移動管理システム、情報処理装置、移動管理方法、プログラム
【課題】人物の移動情報と属性情報を関連付け、施設における人物の移動の詳細な分析に活用することができる移動管理システム等を提供する。
【解決手段】商業施設3における顧客の移動の管理を行なう移動管理システム1が、監視カメラ9などから動画データを取得し、動画データの画像解析により顧客の移動に関する移動情報を取得する情報処理装置15と、顧客の持つ会員カードやポイントカードなどのカードのカード情報をリーダ7により読み取って得られる顧客の属性に関する属性情報を取得する情報処理装置13と、移動情報と属性情報を関連付けることにより、移動管理情報を作成するサーバ17とを具備する。
【解決手段】商業施設3における顧客の移動の管理を行なう移動管理システム1が、監視カメラ9などから動画データを取得し、動画データの画像解析により顧客の移動に関する移動情報を取得する情報処理装置15と、顧客の持つ会員カードやポイントカードなどのカードのカード情報をリーダ7により読み取って得られる顧客の属性に関する属性情報を取得する情報処理装置13と、移動情報と属性情報を関連付けることにより、移動管理情報を作成するサーバ17とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動管理システム、情報処理装置、移動管理方法、プログラムに関する。より詳しくは、人物の移動情報と属性情報を関連づけて管理する移動管理システム、情報処理装置、移動管理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
大型商業施設などでは、客の来場動線などより、テナント配置などの店舗設計や、キャンペーンなどの販促施策などの効果分析に活用することが求められている。
【0003】
このために、人物の動線を取得、管理するための、監視カメラや赤外線センサによるシステムを用いることができる。これは監視カメラや赤外線センサで取得した人物の移動ログ情報を解析し、人物の移動履歴を取得したりするものである。特許文献1には、このようなシステムの例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−15467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のような、監視カメラや赤外線センサによるシステムでは、人物の移動履歴を取得できるが、年齢や性別などの各個人の属性情報を正確に取得することが難しく、これを用いて、テナント配置などの店舗設計や、キャンペーンなどの販促施策などの効果分析に活用することには困難な面があった。
【0006】
一方、上記のような商業施設では、顧客のためにポイントカードや会員カードを発行する場合がある。例えば会員情報を登録したポイントカードや会員カードをテナント店舗などに設置したリーダで認証させると、利用者へのサービス付与と共に、リーダ(店舗)への立ち寄り情報を得ることができる。このような会員カードのカード情報として顧客の年齢、性別などの属性情報を記憶させておき、リーダで読み取らせると、購買時の顧客属性情報が正確に得られる。しかし上記のシステムのように、顧客の詳細な移動履歴などを取得することは難しい。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、人物の移動情報と属性情報を関連付け、人物の移動の詳細な分析に活用することができる移動管理システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達するための第1の発明は、所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムであって、人物の移動に関する移動情報を取得する移動情報取得手段と、リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より人物の属性に関する属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記移動情報と前記属性情報を関連付けることにより、移動管理情報を作成する移動管理情報作成手段と、を具備することを特徴とする移動管理システムである。
【0009】
前記移動管理情報作成手段は、人物ごとに前記移動情報と前記属性情報を関連付けることができる。
【0010】
前記移動情報取得手段は、前記所定の空間に設けられたカメラにより撮影した動画データの画像解析を行い、前記移動情報を取得することが望ましい。
【0011】
前記属性情報取得手段は、リーダで読み取った、商品を購入した人物の持つカードに記憶されたカード情報より属性情報を取得するようにしてもよい。または、無線通信技術を用いてリーダで読み取った、所定の箇所に位置する人物の持つカードに記憶されたカード情報より属性情報を取得するようにしてもよい。
【0012】
前述した目的を達するための第2の発明は、所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムで用いられる情報処理装置であって、人物の移動に関する移動情報と、リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より取得した人物の属性に関する属性情報とを関連付けることにより、移動管理情報を作成することを特徴とする情報処理装置である。
【0013】
前述した目的を達するための第3の発明は、所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムにおける移動管理方法であって、情報処理装置が、人物の移動に関する移動情報を取得するステップと、情報処理装置が、リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より人物の属性に関する属性情報を取得するステップと、情報処理装置が、前記移動情報と前記属性情報を関連付けることにより、移動管理情報を作成するステップと、を具備することを特徴とする移動管理方法である。
【0014】
前述した目的を達するための第4の発明は、コンピュータを第2の発明の情報処理装置として機能させるためのプログラムである。
【0015】
上記構成により、商業施設等の空間において人物の移動情報を取得するとともに、会員カードやポイントカード等の人物が持つカードより取得した属性情報とこれを組み合わせることで、属性別の顧客の移動傾向をより正確に把握することができ、属性情報と組み合わせた移動傾向のより詳細な検討を容易とし、空間内の人物の移動状況について、属性情報を組み合わせて定量的な現状把握を行い、商業施設等の空間におけるより効果的な施策が実現できる。さらには施策の効果検証を行うこともできる。例えば、商業施設の場合、どの店舗にどのタイミングでどれぐらいの人が移動あるいは滞留するかを顧客の属性と組み合わせて詳細に分析することができる。
【0016】
また、移動情報と、属性情報を人物ごとに関連付けることにより、人物ごとの詳細な移動傾向も把握でき、これらは人物の施設の利用に関するより詳細な検討につながる。また、空間に設けられたカメラにより撮影した動画データの画像解析を行い、移動情報を取得することにより、種々の画像解析に基づき人物の移動に関する様々な値を必要に応じて得ることができる。また、人物による商品の購入時に人物の持つカードをカードリーダで読み取ることで属性情報を取得することにより、属性情報を読み取った人物の動画データ上での特定が容易になり、人物ごとに移動情報と属性情報を関連付けることが容易かつ正確になる。一方、属性情報は、所定の箇所に位置する人物の持つカードを無線通信技術を用いてリーダで読み取って得られるものであってもよく、この場合はリーダの設置の自由度が高くなり、属性情報の読み取りに顧客の手間を取らない点で有利である。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、人物の移動情報と属性情報を関連付け、人物の移動の詳細な分析に活用することができる移動管理システム等を提供すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】移動管理システム1の一例を示す概略図
【図2】情報処理装置13、15、およびサーバ17に適用されるハードウェア構成の一例を示す図
【図3】情報処理装置13、15、サーバ17の機能構成について示す図
【図4】移動管理システム1における移動管理方法の一例について示すフローチャート
【図5】移動管理システム1における移動管理方法について説明する図
【図6】移動管理システム1における移動管理方法について説明する図
【図7】移動管理システム1における移動管理方法について説明する図
【図8】移動管理システム51の一例を示す概略図
【図9】移動管理システム51における移動管理方法について説明する図
【図10】移動管理システム51における移動管理方法について説明する図
【図11】移動管理システム51における移動管理方法について説明する図
【図12】移動管理システム51における移動管理方法について説明する図
【図13】移動管理システム51における移動管理方法について説明する図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下図面を参照しながら、本発明の移動管理システム等の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態である移動管理システム1の一例を示す概略図である。
【0020】
本実施形態の移動管理システム1は、店舗5(5−1〜5−8)が配置される空間である商業施設3等に設けられる。顧客は、会員カードやポイントカードなど、年齢や性別など顧客の属性に関する属性情報を含むカード情報が記録されたカードを持ち、出入口4(4−1〜4−4)より商業施設3へ入退場し、その内部を移動し、店舗5で商品の購入等を行なう。
【0021】
移動管理システム1は、各店舗5に配置されるリーダ7(7−1〜7−8)と、商業施設3に配置される監視カメラ9と、リーダ7と接続しデータの通信を行ない、顧客の属性情報を取得する情報処理装置13と、監視カメラ9と接続しデータの通信を行ない、顧客の移動状況に関する移動情報を取得する情報処理装置15と、情報処理装置13、15と接続しデータの通信を行なうサーバ17とを有する。
【0022】
商業施設3は、人物が移動する空間の例であり、本実施形態では、商品の販売などの商業活動が行なわれる、例えば大型商業施設、デパート等で商業テナント等が設けられたスペースなどである。
【0023】
店舗5(5−1〜5−8)は、商業施設3において各種の商品の販売等を行う。商品の販売時、店舗5では、顧客から提示された会員カードやポイントカード等のカードを各店舗5に配置されるリーダ7(7−1〜7−8)で読み取る。
【0024】
リーダ7(7−1〜7−8)は、制御部や通信部、読取部等を備え、顧客のカードに記録される年齢、性別などの属性情報を読取部で読み取り、通信部を介して情報処理端末13に送信する。
【0025】
情報処理端末13は、リーダ7より顧客の属性情報を受信、取得し、これをサーバ17に送信する。属性情報は、情報処理端末13の記憶部等に記憶してもよい。
【0026】
監視カメラ9は、商業施設3の天井等に設けられ、商業施設3内の撮影を継時的に行う。また、情報処理装置15と接続し、情報処理装置15に撮影した映像を送信する。
【0027】
情報処置装置15は、監視カメラ9で継時的に撮影された映像を動画データとして受信し取得する。そして、当該動画データの解析を行い、顧客の移動状況に関する移動情報を取得する。取得した移動情報は、サーバ17に送信する。
【0028】
サーバ17は、情報処理装置13より受信した顧客の属性情報と、情報処理装置15より受信した顧客の移動情報とを関連付けて移動管理情報を作成し、記憶部等に記憶する情報処理装置である。
【0029】
次に、情報処理装置13、15、およびサーバ17に適用可能なハードウェア構成の例について、図2を用いて説明する。
【0030】
図2は、情報処理装置13、15、およびサーバ(情報処理装置)17に適用されるハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置13、15、およびサーバ17は、例えば、制御部21、記憶部22、メディア入出力部23、通信制御部24、入力部25、表示部26、周辺機器I/F部27等がバス28を介して接続される。
【0031】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。CPUは、ROM、記憶部22等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス28を介して接続された各装置を駆動制御し、情報処理装置13、15、およびサーバ17が行う処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部22、ROM、記憶媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部21が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
【0032】
記憶部22は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部21が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。プログラムに関しては、OSに相当する制御プログラムや、アプリケーションプログラム、ファイル等が格納されている。これらの各プログラムコードは、制御部21により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUにより後述する各種の手段として実行される。
【0033】
メディア入出力部23は、記録媒体のデータの入出力を行うドライブ装置であり、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、MOドライブ等のメディア入出力装置を有する。
通信制御部24は、通信制御装置、通信ポート等を有し、通信を媒介する通信インタフェースである。
【0034】
入力部25は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
表示部26は、CRT(Cathode Ray Tube)モニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
周辺機器I/F部27は、USB(Universal Serial Bus)ポート等である。
バス28は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0035】
次に、情報処理装置13、15、サーバ17の機能構成について図3を用いて説明する。図3は、情報処理装置13、15、サーバ17の機能構成について示す図である。
【0036】
図3(a)に示すように、情報処理装置13は、属性情報取得手段31等を有する。
属性取得手段31は、情報処理装置13の制御部21が、リーダ7等で読み取った、顧客の会員カード等のカードに記憶された属性情報をリーダ7より受信し、取得するものである。受信した属性情報は、RAM等に記憶され、サーバ17に送信される。
【0037】
図3(b)に示すように、情報処理装置15は、動画データ取得手段33、移動情報取得手段35等を有する。
【0038】
動画データ取得手段33は、情報処理装置15の制御部21が、監視カメラ9により継時的に撮影された所定時間の映像を時間情報とともに動画データ(画像データの時間的変化)として受信し、取得するものである。受信した動画データは、RAMあるいは記憶部22等に記憶される。
【0039】
移動情報取得手段35は、情報処理装置15の制御部21が、RAMあるいは記憶部22等に記憶された動画データの画像解析を行い、顧客の移動、動作、滞留等の移動状況に関する移動情報を取得するものである。
【0040】
後述するが、例えば、移動情報取得手段35は、動画データの画像解析などにより、人物を抽出し、人物の動線、所定の領域、時間における人数のカウント、滞留時間の測定、所定位置の通過の検知など、人物の移動情報の取得を行う。取得した移動情報は、サーバ17に送信する。なお、移動情報の取得は、動画データの取得の際にリアルタイムに行なってもよいし、動画データを記憶部22や記憶媒体に一旦記憶しておき、当該記憶した動画データに対する解析を後ほど行うことで移動情報を取得してもよい。
【0041】
図3(c)に示すように、サーバ17は、移動管理情報作成手段37等を有する。
移動管理情報作成手段37は、サーバ17の制御部21が、情報処理装置13、15よりそれぞれ受信した属性情報、移動情報を関連付けて移動管理情報を作成し、これを記憶部22等に記憶するものである。上記と同様、移動管理情報の作成、記憶は、属性情報等の取得に際してリアルタイムに行なってもよいし、一旦属性情報、移動情報を記憶部22や記憶媒体に記憶しておき、後ほど行なってもよい。属性情報と移動情報は、人物ごと、または時間ごと、あるいはその他の要因ごとに関連付けられる。
【0042】
なお、本実施形態では、属性情報取得手段31、動画データ取得手段33、移動情報取得手段35、移動管理情報作成手段37が情報処理装置13、15、サーバ17に分散して備えられており、これらの情報処理装置同士でデータの送受信を行い一連の処理を行っているが、これに限ることはない。例えばこれらの手段は一体の情報処理装置が備えるものであってもよい。
【0043】
次に、図1、図4を用いて、移動管理システム1における移動管理方法の流れについて説明する。図4は、移動管理システム1における移動管理方法の一例について示すフローチャートである。
【0044】
顧客は出入口4(4−1〜4−4)を介して移動管理システム1の適用エリアである図1に示す商業施設3に入る。顧客は商業施設3内を移動し、商品の購入等を行なう。商業施設3は、監視カメラ9により継時的に撮影されており、撮影された映像は、情報処理装置15により、時間情報とともに動画データとして取得される(ステップS110)。取得された動画データは、情報処理装置15のRAMや記憶部22等に記憶される。
【0045】
取得された映像データは、情報処理装置15により解析が行なわれ、これにより顧客の移動情報が取得される(ステップS120)。取得した移動情報は、サーバ17へ送信される。
【0046】
一方、前述したように顧客は年齢、性別などの属性情報がカード情報として記憶された会員カード等のカードを有しており、店舗5における商品の購入時には顧客のカードをリーダ7で読み取る。リーダ7はカードに記憶された、年齢、性別などの顧客の属性情報を情報処理装置13に送信する。情報処理装置13は、属性情報を受信し、取得する(ステップS130)。
【0047】
ステップS130で取得した属性情報は、サーバ17へ送信される。サーバ17は、顧客の移動情報に顧客の属性情報を関連付けて移動管理情報を作成し、記憶部22に記憶する(ステップS140)。
【0048】
ステップS120における移動情報取得、ステップS130における属性情報の取得、ステップS140における移動管理情報作成の例を、図5〜図7を用いて説明する。
【0049】
情報処理装置15は、ステップS120において、監視カメラ9より取得した動画データに対して、時間変化に伴う同位置の画素値の差分に基づき動く物体(人物)であるターゲットを抽出するなど、追跡対象に必要な条件を指定することにより既知の手法による画像解析を行い、ターゲット(顧客)とその移動を抽出しその動線を取得することができる。
【0050】
図5に示すように、動画データ中のターゲットは1または複数指定される。ターゲット40(40−1、40−2)には、これを識別するID(例えば「1」や「2」など)が付される。情報処理装置15は、動画データに基づきターゲット40(40−1、40−2)の移動(ある時間における位置)を示す動線41(41−1、41−2)をIDと関連付けて抽出、取得する。例えば、IDが「1」のターゲット40−1の動線として、顧客の移動情報である動線41−1を抽出、取得する。
【0051】
情報処理装置15は、指定した領域内におけるターゲットの有無や滞留時間の計測を行なうこともできる。ここで、領域については、1台の監視カメラ9の撮像範囲あたり複数設定することもでき、その形状も、四角形をはじめとして、任意の位置・形・大きさで指定することができる。
【0052】
例えば、図6(a)に示すように、情報処理装置15は、動画データの画像解析により、商業施設3内の所定の領域を設定領域42とし、設定領域42に、ターゲット(顧客)40が位置していた(滞留していた)時間である滞留時間をターゲット40のIDとともに顧客の移動情報として取得することもできる。
【0053】
また、情報処理装置15は、動画データの画像解析により、ターゲットについて、例えば、撮像範囲内で予め設定されたライン上の所定の方向への移動、通過を計測することができる。例えば、1本のライン上で正・逆2方向の移動を計測することができる。
このラインは撮像範囲内の任意の位置に任意の長さで、所定の数設定可能である。
【0054】
例えば、図6(b)に示すように、出入口4の近傍に計測ライン43を設定し、ターゲット40の計測ライン43の通過とその方向を検出することにより、ターゲット40のIDとともに商業施設3に入場した場所、退場した場所を移動情報として取得することもできる。さらに、上記入退場の時間(時刻)を取得することも可能である。
【0055】
ステップS120において、情報処理装置15は、このようにして、監視カメラ9で撮影した動画データより、人物の動線41をはじめ、以上のような顧客の移動情報を取得することができる。もちろん、動画データの画像解析により取得できる顧客の移動情報はこれに限ることはなく、必要に応じて適宜既知の画像解析手法を用いて顧客の移動情報を取得することができる。
【0056】
一方、図5、図6でも示すように、顧客が、その移動の途中、店舗5で商品を購入し、店舗5に設けられたリーダ7にカードを読み取らせると、リーダ7はカード情報としてカードに記憶された顧客の年齢、性別などの属性情報を読み取り、これを読取時刻とともに情報処理装置13に送信する。情報処理装置13は、ステップS130において属性情報、読取時刻等を受信、取得する。取得した属性情報は、読取時刻とともにサーバ17へ送信する。
【0057】
図7(a)に示すように、ステップS140において、サーバ17は、情報処理装置15から受信した顧客の移動情報に、情報処理装置13から受信した顧客の属性情報を関連付けて移動管理情報を作成し、これを記憶部22等に記憶する。本実施形態では、これらの情報を、顧客ごとに関連付ける。顧客ごとにこれらの情報を関連付ける方法は様々に考えられるが、例えば、動線41などからある時刻におけるターゲットの位置がわかるので、リーダ7による顧客の属性情報の読取時刻を用いて、当該読取時刻においてリーダ7の近傍の所定の設定領域や、リーダ7から最も近傍に位置していたターゲットの移動情報に、当該属性情報を関連付けて移動管理情報を作成、記憶することができる。
【0058】
このような移動管理情報45の例が、図7(b)に示されており、顧客ごとに属性情報と移動情報が関連付けられている。属性情報として性別、年齢が記録され、移動情報として移動履歴(動線)、フロア滞留時間(滞留時間)、入場場所および退場場所が記録されている。移動履歴(動線)については別図(不図示)で記録されている。
【0059】
なお、図7(c)に示すように、移動管理情報45には、顧客の属性情報と合わせて、商品購入の際のPOSデータ等から得られる顧客の購買情報を含めることもでき、この場合、店舗5のレジ等やサーバが接続されて構成されるPOSシステムと移動管理システム1を連携させ、例えばレジ等と情報処理端末13を接続し、レジ等から、顧客の属性情報と合わせて購入商品等の顧客の購買情報を情報処理端末13に送信する。以降、情報処理端末13は上記と同様にこれらを移動情報と関連付け、移動管理情報を作成することができる。
【0060】
また、図1等では監視カメラ1台のみの場合を示したが、監視カメラ9は複数台でもよい。この場合は、例えば、複数のカメラの撮像範囲を重複させ、情報処理装置15で複数台のカメラによる複数の画像(動画)データの重複範囲を繋げて1の画像(動画)データを構成し、これに基づき上記の画像処理を行うことが可能である。
【0061】
また、図1等ではリーダ7は店舗5に設け、商品の購入時に会員カード等を読み取るものとしたが、これに限ることはなく、例えば商業施設3の通路に設けたカウンターにこれを設置し、顧客による会員カード等の読み取りに応じてクーポンなどのインセンティブを与えるような運用も可能である。
【0062】
その他、カードは例えば駐車場などで配布し、店舗で商品購入後、リーダで読み取らせると駐車場クーポン券がもらえるといった運用も可能である。この場合、顧客の属性情報は、カード配布時の顧客へのアンケート等により得て、カードの配布時にカード情報として記憶させることができる。
あるいは、カードにはカード情報としてカード識別情報のみを記憶しておき、カードを配布した管理者側でカード識別情報と上記のようにして得た属性情報を紐付けたデータを作成し、これを予め情報処理装置13に送信、記憶させておくことも可能である。
この場合、前述の手順ではリーダ7によりカード識別情報を読み取り、これを読取時刻とともに情報処理装置13に送信する。ステップS130において、情報処理装置13は、カード識別情報を受信して、上記予め記憶した属性情報の中から受信したカード識別情報に対応するものを取得し、読取時刻とともにサーバ17に送信する。サーバ17では、上記と同様、読取時刻を用いて、顧客の属性情報を顧客の移動情報に関連付ければよい。
【0063】
また、リーダ7は、制御部や無線通信部、通信部等を備え、顧客が所定の範囲に会員カードやポイントカード等のカードをかざすと当該カードに備えられたICチップとの間でRFID技術により無線通信を行い、ICチップに記憶された年齢、性別などの顧客の属性情報を読み取るようなものであってもよい。この場合、顧客の持つ会員カード等のカードはこれに対応する上記のICチップを備えたものとする。
【0064】
また、顧客の属性情報の例として年齢、性別を挙げているが、これに限らず、その他の情報でもよく、会員カード等に予め記録しておけばよい。移動管理システム1の運用面からは、顧客属性情報は個人情報にあたらないものとすることが望ましい。
【0065】
このようにして、商業施設等の空間において人物の移動情報を取得するとともに、会員カードやポイントカード等の人物が持つカードより取得した属性情報とこれを組み合わせることで、属性別の顧客の移動傾向をより正確に把握することができ、属性情報と組み合わせた移動傾向のより詳細な検討を容易とし、空間内の人物の移動状況について、属性情報を組み合わせて定量的な現状把握を行い、商業施設等の空間におけるより効果的な施策が実現できる。さらには施策の効果検証を行うこともできる。例えば、商業施設の場合、どの店舗にどのタイミングでどれぐらいの人が移動あるいは滞留するかを顧客の属性と組み合わせて詳細に分析することができる。さらに、本実施形態では、移動情報と、属性情報を顧客ごとに関連付けることにより、顧客ごとの詳細な移動傾向が把握できる。これらは顧客の施設利用に関するより詳細な検討につながる。また、リーダ7により商品を購入した顧客のカードを読み取ることにより属性情報を取得しているので、上記の方法等により顧客ごとの移動情報と属性情報の関連付けを容易かつ正確なものとできる。これは、読み取り時の顧客位置が、リーダ7の近傍の、他の顧客が不在の領域におよそ定まるので、顧客の位置の特定につながるからである。
【0066】
なお、これらの検討は来場者調査(アンケート調査等)と組み合わせて用いることもできる。なぜ来場したか、あるいは、どの店舗を目的としてきたか、誰と来たか、何を目的として来たか、などの来場者意識構造を把握するための情報を得ることで、上記の検討内容との間で相互補完的な分析が可能になる。これにより、テナント組み合わせ等、空間に関するより詳細な情報の把握を可能とし、より効果的な検討、施策が可能になる。
【0067】
また、カメラセンサーによるシステムを活用し施設内の人物の流れを定性的ではなく定量的に把握する。カメラセンサーによるシステムを用いることで、24時間365日計測が可能であり、計測期間内に実施した施策の効果検証、評価を行なうことができる。そして、曜日・イベント・天候などによる影響を把握することができる。データはリアルタイムに参照可能であるので、施策の効果測定が迅速かつ容易である。
【0068】
上記の実施形態では、属性情報と移動情報を、顧客ごとに関連付けて移動管理情報を作成した。しかし、これらは顧客ごとに関連づけるものに限らず、例えばある時間ごとに関連付けて作成してもよい。この場合、顧客の属性情報は、例えば、ある時間に商業施設に存在した顧客についての集計値や平均値等の統計値とすることができる。顧客の移動情報についても同様である。この例を示す、本発明の移動管理システムの別の実施形態について、図8等を用いて説明する。
【0069】
本実施形態の移動管理システム51は、図8に示す商業施設53に設けられる場合を例として説明する。商業施設53は、人物が移動する施設の例であり、本実施形態では、商品の販売を行なう店舗を例として説明する。図に示すように、商業施設53には、顧客の入退場のための出入口54(54−1〜54−3)が設けられ、内部に、商品陳列用の什器である棚57(57−1〜57−7)が設けられる。また、商品の購入を行うレジカウンター58、および商品についての質問、相談等を受け付けるための相談カウンター59が設けられている。
【0070】
移動管理システム51は、レジカウンター58に配置されるリーダ7、および商業施設53の各所に配置されるリーダ8(8−1、8−2)と、商業施設53の各所に配置される監視カメラ9(9−1〜9−5)と、リーダ7やリーダ8と接続しデータの通信を行ない、顧客の属性情報を取得する情報処理装置13と、監視カメラ9と接続しデータの通信を行ない、顧客の移動情報を取得する情報処理装置15と、情報処理装置13、15と接続しデータの通信を行なうサーバ17とを有する。リーダ7、情報処理装置13、15、サーバ17については前述したものと同様であるので、説明を省略する。
【0071】
リーダ8(8−1、8−2)は、制御部や無線通信部、通信部等を備え、図9に示すように、リーダ8から所定の範囲に顧客50が来ると無線通信部を介して自動的に顧客が持つ会員カードやポイントカード等のカード52に備えられたICチップとの間でRFID技術により無線通信を行い、ICチップにカード情報として記録された年齢、性別などの顧客の属性情報を読み取る。読み取った属性情報は、通信部を介して情報処理端末13に送信する。本実施形態では、顧客は、上記の、カード情報として年齢、性別などの属性情報を記憶したICチップを備えた会員カード等のカードを持つものとする。
ここで、リーダ8−1は、出入口54(54−1〜54−3)の近傍で商業施設53側にそれぞれ配置され、各出入口54(54−1〜54−3)近傍の所定の範囲(箇所)に位置する顧客の属性情報を読み取ることにより、出入口54を通過する顧客の属性情報を取得するものとする。
また、リーダ8−2は、棚57−5、57−6の近傍にそれぞれ配置され、棚57−5、57−6近傍の所定の範囲(箇所)に位置する顧客の属性情報を読み取るものとする。
【0072】
監視カメラ9−1は、出入口54(54−1〜54−3)の近傍で、出入口54の内側もしくは外側の直上部に設けられ、出入口54(54−1〜54−3)付近の撮像を行い、情報処理装置15とあわせて、顧客の入場あるいは退場を顧客の移動情報として取得する。
【0073】
監視カメラ9−2は、前述の実施形態の監視カメラ9と同様、商業施設53内の天井等に設けられ、例えば前述の図5や図6で説明したように、情報処理装置15とあわせて、動線等の顧客の移動情報を取得する。
【0074】
監視カメラ9−3は、棚57−5や棚57−6の近傍の直上部に設けられ、棚57−5や棚57−6付近の撮像を行い、情報処理装置15とあわせて、棚57−5や棚57−6(商品)への顧客の接触状況を顧客の移動情報として取得する。
【0075】
監視カメラ9−4は、レジカウンター58の近傍で商業施設53の天井等に設けられ、レジカウンター58付近の撮像を行い、情報処理装置15とあわせて、清算中の、あるいは清算待ちの顧客の、レジカウンター58近傍の所定領域における滞留時間等を顧客の移動情報として取得する。
監視カメラ9−5も同様、相談カウンター59の近傍で商業施設53の天井等に設けられ、相談カウンター59付近の撮像を行い、情報処理装置15とあわせて、相談中の、あるいは相談待ちの顧客の、相談カウンター59近傍の所定領域における滞留時間等を顧客の移動情報として取得する。
【0076】
次に、本実施形態の移動管理システム51における移動管理方法について説明する。本実施形態の移動管理方法は、先程説明した移動管理システム1における移動管理方法と大まかな流れにおいて同様であるが、顧客の移動情報や属性情報等の取得、および先程の実施形態のように顧客ごとに移動情報と属性情報を関連付けず、時間情報でこれらを関連付ける点で異なる。
【0077】
即ち、顧客は出入口54(54−1〜54−3)を介して移動管理システム51の適用エリアである図8に示す商業施設53に入る。顧客は商業施設53内を移動し、商品の購入等を行なう。商業施設53は、複数の監視カメラ9により継時的に撮影されており、撮影された映像は、情報処理装置15により、時間情報とともに動画データとして取得される(ステップS110)。取得された動画データは、RAMや記憶部22等に記憶される。
【0078】
取得された映像データは、情報処理装置15により解析が行なわれ、これにより顧客移動情報が取得される(ステップS120)。取得した移動情報は、サーバ17へ送信される。
【0079】
一方、顧客は年齢、性別などの属性情報がカード情報として記憶されたICチップを備えた会員カード等のカードを有しており、商業施設53における商品の購入時にカードをリーダ7で読み取る、あるいはリーダ8の近傍を通過した際に自動的にカードが読み取られる。リーダ7、8はカードにカード情報として記録された、年齢、性別などの顧客の属性情報を取得し、これを情報処理装置13に送信する。情報処理装置13は、属性情報を受信し、取得する(ステップS130)。
【0080】
ステップS130で取得した属性情報は、サーバ17へ送信される。サーバ17は、受信した顧客の移動情報に顧客の属性情報を関連付けて移動管理情報を作成し、記憶部22に記録する(ステップS140)。
【0081】
ステップS120における移動情報取得、ステップS130における属性情報の取得の例を、図10、図11を用いて説明する。
【0082】
図10(a)は、前述の監視カメラ9−1の例であり、出入口54の外側(商業施設53の外側)で、出入口54の近傍の直上部で監視カメラ9−1を設けたものである。ステップS120においては、監視カメラ9−1により出入口54の近傍を撮影した動画データを用いて、情報処理装置15により、出入口54近傍の撮像範囲内で、前述したようにターゲット(顧客)20の抽出、動線等の解析を行なうことができる。これにより、入退場者数などの顧客の入退場、あるいは出入口前での顧客の滞留状況の計測等が可能である。
【0083】
例えば、撮像範囲で出入口54の近傍に計測ライン61−1を設け、計測ライン61−1のターゲット20の通過を検出することで、入退場者数(通過者数)の把握が可能である。また、通過方向とともに通過の検出を行い、例えば図に示す矢印A方向にターゲット20が移動するとき、ターゲット20の入場とし、矢印Aと逆の方向にターゲットが移動するとき、ターゲット20の退場とすることで、入場者数、退場者数の検出が可能である。また、撮像範囲で出入口54の近傍の所定の領域を設定し、当該領域にターゲット20が位置していた時間を顧客の滞留時間とすることができる。あるいは当該領域に位置したターゲット20の数をカウントして、これを入場検討者あるいは店舗前通過者の数等として取得し、上記の入場者数、あるいは非入場者数(例えば計測ライン61−1を通過せずに領域を外れたターゲットの数)と比較し入場率、あるいは非入場率として算出することなどもできる。
【0084】
また、撮像範囲で複数の計測ライン61(61−1〜61−4)をそれぞれ所定の位置に設定し、各計測ライン61−1〜61−4のターゲット20の通過を抽出する。計測ライン61を、出入口54のライン61−1を含む多辺形状に設けることで、どの方向から来て出入口54を通り入場したか、あるいは出入口54からどの方向に退場したかなど、詳細なターゲット20の移動の状況を取得することができる。
【0085】
もちろん監視カメラ9−1を設ける位置は、出入口54の商業施設53側近傍であってもよく、上記と同様にして、入退場者数、出入口54から入場してどの方向へ移動したか、どの方向からきて出入口54から退場したか、出入口54近傍での滞留時間などの顧客の入退場に関する情報を顧客の移動情報として取得することができる。
【0086】
また、ステップS120において、監視カメラ9−2では、図5や図6等で説明したものと同様、情報処理装置15とあわせて商業施設53を回遊する顧客の移動状況を把握することができる。前述の実施形態と同様、商業施設53内での顧客の動線、あるいは所定の領域に滞留する滞留時間等を取得することにより、店内のメイン動線、滞留箇所を把握することができる。
【0087】
図10(b)は、前述の監視カメラ9−3の例である。図10(b)に示すように、監視カメラ9−3は棚57(57−5、57−6)の近傍の直上部に設けられる。ステップS120において、情報処理装置15は、監視カメラ9−3で撮影した動画データをもとに、同位置の画素値の差分を抽出するなど既知の画像解析手法を用いて、例えば手を伸ばすなどして棚57あるいは棚57の近傍に設定された計測ライン63に接触するターゲット(顧客)20を抽出することができる。これにより、棚57(商品)への接触の検出が可能である。
あるいは、前述したものと同様の方法で、ターゲット(顧客)の棚57付近の所定の計測ラインの通過や所定の設定領域での滞留時間を計測することもでき、これも棚57(商品)への接触についての指標とすることができる。
【0088】
また、レジカウンター58の近傍に設けた監視カメラ9−4においては、前述したような方法を用いて、清算中の顧客、あるいは清算待ちの顧客の位置に対応する所定のレジ近傍領域における滞留時間より、顧客の精算所要時間を取得することができる。所要時間は精算待ち、精算別に取得することができ、これにより、レジの待ち時間の傾向を把握することができる。精算所要時間と合わせて、スタッフの処理速度、リソース(対応カウンター数)などから、待ち時間解消のための課題・効果的な対策の検討が可能である。
【0089】
また、相談カウンター59の近傍に設けた監視カメラ9−5においても、監視カメラ9−4と同様、相談に係る相談所要時間の計測等を行なうことができ、上記したものと同様の効果が得られる。
【0090】
ステップS120において、情報処理装置15は、このようにして、監視カメラ9で撮影した動画データより、人物の動線をはじめ、以上のような顧客の移動情報を取得する。取得した移動情報は、必要に応じて移動情報の集計値や平均値等、統計値の算出を行い、サーバ17へ送信することができる。もちろん、前述の実施形態と同様、動画データの画像解析により取得できる顧客の移動情報はこれに限ることはなく、必要に応じて適宜既知の画像解析手法を用いて種々の顧客の移動情報を取得することができる。
【0091】
なお、以上の例では監視カメラ9で撮影した映像により顧客の移動情報を取得しているが、顧客の移動情報を取得するものとしては、例えばレーザセンサでもよい。図11はその例を示すもので、レーザセンサ10による出入口54付近に設定された計測ライン65の通過の検出により、顧客50の入退場を計測する例である。
【0092】
レーザセンサ10は、主に見通しのよい場所で、商業施設53、あるいはその周囲に設けられたセンサポールや壁面に取り付けられ、横方向からの顧客50の検知を行う。従って、床面の光沢等の影響を受けず、高精度の人数カウントを行うことができる。また、センサを設置するだけなので、大掛かりな工事も不要である。また、指定されたエリアで、人の動きについての検知をおこなうので、入退場だけでなく、進入方向別のカウントも可能である。例えば出入口54(54−1〜54−3)の近傍にこれを配置し、入退場者数等を計測することが可能である。さらに、測域センサを使用することにより、監視カメラ9等の光学カメラのように、監視されているという印象を顧客に与えないので、プライバシー保護が要求されるエリアには特に有効である。
【0093】
なお、図11の例では、複数のレーザセンサ10を対向して配置し、これにより人物の検知を行なうことにより、人が重なり合うことにより影となる部分が検知不能になることを避け、正確なカウントを可能としている。また、図11の例では、レーザセンサ10を入退場の計測に使用する例を示したが、それ以外にも、計測する顧客の移動情報に応じて、様々な配置場所、配置方法が考えられ、様々な顧客の移動情報の検出が可能である。また、必要に応じて赤外線センサなどを用いることもできる。
【0094】
一方、ステップS130においては、リーダ8−1が、各出入口54(54−1〜54−3)を通過する顧客の属性情報を読み取り、読み取った属性情報を情報処理装置13に送信することができる。
【0095】
本実施形態では、各出入口54(54−1〜54−3)にリーダ8−1が設けられており、各出入口54(54−1〜54−3)の通過(入退場)者の属性情報が取得できる。また、顧客は通常、入場時と退場時の2回、属性情報がリーダ8−1に読み取られることになるので、各リーダ8−1で取得した属性情報の種々の集計値の半分を全入場者についての属性情報の集計値とすることができる。
【0096】
また、リーダ8−2は、棚57−5、57−6の近傍に位置する顧客の持つカードより顧客の属性情報を読み取り、読み取った属性情報を情報処理装置13に送信することができる。これにより、棚57−5、57−6のそれぞれの近傍に位置していた顧客の属性情報を取得することができる。
【0097】
さらに、リーダ7は、商品を購入した顧客のカードに記憶された属性情報を読み取り、これを情報処理装置13に送信することができる。
【0098】
ステップS130では、情報処理装置13は以上のような顧客の属性情報をリーダ7、8−1、8−2より取得し、必要に応じて各種の属性情報の集計値や平均値等、統計値の算出処理を行い、これをサーバ17に送信することができる。
【0099】
そして、図7(a)で説明したものと同様、ステップS140において、サーバ17は、顧客の移動情報と、属性情報を関連付けて移動管理情報を作成し、これを記憶部22に記憶する。本実施形態では、これらの情報を、情報を取得した時間で関連付けて移動管理情報を作成する。その例が図12に示すような移動管理情報60である。
【0100】
図12に示す移動管理情報60では、図7(b)等で示したものと同様、顧客の属性情報と、移動情報が関連付けられている。これらはその計測時間(図12では13:00〜14:00)で関連付けられ、この間の属性情報、および移動情報の集計値や統計値等が記録されている。図12では、属性情報として、前述の出入口54(54−1〜54−3)に配置されたリーダ8−1により得られた全入場者の年齢、性別についての集計値が記録され、移動情報について移動履歴(動線)、入退場の場所、棚接触数、精算所要時間、相談所要時間について集計値や平均値などの統計値が記録されている。このように、監視カメラを計測目的に応じて様々な箇所に配置することで、様々な顧客の移動情報の取得が可能であり、顧客の移動情報と、会員カードやポイントカードなどより取得した顧客の属性情報と組み合わせることで、トレンド別(時間、日、曜日、週、月、季節別等)や店内区画別のデータだけでなく、属性情報と組み合わせて移動傾向の把握をすることができる。
【0101】
移動情報と属性情報を関連付けたより詳細な移動管理情報60を、図や表等の形で表示することもできる。図13にこのような図の例を示す。例えば図13(a)では、監視カメラ9−1で前述のように移動情報として取得した出入口54−1の通過者数(入場者数+退場者数)にリーダ8−1で読み取った出入口54−1の通過者の属性情報(性別)を関連付けていることを示すものである。
【0102】
このように、前述のように顧客の属性別に入場者数を取得するとともに、その際の顧客の属性情報と組み合わせて出入口の利用状況を取得することができる。その他、リーダによる属性情報の取得と組み合わせることで出入口近傍での滞留時間等についても同様の属性情報と組み合わせた情報を得ることができる。これらの情報は、所定の期間で統計をとるなどして、トレンド別の値を取得することができる。これにより、顧客の来店パターン、量の傾向を性別・年齢等の属性情報と組み合わせて詳細に把握することができ、店頭作りの施策効果の詳細な検証、そして次の効果的な打ち手の検討が出来る。例えば属性別来客数から、特定日の商品配置などのレイアウト施策へ繋げることができる。その他、前述の店舗前通過者(入場検討者)数の推移を時系列でデータ蓄積し、これと前述の入場率を用いた来客数予測も可能であり、属性情報と組み合わせた分析も可能になる。これにより、来客数やその属性に合わせたシフトスケジュールが計画できる。
【0103】
また、図13(b)は、監視カメラ9−3で前述のように移動情報として取得した棚57−5の接触数に、リーダ8−2で読み取った棚57−5の近傍に位置した顧客の属性情報を関連付けていることを示す図である。
【0104】
このように、棚(商品)接触数を、顧客の属性情報と組み合わせることで、顧客属性と関連付けて、興味や関心を持っている新商品の調査や企画商品の詳細な評価を行なうことが可能である。例えば、購買情報と、顧客の棚(商品)接触数と属性情報を合わせて分析し、POSデータ単独では把握が困難な「購買までには至らないが、興味や関心を持っている新商品や企画商品」の評価を属性情報と関連付けて行うこともできる。
【0105】
また、図13(c)は、監視カメラ9−4で前述のように顧客の移動情報として取得した精算所要時間に、リーダ7で読み取った商品購入者の属性情報を関連付けていることを示す図である。
【0106】
商品清算時の待ち時間を、会員カードやポイントカードなどより取得する顧客の属性情報と関連付け、組み合わせることで、上記した、レジの待ち時間の傾向を属性情報と組み合わせて把握することができる。属性情報と組み合わせることにより、待ち時間解消のための課題・効果的な対策のより詳細な検討が可能である。
【0107】
なお、図13は移動情報に属性情報を関連付けている移動管理情報の1つの表示例であり、移動管理情報60あるいは前述の移動管理情報45も、図12や図7で示したものに限らず、図13のように図やグラフを用いて示すものであってもよい。その表示方法は自由である。逆に、図13で示したような情報も図12や図7と同様にテキストとして記載されているものでもよい。
【0108】
以上示したように、本実施形態でも、監視カメラ等を計測目的に応じて様々な箇所に配置することで、様々な顧客の移動情報の取得が可能である。そして、会員カードやポイントカードなどから取得した顧客の属性情報と組み合わせることで、顧客の店内購買行動のプロセスについて、属性情報と組み合わせてその傾向を詳細に把握することができる。
【0109】
なお、本実施形態のように、顧客の属性情報と移動情報を顧客ごとに関連付けず、その他の要因、例えば本実施形態のような計測時間等、で関連付ける場合、図7等で説明したような、前述の実施形態のような顧客属性情報の読取時刻等に基づく関連付けは特に必要でない。近距離の無線通信によるリーダ8を用いることは、その設置の自由度や、属性情報の読み取りに顧客の手間を取らない点で有利であり、本実施形態のように顧客ごとの関連付けが必要でない場合に特に適している。
【0110】
もちろん、必要な顧客の移動情報については、前述の実施形態のような方法により顧客ごとに属性情報と関連付けることも可能である。あるいは、監視カメラ9で、顧客の頭部、衣服等を撮影し既知の手法による画像解析を行い、頭部、衣服などの特徴量を属性別のデータと比較することなどにより、顧客の性別や年齢カテゴリなどの属性情報を移動情報と顧客ごとに関連付けて取得することもできる。ただし、本発明のように会員カード等よりこれらの情報を取得することは、より正確な属性情報が取得できるとともに、カード情報等として様々な属性情報を記憶させることにより、画像解析技術に左右されず様々な属性情報を取得することができる点で好適である。
【0111】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る移動管理システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本発明の、人物の動線等の移動情報と人物の持つカードから取得した人物の属性情報とを組み合わせた移動管理は、商業活動を目的とする空間に限らず、例えば工場や学校等その他の空間にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0112】
1、51………移動管理システム
3、53………商業施設
4、54………出入口
7、8………リーダ
9………監視カメラ
10………レーザセンサ
13、15………情報処理装置
17………サーバ
31………属性情報取得手段
33………動画データ取得手段
35………移動情報取得手段
37………移動管理情報作成手段
45、60………移動管理情報
【技術分野】
【0001】
本発明は移動管理システム、情報処理装置、移動管理方法、プログラムに関する。より詳しくは、人物の移動情報と属性情報を関連づけて管理する移動管理システム、情報処理装置、移動管理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
大型商業施設などでは、客の来場動線などより、テナント配置などの店舗設計や、キャンペーンなどの販促施策などの効果分析に活用することが求められている。
【0003】
このために、人物の動線を取得、管理するための、監視カメラや赤外線センサによるシステムを用いることができる。これは監視カメラや赤外線センサで取得した人物の移動ログ情報を解析し、人物の移動履歴を取得したりするものである。特許文献1には、このようなシステムの例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−15467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のような、監視カメラや赤外線センサによるシステムでは、人物の移動履歴を取得できるが、年齢や性別などの各個人の属性情報を正確に取得することが難しく、これを用いて、テナント配置などの店舗設計や、キャンペーンなどの販促施策などの効果分析に活用することには困難な面があった。
【0006】
一方、上記のような商業施設では、顧客のためにポイントカードや会員カードを発行する場合がある。例えば会員情報を登録したポイントカードや会員カードをテナント店舗などに設置したリーダで認証させると、利用者へのサービス付与と共に、リーダ(店舗)への立ち寄り情報を得ることができる。このような会員カードのカード情報として顧客の年齢、性別などの属性情報を記憶させておき、リーダで読み取らせると、購買時の顧客属性情報が正確に得られる。しかし上記のシステムのように、顧客の詳細な移動履歴などを取得することは難しい。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、人物の移動情報と属性情報を関連付け、人物の移動の詳細な分析に活用することができる移動管理システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達するための第1の発明は、所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムであって、人物の移動に関する移動情報を取得する移動情報取得手段と、リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より人物の属性に関する属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記移動情報と前記属性情報を関連付けることにより、移動管理情報を作成する移動管理情報作成手段と、を具備することを特徴とする移動管理システムである。
【0009】
前記移動管理情報作成手段は、人物ごとに前記移動情報と前記属性情報を関連付けることができる。
【0010】
前記移動情報取得手段は、前記所定の空間に設けられたカメラにより撮影した動画データの画像解析を行い、前記移動情報を取得することが望ましい。
【0011】
前記属性情報取得手段は、リーダで読み取った、商品を購入した人物の持つカードに記憶されたカード情報より属性情報を取得するようにしてもよい。または、無線通信技術を用いてリーダで読み取った、所定の箇所に位置する人物の持つカードに記憶されたカード情報より属性情報を取得するようにしてもよい。
【0012】
前述した目的を達するための第2の発明は、所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムで用いられる情報処理装置であって、人物の移動に関する移動情報と、リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より取得した人物の属性に関する属性情報とを関連付けることにより、移動管理情報を作成することを特徴とする情報処理装置である。
【0013】
前述した目的を達するための第3の発明は、所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムにおける移動管理方法であって、情報処理装置が、人物の移動に関する移動情報を取得するステップと、情報処理装置が、リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より人物の属性に関する属性情報を取得するステップと、情報処理装置が、前記移動情報と前記属性情報を関連付けることにより、移動管理情報を作成するステップと、を具備することを特徴とする移動管理方法である。
【0014】
前述した目的を達するための第4の発明は、コンピュータを第2の発明の情報処理装置として機能させるためのプログラムである。
【0015】
上記構成により、商業施設等の空間において人物の移動情報を取得するとともに、会員カードやポイントカード等の人物が持つカードより取得した属性情報とこれを組み合わせることで、属性別の顧客の移動傾向をより正確に把握することができ、属性情報と組み合わせた移動傾向のより詳細な検討を容易とし、空間内の人物の移動状況について、属性情報を組み合わせて定量的な現状把握を行い、商業施設等の空間におけるより効果的な施策が実現できる。さらには施策の効果検証を行うこともできる。例えば、商業施設の場合、どの店舗にどのタイミングでどれぐらいの人が移動あるいは滞留するかを顧客の属性と組み合わせて詳細に分析することができる。
【0016】
また、移動情報と、属性情報を人物ごとに関連付けることにより、人物ごとの詳細な移動傾向も把握でき、これらは人物の施設の利用に関するより詳細な検討につながる。また、空間に設けられたカメラにより撮影した動画データの画像解析を行い、移動情報を取得することにより、種々の画像解析に基づき人物の移動に関する様々な値を必要に応じて得ることができる。また、人物による商品の購入時に人物の持つカードをカードリーダで読み取ることで属性情報を取得することにより、属性情報を読み取った人物の動画データ上での特定が容易になり、人物ごとに移動情報と属性情報を関連付けることが容易かつ正確になる。一方、属性情報は、所定の箇所に位置する人物の持つカードを無線通信技術を用いてリーダで読み取って得られるものであってもよく、この場合はリーダの設置の自由度が高くなり、属性情報の読み取りに顧客の手間を取らない点で有利である。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、人物の移動情報と属性情報を関連付け、人物の移動の詳細な分析に活用することができる移動管理システム等を提供すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】移動管理システム1の一例を示す概略図
【図2】情報処理装置13、15、およびサーバ17に適用されるハードウェア構成の一例を示す図
【図3】情報処理装置13、15、サーバ17の機能構成について示す図
【図4】移動管理システム1における移動管理方法の一例について示すフローチャート
【図5】移動管理システム1における移動管理方法について説明する図
【図6】移動管理システム1における移動管理方法について説明する図
【図7】移動管理システム1における移動管理方法について説明する図
【図8】移動管理システム51の一例を示す概略図
【図9】移動管理システム51における移動管理方法について説明する図
【図10】移動管理システム51における移動管理方法について説明する図
【図11】移動管理システム51における移動管理方法について説明する図
【図12】移動管理システム51における移動管理方法について説明する図
【図13】移動管理システム51における移動管理方法について説明する図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下図面を参照しながら、本発明の移動管理システム等の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態である移動管理システム1の一例を示す概略図である。
【0020】
本実施形態の移動管理システム1は、店舗5(5−1〜5−8)が配置される空間である商業施設3等に設けられる。顧客は、会員カードやポイントカードなど、年齢や性別など顧客の属性に関する属性情報を含むカード情報が記録されたカードを持ち、出入口4(4−1〜4−4)より商業施設3へ入退場し、その内部を移動し、店舗5で商品の購入等を行なう。
【0021】
移動管理システム1は、各店舗5に配置されるリーダ7(7−1〜7−8)と、商業施設3に配置される監視カメラ9と、リーダ7と接続しデータの通信を行ない、顧客の属性情報を取得する情報処理装置13と、監視カメラ9と接続しデータの通信を行ない、顧客の移動状況に関する移動情報を取得する情報処理装置15と、情報処理装置13、15と接続しデータの通信を行なうサーバ17とを有する。
【0022】
商業施設3は、人物が移動する空間の例であり、本実施形態では、商品の販売などの商業活動が行なわれる、例えば大型商業施設、デパート等で商業テナント等が設けられたスペースなどである。
【0023】
店舗5(5−1〜5−8)は、商業施設3において各種の商品の販売等を行う。商品の販売時、店舗5では、顧客から提示された会員カードやポイントカード等のカードを各店舗5に配置されるリーダ7(7−1〜7−8)で読み取る。
【0024】
リーダ7(7−1〜7−8)は、制御部や通信部、読取部等を備え、顧客のカードに記録される年齢、性別などの属性情報を読取部で読み取り、通信部を介して情報処理端末13に送信する。
【0025】
情報処理端末13は、リーダ7より顧客の属性情報を受信、取得し、これをサーバ17に送信する。属性情報は、情報処理端末13の記憶部等に記憶してもよい。
【0026】
監視カメラ9は、商業施設3の天井等に設けられ、商業施設3内の撮影を継時的に行う。また、情報処理装置15と接続し、情報処理装置15に撮影した映像を送信する。
【0027】
情報処置装置15は、監視カメラ9で継時的に撮影された映像を動画データとして受信し取得する。そして、当該動画データの解析を行い、顧客の移動状況に関する移動情報を取得する。取得した移動情報は、サーバ17に送信する。
【0028】
サーバ17は、情報処理装置13より受信した顧客の属性情報と、情報処理装置15より受信した顧客の移動情報とを関連付けて移動管理情報を作成し、記憶部等に記憶する情報処理装置である。
【0029】
次に、情報処理装置13、15、およびサーバ17に適用可能なハードウェア構成の例について、図2を用いて説明する。
【0030】
図2は、情報処理装置13、15、およびサーバ(情報処理装置)17に適用されるハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置13、15、およびサーバ17は、例えば、制御部21、記憶部22、メディア入出力部23、通信制御部24、入力部25、表示部26、周辺機器I/F部27等がバス28を介して接続される。
【0031】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。CPUは、ROM、記憶部22等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス28を介して接続された各装置を駆動制御し、情報処理装置13、15、およびサーバ17が行う処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部22、ROM、記憶媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部21が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
【0032】
記憶部22は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部21が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。プログラムに関しては、OSに相当する制御プログラムや、アプリケーションプログラム、ファイル等が格納されている。これらの各プログラムコードは、制御部21により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUにより後述する各種の手段として実行される。
【0033】
メディア入出力部23は、記録媒体のデータの入出力を行うドライブ装置であり、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、MOドライブ等のメディア入出力装置を有する。
通信制御部24は、通信制御装置、通信ポート等を有し、通信を媒介する通信インタフェースである。
【0034】
入力部25は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
表示部26は、CRT(Cathode Ray Tube)モニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
周辺機器I/F部27は、USB(Universal Serial Bus)ポート等である。
バス28は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0035】
次に、情報処理装置13、15、サーバ17の機能構成について図3を用いて説明する。図3は、情報処理装置13、15、サーバ17の機能構成について示す図である。
【0036】
図3(a)に示すように、情報処理装置13は、属性情報取得手段31等を有する。
属性取得手段31は、情報処理装置13の制御部21が、リーダ7等で読み取った、顧客の会員カード等のカードに記憶された属性情報をリーダ7より受信し、取得するものである。受信した属性情報は、RAM等に記憶され、サーバ17に送信される。
【0037】
図3(b)に示すように、情報処理装置15は、動画データ取得手段33、移動情報取得手段35等を有する。
【0038】
動画データ取得手段33は、情報処理装置15の制御部21が、監視カメラ9により継時的に撮影された所定時間の映像を時間情報とともに動画データ(画像データの時間的変化)として受信し、取得するものである。受信した動画データは、RAMあるいは記憶部22等に記憶される。
【0039】
移動情報取得手段35は、情報処理装置15の制御部21が、RAMあるいは記憶部22等に記憶された動画データの画像解析を行い、顧客の移動、動作、滞留等の移動状況に関する移動情報を取得するものである。
【0040】
後述するが、例えば、移動情報取得手段35は、動画データの画像解析などにより、人物を抽出し、人物の動線、所定の領域、時間における人数のカウント、滞留時間の測定、所定位置の通過の検知など、人物の移動情報の取得を行う。取得した移動情報は、サーバ17に送信する。なお、移動情報の取得は、動画データの取得の際にリアルタイムに行なってもよいし、動画データを記憶部22や記憶媒体に一旦記憶しておき、当該記憶した動画データに対する解析を後ほど行うことで移動情報を取得してもよい。
【0041】
図3(c)に示すように、サーバ17は、移動管理情報作成手段37等を有する。
移動管理情報作成手段37は、サーバ17の制御部21が、情報処理装置13、15よりそれぞれ受信した属性情報、移動情報を関連付けて移動管理情報を作成し、これを記憶部22等に記憶するものである。上記と同様、移動管理情報の作成、記憶は、属性情報等の取得に際してリアルタイムに行なってもよいし、一旦属性情報、移動情報を記憶部22や記憶媒体に記憶しておき、後ほど行なってもよい。属性情報と移動情報は、人物ごと、または時間ごと、あるいはその他の要因ごとに関連付けられる。
【0042】
なお、本実施形態では、属性情報取得手段31、動画データ取得手段33、移動情報取得手段35、移動管理情報作成手段37が情報処理装置13、15、サーバ17に分散して備えられており、これらの情報処理装置同士でデータの送受信を行い一連の処理を行っているが、これに限ることはない。例えばこれらの手段は一体の情報処理装置が備えるものであってもよい。
【0043】
次に、図1、図4を用いて、移動管理システム1における移動管理方法の流れについて説明する。図4は、移動管理システム1における移動管理方法の一例について示すフローチャートである。
【0044】
顧客は出入口4(4−1〜4−4)を介して移動管理システム1の適用エリアである図1に示す商業施設3に入る。顧客は商業施設3内を移動し、商品の購入等を行なう。商業施設3は、監視カメラ9により継時的に撮影されており、撮影された映像は、情報処理装置15により、時間情報とともに動画データとして取得される(ステップS110)。取得された動画データは、情報処理装置15のRAMや記憶部22等に記憶される。
【0045】
取得された映像データは、情報処理装置15により解析が行なわれ、これにより顧客の移動情報が取得される(ステップS120)。取得した移動情報は、サーバ17へ送信される。
【0046】
一方、前述したように顧客は年齢、性別などの属性情報がカード情報として記憶された会員カード等のカードを有しており、店舗5における商品の購入時には顧客のカードをリーダ7で読み取る。リーダ7はカードに記憶された、年齢、性別などの顧客の属性情報を情報処理装置13に送信する。情報処理装置13は、属性情報を受信し、取得する(ステップS130)。
【0047】
ステップS130で取得した属性情報は、サーバ17へ送信される。サーバ17は、顧客の移動情報に顧客の属性情報を関連付けて移動管理情報を作成し、記憶部22に記憶する(ステップS140)。
【0048】
ステップS120における移動情報取得、ステップS130における属性情報の取得、ステップS140における移動管理情報作成の例を、図5〜図7を用いて説明する。
【0049】
情報処理装置15は、ステップS120において、監視カメラ9より取得した動画データに対して、時間変化に伴う同位置の画素値の差分に基づき動く物体(人物)であるターゲットを抽出するなど、追跡対象に必要な条件を指定することにより既知の手法による画像解析を行い、ターゲット(顧客)とその移動を抽出しその動線を取得することができる。
【0050】
図5に示すように、動画データ中のターゲットは1または複数指定される。ターゲット40(40−1、40−2)には、これを識別するID(例えば「1」や「2」など)が付される。情報処理装置15は、動画データに基づきターゲット40(40−1、40−2)の移動(ある時間における位置)を示す動線41(41−1、41−2)をIDと関連付けて抽出、取得する。例えば、IDが「1」のターゲット40−1の動線として、顧客の移動情報である動線41−1を抽出、取得する。
【0051】
情報処理装置15は、指定した領域内におけるターゲットの有無や滞留時間の計測を行なうこともできる。ここで、領域については、1台の監視カメラ9の撮像範囲あたり複数設定することもでき、その形状も、四角形をはじめとして、任意の位置・形・大きさで指定することができる。
【0052】
例えば、図6(a)に示すように、情報処理装置15は、動画データの画像解析により、商業施設3内の所定の領域を設定領域42とし、設定領域42に、ターゲット(顧客)40が位置していた(滞留していた)時間である滞留時間をターゲット40のIDとともに顧客の移動情報として取得することもできる。
【0053】
また、情報処理装置15は、動画データの画像解析により、ターゲットについて、例えば、撮像範囲内で予め設定されたライン上の所定の方向への移動、通過を計測することができる。例えば、1本のライン上で正・逆2方向の移動を計測することができる。
このラインは撮像範囲内の任意の位置に任意の長さで、所定の数設定可能である。
【0054】
例えば、図6(b)に示すように、出入口4の近傍に計測ライン43を設定し、ターゲット40の計測ライン43の通過とその方向を検出することにより、ターゲット40のIDとともに商業施設3に入場した場所、退場した場所を移動情報として取得することもできる。さらに、上記入退場の時間(時刻)を取得することも可能である。
【0055】
ステップS120において、情報処理装置15は、このようにして、監視カメラ9で撮影した動画データより、人物の動線41をはじめ、以上のような顧客の移動情報を取得することができる。もちろん、動画データの画像解析により取得できる顧客の移動情報はこれに限ることはなく、必要に応じて適宜既知の画像解析手法を用いて顧客の移動情報を取得することができる。
【0056】
一方、図5、図6でも示すように、顧客が、その移動の途中、店舗5で商品を購入し、店舗5に設けられたリーダ7にカードを読み取らせると、リーダ7はカード情報としてカードに記憶された顧客の年齢、性別などの属性情報を読み取り、これを読取時刻とともに情報処理装置13に送信する。情報処理装置13は、ステップS130において属性情報、読取時刻等を受信、取得する。取得した属性情報は、読取時刻とともにサーバ17へ送信する。
【0057】
図7(a)に示すように、ステップS140において、サーバ17は、情報処理装置15から受信した顧客の移動情報に、情報処理装置13から受信した顧客の属性情報を関連付けて移動管理情報を作成し、これを記憶部22等に記憶する。本実施形態では、これらの情報を、顧客ごとに関連付ける。顧客ごとにこれらの情報を関連付ける方法は様々に考えられるが、例えば、動線41などからある時刻におけるターゲットの位置がわかるので、リーダ7による顧客の属性情報の読取時刻を用いて、当該読取時刻においてリーダ7の近傍の所定の設定領域や、リーダ7から最も近傍に位置していたターゲットの移動情報に、当該属性情報を関連付けて移動管理情報を作成、記憶することができる。
【0058】
このような移動管理情報45の例が、図7(b)に示されており、顧客ごとに属性情報と移動情報が関連付けられている。属性情報として性別、年齢が記録され、移動情報として移動履歴(動線)、フロア滞留時間(滞留時間)、入場場所および退場場所が記録されている。移動履歴(動線)については別図(不図示)で記録されている。
【0059】
なお、図7(c)に示すように、移動管理情報45には、顧客の属性情報と合わせて、商品購入の際のPOSデータ等から得られる顧客の購買情報を含めることもでき、この場合、店舗5のレジ等やサーバが接続されて構成されるPOSシステムと移動管理システム1を連携させ、例えばレジ等と情報処理端末13を接続し、レジ等から、顧客の属性情報と合わせて購入商品等の顧客の購買情報を情報処理端末13に送信する。以降、情報処理端末13は上記と同様にこれらを移動情報と関連付け、移動管理情報を作成することができる。
【0060】
また、図1等では監視カメラ1台のみの場合を示したが、監視カメラ9は複数台でもよい。この場合は、例えば、複数のカメラの撮像範囲を重複させ、情報処理装置15で複数台のカメラによる複数の画像(動画)データの重複範囲を繋げて1の画像(動画)データを構成し、これに基づき上記の画像処理を行うことが可能である。
【0061】
また、図1等ではリーダ7は店舗5に設け、商品の購入時に会員カード等を読み取るものとしたが、これに限ることはなく、例えば商業施設3の通路に設けたカウンターにこれを設置し、顧客による会員カード等の読み取りに応じてクーポンなどのインセンティブを与えるような運用も可能である。
【0062】
その他、カードは例えば駐車場などで配布し、店舗で商品購入後、リーダで読み取らせると駐車場クーポン券がもらえるといった運用も可能である。この場合、顧客の属性情報は、カード配布時の顧客へのアンケート等により得て、カードの配布時にカード情報として記憶させることができる。
あるいは、カードにはカード情報としてカード識別情報のみを記憶しておき、カードを配布した管理者側でカード識別情報と上記のようにして得た属性情報を紐付けたデータを作成し、これを予め情報処理装置13に送信、記憶させておくことも可能である。
この場合、前述の手順ではリーダ7によりカード識別情報を読み取り、これを読取時刻とともに情報処理装置13に送信する。ステップS130において、情報処理装置13は、カード識別情報を受信して、上記予め記憶した属性情報の中から受信したカード識別情報に対応するものを取得し、読取時刻とともにサーバ17に送信する。サーバ17では、上記と同様、読取時刻を用いて、顧客の属性情報を顧客の移動情報に関連付ければよい。
【0063】
また、リーダ7は、制御部や無線通信部、通信部等を備え、顧客が所定の範囲に会員カードやポイントカード等のカードをかざすと当該カードに備えられたICチップとの間でRFID技術により無線通信を行い、ICチップに記憶された年齢、性別などの顧客の属性情報を読み取るようなものであってもよい。この場合、顧客の持つ会員カード等のカードはこれに対応する上記のICチップを備えたものとする。
【0064】
また、顧客の属性情報の例として年齢、性別を挙げているが、これに限らず、その他の情報でもよく、会員カード等に予め記録しておけばよい。移動管理システム1の運用面からは、顧客属性情報は個人情報にあたらないものとすることが望ましい。
【0065】
このようにして、商業施設等の空間において人物の移動情報を取得するとともに、会員カードやポイントカード等の人物が持つカードより取得した属性情報とこれを組み合わせることで、属性別の顧客の移動傾向をより正確に把握することができ、属性情報と組み合わせた移動傾向のより詳細な検討を容易とし、空間内の人物の移動状況について、属性情報を組み合わせて定量的な現状把握を行い、商業施設等の空間におけるより効果的な施策が実現できる。さらには施策の効果検証を行うこともできる。例えば、商業施設の場合、どの店舗にどのタイミングでどれぐらいの人が移動あるいは滞留するかを顧客の属性と組み合わせて詳細に分析することができる。さらに、本実施形態では、移動情報と、属性情報を顧客ごとに関連付けることにより、顧客ごとの詳細な移動傾向が把握できる。これらは顧客の施設利用に関するより詳細な検討につながる。また、リーダ7により商品を購入した顧客のカードを読み取ることにより属性情報を取得しているので、上記の方法等により顧客ごとの移動情報と属性情報の関連付けを容易かつ正確なものとできる。これは、読み取り時の顧客位置が、リーダ7の近傍の、他の顧客が不在の領域におよそ定まるので、顧客の位置の特定につながるからである。
【0066】
なお、これらの検討は来場者調査(アンケート調査等)と組み合わせて用いることもできる。なぜ来場したか、あるいは、どの店舗を目的としてきたか、誰と来たか、何を目的として来たか、などの来場者意識構造を把握するための情報を得ることで、上記の検討内容との間で相互補完的な分析が可能になる。これにより、テナント組み合わせ等、空間に関するより詳細な情報の把握を可能とし、より効果的な検討、施策が可能になる。
【0067】
また、カメラセンサーによるシステムを活用し施設内の人物の流れを定性的ではなく定量的に把握する。カメラセンサーによるシステムを用いることで、24時間365日計測が可能であり、計測期間内に実施した施策の効果検証、評価を行なうことができる。そして、曜日・イベント・天候などによる影響を把握することができる。データはリアルタイムに参照可能であるので、施策の効果測定が迅速かつ容易である。
【0068】
上記の実施形態では、属性情報と移動情報を、顧客ごとに関連付けて移動管理情報を作成した。しかし、これらは顧客ごとに関連づけるものに限らず、例えばある時間ごとに関連付けて作成してもよい。この場合、顧客の属性情報は、例えば、ある時間に商業施設に存在した顧客についての集計値や平均値等の統計値とすることができる。顧客の移動情報についても同様である。この例を示す、本発明の移動管理システムの別の実施形態について、図8等を用いて説明する。
【0069】
本実施形態の移動管理システム51は、図8に示す商業施設53に設けられる場合を例として説明する。商業施設53は、人物が移動する施設の例であり、本実施形態では、商品の販売を行なう店舗を例として説明する。図に示すように、商業施設53には、顧客の入退場のための出入口54(54−1〜54−3)が設けられ、内部に、商品陳列用の什器である棚57(57−1〜57−7)が設けられる。また、商品の購入を行うレジカウンター58、および商品についての質問、相談等を受け付けるための相談カウンター59が設けられている。
【0070】
移動管理システム51は、レジカウンター58に配置されるリーダ7、および商業施設53の各所に配置されるリーダ8(8−1、8−2)と、商業施設53の各所に配置される監視カメラ9(9−1〜9−5)と、リーダ7やリーダ8と接続しデータの通信を行ない、顧客の属性情報を取得する情報処理装置13と、監視カメラ9と接続しデータの通信を行ない、顧客の移動情報を取得する情報処理装置15と、情報処理装置13、15と接続しデータの通信を行なうサーバ17とを有する。リーダ7、情報処理装置13、15、サーバ17については前述したものと同様であるので、説明を省略する。
【0071】
リーダ8(8−1、8−2)は、制御部や無線通信部、通信部等を備え、図9に示すように、リーダ8から所定の範囲に顧客50が来ると無線通信部を介して自動的に顧客が持つ会員カードやポイントカード等のカード52に備えられたICチップとの間でRFID技術により無線通信を行い、ICチップにカード情報として記録された年齢、性別などの顧客の属性情報を読み取る。読み取った属性情報は、通信部を介して情報処理端末13に送信する。本実施形態では、顧客は、上記の、カード情報として年齢、性別などの属性情報を記憶したICチップを備えた会員カード等のカードを持つものとする。
ここで、リーダ8−1は、出入口54(54−1〜54−3)の近傍で商業施設53側にそれぞれ配置され、各出入口54(54−1〜54−3)近傍の所定の範囲(箇所)に位置する顧客の属性情報を読み取ることにより、出入口54を通過する顧客の属性情報を取得するものとする。
また、リーダ8−2は、棚57−5、57−6の近傍にそれぞれ配置され、棚57−5、57−6近傍の所定の範囲(箇所)に位置する顧客の属性情報を読み取るものとする。
【0072】
監視カメラ9−1は、出入口54(54−1〜54−3)の近傍で、出入口54の内側もしくは外側の直上部に設けられ、出入口54(54−1〜54−3)付近の撮像を行い、情報処理装置15とあわせて、顧客の入場あるいは退場を顧客の移動情報として取得する。
【0073】
監視カメラ9−2は、前述の実施形態の監視カメラ9と同様、商業施設53内の天井等に設けられ、例えば前述の図5や図6で説明したように、情報処理装置15とあわせて、動線等の顧客の移動情報を取得する。
【0074】
監視カメラ9−3は、棚57−5や棚57−6の近傍の直上部に設けられ、棚57−5や棚57−6付近の撮像を行い、情報処理装置15とあわせて、棚57−5や棚57−6(商品)への顧客の接触状況を顧客の移動情報として取得する。
【0075】
監視カメラ9−4は、レジカウンター58の近傍で商業施設53の天井等に設けられ、レジカウンター58付近の撮像を行い、情報処理装置15とあわせて、清算中の、あるいは清算待ちの顧客の、レジカウンター58近傍の所定領域における滞留時間等を顧客の移動情報として取得する。
監視カメラ9−5も同様、相談カウンター59の近傍で商業施設53の天井等に設けられ、相談カウンター59付近の撮像を行い、情報処理装置15とあわせて、相談中の、あるいは相談待ちの顧客の、相談カウンター59近傍の所定領域における滞留時間等を顧客の移動情報として取得する。
【0076】
次に、本実施形態の移動管理システム51における移動管理方法について説明する。本実施形態の移動管理方法は、先程説明した移動管理システム1における移動管理方法と大まかな流れにおいて同様であるが、顧客の移動情報や属性情報等の取得、および先程の実施形態のように顧客ごとに移動情報と属性情報を関連付けず、時間情報でこれらを関連付ける点で異なる。
【0077】
即ち、顧客は出入口54(54−1〜54−3)を介して移動管理システム51の適用エリアである図8に示す商業施設53に入る。顧客は商業施設53内を移動し、商品の購入等を行なう。商業施設53は、複数の監視カメラ9により継時的に撮影されており、撮影された映像は、情報処理装置15により、時間情報とともに動画データとして取得される(ステップS110)。取得された動画データは、RAMや記憶部22等に記憶される。
【0078】
取得された映像データは、情報処理装置15により解析が行なわれ、これにより顧客移動情報が取得される(ステップS120)。取得した移動情報は、サーバ17へ送信される。
【0079】
一方、顧客は年齢、性別などの属性情報がカード情報として記憶されたICチップを備えた会員カード等のカードを有しており、商業施設53における商品の購入時にカードをリーダ7で読み取る、あるいはリーダ8の近傍を通過した際に自動的にカードが読み取られる。リーダ7、8はカードにカード情報として記録された、年齢、性別などの顧客の属性情報を取得し、これを情報処理装置13に送信する。情報処理装置13は、属性情報を受信し、取得する(ステップS130)。
【0080】
ステップS130で取得した属性情報は、サーバ17へ送信される。サーバ17は、受信した顧客の移動情報に顧客の属性情報を関連付けて移動管理情報を作成し、記憶部22に記録する(ステップS140)。
【0081】
ステップS120における移動情報取得、ステップS130における属性情報の取得の例を、図10、図11を用いて説明する。
【0082】
図10(a)は、前述の監視カメラ9−1の例であり、出入口54の外側(商業施設53の外側)で、出入口54の近傍の直上部で監視カメラ9−1を設けたものである。ステップS120においては、監視カメラ9−1により出入口54の近傍を撮影した動画データを用いて、情報処理装置15により、出入口54近傍の撮像範囲内で、前述したようにターゲット(顧客)20の抽出、動線等の解析を行なうことができる。これにより、入退場者数などの顧客の入退場、あるいは出入口前での顧客の滞留状況の計測等が可能である。
【0083】
例えば、撮像範囲で出入口54の近傍に計測ライン61−1を設け、計測ライン61−1のターゲット20の通過を検出することで、入退場者数(通過者数)の把握が可能である。また、通過方向とともに通過の検出を行い、例えば図に示す矢印A方向にターゲット20が移動するとき、ターゲット20の入場とし、矢印Aと逆の方向にターゲットが移動するとき、ターゲット20の退場とすることで、入場者数、退場者数の検出が可能である。また、撮像範囲で出入口54の近傍の所定の領域を設定し、当該領域にターゲット20が位置していた時間を顧客の滞留時間とすることができる。あるいは当該領域に位置したターゲット20の数をカウントして、これを入場検討者あるいは店舗前通過者の数等として取得し、上記の入場者数、あるいは非入場者数(例えば計測ライン61−1を通過せずに領域を外れたターゲットの数)と比較し入場率、あるいは非入場率として算出することなどもできる。
【0084】
また、撮像範囲で複数の計測ライン61(61−1〜61−4)をそれぞれ所定の位置に設定し、各計測ライン61−1〜61−4のターゲット20の通過を抽出する。計測ライン61を、出入口54のライン61−1を含む多辺形状に設けることで、どの方向から来て出入口54を通り入場したか、あるいは出入口54からどの方向に退場したかなど、詳細なターゲット20の移動の状況を取得することができる。
【0085】
もちろん監視カメラ9−1を設ける位置は、出入口54の商業施設53側近傍であってもよく、上記と同様にして、入退場者数、出入口54から入場してどの方向へ移動したか、どの方向からきて出入口54から退場したか、出入口54近傍での滞留時間などの顧客の入退場に関する情報を顧客の移動情報として取得することができる。
【0086】
また、ステップS120において、監視カメラ9−2では、図5や図6等で説明したものと同様、情報処理装置15とあわせて商業施設53を回遊する顧客の移動状況を把握することができる。前述の実施形態と同様、商業施設53内での顧客の動線、あるいは所定の領域に滞留する滞留時間等を取得することにより、店内のメイン動線、滞留箇所を把握することができる。
【0087】
図10(b)は、前述の監視カメラ9−3の例である。図10(b)に示すように、監視カメラ9−3は棚57(57−5、57−6)の近傍の直上部に設けられる。ステップS120において、情報処理装置15は、監視カメラ9−3で撮影した動画データをもとに、同位置の画素値の差分を抽出するなど既知の画像解析手法を用いて、例えば手を伸ばすなどして棚57あるいは棚57の近傍に設定された計測ライン63に接触するターゲット(顧客)20を抽出することができる。これにより、棚57(商品)への接触の検出が可能である。
あるいは、前述したものと同様の方法で、ターゲット(顧客)の棚57付近の所定の計測ラインの通過や所定の設定領域での滞留時間を計測することもでき、これも棚57(商品)への接触についての指標とすることができる。
【0088】
また、レジカウンター58の近傍に設けた監視カメラ9−4においては、前述したような方法を用いて、清算中の顧客、あるいは清算待ちの顧客の位置に対応する所定のレジ近傍領域における滞留時間より、顧客の精算所要時間を取得することができる。所要時間は精算待ち、精算別に取得することができ、これにより、レジの待ち時間の傾向を把握することができる。精算所要時間と合わせて、スタッフの処理速度、リソース(対応カウンター数)などから、待ち時間解消のための課題・効果的な対策の検討が可能である。
【0089】
また、相談カウンター59の近傍に設けた監視カメラ9−5においても、監視カメラ9−4と同様、相談に係る相談所要時間の計測等を行なうことができ、上記したものと同様の効果が得られる。
【0090】
ステップS120において、情報処理装置15は、このようにして、監視カメラ9で撮影した動画データより、人物の動線をはじめ、以上のような顧客の移動情報を取得する。取得した移動情報は、必要に応じて移動情報の集計値や平均値等、統計値の算出を行い、サーバ17へ送信することができる。もちろん、前述の実施形態と同様、動画データの画像解析により取得できる顧客の移動情報はこれに限ることはなく、必要に応じて適宜既知の画像解析手法を用いて種々の顧客の移動情報を取得することができる。
【0091】
なお、以上の例では監視カメラ9で撮影した映像により顧客の移動情報を取得しているが、顧客の移動情報を取得するものとしては、例えばレーザセンサでもよい。図11はその例を示すもので、レーザセンサ10による出入口54付近に設定された計測ライン65の通過の検出により、顧客50の入退場を計測する例である。
【0092】
レーザセンサ10は、主に見通しのよい場所で、商業施設53、あるいはその周囲に設けられたセンサポールや壁面に取り付けられ、横方向からの顧客50の検知を行う。従って、床面の光沢等の影響を受けず、高精度の人数カウントを行うことができる。また、センサを設置するだけなので、大掛かりな工事も不要である。また、指定されたエリアで、人の動きについての検知をおこなうので、入退場だけでなく、進入方向別のカウントも可能である。例えば出入口54(54−1〜54−3)の近傍にこれを配置し、入退場者数等を計測することが可能である。さらに、測域センサを使用することにより、監視カメラ9等の光学カメラのように、監視されているという印象を顧客に与えないので、プライバシー保護が要求されるエリアには特に有効である。
【0093】
なお、図11の例では、複数のレーザセンサ10を対向して配置し、これにより人物の検知を行なうことにより、人が重なり合うことにより影となる部分が検知不能になることを避け、正確なカウントを可能としている。また、図11の例では、レーザセンサ10を入退場の計測に使用する例を示したが、それ以外にも、計測する顧客の移動情報に応じて、様々な配置場所、配置方法が考えられ、様々な顧客の移動情報の検出が可能である。また、必要に応じて赤外線センサなどを用いることもできる。
【0094】
一方、ステップS130においては、リーダ8−1が、各出入口54(54−1〜54−3)を通過する顧客の属性情報を読み取り、読み取った属性情報を情報処理装置13に送信することができる。
【0095】
本実施形態では、各出入口54(54−1〜54−3)にリーダ8−1が設けられており、各出入口54(54−1〜54−3)の通過(入退場)者の属性情報が取得できる。また、顧客は通常、入場時と退場時の2回、属性情報がリーダ8−1に読み取られることになるので、各リーダ8−1で取得した属性情報の種々の集計値の半分を全入場者についての属性情報の集計値とすることができる。
【0096】
また、リーダ8−2は、棚57−5、57−6の近傍に位置する顧客の持つカードより顧客の属性情報を読み取り、読み取った属性情報を情報処理装置13に送信することができる。これにより、棚57−5、57−6のそれぞれの近傍に位置していた顧客の属性情報を取得することができる。
【0097】
さらに、リーダ7は、商品を購入した顧客のカードに記憶された属性情報を読み取り、これを情報処理装置13に送信することができる。
【0098】
ステップS130では、情報処理装置13は以上のような顧客の属性情報をリーダ7、8−1、8−2より取得し、必要に応じて各種の属性情報の集計値や平均値等、統計値の算出処理を行い、これをサーバ17に送信することができる。
【0099】
そして、図7(a)で説明したものと同様、ステップS140において、サーバ17は、顧客の移動情報と、属性情報を関連付けて移動管理情報を作成し、これを記憶部22に記憶する。本実施形態では、これらの情報を、情報を取得した時間で関連付けて移動管理情報を作成する。その例が図12に示すような移動管理情報60である。
【0100】
図12に示す移動管理情報60では、図7(b)等で示したものと同様、顧客の属性情報と、移動情報が関連付けられている。これらはその計測時間(図12では13:00〜14:00)で関連付けられ、この間の属性情報、および移動情報の集計値や統計値等が記録されている。図12では、属性情報として、前述の出入口54(54−1〜54−3)に配置されたリーダ8−1により得られた全入場者の年齢、性別についての集計値が記録され、移動情報について移動履歴(動線)、入退場の場所、棚接触数、精算所要時間、相談所要時間について集計値や平均値などの統計値が記録されている。このように、監視カメラを計測目的に応じて様々な箇所に配置することで、様々な顧客の移動情報の取得が可能であり、顧客の移動情報と、会員カードやポイントカードなどより取得した顧客の属性情報と組み合わせることで、トレンド別(時間、日、曜日、週、月、季節別等)や店内区画別のデータだけでなく、属性情報と組み合わせて移動傾向の把握をすることができる。
【0101】
移動情報と属性情報を関連付けたより詳細な移動管理情報60を、図や表等の形で表示することもできる。図13にこのような図の例を示す。例えば図13(a)では、監視カメラ9−1で前述のように移動情報として取得した出入口54−1の通過者数(入場者数+退場者数)にリーダ8−1で読み取った出入口54−1の通過者の属性情報(性別)を関連付けていることを示すものである。
【0102】
このように、前述のように顧客の属性別に入場者数を取得するとともに、その際の顧客の属性情報と組み合わせて出入口の利用状況を取得することができる。その他、リーダによる属性情報の取得と組み合わせることで出入口近傍での滞留時間等についても同様の属性情報と組み合わせた情報を得ることができる。これらの情報は、所定の期間で統計をとるなどして、トレンド別の値を取得することができる。これにより、顧客の来店パターン、量の傾向を性別・年齢等の属性情報と組み合わせて詳細に把握することができ、店頭作りの施策効果の詳細な検証、そして次の効果的な打ち手の検討が出来る。例えば属性別来客数から、特定日の商品配置などのレイアウト施策へ繋げることができる。その他、前述の店舗前通過者(入場検討者)数の推移を時系列でデータ蓄積し、これと前述の入場率を用いた来客数予測も可能であり、属性情報と組み合わせた分析も可能になる。これにより、来客数やその属性に合わせたシフトスケジュールが計画できる。
【0103】
また、図13(b)は、監視カメラ9−3で前述のように移動情報として取得した棚57−5の接触数に、リーダ8−2で読み取った棚57−5の近傍に位置した顧客の属性情報を関連付けていることを示す図である。
【0104】
このように、棚(商品)接触数を、顧客の属性情報と組み合わせることで、顧客属性と関連付けて、興味や関心を持っている新商品の調査や企画商品の詳細な評価を行なうことが可能である。例えば、購買情報と、顧客の棚(商品)接触数と属性情報を合わせて分析し、POSデータ単独では把握が困難な「購買までには至らないが、興味や関心を持っている新商品や企画商品」の評価を属性情報と関連付けて行うこともできる。
【0105】
また、図13(c)は、監視カメラ9−4で前述のように顧客の移動情報として取得した精算所要時間に、リーダ7で読み取った商品購入者の属性情報を関連付けていることを示す図である。
【0106】
商品清算時の待ち時間を、会員カードやポイントカードなどより取得する顧客の属性情報と関連付け、組み合わせることで、上記した、レジの待ち時間の傾向を属性情報と組み合わせて把握することができる。属性情報と組み合わせることにより、待ち時間解消のための課題・効果的な対策のより詳細な検討が可能である。
【0107】
なお、図13は移動情報に属性情報を関連付けている移動管理情報の1つの表示例であり、移動管理情報60あるいは前述の移動管理情報45も、図12や図7で示したものに限らず、図13のように図やグラフを用いて示すものであってもよい。その表示方法は自由である。逆に、図13で示したような情報も図12や図7と同様にテキストとして記載されているものでもよい。
【0108】
以上示したように、本実施形態でも、監視カメラ等を計測目的に応じて様々な箇所に配置することで、様々な顧客の移動情報の取得が可能である。そして、会員カードやポイントカードなどから取得した顧客の属性情報と組み合わせることで、顧客の店内購買行動のプロセスについて、属性情報と組み合わせてその傾向を詳細に把握することができる。
【0109】
なお、本実施形態のように、顧客の属性情報と移動情報を顧客ごとに関連付けず、その他の要因、例えば本実施形態のような計測時間等、で関連付ける場合、図7等で説明したような、前述の実施形態のような顧客属性情報の読取時刻等に基づく関連付けは特に必要でない。近距離の無線通信によるリーダ8を用いることは、その設置の自由度や、属性情報の読み取りに顧客の手間を取らない点で有利であり、本実施形態のように顧客ごとの関連付けが必要でない場合に特に適している。
【0110】
もちろん、必要な顧客の移動情報については、前述の実施形態のような方法により顧客ごとに属性情報と関連付けることも可能である。あるいは、監視カメラ9で、顧客の頭部、衣服等を撮影し既知の手法による画像解析を行い、頭部、衣服などの特徴量を属性別のデータと比較することなどにより、顧客の性別や年齢カテゴリなどの属性情報を移動情報と顧客ごとに関連付けて取得することもできる。ただし、本発明のように会員カード等よりこれらの情報を取得することは、より正確な属性情報が取得できるとともに、カード情報等として様々な属性情報を記憶させることにより、画像解析技術に左右されず様々な属性情報を取得することができる点で好適である。
【0111】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る移動管理システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本発明の、人物の動線等の移動情報と人物の持つカードから取得した人物の属性情報とを組み合わせた移動管理は、商業活動を目的とする空間に限らず、例えば工場や学校等その他の空間にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0112】
1、51………移動管理システム
3、53………商業施設
4、54………出入口
7、8………リーダ
9………監視カメラ
10………レーザセンサ
13、15………情報処理装置
17………サーバ
31………属性情報取得手段
33………動画データ取得手段
35………移動情報取得手段
37………移動管理情報作成手段
45、60………移動管理情報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムであって、
人物の移動に関する移動情報を取得する移動情報取得手段と、
リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より人物の属性に関する属性情報を取得する属性情報取得手段と、
前記移動情報と前記属性情報を関連付けることにより、移動管理情報を作成する移動管理情報作成手段と、
を具備することを特徴とする移動管理システム。
【請求項2】
前記移動管理情報作成手段は、人物ごとに前記移動情報と前記属性情報を関連付けることを特徴とする請求項1記載の移動管理システム。
【請求項3】
前記移動情報取得手段は、前記所定の空間に設けられたカメラにより撮影した動画データの画像解析を行い、前記移動情報を取得することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動管理システム。
【請求項4】
前記属性情報取得手段は、リーダで読み取った、商品を購入した人物の持つカードに記憶されたカード情報より属性情報を取得することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の移動管理システム。
【請求項5】
前記属性取得手段は、無線通信技術を用いてリーダで読み取った、所定の箇所に位置する人物の持つカードに記憶されたカード情報より属性情報を取得することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の移動管理システム。
【請求項6】
所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムで用いられる情報処理装置であって、
人物の移動に関する移動情報と、リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より取得した人物の属性に関する属性情報とを関連付けることにより、移動管理情報を作成することを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムにおける移動管理方法であって、
情報処理装置が、人物の移動に関する移動情報を取得するステップと、
情報処理装置が、リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より人物の属性に関する属性情報を取得するステップと、
情報処理装置が、前記移動情報と前記属性情報を関連付けることにより、移動管理情報を作成するステップと、
を具備することを特徴とする移動管理方法。
【請求項8】
コンピュータを請求項6記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムであって、
人物の移動に関する移動情報を取得する移動情報取得手段と、
リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より人物の属性に関する属性情報を取得する属性情報取得手段と、
前記移動情報と前記属性情報を関連付けることにより、移動管理情報を作成する移動管理情報作成手段と、
を具備することを特徴とする移動管理システム。
【請求項2】
前記移動管理情報作成手段は、人物ごとに前記移動情報と前記属性情報を関連付けることを特徴とする請求項1記載の移動管理システム。
【請求項3】
前記移動情報取得手段は、前記所定の空間に設けられたカメラにより撮影した動画データの画像解析を行い、前記移動情報を取得することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動管理システム。
【請求項4】
前記属性情報取得手段は、リーダで読み取った、商品を購入した人物の持つカードに記憶されたカード情報より属性情報を取得することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の移動管理システム。
【請求項5】
前記属性取得手段は、無線通信技術を用いてリーダで読み取った、所定の箇所に位置する人物の持つカードに記憶されたカード情報より属性情報を取得することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の移動管理システム。
【請求項6】
所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムで用いられる情報処理装置であって、
人物の移動に関する移動情報と、リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より取得した人物の属性に関する属性情報とを関連付けることにより、移動管理情報を作成することを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
所定の空間における人物の移動の管理を行なう移動管理システムにおける移動管理方法であって、
情報処理装置が、人物の移動に関する移動情報を取得するステップと、
情報処理装置が、リーダで読み取った、人物の持つカードに記憶されたカード情報より人物の属性に関する属性情報を取得するステップと、
情報処理装置が、前記移動情報と前記属性情報を関連付けることにより、移動管理情報を作成するステップと、
を具備することを特徴とする移動管理方法。
【請求項8】
コンピュータを請求項6記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−73915(P2012−73915A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−219584(P2010−219584)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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