説明

砂糖きび収穫機

【課題】ハーベスターの前進によって砂糖きびが引き込み装置へ送られるようになっている砂糖きび収穫機において砂糖きびを引き込み装置へ積極的に送る助勢送り手段について、ベースカッターに簡単な形態で付設される機構であって、かつ、その強度と剛性及び耐久性が高い機構を工夫すること。
【解決手段】上記砂糖きび収穫機を前提として、左右のベースカッターの外筒の間でかつ左右のバットリフターの上方位置に1つの助勢送りローラーが配置されていて、当該助勢送りローラーが根切り装置の枠体Fに支持機構によって支持されており、上記助勢送りローラーが支持機構によって上下動自在に支持されており、バネによって下方に付勢されており、上記助勢送りローラーの下限位置が当該助勢送りローラーの下面が上記バットリフターの上端に接近する位置であり、上記助勢送りローラーを駆動する油圧モーターが備えられていること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は砂糖きび収穫機(以下これを「ハーベスター」という)において根切りされた砂糖きびの引き込み装置への送りを助勢する送り手段(助勢送り手段)に関するものであり、砂糖きびを確実に引き込み装置へ送り、上記引き込み装置による砂糖きびの引き込みを確実にするものである。
これによって砂糖きびが引き込み装置の手前で詰まって収穫作業が中断されることが回避され、ハーベスターによる作業能率が大幅に改善される。
【背景技術】
【0002】
〔従来技術1〕
ハーベスターの基本的な機構構造にはいろいろなものがあり、図1のものがその一例である(特許文献1)。これはクローラー1によって自走するものであり、その最先端に左右一対のクロップディバイダー2があって、互いに内側に回転しながら畝と畝の間の溝に沿って前進し、到伏した砂糖きびを引き起こしてクロップディバイダー2,2の内側に押し戻し、これによってベースカッター3による根切りがスムーズになされるようにし、また、引き込み装置4による引き込みがスムーズになされるようにしているものである。
【0003】
図1に示すハーベスター(従来技術1)には左右のクロップディバイダー2の直ぐ後方に根切り装置がある。そして、当該根切り装置は、互いに内側に回転する左右一対のベースカッター3を備えており、左右のベースカッター3はその下端に回転円盤3cがあり、当該回転円盤の外周に4つの回転刃3dがある(図3)。また、左右のベースカッター3の上記回転円盤3cの縦軸(駆動軸)3k(図3)は同期伝動装置(中間軸、歯車、水平軸等によるもの)3−1を介して1つの油圧モーターMで同期駆動されるようになっており、上記縦軸3kはこれに砂糖きびの枯れ葉が巻き付くのを防止するために外筒3bでカバーされている。そして、上記回転円盤3cの上面には約1/2周の螺旋状バットリフター3aが2つあり、2つのバットリフターは回転円盤3cの中心(又は縦軸3k)に対して対称に配置されている。
根切り装置の枠体Fは、その全体構造が左右の外筒30b,3bと上記同期伝動装置3−1、環状固定カバー3h、上記同期伝動装置3−1のケーシングg等による門型(正面視で門型)のものである。そして、この枠体Fは昇降リンクR(図3)に支持されていて油圧シリンダによって昇降操作される。
ちなみに、従来技術1の門形の枠体Fは、その左右の縦軸3kの間の幅Wは500mm、外筒3bの外径x1は140mm、バットリフター3aの高さ(リフト高さ)Lは240mm、同期伝動装置3−1の水平軸部3sの高さHは620mm、同期伝動装置の水平軸部3sの外径x2は80mmである。
【0004】
ハーベスターの前進によってベースカッター3が前進し、これによって砂糖きびPがベースカッター3に達したところでその回転刃で根切りされる。そして、砂糖きびは根切りされると同時に上記バットリフター3aでその根元を押し上げられながら引き込み装置4へ送られる。そして、引き込み装置4まで送られれば、その引き込みローラー4aに掴まれて強引に引き込まれて後方に引き出される。
【0005】
そして、上下一対の引き込みローラー4aを備えた引き込み装置4の後方に搬送コンベアー5があって砂糖きびを斜め上方に搬送し、当該搬送コンベアー5の最上部にある細断装置6で細断し、風撰装置7でダストを分離する。そして分離されたダストはブロアー7aで吹き上げられ、他のブロアー7bで吸引されてダクトで排出される。他方、選別された砂糖きびの細断片(長さ約270mm)は籠に収納される。
【0006】
〔従来技術2〕
以上が砂糖きびを長いままで上方に搬送し、上部にある細断装置で細断するタイプの従来技術1であるが、他方、引き込み装置4の直後に細断装置6があって砂糖きびを細断してその細断片Paを搬送コンベアー5で上方の風撰装置7まで搬送するものもある(従来技術2、図示略)。
【0007】
〔従来技術3〕
また、引き込みローラーが細断刃を備えていて、従来技術1における引き込み装置4が細断装置6を兼ねているものもある(従来技術3)。そしてその一例が特開2009−50177号公報(特許文献2)に記載されている。この従来技術3の要部(ベースカッターと、細断装置を兼ねた引き込み装置等の構成)は図2に示すようなものである。この例では、ベースカッター3の直後に引き込み装置20があり、当該引き込み装置20の上下の引き込みローラー21a,21bが3枚の回転刃24をそれぞれ備えており、当該回転刃24で砂糖きびPを上下から掴んで引き込みながら切断するものである。砂糖きびPの細断片Paは、ブレード22aを備えた搬送コンベア22によって上方の風撰装置7(図1のものと同じ)まで搬送される。
【0008】
〔従来技術の問題点〕
以上のような従来のハーベスターでは、ベースカッター3で根切りされた砂糖きびPがバットリフター3aで押し上げられ、ハーベスターの前進によって引き込み装置4(又は20)へ送られ、その引き込みローラー4a(従来技術2では21a,21b)で掴まれて引き込まれるようになっている。そしてこの送りと引き込みの関係は次のとおりである。
【0009】
すなわち、根切りされた砂糖きびPを引き込み装置4(又は図2においては符号20)まで送るのはハーベスターの前進であるので、砂糖きびPが例えばクロップディバイダー2等に引っかかったりして前方に引っ張られるようになると、引き込み装置4への送りが止まり、ベースカッター3と引き込み装置4(又は20)間で停滞して引き込み装置4(又は20)まで送られないことになる。このような状態になると後続の砂糖きびPが引き込み装置4(又は20)の手前に詰まってしまって作業が続行されなくなる。
そしてまた、引き込み装置の手前に砂糖きびが停滞すると、多量の砂糖きびが溜まって引き込み装置に詰まってしまうことにもなる。
【0010】
以上のように砂糖きびが引き込み装置に詰まって引き込まれなくなると、ベースカッター及び引き込みローラーを繰り返し正逆転させることによって引き込みを再開させるのであるが、それでも引き込みが再開されないときは、ハーベスターを停止させて作業を中断し、ベースカッター3及び引き込みローラー4aを逆転させながら詰まった砂糖きびを作業者が前方に引き出して除去しなければならない。このようなことが度々繰り返されるとハーベスターの作業能率が大幅に低下してしまう。
なお、砂糖きびPが繁茂して倒伏し複雑に絡み合っているなどの悪条件が重なると収穫作業が頻繁に中断されることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記従来技術においてベースカッターと引き込み装置の間(又は引き込み装置)に砂糖きびが詰まるのは、バットリフターで押し上げられた砂糖きびPを引き込み装置へ送る送りが足りないためであるから、砂糖きびの引き込み装置への送りを特別の送り手段で助勢すれば、この問題は大幅に解消されることになり、その結果、引き込み装置に詰まることを予防することができる。
【0012】
他方、引き込み装置への送りを助勢する送り手段(助勢送り手段)は、ベースカッターで砂糖きびが押し上げられたときに同時にこれを把持して送るものでなければならず、また、砂糖きびの送りに対する抵抗は大きくて衝撃的であるのでこれに耐えるだけの強度と剛性を有することが必要であり、また、耐久性が高いことが必要である。そしてまた、ベースカッターと引き込みローラー間には余分なスペースがほとんどないので助勢送り手段は単純な構造でコンパクトでなければならず、また、ハーベスター全体の重量増を避ける観点からはその重量は可及的に軽量でなければならない。
【0013】
また、上記ベースカッターを利用してその設置スペース内において上記助勢送り手段を構成することができれば、設置スペースの問題はなく、機構構造の単純化の問題、重量増の問題、コスト増の問題は大方回避されることが予想される。
【0014】
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで、この発明は、左右のクロップディバイダーの後方にベースカッターがあり、ベースカッターの直後に引き込み装置があり、ベースカッターにバットリフターが設けられており、ハーベスターの前進によって砂糖きびが引き込み装置へ送られる砂糖きび収穫機(ハーベスター)について、次のことを技術的課題とするものである。すなわち、砂糖きびを引き込み装置へ積極的に送る助勢送り手段について、ベースカッターに簡単な形態で付設される機構であって、かつ、その強度と剛性及び耐久性が高い機構を工夫することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決のための手段は、(A)クロップディバイダーの後方に根切り装置があり、当該根切り装置は正面形状が門型の枠体を備え、当該枠体の下部に左右のベースカッターがあり、上記ベースカッターの後方に引き込み装置があり、さらに細断装置があり、風撰装置があり、また、上記ベースカッターが縦軸を保護する外筒と回転円盤を備えており、当該回転円盤に螺旋状のバットリフターがあって、砂糖きびが上記バットリフターで押し上げられるようになっている砂糖きび収穫機を前提として、次の(イ)〜(ヘ)によるものである。
【0016】
(イ)左右のベースカッターの外筒の間でかつ左右のバットリフターの上方位置に1つの助勢送りローラーが配置されていて、当該助勢送りローラーが根切り装置の枠体Fに支持機構によって支持されていること、
(ロ)上記助勢送りローラーが支持機構によって上下動自在に支持されていて付勢バネによって下方に付勢されていること、
(ハ)上記助勢送りローラーの下限位置が、当該助勢送りローラー下面が上記バットリフターの上端に接近する位置であること、
(ニ)上記助勢送りローラーを駆動する油圧モーターが備えられていること。
また、
(ホ)上記バットリフターの表面に多数の突起が設けられていること。
さらに、
(ヘ)助勢送りローラーを駆動する上記油圧モーターが助勢送りローラー専用であり、助勢送りローラーを上下動自在に支持する支持機構の固定部に固定されていること。
【0017】
〔実施態様〕
(1)助勢送りローラーの支持機構
助勢送りローラーの支持機構は助勢送りローラーを左右の外筒の間において上下動自在に支持するものであり、支持部材と揺動アームによって構成し、揺動アームに助勢送りローラーを支持させた構成にすることができる。この態様によれば助勢送りローラーを上下方向に移動自在に支持する支持機構が単純に構成される。また、この支持機構を支持部材とスライドブロックとによって構成し、スライドブロックに助勢送りローラーを支持させた構成にすることもでき、このスライドブロックによる場合は、支持機構をコンパクトに纏めることはできるが、支持部材によってスライドブロックを上下方向に摺動自在に案内するスライド部に異物が侵入することを効果的に防止するための特別の工夫が構造設計において必要である。
また、助勢送りローラーの支持機構は、助勢送りローラーがバットリフターの上端と干渉しないようにその下限位置を規定するものでなければならない。
【0018】
(1)−1.揺動アームによる支持機構
揺動アームによる場合は支持部材を根切り装置の枠体Fから前方又は後方に支持ブラケットを張り出してこれに揺動アームを揺動可能に支持させる他なく、そのために枠体Fの水平軸部30s又は環状固定カバー30hから前方又は後方に支持ブラケットを突出させたとき揺動アームによる支持機構が運転者の視線(ベースカッターの位置を運転席から目視する視線)の妨げにならないように支持ブラケットを前方に張り出させてその先端に揺動アームを支持させた支持機構が好ましい。
なお、揺動アームは左右各一つのアームで構成すればよいが、左右の揺動アームについてはこれを上下一対の平行リンクで構成することもできる。
【0019】
(1)−2.スライド案内機構による支持機構
スライド案内機構による場合は、支持部材を枠体Fの水平軸部30s又は環状固定カバー3h等に固定し、当該支持部材に縦方向のガイド部(ガイド長穴等)を設け、当該ガイド部の摺動面によってスライドブロックを案内させる構造を採用することができ、また、スライドブロックにガイド溝を設け、棒状ガイド部材を支持部材に設けてこれをスライドブロックの上記ガイド溝に嵌めて案内させる構造を採用することもできるが、いずれについてもスライド面に異物が侵入してスライドブロックの円滑な上下動が害されることが問題であるので、この問題を有効に防止してスライドブロックが円滑に上下動するようにすることが構造設計において重要である。
【0020】
(2)助勢送りローラーの駆動手段
左右のベースカッターを駆動する伝動装置を利用して助勢送りローラーを駆動することも考えられるが、この場合は動力取り出しのための伝動機構が複雑になるので現実的ではない。
他方、助勢送りローラーの駆動モーターを専用モーターとし、これを揺動アームの揺動中心に配置し、これを支持ブラケットなどの固定部に支持させることが考えられ、これは駆動モーターの取り付け及び保守を容易にするのに有利である。しかしこの場合は、駆動モーターの駆動軸と送りローラーの軸との間隔が大きくなりこの間の伝動手段が長くなるという問題がある。
駆動モーターを送りローラーに固定して一体的に上下動するように構成する場合は、駆動モーターと送りローラー及びその間の伝動手段をユニット化してこれをコンパクトにすることができる。
【0021】
(3)根切り装置の外枠Fについて
左右のベースカッターの外筒の間に配置した助勢送りローラーを所要のストロークで上下動させるには、根切り装置の門型の枠体Fの内側に所定高さの空間が必要である。このためには、枠体Fの水平軸部3s(図3参照)までの高さが十分に高いときは特に問題はないが、水平軸部3sの高さを十分に高くするのが困難であるときは、水平軸部3s(図3参照)を左右のバットリフター3aの縦軸3kに対して前方又は後方にずらして枠体Fの平面形状をコ形にして左右の外筒3b間の空間を上方に解放して、助勢送りローラーの上下方向可動範囲を大きく(図3の従来例のものに比して大きく)するのがよい。
上記水平軸部3sの高さが十分に高いときは、同期伝動装置3−1の伝動機構は従来のものと変わらずその伝動機構は単純である。他方、枠体Fの平面形状を前方又は後方にコ形にした場合は、上記伝動機構は複雑になり重量が重くなり製作コストが高くなるので、軽量化や製作コスト低減の観点からして前者の方が有利である。
【0022】
(4)助勢送り手段の送り速度、送り力について
助勢送り手段は前進走行に伴う送りを助勢するものであるからその送りが高速である必要はないが、助勢送りローラーとバットリフターとの間に砂糖きびを挟持して搬送するものであるから、助勢送りローラーの周速度がバットリフターの周速度とほぼ等速である必要がある。
砂糖きびが引き込み装置によって引き込まれているときはその引き込み力が強く、砂糖きびは上記助勢送り手段に対して滑りながら引き込まれる。
砂糖きびに対する助勢送り手段の挟持力が弱いと十分な助勢送り力が確保されず、挟持力が強すぎると助勢送りローラーに過大な負荷がかかってその耐久性が損なわれることになる。
助勢送りローラーはその重量と付勢バネとによって押さえられる。そして、上記付勢バネのバネ力については、必要な押さえ強さを確保する強さであり、他方、引き込み装置による引き込み時に過大な力が助勢送り手段にかからない程度の強さでなければならない。
なお、助勢送りローラーの重量による押さえだけで足りる場合は付勢バネによる押さえは必ずしも必要ないが、この場合でも付勢バネを設けることによって助勢送りローラーの自由な上下振動が抑制されるので、助勢送りローラーによる送りを安定させることができる。
【0023】
(5)駆動モーターの配置
助勢送りローラーの駆動モーターとして電動モーターを利用することも考えられるが、この場合はその回転速度を油圧モーターによるバットリフターの回転速度と同調させるのが難しい(バットリフターの回転速度は運転操作によって変動する)。他方、バットリフターを専用の油圧モーターで駆動し、専用の油圧モーターで助勢送りローラーを駆動する構成にすればその駆動速度をバットリフターの回転速度と同調させるのが容易であり、また操作手段も単純であるから設計上も有利であるので、駆動モーターとして油圧モーターを用いるのが良い。
また、駆動モーターを助勢送りローラーに直結した構成にしてもよいが、駆動モーターを助勢送りローラーと外筒30b(ベースカッター30の外筒30b)の間に配置するのが容易でない。したがって、油圧駆動モーターを助勢送りローラーと平行に配置し、油圧駆動モーターと助勢送りローラー間に伝動装置を介在させ、当該伝動装置を介して助勢送りローラーを駆動するようにし、助勢送りローラーを支持する揺動アームの支持部に油圧駆動モーターを固定する構成がよい。
【0024】
〔作用〕
上記助勢送りローラーは左右のベースカッターの外筒30b,30bの間にあって、左右のバットリフターの上方位置において支持機構によって上下動自在に支持されており、この支持機構は根切り装置の枠体Fに支持されているから、当該助勢送りローラーは根切り装置の一部になっており、また、付勢バネで下方に押さえられた状態で油圧モーターによって送り方向に駆動される。この状態で左右のバットリフターが回転すると砂糖きびがバットリフターによって押し上げられ、バットリフターと助勢送りローラーとによって挟持されて後方に送られる。
【0025】
すなわち、バットリフターは左右方向の外側から内側へ回転しながらその上端部と上記助勢送りローラーとの間に砂糖きびを挟持して後方に送り、内側から外側に回転しながら解放するという動作を送り返し、これによって砂糖きびを後方に断続的に送る。そして、助勢送りローラーは付勢バネで下方に押さえられているので、挟持した砂糖きびによって上記付勢バネに抗して押し上げられ、このときの付勢バネによる押さえ力に応じた強さで砂糖きびを後方に送る。
【0026】
〔助勢送り手段の送り作用〕
バットリフターと助勢送りローラーとによる助勢送り手段の送り作用の詳細は次のとおりである。
バットリフター31の回転によって砂糖きびPがすくい上げられ、瞬時にバットリフターの上端31aまで押し上げられて助勢送りローラーとの間に挟まれる。そして、砂糖きびPがバットリフターとの間に挟まれると助勢送りローラーを押し上げ、バットリフターと助勢送りローラーとによって強く挟持されることになる。このとき、助勢送りローラーは送り方向に回転しており、また、バットリフターも送り方向に回転しているので、これらに挟持されたとき砂糖きびに強い送りが作用する。
【0027】
〔助勢送り手段の剛性、強度〕
また、バットリフターで砂糖きびが押し上げられ、これを助勢送りローラーで弾力的に押さえて後方に送るのであるから、助勢送り手段は砂糖きびから強い抵抗(引き込み抵抗)を受ける。そして、この引き込み抵抗は砂糖きびが倒伏して絡んでいるほど強く、また、同時に引き込まれる砂糖きびの量が多いほど強くて衝撃的である。したがって、この助勢送り手段はこのような引き込み抵抗に十分耐えられるだけの剛性と強度を備えている必要がある。
【0028】
また、砂糖きびPの太さや長さは品種の違いによりまた生育状況の違いによって様々で、また、倒伏した状態も様々であり、このため収穫作業の作業状況も様々である。したがって、上記助勢送り手段は上記のような様々な作業状況の違いに関わらず安定的に強い送りを発揮できるものでなければならない。
これに対して、ベースカッターの縦軸(駆動軸)やバットリフターはもともと高強度部材であるから、その強度、剛性、耐久性に問題はない。そして、助勢送りローラーは左右のベースカッターの間の比較的狭い空間に配置されるものではあるが、助勢送りローラーが支持機構によって上下動自在に支持されているだけの単純なものであるから必要な強度と剛性を確保するのは容易である。
【0029】
〔助勢送り手段の過負荷防止〕
また、助勢送りローラーは付勢バネに抗して上方に押し上げられ、また、当該付勢バネによる砂糖きびに対する把持力(助勢送りローラーの押さえ力)は安定しているので、助勢送り手段にかかる負荷が過大になることはない(所定以上の負荷がかかると把持された砂糖きびが助勢送りローラー又はバットリフターに対して滑る)。したがって、上記助勢送り手段が過負荷を受けて破損されることはない。
【0030】
〔助勢送りローラーの支持機構の過負荷防止〕
さらに、バットリフターの表面に多数の突起が設けられ、また助勢送りローラーの外面が凹凸であることによって砂糖きびが滑り難く、したがって、助勢送りローラーに対する比較的小さな押さえ力(バネによる下方への付勢力)で強い引き込み力が発揮される。
したがって、助勢送りローラーに対する過大な押さえ力によって支持機構に過大な負荷がかかることはない。
【0031】
上記助勢送り手段(バットリフターと助勢送りローラーによるもの)の送り速度はバットリフターの周速度と等しい。そして、助勢送り手段に把持された砂糖きびが引き込み装置の引き込みローラーに把持されると、その引き込み速度と助勢送り手段の送り速度との差が問題である。しかし、引き込み装置の引き込み速度の方が速くてその差は小さく、この速度差は砂糖きびの助勢送り手段に対する滑りで吸収されるので、引き込み装置による引き込みの妨げになることはない。
【0032】
なお、上記(ホ)の構成は助勢送り手段の摩擦係数を大きくするための手段であり、砂糖きびを把持する面は粗面で滑り難いものであれば特に不都合はないが、この(ホ)の構成を備えていることにより、砂糖きびの引っかかりがよく、また、把持面が摩耗して滑りやすくなるのが防止される。
【発明の効果】
【0033】
以上のとおり、助勢送りローラーとその支持機構及び付勢バネを付加した単純な構造によって高い強度と剛性、高い耐久性を有する助勢送り手段が構成され、これによって砂糖きびの引き込み装置への送りを確実にすることができる。
したがって、砂糖きびが引き込み装置の手前で停滞してこのために収穫作業が中断されることはなく、作業中断のために作業能率が大幅に低下することはない。
それゆえ、砂糖きびの品種、生育状況、到伏状況の如何に関わりなくハーベスターによる収穫作業能率が大幅に向上される。
【0034】
さらに、ベースカッターと引き込み装置間での送りを助勢する助勢送り手段を、ベースカッターのバットリフター、根切り装置の枠体等を利用して簡単容易に構成することができ、また、助勢送り手段のベースカッターへの付設に伴う重量増やコスト増は抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】は従来技術1の全体側面図
【図2】は従来技術3の一部拡大側面図
【図3】は従来技術の根切り装置の正面図
【図4−1】は実施例1の根切り装置の正面図
【図4−2】は実施例1の根切り装置の平面図
【図4−3】は実施例の根切り装置の側面図
【図4−4】(a)は実施例1の要部の拡大側面、(b)は同正面図
【図5】は助勢送りローラーのバットリフター上端部との位置関係を示す正面図
【図6】は助勢送り手段による砂糖きびの送りを模式的に示す平面図
【図7】(a)は実施例2の根切り装置の正面図、(b)は同実施例の要部の拡大側面図
【図8】(a)は実施例3の要部側面図、(b)は同平面図
【発明を実施するための形態】
【0036】
この発明は前記従来技術1,2,3のいずれにも適用可能であるが、砂糖きびPを搬送コンベアー5で上方まで搬送し、当該搬送コンベアー上端の細断装置6で細断する従来技術に適用した実施例について説明する(図4−1〜図4−4、図5、図6参照)。
【実施例1】
【0037】
この実施例1の全体構造は上記従来技術1と同じであり、先端にクロップディバイダー2があり、その後方に根切り装置のベースカッター30(図4−1)があり、当該ベースカッター30の直後に引き込み装置4、搬送コンベアー5、細断装置6、風撰装置7がある。また、根切り装置は同期伝動装置30−1と左右のベースカッター30,30等による門型の枠体Fを備えており(図4)、上記ベースカッター30はその回転円盤30cを駆動する縦軸30kを有し、当該縦軸30kは外筒30bでカバーされており(外筒の外径x1は140mm)、当該外筒30bの上端は枠体Fの環状固定カバー30hによってカバーされている。
【0038】
左右のベースカッター30,30は1つの油圧モーターMによって上記同期伝動装置30−1を介して駆動されるようになっている。
以上は従来技術1の構造と基本的には同じである。
しかし、この発明は根切り装置の枠体Fに支持機構40及び助勢送りローラー50を組み込んでいるものであり、そして、ベースカッター30の左右のバットリフター31,31の上方位置でかつ左右の外筒30b,30bの間において上記助勢送りローラー50を支持機構40で上下動自在に支持しているものであるから、バットリフター31の上方に高い設置空間が必要である。
【0039】
この実施例1は、根切り装置の枠体Fにおける同期伝動装置30−1(又はケーシングg)の位置を従来技術(図3参照)よりも約90mm高くして(水平軸部30sの高さH1=H+90mm)所要の設置空間を確保しており、助勢送りローラー50が左右の外筒30b,30bの間に支持機構40によって支持されていて、ほぼ90mm程度上方に移動できるようになっている。ただし、左右の縦軸30k、30k間の間隔w、外筒30bの外径x1、水平軸部30sの外径x2は図3の従来技術と違わない。
【0040】
上記支持機構40は同期伝動装置30−1の水平軸部30sから前方に突設されている支持ブラケット41,41’の下端に揺動アーム42,42’の先端を揺動自在に連結して構成されているものである。そして、上記揺動アームが後方に延びていてその後端に助勢送りローラー50が取り付けられている。助勢送りローラーの軸50bが左右の揺動アーム42,42’に取り付けられており、当該軸50bに送りローラー50aがベアリングを介して回転自在に支承されている。
一方の支持ブラケット41,41’の下端に油圧モーターmが取り付けられており、油圧モーターmのスプロケットs1(図4−4(a)参照)と助勢送りローラーのスプロケットs2とチェンs3とによってチェン伝動装置cが構成されており、このチェン伝動装置cを介して油圧モーターmで送りローラー50aを駆動するようになっている。
【0041】
左右の支持ブラケットのうちの一方の支持ブラケット41’の下端にストッパー41sがあり、支持ブラケット41’の揺動アーム42’の下面を当該ストッパー41sで支持してその下方への揺動の下限位置を規定している。この下限位置にあるとき、送りローラー50aとバットリフター31の上端31a間にほぼ10mm程度の隙間n(図5参照)がある。
また、他方の支持ブラケット41に他方の揺動アーム42を連結ピン44によって連結されており、この連結ピン44に捩りバネ43(図4−4参照)が嵌められていて当該捩りバネ43で上記揺動アーム42が下方に押さえられている。この捩りバネ43のバネ力と助勢送りローラー50(送りローラー50a、軸50b、スプロケットs2等によるユニット)の重量とで送りローラー50aが下方に押さえられている。
【0042】
送りローラー50aは外周に多数の鋸歯状ブレード50tを備えており、その外径50dは砂糖きびに対する送り性能に関係するので200〜250mmが好ましく、この実施例1では200mmである。また、送りローラー50aは、左右のバットリフター31,31の上端との間に砂糖きびPを挟んで後方に送るのであるから、その幅(長さ)はバットリフター31の上端31aと十分な幅で重なり合うことが必要である。この実施例では送りローラー50aの長さは200mmである。
【0043】
この実施例1におけるバットリフター31のリフト高さLは240mm(図3従来技術と同じ)、送りローラー50aの上方への最大ストロークは概略90mm程度で大きく押し上げられるので、多量の砂糖きびが同時に進入してきてもその取り込みが送りローラー50aによって阻害されることはない。
螺旋状のバットリフター31は直径23mmの鋼鉄棒によるものであり(従来技術と同じ)、その螺旋半径は約200mmである。そして、これは送りローラー50aによって下方に押さえつけられる負荷及び砂糖きびの送り抵抗による負荷に十分耐える強度と剛性をもともと備えている。
【0044】
また、送りローラー50aは砂糖きびP(挟まれた砂糖きび)による押し上げ力を受けると、捩りバネ43に抗して押し上げられてこれを逃がすので送りローラー50aに対する押し上げ力は一定の限度に抑制される。したがって、砂糖きびPの送り抵抗による負荷が過大になることはない。
どの程度の送り抵抗に対して滑りを生じさせる(スリップさせる)かは付勢バネ43のバネ力によって加減される。そして、この付勢バネのバネ力をどの程度にするかは、助勢送り手段にどの程度の送り力を発揮させるかによって選択されることであり、また、送りローラー50aの直径、当該送りローラーの鋸歯状ブレード50tの形状の如何等によることでもある。
【0045】
バットリフター31の表面には高さ2mmの小さな環状突起が15mm間隔で設けられており、送りローラー50aの外周面に長手方向の多数の鋸歯状ブレード50tがあるので、濡れた状態であっても砂糖きびPはバットリフター31の表面の突起と送りローラー外周の多数の鋸歯状ブレードに引っかかって強力に送られる。
【0046】
また、バットリフター31と送りローラー50aとによって砂糖きびPを強く挟持するように捩りバネ43のバネ力が設定されていて、砂糖きびの送り抵抗がある程度(この実施例では約7kg)を超えるまでは滑らないで送られるようになっている。しかし、送り抵抗(あるいは引き込み抵抗)がこれ以上になると、砂糖きびはバットリフター31と送りローラー50aに対して滑りながら所定の送り力(この実施例では最大で約7kg)で送られることになる。
【0047】
この実施例のベースカッター30の回転速度は、400〜450rpmであり(従来技術と同じ)、バットリフター31の螺旋形状の半径も従来技術と違いがない。そして、バットリフター31と送りローラー50aの送り速度v1と引き込み装置4による引き込み速度v2の差(v2−v1)は0.5〜1m/秒であるが、この程度の速度差であれば、上記助勢送り手段や引き込みローラー4a等に無理な力がかかることはない。
【0048】
バットリフター31の形状、その金属棒材の太さをどの程度とするかは、ハーベスターの作業能力、栽培地域(砂糖きびの種類や太さや分布密度、到伏状態などが栽培地域によって異なる)等に関連することであり、作業能力が高いほど、また、砂糖きびが長くて太いほど、また分布密度が高いほど、さらに砂糖きびが硬くて強いほどバットリフターの高い剛性と強度が必要であり、また、送りローラー50a、支持ブラケット41,41’、揺動アーム42,42’などによる支持機構40の高い剛性と強度が必要である。
【0049】
ベースカッター30で根切りされると、砂糖きびPはその瞬間にバットリフター31で押し上げられ、後方に送られる(図6の矢印)。そして、バットリフター31の上部まで押し上げられると、その瞬間にバットリフター31と送りローラー50aによって挟持され、挟持されたままで後方に送られ、その後、後方に送られながらバットリフター31と送りローラー50aから外れる。後方に送られた砂糖きびは引き込み装置4でその後方に引き込まれ、搬送コンベアー5に送り出される。したがって、砂糖きびPが引き込み装置4の手前に停滞することはない。しかし、引き込み装置4に引き込まれなければその手前に一時停滞するが、助勢送り手段によって繰り返し後方に送られて、引き込み装置まで確実に送られることになる。
【実施例2】
【0050】
実施例2は助勢送りローラーの支持機構の他の例であり、スライド機構による支持機構の例である(図7参照)
この実施例2の支持部材70は正面形状が門型であり、上記枠体Fの環状固定カバー30h(又は同期伝動装置30−1の水平軸部30s)に固定されている(水平軸部30sに固定した構造にすることもできる)。ちなみに、この例では外筒30bが従来技術1のものよりも長くて環状固定カバー30hの高さ位置が従来技術1のもの(図3)よりも90mm高くなっている。
【0051】
上記助勢送りローラー50は送りローラー50aと軸50b等によるものであり、軸50bが左右のスライドブロック50sに固定されている。そして、送りローラー50aは軸50bに回転自在に支承されている。
門型の上記支持部材70の左右の案内部の長穴70aに上記スライドブロック50sが摺動自在に嵌められていて、長穴70aによってスライド
ブロック50sが案内されており、そして、同長穴70a内の付勢バネ(具体的にはコイルバネ)90によって上記スライドブロック50sが下方に押さえられ、上記長穴70aの底面で支持されている。上記付勢バネ90については概略的に図示されているが、具体的な構造設計においては心棒を支持部材70に固定してこれによって付勢バネ90を前後左右方向に支持させるなどの工夫が必要である。
上記スライドブロック50sが上記長穴70aの下端位置にある状態での左右の付勢バネ90によるスライドブロック50sに対する押さえ力はそれぞれ約3kgである。なお、このときの送りローラー50aの下面がバットリフター31の上端31aよりも約10mm高いように(実施例1と同じ)、送りローラー50aの下端の位置が設定されている。
【0052】
送りローラー50aの軸50bが伝動ケース80の穴を貫通しており、また、伝動ケース80に油圧モーターmが固定されており、当該油圧モーターmのスプロケットと送りローラー50aのスプロケットとチェンが上記伝動ケース80内にあり、これによって送りローラー50aに対する伝動装置が構成されている。そして、上記油圧モーターmによって上記伝動装置を介して送りローラー50aが駆動され、その送り速度がバットリフター31の上端31aの周速度とほぼ同等になる回転速度で駆動される。
【実施例3】
【0053】
上記実施例1は根切り装置の枠体Fにおける同期伝動装置30−1の水平軸部30s の位置を従来技術のもの(図3のもの)よりも高くして助勢送りローラー50の設置空間を確保したものであるが、この実施例3は従来技術(図3)の水平軸部30sをベースカッター30の縦軸よりも前方にずらして必要な設置空間を確保した例である(図8参照)。具体的には水平軸部30sがベースカッター3の外筒30bの中心線よりも大きく前方に張り出していて同期伝動装置が平面形状において前方にコ形に突出しているものであり、この同期伝動装置30−2(図8)の前方へのずれ(張出し)eは約140mmである。この実施例3の同期伝動装置30−2は水平軸部30sがベースカッター30の縦軸30k(図3参照)よりも大きく前方にずれているから、全体構造が実施例1のものとは異なる。しかし、助勢送りローラー50およびその支持機構は実施例1と同じでよい。
したがって、実施例3の実施例1と違う点は次のとおりである。
【0054】
左右のベースカッター30の外筒30bの長さは従来技術のもの(図3)と同じであり、したがって、環状固定カバー3hの高さ位置は図3の従来技術と同じである。
また、送りローラー50aのバットリフター31に対する高さ位置は実施例1(図4−1等)と同じであり、支持機構も実施例1のものと基本的には違いがないので、実施例1と同様に水平軸部30sに支持ブラケット41(図4−3)を固定することによって助勢送りローラー50を根切り装置の枠体Fに組み込むことができる。
実施例3の作動は実施例1のそれと違いがない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0055】
【特許文献1】特許第3710456号公報
【特許文献2】特開2009−50177号公報
【符号の説明】
【0056】
1:クローラー
2:クロップディバイダー
3:ベースカッター
3a:バットリフター
3c:回転円盤
3d:回転刃
3h:環状固定カバー
3k:縦軸
3s:水平軸部
3−1:同期伝動装置
4:従来技術1の引き込み装置
4a:引き込みローラー
5:搬送コンベアー
6:細断装置
7:風撰装置
20:従来技術3の引き込み装置
30:ベースカッター
30b:外筒
30c:回転基盤
30d:回転刃
30h:環状固定カバー
30k:縦軸
30s:水平軸部
30−1:実施例1の同期伝動装置
30−2:実施例3の同期伝動装置
31:実施例のバットリフター
31a:バットリフターの上端
40:支持機構
41,41’:支持ブラケット
41s:ストッパー
42,42’:支持アーム
43:捩りバネ
44:連結ピン
50:助勢送りローラー
50a:送りローラー
50d:送りローラーの外径
50s:スライドブロック
50t:鋸歯状ブレード
70:支持部材
90:付勢バネ
c:チェン伝動装置
e:水平軸部の前方への張出し長さ
F:根切り装置の枠体
M,m:油圧モーター
g,g1:同期伝動装置のケーシング
s1,s2:スプロケット
s3:チェン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロップディバイダーの後方に根切り装置があり、当該根切り装置は正面形状が門型の枠体を備え、当該枠体の下部に左右のベースカッターがあり、上記ベースカッターの後方に引き込み装置があり、さらに細断装置があり、風撰装置があり、また、上記ベースカッターが縦軸を保護する外筒と回転円盤を備えており、当該回転円盤に螺旋状のバットリフターがあって、砂糖きびが上記バットリフターで押し上げられるようになっている砂糖きび収穫機において、
左右のベースカッターの外筒の間でかつ左右のバットリフターの上方位置に1つの助勢送りローラーが配置されていて、当該助勢送りローラーが根切り装置の枠体Fに支持機構によって支持されており、
上記助勢送りローラーが支持機構によって上下動自在に支持されていて付勢バネによって下方に付勢されており、
上記助勢送りローラーの下限位置が当該助勢送りローラー下面が上記バットリフターの上端に接近する位置であり、
上記助勢送りローラーを駆動する油圧モーターを備えられていることを特徴とする砂糖きび収穫機。
【請求項2】
上記バットリフターの表面に多数の突起が設けられていることを特徴とする請求項1の砂糖きび収穫機。
【請求項3】
上記油圧モーターが助勢送りローラー駆動専用であり、助勢送りローラーが当該助勢送りローラーを上下動自在に支持する支持機構の固定部に固定されていることを特徴とする請求項1の砂糖きび収穫機。
【請求項4】
上記助勢送りローラーの支持機構は支持部材と揺動アームによって構成されており、助勢送りローラーが上記揺動アームに支持されていることを特徴とする請求項3の砂糖きび収穫機。
【請求項5】
上記支持部材は上記枠体の水平軸部から前方に突出した支持ブラケットであり、上記揺動アームはその前端が上記支持ブラケットの下端に揺動自在に連結されている揺動アームであり、当該揺動アームの後端に助勢送りローラーが支持されていることを特徴とする請求項4の砂糖きび収穫機。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4−1】
image rotate

【図4−2】
image rotate

【図4−3】
image rotate

【図4−4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−157284(P2012−157284A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19080(P2011−19080)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000239725)文明農機株式会社 (19)
【Fターム(参考)】