説明

磁場測定装置、磁場測定システムおよび磁場測定方法

【課題】ガスセルに光を照射してその磁場を測定する測定部に対し、その測定部が測定可能な範囲を超える外乱がある場合でも、それに影響されずに被測定物の磁場を測定する。
【解決手段】磁場測定装置は、被測定物50からみて+z方向に配置された第1ガスセル10と、第1ガスセル10からみて+z方向に配置された第2ガスセル20と、光を照射して第1ガスセル10における磁場の+z方向の成分を測定する第1測定部11と、光を照射して第2ガスセル20における磁場の+z方向の成分を測定する第2測定部21と、被測定物50、第1ガスセル10、第2ガスセル20を+z方向に沿って挟み、第2測定部21により測定された成分が小さくなるように、第2ガスセル20に向けて磁場を発生させる磁場発生手段(コイル31,32)と、第1測定部11と第2測定部21とがそれぞれ測定した成分の差に応じた信号を出力する出力部40とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁場測定装置、磁場測定システムおよび磁場測定方法の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
光ポンピングを利用した磁気センサーが、生体内から発生する磁場を測定する磁場測定装置などに用いられている。この磁気センサーは、アルカリ金属などの原子を気体の状態で封入したセルを有する。このセルに対して、円偏光成分を有するポンプ光を照射すると、封入された原子が励起する。そして、このポンプ光に交差するように、直線偏光成分を有するプローブ光を照射すると、励起した原子は、外部から印加された磁場に応じてそのプローブ光に含まれる直線偏光の偏光面を回転させる。磁気センサーは、このセルを透過したプローブ光の偏光面の回転角を計測することで、磁場を測定する。
【0003】
ところで、特に生体内から発生する磁場のように微弱な磁場を磁場測定装置により測定する場合、生体外部の磁場が測定に影響することが問題となる。
外部の磁場をキャンセルする技術として、特許文献1〜3には、磁場センサーを用いて測定した磁場の量を基に外乱磁場を推測してキャンセルする技術が記載されている。また特許文献4、5には、複数のコイルを用いてそれらの勾配磁場成分を測定することで、ノイズとなる測定対象外の磁場の影響をキャンセルするグラジオ型の磁気センサーが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−282983号公報
【特許文献2】特開2003−332781号公報
【特許文献3】特開2000−329836号公報
【特許文献4】特開2007−170880号公報
【特許文献5】特開2001−51035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ガスセルに光を照射してそのガスセルにおける磁場の予め決められた方向の成分を測定する測定部に対し、その測定部が測定可能な範囲を超えた外乱がある場合でも、その外乱に影響されずに被測定物の磁場を測定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、被測定物が設置される位置からみて予め決められた方向に配置された第1ガスセルと、前記第1ガスセルからみて前記方向に配置された第2ガスセルと、前記第1ガスセルに光を照射して、当該第1ガスセルにおける磁場の前記方向の成分を測定する第1測定部と、前記第2ガスセルに光を照射して、当該第2ガスセルにおける磁場の前記方向の成分を測定する第2測定部と、前記被測定物、前記第1ガスセル、および前記第2ガスセルを前記方向に沿って挟み、前記第2測定部により測定された前記成分が小さくなるように、前記第2ガスセルに向けて磁場を発生させる磁場発生手段と、前記第1測定部と前記第2測定部とがそれぞれ測定した前記成分の差に応じた信号を出力する出力部とを備えることを特徴とする磁場測定装置を提供する。この構成によれば、ガスセルに光を照射してそのガスセルにおける磁場の予め決められた方向の成分を測定する測定部に対し、その測定部が測定可能な範囲を超えた外乱がある場合でも、その外乱に影響されずに被測定物の磁場を測定することができる。
【0007】
また本発明は、上述の磁場測定装置を、互いに異なる前記方向ごとに複数備えることを特徴とする磁場測定システムを提供する。この構成によれば、上述の外乱がある場合でも、その外乱に影響されずに被測定物の磁場の複数方向の成分を測定することができる。
また本発明は、上述の磁場測定システムにおいて、前記複数の方向は、互いに直角に交わる方向であることを特徴とする磁場測定システムを提供する。この構成によれば、上述の外乱がある場合でも、その外乱に影響されずに被測定物の磁場の直交座標系における各成分を測定することができる。
また本発明は、被測定物の設置される位置からみて予め決められた方向に配置された、第1測定部が、第1ガスセルに光を照射して、当該第1ガスセルにおける磁場の前記方向の成分を測定し、第2測定部が、前記第1ガスセルからみて前記方向に配置された第2ガスセルに光を照射して、当該第2ガスセルにおける磁場の前記方向の成分を測定し、磁場発生手段が、前記被測定物、前記第1ガスセル、および前記第2ガスセルを前記方向に沿って挟み、前記第2測定部により測定された前記成分が小さくなるように、前記第2ガスセルに向けて磁場を発生させ、出力部が、前記第1測定部と前記第2測定部とがそれぞれ測定した前記成分の差に応じた信号を出力することを特徴とする磁場測定方法を提供する。この構成によれば、ガスセルに光を照射してそのガスセルにおける磁場の予め決められた方向の成分を測定する測定部に対し、その測定部が測定可能な範囲を超えた外乱がある場合でも、その外乱に影響されずに被測定物の磁場を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る磁場測定装置の概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る磁場測定装置における構成要素の配置を示す図である。
【図3】磁場測定装置を2つ備えた磁場測定システムの構成要素の配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係る磁場測定装置90の概要を示すブロック図である。図2は、本発明の実施形態に係る磁場測定装置90における構成要素の配置を示す図である。磁場測定装置90の各構成の配置などを説明するため、磁場測定装置90が配置される空間をxyz右手系座標空間として表す。この座標空間においてx成分が増加する方向を+x方向といい、x成分が減少する方向を−x方向という。同様に、y、z成分についても、+y方向、−y方向、+z方向、−z方向を定義する。
【0010】
図1に示す破線の枠内は、磁場測定装置90を示している。この磁場測定装置90は、第1ガスセル10、第1測定部11、第2ガスセル20、第2測定部21、コイル31、32、コントローラー33、および出力部40を備える。
【0011】
被測定物50は、磁場の測定対象となる物体であり、例えば人体である。第1ガスセル10および第2ガスセル20は、いずれも、ガラスなどの透明部材によって仕切られた内部空間にアルカリ金属原子などのガスを封入したセルである。
【0012】
図2に示すように、第1ガスセル10は、被測定物50が設置される位置からみて予め決められた方向である+z方向に配置される。第2ガスセル20は、第1ガスセル10からみて予め決められた方向である+z方向に配置される。すなわち、これらは、+z方向に沿って、被測定物50→第1ガスセル10→第2ガスセル20の順に並べられている。したがって第1ガスセル10は、被測定物が設置される位置からみて予め決められた方向に配置された第1ガスセルの一例である。また第2ガスセル20は、第1ガスセルからみて予め決められた方向に配置された第2ガスセルの一例である。
【0013】
第1測定部11は、第1ガスセル10に向けて円偏光成分を有するポンプ光と、直線偏光成分を有するプローブ光とをそれぞれ照射する照射部と、第1ガスセル10を透過したプローブ光を検出する検出部を備える。照射部は、ポンプ光とプローブ光とを互いに交差するように、望ましくは直交するように照射する。検出部は、検出したプローブ光のうち、直線偏光成分を抽出して、その偏光面が第1ガスセル10を経て回転させられた角度を特定し、その角度に基づいて第1ガスセル10における磁場の+z方向の成分を測定する。したがって第1測定部11は、第1ガスセルに光を照射して、第1ガスセルにおける磁場の予め決められた方向の成分を測定する第1測定部の一例である。
【0014】
第2測定部21は、第1ガスセル10に対する第1測定部11の構成と共通する構成を、第2ガスセル20に対する構成として備えており、第1測定部11と同様に、第2ガスセル20における磁場の+z方向の成分を測定する。したがって第2測定部21は、第2ガスセルに光を照射して、第2ガスセルにおける磁場の予め決められた方向の成分を測定する第2測定部の一例である。
【0015】
図2に示す配置では、第1ガスセル10からみて−x方向からその第1ガスセル10に向けてポンプ光La1が照射され、第2ガスセル20からみて−x方向からその第2ガスセル20に向けてポンプ光La2が照射される。これらポンプ光により、第1ガスセル10および第2ガスセル20に封入されたアルカリ金属などの原子は励起する。
【0016】
また、第1ガスセル10からみて−y方向からその第1ガスセル10に向けてプローブ光Lb1が照射され、第2ガスセル20からみて−y方向からその第2ガスセル20に向けてプローブ光Lb2が照射される。そして、第1ガスセル10を透過して第1ガスセル10からみて+y方向に進むプローブ光Lc1を第1測定部11の検出部が検出し、第2ガスセル20を透過して第2ガスセル20からみて+y方向に進むプローブ光Lc2を第2測定部21の検出部が検出する。
【0017】
コイル31は、被測定物50の設置位置からみて−z方向に配置され、コイル32は、第2ガスセル20からみて+z方向に配置されている。すなわち、コイル31とコイル32とは、被測定物50、第1ガスセル10、および第2ガスセル20を+z方向に沿って挟む。
【0018】
また、コントローラー33は、第2測定部21の出力と接続されている。コントローラー33は、第2測定部21による測定結果に応じた信号を生成して出力する手段であり、例えば、第2測定部21により測定された信号を増幅する増幅部や、決められた帯域の信号を抽出するフィルタ部、信号の位相を調整する調整回路部などを有する。コントローラー33の出力はコイル31およびコイル32に接続されている。コイル31およびコイル32は、コントローラー33によって出力された信号に応じて、被測定物50、第1ガスセル10、および第2ガスセル20が配置された測定空間Aに向けて磁場を発生させる。より具体的には、第2測定部21が測定した成分を小さくするように、第2ガスセル20が配置された測定空間Aに向けて、第2測定部21による測定結果に応じた信号と逆位相の磁場を発生させる。この逆位相の磁場を受けて、磁場測定装置90の外部から第2ガスセル20が受ける磁場は打ち消される。また第1ガスセル10がこの逆位相の磁場を受けるため、第2ガスセル20との配置の差による磁場、すなわち第2ガスセル20に比べて被測定物50に近くに配置されていることに由来する磁場が第1ガスセル10に残る。したがってコイル31およびコイル32は、被測定物、第1ガスセル、および第2ガスセルを予め決められた方向に沿って挟み、第2測定部により測定された成分が小さくなるように、第2ガスセルに向けて磁場を発生させる磁場発生手段の一例である。
【0019】
出力部40は、第1測定部11が測定した第1ガスセル10における磁場の+z方向の成分と、第2測定部21が測定した第2ガスセル20における磁場の+z方向の成分との差に応じた信号を出力する。したがって出力部40は、第1測定部と第2測定部とがそれぞれ測定した成分の差に応じた信号を出力する出力部の一例である。磁場測定装置90は、出力部40が出力した信号に基づいて、被測定物50における磁場の+z方向の成分を表す値を利用者に提示する。
【0020】
例えば、第1測定部11や第2測定部21によって測定可能な範囲、すなわちダイナミックレンジを超える外部からの磁場ノイズを受けた場合に、磁場測定装置90が備えるコイル31、32がないと、第1測定部11または第2測定部21のいずれか、あるいはその両方が測定不能となるため、第1測定部11と第2測定部21とがそれぞれ測定した成分の差に応じた信号を出力部40が出力しても、その信号に基づいて、被測定物50の磁場を表す正確な値を提示することは困難である。
【0021】
磁場測定装置90は、第2測定部21により測定された成分が小さくなるように、コイル31とコイル32とが測定空間Aに向けて磁場を発生させるので、ダイナミックレンジを超える磁場ノイズを受けた場合であっても、測定空間Aの内側でその磁場ノイズが減衰し、被測定物50の磁場の測定に対する磁場ノイズの影響が抑えられる。
【0022】
また、コイル31とコイル32とが測定空間Aに向けて発生させる磁場は、第2測定部21により測定された成分を小さくさせるものであるが、第2測定部21の測定対象である第2ガスセル20は、被測定物50とは異なる位置に置かれているので、この磁場によって、測定空間Aにおいて被測定物50そのものが受ける磁場ノイズの影響は完全に取り除き得ない場合もある。しかし、第1ガスセル10は、被測定物50との間に他のガスセルが配置されていないため、第2ガスセル20に比べて被測定物50の近くに配置されている。一方、第2ガスセル20は、被測定物50との間に第1ガスセル10が配置されているため、第1ガスセル10に比べて被測定物50から遠くに配置されている。つまり、被測定物50が生成する磁場の強さは被測定物50からの距離の二乗に反比例するため、第2ガスセル20は、第1ガスセル10に比べて被測定物50の磁場を検出しづらい。そして、磁場測定装置90の出力部40は、この第2ガスセル20の第2測定部21による測定結果と、第1ガスセル10の第1測定部11による測定結果との差に応じた信号を出力するので、第1ガスセル10と第2ガスセル20との両方が受ける磁場ノイズの影響が相殺され、被測定物50に由来する磁場の影響が抽出される。したがって、この点においても、被測定物50の磁場の測定に対する磁場ノイズの影響は抑えられる。
【0023】
なお、上述した実施形態において磁場測定装置90は、出力部40が第1ガスセル10と第2ガスセル20における測定結果の差に応じた信号を出力する、いわゆる一次微分型グラジオメーターとして機能していたが、二次微分型グラジオメーターや、より高次のグラジオメーターとして機能するように複数段に構成されていてもよい。
【0024】
また、上述した実施形態において磁場測定装置90は、磁場のうち1方向、すなわち+z方向の成分のみを測定対象としていたが、互いに異なる方向ごとに複数の磁場測定装置90を設けることにより、例えば二次元空間や三次元空間の磁場を測定する磁場測定システムを構成してもよい。この磁場測定システムは、互いに異なる複数方向の成分を測定対象とする。したがってこの磁場測定システムは、上述の磁場測定装置を、互いに異なる方向ごとに複数備える磁場測定システムの一例である。
【0025】
例えば、図3は、磁場測定装置90を2つ備えた磁場測定システムにおける、各ガスセルの配置を示す図である。同図に示すように、上述した磁場測定装置90の構成を+y方向にも設けて、被測定物50の磁場のうち、+z方向の成分に加えて、+y方向の成分を測定するようにしてもよい。
【0026】
この磁場測定システムは、被測定物50からみて+z方向に配置された第1ガスセル10および第2ガスセル20のほかに、被測定物50からみて+y方向に配置された第3ガスセル60と、その第3ガスセル60からみて+y方向に配置された第4ガスセル70とを有する。
【0027】
図3に示す配置では、第3ガスセル60からみて−z方向からその第3ガスセル60に向けてポンプ光La6が照射され、第4ガスセル70からみて−z方向からその第4ガスセル70に向けてポンプ光La7が照射される。これらポンプ光により、第3ガスセル60および第4ガスセル70に封入されたアルカリ金属などの原子は励起する。
【0028】
また、第3ガスセル60からみて−x方向からその第3ガスセル60に向けてプローブ光Lb6が照射され、第4ガスセル70からみて−x方向からその第4ガスセル70に向けてプローブ光Lb7が照射される。そして、第3ガスセル60を透過して第3ガスセル60からみて+x方向に進むプローブ光Lc6と、第4ガスセル70を透過して第4ガスセル70からみて+x方向に進むプローブ光Lc7とが、それぞれ検出され、それぞれの偏光面の回転角が計測されることにより、第3ガスセル60および第4ガスセル70の各磁場が測定される。
【0029】
被測定物50、第3ガスセル60、および第4ガスセル70は、図示しない2つのコイルにより+y方向に沿って挟まれている。この2つのコイルは、第4ガスセル70における磁場の測定結果に応じた信号と逆位相の磁場を、被測定物50、第3ガスセル60、および第4ガスセル70が配置された測定空間に向けて発生させる。この逆位相の磁場を受けて、この磁場測定システムの外部から第4ガスセル70が受ける磁場は打ち消される。また第3ガスセル60がこの逆位相の磁場を受けるため、第3ガスセル60が受けていて、且つ、第4ガスセル70が受けていない磁場が第3ガスセル60に残る。
【0030】
その結果、第1ガスセル10および第2ガスセル20を透過したプローブ光からは、被測定物50における磁場の+z方向の成分が測定され、第3ガスセル60および第4ガスセル70を透過したプローブ光からは、被測定物50における磁場の+y方向の成分が測定される。なお、上述したポンプ光およびプローブ光の照射方向は単なる一例であり、磁場測定システムにおけるこれら光の照射の態様は、この例に限るものではない。
【符号の説明】
【0031】
10…第1ガスセル、11…第1測定部、20…第2ガスセル、21…第2測定部、31…コイル、32…コイル、33…コントローラー、40…出力部、50…被測定物、60…第3ガスセル、70…第4ガスセル、90…磁場測定装置、A…測定空間、La1,La2,La6,La7…ポンプ光、Lb1,Lb2,Lb6,Lb7…プローブ光、Lc1,Lc2,Lc6,Lc7…プローブ光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定物が設置される位置からみて予め決められた方向に配置された第1ガスセルと、
前記第1ガスセルからみて前記方向に配置された第2ガスセルと、
前記第1ガスセルに光を照射して、当該第1ガスセルにおける磁場の前記方向の成分を測定する第1測定部と、
前記第2ガスセルに光を照射して、当該第2ガスセルにおける磁場の前記方向の成分を測定する第2測定部と、
前記被測定物、前記第1ガスセル、および前記第2ガスセルを前記方向に沿って挟み、前記第2測定部により測定された前記成分が小さくなるように、前記第2ガスセルに向けて磁場を発生させる磁場発生手段と、
前記第1測定部と前記第2測定部とがそれぞれ測定した前記成分の差に応じた信号を出力する出力部と
を備えることを特徴とする磁場測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の磁場測定装置を、互いに異なる前記方向ごとに複数備える
ことを特徴とする磁場測定システム。
【請求項3】
前記複数の方向は、互いに直角に交わる方向である
ことを特徴とする請求項2に記載の磁場測定システム。
【請求項4】
第1測定部が、被測定物の設置される位置からみて予め決められた方向に配置された第1ガスセルに光を照射して、当該第1ガスセルにおける磁場の前記方向の成分を測定し、
第2測定部が、前記第1ガスセルからみて前記方向に配置された第2ガスセルに光を照射して、当該第2ガスセルにおける磁場の前記方向の成分を測定し、
磁場発生手段が、前記被測定物、前記第1ガスセル、および前記第2ガスセルを前記方向に沿って挟み、前記第2測定部により測定された前記成分が小さくなるように、前記第2ガスセルに向けて磁場を発生させ、
出力部が、前記第1測定部と前記第2測定部とがそれぞれ測定した前記成分の差に応じた信号を出力する
ことを特徴とする磁場測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−215499(P2012−215499A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−81807(P2011−81807)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)