説明

空気を浄化し及び/若しくは濾過するためのマット状フォーム材

【課題】 本願発明は、天井及び天井系、壁及び壁系、空気調和装置、空気孔等に建築資材等として装着され、空気浄化及び/若しくは空気濾過を行うマット状フォーム材料を提供することを目的とする。
【解決手段】 本願発明のマット状フォーム材料は、気体透過性、特に空気透過性のマット状三次元支持体を具備し、該支持体が、オープンセル又はオープンポアフォーム、特にフォーム材料として形成され、臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料が、臭気物質及び/若しくは有害物質吸着物として、特に個々の吸着粒子に基づく臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材として、該支持体に取り入れられ又は設けられ、該吸着粒子が、前記支持体に、特にフォーム又はフォーム材料のセル又はポアの壁に固定されるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、空気浄化及び/若しくは空気濾過の分野に関する。特に、本願発明は、吸着性能を有するマット状フォーム材材料に関し、さらにそれらの使用に関する。さらにまた、本願発明は、請求項1の前段部分に記載されたマット状フォーム材材料に関し、さらにその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
向上する環境意識だけでなく、分析の高感度法の結果としての理由によって、われわれを取り巻くより広い環境の有害物質及び臭気物質に対する曝露は、公の場に広がっている。例えば、有害物質及び/若しくは臭気物質に晒される建物分野に関して、これらの建物が、多少の費用と多少の不便さで、有害物質及び/若しくは臭気物質が隔絶されるという要求、必要に応じて改善されるという要求が増加している。さらに、有害物質及び/若しくは臭気物質に晒される領域での外気状態又は室内空気に対応する改善を行うという要求が存在する。
【0003】
本願発明の関する有害物質は、少量で、人間に、刺激作用、アレルギー又は病気を引き起こす物質に関して使用される言語である。それらは、例えば、ペンタクロロフェノール(PCP)及びリンデンのような木材防腐剤、ポリエンカビフェニル(PCBs)のような可塑剤、いわゆるVOC、及びホルムアルデヒドを含むものである。ホルムアルデヒドは、例えばチップボードに使用されたもので、発ガン性物質に分類されている。同様に、炭化水素は、芳香族であるか、それらの塩素化誘導体が、本願発明に関する有害物質として、ニス、ペンキ、接着剤等から発散される。
【0004】
上述したように、一般的にVOC(揮発性有機化合物)として参照される揮発性有機物質は、多かれ少なかれ、外気状態又は外気に影響を及ぼす可能性がある本願発明に関する有害物質の中に入るものである。世界保険機構の定義によれば、VOCは、一般的に60℃〜250℃の沸騰範囲を有する有機物質であり、例えば、VOCは、アルカン及びアルケン、芳香族、テルペン、ハロゲン化炭化水素、エステル、アルデヒド、及びケトンに分類されるものからなる化合物を含むものである。多様な自然発生VOCが存在し、それらのいくつかは、森林からのテルペンやイソプレンのように、大気に多量に放出される。しかしながら、人間活動によって生じる環境VOC負担量は、前世紀に渡って急激に上昇した。これに最も大きく貢献しているのは、交通であるが、その次は、ペンキ、接着剤、封止剤等のような化学製品を多量に使用する建築分野である。室内におけるVOCの発生源となる可能性のある建築用資材は、家具調度品、清掃及び手入れ用品、工芸品及び日曜大工用品、事務用化学用品、たばこの煙、絨毯、敷物等を含む。この群の物質からの潜在的危険性は、含まれる物質が、健康に影響を与える可能性のあるいろいろな異なる物質であることから、大変変化に富んでいる。下記する記載は、例えばVOCがベンゼンのような高い有毒性又は発ガン性を有するものとして区分されるようないくつかの物質を含むというようなVOC問題を規定するために使用される。目、鼻及び喉の粘膜の乾きのような、いわゆる「シックハウス症候群」という典型的な兆候に関する責任は、VOCによるものであると言われている。さらに、鼻水、涙目、そう痒、疲労、頭痛、知的能力の限界、感染症への感受性の増大、且つ深いな臭い及び味覚が、増大するVOC曝露に関して観察される。
【0005】
上述したPCBが、特に問題となる有害物質であり、それは、例えば注入目地剤、特にプレハブ部品から建物を組み立てる時に使用される可塑剤として使用されていた。さらに近年では、時間と共に、PCBは、封止剤からそれの近接するコンクリート要素に拡散し、目地から外気に拡散する可能性があることが示されている。空気交換の結果として、PCBを含んだ空気は、建物全体に分布する。これによって放出されたPCBのいくらかは、室内で粒子結合形式で蓄積するが、大部分は、ペンキ及びプラスチックに溶解し、放出から所定時間経過後に、ペンキの塗られた壁面及び天井部分を含むいわゆる二次放出源である一連の形成物を生じるものである。一般的に、これらの二次発生源は、一般的にそれらが放出のための大きな表面積を構成するようなPCBの量を具備するので、結合シールのみを排除しても外気の上述したレベルより低いPCB濃度まで降下させることができないことを意味する。
【0006】
上述したように、有害物質及び/若しくは臭気物質のさらなる発生源は、絨毯又は敷物によって構成される。この放出は、例えば湿度の作用下及び/若しくは基質材料の抗生物質の影響下で反応するこれらの生成物の開始材料によって生じるもので、覆っている床を排除した後ですら、床が臭気物質及び/若しくは有害物質を放出し続けるという結果を伴って、全部の床を排除しなければならないか、又は背面換気を有する中間床を設けなければならない。
【0007】
不快であり、場合によって不健康な別の発生源は、建築材料自体に付加されるものによる。例えば、多くの建造物は、コンクリート及びモルタルの不凍剤として広い意味で使用されるアンモニウム塩、尿素、有機アミンに由来するアンモニアの蒸気発散によって影響される。さらに、(例えば、動物を飼うための)部屋の使用は、場合によってアミンの蒸気発散の原因として引用され、構成要素が相対的に長い時間にわたって、空気から有害物質が充填されることを意味する。これらの物質の第1の発生源を排除する場合、例えば、例えば生活又は仕事空間に安定した建造物を改造する場合においてですら、これらの有害物質及び/若しくは臭気物質は、いわゆる壁面及び天井領域の二次発生源から放出され続ける。
【0008】
それらが健康に対して有害でない比較的無害である臭気物質が、場合によって外気に担持され、例えば、生ゴミ箱、トイレ、配水管等から生じる悪臭及び不快な臭気となる。
【0009】
従来技術において、上述された種類の有害物質及び臭気物質を排除することは十分に試みられていた。多くの場合において、この目的のための従来技術から知られる方法は、実行されていなかったり、十分でなかったり、それらが主張する課題に対して十分に改善されていなかったりしていた。さらに、多くの方法及びそれらに使用される材料は、それらの応用範囲において一般的でなく、その目的についてのみ使用される特別なものであった。
【0010】
特許文献1は、目地剤、例えば第1の発生源を削り、それを処置することによって適切な測定が達成されるPCBを含んだ注入目地剤の形のPCB放出有害物質発生源を排除する可能な手段を提供する。しかしながら、結果的に、その方法は、第1の発生源だけで作用するものであり、このため、注目されない第2の発生源の汚染除去について何ら記載されていない。
【0011】
特許文献2は、有害物質に晒された部屋を改善するための方法を開示し、この方法において、有害物質に晒された部屋の空気が、適当な測定を実行し、固有の循環によって人為的又は単純に吸着材に空気を通過させることによって浄化されるものである。例えば、有害物質に晒された空気は、吸着材が充填された吸着タワーに圧送される。引用文献2に記載された別の可能性は、吸着材が充填された例えばカーテンのような大きい表面積を有するシート状構造の前に空気を通過させることを含むものである。この方法は、すでに有害物質に晒された室内空気でのみ作用し、その有害物質に晒された空気と再び混合されるという主な不利益点を有し、結果として希釈効果が達成されるのみであると言える。
【0012】
さらに、吸着材で充填され、一般的に水に対して不透過性、水蒸気に対して透過性であるコーティングを有する平面的な織物材料であり、これらの材料は、有害物質発生源によって、壁面被覆材、床被覆材等の形で構成され、有害物質及び/若しくは臭気物質を放出する対応発生源に適用される(注:例えば、DE44328234A1、DE4447844C2、DE19607423A1及びDE20008162U1参照)。しかしながら、そこに記載される材料は、壁、床又は天井材料として適当ではない。
【0013】

さらにまた、特許文献3は、1重量%〜25重量%の量のゼオライトを含み、ホルムアルデヒド、アンモニア、タバコの煙等の室内の空中有害物質を減少させるための例えば石膏ボード及び石膏ファイバーボードのような石膏建築ボードに基づく室内建具のための建築材料を開示する。しかしながら、そこに使用されるゼオライトは、外気から有害物質及び/若しくは臭気物質を減少させ又は吸着するというそれらの不十分な能力のために、要求される結果を生じない。石膏ボードの製造において、ゼオライトは、攪拌によって石膏成分に混合されるので、その表面積の大部分は、有害物質及び臭気物質がそこに混合されたゼオライトに石膏成分を介して拡散しなければならないという結果によって、処理され及び/若しくは分解される有害物質及び臭気物質に対して自由に利用できない。上記理由によって、相対的に大きな量のゼオライトが使用されなければならず、且つこれが逆にそれらの粘着力又はそれらの安定性に関して建築材料自体に影響を与えることになるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】DE 40 28 434 A1
【特許文献2】DE 38 18 993 A1
【特許文献3】WO 2005/026465 A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
そのため、本願発明が取り組む課題は、できるだけ広い範囲で使用することができ且つ臭気物質及び/若しくは有害物質に関して吸着特性を有し、従来技術の上述した不利益点を少なくとも大幅に避けることができ、又はこれらの不利益点を減少させることができる材料を提供することにある。
【0016】
また、その目的は、吸着特性を有するマット状フォーム(材料)材料に基づく材料を提供することであり、その材料が、外気から臭気物質及び/若しくは有害物質のレベルを減少させることに関して、できるだけ一般的な及び/若しくは十分な実用性を可能にすることを目的とするものである。
【0017】
本出願人は、上述した課題が、特に空気浄化及び/若しくは空気濾過目的のたに、建築材料等として、特に天井及び天井系、壁及び壁系、空気調和装置、通気孔に装着されるために適したマット状フォーム材材料を具体化することによって、前記フォーム材材料が、気体透過性、特に空気透過性のマット状三次元支持材を具備し、該支持材がオープンセル又はオープンポアのフォーム、特にフォーム材料として形成されるといった方法で、且つ臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料が、前記支持材で処理され又は設けられ、該臭気物質及び/若しくは有害材料吸着材料が、個々の吸着粒子に基づく臭気物質吸着材及び/若しくは有害物質吸着材として形成され、該吸着粒子が前記支持材、特にフォーム材、好ましくはフォーム材料のセル又はポアの壁に固定される方法で、解決されることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するために、本願発明の第1の様相によれば、本願発明は、フォーム材材料、特に請求項1によるマット状フォーム材材料を提供する。さらに、利益的具体例は、付随的な従属請求項の主題である(請求項2〜28)。
【0019】
さらに、本願発明の第2の様相によれば、本願発明は、特に請求項29に記載のマット状フォーム材材料の使用を提案するものである。さらに、利益的な具体例は、付随的な従属請求項の主題である(請求項30〜33)。
【0020】
したがって、本願発明の第1の様相によれば、本願発明は、空気浄化及び/若しくは空気濾過目的に最適であり、建築材料として天井及び天井系、壁及び壁系、空気調和装置、通気孔に装着されるのに最適であるマット状フォーム材材料を提供するものであり、前記フォーム材材料が気体透過性、特に空気透過性の三次元支持体を具備し、該支持体がオープンセル又はオープンポアのセル体、特にフォーム材材料として形成され、且つ、前記支持体に設けられ及び/若しくは処理される臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料が存在し、該臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料が、個々の吸着粒子に基づく臭気物質及び/若しくは有害物質を吸着する吸着材として形成され、該吸着粒子が支持体、特にフォーム、好ましくはフォーム材材料のセル又はポアの壁部に固定されるものである。
【0021】
上述したように、本願発明の特徴は、吸着粒子を含有するフォームに基づく支持構造が使用されることである。本願発明に関して、フォームの概念は、使用状態において、固体セル支柱によってお互いに境を接して分離している気体充満又は空気充満球形状又は多角形状のセルから形成された構造を引用する。それら自体が節点を介して接続される前記セル支柱は、密着した構造を形成する。フォーム薄膜は、オープンセル又はオープンポアフォームが少なくとも部分的に破壊されている場合に、前記セル支柱の間に延出することができる。フォーム剤の概念に関するさらなる詳細については、ロンプケミエレクシコン、第10版、ゲオルグ論文出版、シュタットガルト/ニューヨーク、表題「フォーム剤」及びそこに引用される引例、上述した引例の全体的な開示内容を参照することができる。
【0022】
本願発明に関して、使用される支持体は、開口セル又は開口ポアフォーム又はフォーム材料である。
【0023】
本願発明によれば、フォーム材料の概念は、それらの全体的塊にわたって分散されるセル又はポアを有する構造の材料を参照するもので、これらのセル又はポアは本願発明の場合オープンされており、その構造又はフォーム物質の密度よりも低い適当な密度を有する。一般的に言えば、有機ポリマー(例えば、フォームプラスチック)は、骨格物質として機能する。
【0024】
これらのフォーム材料は、圧縮負荷下のそれらの変形抵抗の機能として、DIN7726(1982年5月)によって硬質フォーム材料、半硬質フォーム材料、軟質フォーム材料、弾性フォーム材料、及びエラストマーフォーム材料に細区分される。弾性フォーム材料は、その厚さの50%までのDIN53580に基づく圧縮変形で、その元容積の2%以上の永久歪みを示さないものであり、DIN7726(1982年5月)に対する硬質フォーム材料は、圧縮負荷下での変形で、相対的に高い抵抗力(10%変形での圧縮応力又はDIN53421(1984年6月)による80kPa以上の圧縮力)を示す。
【0025】
フォームのさらなる区分は、とりわけ骨格物質(例えば、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリオレフィンフォーム、ポリ塩化ビニルフォーム等)、骨格物質の構造の材料(例えば、エラストマーフォーム材料、熱エラストマーフォーム材料、熱可塑性フォーム材料等)の区分、その型、大きさ、及びフォーム材料セルの形(例えば、オープンセルフォーム材料、混合セルフォーム材料、粗及び微細セルフォーム材料、球状フォーム材料、ハニカム状フォーム材料、二層又は本フォーム材料、単層又は偽フォーム材料等)によって、密度(例えば100kg/m以下の軽量フォーム材料、100kg/mより大きい重量フォーム材料)又は密度分布(例えば、構造化フォーム材料又は一体フォーム材料)によって行われる。
【0026】
フォーム材料の概念に関するさらなる詳細については、ロンプケミエレクシコン、第10版、ゲオルグ論文出版、シュタットガルト/ニューヨーク、表題「発泡プラスチック」、「硬質発泡プラスチック」、「軟質発泡プラスチック」、「一体発泡プラスチック」及び「フォーム」、及びそれらの項目毎に引用される引例、上述した引例のすべての開示内容を参照することができる。
【0027】
本願発明の好ましい具体例によれば、使用される支持体は、オープンポア及び/若しくはオープンセルフォームであり、特に有機ポリマーに基づく、好ましくはポリウレタン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリイソシアヌレート、及びホルムアルデヒド樹脂に基づくフォーム材料であり、より好ましくはポリウレタンフォーム材料である。また、好ましい例は、オープンポア及び/若しくはオープンセルフォームであり、特に1〜5mm、好ましくは1.5〜3mmの平均ポア径を有するフォーム材料であり、これによって、高い空気透過性及びこれによる高い濾過処理能力だけでなく、吸着粒子による良好な負荷能力又は負荷容量が達成されるものである。さらには、オープンポア及び/若しくはオープンセルであり、特に100kg/m以下の密度を有するフォーム材料であることが望ましい。
【0028】
本願発明の好ましい例によれば、支持体は、ポリウレタン又はポリオレフィンに基づく(例えばオープンポア及び/若しくはオープンセルPUフォーム材料又はPOに基づく)オープンポア及び/若しくはオープンセルフォーム材料であり、好ましくは(1〜5mm、好ましくは1.5〜3mmの孔径及び/若しくは100kg/m以下の密度を有する)大孔網状ポリウレタンフォーム材料である。
【0029】
本願発明の例によれば、前記支持体、特にフォーム又はフォーム材料は、5〜50ppi(pores per inch)、特に10〜30ppiの多孔性(有孔率)を有することが好ましい。
【0030】
本願発明によれば、前記支持体、特にフォーム又はフォーム材料は、平面構造である。前記支持体、特にフォーム又はフォーム材料は、1〜40mm、特に5〜30mm、好ましくは10〜25mmの厚さを有するものである。
【0031】
前記支持体は、自己支持構造を有する。一般的に材料は、前記支持体が、80℃以上、特に100℃以上、好ましくは120℃以上の熱安定構造を有することが望ましい。
【0032】
本願発明によれば、前記支持体、特にフォーム又はフォーム材料は、特に熱/及び/若しくは化学硬化によって、硬化及び/若しくは固化することが望ましい。これに代えて、DIN7726(1982年5月)の意味の範囲内において、硬質フォーム材料が使用されることも可能である。
【0033】
本願発明によれば、前記支持体、特にフォーム又はフォーム材料は、この目的のために、最初に、化学硬化薬剤に漬浸され、その後硬化される。この硬化薬剤は、例えば、接着剤(例えば、化学的硬化又は化学的橋架接着剤)又は他の種類の硬化剤であることが可能であり、この例の場合の硬化剤は、前記支持体に吸着粒子を固定するために作用することが可能である。硬化の結果として、フォーム又はフォーム材料は、その元の状態に関して、可逆的に変形可能ではなく、又は実質的に少なくとも可逆的に変化可能ではない。
【0034】
吸着粒子は、接着組成物によって、特に接着剤によって支持体に固定される。上述したように、前記支持体に吸着粒子を固定するための接着組成物又は接着剤が、前記支持体が同時に前記支持体のための接着組成物であることができることに利点がある。
【0035】
臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料の量的充填に関する限りにおいて、この量的充填は、臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料によって提供される収着能力、特に吸着能力が、本願発明のフォーム材料が、周辺環境から有害物質及び/若しくは臭気物質を長期間吸着結合し且つ/又は放出の排除に効果を有するように使用されるときに、十分であるように設計されることが望ましい。
【0036】
本願発明のマット状フォーム材料は、広い量的範囲において臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料を含むことが望ましい。本願発明のフォーム材料は、フォーム材料に基づいて30重量%〜90重量%、特に40重量%〜85重量%、好ましくは50重量%〜80重量%、より好ましくは55重量%〜80重量%の量の臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料を含むものである。これは、結果として、本願発明のフォーム材料の効果的な性能において大変高い吸着能力を生じるものである。それにもかかわらず、所定の応用又は所定の場合において、本願発明の範囲を逸脱することなく、必要に応じて上述した数値から離れる場合もあり得る。
【0037】
本願発明の係るフォーム材料は、1500〜8000g/m、特に2000〜6000g/m、好ましくは2500〜5000g/mの範囲内の合計基本重量を有する。
【0038】
臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料で充填される高い密度にも関わらず、本願発明の前記フォーム材料は、圧力損失に関して低く表される高い空気透過性を有し、これは空気浄化及び/若しくは空気濾過に関して効果的に働くという利点を有する。さらに、本願発明に係るフォーム材料は、特にDIN ISO 11155−1によって測定された下記する圧力降下を示す。
・0.35m/sの流入速度に関して、15Pa以下、特に10Pa以下、好ましくは5Pa以下の圧力降下、且つ/又は、
・0.7m/sの流入速度に関して、30Pa以下、特に25Pa以下、好ましくは15Pa以下の圧力降下、且つ/又は、
・1m/sの流入速度に関して、50Pa以下、特に40Pa以下、好ましくは25Pa以下の圧力降下、且つ/又は、
・1.5m/sの流入速度に関して、100Pa以下、特に80Pa以下、好ましくは50Pa以下の圧力降下。
【0039】
同様に、本願発明に係るフォーム材料の吸収能力、特に吸着能力は、大変優れている。本願発明のフォーム材料は、トルエンに関して、DIN ISO 11155−2によって測定された0.35m/sの流入速度、相対湿度50%、23℃で10ppmのトルエンを含む空気流に充填されるとき、下記する吸着能力によって特徴づけられる。
・初期漏出量:5%未満、特に2%未満、好ましくは1%未満、且つ/又は
・10%の漏出量までの時間:10時間以上、特に15時間以上、好ましくは20時間以上、且つ/又は、
・破壊50%までの時間:15時間以上、特に18時間以上、好ましくは25時間以上。
【0040】
さらに、本願発明のフォーム材料は、下記する吸着性能、特に、トルエンに関して、0.73m/sの流入速度で、DIN ISO 11155−2に従って測定され、相対湿度50%、温度23℃で10ppmのトルエンを含む空気流で測定された吸着能力によって特徴づけられる:
・ 初期漏出量:10%未満、特に5%未満、好ましくは2%未満、且つ/又は、
・ 10%の漏出量までの時間:1時間以上、特に5時間以上、好ましくは10時間以上、且つ/又は、
・ 破壊50%までの時間:5時間以上、特に10時間以上、好ましくは17時間以上。
【0041】
使用される吸着粒子は、多孔性吸着粒子であり、いわゆる臭気物質及び/若しくは有害物質を取り上げ且つ/又は蓄積し、特に吸着するためのポアを有する吸着粒子である。言い換えると、本願発明に使用される吸着粒子は、臭気物質及び/若しくは有害物質を取り上げ又は蓄積し、特に吸着することができる多孔構造を有するものである。
【0042】
上述したように、本願発明に従って使用される臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料は、粒子状物質であり、構造上、特に粒子状、好ましくは球状である。
【0043】
粒状、特に球状構造の吸着粒子は、0.01〜2.0mmの範囲内、特に0.05〜1.0mmの範囲内、好ましくは0.1〜0.8mmの範囲内の平均粒子径を有する。
【0044】
出願人が発見したように、良好な吸着性能、特に吸着効果及び吸着運動学且つ良好な漏出作用に関する重要な要素は、支持体として使用されるオープンポア又はオープンセルフォーム又はフォーム材料の孔径、及び吸着粒子の粒子径だけでなく、それらの比率も重要な要素である。驚くべきことに、良好の吸着能力、特に吸着効果及び吸着運動学且つ良好な漏出作用は、吸着粒子の平均粒子径に対する支持体として使用されるオープンポア又はオープンセルフォーム又はフォーム材料の平均ポア径の比が、1.2以上、特に1.5以上、好ましくは1.7以上、特に好ましくは2以上である時に、さらに言えば、この比率が1.2〜7の範囲内、特に1.5〜6の範囲内、好ましくは1.7〜5の範囲内、より好ましくは2〜4の範囲内の時に得られるものである。
【0045】
前記吸着材は、活性炭;ゼオライト;二酸化珪素などの無機酸化物、シリカゲル及び酸化アルミニウム;分子篩、ミネラル粒;クラスレート;及びそれらの混合物からなる群から選択されることが望ましい。
【0046】
本願発明に関して使用される有害物質及び/若しくは臭気物質吸着材料は、活性炭であり、言い換えると、前記有害物質及び/若しくは臭気物質吸着材料又は吸着材は、活性炭に基づいて形成されることが望ましい。
【0047】
上述したように、本願発明に好ましい例によれば、本願発明に使用される臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料は、粒子状物質であり、好ましくは粒状、特に球状の形成されることが望ましい。しかしながら、他の形状、特に線維状、例えば活性炭線維、又は粉状活性炭等であっても良いものである。
【0048】
しかしながら、本願発明によれば、前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料が、粒状、好ましくは球状活性炭粒子の形であること、言い換えると前記活性炭は、粒状形状(「球状カーボン」)好ましくは球形形状(「球状カーボン」)であることが望ましい。この場合、前記活性炭粒、好ましくは活性炭小球は、0.01〜2.0mmの範囲内、特に0.05〜1.0mmの範囲内、好ましくは0.1〜0.8mmの範囲内の平均粒子径を有することが望ましい。
【0049】
本願発明に使用される前記活性炭粒、好ましくは活性炭小球は、活性炭粒又は活性炭小球当たり少なくとも5N、特に5N〜20Nの範囲内の破裂圧力を有することが望ましい。
【0050】
本願発明のフォーム材料における高い性能を確保するために、使用される前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料、特に使用される活性炭は、少なくとも500m/g、特に少なくとも750m/g、好ましくは少なくとも1200m/gの表面積(BET)を有することが望ましい。さらに言えば、本願発明に使用される前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料、特に本願発明に使用される活性炭は、500〜2500m/gの範囲内、特に750〜2250m/gの範囲内、好ましくは900〜2000m/gの範囲内、より好ましくは1000〜1750m/gの範囲内の表面積(BET)を有することが望ましい。BET法に関して、例えば、ロンプケミエレクシコン、第10版、ゲオルグ論文出版、シュタットガルト/ニューヨーク、表題「BET法」及びそこに引用される参考文献、特にヴィンナッカー−キュヒラー、第3版、第7巻、93ff頁、及びZ.アナル、化学、238、187頁〜193頁(1968)を参照することができる。
【0051】
本願発明のフォーム材料における高い効率を許容するために、使用される前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料、特に使用される活性炭は、少なくとも250cm/g、特に少なくとも350cm/g、より好ましくは少なくとも400cm/gの吸着容量Vadsを有する活性炭であることが望ましい。さらに言えば、250〜1000cm/gの範囲内、特に300〜900cm/gの範囲内、好ましくは350〜750cm/gの吸着容量Vadsを有する活性炭が使用されるものである。
【0052】
本願発明によれば、少なくとも0.5cm/g、特に少なくとも0.55cm/g、好ましくは0.60cm/g、より好ましくは0.65cm/gのグールビチ法による総孔量を有する活性炭が望ましい。さらに言えば、0.50〜0.90cm/gの範囲内、特に0.55〜0.85cm/gの範囲内、好ましくは0.60〜0.80cm/gの範囲内、より好ましくは0.65〜0.80の範囲内、最も好ましくは0.70〜0.75cm/gの範囲内のグールビチ法による総孔量を有する活性炭が使用される。グールビチ法による総孔量の測定に関する詳細については、L.グールビチ(1915)、J.物理学、化学学会、ロシア、47、805、及びS.ローウェル他、多孔性個体及び粉末の特性評価:表面積ポアサイズ及び密度、クルベール学術出版、商品工学シリーズ、111ff頁、を参照することができる。
【0053】
さらに、本出願人は、特に適当な活性炭が、活性炭の総孔量に基づく大きなミクロポア量比率を有する活性炭であることを発見した。本願発明に関して、ミクロポア量に関する概念は、25オングストローム(2.5nm)以下、特に20オングストローム(2.0nm)以下の径を有するポアによって提供される活性炭の孔量として示すことができる。
【0054】
その理由は、出願人が、有害物質及び臭気物質の濃度の減少が、使用される活性炭のミクロポア容量比率が高い時に、特に有効であることを発見したことである。特定の理論に縛られることを希望することなしに、特に大きなミクロポア量比率を有する活性炭での特に高い効率が、それらの小さい大きさに関して、ミクロポアが、いわゆるすべての側面又は壁部から、吸収又は吸着すべき粒子と相互に作用することができるという事実に貢献することができるものである。特に、活性炭の総孔量に基づいて、少なくとも60%、特に少なくとも65%、好ましくは少なくとも70%のミクロポア量比率を有する活性炭が使用される。
【0055】
本願発明の好ましい方法において、活性炭の総孔量に基づいて、少なくとも60%、特に少なくとも65%、好ましくは少なくとも70%の25オングストローム以下、好ましくは20オングストローム以下の孔径を有する孔から形成されたミクロポア量比率を有する活性炭が使用される。
【0056】
本願発明によって使用される活性炭は、カーボンブラック法によって測定された少なくとも0.4cm/g、特に少なくとも0.45cm/g、好ましくは少なくとも0.50cm/gのミクロポア量、いわゆる25オングストローム以下、好ましくは20オングストローム以下の孔径を有するポアから形成されたミクロポア量を有する。さらに言えば、このカーボンブラック法によるミクロポア量は、0.40〜0.80cm/gの範囲内、特に0.45〜0.75cm/gの範囲内、好ましくは0.50〜0.60cm/gの範囲内である。
【0057】
カーボンブラック法によるポア表面積の測定に関する詳細については、例えば1994年10月、アメリカ化学協会のゴム部の会合で発表されたR.W.マギー、ニトロゲン吸着によるカーボンブラックの外部表面積の評価、例えばクオンタクロムインストルメンツ社、AUTO−SORB−1、AS1 WinVersion 1.50、操作マニュアル、P/N05061、クオンタクロムインストルメンツ社、2004年、フロリダ、USA、71ff頁を参照することができる。
【0058】
本願発明によって使用される活性炭の高いミクロ孔隙率に基づいて、それは、同様に高い特定のミクロポア表面積比率を有する。この高い所定のミクロポア表面積比率、いわゆる25オングストローム以下、好ましくは20オングストローム以下の孔径を有する孔によって形成される表面積比率が、活性炭の総表面積(BET)に基づいて、少なくとも70%、特に少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%であることが望ましい。特にこのミクロポア表面積比率は、70%〜95%の範囲内、特に75%〜95%の範囲内、好ましくは80%〜90%の範囲内であることが望ましい。
【0059】
そのミクロ孔隙率に基づいて、本願発意名によって使用される活性炭は、大きなミクロポア表面積を有する。特にカーボンブラック法によるミクロポア表面積(いわゆる25オングストローム以下、好ましくは20オングストローム以下の孔径を有するポアによって形成されたミクロポア表面積)は、少なくとも400m/g、特に少なくとも800m/g、好ましくは少なくとも1000m/g、より好ましくは少なくとも1200m/gである。さらに言えば、このミクロポア表面積は、400〜1750m/gの範囲内、特に800〜1500m/gの範囲内、好ましくは1000〜1400m/gの範囲内、より好ましくは1100〜1300m/gの範囲内である。
【0060】
本願発明によれば、活性炭として、35オングストローム以下、特に30オングストローム以下、好ましくは25オングストローム以下の平均孔径(中間孔径)を有するミクロポア活性炭が使用されることが好ましい。特にこの平均孔径は、15〜35オングストロームの範囲内、特に15〜30オングストロームの範囲内、好ましくは15〜25オングストロームの範囲内である。
【0061】
本願発明によって使用される活性炭の密度が関係する限りにおいて、使用される活性炭の適当な密度は、700〜975g/cmの範囲内、特に750〜950g/cmの範囲内、好ましくは800〜900g/cmの範囲内である。一方で、使用される活性炭の嵩密度は、300〜900g/cmの範囲内、特に350〜800g/cmの範囲内、好ましくは400〜750g/cmの範囲内である。
【0062】
特に良好な効率に関しては、使用される活性炭が、40%〜70%、特に45%〜65%、好ましくは50%〜60%の総孔隙率を有することが望ましい。
【0063】
本願発明によれば、活性炭として、0.1〜2.5cm/gの範囲内、特に0.2〜2.0cm/gの範囲内、好ましくは0.3〜1.5cm/gの範囲内、より好ましくは0.4〜1.0cm/gの範囲内の総孔量を有する活性炭が使用されることが好ましい。この場合、36オングストローム以下の孔径を有する孔の比率は、少なくとも65%、特に少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%であり、且つそれは、最大95%まで、特に最大90%までの値に到達可能である。
【0064】
本願発明にしたがって最適であり且つ上述した特性及び仕様を有するミクロポア活性炭は、例えばブリュッヒャーゲーエムベーハー、エルクラス、ドイツ又はアドソーテックゲーエムベーハー、プレムニッツ、ドイツによって販売されている。
【0065】
吸着能力を向上させるために、本願発明によって使用される活性炭は、含浸物を有することが望ましい。これは、当業者にとって公知である。
【0066】
この種の含浸物は、例えば、下記するものからなる群から選択されることが望ましい:
(i) 金属、好ましくは銅、銀、カドミウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、亜鉛、水銀、チタン、ジルコニウム、モリブデン、及び/若しくはアルミニウム、特にそれらのイオン及び/若しくはその塩;
(ii)酵素;
(iii) 塩基性化合物、特に有機アミンのような有機塩基;
(iv) 酸性化合物、特に塩酸及び硫酸化合物又は遊離有機酸又は遊離無機酸;
及び上述した含浸物の混合。
【0067】
含浸物を有する活性炭が使用される場合、この含浸物は、活性炭に基づいて、0.01重量%〜30重量%、特に0.1重量%〜20重量%、好ましくは1重量%〜15重量%、より好ましくは1重量%〜10重量%の量で付加されるものである。
【0068】
上述した含浸物化合物は、ある場合、所定の臭気物質及び/若しくは有害物質の触媒的分解、且つ/又はそれらの減少の促進且つ/又はそれらの吸着の促進を行うものである。
【0069】
本願発明のさらなる利益的特性、様相及び特徴は、図面において示された例についての下記する記載から明らかになるものと思う。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】図1(a)は本願発明の一例によるフォーム材料の概略断面図であり、図1(b)は図1(a)で示された本願発明に係るフォーム材料の一部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
図1(a)は、特に空気浄化及び/若しくは空気濾過目的に適したものであり、建築材料として、天井及び天井系、壁及び壁系、空気調和装置、通気孔に装着される本願発明のマット状フォーム材料1の断面図を示すものである。
【0072】
図1(b)の一部拡大断面図から明らかなように、本願発明のマット状フォーム材料1は、気体透過性、特に空気透過性マット状三次元支持体2を有し、該支持体2は、オープンセル又はオープンポアフォーム、特にフォーム材料として形成される。前記支持体2には、臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料3が設けられ又は取り入れられる。この臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料3は、臭気物質及び/若しくは有害物質吸着物、特にそれぞれ独立した吸着粒子に基づく臭気物質及び/若しくは有害物質を吸着する吸着材として形成され、前記吸着粒子は、前記支持体2、特に前記フォーム又はフォーム材料のセル又はポア4の壁部に固定される。
【0073】
図面に示される実施例に関するさらなる詳細については、本願発明のフォーム材料上の上記記載された情報、図面に示された実施例に関して等しく提供された情報を参照することができる。
【0074】
本願発明のフォーム材料には、多種多様な利点が生じるものであり、それらは、単に表示される基礎において下記に示される。
【0075】
本願発明に係るフォーム材料は、特に吸着によって、有害物質及び/若しくは臭気物質の放出を排除することに関して、多様で広い応用可能性を許容している。付加的に下記に記載するように、本願発明のフォーム材料は、広い範囲の応用可能性について、またこれによる例えば閉鎖空間、建造物、車両、航空機等の中の有害物質及び/若しくは臭気物質の放出を排除するために使用することができる。
【0076】
上述したように、本願発明のフォーム材料は、有害物質及び臭気物質の放出に関して高い吸着能力を提供する。この材料では、吸着能力が消耗した後の再生は、全体のフォーム材料を熱脱着処理することによって容易に実行することができるものである。この方法において、その使用後、本願発明のフォーム材料は、容易に再利用することができるものである。しかしながら、本願発明のフォーム材料によって提供される吸着能力は、たとえあったとしても、吸着能力の消耗が大変長い期間の利用後にのみ予期されるに十分なほど大きいものである。
【0077】
上述したように、本願発明のフォーム材料は、広い応用可能性を有する。
【0078】
本願発明の第2の様相によれば、本願発明は、閉鎖空間、建物、車両、航空機等において、吸着材によって有害物質及び/若しくは臭気物質の放出を排除するために本願発明の上述したフォーム材料を使用することを提供する。
【0079】
このように、本願発明のフォーム材料は、例えば、有害物質及び/若しくは臭気物質に晒された空間において有害物質及び/若しくは臭気物質を排除するのに適している。
【0080】
さらに、本願発明のフォーム材料は、室内空気の改善及び/若しくは室内空気状態の改善に適している。
【0081】
有害物質及び/若しくは臭気物質の放出の排除は、単に有害物質及び/若しくは臭気物質に晒された室内において有害物質及び/若しくは臭気物質を排除することを目的として、有害物質及び/若しくは臭気物質に晒された部屋の改善を目的として、又は室内空気の改善若しくは室内空気状態の改善を目的として、実行されることが望ましい。しかしながら、室内空気に放出される有害物質及び/若しくは有毒物質によって建物構造(例えば、ドライクリーニング装置、化学プラント、研究室等)が汚染されることを防止するために、建築学上の予防をすることでもある。
【0082】
一例として、本願発明のフォーム材料は、特に半導体製造のための部屋の室内空気の浄化及び/若しくは室内空気の濾過に使用されることが望ましい。
【0083】
さらに、本願発明に係るマット状フォーム材料は、建築材料として、天井及び天井系、壁及び壁系、空気調和装置(例えば、空調システム)、通気孔に使用されることが望ましい。
【0084】
上述したように、本願発明のマット状材料は、その広汎性に基づいて且つその吸着能力に基づいて、特にその吸着効率に関して、広範囲に応用することが可能である。例えば、本願発明のマット状フォーム材料は、車両の乗員室又は飛行機における空気浄化に使用することが可能である。また、本願発明のマット状フォーム材料は、例えば建造物又は環境保護に関して臭気物質及び/若しくは有害物質の浄化をするのに最適である。吸着粒子を高いレベルで充填した結果として、本願発明のフォーム材料の高い性能が提供される。また、前記支持体の高い空気透過性の結果として、高い濾過効率が達成される。その多用途性に基づいて、本願発明のマット状フォーム材料は、多くの形の構成(円形、角のあるもの等)に使用されることが可能であり、汎用的な装着が可能となるものである。
【0085】
同様に、本願発明のフォーム材料は、移動濾過応用に適している。また、それは、上述したタイプの固定応用に適している。
【0086】
本願発明のさらなる具体例、改良例及び変形例は、当業者であれば本願発明の範囲を逸脱することなしに、本明細書を読解することによって容易に理解し具体化することができるものである。
【0087】
本願発明は、下記する実施例で示されるものであるが、それは本願発明を限定するものではない。
【実施例1】
【0088】
実施例1:吸着粒子としてミクロポア活性炭を有し、吸着特性を有する本願発明のマット状フォーム材料の製造
【0089】
約20mmの厚さ、20cm×20cmの大きさ及び約12〜14ppiの多孔性(孔隙率)(平均セル直径又はフォーム材料の孔径:約2mm)を有すると共に、約40kg/mの密度を有する網状に形成されたオープンポア(オープンセル)のポリウレタンフォーム材料が、イソシアネート−反応性ポリウレタン接着剤に圧接され(圧接効果:100%)、吸着粒子が各種量で充填される(前記材料全体を基礎として、例1A:30重量%、例1B:40重量%、例1C:55重量%、例1D:70重量%、例1E:80重量%)。
【0090】
使用される臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料は、活性炭小球の形の粒子状活性炭であり、エルクラスのブッリュヒャーゲーエムベーハー及びプレムニッツのアドソーテックから販売されているものが利用可能である(使用されるミクロポア活性炭小球の製品データは:平均活性炭小球径が約0.55mm、BET表面積が1580m/g、吸着容量Vadsが約430cm/g、ミクロポア量比率が60%以上、グールビチ法による総孔量が0.70cm/g以上、特定ミクロポア表面積比率が80%以上、カーボンブラック法によるミクロポア表面積が約1280m/g、平均ポア径が20オングストローム以下、総孔隙率が約55%、活性炭小球当たりの破裂圧力が約10N、ヨード数が1400mg/g以上、且つブタン吸着率が35%以上)。
【0091】
接着剤の反応性架橋について、全体を、先ず100℃で1時間硬化させ、そのご、室温で5時間空気中で硬化させ、結果としてその孔壁に活性炭粒子が固着した硬化したフォーム材料を生じるものである。
【0092】
これによって、吸着特性を有し、異なる量のミクロ多孔性活性炭粒子を有する本願発明のマット状フォーム材料が製造されるものである(例1A〜1E)。
【実施例2】
【0093】
実施例2:吸着特性を有し、吸着粒子としてメゾ/マクロ多孔性活性炭を有する本願発明のマット状フォーム材料の製造
【0094】
実施例1と同様に製造されるが、実施例1と異なる点は、異なる活性炭が使用されることである。この活性炭は、あまりミクロ多孔性ではなく、粗い粒状、言い換えると、大きな粒子径を有するものである(使用されるメゾ/マクロ多孔性活性炭小球の製品データは:平均活性炭小球径が約1.5mm、BET表面積が約1500m/g、吸着容量Vadsが約480cm/g、ミクロポア容量比率が40%以下、特定ミクロポア表面積比率が30%以下、平均孔径が40オングストローム以下、総孔隙率が約50%、活性炭小球当たりの破裂圧力が1N、ヨード数が1000mg/g以下、ブタン吸着率が20%以下)。使用される活性炭は、商業的に利用可能である(例えば、クレハ又はローム&ハース社の製品)。
【0095】
これによって、同様に吸着特性を有する本願発明のマット状フォーム材料を製造することができる。実施例1と比較すると、より高いメゾポア及びマクロポア容量比率と、より高いメゾポア及びマクロポア表面積比率を有する粗い粒子状の活性炭が充填されるものである。
【実施例3】
【0096】
実施例3:異なる物理化学的測定及び評価の実施
【0097】
上述された実施例1及び2において製造された本願発明のフォーム材料について、下記する表1に示されるように、吸着効率及びいろいろな物理化学的データに関していろいろな測定が実行された。
【0098】
上述した割合(実施例1)の微粒子状のミクロ多孔性活性炭の使用を介して、粗い粒子のメゾ/マクロ多孔性活性炭の使用と比較して十分に上昇した吸着効率を達成することが可能であることが明らかである。しかしながら、ミクロ多孔性活性炭で得られた吸着能力は十分に高いものであるが、より粗い粒子状の活性炭粒子で達成された結果も、十分である。
【0099】
実施例は、ミクロ多孔性活性炭の選択を介して、且つフォーム材料の平均孔径の吸着粒子の平均粒子径に対する割合を設定することを介して、吸着効率、特に吸着運動学及び吸着性能について、さらに濾過効率について目標とされる制御を発揮することが可能となることを示している。さらに実施例は、吸着粒子に関する最適な充填が、40重量%〜80重量%において達成されることも示している。
【0100】
【表1】




【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気浄化及び空気濾過のために、建築材料として天井及び天井系、壁及び壁系、空気調和装置、通気孔等に装着されるマット状のフォーム材料(1)において、
前記フォーム材料(1)が、ガス透過性、特に空気透過性マット状三次元支持体(2)を具備し、該支持体(2)が、オープンセル又はオープンポアフォーム、特にフォーム材料として形成されること、且つ
臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)が、前記支持体(2)に設けられ又は取り入れられること、該臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)が、臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材として、特に個々の吸着粒子に基づいた臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材として形成されること、前記吸着粒子が、前記支持体に、特に前記フォーム、特にフォーム材料のセル又は孔(4)の壁部に固着されることを特徴とするフォーム材料。
【請求項2】
前記支持体(2)が、少なくとも1つの有機ポリマーに基づく、特にポリウレタン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリイソシアヌレート、及びホルムアルデヒド樹脂に基づくオープンポア及び/若しくはオープンセルフォーム、特にフォーム材料であり、好ましくはポリウレタンフォーム材料であることを特徴とする請求項1記載のフォーム材料。
【請求項3】
前記支持体(2)が、ポリウレタンに基づくオープンポア及び/若しくはオープンセルフォーム材料(PUフォーム材料)又はポリオレフィンに基づくオープンポア及び/若しくはオープンセルフォーム材料(POフォーム材料)であり、好ましくは大孔網状ポリウレタンフォーム材料であること、且つ/又は、前記支持体(2)が、1〜5mm、好ましくは1.5〜3mmの平均ポア径を有するオープンポア及び/若しくはオープンセルフォーム、特にフォーム材料であることを特徴とする請求項1又は2記載のフォーム材料。
【請求項4】
前記支持体(2)、特にフォーム又はフォーム材料が、5〜50ppi、特に10〜30ppiの孔隙率を有すること、且つ/又は、前記支持体(2)、特にフォーム又はフォーム材料が、1〜40mmの厚さ、特に5〜30mmの厚さ、好ましくは10〜25mmの厚さを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項5】
前記支持体(2)が、自己支持構造を有すること、且つ/又は、前記支持体(2)が、80℃以上、特に100℃以上、好ましくは120℃以上の熱抵抗構造を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項6】
前記支持体(2)、特にフォーム又はフォーム材料が、熱及び/若しくは化学硬化によって固化及び/若しくは硬化することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項7】
前記支持体(2)、特にフォーム又はフォーム材料が、化学硬化剤に含浸され、その後硬化されること、特に、前記硬化剤が同時に吸着粒子を固着するための接着剤又は他の接着化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項8】
前記吸着粒子は、接着化合物、特に接着剤によって、前記支持体(2)に固着されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項9】
臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)の量的充填は、臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)によって提供される収着能力、特に吸着能力が、前記フォーム材料(1)が、長期間吸着結合を達成し及び/若しくは外部環境から放出される臭気物質及び/若しくは有害物質を排除するために使用されるに十分であるように設定されること、且つ/又は、前記フォーム材料(1)が、フォーム材料に基づいて30〜90重量%、特に40重量%〜85重量%、好ましくは50重量%〜80重量%、より好ましくは55重量%〜80重量%の量の臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項10】
前記フォーム材料(1)が、1500〜8000g/m、特に2000〜6000g/m、好ましくは2500〜5000g/mの全基礎重量を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項11】
前記フォーム材料(1)が、DIN ISO 11155−1に基づいて測定された下記の圧力降下を示すことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載のフォーム材料。
・0.35m/sの流入速度について、15Pa以下、特に10Pa以下、好ましくは5Pa以下であること、且つ/又は
・0.70m/sの流入速度について、30Pa以下、特に25Pa以下、好ましくは15Pa以下であること、且つ/又は
・1m/sの流入速度について、50Pa以下、特に40Pa以下、好ましくは25Pa以下であること、且つ/又は
・1.5m/sの流入速度について、100Pa以下、特に80Pa以下、好ましくは50Pa以下であること。
【請求項12】
トルエンに関する吸着性能が、DIN ISO 11155−2に基づいて、23℃、相対湿度50%、0.35m/sの流入速度の条件で、10ppmを含む空気流において測定された下記する吸着性能を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載のフォーム材料。
・初期漏出量:5%未満、特に2%未満、好ましくは1%未満、且つ/又は、
・漏出量10%までの時間:10時間以上、特に15時間以上、好ましくは20時間以上、且つ/又は、
・漏出量50%までの時間:15時間以上、特に18時間以上、好ましくは25時間以上。
【請求項13】
トルエンに関する吸着性能が、DIN ISO 11155−2に基づいて、23℃、相対湿度50%、0.73m/sの流入速度の条件で、10ppmを含む空気流において測定された下記する吸着性能を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載のフォーム材料。
・初期漏出量:10%未満、特に5%未満、好ましくは2%未満、且つ/又は、
・漏出量10%までの時間:1時間以上、特に5時間以上、好ましくは10時間以上、且つ/又は、
・漏出量50%までの時間:5時間以上、特に10時間以上、好ましくは17時間以上。
【請求項14】
前記吸着粒子が、臭気物質及び/若しくは有害物質を取り上げ及び/若しくは蓄積し、特に吸着するためのポアを有すること、且つ/又は、前記吸着粒子が多孔構造を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項15】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)が、微粒子、特に粒状、好ましくは小球状構造を有すること、且つ/又は、前記吸着粒子が、粒状、特に小球状構造を有し、その平均粒子径が、0.01〜2.0mmの範囲内、特に0.05〜1.0mmの範囲内、好ましくは0.1〜0.8mmの範囲内であること、且つ/又は、吸着粒子の平均粒子径に対する支持体(2)として使用される前記オープンセル若しくはオープンポアフォーム、特にフォーム材料の平均孔径の比率が、1.2以上、特に1.5以上、好ましくは1.7以上、より好ましくは2以上であり、さらには、1.2〜7の範囲内、特に1.5〜6の範囲内、好ましくは1.7〜5の範囲内、より好ましくは2〜4の範囲内であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項16】
吸着材は、活性炭;ゼオライト;特に二酸化珪素、シリカゲル、及び酸化アルミニウムである無機酸化物;分子篩、ミネラル粒;クラスレート;及びそれらの混合物からなる群から選択されること、特に活性炭であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項17】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)、特に活性炭が、少なくとも500m/g、特に少なくとも750m/g、好ましくは少なくとも1000m/g、より好ましくは少なくとも1200m/gの表面積(BET)を有すること、且つ/又は、前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)、特に活性炭が、少なくとも500〜2500m/g、特に750〜2250m/g、好ましくは900〜2000m/g、より好ましくは1000〜1750m/gの表面積(BET)を有することを特徴とする請求項1〜16のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項18】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、少なくとも250cm/g、特に少なくとも300cm/g、好ましくは少なくとも350cm/g、より好ましくは400cm/gの吸着容量Vadsを有する活性炭であること、且つ/又は、前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、250〜1000cm/g、特に300〜900cm/g、好ましくは350〜750cm/gの吸着容量Vadsを有する活性炭であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項19】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、少なくとも0.50cm/g、特に少なくとも0.55cm/g、好ましくは少なくとも0.60cm/g、より好ましくは少なくとも0.65cm/g、最も好ましくは少なくとも0.70cm/gのグールビチ法による総孔量を有する活性炭であること、且つ/又は、0.50〜0.90cm/g、特に0.55〜0.85cm/g、好ましくは0.60〜0.80cm/g、より好ましくは0.65〜0.80cm/g、最も好ましくは0.70〜0.75cm/gのグールビチ法による総孔量を有する活性炭であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項20】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、活性炭の総ミクロポア量に基づく大きなミクロポア量比率を有する活性炭であること、且つ/又は、前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、少なくとも60%、特に少なくとも65%、好ましくは少なくとも70%の活性炭の総孔量に基づくミクロポア量比率を有する活性炭であることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項21】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、25オングストローム以下、好ましくは20オングストローム以下の孔径を有する孔によって形成され、総孔量に基づいて、少なくとも60%、特に少なくとも65%、好ましくは少なくとも70%のミクロポア量比率を有する活性炭であることを特徴とする請求項1〜20のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項22】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、25オングストローム以下、好ましくは20オングストローム以下の孔径を有する孔によって形成され、少なくとも0.40cm/g、特に少なくとも0.45cm/g、好ましくは少なくとも0.50cm/gのカーボンブラック法によるミクロポア量を有する活性炭であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項23】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、所定のミクロポア表面積比率を有し、特に、25オングストローム以下、好ましくは20オングストローム以下の孔径を有する孔によって形成され、活性炭の所定の総表面積(BET)に基づいて、少なくとも70%、特に少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも85%のミクロポア表面積比率を有する活性炭であることを特徴とする請求項1〜22のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項24】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、25オングストローム以下、好ましくは20オングストローム以下の孔径を有する孔によって形成され、少なくとも400m/g、特に少なくとも800m/g、好ましくは少なくとも1000m/g、より好ましくは少なくとも1200m/gのカーボンブラック法によるミクロポア表面積を有する活性炭であることを特徴とする請求項1〜23のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項25】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、35オングストローム以下、特に30オングストローム以下、好ましくは25オングストローム以下の平均孔径を有する活性炭であることを特徴とする請求項1〜24のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項26】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、700〜975g/cmの範囲内、特に750〜950g/cmの範囲内、好ましくは800〜900g/cmの範囲内の密度を有し、且つ/又は、300〜900g/cmの範囲内、特に350〜800g/cmの範囲内、好ましくは400〜750g/cmの範囲内の嵩密度を有し、且つ/又は、40%〜70%、特に45%〜65%、好ましくは50%〜60%の総孔隙量を有する活性炭であることを特徴とする請求項1〜25のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項27】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、0.1〜2.5cm/gの範囲内、特に0.2〜2.0cm/gの範囲内、好ましくは0.3〜1.5cm/gの範囲内、より好ましくは0.4〜1.0cm/gの範囲内の総孔量を有する活性炭であり、36オングストローム以下の孔径を有するポアの比率は、少なくとも65%、特に少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%であり、最大95%まで、特に最大90%までであることを特徴とする請求項1〜26のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項28】
前記臭気物質及び/若しくは有害物質吸着材料(3)は、含浸物を有する活性炭であり、該含浸物が、(i)金属、好ましくは、銅、銀、カドミウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、亜鉛、水銀、チタン、ジルコニウム、モリブデン及び/若しくはアルミニウム、特にそのイオン及び/若しくはその塩;(ii)酵素;(iii)塩基性化合物、特に有機アミンのような有機塩基;(iv)酸性化合物、特に塩酸及び硫酸化合物又は遊離有機酸又は遊離無機酸;からなる群から選択されること、且つ/又は、前記含浸物が、活性炭に基づいて、0.01重量%〜30重量%、特に1重量%〜15重量%、好ましくは1重量%〜10重量%の量で活性炭に付加されることを特徴とする請求項1〜27のいずれか1つに記載のフォーム材料。
【請求項29】
閉鎖空間、建造物、車両、航空機等において、吸着材によって有害物質及び/若しくは臭気物質の放出を除去するための請求項1〜28のいずれか1つに記載のフォーム材料の使用。
【請求項30】
有害物質及び/若しくは臭気物質に晒された空間において有害物質及び/若しくは臭気物質を除去するための請求項29記載の使用。
【請求項31】
室内空気の改善及び/若しくは室内空気状態の改善のための請求項29記載の使用。
【請求項32】
特に半導体製造室における室内空気の浄化及び/若しくは室内空気の濾過のための請求項29記載の使用。
【請求項33】
建築材料として、天井及び天井系、壁及び壁系、空気調和装置、通気孔に装着される請求項1〜28のいずれか1つに記載のフォーム材料の使用。




【図1】
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【公表番号】特表2010−528727(P2010−528727A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−510654(P2010−510654)
【出願日】平成20年4月8日(2008.4.8)
【国際出願番号】PCT/EP2008/002773
【国際公開番号】WO2008/148439
【国際公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(505065467)ブリュッヒャー ゲーエムベーハー (27)
【Fターム(参考)】