磁気ディスク装置
【課題】高記録周波数でも出力劣化によるビットエラーレートの低下を抑制して、高記録密度を達成できる磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】垂直磁気異方性を有する磁気記録層を含む磁気ディスクと、主磁極および前記主磁極に対してトラック方向およびトラック方向以外の方向に設けられた複数のリターン磁極を含むコアと、前記複数のリターン磁極の各々に対応して巻かれたコイルとを含む記録ヘッドと、磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子をトラック方向に沿って前後から挟む1対のシールドとを含む再生ヘッドとを有することを特徴とする磁気ディスク装置。
【解決手段】垂直磁気異方性を有する磁気記録層を含む磁気ディスクと、主磁極および前記主磁極に対してトラック方向およびトラック方向以外の方向に設けられた複数のリターン磁極を含むコアと、前記複数のリターン磁極の各々に対応して巻かれたコイルとを含む記録ヘッドと、磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子をトラック方向に沿って前後から挟む1対のシールドとを含む再生ヘッドとを有することを特徴とする磁気ディスク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複数のリターン磁極が設けられた記録ヘッドを有する磁気ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
垂直記録方式の磁気ディスク装置は、主磁極およびリターン磁極を含むコアと、コアに巻かれたコイルとを含む記録ヘッドを有する。
【0003】
このような磁気ディスク装置で記録密度を向上するためには、媒体上に記録される磁化幅を狭くする必要がある。たとえば、主磁極に2層の磁性膜を用い、トレーリング側の磁性膜のクロストラック方向の幅をリーディング側の磁性膜のクロストラック方向の幅よりも大きくした記録ヘッドが提案されている(特許文献1)。また、主磁極に対してクロストラック方向に沿う両側にリターン磁極を設けた記録ヘッドも提案されている(特許文献2)。
【0004】
従来の記録ヘッドでは、主磁極とリターン磁極とその接続部を含むコアに複数ターンのコイルが巻かれている。これは、主磁極の先端から発生する記録磁界を強くし、媒体上に記録される信号の品質を高めるためである。
【0005】
しかし、主磁極とリターン磁極との間に、複数ターンのコイルを挿入するには、主磁極とリターン磁極を含むコアの高さを高くする必要がある。しかし、コアの高さが高いと、コア中の磁路長が長くなり、高記録周波数ではコア中の磁化応答に時間差が生じるため出力波形が歪む。この結果、出力劣化が起こり、ビットエラーレートが低下して、高記録密度を達成できなくなる。
【特許文献1】特開2007−220209号公報
【特許文献2】特開平5−94603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、高記録周波数でも出力劣化によるビットエラーレートの低下を抑制して、高記録密度を達成できる磁気ディスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態によれば、垂直磁気異方性を有する磁気記録層を含む磁気ディスクと、主磁極および前記主磁極に対してトラック方向およびトラック方向以外の方向に設けられた複数のリターン磁極を含むコアと、前記複数のリターン磁極の各々に対応して巻かれたコイルとを含む記録ヘッドと、磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子をトラック方向に沿って前後から挟む1対のシールドとを含む再生ヘッドとを有することを特徴とする磁気ディスク装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の磁気ディスク装置は、高記録周波数でも出力劣化によるビットエラーレートの低下を抑制することができ、高記録密度を達成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。
【0010】
実施例1
図1(a)、(b)、図2および図3を参照して実施例1の磁気ディスク装置を説明する。図1(a)は実施例1の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッド37と磁気ディスク20を示す斜視図である。図1(b)は主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図である。図2は磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図である。図3は記録ヘッド37と再生ヘッド7を媒体対向面(ABS)から見た平面図である。
【0011】
磁気ヘッドは、記録ヘッド37と再生ヘッド7とが分離した記録再生分離型磁気ヘッドである。
【0012】
記録ヘッド37はディスク面に対して垂直方向に磁界を発生させる高透磁率材料からなる主磁極45と、リターン磁極41a,41b,41c,41dと、主磁極45と各々のリターン磁極41a,41b,41c,41dとを接続する接続部51a,51b,51c,51dを含むコアと、このコアに巻かれたコイル31a,31b,31c,31dとを有する。
【0013】
リターン磁極41aは主磁極45に対してトラック方向に沿う後方(トレーリング側)に配置されている。リターン磁極41c,41dは主磁極45に対してクロストラック方向に沿う左右両側に配置されている。リターン磁極41bは主磁極45に対してトラック方向に沿う前方(リーディング側)に配置されている。このように、主磁極45に対してトラック方向およびクロストラック方向に沿って前後左右に合計4つのリターン磁極が設けられている。
【0014】
コイル31a,31b,31c,31dは、コアの接続部51a,51b,51c,51dに各リターン磁極に対応して1ターンだけ巻かれている。本実施例では、図1(a)に矢印で示すように、コイル31b,31c,31a,31dが直列に接続されている。各コイル31a,31b,31c,31dに、図1(a)の矢印で示すように電流を流すと、主磁極45に同一方向の磁界が発生する。
【0015】
再生ヘッド7は、磁気抵抗効果膜1と、これをトラック方向に沿って前後から挟む1対の軟磁気特性を示すシールド3,4を有する。
【0016】
磁気ディスク20は、基板25上に、軟磁性層26、垂直磁気異方性を有する磁気記録層23、および保護膜22が積層された構造を有する。
【0017】
コイル31a,31b,31c,31dが、各リターン磁極に対応して1ターンだけ巻かれていることを換言すると、以下のようになる。ここで、各々のコイル31a,31b,31c,31dの1ターンの最長長さをCL、主磁極45の先端からコアの接続部51a,51bまでの高さをMHとすると、これらがCL<2π×MHの関係を満たす。
【0018】
上述したように、従来の記録ヘッドでは、リターン磁極に対応して複数ターンのコイルを巻いていたためコア中の磁路長が長くなり、高記録周波数ではコア中の磁化応答に時間差が生じて出力波形が歪み、結果として出力劣化が起こり、ビットエラーレートが低下して高記録密度を達成できなかった。一方、1つのリターン磁極を用い、磁路長を短くするために単純にコイルの巻数を減らすと、主磁極の先端から発生する記録磁界が低下し、磁気ディスク上に記録される信号の品質が劣化する。
【0019】
これに対して、本実施例のように各リターン磁極に対応してコイル31a,31b,31c,31dを1ターンだけ巻いた場合、従来のようにリターン磁極に対応してコイルを複数ターン巻いた場合よりも、主磁極45および各々のリターン磁極で構成されるコアの磁路長を短くすることができる。しかも、4つのコイルの合計の巻数は従来とほぼ同等を維持することができるので、主磁極45の先端から発生する記録磁界が低下することもない。このようにコイルの巻き数を従来と同等に確保するとともに主磁極およびリターン磁極を含むコアの磁路長を短くすることができる。したがって、高記録周波数で記録した場合のコア内の磁化応答性を改善でき、出力波形歪を取り除くことができ、高記録密度が可能になる。
【0020】
実施例2
図4(a)、(b)、図5および図6を参照して実施例2の磁気ディスク装置を説明する。図4(a)は実施例2の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッド67と磁気ディスク20を示す斜視図である。図4(b)は主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図である。図5は磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図である。図6は記録ヘッド67と再生ヘッド7を媒体対向面(ABS)から見た平面図である。実施例1と共通する一部の部材については説明を省略する。
【0021】
記録ヘッド67はディスク面に対して垂直方向に磁界を発生させる高透磁率材料からなる主磁極75と、リターン磁極71a,71b,71c,71dと、主磁極75と各々のリターン磁極71a,71b,71c,71dとを接続する接続部81a,81b,81c,81dを含むコアと、このコアに巻かれたコイル61a,61b,61c,61dとを有する。
【0022】
リターン磁極71aは主磁極75に対してトラック方向に沿う後方(トレーリング側)に配置されている。リターン磁極71c,71dは主磁極75に対してクロストラック方向に沿う左右両側に配置されている。リターン磁極71bは主磁極75に対してトラック方向に沿う前方(リーディング側)に配置されている。このように、主磁極75に対してトラック方向およびクロストラック方向に沿って前後左右に合計4つのリターン磁極が設けられている。リターン磁極71c,71dの下端部(ABS側)はリターン磁極71aに向かって突出して幅広くなっており、フリンジを抑制できる効果がある。
【0023】
コイル61a,61b,61c,61dは、コアの接続部81a,81b,81c,81dに各リターン磁極に対応して1ターンだけ巻かれている。なお、図4(a)はコイル61a,61b,61c,61dが1ターンだけ巻かれていることを図示し、相互の接続状態を示していないが、これらのコイルは図1(a)と同様に直列に接続されている。
【0024】
本実施例でも、各々のコイル61a,61b,61c,61dの1ターンの最長長さをCL、主磁極75の先端からコアの接続部81a,81bまでの高さをMHとすると、これらがCL<2π×MHの関係を満たしている。本実施例でも実施例1と同様な効果を得ることができる。
【0025】
実施例3
図7(a)、(b)、図8および図9を参照して実施例3の磁気ディスク装置を説明する。図7(a)は実施例3の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッド97と磁気ディスク20を示す斜視図である。図7(b)は主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図である。図8は磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図である。図9は記録ヘッド97と再生ヘッド7を媒体対向面(ABS)から見た平面図である。実施例1と共通する一部の部材については説明を省略する。
【0026】
記録ヘッド97はディスク面に対して垂直方向に磁界を発生させる高透磁率材料からなる主磁極105と、リターン磁極101a,101b,101c,101dと、主磁極105と各々のリターン磁極101a,101b,101c,101dとを接続する接続部111a,111b,111c,111dを含むコアと、このコアに巻かれたコイル91a,91b,91c,91dとを有する。
【0027】
リターン磁極101aは主磁極105に対してトラック方向に沿う後方(トレーリング側)に配置されている。リターン磁極101c,101dは主磁極105に対してクロストラック方向に沿う左右両側に配置されている。リターン磁極101bは主磁極105に対してトラック方向に沿う前方(リーディング側)に配置されている。このように、主磁極105に対してトラック方向およびクロストラック方向に沿って前後左右に合計4つのリターン磁極が設けられている。
【0028】
コイル91a,91b,91c,91dは、コアの接続部111a,111b,111c,111dに各リターン磁極に対応して1ターンだけ巻かれている。なお、図7(a)はコイル91a,91b,91c,91dが1ターンだけ巻かれていることを図示し、相互の接続状態を示していないが、これらのコイルは図1(a)と同様に直列に接続されている。
【0029】
主磁極95に対してクロストラック方向に沿う左右両側に配置されたリターン磁極101c,101dに対応するコイル91c,91dは、主磁極95に対してトラック方向に沿って前後に配置されたリターン磁極101a,101bに対応するコイル91a,91bとほぼ直交するように水平に巻かれている。このように一部のコイルを水平に配置することにより、主磁極105とリターン磁極101c,101dからなる磁路長をより短くすることができる。
【0030】
本実施例でも、各々のコイル91a,91b,91c,91dの1ターンの最長長さをCL、主磁極105の先端からコアの接続部111a,111bまでの高さをMHとすると、これらがCL<2π×MHの関係を満たしている。本実施例でも実施例1と同様な効果を得ることができる。
【0031】
実施例4
図10(a)、(b)、図11および図12を参照して実施例4の磁気ディスク装置を説明する。図10(a)は実施例4の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッド147と磁気ディスク20を示す斜視図である。図10(b)は主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図である。図11は磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図である。図12は記録ヘッド147と再生ヘッド7を媒体対向面(ABS)から見た平面図である。実施例1と共通する一部の部材については説明を省略する。
【0032】
記録ヘッド147はディスク面に対して垂直方向に磁界を発生させる高透磁率材料からなる主磁極155と、リターン磁極156a,156b,156c,156dと、主磁極155と各々のリターン磁極156a,156b,156c,156dとを接続する接続部161a,161b,161c,161dを含むコアと、このコアに巻かれたコイル141a,141b,141c,141dとを有する。
【0033】
リターン磁極156aは主磁極155に対してトラック方向に沿う後方(トレーリング側)に配置されている。リターン磁極156c,156dは主磁極155に対してクロストラック方向に沿う左右両側でトラック方向に沿う前方(リーディング側)にずれて配置されている。リターン磁極156bは主磁極155に対してトラック方向に沿う前方(リーディング側)に配置されている。このように、主磁極105に対してトラック方向およびクロストラック方向に沿って合計4つのリターン磁極が設けられている。
【0034】
コイル141a,141b,141c,141dは、コアの接続部161a,161b,161c,161dに各リターン磁極に対応して1ターンだけ巻かれている。本実施例では、図10(a)に矢印で示すように、コイル141a,141b,141c,141dが直列に接続されている。各コイル141a,141b,141c,141dに、図10(a)の矢印で示すように電流を流すと、主磁極155に同一方向の磁界が発生する。
【0035】
本実施例では、上記のようにリターン磁極156c,156dを主磁極155よりもリーディング側にずらして配置しているので、コイル141a,141b,141c,141dのコイル面をほぼ平行に並べることができる。この構造では、コイル141a,141b,141c,141dを積層プロセスによって作製するのが容易になる。
【0036】
本実施例でも、各々のコイル141a,141b,141c,141dの1ターンの最長長さをCL、主磁極155の先端からコアの接続部161a,161bまでの高さをMHとすると、これらがCL<2π×MHの関係を満たしている。本実施例でも実施例1と同様な効果を得ることができる。
【0037】
従来の記録ヘッドのように、1つのリターン磁極に対応してコイルを複数ターン、たとえば4ターン巻いた場合、主磁極とリターン磁極との間に複数ターンのコイルを収めるために主磁極およびリターン磁極を含むコアの物理的な長さ、すなわち磁路長が長くなる。コアの磁路長が長くなると、コア中の磁化応答に時間差が生じるため、出力波形に歪が生じ、平均出力および出力の分散が悪化する。この欠点を図13(a)〜(d)を参照して説明する。
【0038】
図13(a)は従来の記録ヘッドを用いて記録周波数400MHzで磁気ディスクに記録を行った場合の出力波形を示す図である。図13(b)は従来の記録ヘッドを用いて記録周波数600MHzで磁気ディスクに記録を行った場合の出力波形を示す図である。図13(c)および(d)は図13(b)の波形の一部を拡大した図である。図13(a)では出力波形は正弦波を示している。しかし、図13(b)およびその拡大図13(c)、(d)では、出力波形のピークがダブルピークになっており、出力波形に歪が生じている。この結果、平均出力および出力の分散も悪化する。
【0039】
図14は本発明の記録ヘッドを用いて記録周波数600MHzで磁気ディスクに記録を行った場合の出力波形を示す図である。本発明の記録ヘッドを用いた場合には、記録周波数が高くなっても記録ヘッドの磁化応答特性は変わらず、高記録周波数での出力波形に歪が生じない。この結果、出力劣化および出力変動も抑制できる。
【0040】
図15は、従来の記録ヘッドを用いた場合および本発明の記録ヘッドを用いた場合の、再生出力の記録周波数依存性を示す図である。従来の記録ヘッドを用いた場合には、記録周波数500MHz以上で記録した場合には、隣接ビット波形干渉による出力劣化以上に急激に出力が劣化している。これに対して、本発明の記録ヘッドを用いた場合には、記録周波数500MHz以上で記録しても、隣接ビット波形干渉以上に出力が劣化することはない。したがって、本発明の記録ヘッドを用いた場合には、従来に対して高記録密度化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】実施例1の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッドと磁気ディスクを示す斜視図と、主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図。
【図2】実施例1の磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図。
【図3】実施例1の記録ヘッドと再生ヘッドを媒体対向面(ABS)から見た平面図。
【図4】実施例2の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッドと磁気ディスクを示す斜視図と、主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図。
【図5】実施例2の磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図。
【図6】実施例2の記録ヘッドと再生ヘッドを媒体対向面(ABS)から見た平面図。
【図7】実施例3の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッドと磁気ディスクを示す斜視図と、主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図。
【図8】実施例3の磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図。
【図9】実施例3の記録ヘッドと再生ヘッドを媒体対向面(ABS)から見た平面図。
【図10】実施例4の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッドと磁気ディスクを示す斜視図と、主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図。
【図11】実施例4の磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図。
【図12】実施例4の記録ヘッドと再生ヘッドを媒体対向面(ABS)から見た平面図。
【図13】従来の記録ヘッドを用い、記録周波数を400MHzまたは600MHzとした場合の再生出力を示す図。
【図14】本発明の記録ヘッドを用い、記録周波数を600MHzとした場合の再生出力を示す図。
【図15】従来の記録ヘッドと本発明の記録ヘッドを用いた場合の再生出力の記録周波数依存性を示す図。
【符号の説明】
【0042】
1…磁気抵抗効果膜、3,4…シールド、7…再生ヘッド、20…磁気ディスク、22…保護膜、23…磁気記録層、25…基板、26…軟磁性層、31a,31b,31c,31d…コイル、37…記録ヘッド、41a,41b,41c,41d…リターン磁極、45…主磁極、51a,51b,51c,51d…接続部、61a,61b,61c,61d…コイル、67…記録ヘッド、71a,71b,71c,71d…リターン磁極、75…主磁極、81a,81b,81c,81d…接続部、91a,91b,91c,91d…コイル、97…記録ヘッド、101a,101b,101c,101d…リターン磁極、105…主磁極、111a,111b,111c,111d…接続部、141a,141b,141c,141d…コイル、147…記録ヘッド、156a,156b,156c,156d…リターン磁極、155…主磁極、161a,161b,161c,161d…接続部。
【技術分野】
【0001】
本発明は複数のリターン磁極が設けられた記録ヘッドを有する磁気ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
垂直記録方式の磁気ディスク装置は、主磁極およびリターン磁極を含むコアと、コアに巻かれたコイルとを含む記録ヘッドを有する。
【0003】
このような磁気ディスク装置で記録密度を向上するためには、媒体上に記録される磁化幅を狭くする必要がある。たとえば、主磁極に2層の磁性膜を用い、トレーリング側の磁性膜のクロストラック方向の幅をリーディング側の磁性膜のクロストラック方向の幅よりも大きくした記録ヘッドが提案されている(特許文献1)。また、主磁極に対してクロストラック方向に沿う両側にリターン磁極を設けた記録ヘッドも提案されている(特許文献2)。
【0004】
従来の記録ヘッドでは、主磁極とリターン磁極とその接続部を含むコアに複数ターンのコイルが巻かれている。これは、主磁極の先端から発生する記録磁界を強くし、媒体上に記録される信号の品質を高めるためである。
【0005】
しかし、主磁極とリターン磁極との間に、複数ターンのコイルを挿入するには、主磁極とリターン磁極を含むコアの高さを高くする必要がある。しかし、コアの高さが高いと、コア中の磁路長が長くなり、高記録周波数ではコア中の磁化応答に時間差が生じるため出力波形が歪む。この結果、出力劣化が起こり、ビットエラーレートが低下して、高記録密度を達成できなくなる。
【特許文献1】特開2007−220209号公報
【特許文献2】特開平5−94603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、高記録周波数でも出力劣化によるビットエラーレートの低下を抑制して、高記録密度を達成できる磁気ディスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態によれば、垂直磁気異方性を有する磁気記録層を含む磁気ディスクと、主磁極および前記主磁極に対してトラック方向およびトラック方向以外の方向に設けられた複数のリターン磁極を含むコアと、前記複数のリターン磁極の各々に対応して巻かれたコイルとを含む記録ヘッドと、磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子をトラック方向に沿って前後から挟む1対のシールドとを含む再生ヘッドとを有することを特徴とする磁気ディスク装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の磁気ディスク装置は、高記録周波数でも出力劣化によるビットエラーレートの低下を抑制することができ、高記録密度を達成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。
【0010】
実施例1
図1(a)、(b)、図2および図3を参照して実施例1の磁気ディスク装置を説明する。図1(a)は実施例1の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッド37と磁気ディスク20を示す斜視図である。図1(b)は主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図である。図2は磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図である。図3は記録ヘッド37と再生ヘッド7を媒体対向面(ABS)から見た平面図である。
【0011】
磁気ヘッドは、記録ヘッド37と再生ヘッド7とが分離した記録再生分離型磁気ヘッドである。
【0012】
記録ヘッド37はディスク面に対して垂直方向に磁界を発生させる高透磁率材料からなる主磁極45と、リターン磁極41a,41b,41c,41dと、主磁極45と各々のリターン磁極41a,41b,41c,41dとを接続する接続部51a,51b,51c,51dを含むコアと、このコアに巻かれたコイル31a,31b,31c,31dとを有する。
【0013】
リターン磁極41aは主磁極45に対してトラック方向に沿う後方(トレーリング側)に配置されている。リターン磁極41c,41dは主磁極45に対してクロストラック方向に沿う左右両側に配置されている。リターン磁極41bは主磁極45に対してトラック方向に沿う前方(リーディング側)に配置されている。このように、主磁極45に対してトラック方向およびクロストラック方向に沿って前後左右に合計4つのリターン磁極が設けられている。
【0014】
コイル31a,31b,31c,31dは、コアの接続部51a,51b,51c,51dに各リターン磁極に対応して1ターンだけ巻かれている。本実施例では、図1(a)に矢印で示すように、コイル31b,31c,31a,31dが直列に接続されている。各コイル31a,31b,31c,31dに、図1(a)の矢印で示すように電流を流すと、主磁極45に同一方向の磁界が発生する。
【0015】
再生ヘッド7は、磁気抵抗効果膜1と、これをトラック方向に沿って前後から挟む1対の軟磁気特性を示すシールド3,4を有する。
【0016】
磁気ディスク20は、基板25上に、軟磁性層26、垂直磁気異方性を有する磁気記録層23、および保護膜22が積層された構造を有する。
【0017】
コイル31a,31b,31c,31dが、各リターン磁極に対応して1ターンだけ巻かれていることを換言すると、以下のようになる。ここで、各々のコイル31a,31b,31c,31dの1ターンの最長長さをCL、主磁極45の先端からコアの接続部51a,51bまでの高さをMHとすると、これらがCL<2π×MHの関係を満たす。
【0018】
上述したように、従来の記録ヘッドでは、リターン磁極に対応して複数ターンのコイルを巻いていたためコア中の磁路長が長くなり、高記録周波数ではコア中の磁化応答に時間差が生じて出力波形が歪み、結果として出力劣化が起こり、ビットエラーレートが低下して高記録密度を達成できなかった。一方、1つのリターン磁極を用い、磁路長を短くするために単純にコイルの巻数を減らすと、主磁極の先端から発生する記録磁界が低下し、磁気ディスク上に記録される信号の品質が劣化する。
【0019】
これに対して、本実施例のように各リターン磁極に対応してコイル31a,31b,31c,31dを1ターンだけ巻いた場合、従来のようにリターン磁極に対応してコイルを複数ターン巻いた場合よりも、主磁極45および各々のリターン磁極で構成されるコアの磁路長を短くすることができる。しかも、4つのコイルの合計の巻数は従来とほぼ同等を維持することができるので、主磁極45の先端から発生する記録磁界が低下することもない。このようにコイルの巻き数を従来と同等に確保するとともに主磁極およびリターン磁極を含むコアの磁路長を短くすることができる。したがって、高記録周波数で記録した場合のコア内の磁化応答性を改善でき、出力波形歪を取り除くことができ、高記録密度が可能になる。
【0020】
実施例2
図4(a)、(b)、図5および図6を参照して実施例2の磁気ディスク装置を説明する。図4(a)は実施例2の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッド67と磁気ディスク20を示す斜視図である。図4(b)は主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図である。図5は磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図である。図6は記録ヘッド67と再生ヘッド7を媒体対向面(ABS)から見た平面図である。実施例1と共通する一部の部材については説明を省略する。
【0021】
記録ヘッド67はディスク面に対して垂直方向に磁界を発生させる高透磁率材料からなる主磁極75と、リターン磁極71a,71b,71c,71dと、主磁極75と各々のリターン磁極71a,71b,71c,71dとを接続する接続部81a,81b,81c,81dを含むコアと、このコアに巻かれたコイル61a,61b,61c,61dとを有する。
【0022】
リターン磁極71aは主磁極75に対してトラック方向に沿う後方(トレーリング側)に配置されている。リターン磁極71c,71dは主磁極75に対してクロストラック方向に沿う左右両側に配置されている。リターン磁極71bは主磁極75に対してトラック方向に沿う前方(リーディング側)に配置されている。このように、主磁極75に対してトラック方向およびクロストラック方向に沿って前後左右に合計4つのリターン磁極が設けられている。リターン磁極71c,71dの下端部(ABS側)はリターン磁極71aに向かって突出して幅広くなっており、フリンジを抑制できる効果がある。
【0023】
コイル61a,61b,61c,61dは、コアの接続部81a,81b,81c,81dに各リターン磁極に対応して1ターンだけ巻かれている。なお、図4(a)はコイル61a,61b,61c,61dが1ターンだけ巻かれていることを図示し、相互の接続状態を示していないが、これらのコイルは図1(a)と同様に直列に接続されている。
【0024】
本実施例でも、各々のコイル61a,61b,61c,61dの1ターンの最長長さをCL、主磁極75の先端からコアの接続部81a,81bまでの高さをMHとすると、これらがCL<2π×MHの関係を満たしている。本実施例でも実施例1と同様な効果を得ることができる。
【0025】
実施例3
図7(a)、(b)、図8および図9を参照して実施例3の磁気ディスク装置を説明する。図7(a)は実施例3の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッド97と磁気ディスク20を示す斜視図である。図7(b)は主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図である。図8は磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図である。図9は記録ヘッド97と再生ヘッド7を媒体対向面(ABS)から見た平面図である。実施例1と共通する一部の部材については説明を省略する。
【0026】
記録ヘッド97はディスク面に対して垂直方向に磁界を発生させる高透磁率材料からなる主磁極105と、リターン磁極101a,101b,101c,101dと、主磁極105と各々のリターン磁極101a,101b,101c,101dとを接続する接続部111a,111b,111c,111dを含むコアと、このコアに巻かれたコイル91a,91b,91c,91dとを有する。
【0027】
リターン磁極101aは主磁極105に対してトラック方向に沿う後方(トレーリング側)に配置されている。リターン磁極101c,101dは主磁極105に対してクロストラック方向に沿う左右両側に配置されている。リターン磁極101bは主磁極105に対してトラック方向に沿う前方(リーディング側)に配置されている。このように、主磁極105に対してトラック方向およびクロストラック方向に沿って前後左右に合計4つのリターン磁極が設けられている。
【0028】
コイル91a,91b,91c,91dは、コアの接続部111a,111b,111c,111dに各リターン磁極に対応して1ターンだけ巻かれている。なお、図7(a)はコイル91a,91b,91c,91dが1ターンだけ巻かれていることを図示し、相互の接続状態を示していないが、これらのコイルは図1(a)と同様に直列に接続されている。
【0029】
主磁極95に対してクロストラック方向に沿う左右両側に配置されたリターン磁極101c,101dに対応するコイル91c,91dは、主磁極95に対してトラック方向に沿って前後に配置されたリターン磁極101a,101bに対応するコイル91a,91bとほぼ直交するように水平に巻かれている。このように一部のコイルを水平に配置することにより、主磁極105とリターン磁極101c,101dからなる磁路長をより短くすることができる。
【0030】
本実施例でも、各々のコイル91a,91b,91c,91dの1ターンの最長長さをCL、主磁極105の先端からコアの接続部111a,111bまでの高さをMHとすると、これらがCL<2π×MHの関係を満たしている。本実施例でも実施例1と同様な効果を得ることができる。
【0031】
実施例4
図10(a)、(b)、図11および図12を参照して実施例4の磁気ディスク装置を説明する。図10(a)は実施例4の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッド147と磁気ディスク20を示す斜視図である。図10(b)は主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図である。図11は磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図である。図12は記録ヘッド147と再生ヘッド7を媒体対向面(ABS)から見た平面図である。実施例1と共通する一部の部材については説明を省略する。
【0032】
記録ヘッド147はディスク面に対して垂直方向に磁界を発生させる高透磁率材料からなる主磁極155と、リターン磁極156a,156b,156c,156dと、主磁極155と各々のリターン磁極156a,156b,156c,156dとを接続する接続部161a,161b,161c,161dを含むコアと、このコアに巻かれたコイル141a,141b,141c,141dとを有する。
【0033】
リターン磁極156aは主磁極155に対してトラック方向に沿う後方(トレーリング側)に配置されている。リターン磁極156c,156dは主磁極155に対してクロストラック方向に沿う左右両側でトラック方向に沿う前方(リーディング側)にずれて配置されている。リターン磁極156bは主磁極155に対してトラック方向に沿う前方(リーディング側)に配置されている。このように、主磁極105に対してトラック方向およびクロストラック方向に沿って合計4つのリターン磁極が設けられている。
【0034】
コイル141a,141b,141c,141dは、コアの接続部161a,161b,161c,161dに各リターン磁極に対応して1ターンだけ巻かれている。本実施例では、図10(a)に矢印で示すように、コイル141a,141b,141c,141dが直列に接続されている。各コイル141a,141b,141c,141dに、図10(a)の矢印で示すように電流を流すと、主磁極155に同一方向の磁界が発生する。
【0035】
本実施例では、上記のようにリターン磁極156c,156dを主磁極155よりもリーディング側にずらして配置しているので、コイル141a,141b,141c,141dのコイル面をほぼ平行に並べることができる。この構造では、コイル141a,141b,141c,141dを積層プロセスによって作製するのが容易になる。
【0036】
本実施例でも、各々のコイル141a,141b,141c,141dの1ターンの最長長さをCL、主磁極155の先端からコアの接続部161a,161bまでの高さをMHとすると、これらがCL<2π×MHの関係を満たしている。本実施例でも実施例1と同様な効果を得ることができる。
【0037】
従来の記録ヘッドのように、1つのリターン磁極に対応してコイルを複数ターン、たとえば4ターン巻いた場合、主磁極とリターン磁極との間に複数ターンのコイルを収めるために主磁極およびリターン磁極を含むコアの物理的な長さ、すなわち磁路長が長くなる。コアの磁路長が長くなると、コア中の磁化応答に時間差が生じるため、出力波形に歪が生じ、平均出力および出力の分散が悪化する。この欠点を図13(a)〜(d)を参照して説明する。
【0038】
図13(a)は従来の記録ヘッドを用いて記録周波数400MHzで磁気ディスクに記録を行った場合の出力波形を示す図である。図13(b)は従来の記録ヘッドを用いて記録周波数600MHzで磁気ディスクに記録を行った場合の出力波形を示す図である。図13(c)および(d)は図13(b)の波形の一部を拡大した図である。図13(a)では出力波形は正弦波を示している。しかし、図13(b)およびその拡大図13(c)、(d)では、出力波形のピークがダブルピークになっており、出力波形に歪が生じている。この結果、平均出力および出力の分散も悪化する。
【0039】
図14は本発明の記録ヘッドを用いて記録周波数600MHzで磁気ディスクに記録を行った場合の出力波形を示す図である。本発明の記録ヘッドを用いた場合には、記録周波数が高くなっても記録ヘッドの磁化応答特性は変わらず、高記録周波数での出力波形に歪が生じない。この結果、出力劣化および出力変動も抑制できる。
【0040】
図15は、従来の記録ヘッドを用いた場合および本発明の記録ヘッドを用いた場合の、再生出力の記録周波数依存性を示す図である。従来の記録ヘッドを用いた場合には、記録周波数500MHz以上で記録した場合には、隣接ビット波形干渉による出力劣化以上に急激に出力が劣化している。これに対して、本発明の記録ヘッドを用いた場合には、記録周波数500MHz以上で記録しても、隣接ビット波形干渉以上に出力が劣化することはない。したがって、本発明の記録ヘッドを用いた場合には、従来に対して高記録密度化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】実施例1の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッドと磁気ディスクを示す斜視図と、主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図。
【図2】実施例1の磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図。
【図3】実施例1の記録ヘッドと再生ヘッドを媒体対向面(ABS)から見た平面図。
【図4】実施例2の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッドと磁気ディスクを示す斜視図と、主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図。
【図5】実施例2の磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図。
【図6】実施例2の記録ヘッドと再生ヘッドを媒体対向面(ABS)から見た平面図。
【図7】実施例3の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッドと磁気ディスクを示す斜視図と、主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図。
【図8】実施例3の磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図。
【図9】実施例3の記録ヘッドと再生ヘッドを媒体対向面(ABS)から見た平面図。
【図10】実施例4の磁気ディスク装置に搭載される記録ヘッドと磁気ディスクを示す斜視図と、主磁極および主磁極とほぼ同一面に配置されたリターン磁極を含むコアの斜視図。
【図11】実施例4の磁気ディスク装置をトラック方向に沿って切断した断面図。
【図12】実施例4の記録ヘッドと再生ヘッドを媒体対向面(ABS)から見た平面図。
【図13】従来の記録ヘッドを用い、記録周波数を400MHzまたは600MHzとした場合の再生出力を示す図。
【図14】本発明の記録ヘッドを用い、記録周波数を600MHzとした場合の再生出力を示す図。
【図15】従来の記録ヘッドと本発明の記録ヘッドを用いた場合の再生出力の記録周波数依存性を示す図。
【符号の説明】
【0042】
1…磁気抵抗効果膜、3,4…シールド、7…再生ヘッド、20…磁気ディスク、22…保護膜、23…磁気記録層、25…基板、26…軟磁性層、31a,31b,31c,31d…コイル、37…記録ヘッド、41a,41b,41c,41d…リターン磁極、45…主磁極、51a,51b,51c,51d…接続部、61a,61b,61c,61d…コイル、67…記録ヘッド、71a,71b,71c,71d…リターン磁極、75…主磁極、81a,81b,81c,81d…接続部、91a,91b,91c,91d…コイル、97…記録ヘッド、101a,101b,101c,101d…リターン磁極、105…主磁極、111a,111b,111c,111d…接続部、141a,141b,141c,141d…コイル、147…記録ヘッド、156a,156b,156c,156d…リターン磁極、155…主磁極、161a,161b,161c,161d…接続部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直磁気異方性を有する磁気記録層を含む磁気ディスクと、
主磁極および前記主磁極に対してトラック方向およびトラック方向以外の方向に設けられた複数のリターン磁極を含むコアと、前記複数のリターン磁極の各々に対応して巻かれたコイルとを含む記録ヘッドと、
磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子をトラック方向に沿って前後から挟む1対のシールドとを含む再生ヘッドと
を有することを特徴とする磁気ディスク装置。
【請求項2】
前記複数のリターン磁極の各々に対応して巻かれたコイルが直列に接続されていることを特徴とする請求項1の磁気ディスク装置。
【請求項3】
前記複数のリターン磁極の各々に対応してコイルが1ターンだけ巻かれていることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気ディスク装置。
【請求項1】
垂直磁気異方性を有する磁気記録層を含む磁気ディスクと、
主磁極および前記主磁極に対してトラック方向およびトラック方向以外の方向に設けられた複数のリターン磁極を含むコアと、前記複数のリターン磁極の各々に対応して巻かれたコイルとを含む記録ヘッドと、
磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子をトラック方向に沿って前後から挟む1対のシールドとを含む再生ヘッドと
を有することを特徴とする磁気ディスク装置。
【請求項2】
前記複数のリターン磁極の各々に対応して巻かれたコイルが直列に接続されていることを特徴とする請求項1の磁気ディスク装置。
【請求項3】
前記複数のリターン磁極の各々に対応してコイルが1ターンだけ巻かれていることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気ディスク装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−146666(P2010−146666A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−324329(P2008−324329)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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