説明

畳表および畳表を使用した畳

【課題】好みの装飾材を、好みの形状に装着した畳表および畳表を使用した畳を提供する。
【解決手段】縁取り材6に縁取りされた装飾材3を、畳表2に装着した状態で構成される畳表および畳表を使用した畳。上記装飾材は畳表の表面に好みの装飾材で、好みの形状で、好みの位置に装着できる。また畳表を使用した畳1を複数使用する場合、装飾材が組み合わされ、ひとつの装飾とすることができる。これにより絵のような、さまざまなデザインの畳部屋をつくることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装飾性を付加した畳表および畳表を使用した畳に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の畳の装飾性は、畳縁の柄を変える、または畳表の織り方を変えるなどの工夫しかなかったが、畳表の代わりに布などを全面に施すことで装飾性を付加するという試みがなされており、例えば特許文献1は、畳表の代わりに布などを全面に施す技術が出願されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1の技術では、ただ単に畳表の代わりに布を畳の全面に施すだけであり、装飾効果が少ない。さらに特許文献1の畳は畳表を使用しないので、本来の畳としての機能を失ってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−100382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それゆえに、畳本来の機能を失わずに好みの装飾材を、好みの形状に装着した畳表および畳表を使用した畳を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、畳表の表面に装飾材を装着することができる。その結果、装飾材と装飾材の形状の変更が可能な装飾性を有する畳表および畳表を使用した畳を提供することができる。
【0007】
装飾材となる素材に端がほつれないように縁取り材で縁取りする。これにより自由な直線、または曲線の装飾材をつくることができる。その装飾材を畳表に装着させることにより自由に装飾材の位置が決めることができ、装飾性を付加することができる。
【0008】
本発明の畳表を畳に使用する場合、畳の芯となる畳床は、従来の畳床と同様にわら材を使用できる。あるいは、木質繊維や木材チップを圧縮加工した材料や発砲スチロール等の弾性材を使用することができる。更に、わら材と発砲スチロール材、木質繊維材と発砲スチロール材のように、異なる材料を積層した芯材も使用できる。
【0009】
なお畳のサイズは通常は長方形また正方形であるが、本発明の畳表を使用した畳は、大小または形状によらず、三角、多角形、円型、楕円形などの複雑な形状にも装飾材を装着することができる。
【0010】
畳表に装着する装飾材は、木綿布、麻布、化学繊維の織物、皮革、不織布等の種々の素材を使用することができる。
【0011】
装飾材を縁取る縁取り材は、木綿布、麻布、化学繊維の織物、皮革、不織布等の種々の素材を使用することができる。
【0012】
なお、本発明の畳を複数備え、複数の畳を組み合わせることで夫々の装飾材が組み合わされ、ひとつの装飾とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明の効果として畳本来の機能を失わせる事なく、好みの装飾材を、好みの形状に畳表に装着することができ、畳表および畳表を使用した畳に装飾性を付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態の畳の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態の畳の構成を示す断面図である。
【図3】図1の畳の使用方法を示す説明図である。
【図4】図1の畳の使用方法を示す説明図である。
【図5】図1の畳の使用方法を示す説明図である。
【図6】図1の畳の使用方法を示す説明図である。
【図7】図1の畳の使用方法を示す説明図である。
【図8】図1の畳の使用方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
【0016】
図1において、本発明の畳表を使用した畳1は、装飾材3を装着した状態で構成されている。装飾材3は好みの形状に裁断された状態で、縁取り材6により縁取りされる。畳表2に縁取りされた装飾材3を縫着、または接着する。
【0017】
装飾材が装着された畳表を畳に使用するには、従来の畳表のように畳床5に縫着して、畳縁7を縫着すればよい。
【0018】
装飾材の形状加工も容易に行えるので、従来の畳にはない装飾品として、畳部屋を装飾することができる。
【0019】
例えば、図5ならば、動物の絵の装飾材を装着することにより、子ども部屋に合う畳を提供できる。図7は四畳半の縁付き畳だが、花模様の装飾材を装着することにより華やかな畳部屋が演出できる。
【0020】
図8は四畳半の縁無し畳の半畳敷きだが、本発明の畳表を畳に使用することにより、絵のようにデザインすることができる。また、居住者の好みや年齢等に合致した雰囲気の畳部屋にすることができる。
【0021】
なお、装飾材にクッション材を加工する事が容易なため、弾力性のあるクッション材を加工することにより、任意で適度なクッション性を持たせる事ができる。これにより柔らかな足触りが得ることができる。
【0022】
なお、蛍光塗料の塗布してある装飾材を畳表に装着することにより、暗闇でも光り、部屋の間取りを把握できる。これにより、深夜の地震の際に素早く行動がとることができる。
【0023】
なお、タバコの焼け焦げ、擦り傷、もしくは切り傷による損傷を装飾材で覆い隠す事ができる。これにより今まで補修できなかったほどの損傷を覆い隠し、装飾性を付加できる。
【0024】
なお、装飾材にマジックテープ(登録商標)を使用すると、装飾材を容易に交換することができる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明の畳表は、従来の畳あるいは茣蓙としての用途のみならず、鞄や財布などの表面材として利用することができる。
【符号の説明】
【0026】
1 畳
2 畳表
3 装飾材
6 縁取り材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
畳表の表面に、縁取り材で縁取りされた装飾材を装着した状態で構成されたことを特徴とする畳表。

【請求項2】
畳表の表面に、縁取り材で縁取りされた装飾材を装着した状態で構成されたことを特徴とする畳表を使用した畳。

【請求項3】
請求項2に記載の畳を複数備え、前記複数の畳を組み合わせることで夫々の装飾材が組み合わされ、ひとつの装飾となることを特徴とする畳。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−261215(P2010−261215A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−112628(P2009−112628)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【出願人】(309016348)
【Fターム(参考)】