説明

眼科分析機器及び方法

【課題】目に対するコンタクトレンズのフィッティングを改良可能な眼科分析機器及び分析方法を提供する。
【解決手段】眼科分析機器は、特に角膜曲率計等の目11の角膜の曲率を測定する第1の分析装置12と、投影装置とモニタリング装置15とを備える第2の分析装置13とを有する。投影装置は目の表面19にスリット光を投影する少なくとも一つのスリット投影ユニットを有し、モニタリング装置15によりスリット光の画像が記録され、スリット投影ユニットにより目の角膜輪部28の領域にスリット光が投影され、角膜輪部の領域での当該表面の形状解析が、表面に映し出されたスリット光の画像から得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は眼科分析機器及び眼科分析機器を用いた分析方法に関する。前記機器は第1、第2の分析装置を有し、第1の分析装置は、目の角膜の湾曲(curvature,曲率)を測定する装置であって、特に角膜曲率計(keratometor、ケラトメータ)等である。第2の分析装置は投影装置とモニタリング装置とを有し、投影装置は、光(スリット光)を目の表面に投影するスリット投影ユニットを少なくとも一台有し、モニタリング装置により、スリット光画像が記録可能になっている。
【背景技術】
【0002】
角膜の曲率を測定するための眼科分析機器は多数知られている。通常、これらの分析機器は投影装置を有し、投影装置により目の角膜に画像パターンが投影される。例えば、画像パターンは、角膜曲率計の場合はリング形状に設計することもでき、また、点模様(ドット状)の画像パターンとすることもできる。特に、ビデオ角膜曲率計(video keratometer、ビデオケラトメータ)を用いる場合、複数の同心円リング(輪)や、“プラチドリング(Placido rings)”の画像パターンが用いられる。これらの画像パターンは、通常、目の光軸に向けられたカメラにより記録され、その画像パターンの撮影により記録された角膜の画像を基に、角膜の曲率の算出が可能となる。角膜検査に加え、例えば円錐角膜に関し、角膜曲率計は、コンタクトレンズの選択とフィッティングにも使用される。第一の分析装置を形成する角膜曲率計を、第二の分析装置で補足することも公知である。例えば、第二の分析装置は、角膜の厚みを測定可能な「角膜厚計(パキメータ、pachymeter)」である。通常、角膜厚計又は第二の分析装置は更に投影装置を有し、それにより目の表面に光(スリット光)が投影(照射)される。スリット光またはスリット光により生成された角膜断面像は、モニタリング装置により記録される。そして、角膜の厚さは、このスリット光画像から計算することができる。角膜曲率計又は第一の分析装置を用いた場合と同様に、断面像を基に角膜の曲率半径を決定することができる。
【0003】
公知の分析機器及び分析方法では、角膜中心半径のみ判定可能という欠点があった。光学的に透明な組織材料の欠如により、断面像が生成できないので、角膜厚計を用いて強膜の曲率半径を測定することはできない。スリットランプもまたそれらの測定によく用いられ、当該ランプのスリット幅は角膜の大きさにまで減少される。公知の角膜曲率計は画像パターンとして複数の同心円リングを使用するが、角膜輪部(limbus)領域での曲率の急な変化を検出できないので、公知の角膜曲率計を用いて強膜又は角膜輪部の信頼性のある測定は事実上不可能である。公知の角膜曲率計は、原則、曲率半径がほぼ一定な角膜の測定用に設計されている。
【0004】
角膜中心半径の測定は、通常、ソフトコンタクトレンズのフィッティングのために必要である。しかしながら、目の先端からの角膜深さと、角膜輪部と強膜を含む目の基本形状は、上述した公知の測定方法を用いても確立されない。しかしながら、この基本形状はソフトコンタクトレンズのフィッティングの鍵となる。強膜周辺で角膜の曲率半径が異なる場合、望ましくないストレスがそれぞれのコンタクトレンズと角膜で生じる。コンタクトレンズの形状が角膜の形状に沿わない場合、コンタクトレンズは望ましくない力を角膜に及ぼし、角膜を変形させる。コンタクトレンズの外側縁部もまた、例えば曲率半径が変わる結果拡張し、コンタクトレンズの縁が角膜輪部領域に達してしまう。コンタクトレンズのフィッティングの際、この種の問題は殆ど気づかれることなく、別の更なる独立した測定を問題の目について行うことで判定され、定量化されるにすぎない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、目に対するコンタクトレンズのフィッティングを改良可能な眼科分析機器及び分析方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、請求項1の特徴を有する装置と、請求項12の特徴を有する方法により達成される。
【0007】
本発明の眼科分析機器は、目の角膜の曲率を測定する第1の分析装置(特に、角膜曲率計等)と、投影装置とモニタリング装置とを備えた第2の分析装置と、を有する。投影装置は光(スリット光)を目の表面に投影する少なくとも一のスリット投影ユニットを有し、スリット光の画像(スリット光像)はモニタリング装置により記録可能である。スリット投影ユニットにより、目の角膜輪部領域にスリット光を投影可能であり、角膜輪部領域における表面の形状解析(topography、トポグラフィー)は、その表面上に映し出されたスリット光の画像から導き出すことができる。
【0008】
分析機器は、それゆえ2つの分析装置で形成され、第2の分析装置は、特に角膜から強膜へ移行する領域の特性の測定に用いられるものである。角膜の縁部領域での曲率半径のずれに起因するコンタクトレンズによるストレスが角膜で生じるか否か、そして、コンタクトレンズが角膜に対し力を発生させるか否か、または、コンタクトレンズが強膜の領域に到達するか否かを判断することが可能となるから、角膜輪部領域における各特性の情報は、ソフトコンタクトレンズのフィッティングに好適に用いることができる。第2の分析装置は、スリット投影ユニットと、角膜輪部の領域で可視のスリット光を検出するモニタリング装置とで形成されるにすぎず、特に単純な方法で形成することができるものである。このように、先端又は角膜に対する角膜輪部の位置を非常に正確な方法で判定し、角膜輪部については勿論、角膜及び強膜についても曲率半径を記録画像から導出又は算出することが可能である。
【0009】
第2の分析装置の場合、モニタリング装置の装置軸又はビーム経路を、目の光軸方向に向けることができ、スリット投影ユニットの投影ビーム経路をモニタリング装置のビーム経路に対し、αの角度で配置することができる。そのため、第2の分析装置のモニタリング装置を目の光軸方向に向くように配置することができる。この場合、スリット投影ユニットを、目にスリット光を投影するための投影ビーム経路がモニタリング装置のビーム経路に対しある角度になるよう側方配置することができる。このように、モニタリング装置のビーム経路のサジタル面(sagittal plane、球欠平面)に対し、投影ビーム経路の向きを角度αにすることができる。角膜と強膜上のスリット光の画像は、このため一直線には見られず、モニタリング装置の方向からは、それらの各曲率半径に応じて見える。角膜αは既知であるから、確立されたスリット光の歪みから各曲率半径を容易に算出することができる。
【0010】
分析機器の他の実施形態では、モニタリング装置の装置軸又はビーム経路は、スリット投影ユニットのスリット投影面又は投影ビーム経路に対し角度αで配置可能であり、スリット投影ユニットのスリット投影面を目の光軸の方向に向けることが可能になる。スリット光が、スリット投影ユニットの方向から、角膜上及び強膜上に直線状に現れるように、スリット投影ユニットを目に対し位置合わせすることもできるし、目をスリット投影ユニットに対し位置合わせすることもできる。スリット光により目の中心面又は水平面を直接照明することができる。確かに、スリット光は、モニタリング装置の方向から直線にならないないように表れるが、スリット光先端(apex)が目の水平面に横たわるので、各曲率半径をさらに一層容易に算出することができる。目の視軸は、結果としてモニタリング装置の装置軸又はビーム経路又に対し角度αで傾斜することができる。そのため、視軸の自然な向きに対応して、目を下方に向けることができる。
【0011】
モニタリング装置のビーム経路に対し、或いは、水平位置に対して目を傾斜させるために、投影装置が固定ユニットを有する場合もあり、固定ユニットの固定ビーム経路はメリジオナル面(meridional plane、子午面)に配置され、モニタリング装置のビーム経路に対して角度αを成す。被験者は、そのため容易に各目を固定ユニットの固定マークに合わせることができ、固定ビーム経路が目の光軸と一致する。スリット投影ユニットも同様に目の光軸の方向に向けられるので、固定ビーム経路も同様にスリット投影ユニットのスリット投影面に置かれることになる。スリット投影ユニットのスリット光は、このように目の水平又は中心面を照らす。
【0012】
更に、スリット投影ユニットの投影ビーム経路を、サジタル面に対する角度がα、メリジオナル面に対する角度がβになるよう配置することができる。あるいは、投影ビーム経路をメリジオナル面に対し平行にすることもできる。例えば、プラチドリングを備えた角膜曲率計を第1の分析装置として用いる場合には、角度α、βとなる投影ビーム経路の向きは、スリット投影ユニットの多様な位置調整を可能にする。プラチドリングに基づく投影装置は特に広い設置スペースを必要とし、そのため、モニタリング装置のビーム経路と平行な各投影ビーム経路の配置や、スリット投影ユニットの配置において邪魔になる。
【0013】
モニタリング装置のビーム経路のために、第1の分析装置の更なる投影装置には開口を形成することが好ましい。第1の分析装置の更なる投影装置がプラチド投影装置である限りは、モニタリング装置は、目から見て、更なる投影装置の後方に配置され、それにより第1、第2の分析装置を同時に用いることができる。
【0014】
第2の分析装置のモニタリング装置は、対物レンズを備えたカメラを有しており、このモニタリング装置は、第1の分析装置のモニタリング装置としても用いることができる。第1の分析装置が角膜曲率計の場合、角膜曲率計の更なる投影装置の画像パターンはモニタリング装置を用いて記録され、同時に、第2の分析装置のスリット投影ユニットのスリット光の画像が検出される。両方の分析装置に一の対物レンズを有する一つのカメラだけが必要であるから、このように、分析機器を特に費用的に効果的な方法で形成することが可能である。そしてモニタリング装置を、角膜形状解析測定と、角膜輪部の領域における目の表面形状解析の判定に同時に用いることができる。
【0015】
更に、第1の分析装置を、例えばプラチド投影装置を備えるような、ビデオ角膜曲率計とすることも可能であり、第1の分析装置と第2の分析装置とを分析機器の共通の筐体(housing)内に配置することができる。
【0016】
投影装置が2つのスリット投影ユニットを有することが特に好ましい。2つのスリット投影ユニットを用いることで、角膜輪部の2つの異なる領域の形状解析を同時に確立することができる。角膜の或いは角膜輪部の直径dに関し、直ちに利用可能で、特に正確な測定データもまた、特に容易に得ることができる。そのため、2つの領域を連続して測定するために、スリット投影ユニットを回転させる必要もない。
【0017】
これらのスリット投影ユニットはモニタリング装置の装置軸を中心に対照配置することも可能であり、角膜輪部の或いは角膜の直径dを特に正確に判定することができる。
【0018】
更に、分析機器は、両方の分析装置のために、画像分析可能な評価装置を備えることもあり、分析機器の製造コストの更なる削減が可能となる。また、2つの分析装置を用いて得られた測定データを、有意義な方法で結びつけることもできる。評価装置は、分析機器自体の中に配置することが好ましく、評価装置により確定された測定結果の可視化出力はもちろん、画像処理をも可能とする。特に、評価装置はデータ処理用の手段を有し、該手段は画像をデジタル処理する。データ処理手段は、データベースを備えたデータ格納を有するとも考えられ、そのデータベースは測定パラメータ又は画像の比較データセットを有する。例えば、測定結果の修正又は適当な測定結果に関する簡略化された結果を、この種の比較データセットから導き出すことができる。このように評価を大いに速めることができ、測定精度も向上させることができる。
【0019】
目の角膜の曲率測定用の第1の分析装置(特に角膜曲率計等)と第2の分析装置とを有する眼科分析機器を用いた本発明の分析方法において、第2の分析装置は投影装置とモニタリング装置とを有し、投影装置は少なくとも一つのスリット投影ユニットを有し、スリット投影ユニットにより光(スリット光)が目の表面に投影され、その表面に映し出されたスリット光の画像がモニタリング装置により記録され、スリット投影ユニットにより目の角膜輪部の領域にスリット光が映し出され、その表面に映し出されたスリット光の画像から、角膜輪部の領域の表面形状解析が導き出される。本発明に係る方法の有利な効果については、本発明に係る分析機器の利点の記載を参照する。
【0020】
分析方法の範囲においては、目の基準平面に対するスリット光の相対位置は、スリット光の画像から求めることができる。目の横断面を基準平面とすることが可能であり、この場合スリット光の相対位置とそれから得られる測定結果は、特に簡単な方法で得られる。更に、その基準平面を第1の分析装置の基準平面と一致させることも可能であり、これにより測定結果の評価が多いに簡易化される。
【0021】
目のサジタル面内の先端に対する角膜輪部の深さtは、スリット光の画像から求めることができる。深さtの測定は、コンタクトレンズの適合及び/又は選択に特に効果的に用いることができ、また、測定した角膜の曲率半径の修正にも用いることができる。そして、第1の分析装置により測定された形状解析データを、第2の分析装置を用いて修正することができる。
【0022】
コンタクトレンズのフィッティングや選択のために、スリット光の画像から角膜輪部の直径も同様に求めることができる。上述したように、直径dの測定はコンタクトレンズの直径の選択のために特に重要である。
【0023】
角膜輪部の形状解析は三角測量(triangulation)により特に正確に算出することができる。例えば、分析機器の相対位置又は目から機器までの間隔又は、第1の分析装置の使用の結果として既知である場合、このデータを使用して、各スリット光の画像から角膜輪部の形状解析を導き出すことができる。
【0024】
本方法の範囲において、複数のスリット光の画像を、必要であれば、測定精度を高めるために得ることもできる。
【0025】
本発明の好ましい実施形態を、以下の図面を参照して詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1はサジタル面における目と分析機器の模式的な断面図を示す。
【図2】図2は横断面における目と分析機器の模式的な断面図を示す。
【図3】図3は分析機器の投影装置により照明された目の正面図を示す。
【図4】図4はサジタル面における目と更なる分析機器の模式的な断面図を示す。
【図5】図5は横断面における目と更なる分析機器の模式的な断面図を示す。
【図6】図6は更なる分析機器の投影装置により照明された目の正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1及び2の概略は、分析機器1を目11と共に図示する模式図であり、目11は図3において、分析機器10で照明された正面図が更に図示されている。分析機器10は第1の分析装置12と第2の分析装置13とで形成される。第1の分析装置12は、プラチド投影装置14(模式的に図示)と、モニタリング装置15とを有する角膜曲率計として設計されており、モニタリング装置15は、対物レンズ17及びビデオセンサー18を備えたカメラ16を有する。同心円リングの画像パターンは、プラチド投影装置14により目11の角膜20の表面19に投影される。そしてその画像パターンは、カメラ16で記録され、角膜20の形状解析を判定するように評価装置(この例では図示しない)を用いて評価される。
【0028】
第2の分析装置13は、第1の分析装置12と共有のモニタリング装置15と、投影装置22を形成する2つのスリット投影ユニット21とを有する。各スリット投影ユニット21は、基本的に対物レンズ23と、開口スリット24と、光源を形成する発光ダイオード25とからそれぞれ形成される。スリット投影ユニット21も目11に対し、各スリット投影ユニット21の投影ビーム経路26が、目11の強膜29と角膜20の間の角膜輪部28の領域27に当たるように配置されている。投影ビーム経路26はモニタリング装置15の装置軸30に対し、ある角度になるようされ、モニタリング装置15は目11の光軸31と一致した方向に向けられている。投影ビーム経路26は、このように目のサジタル面32に対し角度αを成し、そして目11のメリジオナル面33に対し角度βを成すよう配置されている。
【0029】
モニタリング装置15から見た目11の正面図を示す図3から分かるように、各スリット投影ユニット21のスリット光34、35は目11の表面に映し出される。スリット光34、35の画像36は、次いでプラチド投影装置14における開口37を通してカメラ16により記録される。そして、評価装置は、基準平面38に対するスリット光34、35の位置及びスリット光34、35の形状から、角膜輪部28の領域27での強膜29と角膜の曲率を判定する。角膜輪部28又は角膜20の直径dと、目11の先端(apex)39に対する角膜輪部28の深さtもまた容易に算出することができる。
【0030】
図4、5の概略は、更なる分析機器40を目11と共に示す模式図であり、更に図6には分析機器40で照明された目11の正面図が図示されている。この分析機器40は、前述した分析機器の第1の分析装置12と、第2の分析装置41とを有する。第2の分析装置41は、投影装置42を形成する公知のスリット投影ユニット21を複数有する。この場合、投影装置42は更に固定ユニット43を有し、固定ユニット43には固定マークを付けることもできる。固定ユニット43は基本的に対物レンズ44と、開口(aperture)45と、光源を形成する発光ダイオード46とで形成される。
【0031】
図1、2で示した分析機器と比較すると、この分析機器40の場合、投影装置42が装置軸30下方に角度αで配置されている。そして、固定ユニット43の固定ビーム経路47が、目の光軸48と真っ直ぐ一直線にされ、又は光軸48に向けられるように、目11の向きが合せられる。スリット投影ユニット21は、固定ビーム経路47及び光軸48と共通のスリット投影面49に置かれるので、図6から分かるよう、各スリット光50、51は目11の水平面52に直線状に結像される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
目(11)の角膜(20)の曲率を測定する第1の分析装置(12)と、
投影装置(22、42)とモニタリング装置(15)とを備えた第2の分析装置(13、41)と、を有し、
前記投影装置は、目の表面(19)にスリット光(34、35、50、51)を投影する少なくとも一つのスリット投影ユニット(21)を有し、
前記スリット光の画像(36)を、前記モニタリング装置を用いて記録可能にされた眼科分析機器(10、40)であって、
前記スリット投影ユニットにより、前記目の角膜輪部(28)の領域(27)に前記スリット光を投影可能にされ、
前記表面に映し出された前記スリット光の前記画像から、前記角膜輪部の前記領域における前記表面の形状解析が導き出されることを特徴とする眼科分析機器。
【請求項2】
前記モニタリング装置(15)の装置軸(30)又はビーム経路を、前記目(11)の光軸(31)の方向に向けることが可能であり、
前記スリット投影ユニット(21)の投影ビーム経路(26)が、前記モニタリング装置の前記ビーム経路に対し、角度αを成すよう配置されたことを特徴とする請求項1記載の眼科分析機器。
【請求項3】
前記モニタリング装置(15)の装置軸(30)又はビーム経路が、前記スリット投影ユニット(21)のスリット投影面又は投影ビーム経路(26)に対し角度αを成すよう配置され、
前記スリット投影ユニットの前記スリット投影面を、前記目(11)の光軸(48)の方向に向けることが可能なことを特徴とする請求項1記載の眼科分析機器。
【請求項4】
前記投影装置(42)は固定ユニット(43)を有し、
前記固定ユニットの固定ビーム経路(47)は、メリジオナル面(33)内に配置され、前記モニタリング装置(15)の前記ビーム経路(30)に対し角度αを成すことを特徴とする請求項3記載の眼科分析機器。
【請求項5】
前記スリット投影ユニット(21)の前記投影ビーム経路(26)は、前記モニタリング装置(15)の前記ビーム経路(30)のメリジオナル面(33)に対し角度β、サジタル面(32)に対し角度αになるよう配置されたことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項記載の眼科分析機器。
【請求項6】
前記モニタリング装置(15)の前記ビーム経路(30)のために、前記第1の分析装置(12)の更なる投影装置(14)に開口(37)が形成されたことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項記載の眼科分析機器。
【請求項7】
前記モニタリング装置(15)は対物レンズ(17)を備えたカメラ(16)を有し、
前記モニタリング装置は、前記第1の分析装置(12)のモニタリング装置としても使用されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の眼科分析機器。
【請求項8】
前記第1の分析装置(12)は、ビデオ角膜曲率計であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の眼科分析機器。
【請求項9】
前記投影装置(22)は2つのスリット投影ユニット(21)を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の眼科分析機器。
【請求項10】
2つの前記スリット投影ユニット(21)は、前記モニタリング装置(15)の装置軸(309)を挟んで対照に配置されたことを特徴とする請求項9記載の眼科分析機器。
【請求項11】
前記分析機器(10、40)は、両方の前記分析装置(12、13、41)のために、前記画像(36)を分析可能な評価装置を有することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載の眼科分析機器。
【請求項12】
目(11)の角膜(20)の曲率を測定するための第1の分析装置(12)と、
投影装置(22、42)とモニタリング装置(15)とを備えた第2の分析装置(13、41)とを有し、
前記投影装置は、少なくとも1つのスリット投影ユニット(21)を有し、前記スリット投影ユニットにより前記目の表面(19)にスリット光(34、35、50、51)が投影され、前記モニタリング装置により前記表面に映し出された前記スリット光の画像(36)が記録されるようにされた眼科分析機器(10、40)を用いる分析方法であって、
前記スリット光は、前記スリット投影ユニットにより、前記目の角膜輪部(28)の領域(27)に投影され、
前記角膜輪部の前記領域における前記表面の形状解析を、前記表面に映し出された前記スリット光の前記画像から導き出すことを特徴とする分析方法。
【請求項13】
前記目(11)の基準平面(38)に対する前記スリット光(34、35、50、51)の相対位置を、前記画像(36)から決定することを特徴とする請求項12記載の分析方法。
【請求項14】
前記目(11)のサジタル面(32)における先端(39)に対する前記角膜輪部(28)の深さtを前記画像(36)から決定することを特徴とする請求項12又は請求項13のいずれか1項記載の分析方法。
【請求項15】
前記画像(36)から前記角膜輪部(28)の直径dを決定することを特徴とする請求項12乃至請求項14のいずれか1項記載の分析方法。
【請求項16】
前記角膜輪部(28)の前記形状解析は、三角測量により算出することを特徴とする請求項12乃至請求項15のいずれか1項記載の測定方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−48902(P2013−48902A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−181401(P2012−181401)
【出願日】平成24年8月20日(2012.8.20)
【出願人】(506053618)オクラス オプティクゲレーテ ゲーエムベーハー (19)
【氏名又は名称原語表記】Oculus Optikgeraete GmbH