説明

移植装置

【課題】効率良く移植作業ができる移植装置を提供する。
【解決手段】移植装置3は、紙筒整列苗1を搬送方向に向けて搬送する搬送手段6と、紙筒整列苗1の搬送方向前端の紙筒苗2を分離する分離手段7とを備える。移植装置3は、分離後の紙筒苗2を滑落させる漏斗状シュート11と、溝幅寸法が紙筒苗2の幅寸法より若干大きく溝深さ寸法が紙筒苗2の長さ寸法より大幅に小さい植付け溝A1を圃場Aに形成する溝形成体21とを備える。移植装置3は、漏斗状シュート11からの紙筒苗2を植付け溝A1内まで案内する突出案内体26と、突出案内体26の後端近傍位置で植付け溝A1の上端付近の土を鎮圧する紙筒苗捕捉用鎮圧輪31とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場上を移動しながら、複数の紙筒を分離可能に連結した育苗容器で育苗した紙筒整列苗から紙筒苗を分離して圃場に移植する移植装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えばビート耕作は安定した増収のため移植栽培されているが、その移植は、個々の紙筒を蜂の巣形状に整然と配列して分離可能に連結した育苗容器を用い、これに土詰めおよび播種して育苗した紙筒整列苗を個々の紙筒苗に分離し、移植装置で移植している。しかし、現在、その移植装置には、ビート耕作の発展に対応して、狭い畦幅で移植でき、任意の畦幅で多畦化でき、給苗を全自動化でき、簡単・コンパクトで、安価にすることが求められており、それらを総合的に解決するため、自然落下を活用したビート移植機の開発がなされ、完成度を高める改良が順次なされている。
【0003】
そして、従来、例えば紙筒整列苗を搬送方向に向けて搬送する搬送手段と、紙筒整列苗の搬送方向前端の紙筒苗を分離する分離手段と、分離後の紙筒苗を滑落させて下端排出口から排出する漏斗状シュートと、溝幅寸法が紙筒苗の幅寸法より若干大きくかつ溝深さ寸法が紙筒苗の長さ寸法と略同じ植付け溝を圃場に形成する溝形成体と、この溝形成体から後方に向って突出し漏斗状シュートの下端排出口から排出される紙筒苗を植付け溝内まで案内する突出案内体と、この突出案内体の後方に位置する鎮圧輪とを備えた移植装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特公平3−58241号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の移植装置のように、開溝器である溝形成体にて溝深さ寸法が紙筒苗の長さ寸法と略同じ植付け溝を形成する構成では、移植装置の移動速度を速くすると、紙筒苗が植付け溝内で前倒する不具合が生じるため、移植装置の移動速度を所定の速度以下にする必要があり、作業性の向上を図れないという問題がある。
【0005】
すなわち、座標軸を移植装置に置いて、植付け溝内に投入された紙筒苗の植付けを考察すると、植付け溝内に投入された紙筒苗は、植付け溝の底面に衝突することで下端部が衝撃的に後進し、そのため、上端部が前進する方向に重心を中心として回動するが、紙筒苗の上端部は直ちに溝形成体の後面に衝突して止まり、紙筒苗は、下端部の後進に伴い当初の後傾から垂直を経て前傾方向へと回動する。
【0006】
一方、植付け溝と紙筒苗との間の隙間は、僅かなので、紙筒苗が上記回動をする間に、その隙間に僅かの土でも挟まれば、紙筒苗は、植付け溝内に捕捉されて植付け溝とともに後進し、後続する鎮圧輪によって植付け溝内に捕捉された紙筒苗の両側の土が鎮圧されて強固に押し固められ、植付けられる。
【0007】
ここで、開溝器である溝形成体が圃場の土中を移動すると、溝形成体の側面が「壁塗り鏝による壁塗り」の作用をして溝形成体の直後に紙筒苗の長さ寸法と略同じ溝深さ寸法の植付け溝を形成し、紙筒苗を溝底まで受け入れる。
【0008】
そして、植付け溝の上端近傍や開溝時に上端に盛り上がった土は、崩落しやすいので、溝形成体から後方に向って突出した開溝器スカートである突出案内体にて植付け溝の上端近傍での土の崩落を防止しながら紙筒苗を植付け溝内まで案内して投入し、この投入された紙筒苗は、突出案内体の後から崩落してくる土が植付け溝と紙筒苗との間の僅かな隙間に挟まることにより植付け溝内に捕捉され、次いで、後続する鎮圧輪にて植付け溝内に捕捉された紙筒苗の両側の土が鎮圧されて強固に押し固められ、植付けられる。
【0009】
ところで、突出案内体の後から崩落する土は、移植装置に対して相対的に移植装置の移動速度で後進しながら落下するので、移植装置の移動速度が速くなると、やがては、紙筒苗に届かない紙筒苗より後方に落ちることになり、紙筒苗を植付け溝内に捕捉できなくなり、その結果、紙筒苗が前傾を続けて植付け溝内で前倒して埋没されてしまう限界に到達する。そのため、移植装置の圃場上での移動速度(作業速度)は、一定の限界内に制約される。また、土の崩落速度は多様な要因により変化し、それに関連して移植装置の移動速度の限界値も変化するので、起こり得る最低の限界速度で移植装置を移動させて移植作業を行わなければならない。
【0010】
しかし、今日、紙筒整列苗から紙筒苗を分離しこの分離した紙筒苗を滑落させて植付け溝内へ投入する処理速度は、分離手段の改良等によって飛躍的に向上しており、上記の移植装置の移動速度の制約の除去は、自然落下活用方式の移植装置の作業性向上にとって重大な課題になっている。
【0011】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、効率良く移植作業ができる移植装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1記載の移植装置は、圃場上を移動しながら、複数の紙筒を分離可能に連結した育苗容器で育苗した紙筒整列苗から紙筒苗を分離して圃場に移植する移植装置であって、紙筒整列苗を搬送方向に向けて搬送する搬送手段と、紙筒整列苗の搬送方向前端の紙筒苗を分離する分離手段と、分離後の紙筒苗を滑落させて下端排出口から排出する漏斗状シュートと、溝幅寸法が紙筒苗の幅寸法より若干大きくかつ溝深さ寸法が紙筒苗の長さ寸法より大幅に小さい植付け溝を圃場に形成する溝形成体と、この溝形成体から後方に向って突出し、前記漏斗状シュートの前記下端排出口から排出される紙筒苗を植付け溝内まで案内する突出案内体と、この突出案内体の後端近傍位置で、植付け溝の上端付近の土を鎮圧する紙筒苗捕捉用鎮圧輪と、この紙筒苗捕捉用鎮圧輪の後方位置で、植付け溝内に捕捉された紙筒苗の両側の土を鎮圧する鎮圧手段とを備えるものである。
【0013】
請求項2記載の移植装置は、請求項1記載の移植装置において、溝形成体にて形成される植付け溝の溝深さ寸法が、紙筒苗の長さ寸法の略3分の1〜3分の2であるものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、溝形成体で溝幅寸法が紙筒苗の幅寸法より若干大きくかつ溝深さ寸法が紙筒苗の長さ寸法より大幅に小さい植付け溝を圃場に形成し、紙筒苗捕捉用鎮圧輪が突出案内体の後端近傍位置で植付け溝の上端付近の土を鎮圧するため、移植装置の移動速度を速くしても、紙筒苗を植付け溝内に適切に捕捉できることから、紙筒苗が植付け溝内で前倒する不具合が生じにくく、よって、効率良く移植作業ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の移植装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
図9および図10において、1は紙筒整列苗で、この紙筒整列苗1は、複数の六角筒状の紙筒を左右方向および前後方向に整然とハニカム状(蜂の巣形状)に配列して水溶性糊等で分離可能に連結した育苗容器を用い、この育苗容器内に土詰めおよび播種して育苗したものである。
【0017】
そして、図1に示す移植装置3によって、その紙筒整列苗1から個々の紙筒苗2が順次分離されて圃場Aの植付け溝A1内に投入されて移植される。なお、紙筒整列苗1は、個々の紙筒苗2が蜂の巣形状に配列されていることから、左右に隣接する紙筒苗2が前後にずれて配列されている。
【0018】
移植装置3は、例えば図示しない走行車であるトラクタの後部の3点リンク部(作業機昇降支持装置)に連結され、トラクタの走行により圃場A上を前方に移動しながら、紙筒整列苗1から紙筒苗2を分離しこの分離した紙筒苗2を植付け溝A1内に落下投入して移植する装置である。
【0019】
移植装置3は、トラクタの後部の3点リンク部に連結される機枠5を備えている。機枠5の上部には、紙筒整列苗1を搬送方向に向けて搬送するベルトコンベヤ等からなる搬送手段6と、この搬送手段6にて搬送されてくる紙筒整列苗1の搬送方向前端の紙筒苗2を紙筒整列苗1から1個ずつ順次分離しこの分離後の紙筒苗2を落下開始位置まで移送して落下させる分離手段7とが設けられている。
【0020】
分離手段7は、紙筒整列苗1の搬送方向前端の紙筒苗2の前面に当接し紙筒整列苗1の搬送方向への移動を規制する規制体8、およびこの規制体8の針案内部にて案内されながら紙筒整列苗1の搬送方向前端の紙筒苗2に差し込まれて規制体8とともにその紙筒苗2を捕捉する針部を有する針付可動体9等にて構成されている。
【0021】
また、機枠5には、分離手段7から落下した紙筒苗2を受け入れこの受け入れた分離後の紙筒苗2を急勾配の前下り傾斜状の傾斜面部12上で自重によって滑落させて下端排出口13から排出する漏斗状シュート11が設けられている。
【0022】
漏斗状シュート11は、図2に示すように、正面視で下部に頂点を有する略二等辺三角形状の傾斜面部12を有し、この傾斜面部12の左右両端には、紙筒苗2の片方の側面と接触して紙筒苗2を下方に向って開口する下端排出口13に向けて案内する側面部14が設けられている。
【0023】
さらに、機枠5の下部には、紙筒苗2が落下により投入される上面開口状の植付け溝A1を圃場Aに形成する溝形成体(開溝器)21が設けられている。
【0024】
溝形成体21は、図3に示されるように、溝幅寸法aが紙筒苗2の幅寸法bより若干大きくかつ溝深さ寸法cが紙筒苗2の長さ寸法dより大幅に小さい植付け溝A1を圃場Aに形成する。植付け溝A1の溝深さ寸法cは、紙筒苗2の長さ寸法dの略3分の1〜3分の2であり、好ましくは略2分の1である。
【0025】
また、溝形成体21は、図4および図5に示されるように、下部前側に先細状の刃部22を有しているとともに、下部後面に前下り傾斜状の第1傾斜後面部23を有し、かつ上部後面に第1傾斜後面部23より水平方向に対する傾斜角度が大きい前下り傾斜状の第2傾斜後面部24を有している。第1傾斜後面部23の水平方向に対する傾斜角度は略60度で、この第1傾斜後面部23の上端に下端が連続した第2傾斜後面部24の水平方向に対する傾斜角度は略75度である。なお、第1傾斜後面部23の傾斜方向の長さ寸法は、紙筒苗2の長さ寸法dと略同じである。
【0026】
そして、溝形成体21の後面である背面には、互いに離間対向した状態で溝形成体21の背面から後方に向って突出し漏斗状シュート11の下端排出口13から排出される紙筒苗2を間に受け入れこの受け入れた紙筒苗2を植付け溝A1内まで案内して植付け溝A1内に投入する左右一対の板状の突出案内体(開溝器スカート)26が設けられている。突出案内体26の下端部は、溝形成体21の第1傾斜後面部23の長手方向略中央に位置し、作業時には圃場表面付近を移動する(図4参照)。
【0027】
また、溝形成体21には、紙筒苗2が植付け溝A1内に捕捉されるように、互いに離間対向した状態で突出案内体26の下端部後端の近傍位置で植付け溝A1の上端付近の土を鎮圧する左右一対の捕捉輪である紙筒苗捕捉用鎮圧輪31がアーム32を介して設けられている。アーム32の前端部は溝形成体21に水平方向の軸33を中心として回動可能に取り付けられ、アーム32の後端部に紙筒苗捕捉用鎮圧輪31が水平方向に対してやや傾斜した軸34を中心として回転可能に取り付けられている。アーム32は図示しないばね等の付勢手段にて下方に付勢され、この付勢手段の付勢力は調整可能となっている。すなわち紙筒苗捕捉用鎮圧輪31の圃場に対する接地圧が調整可能となっている。
【0028】
さらに、機枠5の下部には、紙筒苗捕捉用鎮圧輪31の後方位置で、紙筒苗捕捉用鎮圧輪31による鎮圧により植付け溝A1内に捕捉された紙筒苗2の両側の土を強力に鎮圧しその土で紙筒苗を圃場Aに対して圧着固定する鎮圧手段である鎮圧輪36が水平方向の軸37を中心として回転可能に設けられている。なお、鎮圧輪36の軸37の回転力が伝動手段38にて分離手段7の駆動部および搬送手段6の駆動部に伝達される。
【0029】
また、機枠5の下部には、鎮圧輪36の後方位置で畝Bを形成し紙筒苗2の上部を土で覆う畝形成手段41が設けられている。畝形成手段41は、土を盛り上げる盛土ディスク部42と、この盛土ディスク部42にて盛り上げられた土を押し固めて畝Bを形成する畝形成ローラ部43とを有している。
【0030】
次に、上記移植装置3の作用等を説明する。
【0031】
トラクタの後部の3点リンク部に機枠5の前部を連結してトラクタの走行によって移植装置3を圃場A上を移動させると、溝形成体21にて溝幅寸法aおよび溝深さ寸法cの植付け溝A1が圃場Aに形成される。
【0032】
また、鎮圧輪36が軸37を中心として回転しながら進行方向に移動つまり前進し、この鎮圧輪36の軸37の回転力が伝動手段38を介して分離手段7の駆動部および搬送手段6の駆動部に伝達され、搬送手段6および分離手段7がそれぞれ作動する。
【0033】
搬送手段6および分離手段7がそれぞれ作動すると、搬送手段6の搬送ベルト上に載置された紙筒整列苗1が一定速度で分離手段7側に搬送され、その分離手段7にて紙筒整列苗1から紙筒苗2が分離される。
【0034】
この分離された紙筒苗2は、落下開始位置まで移送された後、分離手段7から離れて落下し、漏斗状シュート11の傾斜面部12上を滑落し、下端排出口13から排出される。
【0035】
そして、この漏斗状シュート11の下端排出口13から排出された紙筒苗2は、図6に示すように、後傾姿勢のまま、突出案内体26にて植付け溝A1内まで案内され、この植付け溝A1内に投入される。
【0036】
この植付け溝A1内に案内投入された紙筒苗2は、この紙筒苗2の下端部が植付け溝A1の底面に衝突するため、上端部が前進する方向に重心つまり長手方向略中央部を中心として回動し、その結果、紙筒苗2の上端部が、溝形成体21の後面、すなわち例えば第1傾斜後面部23の上端部または第2傾斜後面部24の下端部に当接する。
【0037】
すると、紙筒苗2は、図7に示すように、溝形成体21の後面と接触した上端部を中心として下端部が後進する方向に回動し、長手方向が垂直方向に一致した垂直姿勢となる。
【0038】
そして、図4に示すように、その垂直姿勢になった紙筒苗2の左右両側方における突出案内体26の下端部後端の近傍位置で、紙筒苗捕捉用鎮圧輪31にて植付け溝A1の上端付近の土が鎮圧されて押し固められ、その結果、植付け溝A1と紙筒苗2との間の隙間内に土が入り込み、紙筒苗2がその土によって植付け溝A1内に捕捉される(図8参照)。
【0039】
次いで、紙筒苗捕捉用鎮圧輪31の後方位置で、鎮圧輪36にて植付け溝A1内に捕捉された紙筒苗2の両側の土が強力に鎮圧されて押し固められ、その結果、垂直姿勢の紙筒苗2は、紙筒苗2を圃場Aに対して圧着固定される。その後、畝形成手段41にて畝Bが形成され、垂直姿勢の紙筒苗2の上部が土で覆われ、こうして植付け溝A1内への紙筒苗2の移植が行われる。
【0040】
このように移植装置3によれば、溝形成体21で溝幅寸法aが紙筒苗2の幅寸法bより若干大きくかつ溝深さ寸法cが紙筒苗2の長さ寸法dより大幅に小さく、例えば紙筒苗2の長さ寸法dの略3分の1〜3分の2程度の植付け溝A1を圃場Aに形成し、突出案内体26の通過直後において紙筒苗捕捉用鎮圧輪31が突出案内体26の後端近傍位置で植付け溝A1の上端付近の土を鎮圧するため、移植装置3の移動速度を従来に比べて速くしても、紙筒苗2を植付け溝A1内に適切に捕捉できることから、紙筒苗2が植付け溝A1内で前倒する不具合が生じにくく、よって、効率良く移植作業ができる。
【0041】
なお、上記実施の形態では、紙筒苗捕捉用鎮圧輪31を溝形成体21に設けた構成について説明したが、例えば紙筒苗捕捉用鎮圧輪31を突出案内体26に設けた構成や、紙筒苗捕捉用鎮圧輪31を機枠5の設けた構成等でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施の形態に係る移植装置の側面図である。
【図2】同上移植装置の漏斗状シュートの正面図である。
【図3】同上移植装置の紙筒苗捕捉用鎮圧輪の正面図である。
【図4】同上移植装置の溝形成部分の側面図である。
【図5】図4におけるV−V断面図である。
【図6】紙筒苗の落下直後の状態を示す側面図である。
【図7】紙筒苗の回動状態を示す側面図である。
【図8】紙筒苗が植付け溝に捕捉された状態を示す側面図である。
【図9】紙筒整列苗を示す斜視図である。
【図10】紙筒整列苗を示す平面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 紙筒整列苗
2 紙筒苗
3 移植装置
6 搬送手段
7 分離手段
11 漏斗状シュート
13 下端排出口
21 溝形成体
26 突出案内体
31 紙筒苗捕捉用鎮圧輪
36 鎮圧手段である鎮圧輪
A 圃場
A1 植付け溝
a 溝幅寸法
b 紙筒苗の幅寸法
c 溝深さ寸法
d 紙筒苗の長さ寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場上を移動しながら、複数の紙筒を分離可能に連結した育苗容器で育苗した紙筒整列苗から紙筒苗を分離して圃場に移植する移植装置であって、
紙筒整列苗を搬送方向に向けて搬送する搬送手段と、
紙筒整列苗の搬送方向前端の紙筒苗を分離する分離手段と、
分離後の紙筒苗を滑落させて下端排出口から排出する漏斗状シュートと、
溝幅寸法が紙筒苗の幅寸法より若干大きくかつ溝深さ寸法が紙筒苗の長さ寸法より大幅に小さい植付け溝を圃場に形成する溝形成体と、
この溝形成体から後方に向って突出し、前記漏斗状シュートの前記下端排出口から排出される紙筒苗を植付け溝内まで案内する突出案内体と、
この突出案内体の後端近傍位置で、植付け溝の上端付近の土を鎮圧する紙筒苗捕捉用鎮圧輪と、
この紙筒苗捕捉用鎮圧輪の後方位置で、植付け溝内に捕捉された紙筒苗の両側の土を鎮圧する鎮圧手段と
を備えることを特徴とする移植装置。
【請求項2】
溝形成体にて形成される植付け溝の溝深さ寸法が、紙筒苗の長さ寸法の略3分の1〜3分の2である
ことを特徴とする請求項1記載の移植装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−295890(P2007−295890A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−128459(P2006−128459)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(300066900)有限会社札幌プランター技研 (4)
【出願人】(000222978)東洋農機株式会社 (27)
【Fターム(参考)】