説明

異方導電性組成物及びフィルム

【課題】 短時間接続可能で、導電性、耐環境性、ファインピッチ接続でき、且つ耐電圧絶縁性に優れる異方導電性組成物及びフィルムを提供する。
【解決手段】 一般式AgX Cu1-X (0.001≦x≦0.6、xは原子比)で表され、且つ表面の銀濃度が高く、且つ表面に絶縁性樹脂を0.01〜1ミクロンコートされてなる銅合金粉末1重量部に対して、エポキシ樹脂0.5〜250重量部、及びエポキシ樹脂100重量部に対して硬化剤としてマイクロカプセル型イミダゾール誘導体エポキシ化合物5〜250重量部を含有する異方導電性組成物及びフィルムである。
【効果】 短時間接続可能で、導電性、耐環境性、ファインピッチ接続でき、且つ耐電圧絶縁性に優れる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の異方導電性組成物及びフィルムは、液晶パネル、プラズマディスプレイ、ELディスプレイへのTAB接続や、LSIベアチップのCOG接続、LSIベアチップのプリント基板上へのCOB接続、COF接続や、フレキシブル基板のディスプレイパネルへの接続、フレキシブル基板とリジッド基板との接続に用いることができる。特に、、液晶テレビ、携帯電話、液晶カメラ、時計、ワープロ、コピー機、電話、パソコン、プラズマディスプレイ、ELパネル、計算機などのファインピッチ用途に有効である。
【0002】
【従来の技術】これまでに、液晶用ドライバーICの接続などに異方導電性フィルムが数多く用いられてきている。液晶自体も小型化、接続端子のファインピッチ化が急速に進んできている。従来より多くの異方導電性フィルムが開示されているが、例えば、特開平7−197001号公報、特開平4−242010号公報に示されるような樹脂ボール上に金属メッキを施した導電粒子を用いた異方導電性フィルムや、ニッケル粉、はんだ粉、金メッキニッケル粉などの金属粉を用いた異方導電性フィルムが開示されている(例えば特開昭61−55809号公報)。
【0003】異方導電性フィルムは、導電粒子を有機バインダー中に分散したフィルム状のものであり、接続したい基板上の電極あるいは端子上に予め貼り合わせておき、被接続基板や被接続LSIをアライメントした後に加圧、加熱して有機バインダーを乾燥あるいは加熱硬化する。この時、電極間に挟まっている導電粒子のみが変形して電極間方向にのみ導電性を有し、隣接電極同士は絶縁性が保持されるものである。液晶、プラズマディスプレイ、ELなどのパネルの駆動用ICのTAB接続や、LSIベアチップの接続、フレキシブル基板のパネル接続などに用いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来より用いられてきた異方導電性フィルムは以下の制限があった。すなわち、50ミクロン以下の超ファインピッチ接続の場合には、導通に寄与する粒子数が特に減少するために、接続抵抗が極端に増加する。そのために、導電粉末の量を増加したりすると隣接電極間に導電粉末同士が並び接触する確率が上がり、ショートの問題が生じ、ファインピッチで良好な接続抵抗と絶縁性を同時に満足するものがないのが現状である。
【0005】例えば、金属メッキ樹脂粉の場合には、加圧で導電粉末が変形する場合に、メッキ剥がれを生じ絶縁不良を頻繁に引き起こすのみならず、本来、導電通路がメッキ金属層でしかないために、ファインピッチ接続には使えない。また、導電性がメッキ樹脂粉より本来高いことで金属粉も用いられてきたが、ニッケル粉では、本来、固有抵抗が高く、ファインピッチ用には使えず、耐環境性が悪く、接続抵抗が上昇する問題がある。また、ニッケル粉は硬いために接続時の圧力が数十kg/cm2 から百kg/cm2 と必要であり、このため、基板へのダメージが大きく、例えば、ガラス基板に用いた場合には基板の破損を起こしていた。
【0006】半田粉では、金属粉の中でも固有抵抗が銅や銀より一桁程度高く、ファインピッチ接続への対応ができず、また、融点が低いために加熱接続時に半融の状態がしばしば起こり、接続不良を引く起こしていた。金メッキニッケル粉の場合には、金メッキが加圧時に剥がれ落ちる問題があり、ニッケル粉自身の抵抗値で左右されるためファインピッチで良好な接続抵抗が得られず、また、ニッケル粉と同様に高加圧力が必要になる。銀粉末の場合には、隣接電極間での絶縁性低下が吸水などで起きやすく、ファインピッチ接続への対応ができない状態であった。
【0007】ファインピッチでの隣接電極間でのショートの防止の目的で、ニッケル粉や、銀粉、金属メッキ樹脂粉などの上記の粉末表面にさらに絶縁性樹脂でコートする方法が開示されているが(例えば、特開平6−60712号公報、特開平7−90236号公報、特開平7−118618号公報)、コートされている絶縁樹脂を接続時に加圧加熱により熱溶融してやぶらなければならず、このため接合時間が数十秒とかかりすぎるのと、絶縁コート樹脂を加熱加圧で完全に導電粒子表面より溶融除去できるものではなく、信頼性不足の問題があった。又最近の高生産性の点から、加圧加熱時間を数秒と短時間で行いたい要求には対応できない。
【0008】また、導電粒子を分散させている有機バインダーとしては、熱硬化タイプとしてエポキシ樹脂を接着性の点から用いる場合が多いが、異方導電性組成物あるいはフィルムの使用前では、エポキシの架橋がなるべく少ない状態が当然好ましが、硬化剤によっては、しばしば異方導電性組成物を用いる時に既にエポキシの硬化が進んでしまって基板への接着不良や導通不良を引き起こしていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、上記問題点を解決するために、短時間接続可能で、耐環境性に優れ、ファインピッチ接続可能で、且つ耐電圧絶縁性に優れる異方導電性組成物及びフィルムを提供するものである。すなわち、本発明は、下記(1)、(2)の特徴を有する平均粒子径2〜15ミクロンの銅合金粉末1重量部に対して0.5〜200重量部のエポキシ樹脂、且つエポキシ樹脂100重量部に対して硬化剤としてマイクロカプセル型のイミダゾール誘導体エポキシ化合物5〜250重量部を含有してなる異方導電性組成物である。
(1)一般式AgX Cu1-X (0.001≦x≦0.6、xは原子比)で表され、且つ粉末表面の銀濃度が平均の銀濃度より高い(2)粉末表面に、0.01〜1ミクロンの厚さの絶縁性樹脂がコートされている本発明で用いる銅合金粉末は、一般式AgX Cu1-X (0.001≦x≦0.6、xは原子比)であるが、銅と銀の両者の高導電性を有する導電粉末であるために、接続時の高導電性、ファインピッチでの粒子数が減少しても高導電性が維持できることにある。この場合、xが0.6を超える場合には、銀成分が多く隣接電極間でのマイグレーションの問題が起こり短絡につながる。xが0.001未満の場合には、耐酸化性が不足して導通抵抗が著しく上がる。好ましくは、xが0.01〜0.4である。基板あるいは被接続基板の電極あるいは端子は銅を主成分にするものが多く、このため、ヒートサイクルなどの試験においても熱膨張係数が近く接続抵抗の変化が少ないなどの特徴を有する。また、銅合金粉末表面の銀濃度が平均の銀濃度より高いことで電極との接続点での銅合金粉末の酸化劣化が防止でき、且つ銀のマイグレーション性を防止できる。また、銅成分を粉末表面に有し、酸素化合物(水酸化物や酸化物)を形成しているために、清浄な金属面に対してエポキシとの濡れ性を向上でき、その結果分散性を向上できる。
【0010】粉末表面の銀濃度は平均の銀濃度の1.5倍より高いことが好ましいが、完全に銀で覆われるまでには表面の銀濃度が高い必要はなく、例えば、1.5倍〜100倍が良い。粉末表面の銀濃度とは、XPS(X線光電子分光分析計;XSAM800;KRATOS社製)で測定した、Cu(2p)、Ag(3d)の面積値から補正係数を用いて算出した値(Ag/(Cu+Ag))である。銅合金粉末の平均銀濃度、平均銅濃度(Ag/(Ag+Cu))及び(Cu/(Ag+Cu))は、銅合金粉末を濃硝酸溶液中に溶解してICP(高周波誘導結合型プラズマ分析計(セイコー電子工業製;JY38P2)を用いて測定した。
【0011】さらに、本発明で用いる銅合金粉末は、粉末表面に0.01〜1ミクロンの絶縁樹脂層を有しているが、加熱加圧により、主として接続に寄与する導電粉末の絶縁樹脂層が破壊されて導電層すなわち銅合金粉末表面の金属面が露出し、接続電極間同士は良好な導電性が得られ、隣接する電極間方向には、たとえ導電粉末同士が接触しても、接続に寄与しない導電粉末は絶縁樹脂層で保護されているため隣接電極間方向の絶縁性は維持されるものである。特に、本発明の銅合金粉末上に絶縁性樹脂コートされている導電粉末の場合には、熱伝導性に優れるために、加熱加圧により接続に寄与する銅合金粉末自体の全体に熱がかかり、コートされている絶縁性樹脂が容易に溶融し除去されるために、接続時間を短くでき生産性向上の利点を有する。絶縁性樹脂が除去されて接続される銅合金粉末は耐環境性、導電性に優れるために電極間方向には優れた導電性で且つ隣接電極間では優れる耐電圧絶縁性を有しているのである。
【0012】銅合金粉末上にコートされる絶縁性樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、エチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、アイオノマー樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ユリア樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ABS樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを用いることができる。中でも、ポリスチレン、ベンゾグアナミン、ポリフッ化ビニリデンが特に好ましい。
【0013】銅合金粉末上に絶縁性樹脂をコートする方法としては、コアセルベーション法、界面重合法、insitu重合法、液中硬化被覆法等の化学的方法、スプレードライング法、気相懸濁被覆法、真空蒸着被覆法、ドライブレンド法、静電的合体法、融解分散冷却法、無機質カプセル化法、界面沈殿法などが好ましい。中でも、ドライブレンド法が好ましい。ドライブレンド法としては、ハイブリダイゼーションシステムが特に好ましく、例えば、ポリフッ化ビニリデンを銅合金粉末に対して数重量部混合して、90℃程度で数分加温処理する。処理すなわち被覆する割合が50%面積以上必要な場合には、30分間処理するのが良い。
【0014】銅合金粉末の表面に絶縁性樹脂をコートするのは、必ずしも100%覆っている必要はなく、20%程度以上被覆されていれば良い。30%以上被覆されているのがより好ましい。被覆の割合については、SEMにより観察して面積から求めた。また、被覆絶縁性樹脂層の厚さは、銅合金粉末の断面カットして、コートされている場合の最大値と最小値の平均値を絶縁性樹脂層の厚さとした。
【0015】被覆絶縁性樹脂層の厚さは、0.01〜1ミクロンであるが、0.01ミクロン以下では、銅合金粉末同士が接触した場合のショックでキズがつき導電通路が生じることが起こったり、接続時の熱で多少溶融脱落が起こったりする。1ミクロンを超える場合には、加圧加熱による時間がかかり過ぎて生産性が悪くなる。好ましくは、0.01〜0.5ミクロンである。さらに、好ましくは、0.01〜0.3ミクロンである。
【0016】また、銅合金粉末の平均粒子径は2〜15ミクロンが好ましく、2ミクロン未満であると、加圧時に電極間に挟まる導電粒子が電極面の粗さレベルになり、導電性が不良になるのと耐環境性が悪くなる。15ミクロンを超える場合には、ファインピッチでの電極間接合で、電極間の導電粒子数が不十分になり接続抵抗が不安定になる。好ましくは平均粒子径が2〜10ミクロンである。
【0017】また、本発明で用いる銅合金粉末は、好ましくは、平均粒子径±2ミクロン以内の粉末の存在率が30%以上であることが電極間で有効に導通に関与する導電粉末が多く存在するために好ましい。しかし、粒径分布を有しているのが接続基板上に異方導電性組成物を印刷したり、異方導電性フィルムの均一な膜を作製するために好ましい。粒度分布とは、平均粒子径±1ミクロンの粒子が存在することであり、例えば10%体積割合存在していれば塗膜を作製するのに好ましく、チキソ性を有しているため好ましい。
【0018】本発明で用いる平均粒子径とは、レーザー回折型測定装置RODOS SR型(SYMPATEC HEROS&RODOS)を用いて体積積算平均粒子径を用いる。また、平均粒子径±1ミクロン内の銅合金粉末の存在は、体積積算粒度分布計より読みとる。また、さらに銅合金粉末が含有酸素酸素が1〜10000ppm含有しているのが好ましく、或程度の酸素(水酸化物としての酸素や酸化物としての酸素)を表面に含有することで、洗浄な金属面より絶縁樹脂コート時の有機物との濡れ性を向上でき、粉末表面に均一にコートし易い。この含有酸素は、表面の銅成分が酸化物や水酸化物状態になっていても構わない。10000ppmを超える場合には、接続時に耐環境性が悪くなるのみならず、エポキシの硬化促進になり保存安定性が悪くなる。1ppm未満の時のは、絶縁性樹脂コートがかかりにくい。含有酸素量の測定は、酸素/窒素分析計(EMGA650;堀場製作所製)で2000℃まで昇温して行った。含有酸素量は好ましくは、1〜3000ppmである。
【0019】本発明で用いる銅合金粉末は、例えば不活性ガスアトマイズ法を用いて作製されるのが好ましい。不活性ガスアトマイズ法は窒素、ヘリウム、水素、アルゴン及びこれらの混合ガスを用いるのが好ましく、例えば、かかる組成の銀、銅の融液を高速の不活性ガスを衝突させて微粉化急冷凝固するものである。形状は、球状、鱗片状、樹枝状などを用いることができる。
【0020】本発明の異方導電性組成物あるいはフィルムは、銅合金粉末1重量部に対して、エポキシ樹脂を0.5〜250重量部含有するが、本発明で用いるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、アルキル多価フェノール型、フェニルグリシジルエーテル型、多官能ポリエーテル型、臭素化フェノールノボラック型、変性ビスフェノールS型、ジグリシジルアニリン型、ジグリシジルオルソトルイジン型、ウレタン変性、ゴム変性、シリコーン変性、鎖状変性タイプなどのエポキシ樹脂を用いることができる。特に室温で液状のエポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂を有機バインダーとして用いることで、接続基板との密着性を向上できる。250重量部を超える場合には、銅合金粒子の数が少なすぎてしまい接続抵抗が上昇する。また、0.5重量部未満であると銅合金粉末同士が接触して絶縁性が低下する。好ましくは、2〜150重量部であり、さらに、好ましくは、4〜100重量部である。
【0021】また、本発明の異方導電性組成物及びフィルムは、エポキシ樹脂100重量部に対して、硬化剤としてマイクロカプセル型のイミダゾール誘導体エポキシ化合物を0.5〜250重量部を含有するが、マイクロカプセル型のイミダゾール誘導体エポキシ化合物としては、イミダゾール誘導体とエポキシ化合物との反応生成物を粉砕等により微粉末とした物をさらにイソシアネート化合物などと反応させて、カプセル化することで常温での安定性を高めた物である。マイクロカプセル型のイミダゾール誘導体エポキシ化合物を用いることで、異方導電性組成物及びフィルムの保存時の安定性を向上できる。また、加圧、加熱接合の数秒という僅かな時間での均一な硬化が期待できる点にある。加熱時に徐徐に反応が進むのではなく、数秒の時間の間で膜の内部への拡散が進み、均一な硬化が期待できる点にある。また、本発明で用いる銅合金粉末は熱を伝えやすいために、有機バインダー中に分散しているマイクロカプセル型硬化剤への熱を伝えやすくなり均一な硬化を促進できる利点もある。すなわち数秒の短時間でも充分な硬化性が得られる。
【0022】また、本発明での銅合金粉末を用いることで、マイクロカプセルのイソシアネート被膜を銅合金粉末が加圧変形時に突き破り、硬化を急速に加速することができる。マイクロカプセル型のイミダゾール誘導体エポキシ化合物は、室温度では安定であり、数十度の温度で溶融し圧着温度近辺で著しくエポキシの固化を進めるものである。この時のイミダゾール誘導体としては、例えばイミダゾール、2メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチルー4ーメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2ーフェニルー4メチルイミダゾール、1ーベンジル−2メチルイミダゾール、1−ベンジルー2エチルイミダゾール、1ーベンジルー2ーエチルー5ーメチルイミダゾール、2フェニルー4メチルー5ーヒドロキシメチルイミダゾール、2ーフェニル4、5ージヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。また、エポキシ化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、ブロム化ビスフェノールA等のグルシジルエーテル型エポキシ樹脂、ダイマー酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。マイクロカプセル型イミダゾール誘導体エポキシ化合物硬化剤は、好ましくは、エポキシ樹脂100重量部に対して1〜200重量部である。さらに好ましくは、1〜150重量部である。
【0023】また、マイクロカプセル型硬化剤の粒径としては、平均粒子径で1〜10ミクロンが好ましい。それは、10ミクロンを超えるものが多いと異方導電性フィルムにした場合に、塗膜厚みムラを引き起こす。1ミクロン未満であると、マイクロカプセル型硬化剤の表面積が大きくなりすぎて保存安定性が悪くなる。また、銅合金粉末との粒子径が近いために、銅合金粉末同士の並びを粒子径の近いマイクロカプセル型硬化剤が阻害して絶縁低下を防止できる効果を有している。
【0024】硬化剤については、マイクロカプセル型の硬化剤以外にも、必要に応じて脂肪族アミン、芳香族アミン、カルボン酸無機物、チオール、アルコール、フェノール化合物、ホウソ化合物、無機酸、ヒドラジド、及びイミダゾールを加えても良い。本発明の異方導電性組成物及びフィルムは、エポキシ樹脂以外にも、リペアー性能や塗工性、タック性の調整のためにエポキシ以外の熱硬化性、熱可塑性樹脂を加えることが好ましい。例えば、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルゴム、SBR、NBR、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール、ウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド、ポリイミド、フェノール樹脂、メラミン、グアナミン、シアノアクリレートや、カルボキシル基ヒドロキシル基、ビニル基、アミノ基、エポキシ基等の官能基含有物のゴムやエラストマー類がある。エポキシ以外のこれらの樹脂については、エポキシ樹脂100重量部に対して、300重量部まで加えても構わない。中でも、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルゴム、SBR、NBR、ウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂などが好ましい。特にエポキシ樹脂100重量部に対して、1〜250重量部が好ましい。
【0025】また、本発明の異方導電性組成物を塗布する場合には、必要に応じて適当な溶剤を用いることができる。この場合には、マイクロカプセル型硬化剤にダメージを与えない物が好ましい。例えば、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルアセテート、ジオキサンなどの芳香族炭化水素、エーテル系、ケトン系、エステル系などが良い。
【0026】本発明の異方導電性組成物の製造法としては、先ず銅合金粉末とエポキシ樹脂及び必要に応じてエポキシ以外の熱可塑性性あるいは熱硬化性樹脂、必要に応じて溶剤を所定量計測してプラネタリーミキサー、ノンバブリングニーダー、三本ロール、羽根付き攪拌機、ボールミルなどの公知の混合機にて混合して、銅合金粉末が均一に分散されている混合物を作製する。
【0027】こうして得られた異方導電性組成物の粘度は、1000cpsから20万cps程度の用途に応じた粘度が好ましい。このままで、接続基板上の電極や端子上にディスペンサーやスクリーン印刷等で塗布して用いることもできる。また、フィルム状すなわち異方導電性フィルムを作製する場合には、異方導電性組成物をブレード、ダイコーター等の公知の塗布方法で絶縁性フィルムなどのベースフィルム上に塗布する。塗布され溶剤を含む物は乾燥する。異方導電性フィルムの厚みとしては、5〜500ミクロン程度であり、幅は特にしてはなく、接続する場合にスリッテイングして用いることができ、例えば幅0.2〜200mm程度の物でリール巻したものとかが良い。リールはプラスチック製が取り扱い易さに優れ好ましく、また、リール巻くもフィルムとしては、数m巻から1000m程度までは巻ズレやフィルムの変形が起こらずに作製できる。リールはガイド付きの物が好ましい。本発明の異方導電性フィルムは、好ましくはフィルムの少なくとも一方に絶縁性のフィルム(ここではベースフィルムと呼ぶ)を有しているのが保存性や接続時の作業性が良くなり好ましい。この時のベースフィルムとしては、異方導電性組成物の塗布膜の下地層として用いる物であり、リール等に巻いて用い場合に機械的な強度が得られるフィルムが良い。PET、テフロン、ポリイミド、、ポリエステル、ポリアミド、アルミナやちっかアルミナ等の無機フィルムや、異方導電性組成物との粘着性のコントロールのためにこれらのベースフィルムに酸化チタン、シリコーン樹脂処理、アルキッド樹脂処理などの処理を施したフィルムが好ましい。ベースフィルムの厚みとしては、1〜300ミクロン程度のものを用いるのが好ましい。こうしてベースフィルムに塗布されたものは2層の異方導電性フィルムと呼ぶが、必要に応じてカバーフィルム(すなわちベースフィルムとは反対側を異方導電性組成物を挟み込む)を用いることができる。この場合には、ベースフィルムより粘着性が低い物が好ましい。これもベースフィルムに用いることができるPET、テフロン、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、無機フィルムやこれらにシリコーン樹脂処理、アルキッド樹脂処理、酸化チタン処理を施したものの組み合わせで作製することができる。このカバーフィルムを用いる場合を3層構造という。ベースフィルム、必要に応じてカバーフィルムを用いてフィルム状に形成された異方導電性組成物を異方導電性フィルムと呼ぶ。使用する際には、カバーフィルムとベースフィルムを剥がして接続に用いる。
【0028】異方導電性組成物の使用方法としては、以下のとおりである。異方導電性組成物をそのまま用いる場合には、ディスペンサーやスクリーン印刷を用いて塗布する。この場合には、硬化時に溶剤などの揮発があるとボイド発生の原因になるために無溶剤タイプが好ましい。電極上の塗布された異方導電性組成物を挟み込むように被接続基板上の電極あるいはLSIチップ電極(バンプ)をアライメントして被接続基板あるいLSIチップ上からツールで加熱、加圧してエポキシを硬化する。この時、電極間に位置する導電粉末のみが変形をうけて電極間方向のみに導通が得られる。隣接電極間同士では絶縁性が維持される。
【0029】異方導電性フィルムの場合には、カバーフィルムのあるものは、先ずカバーフィルムを剥がして接続基板上の電極上に異方導電性組成物のタック性を利用して貼り合わせる。この時、貼り合わせ時に、剥がれない程度に適度に加圧、加熱して仮圧着しておく。さらに、ベースフィルムを剥がして、異方導電性組成物のみが接続基板上に貼りつけられている状態にする。被接続基板あるいはLSIチップの電極をアライメントして接続基板上の電極と向かい合わせになるようにして異方導電性組成物を挟み込むようにしてトールで押し当てる。この時、加圧、加熱してエポキシを硬化し、導電粒子の変形により向かい合う電極間同士で導通を得る。隣接する電極間同士は電気的導通を有さない。
【0030】本発明の異方導電性組成物あるいは異方導電性フィルムは、加圧時の圧力が低圧でも導電粒子を変形させ、電極間での高導電性を得ることができる。圧力は、2kg/cm2 から数百kg/cm2 程度の圧力で接続できる利点がある。好ましくは、5kg/cm2 から500kg/cm2 である。また、加熱温度は、80〜220℃の範囲での接続ができる。また、加熱時間は、数秒から数十秒の時間でできる。これは、本発明で用いる導電粒子の熱伝導性が良いために、組成物のエポキシ樹脂への熱導体としての役割をできる。そのため、短時間で作製でき生産性に優れる点が良い。
【0031】こうして、接続基板と被接続基板あるいはLSIチップとの電気的接続が異方導電性組成物あるいはフィルムを介して達成できる。接続基板としては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッサンスディスプレイ、プリント基板、ビルドアップ基板(絶縁層、導体回路層を交互に積み上げて得られる多層基板で、感光性樹脂なども用いることができる)、低温焼成基板などの電気的配線が施されている基板などを用いることができる。また、被接続基板あるいは被接続チップ部品としては、フレキシブルあるいはリジッドなプリント基板、コンデンサー、抵抗器、LSIチップ、コイルや、LSIチップが既に接続されているフレキシブル基板(TCP;テープキャリヤーパッケージ)、QFP、DIP、SOPなどのLSIパッケージなどの接続に用いることができる。
【0032】接続基板あるいは被接続基板の材質は特に制限はなく、例えば、ポリイミド、ガラスエポキシ、紙フェノール、ポリエステル、ガラス、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、熱硬化型ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ガラスポリイミド、アルミナ、ちっかアルミナ、テトラフルオロエチレン、ポリフェニレンテレフタレート、BTレジン、ポリアミド、感光性エポキシアクリレート、低温焼成セラミックス等に基板を用いることができる。
【0033】接続基板あるいは被接続基板上に形成されている接続用電極の導体は特に制限はなく、ITO(インジウム−スズ−酸化物)、IO(インジウム酸化物)、銅、銀、銀銅合金、銀パラジウム、金、白金、ニッケル、アルミニウム、銀白金、スズ鉛はんだ、スズ銀半田、すず、クロム、ニッケル銅合金や、これらの導体に金メッキ、スズメッキ、ニッケルメッキ、スズ鉛半田メッキ、クロムなどのメッキや蒸着、電着を施した導体などである。
【0034】被接続のチップ部品としては、コンデンサー、抵抗値、コイル、LSIチップ、QFP、SOP、DIPなどを用いることができるが、接続電極としては、銀、銀パラジウム、アルミニウム、銅、銀銅合金、白金、金、アルミニウム、ニッケル銅合金、ステンレスなどや、これらに、すず、半田、ニッケル、金などのメッキや蒸着、電着したものを用いることができ、LSIチップなどの場合にはバンプを用いても接続できる。バンプは、メッキや金ワイヤーボンデイング、ハンダボール、ニッケルボール、銅ボールなどを形成されている物でも構わない。
【0035】LSIチップを直接ガラス基板やプリント基板上に実装する場合をCOG(チップオングラス)、COB(チップオンボード)、COF(チップオンフィルム)と呼んでいるが、この場合にも接続媒体として本発明の異方導電性組成物あるいはフィルムを用いることができる。本発明の異方導電性フィルムあるいは組成物は、銅合金粉末表面に絶縁性樹脂でコートされている銅合金粉末を含んでいるためにファインピッチで且つ高電圧がかかる場合は特に安定した絶縁性が確保される。また、銅合金粉末は熱伝導性が良好であるために、加圧加熱時に接続に寄与する銅合金粉末の表面にコートされている絶縁性樹脂が溶融し速やかに除去できるため、生産性にも優れる。
【0036】そのため、10〜200ミクロンピッチのファインピッチ、さらには、10〜50ミクロンの超ファインピッチでの接続が可能である。当然、幅広いピッチでの接続にも応用できる。また、さらには、電極間に数十Vの電圧や100V以上の電圧が印可されても隣接電極間での充分な絶縁性が維持できるものである。当然、接続時には、本発明の異方導電性組成物あるいは異方導電性フィルムは、導電性が非常に優れ、ファインピッチでの接続でも導通低下が少なく高電流用途100mA以上の用途などにも充分な威力を発揮できる。また、高電流を流す用途では、電気的に発生する熱を逃がす能力もある。すなわち異方導電性組成物あるいはフィルム中に存在する銅合金粉末が熱伝導が良く、この粉末を伝って基板側へ放熱する作用も有している。
【0037】基板上の導体及び電極は、メッキ法、エッチング法、導電ペースト硬化、導電ペースト焼結、導体ボール、メッキ、蒸着、電着、スパッタリングなどにより作製された物で良い。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に本発明の異方導電性組成物あるいは異方導電性フィルムの実施例を示す。
【0039】
【実施例】表1に本発明で用いる銅合金粉末の作製例を示す。先ず、所定量の銅と銀の粒子を黒鉛るつぼに入れ、高周波誘導加熱を用いて不活性ガス雰囲気中で加熱溶解する。溶解後、不活性ガス雰囲気中ヘリウムまたは窒素中へ噴出し、同時に高速の不活性ガスを融液に対して噴出して急冷凝固して微粉末を作製する。さらに、気流分級機にて所定の大きさにカットした。得られた銅合金粉末は球状に近い形状をしており、平均組成及び表面組成、平均粒子径、粒子径分布、含有酸素量は、前記記載の方法で測定した。
【0040】さらに、ハイブリダイゼーションシステムに銅合金粉末100重量部に対してポリフッ化ビニリデン1〜30重量部入れて、90℃で20分間処理した。こうして得られた銅合金粉末の表面の絶縁性樹脂層の厚さをSEM観察により測定した(厚さはコートされている表面の最大と最小値の平均値とした)。この時の厚さも表1に示す。
【0041】表1で得られた本発明で用いる銅合金粉末に混合して用いる有機バインダー(エポキシ樹脂、エポキシ以外の樹脂)を表2に示す。また、エポキシ樹脂と同時に用いるマイクロカプセル型イミダゾール誘導体エポキシ化合物からなる硬化剤を表3に示す。表1、表2、表3に示される銅合金粉末及び有機バインダー及びマイクロカプセル型硬化剤を混合してなる異方導電性組成物及び異方導電性フィルムを表4、表5に示す。異方導電性フィルムは、表中に記載のベースフィルム及びカバーフィルムを用いて、塗工幅100mm、17ミクロン厚さでダイコータ−で50m塗工したものである。塗工性は、1m長さの塗膜以内に凝集物が5個以上ある場合を×、1〜4個までを△、0個を○とした。また、異方導電性組成物及びフィルムの保存安定性評価は、25℃で放置した時のタック性を評価して、初期値の0.4〜0.6にタック性が低下したものは△とした。それ以下は×とし、0.6を超える場合は○とした。
【0042】表4、表5に示される異方導電性組成物及びフィルムを用いて接続される接続体(接続基板と被接続基板あるいは被接続チップ)の特性を、表6の評価例に示す。本発明の異方導電性組成物及び異方導電性フィルムについては以下の表6の評価例に示されるような接続、被接続基板、電極、ピッチで、接続抵抗、環境試験、絶縁性試験、基板密着性、リペアー性を検討した。異方導電性組成物は、スクリーン印刷にて接続基板導体上に2mm幅で約17ミクロンの厚さで印刷した。異方導電性組成物のフィルム(異方導電性フィルム)の場合には、塗膜を幅2mmでスリッテイングして、プラスチックリール上に巻き取り、リールより接合に必要な長さを引き出し、カバーフィルムを外した後、接続基板上導体を覆うように仮付けし、ベースフィルムを外した後、さらに、CCDカメラにて被接続基板あるいは被接続チップ(LSI等)を電極同士が向かい合うようにアライメントして、ツールで加圧、加熱して接合した。接続時の圧力は20kg/cm2 、温度は170℃ 10秒で行った。
【0043】接続抵抗は、4端子法で測定し、基板上の各端子の接続抵抗を補正して求めた。環境試験は、ー55〜125℃ 各30分での3000サイクル試験、及び高湿度放置(60℃ 90%RH)4000時間を行って初期接続抵抗値に対してどちらも抵抗変化率が10%以下を○とし、10%を超えて100%未満を△、100%を超える場合を×とした。
【0044】本発明の異方導電性組成物の特徴である耐電圧絶縁性試験は、60℃ 90%RH1000時間後に250V、1秒のパルス電圧を50回印可した後の隣接電極同士での絶縁抵抗を測定し、1012オーム以上を絶縁性が良好○であるとした。1012オーム未満108オーム以上を△、108オーム未満を×とした。リペアー性は、接続基板を機械的に剥がし、電極あるいは端子上の残存物をアセトンをしみ込ませた綿棒で繰り返し拭き取り、拭き取り回数が100回以下で残存物が電極上よりとれる場合を○とした。完全な拭き取りが100回を超える場合を×とした。
【0045】密着強度については、機械的なピール剥がし強度が500gf以上を○とし、それ以下を×とした。最大許容電流値は、1Aまで印可直流電圧と電流値とが、直線関係にある場合を最大電流値が良好○であるとした。1A以下で直線性から外れるものを×とした。測定は、定電圧電流計(ケンウッド製)を用いて行い、LSIチップなどの場合は、バンプ側を短絡させて行い、基板と基板との接続はそのまま行った。
【0046】
【比較例】表7、8、9、10に比較例の異方導電性組成物及びフィルムを示す。表11に表7、8、9、10の比較例の異方導電性組成物及びフィルムの評価結果を示す。評価方法は実施例と同じである。
【0047】
【表1】


【0048】
【表2】


【0049】
【表3】


【0050】
【表4】


【0051】
【表5】


【0052】
【表6】


【0053】
【表7】


【0054】
【表8】


【0055】
【表9】


【0056】
【表10】


【0057】
【表11】


【0058】
【発明の効果】本発明の異方導電性組成物及びフィルムは以下の点に優れた効果を有する。
1.銀を少量含有し、且つ銅合金粉末表面の銀濃度が平均の銀濃度より高いために、接続抵抗値が低く、ファインピッチ接続でも低抵抗が得られ、且つ耐環境性(超ファインピッチ接続での高湿度放置、ヒートサイクル)での接続信頼性に優れる。
2.粒径分布を有しており、且つ平均粒子径に近い粒子が多いために、塗工時のチキソ性に適し、接続時に有効に働く粒子が多い。
3.粉末表面の銅成分は或程度の量の酸素を含有しているために、絶縁性樹脂コート時に銅合金粉末との濡れ性が良く、そのためコートが粉末表面全体にかかりやすい。
4.絶縁性樹脂でコートされているために、ファインピッチでの耐電圧絶縁性に優れる。
5.銅合金粉末が絶縁性樹脂でコートされているために、加熱時の熱が粉末に伝わりやすく、接続に寄与する粉末のコートされている絶縁性樹脂が短時間で溶融除去しやすく、短時間接続が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記(1)、(2)の特徴を有する平均粒子径2〜15ミクロンの銅合金粉末1重量部に対して0.5〜200重量部のエポキシ樹脂、且つエポキシ樹脂100重量部に対して硬化剤としてマイクロカプセル型のイミダゾール誘導体エポキシ化合物5〜250重量部を含有してなる異方導電性組成物。
(1)一般式AgX Cu1-X (0.001≦x≦0.6、xは原子比)で表され、且つ粉末表面の銀濃度が平均の銀濃度より高い(2)粉末表面に、0.01〜1ミクロンの厚さの絶縁性樹脂がコートされている
【請求項2】 エポキシ樹脂100重量部に対して、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルゴム、SBR、NBR、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ウレタン樹脂より選ばれた1種以上を1〜250重量部含有してなる請求項1記載の異方導電性組成物。
【請求項3】 銅合金粉末の粒度分布において、平均粒子径±2ミクロン以内の粉末が30〜100体積%、含有酸素量が1〜10000ppmであることを特徴とする請求項1または2記載の異方導電性組成物。
【請求項4】 マイクロカプセル型イミダゾール誘導体エポキシ化合物の平均粒子径が1〜10ミクロンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の異方導電性組成物。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の異方導電性組成物をフィルム状としたことを特徴とする異方導電性フィルム。
【請求項6】 請求項5記載の異方導電性フィルムが少なくとも片面には絶縁性フィルムを有してなる異方導電性フィルム。