説明

着色紙紐およびその製造方法

【課題】 染料を原紙に内添した着色では天然繊維表面の毛羽立ちや天然繊維への着色ムラがあり、着色の色の鮮やかさに欠けたり、雨等により染料の染み出しにより色落ちした。
【解決手段】 本発明は、原紙の少なくとも片面に、着色顔料を主成分とする着色成分をもって着色を施してなる原紙のテープの自己撚り紐を数本撚り合わせしてなる着色紙紐であり、パルプ原料の70%以上が針葉樹クラフトパルプからなる抄紙原料を湿式抄紙によって原紙を抄紙する抄紙工程と、該原紙の少なくとも片面に着色顔料を主成分とする着色成分をもって印刷により着色を施すことにより着色原紙を作成する着色工程と、該着色原紙をテープに切断し切断テープを作成する工程と、該切断テープの着色面を外側にして撚って自己撚り紐を作成する工程と、該自己撚り紐を複数本撚り合わせて着色紙紐を作成する工程、とからなる着色紙紐の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原紙の表面を着色顔料にて着色した着色原紙の自己撚り紐を複数本撚り合わせしてなる着色紙紐およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の紐類として、麻、わら等の天然繊維を使用したものや、ポリエチレン、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維を使用したものが一般的であり、特に前者の麻、わら等の天然繊維は可燃性で、土中埋設でも容易に腐食する特徴を有するが、現在は生産原料が少なく、後者の合成繊維は、廃棄した時に燃焼すると環境に悪影響を及ぼすガスの発生が懸念
され、まして土中では腐食しないという問題を有するものであった。
【0003】
現在、廃棄物処理の観点から、屋外でも使用可能な天然繊維を使用した紐類の開発が進められている。(特許文献1)
すなわち、この紙紐は、土壌への同質化が容易で、吸水、保水性が高く、焼却しても有毒ガスの発生もないので、植生用ネット等の屋外に応用展開されている。
ところで、近年、紙紐はその有用性が注目され、手提げ袋の把持部や、包装体、屋外装飾、インテリア等色彩性が鮮明で、美観を求められる用途への要求が高まっている。
しかしながら、特許文献1に記載の従来提案されていた紙紐は、填料を抄紙原料の中に内添する程度の提案がなされているのみで、このような要求を満たすことはできなかった。
【0004】
一方、原紙を着色する手段としては、抄紙原料の中に染料を内添するのが一般的である。しかし、このような染料による着色紙を使って着色紙紐を作製すると、天然繊維表面の毛羽立ちや天然繊維への着色ムラが発生し、仕上がった紙紐の色の鮮明性が不十分で、到底美観を満たすものではなかった。
さらに、従来技術による填料や染料等の着色成分を抄紙原料に内添する着色手段を着色紙紐に適用すると、予め同一着色の原紙を大量に製造することになるので、各種の色毎に小量で多品種の紙紐を生産する場合に非効率となり、安価な製品の供給が難しいとの問題を有するものであった。
また、防水紙紐に着色を施すのに、紙紐自体を着色顔料入り水性ワニスにディッピングする技術も提案されているが、ディッピング後の乾燥により形成されたワニスの皮膜が剛性を有するために、しなやかな着色紙紐が得られない問題を有するものであった。(特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−115957号公報
【特許文献2】特開2001−48223号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、使用済みの際の廃棄時に耐環境性を十分維持したまま、鮮明な着色性を発現し、かつ小ロット多品種生産に適した着色紙紐とその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討の結果なされたものである。
すなわち、請求項1の発明は、原紙の少なくとも片面に、着色顔料を主成分とする着色成分をもって、印刷により着色を施してなる原紙のテープの着色面を外側にして撚った自己撚り紐を、複数本撚り合わせしてなることを特徴とする着色紙紐であり、請求項2の発明は、前記印刷がフレキソ印刷であることを特徴とする請求項1に記載の着色紙紐であり、請求項3の発明は、前記原紙を構成するパルプ原料の70%以上が針葉樹クラフトパルプからなることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の着色紙紐であり、請求項4の発明は、前記原紙のJIS P8113により測定された引張り強さの縦/横比が、5〜15であることを特徴とする請求項1,請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の着色紙紐であり、請求項5の発明は、パルプ原料の70%以上が針葉樹クラフトパルプからなる抄紙原料を湿式抄紙によって原紙を抄紙する抄紙工程と、該原紙の少なくとも片面に着色顔料を主成分とする着色成分をもって印刷により着色を施すことにより着色原紙を作成する着色工程と、該着色原紙をテープに切断し切断テープを作成する工程と、該切断テープの着色面を外側にして撚って自己撚り紐を作成する工程と、該自己撚り紐を複数本撚り合わせて着色紙紐を作成する工程、とからなることを特徴とする着色紙紐の製造方法であり、請求項6の発明は、前記印刷がフレキソ印刷であることを特徴とする請求項5に記載の着色紙紐の製造方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の効果は、原紙への着色手段が、原紙の少なくとも片面に、着色顔料をフレキソ印刷等の印刷により着色されるので、抄紙原料の中に染料を配合して着色する従来技術とは異なり、鮮明な着色が長期間保持され、雨水や紫外線などの環境下でもさほど退色することがない作用効果を奏する。従って、例えば作業の危険性を報知する信号紐としての黄色と黒の撚り紐、あるいは運動会、祝賀会などのエベントで使用される紅白の撚り紐として好適に用いられ、降水や好天猛暑の時でも、十分な強度を保持しながら、目的として着色を保持することができる。
また、本発明の製造方法では、一端原紙を製造したあとに着色を施すので、予め未着色の原紙を多量に製造しておけば、その後の工程にて印刷手段、とりわけフレキソ印刷手段により任意の色を選択したうえで、好みの着色を小ロットにて行うことができるので、着色原紙を製造するにあたって、多色品種小量生産を効率的に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明を構成する原紙は、パルプ原料の少なくとも70%以上が針葉樹クラフトパルプから構成さえれることが、紙紐に必要な引張り強度を維持する上で好ましい。
針葉樹クラフトパルプに混合する他のパルプとしては、広葉樹パルプ等の木材パルプ、マニラ麻パルプ、サイザル麻パルプ、亜麻パルプ、ケナフパルプ等の非木材パルプ、および原紙の強度を損なわない範囲で古紙パルプを配合することもできる。
【0010】
又、本発明を構成する原紙は、日本古来から製造されている「和紙」も好適に使用される。「和紙」特有の強靭な引張り強度等紙力が、通常の洋紙よりも期待できるからである。「和紙」の原料としては、従来から周知の三椏パルプ、楮パルプ、マニラ麻パルプおよび雁皮パルプ等が本発明に適用され、機械すき和紙および手すき和紙のいずれも使用可能である。更に又、本発明で使用される「和紙」には、化学パルプを使用した機械抄き和紙も使用される。
これらののパルプは、ビ−タ−等の叩解機による叩解処理を経て原紙用の原料に供される。
【0011】
叩解処理の程度は、撚紙後の紙ひもの用途によって設定され、強度の高い紙ひもを得ようとする場合は叩解を進める必要がある。この場合、マニラ麻の配合率を高くするのも強度の高い紙ひもを得るのに有効である。
又、本発明の原紙には、必要に応じて湿潤紙力増強剤、各種の填料、サイズ剤および歩留り向上剤等の添加剤を配合することも出来る。
特に、湿潤紙力増強剤は、ある程度の期間にわたって雨水による紙の強度劣化を防止するのに効果的である。この場合の、湿潤紙力増強剤は、特に限定されるものではないが、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ジアルデヒドデンプン、ポリアクリルアミド及びポリエチレンイミンから選択された少なくとも1種が本発明に好適に適用出来る。
又、サイズ剤としては、ロジン系のほかアルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸等の内添サイズ剤や各種の合成高分子型の表面サイズ剤が使用可能である。
更に又、歩留まり向上剤は、抄紙機におけるパルプや填料のロスを少なくし製紙の収率向上のために添加され、例えばポリアクリルアミドを代表とする有機高分子系電解質や、硫酸アルミニウムを代表とする無機塩類が本発明の原紙に適用可能である。
【0012】
本発明を構成する原紙を製造するには、上記の原料を所定の割合で配合した抄紙原料のスラリ−を湿式抄紙機にて抄造することにより行われる。
本発明の原紙を抄造する湿式抄紙機は、一般の抄紙技術に適用されている長網および円網抄紙機等特に限定されるものではないが、紙ひも網状体に必要な引張り強度を十分に確保するために円網抄紙機を使用することが好ましい。
本発明の原紙の坪量は、20〜80g/mであるのが好ましく、より好ましくは30〜50g/mである。坪量が20g/mに満たないと撚紙時に切断しやすく、80g/mを超えると剛性が高くなって撚りにくくなり易い。
【0013】
又、本発明を構成する原紙は、針葉樹クラフトパルプ100%若しくは前記複数のパルプ成分を、パルプ原料の70%以上が針葉樹クラフトパルプとなるように混抄した混抄紙からなる単層紙のほか、2ないし3層の抄き合わせ紙とした構成でも良い。本発明を構成する原紙は、JISP8113による引張強さの縦/横比が5〜15であることが好ましい。当該引張強さの縦/横比が5に満たないと、紙ひも製造の際、原紙の原反からテ−プ状にスリットする時に紙切れのおそれがあり、一方、15を超えて大きいとテ−プ状にスリットする時に縦方向に裂けるおそれがあるので好ましくない。
【0014】
本発明を構成する原紙の少なくとも片面に着色成分をもって着色するには、印刷手段を採用する。適用される印刷手段としては、フレキソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷及び凸版印刷等が挙げられるが、中でも本発明においてはフレキソ印刷が紙素材へのベタ印刷適正に優れることから、好適に使用される。
本発明に好適に使用されるフレキソ印刷は、ゴムや樹脂などの弾性素材からなる刷板と液状インキを用いる印刷方式で、形式としては凸版印刷であるが、一般凸版印刷と比べて印圧が軽いので、本発明を実施するにあたっては、ベタ印刷のみでなく、網点印刷による着色を施してもよい。
【0015】
本発明に適用されるフレキソ印刷機は、圧胴の機構によって区分けされる中央圧胴型ユニット(共同圧胴式)や、各ユニット毎に圧胴が使われるスタック型やライン型ユニットが上げられるが、これらに限定されるものではない。
【0016】
一方、本発明にフレキソ印刷を使用した場合に採用されるフレキソインキは、有彩色から成る顔料を主体とした着色剤、アクリル系、セルロース系、ポリアミド系、アルキッド樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等の樹脂、亜麻仁油、大豆油、脱水ひまし油等の植物油を溶剤に溶解したビヒクル、水ないし水/アルコール混合系の溶剤にて構成され、その性状は、流動性の高い低粘度速乾性である。本発明においては、さらに最近ラベル印刷向けに採用されている無溶剤フレキソインキ、特に紫外線硬化型フレキソインキも好適に使用できる。
【0017】
インキに使用する顔料としては特に制限はなく、一般的に用いられるものが使用できる。顔料として例えば、無機顔料として、カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、黄鉛、べんがら、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン(無水ケイ酸)、タベントナイトなどがあり、有機顔料として、ジスアゾイエロー、ブリリアントカーミン、レーキレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどがある。
【0018】
インキには必要に応じて添加剤を追加できる。添加剤により、インキ特性や印刷作業性をさらに向上させたり、調整したりすることができる。添加剤としては、例えば、レシチン、ソルビタン脂肪酸エステル、ゲル化剤、表面活性剤(乳化剤)、高級アルコール(乳化防止剤)、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、酸化防止剤、可塑剤などが挙げられる。
【0019】
上記の工程によって得られた原紙は幅5〜150mmで巻長さが500m程度の巻き取りにスリット加工してテープ状に裁断し、着色面を外側にして撚糸機にセットして撚りをかけることにより自己撚りして紙ひもに加工される。この場合表面が片面着色の場合は着色面を撚り糸の際に表側になるように配慮することにより、着色効果を発揮することが出来る。
本発明で使用する紙ひもの太さは特に限定がないが、取扱いやすさからみて、直径が1〜10mm位が好適である。
本発明ではこの自己撚り紐を複数本さらに重ね撚よりして重ね撚り構成の着色紙紐が形成される。
【0020】
以下図面を以って本発明を説明する。
本発明で作成されたテープの構造例は、図1に示すように、原紙11の少なくとも片面に顔料による着色層12が設けられ、これを自己撚りして原紙のテープの撚り紐13を形成しており、これを用いた本発明の着色紙紐の一例が図2二示す構造である。
すなわち、前記1の原紙のテープの撚り紐のうち、図では2本が黄色のテープの自己撚り紐13aで、1本が黒色のテープの自己撚り紐13bで形成され、その3本が重ね撚りいて本発明の着色紙紐14を形成している。
【0021】
[実施例1]
国産の針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)を60゜SRに叩解して水性スラリ−を作成し、これにポリアミドエピクロルヒドリン樹脂からなる湿潤紙力増強剤(昭和高分子社製、商品名「ポリフィックス301」)を、該水性スラリ−に対して2%となるよう添加し製紙用原料を作成した。該原料を円網抄紙機に適用して、坪量30g/mの原紙を作成した。
得られた原紙の引張り強さをJIS P8113に準じて測定したところ、縦方向が8.6Kg/15mm、横方向が1.6Kg/15mmであって、縦/横比は5.4であった。
上記で得られた原紙を、共通圧胴式中央圧胴型ユニット機構を有するフレキソ印刷機に装填し、水/アルコール系混合溶剤にアクリル系ビヒクルと赤色有機顔料を配合した紫外線硬化型フレキソインキからなる着色成分を使用して、該原紙の片面にベタ印刷して着色した。
次いで、この着色原紙を、ボビンワインダーにて、幅40mmのテープ状にスリット加工しテープとなし、これを撚り紙機にセットして28回/30cmの撚りをかけて自己撚りし、直径が3mmの赤色の自己撚り紐を作成した。得られた自己撚り紐を3本重ねて撚り合わせ本発明の着色紙紐を作成した。
【0022】
[実施例2]
NUKP80重量%とマニラ麻パルプ20重量%とを混合して60゜SRに叩解して水性スラリ−を作成した以外は、全て実施例1と同じ条件にて原紙を作成した。
得られた原紙の引張り強さをJIS P8113に準じて測定したところ、縦方向が11.8Kg/15mm、横方向が2.1Kg/15mmであって、縦/横比は5.6であった。
この原紙を使用して、実施例1と同じ条件にて印刷後、自己撚り紐を作製し、3本をより合わせて本発明の着色紙紐を作製した。
【0023】
[実施例3]
国産の針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)を50゜SRに叩解して水性スラリ−を作成し、これにポリアミドエピクロルヒドリン樹脂からなる湿潤紙力増強剤(昭和高分子社製、商品名「ポリフィックス301」)を、該水性スラリ−に対して2.5%となるよう添加し製紙用原料を作成した。該原料を円網抄紙機に適用して、坪量41.5g/mの原紙を作成した。
得られた原紙の引張り強さをJIS P8113に準じて測定したところ、縦方向が13.1Kg/15mm、横方向が1.9Kg/15mmであって、縦/横比は6.8であった。
この原紙を使用して、実施例1と同じ条件にて印刷後、自己撚り紐を作成し、3本をより合わせて本発明の着色紙紐を作製した。
【0024】
[実施例4]
国産の針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)を50゜SRに叩解して水性スラリ−を作成し、これにポリアミドエピクロルヒドリン樹脂からなる湿潤紙力増強剤(昭和高分子社製、商品名「ポリフィックス301」)を、該水性スラリ−に対して2.5%となるよう添加し製紙用原料を作成した。該原料を円網抄紙機に適用して、坪量42g/mの原紙を作成した。
得られた原紙の引張り強さをJIS P8113に準じて測定したところ、縦方向が13.1Kg/15mm、横方向が1.9Kg/15mmであって、縦/横比は6.8であった。
この原紙を使用して、実施例1と同じ条件にて印刷後、自己撚り紐を作成し、3本をより合わせて本発明の着色紙紐を作製した。
【0025】
[比較例]
実施例1に記載の水性スラリ−中に、赤色染料(保土ヶ谷化学社製、商品名;アイゼンカチロンレッドGTLH200%)をNUKPに対して0.25%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして比較用の着色原紙を作成した。
得られた比較用の着色原紙に対して、実施例1と同じ手順にて赤色の自己撚り紐3本をより合わせて比較用の着色紙紐を作成した。
【0026】
実施例1〜4の本発明の着色紙紐と比較例の着色紙紐の性能評価を下記の通り行った。すなわち、実施例1〜4の本発明の着色紙紐と比較例の着色紙紐を屋外の晴天下にて、1Kgの荷重をかけて放置し経過観察を行った。
その結果、実施例の着色紙紐は、放置直後から2ヶ月経過の過程で鮮明な赤色を維持したが、比較例の着色紙紐は、作成時において鮮明な着色が得られず、かつ2週間経過後に赤色が退色し、商品価値を維持出来なかった。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明によれば、鮮明で光沢のある色調を長時間経過後も維持できる着色紙紐を提供することができ、これにより、ファッション性豊かなイベント用や工事用等多くの用途に適用できる効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の着色紙紐に用いられる着色原紙の構造の一例を示す部分断面図である。
【図2】本発明の着色紙紐の一例の部分斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
11 原紙
12 着色層
13 テープ状にスリットした着色原紙
13a 黄色の着色原紙の自己撚り紐(2本)
13b 黒色の着色原紙の自己撚り紐(1本)
14 本発明の着色紙紐

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原紙の少なくとも片面に、着色顔料を主成分とする着色成分をもって、印刷により着色を施してなる原紙のテープの着色面を外側にして撚った自己撚り紐を、複数本撚り合わせしてなることを特徴とする着色紙紐。
【請求項2】
前記印刷がフレキソ印刷であることを特徴とする請求項1に記載の着色紙紐。
【請求項3】
前記原紙を構成するパルプ原料の70%以上が針葉樹クラフトパルプからなることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の着色紙紐。
【請求項4】
前記原紙のJIS P8113により測定された引張り強さの縦/横比が、5〜15であることを特徴とする請求項1,請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の着色紙紐。
【請求項5】
パルプ原料の70%以上が針葉樹クラフトパルプからなる抄紙原料を湿式抄紙によって原紙を抄紙する抄紙工程と、該原紙の少なくとも片面に着色顔料を主成分とする着色成分をもって印刷により着色を施すことにより着色原紙を作成する着色工程と、該着色原紙をテープに切断し切断テープを作成する工程と、該切断テープの着色面を外側にして撚って自己撚り紐を作成する工程と、該自己撚り紐を複数本撚り合わせて着色紙紐を作成する工程、とからなることを特徴とする着色紙紐の製造方法。
【請求項6】
前記印刷がフレキソ印刷であることを特徴とする請求項5に記載の着色紙紐の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−156799(P2008−156799A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−349116(P2006−349116)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(000153591)株式会社巴川製紙所 (457)
【Fターム(参考)】