説明

病理検査室用脱臭システム

【課題】汚染空気の拡散を防止して法定管理濃度をクリアでき、しかも換気量を単純に増大させることなく効率的に換気できる病理検査室用脱臭システムを提供することにある。
【解決手段】病理検査作業用のテーブル平面11が通気性を有して吸引によって作業空間の汚染空気を排出可能に設けられた吸引テーブル10と、吸引テーブル10に第1の通気路21を介して接続されて汚染空気を吸引する送風機20と、送風機20に第2の通気路31を介して接続されてホルムアルデヒドを含む汚染物質を除去する第1の脱臭装置30と、第1の脱臭装置30に第3通気路41を介して接続されて病理検査室の天井42からその室内43へ開口して設けられ、浄化された空気を病理検査室内へ戻す天井の吹出口40と、第1の脱臭装置30とは別の方式による脱臭機能を有して第3の通気路41中などに接続される第2の脱臭装置50とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病理検査室に用いられる主にホルムアルデヒドを除去するハイブリッド型の脱臭システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、病院の病理検査室では、給気用送風機と排気用送風機とを利用して部屋全体の換気量を一定以上に高めることによって換気を行っている。しかしながら、そのような換気方法では、例えばホルムアルデヒドの拡散を適切に防止できず、ホルムアルデヒドの最近の法定管理濃度をクリアすることが難しい状況になっている。
【0003】
これに対しては、換気量をさらに増やして、汚染空気を排出させる対策が考えられる。しかしながら、換気量を増やすことは、温度調整された室内空気を室外へ大量に排出することになり、熱エネルギーが無駄に消費されることになる。また、大型の送風機等の新たな設備を必要として、それらの設置コストが膨大となる。
【0004】
病理検査室用脱臭システムに関連する先行技術としては、被処置物が載置される台部を有し、該台部上の汚染空気を吸引して脱臭する脱臭装置を備え、前記台部の上方に下降空気流を発生させる送風機が設置され、前記台部の両側部に、前記下降空気流によって供給された空気を取り込んで前記脱臭装置へ送るべく、吸入口が設けられた脱臭装置付処置台が本出願人によって提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、これは、個々の脱臭装置付処置台に関するもので、排気を要する複数の装置が設置された病理検査室の脱臭システムとして提案されているものではない。
【0005】
また、エアカーテンの機能を用い、槽の液界面から発生する有害ガスを効果的に排気することができるガス処理装置が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、これは、個々のガス処理装置に関するもので、排気を要する複数の装置が設置された病理検査室の脱臭システムとして提案されているものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−239408号公報(図8、9)
【特許文献2】特開平08−1124号公報(第1頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
病理検査室用脱臭システムに関して解決しようとする問題点は、従来のシステムでは汚染空気の拡散を適切に防止できず、汚染空気の最近の法定管理濃度をクリアすることが難しく、換気量を単純に増大させた場合は設備及び運転のためのコストが嵩むという点にある。
そこで本発明の目的は、汚染空気の拡散を防止して法定管理濃度をクリアでき、しかも換気量を単純に増大させることなく効率的に換気できる病理検査室用脱臭システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明にかかる病理検査室用脱臭システムの一形態によれば、病理検査作業用のテーブル平面が通気性を有して吸引によって作業空間の汚染空気を排出可能に設けられた吸引テーブルと、該吸引テーブルに第1の通気路を介して接続されて汚染空気を吸引する送風機と、該送風機に第2の通気路を介して接続されてホルムアルデヒドを含む汚染物質を除去する第1の脱臭装置と、該第1の脱臭装置に第3の通気路を介して接続されて病理検査室の天井から該室内へ開口して設けられ、浄化された空気を病理検査室内へ戻す天井の吹出口と、前記第1の脱臭装置とは別の方式による脱臭機能を有して前記第3の通気路中又は外気を連通する外気取入れ通気路中に接続される第2の脱臭装置とを具備する。
【0009】
また、本発明にかかる病理検査室用脱臭システムの一形態によれば、水槽と、該水槽の上面において空気を奥上部の吐出口及び手前下部の吐出口の二方向から対向するように吐出させるエアカーテン機構と、前記水槽と前記奥上部の吐出口との間で且つ奥部に開口して汚染空気を排出可能に設けられた排出口とを備える流し台が、前記第1の通路を介して前記送風機に接続されていることを特徴とすることができる。
【0010】
また、本発明にかかる病理検査室用脱臭システムの一形態によれば、前記第1の脱臭装置が吸着作用又は酸化触媒作用による脱臭効果を利用したものであり、前記第2の脱臭装置が酸素クラスターイオン作用による脱臭効果を利用したものであることを特徴とすることができる。
【0011】
また、本発明にかかる病理検査室用脱臭システムの一形態によれば、前記吸引テーブルには、奥部に前側面がテーブル平面上の汚染空気を吸引可能に、通気性を有する奥部吸引口が設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる病理検査室用脱臭システムの一形態によれば、前記吸引テーブルには、前記テーブル平面がパンチングメタルによって設けられ、内部に整流板が配されることで均一な通気性を有することを特徴とすることができる。
【0012】
また、本発明にかかる病理検査室用脱臭システムの一形態によれば、前記吸引テーブルが、解剖作業を行う処置台であって、前記テーブル平面のうち周囲部が通気性を有して吸引によって作業空間の汚染空気を排出可能に設けられ、該処置台の周縁に空気の流れを規制する仕切板が内側へ傾斜可能に設けられていることを特徴とすることができる。
【0013】
また、本発明にかかる病理検査室用脱臭システムの一形態によれば、前記処置台のテーブル平面の周囲部が、通気路となるように溝状に設けられている溝状部に、上面が通気性を有して前記処置台の周縁部に位置する辺部に前記仕切板が蝶番で取り付けられて設けられている周囲ユニットが嵌め置かれていることで構成されていることを特徴とすることができる。
【0014】
また、本発明にかかる病理検査室用脱臭システムの一形態によれば、前記溝状部の底面に汚染空気を排出するための開口が複数設けられると共に、該開口の周縁には立上げ部が設けられ、該立上げ部に上から嵌るようにして前記開口を覆うように形成されると共に天面が塞がれて周壁に通気性を有することで水切り用に設けられたキャップを備えることを特徴とすることができる。
【0015】
また、本発明にかかる病理検査室用脱臭システムの一形態によれば、前記処置台の下部に、前記複数の開口から接続管を介して汚染空気が合流されるように合流チャンバーが設けられ、該合流チャンバーが前記第1の通気路に接続されていることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の病理検査室用脱臭システムによれば、汚染空気の拡散を防止して法定管理濃度をクリアでき、しかも換気量を単純に増大させることなく効率的に換気できるという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る病理検査室用脱臭システムの形態例を示す説明図である。
【図2】本発明に係る病理検査室用脱臭システムの他の形態例を示す説明図である。
【図3】天井の吹出口の形態例を示す断面図及び平面図である。
【図4】本発明に係る吸引テーブルの他の形態例を示す斜視図である。
【図5】図4の形態例で周囲ユニットとキャップを外した状態の平面図である。
【図6】図4の形態例の詳細を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の病理検査室用脱臭システムに係る最良の形態例を添付図面と共に詳細に説明する。
図1は本発明に係る病理検査室用脱臭システムを示す説明図である。図2は図1に類似する病理検査室用脱臭システムの他の形態例を示す説明図である。
【0019】
10は吸引テーブルであり、少なくとも複数が設けられている。この吸引テーブル10は、病理検査作業用のテーブル平面11が実質的に均一な通気性を有して吸引によって作業空間の汚染空気を排出可能に設けられている。
テーブル平面11の下側は、所要の容量の空気室12になっており、テーブル平面11の各部分で均一な流速で汚染空気を吸引できるように整流機構が内蔵されている。
【0020】
20は送風機であり、吸引テーブル10に第1の通気路21を介して接続されて汚染空気を吸引する。この第1の通気路21は、複数の吸引テーブル10等に接続されるようにダクトが分岐された複数の分岐ダクト22を備えている。これによれば、送風機20によって、複数の吸引テーブル10等について汚染空気を集中させて効率よく吸引できるシステムになっている。
また、各分岐ダクト22には、各吸引テーブル10等の吸引空気の風量をバランスよくするために、風量調整用のダンパー23が取付けられている。
【0021】
30は第1の脱臭装置であり、送風機20に第2の通気路31を介して接続されてホルムアルデヒドを含む汚染物質を除去する。これによれば、病理検査室で最も発生しやすくホルムアルデヒドを高い効率で吸着するか、分解することによって除去して汚染空気を清浄化することができる。
【0022】
40は天井の吹出口であり、第1の脱臭装置30に第3の通気路41を介して接続されて病理検査室の天井42からその室内43へ開口して設けられ、浄化された空気を病理検査室内43へ戻すように設けられている。
【0023】
これによれば、室内空気を適切に循環することができ、外部へ排気する場合に比較して冷暖房による空気調整用エネルギーの損失を低減できる。
また、天井42から吸引テーブル10等の吸引部(テーブル平面11等)に向かう一方的な下降流になって、汚染空気が拡散することを防止できる。従って、より効率的に作業空間の環境が劣悪化することを防止でき、室内空気の清浄化を促進することができる。
【0024】
50は第2の脱臭装置であり、第1の脱臭装置30とは別の方式による脱臭機能を有して第3の通気路41中(図1参照)又は外気を連通する外気取入れ通気路51中(図2参照)に接続されている。
このように二つの脱臭装置30、50による二段階の脱臭によって、脱臭効率をより効率的に高めることができ、作業空間をクリーンな環境に維持できる。
【0025】
60は流し台であり、水槽61と、その水槽61の上面において空気を奥上部の吐出口62及び手前下部の吐出口63の二方向から対向するように吐出させるエアカーテン機構と、水槽61と奥上部の吐出口62との間で且つ奥部に開口して汚染空気を排出可能に設けられた排出口65とを備える。この流し台60は、吸引テーブル10と同様に、分岐ダクト22を含む第1の通路21を介して排気用の送風機20に接続されている。
【0026】
これによれば、奥上部の吐出口62から斜め下方へ放出される空気と、手前下部の吐出口63から斜め上方へ放出される空気の合流部の空気を排出口65から吸引除去できる。
この作用によって、流し台60から発生する汚染ガスを、室内43に拡散させることなく、好適に吸引除去することができる。
【0027】
また、本形態例では、第1の脱臭装置30が、吸着作用又は酸化触媒作用による脱臭効果を利用したものである。そして、第2の脱臭装置50が酸素クラスターイオン作用による脱臭効果を利用したものである。
なお、酸素クラスターイオンによる脱臭作用とは、酸素クラスターイオンが汚染物質を包み込んで分解する効果によるものであり、汚染空間へ放出することで、その汚染空気を適切に清浄化できる効果がある。従って、フィルタによる捕捉とは異なって、汚染空気を特定の通気路を通過させることを要しない。
【0028】
この構成によれば、第1の脱臭装置30は高濃度の化学汚染物質を浄化・除去するものであり、第2の脱臭装置50はより低濃度の化学汚染物質を浄化・除去するものになっている。これによれば、酸素クラスターイオン作用による脱臭効果を、より効果的に発揮させることができ、全体の清浄効率を適切に向上させることができる。
【0029】
また、吸引テーブル10には、奥部に前側面がテーブル平面11上の汚染空気を吸引可能に、通気性を有する奥部吸引口15が設けられている(図2参照)。
これによれば、吸引テーブル10のテーブル平面11上に拡散された汚染雰囲気を好適に除去・排出できる。
【0030】
また、吸引テーブル10には、テーブル平面11がパンチングメタルによって設けられ、内部(空気室12)に整流板が配されることで均一な通気性を有する。
なお、このテーブル平面11には、パンチングメタルの他にも、整流作用がある均一で適切な開口率を有する網などのメッシュ状の材料を用いてもよい。
【0031】
また、図2に示すように、70は収納ボックスであり、上面に開閉扉が設けられていると共に、奥部吸引口15が設けられている。これによれば、収納ボックス70が開かれたとときに、内部の汚染空気を拡散しないように奥部吸引口15から排気・除去できる。
また、11Aはテーブル平面の他の形態例であり、周囲が枠状に囲まれており、作業空間が窪んだ状態に形成されている。これにより、水平方向へ移動する汚染空気の流れを阻止して拡散を防止することができる。
【0032】
次に、本発明に用いることができる天井の吹出口40の形態例について、図3に基づいて説明する。図3(a)は天井の吹出口40の断面図であり、図3(b)は天井の吹出口40の底面図である。
本形態例の天井の吹出口40によれば、天井42に設置される拡径されたボディ45内に、水平方向の整流板47と、上下方向の整流板48とが設けられている。整流板47はドーナツ状に形成されており、整流板48は同心円の帯状に形成されている。なお、46は接続管部であり、通気路41、51に接続される管路になっている。また、49は閉塞板になっている。
【0033】
この天井の吹出口40によれば、空気を吹出口から直接下方に吹き出すのではなく、水平方向の整流板47及び閉塞板49によって放射状に水平方向へ広げた後、整流板48に倣わせて下方へ吹き出すことができる。これによって、天井の吹出口40から排出される下降気流を、より低速化及び均一化させることができる。例えば、下方への吹き出し気流の流速を0.5m/sec以下の低速にすることができ、吹き出し気流による悪影響を無くすことができる。
【0034】
次に、図4〜6に基づいて、本発明に係る吸引テーブルの他の形態例を説明する。
この吸引テーブルは、解剖作業を行う処置台80の形態例である。この処置台80のテーブル平面81のうち周囲部81aが通気性を有して吸引によって作業空間の汚染空気を排出可能に設けられ、処置台80の周縁に空気の流れを規制する仕切板90が内側へ傾斜可能に設けられている。
【0035】
これによれば、起立した仕切板90によって空間を区画できるため、作業空間の汚染空気を効率よく排出でき、作業室の環境を良好に保つことができる。また、仕切板90が、内側へ傾斜可能に設けられているため、作業の邪魔になることを回避できる。この仕切板90は、複数が幅を区切って並べられた状態に配設されており、作業者が作業をする位置で部分的に内側へ傾斜させて用いることができる。このように必要な部分だけについて仕切板90を傾斜させればよいため、汚染空気の排出効率を低下させることなく作業性を向上できる。
【0036】
また、本形態例では、処置台80のテーブル平面81の周囲部81aが、通気路となるように溝状に設けられている溝状部85に、上面88aが通気性を有して処置台80の周縁部に位置する辺部88bに仕切板90が蝶番91で取り付けられて設けられている周囲ユニット88が嵌め置かれていることで構成されている。この周囲ユニット88は、具体的には例えば図6に示すように、断面コの字状の本体の一方の折り曲げ角部に仕切板90を蝶番91によって装着することで構成できる。
これによれば、通気性のある周囲部81aを、保守管理がし易い合理的な形態に好適に設けることができる。
【0037】
また、図6に示すような形態によれば、仕切板90の下部が上面88aに当接する位置まで、その仕切板90が傾斜できるが、それ以上は屈曲できない形状になっている。つまり、仕切板90が上面88aに重なり合うまでは傾斜しない構造であり、汚染空気を常に好適に排出できる形態になっている。
さらに、本形態例の蝶番91はブレーキ機能を備えるものが採用されており、仕切板90が任意の角度で保持でき、作業者にとって使い易い構造になっている。
【0038】
また、溝状部85の底面85aに汚染空気を排出するための開口86が複数設けられると共に、その開口86の周縁には立上げ部86aが設けられ、その立上げ部86aに上から嵌るようにして開口86を覆うように形成されると共に天面87aが塞がれて周壁87bに通気性を有することで水切り用に設けられたキャップ87を備える。なお、底面85aの適宜な位置に水を排出できるドレン口(図示せず)を設ければよい。また、キャップ87の下部には内側に曲げられた折り曲げ部があり、これによって、キャップ87が開口86の中心に位置されるように好適に案内される。
この構造によれば、汚染空気が均等に吸引される整流効果があると共に、水気を好適に切ることができるため、装置の保守管理性と耐久性を向上させることができる。
【0039】
さらに、処置台80の下部に、複数の開口86から接続管82を介して汚染空気が合流されるように合流チャンバー83が設けられ、その合流チャンバー83が第1の通気路21に接続されている。
これによれば、処置台80の下部の空間を好適に利用して汚染空気を排出できる通気路をコンパクトに好適に構成できる。
【0040】
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
【符号の説明】
【0041】
10 吸引テーブル
11 テーブル平面
15 奥部吸引口
20 送風機
21 第1の通気路
30 第1の脱臭装置
31 第2の通気路
40 天井の吹出口
41 第3の通気路
42 天井
43 室内
50 第2の脱臭装置
51 外気取入れ通気路
60 流し台
61 水槽
62 奥上部の吐出口
63 手前下部の吐出口
65 排出口
80 処置台
81 テーブル平面
81a 周囲部
82 接続管
83 合流チャンバー
85 溝状部
85a 底面
86 開口
86a 立上げ部
87 キャップ
87a 天面
87b 周壁
88 周囲ユニット
88a 上面
88b 辺部
90 仕切板
91 蝶番

【特許請求の範囲】
【請求項1】
病理検査作業用のテーブル平面が通気性を有して吸引によって作業空間の汚染空気を排出可能に設けられた吸引テーブルと、
該吸引テーブルに第1の通気路を介して接続されて汚染空気を吸引する送風機と、
該送風機に第2の通気路を介して接続されてホルムアルデヒドを含む汚染物質を除去する第1の脱臭装置と、
該第1の脱臭装置に第3の通気路を介して接続されて病理検査室の天井から該室内へ開口して設けられ、浄化された空気を病理検査室内へ戻す天井の吹出口と、
前記第1の脱臭装置とは別の方式による脱臭機能を有して前記第3の通気路中又は外気を連通する外気取入れ通気路中に接続される第2の脱臭装置とを具備することを特徴とする病理検査室用脱臭システム。
【請求項2】
水槽と、該水槽の上面において空気を奥上部の吐出口及び手前下部の吐出口の二方向から対向するように吐出させるエアカーテン機構と、前記水槽と前記奥上部の吐出口との間で且つ奥部に開口して汚染空気を排出可能に設けられた排出口とを備える流し台が、前記第1の通路を介して前記送風機に接続されていることを特徴とする請求項1記載の病理検査室用脱臭システム。
【請求項3】
前記第1の脱臭装置が吸着作用又は酸化触媒作用による脱臭効果を利用したものであり、前記第2の脱臭装置が酸素クラスターイオン作用による脱臭効果を利用したものであることを特徴とする請求項1又は2記載の病理検査室用脱臭システム。
【請求項4】
前記吸引テーブルには、奥部に前側面がテーブル平面上の汚染空気を吸引可能に、通気性を有する奥部吸引口が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の病理検査室用脱臭システム。
【請求項5】
前記吸引テーブルには、前記テーブル平面がパンチングメタルによって設けられ、内部に整流板が配されることで均一な通気性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の病理検査室用脱臭システム。
【請求項6】
前記吸引テーブルが、解剖作業を行う処置台であって、前記テーブル平面のうち周囲部が通気性を有して吸引によって作業空間の汚染空気を排出可能に設けられ、該処置台の周縁に空気の流れを規制する仕切板が内側へ傾斜可能に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の病理検査室用脱臭システム。
【請求項7】
前記処置台のテーブル平面の周囲部が、通気路となるように溝状に設けられている溝状部に、上面が通気性を有して前記処置台の周縁部に位置する辺部に前記仕切板が蝶番で取り付けられて設けられている周囲ユニットが嵌め置かれていることで構成されていることを特徴とする請求項6記載の病理検査室用脱臭システム。
【請求項8】
前記溝状部の底面に汚染空気を排出するための開口が複数設けられると共に、該開口の周縁には立上げ部が設けられ、
該立上げ部に上から嵌るようにして前記開口を覆うように形成されると共に天面が塞がれて周壁に通気性を有することで水切り用に設けられたキャップを備えることを特徴とする請求項7記載の病理検査室用脱臭システム。
【請求項9】
前記処置台の下部に、前記複数の開口から接続管を介して汚染空気が合流されるように合流チャンバーが設けられ、該合流チャンバーが前記第1の通気路に接続されていることを特徴とする請求項8記載の病理検査室用脱臭システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−279679(P2010−279679A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−1667(P2010−1667)
【出願日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(501484138)株式会社山岸工業 (7)
【出願人】(597139620)株式会社カルモア (4)
【出願人】(507328335)株式会社ゲンダイプラント (6)
【Fターム(参考)】