説明

秤内の充填装置

【課題】 秤量物質を受け取る秤量対象物搬送装置の人間工学的な設計を改良すること。
【解決手段】 秤内の容器充填装置は、秤量室3と、秤量セル15を含んでおり且つ後壁13を形成している秤量ハウジング4とを備え、前記秤量室の床8には、秤量セルの片持ち梁状伸長部に取り付けられている秤量対象物搬送装置2が備えられており、前記伸長部は、前記秤量室の後壁内の通路穴12内に突き出している結合構造を備えており、前記秤量対象物搬送装置は、結合構造によって取り外し可能に取り付けられている。秤量室の後壁には、固定保持装置21が配置されており、該固定保持装置は、供給源容器装置20が床上の種々の高さに締結されようにし、前記供給源容器装置は、供給源容器ホルダー31を含んでいる。秤量対象物受け入れ構造は、前記秤量室内で結合構造に位置に関して並進移動が可能であり、また、秤量対象物搬送装置の位置調整装置によって前記移動された位置に保持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、秤内ばかりでなくその構成部品内の容器充填装置に関し、特に、秤量対象物容器及び供給源容器装置に関する。この装置において使用される秤は、秤量室と、秤量セルを含んでおり且つ前記秤量室の後壁及び床を形成している秤ハウジングとを備えている。
【背景技術】
【0002】
研究室内には秤を使用する多くの可能性が存在する。研究室用の秤は、例えば、測定された量の粉体又は液体状の物質等を準備する際に容器内に物質を充填するために使用されることが多い。通常、この作業を任される人は、普通の環境、すなわち、秤の付属品装置、作動状態での秤の特別な配置、作動状態における供給容器の構造、充填されるべき容器の大きさ及び数等に対して著しく適合させた作業技術を開発して来たであろう。さもなければ、改良された人間工学に関してこれらの周辺条件の更なる開発の必要性が頻繁にある。改良のための機会に関して、秤の付属品設備は解決すべき点を提供する。
【0003】
US 6,557,391 B2に記載されている秤は、秤量室、秤量セルを含んでおり且つ秤量室の後壁及び床を形成している秤ハウジング、秤量対象物を受け取る役目を果たし且つ校正装置の校正のための受け入れ台が取り付けられる秤量セルの片持ち梁状の伸長部に取り付けられている搬送装置を備えている。片持ち梁状伸長部は、秤量室の後壁の開口部内に突き出している結合構造を備えており且つ秤量対象物搬送装置を前記片持ち梁状伸長部に取り外し可能に取り付ける手段として機能する。秤量室の床は、校正用錘と秤量対象物搬送装置との間に閉塞された分離壁として延びている。秤量対象物搬送装置は、水平格子として形成することができ又は別の実施形態においては軸線を中心に旋回することができるように保持装置を形成することができるように1以上の研究所用容器のための保持装置として形成することができる。これは、秤のための多数の用途の可能性を広げ且つ人間工学的な見地から改良された手動操作条件を確実なものにする。(特許文献1参照)
US 6,603,081 B2公報に記載されている秤は、秤量室と、秤量セルを含んでおり且つ秤量室の後壁及び床を形成している錘と、秤量対象物を受け入れる役目を果たし且つ秤量セルの片持ち梁状伸長部に取り付けられている搬送装置とを備えている。固定された保持装置は、秤量室の後壁に取り付けられており、秤量室の付属品が秤量室の床上の種々の高さに締結されるのを可能にしている。研究室の装置のための保持装置又は中間の床は、保持装置に取り付けることができ、該保持装置において、中間の床は、基材容器、工具等を設定する場所として有用となり得る。保持装置は、研究室用装置又は中間床を容易に締結するか又は取り外すことができるようになされている。ここで考えられる研究室用装置は、例えば粉体物質又は液体物質のための投与給送装置を含んでいる。(特許文献2参照)
上記の説明による秤は、特に物質の量が少ない場合、従って物質を狭い開口部を備えた容器内に懸架されなければならない場合に、物質の分配のための各点において最適化されていない。例えば、一般的に公知のタイプの秤を使用する場合には、秤量されるべき容器は、充填されている間は充填秤量プロセスに対して経済的に最も適した秤量室内の位置に設置することができない。更に、容器内に充填されるべき物質が秤量室の外側に配置されている供給源容器から搬送されなければならない場合は、通常存在する気流のシールドの窓を開いて何回も通過しなければならず、その結果、秤量室内の熱平衡が気流によって乱されるので、時間がかかる操作が必要とされる。
【0004】
分配されるべき物質のための供給源容器を例えば中間の床上の秤量室内に配置することができる公知技術による上記した秤の場合には、秤量室内の空間配置は、中間の床上に設置された供給源容器がひっくり返されないように、注意深い制御された手の動きを必要とする場合が多い。更に、充填作業を行う間にユーザーの手が秤量室内に留まったままである場合には、秤量室内の空気は過剰に温まる恐れがある。
【特許文献1】US 6,557,391 B2公報
【特許文献1】US 6,603,081 B2公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明は、秤量物質を受け取る搬送装置又は秤量物質容器すなわち秤量対象物搬送装置の人間工学的な設計を改良することを目的としている。本発明の更に別の目的は、分配されるべき物質のための供給源容器装置の人間工学的な設計を改良することである。本発明に適合する特別な必要性は、秤のユーザーのための時間を節約する技術を可能にする秤のための充填装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的は、特許請求の範囲に規定された秤量対象物搬送装置のみならず充填装置によって達成される。
秤量室が後壁によって秤量セルから分離されている秤内の秤量対象物の搬送装置は、秤量室の後壁の通路穴内に突き出している結合構造を備えている秤量セルの片持ち梁状伸長部に取り外し可能に取り付けられている。秤量セルは、秤量室の後壁及び床を形成しているハウジング内に収納されている。秤量対象物搬送装置は、結合構造の位置に関して並進移動することができ且つ移動した位置に秤量対象物搬送装置の位置調整装置によって保持することができる秤量対象物受け入れ構造を備えている。
【0007】
従って、秤量対象物受け入れ構造は、秤量室内の殆ど如何なる所望の位置にも配置することができ、その結果、秤量対象物受け入れ構造上に配置された秤量容器を充填するプロセスが経済的に改良される。なぜならば、手動操作にとって最も好ましい位置を秤量対象物受け入れ構造のために選択することができるからである。例えば、供給源容器が秤量室内に配置されている場合には、秤量対象物受け入れ構造は、秤の気流シールドの開口部に近接している秤量室内の位置に設置することができる。このことは、まず第一に、供給源容器と秤量物質容器との間の距離を短くできるという結果をもたらし、第二に、オペレータが自分の手を秤量室内に置く必要を避け、空気の不所望な温まりにつながり得ることがない。特に、秤量対象物受け入れ構造が調整可能である状態で秤量対象物容器構造上に配置された秤量容器は、秤が右利きの人によって操作されているか又は左利きの人によって操作されているかに応じて、右から又は左から充填することができる。操作が簡単な好ましくはクランプねじとして形成されている位置調整装置による秤量対象物受け入れ構造の調整によって、行われるべき作業に適合するばかりでなくユーザーの作業習性に適合した方法での秤量対象物受け入れ構造の位置決めが可能になる。
【0008】
特に、秤量室内における結合構造の位置に対する秤量対象物受け入れ構造の向き及び配置は、並進移動及び回転による秤量対象物受け入れ構造の位置調整装置によって調整できる。
【0009】
これは、好ましくは、秤量対象物受け入れ構造の秤量室の床上の高さを調整すること及び/又は秤量対象物受け入れ構造を後壁に直角に並進移動させ且つ移動した位置に係止することを可能にする構造によって達成される。
【0010】
同様に、本発明の更に別の実施形態は、後壁に近接した垂直軸線を中心に前記秤量対象物受け入れ構造を旋回させ且つ/又は前記秤量対象物受け入れ構造を後壁に直交する軸線を中心に回転させることができる可能性を提供している。
【0011】
本発明の好ましい更に別の態様においては、秤量対象物受け入れ構造は、秤量容器のための載置領域を備え、該載置領域において、秤量対象物受け入れ構造が載置領域に直角な軸線を中心とする回転により及び/又は載置領域に直角な並進移動により秤量対象物受け入れ構造の位置が調整可能であり、秤量対象物受け入れ構造は調整された位置に保持することができる。
【0012】
特に有利な実施形態においては、秤量対象物受け入れ構造は、秤量容器のための載置領域と、該載置領域と反対側に設けられた軸とを備えている。秤量対象物受け入れ構造に対する秤量対象物搬送装置の結合部材には穴が設けられており、前記軸が該穴に係合して秤量対象物受け入れ構造が同様に前記軸内に延びている軸線を中心に回転可能であり且つ/又は前記秤量対象物受け入れ構造が前記結合部材に対して前記軸に沿って並進移動できるようになされている。
【0013】
更に別の実施形態においては、秤量対象物受け入れは、後壁に近接して配置され且つ前記秤量対象物受け入れ構造の結合部材内を通っている垂直方向を向いたロッドを備えており、秤量対象物受け入れ構造の高さ調整は、前記結合部材を前記ロッドに沿って動かすことによって行われる。秤量対象物搬送装置から秤量対象物受け入れ構造への結合部材はまた、伸長ロッド及びスリーブを含む引っ張り出し伸長部保持装置として形成することもできる。この引っ張り出し伸長部保持装置においては、伸長ロッドがスリーブ内へと又はスリーブから摺動することができ且つ/又は伸長ロッドがスリーブの長手方向に延びている軸線を中心に回転可能である。
【0014】
特に好ましい実施形態における秤量対象物受け入れ構造は、格子棒の端部が90°の角度で曲げられた秤量容器のための載置受け台としての格子の形態か、又は電気絶縁材料によって構成された秤量容器を受け入れるためのホルダースリーブの形態か、又は長円形の秤量容器を受け入れるためのチャネルとしての形態か、又は首が細い複数の小さな反応容器を受け入れるホルダーケージの形態を有している。秤量対象物受け入れ構造の格子棒は、秤量容器が定位置から滑り出ないように保護するために、少なくとも部分的にポリマー材料内に封入されている。
【0015】
秤量室と、秤量室の後壁及び床を形成している秤ハウジングとを備えた秤内の充填装置には、秤量対象物受け入れ構造を備え且つ秤量セルの片持ち梁状伸長部に取り付けられている秤量対象物搬送装置が備えられている。片持ち梁状伸長部は、秤量室の後壁内の通路穴内に突き出している結合構造を備え且つ秤量対象物搬送装置を取り外し可能に取り付ける機能を果たす。充填装置の更に別の構成部品としての秤量室の後壁には、秤量室の床上の種々の高さに供給源保持装置を締結する機能を果たし且つ供給源容器ホルダーを含んでいる固定された保持装置が配置されている。秤量対象物受け入れ構造は、位置調整装置によって結合部材の位置に対して秤量室内で並進移動することができ且つ調整された位置に保持することができ、一方、供給源容器ホルダーは、供給源容器位置調整装置によって、ホルダー装置の位置に対して秤量室内で並進移動で動かすことができ且つ調整された位置に保持することができる。
【0016】
このことにより、秤量対象物搬送装置上に配置されている秤量容器内に重量による物質を充填するときに、秤のユーザーの要望及び充填プロセスの要件に合うように調整される。
【0017】
特に、秤量室内での結合構造に対する秤量対象物受け入れ構造の向き及び配置は、並進移動及び回転による秤量対象物受け入れ構造の位置調整装置によって調整することができる。本発明の好ましい更に開発された態様においては、秤量室内での保持装置の位置に対する供給源容器ホルダーの向き及び配置は、並進移動及び回転による供給源容器装置の位置調整装置によって設定することができる。このことにより、重量による容器内への物質の充填の高度の自由度が確保される。
【0018】
好ましい設計においては、供給源容器装置は、懸架装置によってホルダー装置に取り外し可能に取り付けられる。供給源容器装置は、1以上特に2つの供給源容器ホルダーを取り付けるように形成することができる。
【0019】
好ましい実施形態における供給源容器装置には、供給源容器ホルダーが取り外し可能に取り付けられるU字形状又はL字形状のブラケットが備えられている。この概念においては、供給源容器ホルダーは、平行な格子棒の構造がホルダーアームに取り付けられている湾曲部分を備えたL字形状のホルダーを備えている。格子棒は、特に、供給源容器が定位置から滑り出るのを防止するために、少なくとも部分的にポリマー材料内に封入される。
【0020】
特に好ましい設計においては、L字形状で結合されている透明材料からなる2つの平らなプレートによって構成された中間の床が、付加的に設けられているか又は供給源容器装置の懸架装置の代替品として設けられている別の懸架装置によってホルダー装置に取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を、極めて簡素化して図示されている図面に示し且つ説明する。
図1は、秤ハウジング4と秤量室3を包囲している気流シールド9とを備えた秤1の側面図である。秤ハウジング4の内側には、秤量セル15(ここでは詳細に示されていない)が設けられている。重力を秤量セル15に導入するために、校正装置5を備えたL字形状の片持ち梁状伸長部14が秤量セル15に結合されている。秤量セル15内では、片持ち梁状伸長部14が少なくとも1つの校正用錘7のための受け入れ台6を備えている。校正装置5は、秤量室3の床8によって頂部が閉塞されている秤ハウジング4の一部分に配置されている。L字形状の片持ち梁状伸長部14の垂直脚部は、秤量室3の後壁13の通路開口部12内に突き出している秤量室3の方に向けられた突出部16を備えている。横方向に突出しているホルダーボルト18を備えた突出部16は、結合部材11によって秤量対象物搬送装置2を取り付ける機能を果たす結合構造を形成している。秤量対象物搬送装置2は、種々の秤量用途、例えば秤量材料容器又は秤量対象物自体のための構造の多様性を受け入れる機能を果たす。図示された例における秤量対象物搬送装置2は、以下において図4及び5に関して更に詳細に説明されるように、曲げられた格子棒を備えた格子として形成されている。
【0022】
図1におけるこぼれ受けトレイ17は、秤量対象物搬送装置2から落ちた秤量材料を受ける機能を果たす。こぼれ受けトレイ17は、取り出して秤量室3を容易に清掃できる設計とすることができる。
【0023】
後壁13の秤量室3内に面している側には、結合部材11の領域の上方に配置されている保持装置21が設けられており、該保持装置21においては、秤量対象物搬送装置2が、壁に近接している横方向に突出しているホルダーボルト18内に引っかけられている。このホルダー装置21は、秤量動作の多数の便宜及び用途を提供する。特に、後壁13上に配置されている保持装置21は、秤量室の付属部品が床8の上方の種々の高さに取り付けられるのを可能にしている。これは、試験を行うこと及び秤量室3の内部の容器内に物質を充填することができる可能性を広げている。
【0024】
図2は、容器充填装置の構成部品を備えた秤量室3の三次元図であり、秤量室3内の容器充填装置の可能な配置を示している。秤量室3の境界を定めている壁の床8(図1参照)及び後壁13と一体化されたこぼれ受けトレイ17のみが見えている。後壁13には、保持装置21が取り付けられている。保持装置21は、後壁13からの浮き上がった形状とされた筒23として形成されている。垂直溝24が筒23の両側面に延びている。図1に示された横方向に突出しているホルダーボルト18を備えた突出部16を含んでいる秤量対象物搬送装置2の結合構造は、溝24と一直線の筒23の下方領域に配置されている。供給源容器装置20の懸架装置25の合い釘によって嵌合する設計された半円形の切り欠きが、溝24の各々の一方の側に規則的な間隔で配置されている。この図面においては、供給源容器装置20内の側部に横たわるように分配されるべき秤量材料のための供給源容器33が示されている。保持装置21ばかりでなく秤量室の付属品を保持装置21に取り付けるための装置は、US 6,603,081 B2に詳細に記載されており、従って、ここでは更に説明しない。
【0025】
懸架装置25は、供給源容器装置20の構成部品として形成されており、供給源容器装置20が保持装置21から再度取り外しできるような形態で供給源容器装置20を保持装置21に結合している。供給源容器装置20は、図10乃至13の説明において後に詳細に説明する。
【0026】
図2は、秤量室3の下方部分内に設けられた秤量対象物搬送装置2を示している。秤量室3は、結合構造によって、秤量セル15の片持ち梁状伸長部(この図において見ることができる)に対して解除可能に結合されている。秤量対象物搬送装置2には、秤量対象物受け入れ構造(この場合には、90°に曲げられている格子棒49を備えた格子50として形成されている)を位置決めするための種々の調整部材を備えた位置調整装置が設けられている。この秤量対象物搬送装置2の詳細な説明は、図3及び4の説明において以下に更に説明する。
【0027】
後壁13は、各側部に交換可能なクリップ止めカバー(図示せず)を設けることができる3つの切り欠き42を備えている。このクリップ止めカバーは、例えば、秤量されるべき流体内に運ぶための例えば電気導管及び/又はホースのような閉塞された気流シールドを介してあらゆる種類の供給結合部が秤量室内へ運ばれるのを可能にするために、1以上の切り欠きから取り外すことができる。これらの切り欠き及びクリップは、US 6,686,545に記載されている発明の主題であり、ここでは更に説明しない。
【0028】
図3は、秤量対象物受け入れ構造を備えていない秤量対象物搬送装置2の斜視図である。懸架装置10は、矩形形状とすることができる結合部分19によって互いに結合されている結合部材11の両側のフック形状の伸長部として形成されている。結合部分19の中間において、ロッド22が、各々、上方の締結用つまみ43と下方の締結用つまみ44との間の定位置に保持されており、ロッド22は、秤がその作動位置に設定されているときは垂直方向を向いている。ロッド22は、軸線Bに沿って展開させることができる引っ張り出し伸長部保持装置45のスリーブ46の穴内を少量の遊びを有しながら貫通している。この穴は、スリーブ46の長手軸線に対して直角であって、引っ張り出し伸長部保持装置45がロッド22に沿って上下に動かすことができ且つロッド22を中心に回転させることもできるようになされている。引っ張り出し伸長部保持装置45は、第1のクランプねじ38によって定位置に係止されている。第1のクランプねじ38は、スリーブ46内に直角に入り且つロッド22をスリーブ46内の定位置にクランプする。従って、秤量室3内の秤量対象物受け入れ構造の位置は、ロッド22の長手軸線Aを中心とする回転動作によって調整可能な並進動作及び/又は旋回によって高さが調整可能である。
【0029】
引っ張り出し伸長部保持装置45は、伸長ロッド47を備えており、該伸長ロッド47は、スリーブ46内へ又はスリーブ46から摺動でき且つロッド22と反対の端部に秤量対象物受け入れ構造を締結することができる。クランプねじ38に対して平行に配置されている第2のクランプねじ39は、伸長ロッド47をスリーブ46内に係止する機能を果たす。この第2のクランプねじ39によって、秤量室3内での秤量対象物受け入れ構造の位置が、伸長ロッド47の長手軸線の方向における並進移動によって調整することができる。ロッド22の長手軸線の方向を中心とする回転が同時に起こる可能性によって、秤量対象物搬送装置は水平面内に配置することができる。更に、秤量室3内での秤量対象物受け入れ構造の位置は、引っ張り出し伸長部保持装置45の長手軸線を中心とする回転動作によって調整することができる。
【0030】
引っ張り出し伸長部保持装置45は、ロッド22と秤量対象物受け入れ構造との間の結合部材を示している。秤量対象物受け入れ構造を取り付けることができる引っ張り出し伸長部保持装置45の伸長部ロッド47の部分40は、伸長部ロッド47の残りの部分と比較して広くされており且つその外周の一方の側部が平らにされている。平らにされた領域40の中央部分から伸長部ロッド47を通る通路穴48は、秤量対象物受け入れ構造の合い釘の係合部として機能する。この合い釘は、第3のクランプねじ41によって係止することができる。
【0031】
図4は、図3に類似している図面であり、図3に示された秤量対象物搬送装置2の全ての構成部品を含んでおり、更に、互いに平行に延びており且つ90°の角度で曲がっている格子棒49を備えた格子50の形状の秤量対象物受け入れ構造を示している。格子49は、その円筒形の面が格子50上に横たわっている状態で載置されているのが好ましい円筒形の秤量容器のための受け台を構成している。秤量容器が定位置から滑り出すのを防止するために、個々の格子棒49がリング61内又はポリマー材料からなるスリーブに封入されている。等価の方法として、格子棒49は、少なくとも部分的に、好ましくは導電性の種類のポリマー材料によってコーティングすることもできる。載置領域から離れる方向に面している格子50の側において、格子棒49は弧状のベース51に締結されている。弧状のベース51は、円筒形の保持装置52に結合されている。円筒形の保持装置52は、格子50を三次元図で示している図5からわかるように、弧状のベース51と反対側の端面の中央部分に軸線方向に突出している合い釘53を備えている。格子棒49は、合い釘53に対してほぼ直交する向きで弧状ベース51に締結されている。第3のクランプねじ41が緩められると、秤量対象物受け入れ構造、この場合には、格子50は、穴48内の合い釘によって回転させることができる。秤量対象物受け入れ構造はまた、引っ張り出し伸長部保持装置45の伸長部ロッド47上の平らにされた領域40に対して合い釘53に沿って並進移動状態で動かすことができる。
【0032】
第2のクランプねじ39を緩めることによって、秤量対象物受け入れ構造、この場合には格子50は、伸長部ロッド47の軸線Bを中心に伸長部ロッド47と共に回転させることができ、その結果、格子棒49の載置領域は、水平位置に対して若干傾斜せしめられる。言い換えると、格子棒49の90°に曲がった端部は、真っ直ぐな端部よりも下方に位置している。従って、秤量容器は、ひっくり返る恐れがなく秤量対象物受け入れ構造上の定位置に置くことができる。
【0033】
秤量容器内への充填プロセスが左手でなされるか右手でなされるかに応じて、秤量容器(ここでは図示せず)を備えた秤量対象物受け入れ構造は、軸線Cとしての合い釘53を中心に適当な位置へと旋回させて秤量容器の開口部へ所望の位置から容易に手を伸ばすことができるようになされている。
【0034】
ロッド22に沿って延びている軸線Aを中心とする回転によって、特に、引っ張り出し伸長部保持装置45の伸長部ロッド47の伸長可能性を利用して且つロッド22に沿った高さ調整可能性を利用して、秤量対象物受け入れ構造は、秤量室3の下方部分内の殆ど如何なる所望の位置に配置することができる。
【0035】
図6は、この場合には細長い秤量容器特にNMR容器のためのV字形状の載置チャネル68として形成されている秤量対象物受け入れ構造の更に別の実施形態の三次元図である。載置チャネル68はまた、U字形状の輪郭とすることもできる。
【0036】
同じく三次元図である図7は、ここでは絶縁材料好ましくはポリマーによって形成されている秤量容器のための受け台の機能を果たす受け入れスリーブ55の形状の秤量対象物受け入れ構造の更に別の実施形態を示している。アルミニュームによって形成されるのが好ましい金属製の受け入れスリーブ55が、同じく金属によって形成されている秤量対象物搬送装置2全体と共に合い釘53によって接地されている。これによって、秤量容器が帯電して秤量結果に誤差を生じるのが防止される。受け入れスリーブ55の開口部と反対側の端部には、所望の挿入深さまで回転することができるねじ69が設けられており、その結果、受け入れスリーブ55内の載置深さが種々の長さの秤量容器に対して調整して秤量容器の開口部が常に受け入れスリーブ55の開口部と同面になるようにすることができる。結局、こぼれた秤量材料は一つも受け入れスリーブ55内に溜まらない。
【0037】
図8は、複数の小さく首が細い秤量容器のための受け入れケージ56の形態の秤量対象物受け入れ構造の斜視図である。この小さく首が細い秤量容器は、例えば、最初に粉末物質が分配され、続いて溶液サンプルを準備するために多チャネルピペットによって溶液が添加される遠心分離容器又は小さな反応容器とすることができる。穴が開けられた金属シートによって作られた収容ケージ56によって、好ましくはポリマー材料によって作られている小さな反応容器上の帯電が避けられる。
【0038】
図9aは、図8と同じ図面内の受け入れケージ56の形態であるが、幾つかの小さい反応容器57が定位置に載置せしめられている状態の図8の秤量対象物受け入れ構造を示している。この反応容器は、容器の底部に向かって円錐状に傾斜が付けられており且つキャップ58が備えられた円筒形の形状を有している。上方に曲がった蓋59が、小さな反応容器57を位置決めする機能を果たす。切り欠き75は、キャップ58を受け入れる機能を果たす。
【0039】
図9bは、図9aにおけるようなキャップ58を備えた複数の円筒形の又は円錐形の小さな反応容器57を備えた受け入れケージ56の形態の秤量対象物受け入れ構造を示しているが、充填開口60の側から見た図である。図4及び5の説明において既に記載したように、受け入れ構造56はまた、水平位置に対して傾斜した角度で傾斜させることができる。
【0040】
図10は、供給源容器33が定位置に設置されていない秤量材料を容器内に充填するための供給源容器装置20の斜視図である。図2からわかるように、懸架装置25は、供給容器装置20全体が保持装置に沿って垂直方向に動かされるのを可能にする。懸架装置25は、後壁13に対して直角に秤量室3内へ突出しているロッド26を含んでいる。保持装置27は、締結部材28によってロッド26に取り付けることができる。図示された締結部材28は、円筒の軸線に対して直角に部材28を横切っている穴を備えた円筒形状を有し、保持装置27の組み立てられた状態においては、ロッド26は穴を貫通している。円筒形の容器の端面から締結部材28内へ挿入されている第4のクランプねじ30は、供給容器のための保持装置27が固定位置にしっかりとクランプされた状態に維持する。この第4のクランプねじ30を緩めることによって、保持装置27は、ロッド26の長手軸線B’を中心に傾斜させることができる。クランプねじ30を緩めた後に、保持装置はまた、ロッド26に沿って動かして、供給源容器装置20の位置が並進移動のみならず保持装置に対する回転によって調整することができる。従って、保持装置27内に配置されている供給源容器33(図12a乃至12cを参照)は、充填プロセスに適した位置に配置し且つ供給源容器33の穴の同様に便宜的な向きに位置決めすることができる。これはまた、右手か又は左手による作業の選択をも含んでいる。保持装置27は、U字形状の結合部ブラケット29と、供給源容器ホルダー31とを含んでおり、供給源容器ホルダー31は、ブラケット29に対して取り外し可能に取り付けられている。取り付けは、供給源容器ホルダー31にねじ止めされ且つ結合部ブラケット29の一つのU字形状脚部上に嵌合する貫通孔を備えている円筒37によってなされる。結合を確実にするために、第5のクランプねじ32が緩められると、供給源容器ホルダー31は、結合部ブラケット29のU字形状脚部の長手軸線B”を中心として傾斜させ、それによって、供給源容器ホルダー31の位置が第1の軸線B’にほぼ平行に延びている更に別の軸線B”を中心とする回転動作によって調整することができる。供給源容器ホルダー31は、更に、結合部ブラケット29のU字形状脚部に沿って摺動することができる。
【0041】
供給源容器33(図2参照)を支持するために、供給源容器ホルダー31は、湾曲部分を備えたL字形状のホルダーアームを備えており、相互に平行に配列されている4つの格子棒36が、ホルダーアーム35に溶着された中央箇所に位置し且つ供給源容器33のための支持台を形成している。供給源容器33が定位置から滑り出すのを防止するために、個々の格子棒36は、ポリマー材料からなるリング又はスリーブ内に封入されている。これと等価な方法として、格子棒49もまた、好ましくは導電性ポリマー材料によって少なくとも部分的にコーティングすることもできる。供給源容器ホルダー31内に供給源容器33を固定するために、若干量の遊びを有しつつL字形状のホルダーアーム35が貫通する矩形の穴を備えたクランプ部材42が存在する。L字形状のホルダーアームは矩形断面を有しているので、クランプ部材42は、若干歪んだ位置にあるときに詰まって動かず、従って、供給源容器33の固定された状態に留まったままであろう。供給源容器に対する損傷を防止するために、クランプ部材は、該クランプ部材が供給源容器33と接触状態にある位置にポリマーのライニング67を有している。
【0042】
図11は、容器内に充填されるべき秤量材料のための供給源容器の更に別の実施形態を示している。図9の実施形態とは対照的に、図11の実施形態は、各々が保持装置27を備えている2つのロッド26備えている2つのロッド26を備えていることによって区別される。測定された量を秤量容器内に分配する過程においては、図11の構造は、2つの異なる物質を2つの異なる供給源容器から取り出し且つ例えば混合物を準備することを可能にする。従って、各々の保持装置27内に載置されている供給源33の各々は、それ自体が秤量室3内の適切な位置に配置され且つその開口部が充填プロセスのために適切な向きになるように配置することができる。もちろん、2つの保持装置27を各々供給源容器33によって図10に示されたロッド26に取り付けることも可能であり、この場合に、ロッド26は、恐らく長くすることができる。
【0043】
図示された例においては、供給源容器33の各々は、ばねクリップ34によってその供給源容器ホルダー31内に保持されている。ばねクリップ34は、丸く形成されたV字形状に曲げられるシート金属の部片によって作られ且つ若干の遊びを有してL字形状のホルダーアーム35の長い方の脚部が貫通するための2つの開口部を有している。解除された状態においては、ばねクリップ34の位置は、押し込むことによってL字形状のホルダーアーム35上に固定される。ばねクリップ34を一緒に押し込むことによって、ばねクリップ34は、L字形状のホルダーアーム35に沿って動かすことができる。供給源容器33が損傷を受け且つ定位置から滑り出るのを防止するために、ばねクリップ34は、供給源容器33と接触している位置において、例えばラバー又はプラスチックによって作られた柔らかいスリーブ62によって担持されている。互いに平行に延びている4つの格子棒37は、その中間点において、供給源容器33のための台を形成しているL字形状の湾曲した部分に溶着されている。
【0044】
図12aは、分配されるべき秤量材料のための供給源容器20の図10及び11に類似した斜視図である。供給源容器33は定位置に設置されており、格子棒上の円筒の外周と同面である。充填レベルに応じて、供給源容器33は、ロッド26の長手軸線B’を中心に回転させることができ、従って、水平に対して可変に傾斜させることができる。充填動作が進行するにつれて且つ供給源容器の充填レベルが下がるに従って、供給源容器は、U字形状のブラケット29の下方脚部への取り付けによって供給源容器ホルダー31を調整することによって、水平に向かって益々傾斜させ、それによって、充填部分内に分配されるべき材料に対するアクセスを容易化することができる。供給源容器33から材料を取り出すための更なる便宜として、ロッド26に対するU字形状のブラケット29の上方脚部の取り付けによって、U字形状のブラケット29を供給源容器ホルダー31によって、該供給源容器ホルダーをロッド26の長手軸線B’を中心に回転させることによって旋回させて、例えば、供給源容器ホルダー31を秤量室の横方向の開口部に近接して配置することが可能になり(図2b参照)、それによって、所属員が、分配器具、例えばへら、のみによって秤量室内へ手を置くことなく秤量室3内へ手が届くことができる。秤量室内に手を置くと、恐らく、手から発生する熱による不所望な温度変化が生じ得る。供給源容器33の開口部方向から見た側面図によって充填部分への秤量されるべき物質のための供給源容器20を示している図12cにおいてわかるように、供給源容器33は供給源容器ホルダー31と共に、U字形状のブラケット29の2つの脚部に沿った並進動作(たとえ若干でも)によってロッド26の軸線B’に沿ってその定位置に調整することができる。このようにして、供給源容器ホルダー31及び供給源容器33は、秤量室3の内部の広い範囲内に配置することができる。特に、懸架装置25は、秤量対象物搬送装置2に向けて保持装置に沿って十分遠くへ動かすことができる。秤量対象物搬送装置においては、分配プロセスが、供給源容器33と秤量容器との間の距離が最短距離まで短くされることは、充填部分へ分配される材料のこぼれによる秤量室3の汚染が起こる虞に対して悪く作用する。
【0045】
図12cに類似した図面においては、供給源容器20の更に別の実施形態が図13に示されている。図10乃至12cにおけるものと同一である部品は同じ参照符号によって特定されており、それらの説明はここでは繰り返さない。上記の実施形態とは異なり、供給源容器装置20は、U字形状のブラケット29を備えておらず、その代わりにL字形状のブラケット63を備えている。短い方のL字形状脚部は、締結部材28に結合されている。長い方のL字形状脚部は、更に別の円筒形の締結部材64を搬送する。長い方のL字形状脚部は、円筒形締結部材64の外周に設けられた穴から該円筒形締結部材64内を貫通している。更に別の円筒形状の締結部材64が、第6のクランプねじ65によってL字形状ブラケット63上に緊密にクランプされている。第6のクランプねじ65を緩めることによって、供給源容器ホルダー31は、並進移動によって長い方のL字形状脚部に沿ってその位置を調整することができ且つ/又は長い方のL字形状の脚部に沿って延びている軸線Dを中心に回転することができる。このようにして、供給源容器ホルダー31を後壁13に対して直角方向に向いている並進移動によって動かすことに加えて、供給源容器ホルダー31は、更なる並進移動によって、後壁13に取り付けられた保持装置21によって、後壁13に平行な面内を動かすこともできる。同様に、後壁13に直角な軸線Dを中心とする回転に加えて、後壁13に平行な面内に延びている軸線を中心とする回転もまた可能である。
【0046】
6個のクランプねじ65を備えた端面と反対側においては、円筒形状の締結部材64は、ロッド形状の連続部分66へと段階的に下降し、供給源容器ホルダー31は、円筒37によって取り外し可能に締結されている。このようにして、第5のクランプねじ32を緩めることによって供給源容器ホルダー37は、取り外すことができるか又は更に別の締結部材64の円筒の軸線Eに沿って延びている軸線を中心に回転させることができる。ロッド形状の連続部分66の長さは、更に、L字形状のブラケット63からの供給源容器ホルダー31の距離のある範囲の振動を可能にする。このようにして、供給源容器ホルダーの一は、所望の空間方向における並進移動によって変動する。更に、供給源容器ホルダー31は、基準の空間枠縁に対してあらゆる所望の方法で配列された軸線を中心に回転することができ、結局、その秤量室内での向きばかりでなく、その位置は変更可能である。分配が左手で行われるか右手で行われるかに応じて、供給源容器は、容器の開口部が一方を向くか他方を向いた状態で供給源容器ホルダー31上に配置することができることは自明であると考えられる。
【0047】
図14に示されている中間の床70は、1以上の供給源容器ホルダー31(図示せず)のための懸架装置25に付加的に又は代替的に設けられる更に別の懸架装置71によって保持装置21上に設置することができる。中間の床は、例えば、供給源容器33から落下し得る秤量材料に対して秤量対象物搬送装置2のためのある程度の保護を提供する。ここに示されている中間の床70は、秤量室3の床8の上方又はこぼれ受けトレイ17上の高さを調整することができる。図示された構造においては、中間の床は、透明部材例えばガラスによって作られ且つL字形状の組み合わせとして相互に結合された2つの平らなプレートによって組み立てられている。従って、中間の床70はまた、秤量対象物搬送装置2のための一種の気流シールドをも形成している。中間の床70は、ホルダー72内へ滑り込ませて、上方の弾性クランプ用舌状部材73と下方のクランプ用舌状部材74との各々の間に緊密にクランプされるようにすることによって容易に設置される。
【産業上の利用可能性】
【0048】
秤量対象物搬送装置と供給源容器装置のみならず秤量対象物搬送装置及び供給源容器装置を含んでいる容器充填装置自体が好ましい実施形態に図示されている。しかしながら、本発明の教示に基づいて、当業者は本発明の更に別の実施形態を実現することができるであろう。
【0049】
特別な例として、位置調整装置は、クランプねじを備えた締結部材に限定されず、スリップクラッチを備えた調整装置を使用することもまた考えられる。同様に、1以上の平行移動によるガイド装置を含む調整装置も考えられ、1以上のボールジョイントを備えた調整装置もまた考えられる。もちろん、以前に指示した部材の組み合わせを使用した調整装置も本発明の可能な実施形態の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は、本発明による秤量対象物搬送装置を備えた秤の側面図である。
【図2】図2は、秤量対象物搬送装置を含んでいる秤量室内の三次元図であり、後壁に取り付けられ且つ供給源容器装置を保持しているホルダー装置をも示している。
【図3】図3は、秤量対象物受け入れ構造を備えていない秤量対象物搬送装置の三次元図である。
【図4】図4は、秤量対象物受け入れ構造を備えた秤量対象物搬送装置の三次元図である。
【図5】が5は、90°の角度で曲げられた格子棒を備えた格子の形状の秤量対象物受け入れ構造の三次元図である。
【図6】長円形の秤量容器例えばNMR容器を受け入れるように設計されたV字形状チャネルの形状の秤量対象物受け入れ構造の図である。
【図7】図7は、円筒形容器のためのスリーブを収容する形状の秤量対象物受け入れ構造の三次元図である。
【図8】図8は、複数の円筒形又は円錐形容器のための収容ケージ形状の秤量対象物受け入れ構造の三次元図である。
【図9a】図9aは、カバーを備えた幾つかの小さい反応容器を備えた収容ケージ形状の秤量対象物受け入れ構造の三次元図である。
【図9b】図9bは、充填開口部の側から見たカバーを備えた幾つかの反応容器を備えた収容ケージ形状の秤量対象物受け入れ構造の三次元図である。
【図10】図10は、供給源容器に備えていない供給源容器装置の三次元図である。
【図11】図11は、2つの供給源容器ホルダーを含んでいるが供給源容器は備えていない供給源装置の更に別の実施形態の三次元図である。
【図12a】図12aは、供給源容器を備えた若干変形された形態の図10の供給源容器装置の三次元図である。
【図12b】図12bは、供給源容器の備えた図12aの供給源容器装置の側面図である。
【図12c】図12cは、供給源容器を備えた図12aの供給源容器装置の側面図である。
【図13】図13は、図12cに示されたものと同じ方向から見た更に別の実施形態における供給源容器装置の図である。
【図14】図14は、秤量対象物搬送装置を含んでいる秤量室内の三次元図であり、こぼれ受けトレイが配置されている秤量室包囲要素の床及び後壁のみが示されており、中間床がホルダー装置に取り付けられている。
【符号の説明】
【0051】
1 秤、 2 秤量対象物搬送装置、
3 秤量室、 4 秤ハウジング、
5 校正装置、 6 受け台、
7 校正用錘、 8 床、
9 気流シールド、 10 懸架装置、
11 結合部材、 12 通路穴、
13 後壁、 14 L字形状片持ち梁状伸長部、
15 秤量セル、 16 突出部、
17 こぼれ受けトレイ、 18 ホルダーボルト、
19 結合部分、 20,120 供給源容器装置、
21 保持装置、 22 ロッド、
23 筒、 24 溝、
25 懸架装置、 26 ロッド、
27 ホルダー装置、 28 締結部材、
29 U字形状ブラケット、 30 クランプねじ、
31 供給源容器ホルダー、 32 クランプねじ、
33供給源容器、 34 ばねクリップ、
35 ホルダーアーム、 36 格子棒、
37 円筒、 38 クランプねじ、
39 クランプねじ、 40 平らにされた部分、
41 クランプねじ、 42 クランプ部材、
43 上方締結つまみ、 44 下方締結つまみ、
45 引っ張り出し伸長部ホルダー装置、
46 スリーブ、 47 伸長ロッド、
48 通路穴、 49 格子棒、
50 格子、 51 弧状ベース、
52 ホルダー、 53 合い釘、
55 収容スリーブ、 56 収容ケージ、
57 小さな反応容器、 58 キャップ、
59 上方に曲がった蓋、 60 充填開口部、
61 リング、 62 軟らかいスリーブ、
63 L字形状ブラケット、 64 円筒形締結部材、
65 クランプねじ、 66 ロッド形状連続部、
67 ポリマーライニング、 68 V字形状載置チャネル、
69 ねじ、 70 中間床、
71 懸架装置、 72 ホルダー、
73 上方弾性クランプ舌状部材、 74 下方弾性クランプ舌状部材、
75 切り欠き、
A ロッド22の長手軸線、
B 引っ張り出し伸長部ホルダー45の長手軸線、
B’ ロッド26の長手軸線、
B” ブラケット29のU字脚部の長手軸線、
C 合い釘53の軸線、
D L字脚部に沿って延びている軸線、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
秤量室(3)と、秤量セル(15)を含んでおり且つ秤量室(3)の後壁(13)及び床(8)を形成している秤ハウジング(4)とを備えている秤内の秤量対象物搬送装置(2)であって、当該秤量対象物搬送装置(2)は、秤量セル(15)の片持ち梁状伸長部に取り外し可能に取り付けられており、前記伸長部は、前記秤量室(3)の後壁(13)に設けられた開口部通路(12)内に延びている結合構造を備えており、前記秤量対象物搬送装置(2)は、秤量対象物受け入れ構造のみならず位置調整装置を備えており、
前記秤量対象物受け入れ構造は、前記秤量室(3)内で、前記秤量対象物搬送装置(2)の位置調整装置によって前記結合構造に対して並進移動することができ、更に、移動した位置に保持することができることを特徴とする秤内の秤量対象物の搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
前記秤量室(3)内の秤量対象物受け入れ構造の前記結合構造に対する向き及び位置が、並進移動及び回転による秤量対象物搬送装置(2)の位置調整装置によって調整可能であることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
前記秤量室(8)の床の上の前記秤量対象物受け入れ構造の高さが調整可能であることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項4】
請求項に1,2又は3に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
前記秤量対象物受け入れ構造が前記後方壁(13)に直交する方向に並進移動することができ、更に移動した位置に保持することができることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のうちのいずれか一項に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
前記秤量対象物受け入れ構造が、後壁(13)の近くの垂直軸を中心に旋回させることができることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項6】
請求項2乃至5のうちのいずれか一項に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
前記秤量対象物受け入れ構造が、前記後壁(13)に直交する軸線を中心に回転させることができることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項7】
請求項2乃至6のうちのいずれか一項に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
前記秤量対象物受け入れ構造が秤量容器のための載置領域を備え、前記秤量対象物受け入れ構造の向きが、前記載置領域に直交する軸線を中心とする回転によって調整可能であることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
前記秤量対象物受け入れ構造が秤量容器のための載置領域を備えており、前記秤量対象物受け入れ構造が、前記載置領域に直交する方向に並進移動可能であり、更にこの移動した位置に保持することができることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項9】
請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
前記秤量対象物受け入れ構造が秤量容器のための載置領域を備えており、更に、前記載置領域から離れる方向を向いている秤量対象物受け入れ構造の側に合い釘(53)を備え、更に、前記秤量対象物搬送装置を前記秤量対象物受け入れ構造に結合している結合部材が通路穴(48)を備えており、前記合い釘(53)が前記通路穴(48)と係合し、前記秤量対象物受け入れ構造が前記合い釘(53)に沿って延びている軸線を中心に前記結合部材に対して回転可能であり且つ/又は前記秤量対象物受け入れ構造が前記結合部材に対して前記合い釘(53)に沿って並進移動が可能であることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
後壁(13)の近くに配置された垂直方向に向けられたロッド(22)を備えており、前記ロッド(22)は、前記秤量対象物受け入れ構造に結合している結合部材内を貫通し、前記秤量対象物受け入れ構造の調整が、前記結合部材をロッド(22)に沿って摺動させることによって行われることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項11】
請求項2乃至10のうちのいずれか一項に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
当該秤量対象物の搬送装置を前記秤量対象物受け入れ構造に結合している結合部材が引き出し伸長部保持装置(45)として形成されており、当該引き出し伸長部保持装置(45)が伸長ロッド(47)及びスリーブ(46)を備えており、更に、前記伸長ロッド(47)は前記スリーブ(46)内へ又は該スリーブ(46)から摺動することができ且つ/又は前記伸長ロッドは前記スリーブの長手方向に延びている軸線を中心に回転可能であることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のうちのいずれか一項に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
前記秤量対象物受け入れ構造が、秤量容器のための受け入れ領域として90°の角度で曲げられた格子棒(49)を備えた格子(50)の形状か又は電気絶縁材料からなる秤量容器のための受け入れ台としての受け入れスリーブ(55)形状又は細長い秤量容器のための受け入れ台としてのチャネル(68)の形状又は複数の小さな首が細い反応容器(57)の受け入れ台として受け入れケージ(56)の形状に作られていることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項13】
請求項12に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
前記格子(50)の形状の秤量対象物受け入れ構造の格子棒(49)が、前記秤量容器が定位置から滑り出さないように保持するためにポリマー材料によって少なくとも部分的に包囲されていることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項14】
請求項1乃至13のうちのいずれか一項に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
前記秤量対象物受け入れ構造が、当該秤量対象物の搬送装置(2)から取り外し可能であるように、当該秤量対象物搬送装置(2)上に配置されていることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項15】
請求項1乃至14のうちのいずれか一項に記載の秤量対象物の搬送装置であって、
当該秤量対象物搬送装置が取り付けられている秤量セルの前記片持ち梁状の伸長部に、校正装置の少なくとも1つの校正用錘(7)のための受け入れ台が設けられていることを特徴とする秤量対象物の搬送装置。
【請求項16】
秤量室(3)と、秤量セル(15)を含み且つ秤量室(3)の後壁(13)及び床(8)を形成している秤ハウジング(4)とを備え、更に、秤量対象物受け入れ構造を含み且つ前記秤量セル(15)の片持ち梁状伸長部に取り付けられている秤量対象物の搬送装置(2)を更に備えている秤内の容器充填装置であり、前記伸長部は、前記秤量対象物の搬送装置(2)が取り外し可能に取り付けられている結合構造によって、前記秤量室(3)の後壁(13)内の通路穴(12)内に突き出している結合構造を備えており、更に、固定保持装置(21)が、床(8)上の種々の高さに供給源容器ホルダー(31)を含んでいる供給源容器装置(20)を締結するように配置されている秤のための容器充填装置であって、
前記秤量対象物受け入れ構造が、秤量対象物の搬送装置(2)の位置調整装置による前記結合構造の位置に対する秤量室(3)内での並進移動を可能にし、更に、この移動した位置に保持すことができること、及び前記供給源容器ホルダー(31)が、供給源容器装置(20)の位置調整装置による前記保持装置の位置に対する秤量室(3)内での並進移動を可能にし、更に、この移動した位置に保持することができることを特徴とする容器充填装置。
【請求項17】
請求項16に記載の秤のための容器充填装置であって、
前記秤量室(3)内での前記秤量対象物受け入れ構造の向き及び配置が、並進移動及び回転による秤量対象物の搬送装置(2)の位置調整装置によって、前記結合構造の位置に関して調整可能であることを特徴とする容器充填装置。
【請求項18】
請求項16又は17に記載の秤のための容器充填装置であって、
前記秤量室(3)内の供給源容器ホルダー(31)の向き及び配置が、並進移動及び回転による供給源容器装置(20)の位置調整装置によって、前記固定保持装置(21)の位置に関して調整可能であることを特徴とする容器充填装置。
【請求項19】
請求項16,17又は18に記載の秤のための容器充填装置であって、
前記供給源容器装置(20)が、懸架装置(25)によって、前記保持装置(21)に取り外し可能に取り付けられていることを特徴とする容器充填装置。
【請求項20】
請求項16乃至19のうちのいずれか一項に記載の秤のための容器充填装置であって、
当該容器充填装置が、少なくとも2つの供給源容器ホルダー(31)を受け入れることができる構造とされた供給源容器装置(120)を備えていることを特徴とする容器充填装置。
【請求項21】
請求項16乃至20のうちのいずれか一項に記載の秤のための容器充填装置であって、
前記供給源容器装置が、U字形状ブラケット(29)又はL字形状ブラケット(63)を備えており、当該U字形状又はL字形状のブラケットに前記供給源容器ホルダー(31)が取り外し可能に取り付けられていることを特徴とする容器充填装置。
【請求項22】
請求項16乃至21のうちのいずれか一項に記載の秤のための容器充填装置であって、
前記供給源容器ホルダーがホルダーアーム(35)を備えており、当該ホルダーアーム(35)の湾曲した部分において、相互に平行に配置された格子棒(36)が前記ホルダーアーム(35)に取り付けられていることを特徴とする容器充填装置。
【請求項23】
請求項22に記載の秤のための容器充填装置であって、
前記格子棒(36)が、供給源容器(33)が定位置から滑り出すのを防止するための保護手段として、ポリマー材料によって少なくとも部分的に包囲されていることを特徴とする容器充填装置。
【請求項24】
請求項19乃至23のうちのいずれか一項に記載の秤のための容器充填装置であって、
中間床(70)が、更に別の懸架装置(71)によって前記保持装置(21)に取り付けることができ、前記懸架装置(71)は、前記供給源容器装置(20)の懸架装置(25)に加えて又は代替品として設けられていることを特徴とする容器充填装置。
【請求項25】
請求項24に記載の秤のための容器充填装置であって、
前記中間床(70)が、L字形状を形成するように相互に結合されている透明な材料からなる2つの平らなプレートによって形成されていることを特徴とする容器充填装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10】
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【図11】
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【図12a】
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【図12b】
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【図12c】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−177951(P2006−177951A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−362696(P2005−362696)
【出願日】平成17年12月16日(2005.12.16)
【出願人】(599082218)メトラー−トレド・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (130)
【氏名又は名称原語表記】Mettler−Toledo GmbH
【住所又は居所原語表記】Im Langacher, 8606 Greifensee, Switzerland