説明

磁性色素

【課題】極めて低濃度で存在する被検物の検出を容易に行う方法や、被検物の単離または測定に干渉しうる多くの他の物質を容易に排除する方法、また、生体試料から核酸を抽出する際にキャリーオーバーや汚染の危険性が排除されている方法など、新しい試料調製法に用いることができる新しい磁性色素を提供すること。
【解決手段】磁性コアと、SiO2、B23 、アルカリ金属酸化物を含むガラスコートとを含有してなる、磁性ガラス粒子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料中の被検物、特に、核酸のその後の検出のための、生体試料を調製する方法等に用いることができる新しい磁性色素に関する。
【背景技術】
【0002】
試料調製は、しばしば、生体試料中の被検物を検出する方法での特殊な要求を満たす必要がある。一方では、被検物は、極めて低濃度でしばしば存在し、他方では、その被検物の単離または測定に干渉しうる多くの他の物質がその試料中に存在する。
【0003】
特許文献1は、液体中に被検物を含む試料を、本質的に細孔を持たないか、直径<10nmの細孔を有するガラス外表面を有する磁性粒子と、該被検物が該粒子表面に結合するような条件下に接触させ、結合した被検物を試料液から分離する、被検物、特に、核酸を生体試料から単離する方法を開示する。特許文献1に記載の方法は、生体試料から被検物を精製することには極めて適している。しかしながら、容易には自動試料調製に応用できない。
【0004】
また、非特許文献1は、サイズに応じて分画された酸化ケイ素を用いる、生体試料から核酸を精製するためのプロトコールを記載する。しかしながら、この方法は、複雑で、自動化には適さず、さらに、キャリーオーバーの危険がある。
【0005】
特許文献2に記載の核酸抽出方法では、試料を溶解し、該試料中に存在する核酸を超常磁性金属粒子に結合させ、これらを試料容器からピペットで取り出すことで、他の試料成分から分離する。本方法の短所は、被検物を試料からピペットで取り出さなければならないという必要性のために損失がおこるであろう。さらに、いくつかの反応容器の使用のため、キャリーオーバーと汚染の危険がある。
【特許文献1】国際公開第96/41811号パンフレット
【特許文献2】欧州特許出願公開第0 757 106号明細書(EP−A−0 757 106)
【非特許文献1】Boomら(J.Clin.Microbiol.28(1990)495−503)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、従来技術の状況の短所が少なくとも部分的には排除されている、新しい試料調製法等に用いることができる新しい磁性色素を提供することであった。具体的には、新しい方法を自動化することが可能であり、できる限り単純な温度プロファイルを持つべきである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本課題は、
(a)反応容器中において、試料を溶解するステップ、
(b)固体吸着マトリックスを添加するステップ、
(c)被検物が該吸着マトリックスに結合するような条件下で、インキュベートするステップ、
(d)反応容器から非結合試料成分を除去するステップ、
(e)被検物が吸着マトリックスから溶出されるような条件下で、インキュベートし、
(f)該吸着マトリックスから溶出物を分離するステップ、
を含む、生体試料からの被検物の単離方法に用いられて達成される。
【0008】
本発明のもう一つの側面は、
(a)反応容器中において、試料を溶解するステップ、
(b)固体吸着マトリックスを添加するステップ、
(c)被検物が該吸着マトリックスに結合するような条件下で、インキュベートするステップ、
(d)該吸着マトリックスから非結合試料成分を分離するステップ、
(e)被検物が該吸着マトリックスから溶出されるような条件下で、インキュベートするステップ、
(f)溶出物を該吸着マトリックスから分離するステップ、を含み、少なくともステップ(c)と(d)とが本質的に同じ温度で行なわれる、
生体試料からの被検物の単離方法に用いられる磁性色素である。
【0009】
即ち、本発明は、
〔1〕 磁性コアと、SiO2 、B23 、アルカリ金属酸化物を含むガラスコートとを含有してなる磁性ガラス粒子、
〔2〕 ガラスコートがさらにAl23 およびアルカリ土類金属酸化物を含む、前記〔1〕記載の磁性ガラス粒子、ならびに
〔3〕 ガラスコートが、SiO2、B23 およびNa2O、またはSiO2 、B23 、Al23、K2 OおよびCaOを含んでなる、前記〔1〕または〔2〕記載の磁性ガラス粒子
に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の磁性色素は、試料中の被検物、特に、核酸のその後の検出のための、生体試料を調製する方法等を簡略化することができるという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の方法は、試料溶解緩衝液の存在下での固体吸着マトリックスへの被検物の選択的結合に基づき、ここで、好ましくは、DNA、例えば、染色体DNA、断片化された染色体DNA、プラスミドDNA、ウイルスDNAなど、またはRNA、例えば、mRNA、tRNA、rRNAもしくはウイルスRNAなどの核酸である被検物は、タンパク質や細胞片などの試料の不純物から分離される。前記試料は、血液、血漿、尿などの体液、組織試料、培養細胞の試料などのいかなる生体試料でもよい。
【0012】
本発明の方法で使用される吸着マトリックスは、前記反応条件下で、被検物の実質的に選択的な結合を保証できる。粒子状の吸着マトリックス(好ましくはガラス表面を含有するもの)を使用することが好ましい。磁性ガラス粒子(特に、本質的に細孔を持たないか、直径が10nm未満の細孔を持つガラス外表面を有する国際公開第96/41811号パンフレットに記載の磁性粒子)は、特に好ましい。10〜60μmの粒子サイズを持つ強磁性粒子は、特に好ましい。そのような粒子は、例えば、雲母とその上に固定化された磁性粒子とで作製されたコアであって、ガラスの層で包まれているものを含有しうる。国際公開第96/41811号パンフレットでは、磁性粒子は、個々の反応容器に固体型として、例えば、錠剤または粉末として、入れられるが、本発明の磁性粒子を懸濁物の形態で使用される。約5〜20mg/mlの濃度のアルコール懸濁物は特に好適であることが判明した。意外にも、この磁性ガラス粒子の高い比重(specific density)にも関わらず、その懸濁物は、極めて再現性よく保存容器から抜き取ることができ、それがこの方法の自動化を可能にすることがわかった。
【0013】
国際公開第96/41811号パンフレットに記載のガラス粒子は、本発明の方法に良好な結果を与えるが、特に良い結果は、そのガラス相が下記金属酸化物:SiO2 、B23 、アルカリ金属酸化物、例えば、K2Oおよび/またはNa2 Oなど、ならびに任意にAl23 とアルカリ土類金属酸化物、例えば、CaOなど、を含むガラス粒子で得られる。これらの金属酸化物の含有量は、好ましくは次のとおりである:50〜95モル% SiO2 、0.2〜30モル% B23 、0〜10モル% Al23、0〜20モル% アルカリ土類金属酸化物および0.2〜20モル% アルカリ金属酸化物であり、各パーセンテージは、前記ガラス相の総重量に基づく。
【0014】
SiO2 、B23 、K2 O、Al23 およびCaOを含むガラス相は、RNAの単離に特に適していることが判明している。SiO2、B23 およびNa2 Oを含むガラス相は、DNAの単離に特に適していることが判明している。
【0015】
本発明の方法では、吸着マトリックスは、好ましくは、試料中に存在する被検物、特に、核酸を定量的に結合するのに必要とされる最少量に相当する量で加えられるか、あるいはその量は、それよりいくらか多く、この量を好ましくはせいぜい50%、特に好ましくはせいぜい20%上回る。様々なタイプの試料中の核酸の予想量は、−それが既知でない場合には−、一般的技術、例えば、フェノール/クロロホルム抽出とそれに続く光学密度の測定などによって前もって決定できる。
【0016】
本発明の方法のステップ(a)は、反応容器中で試料を溶解することを含む。通常、この溶解は、試料中に存在する細胞を変性条件下で溶解することによって、例えば、プロテアーゼと変性緩衝液を添加することにより行なわれる。プロテイナーゼK、プロナーゼ、エラスターゼおよび/またはリゾチームをプロテイナーゼとして使用することが好ましい。プロテイナーゼKの使用は特に好ましい。
【0017】
プロテアーゼ消化は、カオトロピック化合物、例えば、尿素または尿素誘導体、好ましくは、カオトロピック塩−特に好ましくはグアニジニウム塩酸塩(特にDNAの単離用)やグアニジニウムチオシアネート(特にRNAの単離用)などのグアニジニウム塩または過塩素酸塩もしくはヨウ化物−を含む変性緩衝液中で行なわれる。グアニジニウム塩については、1〜3モル/lの範囲の濃度が好ましい。
【0018】
国際公開第96/41811号パンフレットに記載の試料調製法とは対照的に、固体吸着マトリックスは、試料を溶解した後に専ら添加される。本手順は、吸着マトリックスへの不要な試料成分、例えばタンパク質などの、より顕著に低い非特異的結合をもたらす。
【0019】
ステップ(c)では、溶解緩衝液中で好ましくはカオトロピック条件下でインキュベートすることにより、被検物が吸着マトリックスに選択的に結合される。
【0020】
本発明の方法のステップ(d)は、吸着マトリックスからの非結合試料成分の分離を含む。本目的のため、非結合試料成分を反応容器から除去することが好ましい。これは、任意に数回、少なくとも50%(v/v)、特に好ましくは少なくとも60%(v/v)の量のエタノール、プロパノールおよびアセトンなどの、水と混和する溶媒を含有することが好ましい洗浄緩衝液を加えて除去することによって達成される。
【0021】
本発明の方法のステップ(c)、(d)および/または(e)は、好ましくは、外部手段を加えないで連続的または間欠的(すなわち混合相と、反応溶液が静止している相とが交互にくる)に混合しながら行なわれる。この混合は、好ましくは、反応容器をその縦軸を中心として、回転方向を数回逆転させながら回転させることによって行なわれる。前記混合容器は、特に好ましくは、正確にその縦軸のまわりを回転し、回転方向の変更は、液体のメニスカスのたわみが前もって定めたカットオフ値未満にとどまるように行なわれる。かかる混合方法は、国際公開第91/15768号パンフレットと欧州特許出願公開第0 435 481号明細書(EP−A−0 435 481)に記述されている。
【0022】
ステップ(c)および/または(e)の継続時間は、好ましくはせいぜい20分であり、連続的混合または短周期、好ましくは最大2分の好ましい短周期での間欠的混合を含む。特に良い結果は、20秒間の混合と40秒間の静止とを含む1分周期での間欠的混合によって得られた。
【0023】
磁性粒子を吸着マトリックスとして使用する場合、反応容器に液体を添加すること、連続的に混合しながら液体を反応容器から吸引することが可能であり、吸引工程の間、該粒子は、反応容器中に保持される。この混合手順により、本発明の方法は、様々なタイプの試料に適合するように柔軟に調節することが可能にする。さらに、液相に磁性粒子の均一な分布が常にあることを保証する。
【0024】
本発明の方法のステップ(e)は、吸着マトリックスからの被検物の溶出を含む。先行技術から知られているように、これには、本質的に有機溶媒を含まない低塩緩衝液を使用できる。しかしながら、意外にも、溶出緩衝液は、酵素、例えば核酸を操作するために使用されるRNアーゼ、DNアーゼ、制限エンドヌクレアーゼ、リガーゼ、ターミナルトランスフェラーゼおよび/またはポリメラーゼなどの酵素などのさらなる試薬類を含みうることがわかった。被検物が例えばDNAである場合、不要なRNAの含有量を減少させるために、溶出時に、DNアーゼ−フリーのRNアーゼを加えることが可能である。一方、被検物がRNAである場合、溶出時にRNアーゼ−フリーのDNアーゼを加えることが可能である。制限エンドヌクレアーゼなどの他の酵素も同様の方法で加えうる。本発明の方法によって単離される核酸が続いて増幅にかけられる場合は、その溶出時に、増幅緩衝液、ヌクレオチド類、プライマー、ポリメラーゼおよび緩衝塩類を含む核酸増幅マスターミックスも加えることができる。
【0025】
本発明の方法のステップ(f)は、吸着マトリックスから溶出物を分離することを含む。この分離は、通常の方法、例えば沈降によって行なうことができるが、好ましくは磁性分離によって行なう。
【0026】
本発明の方法によって単離された被検物は、続いて公知の方法で、例えば、核酸の場合であれば、増幅とそれに続く検出や、先に増幅を行なわない検出もしくは配列決定などによってさらに処理できる。この目的のために、様々な被検物は、HIV、HCV、HBVなどの様々なウイルスなど溶出物のアリコートで決定されうる。
【0027】
本発明の方法の重要な特徴は、多くのステップを、または任意に全てのステップでさえ、本質的に同じ温度(すなわち±2.5℃の温度範囲内)で行なうことができるという点である。この温度は、好ましくは室温から70℃まで、特に好ましくは室温から40℃までの範囲にあり、最も好ましくは室温、すなわち約18〜32℃である。本発明の方法の好ましい態様では、少なくともステップ(c)の吸着とステップ(d)の洗浄とがこの温度で行なわれる。他のステップ、特にステップ(a)の溶解および/またはステップ(e)の溶出も、この温度で行なうことが特に好ましい。例えば、血液試料中のHIVの決定のために、全試料調製を一律の温度で行なうことができる。任意に、本発明の方法のステップ(f)の後に、特定の被検物についての増幅収率を向上させる、上昇された温度における後処理ステップを追加してもよい。他の被検物には、前処理および/または上昇された温度における溶出を行なう必要があるかもしれない。この場合、前記上昇された温度は、40℃を超える温度から95℃まで、例えば約70℃の範囲にあることが好ましい。
【0028】
本発明の方法は、自動装置で行なわれることが好ましい。そのような装置の例を以下に記載する。また本発明の試料調製法では、少なくともステップ(a)から(e)を一つの反応容器で行なうこと、すなわち別の反応容器への移動がないことも好ましい。このことは、その方法をかなり簡略化すると共に、汚染の危険の低下にもつながる。
【0029】
本発明のさらなる主題は、
(a)プロテアーゼ、
(b)試料溶解緩衝液、
(c)洗浄緩衝液、
(d)溶出緩衝液、および
(e)磁性ガラス粒子の懸濁物、
を含有してなる、特に上述の方法を実施するのに適した試薬キットである。
【0030】
本発明のさらなる主題は、そのガラス相がSiO2 、B23 およびNa2 Oを含む磁性ガラス粒子を含有したDNA単離用試薬キットと、そのガラス相がSiO2、B23 、Al23 、CaOおよびKa2Oを含む磁性ガラス粒子を含有したRNA単離用試薬キットである。
【0031】
最後に、本発明の他の主題は、
−試料調製装置(1)、
−試薬用保持装置(2)、
−70℃以下、特に、40℃以下の操作温度を具備する試料調製用反応容器のための第1保持装置(3)、
−冷却手段および/または加熱手段を任意に含む、反応容器のための第2保持装置(4a、4b、4c)、および
−ロボットツール装置(5)
を含有した、生体試料から被検物を単離するための装置である。
【0032】
本発明の装置は、好ましくは試料調製の4つの主要ステップ、すなわち試料の溶解、放出された被検物、例えば核酸の固体吸着マトリックス、例えば磁性ガラス粒子への吸着、該吸着マトリックスの洗浄、および該吸着マトリックスからの被検物の溶出を実施するのに、1つの反応容器が使用されるように設計される。
【0033】
本装置は、試料調製用の反応容器を保持するための第1保持装置が、少なくとも、固体吸着マトリックスへの被検物の吸着のため、該吸着マトリックスの洗浄とに使用されるように設計される。また、好ましい態様では、前記第1保持装置が、試料溶解および/または吸着マトリックスからの被検物の溶出に使用される。試料調製用の反応容器は、好ましくは少なくとも1ml、例えば1〜5mlの容量を有する。
【0034】
第2保持装置は、被検物を保存および/またはさらに処理するための反応容器、例えば、通常、試料の調製に使用される反応容器とは異なる形状を持つPCR容器などのために設計される。保存および/または追加処理用の反応容器は、好ましくは500μlまで、例えば、50〜200μlの容量を有する。さらに第2保持装置は、被検物を含む試料を処理するのに必要な試薬類、例えば、PCRマスターミックスのための容器を含むことができる。
【0035】
本発明の装置は、試料調製の1もしくは数ステップおよび/または後処理ステップを、第2保持装置中において、高温で行なわれうるように設計できる。本目的のために、第2保持装置は、試料の溶解、吸着マトリックスからの試料の溶出および溶出後の後処理ステップから選択された少なくとも一つの処理ステップのための反応容器を保持するように設計できる。
【0036】
第1保持装置は、好ましくは磁性分離のための手段を含む。また、反応容器を混合する、具体的には、それらをその縦軸を中心として回転させることによって混合するための手段を含むことが好ましい。そのような手段は、第2保持装置に任意に供給されてもよい。
【0037】
ロボットツールは、一般に自動ピペッティング装置を含有し、任意に、例えば第1保持装置と第2保持装置との間で反応容器を輸送するための手段を含有する。また、キャップ開閉ユニットを組み込んでもよい。
【0038】
本発明の装置の特定の態様を以下に詳細に示す。図1に示す態様では、試料調製装置(1)は、試薬用保持装置(2)と、混合および磁性分離機能を持ち、好ましくは40℃以下の温度、特に好ましくは室温を与える試料調製用反応容器のための保持装置(3)とを含む。本装置は、さらに別の反応容器(4a)(例えば4℃から室温までの温度を有するPCR容器のための保持ステーションを含有する。本装置は、さらに、X、YおよびZ方向の移動を可能にする、ピペッティングと反応容器を取り扱うための自動装置(5)を含む。本発明の装置の本態様では、試料調製の4つの主要ステップ、すなわち溶解、吸着、洗浄および溶出が、第1保持装置中の単一の反応容器で行なわれる。溶出物は、保存され、さらなる試薬類、例えばPCRマスターミックスが第2保持装置で加えられる。さらなる処理、例えば、続いてPCRを行なうために、容器を適切な装置、例えばサーモサイクラー(示していない)に移す。
【0039】
図2に示す態様では、装置が、さらなる処理用の反応容器、例えばPCR容器を保持するように設計され、かつ、4℃(PCRマスターミックスの冷却)から吸着マトリックスから溶出した後に、溶出物を加熱するための95℃までの温度を設定するための具備を持つ、第2保持装置(4b)を含む。キャップカウンター加熱(cap counter−heating)は、PCR容器のキャップでの結露を防ぐのに好ましい。
【0040】
図3に示す本発明の装置の態様は、PCR容器と試料調製容器をも保持するように設計された反応容器用第2保持装置(4c)が設けられている。この第2保持装置では、例えば4℃までの冷却と例えば95℃までの加熱とが、溶解物および/または溶出物を加熱するために可能である。この場合も、反応容器のキャップでの結露を防止するためにキャップカウンター加熱が施される。
【0041】
本発明のさらなる態様(図示していない)では、第1保持装置は、≦70℃の範囲の温度を設定するように設計される。第2保持装置は、−図3に示すように−試料処理容器と試料調製容器とを冷却し加熱するのに適している。
【0042】
本発明の装置は、特に上述したような方法で使用できる。
【0043】
さらに本願を図面と実施例により、より詳細に説明する。
【0044】
実施例1.磁性ガラス粒子の調製
2種類のゾルを使用した。前記ゾルは、下記:
ゾル1:(SiO2 :B23 :Na2 O=40:8:2)
として調製した。
【0045】
国際公開第96/41811号パンフレットの実施例1および2の手順と同様に、酸化物のアルコラートを上記のモル比で共に撹拌し、均一な相を形成させた。しかしながら、変更点は、HClを使用しなかったことである。
【0046】
次に、100mlのゾル中30gのイリオジン600黒雲母(iriodin 600 Black Mica)(Merk)を撹拌した。
【0047】
ゾル2:(SiO2 :B2 3 :K2 O:Al2 3 :CaO=76:15:5:2:2)
【0048】
国際公開第96/41811号パンフレットの実施例1および2に記載の手順と同様に、酸化物のアルコラートを上記のモル比で共に撹拌し、均一な相を形成させた。しかしながら、変更点は、HClを使用しなかったことである。
【0049】
次に、ゾル100ml中30gのイリオジン600黒雲母(iriodin 600 Black Mica)(Merk)を撹拌した。
【0050】
次に前記ゾルを噴霧乾燥処理に供した。
【0051】
噴霧乾燥により、得られた粉末を沈降による微粉の分離、窒素雰囲気下(60l/h体積流量)に1K/分の加熱速度での温度処理にかけ、600〜700℃の範囲の圧縮温度で1時間維持した。次に、オーブンを300℃に冷却し、この温度で1時間、酸素でフラッシュした。室温に冷却した後、磁性ガラス粒子を取り出し、粗い物質を分離するために、50μm篩を篩にかけた。
【0052】
ゾル1から得られる磁性ガラス粒子は、DNAの単離に特に適している。ゾル2から得られるガラス粒子は、RNAの単離に特に適している。
【0053】
2.核酸、例えばDNAの単離のための試料調製用の標準プロトコール
下記標準プロトコールは、全血や培養細胞などの生体試料から核酸を単離するのに適している。この方法で得られる核酸は、PCRによる増幅、制限消化またはサザンブロットに、溶出後直接使用できる。
【0054】
反応キットは、
1.結合緩衝液(4.7モル/l グアニジニウム塩酸塩、10mmol/l 尿素、10mmol/l トリス塩酸、20% TritonR X−10 0、pH5.7)
2.凍結乾燥プロテイナーゼK(濃度20mg/mlまでH2 Oに溶解)
3.洗浄緩衝液〔56%(v/v)エタノール、20mmol/l NaCl 、10mmol/l トリス塩酸、pH7.5〕
4.溶出緩衝液(10mmol/l トリス pH8.5)
5.磁性ガラス粒子(MPG)
a)それぞれが7.5mgのガラス粒子を含む錠剤、又は
b)15%ガラス粒子のエタノール懸濁物
を含む。
【0055】
キット成分は、安定であり、室温で保存できる。プロテイナーゼKの水への溶解後は、溶液を等分して−20℃で保存すべきである。凍結溶液は、12ヶ月間安定である。
【0056】
標準プロトコール
1. 試料200μlを2ml反応容器に添加し、200μlの結合緩衝液およびプロテイナーゼK溶液40μlとに混合する。次に、それを10分間インキュベートする。インキュベーションは、好ましくは、室温で行なう。しかしながら、特定の状況下では、インキュベーション温度を70℃まで上げることもできる。
2. インキュベーション後に、イソプロパノール200μlとMGP錠剤(または二者択一的にMGP懸濁物200μl)を加え、室温で5分間インキュベートする。
3. 反応容器を磁性粒子分離装置(Boehringer Mannheim社、カタログ番号1 641 794)に入れ、約1分間分離する。
4. 上清を捨て、反応容器をMP分離装置から取り出す。
5. 洗浄緩衝液500μlの添加後に、その反応容器の内容物を混合し、再びMP分離装置に約1分間入れる。
6. 上清を捨てる。ステップ5を3回繰り返す。直前の洗浄処理後に、残留している洗浄緩衝液を完全に除去する。
7. 溶出のために、70℃に任意に予備加熱される100μlの溶出緩衝液を加える。次にそれを混合し、室温で5分間インキュベートする。試料をMP分離装置に入れ、その上清を新しい反応容器に移す。
8. この方法で得られた核酸、例えばDNAは、安定であり、ついで、さらに直接処理されるか、4℃で保存されうる。
【0057】
上記のプロトコールは、マイクロタイタープレート、例えばディープウェルマイクロタイタープレート(例えば、Ritter、J.J.Bioanalytic)にも同様に使用されうる。
【0058】
3.PCRによるクラミジア・トラコーマティスDNA検出
3.1 試料調製のためのマニュアル標準プロトコール
200μlの尿試料と240μlの結合緩衝液/プロテイナーゼK溶液(5:1)とを2ml反応容器にピペッティングし、ボルテックス混合に供して、70℃で10分間インキュベートする。次に、試料を5分間室温に冷却する。
【0059】
前記試料にMGPのイソプロパノール溶液200μlをピペットで加える。その後直ちにボルテックス混合する。次に前記試料を、例えば、サーモミキサー 5436〔エッペンドルフ(Eppendorf)〕などのミキサー中で15分間インキュベートする。
【0060】
試料を磁性分離装置に移すことによってMGPを濃縮する。1分後に上清をピペットで完全に除去する。
【0061】
MGPに0.5mlの洗浄緩衝液をピペットで加える。試料をボルテックス混合に供した後、磁性分離装置に移す。1分後に上清をピペットで除去する。この洗浄手順をさらに2回繰り返す。
【0062】
MGPに200mlの溶出緩衝液を加える。試料をサーモミキサー中、1400rpm、70℃で10分間インキュベートする。結露した水を短い遠心分離により集める。試料を磁性分離装置に移し、1分後に180μlの溶出物を取り出す。前記溶出物を新しい反応容器にピペッティングし、4℃(保存期間が<24時間の場合)または−20℃(より長い保存期間の場合)で保存する。
【0063】
50μlの溶出物をPCRに使用する:評価は、電気化学発光による。
【0064】
3.2 半自動化処理に関するプロトコール
3.1に記載のボルテックス混合とサーモブロックでの加熱の代わりに、混合と加熱とが混合および加熱モジュールで行なわれる半自動化処理を行なう。図4は、マニュアル標準プロトコール(ボルテックス)と半自動化処理(MTM)との間のクラミジアの決定(試料:尿100mlにつき100基本抗体(elementary antibody);6重測定)の比較を表す。自動化によって感度が損なわれないことがわかる。
【0065】
3.3 室温での半自動化プロトコール
試料調製を3.2項に記述したように行なう。しかしながら、溶解および溶出を室温で行なう。
【0066】
3.4 室温での半自動化試料調製プロトコールとその後の溶出物の後処理
3.3項に記載のように試料調製を行なう。溶出後に、70℃で10分間のインキュベーションを行なう。
【0067】
図5は、セクション3.2、3.3および3.4に記載の試料調製プロトコール間のクラミジアの決定(試料:SWE1、0クラミジア基本抗体(elementary antibody;EAB)/ml尿、SWE2:10EAB/ml尿、SWE3:100EAB/ml尿およびSWE4:1000EAB/ml尿)の比較を表わす。標準プロトコールが室温での試料調製(RTプロトコールMTM)と比較して、クラミジアの決定に関してより高感度であることがわかる。しかしながら、室温での試料調製とその後の溶出物の後処理(後処理を伴うRTプロトコールMTM)の結果は、この効果がほとんど補われうることを示している。したがって、試料調製そのものの間には温度ステップが必要でないということは意外である。
【0068】
溶解、吸着、洗浄および溶出の各ステップを≦40℃の温度で行なうことができ、キャップカウンター加熱と温度調節が必要でないので、それによって自動化が簡略化されるため、本知見により、試料調製処理をかなり簡略化することができる。
【0069】
4.PCRによるHIV−RNA検出
4.1 試料調製に関するマニュアル標準プロトコール
凍結血漿を37℃で5分間融解し、さらなる処理のために氷上で冷却する。
【0070】
50μlのプロテイナーゼK溶液(25mg/ml)を1.5mlのSarstedt反応容器にピペッティングする。250μlの試料をこれに加え、ボルテックスミキサーで混合する。次に300μlの溶解緩衝液を加え、再びボルテックス混合する。
【0071】
これを13,000rpmのエッペンドルフ ミキサー上、室温で10分間インキュベートする。次に300μlのMGP懸濁物(6mg/ml MGP、イソパノール中)を加え、ボルテックス混合し、継続して混合しながら室温で20分間インキュベートする。MGPを磁性分離装置で分離し、その上清を完全に取り除く。
【0072】
前記MGPに洗浄緩衝液750μlを加える。MGPを再懸濁し、上述のように分離する。洗浄操作を4回繰り返し、最後に洗浄緩衝液を注意深く取り除く。
【0073】
次に溶出緩衝液100μlを加え、MGPを再懸濁する。エッペンドルフ サーモミキサー(13,000rpm)上、80℃で15分間のインキュベーション後に、90μlの溶出物を新しい反応容器に移す。続いて行なうRT−PCRによるHIV決定には、40μlの溶出物を使用する。
【0074】
4.2 試料調製に関する半自動化標準プロトコール
混合と加熱とを混合および加熱モジュールで行なったこと以外は、セクション4.1に記述したように試料調製を行なう。
【0075】
4.3 室温での半自動化プロトコール
すべてのステップを室温で行なうこと以外は、本質的に4.2項に記述したように試料調製を行なう。溶解、吸着および溶出のためのインキュベーション期間は、各ケースで15分である。
【0076】
図6に見られうるように、自動化と室温での試料調製(RTプロトコールMTM)は、マニュアル試料調製での標準プロトコール(マニュアル)と比較して感度を損ねない。陰性、低陽性、中陽性および高陽性血漿試料で、再現性ある結果が得られる。
【0077】
本発明の態様として、以下のものが挙げられる。
〔1〕 (a)反応容器中において、試料を溶解するステップ、
(b)固体吸着マトリックスを添加するステップ、
(c)被検物が該吸着マトリックスに結合するような条件下で、インキュベートするステップ、
(d)該反応容器から非結合試料成分を除去するステップ、
(e)被検物が該吸着マトリックスから溶出されるような条件下で、インキュベートするステップ、および
(f)該吸着マトリックスから溶出物を分離するステップ、
を含む、生体試料から被検物を単離する方法。
〔2〕 ステップ(a)がプロテアーゼと変性緩衝液とを添加することを含む、前記〔1〕記載の方法。
〔3〕 プロテアーゼとして、プロテイナーゼKを使用する、前記〔2〕記載の方法。
〔4〕 グアニジニウム塩、特に、グアニジニウム塩酸塩および/またはグアニジニウムチオシアン酸塩を含む変性緩衝液を用いる、前記〔2〕記載の方法。
〔5〕 固体吸着マトリックスとして、磁性ガラス粒子を用いる、前記〔1〕〜〔4〕いずれかに記載の方法。
〔6〕 懸濁物の形態で磁性ガラス粒子を添加する、前記〔5〕記載の方法。
〔7〕 ガラス相がSiO、BおよびNaOを含むもの、またはSiO、B、Al、CaOおよびKOを含むものであるガラス粒子を用いる、前記〔5〕または〔6〕記載の方法。
〔8〕 吸着マトリックスの添加量が、試料中に存在する被検物を定量的に結合するのに要する量の多くて50%を超える量である、前記〔1〕〜〔7〕いずれかに記載の方法。
〔9〕 少なくともステップ(c)、(d)および/または(e)の間、外部装置を加えることなく、連続的混合または断続的混合を行なう、前記〔1〕〜〔8〕いずれかに記載の方法。
〔10〕 混合が、反応容器をその縦軸を中心として回転させることにより達成される、前記〔9〕記載の方法。
〔11〕 ステップ(c)および/または(e)を行なう最大期間がそれぞれ20分である、前記〔9〕または〔10〕記載の方法。
〔12〕 ステップ(d)が、任意に数回繰り返される、洗浄緩衝液の添加および吸引を含む、前記〔1〕〜〔11〕いずれかに記載の方法。
〔13〕 水と混和できる有機溶媒を少なくとも50%(v/v)の含有量で有する洗浄緩衝液を用いる、前記〔12〕記載の方法。
〔14〕 ステップ(e)において、酵素などの助剤を添加する、前記〔1〕〜〔13〕いずれかに記載の方法。
〔15〕 ステップ(e)における溶出のために、低塩緩衝液を用いる、前記〔1〕〜〔14〕いずれかに記載の方法。
〔16〕 ステップ(e)の溶出のために、核酸増幅マスターミックスを添加する、前記〔1〕〜〔14〕いずれかに記載の方法。
〔17〕 少なくともステップ(c)および(d)を本質的に同じ温度で行なう、前記〔1〕〜〔16〕いずれかに記載の方法。
〔18〕 さらに、ステップ(a)および/またはステップ(e)を本質的に同じ温度で行なう、前記〔17〕記載の方法。
〔19〕 温度が、室温〜40℃の範囲にある、前記〔17〕または〔18〕記載の方法。
〔20〕 温度が、18℃〜32℃の範囲にある、前記〔17〕〜〔19〕いずれかに記載の方法。
〔21〕 ステップ(a)および/またはステップ(e)を上昇された温度で行なう、前記〔1〕〜〔20〕いずれかに記載の方法。
〔22〕 上昇された温度における後処理ステップをステップ(f)の後に行なう、前記〔1〕〜〔21〕いずれかに記載の方法。
〔23〕 上昇された温度が40℃を超える温度〜95℃の範囲にある、前記〔21〕または〔22〕記載の方法。
〔24〕 (a)反応容器中において、試料を溶解するステップ、
(b)固体吸着マトリックスを添加するステップ、
(c)被検物が吸着マトリックスに結合するような条件下で、インキュベートするステップ、
(d)吸着マトリックスから非結合試料成分を分離するステップ、
(e)被検物が吸着マトリックスから溶出されるような条件下で、インキュベートするステップ、ならびに
(f)吸着マトリックスから溶出物を分離するステップ、
を含み、ここで、少なくともステップ(c)および(d)を本質的に同じ温度で行なう、生体試料から被検物を単離する方法。
〔25〕 被検物が核酸である、前記〔1〕〜〔24〕いずれかに記載の方法。
〔26〕 方法が自動装置で行なわれる、前記〔1〕〜〔25〕いずれかに記載の方法。
〔27〕 ステップ(a)〜(e)を1つの反応容器で行なう、前記〔1〕または〔24〕記載の方法。
〔28〕 (a)プロテアーゼ、
(b)試料溶解緩衝液、
(c)洗浄緩衝液、
(d)溶出緩衝液、および
(e)磁性ガラス粒子の懸濁物、
を含有してなる、前記〔1〕〜〔27〕いずれかに記載の方法を特に行なうための試薬キット。
〔29〕 ガラス相がSiO、BおよびNaOを含むものである磁性ガラス粒子を含有してなる、DNAの単離用試薬キット。
〔30〕 ガラス相がSiO、B、Al、CaOおよびKOを含むものである磁性ガラス粒子を含有してなる、RNAの単離用試薬キット。
〔31〕 − 試料調製装置(1)、
− 試薬用保持装置(2)、
− 70℃以下、特に、40℃以下の操作温度を具備する、試料調製用反応容器のための第1保持装置(3)、
− 冷却手段および/または加熱手段を任意に含む、反応容器のための第2保持装置(4a、4b、4c)、
−およびロボットツール装置(5)
を含有してなる、生体試料から被検物を単離するための装置。
〔32〕 1つの反応容器が、試料を溶解すること、被検物を固体吸着マトリックスに吸着させること、該吸着マトリックスを洗浄すること、および該吸着マトリックスから被検物を溶出することのために用いられる、前記〔31〕記載の装置。
〔33〕 第1保持装置が、試料調製用および少なくとも被検物の固体吸着マトリックスへの吸着用並びに該吸着マトリックスの洗浄用の反応容器を保持するために用いられる、前記〔31〕または〔32〕のいずれかに記載の装置。
〔34〕 第1保持装置が、さらに試料調製用、試料溶解用および/または吸着マトリックスからの被検物の溶出用の反応容器を保持するために用いられる、前記〔33〕記載の装置。
〔35〕 反応容器を保持するための第2保持装置が、被検物を保存するためおよび/またはさらに該被検物を処理するために用いられる、前記〔31〕〜〔34〕いずれかに記載の装置。
〔36〕 試薬用容器を保持するための第2保持装置が、さらに試料を処理するために用いられる、前記〔31〕〜〔35〕いずれかに記載の装置。
〔37〕 反応容器を保持するための第2保持装置が、試料を溶解すること、吸着マトリックスから試料を溶出することおよび溶出後の後処理ステップから選ばれる、上昇された温度における少なくとも1つの処理ステップのために用いられる、前記〔31〕〜〔36〕いずれかに記載の装置。
〔38〕 第1保持装置が、磁性分離のための手段を含んでなる、前記〔31〕〜〔37〕いずれかに記載の装置。
〔39〕 第1保持装置が、反応容器をその縦軸を中心とした回転により混合するための手段を含んでなる、前記〔31〕〜〔38〕いずれかに記載の装置。
〔40〕 ロボットツールが、自動ピペッティング装置と、任意に反応容器を開閉するための手段とを含有してなる、前記〔31〕〜〔39〕いずれかに記載の装置。
〔41〕 ロボットツールが、第1保持装置と第2保持装置との間で、反応容器を輸送するための手段を含有してなる、前記〔31〕〜〔40〕いずれかに記載の装置。
〔42〕 磁性コアと、SiO、B、アルカリ金属酸化物、ならびに任意にAlおよびアルカリ土類金属酸化物を含むガラスコートとを含有してなる磁性ガラス粒子。
〔43〕 ガラスコートが、SiO、BおよびNaO、またはSiO、B、Al、KOおよびCaOを含んでなる、前記〔42〕記載のガラス粒子。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、本発明の装置の第1の態様の概略図である。
【図2】図2は、本発明の装置の第2の態様の概略図である。
【図3】図3は、本発明の装置の第3の態様の概略図である。
【図4】図4は、マニュアル試料調製および半自動化試料調製を用いたPCRによるクラミジア検出の結果を示す。
【図5】図5は、半自動化試料調製と試料調製中に様々な温度プロファイルを用いたPCRによるクラミジア検出の結果を示す。
【図6】図6は、マニュアル試料調製(標準プロトコール)と室温での半自動化試料調製を用いたPCRによるHIV検出の結果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性コアと、SiO2 、B23 、アルカリ金属酸化物を含むガラスコートとを含有してなる磁性ガラス粒子。
【請求項2】
ガラスコートがさらにAl23 およびアルカリ土類金属酸化物を含む、請求項1記載の磁性ガラス粒子。
【請求項3】
ガラスコートが、SiO2 、B23 およびNa2O、またはSiO2 、B23、Al23、K2 OおよびCaOを含んでなる、請求項1または2記載の磁性ガラス粒子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−134239(P2008−134239A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−280179(P2007−280179)
【出願日】平成19年10月29日(2007.10.29)
【分割の表示】特願2000−513863(P2000−513863)の分割
【原出願日】平成10年9月29日(1998.9.29)
【出願人】(599044478)ロシュ ダイアグノスティックス ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】