説明

盤上にカードを配置して遊ぶスゴロク盤。

【課題】一本道で展開が単調なスゴロクゲームの欠点を補い、スリリングで面白いスゴロクゲームのためのスゴロク盤を提供する。
【解決手段】盤上に複数枚のカードを配置してスゴロク盤の一部を隠し、ゴールまでの道順等をプレイヤーに見えなくする。プレイヤーは先が見えない状態でゲームを始め、ゴールまでの道順を探りながらコマを進めなければならない。コマを進めたマスのカードは取り除かれ、隠されていた順路が判明する。カードの置き場所を明確にするため、スゴロク盤1をマス分割線2で区切りカードサイズのマスを作る。マスの中心部に進行方向の矢印3で順路を表示して、カード4を置いた時に順路が見えないようにする。本発明は、カード置くためのマスを持ち、カードを置いたときに道順が隠れるスゴロク盤(ボードまたはシート)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スゴロク盤の上にカードを配置して遊ぶスゴロクゲーム用のスゴロク盤(ボードまたはシート)に関するものである。
【背景技術】
スゴロクは、定められた順路をサイコロの出目等に従ってコマを進め、早くゴールした者が勝ちとなるゲームである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
従来のスゴロクは、ほぼ一本道の順路をサイコロの出目に従って進むだけのゲームだった。
小さな子供と大人が同じ条件で遊べるが、頭を使わないので大人には物足り無く、子供にも教育的要素が無い。
一瞥すればゲームの内容が全て判ってしまうため、ゲーム中に緊張感や意外性の要素が乏しく単調である。
プレイヤーに与える情報を制限して考える余地を与え、より緊張感や意外性、爽快感を感じられるスゴロクゲームを提供することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0003】
スゴロク盤の上に複数枚のカードを配置して、スゴロク盤の一部を隠す。
スゴロクのマスの上にカードが置かれることで、スタートからゴールまでの道順等の、スゴロク盤上に明示されていた情報が物理的にプレイヤーの目から隠蔽される。
プレイヤーは全容が事前に察知できない状態でゲームを始め、ゴールまでの道順を探りながらコマを進めていく。
コマを進めたマスのカードは取り除かれて、隠されていた情報が開示され道順が判明する。
尚、使用するカードは専用のカードを用意しても、トランプやトレーディングカード等を利用してもかまわない。
本発明は、カード置くためのマスを持ち、カードを置いたときに道順が隠れることを特徴とするスゴロク盤(ボードまたはシート)を提供する。
【発明の効果】
【0004】
プレイヤーは、道順が判らないままゲームを進めなければならないので不安を感じる。コマを進めてカードを取り除いた時に道順が判るので意外性や爽快感を感じることができる。
【0005】
さらに本発明により生じる効果として以下の三点を挙げる。
1)順路の複雑化。回り道や行き止まりの採用。
2)順路の変更、書き換えの可能性。
3)カードゲーム的要素の導入。
【0006】
1)順路の複雑化。回り道や行き止まりの採用。
従来のスゴロクの様に全てが見えている状態で回り道や行き止まりを作っても、誰もそんなルートは通らないので意味が無い。
しかし道順を隠せばプレイヤーには判別できないので、回り道や行き止り等が有る複雑な順路を作る事ができる。
複雑な順路を攻略する時の緊張感や不安感、正しい道順を見つけたときの喜びが生じる。
【0007】
2)順路の変更、書き換えの可能性。
ゴールまでの道順を隠しても、何回か遊べば順路を覚えてしまう。
そこで順路の変更が可能な構造にする。
従来のスゴロク盤では順路のつながりそのものが図案になっているので、もし順路を書き換えようとすれば、大幅な改変が必要であり、事実上不可能であった。
しかし本発明においては、順路の指示をカードに隠れる様に小さく集約的に表示するので、改変するのも比較的容易である。
例えば、表示の矢印を可動式にしたり、表示の上にシールを貼りそこに新しい指示を書き込む、または消して書きなおせる様な表面処理をしておく、等の方法が考えられる。
順路の隠蔽と変更は補完的な関係にあり、隠蔽なしには変更しても意味が無く、変更なしでは隠蔽の効果は半減する。
また、これにより小さな子供等、誰にでも手軽に”ゲームを自作する楽しみ”を提供できる。
【0008】
3)カードゲーム的要素の導入。
スゴロク盤上に配置されたカードは、ただ情報を隠すだけにとどまらない。
コマを進めたマスのカードを取って得点にするルールを決める等して、カードゲーム的な楽しみを導入することもできる。
コマを進めるだけでなく、カードを集めるといった要素も加わり、ゲームの遊び方に巾が出る。配置されるカードが変わることで展開が変わってくるので、繰り返し遊んでも飽きない。
スゴロク盤を地図に見立て、配置したカードを「立ち塞がる敵」として想定すれば、戦いながら目的地まで旅をする、といったストーリー性を持ったスゴロクゲームを創ることもできる。
【0009】
本発明の遊び方の一例として、トランプを使う場合のルールを参考までに紹介する。
キングの札を除くトランプの一部をスゴロク盤上に配置し、残りをプレイヤーに配る。
コマを進めたマスにカードが有ったら、
プレイヤーは手持ちのカードの中からマスのカードと同じマークのカードを一枚払うか、またはサイコロを2回振り、合計がカードの数字以上でなければそのマスを通ることができない。
サイコロでマスのカード以上の数を出した場合には、マスのカードを取って自分のカードにすることができる。
ゴール時に持っているカードの数字の合計が得点になる。
先にゴールしたプレイヤーは順位に応じてキングの札がボーナスとしてもらえる。
ビリのプレイヤーは失格となり、カードをたくさん持っていても負けになる。
コマの進行とカード集めを両立しないと勝つことは難しい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明のスゴロク盤の形式を実施するための一形態を図面を参照して説明する。
図1に示すようにスゴロク盤(1)の上をカードと同等、もしくはそれより若干大きなサイズに成る様にマス分割線(2)によって区切り、全く方向性の無いマスを作る。
マスの中心部分に方向指示の矢印(3)で順路を表示する。
配置されたカード(4)が置かれると方向指示の矢印(3)が隠され順路が視認できない。
カードの置き位置が多少ずれても見えないように方向指示の矢印(3)は小さめに表示する。
行止りのルートがある場合、戻ることもできるように方向指示の矢印(3)は双方向を向いている。
余白部分には、地形や情景等を描きこむことでゲームのムードを創りだす。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】 本発明のスゴロク盤の概略図
【符号の説明】
1 ‥‥‥スゴロク盤
2 ‥‥‥マス分割線
3 ‥‥‥方向指示の矢印
4 ‥‥‥配置されたカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スゴロク盤上に複数枚のカードを配置してスゴロク盤の一部分を隠し、スタートからゴールまでの道順等のスゴロク盤上に記された情報を物理的に見えなくすることで、プレイヤーに事前に情報を与えないことを特徴とするスゴロクゲーム用のスゴロク盤(ボードまたはシート)と、それを模したコンピュータプログラム等。
【請求項2】
専用のカードやトランプ、或いはトレーディングカード等を盤上に配置することを前提に、カードサイズのマスにより構成されたスゴロク盤のマスの中心部に、進行方向の矢印等で順路を表示することで、カードを置いたときに順路が視認できなくなることを特徴とするスゴロクゲーム用のスゴロク盤(ボードまたはシート)と、それを模したコンピュータプログラム等。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2012−95981(P2012−95981A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−259481(P2010−259481)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【出願人】(510307358)