磁気シフトレジスタ・メモリ装置
【課題】磁気シフトレジスタ・メモリ装置を提供すること。
【解決手段】メモリセルの一実施形態は、複数の磁区から成る少なくとも1つの磁気カラムと、前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記複数の磁区からデータを読み取るための少なくとも1つの読み取り手段と、前記複数の磁区から読み取られたデータを格納するための一時メモリと、前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記一時メモリ内のデータを前記複数の磁区に書き込むための少なくとも1つの書き込み手段とを備える。
【解決手段】メモリセルの一実施形態は、複数の磁区から成る少なくとも1つの磁気カラムと、前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記複数の磁区からデータを読み取るための少なくとも1つの読み取り手段と、前記複数の磁区から読み取られたデータを格納するための一時メモリと、前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記一時メモリ内のデータを前記複数の磁区に書き込むための少なくとも1つの書き込み手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、契約番号H94003−05−2−0505の下で、国防総省によって認められた米国政府の助成金を用いてなされたものである。従って、米国政府は、本発明に一定の権利を有する。
【0002】
本発明は、デジタル・データ記憶装置に係り、さらに詳細に説明すれば、磁気シフトレジスタ・メモリに係る。
【背景技術】
【0003】
デジタル・データを格納するために磁区(magneticdomain)の操作を利用する磁気シフトレジスタ・メモリは、磁気ディスク記憶装置や、固体物理不揮発性メモリ(例えば、フラッシュ・メモリ)に潜在的に取って代わるものとして提案されている。1つのシフトレジスタ・カラム(すなわち、1つの磁気カラム)に沿って数十又は数百もの磁区(各磁区は1ビットのデジタル・データを表す)をストリング化することによって、磁気シフトレジスタ・メモリは、記憶密度を増加させ且つビット当たりのコストを減少させるように、半導体チップ上の3次元を効率的に使用する。
【0004】
読み取り/書き込み動作を行うためには、(当該メモリのアドレス入力によって決定される)選択された磁区を、読み取り/書込装置の近傍に移動させなければならない。一連の磁区が全体として磁気カラムの上方及び下方に移動する際のオーバーフローに起因するデータ損失を防止するためには、(「貯蔵部(reservoir)」と呼ばれる)追加のスペースを、磁気カラムのデータ・セクションの上部及び下部に配置しなければならない。
【0005】
通常の磁気シフトレジスタ・メモリは、1つの磁区を移動させるために1〜10ミリアンペアの範囲内の電流を必要とする。通常の磁性合金の抵抗率は10〜50マイクロオーム・センチメートルの範囲内にあるから、移動動作中に、相当な電圧降下が磁気カラムにわたって生じる。その結果、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に移動させることができる磁区の数が制限されることになる。
【0006】
さらに、通常の磁気シフトレジスタ・メモリは、磁気カラム当たり少なくとも3つの半導体スイッチ、すなわち、1ビットを選択的に読み取るための第1スイッチと、1ビットを選択的に書き込むための第2スイッチと、読み取り/書き込み動作のために任意の特定のビットがアクセス可能となるように、磁気カラムに沿って複数の磁区を移動させるための第3スイッチとを必要とする。書き込み及び読み取りの両方は、1〜10ミリアンペアの範囲内の電流を必要とするから、これらの3つのスイッチのうち少なくとも2つのスイッチは、磁気シフトレジスタ・メモリ内のかなりの領域を占領するであろう。従って、データを格納するために使用することができた筈のかなりの量のスペースがこれらの半導体コンポーネントによって占有され、その結果、磁気シフトレジスタ・メモリの記憶密度はその全潜在能力に到達することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、当分野では、改良された記憶密度を有する磁気シフトレジスタ・メモリ装置のための方法及び装置が要請されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、磁気シフトレジスタ・メモリ装置に係る。メモリセルの一実施形態は、複数の磁区から成る少なくとも1つの磁気カラムと、前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記複数の磁区からデータを読み取るための少なくとも1つの読み取り手段(reader)と、前記複数の磁区から読み取られたデータを格納するための一時メモリと、前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記一時メモリ内のデータを前記複数の磁区に書き込むための少なくとも1つの書き込み手段(writer)とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、読み取り/書き込み動作を行うのに必要な磁気カラム当たりの半導体スイッチの数を減少させることにより、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の記憶密度を改良することができるという効果を奏する。また、本発明は、磁気カラム内の大きな貯蔵部の必要性を取り除くことにより、磁区のより効率的な移動を可能にするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第1実施形態を示す概略図である。
【図2】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第2実施形態を示す概略図である。
【図3】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第3実施形態を示す概略図である。
【図4】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第4実施形態を示す概略図である。
【図5】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第5実施形態を示す概略図である。
【図6】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第6実施形態を示す概略図である。
【図7】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第7実施形態を示す概略図である。
【図8】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第8実施形態を示す概略図である。
【図9】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第9実施形態を示す概略図である。
【図10】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第10実施形態を示す概略図である。
【図11】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第11実施形態を示す概略図である。
【図12】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第12実施形態を示す概略図である。
【図13】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第13実施形態を示す概略図である。
【図14】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第14実施形態を示す概略図である。
【図15】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第15実施形態を示す概略図である。
【図16】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第16実施形態を示す概略図である。
【図17】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第17実施形態を示す概略図である。
【図18】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第18実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置100の第1実施形態を示す概略図である。図示のように、装置100は、(複数の磁区から成る)磁気カラム102、一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)104、読み取り手段106、書き込み手段108及び半導体装置110を備える。
【0012】
読み取り手段106及び書き込み手段108は、両者ともに磁気カラム102の第1端部に配置され、これに対し、半導体装置110は、磁気カラム102の対向する第2端部に配置される。
【0013】
動作中、半導体装置110は、矢印112が示すように、アクセスのために選択された磁区を磁気カラム102の上方に(すなわち、読み取り手段106及び書き込み手段108に近づくように)移動させる。次に、選択された磁区が磁気カラム102の「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、読み取り手段106は、選択された磁区の状態を読み取る。次に、選択された磁区の状態は、磁気カラム102に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する、一時メモリ104内に格納される。
【0014】
選択された磁区がアクセスされた後、磁区の移動は、矢印114が示すように、半導体装置110によって逆転される(すなわち、読み取り手段106及び書き込み手段108から遠ざかるように移動される)。一時メモリ104内のデータを書き込み手段108によって磁気カラム102上に書き戻すことにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム102の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0015】
図2は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置200の第2実施形態を示す概略図である。図示のように、装置200は、(複数の磁区から成る)磁気カラム202、一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)204、読み取り手段206、書き込み手段208及び半導体装置210を備える。
【0016】
読み取り手段206及び書き込み手段208は、両者ともに磁気カラム202の第1端部に配置される。図1に示す装置100とは対照的に、半導体装置210も、磁気カラム202の第1端部(すなわち、読み取り手段206及び書き込み手段208と同じ端部)に配置される。
【0017】
動作中、半導体装置210は、矢印212が示すように、アクセスのために選択された磁区を磁気カラム202の下方に(すなわち、読み取り手段206及び書き込み手段208に近づくように)移動させる。次に、選択された磁区が磁気カラム202の「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、読み取り手段206は、選択された磁区の状態を読み取る。次に、選択された磁区の状態は、磁気カラム202に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する、一時メモリ204内に格納される。
【0018】
選択された磁区がアクセスされた後、磁区の移動は、矢印214が示すように、半導体装置210によって逆転される(すなわち、読み取り手段206及び書き込み手段208から遠ざかるように移動される)。一時メモリ204内のデータを書き込み手段208によって磁気カラム202上に書き戻すことにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム202の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0019】
図1及び図2に示す装置100及び200の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。
【0020】
図3は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置300の第3実施形態を示す概略図である。図示のように、装置300は、(複数の磁区から成る)磁気カラム302、読み取り手段306、書き込み手段308及び半導体装置310を備える。
【0021】
書き込み手段308及び半導体装置310は、両者ともに磁気カラム302の第1端部に配置され、これに対し、読み取り手段306は、磁気カラム302の対向する第2端部に配置される。
【0022】
動作中、半導体装置310は、矢印312が示すように、アクセスのために選択された磁区を磁気カラム302の上方に(すなわち、読み取り手段306に近づくように)移動させる。次に、選択された磁区が磁気カラム302の「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、読み取り手段306は、選択された磁区の状態を読み取る。
【0023】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、書き込み手段308によって磁気カラム302の対向する端部で書き戻される。その結果、選択された磁区にアクセスするために複数の磁区が移動されるにつれて、データは、(矢印314が示すように)実質的に循環的な態様で移動する。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム302の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0024】
図4は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置400の第4実施形態を示す概略図である。図示のように、装置400は、(複数の磁区から成る)磁気カラム402、読み取り手段406、書き込み手段408及び半導体装置410を備える。
【0025】
読み取り手段406及び半導体装置410は、両者ともに磁気カラム402の第1端部に配置され、これに対し、書き込み手段408は、磁気カラム402の対向する第2端部に配置される。
【0026】
動作中、半導体装置410は、矢印412が示すように、アクセスのために選択された磁区を磁気カラム402の下方に(すなわち、読み取り手段406に近づくように)移動させる。次に、選択された磁区が磁気カラム402の「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、読み取り手段406は、選択された磁区の状態を読み取る。
【0027】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、書き込み手段408によって磁気カラム402の対向する端部で書き戻される。その結果、選択された磁区にアクセスするために複数の磁区が移動されるにつれて、データは、(矢印414が示すように)実質的に循環的な態様で移動する。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム402の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0028】
図1及び図2に示す装置100及び200と同様に、図3及び4に示す装置300及び400の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、装置300及び400は、データをキャッシュするための一時メモリを必要としないという追加の利点を与える。
【0029】
図5は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置500の第5実施形態を示す概略図である。図示のように、装置500は、(複数の磁区から成る)磁気カラム502、第1読み取り手段506a、第2読み取り手段506b、第1書き込み手段508a、第2書き込み手段508b及び半導体装置510を備える。
【0030】
第1読み取り手段506a、第1書き込み手段508a及び半導体装置510は、それぞれ磁気カラム502の第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段506b及び第2書き込み手段508bは、磁気カラム502の対向する第2端部に配置される。
【0031】
動作中、半導体装置510は、矢印512が示すように、アクセスのために選択された磁区を磁気カラム502の上方又は下方に(すなわち、第1読み取り手段506a又は第2読み取り手段506bの何れかに近づくように)移動させる。次に、選択された磁区が磁気カラム502の「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段506a又は第2読み取り手段506bは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0032】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、第2書き込み手段508b又は第1書き込み手段508a(すなわち、選択された磁区を読み取る読み取り手段に対向する、磁気カラム502の端部に配置される何れかの書き込み手段)によって磁気カラム502の対向する端部で書き戻される。その結果、選択された磁区にアクセスするために複数の磁区が移動されるにつれて、データは、(矢印514が示すように)実質的に循環的な態様で移動する。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム502の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。従って、これらの磁区は、何れかの方向に移動させることができる。この方向とは、一度に活動化される1つの読み取り手段/書き込み手段ペア(すなわち、第1読み取り手段506a及び第1書き込み手段508aのペア、又は第2読み取り手段506b及び第2書き込み手段508bのペア)を有する、選択された磁区に到達するのに最小数の移動動作を必要とするようなものである。
【0033】
図1〜図4に示す装置100〜400と同様に、図5に示す装置500の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、装置500は、データをキャッシュするための一時メモリを必要としないという追加の利点を与える。さらに、装置500は、複数の磁区の移動を最小化することにより、各アクセス動作に必要な電力及び時間を減少させることができる。
【0034】
図6は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置600の第6実施形態を示す概略図である。図示のように、装置600は、複数の磁気カラム602a〜602c(以下、「磁気カラム602」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段606a、第2読み取り手段606b、第1書き込み手段608a及び第2書き込み手段608bを備える。
【0035】
複数の磁気カラム602は、隣接する磁気カラム602が装置600のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。
【0036】
第1読み取り手段606aは、第1磁気カラム602aの第1端部に配置され、これに対し、第1書き込み手段608aは、第1磁気カラム602aの対向する第2端部に配置される。第2書き込み手段608bは、第2磁気カラム602bの第1端部(すなわち、第1読み取り手段606aに横方向に隣接する端部)に配置され、これに対し、第2読み取り手段606bは、第2磁気カラム602bの対向する第2端部(すなわち、第1書き込み手段608aに横方向に隣接する端部)に配置される。このように、データは、磁気カラム602の上方及び下方に交互に移動する(すなわち、1つの磁気カラムの上方に移動し、次の磁気カラムの下方に移動する)ことができ、その間に、読み取り手段及び書き込み手段に交互に遭遇する(すなわち、1つの読み取り手段の後に1つの書き込み手段に遭遇する。その逆も同様)。
【0037】
動作中、選択された磁区は、矢印612aが示すように、アクセスのために第1磁気カラム602aの上方に(すなわち、第1読み取り手段606aに近づくように)移動される。次に、選択された磁区が第1磁気カラム602aの「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段606aは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0038】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、(矢印614が示すように)第2書き込み手段608bによって第2磁気カラム602bの第1磁区に書き込まれ、そして矢印612bが示すように、アクセスのために第2磁気カラム602bの下方に(すなわち、第2読み取り手段606bに近づくように)移動される。当該チェーンの最後の磁気カラムに関連する読み取り手段(すなわち、図6の第2読み取り手段606b)によって読み取られたデータは、第1磁気カラム602aの第1磁区に書き戻される。その結果、データは、磁気カラム602のチェーンを通して実質的に循環的な態様で流れる。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム602の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0039】
説明の便宜上、装置600は、3つの磁気カラム602及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図6の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0040】
図7は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置700の第7実施形態を示す概略図である。図示のように、装置700は、複数の磁気カラム702a〜702c(以下、「磁気カラム702」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段706a、第2読み取り手段706b、第1書き込み手段708a及び第2書き込み手段708bを備える。
【0041】
複数の磁気カラム702は、隣接する磁気カラム702が装置700のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア(via) 716a及び716b(以下、「ビア716」と総称)は、複数の磁気カラム702を接続する。
【0042】
第1読み取り手段706aは、第1磁気カラム702aの第1端部に配置され、これに対し、第1書き込み手段708aは、第1磁気カラム702aの対向する第2端部に配置される。第2読み取り手段706bは、第2磁気カラム702bの第1端部(すなわち、第1読み取り手段706aに横方向に隣接する端部)に配置され、これに対し、第2書き込み手段708bは、第2磁気カラム702bの対向する第2端部(すなわち、第1書き込み手段708aに横方向に隣接する端部)に配置される。このように、データは、各磁気カラム702において同じ方向(例えば、上方)に移動することができ、その間に、読み取り手段及び書き込み手段に交互に遭遇する(すなわち、1つの読み取り手段の後に1つの書き込み手段に遭遇する。その逆も同様)。
【0043】
動作中、選択された磁区は、矢印712aが示すように、アクセスのために第1磁気カラム702aの上方に(すなわち、第1読み取り手段706aに近づくように)移動される。次に、選択された磁区が第1磁気カラム702aの「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段706aは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0044】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、(矢印714が示すように)第1ビア716aの下方に移動され、第2書き込み手段708bによって第2磁気カラム702bの第1磁区に書き込まれる。次に、データは、矢印712bが示すように、アクセスのために第2磁気カラム702bの上方に(すなわち、第2読み取り手段706bに近づくように)移動される。当該チェーンの最後の磁気カラムに関連する読み取り手段(すなわち、第2読み取り手段706b)によって読み取られたデータは、第1磁気カラム702aの第1磁区に書き戻される。その結果、データは、磁気カラム702のチェーンを通して実質的に循環的な態様で流れる。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム702の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0045】
説明の便宜上、装置700は、3つの磁気カラム702及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図7の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0046】
図8は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置800の第8実施形態を示す概略図である。図示のように、装置800は、複数の磁気カラム802a〜802c(以下、「磁気カラム802」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段806a、第2読み取り手段806b、第1書き込み手段808a及び第2書き込み手段808bを備える。
【0047】
複数の磁気カラム802は、隣接する磁気カラム802が装置800のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア816a及び816b(以下、「ビア816」と総称)は、複数の磁気カラム802を接続する。
【0048】
第1読み取り手段806aは、第1磁気カラム802aの第1端部に配置され、これに対し、第1書き込み手段808aは、第1磁気カラム802aの対向する第2端部に配置される。第2読み取り手段806bは、第2磁気カラム802bの第1端部(すなわち、第1読み取り手段806aに横方向に隣接する端部)に配置され、これに対し、第2書き込み手段808bは、第2磁気カラム802bの対向する第2端部(すなわち、第1書き込み手段808aに横方向に隣接する端部)に配置される。このように、データは、各磁気カラム802において同じ方向(例えば、下方)に移動することができ、その間に、読み取り手段及び書き込み手段に交互に遭遇する(すなわち、1つの読み取り手段の後に1つの書き込み手段に遭遇する。その逆も同様)。
【0049】
動作中、選択された磁区は、矢印812aが示すように、アクセスのために第1磁気カラム802aの下方に(すなわち、第1読み取り手段806aに近づくように)移動される。次に、選択された磁区が第1磁気カラム802aの「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段806aは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0050】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、(矢印814が示すように)第1ビア816aの上方に移動され、第2書き込み手段808bによって第2磁気カラム802bの第1磁区に書き込まれる。次に、データは、矢印812bが示すように、アクセスのために第2磁気カラム802bの下方に(すなわち、第2読み取り手段806bに近づくように)移動される。当該チェーンの最後の磁気カラムに関連する読み取り手段(すなわち、第2読み取り手段806b)によって読み取られたデータは、第1磁気カラム802aの第1磁区に書き戻される。その結果、データは、磁気カラム802のチェーンを通して実質的に循環的な態様で流れる。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム802の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0051】
説明の便宜上、装置800は、3つの磁気カラム802及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図8に示す実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0052】
図1〜図5に示す装置100〜500と同様に、図6〜図8に示す装置600〜800の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、複数の磁気カラムはチェーンとして構成されているから、当該チェーンに沿った磁区の連続的な移動が可能となり、その結果、磁区の移動を制御するための図1〜図5に示す半導体装置の必要性を取り除くことができる。さらに、装置300〜800は、データをキャッシュするための一時メモリを必要としないという追加の利点を与える。さらに、装置600〜800は、多数の磁気カラム間で移動動作(すなわち、印加される電流)を共有することを可能にする。さらに、図6の実施形態と比較すると、装置700及び800は、全ての読み取り手段706及び806を磁気カラム702、802の1つの端部に配置し且つ全ての書き込み手段708、808を磁気カラム702、802の対向する端部に配置しており、そのため、磁気シフトレジスタ・メモリを製造する複雑さ(及びコスト)を減少させることができる。
【0053】
図9は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置900の第9実施形態を示す概略図である。図示のように、装置900は、複数の磁気カラム902a〜902c(以下、「磁気カラム902」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段906a、第2読み取り手段906b、第3読み取り手段906、第4読み取り手段906d、第1書き込み手段908a、第2書き込み手段908b、第3書き込み手段908c及び第4書き込み手段908dを備える。
【0054】
複数の磁気カラム902は、隣接する磁気カラム902が装置900のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。
【0055】
第1読み取り手段906a及び第1書き込み手段908aは、第1磁気カラム902aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段906b及び第2書き込み手段908bは、第1磁気カラム902aの対向する第2端部に配置される。同様に、第3読み取り手段906c及び第3書き込み手段908cは、第2磁気カラム902bの第1端部に配置され、これに対し、第4読み取り手段906d及び第4書き込み手段908dは、第2磁気カラム902bの対向する第2端部に配置される。従って、各磁気カラム902は、各端部に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。このように、データは、磁気カラム902の上方及び下方に交互に移動する(すなわち、1つの磁気カラムの上方に移動し、次の磁気カラムの下方に移動する)ことができ、その間に、読み取り手段及び書き込み手段に交互に遭遇する(すなわち、1つの読み取り手段の後に1つの書き込み手段に遭遇する。その逆も同様)だけでなく、各磁気カラム902において複数の磁区を何れかの方向(すなわち、上方又は下方)に移動させることができる。
【0056】
動作中、選択された磁区は、矢印912aが示すように、アクセスのために第1磁気カラム902aの上方又は下方に(すなわち、第1読み取り手段906a又は第2読み取り手段906bに近づくように)移動される。具体的には、選択された磁区は、何れかの方向に移動される。その方向とは、活動化された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する、アクセス可能な1つの位置に選択された磁区を移動させるのに最小数の移動を必要とするようなものである。次に、選択された磁区が第1磁気カラム902aの「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段906a又は第2読み取り手段906bは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0057】
選択された磁区がアクセスされた後、移動方向が逆転され、次の読み取り手段/書き込み手段ペアの書き込み手段によって、データが隣接する磁気カラム902の第1磁区に書き込まれる。例えば、もし選択された磁区がアクセスのために第2読み取り手段906bに近づくように移動されたのであれば、選択された磁区からのデータは、(矢印914が示すように)第3書き込み手段によって第2磁気カラム902bの第1磁区に908c書き込まれるであろう。次に、データは、矢印912bが示すように、アクセスのために第2磁気カラム902bの下方に(すなわち、第4読み取り手段906dに近づくように)移動される。
【0058】
説明の便宜上、装置900は、3つの磁気カラム906及び4つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図9の実施形態によって構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0059】
図10は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1000の第10実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1000は、複数の磁気カラム1002a〜1002c(以下、「磁気カラム1002」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1006a、第2読み取り手段1006b、第3読み取り手段1006、第4読み取り手段1006d、第1書き込み手段1008a、第2書き込み手段1008b、第3書き込み手段1008c及び第4書き込み手段1008dを備える。
【0060】
複数の磁気カラム1002は、隣接する磁気カラム1002が装置1000のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア1016a及び1016b(以下、「ビア1016」と総称)は、複数の磁気カラム1002を接続する。
【0061】
第1読み取り手段1006a及び第1書き込み手段1008aは、第1磁気カラム1002aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1006b及び第2書き込み手段1008bは、第1磁気カラム1002aの対向する第2端部に配置される。同様に、第3読み取り手段1006c及び第3書き込み手段1008cは、第2磁気カラム1002bの第1端部に配置され、これに対し、第4読み取り手段1006d及び第4書き込み手段1008dは、第2磁気カラム1002bの対向する第2端部に配置される。従って、各磁気カラム1002は、各端部に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。このように、データは、磁気カラム1002の上方及び下方に交互に移動する(すなわち、1つの磁気カラムの上方に移動し、次の磁気カラムの下方に移動する)ことができ、その間に、読み取り手段及び書き込み手段に交互に遭遇する(すなわち、1つの読み取り手段の後に1つの書き込み手段に遭遇する。その逆も同様)だけでなく、各磁気カラム1002において複数の磁区を何れかの方向(すなわち、上方又は下方)に移動させることができる。
【0062】
動作中、選択された磁区は、矢印1012aが示すように、アクセスのために第1磁気カラム1002aの上方又は下方に(すなわち、第1読み取り手段1006a又は第2読み取り手段1006bに近づくように)移動される。具体的には、選択された磁区は、何れかの方向に移動される。その方向とは、活動化された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する、アクセス可能な1つの位置に選択された磁区を移動させるのに最小数の移動を必要とするようなものである。次に、選択された磁区が第1磁気カラム1002aの「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段1006a又は第2読み取り手段1006bは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0063】
選択された磁区がアクセスされた後、移動方向が逆転され、データが第1ビア1016aの上方又は下方に進行し、そして次の読み取り手段/書き込み手段ペアの書き込み手段によって隣接する磁気カラム1002の第1磁区に書き込まれる。例えば、もし選択された磁区がアクセスのために第2読み取り手段1006bに近づくように移動されたのであれば、選択された磁区からのデータは、(矢印1014が示すように)第1ビア1016aの下方に移動し、第3書き込み手段1008cによって第2磁気カラム1002bの第1磁区に書き込まれるであろう。次に、データは、矢印1012bが示すように、アクセスのために第2磁気カラム1002bの上方又は下方に(すなわち、第3読み取り手段1006c又は第4読み取り手段1006dに近づくように)移動される。
【0064】
説明の便宜上、装置1000は、3つの磁気カラム1002及び4つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図10の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0065】
図1〜図8に示す装置100〜800と同様に、図9及び図10に示す装置900及び1000の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、複数の磁気カラムはチェーンとして構成されているから、当該チェーンに沿った磁区の連続的な移動が可能となり、その結果、磁区の移動を制御するための図1〜図5に示す半導体装置の必要性を取り除くことができる。さらに、装置900及び1000は、データをキャッシュするための一時メモリを必要としないという追加の利点を与える。さらに、装置900及び1000は、複数の磁区の移動を最小化することにより、各アクセス動作に必要な電力及び時間を減少させることができる。
【0066】
図11は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1100の第11実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1100は、複数の磁気カラム1102a〜1102c(以下、「磁気カラム1102」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1106a、第2読み取り手段1106b、第1書き込み手段1108a、第2書き込み手段1108b及び一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)1104を備える。
【0067】
複数の磁気カラム1102は、隣接する磁気カラム1102が装置1100のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。
【0068】
第1読み取り手段1106a及び第1書き込み手段1108aは、第1磁気カラム1102aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1106b及び第2書き込み手段1108bは、第2磁気カラム1102bの対向する第2端部に配置される。従って、各磁気カラム1102は、その第1端部又は第2端部の何れかに配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。
【0069】
任意の磁気カラム1102における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1102のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1102からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0070】
磁区の移動中に、選択された磁区に先行する磁区が磁気カラム上の使用可能な位置を超えて移動される前に、これらの磁区からのデータは、第1読み取り手段1106aによって読み取られ、一時メモリ1104内に格納される。この動作は、磁気カラム1102のチェーンにおける全ての磁気カラム1102について行われる。一時メモリ1104は、チェーンを構成する複数の磁気カラム1102の合計に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する。
【0071】
選択された磁区がアクセスされた後、移動方向が(第1読み取り手段1106aから遠ざかるように)逆転され、データが磁気カラム1102aの下方に進行し、そこで一時メモリ1104内のデータを第1書き込み手段1108aによって第1磁気カラム1102a上に書き戻すことにより、アクセスされた磁区内のビット情報で第1磁気カラム1102aの元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。それと同時に、他の磁気カラム1102のためのデータも、同じ態様で復元されるであろう。
【0072】
説明の便宜上、装置1100は、3つの磁気カラム1102及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図11の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0073】
図12は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1200の第12実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1200は、複数の磁気カラム1202a〜1202c(以下、「磁気カラム1202」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1206a、第2読み取り手段1206b、第1書き込み手段1208a、第2書き込み手段1208b及び一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)1204を備える。
【0074】
複数の磁気カラム1202は、隣接する磁気カラム1202が装置1200のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア1216a及び1216b(以下、「ビア1216」と総称)は、複数の磁気カラム1202を接続する。
【0075】
第1読み取り手段1206a及び第1書き込み手段1208aは、第1磁気カラム1202aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1206b及び第2書き込み手段1208bは、第2磁気カラム1202bの横方向に隣接する第1端部に配置される。従って、各磁気カラム1202は、その第1端部に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。
【0076】
任意の磁気カラム1202における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1202のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1202からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0077】
磁区の移動中に、選択された磁区に先行する磁区が磁気カラム上の使用可能な位置を超えて移動される前に、これらの磁区からのデータは、第1読み取り手段1206aによって読み取られ、一時メモリ1204内に格納される。この動作は、磁気カラム1202のチェーンにおける全ての磁気カラム1202について行われる。一時メモリ1204は、チェーンを構成する複数の磁気カラム1202の合計に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する。
【0078】
選択された磁区がアクセスされた後、移動方向が(第1読み取り手段1206aから遠ざかるように)逆転され、データが第1磁気カラム1202aの下方に進行し、そこで一時メモリ1204内のデータを第1書き込み手段1208aによって第1磁気カラム1202a上に書き戻すことにより、アクセスされた磁区内のビット情報で第1磁気カラム1202aの元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。それと同時に、他の磁気カラム1202のためのデータも、同じ態様で復元されるであろう。
【0079】
説明の便宜上、装置1200は、3つの磁気カラム1202及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図12の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0080】
図13は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1300の第13実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1300は、複数の磁気カラム1302a〜1302c(以下、「磁気カラム1302」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1306a、第2読み取り手段1306b、第1書き込み手段1308a、第2書き込み手段1308b及び一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)1304を備える。
【0081】
複数の磁気カラム1302は、隣接する磁気カラム1302が装置1300のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア1316a及び1316b(以下、「ビア1316」と総称)は、複数の磁気カラム1302を接続する。
【0082】
第1読み取り手段1306a及び第1書き込み手段1308aは、第1磁気カラム1302aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1306b及び第2書き込み手段1308bは、第2磁気カラム1302bの横方向に隣接する第1端部に配置される。従って、各磁気カラム1302は、その第1端部又は第2端部の何れかに配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。
【0083】
任意の磁気カラム1302における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1302のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1302からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0084】
磁区の移動中に、選択された磁区に先行する磁区が磁気カラム上の使用可能な位置を超えて移動される前に、これらの磁区からのデータは、第1読み取り手段1306aによって読み取られ、一時メモリ1304内に格納される。この動作は、磁気カラム1302のチェーンにおける全ての磁気カラム1302について行われる。一時メモリ1304は、チェーンを構成する複数の磁気カラム1302の合計に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する。
【0085】
選択された磁区がアクセスされた後、移動方向が(第1読み取り手段1306aから遠ざかるように)逆転され、データが第1磁気カラム1302aの上方に進行し、そこで一時メモリ1304内のデータを第2書き込み手段1308bによって第2磁気カラム1302bの第1磁区に書き戻すことにより、アクセスされた磁区内のビット情報で第1磁気カラム1302aの元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。それと同時に、他の磁気カラム1302のためのデータも、同じ態様で復元されるであろう。
【0086】
説明の便宜上、装置1300は、3つの磁気カラム1302及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図13の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0087】
図1〜図10に示す装置100〜1000と同様に、図11〜図13に示す装置1100〜1300の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、複数の磁気カラムはチェーンとして構成されているから、当該チェーンに沿った磁区の連続的な移動が可能となり、その結果、磁区の移動を制御するための図1〜図5に示す半導体装置の必要性を取り除くことができる。
【0088】
図14は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1400の第14実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1400は、複数の磁気カラム1402a〜1402c(以下、「磁気カラム1402」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1406a、第2読み取り手段1406b、第1書き込み手段1408a及び第2書き込み手段1408bを備える。
【0089】
複数の磁気カラム1402は、隣接する磁気カラム1402が装置1400のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、各磁気カラム1402は、非ダミー(nondummy)磁区の書き込みを防止するための少なくとも1つの「ダミー」磁区1418a〜1418c(以下、「ダミー磁区1418」と総称)を有する。
【0090】
第1読み取り手段1406a及び第1書き込み手段1408aは、第1磁気カラム1402aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1406b及び第2書き込み手段1408bは、第2磁気カラム1402bの対向する第2端部に配置される。従って、各磁気カラム1402は、その第1端部又は第2端部の何れかに配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。一実施形態では、各磁気カラム1402の各ダミー磁区1418は、(例えば、当該ダミー磁区が書き込み手段1408に隣接するように)磁気カラム1402の読み取り手段/書き込み手段ペアと同じ端部に配置される。
【0091】
任意の磁気カラム1402における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1402のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1402からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0092】
磁区の移動中に、選択された磁区に先行する磁区からのデータは、第1読み取り手段1406aによって読み取られ、一時メモリ1404内に格納される。この動作は、磁気カラム1402のチェーンにおける全ての磁気カラム1402について行われる。一時メモリ1404は、チェーンを構成する複数の磁気カラム1402の合計に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する。
【0093】
図示の磁気カラム1402に加えて、複数の同一構成のチェーンがビット線方向(すなわち、図14の外部)に繰り返される。磁気カラム1402の選択されたチェーンが書き込みのためにアクセスされる場合、磁気カラム1402の他の全てのチェーン内にある磁区は、書き込み手段1408がダミー磁区1418に隣接するように、それぞれの位置に留まる。その結果、書き込み手段1408を磁気カラムの複数のチェーンによって共有することが可能となり、ひいては磁気シフトレジスタ・メモリ装置1400のコストを減少させることができる。
【0094】
図15は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1500の第15実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1500は、複数の磁気カラム1502a〜1502c(以下、「磁気カラム1502」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1506a、第2読み取り手段1506b、第1書き込み手段1508a及び第2書き込み手段1508bを備える。
【0095】
複数の磁気カラム1502は、隣接する磁気カラム1502が装置1500のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア1516a及び1516b(以下、「ビア1516」と総称)は、複数の磁気カラム1502を接続する。また、各磁気カラム1502は、少なくとも1つの「ダミー」磁区1518a〜1518c(以下、「ダミー磁区1518」と総称)を有する。
【0096】
第1読み取り手段1506a及び第1書き込み手段1508aは、第1磁気カラム1502aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1506b及び第2書き込み手段1508bは、第2磁気カラム1502bの隣接する第1端部に配置される。従って、各磁気カラム1502は、その第1端部に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。一実施形態では、各磁気カラム1502の各ダミー磁区1518は、(例えば、当該ダミー磁区が書き込み手段1508に隣接するように)磁気カラム1502の第1端部に配置される。
【0097】
任意の磁気カラム1502における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1502のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1502からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0098】
磁区の移動中に、選択された磁区に先行する磁区からのデータは、第1読み取り手段1506aによって読み取られ、一時メモリ1504内に格納される。この動作は、磁気カラム1502のチェーンにおける全ての磁気カラム1502について行われる。一時メモリ1504は、チェーンを構成する複数の磁気カラム1502の合計に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する。
【0099】
図示の磁気カラム1502に加えて、複数の同一構成のチェーンがビット線方向(すなわち、図15の外部)に繰り返される。磁気カラム1502の選択されたチェーンが書き込みのためにアクセスされる場合、磁気カラム1502の他の全てのチェーン内にある磁区は、書き込み手段1508がダミー磁区1518に隣接するように、それぞれの位置に留まる。その結果、書き込み手段1508を磁気カラムの複数のチェーンによって共有することが可能となり、ひいては磁気シフトレジスタ・メモリ装置1500のコストを減少させることができる。
【0100】
図1〜図13に示す装置100〜1300と同様に、図14及び図15に示す装置1400及び1500の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、複数の磁気カラムはチェーンとして構成されているから、当該チェーンに沿った磁区の連続的な移動が可能となり、その結果、磁区の移動を制御するための図1〜図5に示す半導体装置の必要性を取り除くことができる。さらに、他の磁気カラム(すなわち、選択された磁区が存在する磁気カラムとは別の磁気カラム)が書き込み動作中に「ダミー」位置に留まるという理由で、書き込みを制御する半導体装置を複数の磁気カラムによって共有することができ、その結果、装置1400又は1500のサイズ及び製造コストを減少させることができる。読み取り手段としては小型の半導体装置だけが必要であり、書き込み及び磁区移動のための制御手段が共有される。
【0101】
説明の便宜上、装置1400及び1500は、3つの磁気カラム及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図14及び図15の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0102】
図16は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1600の第16実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1600は複数の磁気カラム1602a〜1602c(以下、「磁気カラム1602」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1606a、第2読み取り手段1606b、第1書き込み手段1608a及び第2書き込み手段1608bを備える。
【0103】
複数の磁気カラム1602は、隣接する磁気カラム1602が装置1600のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。各磁気カラム1602は、少なくとも1つの「ダミー」磁区1618a〜1618c(以下、「ダミー磁区1618」と総称)及び少なくとも1つの貯蔵部1620a〜1620c(以下、「貯蔵部1620」と総称)を有する。
【0104】
第1読み取り手段1606a及び第1書き込み手段1608aは、第1磁気カラム1602aの中心近傍に配置され、これに対し、第2読み取り手段1606b及び第2書き込み手段1608bは、第2磁気カラム1602bの中心近傍に配置される。従って、各磁気カラム1602は、中心位置に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。一実施形態では、各磁気カラム1602の各ダミー磁区1618は、(例えば、ダミー磁区1618が書き込み手段1608に隣接するように)磁気カラム1602の中心近傍に配置される。
【0105】
所与の磁気カラム1602のための貯蔵部1620は、ダミー磁区1618及び読み取り手段/書き込み手段ペアの上部又は下部に配置される。磁気カラムのチェーンを通して移動している間、貯蔵部1620は、一般にデータを保持する一連の磁区(例えば、非ダミー磁区)と、ダミー磁区1618との間に配置される。
【0106】
任意の磁気カラム1602における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1602のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1602からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0107】
図示の磁気カラム1602に加えて、複数の同一構成のチェーンがビット線方向(すなわち、図16の外部)に繰り返される。磁気カラム1602の選択されたチェーンが書き込みのためにアクセスされる場合、磁気カラム1602の他の全てのチェーン内にある磁区は、書き込み手段1608がダミー磁区1618に隣接するように、それぞれの位置に留まる。その結果、書き込み手段1608を磁気カラムの複数のチェーンによって共有することが可能となり、ひいては磁気シフトレジスタ・メモリ装置1600のコストを減少させることができる。
【0108】
図17は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1700の第17実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1700は、複数の磁気カラム1702a〜1702c(以下、「磁気カラム1702」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1706a、第2読み取り手段1706b、第1書き込み手段1708a及び第2書き込み手段1708bを備える。
【0109】
複数の磁気カラム1702は、隣接する磁気カラム1702が装置1700のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア1716a及び1716b(以下、「ビア1716」と総称)は、複数の磁気カラム1702を接続する。また、各磁気カラム1702は、少なくとも1つの「ダミー」磁区1718a〜1718c(以下、「ダミー磁区1718」と総称)を有する。
【0110】
第1読み取り手段1706a及び第1書き込み手段1708aは、第1磁気カラム1702aの中心近傍に配置され、これに対し、第2読み取り手段1706b及び第2書き込み手段1708bは、第2磁気カラム1702bの中心近傍に配置される。従って、各磁気カラム1702は、中心位置に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。一実施形態では、各磁気カラム1702の各ダミー磁区1718は、(例えば、ダミー磁区1718が書き込み手段1708に隣接するように)磁気カラム1702の中心近傍に配置される。
【0111】
所与の磁気カラム1702のための貯蔵部1720は、ダミー磁区1718及び読み取り手段/書き込み手段ペアの下部に配置される。磁気カラムのチェーンを通して移動している間、貯蔵部1720は、一般に、ビア1716と、ダミー磁区1718との間に配置される。
【0112】
任意の磁気カラム1702における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1702のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1702からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0113】
図示の磁気カラム1702に加えて、複数の同一構成のチェーンがビット線方向(すなわち、図17の外部)に繰り返される。磁気カラム1702の選択されたチェーンが書き込みのためにアクセスされる場合、磁気カラム1702の他の全てのチェーン内にある磁区は、書き込み手段1708がダミー磁区1718に隣接するように、それぞれの位置に留まる。その結果、書き込み手段1708を磁気カラムの複数のチェーンによって共有することが可能となり、ひいては磁気シフトレジスタ・メモリ装置のコストを減少させることができる。
【0114】
図14及び図15に示す装置1400及び1500と同様に、図16及び図17に示す装置1600及び1700の構成は、磁気シフトレジスタ・メモリ装置のサイズ及び製造コストを減少させることができる。というのは、他の磁気カラム(すなわち、選択された磁区が存在する磁気カラムとは別の磁気カラム)が書き込み動作中に「ダミー」位置に留まるために、書き込みを制御する半導体装置を複数の磁気カラムによって共有することができるからである。読み取り手段としては小型の半導体装置だけが必要であり、書き込み及び磁区移動のための制御手段が共有される。さらに、複数の磁気カラムはチェーンとして構成されているから、当該チェーンに沿った磁区の連続的な移動が可能となり、その結果、磁区の移動を制御するための図1〜図5に示す半導体装置の必要性を取り除くことができる。
【0115】
説明の便宜上、装置1600及び1700は、3つの磁気カラム及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図16及び17の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。さらに、図1〜13に示す磁気シフトレジスタ・メモリ装置のうち任意の装置は、ダミー磁区、貯蔵部及び/又は関連する機能性を含むように編成することができる。
【0116】
図18は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第18実施形態を示す概略図である。図示のように、装置は、複数の磁気カラム1802a〜1802c(以下、「磁気カラム1802」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1806a、第2読み取り手段1806b、第1書き込み手段1808a、第2書き込み手段1808b、第1半導体装置1810a、第2半導体装置1810b及び第3半導体装置1810cを備える。また、各磁気カラム1802は、少なくとも1つの「ダミー」磁区1818a〜1818c(以下、「ダミー磁区1818」と総称)及び少なくとも1つの貯蔵部1820a〜1820c(以下、「貯蔵部1820」と総称)を有する。
【0117】
第1読み取り手段1806a及び第1書き込み手段1808aは、第1磁気カラム1802aの中心近傍に配置され、これに対し、第2読み取り手段1806b及び第2書き込み手段1808bは、第2磁気カラム1802bの中心近傍に配置される。従って、各磁気カラム1802は、中心位置に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。一実施形態では、各磁気カラム1802の各ダミー磁区1818は、(例えば、当該ダミー磁区1818が書き込み手段1808に隣接するように)磁気カラム1802の中心近傍に配置される。
【0118】
所与の磁気カラム1802のための貯蔵部1820は、ダミー磁区1818及び読み取り手段/書き込み手段ペアの下部に配置される。一般に、貯蔵部1820は、ダミー磁区1818と、所与の磁気カラム1802の磁区の移動を制御する半導体装置1810との間に配置される。
【0119】
図示の磁気カラム1802に加えて、複数の同一構成のチェーンがビット線方向(すなわち、図18の外部)に繰り返される。磁気カラム1802の選択されたチェーンが書き込みのためにアクセスされる場合、磁気カラム1802の他の全てのチェーン内にある磁区は、書き込み手段1808がダミー磁区1818に隣接するように、それぞれの位置に留まる。その結果、書き込み手段1808を磁気カラムの複数のチェーンによって共有することが可能となり、ひいては磁気シフトレジスタ・メモリ装置のコストを減少させることができる。
【0120】
図14〜図17に示す装置1400〜1700と同様に、図18に示す装置の構成は、磁気シフトレジスタ・メモリ装置のサイズ及び製造コストを減少させることができる。というのは、他の磁気カラム(すなわち、選択された磁区が存在する磁気カラムとは別の磁気カラム)が書き込み動作中に「ダミー」位置に留まるために、書き込みを制御する半導体装置を複数の磁気カラムによって共有することができるからである。読み取り手段としては小型の半導体装置だけが必要であり、書き込み及び磁区移動のための制御手段が共有される。
【0121】
前述の説明は、本発明の諸実施形態に向けられているが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく、本発明の他の実施形態及びさらなる実施形態を考案することができる。本明細書に開示した種々の実施形態又はその諸部分を組み合わせてさらなる実施形態を構築することができる。さらに、添付の図面に示した諸実施形態に関連して使用した用語(例えば、上方、下方、上部、下部等)は、相対的な位置関係を表すに過ぎないから、これらの用語を交換することが可能である。
【符号の説明】
【0122】
100・・・磁気シフトレジスタ・メモリ装置
102・・・磁気カラム
104・・・一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)
106・・・読み取り手段
108・・・書き込み手段
110・・・半導体装置
716、816、1016、1216、1316、1516、1716・・・ビア
1418、1518、1618、1718、1818・・・ダミー磁区
1620、1720、1820・・・貯蔵部
【技術分野】
【0001】
本発明は、契約番号H94003−05−2−0505の下で、国防総省によって認められた米国政府の助成金を用いてなされたものである。従って、米国政府は、本発明に一定の権利を有する。
【0002】
本発明は、デジタル・データ記憶装置に係り、さらに詳細に説明すれば、磁気シフトレジスタ・メモリに係る。
【背景技術】
【0003】
デジタル・データを格納するために磁区(magneticdomain)の操作を利用する磁気シフトレジスタ・メモリは、磁気ディスク記憶装置や、固体物理不揮発性メモリ(例えば、フラッシュ・メモリ)に潜在的に取って代わるものとして提案されている。1つのシフトレジスタ・カラム(すなわち、1つの磁気カラム)に沿って数十又は数百もの磁区(各磁区は1ビットのデジタル・データを表す)をストリング化することによって、磁気シフトレジスタ・メモリは、記憶密度を増加させ且つビット当たりのコストを減少させるように、半導体チップ上の3次元を効率的に使用する。
【0004】
読み取り/書き込み動作を行うためには、(当該メモリのアドレス入力によって決定される)選択された磁区を、読み取り/書込装置の近傍に移動させなければならない。一連の磁区が全体として磁気カラムの上方及び下方に移動する際のオーバーフローに起因するデータ損失を防止するためには、(「貯蔵部(reservoir)」と呼ばれる)追加のスペースを、磁気カラムのデータ・セクションの上部及び下部に配置しなければならない。
【0005】
通常の磁気シフトレジスタ・メモリは、1つの磁区を移動させるために1〜10ミリアンペアの範囲内の電流を必要とする。通常の磁性合金の抵抗率は10〜50マイクロオーム・センチメートルの範囲内にあるから、移動動作中に、相当な電圧降下が磁気カラムにわたって生じる。その結果、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に移動させることができる磁区の数が制限されることになる。
【0006】
さらに、通常の磁気シフトレジスタ・メモリは、磁気カラム当たり少なくとも3つの半導体スイッチ、すなわち、1ビットを選択的に読み取るための第1スイッチと、1ビットを選択的に書き込むための第2スイッチと、読み取り/書き込み動作のために任意の特定のビットがアクセス可能となるように、磁気カラムに沿って複数の磁区を移動させるための第3スイッチとを必要とする。書き込み及び読み取りの両方は、1〜10ミリアンペアの範囲内の電流を必要とするから、これらの3つのスイッチのうち少なくとも2つのスイッチは、磁気シフトレジスタ・メモリ内のかなりの領域を占領するであろう。従って、データを格納するために使用することができた筈のかなりの量のスペースがこれらの半導体コンポーネントによって占有され、その結果、磁気シフトレジスタ・メモリの記憶密度はその全潜在能力に到達することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、当分野では、改良された記憶密度を有する磁気シフトレジスタ・メモリ装置のための方法及び装置が要請されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、磁気シフトレジスタ・メモリ装置に係る。メモリセルの一実施形態は、複数の磁区から成る少なくとも1つの磁気カラムと、前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記複数の磁区からデータを読み取るための少なくとも1つの読み取り手段(reader)と、前記複数の磁区から読み取られたデータを格納するための一時メモリと、前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記一時メモリ内のデータを前記複数の磁区に書き込むための少なくとも1つの書き込み手段(writer)とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、読み取り/書き込み動作を行うのに必要な磁気カラム当たりの半導体スイッチの数を減少させることにより、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の記憶密度を改良することができるという効果を奏する。また、本発明は、磁気カラム内の大きな貯蔵部の必要性を取り除くことにより、磁区のより効率的な移動を可能にするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第1実施形態を示す概略図である。
【図2】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第2実施形態を示す概略図である。
【図3】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第3実施形態を示す概略図である。
【図4】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第4実施形態を示す概略図である。
【図5】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第5実施形態を示す概略図である。
【図6】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第6実施形態を示す概略図である。
【図7】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第7実施形態を示す概略図である。
【図8】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第8実施形態を示す概略図である。
【図9】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第9実施形態を示す概略図である。
【図10】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第10実施形態を示す概略図である。
【図11】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第11実施形態を示す概略図である。
【図12】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第12実施形態を示す概略図である。
【図13】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第13実施形態を示す概略図である。
【図14】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第14実施形態を示す概略図である。
【図15】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第15実施形態を示す概略図である。
【図16】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第16実施形態を示す概略図である。
【図17】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第17実施形態を示す概略図である。
【図18】本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第18実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置100の第1実施形態を示す概略図である。図示のように、装置100は、(複数の磁区から成る)磁気カラム102、一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)104、読み取り手段106、書き込み手段108及び半導体装置110を備える。
【0012】
読み取り手段106及び書き込み手段108は、両者ともに磁気カラム102の第1端部に配置され、これに対し、半導体装置110は、磁気カラム102の対向する第2端部に配置される。
【0013】
動作中、半導体装置110は、矢印112が示すように、アクセスのために選択された磁区を磁気カラム102の上方に(すなわち、読み取り手段106及び書き込み手段108に近づくように)移動させる。次に、選択された磁区が磁気カラム102の「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、読み取り手段106は、選択された磁区の状態を読み取る。次に、選択された磁区の状態は、磁気カラム102に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する、一時メモリ104内に格納される。
【0014】
選択された磁区がアクセスされた後、磁区の移動は、矢印114が示すように、半導体装置110によって逆転される(すなわち、読み取り手段106及び書き込み手段108から遠ざかるように移動される)。一時メモリ104内のデータを書き込み手段108によって磁気カラム102上に書き戻すことにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム102の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0015】
図2は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置200の第2実施形態を示す概略図である。図示のように、装置200は、(複数の磁区から成る)磁気カラム202、一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)204、読み取り手段206、書き込み手段208及び半導体装置210を備える。
【0016】
読み取り手段206及び書き込み手段208は、両者ともに磁気カラム202の第1端部に配置される。図1に示す装置100とは対照的に、半導体装置210も、磁気カラム202の第1端部(すなわち、読み取り手段206及び書き込み手段208と同じ端部)に配置される。
【0017】
動作中、半導体装置210は、矢印212が示すように、アクセスのために選択された磁区を磁気カラム202の下方に(すなわち、読み取り手段206及び書き込み手段208に近づくように)移動させる。次に、選択された磁区が磁気カラム202の「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、読み取り手段206は、選択された磁区の状態を読み取る。次に、選択された磁区の状態は、磁気カラム202に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する、一時メモリ204内に格納される。
【0018】
選択された磁区がアクセスされた後、磁区の移動は、矢印214が示すように、半導体装置210によって逆転される(すなわち、読み取り手段206及び書き込み手段208から遠ざかるように移動される)。一時メモリ204内のデータを書き込み手段208によって磁気カラム202上に書き戻すことにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム202の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0019】
図1及び図2に示す装置100及び200の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。
【0020】
図3は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置300の第3実施形態を示す概略図である。図示のように、装置300は、(複数の磁区から成る)磁気カラム302、読み取り手段306、書き込み手段308及び半導体装置310を備える。
【0021】
書き込み手段308及び半導体装置310は、両者ともに磁気カラム302の第1端部に配置され、これに対し、読み取り手段306は、磁気カラム302の対向する第2端部に配置される。
【0022】
動作中、半導体装置310は、矢印312が示すように、アクセスのために選択された磁区を磁気カラム302の上方に(すなわち、読み取り手段306に近づくように)移動させる。次に、選択された磁区が磁気カラム302の「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、読み取り手段306は、選択された磁区の状態を読み取る。
【0023】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、書き込み手段308によって磁気カラム302の対向する端部で書き戻される。その結果、選択された磁区にアクセスするために複数の磁区が移動されるにつれて、データは、(矢印314が示すように)実質的に循環的な態様で移動する。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム302の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0024】
図4は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置400の第4実施形態を示す概略図である。図示のように、装置400は、(複数の磁区から成る)磁気カラム402、読み取り手段406、書き込み手段408及び半導体装置410を備える。
【0025】
読み取り手段406及び半導体装置410は、両者ともに磁気カラム402の第1端部に配置され、これに対し、書き込み手段408は、磁気カラム402の対向する第2端部に配置される。
【0026】
動作中、半導体装置410は、矢印412が示すように、アクセスのために選択された磁区を磁気カラム402の下方に(すなわち、読み取り手段406に近づくように)移動させる。次に、選択された磁区が磁気カラム402の「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、読み取り手段406は、選択された磁区の状態を読み取る。
【0027】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、書き込み手段408によって磁気カラム402の対向する端部で書き戻される。その結果、選択された磁区にアクセスするために複数の磁区が移動されるにつれて、データは、(矢印414が示すように)実質的に循環的な態様で移動する。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム402の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0028】
図1及び図2に示す装置100及び200と同様に、図3及び4に示す装置300及び400の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、装置300及び400は、データをキャッシュするための一時メモリを必要としないという追加の利点を与える。
【0029】
図5は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置500の第5実施形態を示す概略図である。図示のように、装置500は、(複数の磁区から成る)磁気カラム502、第1読み取り手段506a、第2読み取り手段506b、第1書き込み手段508a、第2書き込み手段508b及び半導体装置510を備える。
【0030】
第1読み取り手段506a、第1書き込み手段508a及び半導体装置510は、それぞれ磁気カラム502の第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段506b及び第2書き込み手段508bは、磁気カラム502の対向する第2端部に配置される。
【0031】
動作中、半導体装置510は、矢印512が示すように、アクセスのために選択された磁区を磁気カラム502の上方又は下方に(すなわち、第1読み取り手段506a又は第2読み取り手段506bの何れかに近づくように)移動させる。次に、選択された磁区が磁気カラム502の「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段506a又は第2読み取り手段506bは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0032】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、第2書き込み手段508b又は第1書き込み手段508a(すなわち、選択された磁区を読み取る読み取り手段に対向する、磁気カラム502の端部に配置される何れかの書き込み手段)によって磁気カラム502の対向する端部で書き戻される。その結果、選択された磁区にアクセスするために複数の磁区が移動されるにつれて、データは、(矢印514が示すように)実質的に循環的な態様で移動する。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム502の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。従って、これらの磁区は、何れかの方向に移動させることができる。この方向とは、一度に活動化される1つの読み取り手段/書き込み手段ペア(すなわち、第1読み取り手段506a及び第1書き込み手段508aのペア、又は第2読み取り手段506b及び第2書き込み手段508bのペア)を有する、選択された磁区に到達するのに最小数の移動動作を必要とするようなものである。
【0033】
図1〜図4に示す装置100〜400と同様に、図5に示す装置500の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、装置500は、データをキャッシュするための一時メモリを必要としないという追加の利点を与える。さらに、装置500は、複数の磁区の移動を最小化することにより、各アクセス動作に必要な電力及び時間を減少させることができる。
【0034】
図6は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置600の第6実施形態を示す概略図である。図示のように、装置600は、複数の磁気カラム602a〜602c(以下、「磁気カラム602」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段606a、第2読み取り手段606b、第1書き込み手段608a及び第2書き込み手段608bを備える。
【0035】
複数の磁気カラム602は、隣接する磁気カラム602が装置600のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。
【0036】
第1読み取り手段606aは、第1磁気カラム602aの第1端部に配置され、これに対し、第1書き込み手段608aは、第1磁気カラム602aの対向する第2端部に配置される。第2書き込み手段608bは、第2磁気カラム602bの第1端部(すなわち、第1読み取り手段606aに横方向に隣接する端部)に配置され、これに対し、第2読み取り手段606bは、第2磁気カラム602bの対向する第2端部(すなわち、第1書き込み手段608aに横方向に隣接する端部)に配置される。このように、データは、磁気カラム602の上方及び下方に交互に移動する(すなわち、1つの磁気カラムの上方に移動し、次の磁気カラムの下方に移動する)ことができ、その間に、読み取り手段及び書き込み手段に交互に遭遇する(すなわち、1つの読み取り手段の後に1つの書き込み手段に遭遇する。その逆も同様)。
【0037】
動作中、選択された磁区は、矢印612aが示すように、アクセスのために第1磁気カラム602aの上方に(すなわち、第1読み取り手段606aに近づくように)移動される。次に、選択された磁区が第1磁気カラム602aの「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段606aは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0038】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、(矢印614が示すように)第2書き込み手段608bによって第2磁気カラム602bの第1磁区に書き込まれ、そして矢印612bが示すように、アクセスのために第2磁気カラム602bの下方に(すなわち、第2読み取り手段606bに近づくように)移動される。当該チェーンの最後の磁気カラムに関連する読み取り手段(すなわち、図6の第2読み取り手段606b)によって読み取られたデータは、第1磁気カラム602aの第1磁区に書き戻される。その結果、データは、磁気カラム602のチェーンを通して実質的に循環的な態様で流れる。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム602の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0039】
説明の便宜上、装置600は、3つの磁気カラム602及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図6の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0040】
図7は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置700の第7実施形態を示す概略図である。図示のように、装置700は、複数の磁気カラム702a〜702c(以下、「磁気カラム702」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段706a、第2読み取り手段706b、第1書き込み手段708a及び第2書き込み手段708bを備える。
【0041】
複数の磁気カラム702は、隣接する磁気カラム702が装置700のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア(via) 716a及び716b(以下、「ビア716」と総称)は、複数の磁気カラム702を接続する。
【0042】
第1読み取り手段706aは、第1磁気カラム702aの第1端部に配置され、これに対し、第1書き込み手段708aは、第1磁気カラム702aの対向する第2端部に配置される。第2読み取り手段706bは、第2磁気カラム702bの第1端部(すなわち、第1読み取り手段706aに横方向に隣接する端部)に配置され、これに対し、第2書き込み手段708bは、第2磁気カラム702bの対向する第2端部(すなわち、第1書き込み手段708aに横方向に隣接する端部)に配置される。このように、データは、各磁気カラム702において同じ方向(例えば、上方)に移動することができ、その間に、読み取り手段及び書き込み手段に交互に遭遇する(すなわち、1つの読み取り手段の後に1つの書き込み手段に遭遇する。その逆も同様)。
【0043】
動作中、選択された磁区は、矢印712aが示すように、アクセスのために第1磁気カラム702aの上方に(すなわち、第1読み取り手段706aに近づくように)移動される。次に、選択された磁区が第1磁気カラム702aの「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段706aは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0044】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、(矢印714が示すように)第1ビア716aの下方に移動され、第2書き込み手段708bによって第2磁気カラム702bの第1磁区に書き込まれる。次に、データは、矢印712bが示すように、アクセスのために第2磁気カラム702bの上方に(すなわち、第2読み取り手段706bに近づくように)移動される。当該チェーンの最後の磁気カラムに関連する読み取り手段(すなわち、第2読み取り手段706b)によって読み取られたデータは、第1磁気カラム702aの第1磁区に書き戻される。その結果、データは、磁気カラム702のチェーンを通して実質的に循環的な態様で流れる。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム702の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0045】
説明の便宜上、装置700は、3つの磁気カラム702及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図7の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0046】
図8は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置800の第8実施形態を示す概略図である。図示のように、装置800は、複数の磁気カラム802a〜802c(以下、「磁気カラム802」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段806a、第2読み取り手段806b、第1書き込み手段808a及び第2書き込み手段808bを備える。
【0047】
複数の磁気カラム802は、隣接する磁気カラム802が装置800のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア816a及び816b(以下、「ビア816」と総称)は、複数の磁気カラム802を接続する。
【0048】
第1読み取り手段806aは、第1磁気カラム802aの第1端部に配置され、これに対し、第1書き込み手段808aは、第1磁気カラム802aの対向する第2端部に配置される。第2読み取り手段806bは、第2磁気カラム802bの第1端部(すなわち、第1読み取り手段806aに横方向に隣接する端部)に配置され、これに対し、第2書き込み手段808bは、第2磁気カラム802bの対向する第2端部(すなわち、第1書き込み手段808aに横方向に隣接する端部)に配置される。このように、データは、各磁気カラム802において同じ方向(例えば、下方)に移動することができ、その間に、読み取り手段及び書き込み手段に交互に遭遇する(すなわち、1つの読み取り手段の後に1つの書き込み手段に遭遇する。その逆も同様)。
【0049】
動作中、選択された磁区は、矢印812aが示すように、アクセスのために第1磁気カラム802aの下方に(すなわち、第1読み取り手段806aに近づくように)移動される。次に、選択された磁区が第1磁気カラム802aの「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段806aは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0050】
選択された磁区がアクセスされた後、データは、(矢印814が示すように)第1ビア816aの上方に移動され、第2書き込み手段808bによって第2磁気カラム802bの第1磁区に書き込まれる。次に、データは、矢印812bが示すように、アクセスのために第2磁気カラム802bの下方に(すなわち、第2読み取り手段806bに近づくように)移動される。当該チェーンの最後の磁気カラムに関連する読み取り手段(すなわち、第2読み取り手段806b)によって読み取られたデータは、第1磁気カラム802aの第1磁区に書き戻される。その結果、データは、磁気カラム802のチェーンを通して実質的に循環的な態様で流れる。選択された磁区がアクセスされた後、1つの全移動期間が完了するまで複数の磁区の移動を継続することにより、アクセスされた磁区内のビット情報で磁気カラム802の元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。
【0051】
説明の便宜上、装置800は、3つの磁気カラム802及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図8に示す実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0052】
図1〜図5に示す装置100〜500と同様に、図6〜図8に示す装置600〜800の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、複数の磁気カラムはチェーンとして構成されているから、当該チェーンに沿った磁区の連続的な移動が可能となり、その結果、磁区の移動を制御するための図1〜図5に示す半導体装置の必要性を取り除くことができる。さらに、装置300〜800は、データをキャッシュするための一時メモリを必要としないという追加の利点を与える。さらに、装置600〜800は、多数の磁気カラム間で移動動作(すなわち、印加される電流)を共有することを可能にする。さらに、図6の実施形態と比較すると、装置700及び800は、全ての読み取り手段706及び806を磁気カラム702、802の1つの端部に配置し且つ全ての書き込み手段708、808を磁気カラム702、802の対向する端部に配置しており、そのため、磁気シフトレジスタ・メモリを製造する複雑さ(及びコスト)を減少させることができる。
【0053】
図9は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置900の第9実施形態を示す概略図である。図示のように、装置900は、複数の磁気カラム902a〜902c(以下、「磁気カラム902」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段906a、第2読み取り手段906b、第3読み取り手段906、第4読み取り手段906d、第1書き込み手段908a、第2書き込み手段908b、第3書き込み手段908c及び第4書き込み手段908dを備える。
【0054】
複数の磁気カラム902は、隣接する磁気カラム902が装置900のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。
【0055】
第1読み取り手段906a及び第1書き込み手段908aは、第1磁気カラム902aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段906b及び第2書き込み手段908bは、第1磁気カラム902aの対向する第2端部に配置される。同様に、第3読み取り手段906c及び第3書き込み手段908cは、第2磁気カラム902bの第1端部に配置され、これに対し、第4読み取り手段906d及び第4書き込み手段908dは、第2磁気カラム902bの対向する第2端部に配置される。従って、各磁気カラム902は、各端部に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。このように、データは、磁気カラム902の上方及び下方に交互に移動する(すなわち、1つの磁気カラムの上方に移動し、次の磁気カラムの下方に移動する)ことができ、その間に、読み取り手段及び書き込み手段に交互に遭遇する(すなわち、1つの読み取り手段の後に1つの書き込み手段に遭遇する。その逆も同様)だけでなく、各磁気カラム902において複数の磁区を何れかの方向(すなわち、上方又は下方)に移動させることができる。
【0056】
動作中、選択された磁区は、矢印912aが示すように、アクセスのために第1磁気カラム902aの上方又は下方に(すなわち、第1読み取り手段906a又は第2読み取り手段906bに近づくように)移動される。具体的には、選択された磁区は、何れかの方向に移動される。その方向とは、活動化された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する、アクセス可能な1つの位置に選択された磁区を移動させるのに最小数の移動を必要とするようなものである。次に、選択された磁区が第1磁気カラム902aの「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段906a又は第2読み取り手段906bは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0057】
選択された磁区がアクセスされた後、移動方向が逆転され、次の読み取り手段/書き込み手段ペアの書き込み手段によって、データが隣接する磁気カラム902の第1磁区に書き込まれる。例えば、もし選択された磁区がアクセスのために第2読み取り手段906bに近づくように移動されたのであれば、選択された磁区からのデータは、(矢印914が示すように)第3書き込み手段によって第2磁気カラム902bの第1磁区に908c書き込まれるであろう。次に、データは、矢印912bが示すように、アクセスのために第2磁気カラム902bの下方に(すなわち、第4読み取り手段906dに近づくように)移動される。
【0058】
説明の便宜上、装置900は、3つの磁気カラム906及び4つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図9の実施形態によって構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0059】
図10は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1000の第10実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1000は、複数の磁気カラム1002a〜1002c(以下、「磁気カラム1002」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1006a、第2読み取り手段1006b、第3読み取り手段1006、第4読み取り手段1006d、第1書き込み手段1008a、第2書き込み手段1008b、第3書き込み手段1008c及び第4書き込み手段1008dを備える。
【0060】
複数の磁気カラム1002は、隣接する磁気カラム1002が装置1000のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア1016a及び1016b(以下、「ビア1016」と総称)は、複数の磁気カラム1002を接続する。
【0061】
第1読み取り手段1006a及び第1書き込み手段1008aは、第1磁気カラム1002aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1006b及び第2書き込み手段1008bは、第1磁気カラム1002aの対向する第2端部に配置される。同様に、第3読み取り手段1006c及び第3書き込み手段1008cは、第2磁気カラム1002bの第1端部に配置され、これに対し、第4読み取り手段1006d及び第4書き込み手段1008dは、第2磁気カラム1002bの対向する第2端部に配置される。従って、各磁気カラム1002は、各端部に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。このように、データは、磁気カラム1002の上方及び下方に交互に移動する(すなわち、1つの磁気カラムの上方に移動し、次の磁気カラムの下方に移動する)ことができ、その間に、読み取り手段及び書き込み手段に交互に遭遇する(すなわち、1つの読み取り手段の後に1つの書き込み手段に遭遇する。その逆も同様)だけでなく、各磁気カラム1002において複数の磁区を何れかの方向(すなわち、上方又は下方)に移動させることができる。
【0062】
動作中、選択された磁区は、矢印1012aが示すように、アクセスのために第1磁気カラム1002aの上方又は下方に(すなわち、第1読み取り手段1006a又は第2読み取り手段1006bに近づくように)移動される。具体的には、選択された磁区は、何れかの方向に移動される。その方向とは、活動化された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する、アクセス可能な1つの位置に選択された磁区を移動させるのに最小数の移動を必要とするようなものである。次に、選択された磁区が第1磁気カラム1002aの「使用可能」位置を超えて移動されて失われる前に、第1読み取り手段1006a又は第2読み取り手段1006bは、選択された磁区の状態を読み取る。
【0063】
選択された磁区がアクセスされた後、移動方向が逆転され、データが第1ビア1016aの上方又は下方に進行し、そして次の読み取り手段/書き込み手段ペアの書き込み手段によって隣接する磁気カラム1002の第1磁区に書き込まれる。例えば、もし選択された磁区がアクセスのために第2読み取り手段1006bに近づくように移動されたのであれば、選択された磁区からのデータは、(矢印1014が示すように)第1ビア1016aの下方に移動し、第3書き込み手段1008cによって第2磁気カラム1002bの第1磁区に書き込まれるであろう。次に、データは、矢印1012bが示すように、アクセスのために第2磁気カラム1002bの上方又は下方に(すなわち、第3読み取り手段1006c又は第4読み取り手段1006dに近づくように)移動される。
【0064】
説明の便宜上、装置1000は、3つの磁気カラム1002及び4つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図10の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0065】
図1〜図8に示す装置100〜800と同様に、図9及び図10に示す装置900及び1000の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、複数の磁気カラムはチェーンとして構成されているから、当該チェーンに沿った磁区の連続的な移動が可能となり、その結果、磁区の移動を制御するための図1〜図5に示す半導体装置の必要性を取り除くことができる。さらに、装置900及び1000は、データをキャッシュするための一時メモリを必要としないという追加の利点を与える。さらに、装置900及び1000は、複数の磁区の移動を最小化することにより、各アクセス動作に必要な電力及び時間を減少させることができる。
【0066】
図11は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1100の第11実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1100は、複数の磁気カラム1102a〜1102c(以下、「磁気カラム1102」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1106a、第2読み取り手段1106b、第1書き込み手段1108a、第2書き込み手段1108b及び一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)1104を備える。
【0067】
複数の磁気カラム1102は、隣接する磁気カラム1102が装置1100のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。
【0068】
第1読み取り手段1106a及び第1書き込み手段1108aは、第1磁気カラム1102aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1106b及び第2書き込み手段1108bは、第2磁気カラム1102bの対向する第2端部に配置される。従って、各磁気カラム1102は、その第1端部又は第2端部の何れかに配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。
【0069】
任意の磁気カラム1102における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1102のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1102からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0070】
磁区の移動中に、選択された磁区に先行する磁区が磁気カラム上の使用可能な位置を超えて移動される前に、これらの磁区からのデータは、第1読み取り手段1106aによって読み取られ、一時メモリ1104内に格納される。この動作は、磁気カラム1102のチェーンにおける全ての磁気カラム1102について行われる。一時メモリ1104は、チェーンを構成する複数の磁気カラム1102の合計に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する。
【0071】
選択された磁区がアクセスされた後、移動方向が(第1読み取り手段1106aから遠ざかるように)逆転され、データが磁気カラム1102aの下方に進行し、そこで一時メモリ1104内のデータを第1書き込み手段1108aによって第1磁気カラム1102a上に書き戻すことにより、アクセスされた磁区内のビット情報で第1磁気カラム1102aの元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。それと同時に、他の磁気カラム1102のためのデータも、同じ態様で復元されるであろう。
【0072】
説明の便宜上、装置1100は、3つの磁気カラム1102及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図11の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0073】
図12は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1200の第12実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1200は、複数の磁気カラム1202a〜1202c(以下、「磁気カラム1202」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1206a、第2読み取り手段1206b、第1書き込み手段1208a、第2書き込み手段1208b及び一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)1204を備える。
【0074】
複数の磁気カラム1202は、隣接する磁気カラム1202が装置1200のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア1216a及び1216b(以下、「ビア1216」と総称)は、複数の磁気カラム1202を接続する。
【0075】
第1読み取り手段1206a及び第1書き込み手段1208aは、第1磁気カラム1202aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1206b及び第2書き込み手段1208bは、第2磁気カラム1202bの横方向に隣接する第1端部に配置される。従って、各磁気カラム1202は、その第1端部に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。
【0076】
任意の磁気カラム1202における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1202のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1202からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0077】
磁区の移動中に、選択された磁区に先行する磁区が磁気カラム上の使用可能な位置を超えて移動される前に、これらの磁区からのデータは、第1読み取り手段1206aによって読み取られ、一時メモリ1204内に格納される。この動作は、磁気カラム1202のチェーンにおける全ての磁気カラム1202について行われる。一時メモリ1204は、チェーンを構成する複数の磁気カラム1202の合計に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する。
【0078】
選択された磁区がアクセスされた後、移動方向が(第1読み取り手段1206aから遠ざかるように)逆転され、データが第1磁気カラム1202aの下方に進行し、そこで一時メモリ1204内のデータを第1書き込み手段1208aによって第1磁気カラム1202a上に書き戻すことにより、アクセスされた磁区内のビット情報で第1磁気カラム1202aの元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。それと同時に、他の磁気カラム1202のためのデータも、同じ態様で復元されるであろう。
【0079】
説明の便宜上、装置1200は、3つの磁気カラム1202及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図12の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0080】
図13は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1300の第13実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1300は、複数の磁気カラム1302a〜1302c(以下、「磁気カラム1302」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1306a、第2読み取り手段1306b、第1書き込み手段1308a、第2書き込み手段1308b及び一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)1304を備える。
【0081】
複数の磁気カラム1302は、隣接する磁気カラム1302が装置1300のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア1316a及び1316b(以下、「ビア1316」と総称)は、複数の磁気カラム1302を接続する。
【0082】
第1読み取り手段1306a及び第1書き込み手段1308aは、第1磁気カラム1302aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1306b及び第2書き込み手段1308bは、第2磁気カラム1302bの横方向に隣接する第1端部に配置される。従って、各磁気カラム1302は、その第1端部又は第2端部の何れかに配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。
【0083】
任意の磁気カラム1302における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1302のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1302からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0084】
磁区の移動中に、選択された磁区に先行する磁区が磁気カラム上の使用可能な位置を超えて移動される前に、これらの磁区からのデータは、第1読み取り手段1306aによって読み取られ、一時メモリ1304内に格納される。この動作は、磁気カラム1302のチェーンにおける全ての磁気カラム1302について行われる。一時メモリ1304は、チェーンを構成する複数の磁気カラム1302の合計に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する。
【0085】
選択された磁区がアクセスされた後、移動方向が(第1読み取り手段1306aから遠ざかるように)逆転され、データが第1磁気カラム1302aの上方に進行し、そこで一時メモリ1304内のデータを第2書き込み手段1308bによって第2磁気カラム1302bの第1磁区に書き戻すことにより、アクセスされた磁区内のビット情報で第1磁気カラム1302aの元の内容が復元されるか、又は所望のセル書き込み動作によって必要とされる場合は、新しい意図したデータ状態に再書き込みされる。それと同時に、他の磁気カラム1302のためのデータも、同じ態様で復元されるであろう。
【0086】
説明の便宜上、装置1300は、3つの磁気カラム1302及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図13の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0087】
図1〜図10に示す装置100〜1000と同様に、図11〜図13に示す装置1100〜1300の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、複数の磁気カラムはチェーンとして構成されているから、当該チェーンに沿った磁区の連続的な移動が可能となり、その結果、磁区の移動を制御するための図1〜図5に示す半導体装置の必要性を取り除くことができる。
【0088】
図14は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1400の第14実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1400は、複数の磁気カラム1402a〜1402c(以下、「磁気カラム1402」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1406a、第2読み取り手段1406b、第1書き込み手段1408a及び第2書き込み手段1408bを備える。
【0089】
複数の磁気カラム1402は、隣接する磁気カラム1402が装置1400のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、各磁気カラム1402は、非ダミー(nondummy)磁区の書き込みを防止するための少なくとも1つの「ダミー」磁区1418a〜1418c(以下、「ダミー磁区1418」と総称)を有する。
【0090】
第1読み取り手段1406a及び第1書き込み手段1408aは、第1磁気カラム1402aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1406b及び第2書き込み手段1408bは、第2磁気カラム1402bの対向する第2端部に配置される。従って、各磁気カラム1402は、その第1端部又は第2端部の何れかに配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。一実施形態では、各磁気カラム1402の各ダミー磁区1418は、(例えば、当該ダミー磁区が書き込み手段1408に隣接するように)磁気カラム1402の読み取り手段/書き込み手段ペアと同じ端部に配置される。
【0091】
任意の磁気カラム1402における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1402のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1402からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0092】
磁区の移動中に、選択された磁区に先行する磁区からのデータは、第1読み取り手段1406aによって読み取られ、一時メモリ1404内に格納される。この動作は、磁気カラム1402のチェーンにおける全ての磁気カラム1402について行われる。一時メモリ1404は、チェーンを構成する複数の磁気カラム1402の合計に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する。
【0093】
図示の磁気カラム1402に加えて、複数の同一構成のチェーンがビット線方向(すなわち、図14の外部)に繰り返される。磁気カラム1402の選択されたチェーンが書き込みのためにアクセスされる場合、磁気カラム1402の他の全てのチェーン内にある磁区は、書き込み手段1408がダミー磁区1418に隣接するように、それぞれの位置に留まる。その結果、書き込み手段1408を磁気カラムの複数のチェーンによって共有することが可能となり、ひいては磁気シフトレジスタ・メモリ装置1400のコストを減少させることができる。
【0094】
図15は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1500の第15実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1500は、複数の磁気カラム1502a〜1502c(以下、「磁気カラム1502」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1506a、第2読み取り手段1506b、第1書き込み手段1508a及び第2書き込み手段1508bを備える。
【0095】
複数の磁気カラム1502は、隣接する磁気カラム1502が装置1500のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア1516a及び1516b(以下、「ビア1516」と総称)は、複数の磁気カラム1502を接続する。また、各磁気カラム1502は、少なくとも1つの「ダミー」磁区1518a〜1518c(以下、「ダミー磁区1518」と総称)を有する。
【0096】
第1読み取り手段1506a及び第1書き込み手段1508aは、第1磁気カラム1502aの第1端部に配置され、これに対し、第2読み取り手段1506b及び第2書き込み手段1508bは、第2磁気カラム1502bの隣接する第1端部に配置される。従って、各磁気カラム1502は、その第1端部に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。一実施形態では、各磁気カラム1502の各ダミー磁区1518は、(例えば、当該ダミー磁区が書き込み手段1508に隣接するように)磁気カラム1502の第1端部に配置される。
【0097】
任意の磁気カラム1502における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1502のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1502からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0098】
磁区の移動中に、選択された磁区に先行する磁区からのデータは、第1読み取り手段1506aによって読み取られ、一時メモリ1504内に格納される。この動作は、磁気カラム1502のチェーンにおける全ての磁気カラム1502について行われる。一時メモリ1504は、チェーンを構成する複数の磁気カラム1502の合計に等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する。
【0099】
図示の磁気カラム1502に加えて、複数の同一構成のチェーンがビット線方向(すなわち、図15の外部)に繰り返される。磁気カラム1502の選択されたチェーンが書き込みのためにアクセスされる場合、磁気カラム1502の他の全てのチェーン内にある磁区は、書き込み手段1508がダミー磁区1518に隣接するように、それぞれの位置に留まる。その結果、書き込み手段1508を磁気カラムの複数のチェーンによって共有することが可能となり、ひいては磁気シフトレジスタ・メモリ装置1500のコストを減少させることができる。
【0100】
図1〜図13に示す装置100〜1300と同様に、図14及び図15に示す装置1400及び1500の構成は、通常の磁気シフトレジスタ・メモリ装置内の磁気カラムに長さを追加する、貯蔵部の必要性を取り除くか又は減少させるという点で有利である。この磁気カラムの長さにおける減少は、(電流の1回の印加による)単一の移動動作中に、より多くの磁区を磁気カラムに沿って移動させることを可能にする。さらに、複数の磁気カラムはチェーンとして構成されているから、当該チェーンに沿った磁区の連続的な移動が可能となり、その結果、磁区の移動を制御するための図1〜図5に示す半導体装置の必要性を取り除くことができる。さらに、他の磁気カラム(すなわち、選択された磁区が存在する磁気カラムとは別の磁気カラム)が書き込み動作中に「ダミー」位置に留まるという理由で、書き込みを制御する半導体装置を複数の磁気カラムによって共有することができ、その結果、装置1400又は1500のサイズ及び製造コストを減少させることができる。読み取り手段としては小型の半導体装置だけが必要であり、書き込み及び磁区移動のための制御手段が共有される。
【0101】
説明の便宜上、装置1400及び1500は、3つの磁気カラム及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図14及び図15の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。
【0102】
図16は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1600の第16実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1600は複数の磁気カラム1602a〜1602c(以下、「磁気カラム1602」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1606a、第2読み取り手段1606b、第1書き込み手段1608a及び第2書き込み手段1608bを備える。
【0103】
複数の磁気カラム1602は、隣接する磁気カラム1602が装置1600のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。各磁気カラム1602は、少なくとも1つの「ダミー」磁区1618a〜1618c(以下、「ダミー磁区1618」と総称)及び少なくとも1つの貯蔵部1620a〜1620c(以下、「貯蔵部1620」と総称)を有する。
【0104】
第1読み取り手段1606a及び第1書き込み手段1608aは、第1磁気カラム1602aの中心近傍に配置され、これに対し、第2読み取り手段1606b及び第2書き込み手段1608bは、第2磁気カラム1602bの中心近傍に配置される。従って、各磁気カラム1602は、中心位置に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。一実施形態では、各磁気カラム1602の各ダミー磁区1618は、(例えば、ダミー磁区1618が書き込み手段1608に隣接するように)磁気カラム1602の中心近傍に配置される。
【0105】
所与の磁気カラム1602のための貯蔵部1620は、ダミー磁区1618及び読み取り手段/書き込み手段ペアの上部又は下部に配置される。磁気カラムのチェーンを通して移動している間、貯蔵部1620は、一般にデータを保持する一連の磁区(例えば、非ダミー磁区)と、ダミー磁区1618との間に配置される。
【0106】
任意の磁気カラム1602における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1602のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1602からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0107】
図示の磁気カラム1602に加えて、複数の同一構成のチェーンがビット線方向(すなわち、図16の外部)に繰り返される。磁気カラム1602の選択されたチェーンが書き込みのためにアクセスされる場合、磁気カラム1602の他の全てのチェーン内にある磁区は、書き込み手段1608がダミー磁区1618に隣接するように、それぞれの位置に留まる。その結果、書き込み手段1608を磁気カラムの複数のチェーンによって共有することが可能となり、ひいては磁気シフトレジスタ・メモリ装置1600のコストを減少させることができる。
【0108】
図17は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置1700の第17実施形態を示す概略図である。図示のように、装置1700は、複数の磁気カラム1702a〜1702c(以下、「磁気カラム1702」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1706a、第2読み取り手段1706b、第1書き込み手段1708a及び第2書き込み手段1708bを備える。
【0109】
複数の磁気カラム1702は、隣接する磁気カラム1702が装置1700のワード線に沿って電気的に接続されるように、チェーン構成として配列される。さらに、複数のビア1716a及び1716b(以下、「ビア1716」と総称)は、複数の磁気カラム1702を接続する。また、各磁気カラム1702は、少なくとも1つの「ダミー」磁区1718a〜1718c(以下、「ダミー磁区1718」と総称)を有する。
【0110】
第1読み取り手段1706a及び第1書き込み手段1708aは、第1磁気カラム1702aの中心近傍に配置され、これに対し、第2読み取り手段1706b及び第2書き込み手段1708bは、第2磁気カラム1702bの中心近傍に配置される。従って、各磁気カラム1702は、中心位置に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。一実施形態では、各磁気カラム1702の各ダミー磁区1718は、(例えば、ダミー磁区1718が書き込み手段1708に隣接するように)磁気カラム1702の中心近傍に配置される。
【0111】
所与の磁気カラム1702のための貯蔵部1720は、ダミー磁区1718及び読み取り手段/書き込み手段ペアの下部に配置される。磁気カラムのチェーンを通して移動している間、貯蔵部1720は、一般に、ビア1716と、ダミー磁区1718との間に配置される。
【0112】
任意の磁気カラム1702における特定の磁区にアクセスするためには、磁気カラム1702のチェーン全体を移動させなければならない。幾つかの磁気カラム1702からの少なくとも幾つかの磁区を並列にアクセスすることが最も効率的である。一例として、単一の磁区のアクセスを説明する。
【0113】
図示の磁気カラム1702に加えて、複数の同一構成のチェーンがビット線方向(すなわち、図17の外部)に繰り返される。磁気カラム1702の選択されたチェーンが書き込みのためにアクセスされる場合、磁気カラム1702の他の全てのチェーン内にある磁区は、書き込み手段1708がダミー磁区1718に隣接するように、それぞれの位置に留まる。その結果、書き込み手段1708を磁気カラムの複数のチェーンによって共有することが可能となり、ひいては磁気シフトレジスタ・メモリ装置のコストを減少させることができる。
【0114】
図14及び図15に示す装置1400及び1500と同様に、図16及び図17に示す装置1600及び1700の構成は、磁気シフトレジスタ・メモリ装置のサイズ及び製造コストを減少させることができる。というのは、他の磁気カラム(すなわち、選択された磁区が存在する磁気カラムとは別の磁気カラム)が書き込み動作中に「ダミー」位置に留まるために、書き込みを制御する半導体装置を複数の磁気カラムによって共有することができるからである。読み取り手段としては小型の半導体装置だけが必要であり、書き込み及び磁区移動のための制御手段が共有される。さらに、複数の磁気カラムはチェーンとして構成されているから、当該チェーンに沿った磁区の連続的な移動が可能となり、その結果、磁区の移動を制御するための図1〜図5に示す半導体装置の必要性を取り除くことができる。
【0115】
説明の便宜上、装置1600及び1700は、3つの磁気カラム及び2つの読み取り手段/書き込み手段ペアを備えるものとして図示されている。図16及び17の実施形態に従って構成される磁気シフトレジスタ・メモリ装置は、図示のように実質的に構成された、任意の数の磁気カラム及び読み取り手段/書き込み手段ペアを備えることができる。さらに、図1〜13に示す磁気シフトレジスタ・メモリ装置のうち任意の装置は、ダミー磁区、貯蔵部及び/又は関連する機能性を含むように編成することができる。
【0116】
図18は、本発明に従った、磁気シフトレジスタ・メモリ装置の第18実施形態を示す概略図である。図示のように、装置は、複数の磁気カラム1802a〜1802c(以下、「磁気カラム1802」と総称。各磁気カラムは複数の磁区から成る)、第1読み取り手段1806a、第2読み取り手段1806b、第1書き込み手段1808a、第2書き込み手段1808b、第1半導体装置1810a、第2半導体装置1810b及び第3半導体装置1810cを備える。また、各磁気カラム1802は、少なくとも1つの「ダミー」磁区1818a〜1818c(以下、「ダミー磁区1818」と総称)及び少なくとも1つの貯蔵部1820a〜1820c(以下、「貯蔵部1820」と総称)を有する。
【0117】
第1読み取り手段1806a及び第1書き込み手段1808aは、第1磁気カラム1802aの中心近傍に配置され、これに対し、第2読み取り手段1806b及び第2書き込み手段1808bは、第2磁気カラム1802bの中心近傍に配置される。従って、各磁気カラム1802は、中心位置に配置された1つの読み取り手段/書き込み手段ペアを有する。一実施形態では、各磁気カラム1802の各ダミー磁区1818は、(例えば、当該ダミー磁区1818が書き込み手段1808に隣接するように)磁気カラム1802の中心近傍に配置される。
【0118】
所与の磁気カラム1802のための貯蔵部1820は、ダミー磁区1818及び読み取り手段/書き込み手段ペアの下部に配置される。一般に、貯蔵部1820は、ダミー磁区1818と、所与の磁気カラム1802の磁区の移動を制御する半導体装置1810との間に配置される。
【0119】
図示の磁気カラム1802に加えて、複数の同一構成のチェーンがビット線方向(すなわち、図18の外部)に繰り返される。磁気カラム1802の選択されたチェーンが書き込みのためにアクセスされる場合、磁気カラム1802の他の全てのチェーン内にある磁区は、書き込み手段1808がダミー磁区1818に隣接するように、それぞれの位置に留まる。その結果、書き込み手段1808を磁気カラムの複数のチェーンによって共有することが可能となり、ひいては磁気シフトレジスタ・メモリ装置のコストを減少させることができる。
【0120】
図14〜図17に示す装置1400〜1700と同様に、図18に示す装置の構成は、磁気シフトレジスタ・メモリ装置のサイズ及び製造コストを減少させることができる。というのは、他の磁気カラム(すなわち、選択された磁区が存在する磁気カラムとは別の磁気カラム)が書き込み動作中に「ダミー」位置に留まるために、書き込みを制御する半導体装置を複数の磁気カラムによって共有することができるからである。読み取り手段としては小型の半導体装置だけが必要であり、書き込み及び磁区移動のための制御手段が共有される。
【0121】
前述の説明は、本発明の諸実施形態に向けられているが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく、本発明の他の実施形態及びさらなる実施形態を考案することができる。本明細書に開示した種々の実施形態又はその諸部分を組み合わせてさらなる実施形態を構築することができる。さらに、添付の図面に示した諸実施形態に関連して使用した用語(例えば、上方、下方、上部、下部等)は、相対的な位置関係を表すに過ぎないから、これらの用語を交換することが可能である。
【符号の説明】
【0122】
100・・・磁気シフトレジスタ・メモリ装置
102・・・磁気カラム
104・・・一時メモリ(例えば、キャッシュ・メモリ)
106・・・読み取り手段
108・・・書き込み手段
110・・・半導体装置
716、816、1016、1216、1316、1516、1716・・・ビア
1418、1518、1618、1718、1818・・・ダミー磁区
1620、1720、1820・・・貯蔵部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリセルであって、
複数の磁区から成る少なくとも1つの磁気カラムと、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記複数の磁区からデータを読み取るための少なくとも1つの読み取り手段と、
前記複数の磁区から読み取られたデータを格納するための一時メモリと、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記一時メモリ内のデータを前記複数の磁区に書き込むための少なくとも1つの書き込み手段とを備える、メモリセル。
【請求項2】
前記少なくとも1つの磁気カラムに沿った前記複数の磁区の移動を制御するための半導体装置をさらに備える、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項3】
前記一時メモリは、前記少なくとも1つの磁気カラムに等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項4】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、前記少なくとも1つの磁気カラムの同じ端部に配置される、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項5】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、前記少なくとも1つの磁気カラムの互いに対向する端部に配置される、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項6】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、前記少なくとも1つの磁気カラムの中心近傍に配置される、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項7】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、
前記少なくとも1つの磁気カラムの第1端部に配置される第1読み取り手段/書き込み手段ペアと、
前記少なくとも1つの磁気カラムの対向する第2端部に配置される第2読み取り手段/書き込み手段ペアとを含む、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項8】
前記少なくとも1つの磁気カラムは、
前記メモリセルのワード線に沿ってチェーン構成として配列される複数の磁気カラムを含む、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項9】
前記複数の磁気カラムを電気的に接続する複数のビアをさらに備える、請求項8に記載のメモリセル。
【請求項10】
メモリセルであって、
複数の磁区から成る少なくとも1つの磁気カラムと、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記複数の磁区の第1端部に配置される第1磁区からデータを読み取るための少なくとも1つの読み取り手段と、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記少なくとも1つの読み取り手段によって読み取られたデータを前記複数の磁区の第2端部に配置される第2磁区に書き込むための少なくとも1つの書き込み手段とを備える、メモリセル。
【請求項11】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、前記少なくとも1つの磁気カラムの互いに対向する端部に配置される、請求項10に記載のメモリセル。
【請求項12】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、
前記少なくとも1つの磁気カラムの第1端部に配置される第1読み取り手段/書き込み手段ペアと、
前記少なくとも1つの磁気カラムの対向する第2端部に配置される第2読み取り手段/書き込み手段ペアとを含む、請求項10に記載のメモリセル。
【請求項13】
前記少なくとも1つの磁気カラムは、
前記メモリセルのワード線に沿ってチェーン構成として配列される複数の磁気カラムを含む、請求項10に記載のメモリセル。
【請求項14】
メモリセルであって、
複数の磁区から成る少なくとも1つの磁気カラムと、
前記複数の磁区内の少なくとも1つのダミー磁区と、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記複数の磁区の第1端部に配置される第1磁区からデータを読み取るための少なくとも1つの読み取り手段と、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記少なくとも1つの読み取り手段によって読み取られたデータを前記複数の磁区の第2端部に配置される第2磁区に書き込むための少なくとも1つの書き込み手段とを備え、
前記少なくとも1つのダミー磁区が、前記複数の磁区のうちダミー磁区でない磁区の書き込みを防止する、メモリセル。
【請求項15】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段に隣接して配置される書き込みワイヤをさらに備える、請求項14に記載のメモリセル。
【請求項16】
前記複数の磁区の一端部に配置される書き込みワイヤをさらに備える、請求項14に記載のメモリセル。
【請求項17】
前記少なくとも1つの磁気カラムの中心近傍に配置される書き込みワイヤをさらに備える、請求項14に記載のメモリセル。
【請求項18】
前記少なくとも1つの磁気カラム内の少なくとも1つの貯蔵部をさらに備える、請求項14に記載のメモリセル。
【請求項19】
前記少なくとも1つの磁気カラムは、
前記メモリセルのワード線に沿ってチェーン構成として配列される複数の磁気カラムを含む、請求項14に記載のメモリセル。
【請求項20】
前記メモリセルが複数のメモリセルの配列を構成し、当該複数のメモリセルの配列が前記少なくとも1つの書き込み手段を共有する、請求項14に記載のメモリセル。
【請求項1】
メモリセルであって、
複数の磁区から成る少なくとも1つの磁気カラムと、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記複数の磁区からデータを読み取るための少なくとも1つの読み取り手段と、
前記複数の磁区から読み取られたデータを格納するための一時メモリと、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記一時メモリ内のデータを前記複数の磁区に書き込むための少なくとも1つの書き込み手段とを備える、メモリセル。
【請求項2】
前記少なくとも1つの磁気カラムに沿った前記複数の磁区の移動を制御するための半導体装置をさらに備える、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項3】
前記一時メモリは、前記少なくとも1つの磁気カラムに等しいか又はそれより大きな記憶容量を有する、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項4】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、前記少なくとも1つの磁気カラムの同じ端部に配置される、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項5】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、前記少なくとも1つの磁気カラムの互いに対向する端部に配置される、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項6】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、前記少なくとも1つの磁気カラムの中心近傍に配置される、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項7】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、
前記少なくとも1つの磁気カラムの第1端部に配置される第1読み取り手段/書き込み手段ペアと、
前記少なくとも1つの磁気カラムの対向する第2端部に配置される第2読み取り手段/書き込み手段ペアとを含む、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項8】
前記少なくとも1つの磁気カラムは、
前記メモリセルのワード線に沿ってチェーン構成として配列される複数の磁気カラムを含む、請求項1に記載のメモリセル。
【請求項9】
前記複数の磁気カラムを電気的に接続する複数のビアをさらに備える、請求項8に記載のメモリセル。
【請求項10】
メモリセルであって、
複数の磁区から成る少なくとも1つの磁気カラムと、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記複数の磁区の第1端部に配置される第1磁区からデータを読み取るための少なくとも1つの読み取り手段と、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記少なくとも1つの読み取り手段によって読み取られたデータを前記複数の磁区の第2端部に配置される第2磁区に書き込むための少なくとも1つの書き込み手段とを備える、メモリセル。
【請求項11】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、前記少なくとも1つの磁気カラムの互いに対向する端部に配置される、請求項10に記載のメモリセル。
【請求項12】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段は、
前記少なくとも1つの磁気カラムの第1端部に配置される第1読み取り手段/書き込み手段ペアと、
前記少なくとも1つの磁気カラムの対向する第2端部に配置される第2読み取り手段/書き込み手段ペアとを含む、請求項10に記載のメモリセル。
【請求項13】
前記少なくとも1つの磁気カラムは、
前記メモリセルのワード線に沿ってチェーン構成として配列される複数の磁気カラムを含む、請求項10に記載のメモリセル。
【請求項14】
メモリセルであって、
複数の磁区から成る少なくとも1つの磁気カラムと、
前記複数の磁区内の少なくとも1つのダミー磁区と、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記複数の磁区の第1端部に配置される第1磁区からデータを読み取るための少なくとも1つの読み取り手段と、
前記少なくとも1つの磁気カラムに結合され且つ前記少なくとも1つの読み取り手段によって読み取られたデータを前記複数の磁区の第2端部に配置される第2磁区に書き込むための少なくとも1つの書き込み手段とを備え、
前記少なくとも1つのダミー磁区が、前記複数の磁区のうちダミー磁区でない磁区の書き込みを防止する、メモリセル。
【請求項15】
前記少なくとも1つの読み取り手段及び前記少なくとも1つの書き込み手段に隣接して配置される書き込みワイヤをさらに備える、請求項14に記載のメモリセル。
【請求項16】
前記複数の磁区の一端部に配置される書き込みワイヤをさらに備える、請求項14に記載のメモリセル。
【請求項17】
前記少なくとも1つの磁気カラムの中心近傍に配置される書き込みワイヤをさらに備える、請求項14に記載のメモリセル。
【請求項18】
前記少なくとも1つの磁気カラム内の少なくとも1つの貯蔵部をさらに備える、請求項14に記載のメモリセル。
【請求項19】
前記少なくとも1つの磁気カラムは、
前記メモリセルのワード線に沿ってチェーン構成として配列される複数の磁気カラムを含む、請求項14に記載のメモリセル。
【請求項20】
前記メモリセルが複数のメモリセルの配列を構成し、当該複数のメモリセルの配列が前記少なくとも1つの書き込み手段を共有する、請求項14に記載のメモリセル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
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【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2011−527485(P2011−527485A)
【公表日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517481(P2011−517481)
【出願日】平成21年7月1日(2009.7.1)
【国際出願番号】PCT/US2009/049381
【国際公開番号】WO2010/005845
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【公表日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月1日(2009.7.1)
【国際出願番号】PCT/US2009/049381
【国際公開番号】WO2010/005845
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
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