説明

真空作動式トイレおよび真空トイレの作動方法

本発明は、水洗便器と、真空生成器と、収集タンクと、バルブおよび中間タンクを含むパイプとを備え、上記中間タンクが水洗便器と収集タンクの間に配置されると共に吸入バルブおよび排出バルブを備える真空作動式トイレに係わる。吸入バルブ(11)と排出バルブ(12)のハウジングはそれぞれ圧力ソースに接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水洗便器と、真空生成器と、収集タンクと、バルブおよび中間タンクを含むパイプとを備え、上記中間タンクが水洗便器と収集タンクの間に配置されると共に吸入バルブおよび排出バルブを備える真空作動式トイレ、およびこのような真空トイレの作動方法に係わる。
【背景技術】
【0002】
いわゆる真空トイレシステムおよびこのようなシステムの動作は、例えばDE 37 28 157 A1に記載されている。その中に開示されたこのシステムは、例えば電車やバスのような移動ユニットで特に使用されるためのものである。以下の構成要素が、この文献に記載されたシステムに含まれる:即ち、水洗便器と、真空状態を生成するための装置と、収集タンクと、バルブおよび、水洗便器と収集タンクの間に配置された中間タンクを備えるパイプである。
【0003】
上記の方法において使用される手順は以下のとおりである。即ち、加圧空気タンクに接続された排出器であることができる、真空状態を生成するための装置によって中間タンクに負圧が生成される。空気圧によって開くことができるバルブが中間タンクの前後にそれぞれ設けられる。水洗ボタンを作動すると、中間タンクに負圧が生成され、洗浄水が水洗便器に流れ込む。中間タンクの前面に配置されたバルブが開くと、こう配圧力によって、洗浄水と排泄物が、大気圧下にある水洗便器から中間タンクに吸い込まれる。その後バルブを閉めることにより、中間タンクは正圧下におかれ、中間タンクの背面に配置されたバルブを開けると、中間タンクの内容物が収集タンクに排出される。中間タンクで圧力が増大されると、排水が中間タンクの内側にもたまり、またバルブのハウジングの中に押しやられる。吸入バルブおよび排出バルブが密閉されずに漏れていたり破損していると、堆積が起こり、またある程度の時間が経つとバルブが故障する。さらに、バルブの一つが開けられている間、ハウジングの空間が短時間ではあるが同時に浸水可能となり、排水がハウジングに浸透するといった事態が起こる可能性がある。
【発明の開示】
【0004】
本発明は、このように排水がバルブのハウジングに浸透しないようにすることを目的とし、これは上記した真空作動式トイレの種類において達成される。即ち、吸入バルブと排出バルブのハウジングが圧力媒体のソースの一つまたはそれぞれに接続され、排出物を収集タンクに運ぶために中間タンクで圧力が増大される時、ハウジングにおける圧力が中間タンクの圧力よりも高いといったトイレである。
【0005】
圧力媒体のソースを、中間タンクとは反対側に面するバルブの側面に接続することもできる。
本発明は、水洗便器と、真空生成器と、収集タンクと、バルブおよび中間タンクを含むパイプとを備え、上記中間タンクが水洗便器と収集タンクの間に配置されると共に吸入および排出バルブを備える真空トイレの作動方法にも係わる。この方法において、圧力が中間タンクで増大される時、吸入および排出バルブのハウジングは中間タンクの圧力よりも高い圧力に保たれる。
【0006】
バルブのハウジング内部に堆積が起こらないようにすることが、本発明の設計によって達成されることが明らかであり、この結果、バルブの寿命が延びることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の一例を、図面を参照しながら以下に述べる。
図面の唯一の図が、本発明による真空作動式トイレの一部を示す。
図において、10は、便器19と下水管または収集タンク20とのそれぞれの間に、水洗方向に配置される中間タンクを示す。この中間タンク10は両側のバルブ、即ち吸入バルブ11と排出バルブ12によって閉鎖される。これらのバルブはスライドバルブであるかまたはピンチバルブである。
【0008】
双方のバルブ11および12のハウジングは、図示のように圧搾空気パイプに接続され、付加Pgは、そこに圧力を加えられることを示すためのものである。この圧力は、排出物を運ぶための圧力が中間タンク10で増大される時、中間タンク10の圧力よりも高い。
【0009】
従って、圧力Pが中間タンクで増大されると、圧搾空気Pgがバルブ11、12のハウジングに同時に加わり、これらを介して、“きれいな”圧搾空気がバルブから中間タンク10に送り込まれるので、排出物が中間タンクで堆積することがなくなり、またバルブは“きれいな”ままとなる。これにより、バルブと全体のシステムの寿命を延ばすことができる。
【0010】
本発明の好ましい実施例においては、必要とされる圧力Pgは圧力Pから得ることもでき、この事が中間タンク10において有効となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明による真空作動式トイレの一部を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水洗便器と、真空生成器と、収集タンクと、バルブおよび中間タンクを含むパイプとを備え、前記中間タンクが前記水洗便器と前記収集タンクの間に配置されると共に吸入バルブおよび排出バルブを備える真空作動式トイレにおいて、
前記吸入バルブ(11)および前記排出バルブ(12)のハウジングは、圧力媒体のソースのひとつまたはそれぞれに接続され、排出物を前記収集タンク(20)に運ぶための圧力が前記中間タンクで増大される時、前記ハウジングの内側の圧力が前記中間タンク(10)における圧力よりも高い、
ことを特徴とする真空作動式トイレ。
【請求項2】
前記圧力媒体(Pg)のソースが、前記バルブ(11、12)の、前記中間タンク(10)とは反対側に面する側面に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の真空作動式トイレ。
【請求項3】
水洗便器と、真空生成器と、収集タンクと、バルブおよび中間タンクを含むパイプとを備え、前記中間タンクが前記水洗便器と前記収集タンクの間に配置されると共に吸入および排出バルブを備える真空トイレの作動方法において、
圧力が前記中間タンク(10)で増大される時、前記吸入バルブのハウジング(11)と前記排出バルブのハウジング(12)が前記中間タンクの圧力よりも高い圧力に保たれる、
ことを特徴とする方法。

【図1】
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【公表番号】特表2008−504472(P2008−504472A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518522(P2007−518522)
【出願日】平成17年6月28日(2005.6.28)
【国際出願番号】PCT/EP2005/006916
【国際公開番号】WO2006/002857
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(506124631)エバック ゲーエムベーハー (4)
【氏名又は名称原語表記】EVAC GMBH
【Fターム(参考)】