説明

発光ユニットの二次元配列を備えた画像投射器

本発明は、スクリーンに画像を提供する方法に、及び、画像投射デバイスに関する。画像投射デバイス(10)は、各々少なくとも二つの発光ユニットを有する、発光ユニットの少なくとも二つのラインを含む配列に提供された、少なくとも一つの、発光ユニットの第一の組み(12)、及び、各々の発光ユニットが、スクリーンにおける一つの方向に整列された少なくとも二つの画素を含むラインを含むタイルを提供するように、スクリーン(16)における投射の前に、各々の発光ユニットからの光を変位させるように配置される光変位ユニット(36)を含む。発光ユニットは、好ましくは、LEDであり、且つ、この方式では、適度に小さい空間に収容することができる効率的な表示装置又は投射器が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、スクリーンに画像を投射する分野に、より詳しくは、スクリーンに画像を提供する方法及びデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの現行のタイプが、かさ高いもの、高価なもの、又は効率の悪いもののいずれかであるので、表示装置の領域内で、改善された表示装置についての不断の調査がある。
【0003】
LCD(液晶ディスプレイ)のようないくつかのタイプの表示装置は、連続的なランプ源及びシャッターを伴う技術を有するが、ここで、光は、常に発生させられる。これは、効率的ではない。たとえ光が、後に減衰させられるとしても、LCDは、色を提供するために、しばしば、色フィルターを必要とするが、その色フィルターは、デバイスの効率を、それが、満足に作動するためにより多くのエネルギーを必要とするように、いっそう、より低下させる。
【0004】
別のタイプの表示装置は、画素の基準で必要とされるとき、光を発生させるのみである。このタイプのデバイスの一つの例は、CRT(陰極線管)である。しかしながら、このデバイスは、作動するために、真空を必要とし、従って、数ある中で、厚いガラスのエンベロープを要求する。
【0005】
他のタイプの表示装置は、プラズマディスプレイである。しかしながら、それらは、まだ非常に高価であると共に低い効率を有する。
【0006】
表示装置用の良好な特性を有する一つのタイプの光源は、LED(発光ダイオード)である。LEDは、それ自体、かなり小さいものであり、速い様式でスイッチを入れる及び切るように制御され得ると共に、また、高い効率で良好な色を提供する。もっともLEDには一つの欠点があり、それは、それらが、各LEDのまわりに大きいハウジングを必要とすることであり、そのことは、これまで、大きい広告掲示板及び巨大なスクリーンに限定されるLEDの使用に至らしめてきた。
【0007】
使用されるLEDの数を減少させるためのいくつかの試みが存在してきた。特許文献1は、赤色、緑色、及び青色のLEDの配列が、スクリーン上へ、回転するミラーを使用して、どのように走査されるかを示す。ここでその配列は、第一の変形例で、緑色のLEDの一つの列、赤色のLEDの一つの列、及び青色のLEDの一つの列を含む。そして、各列は、赤色、緑色、及び青色のダイオードの各組み合わせが、画素の一つの行を提供するように、ミラーを活用して走査される。この配列の第二の変形例において、各カラーLEDの二つの列があり、それらの列は、垂直方向に互いにわずかに変位させられ、ここでカラーの追加の列のLEDは、スクリーンの他の行ごとに光を提供する。第一の変形例は、列の長さのために、かさ高い。第二の変形例は、長さを二等分してあるが、しかし、まだかなり、かさ高い。これらの解決手段の両方は、LEDの配列が一次元であるという共通点がある。各LEDは、一つの行について全ての画素を提供する。これは、デバイスにおける行の走査が、一つの色の一つのLEDを使用することを意味する。また、使用されるミラーは、かなり大きいものでなければならず、それは、デバイスの費用を増す。また、特許文献1は、水平及び垂直の方向の両方で、スクリーンにわたって、各色に一つ、三つのLEDを走査するために、二つのミラーの使用を記載する。ここでは、配列は、全くない。ある方向に走査される大きい領域のために、画像は、歪曲させられることもある。また、ミラーを、速く回転させる必要があり、それは、成し遂げることが難しいかもしれない。
【0008】
このように、より小さくすることができる、且つ、投射された画像の歪曲が回避されると共に既存のデバイス及び方法におけるよりも低い、スクリーンにおいて光を変位させるための回転速度の使用を可能にするように、スクリーンに入射する光の小さい変位のみを必要とする、配列に対する要望がある。
【特許文献1】国際公開第01/29808号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、投射された画像の歪曲が、回避されるように、発光ユニットの二次元の小さい配列からスクリーンに入射する光のより小さい変位を提供することであり、その小さい変位は、例えば、より多くの小面を使用することによって、スクリーンに光を変位させるためにより低い回転速度の使用を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第一の態様によれば、この目的は、スクリーンに画像を提供する方法によって達成され、その方法は、
発光ユニットの少なくとも二つのラインを有する二次元の配列で提供される発光ユニットの第一の組みから光を放出するステップを含み、
各々のラインは、少なくとも二つの発光ユニットを含み、
その方法は、
スクリーンに前記の発光ユニットの第一の組みからの光を投射するステップ、及び
各々の発光ユニットが、スクリーンにおける一つの方向に整列されたラインにおける少なくとも二つの画素を含むスクリーンのタイルを提供するように、各々の発光ユニットからスクリーンに投射された光を変位させるステップ
を含む。
【0011】
本発明の第二の態様によれば、この目的は、また、
少なくとも二つの発光ユニットを有する、発光ユニットの少なくとも二つのラインを含む配列に提供された、発光ユニットの少なくとも一つの第一の組み、及び
各々の発光ユニットが、スクリーンにおける投射の前に、スクリーンにおける一つの方向に整列させられた少なくとも二つの画素を含むラインを含むタイルを提供するように、各々の光変位ユニットからの光を変位するように配置させられた光変位ユニット
を含む画像投射デバイスによって達成される。
【0012】
請求項3及び13は、垂直方向にもまた広がるタイルを提供することに向けられる。
【0013】
請求項5、12、及び16は、発光ユニットの配列からの光を変位させるための光透過媒体を提供することに向けられる。
【0014】
請求項14は、ラインからラインまでの等しい変位を提供することに向けられる。
【0015】
請求項17は、反射性の光透過媒体を提供することに向けられる。
【0016】
請求項6及び20は、縫合効果(stitching effect)を減少させることに向けられる。
【0017】
請求項18は、一つを超える色が使用される場合には、発光ユニットの配列のさらなる減少を可能にすることに向けられる。
【0018】
本発明は、同時に、限定された走査範囲を必要とするのみである、小さい大きさの画像表示デバイスを提供する利点を有する。これは、投射された画像の歪曲を限定すると共にスクリーンにおいて光を変位させるために、より低い回転速度の使用を可能にする。本発明は、有益な形状因子をさらに提供すると共に機械的手段以外の光を変位させる手段の使用を可能にする。
【0019】
このように、本発明の背後の一般的な思想は、スクリーンにおける投射用の発光ユニットの限定された大きさの二次元の配列を提供することであり、ここで、スクリーンに画素のタイルを提供するために、各々の発光ユニットからの光を、少なくとも一つの方向で変位させる。
【0020】
本発明のこれらの及び他の態様は、以後に記載した実施形態から明らかであり、且つ、それら実施形態を参照して解明されると思われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
今、本発明を、添付した図面を参照して、より詳細に説明することにする。
【0022】
本発明は、スクリーンにおける画像の提供に、より詳しくは、小さくしておく必要がある発光ユニットの配列を使用して、スクリーンに画素を提供することに関する。図1は、本発明によるスクリーンに画像を投射するためのデバイスを一般的に示す。そのデバイス16は、好ましくは、表示装置に、そして好ましくはテレビ受像機に、提供される。また、そのデバイスを、大きいスクリーンに画像を投射するように配置される、投射器に提供することができる。そのデバイス10は、発光ユニットの第一の組み12を含み、その発光ユニットは、好ましくは、二次元の配列又はマトリックスに提供されたLED(発光ダイオード)である。LEDは、一つの列における各々のLEDが各々の他の列における一つのLEDと整列されると共に一つの行における各々のLEDが各々の他の行における一つの他のLEDと整列されるように、行及び列に提供される。その配列12は、表示される画素の情報を提供するために、各々のLEDに、それらをオン及びオフにするための制御信号を提供するために配置される制御電子機器18に接続される。従って、その配列12は、光を発生させ、その光は、光変位ユニット14へ届く。光変位ユニット14は、その配列における全てのLEDから放出された光を変位させるための光変位ユニット14の位置の変化を提供するように配置される制御ユニット20に、接続される。光変位ユニット14を通過した後で、その配列12における全てのLEDからの光は、投射レンズの形態で提供された投射器ユニット16に投射され、その投射器ユニットは、スクリーン17に光を投射し、そのスクリーン17は、ユーザーによって投射器に提供された又は表示材料で作られた投射器のスクリーンであってもよく、テレビ受像機に又はおそらく大きいコンピューターデバイスに提供されたとき、LEDからの光を後側で受けると共に前側で情報を表示する。
【0023】
図2は、ある配列12に提供された少数のLEDを示す。ここで、三つのタイプのLED、すなわち、赤色を提供する第一のタイプ22、緑色を提供する第二のタイプ24、及び青色を提供する第三のタイプ26がある。第一のタイプ22の二つのLEDの間における距離は、破線を有する第一の箱28によって示され、第二のタイプ24の二つのLEDの間における距離は、実線を有する第二の箱30によって示され、且つ、第三のタイプ26の二つのLEDの間における距離は、点線を有する第三の箱32によって示される。第三の箱32は、それの全体が、図に示されてない。図面から明らかであるように、各々のLEDは、光を方向付けるためのハウジングによって覆われる。これらのハウジングは、かなり大きい。図1及び2における配列が、各々の色について一つのLEDを有し、且つ、各々のこのような三つの色の組み合わせが、スクリーンにおけるちょうど一つの画素に指定されたとすれば、表示デバイスは、非常に大きく且つかさ高くなるであろうし、且つ、テレビ受像機のようなデバイスにそれを含むことは、可能ではないであろう。そのデバイスが、たとえ三つの異なる色が使用されないとしても、すなわち、たとえそのデバイスが、黒色及び白色の又はグレースケールの画素を提供するもののみであったとしても、非常にかさ高くなることになることに留意すること。このように、使用されるLEDの数を限定する要望がある。本発明は、LEDの配列における一つのLEDに、水平及び垂直の方向の両方において画素のタイルを提供させることによって、この問題を解決する。
【0024】
図3は、多くのLEDからの光がスクリーン17にどのように投射されるかを示す。配列12は、ここでは、それが、三つの行及び三つの列で1から9まで数え上げられる9個のLEDのみを含むという点で、単純化され、ここでLED1−3は、第一の行に提供され、LED4−6は、第二の行に提供され、且つ、LED7−9は、第三の行に提供される。ここでLEDは、さらに、本発明のより良好な理解のために、一つの色のみを表す。図3に示す各々について二つの追加のLEDがあってもよいことは、十分に理解されるべきである。LEDは、元来、スクリーン17における第一の位置に投射され、その位置は、スクリーンの行1、3、及び5におけるボールドの数1−9によって示される。そして、各々のLEDからの光は、三つのステップで水平に変位させられ、それは、1、2、3、4、5、6、7、8、9を備えたスクリーンを示すと共に行1、3、及び5において、これらの行が完成されるように、三回繰り返される、図3の右の部分に示される。これは、LEDからの光を、元来の投射の後に、三回変位させることを意味する。しかしながら、LEDに表示される情報は、表示された数の各々が、ステップにおける画素を表すように、変動させられる。LEDの情報のこの変動は、図1に示す制御電子機器を使用することにより、問題となっているLEDのスイッチを適切にオン及びオフにすることによって達成される。これらの行1、3、及び5を走査してしまった後、全てのLEDからの光を、一つのステップで垂直に変位させ、右に対して最も遠い位置から開始する、すなわち行2、4、及び6におけるボールド体の数1−9であり、且つ、LEDからの光は、行2、4、及び6の画素を提供するために、上述したものと同じ方式で走査される。従って、各々のLEDは、図3に示されるLEDの番号4についてのどれか一つのタイル34に、光を提供する。ここで、LEDは、このように、四つの列及び二つの行における8個の画素について光を提供する。従って、その配列は、スクリーンの全ての画素について、情報を提供する。上述したスキームは、自動的に、全ての色について繰り返される。さらに、図3が、本発明を理解するための単なる例であることが、十分に理解されるべきである。その配列をより小さくすることができるように、水平及び垂直の両方に一つのLEDからより多くの画素を提供することが、しばしば望ましい。
【0025】
図4は、本発明による光変位ユニット14の一つの第一の好適な変形例を示す。図は、八角形の形状の且つ八個のセグメント38を有するホイール36を示す。LEDからの光は、ホイールの最上のセグメントに入射するように配置される。セグメント38は、光透過性の材料の形態で提供されると共に、個々のプリズムで作られ得る。ホイールは、回転するように作られ、且つ、回転の間に、セグメント38の表面に入射するLEDの組みからの光が、セグメントから射出する際に、変位させられる。二つの変数が、すなわち材料の厚さ及び角度が、ある一定の変位をなすために、利用可能である。これらの二つの設計の自由度で、ホイールが、例えばCRTのように、所望の走査の挙動を有するようにすることができる。垂直な方向は、セグメント38の幅Wによって決定される。図5は、この幅の変動の背後における原理を示す。角度αで入射する光は、異なる材料の定数のために、媒体を通じた方向を変化させる。材料が、水平の方向に異なる幅を有するとすれば、射出点は、異なる入射点に依存して、異なることになる。ここで、角度αが0であるとき、変位もまたゼロであることは、何も価値がない。表面に入射する光は、あるラインにおける全ての画素が提供されるように水平の距離を変動させることで、変位させられる。全てのセグメントは、水平な方向における変位が、全てのセグメントについて同じであるように、同じタイプの幅の変動を有する。また、その表面は、その表面に対してLEDからの光が入射するが、垂直な方向における光の方向に対して角度を付けられる。各々のセグメントは、入射光に対して異なる角度を有する。これは、入射の角度が各々セグメントについて異なることになることを意味する。従って、各々のセグメント38は、異なるシフトで光の光線を変位させる。この方式で、光の垂直な変位が、LEDについて異なる行の走査を保証するために、提供される。
【0026】
ホイール及び第一の配列の組み合わせを使用することによって、例えば、テレビ受像機に含ませることができる十分に小さい大きさの表示装置を得ることができる。透過性のホイールを使用することによって、デバイスの全体の寸法を、小さく保つことができ、それは、より小さいデバイスの提供さえも可能にする。
【0027】
図6は、本発明の別の変形例を示す。図は、各々の色についての三つの組みのLED40、42、44を示し、且つ各々は、スクリーンについての全ての画素を提供する。これらの三つの配列は、二色性の反射特性を有する、すなわち、異なる色の光について反射性である、透過反射性の(transflective)デバイス又は色再結合立方体46の三つの側に提供される。その立方体の一つの対角面は、その立方体の第一の側面に入射する第一の配列40からの赤色の光がその立方体の内部で反射されると共にその立方体の別の対角面がその立方体の第三の側面に入射する第三の配列44からの青色の光の反射を提供するように、反射を提供する。第二の側面に入射する第二の配列42からの光を、その立方体46を通じて透明に通過させる。この方式で、第一及び第三の配列40、44からの光を、それが、第二の配列42からの光と一致するように、その立方体の内部に反射させる。従って、全ての光は、第四の側面からその立方体を去る。そして、この光は、スクリーンにおける投射のために、光変位ユニットに提供される。この方式で、各々の配列を、より小さくあり得るか、又はより多くのLEDを使用することができると共に、このようにより小さい大きさの画像投射デバイスは、得ることが可能である。この配置のおかげで、一つの配列を、最初に記載された配列よりも三倍小さくすることができる。
【0028】
480×600画素を有するVGA(ビデオグラフィックアレイ)ディスプレイを提供するための配列の例を、垂直方向に48個の及び水平方向に60個のLEDを有する配列によって提供することができる。そして、その配列は、水平方向に類似の様式で走査され、ここでその走査は、行全体の1/10である必要がある。また、変位は、垂直に10個のステップで行われる。垂直方向に12個の及び水平方向に15個のLEDの配列を提供することによって、さらにデバイスの大きさを限定することさえも、可能である。そして、水平方向における配列の走査は、行全体の1/12であり、そして、垂直な走査は、40個のステップで遂げられる必要がある。LEDの数を減少させるとき、その走査の振幅を、そのデバイスの良好な性能を保証するために、上昇させる必要がある。
【0029】
LEDの最適な数は、数ある中で、単一のLEDの価格、所望の画像の明るさ、許容された走査の範囲、及び光学部品の大きさを含む、因子の数によって決定されることになる。
【0030】
図7は、本発明による方法のフローチャートを示し、その方法を、本発明がどのように作動するかを要約するために、このように使用することができる。LEDの二次元配列からの光が、放出される(ステップ52)。各々のLEDからの放出された光を、各々のLEDが水平及び垂直方向の両方で画素のタイルを提供する(ステップ54)ように、水平及び垂直方向の両方で変位させ、そこで、光は、スクリーンへ投射される(ステップ56)。
【0031】
さらに、本発明は、縫合効果を減少させる。二つの隣接するLEDのタイルの間のわずかな重なり合いを提供することによって、縫合効果が、減少させられる。隣接するタイルに近いLEDの光の強度は、映像処理によって元来の映像の内容の正弦波の形状の減衰の形態で提供される。また、隣接するタイルにおける画素についてのLEDからの光は、映像処理によってもまた元来の映像の内容の正弦波の形状の減衰の形態で、提供される。タイルの光は、元来の映像の内容が十分に復元されるように、重なり合うようにされる。今、タイルの小さい調整不良は、あまり可視のものではないことになり、且つ、縫合効果は、この方式で減少させられる。
【0032】
本発明を、多くの方式で変化させてもよく、それらの方式の少数を、図8から10までを参照して記載することにする。図8は、図5のホイールの変形例を示す。一つのホイールを有する代わりに、上で概略を述べた原理に従った光の垂直及び水平の変位を提供する水平及び垂直の軸まわりに回転する透過性の材料48及び50の二つの垂直なバーを提供することは、可能である。しかしながら、ホイール及びバーにおける透過性の材料を使用することは、いずれも、必ずしも必要ではないが、反射性の材料を使用することは、同じ程度に良好に可能である。図9は、透過性の材料の代わりに、ミラーが提供された八角形の形状を有するホイールの平面図である。各々のセグメントは、ここでは、垂直及び水平方向の両方で異なる入射角を提供する。一つの行が、セグメントの回転によって走査される。異なるセグメントは、LEDからの光に対して垂直方向において、異なって角度を付けられ、このように、同様に異なる行を提供する。図10は、ミラーを備えた別の代替品を示すが、ここで二つの回転するミラー62及び64は、垂直及び水平の走査を提供するために、使用される。ホイールが使用されるとすれば、それは、八個よりも多い又は少ない側面を有してもよい。八角形は、八個の行を提供する、五角形は、五個の行を提供するなどである。
【0033】
さらに、使用されるLEDの数を、多くの方式で変動させてもよく、このように、上述しておいたものよりも少ない又は多いタイルを、本発明によって使用することができる。さらに、本発明は、LEDに限定されないが、本発明を、発光ユニットの数を限定することが必要であるどんな場合においても、使用してもよい。
【0034】
本発明は、次の利点を有する。LEDの使用は、そのデバイスを、他のタイプのデバイスよりも効率的にする。さらに、限定された大きさの配列は、使用した変位を通じてスクリーンの画素の全てを提供する。二次元の配列が使用されるので、大きい一次元の配列の解決手段と比較して、投射器エンジンの良好な形状因子が得られる。各々のLEDは、水平及び垂直方向で限定された大きさのタイルを提供するので、発光ユニットの数が十分に大きいとすれば機械的な回転を使用することによる以外の変位を提供するための手段を使用することが、可能であるかもしれない。さらに、その立方体は、三つの異なる配列において異なる色のLEDの分離を可能にするが、その分離は、さらにもっとデバイスの大きさを減少させることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】スクリーンに画像を投射するための本発明によるデバイスの概略図である。
【図2】スクリーンに光を投射するための配列に提供されたLEDの第一の組みを示す。
【図3】スクリーンへ投射された、図1の配列におけるLEDからの光を概略的に示す。
【図4】光透過性ホイールの形態における光変位ユニットを概略的に示す。
【図5】図4におけるホイールの区画の第一の光変位特性を示す。
【図6】さらにより小さいデバイスを提供するためのLEDの第一の、第二の、及び第三の組みと一緒に透過反射性のユニットを示す。
【図7】本発明によるスクリーンに画像を提供する方法のフローチャートを示す。
【図8】図4のホイールの代替品としての二つの透過性ユニットを概略的に示す。
【図9】代替の反射性ホイールを示す。
【図10】反射性ホイールの代替品としての二つの反射性ユニットを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリーンに画像を提供する方法であって、
当該方法は、
発光ユニットの少なくとも二つのラインを有する二次元配列で提供される発光ユニットの第一の組みから光を放出するステップを含み、
各々のラインは、少なくとも二つの発光ユニットを含み、
当該方法は、
前記スクリーンに前記発光ユニットの第一の組みからの光を投射するステップ、及び
各々の発光ユニットが、前記スクリーンにおける一つの方向に整列させられたラインにおける少なくとも二つの画素を含む前記スクリーンのタイルを提供するように、各々の発光ユニットから前記スクリーンに投射された光を変位させるステップを含む方法。
【請求項2】
あるラインにおける各々のユニットは、全ての他のラインにおける別のユニットと整列させられ、
一つのラインの前記発光ユニットは、他のラインのユニットと異なる画素についての光を提供し、且つ、
各々のラインにおける前記発光ユニットの少なくとも二つは、前記スクリーンにおける別個の画素について光を提供するように整列させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ラインは、垂直であり、且つ
各々の発光ユニットからの光は、タイルの画素が、垂直に整列させられるように、垂直な方向に変位させられ、且つ
前記変位させるステップは、各々のタイルが、また、水平に整列させられた画素を含むように、水平方向における各々の発光ユニットから前記スクリーンに投射された光を変位させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記発光ユニットの第一の組みは、前記スクリーンの全ての画素について光を提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記変位させるステップは、透過媒体を通じて各々の発光ユニットの光を透過させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記変位させるステップは、ある組みにおける一つの発光ユニットのタイルが、前記組みにおける少なくとも一つの隣接する発光ユニットのタイルにわずかに重なり合うような方式で、行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも二つの発光ユニットを各々有する、発光ユニットの少なくとも二つのラインを含む配列に提供された、発光ユニットの少なくとも一つの第一の組み、及び
各々の発光ユニットが、スクリーンによる投射の前に、前記スクリーンにおける一つの方向に整列させられた少なくとも二つの画素を含むラインを含むタイルを提供するように、各々の発光ユニットからの光を変位させるように配置させられた光変位ユニット
を含む画像投射デバイス。
【請求項8】
あるラインの各々の発光ユニットは、全ての他のラインにおける別のユニットと整列させられ、
一つのラインの前記発光ユニットは、他のラインのユニットと異なる画素についての光を提供し、且つ、
各々のラインにおける前記発光ユニットの少なくとも二つは、前記スクリーンにおける別個の画素について光を提供するように配置される、請求項7に記載の画像投射デバイス。
【請求項9】
前記発光ユニットの第一の組みからの光が投射されるスクリーンをさらに含む、請求項7に記載の画像投射デバイス。
【請求項10】
前記発光ユニットの第一の組みは、前記スクリーンの全ての画素について光を提供する、請求項7に記載の画像投射デバイス。
【請求項11】
前記光変位ユニットは、前記スクリーンにおける第一の方向に整列させられる少なくとも二つの画素を有するタイルを提供するための第一の軸のまわりに回転可能である第一の媒体を含む、請求項7に記載の画像投射デバイス。
【請求項12】
請前記第一の媒体は、透過性であり、且つ、
前記光変位ユニットは、前記軸のまわりに回転可能である前記第一の媒体の多くのセグメントを含み、且つ
各々のセグメントは、前記第一の方向における発光ユニットの組みからの光を変位させるための変動する幅を有する、請求項11に記載の画像投射デバイス。
【請求項13】
前記光変位ユニットは、前記第一の媒体の多くのセグメントを含み、
各々のセグメントには、前記発光ユニットの組みからの光が、第二の方向において、前記第二の方向にもまた整列させられる画素を前記タイルに提供するための各々のセグメントによって、変位させられるように、前記発光ユニットに面すると共に発光ユニットの組みからの光について異なる入射角を提供する、第一の側面が提供される、請求項11に記載の画像投射デバイス。
【請求項14】
全ての前記セグメントは、同じ幅の変動を有する、請求項12に記載の画像投射デバイス。
【請求項15】
前記セグメントは、ホイールのまわりに提供されると共に前記光変位ユニットに多角形の形状を提供する多くのプリズムとして提供される、請求項12に記載の画像投射デバイス。
【請求項16】
前記光変位ユニットは、第二の方向における各々の発光ユニットから前記スクリーンに投射された光を変位させるための前記第一の軸に垂直な第二の軸のまわりに回転可能である第二の媒体をさらに含み、且つ
前記第一及び第二の媒体の両方は、透過性である、請求項11に記載の画像投射デバイス。
【請求項17】
前記光変位ユニットは、第二の方向における各々の発光ユニットから前記スクリーンに投射された光を変位させるための前記第一の軸に垂直な第二の軸のまわりに回転可能である第二の媒体をさらに含み、且つ、
前記第一及び第二の媒体の両方は、反射性である、
請求項11に記載の画像投射デバイス。
【請求項18】
発光ユニット及び透過反射ユニットの第二及び第三の組みをさらに含み、
前記透過反射ユニットは、第一の組みの発光ユニットの光を反射させる、第二の組みの発光ユニットの光を反射させる、且つ、第三の組みの発光ユニットの光を透過させるように、配置される、請求項7に記載の画像投射デバイス。
【請求項19】
前記透過反射ユニットは、異なる組みの発光ユニットからの光が、前記光変位ユニットに到達する前に、前記透過反射ユニットを通過するような方式で置かれる、請求項18に記載の画像投射デバイス。
【請求項20】
前記光変位ユニットは、タイルが、隣接するタイルにわずかに重なり合うような方式で配置される、請求項7に記載の画像投射デバイス。
【請求項21】

表示装置である、請求項7に記載の画像投射デバイス。
【請求項22】
投射器である、請求項7に記載の画像投射デバイス。
【請求項23】
請求項22に記載の表示装置を組み込むテレビ受像機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2006−510940(P2006−510940A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−561768(P2004−561768)
【出願日】平成15年11月27日(2003.11.27)
【国際出願番号】PCT/IB2003/005501
【国際公開番号】WO2004/057863
【国際公開日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】