説明

真空掃除機のブラシ組立体

【課題】 コンパクトでありながらホコリの分離効率が向上し、圧力損失が減少された真空掃除機のブラシ組立体を提供する。
【解決手段】 本発明のブラシ組立体は、被掃除面と接触されるケーシング部を備えるブラシユニットと、前記ブラシユニットに一端が連結され、他端が真空掃除機の延長管に連結されるサイクロン集塵ユニットとを備え、前記サイクロン集塵ユニットは、前記ブラシユニットから排出される空気の一部を流入して前記空気中のホコリを遠心分離するサイクロン流路と、前記ブラシユニットから排出される残りの空気を前記延長管に直ちに移動させるバイパス流路とを備え、前記サイクロン流路の中心軸は、前記延長管の中心軸と平行であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイクロン集塵装置が設けられた真空掃除機のブラシ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にキャニスタ型の真空掃除機は、ブラシ組立体を介して掃除機のホコリを含む空気を吸い込み、延長管、フレキシブルホースを経て真空掃除機の本体に内装した集塵装置でホコリを分離した後、浄化された空気を真空掃除機の本体の外部に排出する装置である。
【0003】
キャニスタ型の真空掃除機のうち、大韓民国特許公開第2007−0087357号には、ブラシ組立体と延長管組立体との間に補助集塵装置を設ける構造を開示している。かかる構造の真空掃除機は、ブラシ組立体を介して外気を吸い込み、補助集塵装置でホコリを1次的に分離した後、浄化された空気は延長管およびフレキシブルホースを経て真空掃除機の本体の集塵装置に流入され、2次的に微細ホコリが分離する構成である。
【0004】
しかし、大韓民国公開特許2007−0087357号に開示される真空掃除機は、補助集塵装置が延長管に対して外側に突出するよう設けられているため、全体的なブラシ組立体の体積が増大し、狭い空間または複雑な構造の空間を掃除するときに不便である不都合があった。
【0005】
また、補助集塵装置が延長管に対して直角に突出するよう設けられることから、ブラシ組立体に流入された外気が直角の方向に転換して補助集塵装置を経た後、また直角の方向に転換して延長管に移動する。このように外気の急激な方向転換は相当な圧力損失を誘発し、真空掃除機の全体的な掃除効率を低下させる問題となる。
【0006】
また、被掃除面から離隔してブラシ組立体の前方に浮遊している微細ホコリの吸い込みができなかったため、掃除の効率性が落ちるという問題があった。
【0007】
また、ドラムブラシだけが設けられているため、被掃除面にある髪の毛やペットの毛を効率よく集めることが力不足であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】大韓民国特許公開第2007−0087357号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、前述のような従来における問題点を解決するために提案されたものであって、コンパクトでありながらもホコリの分離効率が向上し、圧力損失が減少された真空掃除機のブラシ組立体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するための本発明のブラシ組立体は、被掃除面と接触されるケーシング部を備えるブラシユニットと、前記ブラシユニットに一端が連結され、他端が真空掃除機の延長管に連結されるサイクロン集塵ユニットと、を備え、前記サイクロン集塵ユニットは、前記ブラシユニットから排出される空気の一部を流入して前記空気中のホコリを遠心分離するサイクロン流路と、前記ブラシユニットから排出される残りの空気を前記延長管に直ちに移動させるバイパス流路とを備え、前記サイクロン流路の中心軸は前記延長管の中心軸と平行であることを特徴とする。
前記サイクロン流路の中心軸と前記延長管の中心軸は偏心されるよう構成してもよい。
前記サイクロン集塵ユニットは、底面に前記バイパス流路と連通するバイパス空気流入口を備えるホコリ筒と、前記ホコリ筒内に配置され、底面に前記サイクロン流路と連通するサイクロン空気流入口を備えるサイクロン筒と、前記サイクロン筒の中心に設けられる保持軸と、前記サイクロン筒と前記保持軸との間に設けられ、前記サイクロン筒内に流入される空気を上昇旋回させる旋回ガイド部材と、前記ホコリ筒の上端に一端が分離自在に固定され、他端は前記真空掃除機の延長管に結合される空気排出管と、を備えることができる。
前記サイクロン集塵ユニットは、前記サイクロン筒の底面から延長形成され、前記サイクロン筒に流入される空気をガイドする入口ガイド部材をさらに備えてもよい。
前記サイクロン集塵ユニットは、前記ホコリ筒と前記空気排出管を連結する、あるいは分離する分離レバー部材をさらに備えてもよい。
前記サイクロン集塵ユニットは、前記ホコリ筒と前記サイクロン筒との間の空間をホコリ収容チャンバと前記バイパス流路に区画する1対の隔壁をさらに備えてもよい。
【0011】
前記サイクロン集塵ユニットは、前記ホコリ収容チャンバに格納されたホコリを前記真空掃除機の本体に移動させるため、前記ホコリ収容チャンバに選択的に外気を流入させるホコリ排出ボタンをさらに備えてもよい。
【0012】
前記空気排出管の底面には、下方向に延長されるホコリガイド部材が備えられてもよい。
【0013】
さらに、外部から前記サイクロン集塵ユニットの内部を肉眼で確認できるよう、前記サイクロン集塵ユニットの少なくとも一部は透明に構成されてもよい。
【0014】
本発明の目的は、被掃除面のホコリを吸い込むためのケーシング部を備えるブラシユニットと、一端が前記ブラシユニットと連結され、他側が真空掃除機の延長管と連結され、前記ブラシユニットから排出される空気を流入してホコリを分離し、浄化された空気を前記延長管に排出するサイクロン集塵ユニットと、を備え、前記サイクロン集塵ユニットの中心軸は、前記延長管の中心軸と一直線上に位置し、前記ケーシング部は、被掃除面と離隔して前方に浮遊している微細ホコリを吸い込むための複数の前方吸入口と、を備えるブラシ組立体によっても達成される。
【0015】
前記ブラシユニットは、前記ケーシング部の前方底面に回動自在に設けられ、被掃除面にある髪の毛やペットの毛を掻き寄せるシャッター部材をさらに備えるように構成してもよい。
【0016】
前記サイクロン集塵ユニットは、底面の一側が貫通される空気流入口を備える外筒と、前記空気流入口と連通するように前記外筒の内部に配置される内筒と、前記内筒の中心に設けられる保持軸と、前記内筒と前記保持軸との間に設けられ、前記内筒内に流入される空気を上昇旋回させる旋回ガイド部材と、前記外筒の上端に結合される空気排出管と、を備えるように構成してもよい。
【0017】
前記外筒と前記内筒との間にホコリが格納されるホコリ収容チャンバが形成され、前記サイクロン集塵ユニットは、選択的に外気を流入させて前記ホコリ収容チャンバに格納されたホコリを真空掃除機の本体に移動させる開閉ノブをさらに備えるように構成してもよい。
【0018】
前記外筒には外気流入孔が貫通形成され、前記開閉ノブは、前記外気流入孔を選択的に開閉するように前記ブラシユニットに回動自在に弾性保持されるように構成してもよい。
【0019】
前記外筒の底面から下部に傾くように形成し、前記ブラシユニットから排出される空気を集めて前記空気流入口にガイドする傾斜ガイド部材を備えるように構成してもよい。
【0020】
前記傾斜ガイド部材は、前記保持軸の下端から下向き傾斜して形成される第1部分と、前記第1部分の両側に延長され、所定の角度向い合う1対の第2部分と、を備えるように構成してもよい。
【0021】
前記サイクロン集塵ユニットの少なくとも一部は透明に構成され、外部から肉眼で確認できるように構成してもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、ホコリ筒の中心軸が延長管の中心軸と平行に設けられていることから、ブラシ組立体がコンパクトであり、狭くて複雑な構造の空間を容易に掃除することができる。
【0023】
本発明は、サイクロン流路の中心軸が延長管の中心軸と平行でありながら偏心されるよう構成することによって、バイパス流路に対する設計の自由度を高めることができる。
【0024】
本発明は、サイクロン流路およびバイパス流路を通る空気流動に急激な方向転換なく順方向に進むことによって、空気流動の変化による圧力損失を極めて減らすことができる。
【0025】
本発明は、ブラシユニットから排出される空気の一部はサイクロン流路を経て延長管に移動し、残りの空気はサイクロン流路を介することなく直ちにバイパス流路を経て延長管に移動するため、ホコリの分離効率を高め、かつ圧力損失は減らすことができる効果がある。
【0026】
本発明のブラシ組立体は、サイクロン集塵ユニットが真空掃除機の延長管と同一の中心軸になるよう配置されているため、ブラシ組立体がコンパクトであるだけでなく、上部ケーシングの前面に前方吸入口が形成され、被掃除面から離隔して浮遊している微細ホコリに至るまで吸い込むことができることから、掃除効率の向上を図る効果がある。
【0027】
また、シャッター部材によって被掃除面の髪の毛やペットの毛を集めて吸い込むことができるため、掃除効率の向上を図る効果がある。
【0028】
また、傾斜ガイド部材が外筒の底面に形成され、空気流入口側に空気をガイドすることから、サイクロン集塵ユニットにおける集塵効率を向上させる効果がある。
【0029】
また、外筒が透明な材質からなり、ホコリ収容チャンバに収容されるホコリを外部から肉眼に確認することができるため、ユーザが掃除状態の確認ができることによって満足感を感じるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態に係るブラシ組立体が延長管と連結された状態を示す斜視図である。
【図2】図1のブラシ組立体の分離斜視図である。
【図3】図1においてホコリ排出ボタンによって外気流入孔が閉じられた状態を示す断面図である。
【図4】図1においてホコリ排出ボタンによって外気流入孔が開放された状態を示す断面図である。
【図5】図1のサイクロン集塵ユニットを正面から見た斜視図である。
【図6】図5に表示されたVI−VI線に沿って示す断面図である。
【図7】図1のサイクロン集塵空気排出管と分離レバー部材を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る真空掃除機のブラシ組立体の斜視図である。
【図9】図8のブラシ組立体を底面から見た斜視図である。
【図10】図8のブラシ組立体の一部を分解した分解斜視図である。
【図11】図8においてブラシ組立体の上部ケーシングを取り除いた平面図である。
【図12】図8に示すシャッター部材を示す斜視図である。
【図13】図8のブラシ組立体が後進した場合、シャッター部材の状態を示す図である。
【図14】図8のブラシ組立体が前進した場合、シャッター部材の状態を示す図である。
【図15】図8のブラシ組立体で開閉ノブを取り除いた状態のサイクロン集塵ユニットを示す斜視図である。
【図16】図8のブラシ組立体で開閉ノブによって外気流入孔が閉じられた状態を示す断面図である。
【図17】図8のブラシ組立体で開閉ノブによって外気流入孔が開放された状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図1〜図7を参照して、本発明の第1実施形態に係るブラシ組立体10を説明する。
【0032】
図1〜図4に示すように、本発明の第1実施形態に係るブラシ組立体10は、ブラシユニット100およびサイクロン集塵ユニット200を備える。
【0033】
ブラシユニット100は、被掃除面から空気を吸い込むためのものであって、ケーシング部110、ネック部120、ドラムブラシ130、タービンファン140を備える。
【0034】
ケーシング部110は、上部ケーシング111および下部ケーシング112を備える。これらの上部および下部ケーシング111、112は互いに結合されてケーシング部110の内部空間を形成する。
【0035】
下部ケーシング112の開放された底面には複数のリブ113が設けられ、複数の底吸入口114が形成される。このような底吸入口114を介して被掃除面上のホコリを含む空気がケーシング部110の内部空間に吸入される。
【0036】
ネック部120は、ケーシング部110の内部空間に吸入されたホコリを含む空気を集めて後流側に排出するためのものであって、ケーシング部110の後方に結合される。図2に示すように、ネック部120の一面には段差づけられた溝122が形成され、溝122の両側には回転軸孔124が1対形成される。
【0037】
ドラムブラシ130は、ケーシング部110の内部空間に回転自在に設けられて被掃除面のホコリを払って分離させる。ドラムブラシ130は、ケーシング部110の両側に回転自在に設けられる円筒状のドラムブラシ胴体131と、ドラムブラシ胴体131の外周面に形成された複数のブラシ133を備える。このような複数のブラシ133の一端は回転しながら底吸入口114を介して被掃除面に接触される。これによって、ドラムブラシ胴体131が回転される場合、複数のブラシ133が被掃除面を打撃して被掃除面にくっついたホコリを容易に分離する。
【0038】
タービンファン140は、ケーシング部110の内部空間に設けられ、ドラムブラシ130の後流側にドラムブラシ130と一定の距離離隔して配置され、ケーシング部110の内部空間に吸入された空気によって回転されるよう設けられる。
【0039】
タービンファン140およびドラムブラシ130は、ベルト(図示せず)によって連結され、タービンファン140と連動してドラムブラシ130が回転される。この場合、タービンファン140の回転軸にプーリー(図示せず)が設けられ、ベルト(図示せず)がプーリー(図示せず)とドラムブラシ胴体131を取り囲むように構成してもよい。
【0040】
サイクロン集塵ユニット200は、一側がネック部120の後端と連結されるように設けられ、他側は真空掃除機の延長管(P)に連結される。本発明の実施形態に係るサイクロン集塵ユニット200は、ネック部120を介して排出される外気の一部のみを流入してホコリをフィルタリングし、浄化された空気を延長管(P)に排出し、ネック部120を介して排出される残りの空気は直ちに延長管(P)に排出する構造を有する。
【0041】
サイクロン集塵ユニット200は、ホコリ筒210、サイクロン筒220、保持軸230、旋回ガイド部材240、空気排出管250、入口ガイド部材260、ホコリ排出ボタン270、および分離レバー部材280を備える。
【0042】
図2、図3、および図6に示すように、ホコリ筒210は透明な材質であり、円筒形状からなる。ホコリ筒210の上部は全体が開放され、下部は一部だけが開放された形状であって、下面一部は低板212が形成されて密閉され、残り一部は開放されてバイパス空気流入口214が形成される。ホコリ筒210の下部はネック部120と結合され、他側は空気排出管250が分離自在に結合される。ホコリ筒210の下部外面の一側には外気流入孔215が貫通形成され、上部の外周面には螺糸山218が形成される。
【0043】
サイクロン筒220は上部が開放した形状を有し、ホコリ筒210の内部に設けられる。サイクロン筒220の底面にはサイクロン空気流入口222が形成され、ネック部120を介して排出される空気がサイクロン空気流入口222を介してサイクロン筒220の内部に流入される。サイクロン筒220の中心軸(x2)は、ホコリ筒210の中心軸に平行して偏心に配置され、ホコリ筒210の高さよりも短い長さを有する。
【0044】
サイクロン筒220は、内部にはサイクロン空気流入口222を介して流入される空気が旋回ガイド部材240によって旋回気流、すなわち、サイクロン流路(f1)が形成される。サイクロン流路(f1)の中心軸は、サイクロン筒220の中心軸と同一軸(x1)を有する。
【0045】
図2、図5、図6に示すように、サイクロン筒220とホコリ筒210との間には長手方向に沿って1対の隔壁225が設けられ、サイクロン筒220とホコリ筒210との間を2つの空間に区画する。ホコリ筒210の低板212が形成された部分には、サイクロン筒220とホコリ筒210との間にホコリ収容チャンバ(C1)が形成され、低板212が形成されない部分にバイパス流路(f2)が形成される。このとき、サイクロン筒220の中心軸(x1)は、ホコリ筒210の中心軸と平行に多少偏心されるため、ホコリ収容チャンバ(C1)の幅がバイパス流路(f2)の幅よりも小さく形成される。
【0046】
保持軸230は、棒状にサイクロン筒220の中心に設けられ、サイクロン筒220の高さよりも短い長さを有するよう設けられる。
【0047】
旋回ガイド部材240は、螺旋状の板がサイクロン筒220と保持軸230との間を連結するように設けられ、サイクロン筒220内に流入されたホコリを含む空気を上昇に旋回させる。
【0048】
図2〜図7に示すように、空気排出管250は円筒状に構成され、一側は分離レバー部材280によってホコリ筒210の開放された上部に着脱自在に固定され、他側は真空掃除機の延長管(P)に連結される。空気排出管250の下面中央には円筒状のサイクロン出口251が設けられ、空気排出管250の底面の一側にはサイクロン出口251と離隔してバイパス空気出口253が貫通形成される。したがって、サイクロン流路(f1)から排出される浄化された空気は、サイクロン出口251に流入されて空気排出管250を介して延長管(P)に排出し、バイパス流路(f2)から排出される空気はバイパス空気出口253を介して空気排出管250に流入された後、延長管(P)に排出する。
【0049】
空気排出管250の中心軸は、延長管(P)の中心軸と同一軸(x2)をなし、サイクロン筒220の中心軸、すなわち、サイクロン流路(f1)の中心軸(x1)と平行に多少偏心されるように配置される。
【0050】
サイクロン集塵ユニット200の外形を形成するホコリ筒210、空気排出管250、および延長管(P)の中心軸は平行に偏心されている。したがって、バイパス流路(f2)のサイズを自由かつ最適のサイズに設計することができ、順方向の空気流動により空気流動が急激に折れずに済む。また、サイクロン集塵ユニット200は、延長管(P)の外側に突出することなく、ブラシユニット100と延長管(P)を連結する円筒状に延長管と平行に配置されることから、ブラシ組立体10の体積がコンパクトになり、ユーザが狭くて複雑な空間の掃除をさらに便利に行うことができる。
【0051】
空気排出管250の底面両側には1対の流線形ホコリガイド部材255が対称して下方向に延長形成され、ホコリをガイドするだけでなく、空気排出管250とホコリ筒210との間の結合をガイドする。ホコリガイド部材255は、図5および図7に示すように、ホコリ筒の内面と接触する一面は直線状であるが、ホコリをガイドする他面は流線形に形成されているため、ホコリが停滞することなくサイクロン出口251から円滑に排出される。すなわち、ホコリ収容チャンバ(C1)からサイクロン出口251に移動するホコリの移動流路はホコリガイド部材255によって流線形になり、格納されたホコリの排出時にホコリの停滞区間なしで排出させることができる。
【0052】
空気排出管250の底面には遮断板257が形成される。遮断板257は、サイクロン筒220の直径と同一の半円形の第1部分257a、および第1部分257aの両側端から外側に延長される第2部分257bを備える。
【0053】
入口ガイド部材260は、サイクロン空気流入口222の一部を取り囲み、サイクロン空気流入口222とバイパス空気流入口214とを区分するようにサイクロン筒220の底面から下方向に延長形成される。ネック部120を介して排出される空気の一部は、入口ガイド部材260によってサイクロン空気流入口222にガイドされる。
【0054】
ホコリ排出ボタン270は、ホコリ筒210に形成される外気流入孔215を選択的に開閉するためのものであって、ネック部120に形成された回転軸孔124に回動自在に設けられる。
【0055】
ホコリ排出ボタン270は、外気流入孔215を密閉する開閉部272、および開閉部272の後側に延長形成される押し部274を備える。ホコリ排出ボタン270の両側には回動軸278が形成され、ネック部120に形成された回転軸孔124に挿入される。押し部274は、ネック部120に形成された溝122に安着されるように配置され、開閉部272は、ネック部120の後端から突き出し、外気流入孔215を覆うように配置される。
【0056】
回転軸孔124と回転軸278との間には1対のバネ(図示せず)が設けられ、ホコリ排出ボタン270を押した後、外力を取り除けばバネ(図示せず)によってホコリ排出ボタン270が元の位置に復帰するように構成してもよい。
【0057】
分離レバー部材280は、空気排出管250がホコリ筒210に分離または固定させ、空気排出管250に回転自在に設けられる。分離レバー部材280の下部内面にはホコリ筒210の螺糸山218と結合するように内週面に沿って1対の結合リブ282が延長形成される(図7参照)。
【0058】
したがって、空気排出管250の位置を整列した後、分離レバー部材280を一方向(時計回り)に回転すれば、結合リブ282が螺糸山218と結合し、空気排出管250がホコリ筒210に固定することができる。
【0059】
すなわち、空気排出管250のホコリガイド部材255と遮断板257をホコリ筒210の内部に挿入すれば、ホコリガイド部材255がホコリ収容チャンバ(C1)内に収容され、遮断板257の第1部分257aはサイクロン筒220の上面と連結され、遮断板257の第2部分257bは隔壁225の上面と連結される。すなわち、ホコリガイド部材255と遮断板257によって空気排出管250のホコリ筒210内の位置が整列され、その後、分離レバー部材280を回転して空気排出管250をホコリ筒210に固定させることができる。また、遮断板257がサイクロン筒220の上面および隔壁225の上面と連結され、ホコリ筒210の上部でサイクロン流路(f1)とバイパス流路(f2)が隔離される。
【0060】
以下、図3〜図5に示すように、本発明の第1実施形態に係る真空掃除機のブラシ組立体10の作用について説明する。
【0061】
参考までに、図3は外気流入孔215が閉じられた状態を示すブラシ組立体10の断面図であり、図4はホコリ排出ボタン270によって外気流入孔215が開放された状態を示すブラシ組立体10の断面である。
【0062】
図3に示すように、ホコリ排出ボタン270の開閉部272が外気流入孔215を閉じている状態で、底吸入口114を介して被掃除面からホコリを含む空気がケーシング110の内部空間に流入される。
【0063】
ケーシング部110の内部空間に流入された空気はネック部120を介して排出される。ネック部120から排出される空気の一部は、入口ガイド部材260によってサイクロン空気流入口222にガイドされた後、サイクロン筒220内に流入される。サイクロン筒220の内部に流入された空気は旋回ガイド部材240によってガイドされて旋回気流が発生し、この旋回気流によって空気の中に含まれたホコリが遠心分離される。すなわち、サイクロン筒220内に形成されたサイクロン流路(f1)によってホコリと空気とが分離する。
【0064】
分離したホコリはホコリ収容チャンバ(C1)に格納され、浄化された空気はサイクロン出口251を介して空気排出管250を経て延長管(P)に排出される。
【0065】
ネック部120から排出される残りの空気は、バイパス空気流入口214を介してバイパス流路(f2)に流入された後、直ちに、バイパス出口253を介して空気排出管250を経て延長管(P)に排出される。
【0066】
このように延長管(P)に排出された空気は、フレキシブルホース(図示せず)を介して真空掃除機の本体(図示せず)に内装された集塵装置(図示せず)に吸入されて2次的に微細ホコリが分離された後、真空掃除機の本体の外部に排出される。
【0067】
本発明の実施形態のサイクロン集塵ユニット200は、図3に示すように、開閉部272が外気流入孔215を閉じている状態ではサイクロン筒220内のサイクロン流路に形成された旋回気流(f1)から分離されたホコリがホコリ収容チャンバ(C1)に格納され、ユーザが透明なホコリ筒210を介してホコリ収容チャンバ(C1)に格納されたホコリを確認することができる。したがって、分離されたホコリを肉眼で観察しながら掃除が行われた状態を確認することができることにより、満足感を感じ得る。
【0068】
本発明の実施形態に係るブラシ組立体10は、ネック部120から排出される空気の一部のみがサイクロン流路(f1)を経て浄化された後、延長管(P)に排出されるため、圧力損失が減ることで全体的な真空掃除機の掃除効率が増加する。
【0069】
本発明の実施形態に係るブラシ組立体10は、サイクロン筒220の直径に応じてサイクロン筒220内に流入される吸入流量の割合を調整することができ、実験によってサイクロン筒220の直径に応じる吸入流量の割合およびホコリの分離効率に対する実験を実施して表1のような結果を獲得した。表1に示すように、ネック部120を介して排出される空気中、サイクロン筒220内に流入される空気量はサイクロン筒220の直径が大きくなるにつれて吸入流量の割合が増加し、ホコリの分離効率も増加することが分かる。また、同じ直径のサイクロン筒220において入口ガイド部材260の設置可否に応じて吸入流量の割合およびホコリの分離効率が増加することが分かる。
【0070】
【表1】

本発明の実施形態に係るブラシ組立体10は、サイクロン流路(f1)の中心軸(x1)が延長管(P)の中心軸(x2)と平行に偏心され、ネック部120を介して排出される空気の一部がサイクロン筒220の下部のサイクロン空気流入口222に流入され、サイクロン筒222の中心軸、すなわち、サイクロン流路部(f1)の中心軸(x1)に対して上昇する旋回気流が形成されてホコリが分離された後、サイクロン筒220の上部に配置するサイクロン出口251を経て空気排出管250を介した後、延長管(P)に排出される。すなわち、本発明の実施形態に係るブラシ組立体10は、サイクロン流路(f1)の空気の進行方向がネック部120から排出される空気の進行方向に対して急激な方向転換することなく順方向に進み、サイクロン流路(f1)からサイクロン出口251に排出される空気の進行方向が急激な方向転換することなく延長管(P)に向く方向であるため、圧力損失を減らすことができると共に、全体的な掃除効率の向上が図れる。
【0071】
一方、本発明はホコリ収容チャンバ(C1)に一定量のホコリが格納され、ホコリ収容チャンバ(C1)に格納されたホコリをサイクロン集塵ユニット200の下流、すなわち、真空掃除機の本体(図示せず)に排出してもよい。ユーザがホコリ排出ボタン270の押し部274を押せば、図4に示すように、ホコリ排出ボタン270の開閉部272が回動して開閉部272が外気流入孔215から離隔して、外気流入孔215が開放される。
【0072】
外気流入孔215を介してホコリ収容チャンバ(C1)に流入された空気は、サイクロン出口251を介して空気排出管250に流動される。この流動によってホコリ収容チャンバ(C1)に格納されたホコリがサイクロン出口251を介して空気排出管250に排出された後、延長管(P)を経て真空掃除機の本体内の集塵装置(図示せず)に移動する。このとき、図5に示すように、空気排出管250の底面に形成された流線形のホコリガイド部材255によってホコリ収容チャンバ(C1)から空気排出管250に移動するホコリが急激な方向転換を行わず、流線形の移動方向に沿って流動することから、ホコリの流動損失が減少される。すなわち、ホコリガイド部材255がない場合、ホコリ収容チャンバ(C1)から空気排出管250のサイクロン出口251に移動するホコリは直角に方向変換される流動によって、ホコリの一部がサイクロン出口251を介して空気排出管250に移動せず、ホコリ筒210内に残ることになるが、ホコリガイド部材255がある場合、ホコリが流線形のホコリガイド部材255にガイドされ、流線形の流動を見せることから、ホコリがホコリ筒210内に残らずにすべてサイクロン出口251を介して空気排出管250へ移動される。
【0073】
このようにユーザがホコリ排出ボタン270を操作することによって、選択的に格納されたホコリを払うことができ、ホコリ収容チャンバ(C1)に格納されたホコリが払われる過程を透明なホコリ筒210を介して肉眼で確認することができる。
【0074】
本発明の実施形態に係るブラシ組立体10は、分離レバー部材280を反時計回りに回転させて空気排出管250をホコリ筒210から分離した後、ホコリ筒210のホコリ収容チャンバ(C1)に格納されたホコリを開放された上部を通して払うことができる。
【0075】
ホコリを払うことが完了すれば、空気排出管250の底面に形成されたホコリガイド部材255をホコリ筒210に挟んで位置を整列した後、分離レバー部材280を時計回りに回転させれば空気排出管250がホコリ筒210に固定されるようになる。
【0076】
以下、図面を参照して本発明の第2実施形態に係るサイクロン集塵ユニットを備えたブラシ組立体50について説明する。
【0077】
図8に示すように、第2実施形態に係るサイクロン集塵ユニットを備えたブラシ組立体50は、ブラシユニット500およびサイクロン集塵ユニット600を備える。
【0078】
ブラシユニット500は、図8〜図11に示すように、被掃除面から空気を吸い込むためのものであって、ケーシング部510、ネック部530、ドラムブラシ550、タービンファン560、シャッター部材580を備える。
【0079】
ケーシング部510は、上部ケーシング511と下部ケーシング512を備える。これらの上部および下部ケーシング511、512は互いに結合されてケーシング部510の内部空間を形成する。下部ケーシング512の開放された底面には複数のリブ513が設けられて複数の底面吸入口514が形成される。このような底面吸入口514を介して被掃除面上のホコリを含む空気がケーシング部510の内部空間に吸入される。
【0080】
上部ケーシング511の前面には複数の前方吸入口515が形成される。前方吸入口515は、上部ケーシング511の長手方向の中央に4個が形成され、縁に各4個が形成される。このような複数の前方吸入口515を介して被掃除面から離隔して浮遊している微細ホコリが吸入される。
【0081】
ネック部530は、ケーシング部510の内部空間に吸入されたホコリを含む空気を集めて後流側に排出するためのものであって、ケーシング部510の後方に結合される。図10に示すように、ネック部530の一面には段差づけられた溝532が形成され、溝532の両側には回転軸孔534の1対が形成される。
【0082】
ドラムブラシ550は、ケーシング510の内部空間に回転自在に設けられる。
【0083】
図11に示すように、ドラムブラシ550は、円筒状のドラムブラシ胴体551を備え、ドラムブラシ胴体551の外周面には複数のブラシ552が植毛されている。このような複数のブラシ552の一端は回転しながら底面吸入口514を介して被掃除面に接触される。これによって、ドラムブラシ胴体551が回転される場合、複数のブラシ552によって被掃除面に打撃が加えられ、被掃除面にくっついたホコリを容易に分離することができる。
【0084】
タービンファン560はケーシング部510の内部空間に設けられ、ドラムブラシ550に対して後流側から一定の距離離隔して配置され、ケーシング部510の内部空間に吸入された空気によって回転されるべく設けられる。このようなタービンファン560の回転は、タービンファン560とドラムブラシ550との間に設けられたベルト部材570によってドラムブラシ550に伝達される。
【0085】
シャッター部材580は、図9および図12に示すように、回動胴体581と、略長方形のシャッター板583と、シャッター板583の両側端に設けられる1対の傾斜片585を備える。
【0086】
回動胴体581は、下部ケーシング512にヒンジ結合される軸部材584に結合されて軸部材584と一体に回転される。
【0087】
シャッター板583は、回動胴体581の外周面から延長形成され、互いに離隔して形成される複数の遮断部583aと、遮断部583aの両側に回動胴体581の外周面から延長形成される両側端部583bを備える。複数の遮断部583aの間には複数の空気流入溝583cが形成される。遮断部583aは、両側端部583bよりも多少短い長さを有するよう構成される。したがって、シャッター板583は、回動胴体581の回動に連動して下部ケーシング512でヒンジ回動し、その回動軸はドラムブラシ550の回転軸と平行に配置される。
【0088】
傾斜片585は、シャッター板583の両側端部583bにそれぞれ設けられ、各傾斜片585の一端は回動胴体581に固定結合されている。傾斜片585の幅はシャッター板583の両側端部583bの幅と同一の長さを有するように備えられる。傾斜片585は、シャッター板583に対して一定の角度を有するように配置される。シャッター板583の両側端部583bと傾斜片585との間にはシャッター部材580の回動が円滑に行われることができるようにガイドする補助傾斜片588が備えられる。このような補助傾斜片588は、傾斜片585と同様に一端で被掃除面と接触されることができるよう備えられる。
【0089】
このように、シャッター部材580は、回動胴体581、シャッター板583および傾斜片585を備えることによって、ケーシング部510の下部ケーシング512と被掃除面との間に形成される空気流入口の面積を調整することができる。
【0090】
ユーザがケーシング部510を後進させる場合には、シャッター板583が時計回りに回動し、図13に示すように、シャッター板583の両側端部583bが被掃除面と接触されてシャッター板583が被掃除面に対して直立の状態となり、被掃除面上にある髪の毛やペットの毛を掻き寄せることができる。シャッター板583が直立状態である時は、下部ケーシング512と被掃除面との間の間隔が最も狭められた状態になる。したがって、空気流入口を介してケーシング部510の内部空間に流入される空気量は減少される一方、底面吸入口514を介して被掃除面上に加えられる真空圧は増加することになる。
【0091】
一方、ユーザがケーシング部510を前進させる場合には、シャッター板583が反時計回りに回動し、図14に示すように、シャッター部材580の傾斜片585が被掃除面と接触して直立状態となる。シャッター板583の遮断部583aは、被掃除面との隔離距離がさらに離隔されるように被掃除面に対して一定の傾斜を有するよう配置され、これにより下部ケーシング512と被掃除面との間の間隔は最大になる。したがって、空気流入口を介してケーシング部510の内部空間に流入される空気量は増加し、ケーシング部510の後進時にシャッター板583によって集められた固まり形態の髪の毛やペットの毛が底面吸入口514に容易に吸入されることができる。
【0092】
サイクロン集塵ユニット600は、ネック部530の後端と連結されるように設けられ、ケーシング部510の内部空間からネック部530を介して排出されるホコリを含む空気を流入してホコリを分離し、浄化された空気を排出するためのものである。
【0093】
図8、図10、図15、および図16に示すように、サイクロン集塵ユニット600は、外筒610、内筒620、保持軸630、旋回ガイド部材640、空気排出管650、傾斜ガイド部材660、開閉ノブ670を備える。
【0094】
外筒610は、上部が開放された円筒状に透明な材質からなり、ネック部530および空気排出管650と連結される。外筒610の底面には空気流入口617が貫通形成され、外筒610の下部外面には外気流入孔615が貫通形成される。
【0095】
内筒620は上部が開放された円筒状であって、外筒610の内部に設けられる。内筒620は、外筒610と同一の中心軸を有するよう配置され、外筒610の高さよりも短い長さを有する。内筒620の底面一部は切開されて内筒620の内部と外筒610の空気流入口617が連通される。内筒620と外筒610との間には分離されたホコリが収容されるホコリ収容チャンバC1’が形成される。
【0096】
保持軸630は棒状であり、内筒620の中心軸に内筒620の高さよりも短い長さを有するように設けられる。
【0097】
旋回ガイド部材640は、螺旋状の板が内筒620と保持軸630との間を連結するように設けられ、内筒620に流入されたホコリを含む空気を上昇旋回させる。
【0098】
空気排出管650は漏斗状に形成され、ホコリが分離された浄化された空気を排出するためのものであって、開放された外筒610の上部に連結される。空気排出管650の中心軸は外筒610の中心軸と一致する。空気排出管650は、外筒610の上部と連結される下広上狭の傾斜部651と、傾斜部651から延長形成される円筒部653からなる。円筒部653は、通常の真空掃除機に使用される延長管(図示せず)に連結される。空気排出管650の中心軸は延長管(図示せず)の中心軸と同一の中心軸を有するように配置される。空気排出管650は、円筒部653の端部から傾斜部651の内部に向いて細くなるよう延長されるホコリ流出防止部材655が形成される。
【0099】
本発明の実施形態のサイクロン集塵ユニット600の中心軸は、延長管(図示せず)の中心軸と同一であり、サイクロン集塵ユニット600が延長管(図示せず)の外側に突出せずにブラシユニット500と延長管(図示せず)を連結するパイプ状に形成されることによって、ブラシ組立体50の体積がコンパクトになり、ユーザがブラシ組立体50を使用するとき便利に使用することができる。
【0100】
傾斜ガイド部材660は、ネック部530を介して排出される空気を集めて外筒610の底面に形成された空気流入口617に誘導するためのものであって、外筒610がネック部530と結合すれば、ネック部530の内部に挿入されるように配置される。傾斜ガイド部材660は、外筒610の底面から傾くように形成し、外筒610の底面中心から下向き傾斜されるように形成された第1部分661と、該第1部分661の両側から延長されるよう外筒610の底面から下向き傾斜されるように設けられた第2部分663、665から構成してもよい。
【0101】
第1部分661と1対の第2部分663、665は、第1部分661を中心に所定の角度向かい合って形成され、ネック部530から排出される空気が傾斜ガイド部材660の第2部分663、665によって集められる。
【0102】
第1部分661および第2部分663、665が外筒610の底面に対して傾くように形成され、ネック部530から排出される空気が空気の進行方向と直角に向い合う外筒610の底面にぶつからずに円滑にガイドされて空気流入口617にガイドされる。
【0103】
図10および図16に示すように、開閉ノブ670は、外筒610に形成された外気流入孔615を選択的に開閉するためのものであって、ネック部530に形成された回転軸孔534に回動自在に設けられる。
【0104】
このために、開閉ノブ670は、外気流入孔615を密閉する開閉部672と、開閉部672の後側に形成される押し部674を備える。開閉ノブ670の両側には回動軸678が形成され、ネック部530に形成された回転軸孔534に挿入されて回動自在に設けられる。押し部674は、ネック部530に形成された溝532に安着されるように配置され、開閉部672は、ネック部530の後端部から突き出し、外気流入孔615を覆うように配置される。回転軸孔534と回動軸678との間には1対のバネ676が備えられる。したがって、開閉ノブ670を押した後に外力を取り除けば、バネ676によって開閉ノブ670が元の位置に復帰する。
【0105】
以下、図16および図17を参考して第2実施形態に係るブラシ組立体50の作動について説明する。
【0106】
図16は開閉ノブ670によって外気流入孔615が閉じられた状態を示すブラシ組立体50の断面図であり、図17は開閉ノブ670によって外気流入孔615が開放された状態を示すブラシ組立体50の断面図である。
【0107】
同図に示すように、開閉ノブ670の開閉部672が外気流入孔615を閉じている状態で、底面吸入口514を介して被掃除面からホコリを含む空気がケーシング部510の内部空間に流入され、前方吸入口515を介して被掃除面から離れてケーシング部510の前方に浮遊しているホコリを含む空気がケーシング部510の内部空間に流入される。
【0108】
ケーシング部510の内部空間に流入された空気は、ネック部530を介して排出され、傾斜ガイド部材660によって空気流入口617にガイドされた後内筒620の内部に流入される。内筒620の内部に流入された空気は、旋回ガイド部材640によってガイドされて旋回気流が形成され、この旋回気流によって空気中に含まれたホコリが遠心分離される。遠心分離されたホコリはホコリ収容チャンバC1’に格納され、浄化された空気は空気排出管650を介して排出され、空気排出管650と連結された延長管(図示せず)を経た後、フレキシブルホース(図示せず)を介して真空掃除機の本体(図示せず)に内装された集塵装置(図示せず)に吸入されて2次的に微細ホコリが分離された後、真空掃除機の本体の外部に排出される。
【0109】
同図に示すように、開閉部672が外気流入孔615を閉じている状態では内筒620の内部で発生する旋回気流から分離されたホコリがホコリ収容チャンバC1’に格納される。
【0110】
ユーザは透明な外筒610を介してホコリ収容チャンバC1’に格納されたホコリを確認することができるため、分離されたホコリを肉眼で観察しながら掃除が行われる状態を確認することができ、満足感を感じ得る。
【0111】
また、本発明の実施形態に係るブラシ組立体50は、上部ケーシング511の前面に前方吸入口が515が形成され、被掃除面上から離れて浮遊している微細ホコリを吸い込み、サイクロン集塵ユニット600で微細ホコリを分離することができることから掃除効率がさらに向上される。
【0112】
また、シャッター部材580によって被掃除面上の髪の毛やペットの毛を掻き集めてサイクロン集塵ユニット600で分離することができるため、掃除効率がさらに向上される。
【0113】
ホコリ収容チャンバC1’に一定量のホコリが格納され、ホコリ収容チャンバC1’に格納されたホコリをサイクロン集塵ユニット置600の下流、すなわち、真空掃除機の本体(図示せず)に排出するためにユーザが開閉ノブ670の押し部274を押せば、図10に示すように、開閉ノブ670が回動して開閉部672が外気流入孔615から離隔し、外気流入孔615が開放される。
【0114】
外気流入孔615に外気が流入されれば、流入された外気が空気排出管650に流動するようになり、この流動によってホコリ収容チャンバC1’に格納されたホコリが空気排出管650を通して排出され、延長管(図示せず)を介して真空掃除機の本体内の集塵装置(図示せず)に移動することになる。
【0115】
このように、ユーザは、開閉ノブ670を操作することによって選択的に格納されたホコリを払うことができ、ホコリ収容チャンバC1’に格納されたホコリの払われる過程が肉眼で確認できる。
【符号の説明】
【0116】
100、500 ブラシユニット
110、510 ケーシング部
114 底吸入口
130、550 ドラムブラシ
140、560 タービンファン
200、600 サイクロン集塵ユニット
210 ホコリ筒
220 サイクロン筒
230、630 保持軸
240、640 旋回ガイド部材
250、650 空気排出管
260 入口ガイド部材
270 ホコリ排出ボタン
280 分離レバー部材
511 上部ケーシング
512 下部ケーシング
514 底面吸入口
515 前方吸入口
530 ネック部
580 シャッター部材
581 回動胴体
583 シャッター板
585 傾斜片
588 補助傾斜片
610 外筒
615 外気流入孔
617 空気流入口
620 内筒
660 傾斜ガイド部材
661 第1部分
663、665 第2部分
670 開閉ノブ
672 開閉部
674 押し部
C1’ ホコリ収容チャンバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被掃除面と接触されるケーシング部を備えるブラシユニットと、
前記ブラシユニットに一端が連結され、他端が真空掃除機の延長管に連結されるサイクロン集塵ユニットと、を備え、
前記サイクロン集塵ユニットは、前記ブラシユニットから排出される空気の一部を流入して前記空気中のホコリを遠心分離するサイクロン流路と、前記ブラシユニットから排出される残りの空気を前記延長管に直ちに移動させるバイパス流路とを備え、前記サイクロン流路の中心軸は前記延長管の中心軸と平行であることを特徴とする真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項2】
前記サイクロン流路の中心軸と前記延長管の中心軸は偏心されていることを特徴とする請求項1に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項3】
前記サイクロン集塵ユニットは、
底面に前記バイパス流路と連通するバイパス空気流入口を備えるホコリ筒と、
前記ホコリ筒内に配置され、底面に前記サイクロン流路と連通するサイクロン空気流入口を備えるサイクロン筒と、
前記サイクロン筒の中心に設けられる保持軸と、
前記サイクロン筒と前記保持軸との間に設けられ、前記サイクロン筒内に流入される空気を上昇旋回させる旋回ガイド部材と、
前記ホコリ筒の上端に一端が分離自在に固定され、他端は前記真空掃除機の延長管に結合される空気排出管と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項4】
前記サイクロン集塵ユニットは、前記サイクロン筒の底面から延長形成され、前記サイクロン筒に流入される空気をガイドする入口ガイド部材をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項5】
前記サイクロン集塵ユニットは、前記ホコリ筒と前記空気排出管を連結する、あるいは分離する分離レバー部材をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項6】
前記サイクロン集塵ユニットは、前記ホコリ筒と前記サイクロン筒との間の空間をホコリ収容チャンバと前記バイパス流路に区画する1対の隔壁をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項7】
前記サイクロン集塵ユニットは、前記ホコリ収容チャンバに格納されたホコリを前記真空掃除機の本体に移動させるため、前記ホコリ収容チャンバに選択的に外気を流入させるホコリ排出ボタンをさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項8】
前記空気排出管の底面には、下方向に延長されるホコリガイド部材が備えられることを特徴とする請求項7に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項9】
外部から前記サイクロン集塵ユニットの内部を肉眼で確認できるよう、前記サイクロン集塵ユニットの少なくとも一部は透明に構成されることを特徴とする請求項1に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項10】
被掃除面のホコリを吸い込むためのケーシング部を備えるブラシユニットと、
一端が前記ブラシユニットと連結され、他側が真空掃除機の延長管と連結され、前記ブラシユニットから排出される空気を流入してホコリを分離し、浄化された空気を前記延長管に排出するサイクロン集塵ユニットと、を備え、
前記サイクロン集塵ユニットの中心軸は、前記延長管の中心軸と一直線上に位置し、
前記ケーシング部は、被掃除面と離隔して前方に浮遊している微細ホコリを吸い込むための複数の前方吸入口と、
を備えることを特徴とする真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項11】
前記ブラシユニットは、前記ケーシング部の前方底面に回動自在に設けられ、被掃除面にある髪の毛やペットの毛を掻き寄せるシャッター部材をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項12】
前記サイクロン集塵ユニットは、
底面の一側が貫通される空気流入口を備える外筒と、
前記空気流入口と連通するように前記外筒の内部に配置される内筒と、
前記内筒の中心に設けられる保持軸と、
前記内筒と前記保持軸との間に設けられ、前記内筒内に流入される空気を上昇旋回させる旋回ガイド部材と、
前記外筒の上端に結合される空気排出管と、
を備えることを特徴とする請求項10に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項13】
前記外筒と前記内筒との間にホコリが格納されるホコリ収容チャンバが形成され、前記サイクロン集塵ユニットは、選択的に外気を流入させて前記ホコリ収容チャンバに格納されたホコリを真空掃除機の本体に移動させる開閉ノブをさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項14】
前記外筒には外気流入孔が貫通形成され、前記開閉ノブは、前記外気流入孔を選択的に開閉するように前記ブラシユニットに回動自在に弾性保持されることを特徴とする請求項13に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項15】
前記外筒の底面から下部に傾くように形成し、前記ブラシユニットから排出される空気を集めて前記空気流入口にガイドする傾斜ガイド部材を備えることを特徴とする請求項12に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項16】
前記傾斜ガイド部材は、
前記保持軸の下端から下向き傾斜して形成される第1部分と、
前記第1部分の両側に延長され、所定の角度向い合う1対の第2部分と、
を備えることを特徴とする請求項15に記載の真空掃除機のブラシ組立体。
【請求項17】
前記サイクロン集塵ユニットの少なくとも一部は透明に構成され、外部から肉眼で確認できることを特徴とする請求項10〜16のいずれか一項に記載の真空掃除機のブラシ組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−156345(P2011−156345A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−233722(P2010−233722)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(595072848)三星光州電子株式会社 (134)
【Fターム(参考)】