説明

相変化インク組成物

【課題】コンポジットブラック及びその他の色(例えば、緑)のための新規な着色剤組成物、特に相変化インクに用いるのに適する着色剤組成物を提供する。
【解決手段】相変化インク担体、ならびに塩基性染料構成材およびワックス状部分を有するワックス状対イオンを含む着色剤配合物、を含む相変化インク組成物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広くは相変化インクに関する。より具体的には、本開示は特定の着色剤配合物を含有するホットメルトまたは相変化インクを対象とする。
【背景技術】
【0002】
一般に、相変化インク(しばしば「ホットメルトインク」と呼ばれる)は、周囲温度では固相状態であるが、インクジェット印刷装置の高温の運転温度においては液体状態で存在する。ジェット運転温度において液状インクの液滴は、印刷装置から噴射され、このインクの液滴が直接、または中間の加熱された転移ベルトもしくは転移ドラムを経て記録用の被印刷物の表面と接触すると、それらは急速に固化して、固化したインク滴の所定のパターンを形成する。
【0003】
カラー印刷用の相変化インクは、一般的には相変化インクと相溶性のある着色剤と組み合わされる相変化インク担体組成物を含む。特定の実施形態において、一連の着色された相変化インクは、インク担体組成物を相溶性のある減法混色の原色の着色剤(subtractive primary colorants)と組み合わせることにより形成することができる。減法混色の原色の相変化インクは、4つの構成材染料、すなわち、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックを含むことができるが、インクはこれらの4色に限定されることはない。このような減法混色の原色のインクは、1種類の染料または染料混合物を用いることによって形成することができる。着色剤は、顔料も含むことができる。
【0004】
相変化インクは、輸送や長期保存などの間、室温で固相のままであるため、インクジェットプリンタにとって好ましい。さらに、液体インクジェットインクで発生する場合がある、インクの蒸発によるノズル詰まりの問題がほとんどないため、インクジェット印刷の信頼性を向上させる。また、インク液滴が最終的な記録の被印刷物(例えば、紙、透明材料など)に直接適用される相変化インクジェットプリンタでは、被印刷物に接すると液滴がすぐに固化するため、印刷媒体に沿ってインクが移動せず、ドット品質が改善される。
【0005】
【特許文献1】米国特許第3,653,932号明細書
【特許文献2】米国特許第4,390,369号明細書
【特許文献3】米国特許第4,484,948号明細書
【特許文献4】米国特許第4,684,956号明細書
【特許文献5】米国特許第4,851,045号明細書
【特許文献6】米国特許第4,889,560号明細書
【特許文献7】米国特許第5,006,170号明細書
【特許文献8】米国特許第5,151,120号明細書
【特許文献9】米国特許第5,372,852号明細書
【特許文献10】米国特許第5,496,879号明細書
【特許文献11】欧州特許第0187352号明細書
【特許文献12】欧州特許第0206286号明細書
【特許文献13】独国特許出願公開第4205636号明細書
【特許文献14】独国特許出願公開第4205713号明細書
【特許文献15】国際公開第94/04619号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
コンポジットブラック及びその他の色(例えば、緑)のための新規な着色剤組成物、特に相変化インクに用いるのに適する着色剤組成物が求められている。また、熱安定性に優れるコンポジットブラック及びその他の色のための新規な着色剤組成物が求められている。また、高温にさらされたときに望ましくない変色を低減することができるコンポジットブラック及びその他の色のための新規な着色剤組成物が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、相変化インク組成物であって、相変化インク担体、ならびに塩基性染料構成材およびワックス状部分を有するワックス状対イオンを含む着色剤配合物、を含む相変化インク組成物である。
【0008】
また、本発明は、相変化インク組成物であって、相変化インク担体、および、次式の着色剤配合物を含む相変化インク組成物である。
【化1】


[式中、R、R、R、およびRは、それぞれ互いに独立に、(i)水素原子、(ii)アルキル基、(iii)アリール基、(iv)アリールアルキル基、または(v)アルキルアリール基であり、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、式中、R、R、R、およびRは、それぞれ互いに独立に、(i)水素原子、(ii)アルキル基、(iii)アリール基、(iv)アリールアルキル基、または(v)アルキルアリール基であり、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、かつここで、R、R、R、R、R、およびRは、それぞれ中心構造のフェニル環と一緒になることができ、ここで、R、R10、およびR11は、それぞれ互いに独立に、適宜含まれており、含まれている場合に、R、R10、およびR11のそれぞれは、互いに独立に、(i)ヒドロキシ基、(ii)ハロゲン原子、(iii)アミン基、(iv)イミン基、(v)アンモニウム基、(vi)シアノ基、(vii)ピリジン基、(viii)ピリジニウム基、(ix)エーテル基、(x)アルデヒド基、(xi)ケトン基、(xii)エステル基、(xiii)アミド基、(xiv)カルボニル基、(xv)チオカルボニル基、(xvi)スルホキシド基、(xvii)ニトリル基、(xviii)メルカプト基、(xix)ニトロ基、(xx)ニトロソ基、(xxi)スルホン基、(xxii)アシル基、(xxiii)酸無水物基、(xxiv)アジド基、(xxv)アゾ基、(xxvi)シアネート基、(xxvii)イソシアネート基、(xxviii)チオシアネート基、(xxix)イソチオシアネート基、(xxx)ウレタン基、(xxxi)尿素基、あるいはこれらの混合物または組合せであり、2つ以上の置換基は一緒になって環を形成することができ、ここで、R、R10、およびR11は、それぞれ前記中心構造のフェニル環と一緒になることができ;
式中、a、bおよびcは、それぞれ互いに独立に、0、1、2、または3である整数であり;
式中、Aは、ワックス状対イオンである]。
【0009】
また、前記相変化インク組成物において、次式の着色剤配合物を含むことが好ましい。
【化2】

【0010】
また、前記相変化インク組成物において、次式の着色剤配合物を含むことが好ましい。
【化3】

【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本開示は、本明細書ではワックス状対イオンとも称するワックス状部分を含む対イオンを有する塩基性染料構成材を含む着色剤組成物を含有する相変化インクを対象とする。本明細書で使用される用語のワックス状対イオンとは、ホットメルトまたは相変化インクビヒクル(ホットメルトインクビヒクルは通常ワックスを含む)に可溶性であるように、アルキル部分に十分な数の炭素原子を含むワックス状部分を有する対イオンを意味する。開示されている着色剤組成物は、どんな望ましい塩基性染料も含むことができる。例えば、塩基性染料は、カラーインデックスに掲げられており当業者には知られている任意の塩基性染料から選択することができ、以下のものには限定されないが、ベーシックグリーン1、4、および5;ベーシックオレンジ2、14、21;ベーシックレッド1、2、5、9および29;ベーシックバイオレット1、2、3、4、10;ベーシックイエロー1および2の類似体ならびにそれらの混合物および組合せを含む。
【0012】
特定の実施形態においては、担体およびワックス状対イオンを有するトリフェニルメタン染料を含む組成物を含有する相変化インク組成物が開示される。
【0013】
ここでのワックス状部分は、約4から約150個の炭素原子を有するアルキル基である。例えば、ここでのワックス状部分は、約4、5、6、7、8、9、10、12、16、もしくは約18個の炭素原子、または約30から約150個の炭素原子を有するアルキル基;約4、5、6、7、8、9、10、12、16、もしくは約18個の炭素原子、または約30から約150個の炭素原子を有するアルキルアリール基;あるいは約4、5、6、7、8、9、10、12、16、もしくは約18個の炭素原子、または約30から約150個の炭素原子を有するアリールアルキル基である。複数の実施形態において、ここでのワックス状部分は、約6から約20個の炭素原子、または約6から約12個の炭素原子を有するアリール基である。複数の実施形態において、ワックス状部分中のアルキル炭素原子対アリール炭素原子の比率は、約10個の炭素原子対約1個の炭素原子、または約2個の炭素原子対約1個の炭素原子である。
【0014】
担体、および次式の配合物を含む相変化インク組成物が開示されている。
【0015】
【化4】

【0016】
式中、R、R、R、R、R、R、R、およびRは、それぞれ互いに独立に、(i)水素原子、(ii)炭素原子の数は以下の範囲外であってもよいが、少なくとも1個の炭素原子、または約18個の炭素原子、または約55個以下の炭素原子の一実施形態におけるアルキル基(直鎖、分枝、飽和、不飽和、環状、置換、および非置換アルキル基を含み、そのアルキル基にヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、ホウ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい)、(iii)炭素原子の数は以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約6個の炭素原子、または約26個以下の炭素原子の一実施形態におけるアリール基(非置換および置換アリール基を含み、そのアリール基にヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい)、(iv)炭素原子の数は以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約7個の炭素原子、または少なくとも約18個の炭素原子、または約55個以下の炭素原子の一実施形態におけるベンジルなどのアリールアルキル基(アリールアリキル基のアルキル部分は、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であることができ、そのアリールアリキル基のアルキル部分およびアリール部分のどちらかまたは両方に、ヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい非置換および置換アリールアルキル基を含む)、あるいは(v)炭素原子の数は以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約7個の炭素原子、または少なくとも約18個の炭素原子、または約55個以下の炭素原子の一実施形態における、RとRが一緒になって環を形成することができ、RとRが一緒になって環を形成することができ、RとRが一緒になって環を形成することができ、R、R、R、R、RおよびRが、それぞれ中心構造のフェニル環と一緒になることができるトリル基などのアルキルアリール基(アリキルアリール基のアルキル部分は、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であることができ、そのアルキルアリール基のアルキル部分およびアリール部分のどちらかまたは両方に、ヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい非置換および置換アルキルアリール基を含む)である。
【0017】
また、式中R、R10、およびR11は、それぞれ互いに独立に、適宜含まれており、含まれている場合、R、R10、およびR11のそれぞれは、互いに独立に、(i)炭素原子の数は以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約1個の炭素原子、または約50個以下の炭素原子の一実施形態におけるアルキル基(直鎖、分枝、飽和、不飽和、環状、置換、および非置換アルキル基を含み、そのアルキル基にヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい)、(ii)炭素原子の数は以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約6個の炭素原子、または約55個以下の炭素原子の一実施形態におけるアリール基(非置換および置換アリール基を含み、そのアリール基にヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい)、(iii)炭素原子の数は以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約7個の炭素原子、または約55個以下の炭素原子の一実施形態におけるベンジルなどのアリールアルキル基(アリールアリキル基のアルキル部分は、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であることができ、そのアリールアリキル基のアルキル部分およびアリール部分のどちらかまたは両方に、ヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい非置換および置換アリールアルキル基を含む)、(iv)炭素原子の数は以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約7個の炭素原子、または約55個以下の炭素原子の一実施形態におけるトリル基などのアルキルアリール基(アルキルアリール基のアルキル部分は、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であることができ、そのアルキルアリール基のアルキル部分およびアリール部分のどちらかまたは両方に、ヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい非置換および置換アルキルアリール基を含む)、(v)ハロゲン原子、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素など、(vi)エステル基、(vii)アミド基、(viii)スルホン基、(ix)アミン基もしくはアンモニウム基、(x)ニトリル基、(xi)ニトロ基、(xii)ヒドロキシ基、(xiii)シアノ基、(xiv)ピリジンもしくはピリジニウム基、(xv)エーテル基、(xvi)アルデヒド基、(xvii)ケトン基、(xviii)カルボニル基、(xix)チオカルボニル基、(xx)スルフィド基、(xxi)スルホキシド基、(xxii)メルカプト基、(xxiii)ニトロソ基、(xxiv)アシル基、(xxv)酸無水物基、(xxvi)アジド基、(xxvii)アゾ基、(xxviii)シアネート基、(xxix)イソシアネート基、(xxx)チオシアネート基、(xxxi)イソチオシアネート基、(xxxii)ウレタン基、または(xxxiii)尿素基であり、ここで、R、R10およびR11は、それぞれ中心構造のフェニル環と一緒になることができ;式中、a、bおよびcは、それぞれ互いに独立に、0、1、2、または3である整数であり、一実施形態において、a、bおよびcは、それぞれ0であり;式中、Aは、ホットメルトインクビヒクルに可溶性であるように、アルキル部分に十分な数の炭素原子を含むワックス状対イオンである。
【0018】
複数の実施形態において、Aは、ワックス状有機アニオンである。このワックス状有機アニオンは、単量体、オリゴマ、重合体、または同様のものであり得る。ワックス状単量体有機アニオンの例としては、式R20−(An)のものが挙げられ、式中、qは、1、2、3、4、5、または6の整数であり、各Anは、互いに独立に、カルボン酸基、カルボキシレート基(COO)、有機スルフェート基、有機スルホネート基、有機スルフィネート基、または有機ホスフェート基、例えば、以下のものである。
【0019】
スルホン酸
【化5】

【0020】
スルホネート
【化6】

【0021】
スルフィン酸
【化7】

【0022】
スルフィネート
【化8】

【0023】
【化9】

【0024】
スルフェート
【化10】

【0025】
ホスホン酸
【化11】

【0026】
ホスホネート
【化12】

【0027】
ホスフィン酸
【化13】

【0028】
ホスフィネート
【化14】

【0029】
20は、炭素原子の数は対イオンがインクジェットビヒクル中の組成物にワックスを可溶化する効果を提供するワックス状対イオンとして機能する十分な炭素原子または構造を有することを条件として以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約4個の炭素原子の一実施形態、少なくとも約6個の炭素原子の別の実施形態、および少なくとも、約6、7、8、9、10、12、16、もしくは18個の炭素原子の別の実施形態、または約30から約150個の炭素原子の別の実施形態におけるアルキル基(qが1であるとき)またはアルキレン基(qが2、3、4、5、または6であるとき)(直鎖、分枝、飽和、不飽和、環状、置換、および非置換のアルキル基およびアルキレン基を含み、そのアルキル基またはアルキレン基中にヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい);炭素原子の数は対イオンがワックス状対イオンであることを条件として以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約6個の炭素原子の一実施形態、ならびに約100個以下の炭素原子の一実施形態、約36個以下の炭素原子の別の実施形態、および約18個以下の炭素原子のさらに別の実施形態におけるアリール基(qが1であるとき)またはアリーレン基(qが2、3、4、5、または6であるとき)(非置換および置換アリールおよびアリーレン基を含み、そのアリールまたはアリーレン基中にヘテロ原子、例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい);炭素原子の数は対イオンがワックス状対イオンであることを条件として以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約7個の炭素原子の一実施形態、ならびに約50個以下の炭素原子における一実施形態、約30個以下の炭素原子の別の実施形態、および約20個以下の炭素原子のさらに別の実施形態におけるアリールアルキル基(qが1であるとき)またはアリールアルキレン基(qが2、3、4、5、または6であるとき)(非置換および置換アリールアルキルまたはアリールアルキレン基を含み、ここで、そのアリールアルキルまたはアリールアルキレン基のアルキル部分は、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であり得、そのアリールアルキルまたはアリールアルキレン基のアルキル部分およびアリール部分のいずれかまたは両方の中にヘテロ原子、例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい);あるいは、炭素原子の数は対イオンがワックス状対イオンであることを条件として以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約6個の炭素原子の一実施形態、ならびに約10個以下の炭素原子の一実施形態、約14個以下の炭素原子の別の実施形態、および約22個以下の炭素原子のさらに別の実施形態におけるアルキルアリール基(qが1であるとき)またはアルキルアリーレン基(qが2、3、4、5、または6であるとき)(非置換および置換アルキルアリールまたはアルキルアリーレン基を含み、ここで、そのアルキルアリールまたはアルキルアリーレン基のアルキル部分は、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であり得、そのアルキルアリールまたはアルキルアリーレン基のアルキル部分およびアリール部分のいずれかまたは両方の中にヘテロ原子、例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい)であり、ここで、置換アルキル、アルキレン、アリール、アリーレン、アリールアルキル、アリールアルキレン、アルキルアリール、およびアルキルアリーレン基上の置換基は、(以下のものに限定はされないが)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アミン基、イミン基、アンモニウム基、シアノ基、ピリジン基、ピリジニウム基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカルボニル基、スルフェート基、スルホネート基、スルフィド基、スルホキシド基、ホスフィン基、ホスホニウム基、ホスフェート基、ニトリル基、メルカプト基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、アシル基、酸無水物基、アジド基、アゾ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、カルボキシレート基、カルボン酸基、ウレタン基、尿素基、これらの混合物などであり得、ここで、2つ以上の置換基が一緒になって環を形成していてもよい。
【0030】
適当なワックス状単量体アニオンの例としては、モノカルボン酸誘導体のアニオン、例えば、アセテート(CHCOO)、プロピオネート(CHCHCOO)、ブチレート(CH(CHCOO)、バレレート(CH(CHCOO)、ヘキサノエート(CH(CHCOO)、ヘプタノエート(CH(CHCOO)、オクタノエート(CH(CHCOO)、ノナノエート(CH(CHCOO)、デカノエート(CH(CHCOO)、ウンデカノエート(CH(CHCOO)、ラウレート(CH(CH10COO)、トリデカノエート(CH(CH11COO)、ミリステート(CH(CH12COO)、ペンタデカノエート(CH(CH13COO)、パルミテート(CH(CH14COO)、ヘプタデカノエート(CH(CH15COO)、ステアレート(CH(CH16COO)、ノナデカノエート(CH(CH17COO)、エイコサノエート(CH(CH18COO)、ヘネイコサノエート(CH(CH19COO)、ドコサノエート(CH(CH20COO)、トリコサノエート(CH(CH21COO)、テトラコサノエート(CH(CH22COO)、ヘキサコサノエート(CH(CH24COO)、ヘプタコサノエート(CH(CH25COO)、オクタコサノエート(CH(CH26COO)、トリアコンタノエート(CH(CH28COO)、アセチルアセトネート、イソブチレート、エチルブチレート、トリメチルアセテート、2−メチルブチレート、イソバレレート、2,2−ジメチルブチレート、t−ブチルアセテート、2−メチルバレレート、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオネート、2−プロピルペンタノエート、3−メチルバレレート、4−メチルバレレート、2−メチルヘキサノエート、2−エチルヘキサノエート、ピルベート、2−ケトブチレート、3−メチル−2−オキソブタノエート、2−オキソペンタノエート、3−メチル−2−オキソペンタノエート、4−メチル−2−オキソペンタノエート、2−オキソヘキサン酸、3−フルオロピルベート、4−メチルチオ−2−オキソブチレート、アクリレート、メタクリレート、クロトネート、ビニルアセテート、チグレート、3,3−ジメチルアクリレート、トランス−2−ペンテノエート、4−ペンテノエート、トランス−2−メチル−2−ペンテノエート、2,2−ジメチル−4−ペンテノエート、トランス−2−ヘキセノエート、トランス−3−ヘキセノエート、2−エチル−2−ヘキセノエート、6−ヘプテノエート、2−オクテノエート、シトロネレート、ウンデシレネート、ミリストレエート、パルミトレエート、オレエート、エライデート、11−エイコセノエート、エルケート、ネルボネート、クロロアセテート、ブロモアセテート、ヨードアセテート、ジフルオロアセテート、ジクロロアセテート、ジブロモアセテート、トリフルオロアセテート、クロロジフルオロアセテート、トリクロロアセテート、トリブロモアセテート、2−クロロプロピオネート、3−クロロプロピオネート、2−ブロモプロピオネート、3−ブロモプロピオネート、2−ヨードプロピオネート、3−ヨードプロピオネート、2,2−ジクロロプロピオネート、2,3−ジブロモプロピオネート、ペンタフルオロプロピオネート、2−ブロモ−2−メチルプロピオネート、3−ブロモ−2−(ブロモメチル)−プロピオネート、3−クロロピバレート、3,3−ジクロロピバレート、4−クロロブチレート、2−ブロモブチレート、4−ブロモブチレート、ヘプタフルオロブチレート、2−ブロモ−3−メチルブチレート、5−クロロバレレート、2−ブロモバレレート、5−ブロモバレレート、ノナフルオロペンタノエート、2−ブロモヘキサノエート、6−ブロモヘキサノエート、トリデカフルオロヘプタノエート、2−ブロモオクタノエート、8−ブロモオクタノエート、ペンタデカフルオロオクタノエート、ヘプタデカフルオロノナノエート、ノナデカフルオロデカノエート、11−ブロモウンデカノエート、12−ブロモドデカノエート、ペルフルオロドデカノエート、2−ブロモテトラデカノエート、2−ブロモヘキサデカノエート、3−クロロアクリレート、2−ブロモアクリレート、2−(トリフルオロメチル)アクリレート、2−(ブロモメチル)アクリレート、4,4,4−トリフルオロ−3−メチル−2−ブタノエート、メトキシアセテート、エトキシアセテート、3−メトキシプロピオネート、2−(2−メトキシエトキシ)アセテート、2−[2−(メトキシエトキシ)エトキシ]アセテート、テトラヒドロ−2−フロエート、テトラヒドロ−3−フロエート、2,3,4,6−ジ−O−イソプロピリデン−2−ケトグルコネート、3−ニトロプロピオネート、6−ニトロカプロエート、12−ニトロドデカノエート、レブリネート、4−アセチルブチレート、6−オキソヘプタノエート、7−オキソオクタノエート、4,6−ジオキソヘプタノエート、3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−4−オキソ−6−2H−ピラン−6−カルボキシレート、シクロペンタンカルボキシレート、シクロペンチルアセテート、3−シクロペンチルプロピオネート、3−メチル−2−(ニトロメチル)−5−オキソシクロペンタンアセテート、6,6,7,7,8,8,8−ヘプタフルオロ−2,2−ジメチル−3,5−オクタンジオネート、シクロヘキサンカルボキシレート、シクロヘキシルアセテート、ジシクロヘキシルアセテート、シクロヘキサンプロピオネート、シクロヘキサンブチレート、シクロヘキサンペンタノエート、1−メチル−1−シクロヘキサンカルボキシレート、2−メチル−1−シクロヘキサンカルボキシレート、3−メチル−1−シクロヘキサンカルボキシレート、4−メチル−1−シクロヘキサンカルボキシレート、4−t−ブチルシクロヘキサンカルボキシレート、4−ペンチルシクロヘキサンカルボキシレート、4−メチルシクロヘキサンアセテート、3−メトキシシクロヘキサンカルボキシレート、4−メトキシシクロヘキサンカルボキシレート、シクロヘキサンカルボキシレート、2−ノルボルナンアセテート、4−ペンチルビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボキシレート、3−オキソトリシクロ[2.2.1.0(2,6)]−ヘプタン−1−カルボキシレート、3−ノルアダマンタンカルボキシレート、1−アダマンタンカルボキシレート、1−アダマンタンアセテート、1−シクロペンテン−1−カルボキシレート、2−シクロペンテン−1−アセテート、1−シクロヘキセン−1−カルボキシレート、1−メチル−2−シクロヘキセン−1−カルボキシレート、
【化15】


、1,4−ジヒドロ−2−メチルベンゾエート、レチノエート、ケトピネート、アビエテート、フェニルアセテート、1−フェニル−1−シクロペンタンカルボキシレート、α−フェニルシクロペンタンアセテート、ジフェニルアセテート、トリフェニルアセテート、2−フェニルプロピオネート、ヒドロシンナメート、α−メチルヒドロシンナメート、α−(t−ブチル)ヒドロシンナメート、2,2−ジフェニルプロピオネート、3,3−ジフェニルプロピオネート、3,3,3−トリフェニルプロピオネート、2−フェニルブチレート、3−フェニルブチレート、4−フェニルブチレート、5−フェニルバレレート、3−メチル−2−フェニルバレレート、6−フェニルヘキサノエート、α−フルオロフェニルアセテート、α−ブロモフェニルアセテート、α−メトキシフェニルアセテート、フェノキシアセテート、α,β−ジブロモヒドロシンナメート、3−フェノキシプロピオネート、2−フェノキシプロピオネート、11−フェノキシウンデカノエート、2−フェノキシブチレート、α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニルアセテート、(フェニルチオ)アセテート、3−(フェニルチオ)アクリレート、ベンジルチオグリコレート、2−エチルチオ−2,2−ジフェニルアセテート、3−ベンゾイルプロピオネート、2−メチル−4−オキソ−4−フェニルブチレート、4−ベンゾイルブチレート、o−トリルアセテート、3−オキソ−1−インダンカルボキシレート、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフトエート、(α,α,α−トリフルオロ−o−トリル)アセテート、2−フルオロフェニルアセテート、2−クロロフェニルアセテート、2−ブロモフェニルアセテート、2−ヨードフェニルアセテート、2−(2−クロロフェノキシ)プロピオネート、2−メトキシフェニルアセテート、3−(2−メトキシフェニル)プロピオネート、2−ニトロフェニルアセテート、2−ホルミルフェノキシアセテート、m−トリルアセテート、3−フルオロフェニルアセテート、3−クロロフェニルアセテート、3−ブロモフェニルアセテート、2−(3−クロロフェノキシ)プロピオネート、(α,α,α−トリフルオロ−m−トリル)アセテート、3−メトキシフェニルアセテート、3−ニトロフェニルアセテート、p−トリルアセテート、3−(p−トリル)プロピオネート、(4−メチルフェノキシ)アセテート、4−イソブチル−α−メチルフェニルアセテート、4−アセチルフェノキシ酢酸、4−(4−クロロ−o−トリルオキシ)ブチレート、4−フルオロフェニルアセテート、(α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)アセテート、3−(4−フルオロベンゾイル)プロピオネート、3−(4−クロロベンゾイル)プロピオネート、4−クロロフェニルアセテート、ビス(4−クロロフェニル)アセテート、4−ブロモフェニルアセテート、3,3,3−トリス(4−クロロフェニル)プロピオネート、4−(ブロモメチル)フェニルアセテート、1−(4−クロロフェニル)−1−シクロペンタンカルボキシレート、4−メトキシフェニルアセテート、4−エトキシフェニルアセテート、3−(4−メトキシフェニル)プロピオネート、4−(4−メトキシフェニル)プロピオネート、4−クロロフェノキシアセテート、ビス(4−クロロフェノキシ)アセテート、4−(メチルチオ)−フェニルアセテート、4−ニトロフェニルアセテート、2−(4−ニトロフェニル)プロピオネート、4−(4−ニトロフェニル)ブチレート、3−(4−メトキシベンゾイル)プロピオネート、4−フルオロフェノキシアセテート、2−(4−クロロフェノキシ)プロピオネート、2−(4−クロロフェノキシ)2−メチルプロピオネート、(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)アセテート、2,6−ジフルオロフェニルアセテート、2,4−ジフルオロフェニルアセテート、2,5−ジフルオロフェニルアセテート、3,5−ジフルオロフェニルアセテート、4−クロロ−o−トリルオキシアセテート、2,3−ジクロロフェノキシアセテート、2,6−ジクロロフェニルアセテート、2,4−ジクロロフェニルアセテート、2,4−ジクロロフェノキシアセテート、3,4−ジクロロフェニルアセテート、3,4−ジクロロフェノキシアセテート、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアセテート、4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチレート、2−(2,4−ジクロロフェノキシ)プロピオネート、4−(2,4−ジクロロフェノキシ)プロピオネート、2,4,5−トリクロロフェノキシアセテート、2−(2,4,5−トリクロロフェノキシ)プロピオネート、(3,4−ジメトキシフェニル)アセテート、4−ベンジルオキシ−3−メトキシフェニルアセテート、3,4−(メチレンジオキシ)フェニルアセテート、5−メトキシ−1−インダノン−3−アセテート、3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオネート、4−(3,4−ジメトキシフェニル)ブチレート、(2,5−ジメトキシフェニル)アセテート、2,4−ジニトロフェニルアセテート、(3,5−ジメトキシフェニル)アセテート、3,4,5−トリメトキシフェニルアセテート、3−(3,4,5−トリメトキシフェニル)プロピオネート、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルアセテート、4−ビフェニルアセテート、1−ナフチルアセテート、2−ナフチルアセテート、α−トリチル−2−ナフタレンプロピオネート、(1−ナフトキシ)アセテート、(2−ナフトキシ)アセテート、6−メトキシ−α−メチル−2−ナフタレンアセテート、9−フルオレンアセテート、1−ピレンアセテート、1−ピレンブチレート、γ−オキソ−1−ピレンブチレート、スチリルアセテート、シンナメート、α−メチルシンナメート、α−フルオロシンナメート、α−フェニルシンナメート、2−メチルシンナメート、2−フルオロシンナメート、2−(トリフルオロメチル)シンナメート、2−クロロシンナメート、2−メトキシシンナメート、2−ニトロシンナメート、3−フルオロシンナメート、3−(トリフルオロメチル)シンナメート、3−クロロシンナメート、3−ブロモシンナメート、3−メトキシシンナメート、3−ニトロシンナメート、4−メチルシンナメート、4−フルオロシンナメート、4−(トリフルオロメチル)シンナメート、4−クロロシンナメート、4−ブロモシンナメート、4−メトキシシンナメート、4−ニトロシンナメート、4−ホルミルシンナメート、2,6−ジフルオロシンナメート、2,4−ジフルオロシンナメート、2,5−ジフルオロシンナメート、3,4−ジフルオロシンナメート、3,5−ジフルオロシンナメート、2−クロロ−6−フルオロシンナメート、2,4−ジクロロシンナメート、3,4−ジクロロシンナメート、5−ブロモ−2−メトキシシンナメート、2,3−ジメトキシシンナメート、2,4−ジメトキシシンナメート、2,5−ジメトキシシンナメート、3,4−ジメトキシシンナメート、3,4−(メチレンジオキシ)シンナメート、3,5−ジメトキシシンナメート、2−クロロ−5−ニトロシンナメート、4−クロロ−3−ニトロシンナメート、2,3,4−トリフルオロシンナメート、3,4,5−トリメトキシシンナメート、2,4,5−トリメトキシシンナメート、α−メチル−2,4,5−トリメトキシシンナメート、4,5−ジメトキシ−2−ニトロシンナメート、2,3,4,5,6−ペンタフルオロシンナメート、3−メチルインデン−2−カルボキシレート、3−(4−メチルベンゾイル)アクリレート、3−(2,5−ジメチルベンゾイル)アクリレート、3−(2,3,5,6−テトラメチルベンゾイル)アクリレート、3−(4−メトキシベンゾイル)アクリレート、3−(4−エトキシベンゾイル)アクリレート、6−メチルクロモン−2−カルボキシレート、ベンゾエート、o−トルエート、2−フルオロベンゾエート、α,α,α−トリフルオロ−o−トルエート、2−クロロベンゾエート、2−ブロモベンゾエート、2−ヨードベンゾエート、o−アニセート、2−エトキシベンゾエート、2−ニトロベンゾエート、2−アセチルベンゾエート、2−(p−トルオイル)ベンゾエート、m−トルエート、3−フルオロベンゾエート、α,α,α−トリフルオロ−m−トルエート、3−クロロベンゾエート、3−(クロロメチル)ベンゾエート、3−ブロモベンゾエート、3−ヨードベンゾエート、m−アニセート、3−ニトロベンゾエート、p−トルエート、4−エチルベンゾエート、4−n−プロピルベンゾエート、4−イソプロピルベンゾエート、4−n−ブチルベンゾエート、4−t−ブチルベンゾエート、4−ペンチルベンゾエート、4−ヘキシルベンゾエート、4−ヘプチルベンゾエート、4−オクチルベンゾエート、4−ビニルベンゾエート、4−フルオロベンゾエート、α,α,α−トリフルオロ−o−トルエート、4−クロロベンゾエート、4−ブロモベンゾエート、4−ヨードベンゾエート、4−(クロロメチル)ベンゾエート、α−ブロモ−p−トルエート、p−アニセート、4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾエート、4−エトキシベンゾエート、4−n−プロポキシベンゾエート、4−ブトキシベンゾエート、4−ペンチルオキシベンゾエート、4−ヘキシルオキシベンゾエート、4−ヘプチルオキシベンゾエート、4−オクチルオキシベンゾエート、4−ノニルオキシベンゾエート、4−デシルオキシベンゾエート、4−ノニルオキシベンゾエート、4−ドデシルオキシベンゾエート、4−イソプロポキシベンゾエート、4−(2−シクロヘキセニルオキシ)ベンゾエート、4−(メチルチオ)ベンゾエート、4−(エチルチオ)ベンゾエート、4−ニトロベンゾエート、4−アセチルベンゾエート、2,3−ジメチルベンゾエート、2,6−ジメチルベンゾエート、3−フルオロ−2−メチルベンゾエート、2,3−ジフルオロベンゾエート、2,6−ジフルオロベンゾエート、2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、2,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾエート、2−クロロ−6−フルオロベンゾエート、2−クロロ−6−フルオロフェニルアセテート、2,3−ジクロロベンゾエート、2,6−ジクロロベンゾエート、2,3−ジメトキシベンゾエート、2,6−ジメトキシベンゾエート、2−メチル−6−ニトロベンゾエート、3−メチル−2−ニトロベンゾエート、2−メチル−3−ニトロベンゾエート、3−クロロ−2−ニトロベンゾエート、2−クロロ−3−ニトロベンゾエート、2−ブロモ−3−ニトロベンゾエート、3−メトキシ−2−ニトロベンゾエート、3,4−ジメチルベンゾエート、2,4−ジメチルベンゾエート、2,5−ジメチルベンゾエート、5−フルオロ−2−メチルベンゾエート、3−フルオロ−4−メチルベンゾエート、2−フルオロ−5−メチルベンゾエート、3−ブロモ−4−メチルベンゾエート、2,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾエート、3−ヨード−4−メチルベンゾエート、2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、2,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾエート、2,4−ジフルオロベンゾエート、3,4−ジフルオロベンゾエート、4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、2−クロロ−4−フルオロベンゾエート、3−クロロ−4−フルオロベンゾエート、2,4−ジクロロベンゾエート、3,4−ジクロロベンゾエート、2,5−ジフルオロベンゾエート、2,5−ジクロロベンゾエート、3−ブロモ−4−フルオロベンゾエート、5−ブロモ−2−クロロベンゾエート、3−メトキシ−4−メチルベンゾエート、3−フルオロ−4−メトキシベンゾエート、4−クロロ−o−アニセート、5−クロロ−o−アニセート、2−ブロモ−5−メトキシベンゾエート、2,4−ジメトキシベンゾエート、2,5−ジメトキシベンゾエート、3,4−ジメトキシベンゾエート、3,4−ジエトキシベンゾエート、ピペロニレート、2−クロロ−5−(メチルチオ)ベンゾエート、2−メトキシ−4−(メチルチオ)ベンゾ
エート、5−メチル−2−ニトロベンゾエート、4−メチル−3−ニトロベンゾエート、3−メチル−4−ニトロベンゾエート、2−ニトロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トルエート、2−フルオロ−5−ニトロベンゾエート、4−クロロ−2−ニトロベンゾエート、2−クロロ−4−ニトロベンゾエート、4−フルオロ−3−ニトロベンゾエート、4−クロロ−3−ニトロベンゾエート、5−クロロ−2−ニトロベンゾエート、2−クロロ−5−ニトロベンゾエート、2−ブロモ−5−ニトロベンゾエート、4−(ブロモメチル)−3−ニトロベンゾエート、2−メトキシ−4−ニトロベンゾエート、4−メトキシ−3−ニトロベンゾエート、3−メトキシ−4−ニトロベンゾエート、5−メトキシ−2−ニトロベンゾエート、2,4−ジニトロベンゾエート、3,5−ジメチルベンゾエート、3,5−ジ−t−ブチルベンゾエート、3,5−ジフルオロベンゾエート、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾエート、3,5−ジクロロベンゾエート、3,5−ジブロモベンゾエート、3−ブロモ−5−ヨードベンゾエート、3,5−ジメトキシベンゾエート、3,5−ジニトロベンゾエート、2,3,4−トリフルオロベンゾエート、2,3,6−トリフルオロベンゾエート、2,4,6−トリメチルベンゾエート、2,4,6−トリフルオロベンゾエート、3,4,5−トリフルオロベンゾエート、2,4,6−トリクロロベンゾエート、2,3,5−トリクロロベンゾエート、2,3,5−トリヨードベンゾエート、2−ブロモ−4,5−ジメトキシベンゾエート、3,4,5−トリメトキシベンゾエート、3,4,5−トリエトキシベンゾエート、4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンゾエート、3,5−ジニトロ−o−トルエート、3,5−ジニトロ−p−トルエート、2−クロロ−3,5−ジニトロベンゾエート、4−クロロ−3,5−ジニトロベンゾエート、2,5−ジクロロ−3−ニトロベンゾエート、2,6−ジクロロ−3−ニトロベンゾエート、2,3,4−トリメトキシベンゾエート、2,4,5−トリフルオロベンゾエート、2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾエート、2,4−ジクロロ−5−フルオロベンゾエート、2,4,5−トリメトキシベンゾエート、2,3,4,5−テトラフルオロベンゾエート、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾエート、2,4−ジクロロ−3,5−ジニトロベンゾエート、2,3,5,6−テトラフルオロ−p−トルエート、4−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾエート、ペンタフルオロベンゾエート、2−ビフェニルカルボキシレート、4’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニルカルボキシレート、4−ビフェニルカルボキシレート、4’−エチル−4−ビフェニルカルボキシレート、4’−オクチルオキシ−4−ビフェニルカルボキシレート、α−フェニル−o−トルエート、2−ビベンジルカルボキシレート、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシアセテート、2−フェノキシベンゾエート、3−フェノキシベンゾエート、2−ベンゾイルベンゾエート、3−ベンゾイルベンゾエート、4−ベンゾイルベンゾエート、2−(4−フルオロベンゾイル)ベンゾエート、2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾエート、2−(4−クロロ−3−ニトロベンゾイル)ベンゾエート、1−ナフトエート、2−ナフトエート、4−フルオロ−1−ナフトエート、2−エトキシ−1−ナフトエート、1,8−ナフタールアルデヒデート(naphthalaldehydate)、ナフテネート、2−ビフェニレンカルボキシレート、γ−オキソ−5−アセナフテンブチレート、9−フルオレンカルボキシレート、1−フルオレンカルボキシレート、4−フルオレンカルボキシレート、9−フルオレノン−1−カルボキシレート、9−フルオレノン−2−カルボキシレート、9−フルオレノン−4−カルボキシレート、7−ニトロ−4−フルオレンカルボキシレート、クロモン−2−カルボキシレート、9−アントラセンカルボキシレート、アントラキノン−2−カルボキシレート、キサンテン−9−カルボキシレート、1−ピレンカルボキシレートなどである。
【0031】
また、ジカルボン酸誘導体アニオン、例えば、マロネート、メチルマロネート、エチルマロネート、ブチルマロネート、ジメチルマロネート、ジエチルマロネート、スクシネート、メチルスクシネート、ジメチルスクシネート、2−エチル−2−メチルスクシネート、2,3−ジメチルスクシネート、グルタレート、2−メチルグルタレート、3−メチルグルタレート、2,2−ジメチルグルタレート、3,3−ジメチルグルタレート、2−ケトグルタレート、アジペート、3−メチルアジペート、3−t−ブチルアジペート、ピメレート、スベレート、アゼレート、セバケート、ペルフルオロセバケート、1,11−ウンデカンジカルボキシレート(OOC(CH11COO)、ウンデカンジオエート(OOC(CHCOO)、1,10−デカンジカルボキシレート(OOC(CH10COO)、1,12−ドデカンジカルボキシレート(OOC(CH12COO)、ヘキサデカンジオエート(OOC(CH14COO)、ドコサンジオエート(OOC(CH20COO)、テトラコサンジオエート(OOC(CH22COO)、イタコネート、マレエート、フマレート、シトラコネート、メサコネート、グルタコネート、β−ヒドロムコネート、トラウマテート、ムコネート、クロロスクシネート、ブロモスクシネート、2,3−ジブロモスクシネート、テトラフルオロスクシネート、ヘキサフルオログルタレート、ペルフルオロアジペート、ペルフルオロスベレート、3−クロロドデカンジオエート、ジブロモマレエート、ジグリコレート、3,6−ジオキサオクタンジオエート、チオジグリコレート、3,3’−チオジプロピオネート、1,3−アセトンジカルボキシレート、3−オキソアジペート、4−ケトピメレート、5−オキソアゼレート、ケリドネート、1,2−シクロペンタンジカルボキシレート、3,3−テトラメチレングルタレート、カンホレート、シクロヘキシルスクシネート、1,1−シクロヘキサンジアセテート、1,2−シクロヘキサンジカルボキシレート、1,3−シクロヘキサンジカルボキシレート、1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート、1,3−アダマンタンジカルボキシレート、1,3−アダマンタンジアセテート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシレート、1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシレート、フェニルスクシネート、3−フェニルグルタレート、1,2−フェニレンジアセテート、1,2−フェニレンジオキシジアセテート、ホモフタレート、1,3−フェニレンジアセテート、4−カルボキシフェノキシアセテート、1,4−フェニレンジアセテート、1,4−フェニレンジプロピオネート、2−カルボキシシンナメート、1,4−フェニレンジアクリレート、2−カルボキシベンゼンプロパノエート、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビス(ベンゾエート)、4,4’−オキシビス(ベンゾエート)、フタレート、イソフタレート、テレフタレート、3−フルオロフタレート、2−メトキシイソフタレート、3−ニトロフタレート、4−メチルフタレート、2−ブロモテレフタレート、4−ブロモイソフタレート、4−ニトロフタレート、ニトロテレフタレート、5−t−ブチルイソフタレート、5−オクタデシルオキシイソフタレート、5−ニトロイソフタレート、4,5−ジクロロフタレート、テトラフルオロテレフタレート、テトラフルオロイソフタレート、テトラフルオロフタレート、ジフェネート、4,4’−ビフェニルジカルボキシレート、4−[4−(2−カルボキシベンゾイル)フェニル]ブチレート、1,4−ナフタレンジカルボキシレート、2,3−ナフタレンジカルボキシレート、2,6−ナフタレンジカルボキシレート、2,7−ジ−t−ブチル−9,9−ジメチル−4,5−キサンテンジカルボキシレート、フェニルマロネート、ベンジルマロネートなどである。
【0032】
また、トリカルボン酸誘導体アニオン、例えば、次式のトリカルバリレート、
【化16】


、アコニテート、ニトロメタントリスプロピオネート、1,3,5−シクロヘキサントリカルボキシレート、1,3,5−トリメチル−1,3,5−シクロヘキサントリカルボキシレート、1,2,3−ベンゼントリカルボキシレート、1,2,4−ベンゼントリカルボキシレート、1,3,5−ベンゼントリカルボキシレート、5−(4−カルボキシ−2−ニトロフェノキシ)イソフタレートなどである。
【0033】
また、テトラカルボン酸誘導体アニオン、例えば、1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボキシレート、2,2’,2’’,2’’’−[1,2−エタンジイリデン−テトラキス(チオ)]−テトラキスアセテート、シクロブタンテトラカルボキシレート、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボキシレート、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシレートなどである。
【0034】
また、より高度のカルボキシレート置換を有する単量体化合物、例えば、1,2,3,4,5,6−シクロヘキサンヘキサカルボキシレート、メリテートなどである。
【0035】
また、スルホン酸誘導体アニオン、例えば、メタンスルホネート、エタンスルホネート、1−プロパンスルホネート、2−プロパンスルホネート、1−ブタンスルホネート、1−ペンタンスルホネート、1−ヘキサンスルホネート、1−ヘプタンスルホネート、1−オクタンスルホネート、1−ノナンスルホネート、1−デカンスルホネート、1−ドデカンスルホネート、1−テトラデカンスルホネート、1−ヘキサデカンスルホネート、ビニルスルホネート、2−メチル−2−プロペン−1−スルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、2−クロロエタンスルホネート、2−ブロモエタンスルホネート、ノナフルオロ−1−ブタンスルホネート、ペルフルオロ−1−オクタンスルホネート、次式のPIPES
【化17】


、次式のMES
【化18】


、次式のMOPS
【化19】


、10−カンファースルホネート、3−ブロモカンファー−8−スルホネート、3−ブロモカンファー−10−スルホネート、3−スルホプロピルアクリレート、3−スルホプロピルメタクリレート、ジオクチルスルホスクシネート、p−トルエンスルホネート、4−エチルベンゼンスルホネート、4−クロロベンゼンスルホネート、2,4−ジニトロベンゼンスルホネート、2−メシチレンスルホネート、1−ナフタレンスルホネート、2−ナフタレンスルホネート、5−ジメチルアミノ−1−ナフタレンスルホネート、1,5−ナフタレンジスルホネート、4−スルホ−1,8−ナフタル酸無水物塩、ベンゼンスルホネート、キシレンスルホネート、4−オクチルベンゼンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、4−スチレンスルホネート、3−ニトロベンゼンスルホネート、2−ホルミルベンゼンスルホネート、4−アセチルベンゼンスルホネート、4−スルホフェニルイソチオシアネート塩、1,2−ベンゼンジスルホネート、1,3−ベンゼンジスルホネート、2−ホルミル−1,3−ベンゼンジスルホネート、4−クロロ−3−ニトロベンゼンスルホネート、4,4’−ジイソチオシアネート−2,2’−ジスチルベンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、1,2−ナフトキノン−4−スルホネート、2,6−ナフタレンジスルホネート、1,3,6−ナフタレントリスルホネート、1,3,7−ナフタレントリスルホネート、9,10−ジメトキシ−2−アントラセンスルホネート、アントラキノン−2−スルホネート、アントラキノン−1,5−ジスルホネート、アントラキノン−2,6−ジスルホネートなどである。
【0036】
また、スルホネート基とカルボキシレート基の両方を有する化合物、例えば、スルホアセテート、スルホスクシネート、2−スルホベンゾエート、3−スルホベンゾエート、4−スルホベンゾエート、4−スルホフタレート、5−スルホイソフタレート、ジメチル−5−スルホイソフタレートなど、ジエチルジチオカルバメートなど、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
【0037】
スルホネートの例としては、以下のものに限定はされないが、とりわけ、オクチルスルフェート、デシルスルフェート、ドデシルスルフェート、オクタデシルスルフェートが挙げられる。
【0038】
ワックス状ホスフェートの例としては、以下のものに限定はされないが、とりわけ、ジメチルホスフィン酸、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、メチレンジホスホン酸、ビニルホスホン酸が挙げられる。
【0039】
特定の実施形態において、ワックス状アニオンは、式A11−R21−A22のワックス状有機ジアニオンであることができ、式中、A11およびA22は、それぞれ、互いに独立に、アニオン基、例えばカルボキシレート、スルホネートなどであり、式中、R21は、(i)炭素原子の数は以下の範囲外でもよいが、その対イオンがワックス状の対アニオンであることを条件として、少なくとも1個の炭素原子の一実施形態、少なくとも約4個の炭素原子の別の実施形態、少なくとも約6個の炭素原子のさらに別の実施形態におけるアルキレン基(直鎖、分枝、飽和、不飽和、環状、置換、および非置換アルキレン基を含み、そのアルキレン基にヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい)、(ii)炭素原子の数は以下の範囲外でもよいが、その対イオンがワックス状の対イオンであることを条件として、少なくとも約6個の炭素原子の一実施形態、少なくとも約10個の炭素原子の別の実施形態、および少なくとも約18個の炭素原子などのさらに別の実施形態におけるアリーレン基(非置換および置換アリーレン基を含み、そのアリーレン基にヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、ホウ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい)、(iii)炭素原子の数は以下の範囲外であってもよいが、本明細書で記載の通り、その対イオンがワックス状の対イオンであることを条件として、少なくとも7個の炭素原子の一実施形態、少なくとも約12個の炭素原子の別の実施形態、および少なくとも約18個の炭素原子のさらに別の実施形態におけるベンジルなどのアリールアルキレン基(非置換および置換アリールアルキレン基を含み、アリールアルキレン基のアルキル部分が、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であり得、そのアリールアルキレン基のアルキル部分およびアリール部分のいずれかまたは両方にヘテロ原子、例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい)、または(iv)炭素原子の数は以下の範囲外であってもよいが、その対イオンがワックス状の対イオンであることを条件として、少なくとも約7個の炭素原子の一実施形態、少なくとも約12個の炭素原子の別の実施形態、および、少なくとも約18個の炭素原子のさらに別の実施形態におけるトリルなどのアルキルアリーレン基(非置換および置換アルキルアリーレン基を含み、アルキルアリーレン基のアルキル部分が、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であり得、そのアルキルアリーレン基のアルキル部分およびアリール部分のいずれかまたは両方にヘテロ原子、例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、ホウ素、リンなどが存在していてもいなくてもよい)であり、ここで、置換アルキレン、アリーレン、アリールアルキレン、およびアルキルアリーレン基の置換基は、(次のものに限定はされないが)ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アミン基、イミン基、アンモニウム基、シアノ基、ピリジン基、ピリジニウム基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカルボニル基、スルフェート基、スルフィド基、スルホキシド基、ホスフィン基、ホスホニウム基、ホスフェート基、ニトリル基、メルカプト基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、アシル基、酸無水物基、アジド基、アゾ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、カルボキシレート基、カルボン酸基、ウレタン基、尿素基、これらの混合物などであり得、ここで、2つ以上の置換基が一緒になって環を形成することができる。適当な有機ジアニオンの例としては、非置換および置換ナフタレンジスルホネート、非置換および置換ベンゼンジスルホネートなど、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0040】
別の実施形態においては、この有機アニオンは、有機トリアニオン、テトラアニオン、およびさらに高度のオリゴマまたはポリマアニオン、例えばポリスルホネートまたはポリカルボキシレートなどであり得る。2つ以上の異なるアニオンの混合物を使用することもできる。
【0041】
特定の実施形態において、ワックス状対イオンは、次式のドデシルベンゼンスルホネートである。
【0042】
【化20】

【0043】
本開示のインク用の着色剤配合物は、任意の所望のまたは効果的な手順によって調製することができる。
【0044】
合成には、例えば、縮合段階を経る着色剤のロイコ形の合成、そのロイコ形の着色剤の酸化、カルビノール構造の塩基性染料の形成、およびワックス可溶化性対イオンを有する最終染料の形成が含まれる。
【0045】
例えば、ロイコ形の着色剤は、アルデヒドを本件の着色剤用に限定されるように選択された所望のペンダント基を有するアニリンと一緒に、そのまま、または適宜溶媒の存在下で加熱し、その後、酸、例えば濃HSOを加えてさらに加熱する縮合反応によって合成することができる。
【0046】
アルデヒド構成材およびアニリン構成材は、一実施形態において、2モルのアニリン構成材毎に少なくとも約1モルのアルデヒド構成材、または2モルのアニリン構成材毎に約1.9モル以下のアルデヒド構成材、の任意の所望のまたは効果的な相対量で存在するが、その相対量はこれらの範囲外であることもできる。
【0047】
必要に応じて、反応は、溶媒なしでそのまま行うことができる。必要に応じて、反応は、随意的溶媒の存在下で行うことができる。適当な溶媒の例としては、テトラメチレンスルホン(スルホラン)、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、オクタノールなど、ならびにそれらの混合物が挙げられる。存在する場合、その溶媒は、その相対量は以下の範囲外でもあり得るが、一実施形態において、0.1モルのアルデヒド構成材毎に少なくとも約1リットル、2モルのアルデヒド構成材毎に約1リットル以下の任意の所望のまたは効果的な量で存在する。
【0048】
アルデヒド構成材、アニリン構成材、および随意的溶媒の混合物は、次に任意の有効温度まで、その温度は以下の範囲外でもあり得るが、一実施形態において、少なくとも約62℃、または約280℃以下で加熱する。
【0049】
アルデヒド構成材、アニリン構成材、および随意的溶媒の混合物は、次に任意の有効な、その時間は以下の範囲外でもあり得るが、一実施形態において、少なくとも約5分、または4日以内の時間帯を加熱する。
【0050】
生成物を次に、例えばNaOH溶液で中和し、例えば真空濾過により収集する。必要に応じて、その粗生成物は、次に、例えば水で洗浄することにより精製することができる。
【0051】
ロイコ形の着色剤は、次に、例えばそのロイコ形の着色剤を加熱した適当な酸化剤と組合せ、そのままか、適宜溶媒の存在下で、そのロイコ形の十分に成熟した形までの完全な酸化を確保するのに十分な時間帯および温度で酸化させることができる。
【0052】
任意の適当な酸化剤を選択することができる。例えば、以下のものに限定はされないが、クロルアニル、ベンゾキノン、DDQ(2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン)、およびその他の塩素化キニン類、MnO、PbO/HClならびにそれらの混合物および組合せからなる群から酸化剤を選択することができる。
【0053】
その酸化剤は、任意の適当な量、例えば、その相対量は以下の範囲外であってもよいが、一実施形態において、1モルのロイコ形の着色剤毎に約1モルの酸化剤、または2モルのロイコ形の着色剤毎に約1.9モル以下の酸化剤を選択することができる。
【0054】
必要に応じて、その反応は溶媒の非存在下で、そのままで行うことができる。さらに、その反応は随意的な溶媒の存在下で行うことができる。適当な溶媒の例としては、とりわけ、水、メタノール、イソプロパノール、エチルアルコール、テトラメチレンスルホン(スルホラン)、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、オクタノール、ならびにそれらの混合物が挙げられる。存在する場合、その随意的な溶媒は、任意の所望のまたは効果的な量で、その相対量は以下の範囲外であってもよいが、一実施形態において、0.1モルのロイコ形の着色剤毎に少なくとも約1リットル、または2モルのロイコ形の着色剤毎に約1リットル以下を存在させる。
【0055】
塩基性染料構成材を十分に酸化させた後、例えば酸化された形の着色剤と水酸基含有塩基とをカルビノール構造の塩基性染料を獲得するのに適合するように加熱および撹拌しながら混合することによってカルビノール構造の塩基性染料を調製することができる。
【0056】
任意の適当な水酸基含有塩基を本明細書の実施形態で選択することができる。例えば、以下のものに限定はされないが、金属水酸化物、例えば水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、ならびにそれらの混合物および組合せからなる群から水酸基含有塩基を選択することができる。
【0057】
酸化された形の塩基性染料構成材および水酸基含有塩基は、任意の所望のまたは効果的な相対量で、その相対量は以下の範囲外であってもよいが、一実施形態において、1モルの水酸基含有塩基毎に約1モルの酸化された形の塩基性染料、別の実施形態において、約1モルの水酸基含有塩基毎に約0.5モルの酸化された形の塩基性染料、別の実施形態において、約1モルの水酸基含有塩基毎に約0.75モルの酸化された形の塩基性染料を存在させる。
【0058】
酸化された形の塩基性染料および水酸基含有塩基の混合物は、その時間は以下の範囲外であってもよいが、一実施形態において、少なくとも約5分、または約4日以下の任意の効果的な時間にわたって加熱する。
【0059】
その生成物は、次に例えばNaOH溶液で中和し、例えば真空濾過により収集する。その粗生成物は、次に必要に応じて、例えば水で洗浄することにより精製することができる。
【0060】
カルビノール構造の塩基性染料および選択されたワックス可溶化性対イオンは、任意の所望のまたは効果的な相対量で、その相対量は以下の範囲外であってもよいが、一実施形態においては各染料の約等モル量で溶媒と共に混合し、すべての溶媒が沸騰して取り除かれるまで撹拌しながら加熱する。
【0061】
適当な溶媒の例としては、以下のものに限定はされないが、エタノール、水、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、テトラメチレンスルホン(スルホラン)、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、オクタノール、ならびにそれらの混合物および組合せが挙げられる。存在する場合、その溶媒は、任意の所望のまたは効果的な量で存在し、最終生成物から水分を除去する必要性のためにさらなる溶媒を加えることができる。例えば、その溶媒は、その相対量は以下の範囲外であってもよいが、一実施形態において、約0.1モルのカルビノール構造の塩基性染料構成材毎に少なくとも約1リットルの溶媒、または2モルのカルビノール構造の塩基性染料構成材毎に約1リットル以下の溶媒量で存在させることができる。
【0062】
カルビノール構造の塩基性染料、ワックス状対イオン、および溶媒の混合物は、任意の有効温度まで、その温度は以下の範囲から外れることもできるが、一実施形態において、少なくとも約62℃、または280℃以下まで加熱する。さらなる溶媒を加え、必要に応じて加熱工程を繰返すことができる。
【0063】
複数の実施形態において、本明細書に開示されている相変化インクは、次式の着色剤化合物を含む。
【化21】

【0064】
さまざまな置換基を、本開示の着色剤の環に任意の望ましいまたは有効な方法によって配置することができる。
【0065】
本開示の相変化インクは、相変化担体系または組成物を含有する。相変化担体組成物は一般的には、直接印刷方式で、あるいは間接またはオフセット印刷転写装置で使用するよう設計される。
【0066】
直接印刷方式では、一実施形態における相変化担体組成物は、相変化インクが、(1)記録用被印刷体に直接印刷した後、周囲温度まで冷やした場合に、最終的な記録用被印刷体(紙、透明材料など)上に均一な厚さの薄膜として適用され、(2)十分な可撓性と延性を備え、被印刷体に印刷した画像を曲げても割れず、(3)高い明度、彩度、透明度、および熱安定性を備えるような、少なくとも1つの材料を含んでいる。
【0067】
オフセット印刷転写または間接印刷方式では、一実施形態における相変化担体組成物は、直接印刷方式のインクに好ましい特性だけでなく、さらに、かかる系での使用に対して望ましい特定の流動性と機械的性質も示す。
【0068】
望ましいまたは効果的な任意の担体組成物が使用可能である。適当なインク担体材料の例としては、モノアミド類、テトラアミド類、それらの混合物などの脂肪族アミド類が挙げられる。適当な脂肪族アミドインク担体材料の具体例としては、ステアリルステアラミド、ダイマ酸とエチレンジアミンとステアリン酸との反応生成物であるダイマ酸ベースのテトラアミド、ダイマ酸とエチレンジアミンと少なくとも約36個の炭素原子を有するカルボン酸との反応生成物であるダイマ酸ベースのテトラアミドなど、ならびにそれらの混合物が挙げられる。脂肪族アミドインク担体が、ダイマ酸とエチレンジアミンと少なくとも約36個の炭素原子を含むカルボン酸との反応生成物であるダイマ酸ベースのテトラアミドである場合、カルボン酸は次の一般式で示されるものである。
【0069】
【化22】

【0070】
式中、Rは、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および環状アルキル基を含むアルキル基であって、一実施形態における前記アルキル基は、炭素原子の数は以下の範囲外であってもよいが、少なくとも約36個の炭素原子、または約200個以下の炭素原子を有する。
【0071】
相変化インク担体材料としては、さらに、イソシアネートから誘導した樹脂およびワックス類、例えばウレタン−イソシアネート誘導体材料、尿素−イソシアネート誘導体材料、ウレタン/尿素−イソシアネート誘導体材料、およびそれらの混合物なども適当である。
【0072】
脂肪族アミド材料とイソシアネート誘導体材料との混合物もインク担体組成物として使用できる。
【0073】
さらなる適当な相変化インク担体材料としては、パラフィン類、マイクロクリスタリンワックス類、ポリエチレンワックス類、エステルワックス類、アミドワックス類、脂肪酸類、脂肪族アルコール類、脂肪族アミド類、およびその他のワックス状材料、スルホンアミド材料、さまざまな天然材料(例えば、トール油ロジン類およびロジンエステル類など)から製造した樹脂状材料、および多くの合成樹脂、オリゴマ類、ポリマ類、および共重合体類、例えば、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、アクリル酸とポリアミド類との共重合体など、イオノマ類、など、ならびにそれらの混合物が挙げられる。1つまたは複数のこれらの材料を、脂肪族アミド材料および/またはイソシアネート誘導体材料と混合して使用してもよい。
【0074】
特定の一実施形態において、相変化インク担体は、(a)インク中に、その量は以下の範囲外でもよいが、インクの少なくとも約25重量パーセント、またはインクの約60重量パーセント以下の量で存在するポリエチレンワックスと;(b)インク中に、その量は以下の範囲外でもよいが、インクの少なくとも約8重量パーセント、またはインクの約32重量パーセント以下の量で存在するステアリルステアラミドワックスと;(c)インク中に、その量は以下の範囲外でもよいが、インクの少なくとも約10重量パーセント、またはインクの約32重量パーセント以下の量で存在するダイマ酸とエチレンジアミンと36個以上の炭素原子を含み末端カルボン酸基を持つ長鎖炭化水素との反応生成物であるダイマ酸ベースのテトラアミドと;(d)インク中に、その量は以下の範囲外でもよいが、インクの少なくとも約6重量パーセント、またはインクの約16重量パーセント以下の量で存在する2当量のヒドロアビエチルアルコールと1当量のイソホロンジイソシアネートとの反応から誘導されたウレタン樹脂と;(e)インク中に、その量は以下の範囲外でもよいが、インクの少なくとも約2重量パーセント、またはインクの約13重量パーセント以下の量で存在する3当量のステアリルイソシアネートとグリセロールベースのプロポキシル化アルコールとの付加生成物であるウレタン樹脂と;(f)インク中に、その量は以下の範囲外でもよいが、インクの少なくとも約0.01重量パーセント、またはインクの約1重量パーセント以下の量で存在する酸化防止剤とを含む。
【0075】
インク担体は、任意の望ましいまたは効果的な量で、本開示の相変化インク中に、その量は以下の範囲外でもよいが、一実施形態においてはインクの少なくとも約0.1重量パーセント、またはインクの約99重量パーセント以下の量で存在する。
【0076】
この着色剤は、所望の色または色相を得るための任意の望ましいまたは効果的な量で、インク中に、その量は以下の範囲外でもよいが、一実施形態においてはインクの少なくとも約0.1重量パーセント、またはインクの約20重量パーセント以下の量で存在する。この着色剤は、インク中の唯一の着色剤であっても、あるいは他の着色剤、例えば染料、顔料、それらの混合物などとの組合せで存在してもよい。
【0077】
複数の実施形態において、このインクは、着色剤上のカルボン酸および/またはスルホン酸および/またはカルボキシレートおよび/またはスルホネート基のKaのそれより大きいKa値を有する酸をさらに含有する。適当な酸の具体例としては、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸を含む有機スルホン酸、p−トルエンスルホン酸、塩酸、トリフルオロ酢酸、メチルスルホン酸、トリフルオロメチルスルホン酸、臭化水素酸など、ならびにそれらの混合物が挙げられる。この酸は、任意の望ましいまたは効果的な量で、その酸の量は以下の範囲外であってもよいが、一実施形態においては着色剤の量の少なくとも約2重量パーセント、または着色剤の量の約100重量パーセント以下で存在する。
【0078】
このインクは、また、適宜酸化防止剤を含むことができる。インク組成物のこの随意的な酸化防止剤は、画像の酸化を防ぎ、またインク製造工程の加熱部分でのインク構成材の酸化を防ぐ。適当な酸化防止剤の具体例としては、NAUGUARD(登録商標)524、NAUGUARD(登録商標)76、およびNAUGUARD(登録商標)512、IRGANOX(登録商標)1010などが挙げられる。存在する場合、その随意的な酸化防止剤は、その量は以下の範囲外であってもよいが、任意の望ましいまたは効果的な量であって、一実施形態においてはインクの少なくとも約0.01重量パーセント、またはインクの約20重量パーセント以下でインク中に存在する。
【0079】
このインクは、また、場合によって粘度調整剤を含むことができる。適当な粘度調整剤の例としては、脂肪族ケトン類、例えばステアロンなどが挙げられる。存在する場合、その随意的な粘度調整剤は、その量は以下の範囲外であってもよいが、任意の望ましいまたは効果的な量であって、一実施形態においてはインクの少なくとも約0.1重量パーセント、またはインクの約99重量パーセント以下でインク中に存在する。
【0080】
インクへのその他の随意的な添加剤としては、その量は以下の範囲外であってもよいが、一実施形態においてはインクの少なくとも約0.01重量パーセント、またはインクの約98重量パーセント以下の量での透明剤;その量は以下の範囲外であってもよいが、一実施形態においてはインクの少なくとも約0.1重量パーセント、またはインクの約98重量パーセント以下の量での粘着性付与剤;その量は以下の範囲外であってもよいが、一実施形態においてはインクの少なくとも約0.1重量パーセント、またはインクの約98重量パーセント以下の量での接着剤;その量は以下の範囲外であってもよいが、一実施形態においてはインクの少なくとも約0.1重量パーセント、またはインクの約50重量パーセント以下の量での可塑剤などが挙げられる。
【0081】
このインク組成物は、一実施形態において約50℃以上の融点を持ち、一実施形態においては約160℃以下の融点を持つが、その融点はこれらの範囲外でもあり得る。
【0082】
このインク組成物は一般に、噴射温度(一実施形態においては約75℃以上、または約180℃以下であるが、噴射温度はこれらの範囲外でもあり得る)、例えば約140℃において、一実施形態においては、約30センチポアズ以下、または約1センチポアズ以上、約2センチポアズ以上の溶融体粘度を有するが、その溶融体粘度はそれらの範囲外でもあり得る。
【0083】
このインク組成物は、任意の望ましいまたは適当な方法によって調製することができる。例えば、インク成分を共に混合し、続いて、温度は以下の範囲外でもよいが、一実施形態においては少なくとも約100℃、一実施形態においては約140℃以下の温度に加熱し、均質なインク組成物が得られるまで撹拌し、続いてインクを周囲温度(一般的には約20〜約25℃)まで冷却する。このインクは周囲温度では固体である。特定の実施形態において、製造工程の間に、溶融状態のインクを型に流し込んで冷やし、固化させてインクスティックを形成する。
【0084】
このインクは、直接印刷インクジェット法の装置に、また間接(オフセット)印刷インクジェット法に採用することができる。別の実施形態は、本開示のインクをインクジェット印刷装置に組み込む工程と、インクを溶融する工程と、記録用被印刷体上に画像の形に射出するための溶融インクの液滴を生じる工程とを含む方法を対象とする。さらに別の実施形態は、本開示のインクをインクジェット印刷装置に組み込む工程と、インクを溶融する工程と、中間転写部材上に画像の形に射出するための溶融インクの液滴を生じる工程と、画像形のインクを中間転写部材から最終的な記録用被印刷体へ転写する工程とを含む方法を対象とする。特定の実施形態においては、中間転写部材は最終記録用シートより高く、印刷装置内の溶融インクより低い温度に加熱する。特定の一実施形態においては、印刷装置は圧電印刷法を採用し、インク液滴が圧電振動素子の振動によって画像の形に射出されるようにする。本開示のインクは、また、他のホットメルト印刷法、例えば、ホットメルト音響インクジェット印刷、ホットメルトサーマルインクジェット印刷、ホットメルト連続流または偏向インクジェット印刷などでも使用できる。本開示の相変化インクはさらに、ホットメルトインクジェット印刷法以外の印刷法にも使用できる。
【0085】
適当であれば、例えば、普通紙、罫線付きノート紙、ボンド紙、シリカコート紙、透明材料、織物、繊維製品、プラスチックス、ポリマフィルム、金属などの無機被印刷体および木材などを含むどのような被印刷体または記録用シートでも使用することができる。
【実施例1】
【0086】
(実施例1)
<パートA>
約25.0グラムの次式の2,6−ジメチルアニリン、
【化23】


17.5グラムの次式の2,6−ジクロロベンズアルデヒド、
【化24】


および50グラムの脱イオン水を、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器、および油浴を備えた150ミリリットルの1つ口丸底フラスコに加えた。その内容物を混合し、12ミリリットルの濃HSOをその混合した内容物に加えた。フラスコを100℃の油浴に入れ、そのまま撹拌して加熱した。約24時間の加熱後、その粗生成物を500ミリリットルの氷水を含有する1リットルのビーカ中に注ぎ、約30分間撹拌し、そのまま一晩静置した。その生成物の混合物を次に約30ミリリットルの40%NaOHで中和し、真空濾過により収集した。その黄褐色の固体を約500ミリリットルの水で洗浄し、約500ミリリットルの水中で再スラリ化し、洗浄および再スラリ化のこの工程を繰返した。濾過した固体を次に乾燥させた。生成したロイコ(無色)形の塩基性染料は、次式のものと考えられる。
【0087】
【化25】

【0088】
(実施例1)
<パートB>
約10.0グラムの実施例1のパートAで集めた固体を、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器、および油浴を備えた500ミリリットルの1つ口丸底フラスコに加えた。40ミリリットルのエチルアルコールおよび4.75グラムのクロルアニルを加え、そのフラスコを撹拌しながら70℃の油浴に入れた。直ちに青色が現れ始め、時間と共に深まった。次式のものであると考えられる十分に発達した形へのこの染料のロイコ形の完全な酸化を確実にするためにそのフラスコを約2時間にわたって加熱した。
【0089】
【化26】

【0090】
(実施例1)
<パートC>
実施例1のパートBで要点を述べたようにして反応混合物が十分に酸化された後、pHを約25ミリリットルの40%NaOHを加えてアルカリ性にした。その青色は、直ちに消えてカルビノール構造の染料の形成を示した。加熱と撹拌をさらに約5分間続けた。その粗生成物を、250ミリリットルの水および2.5グラムの40%NaOHを含有する1000ミリリットルのビーカに注ぎ、そのまま一晩静置した。約9.62グラムの次式のものであると考えられるカルビノール構造の染料が得られた。
【0091】
【化27】

【0092】
(実施例1)
<パートD>
約4.64グラムの実施例1のパートCからのカルビノール構造の染料、3.6グラムの次式のものであると考えられる遊離酸構造のDDBSA(ドデシルベンゼンスルホン酸)、
【化28】


および約300ミリリットルのエタノールを、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器、および油浴を備えた500ミリリットルのビーカに加えた。その混合物を撹拌し、100℃の油浴中で、すべてのエタノールと水が蒸発除去されて、次式のものであると考えられるワックス可溶化性の対となるDDBSA対イオンを含む最終的染料を含有するどろどろした青色の固体が残るまで加熱した。
【0093】
【化29】

【0094】
(実施例1)
<パートE>
約5.0グラムの実施例1のパートCからのカルビノール構造の染料および約100ミリリットルの脱イオン水を、撹拌器を備えた250ミリリットルのビーカに加えた。その混合物を撹拌し、その混合物が酸性(pH約3)になるまでHPOを加えた。その混合物を蒸留塔およびテフロン(登録商標)被覆した撹拌用磁石を備えた600ミリリットルの1つ口丸底フラスコに移した。250ミリリットルのトルエンを加え、水を共沸させてトルエン溶媒に溶解する(しかしホットメルトインクベースには溶解しない)染料を残した。次式のものであると考えられるその染料を濾過して集めた。
【0095】
【化30】

【0096】
(実施例1)
<パートF>
約4.64グラムの実施例1のパートCからのカルビノール構造の染料、約2.58グラムの次式のものと考えられる遊離酸構造のp−OBA(p−オクチル安息香酸)、
【化31】


および約300ミリリットルのエタノールを、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器および油浴を備えた500ミリリットルのビーカに加える。その混合物を撹拌し、100℃の油浴中で、すべてのエタノールと水が蒸発除去されて、次式のものであると考えられるワックス可溶化性の対となるDDBSA対イオンを含む最終的染料を含有する青色の固体が残るまで加熱する。
【0097】
【化32】

【0098】
(実施例1)
<パートG>
約4.64グラムの実施例1のパートCからのカルビノール構造の染料、約8.10グラムの次式のものと考えられる酸構造のX−1070(the Baker Petrolite Corp.から入手できるホスフェートエステル)
【化33】


および約300ミリリットルのブタノールを、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器および油浴を備えた500ミリリットルのビーカに加える。その混合物を撹拌し、120℃の油浴中で、すべてのエタノールと水が蒸発除去されて、次式のものであると考えられるワックス可溶化性の対となるDDBSA対イオンを含む最終的染料を含有する青色の固体が残るまで加熱する。
【化34】

【0099】
(実施例2)
<パートA>
約30.8グラムの次式の2,6−ジエチルアニリン、
【化35】


17.5グラムの次式の2,6−ジクロロベンズアルデヒド、
【化36】


および50グラムの脱イオン水を、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器、および油浴を備えた150ミリリットルの1つ口丸底フラスコに加えた。その内容物を混合し、12ミリリットルの濃HSOをその混合した内容物に加えた。フラスコを100℃の油浴に入れ、そのまま撹拌して加熱した。約24時間の加熱後、その粗生成物を500ミリリットルの氷水を含有する1リットルのビーカ中に注ぎ、約30分間撹拌し、そのまま一晩静置した。その生成物の混合物を次に約30ミリリットルの40%NaOHで中和し、真空濾過により集めた。その黄褐色の固体を約500ミリリットルの水で洗浄し、約500ミリリットルの水中で再スラリ化し、洗浄および再スラリ化のこの工程を繰返した。濾過した固体を次に乾燥させた。生成したロイコ形の塩基性染料は、次式のものと考えられる。
【0100】
【化37】

【0101】
(実施例2)
<パートB>
実施例2のパートAで集めた固体を、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器、および油浴を備えた500ミリリットルの1つ口丸底フラスコに加えた。250ミリリットルのエチルアルコールおよび25グラムのクロルアニルを加え、そのフラスコを撹拌しながら70℃の油浴に入れた。直ちに青色が現れ始め、時間と共に深まった。次式のものであると考えられる十分に発達した形へのこの染料のロイコ形の完全な酸化を確実にするためにそのフラスコを約2時間にわたって加熱した。
【0102】
【化38】

【0103】
(実施例2)
<パートC>
実施例2のパートBで要点を述べたようにして反応混合物が十分に酸化された後、pHを約25ミリリットルの40%NaOHを加えてアルカリ性にした。その青色は、直ちに消えてカルビノール構造の染料の形成を示した。加熱と撹拌をさらに約5分間続けた。その粗生成物を、250ミリリットルの水および5グラムの40%NaOHを含有する1000ミリリットルのビーカに注ぎ、そのまま一晩静置した。得られたカルビノール構造の染料は、次式のものであると考えられる。
【0104】
【化39】

【0105】
(実施例2)
<パートD>
実施例2のパートCからの反応混合物を一晩静置して沈殿させた後、その生成物は、フラスコの底に粘着性の固体として沈殿したことが観察された。その液体をデカントして取り除き、水で数回スラリ化し、各スラリ化の後その水をデカントして取り除いた。その生成物をウェットケーキとしてまとめた。そのウェットケーキの半分をテフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器および油浴を備えた1000ミリリットルのビーカに移した。約400ミリリットルのエチルアルコールと15.0グラムの次式のものであると考えられる遊離酸構造のドデシルベンゼンスルホン酸を加えた。
【0106】
【化40】

【0107】
その混合物を撹拌し、110℃の油浴中で、すべてのエタノールと水が蒸発除去されて次式のものであると考えられるワックス可溶化性の対となるDDBSA対イオンを含む最終的染料を含有するどろどろした青色の固体が残るまで加熱した。
【化41】

【0108】
(実施例3)
<パートA>
約28.0グラムの次式の2,6−ジイソプロピルアニリン、
【化42】


13.4グラムの次式の2,6−ジクロロベンズアルデヒド、
【化43】


および38.3グラムの脱イオン水を、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器、および油浴を備えた150ミリリットルの1つ口丸底フラスコに加えた。その内容物を混合し、16.5グラムの濃HSOをその混合した内容物に加えた。フラスコを100℃の油浴に入れ、そのまま撹拌して加熱した。約24時間の加熱後、その粗生成物を500ミリリットルの氷水を含有する1リットルのビーカ中に注ぎ、約30分間撹拌し、そのまま一晩静置した。その生成物の混合物を次に約30ミリリットルの40%NaOHで中和し、真空濾過により集めた。その黄褐色の固体を約500ミリリットルの水で洗浄し、約500ミリリットルの水中で再スラリ化し、洗浄および再スラリ化のこの工程を繰返した。濾過した固体を次に乾燥させた。約38.2グラムの黄褐色の固体が集められた。生成したロイコ形の塩基性染料は、次式のものと考えられる。
【0109】
【化44】

【0110】
(実施例3)
<パートB>
約12.25グラムの実施例3のパートAで集めた固体を、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器、および油浴を備えた500ミリリットルの1つ口丸底フラスコに加えた。50ミリリットルのエチルアルコールおよび5.0グラムのクロルアニルを加え、そのフラスコを撹拌しながら70℃の油浴に入れた。直ちに青色が現れ始め、時間と共に深まった。次式のものであると考えられる十分に発達した形へのこの染料のロイコ形の完全な酸化を確実にするためにそのフラスコを約2時間にわたって加熱した。
【0111】
【化45】

【0112】
<パートC>
実施例3のパートBで要点を述べたようにして反応混合物が十分に酸化された後、pHを約5.5ミリリットルの40%NaOHを加えてアルカリ性にした。その青色は、直ちに消えてカルビノール構造の染料の形成を示した。加熱と撹拌をさらに約5分間続けた。その粗生成物を、150ミリリットルの水および2.5グラムの40%NaOHを含有する1000ミリリットルのビーカに注ぎ、そのまま一晩静置した。得られたカルビノール構造の染料は、次式のものであると考えられる。
【0113】
【化46】

【0114】
(実施例3)
<パートD>
実施例3のパートCからの反応混合物を一晩静置して沈殿させた後、その生成物は、フラスコの底に粘着性の固体として沈殿したことが観察された。その液体をデカントして取り除いた。約500ミリリットルのエチルアルコールと7.4グラムの次式の遊離酸構造のドデシルベンゼンスルホン酸を加えた。
【0115】
【化47】

【0116】
その混合物を撹拌し、110℃の油浴中で、すべてのエタノールと水が蒸発除去されて次式のものであると考えられるワックス可溶化性のDDBSA対イオンを含む最終的染料を含有するどろどろした青色の固体が残るまで加熱した。
【0117】
【化48】

【0118】
(実施例4)
<パートA>
約29.8グラムの次式のN,N−ジエチルアミノアニリン、
【化49】


約17.7グラムの次式の4−ジエチルアミノベンズアルデヒド、
【化50】


および100グラムの脱イオン水を、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器、および油浴を備えた150ミリリットルの1つ口丸底フラスコに加えた。その内容物を混合し、21.6グラムの濃HSOを加えた。フラスコを100℃の油浴に入れ、そのまま撹拌して加熱した。約24時間の加熱後、その粗生成物を500ミリリットルの氷水を含有する1リットルのビーカ中に注ぎ、約30分間撹拌し、そのまま一晩静置した。その生成物の混合物を次に40%NaOH(約30ミリリットル)で中和し、真空濾過により集めた。その黄褐色の固体を約500ミリリットルの水で洗浄し、約500ミリリットルの水中で再スラリ化し、濾過し、この工程を繰返した。濾過した固体を次に乾燥させた。生成したロイコ形の塩基性染料は、次式のものと考えられる。
【0119】
【化51】

【0120】
(実施例4)
<パートB>
実施例4のパートAで集めた固体、150ミリリットルのエチルアルコールおよび25グラムのクロルアニルを、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器、および油浴を備えた150ミリリットルの1つ口丸底フラスコに加えた。そのフラスコを撹拌しながら70℃の油浴に入れた。青色が直ちに現れ始め、時間と共に深まった。次式のものであると考えられる十分に発達した形へのこの染料のロイコ形の完全な酸化を確実にするためにそのフラスコを約2時間にわたって加熱した。
【0121】
【化52】

【0122】
(実施例4)
<パートC>
実施例4のパートBで要点を述べたようにして反応混合物が十分に酸化された後、pHを40%NaOHによりアルカリ性にした。その青色は、直ちに消えてカルビノール構造の染料の形成を示した。加熱と撹拌をさらに5分間続けた。その粗生成物を、150ミリリットルの水および2.5グラムの40%NaOHを含有する1000ミリリットルのビーカに注ぎ、そのまま一晩静置した。固体を濾過して集め、密封した容器に入れた(約22.4グラムのカルビノールバイオレット染料が得られた)。そのカルビノール構造の染料は、次式のものであると考えられる。
【0123】
【化53】

【0124】
(実施例4)
<パートD>
約5.22グラムの実施例4のパートCからのカルビノール構造の染料、約3.6グラムの次式のものと考えられる遊離酸構造のDDBSA、
【化54】

【0125】
および約300ミリリットルのエタノールを、テフロン(登録商標)被覆した磁石、凝縮器、および油浴を備えた500ミリリットルのビーカに入れる。その混合物を撹拌し、100℃の油浴中で、すべてのエタノールと水が蒸発除去されて次式のものであると考えられるワックス可溶化性の対となるDDBSA対イオンを含む最終的染料を含有する紫色の固体が残るまで加熱する。
【0126】
【化55】

【0127】
(実施例5)
以下の成分を融解、混合、および濾過することによりインクベースを調製した。
43.59重量部の式CH(CH50CHのポリエチレンワックス;
19.08重量部のステアリルステアラミドワックス;
18.94重量部の1当量のC−36ダイマ酸(デラウェア州ニューカッスルのUniqemaから入手)と、2当量のエチレンジアミンおよび米国特許第6,174,937号の実施例1に記載されているようにして調製された末端カルボン酸基を有する長鎖炭化水素であるUNICID(登録商標)700との反応から得られたテトラアミド樹脂;
11.71重量部の米国特許第5,782,966号の実施例1に記載されているようにして調製された2当量のABITOL(登録商標)Eヒドロアビエチルアルコールと1当量のイソホロンジイソシアネートとの反応から得られたウレタン樹脂;
6.48重量部の米国特許第6,309,453号の実施例4に記載されているようにして調製された3当量のステアリルイソシアネートのグリセロール系アルコールとの付加物であるウレタン樹脂;
0.20重量部のNAUGUARD(登録商標)445酸化防止剤。
【0128】
その後、百分率で上に掲げたインク担体構成材の600グラムを、1リットルのビーカに加え、オーブン中135℃で溶融するまで加熱した。続いて、そのビーカを135℃に設定されている加熱マントルに挿入し、ビーカの内容物を45分間撹拌した。得られたインクを、次にワットマン(Whatman)#3と0.2ミクロンNAEフィルタの組合せを通して濾過し、Mottのフィルタアッセンブリにセットした。濾過は、1重量パーセントの濾過助剤(FILTER−AID)を加えることにより支援し、6時間後に完了するまで135℃の温度で進めた。そのインクベースを約31グラムの無色のインクベースを含んでいる型の中に注ぎ冷却させた。
【0129】
(実施例6)
実施例5からの約30.5グラムのインクベースを、電磁撹拌棒を備えた100ミリリットルのビーカに入れ、続いて135℃の油浴中に溶融するまで置いた。約0.8グラムの実施例1のパートDの染料製品を次に加え、約3時間撹拌した。その青色のインクを次にアルミニウムの型に注いだ。
【0130】
(実施例7)
実施例5からの約30.0グラムのインクベースを、電磁撹拌棒を備えた100ミリリットルのビーカに入れ、続いて135℃の油浴中に溶融するまで置いた。約1.65グラムの実施例2のパートDの染料製品を次に加え、約3時間撹拌した。その青色のインクを次にアルミニウムの型に注いだ。
【0131】
(実施例8)
実施例5からの約30.0グラムのインクベースを、電磁撹拌棒を備えた100ミリリットルのビーカに入れ、続いて135℃の油浴中に溶融するまで置いた。約1.65グラムの実施例1のパートEの染料製品を次に加え、約3時間撹拌した。その染料はインクベースに溶解しなかった。染料を含むそのインクベースを次にアルミニウムの型に注いだ。ビーカの底に染料が観察された。
【0132】
(実施例9)
実施例5からの約30.6グラムのインクベースを、電磁撹拌棒を備えた100ミリリットルのビーカに入れ、続いて135℃の油浴中に溶融するまで置いた。約1.7グラムの実施例3のパートDの染料製品を次に加え、約3時間撹拌した。その青色のインクを次にアルミニウムの型に注いだ。
【0133】
(実施例10)
実施例6から9で調製したインクの印刷した試料を、K−プリンティングプルーファー(Printing Proofer)を用いてハンマーミルレーザープリント(HAMMERMILL LASERPRINT)(登録商標)紙上に生じさせた。この方法においては、試験したインクは、150℃にセットした印刷版上で溶融させた。紙を取り付けたロールバーを次に溶融したインクをその表面に含む版上で回転させた。紙の上のインクを冷却すると、矩形ブロックの3つの別々の画像が生じた(3つの異なる強度の、紙上のインク被覆)。最も強く着色したブロックは、紙上に溶着したインクのほとんどを含み、したがって、カラー値測定結果を得るために使用した。印刷した試料を視覚的に評価した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相変化インク組成物であって、
相変化インク担体、ならびに
塩基性染料構成材およびワックス状部分を有するワックス状対イオンを含む着色剤配合物、
を含むことを特徴とする相変化インク組成物。
【請求項2】
相変化インク組成物であって、相変化インク担体、および、次式の着色剤配合物を含むことを特徴とする相変化インク組成物。
【化1】


[式中、R、R、R、およびRは、それぞれ互いに独立に、(i)水素原子、(ii)アルキル基、(iii)アリール基、(iv)アリールアルキル基、または(v)アルキルアリール基であり、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、式中、R、R、R、およびRは、それぞれ互いに独立に、(i)水素原子、(ii)アルキル基、(iii)アリール基、(iv)アリールアルキル基、または(v)アルキルアリール基であり、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、ここで、RとRは一緒になって環を形成することができ、かつここで、R、R、R、R、R、およびRは、それぞれ中心構造のフェニル環と一緒になることができ、ここで、R、R10、およびR11は、それぞれ互いに独立に、適宜含まれており、含まれている場合に、R、R10、およびR11のそれぞれは、互いに独立に、(i)ヒドロキシ基、(ii)ハロゲン原子、(iii)アミン基、(iv)イミン基、(v)アンモニウム基、(vi)シアノ基、(vii)ピリジン基、(viii)ピリジニウム基、(ix)エーテル基、(x)アルデヒド基、(xi)ケトン基、(xii)エステル基、(xiii)アミド基、(xiv)カルボニル基、(xv)チオカルボニル基、(xvi)スルホキシド基、(xvii)ニトリル基、(xviii)メルカプト基、(xix)ニトロ基、(xx)ニトロソ基、(xxi)スルホン基、(xxii)アシル基、(xxiii)酸無水物基、(xxiv)アジド基、(xxv)アゾ基、(xxvi)シアネート基、(xxvii)イソシアネート基、(xxviii)チオシアネート基、(xxix)イソチオシアネート基、(xxx)ウレタン基、(xxxi)尿素基、あるいはこれらの混合物または組合せであり、2つ以上の置換基は一緒になって環を形成することができ、ここで、R、R10、およびR11は、それぞれ前記中心構造のフェニル環と一緒になることができ;
式中、a、bおよびcは、それぞれ互いに独立に、0、1、2、または3である整数であり;
式中、Aは、ワックス状対イオンである]。
【請求項3】
請求項1に記載の相変化インク組成物であって、次式の着色剤配合物を含むことを特徴とする相変化インク組成物。
【化2】

【請求項4】
請求項1に記載の相変化インク組成物であって、次式の着色剤配合物を含むことを特徴とする相変化インク組成物。
【化3】


【公開番号】特開2008−189926(P2008−189926A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−22353(P2008−22353)
【出願日】平成20年2月1日(2008.2.1)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】