中へのケージの便利な取付けを可能にする。外部支持部材または外部案内部材はラックユニット部材の中へのケージベースの取付けを可能にする任意の形態を持ち、時に、ラックユニットの対応する部材と係合するまたはこれによって支持される。他の実施態様において、一つまたはそれ以上の側壁部材の上端と近接するフランジ部材は案内部材及び/または支持部材として役に立つ。特定の実施態様において、案内部材及び/または支持部材は、底部材及び/または一方または両方のケージ側面部材(例えば、前部側壁及び後部側壁に隣接する側壁部材)の外面に配置されるフランジ、突起、リブまたは溝であり、しばしば、側壁部材の上縁と平行である。この種の案内部材及び支持部材は、時には側壁部材の前端から伸び、時には側壁部材の後端まで伸び、時には前縁からある距離の側壁部材のポイントから伸び、また時には後端からある距離の側壁部材のポイントまで伸長する。この種の部材は、時には側壁部材の垂直長さの真ん中に配され、また時には、垂直長さの中ごろに配向される。他の実施態様において、案内は凹凸が小さく、時には実質的にケージベースの重ね合わせを妨害しない溝または窪みである。
【0016】
ケージベースは、小型げっ歯類など動物を約1週間またはそれ以上の期間収容するのに適する任意の材料から製造される。材料を剛性とすることができ、しばしば、、半剛性または可撓性材料である。ケージベースは、時には全体的にまたは部分的に半透明または透明の材料から構成される。ケージベースの製造に利用される材料の例は、ポリプロピレン(PE)、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC),ポリエチレンフルオロエチレン(PEEE)、ポリスチレン(PS)、高密度ポリスチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体及びこれに類するものを含むが、これらに限定されない。他の実施態様において、ケージはPETまたはPS(例えば高密度PS)から構成される。側壁部材及び底部材は、動物を収容する約1週間、2週間、3週間または4週間またはそれ以上の期間ケージの無欠性を実質的に維持するための任意の厚みを持ち、厚みは、時には約0.01インチから約0.08インチである。側壁はしばしば、実質的に均等の厚みを持つ。ケージベースはしばしば、単一のユニットとして任意の適宜工程によって、時には例えば射出成形、熱成形または真空成形工程によって製造される。ケージベースは、しばしば、出荷用に梱包され、時には単一ユニットとしてまた時には他の同様のユニットと一緒に梱包される(例えば、後に説明するとおり重ね合わせセットとして)。ケージベースは、時には梱包前に洗浄され、かつ(または)滅菌される(例えば、UV照射、ガンマ照射)。ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、低密度ポリエチレン及びこれに類するものを含有する材料を含む、(ただし、これに限定されない)任意の材料でケージベースを梱包することができる。
【0017】
(ケージカバー)
カバーはしばしば、ケージベースとは別個に提供され、しばしば、ケージベースと可逆的に係合し、時には封止状態で取り付けされ、ベースへの取付けを可能にする任意の適切な形状を持つ。カバー部材は、しばしば、ベースの一つまたはそれ以上の部材と直接係合しこれとの間を封止する一つまたはそれ以上の部材を含み、時には側壁部材を全く持たず、また時にはカバーは平面的または実質的に平面的である。カバー部材は約1週間またはそれ以上の期間動物を収容できるようにする任意の材料から構成される。カバーを構成するための材料は時にはケージベースへの封止状態で取付けを可能にするように選択される。カバーを構成するための材料の例はケージベースについて記載したものを含む。時には、カバーとベースは同じ材料で構成され、時には同様のまたは同じ厚みを持つ。
【0018】
カバーはしばしば、可撓性または半剛性である。カバー部材は、しばしば、実質的に平面的領域及びフランジ領域を含む。実質的に平面的領域はしばしば、本出願において説明される一つまたはそれ以上の構成要素を含む。フランジ領域は、時には浮き出しされ、隆起させることができ、しばしば、、リップ(lip)として下方に伸長する領域(本出願において「リップ」と呼ぶ)を含む。フランジ及び任意のリップ領域はカバーの周縁の周りに連続的に伸長することができる。フランジ及び任意のリップの輪郭は、しばしば、ケージベースのフランジ及び任意のリップと対応し、しばしば、、締まり嵌めによってカバーがベースとの間を封止できるようにする。フランジ及び任意のリップはベースとの間で締まり嵌めを生じる任意の形状を持ち、時には例えばS字形、V字形またはJ字形である。カバー部材は、時には連続ソリッド表面、無孔表面領域及び/または有孔表面領域(例えば気孔を含む領域またはグリッド構造)のうち一つまたはそれ以上を含む。カバー部材は、時には、時には実質的に平面的な領域内に、開口、溝、チャンネル、窪みまたはインデント領域、ボス(bossed)領域、リブ(例えば、エンボスリブまたはソリッドリブ)及び時にはこれらの組合せを含む。この種の構造は、しばしば、給水容器または対応する非カバーコネクタを受けるコネクタの周りまたは付近などカバーのもっと重い構造の近くに配置される。カバー部材は、時にはフィルタ、バッフル、給餌構造及び/または給水構造、これらのホルダ及び以上のものの組合せなど、他の構成要素を含み、各構造はカバー部材と一体であるかまたはカバー部材とは別個の構成要素として提供される。カバーの縁またはコーナーはしばしば、丸められ、しばしば、ケージベースについて本出願において説明される半径及び/または角度によって形成される。特定の実施態様においてカバーを剛性とすることができる。カバー部材は可撓性領域と剛性または半剛性領域の組合せを含み、剛性または半剛性領域は、時には、例えばこれをケージベースに取り付ける際に効率的にかつ便利にカバーを取り扱うことができるようにするフレームとして作用する。カバーまたはその一部は、時には半透明または透明である。
【0019】
他の実施態様において、カバーとベースは、「二枚貝の殻(clamshell)」構成になるように結合され、共通の縁を共有する。しばしば、、カバーがベースに「折り重なる」ことができるように共通縁により薄い材料のシームまたはヒンジがある。この種の実施態様において、共通の辺は、しばしば、各々が長方形であるカバー及びベース開口の長いほうの辺である(例えば、図1において長方形のカバー及びベースの長いほうの辺の一方)。カバーのフランジ縁及びベースのこれに対応するフランジ縁を二枚貝の殻の配向で結合することができる。
【0020】
取り付け及び取り外しを可能とする適切な方法、形態及び材料でカバーをベースに密封結合することができる。他の実施態様において、複数回カバー部材をベースユニット部材に取り付け、かつこれから取り外すことができる。カバーは、しばしば、例えば圧縮嵌めまたは締まり嵌め(例えばスナップ締まり嵌め、摩擦締まり嵌め及びこれに類するもの)によってなど適宜方法でベースに直接結合される。締まり嵌め実施態様において、カバーは、しばしば、ベースの対応する部材と係合するのに適するフランジ及び/またはリップ部材(例えば、S字形の輪郭を有するリップ)を含む。この実施態様については本出願において説明されている。静電気圧力によってまたは接着剤によってカバーをベースユニットに封止状態で取り付けすることができる。接着剤をカバー部材にまたはカバー部材と結合されるベース部材の上端(例えば、ベースユニットの上端のフランジ)に塗ることができ、製造時にこれを塗ることができる。カバーがベースユニットの上端に封止状態で取り付けされる前に取り外されると接着剤を露出させる取外し可能バッキングと接着剤を結合させることができる。
【0021】
カバーは、時には空気フィルタを含む。空気フィルタは、しばしば、ケージを出て行く空気の中の成分(例えば、微粒子)をろ過するように構成される。フィルタは、不織ポリエステル、圧縮パルプ(デプスフィルタ)、リーメイフィルタ(Reemay filter)(例えば、Reemay2024)、高性能粒子状空気(HEPA)フィルタ及びこれに類するもの(例えば、米国特許第6,571,738号(US−6,571,738))を含む、(ただし、これに限定されない)動物を収容するために有益な任意のろ過材料から成る。フィルタは、時には粒度1−5ミクロンまたは0.3−1ミクロンの粒子を排除する。フィルタは、しばしば、カバー部材の表面積全体ではなく、しばしば、カバー部材の表面積の一部と効果的に連結される。他の実施態様において、フィルタは、カバー部材表面積の80%以下、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下または20%以下と効果的に連結される。フィルタは、時にはカバーと統合され(例えば、フィルタはカバー部材に可逆的に取り付けられない)、また時にはカバーと別個に提供される。カバーと別個に提供される場合、フィルタはカバーの一部と、しばしば、カバーの有孔部分(例えば空気穴またはグリッド構造を持つ部分)と効果的に連結されて配置される。任意の方法で、しばしば、可逆的取り付け及び/または封止状態で取り付けによってフィルタをカバーに貼り付けることができ、他の実施態様において、フィルタは、時にはフィルタの外周に、時にはフィルタの表面積全体に、またしばしば、フィルタの一面に接着剤を含む。フィルタが接着剤を含む場合、時には接着剤を露出させる剥ぎ取りバッキングを備え、接着剤は、しばしば、可逆的接着(例えば、フィルタを貼り付け、取り外し、または部分的にカバーから剥ぎ取り、その後再び貼り付けこれを複数回反復することができる)を可能にする。カバーの製造者がカバーにフィルタを取り付けることができ、かつ(または)ユーザーがこれを取り付け/取り外しすることができる。他の実施態様において、フィルタは可撓性フィルムと結合され、フィルムは接着剤で表面(例えば、表面の全体または一部)をコーティングされる。接着剤が使用される場合、しばしば、、接着剤はケージに収容される動物にとって実質的に有害でなく、時には食品用の接着剤である。フィルタ及び/またはフィルムはしばしば、カバーの一つまたはそれ以上の孔に隣接するかまたはこれと効果的に連結される。
【0022】
他の実施態様において、フィルタはカバーとカバーに取り付けられる保持部材との間に挟まれる。保持部材は、しばしば、、空気が流れることができる一つまたはそれ以上の孔を含み、保持部材はしばしば、カバーに封止状態で取り付けされる(例えば、接着剤による取付け)。この種の実施態様において、しばしば、フィルタの実質表面積は保持部材と直接接触せず、このことは収容される動物によって引き起こされる噛み傷の可能性を減少すると言う利点をもたらすことができる(この種の保持部材は本出願において「フィルタシールド」とも呼ばれる)。
【0023】
フィルタは、時にはカバー部材またはシールド部材に直接連結され、しばしば、カバーまたはシールド部材に直接連結されず、ケージの中へまたはケージから流れる空気を効果的にろ過する。後者の実施態様において、例えばカバー部材またはシールド部材の孔の近傍にフィルタを配置して、孔を出入りする空気をろ過することができる。空気フィルタをカバー及び任意のフィルタシールドの表面から離して据えることは、効率的な空気の流れを可能にする及び収容される動物によって引き起こされる傷の可能性からフィルタ材料を保護する(例えば、動物はフィルタに効果的に触れることができない)など一定の利点をもたらす。例えば、一般的にファイル(104)が空気の流れのために開放する面積の割合は小さい。気孔サイズは時には約0.5ミクロンであり、気孔約1000個/インチである。このタイプのフィルタの開放面積の対応するパーセンテージは約2%である。従って、著しい制限または圧力低下なしに空気がフィルタを通れるようにするために時には比較的大きいフィルタ表面が使用される。カバーのフィルタ寸法は時には約6インチ×約2インチである。その結果この寸法のフィルタに関して空気の流れに使用可能な面積は約12平方インチ掛ける2%である。空気の流れに利用可能な面積は、ろ過紙がカバーに直接接触するとしたら、カバーの排気孔によって著しく制限されるだろう(例えば、空気の流れに利用可能な面積は孔の面積であり、これは0.125/4掛ける27(気孔数)掛ける2%の二乗となる)。従って、カバー及び任意のフィルタシールドから離してフィルタを据えると、ろ過紙全体が呼吸できるようにすることによって空気の流れを著しく増強することができる。;
【0024】
本出願において提供されるケージの特徴は、ケージが物理的衝撃に曝されるときに有利なケージ成分を含む。例えば、(i)カバーへのケージベースの封止状態で取付け、(ii)薄い壁によるケージベース及びカバーの軽量性、(iii )半剛性ベース及びカバーの柔軟性及び(iv)再使用可能な剛性ケージに比べてベースコーナー形状(例えば複数のコーナーに効果的に分割される)がケージの中身(例えば、動物、動物の排泄物及びケージの添加物)が外部環境に曝される可能性を減少すること、の組合せである。ケージが衝撃(例えば高所から床への落下または転倒)に曝される場合、これらの特徴は収容される動物を外部環境から有利に保護し、ケージの中身から職員を有利に保護する。これらの特徴は、例えば高度なバイオセイフティレベルの環境(後に説明する)における用途に有利である。
【0025】
カバーは、時にはケージの中の動物からの排出物を除去する物質を含む。排出物は、時には例えば呼気(水蒸気、二酸化炭素)、排尿及び排便(例えば、アンモニア、微生物)及び剥離(例えば、フケ、毛包、アレルゲン、媒介物、微生物(例えば、バクテリア、菌類及びウィルス))から生じるものなど気体または微粒子組成物である。清掃物質は、特には触媒である、または動物からの排出物を無害の物質に分解する触媒(例えば、生体触媒)と組み合わせて使用される。清掃物質は時にはフィルタに含まれるかフィルタに隣接して配置され、時にはケージの別の部分(例えば、床に及び/または床下地の下)に配置される。木炭またはその他の形の炭素など動物に使用するのに適する任意の清掃物質を使用することができる。
【0026】
上述の通り、カバー部材は、時には収容される動物に空気、水または餌など消費要素を送るための送達構成要素を含む。送達構成要素は、時にはカバーと一体であり、時にはカバーは別個の送達構成要素と接触しており(例えば、カバーの表面は給餌トラフのフランジ部座員と接触している)、時にはカバーは送達構成要素用のホルダまたは容器を含み、また時にはカバーは送達構成要素を受けるのに適する孔を含む。
【0027】
他の実施態様において、カバーは給気または排気構成要素または給水構成要素(例えば、ノズルまたはノズル容器)を受けるのに適する一つまたはそれ以上のコネクタを含む。コネクタは、給気、排気または給水構成要素から対応するコネクタを受けるための任意の形状を持つことができる。ケージカバーコネクタは、しばしば、、封止状態で取り付けによってまたはしばしば、可逆的連結によって給気、排気または給水コネクタと係合し、コネクタは任意の適切なタイプのものである。例えば、円筒形、正方形、長方形、円錐の側面形状及び上面または底面の平ら、丸み、先端または点形状によって連結を形成することができる。カバーの連結部材をそれぞれ対応する空隙または突起を受ける突起または空隙(例えば、それぞれ凸面または凹面)とすることができる。他の実施態様において、カバーのコネクタ構造は二つの孔即ち大きい方の孔及び小さい方の孔を含む空隙であり、大きい方の孔は小さい方の孔の上方に間隔を置いて配置される。この種の実施態様において、しばしば、可逆的に、空隙に対応するノズルコネクタが配置され、それによって実質的に気密のシールを形成する。他の実施態様において、カバーのコネクタ構造は孔を有する突起を含み、孔は突起の頂点にある。この種の実施態様において、対応するコネクタは、しばしば、可逆的に、カバーの突起に被さるように嵌まり合い、実質的に気密のシールを形成する。後者の実施態様の連結形状は、(a)カバーコネクタの内壁及びその他のカバー及びケージ表面に沿って給気コネクタから出てくる空気を膨張させ、この膨張がケージ内の空気を冷却し、収容される動物の熱負荷を相殺すること、及び(b)収容される動物によって引き起こされる傷の可能性(例えば、噛み傷、引っ掻き傷)の可能性を実質的に減少または防止すること、と言う利点をもたらすことができる。図1は、カバーの円錐形凸面連結部材を示しており、連結部材は特定の実施態様において円錐状凹面である。手でまたはその他の方法によって給気構成要素のノズルコネクタをカバーに据えることができ、連結を重力嵌め、圧力嵌め、ネジ嵌めまたは別の適切な嵌め合いとすることができる。他の実施態様において、円錐形コネクタは、コネクタをカバーの中へ案内するキャリッジに保持される。この種のキャリッジは、時にはラックユニットに連結され、しばしば、その棚に連結される。この実施態様については、後に説明する。円錐形空隙は時にはカバーの浮き出し領域に配置され、浮き出し領域の上面は時には実質的に楕円形である。カバーがフランジを含む場合、浮き出し領域の高さは時にはフランジの最も高い点と等しいまたは実質的に等しい。
【0028】
給気及び/または排気または給水コネクタなどコネクタは、時にはチャンネルと連結される。チャンネルは他の実施態様においてカバー内に形成され、カバーの各側の対応する隆起部分によってこれを形成することができる。チャンネルは、他の実施態様において、(a)カバーの浮き出し部と(b)フィルタバリア部材の対応する浮き出し部との結合によって形成される。チャンネルは、しばしば、、コネクタを通じて引き入れられる空気がケージに入いれるように、コネクタの反対側に一つまたはそれ以上の孔を含む。チャンネルが部分的にフィルタシールドによって形成される実施態様においては、フィルタシールドは一つまたはそれ以上の開口を含むことができる。他の実施態様において、二つまたは3つの孔がチャンネルの長さ全体に配分される。これはケージの幅またはその一部にわたって(例えば、図1のY軸を横切って)空気の流れを配分または排気すると言う利点をもたらすことができる。チャンネルは、空気の流れを可能にするための任意の適切な形状を持つことができる。即ち、チャンネルの断面を例えば円形、卵形、半円形、半卵形、長方形、正方形、菱形または台形とすることができ、チャンネルの長さは、例えば、直線、円形、三角形、長方形、楕円形、円弧形、正弦波形またはジグザグ形を含むまたはこれらから構成されることができる。チャンネルの長さは、時には完全に直線ではなく、また時には非直線である。フィルタ表面は直線窪みのように簡単に非直線窪みを横切って下がることができないので、後者の実施態様は、カバーまたはフィルタバリアへのフィルタの付着を減少するという利点をもたらす。
【0029】
他の実施態様において、カバーは空気流バッフルを含むまたはこれと連結される。バッフルは、しばしば、カバーの内面からケージ内部の一部の中へ下方に伸長する。バッフルは、しばしば、吸気孔と排気孔との間に配置され、それによってバッフルの周りへ空気の流れを導く。空気の流れがケージベースの底へ導かれ、ケージ側壁に沿ってバッフルを迂回しないように、バッフルの両面は、しばしば、ケージベースの側壁と密着または実質的に接触している。他の実施態様において、給餌トレイは、トレイの壁がバッフルとして作用するように構成される。空気の流れをケージの底へ導き、その後カバーの上面を通って上に送ることは、ケージの底に配置される床敷き材料から生じる気体廃棄物を吐き出すため及び動物を飼育するために必要な空気流を減少するために有利である。他の実施態様において、バッフルは、ケージベースの底に向かって突き出すカバー及びベースと連結される給餌トラフによって形成される。この種の実施態様において、給餌トラフはしばしば、カバー及びベースとは別個の部材であり、ケージベース内のインデントに形成されるクレードル(即ち、マウント)に載せられる。
【0030】
カバーは給水構成要素を含むことができる。カバーは、時には一体的な給水リザーバを含み、これにエミッタが連結または統合される。他の実施態様において、カバーは、中に任意のエミッタを含む給水器が据え付けられる給水容器またはホルダを含み、また、特定の実施態様においては、カバーは孔を含み、これを通じて水リザーバが固定及び/または懸垂される。給水器については本出願において説明する。
【0031】
他の実施態様において、カバーは給餌構成要素(本出願においてはしばしば「フィーダ」、「給餌トラフ」または「給餌トレイ」と呼ばれる)に連結されるかまたはこれを含む。カバーは、時には一体的な給餌トレイを含み、また時にはカバーがケージベースとかみ合わされるとき別個の給餌トレイモジュールの部材と連結される。他の実施態様において、カバーは、中に給餌トレイが据え付けられる給餌トレイホルダを含み、他の実施態様において、カバーは開口を含み、これを通じて給餌トレイが固定及び/または懸垂される。給餌トレイについては本出願において説明する。
【0032】
カバーは、しばしば、半剛性または可撓性である。カバー部材は半剛性部材、可撓性部材及び/またはフィルタ部材を含むことができる。判剛性部材は、時にはカバー部材の周りの連続周縁を形成し、時にはカバー部材と連続しかつその一方の側から他方の側まで垂直に伸長する一つまたはそれ以上のクロス支持部材を含む。半剛性部材は、時にはカバー部材のための枠組みとなって職員にとって扱い易いものにするセルロース組成(例えば段ボール)を含み、時には耐湿性を与える材料を含む。可撓性部材は、時には半剛性部材に時には接着剤によって固定され、時には弾性特性を有し、時には空気流システムの排気部材によって穴を開けられる場合に気密シールを形成し、また時にはカバーを含むケージへ正の空気圧が導かれたときに変形する。フィルタ部材は、しばしば、半剛性部材に時には接着剤によって固定される。他の実施態様において、カバー部材は多層領域を含む、または時にはカバー部材全体が多層である。一つの層はしばしば、管構造によって穴を開けることができる材料(例えば、材料は時には弾性であり、管構造の周りに気密シールを形成する)を含み、別の層は、時にはもっと厚い材料から構成される。カバーは、時には多層の可撓性組立体である。カバーが可撓性材料を含む実施態様において、材料は時には弾性である。使用される弾性材料は、時には、針など管構造によって穴を開けられ、穴が開けられた後管構造の周りにシールを形成するのに十分な弾性を有する。他の実施態様において、シールは気密である。弾性材料は、時には、正の空気圧がケージに与えられたときに変形するのに十分な弾性を有し、これは正の空気の流れがケージに送られていることの視覚的な表示を与えることができる。他の実施態様において、カバー部材は針など管構造または針状構造によって簡単に穴を開けることができる弾性材料の領域を含む。他の実施態様において、カバー部材は剥離部材を含み、この部材は、例えば給水構成要素、給餌構成要素、給気または排気構成要素を受けるのに適する。カバー部材は、時には排気コネクタを含まず、また時には吸気コネクタを含まない。従って、一部のカバー部材の実施態様において:カバー部材は時には剛性、半剛性または可撓性である、または可撓性領域を含む;カバー部材は時には可撓性材料及び半剛性材料を含み、時にはフィルタを含む;カバーのフィルタはしばしば、カバー部材の表面積全体ではなくカバー部材の表面積の一部を被覆する;カバー部材は時には連続的なソリッド表面及びフィルタを含み、ソリッド表面は剛性、半剛性、可撓性またはこれらの組合せである;カバー部材は時には連続的なソリッド表面及びフィルタを含み、連続的なソリッド表面はグリッドではなく無孔である。
【0033】
(付加的ケージ構成要素)
ケージベース及びカバー以外のケージ部材の例は、ケージベースまたはケージカバーとは別個のまたはこれと統合された給水装置及び給餌構造を含む。これらの付加的部材は、本出願において「挿入部材」と呼ばれる。ケージ挿入部材は、時にはカバーがベース上端に封止状態で取り付けされる前にケージベースまたはケージカバーに配置される。他の実施態様において、挿入部材は、本出願において説明される給餌トラフの実施態様の場合などカバーの近傍にケージベースの上端近くに配置される。他の実施態様において、挿入部材は、ケージに収容される1匹またはそれ以上の動物のための収容スペースの上部を形成する。挿入部材は、時にはケージベースの一つまたはそれ以上側壁部材の内面から伸長する一つまたはそれ以上のマウントまたはクレードルに載るかまたはこれによって配置される(例えば、図5及び6の給餌トレイ)。他の実施態様において、挿入物は実質的に平らな平面的部材であり、挿入物の表面はケージベースの底部材の表面に対して平行である。挿入部材の一つまたはそれ以上の縁はしばしば、一つまたはそれ以上の側壁部材の内面と実質的に係合し、時にはこれと実質的に同平面であり、時にはこれに近接し、また時にはこれと密着する。他の実施態様において、挿入物の各縁は各対応する側壁部材の内面と実質的に係合する、実質的にこれと同平面である、これと近接するまたはこれと密着する。挿入部材の縁は動物を収容するための構成成分となる材料に適する任意の厚みを持ち、時には約0.010インチから約0.080インチである。挿入部材は、例えばケージベースの製造について説明されるような材料及び製造工程を用いて動物を収容するために適する任意の材料で構成される。
【0034】
挿入部材の一例は給餌トレイである。給餌トレイは、しばしば、4つの壁部材と統合される底を含み、任意に給餌トレイに封止状態で取り付けするのに適する蓋を含む。一つまたはそれ以上の側壁部材及び/または底は、給餌構造の中の餌を収容される動物に曝す一つまたはそれ以上の開口またはスロットを含むことができる。相対する側壁は、時には平行、非平行、湾曲、楕円または菱形であり、側壁部材の二つまたはそれ以上を、上部開口またはカバー部材の表面積より小さい表面積を持つ底部材に向かって下方に細くすることができる。側壁と底との間の縁及びコーナー結合部は、しばしば、湾曲し、製造及び給餌のために適宜半径を有する。半径は、時には収容される動物によって引き起こされる磨耗を最小限に抑えるように選択される。給餌トレイは、給餌トレイの上縁を取り囲むフランジ部材を含むことができる。他の実施態様において、給餌トレイの底は平らではなく湾曲し、特定の実施態様において、給餌トレイは複数の垂直にアレイされる管状構造(例えば、ワイヤ)から構成される。給餌トレイは、動物に給餌するために適する任意の材料から構成され、その例は、金属合金、ステンレス鋼、スチール、ニッケル、ニッケル合金、亜鉛、亜鉛合金、ポリマー、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンフルオロエチレン、ポリスチレン、高密度ポリスチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体及びこれに類するもの、及びこれらの組合せを含むが、これらに限定されない。他の実施態様において、給餌トレイは、カバーが製造されるのと同じポリマーなどポリマーから構成され、特定の実施態様において給餌トレイは金属合金であり、また他の実施態様において給餌トレイは金属構造とポリマーコーティングの組合せである。特定の実施態様において、トレイはポリエチレンテレフタレートまたはポリスチレン(例えば、高密度ポリスチレン)から構成される。他の実施態様において、給餌トレイ及び時にはケージ及び/またはカバーは実質的に硬質のポリマーから構成される。この種のポリマーは既知であり、硬度の測度はロックウェル(例えば、ロックウェルMまたはR),ブリネル、ショア、アイゾット(例えば、アイゾット衝撃、ノッチ付き)、シャルピー(例えばシャルピー衝撃、ノッチ付き)及びビッカーズ硬度を含む。実質的に硬度のポリマーは、より柔らかいポリマーと異なり、材料の厚みを増大または実質的に増大することなく、収容される動物によって引き起こされる噛み傷の可能性を減少することができる。
【0035】
挿入部材の別の例は給水器であり、これは本出願において「リザーバ」とも呼ばれる。水または他の適切な水和液は給水器を通じて収容される動物に放出される。給水器またはリザーバ及びケージ構成要素(例えば、カバー)においてリザーバを受けるための対応するリザーバホルダまたは孔は水を分配するために適宜任意の形状を持つ。リザーバを箱型構造とすることができ、時には実質的に円筒形構造であり、また時には多少テーパーを付けた側壁及び面取りを持つ実質的に円筒形の構造(僅かに円錐形)である。リザーバは、時には収容される動物によって引き起こされる磨耗の可能性を減少するように(例えば、動物による給水構造の噛み切りによる磨耗を減少するように)形状的に構成され、他の実施態様においては、リザーバは丸みのあるコーナー(例えば、底縁と側壁部材の縁との間の丸みのある結合部)及び/または縁(例えば、二つの側壁部材の縁間の丸みのある結合部)を含む。丸みのあるコーナーの半径については本出願において説明される。リザーバは、時には、リザーバに水を充填した後に蓋でこれを封止できるように、例えばネジ止め蓋またはスナップ式蓋などボトルの適宜場所(例えば、上端または底)に配置される封止状態で取付け可能な蓋またはキャップと係合するのに適する。従って、リザーバは、しばしば、ネジ止め蓋またはスナップ式蓋用付属品のねじ山を受けるのに適する雄または雌ねじ山を含む。ケージの内部に露出するリザーバの部分(例えば、リザーバの底、キャップまたは蓋)は、しばしば、、動物が触れるまで表面張力によって水を保持することができる小さい孔を含む。リザーバの側壁領域を面取りすることができ、時にはカバーの容器の対応する面取りと係合ることができる。この種の面取りは、カバーにおけるリザーバの整合を保証する手掛かりとして機能できる。孔の半径の段もリザーバ容器との間に締まり嵌めを生じて、リザーバとカバーとの間の密封を確保し、それによって空気の漏れを減少し実質的にこれを防止することができる。リザーバは、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンフルオロエチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体、セルロース、ポリマーまたは金属ホイルでライニングされたセルロース及びこれに類するものを含む、(ただし、これに限定されない)動物に水分補給するための流体(例えば、水)を入れるのに適する任意の材料で構成される。
【0036】
カバーが給水リザーバホルダを含む実施態様の場合、リザーバホルダは、時には多少テーパーを付けた側壁及び側面及び底の面取りを持つ実質的に円筒形である。ホルダとリザーバの面取りがかみ合って、ホルダのこの種の形状は、同様の形状のリザーバに固定することができる。収容される動物がエミッタに触れられるように、この種のホルダは、しばしば、面取り領域に、リザーバからエミッタを受けるのに適する孔を含むことが多い。リザーバの上部が下部より大きな半径を持って、ホルダの内壁との間に締まり嵌め及び実質的な気密の嵌め合いをもたらすように、この種のホルダは、しばしば、半径に段を含むリザーバを受けるのに適する。
【0037】
他の実施態様において、エミッタは、時にはエミッタには配置され時にはエミッタとリザーバの結合点に配置されるバルブを含む。他の実施態様において、エミッタはバルブを含まない。時には簡易着脱カップリングがエミッタをリザーバに連結する。特定の実施態様において、エミッタは、大きいほうの断面積がリザーバに連結され反対側に収容される動物が触れることのできる小さい孔を持つ円錐形である。この種の実施態様において、孔は、表面張力によってリザーバに水を保持し、収容される動物が触れると水を放出するサイズを持つ。特定の実施態様において、水の固有の表面張力によってキャップ面内に水を保持する孔を持つキャップを含む、カバーと一緒に使用するための給水ボトルが提供される。キャップ面は平らな表面によって形成される。後者の実施態様において、キャップ面は円錐ではなく、突起を含まない。
【0038】
特定の実施態様において、給水器は孔またはエミッタを含み、水は、時には表面張力によって孔またはエミッタに保持される。孔は、しばしば、給水器と連結されるキャップに配置される。キャップは、時には給水器に可逆的に取り付けられる。あるいは給水器とこれを一体化することができる。他の実施態様において、キャップは孔を覆う取外し可能バリアを含み、バリアは時には積送中の水の流出を防止する接着タブである。使用前にユーザーは取外し可能バリアを取り外すことができる。キャップは、時には平面的なまたは実質的に平面的な表面を含む。平面的な表面はしばしば、中央の孔を含み、しばしば、隆起部材を含まず、表面張力によって水を保持するエミッタを含むことができる。給水器は、時にはカバーの容器に取り付けることができる給水ボトルである。
【0039】
例えばシェルター構造、床敷き材料及び/または床下地など他の挿入部材をケージ組立体に結合することができる。シェルター構造は、動物がこの構造の中に入って構造によって覆われるまたは部分的に覆われるようにする任意の形状を持つ。動物を収容するために任意の適宜構造を使用することができ、他の実施態様において、シェルターは多孔管構造である。給餌及びシェルターの結合構造の一例が米国特許第6,571,738号(US−6,571,738)において説明されている。
【0040】
床敷き材料はしばしば、ケージに入れられる。例えばウッドチップまたは新聞紙など動物を収容するために適する任意の床敷き材料を使用することができる。他の実施態様において、ケージベースと結合して取外し可能な床下地が配置される。床下地は食料、収容される動物からの液体排出物及び/または固体排出物が床下地を通り抜けてケージベース底部材に達するようにする任意の材料から構成され、そのような形状を持ち、他の実施態様において、床下地部材またはその一部は、網状または有孔である(例えば、httpアドレスwww.ssponline.com/bed.html)。特定の実施態様においては、前述の清掃物質を床下地の下に配置することができる。
【0041】
他の実施態様において、挿入部材は二つまたはそれ以上の連結された平面的な部材を含み、各平面的部材は別の平面的部材の表面に対して平行の表面を有し、一つの平面的部材の底面は別の平面的部材の上面に対して高い位置にある。後者の実施態様において、各平面的部材はライザ部材によって連結され、ライザ部材の表面は時には連結される平面的部材の表面と直角を成し、また時には非直角の角度(例えば、約10度から約95度)で平面的部材を連結する。平面的部材及び一つまたはそれ以上のライザ部材はしばしば、隣接し、しばしば、シームレス結合部を持つ。挿入部材は、しばしば、平面的部材とライザ部材の間にシームまたは不連続を持たないユニットをもたらす工程で製造される。挿入部材は、時には、例えば給餌構造、給水構造及びシェルター構造など収容される動物の要求を満たすために有益な構成要素を受けるのに適する孔または孔と陥凹フランジの組合せを含む。挿入部材は、時には、同じく収容される動物の要求を満たすために有益な構成要素を支えるのに適する、ケージベース部材の内部まで下方に伸長する一つまたは複数の側壁部材(例えば、二つ、3つまたは4つの側壁部材)を含む。側壁部材の外面はしばしば、平面的な挿入部材の底面に対して直角を成し、しばしば、挿入部材の底面と隣接する。他の実施態様において、側壁部材の底縁は平面的挿入部材の底面に対して平行ではなく、時には、側壁部材の側面縁は平面的挿入部材の底面に対して直角を成さない。挿入物は空気がケージを出入りできるようにする一つまたはそれ以上の孔を含むことができる。他の実施態様において、一つまたはそれ以上の孔(時には「通気孔」と呼ばれる)は、挿入物の上面でケージに入ってくる空気を拡散する。特定の実施態様において、時には層流(例えば、前部付近の下方から後部付近の上方に)によって空気がケージの前部からケージの後部へ流れるように、一つまたはそれ以上の通気孔が挿入物の前部にある。孔は、例えば円形、長方形、正方形、菱形及び網状など空気の流れを許容する任意の形状を持つ。挿入部材は、しばしば、フィルタに連結されない。挿入部材は、他の構造を受けるために一つまたはそれ以上の開口、孔または窪みを含むことができ、時には一つまたはそれ以上の他の構造と一体化される。この種の構造は、時には、ケージに収容される動物の給餌、給水及び/またはシェルタリングのために利用される。給餌/シェルター統合構造など、この種の構造のうち二つまたはそれ以上が、時には一体である。挿入部材が別の構造を受けるための開口、孔または窪みを含む場合、他の構造は、しばしば、挿入部材と取外し可能に結合され、他の実施態様において、他の構造は挿入部材と密封的にかみ合わされる。
【0042】
(ケージ及びケージ構成要素の実施態様)
ケージ及びケージ構成要素の上記の説明に従って、特定の実施態様の例について下に説明する。他の実施態様において、壁及び底を含む動物収容用ケージが提供され、ケージはポリマーから構成され、各壁の厚みは約0.01インチから約0.08インチである。適切なポリマーの例については上述のとおりである。特定の実施態様において、底の厚みは約0.01インチから約0.08インチである。壁または底は、しばしば、実質的に均等の厚みを持つ。壁または底の厚みは時には約0.01インチから約0.05インチまでであり、時には約0.02インチから約0.06インチまでであり、約0.02インチから約0.03インチまでとすることができる。他の実施態様において、ケージは半剛性であり、屈曲することができる。本出願において提供される使い捨てケージは複数回使用プラスティックケージ(例えば米国特許第5,894,816号(US−5,894,816))に比べて一般的に可撓性または半剛性である。本出願において提供されるケージは、約250グラム以下または約225グラム以下の重量とすることができ、プラスティックの壁及び底が比較的薄いので、時には約150グラム以下または125グラム以下(例えば、約115グラム)の重量である。ケージの側壁はしばしば、底と同じ広がりを持つ。特定の実施態様において、ケージは時には3つの壁(例えば、ケージの底が三角形またはほぼパイスライス形状を持つ)を含むまたは円筒形である(例えば、ケージの底は円形または楕円形であり、壁と同じ広がりを持つ)。ケージはしばしば、4つの壁を含み、底の内面は時には正方形、長方形、菱形、台形または平行四辺形である。特定の実施態様において、少なくとも1組の相対する壁はケージの底に向かって内向きに細くなり、しばしば、、全ての壁が底に向かって内向きに細くなる。一つまたはそれ以上の壁及び時には全ての壁は、しばしば、底に対して90度より大きい角度を成す。後者の実施態様において、角度は時には約91度から約105度までであり、約92度から約98度までまたは約95度とすることができる。
【0043】
特定の実施態様において、壁、底及びカバーのうち一つまたはそれ以上はケージの剛性を増大するインデントまたはボスを含む。特定の実施態様において、壁は底と壁との結合部から伸長するインデントを含む。ケージベースはしばしば、孔を持たない。ケージベースは、特定の実施態様において、二つの側壁の各々にインデント及び各インデントと連結されるマウントを含み、これに給餌トレイを重ね合わせることができるまたは重ね合わされる(例えば、給餌トレイクレードル)。ケージベースは、しばしば、フランジ、及びケージカバーの対応する構造と締まり嵌めすることができるベースの上縁を取り囲む任意のリップを含む。
【0044】
特定の実施態様において、インデントまたはボスの一つまたはそれ以上または全ての縁は丸みのある縁である。丸みのある縁は、時には約0.25インチ以上の半径によって形成され、半径を約0.30インチ以上または約0.25インチから約0.50インチまでとすることができる。特定の実施態様において、一つまたはそれ以上の壁と壁の結合部または壁と底の結合部は丸みのある結合部である。丸みのある結合部は、時には約0.25インチ以上の半径によって形成され、半径を約0.30インチ以上または約0.25インチから約0.50インチまでとすることができる。
【0045】
特定の実施態様において、底と二つの壁との間の一つまたはそれ以上の結合部は、二つまたはそれ以上のコーナーを含み、時には、この一つまたはそれ以上の結合部は3以上のコーナーまたは3つのコーナーを含む。この特徴は、比較的薄い壁のケージの衝撃強さを向上させることができる。他の実施態様において、ケージのコーナーは丸みのあるコーナーであり、丸みのあるコーナーは時には約0.25インチ以上の半径、約0.30インチ以上または約0.25インチから0.50インチまでの半径によって形成される。
【0046】
特定の実施態様は、壁及び底を含む動物収容用ケージに関するものであり、壁及び底はポリマーから構成され、各壁の厚みは約0.01インチから約0.08インチまでであり、壁の結合部縁及びコーナーは丸みがあり、約0.25インチ以上の半径を有し、壁及び底のうち一つまたはそれ以上は一つまたはそれ以上のボスまたはインデントを含む。半径は時には約0.30インチ以上である。本出願においてケージベースに関して説明される他の特徴はこの種の実施態様に適用される。
【0047】
ケージベース部材は一般的に空気フィルタを含まず、ケージベースはしばしば、連続的にソリッドの無孔の底及び側壁を含む。ケージは一般的に排気孔または吸気孔を含まないが、他の実施態様において、ケージベースは、一つまたはそれ以上の側壁または底、しばしば、後部側壁に、給気構成要素、排気構成要素及び/または給水構成要素など空気、水、餌またはその他の物質をケージに供給するまたはこれを取り除く構造を受けるまたはこれに連結されるのに適する一つまたはそれ以上の孔を含むことができる。後者の実施態様において、側壁の一つまたはそれ以上の孔はケージベースと統合されるまたはユーザーによって取り付けられるシール(例えば、弾性リングシール)と結合される。他の実施態様において、ケージベースの後部壁は給気構成要素、排気構成要素及び/または集中給水構成要素を受けるまたはこれに連結されるのに適する一つまたはそれ以上の孔を含む。他の実施態様において、ベースユニットは、例えば検出プローブ、送水構造または送気構造などの構成要素を受けるための孔を露出することができる剥離部材を含むことができる。時には「パンチアウト」部材と呼ばれる剥離部材は、時には完全に剥がされ、また時には剥がされた後一部がケージに取り付けられたままである。特定の実施態様において、ケージベースはフィルタ部材及び一つまたはそれ以上の任意の排気ポートを含むことができる。
【0048】
本出願において提供されるケージはしばしば、使い捨てケージであり、時にはラック、空気流ユニット、空気流コントローラまたはこれらの組合せと結合される。本出願において説明されるケージは、1匹またはそれ以上の動物を収容することができる。動物は時には形質転換、免疫不全、近親交配動物であり、一つまたはそれ以上の異種移植片を含み、かつ(または)一つまたはそれ以上の機能遺伝子を欠いている(ノックアウト動物)。動物は、しばしば、、例えばマウス、ラット、ハムスター、アレチネズミ、テンジクネズミ、チンチラ及びラビットから成るグループから選択されるげっ歯類など、げっ歯類である。収容されるマウスは時にはヌードマウスまたは重症複合型免疫不全(SCID)マウスである。
【0049】
ケージベース及びケージシステムの特定の実施態様が図1、2、3、4、5、6、7A、7B、8、9、10及び11に示されている。図1は、上前面から見た全体像を示す組立て済みケージの実施態様の上面斜視図である。ケージベース(101)はケージカバー(102)に結合され、後者は給水ボトルと(105)と結合され、吸気ポート(146)及び排気ポート(145)を含む。孔(119A)を含む隆起したボス面(119)の下にろ過材を配置することができる。任意のケージカードホルダ(109)が、しばしば、超音波溶接または接着剤によって、ケージベース(101)に接着される。ベース(101)に貼り付けるためにカードホルダ(109)の表面(108)に接着剤を塗るまたは溶接を施すことができる。
【0050】
図2は図1のケージ組立体の分解図であり、給水ボトルキャップ(106)及び給餌トラフ(103)のさらなる詳細を示している。ろ過材(104)を取外し可能とすることができるが、しばしば、永久的に貼り付けられる。フィルタシールド(107)を含む実施態様において、シールドはしばしば、カバー(102)の底面に取り付けられる。ケージカバーにおいてカバーのボス面(119)の底面とフィルタシールド(107)のボス面(107A)の上面との間にろ過材(104)を貼り付けることができる。チャンネル(147)とボス面(107B)との間のケージカバーにろ過材(104)を貼り付けることもできる。ケージカバーにおいて、チャンネル(147)とボス面(107B)との間にろ過材(104)を貼り付けることもできる。フィルタシールドは、居住する動物がろ過紙を噛まないように保護する。特定の実施態様において、フィルタシールド(107)はその周縁が接着剤でカバー(102)に永久的に付着される。接着剤の代替策はカバー(102)の底面へのフィルタシールドの超音波溶接またはヒートシールである。密封された縁は空気漏出のバリアとして役立つことができ、特定の実施態様においては、全てのまたは実質的に全ての空気の流れがろ過紙を通過する。ろ過紙はしばしば、空気がこれを通過できるようにして、粒子をろ過し、他の実施態様においては、ろ過紙は、媒体が貼り付けられる領域において空気がケージから出ないようにするために非通気性媒体と交換される。後者の実施態様において、孔(119A)のアレイからではなく排気ポート(146)から空気を排気することができる。
【0051】
図3は、一つの実施態様における給水ボトルの中央に沿って見た断面図である。半径(102)は居住する動物が噛まないようにするのに十分な大きさであり、しばしば、約0.25インチ以上であり、時には約0.30インチ以上であり、また時には約0.25インチから約0.50インチである。半径(102)を含む表面の小さい穴は、ネジキャップ(106)の任意のニップルが通れるようにする、または実質的に平らな表面を有するネジキャップの穴にアクセスできるようにする。穴は、給水ボトルが充填されるときまたはこれが取り替えられるとき居住する動物(例えば、マウス)が逃亡するのを防止するのに十分な小ささである。代わりにネジキャップ(106)をプレスオンキャップまたは接着ホイル蓋で代用することができ、これによって、給水ボトル(105)の対応するねじ山を無用にすることができる。ネジキャップ(106)は他の実施態様において実質的に平らな表面を有する。給水ボトル(105)の湾曲上面は、さかさまに置かれたときの強度と安定性を与える。給水ボトルとトップカバーとの間の結合部(110)は、望ましくない空気がこの領域へまたはこの領域から流れるのを防止するためのシール(例えば、タイトフィットシール)を形成する。
【0052】
図4は一つの実施態様の給餌トレイ(103)に沿って見た断面図である。この図は給餌トレイがトレイインデント(115)に載っていることを示している。トップカバー(102)は、給餌トラフの上端とカバーが近接するので餌を食べるとき居住する動物(例えば、マウス)によって給餌トレイが上方に持ち上げられるのを防止する。スロット(138)は、居住する動物が下からトラフの餌に近づけるようにする。丸みのある縁を呈するスロットの周縁に付加的材料(116)が配置され、これによって、居住する動物はもっと硬い縁の場合より齧りにくくなる。隆起エリア(118)の下面に商標設定またはロゴを貼り付けることができる。
【0053】
図5は、一つの実施態様の給餌トレイの端に沿って見た断面図である。エリア(129)は、居住する動物が縁を齧れないように、給餌トレイ(103)の縁がトップカバーによって保護されていることを示している。給餌トレイ(103)は、時には、動物が齧んだ場合の効果を最小限に抑えるためまたはユーザーがこの部品を再使用したい場合金属から構成される。図6は別の実施態様における給餌トレイの端に沿って見た断面図である。図6はケージベースと係合するトラフの位置づけを示している。この図は、ケージベースのインデント内に形成されるマウントに載っている給餌トラフの形態を示している。ケージカバー、ケージベース及び給餌トラフの間の接触点(129)は、フランジ(103a)の端がトップカバーによって保護され、それによってフランジが居住する動物によって齧られることを防ぐことを示している。使い捨ての実施態様の場合ポリマー(例えば実質的に硬質のポリマー)またはユーザーが居住する動物が齧ることを最小限に抑えたい場合またはこの部品を再使用したい場合ステンレス鋼など、動物の収容に適する任意の材料で給餌トレイ(103)を構成することができる。給餌トラフの表面(103B)及び(103C)は構造の剛性を増大し、重ね合わされるときトラフが相互に付着するのを抑える。特定の実施態様において、給餌トラフの孔はトラフの側面及び底の材料厚みより厚い材料で取り囲まれ、このより厚い材料はしばしば、孔の周りのリブを形成する。この種のリブは居住する動物によって引き起こされる給餌トラフの噛み傷を減少することができる。
【0054】
図7Aはケージの真ん中に沿って見た断面図である。この図は、カバー(102)とフィルタシールド(107)との間に挟まれるろ過材(104)を示している。時には約0.125インチの直径を持つ小さい穴のアレイ(107C及び119A)は空気がケージ空出て行けるようにする。穴(107C)は、また穴の縁を居住する動物が噛み切るのを防止するサイズを持つ。隆起表面(119)は空気がフィルタから出るまたはこれへ入る前に空気が拡散できるようにし、それによってケージを通る空気の流れを容易にする。隆起表面(107A)及び隆起表面(107B)は居住する動物がろ過材(104)に触れてこれを噛み切るのを防止する。ろ過材(104)は穴(119A)のアレイの間に配置されるX軸に沿ったリブのために垂れ下がることができない。排気ノズル(145)及び空気流チャンネル(147)のすぐ下にろ過材を配置することもできる。この形状は、ほこり及びごみが下流配管系等に詰まるのを防ぐためにケージから出て行く空気が確実にろ過されるようにする。図2に示されるS字形空気流チャンネル(147)は、ろ過材が変形してチャンネルの上面に付着するのを防ぐ。この特徴は空気の流れを維持して、変形したろ過材によって空気の流れが阻止される可能性を減少する。フィルタ(104)は、一般的に使い捨てであり、カバー及びケージが交換されるごとに交換される。図7Bは図7Aの円で囲まれた領域の拡大図であり、フィルタシールド(107)の隆起表面(107A)及び(107B)、カバー(102)の隆起表面(119)、ろ過材(104)及び排気ポート(145)を示している。
【0055】
図8は、給餌トラフの中央に沿って見た断面図である。空気は孔(130)を通ってケージに入り、孔(131)を通ってケージから出て行く。図は、給餌トラフ(103)によって生じる空気の流線を示している。前部から後部へまたは後部から前部への空気の流れは再循環を最小限に抑えケージから空気を効果的に追い出すという利点をもたらす。給餌トラフ(103)は床敷き材料の中へ空気を送るためのバッフルとして作用し、空気はケージから効率よく汚染物を取り除くことができる。
【0056】
図9A及び図9Bは、ケージベースの実施態様の上面図を示している。これらの図は、給餌トラフ用のクレードルまたはインデント(115)を示している。対応する表面(112)はトップカバーを受けるのに適する。タブ(117)は、カバー(図1の機素102)をケージベース(101)から分離するために有益である。半径(130)はケージの噛み切りを防ぎ、しばしば、約0.25インチ以上であり、時には約0.30インチ以上、時には約0.25インチから約0.50インチである。
【0057】
図10A及び図10Bはケージベースの一つの実施態様の側面図を示している。図には前面部材(129)及び側面部材(113)が示されている。半径(111)は底(133)と側面との間に配置される。半径(111A)は一つの縁を効果的に有する丸みのあるコーナーであり、半径(111B)は効果的に3つのコーナーに分割される。表面(135)は給餌トレイを受け、インデント(136)は給餌トレイを配置するのに役立ち、その短い長さが垂直なので重ね合わされたケージが著しく付着するのを防ぐ。
【0058】
図11は、スナップ締まり嵌めによってカバー部材(102)の対応する部分と係合するように配置されるケージベースのフランジ/リップ部を示す断面図である。トップカバーがケージベースの上に下げられるとき、カバーのリップ部材(27)がケージベースのリップ部材(22)と係合するとき各々の部分は偏向する。完全に係合すると、カバーのリップ部材(27)はケージのリップ部材(23)に実質的に隣接するその最終位置に嵌り込み、それによって、シールを形成する。インデント(20)はケージベースが重ね合わされたとき相互に付着するのを防止することができる。ケージフランジ部材(21)は実質的にカバーのフランジ部材(24)と実質的にかみ合って、シールをもたらす。他の実施態様において、ケージベースは部材(23)、部材(23)及び(12)、部材(23)、(12)及び(21)、または部材(23)、(12)、(21)及び(20)を含まない。特定の実施態様において、ケージカバーは部材(27)、部材(27)及び(26)または部材(279、(26)及び(25)を含まない。
【0059】
特定の実施態様において、約0.01インチから約0.08インチまでの厚みを有するポリマーから構成される動物収容用ケージカバーが提供される。カバーの厚みは、時には約0.01インチから約0.05インチまでであり、これを約0.02インチから約0.06インチまでまたは約0.02インチから約0.03インチまでとすることができる。カバーはしばしば、比較的薄いために半剛性または比較的可撓性である。カバーは、時には約175グラム以下または150グラム以下の重量であり、しばしば、約125グラム以下または約100グラム以下(例えば約75グラム)である。特定の実施態様において、カバーは時には約5グラム(各々または合計で)の重量の一つまたはそれ以上のフィルタ、及び時には約25グラム以下の重量の一つまたはそれ以上の任意のフィルタシールドを含む。カバーを一つのポリマーから構成しケージベースを別のポリマーから構成することができる(例えば、ケージベースをポリスチレンから構成し、ケージカバーを低密度ポリエチレンから構成することができる)が、カバーは、時にはケージベースと同じポリマーから構成される(例えば、カバーとベースは時にはPETから構成される)。カバーは時にはケージベースと密封連結される。
【0060】
また、本出願において吸気孔及び排気孔を含む動物収容用ケージカバーが提供される。吸気孔は時には実質的にカバーの一端に配置され、排気孔は時には実質的に他端に配置される。カバーは時には排気孔のアレイを含む。他の実施態様において、カバーは吸気孔を含む給気コネクタを含み、時にはカバーは排気孔またはその組合せを含む排気コネクタを含む。これらの孔は時にはカバーの浮き出し領域に配置され、そのうち二つ以上を同じまたは異なる浮き出し領域に配置することができる(例えば、吸気孔を一つのボスに配置し、排気孔を別のボスに配置することができる)。この種のコネクタのうち一つまたはそれ以上を、カバーの外面に対して凸状にすることができ、円錐にすることができる。吸気コネクタに関係するこの種の実施態様の場合、空気は給気コネクタを通ってケージの中に流れるとき膨張することができ、それによって空気の温度を下げて、動物からの熱負荷を相殺することができる。
【0061】
特定の実施態様において、カバーは排気コネクタ及び/または吸気コネクタと連結されるチャンネルを含む。チャンネルの長手はしばしば、ケージの幅全体に伸び(例えば、図1のY軸を横切る)、時にはカバーの長手の一部に伸び、時にはカバーの長手全体に伸び、あるいは時には実質的にチャンネルの長手全体に伸長する(例えば、カバーの両縁から別個に約2インチから3インチ以内で終端する)。チャンネルの長手は時には非直線であり、時には正弦波形である。チャンネルはカバーの底面に孔を含んでよく、チャンネルの長手にわたって孔を分配することができ(例えば、等分に配分または非等分に配分)、これによってケージ内の空気の均等な分布を容易にすることができる。特定の実施態様において、カバーのチャンネルはその長さの底に沿って開放され、時にはチャンネルはカバーのチャンネルとカバーの下側に結合されるフィルタシールドの別のチャンネルとによって形成される。この種の実施態様において、フィルタシールドのチャンネルはしばしば、フィルタシールドの底面に孔を含み、孔は時にはチャンネルの長さに沿って配分される。フィルタシールドのチャンネルは任意の形状を持つことができ、特定の実施態様において、フィルタシールドのチャンネルの長さは直線である。他の実施態様において、吸気コネクタ及びこれに連結されるチャンネルは、実質的にカバーの一端に配置され、排気コネクタ及びこれに連結されるチャンネルは実質的に他端に配置される。
【0062】
カバーは他の実施態様において一つまたはそれ以上のフィルタ(例えば、ろ過紙)を含む。フィルタまたはフィルタの組合せは、時には(a)カバーのボス面、(b)カバーの空気孔、(c)吸気孔、(d)排気孔、(e)排気孔のアレイ、(f)吸気コネクタ、(g)排気コネクタ、(h)フィルタシールド表面、(h)フィルタシールドのボス面、(i)フィルタシールドのチャンネル表面、(j)カバー表面、(k)カバーのチャンネル表面、または以上のものの組合せに付着されるまたはこれの近傍に(例えばその下方に)配置される。フィルタの表面(例えばカバーまたはシールド部材の表面に最も近い表面)は、時には、約0.05インチから約1インチまで、時には約0.1インチから約0.2インチまで、また時には0.125インチ、カバーまたはシールド表面部材から分離される。これによって空気の流れを容易にしかつ(または)収容されている動物によって引き起こされるフィルタの損傷の可能性を小さくすることができる。このように、フィルタがカバーのボスの下にある実施態様の場合、カバーのボス面に最も近いフィルタの表面は、時には約0.05インチから約1インチまで、時には約0.1インチから約0.2インチまで、ボス面から分離され、時には約0.125インチ分離される。特定の実施態様において、フィルタはカバーのボス面とカバーの下側に連結されるフィルタシールドとの間に配置される。例えば接着剤または溶接(1個所または複数個所)によるなど任意の適宜方法でシールドをカバーに連結することができる。シールドは、しばしば、ボス面を含み、ボス面は時にはカバーのボス面の下に配置され任意にこれと整合され、フィルタはしばしば、カバーのボス面とシールドのボス面との間に配置される。後者の実施態様において、シールドのボス面に最も近いフィルタの表面は約0.05インチから約1インチまで(例えば、約0.1インチから約0.2インチまでまたは約0.125インチ)シールドのボス面から分離される。他の実施態様において、シールドはチャンネルを含み、また時にはチャンネル及びより大きい表面積を有する別個のボス面を有する。シールドの開放チャンネルはカバーの開放チャンネルの下に配置され、それによって二つの部材の間に完全なチャンネルを形成し(例えば、図2)、フィルタは、時にはシールドのチャンネルとカバーのチャンネルとの間に配置される。この種の実施態様において、フィルタシールドとカバーのチャンネル及び浮き出し領域は、空気流のバイパスを防止するためまたは実質的に減少させるためにしばしば、バリア(例えば、接着剤または溶接)によって分離される。他の実施態様において、カバーの下側に貼り付けられる別個のシールド部品にチャンネル及びボス面を配置することができ、各シールドピース内に別個のフィルタを配置することができる。シールドは、しばしば、一つまたはそれ以上の孔を含むが、特定の実施態様においては孔を含まなくてもよい。特定の実施態様において、シールドのボス面は孔を含み、時にはカバーの浮き出し領域の孔としばしば、整合する孔のアレイを含む。シールドのチャンネルは、時には一つまたはそれ以上の孔を含み、時にはチャンネルの長さに沿って間隔を置いて配置される孔のアレイを含む。カバー及びシールドの孔は、しばしば、居住する動物による噛み傷を防止しかつ空気の流れを可能にするのに十分に小さい直径を持つ。孔は、時には約0.1インチから約0.2インチまでの最大直径を持ち、時には約0.125インチの直径を持つ。他の実施態様において、シールドのボス面またはシールドのチャンネルは孔を含まない。他の実施態様において、カバーはフィルタを含まず、時にはカバーは実質的に空気の流れを阻止する無孔膜を含む。
【0063】
また、高いバイオセーフティレベルの環境において使用される本出願において説明されるケージ及び他の動物収容システム構成要素及び高いバイオセーフティレベルの環境における前記の構成要素及びシステムの使用法が提供される。高いバイオセーフティレベルの環境は、病原体、毒素または規制物質など職員にとって潜在的に有害なまたは有害な一つまたはそれ以上の危険成分が利用される環境を含む。従って、危険成分と接触する動物と組み合わせて本出願において説明される収容システムまたは構成要素が提供される。高いバイオセーフティレベルの環境は、バイオセーフティレベル2、3または4の環境を含む可能性がある。バイオセーフティレベル1は健康な大人に疾病を生じることが知られていない研究所職員及び環境に対して僅かな潜在的危険を持つ十分に特徴づけされた物質が関与する作業に適する。バイオセーフティレベル2は、レベル1と同様であり、職員及び環境に対して中程度の潜在的危険を持つ物質が関与する作業に適する。バイオセーフティ3は、吸入ルートの露出の結果として重症のまたは潜在的に致死的な疾病を生じる可能性のある固有または外来物質を用いて作業が行われる臨床、診断、指導、研究または生産施設に適用される。バイオセーフティレベル4は噴霧伝達実験室内感染及び生命に脅かす疾病の高い危険を与える危険な外来物資を用いる作業に要求される。もっと高いバイオセーフティレベルの環境において、ケージの一つ、それ以上または全ての孔は、しばしば、一つまたはそれ以上のフィルタと効果的に連結され、空気流構成要素は、時には一つまたはそれ以上のフィルタと効果的に連結される。このようにして、下記の収容構成要素のうち一つまたはそれ以上を一つまたはそれ以上のフィルタと効果的に連結することができる(即ち、ろ過は直接または間接連結によって行われる)。排気孔アレイ、排気孔コネクタ、給気コネクタ、給気孔、給気送風機及び排気送風機。特定の実施態様において、これらの収容構成要素のうち一つまたはそれ以上は空気流ブロック(例えば、無孔膜)と効果的に連結される。例えば、排気孔のアレイを空気流ブロックと連結し、吸気コネクタ及び排気コネクタを空気流ブロックと連結し、吸気コネクタ及び排気コネクタを一つまたはそれ以上のフィルタと効果的に連結することができる。
【0064】
特定の実施態様において、吸気孔、排気孔、吸気孔と効果的に連結される第一フィルタ(例えば、吸気孔に入ってくる空気をろ過する)及び排気孔と効果的に連結される第二フィルタ(例えば排気孔から出て行く空気をろ過する)を含む、ポリマーから構成される動物収容用ケージカバーが提供される。他の実施態様において、第一フィルタ及び第二フィルタは別個のものであり、他の実施態様においては、第一フィルタと第二フィルタは同じ広がりを持つまたは一つのフィルタの領域である。各孔は、時にはコネクタの一部である。コネクタは、しばしば、凸状であり、時には円錐であり、吸気コネクタに関する実施態様において、空気が吸気孔からコネクタを通過した後空気は膨張する。他の実施態様において、排気孔は孔のアレイの一部である。この種のカバーは、時には壁及び底を有するケージベースと結合され、時にはラック、空気流ユニット、空気流コントローラまたはこれらの組合せなど他の構成要素と結合される。高いバイオセーフティレベルの環境においてこの種のカバーの実施態様を使用することができる。
【0065】
特定の実施態様は、カバー及び壁及び底を含むベースを含む動物収容用ケージに関するものであり、この場合、壁、底及びカバーはポリマーから構成され、カバー及びベースは締まり嵌めによって取り付けられる。他の実施態様において、締まり嵌めはスナップ締まり嵌めまたは摩擦締まり嵌めである。特定の実施態様において、ベースは第一フランジを含み、カバーは第一フランジに対応する第二フランジを含み、締まり嵌めは、第一フランジと第二フランジの偏向の結果生じる。カバー及びベースは、しばしば、封止状態で取り付けされ、しばしば、可逆的に取り付けられる。特定の実施態様において、カバーの縁はベースの縁と同じ広がりを持ち(例えば、二枚貝の殻の配向)、その代わりにカバーとベースは時には別個のものである。
【0066】
また、統合給水容器を含む動物収容用ケージカバーも提供される。カバーのこの容器は、時には給水器を含むまたは給水器に連結される。カバーの容器は時には集中給水システムに連結される。カバーの容器及び給水器はしばしば、締まり嵌めによって相互に嵌め合わされ、締まり嵌めは時には摩擦嵌めであり、時にはスナップ嵌めである。締まり嵌めは、しばしば、気密シールまたは実質的に気密のシールをもたらす。容器は、時には面取り領域及び面取り領域の孔を含み、給水器は容器の面取りと係合する対応する面取りを有する。特定の実施態様において、容器及び給水器は円筒形または実質的に円筒形であり、容器の中に挿入される給水器の上部の半径は下部より大きい。孔は、しばしば、給水器に連結される給水エミッタを受けるかこれを露出させる。
【0067】
また、本出願において壁、底及びカバーを含む動物収容用ケージが提供され、この場合、壁、底及びカバーはポリマーから構成され、各壁は約0.01インチから約0.08インチである。上の実施態様において説明される通り、カバーを壁の縁と同じ広がりとすることができ(例えば、二枚貝の殻)、またはカバーをケージの壁及び底と別個とすることができる。カバーの厚みは約0.01インチから約0.08インチまでであり、壁及び底と同じまたは異なるポリマーからカバーを構成することができる。カバーは一つまたはそれ以上の給気口、一つまたはそれ以上の給気コネクタ、一つまたはそれ以上の排気孔及び/または一つまたはそれ以上の排気コネクタを含むことができる。一つまたはそれ以上のコネクタの上面はしばしば、孔を含む。コネクタは、しばしば、カバーの表面に対して凸状であり、カバーが取り付けられたときケージに中にまで伸長しない突起とすることができる。一つまたはそれ以上のコネクタの側壁は時には円錐形である。
【0068】
これまでの図面の他に図12、13、14及び15にケージカバーの特定の実施態様が示されている。図12は、ケージトップの実施態様の前面斜視図を示している。容器(142)は給水ボトルを受ける。ボス(140)はケージベースと係合する対応する表面から隆起して、最小5インチのALAS要件を満たす。ボス(140)は、また給水ボトル付近のケージトップを強化する。ボス(143)は約5インチのケージ高さ得るために隆起する。隆起エンボス面(119)の排気穴(119A)のアレイはケージへの空気流の通過を可能にする。ユーザーがケージベース(101)から蓋(102)を分離する際にタブ(144)を役立てることができる。ユーザーが親指と人差し指を当てることによって部品を分離するためにケージベースのタブ(117)と一緒にタブ(144)を使用することができる。吸気円錐容器(146)の円錐形状はラック棚(例えば、要素220、例えば図34)の円錐形セクションと境界を接して、シールを形成する。円錐形容器(145)は、しばしば、円錐形排気コネクタとかみ合わされるとき排気ポートとして役立つ。
【0069】
図13は、トップカバーの一つの実施態様の側面図を示している。垂直ショルダ(148)は給水ボトル(105)との間にシールを形成することができる。短い垂直壁(148)はケージの蓋(102)が相互に密着して重なりすぎて付着するのを防止する。
【0070】
図14は、カバーの一つの実施態様の上面図を示している。円錐形容器(145)及び(146)は、ケージ組立体の挿入ミスを補正するための整合機構として役立つことができる。ボスの上面より下の穴(119A)のアレイの窪みは貼り付けられたろ過紙を穴のアレイから分離する。この分離は、居住する動物が貼り付けられたろ過紙を噛むのを防止する。給水ボトルのキャップ(106)は孔(141)を通り抜け、この孔は、給水ボトルがない場合に居住する動物が逃げられないよう十分に小さい。円錐(145)及び(146)は、ラックへのケージ組立体挿入ミスを補正するための整合機能として役立つことができる。隆起面(119)はエンボス加工されていて、穴(119A)のアレイを含む。隆起面はろ過紙を穴のアレイから遠ざけ、それによって空気がケージから出て行く前に空気が拡散できるようにする。給水ボトルのキャップ(例えば、図2の機素106)は孔(141)を通り抜けることができる。
【0071】
図15は、トップカバー及び貼り付けられたフィルタシールドの底面図である。穴(107C)は隆起表面(107B)のY軸に沿って配分される。この配分の結果として、空気は排気円錐口(145)から出て行く前にフローチャンネルの中へ均等に引き寄せられ、吸気円錐口(146)及び排気円錐口(145)と相対するケージの側の空気の流れを改良する。フィルタシールド(107)の隆起部分(107A)における穴のアレイ(107C)は、トップカバー(119A)の穴と整合する。フィルタシールドの全ての穴は、空気の流れを可能にし、かつ収容される動物によるろ過紙への接触を排除または実質的に減少することによって動物が噛むのを防止するサイズを持つ(例えば、約0.125”以下)。
【0072】
特定の実施態様において、壁、底及び孔を含む動物収容用ケージ給餌トレイが提供され、この場合、壁及び底はポリマーで構成される。トレイは、時には射出成形され、孔は時には壁及び底より厚いリブによって取り囲まれる。トレイは時には二つ以上の壁の上縁と同じ広がりを持つフランジを含み、時には側壁と縁を共有する一つまたはそれ以上のタブを含む。この種のタブは、タブがなければ給餌トレイがケージのクレードルと結合するときに生じるであろうギャップを埋めることができる。特定の実施態様において、一つまたはそれ以上の側壁は一つまたはそれ以上のベベルを含む。給餌トレイを構成するために適切なポリマーを使用することができ(例えば、ケージベース及びカバーについて本出願において説明されるポリマー)、特定の実施態様において、トレイはポリスチレンなど実質的に硬質のポリマー(例えば、高密度ポリスチレン)から構成される。トレイの壁及び底の厚みはしばしば、約0.03インチから約0.05インチである。特定の実施態様において、給餌トレイの一つまたはそれ以上の壁及び底の一つまたはそれ以上の結合部は丸みのある結合部である。丸みのある結合部は、時には約0.25インチ以上の半径によって形成され、半径を約0.30インチ以上または約0.25インチから約0.50インチまでとすることができる。給餌トレイは時にはケージと結合され、しばしば、ケージの一つまたはそれ以上の壁の一つまたはそれ以上のマウントによって位置を定められる。給餌トレイは他の実施態様においてケージに入ってくる空気をカバーからケージの底へ導き、ケージに入ってくる空気をカバーからケージの底へ導くバッフルとして機能することができる。この種の実施態様において、空気はカバーの一つの場所からケージの中へ流れ込み、給餌トレイの下を流れて、カバーの別の場所から出て行く。
【0073】
図16、図17A及び図17Bは特定の給餌トレイの実施態様を示している。図16は給餌トラフの一つの実施態様の斜視図である。図は餌に触れられるようにする給餌トラフの有孔スロットを示している。給餌トレイを噛むのを遅らせるまたはこれを防止するためスロット(138)の周縁全体は増大された厚み即ちリブを持つ。リブ(149)も、給餌トレイを噛むのを遅らせるまたはこれを防止する。タブ(139)は給餌トレイがケージベース(101)のインデントに載れるようにする。このタブは、給餌トレイがケージベース(101)のクレードルの中で揺れ動くのを防止する。強化リブ(134)はタブを支える。図17Aはこの給餌トラフの実施態様の上面図である。図17Bは給餌トラフの実施態様の側面図である。水平面(138)は給餌トラフがケージのインデントに載れるようにする。増大した厚みのリブ(149)は、トップカバー(102)付近の縁を噛むのを遅らせるまたはこれを防止する。リブ(134)は給餌トレイの剛性を増す。
【0074】
特定の実施態様において、カバーまたはケージは給水器を含むまたは給水器に連結される。給水器は動物を収容するのに適する水和液であり、しばしば、水である。カバーまたはケージは時には集中給水システムに連結される。給水器は、時には締まり嵌めによってケージカバーに連結され、締まり嵌めを摩擦嵌めまたはスナップ嵌めとすることができる。給水器は、一般的に孔を含み、水はしばしば、表面張力によって孔に保持される。給水器と連結されるキャップに孔を配置することができる。キャップは孔を覆う取外し可能バリアを含み、キャップは、時には、一般的に隆起部材を含まない実質的に平面的な表面を含む。キャップは、時は給水器に可逆的に取付けられる。給水器は、時にはカバーの容器に取り付けられる給水ボトルである。カバーまたはケージは時には統合給水容器を含み、容器は面取り領域及び面取り領域の孔を含むことができる。容器の中に挿入される給水器はホルダの対応する面取りと係合する面取りを含むことができる。容器及び給水器を円筒形または実質的に円筒形とすることができ、容器の中に挿入される給水器の上部の半径は下部より大きい。容器は給水器に連結される給水エミッタを受けるまたはこれを露出させる孔を含むことができる。
【0075】
図18A及び図18Bは給水ボトルの実施態様を示している。図18Aは給水ボトルの一つの実施態様の斜視図である。テーパーを付けたショルダ(155)はトップカバーのすい溶く表面との間を密封して、シールを形成する。テーパーを付けた壁(105)は水の容量を増大することができる。図18Bはこの給水ボトルの実施態様の前面図である。表面(157)は僅かにテーパーが付けられであり、ボトルのネック領域に付加的強度を与える。テーパーを付けた壁(158)は水の容量を増大することができる。
【0076】
(重ね合わされるケージ構成要素)
ケージ構成要素を同様の別のケージ構成要素の中に挿入することができ、数個の構成要素を重ねることができる。これを本出願においては「重ね合わせ(nesting)」と呼ぶ。ケージ構成要素の重ね合わせは、同じ数の重ね合わされない部材と比べて複数のケージ構成要素の体積を著しく減少する。これは、例えば、発送、動物を収容する前の貯蔵及び動物を収容した後の貯蔵にとって有利である。10個以上、20個以上、30個以上、40個以上、50個以上、60個以上、70個以上、80個以上、90個以上または100個以上の同様の構成要素を含む、(ただし、これに限定されない)任意の適宜数の同様の構成要素を重ね合わせることができる。重ね合わせの度合いまたは効率をパーセンテージで表現することができる。これは、重ね合わされた構成要素の全体的高さまたは体積に対する別のこれを収納する同様の構成要素内部に重ね合わされた構成要素の高さまたは体積である。従って、例えば「80%重ね合わせ」と言う言葉は、重ね合わされたケージ構成要素の体積または高さの80%が、これが挿入される部材内に収納されることを意味する。積み重ねられる場合、本出願において提供されるケージベースはしばしば、75%以上重ね合わされ、時には80%以上または85%以上重ね合わされ、また時には約90%から約95%まで重ね合わされる。ケージカバーは(これについては、後にもっと詳しく説明する)しばしば、75%以上重ね合わされ、統合ウォーターリザーバ/リザーバホルダ及び/またはフィーダを含む場合には時には約80%から約85%重ね合わされ、このような構造を含まない場合には時には約90%以上重ね合わされる。このような重ね合わせの計算はしばしば、、他の構成要素がケージベースまたはカバーの中にない時に(例えば、ケージベースの底に床敷きがない状態で)行われる。
【0077】
ケージ構成要素は、時に、重ね合わされたケージ構成要素の分離を容易にするまたは重ね合わされたケージ構成要素の圧縮を実質的に減少または防止する重ね合わせ分離部材を含む。構成要素の圧縮または過度な重ね合わせは、重ね合わされた構成要素の相互の付着を引き起こして、重ね合わされたユニットが相互に自由に分離するのを妨害する可能性がある。特定の実施態様において、重ね合わせ分離部材は例えばフランジ部材にまたはその近くに配置される湾曲部材またはインデント部材である(例えば、図11を参照のこと)。他の実施態様において、ケージ構成要素は、時には隣接する重ね合わされたケージベースの対応するインデントまたはボスと接する(例えば、これとぶつかる)インデントまたはボスを含む。この種のボスまたはインデントの縁及び/またはコーナーは時には0.03インチ以下の半径によって形成される。この種のインデントまたはボスは重ね合わされたケージ構成要素の相互の分離を容易にし、重ね合わされたユニットの相互の圧縮または付着を防止するまたは実質的に減少することができる。
【0078】
このように、特定の実施態様において、底及び壁を有するケージベースを含む動物収容用ケージベースの重ね合わせセットが提供され、この場合、ケージベースは約75%以上重ね合わされる。壁、壁のセブセットまたは全ての壁は、しばしば、底に向かって内向きに細くなる。ケージベースは、時には約80%以上重ね合わされ、85%以上または約90%から約95%までこれを重ね合わせることができる。また、約70%以上重ね合わされるカバーを含む動物収容用ケージカバーの重ね合わせセットが提供される。動物収容用ケージカバーは、時には約80%以上重ね合わされ、85%以上または約90%から95%までこれを重ね合わせることができる。カバーは、時には一つまたはそれ以上の吸気孔及び/または排気孔、一つまたはそれ以上の排気コネクタ及び/または一つまたはそれ以上の給気コネクタを含む。ポリマーから構成される側壁及び底及び孔を含む動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセットも提供され、この場合、給餌トレイは70%以上重ね合わされる。動物収容用ケージ給餌トレイは、時には約80%以上重ね合わされ、85%以上または約90%から約95%までこれを重ね合わせることができる。重ね合わされる構成要素の各構成要素はしばしば、ポリマーから構成され、しばしば、約0.01インチから約0.08インチまでの厚みを持つ。ポリマー及び厚みの例は上に説明したとおりである。他の実施態様において、床敷き材料を含むケージベースが使用前または使用後に重ね合わされる。汚れた床敷き材料を含むケージベースを重ね合わせると、汚れた床敷きの物質の放出を大幅に減少する可能性がある。
【0079】
(感知、検出及び監視装置)
一つまたはそれ以上の動物の排出物またはケージの条件についての検出器が、時にはケージに結合される。動物の排出物(例えば、アンモニア)またはケージの条件(例えば、湿度、温度、空気流)を検出する検出器を使用することができる。他の実施態様において、検出器は検出プローブであり、プローブは時にはカバー部材を横切るまたはこれを突き抜け、時にはカバー部材の孔を通り抜け(孔は時には剥離部材で形成される)、かつ(または)時にはカバーの上面と密封結合される。他の実施態様において、プローブはカバーの上面の多孔ゾーンに接触して、プローブがケージ条件(例えば、気体及び流体)に接触できるようにする。特定の実施態様において、検出プローブは一つまたはそれ以上の条件または排出物を時には連続的に検出するモニタ装置にリンクされる。
【0080】
他の実施態様において、検出器は、特定の条件または排出物に接触したときに特性を変化させることができる一つまたはそれ以上の化合物を含む。例えば、検出器は、時にはケージ内に特定のレベルのアンモニアが蓄積すると色を変える一つまたはそれ以上の化合物を含む。この種の例において、化学成分は、時には別の材料の中またはその上に配置される。この種の検出器は、時にはケージの透明または半透明部材と結合され、検出器は任意の適宜技法によってケージ部材に結合される(例えば、検出器とケージ部材は時には接着剤によって連結される、または検出器はケージ部材に取り付けられるホルダ部材に配置される)。検出器は、しばしば、ベース側壁部材の内面またはカバー部材の底面などケージ構成要素の表面に取り付けられ、ケージの透明部材の厚みを通して例えば色の変化を視覚的に検出することができる。例えば温度及び/または湿度など最低アンモニアレベル以外の条件を検出するためにこの種の検出器を利用することができる。
【0081】
他の実施態様において、ケージの変化を検出する検出器が利用される。例えばマイクロスウィッチなどケージの変化の頻度を検出するのに適する任意の検出器を利用することができる。この種の検出器は、しばしば、例えば一定期間のケージの変化数を追跡し、ケージ変化頻度を決定し、ケージ変化にタイムスタンプを割り当て、変化の間隔を決定するために電子機器及びコンピュータに結合される。例えばケージ内の動物の活動または非活動を検出する運動検出器など他の検出器も利用できる。検出器は、時には後に説明されるラックユニットに連結または結合される。
【0082】
他の実施態様において、ケージへの空気供給を監視しこれを任意に調整するために空気流及び/または空気圧を検出する検出器が利用される。この種の実施態様においては既知のセンサを利用できる。ケージがどの程度の頻度で洗浄または交換されるかに応じて、時には空空気流量を調整する必要がある。時間を経ると、HEPAフィルタ及び/またはプレフィルタは汚染物質で詰まって、空気の流れに対する抵抗が大きくなる可能性がある。このような状況において、閾値に達してユーザーがフィルタを手入れしなければならなくなるまで均等の空気の流れを維持するように調整するようにシステムを適合させることができる。この種の空気の流れ、空気の監視及び制御装置については後にさらに詳しく説明する。
【0083】
(再使用可能ケージ)
再使用可能ケージは、しばしば、本出願において説明されている使い捨てケージと同様の設計及び構成要素を含む。再使用可能ケージ構成要素はしばしば、射出成形に適するポリマーから構成され、高圧蒸気殺菌法に耐えることができ、かつ良好な衝撃強さを有する。この種の材料の非限定的例はポリカーボネート及びポリサルフォンである。各ケージ構成要素の厚みはどのようにも変動しうるが、厚みはしばしば、構成要素内で均等である。再使用可能ケージ構成要素の厚みは、時には約0.060インチから約0.125インチである。
【0084】
再使用可能ケージ組立体は二つまたはそれ以上の構成要素を一緒に可逆的に結合するための一つまたはそれ以上の構成要素を含むことができる。この種の構成要素は時にはケージベースをケージカバーに結合するためのガスケットである。この種のガスケットはしばしば、ベースユニットカバーの外面を取り囲み、時にはケージベースの内面を取り囲む。ガスケットは、しばしば、これらのケージ部材のうちの一つ(例えば、ベースまたはカバー)に接着され、時には可逆的に取付け可能である。ガスケットは時にはガスケット表面に対して傾斜したまたは垂直のリッジ(一つまたはそれ以上)を含み、リッジはしばしば、ガスケットの外側を取り囲み、かつガスケット、ケージベース及びケージカバーがかみ合わされるとき変形するまたは偏向することができる。ガスケットは、ケージカバーとケージベースが締まり嵌めまたはスナップ嵌めで係合できるようにする。ガスケットは動物を収容するため及びケージベースとカバーとの間にシールを形成するために適する任意の材料から構成される。ガスケットを構成する材料を弾性とすることもできるし、非弾性とすることもでき、時には材料はゴム、プラスティックまたはシリコンなどの材料である。
【0085】
別の構成要素は、フィルタをケージカバーに可逆的に結合し、しばしば、この構成要素は、ケージカバーの対応する構造と可逆的に係合するフィルタカバーまたはサポートである。この構成要素は、時にはフィルタをカバーとケージ部材の対応する構造との間に挟むカバーである。構成要素はまた
【0086】
再使用可能ケージは、しばしば、、特にベースにおいては換気管を連結する、またはケージカバーをベースに連結する金属コネクタを含まない。再使用可能ケージはラックユニットから給気管または排気管を挿入する際に通す任意の孔(例えば、一つまたは二つの孔)を含むことができる。
【0087】
再使用可能ケージの実施態様の例は、図19、図20、図21、図22、図23、図24及び図25に示されている。図19は、組立て済み再使用可能ケージの実施態様の斜視図を示している。図には上前面から見た組立て済みケージの実施態様の全体図が示されている。再使用可能ケージ組立体は、図1から図18までに示される使い捨てケージの部品及び組立体と同様の設計であり、従って、給水ボトル及び給餌トラフは使い捨てケージと再使用可能ケージとの間で交換可能である。図20は、上後面から見たこのケージ組立体の実施態様の分解図を示している。図にはケージ組立体を構成する個々の部品が示されている。給餌トラフ(305)は本出願において説明される使い捨て給餌トラフと同じ形状を持つことができ、再使用可能バージョンはしばしば、金属または厚いプラスティックから構成される。給水ボトル(303)は本出願において説明される使い捨て給水ボトルと同じ形状を持つことができる。フィルタ組立体(304)は蓋(301)の窪んだエリアに嵌まり込み、その下のろ過紙を蓋に固定する。図21は再使用可能ケージの一つの実施態様の給水ボトルの中央に沿って見た断面図である。給水ボトルは本出願において説明される使い捨ての実施態様と同様にまたは同じ方法でケージの蓋に据えられる。シーリング機構(311)は機素(301)及び(300)及びフランジ(310)サポートによって作られる。図22はシール(311)の拡大図である。リッジ(314)は蓋の周縁全体を取り囲み、ケージベース部材(300)と接触して、シールを形成する。ガスケット(313)は、しばしば、蓋(301)に永久的に取り付けられる可撓性材料(例えば、軟質ゴム)である。リッジ(314)は、可撓性材料が圧縮されて変形してシールをもたらすように僅かに部材(300)に干渉する。トップカバーを外す際に生じる滑り摩擦を減少するために可撓性材料をメタルクロスでコーティングすることができる。図23はケージの蓋(301)の周縁を取り囲むガスケット(313)を示す底面斜視図である。
【0088】
図24は、ケージカバーに取外し可能に取り付けることができるフィルタ構成要素を示している。一つの実施態様において、ケージカバーは孔(322)のアレイを含む窪み表面を(321)を含む。平らなフィルタ構成要素(323)は断面で示されており、カバーの上面に取り付けられる。フィルタ構成要素は可撓性で弾性のペイン(324)(例えば、しばしば、プラスティックまたは金属材から構成される)を含み、これにしばしば、ペインの下面にろ過材(例えば、ろ過紙)が接着される。ユーザーはしばしば、絞り圧力を組立体に加えることによってフィルタ組立体を部分的に円筒形に変形させ、その後組立体をカバーに取り付ける。ケージカバーと結合されると、フィルタ組立体の一部はカバーのリップまたは突出の下に納まる。図25はカバーに取り付けられて偏向したフィルタ組立体の別の図を示しており、フィルタ組立体がカバーの形状に一致することを示している。フィルタフレームは、一定の均等の圧力を加えることによってフィルタ組立体をトップカバーの窪みに一致させるバネとして作用できるアーチ構造など他の構造を含むことができる。組立体はろ過紙をトップカバーにぴったりと適合させる。
【0089】
(ラックユニット)
ラックユニットは時には本出願において「ケージ据付けプラットフォーム」または「ケージ据付けシステム」と呼ばれる。ラックは、時にはモジュール式であり、可逆的に連結されるラックモジュールから組み立てられる。ラックモジュールは垂直または水平形態に可逆的に積み重ねられるようにする任意の形態を持つ。ラックモジュールは時には底部材、二つの側壁部材、上部部材、及び時には裏面部材及び前面部材(例えば、スキン)を含み、側壁部材はしばしば、平行または実質的に平行であり、底部材及び上面部材はしばしば、平行または実質的に平行である。他の実施態様において、ラックモジュールは二つの連結部材(モジュールの各側に一つづつ)によって連結され、この場合、連結部材はラックモジュールの孔に挿入されるポストである。他の実施態様において、ラックモジュールは長方形の底部材の各コーナーから垂直に伸びかつ長方形の上部部材に連結される4本の水平ポストを含む。ラックモジュールはラックユニットの反復的な組立て及び解体を可能にするのに十分な弾性を持つ任意の材料から構成される。ラックユニットモジュールを構成するために使用される材料の例は金属合金(例えば、シートメタル)またはポリマー及びこれに類するもの及びこれらの組合せである。ラックモジュールは、しばしば、、プレナム、給気管及び排気孔など(これらについては後に説明する)しばしば、内部に配置される空気流構成要素を含む。
【0090】
一つのラックモジュールを別のモジュールに連結するための連結部材は時にはラックユニットモジュールの一つと統合され、時にはラックユニットのモジュール及び/または他のモジュールとは別個のものである。他の実施態様において、連結部材は第一ラックモジュール及び第二ラックモジュールの対応する連結部材と係合され、第一及び第二ラックモジュールは可逆的に連結される。特定の実施態様において第一ラックモジュールは第一連結部材を含み、第二ラックモジュールは第一連結部材を補完する第二連結部材を含み、第一及び第二連結部材は相互に係合されて、第一と第二ラックモジュールの間に可逆的連結を形成する。連結される別のケージモジュールに対するケージモジュールの動きを制限しかつモジュールの便利な連結解除及び再連結を可能にするようにラックモジュールの連結部材を構成することができる。他の実施態様において、連結部材は工具なしに係合及び/または係合解除される(即ち、ラックモジュールを手で組立て及び/または解体できる)。特定の実施態様において、連結部材は別のラックモジュールの対応するフランジまたは溝を、時にはスライド可能に、受けるのに適する溝またはフランジをラックモジュールの一つまたはそれ以上の表面に含む。
【0091】
他の実施態様において、連結部材は、ラックモジュールの孔及び対応する構成要素の中にスライド可能に挿入されるポストを含む。対応する構成要素は、しばしば、その中でポストがスライドできるようにポストの断面積より大きい断面積を持つことを除いて、ポストと実質的に同じ形状を持つ。各棚モジュールの一つまたはそれ以上の外面は時には別のラックモジュールを取外し可能に連結しその方位を定めるように構成される一つまたはそれ以上のマウント及び/またはコネクタを含む。他の実施態様において、ラックモジュールは一つまたはそれ以上の棚部材を受けるように構成される一つまたはそれ以上のマウント及び/またはコネクタを含み、特定の実施態様において、ラックモジュールは一つまたはそれ以上の棚部材を含む。ポストは時にはラックモジュールの対応する部材における整合のために一つまたはそれ以上の案内を含み(例えば、時にはポストの長さに対して角度を成して伸長する引き込みまたはタブ部材)、時にはポストがラックモジュールの対応する部材に挿入されるときの側方の動きを減少する一つまたはそれ以上の支持部材(例えば、スタッド部材)を含み、また時には対応する部材の中へポストを入れやすくする一つまたはそれ以上のジョグルを含む(この種の部材の例については後に特定の実施態様において説明する)。ラックモジュールは、時にはモジュールが結合されるときの側方の動きを最小限に抑えるまたは実質的に防止する側面サポートを含む。ポスト及び対応する構成要素は時には長方形、正方形、菱形、円形または楕円形の断面を持ち、垂直方向に二つのラックユニットを支持する十分な長さを持つ。他の実施態様において、対応する構成要素はその中をポストがスライドする距離を制限する一つまたはそれ以上の突起を含む。ポスト及び/またはラックモジュールの対応する部材は、しばしば、対応する部材内でのポストの位置を固定するためにコネクタを挿入できる穴を含む。ネジ、ピン及び/またはボルトなど任意のコネクタを利用することができ、時にはコネクタは押し下げ可能でありポストと統合される。
【0092】
ラックモジュールは、時には別のラックモジュール以外の別の構成要素に連結される。他の実施態様において、ラックモジュールは、時にはコネクタを通じて、トラム部材に据え付けられ、この場合、トラムはラックモジュールまたは複数のラックモジュール(即ちラックユニット)を運搬するように構成される。ラックモジュールは、時には一つまたはそれ以上の外面に、例えば一つ、二つまたはそれ以上の空気流組立体(これについては後に説明する)など動物収容システムの別の構成要素を可逆的に取り付けるために使用することができる一つまたはそれ以上のマウントを含む。
【0093】
一つまたはそれ以上のケージをラックモジュールに貯蔵することができ、ケージを貯蔵するために都合のよい任意の形態を利用することができる。ケージは時にはラックモジュールの平面に置かれ、ある期間貯蔵される。ケージは、しばしば、ラックに連結される棚に載る。ラックモジュールは時にはラックモジュールの中または上に一つまたはそれ以上のケージを貯蔵するために有益な一つまたはそれ以上のマウント部材を含む。対応するマウント部材が、ケージの一つまたはそれ以上の外面に配置され、これはラックモジュールに配置されるマウント部材と連結するのに適する。特定の実施態様においてマウント部材はラックモジュールの一つまたはそれ以上の表面の溝またはフランジであり、ケージの対応するフランジまたは溝を受け、時にはスライド可能にこれを受けるのに適する。この種の実施態様においてケージからの空気の流れを可能にするために据え付けられたケージの上端とケージの上に配置されるラックモジュールの下面との間には十分な距離が置かれる。
【0094】
ラックモジュールは、ケージを別の構成要素と接触させるために適する一つまたはそれ以上のキャリッジを含むことができる。一つの実施態様において、キャリッジは、時には構成要素を一つのケージまたは複数のケージと結合する。ケージを例えば給気コネクタ、排気コネクタ、集中給水コネクタ及び検出器またはセンサなど任意の構成要素と接触させるためにキャリッジを利用することができる。キャリッジは、この種の実施態様においてしばしば、棚に連結される。例えばピストンまたはレバーを含むキャリッジなど任意の適切なキャリッジを利用することができ、例えば金属合金及び/またはポリマーなど任意の適切な材料からこれを構成することができる。キャリッジは任意の適切な方法で時には直線、円弧形、垂直または水平運動またはこれらの組合せによって構成要素をケージ部材(例えば、ケージベースまたはケージカバー)に係合させることができる。キャリッジはしばしば、ケージ部材と係合される構成要素を保持するホルダを含む。キャリッジは時には手で操作され、時には例えば機械的操作及び/またはコンピュータ制御の操作によって遠隔的に操作される。他の実施態様において、キャリッジは、しばしば、ラックユニット上にケージが適切に配向される場合にケージと共に保持する部材のみ係合するので、キャリッジはラックユニット内におけるケージの位置を定めるために部分的に有益である。他の実施態様において、キャリッジは機械的圧力をケージに与え、それによってケージの整合を維持する。特定の実施態様において、キャリッジは、ケージから離れた位置を保持し、キャリッジの構成要素をケージの構成要素と係合させるために係合解除できる機構を含む。
【0095】
他の実施態様において、キャリッジはヒンジを通じてラックまたは棚ユニットの一端近くまたは一端に連結されるレバー及びケージと可逆的に結合される一つまたはそれ以上の構成要素を受けるのに適するホルダを含む。この種のレバーは、しばしば、、これに連結される構成要素がケージと結合されるときレバーに下方の圧力を加えるバネを含む。特定の実施態様において、ラックユニットは給気コネクタまたは排気コネクタ(一つ、二つまたはそれ以上の空気コネクタまたはノズル)に連結される一つまたはそれ以上のキャリッジを含み、コネクタをケージと可逆的に接触させる。他の実施態様において、給気コネクタ及び任意の排気コネクタは円錐形であり、ケージカバー部材は各円錐形コネクタと密封的にかつ可逆的に連結されるのに適する円錐形の空隙を含む。他の実施態様において、キャリッジは、突起(例えば、フランジ部材の一つまたはそれ以上の孔)を受けるのに適するケージの一つまたはそれ以上の対応する構造を通じてスライド可能に配置できる一つまたはそれ以上の突起(例えば、ピン)を含む。これは、ラックユニットにおいてケージの方位を定めるために有益である。
【0096】
給気及び排気導管は、時にはラックモジュールの壁内に配置され、他の実施態様において外部配管は必要とされない。空気導管システムは、時には、ラックモジュールにおいて時には垂直方向に配置される送風機に連結される比較的大きい体積の導管を含み、この導管は、しばしば、水平にアレイされるマニホールド導管で一群のケージのために空気を供給/排出する比較的小さい体積の一つまたはそれ以上の導管に連結される。垂直空気導管は時には本出願において「管」と呼ばれる。空気管及び導管は動物に空気を提供しこれから空気を排出するのに適する任意の形状を持ち、かつ同様の任意の材料から構成される。他の実施態様において、マニホールドは各ケージに空気を供給するまたはこれから空気を排出する可撓管に連結される剛性管から構成される。この種の可撓管は、時には一端でマニホールド導管に結合されるクランプまたは計量ノズルに、また他端でケージと係合できるノズルに連結される。空気計量ノズルは、しばしば、給気導管とケージと係合する給気ノズルとの間に配置される。時にはツイストロックまたは簡易着脱カップリングによって、可撓管の各端をノズルまたはクランプに可逆的に結合することができ、時にはこれらの構成要素の端と統合される。ノズル(即ち、出口部材)は動物に空気を送るために適宜任意の材料から構成され、かつ同様の任意の形状を持つ。他の実施態様において、出口部材は、テーパーを付けたまたはテーパーを付けない壁を有する中空筒構造または刺状または針構造である。
【0097】
ノズルは収容される動物に空気を提供するまたはこれから排気するノズルを任意の適宜方法でケージと係合させる。他の実施態様において、ノズルはケージ組立体の対応する構造と係合するコネクタであり、しばしば、気密の可逆的シールを形成する。ノズルは動物用ケージ組立体へ空気を送るまたはこれから空気を排出するために適する任意の形状を持ち、時には円錐形である。円錐形のコネクタの実施態様において、空気が垂直に通るための方位にノズルが定められるとき小さいほうの水平表面積は大きい方の水平表面積の下に配置され、円錐形コネクタはしばしば、コネクタの上面及び底面の孔によって形成される空隙、時には円筒形または円錐形の空隙を含む。他の実施態様において、一つまたは二つのノズルはケージカバー部材を通り抜け、時にはカバーの厚みの一部またはカバー厚み全体を通り抜ける。ノズルは、カバー部材の外面及び内面を通って伸長することができ、時には孔またはノズルを受けるその他の構造を持たないカバー部材を貫通し、また時にはカバー部材の剥離部によって形成される孔を通って伸長する。ノズルがカバー部材を貫通する場合、カバー部材の可撓性領域を貫通することができ、カバーの材料はノズルの外面との間に気密のまたは半気密のシールを形成することができる。ノズル及び空気流システムの他の部材は、しばしば、ケージの側壁部材に連結されない(例えば、ケージベースの側壁部材に連結されない)。空気はしばしば、空気流システムからノズルを通じて、しばしば、カバー部材を通ってケージに入っていき、しばしば、排気ノズルを通じて空気流システム及び/またはカバー部材のフィルタと並列の排気孔へ排出される。空気はしばしば、ケージベースを通って排出されない。
【0098】
ラックの導管システムは、時には調節自在バルブを全く含まない。特定のラックの実施態様において、しばしば、固定口を有する計量ノズルは空気流及び空気圧を調節することができる。特定の実施態様において、導管システムは一つまたはそれ以上のバルブを含むことができる。空気の流れを制限するために有益な任意のバルブを利用することができる。一つまたはそれ以上のバルブが時には主給気/排気導管、マニホールド及び/または可撓管の間の結合部に配置され、時にはケージに連結される可撓管の端に配置され、また時には主給気/排気管またはマニホールド内に(例えば、導管の終点ではない領域に)配置される。特定の実施態様において、ある導管の内部断面積(例えば管の円形断面表面積)は、これが連結されるこれより大きい導管の内部断面方面積より小さく、他の実施態様においてかなり小さい。このような形態は、各ケージに対する空気流及び圧力を調節するためにシステムに制御弁を持つことなく、各ケージへ実質的に等しい空気流及び空気圧を与えるために有益である。例えば、マニホールド導管とケージに連結される可撓性導管との間のコネクタ(例えば、本出願において説明されるクランプシステム)の内径は時には約0.05インチであり、マニホールド導管の内径は時には約0.25インチ以上である。開口絞りはしばしば、計量ノズルの中にあり、時にはケージ連結導管をマニホールド導管に結合するクランプ組立体の中にある(例えば、図27Aの空気取付具(72)の断面内径)。
【0099】
特定のラックユニットの実施態様において、ラックユニットモジュールは前面、裏面及び2枚の側面パネルを含み、パネル内に給気マニホールド及びケージベースを給気マニホールドに連結する配管を含む。この種のラックユニットは、時には排気マニホールド及びケージベースを排気マニホールドに連結する配管を含む。パネル内の残りのスペースは、時には本出願において「プレナム(plenum)」と呼ばれる。各ケージを排気マニホールドに連結する配管がパネル内にあるとき、これを通じてケージから直接空気を取り除くことができる。プレナム内に負の空気圧を与えることによって(例えば、HVACシステムからプレナムに管を連結することによって)空気をケージから取り除くこともでき、フィルタを経てケージを出て行く空気は各ケージに接触するパネルの隣接するポートを通じてプレナムに排出される。排気マニホールドを通じて空気を排出する方法に加えてまたはその代わりに後者の方法を利用することができる。ラックユニットが給気及び排気マニホールドを含み、各マニホールドが連結配管及び別個の給気及び排気ノズルを通じてケージと係合される場合、正の空気圧だけ、負の空気圧だけまたはその組合せを与えるように正の空気圧及び負の空気圧を制御することができる。この種の実施態様において、ケージはカバーまたは他の部材の孔(例えば孔のアレイ)と並列の空気ろ過材または無孔材を含むことができる。
【0100】
他の実施態様において、ラックユニットモジュールは、給気導管及び/または排気導管に連結される可撓管及び別のラックモジュールの対応する容器とスライド可能に係合する一つまたはそれ以上の別個の挿入物によって別のラックユニットモジュールに連結される。後者の実施態様において、ラックモジュールはモジュールを相互に連結するための一つまたはそれ以上のガイドを含むことができる。この種の実施態様において、給気及び/または排気配管は、ラックユニットが相互に係合/係合解除されるとき同時に結合/結合解除される。
【0101】
特定の関連実施態様は、一つの空気導管をその長さに沿って少なくとも一つの穴を有する別の空気導管に連結するためのクランプに関するものである。クランプは3つの空隙及び一つのスロットを含むボディを含み、第一空隙はボディの上端からボディの下端までスロットと共に伸長する円形断面を有する。スロットは円形空隙の長さと同じ広がりを持つ。第二空隙は第一空隙の長さに沿ったあるポイントからボディの側面まで垂直に伸長する。第三の空隙は、第一空隙に直角に、第二空隙が現れるボディの反対側からスロットを通って伸長する。また円形空隙の円周は穴を含む導管の外円周より大きい。空隙の全ては、しばしば、円形断面を持つが、他の断面形状を利用することもできる。クランプは、時には第三の空隙とネジ式に係合できるネジを備える。第三の空隙にネジを使用することにより、クランプが導管の周りを締め付けて気密のシールを形成するように第一空隙の円周を小さくすることができる。
【0102】
このように、他の実施態様はモジュール式ラック構成要素に関するものである。特定の実施態様において、二つまたはそれ以上のラックモジュールを含む動物収容用ラックが提供され、この場合、各ラックモジュールは、棚、管、管の一端の給気または排気コネクタ(例えば送風機コネクタ)及び棚の各々で送風機から空気を送る管に連結される導管を含む。また、二つまたはそれ以上のラックモジュールを含む動物収容用ラックが提供され、この場合、各ラックモジュールは空気計量ノズル、管、管の一端の給気または排気コネクタ(例えば送風機連結)及び送風機から計量ノズルの各々へ空気を送る管に連結される導管を含む。ラックモジュールは、時には一つのラックモジュールからの管及び別のラックモジュールからの管を受けるスリーブ(例えば、可撓管)によって結合され、時にはラックモジュールは工具なしで別のラックモジュールへ連結されるまたはこれから切断される。各ラックモジュールは、しばしば、動物収容用ラックの組立て中別のラックモジュールの対応するガイドと共にラックモジュールの方位を定めるガイドを含む。モジュールラックはトラムを含むことができる。
【0103】
特定の実施態様において、管、管の一端に給気または排気連結(例えば、送風機コネクタ)及び送風機から計量ノズルへ空気を送る管に連結される導管を含む動物収容用ラックが提供され、この場合、空気圧(例えば、計量ノズルで測定される)は約0.3水柱インチ以上である。この種のラックは時にはモジュール式であり、他の実施態様においてはモジュール式ではない。空気圧(例えば、計量ノズルで測定される)は時には約0.4水柱インチ以上、約0.5水柱インチ以上、約0.6水柱インチ以上、約0.7水柱インチ以上、約0.8水柱インチ以上、約0.9水柱インチ以上または約1.0水柱インチ以上である。他の実施態様において、空気圧は約1インチ水柱インチから約3水柱インチまでであり、約2水柱インチとすることができる。各計量ノズルにおいて供給される空気の圧力はしばしば、調節自在バルブによって調節されず、しばしば、計量ノズルによって調節される。計量ノズルの口径はしばしば、約0.25インチ以下であり、時には約0.06インチから約0.08インチである。
【0104】
特定の実施態様において、ラックは空気流または空気圧センサを含む。センサは、時には管、導管及び/または計量ノズルのうち一つまたはそれ以上と連結される。他の実施態様においてラックは各々計量ノズルの近傍に一つまたはそれ以上の棚を含む。
【0105】
また、棚、管、管の一端の給気または排気連結(例えば、送風機コネクタ)及び棚の各々で送風機から空気を送る管に連結される導管を含む動物収容用ラックが提供され、この場合、棚の各々はキャリッジ及び動物収容用ケージの対応するコネクタと係合することができるキャリッジに結合される給気コネクタを含み、給気コネクタは導管のうちの一つに効果的に結合される(例えば、可撓管によって)。他の実施態様において、排気コネクタは動物収容用ケージの対応するコネクタと係合することができるキャリッジに結合される。作動されると、キャリッジはコネクタを動物収容用ケージの対応するコネクタと係合るか、コネクタを動物収容用ケージのコネクタとの係合しから解除することができる。キャリッジは他の実施態様においてレバーであり、キャリッジの給気/排気コネクタはケージの対応するコネクタと係合することができる任意の形状を持つ(例えば、円錐形突起または円錐形空隙)。
【0106】
ラックは、時にはさらに棚に一つまたはそれ以上の動物収容用ケージを含み、動物収容用ケージのうち一つまたはそれ以上は1匹またはそれ以上の動物を含むことができる。ラックは特定の実施態様においてラックの垂直管に連結される送風機を含み、送風機は時には連続的に配置される二つまたはそれ以上のファンを含む。他の実施態様において、送風機は給気送風機であり、また他の実施態様において排気送風機がラックに結合される。
【0107】
他の実施態様において、棚、管、管の一端に連結される給気送風機、棚の各々で送風機から空気を送る管に連結される導管及び空気流または空気圧センサを含む動物収容用ラックが提供され、この場合、コントローラが設定ポイント及びセンサからの信号に基づいて給気送風機によって送られる空気を調整する。この種の実施態様において、センサは、時には管、導管、空気計量ノズル、ケージまたはこれらの組合せと連結される。給気送風機は、時には連続的に配置される二つまたはそれ以上のファンを含み、コントローラはファンのうち一つまたはそれ以上の速度を調整する。ラックは、時には排気送風機を含み、排気送風機は連続的に配置される二つまたはそれ以上のファンを含むことができ、コントローラはファンのうち一つまたはそれ以上の速度を調整する。コントローラは時にはワイヤによって送風機に連結され、時には遠隔コントローラである。
【0108】
特定のラックユニットの実施態様が図26、27、28、29A、29B、30、31、32、33、34A、34B、35A及び35Bに示されている。図32はラックモジュールの底面斜視図である。サポート(80)は壁(70)に引っ掛ける棚組立体であり、上下に旋回するキャリッジに取り付けられる円錐形の給気及び排気コネクタを含む。部分(71)は内部配管の切り取り図である(例えば、図33は配管をより詳細な図を示している)。(80)は円錐形の空気挿入部材を示している。(81)は90度の屈曲で空気の流れを導く空気流の通路を持つブロックである。
【0109】
図26はラックモジュールの切り取り底面斜視図であり、図27は領域(71)の拡大図である。排気マニホールド(74)は各ケージから空気を引き出す。給気管マニホールド(75)は各ケージへ空気を送り、棚組立体(80)の上に載る。マニホールド(74)及びマニホールド(75)はステンレス鋼管など動物に空気を送るために適する任意の材料で構成され、他の金属またはプラスティックを使用することができる。クランプ(73)は、各ケージへのまたはこれからの空気流を逸らせるためにマニホールド(74)またはマニホールド(75)を締め付けるために適する材料(例えば、ナイロンなどプラスティック)から構成される。クランプ(73)はまたマニホールド管用の機械的ファスナとしても役立つ。スキン(79)は内部配管を隠し、他の排気のためのプレナムを作る。内部リブ(90)は棚を支える。空気取付具(72)はクランプ(73)の中にねじ込まれる。空気は可撓管を通って各ケージまでのまたはこれからの途中にこの取付具を通る。
【0110】
図28は、クランプ組立体の斜視図である。クランプ(73)をマニホールド(74)に締め付けるためにセルフタッピングネジ(76)が使用される。本出願において「計量ノズル」とも呼ばれる空気取付具(72)は、それぞれケージへ空気を送るためまたはケージから空気を排出するために給気または排気コネクタに連結される可撓管など配管を受けるために適宜任意の形状を持つ。
【0111】
図29Aは、クランプ組立体の断面図であり、図29Bはクランプ組立体の上面図である。クランプ(73)へまたはこれから空気が流れるようにする穴がマニホールドにドリルでまたはパンチで開けられる。スキンまたはリブ(77)は管マニホールドのクランプ組立体を固定する。空気ギャップ(79)はクランプがマニホールド(74)の周りで伸縮できるようにする。
【0112】
図30はラックモジュールの上右部の切り取り上面斜視図である。可撓性ホース(例えば、ゴムホース)は空気取付具(501)を管(506)に連結するが、図には示されていない。可撓性ホースコネクタ(502)は複数のラックモジュールを一緒に結合する。マニホールド(74)及びマニホールド(75)が図に示されている。
【0113】
図31は図30のコネクタ(502)の断面図である。垂直管(510)はしばしば、ステンレス鋼管など剛性管である。環状バーブ(annular barb)(501)は可撓性連結ホースが滑らないようにまたは漏れないようにする。空気通路(504)は垂直方向から水平方向へ空気を流す。4つの通路(504)は時には4列のケージへ空気を流すために各モジュールに組み込まれる。コネクタをモジュールの側面に取り付けるために取付けボス(507)を使用することができ、この領域では空気は流れない。
【0114】
図32は連結のために配置される二つのラックモジュールを示す前面図である。垂直管(510)は各モジュールの底から上端まで垂直に通る剛性管である。しばしば、可撓性である(しかし、特定の実施態様においては実質的に非可撓性でもよい)管(518)は、結合のために管(510)の底のテーパー上をスライドできる。隆起環状リブ(511)は剛性管(510)と管(518)との間の締まり嵌めが空気の漏出を防止するようにする。対応する表面(514)と(515)が接触し、表面(517)と(516)が接触するとき、モジュールは係合する。整合タブ(513)は、連結部材が当初完全に整合していなくてもモジュールの係合しを容易にする。ピン(512)は図33に示される通り整合を導く。図に示される結合機構は外部ホース及びクランプの必要をなくし、クリーニングのための解体及び組立てに必要な時間を減少する。図33はラックモジュールの右側面分解図である。ピン(512)は同じ中心線上で各モジュールを案内する。スロット(519)はピン(512)をスライド可能に受けるのに適する。環状リブ(511)は管(518)を伸ばし、それによって締まり嵌めシールをもたらすことができる。
【0115】
図34Aは、棚組立体(80)の一つの実施態様の底面斜視図である。棚は各ケージを支え、かつ下のケージへ空気の流れを与える。棚(222)のハンドル(221)近くのノズル(220)は、レバー(224)がダウン位置のときケージへ空気を送る。レバー(224)は、また、後部ノズル(220)を係合または係合解除するためにレバー(249)を作動する。後部ノズルはしばしば、ケージから空気を排出するために利用される。ノズルの分離は前部から後部への空気の流れまたは後部から前部への空気の流れをもたらす。ノズル(220)はケージの蓋の円錐形容器(145)及び(146)と直接連結され、テーパーを付けた円錐形は実質的に気密のシールを容易に作る。ケージに結合されるとき両方のレバーに取り付けられるバネは柔らかい下方の力をノズル(220)に与えて、漏出を防止する。人間工学的ハンドル(221)はレバー機構を作動するためにユーザーによって操作される。縁(225)はヘム付きのときまたは折り返されるときシートメタルが縁の鋭さを小さくすることができる実施態様を示している。図34Bは棚組立体の実施態様の前面図である。プラスティックベゼル(223)は棚のまたの縁及びコーナーの鋭さを減じる。縁の鋭さの減少は、例えばユーザーがタオルで棚を拭くときに有利である。垂直スロット(226)は上下の方向にレバー(224)を案内する。プラスティックブッシング(223)は金属レバーの自由な動きを与える。
【0116】
図35Aは棚組立体(80)の実施態様の側面図であり、レバーの収容を示している。レバー(224)はスロット(242)内でピン(243)を中心に旋回する。ピン(241)がスロット(240)の窪み内にあるときレバー(224)を上昇位置にロックすることができる。ピン(240)が上方に位置するとき、ピン(245)は下方に位置する。この運動はピン(246)を中心にレバー(249)を回転させる。図35Bはハンドル(221)が上昇位置のときの図35Aの棚組立体の実施態様を示している。その結果のレバーの位置はケージの外にノズルを持上げるので、ユーザーはケージを取り外すことができる。棚組立体のフック(248)はラックモジュールに棚を支える。
【0117】
(空気流ユニット)
動物収容用ケージ及び/またはラックは特定の実施態様において換気される。ケージ及び/またはラックは時には正の圧力のみ、負の圧力のみまたは正の圧力と負の圧力の組合せによって換気される。特定の実施態様において、圧力は0.3水柱インチ以上であり、圧力を約0.4水柱インチ以上、約0.5水柱インチ以上、約0.6水柱インチ以上、約0.7水柱インチ以上、約0.8水柱インチ以上、約0.9水柱インチ以上または約1.0水柱インチ以上とすることができる。他の実施態様において、圧力は最高5水柱インチである。このように、動物収容システムは時には正の圧力モード即ちケージの中の圧力が外部環境より高い状態で動作する。このモードの利点は、外部の汚染がケージの中へ全くまたはほとんど漏れず、居住する動物に害を及ぼさないことである。病気が発生した場合、負の圧力モードが望ましい場合があり、これを採用できる。負の圧力モードにおいて、各ケージの圧力は外部環境圧力より低い。負のケージ圧力は病気がケージ外部に広がる可能性を小さくする。収容システムはしばしば、正の圧力を生じる給気送風機を1台含み、時には負の圧力を生じる排気送風機を1台含む。各送風機の測度は、完全な正の圧力、完全な負の圧力またはその間の差圧を選択できるように調整可能である。
【0118】
空気流ユニットは一般的に送風機を含み、時には導管、フィルタ、加熱器、空気冷却器、加湿器、除湿器、消臭器及び/または1台またはそれ以上の制御装置を含む。動物に空気を提供するために適する任意の送風機が使用される。導管システムは送風機部材から動物収容システムの一つまたはそれ以上のケージへ空気を送る。
【0119】
空気流ユニットは時には空気流検出システムを含み、また時には制御システムを含む。空気流検出システムは、動物収容システムにおいて変動する一つまたはそれ以上のパラメータ(しばしば、「収容パラメータ」と呼ばれる)を検出する一つまたはそれ以上の検出部材及びパラメータの信号を発生する報告部材を含む。収容パラメータの例は、温度、空気圧及び/または湿度を含むが、これに限定されず、この種のパラメータを監視するための任意のプローブを利用することができる。検出部材は、主給気/排気導管に配置される空気流検出器など、収容パラメータを検出するために適宜任意の場所に配置される。他の実施態様において、検出部材はケージのカバー部材と接触し、時にはカバー部材の表面にあり、また時にはカバー部材を通ってケージ内部へ伸長する。制御システムを含む空気流ユニットにおいて、システムは、空気流システムの一つまたはそれ以上の部材(例えば、送風機、加湿器、除湿器、加熱器、空気冷却器)の出力を変調させる一つまたはそれ以上の制御部材を含む。制御部材は時には手動で操作され、また時には制御部材は検出部材と通信して、自動的に空気流システムの部材の出力を変調する。PIDまたはPICコントローラ及び送風機測度制御回路の使用など適切な制御方法を利用することができ、空気流制御システムの例は米国特許第6,357,393号(US−6,357,393)及び第6,408,794号(US−6,408,794)において説明されている。一つの実施態様において、制御部材は検出部材からの信号を記録し、パラメータの設定値からの逸脱が検出されると、コントローラは空気流ユニットの別の部材へ信号を伝達して、その出力を増減する。例えば、検出部材が空気圧センサであり、コントローラに設定された値より大きい空気圧が検出されると、コントローラは送風機の出力を下げるためにこれへ信号を送る。
【0120】
空気流ユニットは、時にはラックユニットモジュールに配置される排気ポートに連結される。各ケージの後部近くに戦略的に配置されるスロットがあるとき、このスロットはケージから排出される空気を取り除くことができる。排出される空気は、時には、排気マニホールドまたは排気が通る別個のフィルタユニットのカーボンフィルタ(例えば、木炭フィルタ)など空気流システムのフィルタと接触する。
【0121】
空気流ユニットは、時にはラックユニットに可逆的に取り付けられるように構成される。ラックユニットに任意の方位で空気流ユニットを取り付けることができ、他の実施態様において、空気流ユニットはラックユニットの上面に可逆的に取り付けられる。空気流ユニットは、時にはラックユニットの外面のコネクタ部材と係合するコネクタ部材を含む。ラックモジュールについて本出願において説明されるコネクタを含む、(ただし、これに限定されない)空気流ユニットとラックモジュールの便利な組立て及び解体を可能にする任意のコネクタ部材を利用することができる。給気送風機または排気送風機は時には管(例えば、垂直管)、排気送風機は時にはプレナムに連結される。
【0122】
特定の実施態様において、送風機組立体は動物を収容するためのケージを受けるのに適するラックモジュールと連結され、送風機は一連の二つのファンを含む。直列にファンを配することは、同じまたは同様の空気圧を送る非直列ユニットに比べて騒音レベルの低下及び振動の低下という利点を与える。給気用に正の圧力を与えるまたは排気用に負の圧力を与えるためにこの種の送風機組立体を使用することができる。他の実施態様において、負の圧力を与えるために利用される送風機組立体は孔、時には調整可能な孔を含むチェンバを含む。後者の実施態様において、送風機組立体をHVACシステムに連結することができ、後者は可変的な負の圧力を与え、動物収容システムに与えられる負の圧力を一定にする。HVACシステムによって与えられる過剰な負の圧力は動物収容システムから空気を引き出さずに動物収容システムの外部の空気をしばしば、ミキシングチェンバと呼ばれるチェンバの中へ流れ込ませるので、一定の圧力が得られる。
【0123】
特定の実施態様において、動物収容システムの送風機は一連の二つまたはそれ以上のファンを含み、この場合、送風機は3水柱インチ以上の空気圧を送る。送風機は、時には一連の3つまたはそれ以上のファンを含み、各ファンと連結されるファン速度コントローラを含むことができ、この場合、ファン速度コントローラを一つまたはそれ以上の空気圧または空気流センサにリンクすることができる。
【0124】
特定の空気流ユニット及び動物収容用ケージ空気流の実施態様が図36、37、38及び39に示されている。図36は給気送風機エンクロージャの斜視図である。送風機(730)は組立体内に連続的に据え付けられる。この構成において、一つの送風機の排気ポート(736)を去る空気は第二送風機の吸気である。この連続形態の利点はシステム圧力が各送風機に添加されることである。
【0125】
図37は給気送風機の実施態様の上面図であり、空気流経路を示す。空気(733)は送風機組立体の側面から入る。空気は送風機ハウジングの形状により90度の折れを通り抜けて流れ、ブラケット(732)は空気流を一連の送風機の次の送風機の吸気側へ導く。空気は次に第二送風機を通って別の90度の折れを通り抜けて流れて、フィルタ組立体(731)へ導かれる。
【0126】
図38は排気送風機の一つの実施態様の底面斜視図である。給気及び排気送風機は、送風機が排気送風機の場合ブラケット(732)の裏面に据え付けられることを除いて同じである。空気はモジュールが別のモジュールに連結されるのと同じようにラックモジュールに結合するコネクタ(738)を通って流れる。ミキシングボックス(740)は送風機組立体の排気側に取り付けられる。これは、ユーザーが排気をHVACシステムに連結できるようにする任意の組立体である。HVACを直接送風機エンクロージャに連結せずに、HVACはミキシングボックスに連結される。空気流に適する形状を有するスロット(741)は、HVACシステムによって生じる過剰な空気流が排気送風機によって生じる流れを変えるのではなく、ミキシングボックスを通って流れることができるようにする。HVACシステムにおける流れは、一般的に可変的であり、一般的に本出願において提供される排気送風機によって与えられる流れよりずっと大きい。HVACによって与えられる過剰な負の圧力は排気送風機ユニットを通る代わりにスロットを通って空気を引っ張るので、ミキシングボックス(740)はHVACの空気流を一定にまたは実質的に一定にする。排気送風機によって生じる流れはボックスの中で混合して、HVACシステムに入る。この方法は匂いが部屋に入るのを防止し、ラックの空気流に制御を与える。ミキシングボックス(740)は、ミキシングボックスを様々なHVACシステムに適合させることができるように部分的にスロット(741)を被覆するために配置することができるスライディングカバーを含むことができる。どの方向に空気が流れているかを示すためにスロット(741)近くに空気流吹き流しを設置することもできる(例えば、意図される流れの方向は内向きなので、吹き流しを任意のトラブルシューティングに利用することができる)。両方の送風機の流れは、他の実施態様において流量を調節するマイクロプロセッサを通じて一定の制御を受ける。
【0127】
図39は、モジュール組立体の側面図である。排気の流れ(550)をHVACシステム及び/または排気送風機に結合することができる。ラックシステムが正の圧力モードで使用される実施態様において、一部の空気の流れはフィルタで被覆される排気孔アレイを通じてケージから出て行くことができる。この流れのほとんどをラックモジュールのプレナムによって取り除くことができる。図26のスロット(550)はケージ排気孔アレイからプレナムの中へ空気を排気する。ラック上端の取付具はこの流れをHVACシステムに連結する。この連結は任意であり、中立圧力または負の圧力で動作するときには必要とされない。
【0128】
空気流システムは時にはコントローラを含むまたはコントローラに連結される。例えば、特定の実施態様において、送風機組立体は二つまたはそれ以上のファン、各ファンを駆動するファンモーター、各ファンモーターに連結されるファン速度コントローラ、及びファン速度コントローラと連結される一つまたはそれ以上の外部空気圧センサを含むことができる。組立体は、しばしば、送風機の特定の特性(例えば、各ファンの速度(rpm))の読み出し及び送風機構成要素のユーザー制御(例えば、各ファンの速度)を特徴とするユーザーインターフェイスを含む。空気圧センサは、例えば給気導管、排気導管またはケージなど空気圧を測定するために適宜動物収容システムの任意の部分に配置される。空気圧に対応する一つまたはそれ以上の信号が一定期間にファン速度コントローラへ送られ(例えば、100ミリ秒ごとに一つの信号)、コントローラは1台またはそれ以上のファンモーターの速度を増減し、それによって空気圧を設定レベルに調整する。ファン速度コントローラは一つまたはそれ以上のファンまたは全てのファンの速度を増減することができ、組立体によって生じられる空気圧を調整するために一定期間一つまたはそれ以上のファンへの電力を遮断することができる。送風機組立体は、しばしば、一定期間に一つまたはそれ以上のファン速度信号をファン速度コントローラへ送る(例えば、100ミリ秒ごとに一つの信号)一つまたはそれ以上のファン速度センサを含む。二つまたはそれ以上の送風機組立体からの空気の流れを制御し、それによって空空気流量、差圧及び換気速度など空気流パラメータを制御するためにコントローラを利用することもできる。後者の実施態様において、コントローラは、(a)一つまたはそれ以上の給気送風機組立体からの空気出力、及び(b)一つまたはそれ以上の排気送風機組立体の排気、を制御することができる。ユーザーは、給気送風機だけまたは排気送風機だけを利用するためまたは給気送風機と排気送風機の出力を平衡化させるためにコントローラを使用することができる。例えば1本またはそれ以上のケーブルを通じてまたは一つまたはそれ以上の無線トランシーバを通じて、コントローラを送風機に連結することができる。
【0129】
制御ユニット内にコントローラ回路及びソフトウェアを含めることができる。図40はコントローラ組立体の実施態様の斜視図である。ラックモジュールの適宜場所に取り付けることができる金属ブラケット(603)にクリップで留められたプラスティックハウジング(600)が示されている。任意のケーブル(607)は、電気信号がコントローラと送風機エンクロージャとの間を通れるようにする。ケーブル(607)は一般的にコントローラ組立体が無線トランシーバを通じて通信する場合には含まれない。ユーザーはボタン(602)を通じて望みのACHまたは空気流を選択するためにコントローラを利用することができる。コントローラは設定値及び実効値をリアルタイムでLCDディスプレイ(605)に表示する。コントローラは、希望の設定値に等しくするために給気送風機及び排気送風機の両方にその速度及び圧力を検出するよう伝える。コントローラは、また漏出及び/または送風機の故障などの故障を特定することができる。ボタン(604)は可聴アラームを無音にするミュートボタンである。空気流または空気圧などパラメータが指定される増分で設定値から逸脱する場合アラームを鳴らすようにコントローラをプログラムすることができる。ボタン(605)は回路をリセットして、アラームをクリアするためのリセットボタンである。図41は同じコントローラの前面図である。特定の実施態様において大体の寸法は幅9”×高さ4.5”×奥行き1”である。図42A及び図42Bはコントローラモジュールの配線図の実施態様を示している。
【0130】
以下に示されるのは動物収容システムに使用されるコントローラ構成要素及びパラメータの例である。
【0131】
1.ソフトウェア
a.PICセットアップ:PIC周辺機器は、ADコンバータ、タイマ1(内部)及びタイマ0(内部)を含む。A/Dは二重電圧基準用にセットアップされ、変換クロックは約20MHzに適する。それ以外は、全てのI/OポートはI/Oとして設定される。
b.制御アルゴリズム:制御アルゴリズムは約100msごとに圧力信号をサンプリングする。この値は現在の設定値(calc_setpoints)と比較され、設定値より低いか高い場合、実効圧力を希望の圧力に動かすために送風機速度が増減される。制御アルゴリズムがPIC CPUの全速度で動作した場合、デューティサイクルは100%から0%まで大きく揺れるだろう。このような事態が生じるのを防止するために、その応答速度を遅らせるために制御アルゴリズムに故意の遅延が導入される。この遅延の長さは、現在の圧力が希望の圧力からどの程度遠いかによって変動する。この場合、希望の圧力は絶対的意味である(上限または下限)。下記の三段階がある。(a)設定値から非常に遠い:迅速にデューティサイクルを変化させる。(b)設定値に近い:ゆっくりとデューティサイクルを変化させる;(c)設定値である:迅速にデューティサイクルを変化させるが、変化を±0.02%に制限する。非直線デューティサイクル対圧力の関係を考慮するために、距離の閾値は設定値が高圧力か低圧力かに応じて異なる。全ての閾値(ゼロオフセットを含まない)がカウントの対象であり、コードの最初に形成通りにロケートされる。設定値が変更されるたびに、fan_onoff()及びstartup_fans()の両方が実行される。
c.LCD制御:データシートにおいて指示される通りLCDはスタートアップ時に標準的に初期化される。更新中のシャドウを防止するために、カーソルまたは点滅キャラクタなしに4ビットインターフェイスが使用される。スタートアップ後、実際には一つだけ即ちput_lcd_byte及び割り込み使用のためのそのコピーput_lcd_byte_INTだけしかlcd機能がなく、を使用する。全てのlcdストリング、整数(int)、文字(char)印刷機能はlcdと話すためにこの機能を使用する。
d.ユーザーインターフェイス:任意のキーを押すと、ISRへ方法を変えるようpicに告げる割り込みが生じる。キープレスISRはどのキーが押されたかを決定し、その後ACH及びDP(どちらでも妥当なほう)を更新し、直ちに新しいACH及びDPでLCDを更新する。キーが押されてブザーが鳴ったら、スヌーズがリセットされ(ブザーがアクティブの場合)、LCDは更新されない。
e.RPM確認:各送風機について有効RPM信号が100msごとに順次チェックされる。無視される送風機及び不良送風機について有効RPM信号はチェックされない。ある送風機についてRPM信号がチェックされ、そのRPM信号が無効であるかRPM信号を持たない場合、直ちに遮断されて、妥当(かつ可能)であれば代替送風機を起動するためにfan_onoff()及びstartup_fans()が実行される。
f.自動ゼロ:スタートアップ時に全ての送風機は停止され、15秒タイマが開始される。15秒終了時に、ファームウェアは各マニホールド内の圧力が周囲圧力に達したと想定する。圧力センサからの電圧はどれもゼロオフセットであると解釈することができる。PICはこのオフセットを読み取り、これを記憶し、これを将来の全ての圧力センサ読み取りに応用する。このオフセットはリセットごとに消去される。
g.機能説明
【表1】
【0132】
2.MCUボード
MCUボードは下記の機能を持つことができる:(i)LCDに対するインターフェイスとなり、コントラスト制御及びバックライト電力を与える;(ii)両方のPWMコントローラボードに対するインターフェイスとなる;(iii )両方の圧力センサの出力をフィルタリングして、電圧基準値を示す;及び(iv)キーパッド入力及び割り込み。LCDにインターフェイスすることができ、コントラスト制御及びバックライト電力が与えられる。LCDデータラインはPIC I/Oポートラインに直接連結される。LCDのコントラストはR10を通じて制御される。lcdバックライト電圧はR4を通じて12Vから公称電圧に下げられる。両方のPWMコントローラボードにインターフェイスすることができ、両方のコントローラボードからの全ての制御ラインはPIC CPU I/Oポートに直接連結される。両方の圧力センサの出力をフィルタリングして、電圧基準値を与えることができる。5Vシャント電圧基準値(D6)は二つの安定基準値をPIC ADCコンバータに与え、両方の電圧センサに電力を供給する。ポートR8及びR9は、それぞれ公称で2.5V及び0.45Vに設定される電圧基準値の調整を可能にする。キーパッド入力及び割り込みを可能にすることができ、5つのスウィッチ(キー)の出力がデバウンスされて、個々にPIC I/Oポートに連結される。5つの全てのキーの出力はダイオードを通じて一緒にOR演算され、Q1と一緒にキーボード割り込みを生成する。
【0133】
3.PWMコントローラボード
コントローラボードはしばしば、下記の機能を有する:(i)PIC CPUからの要求に応答して送風機の速度を増減する;(ii)一方または両方の送風機を電源から切断できるようにする;(iii )PIC CPUへの送信のために各送風機のタコメータ出力を条件付ける;及び(iv)圧力センサの物理的及び電気的取付け点を与える。
a.可変的PWM送風機コントローラ:コントローラボードは二つの送風機を同時に制御するように設計される。可聴のうなり振動数を防止するために約100rpmの速度差を常に二つの送風機の間に生じるように大きな抵抗器が送風機の一方と直列に連結される。送風機間の電圧(従ってその速度)はフィルタ処理PWM法を用いて変動される。12ビット解像度を持つ可変的デューティサイクル方形波は下記の通りに生成される:(i)U5及びU8が12ビットのエクイティコンパレータとして使用される;(ii)U3、U7及びU11が12ビットの上下カウンタを形成し、その出力がPIC CPUによってクロックアップまたはダウンされる(PWM増減);(iii )コンパレータが常時、連続実行12ビットカウンタ(U4)をU3/U7/U11カウンタと比較する;(iv)二つのカウンタが等しい場合、出力パルスがフリップフロップ(U6)へ行き、フリップフロップは可変的デューティサイクル方形波を出力する;(v)U3/U7/U11カウンタの出力はPIC CPUによって制御されるのでデューティサイクルが変動し、従って二つのカウンタが等しくなる(かつフリップフロップがトグルで切り替わる)時点がPIC CPUによって制御される;(vi)フリップフロップのPWM出力が、送風機が直列に連結される主切り替えMOSFET(Q4)へ送られる。PWM周波数での可聴ハムを減少し送風機タコメータ信号がPWM変動によって損なわれないようにするために、送風機と並列の大型キャパシタ(C2)がPWM出力をフィルタリングする;(vii )OSCIがPWM信号の基本周波数を決定する。1MHzのとき、1/(4096*1uS)=244Hzである。(viii)U3/U7/U11カウンタが0及び4096でロールオーバーしないようにするためにQ2、D1及びその関連受動素子が使用される;(x)PWM回路の12ビット解像度が、0.02%の増分でPIC CPUがデューティサイクルを変更できるようにする。
b.送風機電源制御:各送風機を電源から個別に切断できる。この機能は、PIC CPUが機能していない送風機を切断する、非常に低い圧力の設定のために一つの送風機のみを使用するまたはユーザーが+100%または−100%差圧設定を選択する場合には両方の送風機を停止することができるようにするために必要とされる。Q1、Q3、Q5、Q6及びその関連抵抗器は、PIC CPUから論理レベルを通じて制御できる正常時開放されるアクティブハイスウィッチ(active-high switch)を形成する。
c.タコメータ信号条件付け:両方の送風機は基本的に大地に対して浮動的なので、大地に対して相対的に測定されるそのタコメータの出力は、C2の負側と大地との間の電圧差から生じる非常に大きな過渡電圧で損なわれる。U1は差動増幅器として使用され、増幅器は、フローティングTACH+/CAPタコメータ信号を過渡電流なしにシングルエンド大地基準タコメータ信号に変換する。
d.圧力センサ:バイパスキャパシタ及び任意のrcフィルタ用のpcbフットプリントだけでなく圧力センサ用の取り付け穴が用意される。圧力センサ用の電源、アース及び信号出力ラインはPCMコントローラ回路及びレイアウトから完全に分離される。
【0134】
このように、特定の実施態様において二つまたはそれ以上のファン、各ファンを駆動するファンモーター、各ファンモーターと連結されるファン速度コントローラ及びファン速度コントローラと連結される一つまたはそれ以上の空気圧または空気流センサを含む動物収容システム送風機が提供される。この種の実施態様において、コントローラは、時には、一つまたはそれ以上のセンサからの空気圧または空気流に対応する一つまたはそれ以上の信号に基づいて一つまたはそれ以上のファンモーターの速度を増減して、空気圧及び/または空気流を設定レベルに調整する。送風機のファンは時には連続的に配置される。
【0135】
また、本出願において動物収容用ケージの中の空気圧または空気流を設定レベルに調整するための方法が提供される。この方法は、動物収容用ケージユニットまたはこれに連結される導管の中の空気圧または空気流を検出する工程、及び空気圧または空気流が設定レベルに達するまで二つまたはそれ以上のファン及び各ファンを別個に駆動するファンモーターを含む送風機組立体の一つまたはそれ以上のファンモーターの速度を増減する工程を含む。
【0136】
また、ユーザーインターフェイス及びプロセッサを含む動物収容システムの空気流または空気圧を調節するコントローラも提供され、この場合、ユーザーインターフェイスは空気圧及び/または空気流設定値入力機能を含み、プロセッサは設定値及び動物収容システムの一つまたはそれ以上のセンサからの空気流または空気圧信号に基づいて一つまたはそれ以上の送風機のためにファン速度信号を発生する。コントローラは時には一つまたはそれ以上の送風機に直接(例えばワイヤまたはケーブルによって)連結され、また時には一つまたはそれ以上の送風機と無線で通信する。コントローラは時には一つまたはそれ以上のセンサに直接(例えば、ワイヤまたはケーブルによって)連結され、時には一つまたはそれ以上のセンサと無線で通信する。
【0137】
(空気の流れ)
通気ケージは、1匹またはそれ以上の収容動物によってケージ内に蓄積する汚染空気及び熱を排出する。一つのやり方は、ケージの床敷きを常に乾燥させておきかつアンモニア及びその他のガスを排出するために、大きな流量を導入することである。しかし、一部のやり方は大きなエリアの再循環及びバイパスを可能にする。後者のやり方は数分間汚れた空気を外に出すことなく再循環させる可能性がある。
【0138】
本出願において提供されるケージは、空気の再循環及びバイパスを最小限に抑えそれによって換気及び温度調節のために空気の流れを効率よく利用するように設計される横断ケージ空気流を可能にする。他の実施態様において、カバー及びベースを含む動物収容用ケージが提供され、この場合、カバーは吸気孔及び排気孔、ケージ内部に下方に伸長する吸気孔と排気孔との間のバッフルを含み、空気は吸気孔から下方にケージ内部を通って排気孔の外へ流れる。特定の実施態様において、空気は実質的にU字形パターンで流れ、また時にはケージは動物用の重ね合せ材料を含み、空気は重ね合せ材料の近傍にまたはこれを通って流れる。吸気孔は時には実質的にカバーの一端にあり、排気孔は実質的にカバーのこの端にある。吸気孔は時には吸気孔コネクタを含み、排気孔は時には孔のアレイ及びまたは一つまたはそれ以上の排気コネクタを含む。バッフルは時にはケージの一つの壁から相対する壁まで伸び、また時には給餌トレイの一つまたはそれ以上の表面である。バッフル側面の周りの空気の流れを防止するまたは実質的に減少させて、バッフルの下の空気の流れを可能にするために、バッフルはしばしば、ケージの二つの壁と効果的に密封連結される(例えば、給餌トラフは、二つの相対する側壁の各々に一つ配置される二つのクレードルに載る)。
【0139】
多様な方法で空気の流れ、差圧及び換気速度を評価することができる。後に様々なケージシステムのケージ空気流の効果を測定するために利用できるテスト手順の例について説明する。図43A及び図43Bに示される光学装置は飽和水滴即ちフォグを除去するケージの能力を定量化するために用意され、利用される。5匹のマウスなどケージに収容される1匹またはそれ以上の動物の熱負荷をシミュレートするために、床敷き材料の上面に可撓性加熱器が配置される。システムへの外部空気の流れがオフにされ(例えば、ラックからの空気の流れがオフにされると)、飽和フォグがケージの中に注入される。レーザーは図43Aに示される通り一つまたはそれ以上のビーム設置位置の中から選択される第一ビーム設置位置に配置される。次に加熱器、レーザー及びフォト検出器がオンにされる。次に、空気流システムがオンにされる(例えば、ラックからケージへの空気流が確立される)と、データ収集システムはデータを記録する。コンピュータはフォト検出器信号をレーザー出力(例えば検出器での光度)対時間のストリップチャートへ変換する。フォグの初期量が存在するとき、フォグによってレーザー光のほとんどが拡散されるためにフォト検出器は低いレーザー出力または光度を読み取る。ケージの空気の流れが始まり、フォグを除去した後、フォグの濃度が小さくなるので、フォト検出器は徐々に高いレーザー出力または光度を読み取る。測定されるレーザーの強度が増大する速度はケージの空気の流れ及び換気の効果に比例する。システムは、約60回/時、約50回/時、約45回/時、約40回/時、約35回/時、約30回/時、約25回/時、約20回/時、約15回/時、約10回/時または約5回/時の換気速度を与えることができる。
【0140】
ケージの温度調節効率を空気流パラメータにリンクすることができる。ケージの上半分に配置される一つまたはそれ以上の熱電対(例えば、図43B)から温度示度を入手することができる。空気流及び換気速度を決定しながら同時に温度示度を入手することができる。システムが熱気を取り除く能力はケージの空気の流れの量及び効果に比例する。空気がケージの特定の部分を再循環またはバイパスする場合、システムはより高い温度を持つことになる。
【0141】
ケージの側面に沿って複数のポイントで同じ手順を反復することができる。空気流、換気及び温度調節の効果を決定するために時間の定数を平均化することができる。適切な空気流速度を決定するためまたは特定の用途のために最良のケージを選択するために様々なタイプのケージについてこれらの測定値を入手することができる。
【0142】
(動物収容システム)
上に説明される構成要素を、本出願において説明される一つまたはそれ以上の他の構成要素及び/または動物収容施設において利用される一つまたはそれ以上のその他の構成要素と組み合わせることができる。例えば、動物収容システムは時には下記のもののうち一つまたはそれ以上を含む:一つまたはそれ以上のケージ(例えば、ケージベース部材、カバー部材及び挿入部材);各々一つまたはそれ以上のラックモジュールを含む一つまたはそれ以上のラックユニット;一つまたはそれ以上の空気流組立体(例えば、給気送風機及び/または排気送風機);及び一つまたはそれ以上の検出、監視または感知装置。他の実施態様において、空気は動物収容施設の集中空気流システムによってケージに与えられ、また時には空気は本出願において説明される空気流システム(例えば、ラックの上端に結合される空気流組立体)によって与えられる。
【0143】
図44は3つのラックモジュールを持つシステム組立体の実施態様の斜視図である。トラム組立体(560)は移動式ラックシステムを可能にする。また、トラム組立体(560)のベース部材は最も下のモジュールの空気流を制限する。各モジュール(564)は複数のケージ組立体(561)を貯蔵する。通気は吸気送風機(762)によって与えられ、空気は排気送風機(763)を通じて排出される。排気送風機を任意のミックスボックス(740)に結合することができる。
【0144】
(動物収容システムを構成及び使用する方法)
動物収容システムを構成し本出願において説明される構成要素を使用するための方法が提供される。一つの実施態様において、(a)動物を収容する使用済みケージを一つまたはそれ以上のケージを含む動物収容システムから取り外す工程、(b)動物を未使用ケージへ移すまたはシステムに以前収容されていなかった動物を未使用ケージに入れる工程、(c)この未使用ケージを収容システムに配置する工程、及び(d)ある期間内に工程(a)から(c)までを反復する工程、を含む、動物収容システムにおいてケージを交換するための方法が提供される。他の実施態様において、(a)動物を収容するケージを一つまたはそれ以上のケージを含む動物収容システムから取り外す工程、(b)動物を使い捨てケージへ移すまたはシステムに以前収容されていなかった動物を使い捨てケージに入れる工程、(c)使い捨てケージを収容システムに配置する工程、及び(d)ある期間内に工程(a)から(c)までを反復する工程、を含む、動物収容システムにおいてケージを交換する方法が提供される。他の実施態様において、一定の期間は、180日以下、150日以下、120日以下、90日以下、60日以下、30日以下、または29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3または2日以下または1日である。工程(a)から(c)までは、しばしば、、使用済みケージを以前に動物を収容するために使用された滅菌及び/または洗浄済みケージと交換することなく、ケージを未使用の使い捨てケージとのみ連続的に交換することによって反復される。各使用済み使い捨てケージは、しばしば、洗浄または滅菌することなくまたは動物を収容するために再使用することなく処分される。ケージは、時にはケージベース、カバー部材及び任意の挿入部材を含む。しばしば、、ケージの全ての構成要素(例えば、ケージベース、カバー、部材、給餌トレイ)は動物と接触する前は未使用である。未使用の使い捨てケージは、しばしば、、新規に製造された構成要素、動物収容施設において洗浄されない構成要素、動物収容施設において滅菌されない構成要素及び再使用されない構成要素から成る。未使用の使い捨てケージは、一般に以前に動物を収容したことがなく、動物は、一般にこれに入れられたことがない。使用済みケージはしばしば、システムのラックユニットから取り外され、しばしば、ラックユニットは本出願において説明されるモジュールを含み、未使用の使い捨てケージはしばしば、使用済みケージが取り外されたラックユニットの同じ位置に入れられる。他の実施態様において、動物収容システムは一つまたはそれ以上のラックユニット、一つまたはそれ以上のラックモジュール、一つまたはそれ以上のケージ検出システム部材及び/または一つまたはそれ以上の空気流システム部材を含む。
【0145】
特定の実施態様は、(a)動物を収容するケージを一つまたはそれ以上のケージを含む動物収容システムから取り外す工程、(b)動物を未使用の使い捨てケージへ移す工程、(c)工程(b)の使い捨てケージを収容システムに配置する工程、及び(d)30日以内に工程(a)から(c)までを反復する工程を含む、動物収容システムにおいてケージを交換するための方法を含む。特定の実施態様において、工程(a)から(c)までは14日以内に反復される;動物は工程(b)以前に未使用の使い捨てケージに入れられないまたは入れられたことがない;工程(a)から(c)までは動物の死まで連続的に反復される;工程(a)から(c)までは連続的に反復される;工程(a)において取り外されるケージは使い捨てケージである;また工程(a)において取り外されるケージは処分される。特定の実施態様において、収容システムは畜産用収容システムである。時には、使い捨てケージの壁はポリマーから構成され、約0.01インチから約0.08インチまでの厚み、または約0.01インチから約0.05インチまでの厚み、約0.02インチから約0.06インチまでまたは約0.02インチから約0.03インチまでの厚みである。
【0146】
また、ラックユニットを形成するために二つまたはそれ以上のラックモジュールを連結する工程を含む、動物収容用ケージを受ける取外し可能ラックユニットを組み立てるための方法が提供され、この場合、ラックモジュールは取り外し可能である。ラックモジュールは時には垂直に連結され、時には水平に連結され、また時には垂直かつ水平に連結される。他の実施態様において、ラックモジュールは工具なしで連結される。ラックユニットを組みたれるために使用される一つまたはそれ以上のラックモジュールは、時にはケージと可逆的に結合してラックモジュール上でケージを不動化することができるスライド可能部材を含む据付け構造を含む。この実施態様が本出願において説明されている。
【0147】
また、ラックユニットモジュールの連結を解除する工程、各ラックユニットモジュールを洗浄する工程及び浄化されたラックユニットを組み立てるために浄化済みラックモジュールを連結する工程を含む、動物収容システムにおいてラックユニットモジュールから組み立てられるラックユニットを浄化するための方法が提供される。浄化された一つまたはそれ以上のラックモジュールは時には相互に連結され、また時には浄化された一つまたはそれ以上のラックモジュールは未使用のラックモジュール(新規に製造されたラックモジュールまたは以前にケージを貯蔵していないラックモジュール)に連結される。特定の実施態様において、一つまたは洗浄済みラックモジュールが連結される。他の実施態様において、ラックユニットは180日以下、150日以下、120日以下、90日以下、60日以下、30日以下ごとなど、定期的にラックモジュール浄化のために連結解除され、連結される。ラックモジュールは、時には工具なしに手で連結解除され、連結される。ラックモジュールは、適切な洗浄設備、時には滅菌設備を用いて浄化される。
【0148】
また、コネクタによってラックユニットモジュールを結合することによって二つまたはそれ以上のラックモジュールを連結する工程を含む、動物用ケージを収納するためのモジュール式ラックユニットを組み立てるための方法が提供され、この場合、ラックモジュールは取り外し可能である、特定の実施態様において、コネクタは工具なしで連結される。
【0149】
本出願において参照される各特許、特許出願、公表及び書類は全て、組み込みを許容する管轄区において参照をもって本出願に組み込まれる。上記の特許、特許出願、公表及び書類の引用は上記のいずれかが妥当な先行技術であることを認めるものではなく、また前記の公表または書類の内容または日付について何らかを容認することを意味しない。
【0150】
本発明の基本態様から逸脱することなく以上のことに修正を加えることができる。本発明は一つまたはそれ以上の特定の実施態様を参照して詳しく説明されているが、当業者には、本出願において特に開示される実施態様に変更を加えることができること、さらに前記修正及び改良が本発明の範囲及び精神の範囲内にあることが判るだろう。
【0151】
本出願において例示的に説明される発明は、特に本出願において開示されない要素なしで実施することができる。従って、例えば、本出願において各場合に「含む」、「基本的に___から成る」及び「___から成る」と言う言葉はどれも他の二つの言葉と取り替えることができる。採用された用語及び表現は、限定のためではなく説明のために使用されており、この種の用語及び表現の使用は図示され説明される特徴またはその一部の同等物を排除するものではなく、主張される本発明の範囲内で様々な修正が可能である。単数冠詞(“a”または“an”)は、文脈上要素のうちの一つまたは複数の要素について述べられていることが明確である場合を除いて冠詞が修飾する要素のうちの一つまたは複数を意味する(例えば、「ケージ」は一つまたはそれ以上のケージを意味することができる)。本出願において使用される場合、「約」と言う言葉は時には基礎となるパラメータの10%以内(即ち、プラスマイナス10%)の値、時には基礎となるパラメータの5%以内(即ち、プラスマイナス5%)の値、時には基礎となるパラメータの2.5%以内(即ち、プラスマイナス2.5%)の値、または基礎となる値の1%以内(即ち、プラスマイナス1%)の値を意味し、時には変動のないパラメータを意味する。例えば、「約100グラム」の重量は90グラムから110グラムまでの重量を含むことができる。従って、本発明は代表的な実施態様及び任意の機構によって特に開示されているが、当業者は本出願において開示されるコンセプトの修正及び変更を用いることができ、前記の修正及び変更は本発明の範囲内であると見なされる、と解釈すべきである。
【0152】
本発明の実施態様は特許請求の範囲において示される。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】使い捨てケージの実施態様など組立て済みケージの実施態様の上面斜視図である。この図は上前面から見た組立て済みケージの全体像を示している。
【図2】上後面から見た図1のケージ組立体の分解図を示し、ケージ組立体の一つの実施態様を構成する個々の部品を示している。
【図3】YZ平面の断面図であり(座標は図1に示されている)、一つの実施態様における給水ボトルの中央に沿って見た断面図である。
【図4】一つの実施態様の給餌トレイ(103)に沿って見た断面図である。
【図5】XZ平面の断面図であり(座標は図1に示されている)、一つの実施態様の給餌トラフの端に沿って見た断面図である。
【図6】XZ平面の断面図であり(座標は図1に示されている)、給餌トラフの端に沿って見た断面図であり、ケージのベースと係合するトラフの方位を示している。
【図7A】XZ平面の断面図であり(座標は図1に示されている)、一つの実施態様のケージの中央に沿って見た断面図である。
【図7B】XZ平面の断面図であり(座標は図1に示されている)、図7Aの丸で囲まれた部分の拡大図である。
【図8】給餌トラフの一つの実施態様の中央に沿って見た断面図であり、給餌トラフによって生じる空気流の流線を示している。
【図9A】ケージベースの一つの実施態様の上面図を示している。
【図9B】ケージベースの一つの実施態様の上面図を示している。
【図10A】ケージベースの一つの実施態様の側面図を示している。
【図10B】ケージベースの一つの実施態様の側面図を示している。
【図11】ケージベースとケージカバーの締まり嵌め連結の一つの実施態様を示す断面図である。
【図12】ケージカバーの一つの実施態様の前面斜視図を示している。
【図13】トップカバーの一つの実施態様の側面図を示している。
【図14】カバーの一つの実施態様の上面図である。
【図15】トップカバー及び貼り付けフィルタシールドの底面図である。
【図16】給餌トレイの実施態様を示し、給餌トラフの一つの実施態様の斜視図である。
【図17A】給餌トレイの実施態様を示し、この給餌トラフの実施態様の上面図である。
【図17B】給餌トレイの実施態様を示し、給餌トラフの実施態様の側面図である。
【図18A】給水ボトルの実施態様を示し、給水ボトルの一つの実施態様の斜視図である。テーパーショルダ(155)はトップカバーの垂直面との間を封止し、シールを形成する。テーパー壁(105)は水の容量の増大を可能にする。
【図18B】この給水ボトルの実施態様を示し、この給水ボトルの実施態様の正面図である。多少テーパーを付けた表面(157)はボトルのネック部に付加的な強度を与える。テーパー壁(158)は水の容量の増大を可能にする。
【図19】組立て済み再使用可能ケージの一つの実施態様の上面斜視図を示している。上前面から見た組立て済みケージの一つの実施態様の全体図が示されている。再使用可能ケージの組立体は図1から図18までに示される使い捨てケージ部品及び組立体と同じ設計のものであり、従って、給水ボトル及び給餌トラフは使い捨てケージと再使用可能ケージとの間で交換可能である。
【図20】上後面から見たケージ組立体の実施態様の分解図を示している。
【図21】再使用可能ケージの実施態様における給水ボトルの中心に沿って見た断面図である。
【図22】シール(311)の拡大図である。
【図23】ケージ蓋(301)の周縁を取り囲むガスケット(313)を示す底面斜視図である。
【図24】再使用可能ケージカバーに取り付けることができる取外し可能フィルタ組立体を示している。
【図25】再使用可能ケージカバーに取り付けることができる取外し可能フィルタ組立体を示している。
【図26】ラックモジュールの底面斜視図である。
【図27】ラックモジュールの切り取り底面斜視図である。
【図28】クランプ組立体の斜視図である。クランプ(73)をマニホールド(74)に締め付けるためにセルフタッピングねじ(76)が使用される。空気取付具(72)は、フレキシブル管など給気または排気コネクタに連結される配管を受けるために適宜任意の形状を持つ。
【図29A】クランプ組立体の断面図である。
【図29B】クランプ組立体の上面図である。
【図30】ラックモジュールの上右部の切り取り斜視図である。
【図31】図30のクランプ(100)の断面図である。
【図32】連結のために配置される二つのラックモジュールを示す前面図である。
【図33】ラックモジュールの分解右側面図である。
【図34A】棚組立体(80)の一つの実施態様の底面斜視図である。
【図34B】棚組立体(80)の実施態様の前面図である。
【図35A】棚組立体(80)の実施態様の側面図であり、レバー閉じ込めを示す。
【図35B】上昇位置のハンドル(221)を示している。
【図36】給気送風機エンクロージャの斜視図である。
【図37】空気流経路を示す給気送風機の上面図である。
【図38】排気送風機の底面斜視図である。
【図39】排気空気流を示すモジュール組立体の側面図である。
【図40】コントローラの一つの実施態様を示している。
【図41】コントローラの一つの実施態様を示している。
【図42A】送風機制御モジュールの一つの実施態様の配線図の実施態様を示している。
【図42B】送風機制御モジュールの一つの実施態様の配線図の実施態様を示している。
【図43A】空気流、換気及び温度調整などケージパラメータを監視するためのシステムを示している。
【図43B】空気流、換気及び温度調整などケージパラメータを監視するためのシステムを示している。
【図44】3つのラックモジュールを含むシステム組立体の一つの実施態様全体の斜視図である。
【技術分野】
【0001】
動物を収容するための収容システム及び構成要素が本出願において説明されている。このシステム及び構成要素は畜産において特に動物を飼育、繁殖、観察及び研究するために有益である。
【0002】
本特許出願は、それぞれ2004年12月13日及び2005年6月14日及び2005年9月16日に提出され、「動物収容システム及び構成要素」と題し、発明者としてThomas Perazzo及びDee Congerを指名し、それぞれ代理人整理番号第INO−1001−PV、INO−1001−PV2及びINO−1001−PV3によって指定される米国暫定特許出願第60/635,756号、60/690,811号及び60/717,826号の利益を主張する。本特許出願は、また、各々2005年11月7日に提出され、「畜産用収容システム及び構成要素」と題し、発明者としてThomas Perazzo及びDee Congerを指名し、それぞれ代理人整理番号第INO−1001−PV4及びINO−1001−PV5によって指定される米国暫定特許出願第60/734,229号及び60/734,189号の利益を主張する。上記の特許出願の各々の内容及び主旨は、組込みを規定する管轄区において、全ての本文及び図面を含む、、その全体が参照をもって本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
動物収容システムは、動物の輸送、繁殖及び飼育など多様な用途に利用される。システムに収容される動物は、しばしば、げっ歯類など実験用動物であり、この種の動物は飼育器に収容されることが多い。収容システムはしばしば、動物が収容されるケージ及びケージが据え付けられるラックユニットを含む。この種のシステムに収容される動物は収容される動物及びシステムを保守する職員にとって健康上危険ないくつかの気体及び粒子汚染物を排出する。従って、ケージは、一般に複数回使用のために設計されるので、例えば動物収容施設においては、特に優良実験室規範(GLP)を実施する施設においては、2年間またはそれ以上の期間毎週これを洗浄し、滅菌する必要がある。複数回使用ケージは、一般的に、比較的厚い壁を有し、構成要素は、しばしば、複数回の洗浄及び滅菌に耐えられる弾性材から構成される。空気は、しばしば、低圧システム(例えば0.5水柱インチ未満の圧力)によってケージへ送られる。典型的なラックユニットは、一般的にモジュール式ではなく、簡単に解体できない。その結果、ラックユニットを浄化するために大きな設備部品が必要とされる。
【0004】
複数回使用及び非モジュール式動物収容システムのこれらの特徴のため、動物収容資源のかなりの部分は、動物を収容するために利用されない。代わりに、複数回使用構成要素及び非モジュール式構成要素を洗浄し滅菌するための資源は動物収納のために必要とされる全資源の比較的大きな割合を占める。また、低圧システムによって送られる空気流は簡単に調整できず、ある一定の範囲の空気流をケージに与えることはできないことが多い。さらに、典型的な複数回使用ケージ設計はしばしば、ケージ体積内での換気を制限し、空気が効率的な速度で交換されないことがしばしばある。複数回使用ケージ設計は、また、汚染空気フィルタの取り扱いの必要、または例えばケージがある面にぶつかる(例えば、ユーザーがケージ落とすまたはケージが高所からの落下する)ときの環境へのケージ構成要素の露出など、汚染に関して不利点を呈する可能性もある。これは特に高いバイオセーフティレベルの動物施設における動物の取り扱いに影響を及ぼす。
【発明の開示】
【0005】
本出願において、再使用のために洗浄及び滅菌を行う必要のない使い捨て構成要素を含む動物収容システムが提供される。動物の輸送のためにこの動物収容システム及び構成要素を使用することができ、また例えば研究及び繁殖のために動物を収容するためにこれを使用することができる。この種のシステムのケージは、しばしば、ポリマーから構成される比較的薄い壁を含む。本出願において説明されるケージの特徴は、収容された動物が比較的薄い高分子材料を傷つける可能性(例えば、噛み傷)を大幅に減少または防止する。もっと厚く剛性の複数回使用ケージに比べて軽量で比較的可撓性の使い捨てケージは、衝撃を受けたとき破損または解体しにくいケージをもたらす。これらの特徴は、衝撃を受けたときにケージの中身(例えば、ケージの中の動物、動物汚染物及び有害物質)が外部環境に曝される可能性を減少する(例えば衝撃を受けた後、ケージベース及びカバーは封止状態である)。提供されるケージ及び関連構成要素は、また、効率よく重ね合わせることができ、それによって必要な貯蔵空間を有利に縮小する。本出願において提供される通気ケージはケージ内の空気を効率よく交換し、温度を効率よく維持する。この種の通気システムは比較的高い空気圧でかつ調節自在バルブなしで作動可能であり、空気圧のある範囲全体で空気流及び空気圧の均等性及び効率的な空気流制御をもたらす。また、モジュール式構成要素を含む動物収容システムが提供され、しばしば、構成要素は簡単に解体される。他の実施態様において、ラックユニットは、洗浄のために簡単に解体される一つまたはそれ以上の取り付け及び取り外し可能なラックモジュールを含む。本出願において開示される構成要素のこれらの及び他の特徴は、動物収容のために必要とされる資源の量を減少し、収容された動物に対する世話の質を向上させ、収容された動物の世話をするまたはその研究をする者に対する健康上の危険を最小限に抑えることができる。
【0006】
これらの及びその他の態様について以下の説明、特許請求の範囲及び図面において説明する。
【0007】
図面は本発明の実施態様を例示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(動物用ケージ)
動物用ケージユニットは、しばしば、ケージユニットベース部材、カバー部材及び任意の挿入部材を含む。動物用ケージは、時にはカバーとは別個に提供され、しばしば、カバーをケージベースに封止状態で取り付けすることができ、またカバーはしばしば、ベースから容易に取り外し可能である。動物及び/または任意の挿入部材は、しばしば、カバーが封止状態で取り付けされる前にケージに入れられる。
【0009】
本出願において説明されるケージ内に多様な動物を収容することができる。げっ歯類はしばしば、マウス、ラット、ハムスター、アレチネズミ、テンジクネズミ、チンチラ及びラビットを含む、(ただし、これに限定されない)この種のユニットに収容される。動物は、形質転換、近親交配、免疫不全動物であるか、一つまたはそれ以上の機能遺伝子が欠けているか(例えば一部遺伝子を除去された動物)、また一つまたはそれ以上異種移植片を含むことができる。免疫不全マウスの例はヌードマウス及び重症複合型免疫不全(SCID)マウスを含む。培養細胞ライン、培養初代細胞からの細胞または別の動物または組織から採取した細胞(例えば生検)を異種移植(例えば人間からの癌細胞)のために使用することができる。例えば癌及びその他の病気の研究、有望な薬物のパラメータ(例えば、有毒性、効果、最大許容投薬量、有効投薬量及びその他の薬物動態学的パラメータ)の査定、抗体の生成及び分離及び雑種細胞の調合ために有益な細胞の生成及び分離を含む、(ただし、これに限定されない)、本出願において説明されるケージ及びシステムに収容される動物を多様に利用することができる。
【0010】
(ケージベース)
ケージベースは、例えば円筒形、実質的に円筒形、円錐形、長方形、正方形、立方体、ひし形及びこれに類するものなど動物を収容するために適する任意の形状を持つ。ケージベースは、しばしば、複数の側壁部材(例えば、4つの側壁部材)を支える底部材を含む。一つの側壁部材は、しばしば、「前部側壁部材」と呼ばれ、反対側の側壁部材はしばしば、「後部側壁部材」と呼ばれる。相対する側壁部材は時には平行、実質的に平行、非平行、菱形、実質的に菱形またはこれらの組合せである。他の実施態様において、相対する側壁は平行ではなく、底面に対して垂直ではない。この種の実施態様において、一つの側壁及び時には全ての側壁は、例えば、約91度から約105度までの間の角度、約92度から約98度までの角度または約95度など底に対して90度ではない角度を成す。このように傾斜した(底に対して)側壁の形態はケージベースの重ね合わせ(下でさらに詳しく説明する)を促進することができる。
【0011】
壁及び/または底の各縁結合部またはコーナー結合部は、鋭い縁、滑らかな縁または丸みのある縁など製造及び使用に適宜形状を有する。動物収容用構成要素の一部のコーナー及び縁の形状はこれに居住する動物が引き起こす傷(例えば、げっ歯類による噛み傷)の可能性を有利に減少または排除することが判明している。収容される動物による傷に対するこの強さは、薄い(例えば約0.01インチから約0.08インチ(1インチ=約2.54cm))ポリマー壁を有する使い捨て収容用構成要素に特に当てはまる。傷に強い縁及びコーナーの方位は、(i)縁またはコーナー面の角度(単位:度)及び(ii)縁またはコーナーの半径(単位:インチ)の組合せに基づいて決定された。二つの面の間の角度αは動物が乗る表面の側から測定される。αが180度未満の場合、縁またはコーナーの最小半径はゼロである。αが180度から360度までの間である場合、以下の式で最小半径を決定することができる:
最小半径=0.25/(tan((pi/360)(360−α)))
例えば、この関係式に従えば対応する角度αが190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350及び355度であるとき、しばしば、それぞれ0.02、0.04、0.07、0.09、0.12、0.14、0.18、0.21、0.25、0.30、0.36、0.43、0.54、0.69、0.93、1.42、2.86及び5.73インチの最小縁及びコーナー半径が組み込まれることが多い。このように上記の関係式に従って縁及びコーナー角度/最小半径の組合せが与えられる。
【0012】
このように、ケージベースは、しばしば、例えば収容される動物の噛み切りまたは引っかきによって生じる傷を最小限に抑えることができる適切な半径を持つ丸みのある結合部を含む。このように他の実施態様において、各々底と二つの側壁の結合部によって形成される底のコーナーは、しばしば、鋭くないコーナーであり、しばしば、半径によって形成される滑らかなコーナーである。他の実施態様において、各コーナーは、効果的に複数の縁に分割され(例えば、図1に示される3つの有効コーナー(111B))、これが衝撃に対する圧倒抵抗(crumple resistance)を向上させることができる。衝撃に対する圧倒抵抗は、重ね合わせ効率を維持し、動物の噛みによって引き起こされる傷の可能性を減少し(例えば、衝撃はコーナーをつぶし、動物が噛むことができる鋭い縁を生じる可能性がある)、衝撃を受けたときケージの無欠性を維持する(例えば、外部環境にケージ内部を曝さない)と言う利点をもたらす。特定の実施態様において、コーナーは、各々しばしば、半径によって形成される10、9、8、7、6、5、4、3または二つのコーナーに効果的に分割される。
【0013】
一つまたはそれ以上の側壁部材の上縁は、しばしば、、側壁部材の外面からしばしば、垂直に伸長するフランジ部と隣接する。フランジは時にはケージの上端周縁の周りに連続表面を形成し、その表面は、しばしば、ケージが底部材に載っているとき水平である。フランジを任意の幅とすることができ、時には約0.03インチから約1インチである。フランジはケージベースの剛性を増大することができ、時には本出願においてさらに説明されるカバー部材の一部と係合するように構成される。他の実施態様において、フランジは任意の下方に伸長するリップ部材を含む。リップ部材は時にはカバーの対応する部材とかみ合って、取外し可能なシールを形成する。ベースのリップ部材の輪郭は、カバーの対応する構造との嵌め合いを可能にする任意の形状を持ち、輪郭は時には湾曲し、また時にはS字形、V字形またはJ字形である。ケージベースのリップ部材及び/またはフランジ部材は、時にはカバー部材と係合するとき偏向してケージベースとカバーとの間にシールを形成する形状である。ケージベースとカバーとの間のシールは、例えば接着シール、圧縮嵌めまたは締まり嵌めなどを含む、(ただし、これに限定されない)適宜または有益な任意のタイプのものである。シールは、時には、適切な形態の締まり嵌めから得られ、その実施態様については後にさらに詳しく説明する。
【0014】
ケージベースは、時には、ケージベースの内部に向かって伸長する一つまたはそれ以上のインデントを側壁部材に含む。一つ、二つ、3つ、4つまたはそれ以上の側壁は時には側壁の剛性を増大することができる一つまたはそれ以上のインデントを含む。側壁の無欠性の強化はつぶれに対する衝撃強さを増すと言う利点をもたらすことができる。この利点については上で説明した。インデントの窪んだ表面エリアを台形または長方形とすることができる。インデントが伸長する根元となる側壁から直角のインデントの窪み距離はしばしば、インデントの上端から下端まで連続し(例えば、面はインデントが伸長する根元となる側壁に対して平行である)、またインデントの上端で大きくすることができ、時にはインデントの上端部から下端部に向かって細くなる。このような形態は、後に説明するように、動物を収容していないときにケージベースの重ね合わせを可能にする。インデントは、しばしば、、カバー部材と統合されるまたはこれと結合されるバッフルまたは給餌構造のすぐ近くに配置され(後にさらに詳しく説明する)、それによってケージベースの側壁に沿った空気の流れを減少し、かつケージの底に平行のかつこれにより近い空気の流れを増大する。インデントは、時には、後に説明する一つまたはそれ以上の任意のケージ挿入部材(例えば、給餌トレイ)の方位を定めるように構成され、時にはこれまたはその一部は、このように利用される場合「マウント」、「クレードル」または「支持部材」と呼ばれる。マウントは、ケージ挿入部材を支持及び配向するために有益な任意の形状を持ち、時には、ベースユニットの底面に平行の平面的な上面を含む延長部である。他の実施態様において(例えば、図2、5及び6)マウントまたは支持部材は、時にはケージベースの壁及びインデントの窪みによって形成され、ケージ挿入物を受けるのに適する形状を持つ。図5及び図6に示される実施態様において、マウントの輪郭は湾曲側面まで伸長する平らな底を有する。湾曲側面は、ケージ挿入物(例えば、図6に示される給餌トラフの表面103B及び103C)の対応する構造を受けるのに適するデテント(例えば、図6に示される表面101Bと101Cによって形成される)を含むことができる。各インデントまたはマウントの水平端は、他の実施態様において時には隣接する側壁に対して等距離であり、それによって、その水平中点は、それが統合される側壁の中点に位置する。図6に示される実施態様において、各マウントは給餌トラフの各端を支え、インデントの表面から離れて(例えば約1cm)伸び、時には側壁表面と実質的に同平面にある。ケージベースの底も一つまたはそれ以上のインデントを含むことができ、これもまた、剛性及び圧倒抵抗を増大することができる。
【0015】
ケージベースは、側壁部材または底部材の外面に配置される一つまたはそれ以上のマウントを含むことができ、これは時には「外部支持部材」または「外部案内部材」と呼ばれ、ラックユニットの中へのケージの便利な取付けを可能にする。外部支持部材または外部案内部材はラックユニット部材の中へのケージベースの取付けを可能にする任意の形態を持ち、時に、ラックユニットの対応する部材と係合するまたはこれによって支持される。他の実施態様において、一つまたはそれ以上の側壁部材の上端と近接するフランジ部材は案内部材及び/または支持部材として役に立つ。特定の実施態様において、案内部材及び/または支持部材は、底部材及び/または一方または両方のケージ側面部材(例えば、前部側壁及び後部側壁に隣接する側壁部材)の外面に配置されるフランジ、突起、リブまたは溝であり、しばしば、側壁部材の上縁と平行である。この種の案内部材及び支持部材は、時には側壁部材の前端から伸び、時には側壁部材の後端まで伸び、時には前縁からある距離の側壁部材のポイントから伸び、また時には後端からある距離の側壁部材のポイントまで伸長する。この種の部材は、時には側壁部材の垂直長さの真ん中に配され、また時には、垂直長さの中ごろに配向される。他の実施態様において、案内は凹凸が小さく、時には実質的にケージベースの重ね合わせを妨害しない溝または窪みである。
【0016】
ケージベースは、小型げっ歯類など動物を約1週間またはそれ以上の期間収容するのに適する任意の材料から製造される。材料を剛性とすることができ、しばしば、、半剛性または可撓性材料である。ケージベースは、時には全体的にまたは部分的に半透明または透明の材料から構成される。ケージベースの製造に利用される材料の例は、ポリプロピレン(PE)、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC),ポリエチレンフルオロエチレン(PEEE)、ポリスチレン(PS)、高密度ポリスチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体及びこれに類するものを含むが、これらに限定されない。他の実施態様において、ケージはPETまたはPS(例えば高密度PS)から構成される。側壁部材及び底部材は、動物を収容する約1週間、2週間、3週間または4週間またはそれ以上の期間ケージの無欠性を実質的に維持するための任意の厚みを持ち、厚みは、時には約0.01インチから約0.08インチである。側壁はしばしば、実質的に均等の厚みを持つ。ケージベースはしばしば、単一のユニットとして任意の適宜工程によって、時には例えば射出成形、熱成形または真空成形工程によって製造される。ケージベースは、しばしば、出荷用に梱包され、時には単一ユニットとしてまた時には他の同様のユニットと一緒に梱包される(例えば、後に説明するとおり重ね合わせセットとして)。ケージベースは、時には梱包前に洗浄され、かつ(または)滅菌される(例えば、UV照射、ガンマ照射)。ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、低密度ポリエチレン及びこれに類するものを含有する材料を含む、(ただし、これに限定されない)任意の材料でケージベースを梱包することができる。
【0017】
(ケージカバー)
カバーはしばしば、ケージベースとは別個に提供され、しばしば、ケージベースと可逆的に係合し、時には封止状態で取り付けされ、ベースへの取付けを可能にする任意の適切な形状を持つ。カバー部材は、しばしば、ベースの一つまたはそれ以上の部材と直接係合しこれとの間を封止する一つまたはそれ以上の部材を含み、時には側壁部材を全く持たず、また時にはカバーは平面的または実質的に平面的である。カバー部材は約1週間またはそれ以上の期間動物を収容できるようにする任意の材料から構成される。カバーを構成するための材料は時にはケージベースへの封止状態で取付けを可能にするように選択される。カバーを構成するための材料の例はケージベースについて記載したものを含む。時には、カバーとベースは同じ材料で構成され、時には同様のまたは同じ厚みを持つ。
【0018】
カバーはしばしば、可撓性または半剛性である。カバー部材は、しばしば、実質的に平面的領域及びフランジ領域を含む。実質的に平面的領域はしばしば、本出願において説明される一つまたはそれ以上の構成要素を含む。フランジ領域は、時には浮き出しされ、隆起させることができ、しばしば、、リップ(lip)として下方に伸長する領域(本出願において「リップ」と呼ぶ)を含む。フランジ及び任意のリップ領域はカバーの周縁の周りに連続的に伸長することができる。フランジ及び任意のリップの輪郭は、しばしば、ケージベースのフランジ及び任意のリップと対応し、しばしば、、締まり嵌めによってカバーがベースとの間を封止できるようにする。フランジ及び任意のリップはベースとの間で締まり嵌めを生じる任意の形状を持ち、時には例えばS字形、V字形またはJ字形である。カバー部材は、時には連続ソリッド表面、無孔表面領域及び/または有孔表面領域(例えば気孔を含む領域またはグリッド構造)のうち一つまたはそれ以上を含む。カバー部材は、時には、時には実質的に平面的な領域内に、開口、溝、チャンネル、窪みまたはインデント領域、ボス(bossed)領域、リブ(例えば、エンボスリブまたはソリッドリブ)及び時にはこれらの組合せを含む。この種の構造は、しばしば、給水容器または対応する非カバーコネクタを受けるコネクタの周りまたは付近などカバーのもっと重い構造の近くに配置される。カバー部材は、時にはフィルタ、バッフル、給餌構造及び/または給水構造、これらのホルダ及び以上のものの組合せなど、他の構成要素を含み、各構造はカバー部材と一体であるかまたはカバー部材とは別個の構成要素として提供される。カバーの縁またはコーナーはしばしば、丸められ、しばしば、ケージベースについて本出願において説明される半径及び/または角度によって形成される。特定の実施態様においてカバーを剛性とすることができる。カバー部材は可撓性領域と剛性または半剛性領域の組合せを含み、剛性または半剛性領域は、時には、例えばこれをケージベースに取り付ける際に効率的にかつ便利にカバーを取り扱うことができるようにするフレームとして作用する。カバーまたはその一部は、時には半透明または透明である。
【0019】
他の実施態様において、カバーとベースは、「二枚貝の殻(clamshell)」構成になるように結合され、共通の縁を共有する。しばしば、、カバーがベースに「折り重なる」ことができるように共通縁により薄い材料のシームまたはヒンジがある。この種の実施態様において、共通の辺は、しばしば、各々が長方形であるカバー及びベース開口の長いほうの辺である(例えば、図1において長方形のカバー及びベースの長いほうの辺の一方)。カバーのフランジ縁及びベースのこれに対応するフランジ縁を二枚貝の殻の配向で結合することができる。
【0020】
取り付け及び取り外しを可能とする適切な方法、形態及び材料でカバーをベースに密封結合することができる。他の実施態様において、複数回カバー部材をベースユニット部材に取り付け、かつこれから取り外すことができる。カバーは、しばしば、例えば圧縮嵌めまたは締まり嵌め(例えばスナップ締まり嵌め、摩擦締まり嵌め及びこれに類するもの)によってなど適宜方法でベースに直接結合される。締まり嵌め実施態様において、カバーは、しばしば、ベースの対応する部材と係合するのに適するフランジ及び/またはリップ部材(例えば、S字形の輪郭を有するリップ)を含む。この実施態様については本出願において説明されている。静電気圧力によってまたは接着剤によってカバーをベースユニットに封止状態で取り付けすることができる。接着剤をカバー部材にまたはカバー部材と結合されるベース部材の上端(例えば、ベースユニットの上端のフランジ)に塗ることができ、製造時にこれを塗ることができる。カバーがベースユニットの上端に封止状態で取り付けされる前に取り外されると接着剤を露出させる取外し可能バッキングと接着剤を結合させることができる。
【0021】
カバーは、時には空気フィルタを含む。空気フィルタは、しばしば、ケージを出て行く空気の中の成分(例えば、微粒子)をろ過するように構成される。フィルタは、不織ポリエステル、圧縮パルプ(デプスフィルタ)、リーメイフィルタ(Reemay filter)(例えば、Reemay2024)、高性能粒子状空気(HEPA)フィルタ及びこれに類するもの(例えば、米国特許第6,571,738号(US−6,571,738))を含む、(ただし、これに限定されない)動物を収容するために有益な任意のろ過材料から成る。フィルタは、時には粒度1−5ミクロンまたは0.3−1ミクロンの粒子を排除する。フィルタは、しばしば、カバー部材の表面積全体ではなく、しばしば、カバー部材の表面積の一部と効果的に連結される。他の実施態様において、フィルタは、カバー部材表面積の80%以下、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下または20%以下と効果的に連結される。フィルタは、時にはカバーと統合され(例えば、フィルタはカバー部材に可逆的に取り付けられない)、また時にはカバーと別個に提供される。カバーと別個に提供される場合、フィルタはカバーの一部と、しばしば、カバーの有孔部分(例えば空気穴またはグリッド構造を持つ部分)と効果的に連結されて配置される。任意の方法で、しばしば、可逆的取り付け及び/または封止状態で取り付けによってフィルタをカバーに貼り付けることができ、他の実施態様において、フィルタは、時にはフィルタの外周に、時にはフィルタの表面積全体に、またしばしば、フィルタの一面に接着剤を含む。フィルタが接着剤を含む場合、時には接着剤を露出させる剥ぎ取りバッキングを備え、接着剤は、しばしば、可逆的接着(例えば、フィルタを貼り付け、取り外し、または部分的にカバーから剥ぎ取り、その後再び貼り付けこれを複数回反復することができる)を可能にする。カバーの製造者がカバーにフィルタを取り付けることができ、かつ(または)ユーザーがこれを取り付け/取り外しすることができる。他の実施態様において、フィルタは可撓性フィルムと結合され、フィルムは接着剤で表面(例えば、表面の全体または一部)をコーティングされる。接着剤が使用される場合、しばしば、、接着剤はケージに収容される動物にとって実質的に有害でなく、時には食品用の接着剤である。フィルタ及び/またはフィルムはしばしば、カバーの一つまたはそれ以上の孔に隣接するかまたはこれと効果的に連結される。
【0022】
他の実施態様において、フィルタはカバーとカバーに取り付けられる保持部材との間に挟まれる。保持部材は、しばしば、、空気が流れることができる一つまたはそれ以上の孔を含み、保持部材はしばしば、カバーに封止状態で取り付けされる(例えば、接着剤による取付け)。この種の実施態様において、しばしば、フィルタの実質表面積は保持部材と直接接触せず、このことは収容される動物によって引き起こされる噛み傷の可能性を減少すると言う利点をもたらすことができる(この種の保持部材は本出願において「フィルタシールド」とも呼ばれる)。
【0023】
フィルタは、時にはカバー部材またはシールド部材に直接連結され、しばしば、カバーまたはシールド部材に直接連結されず、ケージの中へまたはケージから流れる空気を効果的にろ過する。後者の実施態様において、例えばカバー部材またはシールド部材の孔の近傍にフィルタを配置して、孔を出入りする空気をろ過することができる。空気フィルタをカバー及び任意のフィルタシールドの表面から離して据えることは、効率的な空気の流れを可能にする及び収容される動物によって引き起こされる傷の可能性からフィルタ材料を保護する(例えば、動物はフィルタに効果的に触れることができない)など一定の利点をもたらす。例えば、一般的にファイル(104)が空気の流れのために開放する面積の割合は小さい。気孔サイズは時には約0.5ミクロンであり、気孔約1000個/インチである。このタイプのフィルタの開放面積の対応するパーセンテージは約2%である。従って、著しい制限または圧力低下なしに空気がフィルタを通れるようにするために時には比較的大きいフィルタ表面が使用される。カバーのフィルタ寸法は時には約6インチ×約2インチである。その結果この寸法のフィルタに関して空気の流れに使用可能な面積は約12平方インチ掛ける2%である。空気の流れに利用可能な面積は、ろ過紙がカバーに直接接触するとしたら、カバーの排気孔によって著しく制限されるだろう(例えば、空気の流れに利用可能な面積は孔の面積であり、これは0.125/4掛ける27(気孔数)掛ける2%の二乗となる)。従って、カバー及び任意のフィルタシールドから離してフィルタを据えると、ろ過紙全体が呼吸できるようにすることによって空気の流れを著しく増強することができる。;
【0024】
本出願において提供されるケージの特徴は、ケージが物理的衝撃に曝されるときに有利なケージ成分を含む。例えば、(i)カバーへのケージベースの封止状態で取付け、(ii)薄い壁によるケージベース及びカバーの軽量性、(iii )半剛性ベース及びカバーの柔軟性及び(iv)再使用可能な剛性ケージに比べてベースコーナー形状(例えば複数のコーナーに効果的に分割される)がケージの中身(例えば、動物、動物の排泄物及びケージの添加物)が外部環境に曝される可能性を減少すること、の組合せである。ケージが衝撃(例えば高所から床への落下または転倒)に曝される場合、これらの特徴は収容される動物を外部環境から有利に保護し、ケージの中身から職員を有利に保護する。これらの特徴は、例えば高度なバイオセイフティレベルの環境(後に説明する)における用途に有利である。
【0025】
カバーは、時にはケージの中の動物からの排出物を除去する物質を含む。排出物は、時には例えば呼気(水蒸気、二酸化炭素)、排尿及び排便(例えば、アンモニア、微生物)及び剥離(例えば、フケ、毛包、アレルゲン、媒介物、微生物(例えば、バクテリア、菌類及びウィルス))から生じるものなど気体または微粒子組成物である。清掃物質は、特には触媒である、または動物からの排出物を無害の物質に分解する触媒(例えば、生体触媒)と組み合わせて使用される。清掃物質は時にはフィルタに含まれるかフィルタに隣接して配置され、時にはケージの別の部分(例えば、床に及び/または床下地の下)に配置される。木炭またはその他の形の炭素など動物に使用するのに適する任意の清掃物質を使用することができる。
【0026】
上述の通り、カバー部材は、時には収容される動物に空気、水または餌など消費要素を送るための送達構成要素を含む。送達構成要素は、時にはカバーと一体であり、時にはカバーは別個の送達構成要素と接触しており(例えば、カバーの表面は給餌トラフのフランジ部座員と接触している)、時にはカバーは送達構成要素用のホルダまたは容器を含み、また時にはカバーは送達構成要素を受けるのに適する孔を含む。
【0027】
他の実施態様において、カバーは給気または排気構成要素または給水構成要素(例えば、ノズルまたはノズル容器)を受けるのに適する一つまたはそれ以上のコネクタを含む。コネクタは、給気、排気または給水構成要素から対応するコネクタを受けるための任意の形状を持つことができる。ケージカバーコネクタは、しばしば、、封止状態で取り付けによってまたはしばしば、可逆的連結によって給気、排気または給水コネクタと係合し、コネクタは任意の適切なタイプのものである。例えば、円筒形、正方形、長方形、円錐の側面形状及び上面または底面の平ら、丸み、先端または点形状によって連結を形成することができる。カバーの連結部材をそれぞれ対応する空隙または突起を受ける突起または空隙(例えば、それぞれ凸面または凹面)とすることができる。他の実施態様において、カバーのコネクタ構造は二つの孔即ち大きい方の孔及び小さい方の孔を含む空隙であり、大きい方の孔は小さい方の孔の上方に間隔を置いて配置される。この種の実施態様において、しばしば、可逆的に、空隙に対応するノズルコネクタが配置され、それによって実質的に気密のシールを形成する。他の実施態様において、カバーのコネクタ構造は孔を有する突起を含み、孔は突起の頂点にある。この種の実施態様において、対応するコネクタは、しばしば、可逆的に、カバーの突起に被さるように嵌まり合い、実質的に気密のシールを形成する。後者の実施態様の連結形状は、(a)カバーコネクタの内壁及びその他のカバー及びケージ表面に沿って給気コネクタから出てくる空気を膨張させ、この膨張がケージ内の空気を冷却し、収容される動物の熱負荷を相殺すること、及び(b)収容される動物によって引き起こされる傷の可能性(例えば、噛み傷、引っ掻き傷)の可能性を実質的に減少または防止すること、と言う利点をもたらすことができる。図1は、カバーの円錐形凸面連結部材を示しており、連結部材は特定の実施態様において円錐状凹面である。手でまたはその他の方法によって給気構成要素のノズルコネクタをカバーに据えることができ、連結を重力嵌め、圧力嵌め、ネジ嵌めまたは別の適切な嵌め合いとすることができる。他の実施態様において、円錐形コネクタは、コネクタをカバーの中へ案内するキャリッジに保持される。この種のキャリッジは、時にはラックユニットに連結され、しばしば、その棚に連結される。この実施態様については、後に説明する。円錐形空隙は時にはカバーの浮き出し領域に配置され、浮き出し領域の上面は時には実質的に楕円形である。カバーがフランジを含む場合、浮き出し領域の高さは時にはフランジの最も高い点と等しいまたは実質的に等しい。
【0028】
給気及び/または排気または給水コネクタなどコネクタは、時にはチャンネルと連結される。チャンネルは他の実施態様においてカバー内に形成され、カバーの各側の対応する隆起部分によってこれを形成することができる。チャンネルは、他の実施態様において、(a)カバーの浮き出し部と(b)フィルタバリア部材の対応する浮き出し部との結合によって形成される。チャンネルは、しばしば、、コネクタを通じて引き入れられる空気がケージに入いれるように、コネクタの反対側に一つまたはそれ以上の孔を含む。チャンネルが部分的にフィルタシールドによって形成される実施態様においては、フィルタシールドは一つまたはそれ以上の開口を含むことができる。他の実施態様において、二つまたは3つの孔がチャンネルの長さ全体に配分される。これはケージの幅またはその一部にわたって(例えば、図1のY軸を横切って)空気の流れを配分または排気すると言う利点をもたらすことができる。チャンネルは、空気の流れを可能にするための任意の適切な形状を持つことができる。即ち、チャンネルの断面を例えば円形、卵形、半円形、半卵形、長方形、正方形、菱形または台形とすることができ、チャンネルの長さは、例えば、直線、円形、三角形、長方形、楕円形、円弧形、正弦波形またはジグザグ形を含むまたはこれらから構成されることができる。チャンネルの長さは、時には完全に直線ではなく、また時には非直線である。フィルタ表面は直線窪みのように簡単に非直線窪みを横切って下がることができないので、後者の実施態様は、カバーまたはフィルタバリアへのフィルタの付着を減少するという利点をもたらす。
【0029】
他の実施態様において、カバーは空気流バッフルを含むまたはこれと連結される。バッフルは、しばしば、カバーの内面からケージ内部の一部の中へ下方に伸長する。バッフルは、しばしば、吸気孔と排気孔との間に配置され、それによってバッフルの周りへ空気の流れを導く。空気の流れがケージベースの底へ導かれ、ケージ側壁に沿ってバッフルを迂回しないように、バッフルの両面は、しばしば、ケージベースの側壁と密着または実質的に接触している。他の実施態様において、給餌トレイは、トレイの壁がバッフルとして作用するように構成される。空気の流れをケージの底へ導き、その後カバーの上面を通って上に送ることは、ケージの底に配置される床敷き材料から生じる気体廃棄物を吐き出すため及び動物を飼育するために必要な空気流を減少するために有利である。他の実施態様において、バッフルは、ケージベースの底に向かって突き出すカバー及びベースと連結される給餌トラフによって形成される。この種の実施態様において、給餌トラフはしばしば、カバー及びベースとは別個の部材であり、ケージベース内のインデントに形成されるクレードル(即ち、マウント)に載せられる。
【0030】
カバーは給水構成要素を含むことができる。カバーは、時には一体的な給水リザーバを含み、これにエミッタが連結または統合される。他の実施態様において、カバーは、中に任意のエミッタを含む給水器が据え付けられる給水容器またはホルダを含み、また、特定の実施態様においては、カバーは孔を含み、これを通じて水リザーバが固定及び/または懸垂される。給水器については本出願において説明する。
【0031】
他の実施態様において、カバーは給餌構成要素(本出願においてはしばしば「フィーダ」、「給餌トラフ」または「給餌トレイ」と呼ばれる)に連結されるかまたはこれを含む。カバーは、時には一体的な給餌トレイを含み、また時にはカバーがケージベースとかみ合わされるとき別個の給餌トレイモジュールの部材と連結される。他の実施態様において、カバーは、中に給餌トレイが据え付けられる給餌トレイホルダを含み、他の実施態様において、カバーは開口を含み、これを通じて給餌トレイが固定及び/または懸垂される。給餌トレイについては本出願において説明する。
【0032】
カバーは、しばしば、半剛性または可撓性である。カバー部材は半剛性部材、可撓性部材及び/またはフィルタ部材を含むことができる。判剛性部材は、時にはカバー部材の周りの連続周縁を形成し、時にはカバー部材と連続しかつその一方の側から他方の側まで垂直に伸長する一つまたはそれ以上のクロス支持部材を含む。半剛性部材は、時にはカバー部材のための枠組みとなって職員にとって扱い易いものにするセルロース組成(例えば段ボール)を含み、時には耐湿性を与える材料を含む。可撓性部材は、時には半剛性部材に時には接着剤によって固定され、時には弾性特性を有し、時には空気流システムの排気部材によって穴を開けられる場合に気密シールを形成し、また時にはカバーを含むケージへ正の空気圧が導かれたときに変形する。フィルタ部材は、しばしば、半剛性部材に時には接着剤によって固定される。他の実施態様において、カバー部材は多層領域を含む、または時にはカバー部材全体が多層である。一つの層はしばしば、管構造によって穴を開けることができる材料(例えば、材料は時には弾性であり、管構造の周りに気密シールを形成する)を含み、別の層は、時にはもっと厚い材料から構成される。カバーは、時には多層の可撓性組立体である。カバーが可撓性材料を含む実施態様において、材料は時には弾性である。使用される弾性材料は、時には、針など管構造によって穴を開けられ、穴が開けられた後管構造の周りにシールを形成するのに十分な弾性を有する。他の実施態様において、シールは気密である。弾性材料は、時には、正の空気圧がケージに与えられたときに変形するのに十分な弾性を有し、これは正の空気の流れがケージに送られていることの視覚的な表示を与えることができる。他の実施態様において、カバー部材は針など管構造または針状構造によって簡単に穴を開けることができる弾性材料の領域を含む。他の実施態様において、カバー部材は剥離部材を含み、この部材は、例えば給水構成要素、給餌構成要素、給気または排気構成要素を受けるのに適する。カバー部材は、時には排気コネクタを含まず、また時には吸気コネクタを含まない。従って、一部のカバー部材の実施態様において:カバー部材は時には剛性、半剛性または可撓性である、または可撓性領域を含む;カバー部材は時には可撓性材料及び半剛性材料を含み、時にはフィルタを含む;カバーのフィルタはしばしば、カバー部材の表面積全体ではなくカバー部材の表面積の一部を被覆する;カバー部材は時には連続的なソリッド表面及びフィルタを含み、ソリッド表面は剛性、半剛性、可撓性またはこれらの組合せである;カバー部材は時には連続的なソリッド表面及びフィルタを含み、連続的なソリッド表面はグリッドではなく無孔である。
【0033】
(付加的ケージ構成要素)
ケージベース及びカバー以外のケージ部材の例は、ケージベースまたはケージカバーとは別個のまたはこれと統合された給水装置及び給餌構造を含む。これらの付加的部材は、本出願において「挿入部材」と呼ばれる。ケージ挿入部材は、時にはカバーがベース上端に封止状態で取り付けされる前にケージベースまたはケージカバーに配置される。他の実施態様において、挿入部材は、本出願において説明される給餌トラフの実施態様の場合などカバーの近傍にケージベースの上端近くに配置される。他の実施態様において、挿入部材は、ケージに収容される1匹またはそれ以上の動物のための収容スペースの上部を形成する。挿入部材は、時にはケージベースの一つまたはそれ以上側壁部材の内面から伸長する一つまたはそれ以上のマウントまたはクレードルに載るかまたはこれによって配置される(例えば、図5及び6の給餌トレイ)。他の実施態様において、挿入物は実質的に平らな平面的部材であり、挿入物の表面はケージベースの底部材の表面に対して平行である。挿入部材の一つまたはそれ以上の縁はしばしば、一つまたはそれ以上の側壁部材の内面と実質的に係合し、時にはこれと実質的に同平面であり、時にはこれに近接し、また時にはこれと密着する。他の実施態様において、挿入物の各縁は各対応する側壁部材の内面と実質的に係合する、実質的にこれと同平面である、これと近接するまたはこれと密着する。挿入部材の縁は動物を収容するための構成成分となる材料に適する任意の厚みを持ち、時には約0.010インチから約0.080インチである。挿入部材は、例えばケージベースの製造について説明されるような材料及び製造工程を用いて動物を収容するために適する任意の材料で構成される。
【0034】
挿入部材の一例は給餌トレイである。給餌トレイは、しばしば、4つの壁部材と統合される底を含み、任意に給餌トレイに封止状態で取り付けするのに適する蓋を含む。一つまたはそれ以上の側壁部材及び/または底は、給餌構造の中の餌を収容される動物に曝す一つまたはそれ以上の開口またはスロットを含むことができる。相対する側壁は、時には平行、非平行、湾曲、楕円または菱形であり、側壁部材の二つまたはそれ以上を、上部開口またはカバー部材の表面積より小さい表面積を持つ底部材に向かって下方に細くすることができる。側壁と底との間の縁及びコーナー結合部は、しばしば、湾曲し、製造及び給餌のために適宜半径を有する。半径は、時には収容される動物によって引き起こされる磨耗を最小限に抑えるように選択される。給餌トレイは、給餌トレイの上縁を取り囲むフランジ部材を含むことができる。他の実施態様において、給餌トレイの底は平らではなく湾曲し、特定の実施態様において、給餌トレイは複数の垂直にアレイされる管状構造(例えば、ワイヤ)から構成される。給餌トレイは、動物に給餌するために適する任意の材料から構成され、その例は、金属合金、ステンレス鋼、スチール、ニッケル、ニッケル合金、亜鉛、亜鉛合金、ポリマー、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンフルオロエチレン、ポリスチレン、高密度ポリスチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体及びこれに類するもの、及びこれらの組合せを含むが、これらに限定されない。他の実施態様において、給餌トレイは、カバーが製造されるのと同じポリマーなどポリマーから構成され、特定の実施態様において給餌トレイは金属合金であり、また他の実施態様において給餌トレイは金属構造とポリマーコーティングの組合せである。特定の実施態様において、トレイはポリエチレンテレフタレートまたはポリスチレン(例えば、高密度ポリスチレン)から構成される。他の実施態様において、給餌トレイ及び時にはケージ及び/またはカバーは実質的に硬質のポリマーから構成される。この種のポリマーは既知であり、硬度の測度はロックウェル(例えば、ロックウェルMまたはR),ブリネル、ショア、アイゾット(例えば、アイゾット衝撃、ノッチ付き)、シャルピー(例えばシャルピー衝撃、ノッチ付き)及びビッカーズ硬度を含む。実質的に硬度のポリマーは、より柔らかいポリマーと異なり、材料の厚みを増大または実質的に増大することなく、収容される動物によって引き起こされる噛み傷の可能性を減少することができる。
【0035】
挿入部材の別の例は給水器であり、これは本出願において「リザーバ」とも呼ばれる。水または他の適切な水和液は給水器を通じて収容される動物に放出される。給水器またはリザーバ及びケージ構成要素(例えば、カバー)においてリザーバを受けるための対応するリザーバホルダまたは孔は水を分配するために適宜任意の形状を持つ。リザーバを箱型構造とすることができ、時には実質的に円筒形構造であり、また時には多少テーパーを付けた側壁及び面取りを持つ実質的に円筒形の構造(僅かに円錐形)である。リザーバは、時には収容される動物によって引き起こされる磨耗の可能性を減少するように(例えば、動物による給水構造の噛み切りによる磨耗を減少するように)形状的に構成され、他の実施態様においては、リザーバは丸みのあるコーナー(例えば、底縁と側壁部材の縁との間の丸みのある結合部)及び/または縁(例えば、二つの側壁部材の縁間の丸みのある結合部)を含む。丸みのあるコーナーの半径については本出願において説明される。リザーバは、時には、リザーバに水を充填した後に蓋でこれを封止できるように、例えばネジ止め蓋またはスナップ式蓋などボトルの適宜場所(例えば、上端または底)に配置される封止状態で取付け可能な蓋またはキャップと係合するのに適する。従って、リザーバは、しばしば、ネジ止め蓋またはスナップ式蓋用付属品のねじ山を受けるのに適する雄または雌ねじ山を含む。ケージの内部に露出するリザーバの部分(例えば、リザーバの底、キャップまたは蓋)は、しばしば、、動物が触れるまで表面張力によって水を保持することができる小さい孔を含む。リザーバの側壁領域を面取りすることができ、時にはカバーの容器の対応する面取りと係合ることができる。この種の面取りは、カバーにおけるリザーバの整合を保証する手掛かりとして機能できる。孔の半径の段もリザーバ容器との間に締まり嵌めを生じて、リザーバとカバーとの間の密封を確保し、それによって空気の漏れを減少し実質的にこれを防止することができる。リザーバは、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンフルオロエチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体、セルロース、ポリマーまたは金属ホイルでライニングされたセルロース及びこれに類するものを含む、(ただし、これに限定されない)動物に水分補給するための流体(例えば、水)を入れるのに適する任意の材料で構成される。
【0036】
カバーが給水リザーバホルダを含む実施態様の場合、リザーバホルダは、時には多少テーパーを付けた側壁及び側面及び底の面取りを持つ実質的に円筒形である。ホルダとリザーバの面取りがかみ合って、ホルダのこの種の形状は、同様の形状のリザーバに固定することができる。収容される動物がエミッタに触れられるように、この種のホルダは、しばしば、面取り領域に、リザーバからエミッタを受けるのに適する孔を含むことが多い。リザーバの上部が下部より大きな半径を持って、ホルダの内壁との間に締まり嵌め及び実質的な気密の嵌め合いをもたらすように、この種のホルダは、しばしば、半径に段を含むリザーバを受けるのに適する。
【0037】
他の実施態様において、エミッタは、時にはエミッタには配置され時にはエミッタとリザーバの結合点に配置されるバルブを含む。他の実施態様において、エミッタはバルブを含まない。時には簡易着脱カップリングがエミッタをリザーバに連結する。特定の実施態様において、エミッタは、大きいほうの断面積がリザーバに連結され反対側に収容される動物が触れることのできる小さい孔を持つ円錐形である。この種の実施態様において、孔は、表面張力によってリザーバに水を保持し、収容される動物が触れると水を放出するサイズを持つ。特定の実施態様において、水の固有の表面張力によってキャップ面内に水を保持する孔を持つキャップを含む、カバーと一緒に使用するための給水ボトルが提供される。キャップ面は平らな表面によって形成される。後者の実施態様において、キャップ面は円錐ではなく、突起を含まない。
【0038】
特定の実施態様において、給水器は孔またはエミッタを含み、水は、時には表面張力によって孔またはエミッタに保持される。孔は、しばしば、給水器と連結されるキャップに配置される。キャップは、時には給水器に可逆的に取り付けられる。あるいは給水器とこれを一体化することができる。他の実施態様において、キャップは孔を覆う取外し可能バリアを含み、バリアは時には積送中の水の流出を防止する接着タブである。使用前にユーザーは取外し可能バリアを取り外すことができる。キャップは、時には平面的なまたは実質的に平面的な表面を含む。平面的な表面はしばしば、中央の孔を含み、しばしば、隆起部材を含まず、表面張力によって水を保持するエミッタを含むことができる。給水器は、時にはカバーの容器に取り付けることができる給水ボトルである。
【0039】
例えばシェルター構造、床敷き材料及び/または床下地など他の挿入部材をケージ組立体に結合することができる。シェルター構造は、動物がこの構造の中に入って構造によって覆われるまたは部分的に覆われるようにする任意の形状を持つ。動物を収容するために任意の適宜構造を使用することができ、他の実施態様において、シェルターは多孔管構造である。給餌及びシェルターの結合構造の一例が米国特許第6,571,738号(US−6,571,738)において説明されている。
【0040】
床敷き材料はしばしば、ケージに入れられる。例えばウッドチップまたは新聞紙など動物を収容するために適する任意の床敷き材料を使用することができる。他の実施態様において、ケージベースと結合して取外し可能な床下地が配置される。床下地は食料、収容される動物からの液体排出物及び/または固体排出物が床下地を通り抜けてケージベース底部材に達するようにする任意の材料から構成され、そのような形状を持ち、他の実施態様において、床下地部材またはその一部は、網状または有孔である(例えば、httpアドレスwww.ssponline.com/bed.html)。特定の実施態様においては、前述の清掃物質を床下地の下に配置することができる。
【0041】
他の実施態様において、挿入部材は二つまたはそれ以上の連結された平面的な部材を含み、各平面的部材は別の平面的部材の表面に対して平行の表面を有し、一つの平面的部材の底面は別の平面的部材の上面に対して高い位置にある。後者の実施態様において、各平面的部材はライザ部材によって連結され、ライザ部材の表面は時には連結される平面的部材の表面と直角を成し、また時には非直角の角度(例えば、約10度から約95度)で平面的部材を連結する。平面的部材及び一つまたはそれ以上のライザ部材はしばしば、隣接し、しばしば、シームレス結合部を持つ。挿入部材は、しばしば、平面的部材とライザ部材の間にシームまたは不連続を持たないユニットをもたらす工程で製造される。挿入部材は、時には、例えば給餌構造、給水構造及びシェルター構造など収容される動物の要求を満たすために有益な構成要素を受けるのに適する孔または孔と陥凹フランジの組合せを含む。挿入部材は、時には、同じく収容される動物の要求を満たすために有益な構成要素を支えるのに適する、ケージベース部材の内部まで下方に伸長する一つまたは複数の側壁部材(例えば、二つ、3つまたは4つの側壁部材)を含む。側壁部材の外面はしばしば、平面的な挿入部材の底面に対して直角を成し、しばしば、挿入部材の底面と隣接する。他の実施態様において、側壁部材の底縁は平面的挿入部材の底面に対して平行ではなく、時には、側壁部材の側面縁は平面的挿入部材の底面に対して直角を成さない。挿入物は空気がケージを出入りできるようにする一つまたはそれ以上の孔を含むことができる。他の実施態様において、一つまたはそれ以上の孔(時には「通気孔」と呼ばれる)は、挿入物の上面でケージに入ってくる空気を拡散する。特定の実施態様において、時には層流(例えば、前部付近の下方から後部付近の上方に)によって空気がケージの前部からケージの後部へ流れるように、一つまたはそれ以上の通気孔が挿入物の前部にある。孔は、例えば円形、長方形、正方形、菱形及び網状など空気の流れを許容する任意の形状を持つ。挿入部材は、しばしば、フィルタに連結されない。挿入部材は、他の構造を受けるために一つまたはそれ以上の開口、孔または窪みを含むことができ、時には一つまたはそれ以上の他の構造と一体化される。この種の構造は、時には、ケージに収容される動物の給餌、給水及び/またはシェルタリングのために利用される。給餌/シェルター統合構造など、この種の構造のうち二つまたはそれ以上が、時には一体である。挿入部材が別の構造を受けるための開口、孔または窪みを含む場合、他の構造は、しばしば、挿入部材と取外し可能に結合され、他の実施態様において、他の構造は挿入部材と密封的にかみ合わされる。
【0042】
(ケージ及びケージ構成要素の実施態様)
ケージ及びケージ構成要素の上記の説明に従って、特定の実施態様の例について下に説明する。他の実施態様において、壁及び底を含む動物収容用ケージが提供され、ケージはポリマーから構成され、各壁の厚みは約0.01インチから約0.08インチである。適切なポリマーの例については上述のとおりである。特定の実施態様において、底の厚みは約0.01インチから約0.08インチである。壁または底は、しばしば、実質的に均等の厚みを持つ。壁または底の厚みは時には約0.01インチから約0.05インチまでであり、時には約0.02インチから約0.06インチまでであり、約0.02インチから約0.03インチまでとすることができる。他の実施態様において、ケージは半剛性であり、屈曲することができる。本出願において提供される使い捨てケージは複数回使用プラスティックケージ(例えば米国特許第5,894,816号(US−5,894,816))に比べて一般的に可撓性または半剛性である。本出願において提供されるケージは、約250グラム以下または約225グラム以下の重量とすることができ、プラスティックの壁及び底が比較的薄いので、時には約150グラム以下または125グラム以下(例えば、約115グラム)の重量である。ケージの側壁はしばしば、底と同じ広がりを持つ。特定の実施態様において、ケージは時には3つの壁(例えば、ケージの底が三角形またはほぼパイスライス形状を持つ)を含むまたは円筒形である(例えば、ケージの底は円形または楕円形であり、壁と同じ広がりを持つ)。ケージはしばしば、4つの壁を含み、底の内面は時には正方形、長方形、菱形、台形または平行四辺形である。特定の実施態様において、少なくとも1組の相対する壁はケージの底に向かって内向きに細くなり、しばしば、、全ての壁が底に向かって内向きに細くなる。一つまたはそれ以上の壁及び時には全ての壁は、しばしば、底に対して90度より大きい角度を成す。後者の実施態様において、角度は時には約91度から約105度までであり、約92度から約98度までまたは約95度とすることができる。
【0043】
特定の実施態様において、壁、底及びカバーのうち一つまたはそれ以上はケージの剛性を増大するインデントまたはボスを含む。特定の実施態様において、壁は底と壁との結合部から伸長するインデントを含む。ケージベースはしばしば、孔を持たない。ケージベースは、特定の実施態様において、二つの側壁の各々にインデント及び各インデントと連結されるマウントを含み、これに給餌トレイを重ね合わせることができるまたは重ね合わされる(例えば、給餌トレイクレードル)。ケージベースは、しばしば、フランジ、及びケージカバーの対応する構造と締まり嵌めすることができるベースの上縁を取り囲む任意のリップを含む。
【0044】
特定の実施態様において、インデントまたはボスの一つまたはそれ以上または全ての縁は丸みのある縁である。丸みのある縁は、時には約0.25インチ以上の半径によって形成され、半径を約0.30インチ以上または約0.25インチから約0.50インチまでとすることができる。特定の実施態様において、一つまたはそれ以上の壁と壁の結合部または壁と底の結合部は丸みのある結合部である。丸みのある結合部は、時には約0.25インチ以上の半径によって形成され、半径を約0.30インチ以上または約0.25インチから約0.50インチまでとすることができる。
【0045】
特定の実施態様において、底と二つの壁との間の一つまたはそれ以上の結合部は、二つまたはそれ以上のコーナーを含み、時には、この一つまたはそれ以上の結合部は3以上のコーナーまたは3つのコーナーを含む。この特徴は、比較的薄い壁のケージの衝撃強さを向上させることができる。他の実施態様において、ケージのコーナーは丸みのあるコーナーであり、丸みのあるコーナーは時には約0.25インチ以上の半径、約0.30インチ以上または約0.25インチから0.50インチまでの半径によって形成される。
【0046】
特定の実施態様は、壁及び底を含む動物収容用ケージに関するものであり、壁及び底はポリマーから構成され、各壁の厚みは約0.01インチから約0.08インチまでであり、壁の結合部縁及びコーナーは丸みがあり、約0.25インチ以上の半径を有し、壁及び底のうち一つまたはそれ以上は一つまたはそれ以上のボスまたはインデントを含む。半径は時には約0.30インチ以上である。本出願においてケージベースに関して説明される他の特徴はこの種の実施態様に適用される。
【0047】
ケージベース部材は一般的に空気フィルタを含まず、ケージベースはしばしば、連続的にソリッドの無孔の底及び側壁を含む。ケージは一般的に排気孔または吸気孔を含まないが、他の実施態様において、ケージベースは、一つまたはそれ以上の側壁または底、しばしば、後部側壁に、給気構成要素、排気構成要素及び/または給水構成要素など空気、水、餌またはその他の物質をケージに供給するまたはこれを取り除く構造を受けるまたはこれに連結されるのに適する一つまたはそれ以上の孔を含むことができる。後者の実施態様において、側壁の一つまたはそれ以上の孔はケージベースと統合されるまたはユーザーによって取り付けられるシール(例えば、弾性リングシール)と結合される。他の実施態様において、ケージベースの後部壁は給気構成要素、排気構成要素及び/または集中給水構成要素を受けるまたはこれに連結されるのに適する一つまたはそれ以上の孔を含む。他の実施態様において、ベースユニットは、例えば検出プローブ、送水構造または送気構造などの構成要素を受けるための孔を露出することができる剥離部材を含むことができる。時には「パンチアウト」部材と呼ばれる剥離部材は、時には完全に剥がされ、また時には剥がされた後一部がケージに取り付けられたままである。特定の実施態様において、ケージベースはフィルタ部材及び一つまたはそれ以上の任意の排気ポートを含むことができる。
【0048】
本出願において提供されるケージはしばしば、使い捨てケージであり、時にはラック、空気流ユニット、空気流コントローラまたはこれらの組合せと結合される。本出願において説明されるケージは、1匹またはそれ以上の動物を収容することができる。動物は時には形質転換、免疫不全、近親交配動物であり、一つまたはそれ以上の異種移植片を含み、かつ(または)一つまたはそれ以上の機能遺伝子を欠いている(ノックアウト動物)。動物は、しばしば、、例えばマウス、ラット、ハムスター、アレチネズミ、テンジクネズミ、チンチラ及びラビットから成るグループから選択されるげっ歯類など、げっ歯類である。収容されるマウスは時にはヌードマウスまたは重症複合型免疫不全(SCID)マウスである。
【0049】
ケージベース及びケージシステムの特定の実施態様が図1、2、3、4、5、6、7A、7B、8、9、10及び11に示されている。図1は、上前面から見た全体像を示す組立て済みケージの実施態様の上面斜視図である。ケージベース(101)はケージカバー(102)に結合され、後者は給水ボトルと(105)と結合され、吸気ポート(146)及び排気ポート(145)を含む。孔(119A)を含む隆起したボス面(119)の下にろ過材を配置することができる。任意のケージカードホルダ(109)が、しばしば、超音波溶接または接着剤によって、ケージベース(101)に接着される。ベース(101)に貼り付けるためにカードホルダ(109)の表面(108)に接着剤を塗るまたは溶接を施すことができる。
【0050】
図2は図1のケージ組立体の分解図であり、給水ボトルキャップ(106)及び給餌トラフ(103)のさらなる詳細を示している。ろ過材(104)を取外し可能とすることができるが、しばしば、永久的に貼り付けられる。フィルタシールド(107)を含む実施態様において、シールドはしばしば、カバー(102)の底面に取り付けられる。ケージカバーにおいてカバーのボス面(119)の底面とフィルタシールド(107)のボス面(107A)の上面との間にろ過材(104)を貼り付けることができる。チャンネル(147)とボス面(107B)との間のケージカバーにろ過材(104)を貼り付けることもできる。ケージカバーにおいて、チャンネル(147)とボス面(107B)との間にろ過材(104)を貼り付けることもできる。フィルタシールドは、居住する動物がろ過紙を噛まないように保護する。特定の実施態様において、フィルタシールド(107)はその周縁が接着剤でカバー(102)に永久的に付着される。接着剤の代替策はカバー(102)の底面へのフィルタシールドの超音波溶接またはヒートシールである。密封された縁は空気漏出のバリアとして役立つことができ、特定の実施態様においては、全てのまたは実質的に全ての空気の流れがろ過紙を通過する。ろ過紙はしばしば、空気がこれを通過できるようにして、粒子をろ過し、他の実施態様においては、ろ過紙は、媒体が貼り付けられる領域において空気がケージから出ないようにするために非通気性媒体と交換される。後者の実施態様において、孔(119A)のアレイからではなく排気ポート(146)から空気を排気することができる。
【0051】
図3は、一つの実施態様における給水ボトルの中央に沿って見た断面図である。半径(102)は居住する動物が噛まないようにするのに十分な大きさであり、しばしば、約0.25インチ以上であり、時には約0.30インチ以上であり、また時には約0.25インチから約0.50インチである。半径(102)を含む表面の小さい穴は、ネジキャップ(106)の任意のニップルが通れるようにする、または実質的に平らな表面を有するネジキャップの穴にアクセスできるようにする。穴は、給水ボトルが充填されるときまたはこれが取り替えられるとき居住する動物(例えば、マウス)が逃亡するのを防止するのに十分な小ささである。代わりにネジキャップ(106)をプレスオンキャップまたは接着ホイル蓋で代用することができ、これによって、給水ボトル(105)の対応するねじ山を無用にすることができる。ネジキャップ(106)は他の実施態様において実質的に平らな表面を有する。給水ボトル(105)の湾曲上面は、さかさまに置かれたときの強度と安定性を与える。給水ボトルとトップカバーとの間の結合部(110)は、望ましくない空気がこの領域へまたはこの領域から流れるのを防止するためのシール(例えば、タイトフィットシール)を形成する。
【0052】
図4は一つの実施態様の給餌トレイ(103)に沿って見た断面図である。この図は給餌トレイがトレイインデント(115)に載っていることを示している。トップカバー(102)は、給餌トラフの上端とカバーが近接するので餌を食べるとき居住する動物(例えば、マウス)によって給餌トレイが上方に持ち上げられるのを防止する。スロット(138)は、居住する動物が下からトラフの餌に近づけるようにする。丸みのある縁を呈するスロットの周縁に付加的材料(116)が配置され、これによって、居住する動物はもっと硬い縁の場合より齧りにくくなる。隆起エリア(118)の下面に商標設定またはロゴを貼り付けることができる。
【0053】
図5は、一つの実施態様の給餌トレイの端に沿って見た断面図である。エリア(129)は、居住する動物が縁を齧れないように、給餌トレイ(103)の縁がトップカバーによって保護されていることを示している。給餌トレイ(103)は、時には、動物が齧んだ場合の効果を最小限に抑えるためまたはユーザーがこの部品を再使用したい場合金属から構成される。図6は別の実施態様における給餌トレイの端に沿って見た断面図である。図6はケージベースと係合するトラフの位置づけを示している。この図は、ケージベースのインデント内に形成されるマウントに載っている給餌トラフの形態を示している。ケージカバー、ケージベース及び給餌トラフの間の接触点(129)は、フランジ(103a)の端がトップカバーによって保護され、それによってフランジが居住する動物によって齧られることを防ぐことを示している。使い捨ての実施態様の場合ポリマー(例えば実質的に硬質のポリマー)またはユーザーが居住する動物が齧ることを最小限に抑えたい場合またはこの部品を再使用したい場合ステンレス鋼など、動物の収容に適する任意の材料で給餌トレイ(103)を構成することができる。給餌トラフの表面(103B)及び(103C)は構造の剛性を増大し、重ね合わされるときトラフが相互に付着するのを抑える。特定の実施態様において、給餌トラフの孔はトラフの側面及び底の材料厚みより厚い材料で取り囲まれ、このより厚い材料はしばしば、孔の周りのリブを形成する。この種のリブは居住する動物によって引き起こされる給餌トラフの噛み傷を減少することができる。
【0054】
図7Aはケージの真ん中に沿って見た断面図である。この図は、カバー(102)とフィルタシールド(107)との間に挟まれるろ過材(104)を示している。時には約0.125インチの直径を持つ小さい穴のアレイ(107C及び119A)は空気がケージ空出て行けるようにする。穴(107C)は、また穴の縁を居住する動物が噛み切るのを防止するサイズを持つ。隆起表面(119)は空気がフィルタから出るまたはこれへ入る前に空気が拡散できるようにし、それによってケージを通る空気の流れを容易にする。隆起表面(107A)及び隆起表面(107B)は居住する動物がろ過材(104)に触れてこれを噛み切るのを防止する。ろ過材(104)は穴(119A)のアレイの間に配置されるX軸に沿ったリブのために垂れ下がることができない。排気ノズル(145)及び空気流チャンネル(147)のすぐ下にろ過材を配置することもできる。この形状は、ほこり及びごみが下流配管系等に詰まるのを防ぐためにケージから出て行く空気が確実にろ過されるようにする。図2に示されるS字形空気流チャンネル(147)は、ろ過材が変形してチャンネルの上面に付着するのを防ぐ。この特徴は空気の流れを維持して、変形したろ過材によって空気の流れが阻止される可能性を減少する。フィルタ(104)は、一般的に使い捨てであり、カバー及びケージが交換されるごとに交換される。図7Bは図7Aの円で囲まれた領域の拡大図であり、フィルタシールド(107)の隆起表面(107A)及び(107B)、カバー(102)の隆起表面(119)、ろ過材(104)及び排気ポート(145)を示している。
【0055】
図8は、給餌トラフの中央に沿って見た断面図である。空気は孔(130)を通ってケージに入り、孔(131)を通ってケージから出て行く。図は、給餌トラフ(103)によって生じる空気の流線を示している。前部から後部へまたは後部から前部への空気の流れは再循環を最小限に抑えケージから空気を効果的に追い出すという利点をもたらす。給餌トラフ(103)は床敷き材料の中へ空気を送るためのバッフルとして作用し、空気はケージから効率よく汚染物を取り除くことができる。
【0056】
図9A及び図9Bは、ケージベースの実施態様の上面図を示している。これらの図は、給餌トラフ用のクレードルまたはインデント(115)を示している。対応する表面(112)はトップカバーを受けるのに適する。タブ(117)は、カバー(図1の機素102)をケージベース(101)から分離するために有益である。半径(130)はケージの噛み切りを防ぎ、しばしば、約0.25インチ以上であり、時には約0.30インチ以上、時には約0.25インチから約0.50インチである。
【0057】
図10A及び図10Bはケージベースの一つの実施態様の側面図を示している。図には前面部材(129)及び側面部材(113)が示されている。半径(111)は底(133)と側面との間に配置される。半径(111A)は一つの縁を効果的に有する丸みのあるコーナーであり、半径(111B)は効果的に3つのコーナーに分割される。表面(135)は給餌トレイを受け、インデント(136)は給餌トレイを配置するのに役立ち、その短い長さが垂直なので重ね合わされたケージが著しく付着するのを防ぐ。
【0058】
図11は、スナップ締まり嵌めによってカバー部材(102)の対応する部分と係合するように配置されるケージベースのフランジ/リップ部を示す断面図である。トップカバーがケージベースの上に下げられるとき、カバーのリップ部材(27)がケージベースのリップ部材(22)と係合するとき各々の部分は偏向する。完全に係合すると、カバーのリップ部材(27)はケージのリップ部材(23)に実質的に隣接するその最終位置に嵌り込み、それによって、シールを形成する。インデント(20)はケージベースが重ね合わされたとき相互に付着するのを防止することができる。ケージフランジ部材(21)は実質的にカバーのフランジ部材(24)と実質的にかみ合って、シールをもたらす。他の実施態様において、ケージベースは部材(23)、部材(23)及び(12)、部材(23)、(12)及び(21)、または部材(23)、(12)、(21)及び(20)を含まない。特定の実施態様において、ケージカバーは部材(27)、部材(27)及び(26)または部材(279、(26)及び(25)を含まない。
【0059】
特定の実施態様において、約0.01インチから約0.08インチまでの厚みを有するポリマーから構成される動物収容用ケージカバーが提供される。カバーの厚みは、時には約0.01インチから約0.05インチまでであり、これを約0.02インチから約0.06インチまでまたは約0.02インチから約0.03インチまでとすることができる。カバーはしばしば、比較的薄いために半剛性または比較的可撓性である。カバーは、時には約175グラム以下または150グラム以下の重量であり、しばしば、約125グラム以下または約100グラム以下(例えば約75グラム)である。特定の実施態様において、カバーは時には約5グラム(各々または合計で)の重量の一つまたはそれ以上のフィルタ、及び時には約25グラム以下の重量の一つまたはそれ以上の任意のフィルタシールドを含む。カバーを一つのポリマーから構成しケージベースを別のポリマーから構成することができる(例えば、ケージベースをポリスチレンから構成し、ケージカバーを低密度ポリエチレンから構成することができる)が、カバーは、時にはケージベースと同じポリマーから構成される(例えば、カバーとベースは時にはPETから構成される)。カバーは時にはケージベースと密封連結される。
【0060】
また、本出願において吸気孔及び排気孔を含む動物収容用ケージカバーが提供される。吸気孔は時には実質的にカバーの一端に配置され、排気孔は時には実質的に他端に配置される。カバーは時には排気孔のアレイを含む。他の実施態様において、カバーは吸気孔を含む給気コネクタを含み、時にはカバーは排気孔またはその組合せを含む排気コネクタを含む。これらの孔は時にはカバーの浮き出し領域に配置され、そのうち二つ以上を同じまたは異なる浮き出し領域に配置することができる(例えば、吸気孔を一つのボスに配置し、排気孔を別のボスに配置することができる)。この種のコネクタのうち一つまたはそれ以上を、カバーの外面に対して凸状にすることができ、円錐にすることができる。吸気コネクタに関係するこの種の実施態様の場合、空気は給気コネクタを通ってケージの中に流れるとき膨張することができ、それによって空気の温度を下げて、動物からの熱負荷を相殺することができる。
【0061】
特定の実施態様において、カバーは排気コネクタ及び/または吸気コネクタと連結されるチャンネルを含む。チャンネルの長手はしばしば、ケージの幅全体に伸び(例えば、図1のY軸を横切る)、時にはカバーの長手の一部に伸び、時にはカバーの長手全体に伸び、あるいは時には実質的にチャンネルの長手全体に伸長する(例えば、カバーの両縁から別個に約2インチから3インチ以内で終端する)。チャンネルの長手は時には非直線であり、時には正弦波形である。チャンネルはカバーの底面に孔を含んでよく、チャンネルの長手にわたって孔を分配することができ(例えば、等分に配分または非等分に配分)、これによってケージ内の空気の均等な分布を容易にすることができる。特定の実施態様において、カバーのチャンネルはその長さの底に沿って開放され、時にはチャンネルはカバーのチャンネルとカバーの下側に結合されるフィルタシールドの別のチャンネルとによって形成される。この種の実施態様において、フィルタシールドのチャンネルはしばしば、フィルタシールドの底面に孔を含み、孔は時にはチャンネルの長さに沿って配分される。フィルタシールドのチャンネルは任意の形状を持つことができ、特定の実施態様において、フィルタシールドのチャンネルの長さは直線である。他の実施態様において、吸気コネクタ及びこれに連結されるチャンネルは、実質的にカバーの一端に配置され、排気コネクタ及びこれに連結されるチャンネルは実質的に他端に配置される。
【0062】
カバーは他の実施態様において一つまたはそれ以上のフィルタ(例えば、ろ過紙)を含む。フィルタまたはフィルタの組合せは、時には(a)カバーのボス面、(b)カバーの空気孔、(c)吸気孔、(d)排気孔、(e)排気孔のアレイ、(f)吸気コネクタ、(g)排気コネクタ、(h)フィルタシールド表面、(h)フィルタシールドのボス面、(i)フィルタシールドのチャンネル表面、(j)カバー表面、(k)カバーのチャンネル表面、または以上のものの組合せに付着されるまたはこれの近傍に(例えばその下方に)配置される。フィルタの表面(例えばカバーまたはシールド部材の表面に最も近い表面)は、時には、約0.05インチから約1インチまで、時には約0.1インチから約0.2インチまで、また時には0.125インチ、カバーまたはシールド表面部材から分離される。これによって空気の流れを容易にしかつ(または)収容されている動物によって引き起こされるフィルタの損傷の可能性を小さくすることができる。このように、フィルタがカバーのボスの下にある実施態様の場合、カバーのボス面に最も近いフィルタの表面は、時には約0.05インチから約1インチまで、時には約0.1インチから約0.2インチまで、ボス面から分離され、時には約0.125インチ分離される。特定の実施態様において、フィルタはカバーのボス面とカバーの下側に連結されるフィルタシールドとの間に配置される。例えば接着剤または溶接(1個所または複数個所)によるなど任意の適宜方法でシールドをカバーに連結することができる。シールドは、しばしば、ボス面を含み、ボス面は時にはカバーのボス面の下に配置され任意にこれと整合され、フィルタはしばしば、カバーのボス面とシールドのボス面との間に配置される。後者の実施態様において、シールドのボス面に最も近いフィルタの表面は約0.05インチから約1インチまで(例えば、約0.1インチから約0.2インチまでまたは約0.125インチ)シールドのボス面から分離される。他の実施態様において、シールドはチャンネルを含み、また時にはチャンネル及びより大きい表面積を有する別個のボス面を有する。シールドの開放チャンネルはカバーの開放チャンネルの下に配置され、それによって二つの部材の間に完全なチャンネルを形成し(例えば、図2)、フィルタは、時にはシールドのチャンネルとカバーのチャンネルとの間に配置される。この種の実施態様において、フィルタシールドとカバーのチャンネル及び浮き出し領域は、空気流のバイパスを防止するためまたは実質的に減少させるためにしばしば、バリア(例えば、接着剤または溶接)によって分離される。他の実施態様において、カバーの下側に貼り付けられる別個のシールド部品にチャンネル及びボス面を配置することができ、各シールドピース内に別個のフィルタを配置することができる。シールドは、しばしば、一つまたはそれ以上の孔を含むが、特定の実施態様においては孔を含まなくてもよい。特定の実施態様において、シールドのボス面は孔を含み、時にはカバーの浮き出し領域の孔としばしば、整合する孔のアレイを含む。シールドのチャンネルは、時には一つまたはそれ以上の孔を含み、時にはチャンネルの長さに沿って間隔を置いて配置される孔のアレイを含む。カバー及びシールドの孔は、しばしば、居住する動物による噛み傷を防止しかつ空気の流れを可能にするのに十分に小さい直径を持つ。孔は、時には約0.1インチから約0.2インチまでの最大直径を持ち、時には約0.125インチの直径を持つ。他の実施態様において、シールドのボス面またはシールドのチャンネルは孔を含まない。他の実施態様において、カバーはフィルタを含まず、時にはカバーは実質的に空気の流れを阻止する無孔膜を含む。
【0063】
また、高いバイオセーフティレベルの環境において使用される本出願において説明されるケージ及び他の動物収容システム構成要素及び高いバイオセーフティレベルの環境における前記の構成要素及びシステムの使用法が提供される。高いバイオセーフティレベルの環境は、病原体、毒素または規制物質など職員にとって潜在的に有害なまたは有害な一つまたはそれ以上の危険成分が利用される環境を含む。従って、危険成分と接触する動物と組み合わせて本出願において説明される収容システムまたは構成要素が提供される。高いバイオセーフティレベルの環境は、バイオセーフティレベル2、3または4の環境を含む可能性がある。バイオセーフティレベル1は健康な大人に疾病を生じることが知られていない研究所職員及び環境に対して僅かな潜在的危険を持つ十分に特徴づけされた物質が関与する作業に適する。バイオセーフティレベル2は、レベル1と同様であり、職員及び環境に対して中程度の潜在的危険を持つ物質が関与する作業に適する。バイオセーフティ3は、吸入ルートの露出の結果として重症のまたは潜在的に致死的な疾病を生じる可能性のある固有または外来物質を用いて作業が行われる臨床、診断、指導、研究または生産施設に適用される。バイオセーフティレベル4は噴霧伝達実験室内感染及び生命に脅かす疾病の高い危険を与える危険な外来物資を用いる作業に要求される。もっと高いバイオセーフティレベルの環境において、ケージの一つ、それ以上または全ての孔は、しばしば、一つまたはそれ以上のフィルタと効果的に連結され、空気流構成要素は、時には一つまたはそれ以上のフィルタと効果的に連結される。このようにして、下記の収容構成要素のうち一つまたはそれ以上を一つまたはそれ以上のフィルタと効果的に連結することができる(即ち、ろ過は直接または間接連結によって行われる)。排気孔アレイ、排気孔コネクタ、給気コネクタ、給気孔、給気送風機及び排気送風機。特定の実施態様において、これらの収容構成要素のうち一つまたはそれ以上は空気流ブロック(例えば、無孔膜)と効果的に連結される。例えば、排気孔のアレイを空気流ブロックと連結し、吸気コネクタ及び排気コネクタを空気流ブロックと連結し、吸気コネクタ及び排気コネクタを一つまたはそれ以上のフィルタと効果的に連結することができる。
【0064】
特定の実施態様において、吸気孔、排気孔、吸気孔と効果的に連結される第一フィルタ(例えば、吸気孔に入ってくる空気をろ過する)及び排気孔と効果的に連結される第二フィルタ(例えば排気孔から出て行く空気をろ過する)を含む、ポリマーから構成される動物収容用ケージカバーが提供される。他の実施態様において、第一フィルタ及び第二フィルタは別個のものであり、他の実施態様においては、第一フィルタと第二フィルタは同じ広がりを持つまたは一つのフィルタの領域である。各孔は、時にはコネクタの一部である。コネクタは、しばしば、凸状であり、時には円錐であり、吸気コネクタに関する実施態様において、空気が吸気孔からコネクタを通過した後空気は膨張する。他の実施態様において、排気孔は孔のアレイの一部である。この種のカバーは、時には壁及び底を有するケージベースと結合され、時にはラック、空気流ユニット、空気流コントローラまたはこれらの組合せなど他の構成要素と結合される。高いバイオセーフティレベルの環境においてこの種のカバーの実施態様を使用することができる。
【0065】
特定の実施態様は、カバー及び壁及び底を含むベースを含む動物収容用ケージに関するものであり、この場合、壁、底及びカバーはポリマーから構成され、カバー及びベースは締まり嵌めによって取り付けられる。他の実施態様において、締まり嵌めはスナップ締まり嵌めまたは摩擦締まり嵌めである。特定の実施態様において、ベースは第一フランジを含み、カバーは第一フランジに対応する第二フランジを含み、締まり嵌めは、第一フランジと第二フランジの偏向の結果生じる。カバー及びベースは、しばしば、封止状態で取り付けされ、しばしば、可逆的に取り付けられる。特定の実施態様において、カバーの縁はベースの縁と同じ広がりを持ち(例えば、二枚貝の殻の配向)、その代わりにカバーとベースは時には別個のものである。
【0066】
また、統合給水容器を含む動物収容用ケージカバーも提供される。カバーのこの容器は、時には給水器を含むまたは給水器に連結される。カバーの容器は時には集中給水システムに連結される。カバーの容器及び給水器はしばしば、締まり嵌めによって相互に嵌め合わされ、締まり嵌めは時には摩擦嵌めであり、時にはスナップ嵌めである。締まり嵌めは、しばしば、気密シールまたは実質的に気密のシールをもたらす。容器は、時には面取り領域及び面取り領域の孔を含み、給水器は容器の面取りと係合する対応する面取りを有する。特定の実施態様において、容器及び給水器は円筒形または実質的に円筒形であり、容器の中に挿入される給水器の上部の半径は下部より大きい。孔は、しばしば、給水器に連結される給水エミッタを受けるかこれを露出させる。
【0067】
また、本出願において壁、底及びカバーを含む動物収容用ケージが提供され、この場合、壁、底及びカバーはポリマーから構成され、各壁は約0.01インチから約0.08インチである。上の実施態様において説明される通り、カバーを壁の縁と同じ広がりとすることができ(例えば、二枚貝の殻)、またはカバーをケージの壁及び底と別個とすることができる。カバーの厚みは約0.01インチから約0.08インチまでであり、壁及び底と同じまたは異なるポリマーからカバーを構成することができる。カバーは一つまたはそれ以上の給気口、一つまたはそれ以上の給気コネクタ、一つまたはそれ以上の排気孔及び/または一つまたはそれ以上の排気コネクタを含むことができる。一つまたはそれ以上のコネクタの上面はしばしば、孔を含む。コネクタは、しばしば、カバーの表面に対して凸状であり、カバーが取り付けられたときケージに中にまで伸長しない突起とすることができる。一つまたはそれ以上のコネクタの側壁は時には円錐形である。
【0068】
これまでの図面の他に図12、13、14及び15にケージカバーの特定の実施態様が示されている。図12は、ケージトップの実施態様の前面斜視図を示している。容器(142)は給水ボトルを受ける。ボス(140)はケージベースと係合する対応する表面から隆起して、最小5インチのALAS要件を満たす。ボス(140)は、また給水ボトル付近のケージトップを強化する。ボス(143)は約5インチのケージ高さ得るために隆起する。隆起エンボス面(119)の排気穴(119A)のアレイはケージへの空気流の通過を可能にする。ユーザーがケージベース(101)から蓋(102)を分離する際にタブ(144)を役立てることができる。ユーザーが親指と人差し指を当てることによって部品を分離するためにケージベースのタブ(117)と一緒にタブ(144)を使用することができる。吸気円錐容器(146)の円錐形状はラック棚(例えば、要素220、例えば図34)の円錐形セクションと境界を接して、シールを形成する。円錐形容器(145)は、しばしば、円錐形排気コネクタとかみ合わされるとき排気ポートとして役立つ。
【0069】
図13は、トップカバーの一つの実施態様の側面図を示している。垂直ショルダ(148)は給水ボトル(105)との間にシールを形成することができる。短い垂直壁(148)はケージの蓋(102)が相互に密着して重なりすぎて付着するのを防止する。
【0070】
図14は、カバーの一つの実施態様の上面図を示している。円錐形容器(145)及び(146)は、ケージ組立体の挿入ミスを補正するための整合機構として役立つことができる。ボスの上面より下の穴(119A)のアレイの窪みは貼り付けられたろ過紙を穴のアレイから分離する。この分離は、居住する動物が貼り付けられたろ過紙を噛むのを防止する。給水ボトルのキャップ(106)は孔(141)を通り抜け、この孔は、給水ボトルがない場合に居住する動物が逃げられないよう十分に小さい。円錐(145)及び(146)は、ラックへのケージ組立体挿入ミスを補正するための整合機能として役立つことができる。隆起面(119)はエンボス加工されていて、穴(119A)のアレイを含む。隆起面はろ過紙を穴のアレイから遠ざけ、それによって空気がケージから出て行く前に空気が拡散できるようにする。給水ボトルのキャップ(例えば、図2の機素106)は孔(141)を通り抜けることができる。
【0071】
図15は、トップカバー及び貼り付けられたフィルタシールドの底面図である。穴(107C)は隆起表面(107B)のY軸に沿って配分される。この配分の結果として、空気は排気円錐口(145)から出て行く前にフローチャンネルの中へ均等に引き寄せられ、吸気円錐口(146)及び排気円錐口(145)と相対するケージの側の空気の流れを改良する。フィルタシールド(107)の隆起部分(107A)における穴のアレイ(107C)は、トップカバー(119A)の穴と整合する。フィルタシールドの全ての穴は、空気の流れを可能にし、かつ収容される動物によるろ過紙への接触を排除または実質的に減少することによって動物が噛むのを防止するサイズを持つ(例えば、約0.125”以下)。
【0072】
特定の実施態様において、壁、底及び孔を含む動物収容用ケージ給餌トレイが提供され、この場合、壁及び底はポリマーで構成される。トレイは、時には射出成形され、孔は時には壁及び底より厚いリブによって取り囲まれる。トレイは時には二つ以上の壁の上縁と同じ広がりを持つフランジを含み、時には側壁と縁を共有する一つまたはそれ以上のタブを含む。この種のタブは、タブがなければ給餌トレイがケージのクレードルと結合するときに生じるであろうギャップを埋めることができる。特定の実施態様において、一つまたはそれ以上の側壁は一つまたはそれ以上のベベルを含む。給餌トレイを構成するために適切なポリマーを使用することができ(例えば、ケージベース及びカバーについて本出願において説明されるポリマー)、特定の実施態様において、トレイはポリスチレンなど実質的に硬質のポリマー(例えば、高密度ポリスチレン)から構成される。トレイの壁及び底の厚みはしばしば、約0.03インチから約0.05インチである。特定の実施態様において、給餌トレイの一つまたはそれ以上の壁及び底の一つまたはそれ以上の結合部は丸みのある結合部である。丸みのある結合部は、時には約0.25インチ以上の半径によって形成され、半径を約0.30インチ以上または約0.25インチから約0.50インチまでとすることができる。給餌トレイは時にはケージと結合され、しばしば、ケージの一つまたはそれ以上の壁の一つまたはそれ以上のマウントによって位置を定められる。給餌トレイは他の実施態様においてケージに入ってくる空気をカバーからケージの底へ導き、ケージに入ってくる空気をカバーからケージの底へ導くバッフルとして機能することができる。この種の実施態様において、空気はカバーの一つの場所からケージの中へ流れ込み、給餌トレイの下を流れて、カバーの別の場所から出て行く。
【0073】
図16、図17A及び図17Bは特定の給餌トレイの実施態様を示している。図16は給餌トラフの一つの実施態様の斜視図である。図は餌に触れられるようにする給餌トラフの有孔スロットを示している。給餌トレイを噛むのを遅らせるまたはこれを防止するためスロット(138)の周縁全体は増大された厚み即ちリブを持つ。リブ(149)も、給餌トレイを噛むのを遅らせるまたはこれを防止する。タブ(139)は給餌トレイがケージベース(101)のインデントに載れるようにする。このタブは、給餌トレイがケージベース(101)のクレードルの中で揺れ動くのを防止する。強化リブ(134)はタブを支える。図17Aはこの給餌トラフの実施態様の上面図である。図17Bは給餌トラフの実施態様の側面図である。水平面(138)は給餌トラフがケージのインデントに載れるようにする。増大した厚みのリブ(149)は、トップカバー(102)付近の縁を噛むのを遅らせるまたはこれを防止する。リブ(134)は給餌トレイの剛性を増す。
【0074】
特定の実施態様において、カバーまたはケージは給水器を含むまたは給水器に連結される。給水器は動物を収容するのに適する水和液であり、しばしば、水である。カバーまたはケージは時には集中給水システムに連結される。給水器は、時には締まり嵌めによってケージカバーに連結され、締まり嵌めを摩擦嵌めまたはスナップ嵌めとすることができる。給水器は、一般的に孔を含み、水はしばしば、表面張力によって孔に保持される。給水器と連結されるキャップに孔を配置することができる。キャップは孔を覆う取外し可能バリアを含み、キャップは、時には、一般的に隆起部材を含まない実質的に平面的な表面を含む。キャップは、時は給水器に可逆的に取付けられる。給水器は、時にはカバーの容器に取り付けられる給水ボトルである。カバーまたはケージは時には統合給水容器を含み、容器は面取り領域及び面取り領域の孔を含むことができる。容器の中に挿入される給水器はホルダの対応する面取りと係合する面取りを含むことができる。容器及び給水器を円筒形または実質的に円筒形とすることができ、容器の中に挿入される給水器の上部の半径は下部より大きい。容器は給水器に連結される給水エミッタを受けるまたはこれを露出させる孔を含むことができる。
【0075】
図18A及び図18Bは給水ボトルの実施態様を示している。図18Aは給水ボトルの一つの実施態様の斜視図である。テーパーを付けたショルダ(155)はトップカバーのすい溶く表面との間を密封して、シールを形成する。テーパーを付けた壁(105)は水の容量を増大することができる。図18Bはこの給水ボトルの実施態様の前面図である。表面(157)は僅かにテーパーが付けられであり、ボトルのネック領域に付加的強度を与える。テーパーを付けた壁(158)は水の容量を増大することができる。
【0076】
(重ね合わされるケージ構成要素)
ケージ構成要素を同様の別のケージ構成要素の中に挿入することができ、数個の構成要素を重ねることができる。これを本出願においては「重ね合わせ(nesting)」と呼ぶ。ケージ構成要素の重ね合わせは、同じ数の重ね合わされない部材と比べて複数のケージ構成要素の体積を著しく減少する。これは、例えば、発送、動物を収容する前の貯蔵及び動物を収容した後の貯蔵にとって有利である。10個以上、20個以上、30個以上、40個以上、50個以上、60個以上、70個以上、80個以上、90個以上または100個以上の同様の構成要素を含む、(ただし、これに限定されない)任意の適宜数の同様の構成要素を重ね合わせることができる。重ね合わせの度合いまたは効率をパーセンテージで表現することができる。これは、重ね合わされた構成要素の全体的高さまたは体積に対する別のこれを収納する同様の構成要素内部に重ね合わされた構成要素の高さまたは体積である。従って、例えば「80%重ね合わせ」と言う言葉は、重ね合わされたケージ構成要素の体積または高さの80%が、これが挿入される部材内に収納されることを意味する。積み重ねられる場合、本出願において提供されるケージベースはしばしば、75%以上重ね合わされ、時には80%以上または85%以上重ね合わされ、また時には約90%から約95%まで重ね合わされる。ケージカバーは(これについては、後にもっと詳しく説明する)しばしば、75%以上重ね合わされ、統合ウォーターリザーバ/リザーバホルダ及び/またはフィーダを含む場合には時には約80%から約85%重ね合わされ、このような構造を含まない場合には時には約90%以上重ね合わされる。このような重ね合わせの計算はしばしば、、他の構成要素がケージベースまたはカバーの中にない時に(例えば、ケージベースの底に床敷きがない状態で)行われる。
【0077】
ケージ構成要素は、時に、重ね合わされたケージ構成要素の分離を容易にするまたは重ね合わされたケージ構成要素の圧縮を実質的に減少または防止する重ね合わせ分離部材を含む。構成要素の圧縮または過度な重ね合わせは、重ね合わされた構成要素の相互の付着を引き起こして、重ね合わされたユニットが相互に自由に分離するのを妨害する可能性がある。特定の実施態様において、重ね合わせ分離部材は例えばフランジ部材にまたはその近くに配置される湾曲部材またはインデント部材である(例えば、図11を参照のこと)。他の実施態様において、ケージ構成要素は、時には隣接する重ね合わされたケージベースの対応するインデントまたはボスと接する(例えば、これとぶつかる)インデントまたはボスを含む。この種のボスまたはインデントの縁及び/またはコーナーは時には0.03インチ以下の半径によって形成される。この種のインデントまたはボスは重ね合わされたケージ構成要素の相互の分離を容易にし、重ね合わされたユニットの相互の圧縮または付着を防止するまたは実質的に減少することができる。
【0078】
このように、特定の実施態様において、底及び壁を有するケージベースを含む動物収容用ケージベースの重ね合わせセットが提供され、この場合、ケージベースは約75%以上重ね合わされる。壁、壁のセブセットまたは全ての壁は、しばしば、底に向かって内向きに細くなる。ケージベースは、時には約80%以上重ね合わされ、85%以上または約90%から約95%までこれを重ね合わせることができる。また、約70%以上重ね合わされるカバーを含む動物収容用ケージカバーの重ね合わせセットが提供される。動物収容用ケージカバーは、時には約80%以上重ね合わされ、85%以上または約90%から95%までこれを重ね合わせることができる。カバーは、時には一つまたはそれ以上の吸気孔及び/または排気孔、一つまたはそれ以上の排気コネクタ及び/または一つまたはそれ以上の給気コネクタを含む。ポリマーから構成される側壁及び底及び孔を含む動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセットも提供され、この場合、給餌トレイは70%以上重ね合わされる。動物収容用ケージ給餌トレイは、時には約80%以上重ね合わされ、85%以上または約90%から約95%までこれを重ね合わせることができる。重ね合わされる構成要素の各構成要素はしばしば、ポリマーから構成され、しばしば、約0.01インチから約0.08インチまでの厚みを持つ。ポリマー及び厚みの例は上に説明したとおりである。他の実施態様において、床敷き材料を含むケージベースが使用前または使用後に重ね合わされる。汚れた床敷き材料を含むケージベースを重ね合わせると、汚れた床敷きの物質の放出を大幅に減少する可能性がある。
【0079】
(感知、検出及び監視装置)
一つまたはそれ以上の動物の排出物またはケージの条件についての検出器が、時にはケージに結合される。動物の排出物(例えば、アンモニア)またはケージの条件(例えば、湿度、温度、空気流)を検出する検出器を使用することができる。他の実施態様において、検出器は検出プローブであり、プローブは時にはカバー部材を横切るまたはこれを突き抜け、時にはカバー部材の孔を通り抜け(孔は時には剥離部材で形成される)、かつ(または)時にはカバーの上面と密封結合される。他の実施態様において、プローブはカバーの上面の多孔ゾーンに接触して、プローブがケージ条件(例えば、気体及び流体)に接触できるようにする。特定の実施態様において、検出プローブは一つまたはそれ以上の条件または排出物を時には連続的に検出するモニタ装置にリンクされる。
【0080】
他の実施態様において、検出器は、特定の条件または排出物に接触したときに特性を変化させることができる一つまたはそれ以上の化合物を含む。例えば、検出器は、時にはケージ内に特定のレベルのアンモニアが蓄積すると色を変える一つまたはそれ以上の化合物を含む。この種の例において、化学成分は、時には別の材料の中またはその上に配置される。この種の検出器は、時にはケージの透明または半透明部材と結合され、検出器は任意の適宜技法によってケージ部材に結合される(例えば、検出器とケージ部材は時には接着剤によって連結される、または検出器はケージ部材に取り付けられるホルダ部材に配置される)。検出器は、しばしば、ベース側壁部材の内面またはカバー部材の底面などケージ構成要素の表面に取り付けられ、ケージの透明部材の厚みを通して例えば色の変化を視覚的に検出することができる。例えば温度及び/または湿度など最低アンモニアレベル以外の条件を検出するためにこの種の検出器を利用することができる。
【0081】
他の実施態様において、ケージの変化を検出する検出器が利用される。例えばマイクロスウィッチなどケージの変化の頻度を検出するのに適する任意の検出器を利用することができる。この種の検出器は、しばしば、例えば一定期間のケージの変化数を追跡し、ケージ変化頻度を決定し、ケージ変化にタイムスタンプを割り当て、変化の間隔を決定するために電子機器及びコンピュータに結合される。例えばケージ内の動物の活動または非活動を検出する運動検出器など他の検出器も利用できる。検出器は、時には後に説明されるラックユニットに連結または結合される。
【0082】
他の実施態様において、ケージへの空気供給を監視しこれを任意に調整するために空気流及び/または空気圧を検出する検出器が利用される。この種の実施態様においては既知のセンサを利用できる。ケージがどの程度の頻度で洗浄または交換されるかに応じて、時には空空気流量を調整する必要がある。時間を経ると、HEPAフィルタ及び/またはプレフィルタは汚染物質で詰まって、空気の流れに対する抵抗が大きくなる可能性がある。このような状況において、閾値に達してユーザーがフィルタを手入れしなければならなくなるまで均等の空気の流れを維持するように調整するようにシステムを適合させることができる。この種の空気の流れ、空気の監視及び制御装置については後にさらに詳しく説明する。
【0083】
(再使用可能ケージ)
再使用可能ケージは、しばしば、本出願において説明されている使い捨てケージと同様の設計及び構成要素を含む。再使用可能ケージ構成要素はしばしば、射出成形に適するポリマーから構成され、高圧蒸気殺菌法に耐えることができ、かつ良好な衝撃強さを有する。この種の材料の非限定的例はポリカーボネート及びポリサルフォンである。各ケージ構成要素の厚みはどのようにも変動しうるが、厚みはしばしば、構成要素内で均等である。再使用可能ケージ構成要素の厚みは、時には約0.060インチから約0.125インチである。
【0084】
再使用可能ケージ組立体は二つまたはそれ以上の構成要素を一緒に可逆的に結合するための一つまたはそれ以上の構成要素を含むことができる。この種の構成要素は時にはケージベースをケージカバーに結合するためのガスケットである。この種のガスケットはしばしば、ベースユニットカバーの外面を取り囲み、時にはケージベースの内面を取り囲む。ガスケットは、しばしば、これらのケージ部材のうちの一つ(例えば、ベースまたはカバー)に接着され、時には可逆的に取付け可能である。ガスケットは時にはガスケット表面に対して傾斜したまたは垂直のリッジ(一つまたはそれ以上)を含み、リッジはしばしば、ガスケットの外側を取り囲み、かつガスケット、ケージベース及びケージカバーがかみ合わされるとき変形するまたは偏向することができる。ガスケットは、ケージカバーとケージベースが締まり嵌めまたはスナップ嵌めで係合できるようにする。ガスケットは動物を収容するため及びケージベースとカバーとの間にシールを形成するために適する任意の材料から構成される。ガスケットを構成する材料を弾性とすることもできるし、非弾性とすることもでき、時には材料はゴム、プラスティックまたはシリコンなどの材料である。
【0085】
別の構成要素は、フィルタをケージカバーに可逆的に結合し、しばしば、この構成要素は、ケージカバーの対応する構造と可逆的に係合するフィルタカバーまたはサポートである。この構成要素は、時にはフィルタをカバーとケージ部材の対応する構造との間に挟むカバーである。構成要素はまた
【0086】
再使用可能ケージは、しばしば、、特にベースにおいては換気管を連結する、またはケージカバーをベースに連結する金属コネクタを含まない。再使用可能ケージはラックユニットから給気管または排気管を挿入する際に通す任意の孔(例えば、一つまたは二つの孔)を含むことができる。
【0087】
再使用可能ケージの実施態様の例は、図19、図20、図21、図22、図23、図24及び図25に示されている。図19は、組立て済み再使用可能ケージの実施態様の斜視図を示している。図には上前面から見た組立て済みケージの実施態様の全体図が示されている。再使用可能ケージ組立体は、図1から図18までに示される使い捨てケージの部品及び組立体と同様の設計であり、従って、給水ボトル及び給餌トラフは使い捨てケージと再使用可能ケージとの間で交換可能である。図20は、上後面から見たこのケージ組立体の実施態様の分解図を示している。図にはケージ組立体を構成する個々の部品が示されている。給餌トラフ(305)は本出願において説明される使い捨て給餌トラフと同じ形状を持つことができ、再使用可能バージョンはしばしば、金属または厚いプラスティックから構成される。給水ボトル(303)は本出願において説明される使い捨て給水ボトルと同じ形状を持つことができる。フィルタ組立体(304)は蓋(301)の窪んだエリアに嵌まり込み、その下のろ過紙を蓋に固定する。図21は再使用可能ケージの一つの実施態様の給水ボトルの中央に沿って見た断面図である。給水ボトルは本出願において説明される使い捨ての実施態様と同様にまたは同じ方法でケージの蓋に据えられる。シーリング機構(311)は機素(301)及び(300)及びフランジ(310)サポートによって作られる。図22はシール(311)の拡大図である。リッジ(314)は蓋の周縁全体を取り囲み、ケージベース部材(300)と接触して、シールを形成する。ガスケット(313)は、しばしば、蓋(301)に永久的に取り付けられる可撓性材料(例えば、軟質ゴム)である。リッジ(314)は、可撓性材料が圧縮されて変形してシールをもたらすように僅かに部材(300)に干渉する。トップカバーを外す際に生じる滑り摩擦を減少するために可撓性材料をメタルクロスでコーティングすることができる。図23はケージの蓋(301)の周縁を取り囲むガスケット(313)を示す底面斜視図である。
【0088】
図24は、ケージカバーに取外し可能に取り付けることができるフィルタ構成要素を示している。一つの実施態様において、ケージカバーは孔(322)のアレイを含む窪み表面を(321)を含む。平らなフィルタ構成要素(323)は断面で示されており、カバーの上面に取り付けられる。フィルタ構成要素は可撓性で弾性のペイン(324)(例えば、しばしば、プラスティックまたは金属材から構成される)を含み、これにしばしば、ペインの下面にろ過材(例えば、ろ過紙)が接着される。ユーザーはしばしば、絞り圧力を組立体に加えることによってフィルタ組立体を部分的に円筒形に変形させ、その後組立体をカバーに取り付ける。ケージカバーと結合されると、フィルタ組立体の一部はカバーのリップまたは突出の下に納まる。図25はカバーに取り付けられて偏向したフィルタ組立体の別の図を示しており、フィルタ組立体がカバーの形状に一致することを示している。フィルタフレームは、一定の均等の圧力を加えることによってフィルタ組立体をトップカバーの窪みに一致させるバネとして作用できるアーチ構造など他の構造を含むことができる。組立体はろ過紙をトップカバーにぴったりと適合させる。
【0089】
(ラックユニット)
ラックユニットは時には本出願において「ケージ据付けプラットフォーム」または「ケージ据付けシステム」と呼ばれる。ラックは、時にはモジュール式であり、可逆的に連結されるラックモジュールから組み立てられる。ラックモジュールは垂直または水平形態に可逆的に積み重ねられるようにする任意の形態を持つ。ラックモジュールは時には底部材、二つの側壁部材、上部部材、及び時には裏面部材及び前面部材(例えば、スキン)を含み、側壁部材はしばしば、平行または実質的に平行であり、底部材及び上面部材はしばしば、平行または実質的に平行である。他の実施態様において、ラックモジュールは二つの連結部材(モジュールの各側に一つづつ)によって連結され、この場合、連結部材はラックモジュールの孔に挿入されるポストである。他の実施態様において、ラックモジュールは長方形の底部材の各コーナーから垂直に伸びかつ長方形の上部部材に連結される4本の水平ポストを含む。ラックモジュールはラックユニットの反復的な組立て及び解体を可能にするのに十分な弾性を持つ任意の材料から構成される。ラックユニットモジュールを構成するために使用される材料の例は金属合金(例えば、シートメタル)またはポリマー及びこれに類するもの及びこれらの組合せである。ラックモジュールは、しばしば、、プレナム、給気管及び排気孔など(これらについては後に説明する)しばしば、内部に配置される空気流構成要素を含む。
【0090】
一つのラックモジュールを別のモジュールに連結するための連結部材は時にはラックユニットモジュールの一つと統合され、時にはラックユニットのモジュール及び/または他のモジュールとは別個のものである。他の実施態様において、連結部材は第一ラックモジュール及び第二ラックモジュールの対応する連結部材と係合され、第一及び第二ラックモジュールは可逆的に連結される。特定の実施態様において第一ラックモジュールは第一連結部材を含み、第二ラックモジュールは第一連結部材を補完する第二連結部材を含み、第一及び第二連結部材は相互に係合されて、第一と第二ラックモジュールの間に可逆的連結を形成する。連結される別のケージモジュールに対するケージモジュールの動きを制限しかつモジュールの便利な連結解除及び再連結を可能にするようにラックモジュールの連結部材を構成することができる。他の実施態様において、連結部材は工具なしに係合及び/または係合解除される(即ち、ラックモジュールを手で組立て及び/または解体できる)。特定の実施態様において、連結部材は別のラックモジュールの対応するフランジまたは溝を、時にはスライド可能に、受けるのに適する溝またはフランジをラックモジュールの一つまたはそれ以上の表面に含む。
【0091】
他の実施態様において、連結部材は、ラックモジュールの孔及び対応する構成要素の中にスライド可能に挿入されるポストを含む。対応する構成要素は、しばしば、その中でポストがスライドできるようにポストの断面積より大きい断面積を持つことを除いて、ポストと実質的に同じ形状を持つ。各棚モジュールの一つまたはそれ以上の外面は時には別のラックモジュールを取外し可能に連結しその方位を定めるように構成される一つまたはそれ以上のマウント及び/またはコネクタを含む。他の実施態様において、ラックモジュールは一つまたはそれ以上の棚部材を受けるように構成される一つまたはそれ以上のマウント及び/またはコネクタを含み、特定の実施態様において、ラックモジュールは一つまたはそれ以上の棚部材を含む。ポストは時にはラックモジュールの対応する部材における整合のために一つまたはそれ以上の案内を含み(例えば、時にはポストの長さに対して角度を成して伸長する引き込みまたはタブ部材)、時にはポストがラックモジュールの対応する部材に挿入されるときの側方の動きを減少する一つまたはそれ以上の支持部材(例えば、スタッド部材)を含み、また時には対応する部材の中へポストを入れやすくする一つまたはそれ以上のジョグルを含む(この種の部材の例については後に特定の実施態様において説明する)。ラックモジュールは、時にはモジュールが結合されるときの側方の動きを最小限に抑えるまたは実質的に防止する側面サポートを含む。ポスト及び対応する構成要素は時には長方形、正方形、菱形、円形または楕円形の断面を持ち、垂直方向に二つのラックユニットを支持する十分な長さを持つ。他の実施態様において、対応する構成要素はその中をポストがスライドする距離を制限する一つまたはそれ以上の突起を含む。ポスト及び/またはラックモジュールの対応する部材は、しばしば、対応する部材内でのポストの位置を固定するためにコネクタを挿入できる穴を含む。ネジ、ピン及び/またはボルトなど任意のコネクタを利用することができ、時にはコネクタは押し下げ可能でありポストと統合される。
【0092】
ラックモジュールは、時には別のラックモジュール以外の別の構成要素に連結される。他の実施態様において、ラックモジュールは、時にはコネクタを通じて、トラム部材に据え付けられ、この場合、トラムはラックモジュールまたは複数のラックモジュール(即ちラックユニット)を運搬するように構成される。ラックモジュールは、時には一つまたはそれ以上の外面に、例えば一つ、二つまたはそれ以上の空気流組立体(これについては後に説明する)など動物収容システムの別の構成要素を可逆的に取り付けるために使用することができる一つまたはそれ以上のマウントを含む。
【0093】
一つまたはそれ以上のケージをラックモジュールに貯蔵することができ、ケージを貯蔵するために都合のよい任意の形態を利用することができる。ケージは時にはラックモジュールの平面に置かれ、ある期間貯蔵される。ケージは、しばしば、ラックに連結される棚に載る。ラックモジュールは時にはラックモジュールの中または上に一つまたはそれ以上のケージを貯蔵するために有益な一つまたはそれ以上のマウント部材を含む。対応するマウント部材が、ケージの一つまたはそれ以上の外面に配置され、これはラックモジュールに配置されるマウント部材と連結するのに適する。特定の実施態様においてマウント部材はラックモジュールの一つまたはそれ以上の表面の溝またはフランジであり、ケージの対応するフランジまたは溝を受け、時にはスライド可能にこれを受けるのに適する。この種の実施態様においてケージからの空気の流れを可能にするために据え付けられたケージの上端とケージの上に配置されるラックモジュールの下面との間には十分な距離が置かれる。
【0094】
ラックモジュールは、ケージを別の構成要素と接触させるために適する一つまたはそれ以上のキャリッジを含むことができる。一つの実施態様において、キャリッジは、時には構成要素を一つのケージまたは複数のケージと結合する。ケージを例えば給気コネクタ、排気コネクタ、集中給水コネクタ及び検出器またはセンサなど任意の構成要素と接触させるためにキャリッジを利用することができる。キャリッジは、この種の実施態様においてしばしば、棚に連結される。例えばピストンまたはレバーを含むキャリッジなど任意の適切なキャリッジを利用することができ、例えば金属合金及び/またはポリマーなど任意の適切な材料からこれを構成することができる。キャリッジは任意の適切な方法で時には直線、円弧形、垂直または水平運動またはこれらの組合せによって構成要素をケージ部材(例えば、ケージベースまたはケージカバー)に係合させることができる。キャリッジはしばしば、ケージ部材と係合される構成要素を保持するホルダを含む。キャリッジは時には手で操作され、時には例えば機械的操作及び/またはコンピュータ制御の操作によって遠隔的に操作される。他の実施態様において、キャリッジは、しばしば、ラックユニット上にケージが適切に配向される場合にケージと共に保持する部材のみ係合するので、キャリッジはラックユニット内におけるケージの位置を定めるために部分的に有益である。他の実施態様において、キャリッジは機械的圧力をケージに与え、それによってケージの整合を維持する。特定の実施態様において、キャリッジは、ケージから離れた位置を保持し、キャリッジの構成要素をケージの構成要素と係合させるために係合解除できる機構を含む。
【0095】
他の実施態様において、キャリッジはヒンジを通じてラックまたは棚ユニットの一端近くまたは一端に連結されるレバー及びケージと可逆的に結合される一つまたはそれ以上の構成要素を受けるのに適するホルダを含む。この種のレバーは、しばしば、、これに連結される構成要素がケージと結合されるときレバーに下方の圧力を加えるバネを含む。特定の実施態様において、ラックユニットは給気コネクタまたは排気コネクタ(一つ、二つまたはそれ以上の空気コネクタまたはノズル)に連結される一つまたはそれ以上のキャリッジを含み、コネクタをケージと可逆的に接触させる。他の実施態様において、給気コネクタ及び任意の排気コネクタは円錐形であり、ケージカバー部材は各円錐形コネクタと密封的にかつ可逆的に連結されるのに適する円錐形の空隙を含む。他の実施態様において、キャリッジは、突起(例えば、フランジ部材の一つまたはそれ以上の孔)を受けるのに適するケージの一つまたはそれ以上の対応する構造を通じてスライド可能に配置できる一つまたはそれ以上の突起(例えば、ピン)を含む。これは、ラックユニットにおいてケージの方位を定めるために有益である。
【0096】
給気及び排気導管は、時にはラックモジュールの壁内に配置され、他の実施態様において外部配管は必要とされない。空気導管システムは、時には、ラックモジュールにおいて時には垂直方向に配置される送風機に連結される比較的大きい体積の導管を含み、この導管は、しばしば、水平にアレイされるマニホールド導管で一群のケージのために空気を供給/排出する比較的小さい体積の一つまたはそれ以上の導管に連結される。垂直空気導管は時には本出願において「管」と呼ばれる。空気管及び導管は動物に空気を提供しこれから空気を排出するのに適する任意の形状を持ち、かつ同様の任意の材料から構成される。他の実施態様において、マニホールドは各ケージに空気を供給するまたはこれから空気を排出する可撓管に連結される剛性管から構成される。この種の可撓管は、時には一端でマニホールド導管に結合されるクランプまたは計量ノズルに、また他端でケージと係合できるノズルに連結される。空気計量ノズルは、しばしば、給気導管とケージと係合する給気ノズルとの間に配置される。時にはツイストロックまたは簡易着脱カップリングによって、可撓管の各端をノズルまたはクランプに可逆的に結合することができ、時にはこれらの構成要素の端と統合される。ノズル(即ち、出口部材)は動物に空気を送るために適宜任意の材料から構成され、かつ同様の任意の形状を持つ。他の実施態様において、出口部材は、テーパーを付けたまたはテーパーを付けない壁を有する中空筒構造または刺状または針構造である。
【0097】
ノズルは収容される動物に空気を提供するまたはこれから排気するノズルを任意の適宜方法でケージと係合させる。他の実施態様において、ノズルはケージ組立体の対応する構造と係合するコネクタであり、しばしば、気密の可逆的シールを形成する。ノズルは動物用ケージ組立体へ空気を送るまたはこれから空気を排出するために適する任意の形状を持ち、時には円錐形である。円錐形のコネクタの実施態様において、空気が垂直に通るための方位にノズルが定められるとき小さいほうの水平表面積は大きい方の水平表面積の下に配置され、円錐形コネクタはしばしば、コネクタの上面及び底面の孔によって形成される空隙、時には円筒形または円錐形の空隙を含む。他の実施態様において、一つまたは二つのノズルはケージカバー部材を通り抜け、時にはカバーの厚みの一部またはカバー厚み全体を通り抜ける。ノズルは、カバー部材の外面及び内面を通って伸長することができ、時には孔またはノズルを受けるその他の構造を持たないカバー部材を貫通し、また時にはカバー部材の剥離部によって形成される孔を通って伸長する。ノズルがカバー部材を貫通する場合、カバー部材の可撓性領域を貫通することができ、カバーの材料はノズルの外面との間に気密のまたは半気密のシールを形成することができる。ノズル及び空気流システムの他の部材は、しばしば、ケージの側壁部材に連結されない(例えば、ケージベースの側壁部材に連結されない)。空気はしばしば、空気流システムからノズルを通じて、しばしば、カバー部材を通ってケージに入っていき、しばしば、排気ノズルを通じて空気流システム及び/またはカバー部材のフィルタと並列の排気孔へ排出される。空気はしばしば、ケージベースを通って排出されない。
【0098】
ラックの導管システムは、時には調節自在バルブを全く含まない。特定のラックの実施態様において、しばしば、固定口を有する計量ノズルは空気流及び空気圧を調節することができる。特定の実施態様において、導管システムは一つまたはそれ以上のバルブを含むことができる。空気の流れを制限するために有益な任意のバルブを利用することができる。一つまたはそれ以上のバルブが時には主給気/排気導管、マニホールド及び/または可撓管の間の結合部に配置され、時にはケージに連結される可撓管の端に配置され、また時には主給気/排気管またはマニホールド内に(例えば、導管の終点ではない領域に)配置される。特定の実施態様において、ある導管の内部断面積(例えば管の円形断面表面積)は、これが連結されるこれより大きい導管の内部断面方面積より小さく、他の実施態様においてかなり小さい。このような形態は、各ケージに対する空気流及び圧力を調節するためにシステムに制御弁を持つことなく、各ケージへ実質的に等しい空気流及び空気圧を与えるために有益である。例えば、マニホールド導管とケージに連結される可撓性導管との間のコネクタ(例えば、本出願において説明されるクランプシステム)の内径は時には約0.05インチであり、マニホールド導管の内径は時には約0.25インチ以上である。開口絞りはしばしば、計量ノズルの中にあり、時にはケージ連結導管をマニホールド導管に結合するクランプ組立体の中にある(例えば、図27Aの空気取付具(72)の断面内径)。
【0099】
特定のラックユニットの実施態様において、ラックユニットモジュールは前面、裏面及び2枚の側面パネルを含み、パネル内に給気マニホールド及びケージベースを給気マニホールドに連結する配管を含む。この種のラックユニットは、時には排気マニホールド及びケージベースを排気マニホールドに連結する配管を含む。パネル内の残りのスペースは、時には本出願において「プレナム(plenum)」と呼ばれる。各ケージを排気マニホールドに連結する配管がパネル内にあるとき、これを通じてケージから直接空気を取り除くことができる。プレナム内に負の空気圧を与えることによって(例えば、HVACシステムからプレナムに管を連結することによって)空気をケージから取り除くこともでき、フィルタを経てケージを出て行く空気は各ケージに接触するパネルの隣接するポートを通じてプレナムに排出される。排気マニホールドを通じて空気を排出する方法に加えてまたはその代わりに後者の方法を利用することができる。ラックユニットが給気及び排気マニホールドを含み、各マニホールドが連結配管及び別個の給気及び排気ノズルを通じてケージと係合される場合、正の空気圧だけ、負の空気圧だけまたはその組合せを与えるように正の空気圧及び負の空気圧を制御することができる。この種の実施態様において、ケージはカバーまたは他の部材の孔(例えば孔のアレイ)と並列の空気ろ過材または無孔材を含むことができる。
【0100】
他の実施態様において、ラックユニットモジュールは、給気導管及び/または排気導管に連結される可撓管及び別のラックモジュールの対応する容器とスライド可能に係合する一つまたはそれ以上の別個の挿入物によって別のラックユニットモジュールに連結される。後者の実施態様において、ラックモジュールはモジュールを相互に連結するための一つまたはそれ以上のガイドを含むことができる。この種の実施態様において、給気及び/または排気配管は、ラックユニットが相互に係合/係合解除されるとき同時に結合/結合解除される。
【0101】
特定の関連実施態様は、一つの空気導管をその長さに沿って少なくとも一つの穴を有する別の空気導管に連結するためのクランプに関するものである。クランプは3つの空隙及び一つのスロットを含むボディを含み、第一空隙はボディの上端からボディの下端までスロットと共に伸長する円形断面を有する。スロットは円形空隙の長さと同じ広がりを持つ。第二空隙は第一空隙の長さに沿ったあるポイントからボディの側面まで垂直に伸長する。第三の空隙は、第一空隙に直角に、第二空隙が現れるボディの反対側からスロットを通って伸長する。また円形空隙の円周は穴を含む導管の外円周より大きい。空隙の全ては、しばしば、円形断面を持つが、他の断面形状を利用することもできる。クランプは、時には第三の空隙とネジ式に係合できるネジを備える。第三の空隙にネジを使用することにより、クランプが導管の周りを締め付けて気密のシールを形成するように第一空隙の円周を小さくすることができる。
【0102】
このように、他の実施態様はモジュール式ラック構成要素に関するものである。特定の実施態様において、二つまたはそれ以上のラックモジュールを含む動物収容用ラックが提供され、この場合、各ラックモジュールは、棚、管、管の一端の給気または排気コネクタ(例えば送風機コネクタ)及び棚の各々で送風機から空気を送る管に連結される導管を含む。また、二つまたはそれ以上のラックモジュールを含む動物収容用ラックが提供され、この場合、各ラックモジュールは空気計量ノズル、管、管の一端の給気または排気コネクタ(例えば送風機連結)及び送風機から計量ノズルの各々へ空気を送る管に連結される導管を含む。ラックモジュールは、時には一つのラックモジュールからの管及び別のラックモジュールからの管を受けるスリーブ(例えば、可撓管)によって結合され、時にはラックモジュールは工具なしで別のラックモジュールへ連結されるまたはこれから切断される。各ラックモジュールは、しばしば、動物収容用ラックの組立て中別のラックモジュールの対応するガイドと共にラックモジュールの方位を定めるガイドを含む。モジュールラックはトラムを含むことができる。
【0103】
特定の実施態様において、管、管の一端に給気または排気連結(例えば、送風機コネクタ)及び送風機から計量ノズルへ空気を送る管に連結される導管を含む動物収容用ラックが提供され、この場合、空気圧(例えば、計量ノズルで測定される)は約0.3水柱インチ以上である。この種のラックは時にはモジュール式であり、他の実施態様においてはモジュール式ではない。空気圧(例えば、計量ノズルで測定される)は時には約0.4水柱インチ以上、約0.5水柱インチ以上、約0.6水柱インチ以上、約0.7水柱インチ以上、約0.8水柱インチ以上、約0.9水柱インチ以上または約1.0水柱インチ以上である。他の実施態様において、空気圧は約1インチ水柱インチから約3水柱インチまでであり、約2水柱インチとすることができる。各計量ノズルにおいて供給される空気の圧力はしばしば、調節自在バルブによって調節されず、しばしば、計量ノズルによって調節される。計量ノズルの口径はしばしば、約0.25インチ以下であり、時には約0.06インチから約0.08インチである。
【0104】
特定の実施態様において、ラックは空気流または空気圧センサを含む。センサは、時には管、導管及び/または計量ノズルのうち一つまたはそれ以上と連結される。他の実施態様においてラックは各々計量ノズルの近傍に一つまたはそれ以上の棚を含む。
【0105】
また、棚、管、管の一端の給気または排気連結(例えば、送風機コネクタ)及び棚の各々で送風機から空気を送る管に連結される導管を含む動物収容用ラックが提供され、この場合、棚の各々はキャリッジ及び動物収容用ケージの対応するコネクタと係合することができるキャリッジに結合される給気コネクタを含み、給気コネクタは導管のうちの一つに効果的に結合される(例えば、可撓管によって)。他の実施態様において、排気コネクタは動物収容用ケージの対応するコネクタと係合することができるキャリッジに結合される。作動されると、キャリッジはコネクタを動物収容用ケージの対応するコネクタと係合るか、コネクタを動物収容用ケージのコネクタとの係合しから解除することができる。キャリッジは他の実施態様においてレバーであり、キャリッジの給気/排気コネクタはケージの対応するコネクタと係合することができる任意の形状を持つ(例えば、円錐形突起または円錐形空隙)。
【0106】
ラックは、時にはさらに棚に一つまたはそれ以上の動物収容用ケージを含み、動物収容用ケージのうち一つまたはそれ以上は1匹またはそれ以上の動物を含むことができる。ラックは特定の実施態様においてラックの垂直管に連結される送風機を含み、送風機は時には連続的に配置される二つまたはそれ以上のファンを含む。他の実施態様において、送風機は給気送風機であり、また他の実施態様において排気送風機がラックに結合される。
【0107】
他の実施態様において、棚、管、管の一端に連結される給気送風機、棚の各々で送風機から空気を送る管に連結される導管及び空気流または空気圧センサを含む動物収容用ラックが提供され、この場合、コントローラが設定ポイント及びセンサからの信号に基づいて給気送風機によって送られる空気を調整する。この種の実施態様において、センサは、時には管、導管、空気計量ノズル、ケージまたはこれらの組合せと連結される。給気送風機は、時には連続的に配置される二つまたはそれ以上のファンを含み、コントローラはファンのうち一つまたはそれ以上の速度を調整する。ラックは、時には排気送風機を含み、排気送風機は連続的に配置される二つまたはそれ以上のファンを含むことができ、コントローラはファンのうち一つまたはそれ以上の速度を調整する。コントローラは時にはワイヤによって送風機に連結され、時には遠隔コントローラである。
【0108】
特定のラックユニットの実施態様が図26、27、28、29A、29B、30、31、32、33、34A、34B、35A及び35Bに示されている。図32はラックモジュールの底面斜視図である。サポート(80)は壁(70)に引っ掛ける棚組立体であり、上下に旋回するキャリッジに取り付けられる円錐形の給気及び排気コネクタを含む。部分(71)は内部配管の切り取り図である(例えば、図33は配管をより詳細な図を示している)。(80)は円錐形の空気挿入部材を示している。(81)は90度の屈曲で空気の流れを導く空気流の通路を持つブロックである。
【0109】
図26はラックモジュールの切り取り底面斜視図であり、図27は領域(71)の拡大図である。排気マニホールド(74)は各ケージから空気を引き出す。給気管マニホールド(75)は各ケージへ空気を送り、棚組立体(80)の上に載る。マニホールド(74)及びマニホールド(75)はステンレス鋼管など動物に空気を送るために適する任意の材料で構成され、他の金属またはプラスティックを使用することができる。クランプ(73)は、各ケージへのまたはこれからの空気流を逸らせるためにマニホールド(74)またはマニホールド(75)を締め付けるために適する材料(例えば、ナイロンなどプラスティック)から構成される。クランプ(73)はまたマニホールド管用の機械的ファスナとしても役立つ。スキン(79)は内部配管を隠し、他の排気のためのプレナムを作る。内部リブ(90)は棚を支える。空気取付具(72)はクランプ(73)の中にねじ込まれる。空気は可撓管を通って各ケージまでのまたはこれからの途中にこの取付具を通る。
【0110】
図28は、クランプ組立体の斜視図である。クランプ(73)をマニホールド(74)に締め付けるためにセルフタッピングネジ(76)が使用される。本出願において「計量ノズル」とも呼ばれる空気取付具(72)は、それぞれケージへ空気を送るためまたはケージから空気を排出するために給気または排気コネクタに連結される可撓管など配管を受けるために適宜任意の形状を持つ。
【0111】
図29Aは、クランプ組立体の断面図であり、図29Bはクランプ組立体の上面図である。クランプ(73)へまたはこれから空気が流れるようにする穴がマニホールドにドリルでまたはパンチで開けられる。スキンまたはリブ(77)は管マニホールドのクランプ組立体を固定する。空気ギャップ(79)はクランプがマニホールド(74)の周りで伸縮できるようにする。
【0112】
図30はラックモジュールの上右部の切り取り上面斜視図である。可撓性ホース(例えば、ゴムホース)は空気取付具(501)を管(506)に連結するが、図には示されていない。可撓性ホースコネクタ(502)は複数のラックモジュールを一緒に結合する。マニホールド(74)及びマニホールド(75)が図に示されている。
【0113】
図31は図30のコネクタ(502)の断面図である。垂直管(510)はしばしば、ステンレス鋼管など剛性管である。環状バーブ(annular barb)(501)は可撓性連結ホースが滑らないようにまたは漏れないようにする。空気通路(504)は垂直方向から水平方向へ空気を流す。4つの通路(504)は時には4列のケージへ空気を流すために各モジュールに組み込まれる。コネクタをモジュールの側面に取り付けるために取付けボス(507)を使用することができ、この領域では空気は流れない。
【0114】
図32は連結のために配置される二つのラックモジュールを示す前面図である。垂直管(510)は各モジュールの底から上端まで垂直に通る剛性管である。しばしば、可撓性である(しかし、特定の実施態様においては実質的に非可撓性でもよい)管(518)は、結合のために管(510)の底のテーパー上をスライドできる。隆起環状リブ(511)は剛性管(510)と管(518)との間の締まり嵌めが空気の漏出を防止するようにする。対応する表面(514)と(515)が接触し、表面(517)と(516)が接触するとき、モジュールは係合する。整合タブ(513)は、連結部材が当初完全に整合していなくてもモジュールの係合しを容易にする。ピン(512)は図33に示される通り整合を導く。図に示される結合機構は外部ホース及びクランプの必要をなくし、クリーニングのための解体及び組立てに必要な時間を減少する。図33はラックモジュールの右側面分解図である。ピン(512)は同じ中心線上で各モジュールを案内する。スロット(519)はピン(512)をスライド可能に受けるのに適する。環状リブ(511)は管(518)を伸ばし、それによって締まり嵌めシールをもたらすことができる。
【0115】
図34Aは、棚組立体(80)の一つの実施態様の底面斜視図である。棚は各ケージを支え、かつ下のケージへ空気の流れを与える。棚(222)のハンドル(221)近くのノズル(220)は、レバー(224)がダウン位置のときケージへ空気を送る。レバー(224)は、また、後部ノズル(220)を係合または係合解除するためにレバー(249)を作動する。後部ノズルはしばしば、ケージから空気を排出するために利用される。ノズルの分離は前部から後部への空気の流れまたは後部から前部への空気の流れをもたらす。ノズル(220)はケージの蓋の円錐形容器(145)及び(146)と直接連結され、テーパーを付けた円錐形は実質的に気密のシールを容易に作る。ケージに結合されるとき両方のレバーに取り付けられるバネは柔らかい下方の力をノズル(220)に与えて、漏出を防止する。人間工学的ハンドル(221)はレバー機構を作動するためにユーザーによって操作される。縁(225)はヘム付きのときまたは折り返されるときシートメタルが縁の鋭さを小さくすることができる実施態様を示している。図34Bは棚組立体の実施態様の前面図である。プラスティックベゼル(223)は棚のまたの縁及びコーナーの鋭さを減じる。縁の鋭さの減少は、例えばユーザーがタオルで棚を拭くときに有利である。垂直スロット(226)は上下の方向にレバー(224)を案内する。プラスティックブッシング(223)は金属レバーの自由な動きを与える。
【0116】
図35Aは棚組立体(80)の実施態様の側面図であり、レバーの収容を示している。レバー(224)はスロット(242)内でピン(243)を中心に旋回する。ピン(241)がスロット(240)の窪み内にあるときレバー(224)を上昇位置にロックすることができる。ピン(240)が上方に位置するとき、ピン(245)は下方に位置する。この運動はピン(246)を中心にレバー(249)を回転させる。図35Bはハンドル(221)が上昇位置のときの図35Aの棚組立体の実施態様を示している。その結果のレバーの位置はケージの外にノズルを持上げるので、ユーザーはケージを取り外すことができる。棚組立体のフック(248)はラックモジュールに棚を支える。
【0117】
(空気流ユニット)
動物収容用ケージ及び/またはラックは特定の実施態様において換気される。ケージ及び/またはラックは時には正の圧力のみ、負の圧力のみまたは正の圧力と負の圧力の組合せによって換気される。特定の実施態様において、圧力は0.3水柱インチ以上であり、圧力を約0.4水柱インチ以上、約0.5水柱インチ以上、約0.6水柱インチ以上、約0.7水柱インチ以上、約0.8水柱インチ以上、約0.9水柱インチ以上または約1.0水柱インチ以上とすることができる。他の実施態様において、圧力は最高5水柱インチである。このように、動物収容システムは時には正の圧力モード即ちケージの中の圧力が外部環境より高い状態で動作する。このモードの利点は、外部の汚染がケージの中へ全くまたはほとんど漏れず、居住する動物に害を及ぼさないことである。病気が発生した場合、負の圧力モードが望ましい場合があり、これを採用できる。負の圧力モードにおいて、各ケージの圧力は外部環境圧力より低い。負のケージ圧力は病気がケージ外部に広がる可能性を小さくする。収容システムはしばしば、正の圧力を生じる給気送風機を1台含み、時には負の圧力を生じる排気送風機を1台含む。各送風機の測度は、完全な正の圧力、完全な負の圧力またはその間の差圧を選択できるように調整可能である。
【0118】
空気流ユニットは一般的に送風機を含み、時には導管、フィルタ、加熱器、空気冷却器、加湿器、除湿器、消臭器及び/または1台またはそれ以上の制御装置を含む。動物に空気を提供するために適する任意の送風機が使用される。導管システムは送風機部材から動物収容システムの一つまたはそれ以上のケージへ空気を送る。
【0119】
空気流ユニットは時には空気流検出システムを含み、また時には制御システムを含む。空気流検出システムは、動物収容システムにおいて変動する一つまたはそれ以上のパラメータ(しばしば、「収容パラメータ」と呼ばれる)を検出する一つまたはそれ以上の検出部材及びパラメータの信号を発生する報告部材を含む。収容パラメータの例は、温度、空気圧及び/または湿度を含むが、これに限定されず、この種のパラメータを監視するための任意のプローブを利用することができる。検出部材は、主給気/排気導管に配置される空気流検出器など、収容パラメータを検出するために適宜任意の場所に配置される。他の実施態様において、検出部材はケージのカバー部材と接触し、時にはカバー部材の表面にあり、また時にはカバー部材を通ってケージ内部へ伸長する。制御システムを含む空気流ユニットにおいて、システムは、空気流システムの一つまたはそれ以上の部材(例えば、送風機、加湿器、除湿器、加熱器、空気冷却器)の出力を変調させる一つまたはそれ以上の制御部材を含む。制御部材は時には手動で操作され、また時には制御部材は検出部材と通信して、自動的に空気流システムの部材の出力を変調する。PIDまたはPICコントローラ及び送風機測度制御回路の使用など適切な制御方法を利用することができ、空気流制御システムの例は米国特許第6,357,393号(US−6,357,393)及び第6,408,794号(US−6,408,794)において説明されている。一つの実施態様において、制御部材は検出部材からの信号を記録し、パラメータの設定値からの逸脱が検出されると、コントローラは空気流ユニットの別の部材へ信号を伝達して、その出力を増減する。例えば、検出部材が空気圧センサであり、コントローラに設定された値より大きい空気圧が検出されると、コントローラは送風機の出力を下げるためにこれへ信号を送る。
【0120】
空気流ユニットは、時にはラックユニットモジュールに配置される排気ポートに連結される。各ケージの後部近くに戦略的に配置されるスロットがあるとき、このスロットはケージから排出される空気を取り除くことができる。排出される空気は、時には、排気マニホールドまたは排気が通る別個のフィルタユニットのカーボンフィルタ(例えば、木炭フィルタ)など空気流システムのフィルタと接触する。
【0121】
空気流ユニットは、時にはラックユニットに可逆的に取り付けられるように構成される。ラックユニットに任意の方位で空気流ユニットを取り付けることができ、他の実施態様において、空気流ユニットはラックユニットの上面に可逆的に取り付けられる。空気流ユニットは、時にはラックユニットの外面のコネクタ部材と係合するコネクタ部材を含む。ラックモジュールについて本出願において説明されるコネクタを含む、(ただし、これに限定されない)空気流ユニットとラックモジュールの便利な組立て及び解体を可能にする任意のコネクタ部材を利用することができる。給気送風機または排気送風機は時には管(例えば、垂直管)、排気送風機は時にはプレナムに連結される。
【0122】
特定の実施態様において、送風機組立体は動物を収容するためのケージを受けるのに適するラックモジュールと連結され、送風機は一連の二つのファンを含む。直列にファンを配することは、同じまたは同様の空気圧を送る非直列ユニットに比べて騒音レベルの低下及び振動の低下という利点を与える。給気用に正の圧力を与えるまたは排気用に負の圧力を与えるためにこの種の送風機組立体を使用することができる。他の実施態様において、負の圧力を与えるために利用される送風機組立体は孔、時には調整可能な孔を含むチェンバを含む。後者の実施態様において、送風機組立体をHVACシステムに連結することができ、後者は可変的な負の圧力を与え、動物収容システムに与えられる負の圧力を一定にする。HVACシステムによって与えられる過剰な負の圧力は動物収容システムから空気を引き出さずに動物収容システムの外部の空気をしばしば、ミキシングチェンバと呼ばれるチェンバの中へ流れ込ませるので、一定の圧力が得られる。
【0123】
特定の実施態様において、動物収容システムの送風機は一連の二つまたはそれ以上のファンを含み、この場合、送風機は3水柱インチ以上の空気圧を送る。送風機は、時には一連の3つまたはそれ以上のファンを含み、各ファンと連結されるファン速度コントローラを含むことができ、この場合、ファン速度コントローラを一つまたはそれ以上の空気圧または空気流センサにリンクすることができる。
【0124】
特定の空気流ユニット及び動物収容用ケージ空気流の実施態様が図36、37、38及び39に示されている。図36は給気送風機エンクロージャの斜視図である。送風機(730)は組立体内に連続的に据え付けられる。この構成において、一つの送風機の排気ポート(736)を去る空気は第二送風機の吸気である。この連続形態の利点はシステム圧力が各送風機に添加されることである。
【0125】
図37は給気送風機の実施態様の上面図であり、空気流経路を示す。空気(733)は送風機組立体の側面から入る。空気は送風機ハウジングの形状により90度の折れを通り抜けて流れ、ブラケット(732)は空気流を一連の送風機の次の送風機の吸気側へ導く。空気は次に第二送風機を通って別の90度の折れを通り抜けて流れて、フィルタ組立体(731)へ導かれる。
【0126】
図38は排気送風機の一つの実施態様の底面斜視図である。給気及び排気送風機は、送風機が排気送風機の場合ブラケット(732)の裏面に据え付けられることを除いて同じである。空気はモジュールが別のモジュールに連結されるのと同じようにラックモジュールに結合するコネクタ(738)を通って流れる。ミキシングボックス(740)は送風機組立体の排気側に取り付けられる。これは、ユーザーが排気をHVACシステムに連結できるようにする任意の組立体である。HVACを直接送風機エンクロージャに連結せずに、HVACはミキシングボックスに連結される。空気流に適する形状を有するスロット(741)は、HVACシステムによって生じる過剰な空気流が排気送風機によって生じる流れを変えるのではなく、ミキシングボックスを通って流れることができるようにする。HVACシステムにおける流れは、一般的に可変的であり、一般的に本出願において提供される排気送風機によって与えられる流れよりずっと大きい。HVACによって与えられる過剰な負の圧力は排気送風機ユニットを通る代わりにスロットを通って空気を引っ張るので、ミキシングボックス(740)はHVACの空気流を一定にまたは実質的に一定にする。排気送風機によって生じる流れはボックスの中で混合して、HVACシステムに入る。この方法は匂いが部屋に入るのを防止し、ラックの空気流に制御を与える。ミキシングボックス(740)は、ミキシングボックスを様々なHVACシステムに適合させることができるように部分的にスロット(741)を被覆するために配置することができるスライディングカバーを含むことができる。どの方向に空気が流れているかを示すためにスロット(741)近くに空気流吹き流しを設置することもできる(例えば、意図される流れの方向は内向きなので、吹き流しを任意のトラブルシューティングに利用することができる)。両方の送風機の流れは、他の実施態様において流量を調節するマイクロプロセッサを通じて一定の制御を受ける。
【0127】
図39は、モジュール組立体の側面図である。排気の流れ(550)をHVACシステム及び/または排気送風機に結合することができる。ラックシステムが正の圧力モードで使用される実施態様において、一部の空気の流れはフィルタで被覆される排気孔アレイを通じてケージから出て行くことができる。この流れのほとんどをラックモジュールのプレナムによって取り除くことができる。図26のスロット(550)はケージ排気孔アレイからプレナムの中へ空気を排気する。ラック上端の取付具はこの流れをHVACシステムに連結する。この連結は任意であり、中立圧力または負の圧力で動作するときには必要とされない。
【0128】
空気流システムは時にはコントローラを含むまたはコントローラに連結される。例えば、特定の実施態様において、送風機組立体は二つまたはそれ以上のファン、各ファンを駆動するファンモーター、各ファンモーターに連結されるファン速度コントローラ、及びファン速度コントローラと連結される一つまたはそれ以上の外部空気圧センサを含むことができる。組立体は、しばしば、送風機の特定の特性(例えば、各ファンの速度(rpm))の読み出し及び送風機構成要素のユーザー制御(例えば、各ファンの速度)を特徴とするユーザーインターフェイスを含む。空気圧センサは、例えば給気導管、排気導管またはケージなど空気圧を測定するために適宜動物収容システムの任意の部分に配置される。空気圧に対応する一つまたはそれ以上の信号が一定期間にファン速度コントローラへ送られ(例えば、100ミリ秒ごとに一つの信号)、コントローラは1台またはそれ以上のファンモーターの速度を増減し、それによって空気圧を設定レベルに調整する。ファン速度コントローラは一つまたはそれ以上のファンまたは全てのファンの速度を増減することができ、組立体によって生じられる空気圧を調整するために一定期間一つまたはそれ以上のファンへの電力を遮断することができる。送風機組立体は、しばしば、一定期間に一つまたはそれ以上のファン速度信号をファン速度コントローラへ送る(例えば、100ミリ秒ごとに一つの信号)一つまたはそれ以上のファン速度センサを含む。二つまたはそれ以上の送風機組立体からの空気の流れを制御し、それによって空空気流量、差圧及び換気速度など空気流パラメータを制御するためにコントローラを利用することもできる。後者の実施態様において、コントローラは、(a)一つまたはそれ以上の給気送風機組立体からの空気出力、及び(b)一つまたはそれ以上の排気送風機組立体の排気、を制御することができる。ユーザーは、給気送風機だけまたは排気送風機だけを利用するためまたは給気送風機と排気送風機の出力を平衡化させるためにコントローラを使用することができる。例えば1本またはそれ以上のケーブルを通じてまたは一つまたはそれ以上の無線トランシーバを通じて、コントローラを送風機に連結することができる。
【0129】
制御ユニット内にコントローラ回路及びソフトウェアを含めることができる。図40はコントローラ組立体の実施態様の斜視図である。ラックモジュールの適宜場所に取り付けることができる金属ブラケット(603)にクリップで留められたプラスティックハウジング(600)が示されている。任意のケーブル(607)は、電気信号がコントローラと送風機エンクロージャとの間を通れるようにする。ケーブル(607)は一般的にコントローラ組立体が無線トランシーバを通じて通信する場合には含まれない。ユーザーはボタン(602)を通じて望みのACHまたは空気流を選択するためにコントローラを利用することができる。コントローラは設定値及び実効値をリアルタイムでLCDディスプレイ(605)に表示する。コントローラは、希望の設定値に等しくするために給気送風機及び排気送風機の両方にその速度及び圧力を検出するよう伝える。コントローラは、また漏出及び/または送風機の故障などの故障を特定することができる。ボタン(604)は可聴アラームを無音にするミュートボタンである。空気流または空気圧などパラメータが指定される増分で設定値から逸脱する場合アラームを鳴らすようにコントローラをプログラムすることができる。ボタン(605)は回路をリセットして、アラームをクリアするためのリセットボタンである。図41は同じコントローラの前面図である。特定の実施態様において大体の寸法は幅9”×高さ4.5”×奥行き1”である。図42A及び図42Bはコントローラモジュールの配線図の実施態様を示している。
【0130】
以下に示されるのは動物収容システムに使用されるコントローラ構成要素及びパラメータの例である。
【0131】
1.ソフトウェア
a.PICセットアップ:PIC周辺機器は、ADコンバータ、タイマ1(内部)及びタイマ0(内部)を含む。A/Dは二重電圧基準用にセットアップされ、変換クロックは約20MHzに適する。それ以外は、全てのI/OポートはI/Oとして設定される。
b.制御アルゴリズム:制御アルゴリズムは約100msごとに圧力信号をサンプリングする。この値は現在の設定値(calc_setpoints)と比較され、設定値より低いか高い場合、実効圧力を希望の圧力に動かすために送風機速度が増減される。制御アルゴリズムがPIC CPUの全速度で動作した場合、デューティサイクルは100%から0%まで大きく揺れるだろう。このような事態が生じるのを防止するために、その応答速度を遅らせるために制御アルゴリズムに故意の遅延が導入される。この遅延の長さは、現在の圧力が希望の圧力からどの程度遠いかによって変動する。この場合、希望の圧力は絶対的意味である(上限または下限)。下記の三段階がある。(a)設定値から非常に遠い:迅速にデューティサイクルを変化させる。(b)設定値に近い:ゆっくりとデューティサイクルを変化させる;(c)設定値である:迅速にデューティサイクルを変化させるが、変化を±0.02%に制限する。非直線デューティサイクル対圧力の関係を考慮するために、距離の閾値は設定値が高圧力か低圧力かに応じて異なる。全ての閾値(ゼロオフセットを含まない)がカウントの対象であり、コードの最初に形成通りにロケートされる。設定値が変更されるたびに、fan_onoff()及びstartup_fans()の両方が実行される。
c.LCD制御:データシートにおいて指示される通りLCDはスタートアップ時に標準的に初期化される。更新中のシャドウを防止するために、カーソルまたは点滅キャラクタなしに4ビットインターフェイスが使用される。スタートアップ後、実際には一つだけ即ちput_lcd_byte及び割り込み使用のためのそのコピーput_lcd_byte_INTだけしかlcd機能がなく、を使用する。全てのlcdストリング、整数(int)、文字(char)印刷機能はlcdと話すためにこの機能を使用する。
d.ユーザーインターフェイス:任意のキーを押すと、ISRへ方法を変えるようpicに告げる割り込みが生じる。キープレスISRはどのキーが押されたかを決定し、その後ACH及びDP(どちらでも妥当なほう)を更新し、直ちに新しいACH及びDPでLCDを更新する。キーが押されてブザーが鳴ったら、スヌーズがリセットされ(ブザーがアクティブの場合)、LCDは更新されない。
e.RPM確認:各送風機について有効RPM信号が100msごとに順次チェックされる。無視される送風機及び不良送風機について有効RPM信号はチェックされない。ある送風機についてRPM信号がチェックされ、そのRPM信号が無効であるかRPM信号を持たない場合、直ちに遮断されて、妥当(かつ可能)であれば代替送風機を起動するためにfan_onoff()及びstartup_fans()が実行される。
f.自動ゼロ:スタートアップ時に全ての送風機は停止され、15秒タイマが開始される。15秒終了時に、ファームウェアは各マニホールド内の圧力が周囲圧力に達したと想定する。圧力センサからの電圧はどれもゼロオフセットであると解釈することができる。PICはこのオフセットを読み取り、これを記憶し、これを将来の全ての圧力センサ読み取りに応用する。このオフセットはリセットごとに消去される。
g.機能説明
【表1】
【0132】
2.MCUボード
MCUボードは下記の機能を持つことができる:(i)LCDに対するインターフェイスとなり、コントラスト制御及びバックライト電力を与える;(ii)両方のPWMコントローラボードに対するインターフェイスとなる;(iii )両方の圧力センサの出力をフィルタリングして、電圧基準値を示す;及び(iv)キーパッド入力及び割り込み。LCDにインターフェイスすることができ、コントラスト制御及びバックライト電力が与えられる。LCDデータラインはPIC I/Oポートラインに直接連結される。LCDのコントラストはR10を通じて制御される。lcdバックライト電圧はR4を通じて12Vから公称電圧に下げられる。両方のPWMコントローラボードにインターフェイスすることができ、両方のコントローラボードからの全ての制御ラインはPIC CPU I/Oポートに直接連結される。両方の圧力センサの出力をフィルタリングして、電圧基準値を与えることができる。5Vシャント電圧基準値(D6)は二つの安定基準値をPIC ADCコンバータに与え、両方の電圧センサに電力を供給する。ポートR8及びR9は、それぞれ公称で2.5V及び0.45Vに設定される電圧基準値の調整を可能にする。キーパッド入力及び割り込みを可能にすることができ、5つのスウィッチ(キー)の出力がデバウンスされて、個々にPIC I/Oポートに連結される。5つの全てのキーの出力はダイオードを通じて一緒にOR演算され、Q1と一緒にキーボード割り込みを生成する。
【0133】
3.PWMコントローラボード
コントローラボードはしばしば、下記の機能を有する:(i)PIC CPUからの要求に応答して送風機の速度を増減する;(ii)一方または両方の送風機を電源から切断できるようにする;(iii )PIC CPUへの送信のために各送風機のタコメータ出力を条件付ける;及び(iv)圧力センサの物理的及び電気的取付け点を与える。
a.可変的PWM送風機コントローラ:コントローラボードは二つの送風機を同時に制御するように設計される。可聴のうなり振動数を防止するために約100rpmの速度差を常に二つの送風機の間に生じるように大きな抵抗器が送風機の一方と直列に連結される。送風機間の電圧(従ってその速度)はフィルタ処理PWM法を用いて変動される。12ビット解像度を持つ可変的デューティサイクル方形波は下記の通りに生成される:(i)U5及びU8が12ビットのエクイティコンパレータとして使用される;(ii)U3、U7及びU11が12ビットの上下カウンタを形成し、その出力がPIC CPUによってクロックアップまたはダウンされる(PWM増減);(iii )コンパレータが常時、連続実行12ビットカウンタ(U4)をU3/U7/U11カウンタと比較する;(iv)二つのカウンタが等しい場合、出力パルスがフリップフロップ(U6)へ行き、フリップフロップは可変的デューティサイクル方形波を出力する;(v)U3/U7/U11カウンタの出力はPIC CPUによって制御されるのでデューティサイクルが変動し、従って二つのカウンタが等しくなる(かつフリップフロップがトグルで切り替わる)時点がPIC CPUによって制御される;(vi)フリップフロップのPWM出力が、送風機が直列に連結される主切り替えMOSFET(Q4)へ送られる。PWM周波数での可聴ハムを減少し送風機タコメータ信号がPWM変動によって損なわれないようにするために、送風機と並列の大型キャパシタ(C2)がPWM出力をフィルタリングする;(vii )OSCIがPWM信号の基本周波数を決定する。1MHzのとき、1/(4096*1uS)=244Hzである。(viii)U3/U7/U11カウンタが0及び4096でロールオーバーしないようにするためにQ2、D1及びその関連受動素子が使用される;(x)PWM回路の12ビット解像度が、0.02%の増分でPIC CPUがデューティサイクルを変更できるようにする。
b.送風機電源制御:各送風機を電源から個別に切断できる。この機能は、PIC CPUが機能していない送風機を切断する、非常に低い圧力の設定のために一つの送風機のみを使用するまたはユーザーが+100%または−100%差圧設定を選択する場合には両方の送風機を停止することができるようにするために必要とされる。Q1、Q3、Q5、Q6及びその関連抵抗器は、PIC CPUから論理レベルを通じて制御できる正常時開放されるアクティブハイスウィッチ(active-high switch)を形成する。
c.タコメータ信号条件付け:両方の送風機は基本的に大地に対して浮動的なので、大地に対して相対的に測定されるそのタコメータの出力は、C2の負側と大地との間の電圧差から生じる非常に大きな過渡電圧で損なわれる。U1は差動増幅器として使用され、増幅器は、フローティングTACH+/CAPタコメータ信号を過渡電流なしにシングルエンド大地基準タコメータ信号に変換する。
d.圧力センサ:バイパスキャパシタ及び任意のrcフィルタ用のpcbフットプリントだけでなく圧力センサ用の取り付け穴が用意される。圧力センサ用の電源、アース及び信号出力ラインはPCMコントローラ回路及びレイアウトから完全に分離される。
【0134】
このように、特定の実施態様において二つまたはそれ以上のファン、各ファンを駆動するファンモーター、各ファンモーターと連結されるファン速度コントローラ及びファン速度コントローラと連結される一つまたはそれ以上の空気圧または空気流センサを含む動物収容システム送風機が提供される。この種の実施態様において、コントローラは、時には、一つまたはそれ以上のセンサからの空気圧または空気流に対応する一つまたはそれ以上の信号に基づいて一つまたはそれ以上のファンモーターの速度を増減して、空気圧及び/または空気流を設定レベルに調整する。送風機のファンは時には連続的に配置される。
【0135】
また、本出願において動物収容用ケージの中の空気圧または空気流を設定レベルに調整するための方法が提供される。この方法は、動物収容用ケージユニットまたはこれに連結される導管の中の空気圧または空気流を検出する工程、及び空気圧または空気流が設定レベルに達するまで二つまたはそれ以上のファン及び各ファンを別個に駆動するファンモーターを含む送風機組立体の一つまたはそれ以上のファンモーターの速度を増減する工程を含む。
【0136】
また、ユーザーインターフェイス及びプロセッサを含む動物収容システムの空気流または空気圧を調節するコントローラも提供され、この場合、ユーザーインターフェイスは空気圧及び/または空気流設定値入力機能を含み、プロセッサは設定値及び動物収容システムの一つまたはそれ以上のセンサからの空気流または空気圧信号に基づいて一つまたはそれ以上の送風機のためにファン速度信号を発生する。コントローラは時には一つまたはそれ以上の送風機に直接(例えばワイヤまたはケーブルによって)連結され、また時には一つまたはそれ以上の送風機と無線で通信する。コントローラは時には一つまたはそれ以上のセンサに直接(例えば、ワイヤまたはケーブルによって)連結され、時には一つまたはそれ以上のセンサと無線で通信する。
【0137】
(空気の流れ)
通気ケージは、1匹またはそれ以上の収容動物によってケージ内に蓄積する汚染空気及び熱を排出する。一つのやり方は、ケージの床敷きを常に乾燥させておきかつアンモニア及びその他のガスを排出するために、大きな流量を導入することである。しかし、一部のやり方は大きなエリアの再循環及びバイパスを可能にする。後者のやり方は数分間汚れた空気を外に出すことなく再循環させる可能性がある。
【0138】
本出願において提供されるケージは、空気の再循環及びバイパスを最小限に抑えそれによって換気及び温度調節のために空気の流れを効率よく利用するように設計される横断ケージ空気流を可能にする。他の実施態様において、カバー及びベースを含む動物収容用ケージが提供され、この場合、カバーは吸気孔及び排気孔、ケージ内部に下方に伸長する吸気孔と排気孔との間のバッフルを含み、空気は吸気孔から下方にケージ内部を通って排気孔の外へ流れる。特定の実施態様において、空気は実質的にU字形パターンで流れ、また時にはケージは動物用の重ね合せ材料を含み、空気は重ね合せ材料の近傍にまたはこれを通って流れる。吸気孔は時には実質的にカバーの一端にあり、排気孔は実質的にカバーのこの端にある。吸気孔は時には吸気孔コネクタを含み、排気孔は時には孔のアレイ及びまたは一つまたはそれ以上の排気コネクタを含む。バッフルは時にはケージの一つの壁から相対する壁まで伸び、また時には給餌トレイの一つまたはそれ以上の表面である。バッフル側面の周りの空気の流れを防止するまたは実質的に減少させて、バッフルの下の空気の流れを可能にするために、バッフルはしばしば、ケージの二つの壁と効果的に密封連結される(例えば、給餌トラフは、二つの相対する側壁の各々に一つ配置される二つのクレードルに載る)。
【0139】
多様な方法で空気の流れ、差圧及び換気速度を評価することができる。後に様々なケージシステムのケージ空気流の効果を測定するために利用できるテスト手順の例について説明する。図43A及び図43Bに示される光学装置は飽和水滴即ちフォグを除去するケージの能力を定量化するために用意され、利用される。5匹のマウスなどケージに収容される1匹またはそれ以上の動物の熱負荷をシミュレートするために、床敷き材料の上面に可撓性加熱器が配置される。システムへの外部空気の流れがオフにされ(例えば、ラックからの空気の流れがオフにされると)、飽和フォグがケージの中に注入される。レーザーは図43Aに示される通り一つまたはそれ以上のビーム設置位置の中から選択される第一ビーム設置位置に配置される。次に加熱器、レーザー及びフォト検出器がオンにされる。次に、空気流システムがオンにされる(例えば、ラックからケージへの空気流が確立される)と、データ収集システムはデータを記録する。コンピュータはフォト検出器信号をレーザー出力(例えば検出器での光度)対時間のストリップチャートへ変換する。フォグの初期量が存在するとき、フォグによってレーザー光のほとんどが拡散されるためにフォト検出器は低いレーザー出力または光度を読み取る。ケージの空気の流れが始まり、フォグを除去した後、フォグの濃度が小さくなるので、フォト検出器は徐々に高いレーザー出力または光度を読み取る。測定されるレーザーの強度が増大する速度はケージの空気の流れ及び換気の効果に比例する。システムは、約60回/時、約50回/時、約45回/時、約40回/時、約35回/時、約30回/時、約25回/時、約20回/時、約15回/時、約10回/時または約5回/時の換気速度を与えることができる。
【0140】
ケージの温度調節効率を空気流パラメータにリンクすることができる。ケージの上半分に配置される一つまたはそれ以上の熱電対(例えば、図43B)から温度示度を入手することができる。空気流及び換気速度を決定しながら同時に温度示度を入手することができる。システムが熱気を取り除く能力はケージの空気の流れの量及び効果に比例する。空気がケージの特定の部分を再循環またはバイパスする場合、システムはより高い温度を持つことになる。
【0141】
ケージの側面に沿って複数のポイントで同じ手順を反復することができる。空気流、換気及び温度調節の効果を決定するために時間の定数を平均化することができる。適切な空気流速度を決定するためまたは特定の用途のために最良のケージを選択するために様々なタイプのケージについてこれらの測定値を入手することができる。
【0142】
(動物収容システム)
上に説明される構成要素を、本出願において説明される一つまたはそれ以上の他の構成要素及び/または動物収容施設において利用される一つまたはそれ以上のその他の構成要素と組み合わせることができる。例えば、動物収容システムは時には下記のもののうち一つまたはそれ以上を含む:一つまたはそれ以上のケージ(例えば、ケージベース部材、カバー部材及び挿入部材);各々一つまたはそれ以上のラックモジュールを含む一つまたはそれ以上のラックユニット;一つまたはそれ以上の空気流組立体(例えば、給気送風機及び/または排気送風機);及び一つまたはそれ以上の検出、監視または感知装置。他の実施態様において、空気は動物収容施設の集中空気流システムによってケージに与えられ、また時には空気は本出願において説明される空気流システム(例えば、ラックの上端に結合される空気流組立体)によって与えられる。
【0143】
図44は3つのラックモジュールを持つシステム組立体の実施態様の斜視図である。トラム組立体(560)は移動式ラックシステムを可能にする。また、トラム組立体(560)のベース部材は最も下のモジュールの空気流を制限する。各モジュール(564)は複数のケージ組立体(561)を貯蔵する。通気は吸気送風機(762)によって与えられ、空気は排気送風機(763)を通じて排出される。排気送風機を任意のミックスボックス(740)に結合することができる。
【0144】
(動物収容システムを構成及び使用する方法)
動物収容システムを構成し本出願において説明される構成要素を使用するための方法が提供される。一つの実施態様において、(a)動物を収容する使用済みケージを一つまたはそれ以上のケージを含む動物収容システムから取り外す工程、(b)動物を未使用ケージへ移すまたはシステムに以前収容されていなかった動物を未使用ケージに入れる工程、(c)この未使用ケージを収容システムに配置する工程、及び(d)ある期間内に工程(a)から(c)までを反復する工程、を含む、動物収容システムにおいてケージを交換するための方法が提供される。他の実施態様において、(a)動物を収容するケージを一つまたはそれ以上のケージを含む動物収容システムから取り外す工程、(b)動物を使い捨てケージへ移すまたはシステムに以前収容されていなかった動物を使い捨てケージに入れる工程、(c)使い捨てケージを収容システムに配置する工程、及び(d)ある期間内に工程(a)から(c)までを反復する工程、を含む、動物収容システムにおいてケージを交換する方法が提供される。他の実施態様において、一定の期間は、180日以下、150日以下、120日以下、90日以下、60日以下、30日以下、または29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3または2日以下または1日である。工程(a)から(c)までは、しばしば、、使用済みケージを以前に動物を収容するために使用された滅菌及び/または洗浄済みケージと交換することなく、ケージを未使用の使い捨てケージとのみ連続的に交換することによって反復される。各使用済み使い捨てケージは、しばしば、洗浄または滅菌することなくまたは動物を収容するために再使用することなく処分される。ケージは、時にはケージベース、カバー部材及び任意の挿入部材を含む。しばしば、、ケージの全ての構成要素(例えば、ケージベース、カバー、部材、給餌トレイ)は動物と接触する前は未使用である。未使用の使い捨てケージは、しばしば、、新規に製造された構成要素、動物収容施設において洗浄されない構成要素、動物収容施設において滅菌されない構成要素及び再使用されない構成要素から成る。未使用の使い捨てケージは、一般に以前に動物を収容したことがなく、動物は、一般にこれに入れられたことがない。使用済みケージはしばしば、システムのラックユニットから取り外され、しばしば、ラックユニットは本出願において説明されるモジュールを含み、未使用の使い捨てケージはしばしば、使用済みケージが取り外されたラックユニットの同じ位置に入れられる。他の実施態様において、動物収容システムは一つまたはそれ以上のラックユニット、一つまたはそれ以上のラックモジュール、一つまたはそれ以上のケージ検出システム部材及び/または一つまたはそれ以上の空気流システム部材を含む。
【0145】
特定の実施態様は、(a)動物を収容するケージを一つまたはそれ以上のケージを含む動物収容システムから取り外す工程、(b)動物を未使用の使い捨てケージへ移す工程、(c)工程(b)の使い捨てケージを収容システムに配置する工程、及び(d)30日以内に工程(a)から(c)までを反復する工程を含む、動物収容システムにおいてケージを交換するための方法を含む。特定の実施態様において、工程(a)から(c)までは14日以内に反復される;動物は工程(b)以前に未使用の使い捨てケージに入れられないまたは入れられたことがない;工程(a)から(c)までは動物の死まで連続的に反復される;工程(a)から(c)までは連続的に反復される;工程(a)において取り外されるケージは使い捨てケージである;また工程(a)において取り外されるケージは処分される。特定の実施態様において、収容システムは畜産用収容システムである。時には、使い捨てケージの壁はポリマーから構成され、約0.01インチから約0.08インチまでの厚み、または約0.01インチから約0.05インチまでの厚み、約0.02インチから約0.06インチまでまたは約0.02インチから約0.03インチまでの厚みである。
【0146】
また、ラックユニットを形成するために二つまたはそれ以上のラックモジュールを連結する工程を含む、動物収容用ケージを受ける取外し可能ラックユニットを組み立てるための方法が提供され、この場合、ラックモジュールは取り外し可能である。ラックモジュールは時には垂直に連結され、時には水平に連結され、また時には垂直かつ水平に連結される。他の実施態様において、ラックモジュールは工具なしで連結される。ラックユニットを組みたれるために使用される一つまたはそれ以上のラックモジュールは、時にはケージと可逆的に結合してラックモジュール上でケージを不動化することができるスライド可能部材を含む据付け構造を含む。この実施態様が本出願において説明されている。
【0147】
また、ラックユニットモジュールの連結を解除する工程、各ラックユニットモジュールを洗浄する工程及び浄化されたラックユニットを組み立てるために浄化済みラックモジュールを連結する工程を含む、動物収容システムにおいてラックユニットモジュールから組み立てられるラックユニットを浄化するための方法が提供される。浄化された一つまたはそれ以上のラックモジュールは時には相互に連結され、また時には浄化された一つまたはそれ以上のラックモジュールは未使用のラックモジュール(新規に製造されたラックモジュールまたは以前にケージを貯蔵していないラックモジュール)に連結される。特定の実施態様において、一つまたは洗浄済みラックモジュールが連結される。他の実施態様において、ラックユニットは180日以下、150日以下、120日以下、90日以下、60日以下、30日以下ごとなど、定期的にラックモジュール浄化のために連結解除され、連結される。ラックモジュールは、時には工具なしに手で連結解除され、連結される。ラックモジュールは、適切な洗浄設備、時には滅菌設備を用いて浄化される。
【0148】
また、コネクタによってラックユニットモジュールを結合することによって二つまたはそれ以上のラックモジュールを連結する工程を含む、動物用ケージを収納するためのモジュール式ラックユニットを組み立てるための方法が提供され、この場合、ラックモジュールは取り外し可能である、特定の実施態様において、コネクタは工具なしで連結される。
【0149】
本出願において参照される各特許、特許出願、公表及び書類は全て、組み込みを許容する管轄区において参照をもって本出願に組み込まれる。上記の特許、特許出願、公表及び書類の引用は上記のいずれかが妥当な先行技術であることを認めるものではなく、また前記の公表または書類の内容または日付について何らかを容認することを意味しない。
【0150】
本発明の基本態様から逸脱することなく以上のことに修正を加えることができる。本発明は一つまたはそれ以上の特定の実施態様を参照して詳しく説明されているが、当業者には、本出願において特に開示される実施態様に変更を加えることができること、さらに前記修正及び改良が本発明の範囲及び精神の範囲内にあることが判るだろう。
【0151】
本出願において例示的に説明される発明は、特に本出願において開示されない要素なしで実施することができる。従って、例えば、本出願において各場合に「含む」、「基本的に___から成る」及び「___から成る」と言う言葉はどれも他の二つの言葉と取り替えることができる。採用された用語及び表現は、限定のためではなく説明のために使用されており、この種の用語及び表現の使用は図示され説明される特徴またはその一部の同等物を排除するものではなく、主張される本発明の範囲内で様々な修正が可能である。単数冠詞(“a”または“an”)は、文脈上要素のうちの一つまたは複数の要素について述べられていることが明確である場合を除いて冠詞が修飾する要素のうちの一つまたは複数を意味する(例えば、「ケージ」は一つまたはそれ以上のケージを意味することができる)。本出願において使用される場合、「約」と言う言葉は時には基礎となるパラメータの10%以内(即ち、プラスマイナス10%)の値、時には基礎となるパラメータの5%以内(即ち、プラスマイナス5%)の値、時には基礎となるパラメータの2.5%以内(即ち、プラスマイナス2.5%)の値、または基礎となる値の1%以内(即ち、プラスマイナス1%)の値を意味し、時には変動のないパラメータを意味する。例えば、「約100グラム」の重量は90グラムから110グラムまでの重量を含むことができる。従って、本発明は代表的な実施態様及び任意の機構によって特に開示されているが、当業者は本出願において開示されるコンセプトの修正及び変更を用いることができ、前記の修正及び変更は本発明の範囲内であると見なされる、と解釈すべきである。
【0152】
本発明の実施態様は特許請求の範囲において示される。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】使い捨てケージの実施態様など組立て済みケージの実施態様の上面斜視図である。この図は上前面から見た組立て済みケージの全体像を示している。
【図2】上後面から見た図1のケージ組立体の分解図を示し、ケージ組立体の一つの実施態様を構成する個々の部品を示している。
【図3】YZ平面の断面図であり(座標は図1に示されている)、一つの実施態様における給水ボトルの中央に沿って見た断面図である。
【図4】一つの実施態様の給餌トレイ(103)に沿って見た断面図である。
【図5】XZ平面の断面図であり(座標は図1に示されている)、一つの実施態様の給餌トラフの端に沿って見た断面図である。
【図6】XZ平面の断面図であり(座標は図1に示されている)、給餌トラフの端に沿って見た断面図であり、ケージのベースと係合するトラフの方位を示している。
【図7A】XZ平面の断面図であり(座標は図1に示されている)、一つの実施態様のケージの中央に沿って見た断面図である。
【図7B】XZ平面の断面図であり(座標は図1に示されている)、図7Aの丸で囲まれた部分の拡大図である。
【図8】給餌トラフの一つの実施態様の中央に沿って見た断面図であり、給餌トラフによって生じる空気流の流線を示している。
【図9A】ケージベースの一つの実施態様の上面図を示している。
【図9B】ケージベースの一つの実施態様の上面図を示している。
【図10A】ケージベースの一つの実施態様の側面図を示している。
【図10B】ケージベースの一つの実施態様の側面図を示している。
【図11】ケージベースとケージカバーの締まり嵌め連結の一つの実施態様を示す断面図である。
【図12】ケージカバーの一つの実施態様の前面斜視図を示している。
【図13】トップカバーの一つの実施態様の側面図を示している。
【図14】カバーの一つの実施態様の上面図である。
【図15】トップカバー及び貼り付けフィルタシールドの底面図である。
【図16】給餌トレイの実施態様を示し、給餌トラフの一つの実施態様の斜視図である。
【図17A】給餌トレイの実施態様を示し、この給餌トラフの実施態様の上面図である。
【図17B】給餌トレイの実施態様を示し、給餌トラフの実施態様の側面図である。
【図18A】給水ボトルの実施態様を示し、給水ボトルの一つの実施態様の斜視図である。テーパーショルダ(155)はトップカバーの垂直面との間を封止し、シールを形成する。テーパー壁(105)は水の容量の増大を可能にする。
【図18B】この給水ボトルの実施態様を示し、この給水ボトルの実施態様の正面図である。多少テーパーを付けた表面(157)はボトルのネック部に付加的な強度を与える。テーパー壁(158)は水の容量の増大を可能にする。
【図19】組立て済み再使用可能ケージの一つの実施態様の上面斜視図を示している。上前面から見た組立て済みケージの一つの実施態様の全体図が示されている。再使用可能ケージの組立体は図1から図18までに示される使い捨てケージ部品及び組立体と同じ設計のものであり、従って、給水ボトル及び給餌トラフは使い捨てケージと再使用可能ケージとの間で交換可能である。
【図20】上後面から見たケージ組立体の実施態様の分解図を示している。
【図21】再使用可能ケージの実施態様における給水ボトルの中心に沿って見た断面図である。
【図22】シール(311)の拡大図である。
【図23】ケージ蓋(301)の周縁を取り囲むガスケット(313)を示す底面斜視図である。
【図24】再使用可能ケージカバーに取り付けることができる取外し可能フィルタ組立体を示している。
【図25】再使用可能ケージカバーに取り付けることができる取外し可能フィルタ組立体を示している。
【図26】ラックモジュールの底面斜視図である。
【図27】ラックモジュールの切り取り底面斜視図である。
【図28】クランプ組立体の斜視図である。クランプ(73)をマニホールド(74)に締め付けるためにセルフタッピングねじ(76)が使用される。空気取付具(72)は、フレキシブル管など給気または排気コネクタに連結される配管を受けるために適宜任意の形状を持つ。
【図29A】クランプ組立体の断面図である。
【図29B】クランプ組立体の上面図である。
【図30】ラックモジュールの上右部の切り取り斜視図である。
【図31】図30のクランプ(100)の断面図である。
【図32】連結のために配置される二つのラックモジュールを示す前面図である。
【図33】ラックモジュールの分解右側面図である。
【図34A】棚組立体(80)の一つの実施態様の底面斜視図である。
【図34B】棚組立体(80)の実施態様の前面図である。
【図35A】棚組立体(80)の実施態様の側面図であり、レバー閉じ込めを示す。
【図35B】上昇位置のハンドル(221)を示している。
【図36】給気送風機エンクロージャの斜視図である。
【図37】空気流経路を示す給気送風機の上面図である。
【図38】排気送風機の底面斜視図である。
【図39】排気空気流を示すモジュール組立体の側面図である。
【図40】コントローラの一つの実施態様を示している。
【図41】コントローラの一つの実施態様を示している。
【図42A】送風機制御モジュールの一つの実施態様の配線図の実施態様を示している。
【図42B】送風機制御モジュールの一つの実施態様の配線図の実施態様を示している。
【図43A】空気流、換気及び温度調整などケージパラメータを監視するためのシステムを示している。
【図43B】空気流、換気及び温度調整などケージパラメータを監視するためのシステムを示している。
【図44】3つのラックモジュールを含むシステム組立体の一つの実施態様全体の斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁及び底を有する動物収容用ケージにおいて、
前記ケージがポリマーから構成され、かつ
各壁の厚みが約0.01インチから約0.08インチである、
動物収容用ケージ。
【請求項2】
前記底の厚みが約0.01インチから約0.08インチである、請求項1に記載の動物収容用ケージ。
【請求項3】
前記底の厚みが約0.02インチから約0.06インチである、請求項2に記載の動物収容用ケージ。
【請求項4】
前記底の厚みが約0.02インチから約0.03インチである、請求項3に記載の動物収容用ケージ。
【請求項5】
前記ケージが半剛性である、請求項1−4のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項6】
前記ケージが150グラム以下の重量である、請求項1−5のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項7】
一つまたはそれ以上の前記壁、底及びカバーはインデントまたはボスを含む、請求項1−6のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項8】
壁が前記底と前記壁との結合部から延びたインデントを含む、請求項7に記載の動物収容用ケージ。
【請求項9】
一つまたはそれ以上または全ての縁及び前記インデントまたはボスと一つまたはそれ以上の壁との結合部及びコーナーが丸みのある結合部及び丸みのあるコーナーである、請求項7または8に記載の動物収容用ケージ。
【請求項10】
前記丸みのある結合部及び丸みのあるコーナーが約0.25インチ以上の半径により形成されている、請求項9に記載の動物収容用ケージ。
【請求項11】
前記半径が約0.30インチ以上である、請求項10に記載の動物収容用ケージ。
【請求項12】
前記底と二つの壁との間の一つまたはそれ以上の結合部が二つまたはそれ以上のコーナーを含む、請求項1−11のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項13】
一つまたはそれ以上の前記結合部が3つのコーナーを含む、請求項12に記載の動物収容用ケージ。
【請求項14】
前記ポリマーが、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、耐衝撃性ポリスチレン、ポリスチレンフルオロエチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体から成るグループから選択されている、請求項1−13のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項15】
対向する壁の少なくとも1組が前記ケージの底に向かって内方へ先細りになっている、請求項1−14のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項16】
全壁が前記底に向かって内方へ先りになっている、請求項15に記載の動物収容用ケージ。
【請求項17】
前記ケージが、約0.01インチから約0.08インチの厚みを有するポリマーから構成されるカバーと封止結合されている、請求項1−16のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項18】
前記カバーの厚みが約0.02インチから約0.06インチである、請求項17に記載の動物収容用ケージ。
【請求項19】
前記カバーの厚みが約0.02インチから約0.03インチである、請求項17に記載の動物収容用ケージ。
【請求項20】
前記カバーが半剛性である、請求項1−19のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項21】
前記カバーが100グラム以下の重量である、請求項1−20のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項22】
前記動物収容用ケージが換気されている、請求項1−21のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項23】
前記ケージが正の空気圧によって換気される、請求項22に記載の動物収容用ケージ。
【請求項24】
前記ケージが負の空気圧によって換気される、請求項22に記載の動物収容用ケージ。
【請求項25】
前記ケージが正の空気圧及び負の空気圧によって換気される、請求項22に記載の動物収容用ケージ。
【請求項26】
前記ケージが前記カバーを通じて換気される、請求項22−25のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項27】
前記空気圧が0.3水柱インチ以上である、請求項22−26のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項28】
壁、底及びカバーを含む動物収容用ケージにおいて、
前記壁、底及びカバーがポリマーから構成され、かつ
各壁の厚みが約0.01インチから約0.08インチである、
動物収容用ケージ。
【請求項29】
前記カバーが壁と同じ広がりを持つ、請求項28に記載の動物収容用ケージ。
【請求項30】
前記カバーが前記ケージの前記壁及び底とは別個である、請求項28に記載の動物収容用ケージ。
【請求項31】
前記カバーの厚みが約0.01インチから約0.08インチである、請求項28−30のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項32】
前記カバーが第一ポリマーから構成され、前記壁及び底が第二ポリマーから構成される、請求項28−31のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項33】
前記カバーが一つまたはそれ以上の給気コネクタを含む、請求項28−32のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項34】
前記カバーが一つまたはそれ以上の排気孔を含む、請求項28−33のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項35】
前記カバーが一つまたはそれ以上の排気コネクタを含む、請求項28−34のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項36】
前記コネクタが前記カバーの外面に対して凸状である、請求項33または35に記載の動物収容用ケージ。
【請求項37】
前記コネクタが、前記カバーが取り付けられるときに前記ケージの内部まで伸長しない突起である、請求項33または35に記載の動物収容用ケージ。
【請求項38】
一つまたはそれ以上のコネクタの側壁が円錐形である、請求項33、35、36及び37のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項39】
前記一つまたはそれ以上のコネクタの上面が孔を含む、請求項38に記載の動物収容用ケージ。
【請求項40】
吸気孔及び排気孔を含む、動物収容用ケージカバー。
【請求項41】
前記吸気孔が前記カバーの実質的に一端に設置され、前記排気孔が実質的に他端に設置されている、請求項40に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項42】
前記動物収容用ケージカバーが排気孔のアレイを含む、請求項40または41に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項43】
前記吸気孔が給気コネクタの中にある、請求項40−42のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項44】
前記排気孔が前記排気孔を含む排気コネクタの中にある、請求項40−43のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項45】
前記吸気孔及び/または排気孔が前記カバーの一つまたはそれ以上のボス領域に設置されている、請求項40−44のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項46】
前記給気コネクタ及び/または排気コネクタが前記カバーの外面に対して凸状である、請求項43−45のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項47】
前記給気コネクタ及び/または排気コネクタが円錐形である、請求項43−46のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項48】
空気が前記給気コネクタを通って流れるときに空気が膨張する、請求項43−47のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項49】
前記動物収容用ケージカバーが排気コネクタ及び/または吸気コネクタと連結されるチャンネルを含む、請求項43−48のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項50】
前記チャンネルが前記カバーの下側に孔を含む、請求項49に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項51】
前記チャンネルの長手が非直線である、請求項49または50に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項52】
前記チャンネルの長手が正弦波形である、請求項49−51のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項53】
前記カバーの前記チャンネルがその長手に沿って開放されている、請求項49−52のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項54】
前記チャンネルが前記カバー内のチャンネル及び前記カバーの下側に結合されたフィルタシールドのもう一つのチャンネルによって形成されている、請求項49−53のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項55】
前記フィルタシールドのチャンネルが前記フィルタシールドの底面に孔を含む、請求項54に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項56】
前記フィルタシールドのチャンネルの長手が直線である、請求項54または55に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項57】
前記吸気コネクタ及びこれに連結されるチャンネルが実質的に前記カバーの一端に配置され、前記排気コネクタ及びこれに連結されるチャンネルが実質的に他端に配置されている、請求項49−56のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項58】
前記動物収容用ケージカバーが一つまたはそれ以上のフィルタを含む、請求項50−58のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項59】
一つまたはそれ以上の前記フィルタのうちの一つのフィルタがろ過紙である、請求項58に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項60】
フィルタが前記カバーのボス面の近傍に配置されている、請求項58−59のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項61】
フィルタが前記カバーの空気口の近傍に配置されている、請求項58−60のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項62】
フィルタが前記カバーの吸気孔の近傍に配置されている、請求項58−61のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項63】
フィルタが排気孔の近傍に配置されている、請求項58−62のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項64】
フィルタが排気孔のアレイの近傍に配置されている、請求項58−63のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項65】
フィルタが吸気コネクタの近傍に配置されている、請求項58−64のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項66】
フィルタが排気コネクタの近傍に配置されている、請求項58−65のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項67】
前記フィルタの表面が前記カバーまたはシールドの表面から約0.05インチから約1インチまで分離される、請求項58−66のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項68】
前記フィルタの表面が前記カバーまたはシールドの表面から約0.125インチ分離している、請求項58−67のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項69】
前記フィルタが前記カバーのボス面と、前記カバーの下側に連結するフィルタシールドとの間にある、請求項58−68のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項70】
前記シールドが前記カバーのボス面の下に位置しかつ選択的にこれと整合するボス面を含む、請求項58−69のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項71】
前記フィルタが前記カバーの前記ボス面と前記シールドの前記ボス面との間に配置されている、請求項70に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項72】
前記シールドがチャンネルを含む、請求項58−68のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項73】
前記シールドがチャンネル、及び表面積のより大きい別のボス面を含む、請求項58−72のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項74】
前記シールドのチャンネルが前記カバーのチャンネルの下に配置されている、請求項73に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項75】
フィルタが前記シールドのチャンネルと前記カバーのチャンネルとの間に配置されている、請求項73または74に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項76】
前記フィルタシールド及び前記カバーのチャンネル及び浮き出し領域がバリアによって分離されている、請求項58−75のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項77】
前記シールドが一つまたはそれ以上の孔を含む、請求項58−76のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項78】
前記シールドの前記ボス面が孔を含む、請求項58−77のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項79】
前記シールドの前記ボス面が前記カバーの浮き出し領域の孔と整合する孔のアレイを含む、請求項58−68のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項80】
前記シールドのチャンネルが一つまたはそれ以上の孔を含む、請求項58−79のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項81】
前記チャンネルが前記チャンネルの長手にわたって間隔を置いて配置された孔を含む、請求項80に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項82】
前記カバー及び前記シールドの孔の最大直径が約0.2インチである、請求項58−82のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項83】
前記最大直径が約0.125インチである、請求項82に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項84】
前記動物収容用ケージカバーが壁及び底を含むケージベースに連結されている、請求項40−83のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項85】
空気が前記カバーの一つの場所から前記ケージの中へ流れ、バッフルの下を流れ、前記カバーの別の場所を通って排出される、請求項84に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項86】
前記カバーが前記ケージベースとは別個である、請求項84または85に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項87】
前記カバーの一つの縁が前記ベースの一つの壁の縁と同じ広がりを持つ、請求項84−86のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項88】
前記カバーが前記ベースに封止状態で取り付けられている、請求項84−86のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項89】
前記カバーが前記ベースに可逆的に取り付けられている、請求項84−88のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項90】
前記カバーと前記ベースが締まり嵌めによって取り付けられている、請求項84−89のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項91】
前記締まり嵌めが摩擦嵌めまたはスナップ嵌めである、請求項90に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項92】
前記締まり嵌めが前記カバーを取り囲むフランジと前記ベースの上縁を取り囲む別のフランジとの間にある、請求項90または91に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項93】
前記動物収容用ケージカバーがさらに給水器を含むまたは給水器に連結されている、請求項40−92のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項94】
前記ケージカバーが集中給水システムに連結されている、請求項93に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項95】
前記給水器が締まり嵌めによって前記ケージカバーに連結されている、請求項93または94に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項96】
前記締まり嵌めが摩擦嵌めまたはスナップ嵌めである、請求項95に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項97】
前記給水器が孔を含む、請求項93−96のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項98】
水が表面張力によって前記孔に保持されている、請求項97に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項99】
孔が前記給水器に連結されるキャップに設けられている、請求項97に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項100】
前記キャップが前記孔を覆う取り外し可能なバリアを含む、請求項99に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項101】
前記キャップが実質的に平面的な表面を含む、請求項99または100に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項102】
実質的に平面的な前記表面が隆起部材を含まない、請求項101に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項103】
前記キャップが前記給水器に可逆的に取り付けられている、請求項99−102のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項104】
前記給水器が給水ボトルである、請求項93−103のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項105】
前記給水ボトルが前記カバー内の容器に据え付けられている、請求項104に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項106】
前記動物収容用ケージカバーが一体化された給水容器を含み、前記容器が面取り領域及び前記面取り領域内の孔を含む、請求項93−105のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項107】
前記容器に挿入される給水器が前記ホルダの面取りに適合する面取りを有する、請求項106に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項108】
前記容器及び給水器が円筒形または実質的に円筒形であり、前記容器に挿入される前記給水器の上部の半径が下部より大きい、請求項106または107に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項109】
前記孔が前記給水器に連結される給水エミッタを受けるまたはこれを露出させる、請求項106−108のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項110】
吸気孔、排気孔、前記吸気孔と効果的に連結される第一フィルタ及び前記排気孔と効果的に連結される第二フィルタを含む、ポリマーから構成されている動物収容用ケージカバー。
【請求項112】
前記第一フィルタ及び前記第二フィルタが分離している、請求項110に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項113】
前記第一フィルタ及び前記第二フィルタが同じ広がりを持つ、請求項110に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項114】
前記第一フィルタ及び前記第二フィルタが一つのフィルタ領域である、請求項110に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項115】
前記吸気孔及び/または排気孔がコネクタの中にある、請求項110−114のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項116】
前記コネクタが凸状である、請求項115に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項117】
空気が前記吸気孔を通過した後に膨張する、請求項110−116のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項118】
前記コネクタが円錐形である、請求項115−117のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項119】
前記排気孔が孔のアレイの1部である、請求項110−115のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項120】
前記動物収容用ケージカバーが壁及び底を有するケージベースに連結されている、請求項110−119に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項121】
給餌トレイを含む、請求項1−39のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項122】
前記給餌トレイがポリマーから構成されている、請求項121に記載の動物収容用ケージ。
【請求項123】
前記給餌トレイが前記ケージの一つまたはそれ以上の壁において一つまたはそれ以上のマウントによって位置決めされている、請求項121または122に記載の動物収容用ケージ。
【請求項124】
前記給餌トレイが前記ケージへ浸入する空気を前記カバーから前記ケージ底に向けて導く、請求項121−123に記載の動物収容用ケージ。
【請求項125】
前記給餌トレイがバッフルとして機能して、前記ケージへ浸入する空気を前記カバーから前記ケージ給餌トレイの底に向けて導く、請求項124に記載の動物収容用ケージ。
【請求項126】
壁、底及び孔を含む動物収容用ケージ給餌トレイにおいて、前記壁及び底がポリマーから構成されている、動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項127】
前記壁及び底が約0.03インチから約0.05インチの厚みを持つ、請求項126に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項128】
前記ポリマーがポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、ポリエチレンフルオロエチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体から成るグループから選択されている、請求項126または127に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項129】
前記ポリマーがポリエチレンテレフタレートポリスチレンまたは高密度ポリスチレンである、請求項128に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項130】
前記ポリマーが実質的に硬質である、請求項126−129のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項131】
前記孔が前記壁及び底より厚い材料のリブによって取り囲まれる、請求項126−130のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項132】
前記動物収容用ケージ給餌トレイがさらに少なくとも一つの壁の上縁と同じ広がりを持つフランジを含む、請求項126−131のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項133】
前記動物収容用ケージ給餌トレイがさらに壁と縁を共有する一つまたはそれ以上のタブを含む、請求項126−132のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項134】
一つまたはそれ以上の壁が一つまたはそれ以上の斜面を含む、請求項126−133のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項135】
前記給餌トレイの一つまたはそれ以上の壁及び前記壁の一つまたはそれ以上の結合部が丸みのある結合部である、請求項126−134のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項136】
丸みのある前記結合部が約0.25インチ以上の半径により形成されている、請求項135に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項137】
丸みのある前記結合部が0.30インチ以上の半径により形成されている、請求項136に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項138】
丸みのある前記結合部が約0.25インチから約0.50インチの半径により形成されている、請求項136に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項139】
前記動物収容用ケージが動物を含む、請求項1−39及び121−125のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項140】
前記動物が形質転換動物である、請求項139に記載の動物収容用ケージ。
【請求項141】
前記動物が免疫不全動物である、請求項139に記載の動物収容用ケージ。
【請求項142】
前記動物が近親交配動物である、請求項139に記載の動物収容用ケージ。
【請求項143】
前記動物が一つまたはそれ以上の異種移植片を含む、請求項139に記載の動物収容用ケージ。
【請求項144】
前記動物が一つまたはそれ以上の機能遺伝子を欠く、請求項139に記載の動物収容用ケージ。
【請求項145】
前記動物がげっ歯類である、請求項139−144のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項146】
前記げっ歯類が、マウス、ラット、ハムスター、アレチネズミ、テンジクネズミ、チンチラ及びラビットから成るグループから選択されている、請求項145に記載の動物収容用ケージ。
【請求項147】
前記動物がラットである、請求項145に記載の動物収容用ケージ。
【請求項148】
前記動物がマウスである、請求項145に記載の動物収容用ケージ。
【請求項149】
前記マウスがヌードマウスまたは重症複合型免疫不全(SCID)マウスである、請求項148に記載の動物収容用ケージ。
【請求項150】
前記ケージが使い捨てケージである、請求項1−39及び121−129及び139−149に記載の動物収容用ケージ。
【請求項151】
ラックに結合されている、請求項1−39及び121−125及び139−150のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項152】
空気流ユニットに結合されている、請求項1−39及び121−125及び139−150のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項153】
空気流コントローラに結合されている、請求項1−39及び121−125及び139−150のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項154】
底及び前記底に向かって内方へ先細になる壁を有するベースを含む動物収容用ケージベースの重ね合わせセットにおいて、前記ケージベースが約75%以上重ね合わされている、動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項155】
前記ケージベースが約80%以上重ね合わされている、請求項154に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項156】
前記ケージベースが約85%以上重ね合わされている、請求項154または155に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項157】
前記ケージベースが約90%から約95%まで重ね合わされている、請求項154−156のいずれか一項に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項158】
各ケージベースが、隣接する重ね合わせケージベースの対応するインデントまたはボスに接するインデントまたはボスを含む、請求項154−157のいずれか一項に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項159】
前記インデントまたはボスが重ね合わされた前記ケージユニットベースの相互の分離を容易にする、請求項158に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項160】
前記ボスまたはインデントの縁またはコーナーが0.03インチ以下の半径により形成されている、請求項158または159に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項161】
約0.01インチから約0.08インチの厚みのポリマーから構成されるカバーを含む動物収容用ケージカバーの重ね合わせセットにおいて、前記ケージカバーが約70%以上重ね合わされている、動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項162】
排気孔及び/または吸気孔を含む、請求項161に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項163】
一つまたはそれ以上の排気コネクタを含む、請求項161または162に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項163】
一つまたはそれ以上の給気コネクタを含む、請求項161または162に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項164】
前記ケージカバーが約80%以上重ね合わされている、請求項161−163のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項165】
前記ケージカバーが約85%以上重ね合わされている、請求項161−163のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項166】
前記ケージカバーが約90%から約95%まで重ね合わされている、請求項161−163のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項167】
各カバーが、隣接する重ね合わせカバーの対応するインデントまたはボスに接するインデントまたはボスを含む、請求項161−166のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項168】
前記インデントまたはボスが前記重ね合わされたカバーの相互の分離を容易にする、請求項167に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項169】
前記ボスまたはインデントの縁またはコーナーが約0.03インチ以下の半径により形成されている、請求項167または168に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項170】
ポリマーから構成される側壁及び底及び孔を有する動物収容用ケージ給餌トレイを含む動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセットにおいて、前記給餌トレイが70%以上重ね合わされている、動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項171】
前記給餌トレイが約80%以上重ね合わされている、請求項170に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項172】
前記給餌トレイが約85%以上重ね合わされている、請求項170または171に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項173】
前記給餌トレイが約90%から約95%まで重ね合わされている、請求項170−172のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項174】
各給餌トレイが、隣接する重ね合わせ給餌トレイの対応するインデントまたはボスに接するインデントまたはボスを含む、請求項170−173のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項175】
前記インデントまたはボスが前記重ね合わされた給餌トレイの相互の分離を容易にする、請求項174に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項176】
前記ボスまたはインデントの縁またはコーナーが0.03インチ以下の半径により形成されている、請求項174または175に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項177】
カバー及び壁及び底を有するベースを含む動物収容用ケージにおいて、
前記壁、底及びカバーがポリマーから構成され、
前記カバーと前記ベースが締まり嵌めによって取り付けられている、
動物収容用ケージ。
【請求項178】
前記締まり嵌めがスナップ締まり嵌めである、請求項177に記載の動物収容用ケージ。
【請求項179】
前記ベースがフランジを含み、かつ前記カバーがフランジを含み、前記締まり嵌めがフランジの偏向からの結果である、請求項177または178に記載の動物収容用ケージ。
【請求項180】
前記カバーとベースが封止状態で取り付けられている、請求項177−179のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項181】
前記カバーの縁が前記ベースの壁の縁と同じ広がりを持つ、請求項177−180のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項182】
前記カバーと前記ベースは分離している、請求項177−180のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項183】
前記ポリマーが、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンフルオロエチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体から成るグループから選択されている、請求項177−183のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項184】
前記壁、底及びカバーが0.01インチから約0.08インチの厚みである、請求項177−184のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項185】
カバー及びベースを含む動物収容用ケージにおいて、
前記カバーが、吸気孔、排気孔、及び前記ケージの内部へ下方に伸長した前記吸気孔と前記排気孔との間のバッフルを含み、かつ
空気が前記吸気孔から下方に前記ケージの内部を通って前記排気孔の外に流れる、
動物収容用ケージ。
【請求項186】
前記空気が実質的にU字形パターンで流れる、請求項185に記載の動物収容用ケージ。
【請求項187】
前記ケージが動物用の重ね合せ材料を含み、空気が前記重ね合せ材料の近傍またはこれを通って流れる、請求項185または186に記載の動物収容用ケージ。
【請求項188】
前記吸気孔が前記カバーの実質的に一端にあり、かつ前記排気孔が前記カバーの実質的に他端にある、請求項185−187のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項189】
前記吸気孔を通じて前記ケージに正の空気圧が加えられる、請求項185−188のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項190】
前記排気孔において前記ケージに負の空気圧が加えられる、請求項185−188のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項191】
正及び負の空気圧の組合せが前記収容用ケージに加えられる、請求項185−188のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項192】
前記吸気孔が給気コネクタを含む、請求項185−191のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項193】
前記排気孔が孔のアレイを含む、請求項185−192のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項194】
前記排気孔が一つまたはそれ以上の排気コネクタを含む、請求項185−193のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項195】
前記バッフルが給餌トレイの一つまたはそれ以上の表面である、請求項185−194のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項196】
前記バッフルが前記ケージの一つの壁から反対側の壁まで伸長している、請求項185−195のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項197】
二つまたはそれ以上のラックモジュールを含む動物収容用ラックにおいて、各ラックモジュールが、棚、管、前記管の一端の送風機コネクタ及び棚の各々で送風機から空気を送る前記管に連結された導管を含む、動物収容用ラック。
【請求項198】
二つまたはそれ以上のラックモジュールを含む動物収容用ラックにおいて、各ラックモジュールが空気計量ノズル、管、前記管の一端の送風機コネクタ及び送風機から前記計量ノズルの各々へ空気を送る前記管に連結されていた導管を含む、動物収容用ラック。
【請求項199】
前記ラックモジュールが一つのラックモジュールからの管及び別のラックモジュールからの管を受けるスリーブによって結合されている、請求項197または198に記載の動物収容用ラック。
【請求項200】
ラックモジュールが工具なしで別のラックモジュールと連結または連結解除可能である、請求項197−199のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項201】
各ラックモジュールが、前記動物収容用ラックの組立て中に他のラックモジュールの対応するガイドと共に前記ラックモジュールの方位を定めるガイドを含む、請求項197−200のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項202】
運搬器(車)を含む、請求項197−201のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項203】
管、前記管の一端の送風機コネクタ、前記送風機から計量ノズルへ空気を送る前記管に連結される導管を含む動物収容用ラックであって、前記計量ノズルにおける空気圧が約0.3水柱インチで以上である、動物収容用ラック。
【請求項204】
前記空気圧が約1水柱インチから約3水柱インチである、請求項203に記載の動物収容用ラック。
【請求項205】
前記空気圧が約2水柱インチである、請求項203に記載の動物収容用ラック。
【請求項206】
各計量ノズルで供給される空気の圧力が調節自在バルブによって調節されない、請求項203−205のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項207】
前記計量ノズルの口径が約0.25インチ未満である、請求項203−206のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項208】
前記孔径が約0.06インチから約0.08インチである、請求項207に記載の動物収容用ラック。
【請求項209】
前記動物収容用ラックが空気流または空気圧センサを含む、請求項203−208のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項210】
前記センサが管に連結されている、請求項209に記載の動物収容用ラック。
【請求項211】
前記センサが導管に連結されている、請求項209に記載の動物収容用ラック。
【請求項212】
前記センサが計量ノズルに連結されている、請求項209に記載の動物収容用ラック。
【請求項213】
前記動物収容用ラックが、各々計量ノズルの近傍に一つまたはそれ以上の棚を含む、請求項203−212のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項214】
複数の棚、管、前記管の一端の送風機コネクタ、及び前記棚の各々で送風機から空気を送る前記管に連結された導管を含む動物収容用ラックであって、
前記棚の各々がキャリッジ及び動物収容ケージの対応するコネクタと係合することができる前記キャリッジに結合された給気コネクタを含み、かつ
前記給気コネクタが前記導管のうちの一つに結合されている、
動物収容用ラック。
【請求項215】
前記動物収容用ラックが動物収容用ケージの対応するコネクタと係合することができるキャリッジに結合された排気コネクタを含む、請求項214に記載の動物収容用ラック。
【請求項216】
前記キャリッジが作動するときに前記コネクタを動物収容用ケージの対応するコネクタと係合するまたは前記コネクタと動物収容用ケージの対応するコネクタとの係合を解除する、請求項214または215に記載の動物収容用ラック。
【請求項217】
前記キャリッジがレバーである、請求項214−216のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項218】
前記動物収容用ラックがさらに前記棚上に一つまたはそれ以上の動物収容用ケージを含む、請求項197−217のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項219】
前記動物収容用ケージのうち一つまたはそれ以上が動物を含む、請求項218に記載の動物収容用ラック。
【請求項220】
前記動物収容用ラックがさらに前記管に連結される送風機を含む、請求項197−218のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項221】
前記送風機が連続的に配置された二つまたはそれ以上のファンを含む、請求項220に記載の動物収容用ラック。
【請求項222】
前記送風機が給気送風機である、請求項220または221に記載の動物収容用ラック。
【請求項223】
前記送風機が排気送風機である、請求項220または221に記載の動物収容用ラック。
【請求項224】
前記動物収容用ラックが給気送風機及び排気送風機を含む、請求項220または221に記載の動物収容用ラック。
【請求項225】
複数の棚、管、前記管の一端で連結される給気送風機、前記棚の各々で前記送風機から空気を送る前記管に連結される導管及び空気流または空気圧センサを含む動物収容用ラックであって、コントローラが設定値及び前記センサからの信号に基づいて前記給気送風機から送られる空気を調整する、動物収容用ラック。
【請求項226】
前記センサが管と連結されている、請求項226に記載の動物収容用ラック。
【請求項227】
前記センサが導管と連結されている、請求項226に記載の動物収容用ラック。
【請求項228】
前記給気送風機が連続的に配置された二つまたはそれ以上のファンを含み、前記コントローラが前記ファンのうち一つまたはそれ以上の速度を調整する、請求項225−227のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項229】
前記動物収容用ラックが排気送風機を含む、請求項225−228のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項230】
前記排気送風機が連続的に配置された二つまたはそれ以上のファンを含み、前記コントローラが前記ファンのうち一つまたはそれ以上の速度を調整する、請求項225−229のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項231】
前記コントローラが遠隔コントローラである、請求項225−230のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項232】
二つまたはそれ以上のファン、各ファンを駆動するファンモーター、各ファンモーターと連結されるファン速度コントローラ及び前記ファン速度コントローラと連結される一つまたはそれ以上の空気圧または空気流センサを含む、動物収容システム送風機組立体。
【請求項233】
前記コントローラが、空気圧または空気流に対応する一つまたはそれ以上の前記センサからの一つまたはそれ以上の信号に基づいて、一つまたはそれ以上のファンの速度を加減して、前記空気圧を設定レベルにかつ/または前記空気流を設定レベルに調整する、請求項232に記載の動物収容システム送風機組立体。
【請求項234】
前記ファンが連続状態で設置されている、請求項232または233に記載の動物収容システム送風機組立体。
【請求項235】
一連の二つまたはそれ以上のファンを含む動物収容システム送風機組立体であって、前記送風機が3水柱インチ以上の空気圧を送る、動物収容システム送風機組立体。
【請求項236】
前記動物収容システム送風機組立体が一連の3つまたはそれ以上のファンを含む、請求項235に記載の動物収容システム送風機組立体。
【請求項237】
前記動物収容システム送風機組立体が、各ファンと連結されるファン速度コントローラ及び前記ファン速度コントローラと連結される一つまたはそれ以上の空気圧または空気流センサを含む、請求項235または236に記載の動物収容システム送風機組立体。
【請求項238】
動物収容用ケージの中の空気圧または空気流を設定レベルに調整するための方法であって、
前記動物収容用ケージまたはこれに連結される空気導管の中の空気圧または空気流を検出する工程と、
前記空気圧または空気流が前記設定レベルに達するまで、二つまたはそれ以上のファン及び各ファンを別個に駆動するファンモーターを含む送風機組立体の一つまたはそれ以上のファンモーターの速度を加減する工程と、
を含む、方法。
【請求項239】
二つまたはそれ以上の前記ファンが直列である、請求項238に記載の方法。
【請求項240】
ユーザーインターフェイス及びプロセッサを含む動物収容システムにおける空気流または空気圧を調整するコントローラであって、
前記ユーザーインターフェイスが空気圧及び/または空気流設定値入力機能を含み、
前記プロセッサが、前記設定値及び前記動物収容システムの一つまたはそれ以上のセンサからの空気流または空気圧信号に基づいて一つまたはそれ以上の送風機のためにファン速度信号を発生する、コントローラ。
【請求項241】
前記コントローラがワイヤまたはケーブルによって一つまたはそれ以上の前記送風機に連結されている、請求項240に記載のコントローラ。
【請求項242】
前記コントローラが一つまたはそれ以上の前記送風機と無線通信する、請求項240に記載のコントローラ。
【請求項243】
前記コントローラがワイヤまたはケーブルによって一つまたはそれ以上の前記センサに連結されている、請求項240に記載のコントローラ。
【請求項244】
前記コントローラが一つまたはそれ以上の前記センサと無線通信する、請求項240に記載のコントローラ。
【請求項246】
動物収容システムにおいてケージを交換する方法であって、(a)一つまたはそれ以上のケージを含む動物収容システムから動物を収容するケージを取り外す工程と、(b)未使用の使い捨てケージへ動物を移す工程と、(c)工程(b)の使い捨てケージを前記収容システムに配置する工程と、(d)30日以内に工程(a)−(c)を反復する工程と、を含む方法。
【請求項247】
前記収容システムが畜産用収容システムである、請求項246に記載の方法。
【請求項248】
工程(a)から(c)を14日以内に反復する、請求項246または247に記載の方法。
【請求項249】
工程(b)の以前に動物が未使用の使い捨てケージユニットに入れられていない、請求項246−248のいずれか一項に記載の方法。
【請求項250】
工程(a)から(c)が動物の死亡まで連続的に反復される、請求項246−249のいずれか一項に記載の方法。
【請求項251】
工程(a)から(c)が連続的に反復される、請求項246−249のいずれか一項に記載の方法。
【請求項252】
工程(a)において取り外される前記ケージが使い捨てケージである、請求項246−251のいずれか一項に記載の方法。
【請求項253】
工程(a)において取り外される前記ケージが処分される、請求項246−252のいずれか一項に記載の方法。
【請求項254】
前記使い捨てケージの壁がポリマーから構成され、約0.01インチから約0.08インチの厚みである、請求項246−253のいずれか一項に記載の方法。
【請求項255】
前記ケージの壁が約0.01インチから約0.05インチである、請求項254に記載の方法。
【請求項256】
前記ケージの壁が約0.02インチから約0.06インチである、請求項254に記載の方法。
【請求項257】
前記ケージの壁が約0.02インチから約0.03インチである、請求項254に記載の方法。
【請求項258】
動物収容システムにおいてラックユニットモジュールから組み立てられるラックユニットを浄化するための方法であって、動物収納システムにおいてラックユニットモジュールの連結を解除する工程と、各ラックユニットモジュールを洗浄する工程と、浄化されたラックモジュールを連結することによって浄化されたラックユニットを組み立てる工程と、を含む方法。
【請求項259】
一つまたはそれ以上の洗浄済みラックモジュールが連結される、請求項258に記載の方法。
【請求項260】
前記ラックモジュールが180日以下、150日以下、120日以下、90日以下、60日以下または30日以下ごとに連結解除され、かつ連結される、請求項258または259に記載の方法。
【請求項261】
動物収容用ケージ用のモジュール式ラックユニットを組み立てる方法であって、コネクタによってラックユニットモジュールを結合することによって二つまたはそれ以上のラックモジュールを連結する工程を含み、前記ラックモジュールが取り外し可能である、方法。
【請求項262】
前記コネクタが工具なしで連結される、請求項261に記載の方法。
【請求項1】
壁及び底を有する動物収容用ケージにおいて、
前記ケージがポリマーから構成され、かつ
各壁の厚みが約0.01インチから約0.08インチである、
動物収容用ケージ。
【請求項2】
前記底の厚みが約0.01インチから約0.08インチである、請求項1に記載の動物収容用ケージ。
【請求項3】
前記底の厚みが約0.02インチから約0.06インチである、請求項2に記載の動物収容用ケージ。
【請求項4】
前記底の厚みが約0.02インチから約0.03インチである、請求項3に記載の動物収容用ケージ。
【請求項5】
前記ケージが半剛性である、請求項1−4のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項6】
前記ケージが150グラム以下の重量である、請求項1−5のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項7】
一つまたはそれ以上の前記壁、底及びカバーはインデントまたはボスを含む、請求項1−6のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項8】
壁が前記底と前記壁との結合部から延びたインデントを含む、請求項7に記載の動物収容用ケージ。
【請求項9】
一つまたはそれ以上または全ての縁及び前記インデントまたはボスと一つまたはそれ以上の壁との結合部及びコーナーが丸みのある結合部及び丸みのあるコーナーである、請求項7または8に記載の動物収容用ケージ。
【請求項10】
前記丸みのある結合部及び丸みのあるコーナーが約0.25インチ以上の半径により形成されている、請求項9に記載の動物収容用ケージ。
【請求項11】
前記半径が約0.30インチ以上である、請求項10に記載の動物収容用ケージ。
【請求項12】
前記底と二つの壁との間の一つまたはそれ以上の結合部が二つまたはそれ以上のコーナーを含む、請求項1−11のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項13】
一つまたはそれ以上の前記結合部が3つのコーナーを含む、請求項12に記載の動物収容用ケージ。
【請求項14】
前記ポリマーが、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、耐衝撃性ポリスチレン、ポリスチレンフルオロエチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体から成るグループから選択されている、請求項1−13のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項15】
対向する壁の少なくとも1組が前記ケージの底に向かって内方へ先細りになっている、請求項1−14のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項16】
全壁が前記底に向かって内方へ先りになっている、請求項15に記載の動物収容用ケージ。
【請求項17】
前記ケージが、約0.01インチから約0.08インチの厚みを有するポリマーから構成されるカバーと封止結合されている、請求項1−16のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項18】
前記カバーの厚みが約0.02インチから約0.06インチである、請求項17に記載の動物収容用ケージ。
【請求項19】
前記カバーの厚みが約0.02インチから約0.03インチである、請求項17に記載の動物収容用ケージ。
【請求項20】
前記カバーが半剛性である、請求項1−19のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項21】
前記カバーが100グラム以下の重量である、請求項1−20のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項22】
前記動物収容用ケージが換気されている、請求項1−21のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項23】
前記ケージが正の空気圧によって換気される、請求項22に記載の動物収容用ケージ。
【請求項24】
前記ケージが負の空気圧によって換気される、請求項22に記載の動物収容用ケージ。
【請求項25】
前記ケージが正の空気圧及び負の空気圧によって換気される、請求項22に記載の動物収容用ケージ。
【請求項26】
前記ケージが前記カバーを通じて換気される、請求項22−25のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項27】
前記空気圧が0.3水柱インチ以上である、請求項22−26のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項28】
壁、底及びカバーを含む動物収容用ケージにおいて、
前記壁、底及びカバーがポリマーから構成され、かつ
各壁の厚みが約0.01インチから約0.08インチである、
動物収容用ケージ。
【請求項29】
前記カバーが壁と同じ広がりを持つ、請求項28に記載の動物収容用ケージ。
【請求項30】
前記カバーが前記ケージの前記壁及び底とは別個である、請求項28に記載の動物収容用ケージ。
【請求項31】
前記カバーの厚みが約0.01インチから約0.08インチである、請求項28−30のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項32】
前記カバーが第一ポリマーから構成され、前記壁及び底が第二ポリマーから構成される、請求項28−31のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項33】
前記カバーが一つまたはそれ以上の給気コネクタを含む、請求項28−32のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項34】
前記カバーが一つまたはそれ以上の排気孔を含む、請求項28−33のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項35】
前記カバーが一つまたはそれ以上の排気コネクタを含む、請求項28−34のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項36】
前記コネクタが前記カバーの外面に対して凸状である、請求項33または35に記載の動物収容用ケージ。
【請求項37】
前記コネクタが、前記カバーが取り付けられるときに前記ケージの内部まで伸長しない突起である、請求項33または35に記載の動物収容用ケージ。
【請求項38】
一つまたはそれ以上のコネクタの側壁が円錐形である、請求項33、35、36及び37のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項39】
前記一つまたはそれ以上のコネクタの上面が孔を含む、請求項38に記載の動物収容用ケージ。
【請求項40】
吸気孔及び排気孔を含む、動物収容用ケージカバー。
【請求項41】
前記吸気孔が前記カバーの実質的に一端に設置され、前記排気孔が実質的に他端に設置されている、請求項40に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項42】
前記動物収容用ケージカバーが排気孔のアレイを含む、請求項40または41に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項43】
前記吸気孔が給気コネクタの中にある、請求項40−42のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項44】
前記排気孔が前記排気孔を含む排気コネクタの中にある、請求項40−43のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項45】
前記吸気孔及び/または排気孔が前記カバーの一つまたはそれ以上のボス領域に設置されている、請求項40−44のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項46】
前記給気コネクタ及び/または排気コネクタが前記カバーの外面に対して凸状である、請求項43−45のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項47】
前記給気コネクタ及び/または排気コネクタが円錐形である、請求項43−46のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項48】
空気が前記給気コネクタを通って流れるときに空気が膨張する、請求項43−47のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項49】
前記動物収容用ケージカバーが排気コネクタ及び/または吸気コネクタと連結されるチャンネルを含む、請求項43−48のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項50】
前記チャンネルが前記カバーの下側に孔を含む、請求項49に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項51】
前記チャンネルの長手が非直線である、請求項49または50に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項52】
前記チャンネルの長手が正弦波形である、請求項49−51のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項53】
前記カバーの前記チャンネルがその長手に沿って開放されている、請求項49−52のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項54】
前記チャンネルが前記カバー内のチャンネル及び前記カバーの下側に結合されたフィルタシールドのもう一つのチャンネルによって形成されている、請求項49−53のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項55】
前記フィルタシールドのチャンネルが前記フィルタシールドの底面に孔を含む、請求項54に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項56】
前記フィルタシールドのチャンネルの長手が直線である、請求項54または55に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項57】
前記吸気コネクタ及びこれに連結されるチャンネルが実質的に前記カバーの一端に配置され、前記排気コネクタ及びこれに連結されるチャンネルが実質的に他端に配置されている、請求項49−56のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項58】
前記動物収容用ケージカバーが一つまたはそれ以上のフィルタを含む、請求項50−58のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項59】
一つまたはそれ以上の前記フィルタのうちの一つのフィルタがろ過紙である、請求項58に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項60】
フィルタが前記カバーのボス面の近傍に配置されている、請求項58−59のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項61】
フィルタが前記カバーの空気口の近傍に配置されている、請求項58−60のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項62】
フィルタが前記カバーの吸気孔の近傍に配置されている、請求項58−61のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項63】
フィルタが排気孔の近傍に配置されている、請求項58−62のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項64】
フィルタが排気孔のアレイの近傍に配置されている、請求項58−63のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項65】
フィルタが吸気コネクタの近傍に配置されている、請求項58−64のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項66】
フィルタが排気コネクタの近傍に配置されている、請求項58−65のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項67】
前記フィルタの表面が前記カバーまたはシールドの表面から約0.05インチから約1インチまで分離される、請求項58−66のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項68】
前記フィルタの表面が前記カバーまたはシールドの表面から約0.125インチ分離している、請求項58−67のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項69】
前記フィルタが前記カバーのボス面と、前記カバーの下側に連結するフィルタシールドとの間にある、請求項58−68のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項70】
前記シールドが前記カバーのボス面の下に位置しかつ選択的にこれと整合するボス面を含む、請求項58−69のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項71】
前記フィルタが前記カバーの前記ボス面と前記シールドの前記ボス面との間に配置されている、請求項70に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項72】
前記シールドがチャンネルを含む、請求項58−68のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項73】
前記シールドがチャンネル、及び表面積のより大きい別のボス面を含む、請求項58−72のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項74】
前記シールドのチャンネルが前記カバーのチャンネルの下に配置されている、請求項73に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項75】
フィルタが前記シールドのチャンネルと前記カバーのチャンネルとの間に配置されている、請求項73または74に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項76】
前記フィルタシールド及び前記カバーのチャンネル及び浮き出し領域がバリアによって分離されている、請求項58−75のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項77】
前記シールドが一つまたはそれ以上の孔を含む、請求項58−76のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項78】
前記シールドの前記ボス面が孔を含む、請求項58−77のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項79】
前記シールドの前記ボス面が前記カバーの浮き出し領域の孔と整合する孔のアレイを含む、請求項58−68のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項80】
前記シールドのチャンネルが一つまたはそれ以上の孔を含む、請求項58−79のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項81】
前記チャンネルが前記チャンネルの長手にわたって間隔を置いて配置された孔を含む、請求項80に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項82】
前記カバー及び前記シールドの孔の最大直径が約0.2インチである、請求項58−82のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項83】
前記最大直径が約0.125インチである、請求項82に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項84】
前記動物収容用ケージカバーが壁及び底を含むケージベースに連結されている、請求項40−83のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項85】
空気が前記カバーの一つの場所から前記ケージの中へ流れ、バッフルの下を流れ、前記カバーの別の場所を通って排出される、請求項84に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項86】
前記カバーが前記ケージベースとは別個である、請求項84または85に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項87】
前記カバーの一つの縁が前記ベースの一つの壁の縁と同じ広がりを持つ、請求項84−86のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項88】
前記カバーが前記ベースに封止状態で取り付けられている、請求項84−86のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項89】
前記カバーが前記ベースに可逆的に取り付けられている、請求項84−88のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項90】
前記カバーと前記ベースが締まり嵌めによって取り付けられている、請求項84−89のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項91】
前記締まり嵌めが摩擦嵌めまたはスナップ嵌めである、請求項90に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項92】
前記締まり嵌めが前記カバーを取り囲むフランジと前記ベースの上縁を取り囲む別のフランジとの間にある、請求項90または91に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項93】
前記動物収容用ケージカバーがさらに給水器を含むまたは給水器に連結されている、請求項40−92のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項94】
前記ケージカバーが集中給水システムに連結されている、請求項93に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項95】
前記給水器が締まり嵌めによって前記ケージカバーに連結されている、請求項93または94に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項96】
前記締まり嵌めが摩擦嵌めまたはスナップ嵌めである、請求項95に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項97】
前記給水器が孔を含む、請求項93−96のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項98】
水が表面張力によって前記孔に保持されている、請求項97に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項99】
孔が前記給水器に連結されるキャップに設けられている、請求項97に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項100】
前記キャップが前記孔を覆う取り外し可能なバリアを含む、請求項99に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項101】
前記キャップが実質的に平面的な表面を含む、請求項99または100に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項102】
実質的に平面的な前記表面が隆起部材を含まない、請求項101に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項103】
前記キャップが前記給水器に可逆的に取り付けられている、請求項99−102のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項104】
前記給水器が給水ボトルである、請求項93−103のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項105】
前記給水ボトルが前記カバー内の容器に据え付けられている、請求項104に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項106】
前記動物収容用ケージカバーが一体化された給水容器を含み、前記容器が面取り領域及び前記面取り領域内の孔を含む、請求項93−105のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項107】
前記容器に挿入される給水器が前記ホルダの面取りに適合する面取りを有する、請求項106に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項108】
前記容器及び給水器が円筒形または実質的に円筒形であり、前記容器に挿入される前記給水器の上部の半径が下部より大きい、請求項106または107に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項109】
前記孔が前記給水器に連結される給水エミッタを受けるまたはこれを露出させる、請求項106−108のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項110】
吸気孔、排気孔、前記吸気孔と効果的に連結される第一フィルタ及び前記排気孔と効果的に連結される第二フィルタを含む、ポリマーから構成されている動物収容用ケージカバー。
【請求項112】
前記第一フィルタ及び前記第二フィルタが分離している、請求項110に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項113】
前記第一フィルタ及び前記第二フィルタが同じ広がりを持つ、請求項110に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項114】
前記第一フィルタ及び前記第二フィルタが一つのフィルタ領域である、請求項110に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項115】
前記吸気孔及び/または排気孔がコネクタの中にある、請求項110−114のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項116】
前記コネクタが凸状である、請求項115に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項117】
空気が前記吸気孔を通過した後に膨張する、請求項110−116のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項118】
前記コネクタが円錐形である、請求項115−117のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項119】
前記排気孔が孔のアレイの1部である、請求項110−115のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項120】
前記動物収容用ケージカバーが壁及び底を有するケージベースに連結されている、請求項110−119に記載の動物収容用ケージカバー。
【請求項121】
給餌トレイを含む、請求項1−39のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項122】
前記給餌トレイがポリマーから構成されている、請求項121に記載の動物収容用ケージ。
【請求項123】
前記給餌トレイが前記ケージの一つまたはそれ以上の壁において一つまたはそれ以上のマウントによって位置決めされている、請求項121または122に記載の動物収容用ケージ。
【請求項124】
前記給餌トレイが前記ケージへ浸入する空気を前記カバーから前記ケージ底に向けて導く、請求項121−123に記載の動物収容用ケージ。
【請求項125】
前記給餌トレイがバッフルとして機能して、前記ケージへ浸入する空気を前記カバーから前記ケージ給餌トレイの底に向けて導く、請求項124に記載の動物収容用ケージ。
【請求項126】
壁、底及び孔を含む動物収容用ケージ給餌トレイにおいて、前記壁及び底がポリマーから構成されている、動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項127】
前記壁及び底が約0.03インチから約0.05インチの厚みを持つ、請求項126に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項128】
前記ポリマーがポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、ポリエチレンフルオロエチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体から成るグループから選択されている、請求項126または127に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項129】
前記ポリマーがポリエチレンテレフタレートポリスチレンまたは高密度ポリスチレンである、請求項128に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項130】
前記ポリマーが実質的に硬質である、請求項126−129のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項131】
前記孔が前記壁及び底より厚い材料のリブによって取り囲まれる、請求項126−130のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項132】
前記動物収容用ケージ給餌トレイがさらに少なくとも一つの壁の上縁と同じ広がりを持つフランジを含む、請求項126−131のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項133】
前記動物収容用ケージ給餌トレイがさらに壁と縁を共有する一つまたはそれ以上のタブを含む、請求項126−132のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項134】
一つまたはそれ以上の壁が一つまたはそれ以上の斜面を含む、請求項126−133のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項135】
前記給餌トレイの一つまたはそれ以上の壁及び前記壁の一つまたはそれ以上の結合部が丸みのある結合部である、請求項126−134のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項136】
丸みのある前記結合部が約0.25インチ以上の半径により形成されている、請求項135に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項137】
丸みのある前記結合部が0.30インチ以上の半径により形成されている、請求項136に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項138】
丸みのある前記結合部が約0.25インチから約0.50インチの半径により形成されている、請求項136に記載の動物収容用ケージ給餌トレイ。
【請求項139】
前記動物収容用ケージが動物を含む、請求項1−39及び121−125のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項140】
前記動物が形質転換動物である、請求項139に記載の動物収容用ケージ。
【請求項141】
前記動物が免疫不全動物である、請求項139に記載の動物収容用ケージ。
【請求項142】
前記動物が近親交配動物である、請求項139に記載の動物収容用ケージ。
【請求項143】
前記動物が一つまたはそれ以上の異種移植片を含む、請求項139に記載の動物収容用ケージ。
【請求項144】
前記動物が一つまたはそれ以上の機能遺伝子を欠く、請求項139に記載の動物収容用ケージ。
【請求項145】
前記動物がげっ歯類である、請求項139−144のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項146】
前記げっ歯類が、マウス、ラット、ハムスター、アレチネズミ、テンジクネズミ、チンチラ及びラビットから成るグループから選択されている、請求項145に記載の動物収容用ケージ。
【請求項147】
前記動物がラットである、請求項145に記載の動物収容用ケージ。
【請求項148】
前記動物がマウスである、請求項145に記載の動物収容用ケージ。
【請求項149】
前記マウスがヌードマウスまたは重症複合型免疫不全(SCID)マウスである、請求項148に記載の動物収容用ケージ。
【請求項150】
前記ケージが使い捨てケージである、請求項1−39及び121−129及び139−149に記載の動物収容用ケージ。
【請求項151】
ラックに結合されている、請求項1−39及び121−125及び139−150のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項152】
空気流ユニットに結合されている、請求項1−39及び121−125及び139−150のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項153】
空気流コントローラに結合されている、請求項1−39及び121−125及び139−150のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項154】
底及び前記底に向かって内方へ先細になる壁を有するベースを含む動物収容用ケージベースの重ね合わせセットにおいて、前記ケージベースが約75%以上重ね合わされている、動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項155】
前記ケージベースが約80%以上重ね合わされている、請求項154に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項156】
前記ケージベースが約85%以上重ね合わされている、請求項154または155に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項157】
前記ケージベースが約90%から約95%まで重ね合わされている、請求項154−156のいずれか一項に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項158】
各ケージベースが、隣接する重ね合わせケージベースの対応するインデントまたはボスに接するインデントまたはボスを含む、請求項154−157のいずれか一項に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項159】
前記インデントまたはボスが重ね合わされた前記ケージユニットベースの相互の分離を容易にする、請求項158に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項160】
前記ボスまたはインデントの縁またはコーナーが0.03インチ以下の半径により形成されている、請求項158または159に記載の動物収容用ケージベースの重ね合わせセット。
【請求項161】
約0.01インチから約0.08インチの厚みのポリマーから構成されるカバーを含む動物収容用ケージカバーの重ね合わせセットにおいて、前記ケージカバーが約70%以上重ね合わされている、動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項162】
排気孔及び/または吸気孔を含む、請求項161に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項163】
一つまたはそれ以上の排気コネクタを含む、請求項161または162に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項163】
一つまたはそれ以上の給気コネクタを含む、請求項161または162に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項164】
前記ケージカバーが約80%以上重ね合わされている、請求項161−163のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項165】
前記ケージカバーが約85%以上重ね合わされている、請求項161−163のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項166】
前記ケージカバーが約90%から約95%まで重ね合わされている、請求項161−163のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項167】
各カバーが、隣接する重ね合わせカバーの対応するインデントまたはボスに接するインデントまたはボスを含む、請求項161−166のいずれか一項に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項168】
前記インデントまたはボスが前記重ね合わされたカバーの相互の分離を容易にする、請求項167に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項169】
前記ボスまたはインデントの縁またはコーナーが約0.03インチ以下の半径により形成されている、請求項167または168に記載の動物収容用ケージカバーの重ね合わせセット。
【請求項170】
ポリマーから構成される側壁及び底及び孔を有する動物収容用ケージ給餌トレイを含む動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセットにおいて、前記給餌トレイが70%以上重ね合わされている、動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項171】
前記給餌トレイが約80%以上重ね合わされている、請求項170に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項172】
前記給餌トレイが約85%以上重ね合わされている、請求項170または171に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項173】
前記給餌トレイが約90%から約95%まで重ね合わされている、請求項170−172のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項174】
各給餌トレイが、隣接する重ね合わせ給餌トレイの対応するインデントまたはボスに接するインデントまたはボスを含む、請求項170−173のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項175】
前記インデントまたはボスが前記重ね合わされた給餌トレイの相互の分離を容易にする、請求項174に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項176】
前記ボスまたはインデントの縁またはコーナーが0.03インチ以下の半径により形成されている、請求項174または175に記載の動物収容用ケージ給餌トレイの重ね合わせセット。
【請求項177】
カバー及び壁及び底を有するベースを含む動物収容用ケージにおいて、
前記壁、底及びカバーがポリマーから構成され、
前記カバーと前記ベースが締まり嵌めによって取り付けられている、
動物収容用ケージ。
【請求項178】
前記締まり嵌めがスナップ締まり嵌めである、請求項177に記載の動物収容用ケージ。
【請求項179】
前記ベースがフランジを含み、かつ前記カバーがフランジを含み、前記締まり嵌めがフランジの偏向からの結果である、請求項177または178に記載の動物収容用ケージ。
【請求項180】
前記カバーとベースが封止状態で取り付けられている、請求項177−179のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項181】
前記カバーの縁が前記ベースの壁の縁と同じ広がりを持つ、請求項177−180のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項182】
前記カバーと前記ベースは分離している、請求項177−180のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項183】
前記ポリマーが、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンフルオロエチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体から成るグループから選択されている、請求項177−183のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項184】
前記壁、底及びカバーが0.01インチから約0.08インチの厚みである、請求項177−184のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項185】
カバー及びベースを含む動物収容用ケージにおいて、
前記カバーが、吸気孔、排気孔、及び前記ケージの内部へ下方に伸長した前記吸気孔と前記排気孔との間のバッフルを含み、かつ
空気が前記吸気孔から下方に前記ケージの内部を通って前記排気孔の外に流れる、
動物収容用ケージ。
【請求項186】
前記空気が実質的にU字形パターンで流れる、請求項185に記載の動物収容用ケージ。
【請求項187】
前記ケージが動物用の重ね合せ材料を含み、空気が前記重ね合せ材料の近傍またはこれを通って流れる、請求項185または186に記載の動物収容用ケージ。
【請求項188】
前記吸気孔が前記カバーの実質的に一端にあり、かつ前記排気孔が前記カバーの実質的に他端にある、請求項185−187のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項189】
前記吸気孔を通じて前記ケージに正の空気圧が加えられる、請求項185−188のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項190】
前記排気孔において前記ケージに負の空気圧が加えられる、請求項185−188のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項191】
正及び負の空気圧の組合せが前記収容用ケージに加えられる、請求項185−188のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項192】
前記吸気孔が給気コネクタを含む、請求項185−191のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項193】
前記排気孔が孔のアレイを含む、請求項185−192のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項194】
前記排気孔が一つまたはそれ以上の排気コネクタを含む、請求項185−193のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項195】
前記バッフルが給餌トレイの一つまたはそれ以上の表面である、請求項185−194のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項196】
前記バッフルが前記ケージの一つの壁から反対側の壁まで伸長している、請求項185−195のいずれか一項に記載の動物収容用ケージ。
【請求項197】
二つまたはそれ以上のラックモジュールを含む動物収容用ラックにおいて、各ラックモジュールが、棚、管、前記管の一端の送風機コネクタ及び棚の各々で送風機から空気を送る前記管に連結された導管を含む、動物収容用ラック。
【請求項198】
二つまたはそれ以上のラックモジュールを含む動物収容用ラックにおいて、各ラックモジュールが空気計量ノズル、管、前記管の一端の送風機コネクタ及び送風機から前記計量ノズルの各々へ空気を送る前記管に連結されていた導管を含む、動物収容用ラック。
【請求項199】
前記ラックモジュールが一つのラックモジュールからの管及び別のラックモジュールからの管を受けるスリーブによって結合されている、請求項197または198に記載の動物収容用ラック。
【請求項200】
ラックモジュールが工具なしで別のラックモジュールと連結または連結解除可能である、請求項197−199のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項201】
各ラックモジュールが、前記動物収容用ラックの組立て中に他のラックモジュールの対応するガイドと共に前記ラックモジュールの方位を定めるガイドを含む、請求項197−200のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項202】
運搬器(車)を含む、請求項197−201のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項203】
管、前記管の一端の送風機コネクタ、前記送風機から計量ノズルへ空気を送る前記管に連結される導管を含む動物収容用ラックであって、前記計量ノズルにおける空気圧が約0.3水柱インチで以上である、動物収容用ラック。
【請求項204】
前記空気圧が約1水柱インチから約3水柱インチである、請求項203に記載の動物収容用ラック。
【請求項205】
前記空気圧が約2水柱インチである、請求項203に記載の動物収容用ラック。
【請求項206】
各計量ノズルで供給される空気の圧力が調節自在バルブによって調節されない、請求項203−205のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項207】
前記計量ノズルの口径が約0.25インチ未満である、請求項203−206のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項208】
前記孔径が約0.06インチから約0.08インチである、請求項207に記載の動物収容用ラック。
【請求項209】
前記動物収容用ラックが空気流または空気圧センサを含む、請求項203−208のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項210】
前記センサが管に連結されている、請求項209に記載の動物収容用ラック。
【請求項211】
前記センサが導管に連結されている、請求項209に記載の動物収容用ラック。
【請求項212】
前記センサが計量ノズルに連結されている、請求項209に記載の動物収容用ラック。
【請求項213】
前記動物収容用ラックが、各々計量ノズルの近傍に一つまたはそれ以上の棚を含む、請求項203−212のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項214】
複数の棚、管、前記管の一端の送風機コネクタ、及び前記棚の各々で送風機から空気を送る前記管に連結された導管を含む動物収容用ラックであって、
前記棚の各々がキャリッジ及び動物収容ケージの対応するコネクタと係合することができる前記キャリッジに結合された給気コネクタを含み、かつ
前記給気コネクタが前記導管のうちの一つに結合されている、
動物収容用ラック。
【請求項215】
前記動物収容用ラックが動物収容用ケージの対応するコネクタと係合することができるキャリッジに結合された排気コネクタを含む、請求項214に記載の動物収容用ラック。
【請求項216】
前記キャリッジが作動するときに前記コネクタを動物収容用ケージの対応するコネクタと係合するまたは前記コネクタと動物収容用ケージの対応するコネクタとの係合を解除する、請求項214または215に記載の動物収容用ラック。
【請求項217】
前記キャリッジがレバーである、請求項214−216のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項218】
前記動物収容用ラックがさらに前記棚上に一つまたはそれ以上の動物収容用ケージを含む、請求項197−217のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項219】
前記動物収容用ケージのうち一つまたはそれ以上が動物を含む、請求項218に記載の動物収容用ラック。
【請求項220】
前記動物収容用ラックがさらに前記管に連結される送風機を含む、請求項197−218のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項221】
前記送風機が連続的に配置された二つまたはそれ以上のファンを含む、請求項220に記載の動物収容用ラック。
【請求項222】
前記送風機が給気送風機である、請求項220または221に記載の動物収容用ラック。
【請求項223】
前記送風機が排気送風機である、請求項220または221に記載の動物収容用ラック。
【請求項224】
前記動物収容用ラックが給気送風機及び排気送風機を含む、請求項220または221に記載の動物収容用ラック。
【請求項225】
複数の棚、管、前記管の一端で連結される給気送風機、前記棚の各々で前記送風機から空気を送る前記管に連結される導管及び空気流または空気圧センサを含む動物収容用ラックであって、コントローラが設定値及び前記センサからの信号に基づいて前記給気送風機から送られる空気を調整する、動物収容用ラック。
【請求項226】
前記センサが管と連結されている、請求項226に記載の動物収容用ラック。
【請求項227】
前記センサが導管と連結されている、請求項226に記載の動物収容用ラック。
【請求項228】
前記給気送風機が連続的に配置された二つまたはそれ以上のファンを含み、前記コントローラが前記ファンのうち一つまたはそれ以上の速度を調整する、請求項225−227のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項229】
前記動物収容用ラックが排気送風機を含む、請求項225−228のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項230】
前記排気送風機が連続的に配置された二つまたはそれ以上のファンを含み、前記コントローラが前記ファンのうち一つまたはそれ以上の速度を調整する、請求項225−229のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項231】
前記コントローラが遠隔コントローラである、請求項225−230のいずれか一項に記載の動物収容用ラック。
【請求項232】
二つまたはそれ以上のファン、各ファンを駆動するファンモーター、各ファンモーターと連結されるファン速度コントローラ及び前記ファン速度コントローラと連結される一つまたはそれ以上の空気圧または空気流センサを含む、動物収容システム送風機組立体。
【請求項233】
前記コントローラが、空気圧または空気流に対応する一つまたはそれ以上の前記センサからの一つまたはそれ以上の信号に基づいて、一つまたはそれ以上のファンの速度を加減して、前記空気圧を設定レベルにかつ/または前記空気流を設定レベルに調整する、請求項232に記載の動物収容システム送風機組立体。
【請求項234】
前記ファンが連続状態で設置されている、請求項232または233に記載の動物収容システム送風機組立体。
【請求項235】
一連の二つまたはそれ以上のファンを含む動物収容システム送風機組立体であって、前記送風機が3水柱インチ以上の空気圧を送る、動物収容システム送風機組立体。
【請求項236】
前記動物収容システム送風機組立体が一連の3つまたはそれ以上のファンを含む、請求項235に記載の動物収容システム送風機組立体。
【請求項237】
前記動物収容システム送風機組立体が、各ファンと連結されるファン速度コントローラ及び前記ファン速度コントローラと連結される一つまたはそれ以上の空気圧または空気流センサを含む、請求項235または236に記載の動物収容システム送風機組立体。
【請求項238】
動物収容用ケージの中の空気圧または空気流を設定レベルに調整するための方法であって、
前記動物収容用ケージまたはこれに連結される空気導管の中の空気圧または空気流を検出する工程と、
前記空気圧または空気流が前記設定レベルに達するまで、二つまたはそれ以上のファン及び各ファンを別個に駆動するファンモーターを含む送風機組立体の一つまたはそれ以上のファンモーターの速度を加減する工程と、
を含む、方法。
【請求項239】
二つまたはそれ以上の前記ファンが直列である、請求項238に記載の方法。
【請求項240】
ユーザーインターフェイス及びプロセッサを含む動物収容システムにおける空気流または空気圧を調整するコントローラであって、
前記ユーザーインターフェイスが空気圧及び/または空気流設定値入力機能を含み、
前記プロセッサが、前記設定値及び前記動物収容システムの一つまたはそれ以上のセンサからの空気流または空気圧信号に基づいて一つまたはそれ以上の送風機のためにファン速度信号を発生する、コントローラ。
【請求項241】
前記コントローラがワイヤまたはケーブルによって一つまたはそれ以上の前記送風機に連結されている、請求項240に記載のコントローラ。
【請求項242】
前記コントローラが一つまたはそれ以上の前記送風機と無線通信する、請求項240に記載のコントローラ。
【請求項243】
前記コントローラがワイヤまたはケーブルによって一つまたはそれ以上の前記センサに連結されている、請求項240に記載のコントローラ。
【請求項244】
前記コントローラが一つまたはそれ以上の前記センサと無線通信する、請求項240に記載のコントローラ。
【請求項246】
動物収容システムにおいてケージを交換する方法であって、(a)一つまたはそれ以上のケージを含む動物収容システムから動物を収容するケージを取り外す工程と、(b)未使用の使い捨てケージへ動物を移す工程と、(c)工程(b)の使い捨てケージを前記収容システムに配置する工程と、(d)30日以内に工程(a)−(c)を反復する工程と、を含む方法。
【請求項247】
前記収容システムが畜産用収容システムである、請求項246に記載の方法。
【請求項248】
工程(a)から(c)を14日以内に反復する、請求項246または247に記載の方法。
【請求項249】
工程(b)の以前に動物が未使用の使い捨てケージユニットに入れられていない、請求項246−248のいずれか一項に記載の方法。
【請求項250】
工程(a)から(c)が動物の死亡まで連続的に反復される、請求項246−249のいずれか一項に記載の方法。
【請求項251】
工程(a)から(c)が連続的に反復される、請求項246−249のいずれか一項に記載の方法。
【請求項252】
工程(a)において取り外される前記ケージが使い捨てケージである、請求項246−251のいずれか一項に記載の方法。
【請求項253】
工程(a)において取り外される前記ケージが処分される、請求項246−252のいずれか一項に記載の方法。
【請求項254】
前記使い捨てケージの壁がポリマーから構成され、約0.01インチから約0.08インチの厚みである、請求項246−253のいずれか一項に記載の方法。
【請求項255】
前記ケージの壁が約0.01インチから約0.05インチである、請求項254に記載の方法。
【請求項256】
前記ケージの壁が約0.02インチから約0.06インチである、請求項254に記載の方法。
【請求項257】
前記ケージの壁が約0.02インチから約0.03インチである、請求項254に記載の方法。
【請求項258】
動物収容システムにおいてラックユニットモジュールから組み立てられるラックユニットを浄化するための方法であって、動物収納システムにおいてラックユニットモジュールの連結を解除する工程と、各ラックユニットモジュールを洗浄する工程と、浄化されたラックモジュールを連結することによって浄化されたラックユニットを組み立てる工程と、を含む方法。
【請求項259】
一つまたはそれ以上の洗浄済みラックモジュールが連結される、請求項258に記載の方法。
【請求項260】
前記ラックモジュールが180日以下、150日以下、120日以下、90日以下、60日以下または30日以下ごとに連結解除され、かつ連結される、請求項258または259に記載の方法。
【請求項261】
動物収容用ケージ用のモジュール式ラックユニットを組み立てる方法であって、コネクタによってラックユニットモジュールを結合することによって二つまたはそれ以上のラックモジュールを連結する工程を含み、前記ラックモジュールが取り外し可能である、方法。
【請求項262】
前記コネクタが工具なしで連結される、請求項261に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29A】
【図29B】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34A】
【図34B】
【図35A】
【図35B】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42A】
【図42B】
【図43A】
【図43B】
【図44】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29A】
【図29B】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34A】
【図34B】
【図35A】
【図35B】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42A】
【図42B】
【図43A】
【図43B】
【図44】
【公表番号】特表2008−527975(P2008−527975A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−546815(P2007−546815)
【出願日】平成17年12月13日(2005.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2005/044977
【国際公開番号】WO2006/065773
【国際公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(507196066)イノビーブ,インコーポレイティド (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月13日(2005.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2005/044977
【国際公開番号】WO2006/065773
【国際公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(507196066)イノビーブ,インコーポレイティド (4)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]