説明

畦塗り機

【課題】畦塗り機における揺動機構に設けられ、走行機体に対して畦塗り機を揺動させるための伸縮機構について、操作が容易であるとともに、揺動された状態において容易にロックすることができる手動型伸縮機構を提供する。
【解決手段】操作者はロック解除操作部52と一緒に把持部40についても同時に片手持ちするように掴むことで、弾性部材55の弾性力に反発して、ロック解除操作部52が支持軸部54を回動中心として回動されて、ロックピン51が内孔部35から抜かれることとなる。その結果、外筒20と内棒30とが互いに摺動可能となり、手動式伸縮調整機構17が全体的に伸縮することが可能となる。また、手動式伸縮調整機構17が伸縮した後に、操作者が掴んだ手を放すことで、ロックピン51が内孔部35に挿入されて、伸縮状態がロックされることとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行機体の進行方向後方側に装着される畦塗り機について、その走行機体に対して畦塗り機を揺動させるため、畦塗り機における揺動機構に設けられるとともに伸縮動作する伸縮機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、走行機体に対して畦塗り機を揺動させるため、畦塗り機に設けられた揺動機構に、ロックピンを用いた手動式挿抜伸縮機構を搭載し、その手動式挿抜伸縮機構に対するロックピンの挿抜動作により伸縮動作させて、揺動機構の揺動、つまり、畦塗り機を揺動させる構成が知られている(特許文献1)。
【0003】
そして、このような手動式挿抜伸縮機構は、バネ等の弾性部材により、伸縮状態をロックピンによりロックするように常に付勢しており、操作者がロックピンを弾性部材による付勢力に反する方向に引っ張ることで、ロック状態を解除する仕組みになっている。
【0004】
また、このような手動式挿抜伸縮機構を採用した畦塗り機の一例としての図9に示す通り、手動式挿抜伸縮機構117は走行機体の後方に装着して固定されているヒッチフレーム106と、オフセットフレーム111との間に架け渡されて配設されている。
この場合、実際に揺動させる際には、ロックピン151を手動式挿抜伸縮機構117から抜き、オフセットフレーム111や作業部60のいずれかの箇所を手で掴んで、オフセットフレーム111を揺動させて、その後、ロックピン151を手動式挿抜伸縮機構117の穴に挿入することで手動式挿抜伸縮機構117の伸縮動作を固定し、その結果、ヒッチフレーム106に対するオフセットフレーム111の揺動についても固定されることとなっている。
【0005】
次に、ロックピンを用いた手動式挿抜伸縮機構117の具体的な構成について、その手動式挿抜伸縮機構117を真横から見た図としての図10(a)〜(c)を参照しながら説明する。
図10(a)に示す通り、手動式挿抜伸縮機構117は、長尺状の外筒120と、一端が外筒120の内側にて摺動する内棒130と、外筒120及び内棒130に施された穴を共に貫通するとともに弾性部材155(図10(b)参照)の弾性力によってロックする方向へ付勢されているロックピン151と、から構成されている。
【0006】
そして、図10(c)に示す通り、ロックピン151を弾性部材155の弾性力に反する方向に移動させることで、ロックピン151が穴127から抜け、手動式挿抜伸縮機構117の伸縮状態のロックが解除されることとなっている。
【0007】
さらに、図11(a)および(b)は、従来例として、ロックピンを用いた手動式挿抜伸縮機構117を真上から見たときの具体的動作を示す図であり、図11(a)は、ヒッチフレーム106に対して、オフセットフレーム111(図示省略)が殆ど揺動していない状態、つまり、手動式の伸縮機構が比較的縮んでいる状態を現わしている。
一方、図10(b)は、ヒッチフレーム106に対して、オフセットフレーム111(図示省略)が揺動している状態、つまり、手動式の伸縮機構が比較的伸びている状態を現わしているものである。
【0008】
以上ように、従来例としてのロックピン151を用いた手動式挿抜伸縮機構117は、伸縮動作の都度、ロックピンを抜く動作をすることで伸縮動作を行うことができ、オフセットフレーム111をヒッチフレーム106に対して揺動させることが可能となっており、そのため、走行機体に対して畦塗り機を揺動させることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−165502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、この手動式挿抜伸縮機構117においては、ロックピン151を穴から抜いた状態を操作者が片方の手で維持しつつ、もう片方の手でオフセットフレーム111や作業部60のいずれかの箇所を掴んで揺動させる必要があるため、操作がやり難いとの問題があった。
【0011】
そこで本発明は、畦塗り機における揺動機構に設けられ、走行機体に対して畦塗り機を揺動させるための伸縮機構について、操作が容易であるとともに、揺動された状態において容易にロックすることができる手動型伸縮機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載の発明は、走行機体に装着されるオフセット作業機であって、前記走行機体の走行により作業を行う作業位置と、前記走行機体の後方に配置され作業を行わない非作業位置とに移動が可能な作業部と、該作業部を前記作業位置と前記非作業位置との間で移動させる揺動機構と、該揺動機構に装着されるとともに、該揺動機構における揺動を行うために伸縮して伸縮状態をロック自在とする手動式伸縮調整機構と、を備え、前記手動式伸縮調整機構は、前記手動式伸縮調整機構の伸縮状態のロック状態を解除する可動式のロック解除操作部と、該ロック解除操作部に近接した位置に設けられた固定式の把持部と、を備えていることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明は、走行機体の進行方向後方側に装着されるヒッチフレームと、該ヒッチフレームに基端部を回動自在に連結されて後方側へ配設されるオフセットフレームと、前記ヒッチフレームと前記オフセットフレームとの間に架け渡されるとともに前記オフセットフレームを前記ヒッチフレームに対して揺動させるため伸縮して伸縮状態をロック自在とする手動式伸縮調整機構と、を有するオフセット作業機であって、前記手動式伸縮調整機構は、前記手動式伸縮調整機構の伸縮状態のロック状態を解除する可動式のロック解除操作部と、該ロック解除操作部に近接した位置に設けられた固定式の把持部と、を備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明は、走行機体の進行方向後方側に装着されるヒッチフレームと、該ヒッチフレームに基端部を回動自在に連結されて後方側へ配設されるオフセットフレーム及びリンク部材と、前記オフセットフレーム及び前記リンク部材と回動自在に連結される回動支持部材と、前記ヒッチフレームと前記オフセットフレーム又は前記リンク部材との間に、若しくは、前記回動支持部材と前記オフセットフレーム又は前記リンク部材との間に、又は、前記オフセットフレームと前記リンク部材との間に架け渡されるとともに前記オフセットフレーム及び前記リンク部材を前記ヒッチフレーム及び前記回動支持部材に対して揺動させるため伸縮して伸縮状態をロック自在とする手動式伸縮調整機構と、を有するオフセット作業機であって、前記手動式伸縮調整機構は、前記手動式伸縮調整機構の伸縮状態のロック状態を解除する可動式のロック解除操作部と、該ロック解除操作部に近接した位置に設けられた固定式の把持部と、を備えていることを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のオフセット作業機であって、前記ロック解除操作部及び前記把持部は、片手で同時に掴むことが可能な位置関係を有していることを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のオフセット作業機であって、前記ロック解除操作部は、弾性部材により、前記手動式伸縮調整機構の伸縮状態のロック状態を維持するように付勢されていることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のオフセット作業機であって、前記手動式伸縮調整機構は、前記把持部が設けられた長尺状の外筒と、該外筒の内側にて一端が摺動する内棒と、一端に前記ロック解除操作部を有するロックバーと、を備え、前記ロックバーの他端には係合片が設けられ、前記内棒には前記係合片と係合することで前記手動式伸縮調整機構の伸縮状態をロック状態にする係合部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、走行機体に対して畦塗り機を揺動させる際に、片手のみによる把持操作により、揺動のために用いられる伸縮機構のロック状態が解除され、その片手に係る把持操作を維持したまま、その片手の力によって畦塗り機を揺動させることが可能となる。そして、所望の位置まで畦塗り機を揺動させた際に、その片手を放すことで自動的に揺動状態がロックされるため、操作性が格段に向上することとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態に係る畦塗り機の部分平面図を示す。
【図2】本発明の第1実施形態に係る畦塗り機の側面図を示す。
【図3】本発明の第1実施形態に係る畦塗り機の斜視図を示し、同図(a)は畦塗り機の左斜め後方から見た畦塗り機の斜視図であり、同図(b)は畦塗り機の左斜め後方から見た畦塗り機の斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る畦塗り機に設けられたオフセットフレームの先端側の部分拡大模式側面図を示す。
【図5】本発明の第1実施形態に係る畦塗り機に搭載された手動式伸縮調整機構の構成図を示す。
【図6】本発明の第1実施形態に係る畦塗り機に搭載された手動式伸縮調整機構の動作を示す。
【図7】本発明の第1実施形態に係る畦塗り機に搭載された揺動機構の動作を示す。
【図8】本発明の第2実施形態に係る畦塗り機に搭載された揺動機構の動作を示す。
【図9】従来の実施形態に係る畦塗り機に搭載された手動式挿抜伸縮機構及び揺動機構の部分平面図を示す。
【図10】従来の実施形態に係る手動式挿抜伸縮機構の構成図を示す。
【図11】従来の実施形態に係る手動式挿抜伸縮機構の構成図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る畦塗り機の好ましい実施の形態について、先ず、図1(部分平面図)及び図2(側面図)を参照しながら、走行機体に牽引される畦塗り機の全体的な概要を説明する。なお、説明の参考として、本発明に係る畦塗り機の斜視図(図3)も参照する。
【0021】
畦塗り機1は、図1(部分平面図)、図2(側面図)に示すように、走行機体90の後部に設けられた三点リンク連結機構91に連結されて、走行機体90の前進及び後進に応じて畦塗り作業を行うものである。この畦塗り機1は、走行機体90に装着されて走行機体90からの動力が入力される入力軸8aを備えた装着部5と、装着部5に設けられ進行方向に対して左右方向に回動可能に支持されたオフセット機構部10と、オフセット機構部10の先端側に旋回自在に配設されて入力軸8aから伝達される動力によって作業を行なう作業部60を有して構成される。
【0022】
装着部5は、機体幅方向に延びるヒッチフレーム6と、ヒッチフレーム6の前方に設けられて走行機体90の後部に設けられた三点リンク連結機構91に連結される連結フレーム7を有して構成される。ヒッチフレーム6の幅方向の中央下部にはギアボックス8が設けられ、このギアボックス8には前述した入力軸8aが設けられている。
【0023】
オフセット機構部10は、その基端側をヒッチフレーム6に回動自在に連結されて後方側へ延びるオフセットフレーム11と、オフセットフレーム11の幅方向一方側に沿って並設されて基端側がヒッチフレーム6の一方側端に回動自在に連結されたリンク部材13と、オフセットフレーム11の先端側とリンク部材13の先端側との間に回動自在に連結された回動支持アーム15とを有して構成される。
【0024】
オフセットフレーム11は、内部が中空状に形成された箱状部材であり、オフセットフレーム11の先端側とヒッチフレーム6の一方側端部との間に接続された手動式伸縮調整機構17の伸縮により、オフセットフレーム11は進行方向に対して左右方向に揺動可能である。オフセットフレーム11内には図示しない動力伝達機構が設けられ、この動力伝達機構によって、走行機体90から入力軸8aに伝達された動力がオフセットフレーム11の先端側に回転自在に配設された従動軸12に伝達可能に構成されている。
【0025】
リンク部材13の先端部は、オフセットフレーム11の先端部に回動自在に設けられた回動支持アーム15の一方側端に回動自在に取り付けられている。回動支持アーム15は、進行方向に対して左右方向に延びる平行リンクフレーム部15aと、平行リンクフレーム部15aの基端側端部分から装着部5側へ延びるリンクアーム部15b(図3(a)参照)とを有してなり、リンクアーム部15bの基端側がオフセットフレーム11の先端側下部に回動自在に取り付けられている。このように構成されたオフセット機構部10は、オフセットフレーム11、リンク部材13、ヒッチフレーム6及び回動支持アーム15によって平行リンク機構を形成している。
【0026】
また、図4(部分拡大模式側面図)に示すように、オフセットフレーム11の先端部に設けられた従動軸12の下部には、動力伝達軸14が従動軸12と同軸上に配置されて下方へ連結されて、動力伝達軸14は従動軸12の回転に伴って回転する。またオフセットフレーム11の先端下部には、動力伝達軸14と同軸上に配置された円筒状の連結部18がオフセットフレーム11に対して回動自在に取り付けられている。この連結部18は動力伝達軸14と非結合状態にあり、動力伝達軸14を回動中心として回動自在である。この連結部18の下部に作業部60の一部である伝動支持ケース61の基端部が接続され、連結部18の上部に作業部60の一部である伝動支持フレーム65が接続されている。このため、作業部60はオフセット機構部10に設けられた動力伝達軸14の中心軸線を回動支点Oとして回動可能である。
【0027】
伝動支持ケース61には、図1、図3(a)、図3(b)に示すように、その先端側には、圃場の周辺に沿って形成された旧畦の上部を切り崩す天場処理部62と、切り崩した土の土盛りを行なう前処理部64が配設され、伝動支持ケース61の基端側には盛られた土を切り崩された旧畦上に塗り付ける整畦部66が配設されている。伝動支持ケース61内には図示しない動力伝達機構が内蔵され、この動力伝達機構は、従動軸12からの動力を受けて天場処理部62、前処理部64、整畦部66に動力伝達可能に構成されている。
【0028】
なお、本実施形態においては、畦塗り機の構成のうち、回動支点Oを回動の中心軸として回動することが可能な部位であって、伝動支持ケース61及び伝動支持フレーム65を含み、その先端部側に配設される天場処理部62、前処理部64、整畦部66の構成を、作業部60として定義し、説明する。
【0029】
天場処理部62は、回転自在な天場処理ロータ62a(図3(b)参照)を備える。天場処理ロータ62aは天場動力伝達ケース63を介して上下方向に回動可能に伝動支持ケース61に連結された前処理部64の先端部に連結されるとともに、伝動支持フレーム65を介して支持されている。天場動力伝達ケース63内には図示しない動力伝達機構が内蔵され、この動力伝達機構を介して伝動支持ケース61の動力伝達機構に伝達された動力が天場処理ロータ62aに伝達されるようになっている。
【0030】
前処理部64は、回転自在な耕耘爪20(図2参照)を備える。耕耘爪20は伝動支持ケース61内の動力伝達機構を介して動力が伝達され、前処理部64は伝動支持ケース61に連結され伝動支持フレーム65を介して支持されている。
【0031】
整畦部66は、伝動支持ケース61に回転自在に支持された多面体ドラム66aと、多面体ドラム66aの右側端部に取り付けられて横方向に延びる円筒部66bとを有してなる。整畦部66は伝動支持ケース61内の動力伝達機構を介して動力が伝達されるように構成され、伝動支持ケース61に支持されている。このため、作業部60は連結部18を介してオフセット機構部10の先端側に設けられた動力伝達軸14(図4参照)の中心軸線を回動支点Oとして旋回可能である。
【0032】
ここで、手動式伸縮調整機構17の詳細な構成について、図5を参照しながら説明する。
図5に示す通り、手動式伸縮調整機構17は、長尺状の外筒20と、一端が外筒20の内側にて摺動する内棒30と、外筒20に固着されるとともに操作者がオフセットフレーム11を揺動させるための揺動力を発生させるための把持部40とを備えており、さらに、内棒30の一端が外筒20の内側にて摺動した際に外筒20に対する内棒30の位置をロックするロック機構部50を備えている。
【0033】
そして、ロック機構部50は、外筒20に設けられたロックピンガイド筒25と、内棒30に施された複数の内孔部35に挿入されるロックピン51を一端に有するとともに他端にロック解除操作部52を有するロックバー53と、ロック解除操作部52の操作によりロックバー53が外筒20に対してシーソー状に動作するために設けられた支持軸部54と、を有している。
さらに、ロックピン51には弾性部材55が備わっており、弾性部材55の弾性力により、常に、内孔部35に挿入される方向、つまり、ロックされる方向に付勢されている。
【0034】
ここで、図6(a)〜(c)を参照しながら、手動式伸縮調整機構17の動作について詳細に説明する。
図6(a)に示す状態は、弾性部材55の弾性力により、ロックピン51が内孔部35に挿入される方向に付勢されている状態を示しており、手動式伸縮調整機構17の伸縮状態がロックされている状態を示すものである。
つまり、操作者によるロック解除操作部52の操作が一切行われていない状態を示すものでもある。
【0035】
ここで、操作者によるロック解除操作部52の操作が行われると、弾性部材55の弾性力に反発して、ロック解除操作部52が支持軸部54を回動中心として回動されることとなる。
そうすると、図6(b)に示す通り、ロックピン51が内孔部35から抜かれるとともに、操作された際のロック解除操作部52の位置と、把持部40との位置とが近接する、又は、当接する位置関係となっている。
このため、操作者はロック解除操作部52と一緒に把持部40についても同時に片手持ちするように掴むことで、容易にロック解除操作部52を操作させることができ、手動式伸縮調整機構17の伸縮に係るロック状態が解除されることとなる。
【0036】
また、ロック解除操作部52の回動操作により、ロックピン51についても支持軸部54を回動中心として回動されることとなるが、ロックピンガイド筒25を設けていることから、ロックピン51の動作はスムーズに行われることとなる。
【0037】
さらに、ロックピン51を内孔部35から抜くことに際し、操作者はロックピン51を引っ張る操作をするわけではなく、片手で掴むことでロック状態を解除することができるため、操作性に優れるとともに、操作者がより大きな力を効率良く発揮できる構成となっている。
【0038】
次に、手動式伸縮調整機構17が伸びた状態について、図6(c)を参照しながら説明する。
図6(b)にて示した通り、操作者の片手操作(把持操作)により、手動式伸縮調整機構17の伸縮に係るロック状態が解除され、その結果、外筒20と内棒30とが互いに摺動可能となる。そして、図6(c)に示す通り、内棒30が外筒20に対して、摺動することが可能となり、手動式伸縮調整機構17が全体的に伸びることが可能となる。
【0039】
ここにおいて、図6においては図示を省略するものの、外筒20の一端はオフセットフレーム11に連結されて(図7参照)いるため、操作者は、ロック解除操作部52及び把持部40を同時に片手持ちして掴んだ後、その掴んだ片手を動かすことにより、オフセットフレーム11がヒッチフレーム6に対して揺動することとなる。その結果、内棒30が外筒20に対して摺動して手動式伸縮調整機構17が全体的に伸びることとなり、この点については、後述する。
【0040】
次に、図7(a)〜(e)を参照しながら、手動式伸縮調整機構17の操作により、ヒッチフレーム6に対してオフセットフレーム11が揺動する動作について詳細に説明する。
ここにおいて図7は、ヒッチフレーム6に対してオフセットフレーム11が揺動自在に連結された構成であって、ヒッチフレーム6とオフセットフレーム11との間に手動式伸縮調整機構17を架け渡した構成として示すものである。
【0041】
なお、ヒッチフレーム6に対してオフセットフレーム11が揺動自在に連結された構成、及び、オフセットフレーム11、リンク部材13、ヒッチフレーム6及び回動支持アーム15によって構成される四節リンク機構(図8にて後述する)については、以下、揺動機構と定義し、説明していく。
【0042】
また、図に示す通り、ロック解除操作部52を把持したときに同時に把持される把持部40は、その基端側がオフセットフレーム11の近傍(外筒20の上)に固定されているため、操作者が把持部40を動作させた際の動力がオフセットフレーム11の揺動の動力として効率良く活かすことが可能となっている。
【0043】
ここで、図7(a)〜(c)は、オフセットフレーム11が、走行機体90の走行方向右側に揺動した状態を示しており、図7(e)は、走行方向左側に揺動した状態を示すものである。
また、図7(d)は、オフセットフレーム11が、走行機体90の走行方向に対して揺動していない状態を示すものである。
【0044】
そして、オフセットフレーム11が走行方向右側に揺動した状態について、互いに揺動角度の大きさが異なる図7(a)〜(c)の各々の状態を示す通り、三段階の右側揺動角度を予め設計し、それぞれの段階(状態)における孔部について、揺動角度の大きい順に、(1)内孔部36a(図7(a)参照)と、(2)内孔部36b(図7(b)参照)と、(3)内孔部36c(図7(c)参照)と、をそれぞれ施してある。
【0045】
また、オフセットフレーム11が走行方向左側に揺動した状態については、(4)内孔部36d(図7(d)参照)と、(5)内孔部36e(図7(e)参照)と、をそれぞれ施してある。
【0046】
ここにおいて、操作者がオフセットフレーム11を走行機体90の走行方向右側に向けて、一段階分揺動させる場合、つまり、図7(d)に示す状態から図7(c)に示す状態に操作する際には、先ず、ロック解除操作部52を支持軸部54を回動中心として回動させ、ロックピン51を内孔部36dから抜いてロック状態を解除することとなる。
【0047】
その後、ロック解除操作部52を把持したときに同時に把持された把持部40とともに、オフセットフレーム11を走行機体90の走行方向右側に揺動させる方向(図中M)に回動操作することで、図7(d)に示す状態から図7(c)に示す状態にすることができる。
【0048】
なお、図7(c)に示す状態までオフセットフレーム11を揺動させた後、操作者がロック解除操作部52を放すことで、弾性部材55の弾性力が働き、ロックピン51が内孔部36cに挿入され、手動式伸縮調整機構17が伸びた状態でロックされる。
【0049】
次に、操作者がオフセットフレーム11を走行機体90の走行方向左側に揺動させる場合、つまり、図7(d)に示す状態から図7(e)に示す状態に操作する際には、オフセットフレーム11を走行機体90の走行方向右側に揺動させる場合と同じく、先ず、ロック解除操作部52を支持軸部54を回動中心として回動させ、ロックピン51を内孔部36dから抜いてロック状態を解除することとなる。
【0050】
そして、ロック解除操作部52を把持したときに同時に把持された把持部40とともに、オフセットフレーム11を走行機体90の走行方向左側に揺動させる方向(図中N)に回動操作することで、図7(d)に示す状態から図7(e)に示す状態にすることができる。
【0051】
この場合についても、操作者がロック解除操作部52を放すことで、弾性部材55の弾性力が働き、ロックピン51が内孔部36eに挿入され、手動式伸縮調整機構17が伸びた状態でロックされることとなる。
【0052】
また、本実施形態においては、図7(d)及び図7(e)に示す通り、ロックピン51が挿入される孔部が、二箇所(内孔部36d及び内孔部36e)のみであり、ロックピン51がこの二箇所の孔部に挿入されないかぎり、手動式伸縮調整機構17の伸縮に係る長さがロックされない構成となっている。
【0053】
つまり、仮に、図7(d)に示す状態から図7(e)に示す状態にする場合には、操作者は先ず、ロック解除操作部52を支持軸部54を回動中心として回動させて、ロックピン51を内孔部36dから抜いてロック状態を解除することとなる。
そして、ロック解除操作部52及び把持部40を同時に掴みながら、オフセットフレーム11を走行機体90の走行方向左側に向けて僅かに回動操作させた後、ロック解除操作部52のみを放すと、ロックピン51が弾性部材55によって内棒30に付勢され続けるものの、挿入すべき孔部(内孔部36e)に到達するまでロックされることがない。
【0054】
このため、操作者は、ロック解除操作部52及び把持部40を同時に掴みながら、オフセットフレーム11を走行機体90の走行方向左側に向けて僅かに回動操作させた段階で、ロック解除操作部52を放すことができ、その後、把持部40のみを掴んで操作するだけでよい。
【0055】
次に、操作者がオフセットフレーム11を走行機体90の走行方向右側に揺動させ、図7(d)に示す状態から図7(a)に示す状態にする際の操作について説明する。
この場合、先述した通り、図7(d)に示す状態においてロック解除操作部52を回動させてロックピン51を内孔部36dから抜き、オフセットフレーム11を図7(a)に示す状態になるまで、走行機体90の走行方向右側に揺動させ、その後、操作者がロック解除操作部52を放して手動式伸縮調整機構17の長さをロックしても可能である。
【0056】
また、この場合、ロックピン51が挿入される孔部は内孔部36aであるものの、操作者が、オフセットフレーム11を揺動させる角度を調整する場合には、ロックピン51の位置について、内棒30の内孔部36b又は内孔部36cの位置に合わせるようにオフセットフレーム11を揺動させて、その時点でロック解除操作部52を放すことにより、ロックピン51がそれら孔部に挿入されてロックされることとなる。
【0057】
さらに、本実施形態においては、図7(d)に示す状態から図7(a)に示す状態に移行する際、つまり、三段階分の操作を行う間、常にロック解除操作部52を把持しておく必要がないものでもある。
【0058】
つまり、オフセットフレーム11が図7(d)に示す状態から図7(a)に示す状態に向けて揺動されている最中において、ロックピン51が内孔部36b及び内孔部36cに挿入されなければ、スムーズに揺動可能なものである。
【0059】
具体的には、操作者は先ず、ロック解除操作部52を支持軸部54を回動中心として回動させて、ロックピン51を内孔部36dから抜いて、ロック状態を解除し、ロック解除操作部52及び把持部40を同時に掴みながら、オフセットフレーム11を走行機体90の走行方向右側に向けて回動させる。
【0060】
そして、オフセットフレーム11が図7(c)に示す状態及び図7(b)に示す状態よりもさらに揺動した際に、ロック解除操作部52を放す一方、把持部40の操作によりそのまま揺動動作を継続していくことで、ロックピン51が弾性部材55によって内棒30に付勢され続けて移動していくこととなる。
その後、図7(a)に示す状態に到達した段階で、ロックピン51が弾性部材55によって自動的に内孔部36aに挿入されて、手動式伸縮調整機構17の長さがロックされることとなる。
【0061】
次に、第2実施形態について、図8(a)〜(c)を参照しながら詳細に説明する。
先に示した第1実施形態では、ヒッチフレーム6に対してオフセットフレーム11が揺動自在に連結された構成に、手動式伸縮調整機構17を架け渡した構成として示したが、第2実施形態は、オフセットフレーム11、リンク部材13、ヒッチフレーム6及び回動支持アーム15によって構成される四節リンク機構に、手動式伸縮調整機構17を設けたものである。
【0062】
また、本実施形態における四節リンク機構は、図に示す通り、オフセットフレーム11とリンク部材13とが互いに平行である平行四節リンク機構を採用しているものの、本発明の適用に関しては、この構成に限られることなく、オフセットフレーム11とリンク部材13とが平行でない変則四節リンク機構(図示省略)であっても、適用が可能なものである。
【0063】
なお、四節リンク機構を採用することにより、揺動機構に対する作業部60の支持が安定するため、四節リンク機構に本発明に係る手動式伸縮調整機構17を適用することで、一層の安定性を確保しつつオフセットフレーム11の揺動を行うことができ、軽い力でスムーズな揺動が可能となる。
【0064】
図8(a)は、オフセットフレーム11が、走行機体90の走行方向右側に揺動した状態を示しており、図8(c)は、走行方向左側に揺動した状態を示すものである。
また、図8(b)は、オフセットフレーム11が、走行機体90の走行方向に対して揺動していない状態を示すものである。
【0065】
ここにおいて、操作者がオフセットフレーム11を走行機体90の走行方向右側に揺動させる場合、つまり、図8(b)に示す状態から図8(a)に示す状態に操作する際には、先述した通り、ロック解除操作部52を支持軸部54を回動中心として回動させ、ロックピン51を内孔部35から抜いてロック状態を解除することとなる。
【0066】
ここで、図8(b)に示す状態において、ロックピン51が挿入されている孔部は、内棒30に施されている内孔部37dであり、ロック解除操作部52の操作により、ロックピン51が内孔部37dから抜かれることとなる。
【0067】
その後、ロック解除操作部52を把持したときに同時に把持された把持部40とともに、オフセットフレーム11を走行機体90の走行方向右側に揺動させる方向(図中M)に回動操作することで、図8(b)に示す状態から図8(a)に示す状態にすることができる。
【0068】
なお、図8(a)に示す状態までオフセットフレーム11を揺動させた後、操作者がロック解除操作部52を放すことで、弾性部材55の弾性力が働き、ロックピン51が内棒30に施された孔部に挿入され、手動式伸縮調整機構17が伸びた状態でロックされる。
【0069】
具体的には、図8(a)に示す状態において、ロックピン51が挿入される孔部は、内棒30に施されている内孔部37aであり、操作者がロック解除操作部52を放すことにより、ロックピン51が内孔部37aに挿入され、ロックされることとなる。
【0070】
この場合、ロックピン51が挿入される孔部は内孔部37aであるものの、操作者が、オフセットフレーム11を揺動させる角度を調整する場合には、ロックピン51の位置について、内棒30の内孔部37b又は内孔部37cの位置に合わせるようにオフセットフレーム11を揺動させて、その時点でロック解除操作部52を放すことにより、ロックピン51がそれら孔部に挿入されてロックされることとなる。
【0071】
次に、操作者がオフセットフレーム11を走行機体90の走行方向左側に揺動させる場合、つまり、図8(b)に示す状態から図8(c)に示す状態に操作する際には、オフセットフレーム11を走行機体90の走行方向右側に揺動させる場合と同じく、先ず、図6(b)にて示した通り、ロック解除操作部52を支持軸部54を回動中心として回動させ、ロックピン51を内孔部37dから抜いて、ロック状態を解除することとなる。
【0072】
そして、ロック解除操作部52を把持したときに同時に把持された把持部40とともに、オフセットフレーム11を走行機体90の走行方向左側に揺動させる方向(図中N)に回動操作することで、図8(b)に示す状態から図8(c)に示す状態にすることができる。
【0073】
この場合についても、操作者がロック解除操作部52を放すことで、弾性部材55の弾性力が働き、ロックピン51が内棒30に施された孔部に挿入され、手動式伸縮調整機構17が伸びた状態でロックされることとなる。
【0074】
具体的には、図8(c)に示す状態において、ロックピン51が挿入される孔部は内棒30に施されている内孔部37eであり、操作者がロック解除操作部52を放すことにより、ロックピン51が内孔部37eに挿入され、ロックされることとなる。
【0075】
よって、操作者は、図8(b)に示す状態から図8(a)に示す状態、若しくは、図8(c)に示す状態にする場合に、ロック解除操作部52及び把持部40を片手によって掴み、そのまま掴んでいる片手を図8(b)に示す状態から各状態まで押して移動させ、移動した後に、掴んでいる片手を放すだけでロックされるため、本実施形態における手動式伸縮調整機構17は、操作性に優れるものである。
【0076】
つまり、片手によってロック解除操作部52及び把持部40を掴み、掴み続けることでロック解除の状態が維持され続けるため、オフセットフレーム11を所望の位置まで揺動させたときに放すだけで、容易にロックすることができるものである。
【0077】
また、本実施形態においては、図8(a)〜(c)に示す通り、ロックピン51が挿入される孔部が、五か所(内孔部37a、内孔部37b、内孔部37c、内孔部37d及び内孔部37e)であり、ロックピン51がこの五カ所の孔部に挿入されないかぎり、手動式伸縮調整機構17の伸縮に係る長さがロックされない構成となっている。
【0078】
つまり、仮に、図8(b)に示す状態から図8(c)に示す状態にする場合には、操作者は先ず、ロック解除操作部52を支持軸部54を回動中心として回動させて、ロックピン51を内孔部37dから抜いてロック状態を解除することとなる。
そして、ロック解除操作部52及び把持部40を同時に掴みながら、オフセットフレーム11を走行機体90の走行方向左側に向けて僅かに回動操作させた後、ロック解除操作部52のみを放すと、ロックピン51が弾性部材55によって内棒30に付勢され続けるものの、挿入すべき孔部(内孔部37e)に到達するまでロックされることがない。
【0079】
このため、操作者は、ロック解除操作部52及び把持部40を同時に掴みながら、オフセットフレーム11を走行機体90の走行方向左側に向けて僅かに回動操作させた段階で、ロック解除操作部52を放すことができ、その後、把持部40のみを掴んで操作するだけでよい。
【0080】
なお、先述してきた実施形態は、ヒッチフレーム6及びオフセットフレーム11との間に手動式伸縮調整機構17を架け渡した配置構成を示しているものの、本件発明は、この配置構成に限られるものではない。
つまり、図示は省略するものの、手動式伸縮調整機構17を回動支持アーム15とオフセットフレーム11との間に架け渡す配置構成、又は、回動支持アーム15とリンク部材13との間に架け渡す配置構成、若しくは、ヒッチフレーム6とリンク部材13との間に架け渡す配置構成としても良く、手動式伸縮調整機構17の配置構成を限定するものではない。
【0081】
さらに、伸縮動作することにより、オフセットフレーム11及びリンク部材13をヒッチフレーム6及び回動支持アーム15に対して揺動させることが可能であるかぎり、手動式伸縮調整機構17をオフセットフレーム11とリンク部材13との間に架け渡す配置構成(図示省略)としても良いものである。
この場合、手動式伸縮調整機構17をヒッチフレーム6及び回動支持アーム15に連結する必要がなくなるため、走行機体90に固定されるヒッチフレーム6における省スペース化を図るとともに、作業部60が連結される回動支持アーム15においても省スペース化を図ることができ、畦塗り機における他の構成部品等との干渉を極力回避することができる。
【0082】
以上から、本発明にかかる手動式伸縮調整機構を用いることで、走行機体に対して畦塗り機を揺動させる際に、片手のみによる把持操作により、揺動のために用いられる伸縮機構のロック状態が解除され、その片手に係る把持操作を維持したまま、その片手の力によって畦塗り機を揺動させることが可能となる。
そして、所望の位置まで畦塗り機を揺動させた際に、その片手を放すことで自動的に揺動状態がロックされるため、操作性が格段に向上することとなる。
【符号の説明】
【0083】
1 畦塗り機1
6 ヒッチフレーム
10 オフセット機構部
11 オフセットフレーム
13 リンク部材
15 回動支持アーム
17 手動式伸縮調整機構
20 外筒
25 ロックピンガイド筒
30 内棒
35 内孔部
40 把持部
50 ロック機構部
51 ロックピン
52 ロック解除操作部
53 ロックバー
54 支持軸部
55 弾性部材
90 走行機体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体に装着されるオフセット作業機であって、
前記走行機体の走行により作業を行う作業位置と、前記走行機体の後方に配置され作業を行わない非作業位置とに移動が可能な作業部と、
該作業部を前記作業位置と前記非作業位置との間で移動させる揺動機構と、
該揺動機構に装着されるとともに、該揺動機構における揺動を行うために伸縮して伸縮状態をロック自在とする手動式伸縮調整機構と、を備え、
前記手動式伸縮調整機構は、前記手動式伸縮調整機構の伸縮状態のロック状態を解除する可動式のロック解除操作部と、該ロック解除操作部に近接した位置に設けられた固定式の把持部と、を備えていることを特徴とするオフセット作業機。
【請求項2】
走行機体の進行方向後方側に装着されるヒッチフレームと、該ヒッチフレームに基端部を回動自在に連結されて後方側へ配設されるオフセットフレームと、前記ヒッチフレームと前記オフセットフレームとの間に架け渡されるとともに前記オフセットフレームを前記ヒッチフレームに対して揺動させるため伸縮して伸縮状態をロック自在とする手動式伸縮調整機構と、を有するオフセット作業機であって、
前記手動式伸縮調整機構は、前記手動式伸縮調整機構の伸縮状態のロック状態を解除する可動式のロック解除操作部と、該ロック解除操作部に近接した位置に設けられた固定式の把持部と、を備えていることを特徴とするオフセット作業機。
【請求項3】
走行機体の進行方向後方側に装着されるヒッチフレームと、該ヒッチフレームに基端部を回動自在に連結されて後方側へ配設されるオフセットフレーム及びリンク部材と、前記オフセットフレーム及び前記リンク部材と回動自在に連結される回動支持部材と、前記ヒッチフレームと前記オフセットフレーム又は前記リンク部材との間に、若しくは、前記回動支持部材と前記オフセットフレーム又は前記リンク部材との間に、又は、前記オフセットフレームと前記リンク部材との間に架け渡されるとともに前記オフセットフレーム及び前記リンク部材を前記ヒッチフレーム及び前記回動支持部材に対して揺動させるため伸縮して伸縮状態をロック自在とする手動式伸縮調整機構と、を有するオフセット作業機であって、
前記手動式伸縮調整機構は、前記手動式伸縮調整機構の伸縮状態のロック状態を解除する可動式のロック解除操作部と、該ロック解除操作部に近接した位置に設けられた固定式の把持部と、を備えていることを特徴とするオフセット作業機。
【請求項4】
前記ロック解除操作部及び前記把持部は、片手で同時に掴むことが可能な位置関係を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のオフセット作業機。
【請求項5】
前記ロック解除操作部は、弾性部材により、前記手動式伸縮調整機構の伸縮状態のロック状態を維持するように付勢されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のオフセット作業機。
【請求項6】
前記手動式伸縮調整機構は、前記把持部が設けられた長尺状の外筒と、該外筒の内側にて一端が摺動する内棒と、一端に前記ロック解除操作部を有するロックバーと、を備え、
前記ロックバーの他端には係合片が設けられ、前記内棒には前記係合片と係合することで前記手動式伸縮調整機構の伸縮状態をロック状態にする係合部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のオフセット作業機。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate