説明

異物侵入防止設備

【課題】自動式コンベヤにより搬入物を外部の非防虫管理区域から施設内の防虫管理区域に搬入する際に、虫やごみ等の異物が防虫管理区域内に入ることを確実に防止し得るようにする。
【解決手段】非防虫管理区域1側に入口部Aが形成され、且つ、防虫管理区域2側に出口部Eが形成され、しかも、入口部A及び出口部Eに開閉可能なシャッタ7,31が配置されたパスボックス5内に、エアカーテンを形成して非防虫管理区域1から虫やごみ等の異物が侵入するのを防止すると共に、搬入物Mに付着している虫やごみ等の異物を前記エアカーテンの空気12により除去するための前段エアカーテン部Bと、エアシャワーにより前段エアカーテン部Bから侵入した虫やごみ等の異物を捕捉するためのエアシャワー部Cと、エアシャワー部Cで捕捉された虫やごみ等の異物をエアカーテンにより遮断して防虫管理区域2へ侵入するのを防止するための後段エアカーテン部Dとを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は異物侵入防止設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
製薬や食品の関連施設において、段ボール箱等の搬入物を外部の非防虫管理区域から施設内の防虫管理区域に搬入する際には、従来は、搬入物を搬入口から外部と同様、非防虫管理区域である搬入室へ搬入して山積みしておき、この山積みされた搬入物の外表面を一つ一つ刷毛や布を用いて払うことにより、その外表面に付着している虫やごみ(以下、虫やごみ等の異物という)を除去し、防虫バリアである扉を開いて、搬入物を人手により防虫管理区域へ搬入していた。
【0003】
しかし、斯かる従来手段では、雨の日も一部の搬入物は外へ山積みされているため、虫やごみ等の異物は搬入物の外表面に付着し易く、しかも、数百個もある搬入物を人手により防虫管理区域へ搬入するため、作業に手間が掛かるうえ、防虫バリアである扉を開くことにより防虫バリアは崩れ、虫やごみ等の異物は搬入物と共に防虫区画に侵入するという問題があった。
【0004】
そこで、近年においては、虫やごみ等の異物が付着した状態で搬入物が防虫管理区域内に搬入されることを防止すると共に効率良く作業を行なうため、自動式コンベヤを備えたトンネル状のパスボックスに単一のエアシャワー又はエアカーテンを設け、自動式コンベヤによる搬入物のパスボックス内における搬送中にエアシャワーにより搬入物に付着している虫やごみ等の異物を除去したり、エアカーテンにより虫やごみ等の異物が防虫管理区域に侵入するのを防止するか、或は、搬入口にエアカーテンを設けて虫やごみ等の異物が防虫管理区域に侵入するのを防止するようにしている。
【0005】
なお、汚染区域から清潔区域に搬送物を搬送する装置としては特許文献1がある。特許文献1では、クリーンルームと梱包室との間を断熱パネル等の壁で仕切り、この壁に貫通口を開け、食品をクリーンルームから梱包室へ進行させるトンネル状の搬送域を設け、搬送域のコンベヤ等の搬送面上に複数の開閉扉を設置し、コンベア間に遮蔽物を介設し、クリーンルームの密閉性を高めるようにしている。
【特許文献1】特開2000−109215号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の装置のうち自動式コンベヤを備えたパスボックスにエアシャワーを設けたものでは、搬入物の表面に付着した虫やごみ等の異物はエアシャワーにより除去することはできても、外部からの飛来虫の侵入防止はほとんど期待できなかった。
【0007】
又、自動式コンベヤを備えたパスボックスにエアカーテンを設けたもの、或は、搬入口にエアカーテンを設けたものでは、気流は上方から下方へ向けての一方向のみに流すか、又は、左右の両サイドから中央への二方向へ流すかしているため、飛来虫の侵入防止はできても、搬入物の付着している昆虫やごみ等の異物を除去することはできず、従って、昆虫やごみ等の異物は、搬入開始部で刷毛や布を用いて除去する必要があった。
【0008】
更に、従来装置はエアシャワー或はエアカーテンの何れか一方を設けているだけであるため、防虫バリアを構築するには不十分であった。
【0009】
本発明は、斯かる実情に鑑み、自動式コンベヤにより搬入物を外部の非防虫管理区域から施設内の防虫管理区域に搬入する際に、虫やごみ等の異物が防虫管理区域内に入ることを確実に防止し得るようにした異物侵入防止設備を提供することを目的としてなしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の異物侵入防止設備は、非防虫管理区域側に入口部が形成され、且つ、防虫管理区域側に出口部が形成され、しかも、前記入口部及び出口部に開閉可能な戸体が配置されたパスボックス内に、エアカーテンを形成して前記非防虫管理区域から虫やごみ等の異物が侵入するのを防止すると共に、搬入物に付着している虫やごみ等の異物を前記エアカーテンの空気により除去するための前段エアカーテン部と、エアシャワーにより前記前段エアカーテン部から侵入した虫やごみ等の異物を捕捉するためのエアシャワー部と、該エアシャワー部で捕捉された虫やごみ等の異物をエアカーテンにより遮断して前記防虫管理区域へ侵入するのを防止するための後段エアカーテン部とを設けたものである。
【0011】
請求項2の異物侵入防止設備は、前段エアカーテン部のエアカーテンは上方から下方へ流れる空気及び下方から上方へ流れる空気並びに左右両側から中心側へ流れる空気により構成されている。
【0012】
請求項3の異物侵入防止設備においては、搬入物は非防虫管理区域から防虫管理区域まで、パスボックス内を通して設置した駆動搬送装置により搬送し得るように構成されている。
【0013】
請求項4の異物侵入防止設備においては、前段エアカーテン部でエアカーテンを形成する空気は、非防虫管理区域へ排出し得るよう構成されている。
【0014】
請求項5の異物侵入防止設備は、エアシャワー部で空気に捕捉されて搬送されてきた虫やごみ等の異物を捕捉するためのフィルタ手段を備えたものである。
【0015】
請求項6の異物侵入防止設備は、後段エアカーテンで空気に捕捉されて搬送されてきた虫やごみ等の異物を捕捉するためのフィルタ手段を備えたものである。
【0016】
請求項7の異物侵入防止設備においては、後段エアカーテン部は陽圧となるよう構成されている。
【0017】
請求項8の異物侵入防止設備においては、後段エアカーテン部でエアカーテンを形成してパスボックス内を通過した空気の一部は、非防虫管理区域へ排出し得るよう構成されている。
【発明の効果】
【0018】
本発明の請求項1〜8記載の異物侵入防止設備によれば、搬入物を外部の非防虫管理区域から防虫管理区域に搬入する際に、虫やごみ等の異物が防虫管理区域内に侵入することを確実に防止することができるうえ、搬入物の搬入作業を能率良く迅速に行なうことができる、という優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図1は本発明の異物侵入防止設備の実施の形態の一例を示す縦断側面図、図2は図1のII方向矢視図、図3は図1のIII方向矢視図、図4は図1のIV方向矢視図、図5は図1のV方向矢視図、図6は図1の異物侵入防止設備を模式化して示す縦断側面図、図7は非防虫管理区域から防虫管理区域へ搬入物を搬入する際に、図6の各エリアを断面にして示す作業手順を示す模式図である。
【0020】
図中、1は搬入物Mが搬入されて一時的に保管される搬入室である施設内の非防虫管理区域、2は施設内の防虫管理区域、3は非防虫管理区域1と防虫管理区域2とを繋ぐように非防虫管理区域1と防虫管理区域2との間に設置された異物侵入防止設備である。異物侵入防止設備3はケーシング4とケーシング4内にその長手方向全長に亘り設置された略トンネル状のパスボックス5とを備えており、非防虫管理区域1内所定位置からパスボックス5を通り防虫管理区域2内所定位置までには、段ボール箱等の搬入物Mを搬送するための駆動ローラコンベヤ6が敷設されている。
【0021】
異物侵入防止設備3のケーシング4及びパスボックス5の部分は、搬入物Mの進行方向上流側から下流側に向けて、入口部Aと、前段エアカーテン部Bと、エアシャワー部Cと、後段エアカーテン部Dと、出口部Eとに分かれている。
【0022】
入口部Aは、装置停止時に搬入口を遮断し、虫やごみ等の異物がパスボックス5内に侵入するのを防止するための領域で、上下に開閉可能な気密性の高いシャッタ7が設けられている。
【0023】
前段エアカーテン部Bは、非防虫管理区域1から虫やごみ等の異物が侵入するのを防止すると共に、搬入物Mに付着している虫やごみ等の異物を吹払うエアカーテンを形成するための領域で、パスボックス5の上下、左右から30m/S以上の流速でパスボックス5内中心部に向けて空気を吹出し得るよう、パスボックス5の周囲には、スリット型の空気吹出し口8が形成されている。
【0024】
又、前段エアカーテン部Bはケーシング4内に配置された高性能フィルタ9及び送風機10を備えている。而して、送風機10により吸引されて非防虫管理区域1側の入口部Aに設けた空気取入れ口11からケーシング4内に取込まれた空気12は、高性能フィルタ9で虫やごみ等の異物を捕捉されたうえ、送風機10により加圧されて前段エアカーテン部Bのパスボックス5外部に形成された空間部4bに導入され、空間部4bから上部及び下部並びに左右の空気吹出し口8を経てパスボックス5内へ吹出し得るようになっている。
【0025】
このため、吹出された空気12によりパスボックス5内の前段エアカーテン部Bには、エアカーテンが形成され、非防虫管理区域1から虫やごみ等の異物がパスボックス5内に侵入するのが防止されると共に、エアカーテンを形成する空気12によりパスボックス5内を搬送されている搬入物Mに付着している虫やごみ等の異物を吹払い得るようになっている。
【0026】
更に、パスボックス5内に吹込まれた空気12は、パスボックス5から非防虫管理区域1への循環気流を形成するようになっている。
【0027】
エアシャワー部Cは、前段エアカーテン部Bを突破した虫やごみ等の異物を捕捉するためのエアシャワーを形成するための領域で、パスボックス5の上部、左右からパスボックス5内に25m/S以上の流速で空気を吹出し得るよう、パスボックス5の上部及び左右に夫々複数の空気吹出しノズル13が設けられており、パスボックス5内の上部隅部には、非防虫管理区域1から前段エアカーテン部Bを経て虫が侵入するのを防止するための防虫用蛍光灯14が設置されている。
【0028】
又、エアシャワー部Cはケーシング4内に配置されたプレフィルタ15及び高性能フィルタ16並びに送風機17を備えている。而して、パスボックス5下部の開口部18から流出して送風機17により吸引された空気19は、プレフィルタ15及び高性能フィルタ16で虫やごみ等の異物を捕捉されたうえ、送風機17により加圧されてエアシャワー部Cのパスボックス5外部に形成された空間部4cに導入され、空間部4cから上部及び左右の複数の空気吹出しノズル13を経てパスボックス5内のエアシャワー部Cへ吹出し得るようになっている。
【0029】
このため、吹出された空気19によりパスボックス5内のエアシャワー部Cにはエアシャワーが形成され、エアシャワーにより前段エアカーテン部Bから侵入した虫やごみ等の異物を捕捉するようになっている。
【0030】
更に、パスボックス5内に吹込まれた空気19は再びパスボックス5下部の開口部18から流出してプレフィルタ15側へ流れ、循環気流を形成するようになっている。
【0031】
後段エアカーテン部Dはエアシャワー部Cから防虫管理区域2へ侵入しようとする虫やごみ等の異物を遮断するためのエアカーテンを形成するための領域で、パスボックス5の上部からパスボックス5内に35m/S以上の流速でパスボックス5内に空気を吹出し得るよう、パスボックス5の上部にスリット型の空気吹出し口20が形成されており、パスボックス5の下部には、パスボックス5内に吹込まれた空気をパスボックス5から排出するためのスリット型の空気吸込み口21及び開口部22が設けられている。
【0032】
又、後段エアカーテン部Dはケーシング4内に配置されたプレフィルタ23及び高性能フィルタ24並びに送風機25を備えており、送風機25により吸引されてパスボックス5下部の空気吸込み口21及び開口部22から流出した空気26は、プレフィルタ23及び高性能フィルタ24で虫やごみ等の異物を捕捉されたうえ、送風機25により加圧されて後段エアカーテン部Dのパスボックス5外部に形成された空間部4dに導入され、空間部4dから上部の空気吹出し口20を経てパスボックス5内の後段エアカーテン部Dへ吹出し得るようになっている。
【0033】
このため、吹出された空気26によりパスボックス5内の後段エアカーテン部Dには、プッシュプル型のエアカーテンが形成され、エアシャワー部Cからの虫やごみ等の異物が後段エアカーテン部Dから防虫管理区域2に侵入するのを防止し得るようになっている。
【0034】
更に、後段エアカーテン部Dはケーシング4内に送風機27を備えており、送風機27により吸引されて非防虫管理区域1側の入口部Aに設けた空気取入れ口28からケーシング4内に取込まれた空気29は、高性能フィルタ30で虫やごみ等の異物を捕捉されたうえ、送風機27により加圧されて後段エアカーテン部Dのパスボックス5外部に形成された空間部4dに導入され、空気26に合流して空気26と共に空気吹出し口20からパスボックス5内へ吹込まれ、パスボックス5下部の空気吸込み口21及び開口部22を通り流出して循環気流が形成されるようになっている。
【0035】
更に又、開口部22から流出した空気の一部はケーシング4内を通って、非防虫管理区域1側への循環気流を形成し得るようになっている。
【0036】
上述のように、後段エアカーテン部Dにおいてパスボックス5内に送風機27により空気29を供給するのは、パスボックス5内から下部の空気吸込み口21及び開口部22を経て空気26が送風機25へ吸引される際に、パスボックス5内を陽圧にすることにより、パスボックス5内が負圧になるのを防止して防虫管理区域2が負圧にならないようにし、以って、パスボックス5内と防虫管理区域2側との差圧により虫やごみ等の異物が防虫管理区域2側へ侵入するのを防止するためである。
【0037】
出口部Eは、装置停止時に搬出口を遮断し、虫やごみ等の異物がパスボックス5内から防虫管理区域2内に侵入するのを防止するための領域で、上下に開閉可能な気密性の高いシャッタ31が設けられている。なお、高性能フィルタ9,16,24,30は例えばHEPAフィルタが用いられる。
【0038】
次に、上記図示例の作動を説明する。
非防虫管理区域1から防虫管理区域2へ段ボール箱等の搬入物Mを搬入する際には、各送風機10,17,25,27を駆動すると共に駆動ローラコンベヤ6を駆動し、異物侵入防止設備3の入口部Aのシャッタ7及び出口部Eのシャッタ31を開ける。
【0039】
而して、作業員は、非防虫管理区域1側において搬入物Mを駆動ローラコンベヤ6へ搭載すると、搬入物Mは駆動ローラコンベヤ6により搬送されつつ、入口部Aから異物侵入防止設備3のパスボックス5内へ送給されて前段エアカーテン部Bへ達する。
【0040】
前段エアカーテン部Bにおいては、非防虫管理区域1側から空気取入れ口11を介してケーシング4内に取込まれた空気12は、高性能フィルタ9で虫やごみ等の異物を捕捉された後各送風機10に吸引され、加圧されてケーシング4内の空間部4bへ送給され、空気吹出し口8からパスボックス5内の下方及び上方並びに左右中心側へ向けて吹出される。
【0041】
このため、吹出された空気12によりパスボックス5の前段エアカーテン部Bにはエアカーテンが形成されて、非防虫管理区域1側から虫やごみ等の異物がパスボックス5内に侵入するのを防止されると共に、空気12は駆動ローラコンベヤ6により搬送されている搬入物Mに吹付けられて、搬入物Mに付着している虫やごみ等の異物が吹払われる。吹払われた虫やごみ等の異物は、空気12に同伴されて非防虫管理区域1側へ排出される。
【0042】
前段エアカーテン部Bで虫やごみ等の異物を捕捉された搬入物Mはパスボックス5内を搬送されてエアシャワー部Cに達する。而して、エアシャワー部Cにおいては、パスボックス5下部の開口部18から流出した空気19は循環気流として、プレフィルタ15及び高性能フィルタ16で虫やごみ等の異物を捕捉され、送風機17に吸引され加圧されて、ケーシング4内の空間部4cへ送給され、上部及び左右の空気吹出しノズル13からパスボックス5内へ吹出された空気19によりエアシャワーが形成され、エアシャワーにより前段エアカーテン部Bから侵入した虫やごみ等の異物が捕捉される。又、防虫用蛍光灯14により虫がエアシャワー部Cへ侵入することを防止される。
【0043】
エアシャワー部Cを通過した搬入物Mは搬送されて後段エアカーテン部Dに達する。而して、後段エアカーテン部Dにおいては、パスボックス5下部の開口部22から流出した空気26は循環気流として、プレフィルタ23及び高性能フィルタ24で虫やごみ等の異物を捕捉され、送風機25に吸引され加圧されて、ケーシング4内の空間部4dへ送給され、上部の空気吹出し口20から吹出された空気26により後段エアカーテン部Dのパスボックス5内においてプッシュプル型のエアカーテンが形成される。従って、後段エアカーテン部Dにおいては、エアカーテンにより虫やごみ等の異物が遮断される。
【0044】
又、同時に非防虫管理区域1側の空気取入れ口28から取込まれた空気29は高性能フィルタ30で虫やごみ等の異物を捕捉されて送風機27に吸引され加圧されてケーシング4内の空間部4dへ送給され、循環気流である空気26と同伴されて、空気吹出し口20からパスボックス5内へ吹込まれ、空気吸込み口21から開口部22を経てプレフィルタ23側へ循環する。この際、開口部22から流出した空気の一部はケーシング4内を経て非防虫管理区域1側へ循環気流として送出される。
【0045】
このため、空気吸込み口21の部分は陽圧に保持される結果、防虫管理区域2は負圧にならず、従って、パスボックス5側から防虫管理区域2側へ空気が流入せず、虫やごみ等の異物はエアカーテンにより確実に遮断される。その結果、外部から防虫管理区域2への虫やごみ等の異物の侵入は確実に防止される。
【0046】
本図示例によれば、搬入物Mを外部の非防虫管理区域1から施設内の防虫管理区域2に搬入する際に、虫やごみ等の異物が防虫管理区域2内に入ることを確実に防止することができるうえ、搬入物Mの搬入作業を能率良く迅速に行なうことができる。
【0047】
なお、本発明の異物侵入防止設備は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の異物侵入防止設備の実施の形態の一例を示す縦断側面図である。
【図2】図1のII方向矢視図である。
【図3】図1のIII方向矢視図である。
【図4】図1のIV方向矢視図である。
【図5】図1のV方向矢視図である。
【図6】図1の異物侵入防止設備を模式化して示す縦断側面図である。
【図7】非防虫管理区域から防虫管理区域へ搬入物を搬入する際に、図6の各エリアを断面にして示す工程の模式図である。
【符号の説明】
【0049】
1 非防虫管理区域
2 防虫管理区域
3 異物侵入防止設備
5 パスボックス
6 駆動ローラコンベヤ(駆動搬送装置)
7 シャッタ(戸体)
9 高性能フィルタ(フィルタ手段)
12 空気
15 プレフィルタ(フィルタ手段)
16 高性能フィルタ(フィルタ手段)
23 プレフィルタ(フィルタ手段)
24 高性能フィルタ(フィルタ手段)
26 空気
29 空気
31 シャッタ(戸体)
A 入口部
B 前段エアカーテン部
C エアシャワー部
D 後段エアカーテン部
E 出口部
M 搬入物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非防虫管理区域側に入口部が形成され、且つ、防虫管理区域側に出口部が形成され、しかも、前記入口部及び出口部に開閉可能な戸体が配置されたパスボックス内に、エアカーテンを形成して前記非防虫管理区域から虫やごみ等の異物が侵入するのを防止すると共に、搬入物に付着している虫やごみ等の異物を前記エアカーテンの空気により除去するための前段エアカーテン部と、エアシャワーにより前記前段エアカーテン部から侵入した虫やごみ等の異物を捕捉するためのエアシャワー部と、該エアシャワー部で捕捉された虫やごみ等の異物をエアカーテンにより遮断して前記防虫管理区域へ侵入するのを防止するための後段エアカーテン部とを設けたことを特徴とする異物侵入防止設備。
【請求項2】
前段エアカーテン部のエアカーテンは上方から下方へ流れる空気及び下方から上方へ流れる空気並びに左右両側から中心側へ流れる空気により構成されている請求項1記載の異物侵入防止設備。
【請求項3】
搬入物は非防虫管理区域から防虫管理区域まで、パスボックス内を通して設置した駆動搬送装置により搬送し得るように構成した請求項1又は2記載の異物侵入防止設備。
【請求項4】
前段エアカーテン部でエアカーテンを形成する空気は、非防虫管理区域へ排出し得るよう構成した請求項1乃至3の何れかに記載の異物侵入防止設備。
【請求項5】
エアシャワー部で空気に捕捉されて搬送されてきた虫やごみ等の異物を捕捉するためのフィルタ手段を備えた請求項1乃至4の何れかに記載の異物侵入防止設備。
【請求項6】
後段エアカーテンで空気に捕捉されて搬送されてきた虫やごみ等の異物を捕捉するためのフィルタ手段を備えた請求項1乃至5の何れかに記載の異物侵入防止設備。
【請求項7】
後段エアカーテン部は陽圧となるよう構成した請求項1乃至6の何れかに記載の異物侵入防止設備。
【請求項8】
後段エアカーテン部でエアカーテンを形成してパスボックス内を通過した空気の一部は、非防虫管理区域へ排出し得るよう構成した請求項1乃至7の何れかに記載の異物侵入防止設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−22993(P2006−22993A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−200184(P2004−200184)
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(000001834)三機工業株式会社 (316)
【出願人】(000193047)進和テック株式会社 (36)
【出願人】(390040888)日本エアー・フィルター株式会社 (45)