説明

硬貨収納繰り出し機構及び硬貨処理装置

【課題】収納部の硬貨を整列収納させるようにし、また、硬貨の繰り出し口と収納口を共用させ、入金通路と出金通路を共用させることで、装置をシンプルなレイアウトで構成し、取扱いが容易で小型でコストの安い装置を提供する。
【解決手段】硬貨を収納部へ搬送する突起付の入出金搬送ベルトを備え、硬貨を収納部に収納、または、収納部から繰り出し、または、収納部を通過させるための回転ゲートを収納部の一方端に備えた硬貨収納繰り出し機構において、入出金搬送ベルトで搬送された硬貨を回転ゲートの回転により整列収納させ、また、収納部より繰り出す場合は、回転ゲートを繰り出し位置に回転させ、突起付の入出金搬送ベルトで繰り出し、収納しない場合は、動作せず硬貨を通過させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、硬貨釣銭機などの硬貨入出金装置に用いられ、硬貨を金種別に収納部へ収納し、また、出金命令により、それぞれの収納部から必要枚数を出金する、硬貨収納繰り出し機構に関する。また、そのような硬貨収納繰り出し機構を複数備えた硬貨処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開平9−153160号公報のように、一方端に硬貨の受入口を有し、他方端に硬貨の払出口を有する回転式の硬貨収納筒を備え、前記受入口から硬貨収納筒内へ搬入された硬貨をこの硬貨収納筒の回転により筒内を前記払出口側へ順次移送し、硬貨収納筒内に整列して収納し、この硬貨収納筒内に収納された硬貨を、払い出しの必要なときに払出口から払出機構により払い出すものである。
【0003】
あるいは、特開2011−39773号公報に記載されるような硬貨受け入れ口と繰り出し口をそれぞれ備え、整列して収納しない硬貨収納部で構成された硬貨処理装置が知られている。
【先行技術文献】
【0004】
【特許文献】
【特許文献1】特開平9−153160号公報
【特許文献2】特開2011−39773号公報
【特許文献3】特許第4341578号
【特許文献4】特開2004−302514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2のような硬貨類収納繰り出し機構における収納部は、硬貨類をばら状態で収納させるため、収納部の体積は、必要な硬貨収納体積より収納空間を広くとる必要があり、装置が大型化する問題があった。また、ばら状態で収納された硬貨を繰り出す場合、硬貨がつまり安く、繰り出し効率が安定せず、繰り出し時間が長くかかることがある。また、収納部での硬貨検出において、残留検出は、収納空間が広く少量の硬貨を完全に検出できないため、例えば、収納部の硬貨を全回収した時、収納部に硬貨の残留が検出できない場合、精算に違算が発生する。また、収納部内の硬貨残数枚は、計数された理論値であって、硬貨現物を精査するには、硬貨を取り出して再計数を行うか、自動精査を行う手段を設けなければならず、装置が巨大化し、コスト高となる問題があった。
【0006】
また、特許文献1、2の収納部は、硬貨繰り出し口と収納口がそれぞれ独立して設けられているため、硬貨の搬送通路が長くなり、通路構成やブロック構成が複雑になる。その結果、トラブル時の取扱いや清掃時の扱いが複雑になり、また、コストも高くなる問題があった。
【0007】
また、特許文献における従来の硬貨処理装置では、複雑化した通路でエラーとなった場合、機内の有高を確定させるセンサは、硬貨を指定された収納部に振り分ける通路に具備されたタイミングセンサであり、連なって流れる複数の硬貨のどれが確定したのかを判断できず、装置有高が確定的なものでなくなる問題があった。
【0008】
また、特許文献における従来の硬貨処理装置では、店舗開店前に収納部への硬貨補充に際し、厳正化を図るため、投入口から投入された硬貨を計数しながら補充する。しかしながら、店舗に設置された硬貨処理装置は、複数台あり、時間がかかるというわずらわしさがあった。
【0009】
また、特許文献における従来の硬貨処理装置では、店舗運営時に、収納部に保留されている硬貨が不足した場合、収納部への硬貨補充に際し、店舗に設置されたバックヤードの金庫より、補充硬貨として保管してある硬貨を硬貨処理装置(レジ)へ補充するのがわずらわしいため、包装硬貨を保管管理する装置を、新たに設けなければならず、さらにスペースを必要とし、コストが高くなる問題があった。
【0010】
本発明は、このような問題に対応するため、収納部の硬貨を整列収納させるようにし、また、収納部からの硬貨の繰り出し口と収納口を共用させ、入金通路と出金通路を共用させることで、装置をシンプルなレイアウトで構成し、さらに、硬貨保持手段により収納部内の有り高を厳正に管理し、さらに、装置内に包装硬貨を保管することができ、取扱いが容易で小型でコストの安い装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記を解決するため、請求項1乃至4に係る発明は、硬貨を受け入れ収納すると共に、収納した硬貨を必要枚数繰り出す、硬貨収納繰り出し機構であって、硬貨を収納手段へ搬送する突起付の入出金搬送ベルトを備え、硬貨を収納部に収納、または、収納部から繰り出し、または、収納部を通過させるための回転ゲートを具備した切り替え手段を収納部の一方端に備え、収納部は、硬貨の面同士が接するよう整列された状態で収納できる収納空間を備え、また、収納硬貨の整列状態を保つため、硬貨を回転ゲートに押し当てる硬貨保持手段(硬貨押え)を備え、回転ゲートの駆動源の回転ゲートモータと、モータを動作させるタイミングをとるタイミングセンサと、それを動作させる制御部とを備えた硬貨収納繰り出し機構において、制御部からの命令により収納時は、入出金搬送ベルトで搬送された硬貨を回転ゲートの回転により整列収納させ、また収納部より繰り出す場合は、回転ゲートを繰り出し位置に回転させ停止し、突起付の入出金搬送ベルトで繰り出し、収納命令以外の収納部は、回転ゲートを動作せず硬貨を通過させることができる、というものである。
【0012】
この硬貨収納繰り出し機構によれば、回転ゲートは、硬貨の収納動作時は、タイミングセンサにより搬送硬貨を検出し、回転を開始する。硬貨は突起付の入出金搬送ベルトで回転ゲート内に引き込まれ、カム形状に形成された回転ゲートにより、突起付の入出金搬送ベルトから硬貨をはずし、さらに回転することにより、回転ゲートの外へ硬貨を押し出し、整列収納させる。整列収納することにより、収納部は、収納に必要な硬貨体積と同等な空間でよく、装置を小型化することができる。
【0013】
また、収納部より硬貨を繰り出す場合は、整列収納された硬貨を、突起付の入出金搬送ベルトに接するように形成された位置まで回転ゲートを回転し、停止し、整列された状態の硬貨を突起付の入出金搬送ベルトにより一枚ずつひっかけて繰り出す。そのため確実に停滞なく繰り出すことができる。
【0014】
また、収納部の硬貨検出においては、回転ゲートに押し当てる硬貨保持手段で硬貨を整列させるものであるから、硬貨の整列長さは、硬貨枚数と比例するため、硬貨押えの位置を検出することにより、収納部の硬貨残量も再計数することなく確実に認識することができる。
【0015】
また、収納部の硬貨残量は、上述したように、硬貨の面同士を接し整列して収納し、硬貨押さえの位置により、硬貨の枚数が検出できる手段を備えているから、収納部への硬貨補充を行う場合、投入口より計数して収納する必要はなく、直接収納部へ硬貨を補充してもよく、補充の時間が短縮され、わずらわしさは、解消できる。また、補充時には収納部に取り付けられたカバーを開いて行う。カバーには、開閉を検出するためのセンサが取り付けられているから、開閉されたことを認識できる。その結果、開閉を検出した場合、硬貨の残量を常に検出すれば、硬貨が何時、どれだけ増減したかがわかり、厳正に管理ができる。
さらに、エラーが発生した場合、データとして確定した枚数と、収納部の実物の枚数を照合することができるから、収納ミスを起こした硬貨を特定することができ、直接収納部へ硬貨を収納し、さらに照合し、合致することで、枚数は厳正に管理することができる。
さらに、装置の使用時の電源入り時に、収納部の硬貨押さえから検出される枚数データと電源切時に記憶されている枚数を照合することで、監視されていない電源切時に発生したトラブルを検出することができる。
【0016】
また、収納部からの硬貨の繰り出しと収納は、収納部の一方端で共用されるため、繰り出し時の出金のための硬貨通路と収納時の入金のための硬貨通路を共用でき、短く一直腺で構成できる。その結果、各機能手段を装置前面に配置することができ、シンプルで操作性の良い、小型でコストの安いレイアウトを構成することができる。
【0017】
また、上述したシンプルなレイアウトを構成することで、装置内のスペースを有効に使用でき、その結果、新たに装置を増設せずとも、包装硬貨も保管することができる。
【0018】
すなわち、請求項1乃至4の硬貨収納繰り出し機構を用いれば、小型で、繰り出し効率のよい、シンプルなレイアウトで構成することができる。その結果、操作性の良いコスト安の装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように請求項1乃至4に係る発明によれば、収納部の一方端に収納部からの硬貨の繰り出しと収納を共用する回転ゲートを具備した切り替え手段を備えた硬貨収納繰り出し機構を構成し、硬貨を硬貨の面同士が接するよう整列収納することにより
【0020】
収納部の体積は、収納枚数の必要最小限の体積でよく、また、繰り出し効率は、安定し、また、収納硬貨の量は、収納された状態のままで、再計数することなく、認識することができる。
【0021】
さらに、収納部からの繰り出しと収納口を共用することで、入出金共用の短い一直線の硬貨通路で構成し、各機能手段を装置前面に配置することができる。その結果、シンプルで扱いやすく、小型でコスト安な装置を提供できる。
さらに、包装硬貨を保管するスペースを収納部と同一平面上に確保することができ、新たに包装硬貨を管理するための空間や装置を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態の硬貨処理装置の構成を模式的に示す上から見た平面図である。
【図2】本発明の実施の形態の硬貨処理装置における収納部の模式的に示す図であって、(a)(b)は収納部の構成を示す側面図と上面図、(c)は、回転ゲートの形状を示したものである。
【図3】本発明の実施の形態の硬貨処理装置における収納部の動作を模式的に示す上面図であって、(a)〜(g)は硬貨aを収納する収納動作状態を、(h)は、回転ゲートを搬送硬貨bが通過する状態を、(i)〜(k)は硬貨cの繰り出し動作状態を示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態の硬貨処理機の構成を模式的に示す平面図である。図に示すように、本発明の硬貨処理装置1は、複数枚の硬貨をセット可能な投入口2を備え、また、釣銭の出金口10が設けられている。硬貨処理装置1は、硬貨の投入口2にセットされた硬貨を機内に搬送する入金用の入金搬送手段3と、入金搬送手段3から搬送された硬貨を、出金口まで搬送する入出金搬送手段4と、硬貨の金種を判定する識別部5と、正貨として識別されなかった硬貨を、排出する排出手段6と、返却口7を備え、正貨として識別された硬貨を、金種別に収納する収納手段9を成す収納部9a〜9fは、水平な状態に硬貨を重ねて整列収納し、それぞれの硬貨が通過する各機能手段は、装置前面に右端から左端へと配置されている。また、各手段部における動作命令を行う制御部Aは、図1平面図裏側に配置され、さらに、収納部に補充するための予備硬貨を保管する包装硬貨保管部11を備えている。
【0024】
投入口2は、顧客から受け取った硬貨を、硬貨の面を合わせ整列された状態で、収納可能な容器であり、容器の底は、半円で形成され、地面と平行になるよう、整列した硬貨を手で投入口2にセットできるよう構成されている。繰り出し方法は、収納部と同様であり、セットされた硬貨は、搬送面反対側より、入金搬送ベルト3bに圧接されるよう硬貨押え3cを備え、押さえられた硬貨は、硬貨有無センサ36で検出されると、入金搬送ベルト3bが起動し、入金搬送ベルト3bの突起により一枚ずつ機内へ搬送さる。
【0025】
入金搬送手段3は、投入口2にセットされた整列された硬貨を、一枚ずつ入出金搬送手段4へ受け渡すものであって、突起付の入金搬送ベルト3bと、駆動源であるモータ3aと、動作を制御する投入口2の硬貨を検出する硬貨有無センサ36とで構成されている。入金搬送手段3の突起付の入金搬送ベルト3bと入出金搬送手段4の突起付の入出余搬送ベルト24は、突起に硬貨1枚をひっかけ搬送するものであり、両者のベルトの突起に受け渡すものであるから、一定の位置関係を持って動作するようそれぞれに定位置検知センサを備え制御されている。しかるに、上記一定の位置関係を保つため、入金搬送手段3と入出金搬送手段4のモータを共用し連動しても良い。また、硬貨の処理枚数は、入金時は、識別時間や排除手段6の動作時間により硬貨間隔(入金搬送ベルト3bの突起の間隔)は、制限されるが、出金時は、制限される動作時間はないため、硬貨間隔は、狭いほうが繰り出し枚数は多く、顧客に釣銭を早く返金することができる。そのため当装置では、入出金搬送ベルト24の突起間隔は、入金搬送ベルト3bの突起間隔の半分とし、速度は等速に設定されている。搬送ベルトの速度や突起の間隔は、装置の使用される運用により、変わるものであるから、限定の限りではない。
【0026】
入出金搬送手段4は、投入口2から繰り出された硬貨を出金口まで搬送する手段であって、硬貨通路37は、入金の為の入金通路と出金の為の出金通路とを兼ね、入出金搬送ベルト24は、切り替え手段38の回転ゲート21内を通過するよう設定され、装置前面に一直線で配置され、各手段を通過するよう構成されている。動作は、突起付の入出金搬送ベルト24と、駆動源であるモータ4aと、入出金搬送ベルト24の定位置を検出するセンサを備え、制御部Aからの繰り出し開始や停止命令で動作を行う。
【0027】
識別部5は、投入された硬貨の真偽および金種を識別するものであって、その識別結果は、制御部Aに通知され、制御部Aより識別された判定に応じて、排除手段6を切換え、硬貨を返却口7、あるいは収納手段9のいずれかに搬送するように制御されている。収納手段9に搬送された硬貨は、識別された金種の収納部9a〜9fに収納される。
【0028】
収納手段9は、入金時は、入出金搬送手段4で搬送された硬貨を制御命令に基づき金種別に収納し、また、出金時は、出金命令に基づき繰り出しするものであって、硬貨処理装置1の前面に右から左に向かって図1のように水平に並設され、収納手段9を成し、金種別に設けられた収納部9a〜9fは、例えば、1円、5円、10円、50円、100円、および500円硬貨の金額順にそれぞれ収容する。しかるに、この収納部9は、金種によりサイズを変える必要はなく、金種の順番を自由に設定できる。例えば、金額の低い順の配置や不要な金種を必要金種に変更することも自由に設定が可能である。また、当装置は、高さの低い薄型の装置に構成するため、収納部を水平に配置したが、装置の使用条件により、収納部を垂直や角度をつけて配置することも可能である。次に、収納部9は、硬貨を収納、または、繰り出し、または、通過を切り替える切り替え手段38の回転ゲート21と、その駆動源の回転ゲートモータ29と、回転ゲートの定位置を検出する回転ゲート定位置センサ22と、硬貨を硬貨の面を合わせて整列収納できる収納空間34と、動作の開始制御するタイミングセンサ23と、硬貨の整列収納状態を保持するための硬貨保持手段35(硬貨押え25)と、収納硬貨の容量を検出するための複数の容量検出センサ26と、で構成されている。また電源OFF時のメンテ時などで、回転ゲート21を回されることにより、不意に硬貨が搬出されないよう、各収納部にソレノイド30で制御されるゲート31が設けられている。ソレノイド30は、電源OFF時でも位置を保持できるようラッチングソレノイドが好ましい。また、図1の模式的に示した平面図には記載していないが、収納手段9と排除手段6の間に収納部を一時保留部として設けることも可能であり、また、収納部が満杯になった時のために、オーバーフローBOXとして設けることも可能である。
【0029】
収納手段9と包装硬貨保管部11は、実質同一面上に配置され、硬貨を保管し管理するものであって、管理者により管理されるものである。そのためカバーされ鍵がつけられ、さらにカバーの開閉を検出するためのセンサが具備されている。また、カバーは、透明な樹脂材料で形成され、硬貨収納空間34の上面位置のカバーには目盛がつけられているので、硬貨の量が正確に目視でも確認ができる。当装置では目視可能な透明な樹脂材料としたが、目視できるよう板金に穴の開いたカバーでもよく、限定の限りではない。また目視する物体は硬貨であっても、それを代用する例えば硬貨押え25であってもかまわない。収納部9への硬貨補充は、収納部9の容量検出センサ26(ニアエンプティ)で硬貨が不足状態になる前に、補充命令が制御部Aから通知され、硬貨処理装置を引出し包装硬貨保管部11の包装硬貨を補充する。また、包装硬貨保管部11の包装硬貨は、センサで本数や金種を管理されている。センサは、各包装硬貨位置に配置したり、金種を判断可能なセンサであったり、限定の限りではない。また、包装硬貨は、通常1本50枚で構成されているが、その枚数に限定されず、1本につき1つのセンサを配置してもよい。また、収納手段9と包装硬貨保管部11のカバーは、操作者が異なる場合は、それぞれに単独で開閉できるよう分離してもかまわず、限定の限りではない。
【0030】
制御部Aは、各センサ情報に基づき、それぞれの駆動手段を制御するものであって、下記動作を行う。入金を行う場合、投入口2にセットされた硬貨を、硬貨有無センサ36で検出し、入金搬送手段3と入出金搬送手段4を動作させる。入出金搬送手段4で搬送される硬貨は、識別部5で、正貨、金種が判定され、制御部Aに通知され、制御部Aからの命令で、排除すべき硬貨であれば排除手段6で排除し、正貨であれば収納手段9に送られる。硬貨は収納すべき収納部9a〜9fのタイミングセンサ23に検出され、収納動作を開始し、枚数がカウントされる。その後投入口2の硬貨が無いと検出すれば、入金は終了する。装置有高の確定は、収納手段9に搬送された硬貨が収納第一センサ8を通過した時点で、装置有高として加算される。また、釣銭として出金する場合は、制御部Aから命令を受け、出金口10に近い収納部9より順次繰り出しが開始され、最終硬貨が通路の最終センサである出金センサ12で検出されれば、出金金額は確定し終了となる。
また、制御部Aは、装置の処理モードごとの機能を記憶し動作させる。例えば、釣銭の入出金モードや、硬貨確認のための計数モードや、補充のための補充モードや回収のための回収モードなどが設定されている。
また、制御部Aは、収納部9aから9fの有高を厳正に管理するため、各センサ情報に基づく事象毎に、収納部の硬貨押えの位置で検出された現物データと事象前のデータを照合するよう制御されている。例えば、電源入り時、エラー処理時、収納カバー開閉時などの事象発生時に行はれる。
また、従来の装置では、釣銭を払い出す際に、無条件に、最小構成枚数を算出し出金するが、当出金制御では、オーバーフローに近い金種を設定条件に基づき、優先し出金する制御も設定できる。例えば、釣銭として900円を出金する場合、100円が満杯近いことを検出したならば、500円を使用せず、100円を9枚出金することができる。当制御は、硬貨に限定されるものではなく、紙幣の釣銭出金機とも同様であり、出金データは、両者の構成データとで算出される。
【0031】
ここで、収納部9の構造を詳しく図2に示し説明する。収納空間34の一方端に収納、または、繰り出し、または、通過を切り替える回転ゲート21と、回転ゲートを動作させるためのタイミングセンサ23と、回転時回転ゲートの定位置を検出する回転ゲート定位置センサ22と、回転ゲートに安定して硬貨を案内する搬送ベアリング32を備え、硬貨を搬送するための突起付の入出金搬送ベルト24は、各金種の回転ゲート21の内部を通過するよう構成されている。また、収納された硬貨の整列を保持するために、硬貨保持手段35として硬貨押え25を備え、硬貨押え25は、スライドハウジング27と連結され、スライド軸33をガイドに直線運動を成すよう構成され、硬貨を回転ゲート21に押さえつけるようスライドバネ28が取り付けられている。また、収納部9の枚数検出には、容量検出センサ26を備え、硬貨押え25の位置を検出することにより、残量を検出することが可能なように構成されている。例えば、当硬貨処理装置では、0枚、ニアエンプティ、フル、ニアフルを検出する位置に容量検出センサ26が配置されている。当説明では、収納部の枚数検出にはポイントで検出する方法を説明したが、エンコーダーでのパルスカウントや電気抵抗などを用いて、硬貨押え25の位置の検出を行うことにより、正確な枚数検出が可能となる。また、収納部9から不意に硬貨を繰り出さないために、搬送通路をふさぐゲート31と、駆動源のソレノイド30を備えている。収納部の動作は、硬貨を検出するセンサや識別結果の情報に基づき、制御部Aからの命令により、回転ゲートモータ29やソレノイド30を動作させる。
【0032】
次に収納部での収納を行う場合の動作を図1と図3(a)〜(h)で説明する。識別部5で判定された硬貨は、入出金搬送ベルト24の突起に引っかけられ収納手段9に搬送される。収納第一タイミングセンサ8を通過した時点で金種毎の有高データに加算され、以後エラーが発生してもデータはクリアにしない。硬貨は、収納手段9内を搬送されるが、収納命令外の収納部の回転ゲートは、動作せず、整列硬貨に衝突なく通過し(h:搬送硬貨bが回転ゲートを通過する状態)、収納すべき収納部のタイミングセンサ23で検出されると、ゲート31が通路をふさぎ、同時に回転ゲート21が回転を開始する(a)。回転ゲート21は、回転しながら硬貨aを収納済硬貨の下へ誘導する(b)。さらに回転し、入出金搬送ベルト24の突起より高く設定されたカム形状に形成された回転ゲート21により、硬貨aを搬送ベルトの突起から硬貨を外し(c)、さらに回転し、回転ゲート21の外へ硬貨を押し出し整列収納する(g)。この時枚数カウントも行う。枚数カウントは収納手段9通過時の収納第一センサ8と各金種の収納時のタイミングセンサ23で2重でチェックされる。
【0033】
次に収納部9からの繰り出しを行う場合の動作を図1と図3(i)〜(k)で説明する。制御部Aからの繰り出し命令に基づき、1金種ごとに繰り出しを行う。繰り出す金種の順番は、繰り出した硬貨の通過を待たず回転ゲート21の動作ができるよう、出金口10に近い方から動作することが好ましい。制御部Aからの金種、枚数命令を受け、命令金種の回転ゲート21を、回転ゲート位置センサ22から入出金搬送ベルト24に硬貨が接するよう形成された繰り出し位置まで回転させ停止し(j)、入出金搬送ベルト24が動作し、突起付の入出金搬送ベルト24により、一枚ずつ掻き出され(k)、繰り出す金種の出金口側のタイミングセンサ23と出金センサ12にてカウウントを行い、終了すれば、回転ゲート21は、硬貨が通過可能な定位置(i)に戻り、次金種に動作は移る。
上述したように回転ゲート21は、入出金の切り替部材であり、図2(c)で示すように円筒形状に形成され、円筒内を硬貨が通過できるようスリット状の空間を設け、円筒内部の形状は、硬貨が通過する硬貨通路面よりカム形状で円筒外周までらせんをなし、滑らかにつながり、らせん状につながる一部分に再び硬貨が搬送ベルトと接する部位が設けられ、また、搬送ベルトに回転により接触しないよう搬送ベルトの幅分中央が切り抜かれた形状を成している。
【0034】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る硬貨収納繰り出し機構によれば、収納部の一方端に設けられた回転ゲート21は、入出金搬送ベルト24で回転ゲート21内に搬送された硬貨を整列収納させる機能と、整列収納された硬貨の繰り出しを行う機能と、収納しない硬貨を通過させる機能を一つの部品で共有することができるよう形成されている。それによる付加される効果として、入金の為の通路と出金の為の通路を共用でき、通路が短く一直線に簡略化され、装置前面に各機能手段が配置可能となる。その結果下記に示す効果が得られる。
【0035】
本発明の実施形態に係る硬貨収納繰り出し機構によれば、収納部の一方端に設けられた回転ゲート21を用いた収納手段で、硬貨を整列させ収納することができるから、硬貨収納空間34は、硬貨の体積と同等に構成できる。その結果、最小限の収納空間でよく、装置を小型化できる。
【0036】
また、この硬貨収納繰り出し機構により、硬貨の整列収納を可能としたため、収納状態で硬貨押え25の位置を検出することにより、確実に硬貨の枚数が確認できる。その結果、収納部の枚数を確認するために、計数のやり直しや、自動精査手段を用いる必要はなく、コストを低減することができる。
さらに、収納部への硬貨補充は、直接収納部へ硬貨を補充すれば、補充の時間が短縮され、わずらわしさは、解消される。
さらに、上述の補充操作で、収納部に取り付けられたカバーを開いて行うが、カバーに取り付けられたセンサにより、開閉されたことを認識できる。その結果、開閉を検出した場合、硬貨の残量を常に検出すれば、硬貨が何時、どれだけ増減したかがわかり、厳正に管理ができる。
また、エラーが発生した場合、データとして確定した枚数と、収納部の実物の枚数を照合することができるため、収納ミスを起こした硬貨を確定することができ、直接収納部へ硬貨を収納し、さらに照合することで、枚数は厳正に管理ができる。
【0037】
また、この硬貨収納繰り出し機構により、硬貨の整列収納を可能としたため、収納部のカバーを透明なプラスチック、または、抜き穴を付けたカバーで、収納部の整列した硬貨、または硬貨押え25を見えるようにしておけば、目視にて残容量の確認ができる。また、カバーに目盛を付けることで、容量を正確に確認することもできる。
【0038】
また、この硬貨収納繰り出し機構の収納部は、一方端より収納と繰り出しが共用されているため、図3で説明したように、最後に受け入れた硬貨を、最初に繰り出すことがでる。それにより、例えば、顧客から返却を要望された場合、受け取った硬貨自体を返却することができる。
【0039】
また、この硬貨収納繰り出し機構の硬貨通路37は、収納部9の一方端より収納と繰り出しが共用されるため、入出金兼用通路で一直線に簡素に構成することができ、また、装置前面に配置することができる。その結果、製造コストを低減することができ、また、エラー操作や清掃操作の向上が図れる。
【0040】
さらに、この硬貨処理装置1の収納部9の金種設定に際し、収納部の収納空間はすべて同サイズで構成できるため、設定により金種の変更が可能となる。それにより、例えば1円を使用しない店舗では、1円収納部を100円に変更するなど、店舗の金種運用に合わせることができる。
【0041】
また、この硬貨処理装置1の通路構成は、図1に示すように短く一直線でシンプルな構成のため、収納第一センサ8を抜けた硬貨は、収納有高に加算するようにしておけば、エラー時の処理で、どの硬貨を再計数しなければならないかを容易に判断でき、収納手段9の有高を正確に確保することができる。
【0042】
また、この硬貨処理装置1の通路構成は、図1に示すように短く一直線でシンプルな構成のため、装置前面に通路、アクチエータ、センサを配置でき、エラー解除時や清掃時に、装置をすべて引き出す事無くメンテできる為、設置スペースが狭くて済む。
【0043】
また、この硬貨処理装置1において、投入口2、収納部9からの繰り出しは、整列した硬貨を突起のついたベルトで一枚ずつ掻き出すため、硬貨のつまりによる停滞はなく、確実に繰り出することができる。
【0044】
また、硬貨通路37は、収納部9の一方端に硬貨の繰り出しと、収納と、硬貨の通過と、を切り替える回転ゲート21を具備することで、繰り出し時の通路と収納時の通路を共用でき、装置前面に、短く一直腺に、入金口2から出金口10を構成できる。このような構成であれば、例えば、当硬貨処理機1に計数モードを設ければ、新たな出金手段を設けずとも、収納し出金する動作と同様に、投入口2から出金口10へ収納動作をおこなわず、直接出金できる。このように、当装置の構成レイアウトを用いれば、収納部9に収納後、出金口10へ出金する動作モードや、投入口2へ投入した硬貨を計数のみを行い、直接出金口10へ戻す計数モードを設定でき、店舗の運用形態に幅広く対応できる。
【0045】
また、上述したレイアウトを構成することで、新たに装置を用いることなく、包装硬貨を収納できる。その結果、新たな設置スペースが必要なく、また、新たにコストを必要としない小型の装置を構成できる。
【符号の説明】
【0046】
1 硬貨処理装置
2 投入口
3 入金搬送手段(搬送手段)
3a 搬送モータ
3b 入金搬送ベルト
3c 押え
4 入出金搬送手段(搬送手段)
4a 搬送モータ
5 識別部
6 排除手段
7 返却口
8 収納第一センサ
9 収納手段
9a〜9f 収納部
10 出金口
11 包装硬貨保管部
12 出金センサ
21 回転ゲート
22 回転ゲート定位置センサ
23 タイミングセンサ
24 入出金搬送ベルト
25 硬貨押え
26 容量検出センサ
27 スライドハウジング
28 スライドばね
29 回転ゲートモータ
30 ソレノイド
31 ゲート
32 搬送ベアリング
33 スライド軸
34 収納空間
35 硬貨保持手段
36 硬貨有無センサ
A 制御部
37 硬貨通路
38 切り替え手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬貨を収納し繰り出す機構であって、硬貨を硬貨通路に沿って収納部に搬送する搬送手段と、硬貨の面同士が接するよう整列された状態で収納する収納部とを備え、前記搬送手段上の収納部の一方端に、収納部に対し硬貨を収納、または通過、または繰り出しを切り替える、切り替え手段を具備したことを特徴とした硬貨収納繰り出し機構。
【請求項2】
上述の搬送手段により、硬貨通路を1枚毎に搬送される硬貨を、収納部の一方端より収納部へ、硬貨の面同士が接するようほぼ水平に整列収納する、上述の硬貨収納繰り出し機構において、収納部の硬貨の進入する切り替え手段を備えた一方端と反対の一方端より、硬貨の整列状態を保持するための、硬貨保持手段を具備したことを特徴とする請求項1記載の硬貨収納繰り出し機構。
【請求項3】
上述の搬送手段により、硬貨通路を1枚毎に搬送される硬貨を、収納部に指定硬貨のみを、硬貨の面同士が接するよう整列収納する上述の硬貨収納繰り出し機構において、上述の切り替手段の円筒形状に形成された切り替えるための回転ゲートは、円筒内を硬貨が通過できるようスリット状の空間を設け、円筒内部の形状は、硬貨が通過する硬貨通路面よりカム形状で円筒外周までらせんをなし、滑らかにつながり、らせん状につながる一部分に再び硬貨が搬送ベルトと接する部位が設けられ、また、搬送ベルトに回転により接触しないよう、搬送ベルトの幅分中央が切り抜かれた形状を形成した、ことを特徴する請求項1記載の硬貨収納繰り出し機構に具備された部材。
【請求項4】
硬貨を受け入れ収納すると共に、収納した硬貨を必要枚数繰り出す、硬貨収納繰り出し機構であって、硬貨を収納手段へ搬送する突起付の入出金搬送ベルトを備え、硬貨を収納部に収納、または、収納部から繰り出し、または、収納部を通過させるための回転ゲートを具備した切り替え手段を収納部の一方端に備え、収納部は、硬貨の面同士が接するよう整列された状態で収納できる収納空間を備え、また、収納硬貨の整列状態を保つため、硬貨を回転ゲートに押し当てる硬貨保持手段(硬貨押え)を備え、回転ゲートの駆動源の回転ゲートモータと、モータを動作させるタイミングをとるタイミングセンサと、それを動作させる制御部とを備えた硬貨収納繰り出し機構において、制御部からの命令により収納時は、入出金搬送ベルトで搬送された硬貨を回転ゲートの回転により整列収納させ、また、収納部より繰り出す場合は、回転ゲートを繰り出し位置に回転させ停止し、突起付の入出金搬送ベルトで繰り出し、収納命令以外の収納部は、回転ゲートを動作せず硬貨を通過させることができるように構成されている、ことを特徴とした請求項1乃至3記載の硬貨収納繰り出し機構。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の硬貨収納繰り出し機構を複数備え、これらを並設されていることを特徴とする硬貨処理装置。
【請求項6】
投入口にセットされた硬貨を繰り出し、搬送する入金搬送手段と、真偽および金種を判定する識別部と、硬貨を出金口まで搬送する入出金搬送手段と、偽貨や判定不能硬貨を返却口に排除可能な排除手段と、金種別に整列収納し繰り出しを行う複数の収納部からなる収納手段を備え、各手段を動作させるための制御命令をだす制御部を備え、た硬貨処理装置において、投入口から収納部へ至る入金通路と収納部から出金口に至る出金通路を共用する硬貨通路を構成した、ことを特徴とする請求項1記載の硬貨収納繰り出し機構を内蔵した硬貨処理装置。
【請求項7】
整列収納された硬貨の残量を検出する構造であって、硬貨を整列状態で収納する収納空間を備え、収納空間の一方端より硬貨を侵入させ、侵入した硬貨を侵入と反対側から押える硬貨保持手段の硬貨押えと、硬貨押えを検出する容量検出センサを備えた構造において、硬貨押えの位置を検出することで、整列収納された硬貨の容量を検出する、ことを特徴とする請求項1および2記載の硬貨収納繰り出し機構を内蔵した硬貨処理装置。
【請求項8】
投入口にセットされた硬貨を繰り出し、搬送する入金搬送手段と、真偽および金種を判定する識別部と、硬貨を出金口まで搬送する入出金搬送手段と、偽貨や判定不能硬貨を返却口に排除可能な排除手段と、金種別に整列して収納し繰り出しを行う複数の収納部からなる収納手段を備え、各手段を動作させるための制御命令をだす制御部を備えた硬貨処理装置において、投入口から出金口に至る硬貨が通過する各上記機能部を、装置全面に配置した構成を特徴とした請求項1記載の硬貨収納繰り出し機構を内蔵した硬貨処理装置。
【請求項9】
投入口にセットされた硬貨を繰り出し、搬送する入金搬送手段と、真偽および金種を判定する識別部と、硬貨を出金口まで搬送する入出金搬送手段と、偽貨や判定不能硬貨を返却口に排除可能な排除手段と、金種別に整列して収納し繰り出しを行う複数の収納部からなる収納手段を備え、各手段を動作させるための制御命令をだす制御部を備えた硬貨処理装置において、収納部のカバーは、硬貨の容量が確認できるよう、スリット穴を設たり、透明なカバーで形成され、さらに目盛を付け、収納部のカバーを取り付けた状態で、各金種の有高や枚数が目視で確認できる構造を特徴とした請求項1および2記載の硬貨収納繰り出し機構を内蔵した硬貨処理装置。
【請求項10】
投入口にセットされた硬貨を繰り出し、搬送する入金搬送手段と、真偽および金種を判定する識別部と、硬貨を出金口まで搬送する入出金搬送手段と、偽貨や判定不能硬貨を返却口に排除可能な排除手段と、金種別に整列して収納し繰り出しを行う複数の収納部からなる収納手段を備え、各手段を動作させるための制御命令をだす制御部を備えた硬貨処理装置において、前記投入口から繰り出した硬貨を、収納部へ収納し、その後必要枚数を収納部より繰り出し、出金口へ出金するモードと、投入口から繰り出した硬貨を、識別部で計数のみを行い、直接に出金口へ戻す計数モードと、を切り替える制御を備えたことを特徴とする請求項1記載の硬貨収納繰り出し機構を内蔵した硬貨釣銭機に用いられる硬貨処理装置。
【請求項11】
投入口にセットされた硬貨を繰り出し、搬送する入金搬送手段と、真偽および金種を判定する識別部と、硬貨を出金口まで搬送する入出金搬送手段と、偽貨や判定不能硬貨を返却口に排除可能な排除手段と、金種別に整列して収納し繰り出しを行う複数の収納部からなる収納手段を備え、各手段を動作させるための制御命令をだす制御部を備えた硬貨処理装置において、包装硬貨保留部は、硬貨の搬送手段と収納手段とを同一平面上に構成したことを特徴とした請求項1記載の硬貨収納繰り出し機構を内蔵した硬貨処理装置。
【請求項12】
請求項7記載の硬貨処理装置において、収納部に収納された硬貨の枚数は、電源入時又は、エラーリセット処理時又は、収納部のカバー開閉時の事象時に、前記事象前の記憶された収納部の硬貨押えの位置で検出された現物データ、または、センサでソフトカウントされたデータと、前記事象後の収納部の硬貨押えの位置で検出された現物データとを照合し、管理する制御を特徴とする硬貨処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate