説明

空気流案内装置

【課題】組付点数及び取付にかかる手間を削減させるとともに、重量の軽減を図ることが可能な空気流案内装置を提供する。
【解決手段】原動機付き車両リヤ部7に設けられるとともに、ルーフ後縁部8においてリヤウィンドウ5を備えたリヤハッチ6の上縁部に設けられる空気流案内装置9であって、当該空気流案内装置9の上側流れガイド面10がその前方に設けられたルーフ部3を延長した形状に延設されており、当該空気流案内装置9が前記リヤウィンドウ5の上方に位置する前記空気流案内装置9において、前記リヤハッチ6に組み込んだ前方部12と、該前方部12の外面部と面一になるよう該前方部12に結合された後方部13とで構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原動機付き車両(以下単に「車両」という。)のリヤ部に設けられるとともに、ルーフ後縁部においてリヤウィンドウを備えたリヤハッチの上縁部に設けられる空気流案内装置であって、当該空気流案内装置の上側流れガイド面がその前方に設けられたルーフ部を延長した形状に延設されており、当該空気流案内装置が前記リヤウィンドウの上方に位置する前記空気流案内装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ハッチバックタイプの車両(例えばBMW X5)においては、ルーフ後縁部におけるリヤウィンドウの上方に、一般にルーフスポイラと呼ばれる空気流案内装置を設けることが知られている。これにより、空気流のリヤ側エッジ部が後方へ移動することで、車両後方での随伴渦が小さくなる。
【0003】
このような空気流案内装置は、相当な重さを有する合成樹脂製の部材で構成されており、車両に塗装を施した後でリヤハッチの外側のプレートに載置され、締結要素によってこの位置に固定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、比較的大きな面積を有するとともに重量のある空気流案内装置を機能に則して固定し、空気流案内装置と車体の間の継ぎ目を常に一定に維持するためには、取付及び固定について多くの手間がかかる上、取付時間及び費用の増大を招くという問題がある。
【0005】
本発明は上記問題にかんがみてなされたもので、その目的とするところは、組付点数及び取付にかかる手間を削減させるとともに、重量の軽減を図ることが可能な空気流案内装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、請求項1記載の特徴を備えることによって達成される。また、本発明における好ましい特徴は、従属請求項に記載されている。
【0007】
リヤハッチに組み込まれた前方部と、この前方部の外面と面一に該前方部に結合された後方部とから成る本発明による空気流案内装置は従来のものと比べて大きく軽減された重量を有するとともに、その車体への取付時間は大幅に短縮されたものとなっている。さらに、位置調整も不要である。
【0008】
車両の前後方向に見て比較的長い長さを有し、かつ、リヤハッチに組み込まれた前方部は、比較的短く軽量な後端部のための安定した支持構造を形成している。また、前方部の後縁部には中心合わせピンによって調整されつつ車両の幅方向に延在するホルダプレートが設けられており、該ホルダプレートは、容易にセルフ位置調整可能に後方部に結合できるようになっている。
【0009】
また、ホルダプレートにおける舌片は、組立時に、後方部がそのY方向(車両幅方向)の適切な位置を占めるよう機能するものである。さらに、後方部は、部分的に設けられた据付領域によってホルダプレートの補強部材においてZ方向(車両高さ方向)に調整される。そして、後方部は、当該後方部とホルダプレートとの間で係合部材によってX方向(車両前後方向)に変位しないよう固定されている。
【0010】
内側に配置された支持部材及び外壁部材で構成された後方部は、その一部に、ブレーキランプ装置を収容する収容部を備えている。さらに、この後方部にはAMアンテナが組み込まれている。そして、この後方部の後側上縁部には、その車両幅方向の一部に、ルーフ上を流れる空気流のためのエッジ部が形成されている。
【0011】
空気流案内装置を2つの部分に分割して形成することにより、この空気流案内装置を、例えば前方部を車体と同色にし、後方部を異なる色にして、2つの色彩で形成することが可能である。さらに、空気流案内装置を2つの部分に分割して形成することで、前方部に対して様々な後方部を組み合わせることが可能であり、例えば、所定の車両シリーズにおける特殊モデルなどのように、様々な空気流案内装置を適切かつ容易に形成することも可能である。
【発明の効果】
【0012】
空気流案内装置の取付時に組付点数及び取付にかかる手間を削減させるとともに、空気流案内装置自体の重量の軽減を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】ルーフ後縁部に設けられた空気流案内装置と共に示す車両のリヤ部を示す側面図である。
【図2】図1と同様なものを示す平面図である。
【図3】車両のリヤ部を斜め後方から見た斜視図である。
【図4】空気流案内装置の前方部を斜め後方から見た斜視図である。
【図5】前方部の固定フランジを斜め後方から見た斜視図である。
【図6】空気流案内装置の前方部をホルダプレートと共に斜め後方から見た斜視図である。
【図7】図6におけるVII−VII断面図である。
【図8】図6におけるVIII−VIII断面図である。
【図9】図6におけるIX−IX断面図である。
【図10】図4におけるX−X断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0015】
乗用車として形成された車両1は車体構造2を備えており、該車体構造2は、図示において、ルーフ部3、側面部4及びリヤウィンドウ5で構成されている。リヤウィンドウ5は本実施の形態においてリヤハッチ6に取り付けられており、このリヤハッチ6は、その上縁部において、不図示のヒンジを介して車体構造2に連結されている。また、図1に示す車両1はリヤ部7を備えており、このリヤ部7の水平面に対する傾斜角は30°より大きく設定されている。
【0016】
また、ルーフ後端部8において、一般にルーフスポイラと呼ばれるリヤ側空気流案内装置9がリヤハッチ6の上端部近傍に設けられている。ここで、空気流案内装置9の流れガイド面10は、その前方側に位置するルーフ上面部11の仮想延長線に沿って延在している(図1)。ルーフ部3を通過して流れる空気流のリヤ側エッジ部を、ルーフ後端部8における空気流案内装置9によって更に後方へ移動させることができ、これにより車両1の後方における随伴渦を小さくすることが可能である。なお、空気流案内装置9は、リヤウィンドウ5の上縁部近傍からAだけ突出しており、そのため、リヤウィンドウ5をその上方において覆っている(図7)。
【0017】
しかして、リヤ側の空気流案内装置9は、本発明においては、リヤハッチ6に組み込まれた前方部12と、この前方部12の外面と面一に該前方部12に結合された後方部13とで構成されている。この後方部13は、車両長さ方向(車両前後方向)に見て、前方部12より短い延長部を有している。
【0018】
本実施の形態において、前方部12及び後方部13は互いに異なる材料で形成されている。これに加えて、これら前方部12及び後方部13に互いに異なる色彩を施すことも可能である。本実施の形態においては、重量軽減の観点から前方部12がアルミニウム板で加工されている一方、後方部13は適当な合成樹脂によって形成されている。また、前方部12には車体の色と同色の色彩が施されている一方、後方部13には他の色彩が施されている。ただし、前方部12及び後方部13に同色の色彩を施すことも当然可能である。
【0019】
本発明による配置においては、空気流案内装置9の前方部12は、比較的短く、軽量な後端部13のための安定した支持構造を形成している。ここで、空気流案内装置9を取り付ける際の取付にかかる手間を軽減するために、前方部12は、後方部13のセルフ位置調整手段及び固定手段を備えている。
【0020】
また、空気流案内装置9の前方部12は、リヤハッチ6の側方部15における上側部分内及び上側クロスビーム14内に組み込まれており、図7に示すように、前方部12は、ルーフ上面部11の延長部の形状に合わせて形成されたアウタシェル16、溝が付けられたインナ部材17及びリヤハッチ6のインナプレート18によって形成されている。水平面に対してわずかに後方へ傾斜し、軽く反らして形成されたアウタシェル16と、上側クロスビーム14のインナプレート18とは、前縁部19において、調整されたフランジに縁曲げ、接着などによって結合されている。ここで、これらアウタシェル16及びインナプレート18は、互いに鋭角をなして延在している。
【0021】
図7に示すように、前方部12のアウタシェル16は、その後縁部20において下方へ向いた階段状の突起21を備えている。この階段状の突起21には下方へ垂直に突出した固定フランジ22が結合されており、この固定フランジ22は、リヤハッチ6のほぼ全幅にわたって延在している。
【0022】
溝を付けられたインナ部材17は、その一端において下方に配置された固定フランジ22の内側に結合され、他端において上側クロスビーム14のインナプレート18に結合されている。このインナ部材17はそのインナプレート18との接続部に隣接して溝状領域23を備えており、該溝状領域23における一段高くなった底面部24上において、結着部材の中間位置にリヤウィンドウ5が配置されている。また、このリヤウィンドウ5は、その内側の縁部に沿ってプリント部(隠蔽部)25が施されている(図4)。
【0023】
前方部12の固定フランジ22には車両1の幅方向に延在するホルダプレート26が設けられており、このホルダプレート26は、セルフ位置調整及び後方部13の固定に用いられる。特に合成樹脂から成るこのホルダプレート26は、該ホルダプレート26に収容されるピンによって前方部12に配置されるとともに、リベットあるいは適当な結着手段によって前方部12に結合される。
【0024】
ホルダプレート26の固定領域27において、固定フランジ22は、中間領域よりも更に下方へ延びている(図5)。また、ホルダプレート26における前方へ突出した複数のピン28は、固定フランジ22に設けられつつこれらに対応する長孔29を貫通し、これによりホルダプレート26が車両高さ方向(Z方向)に固定されている(図9)。さらに、長孔29の側方には、ホルダプレート26のリベット締結のための複数の開口部30が設けられている(図5)。
【0025】
車両の横方向(幅方向)に空気流案内装置9の大部分を越えて延びるホルダプレート26について、その据付領域31は、断面で見て、逆L字状に形成されている。ここで、据付領域31は、その比較的短い短脚部32(L字における短い部分)が平面部33の外側に接触して配置され、比較的長い長脚部34(L字における長い部分)は固定フランジ22の外側に接触して配置されている。また、ホルダプレート26の据付領域31における比較的長い長脚部34からこれに対してほぼ垂直にウェブ35が延出しており、該ウェブ35は、横方向延長部において、車両1の長さ方向(前後方向)に向けて設けられた多数の補強部材36によって支持されている。
【0026】
横方向に見た幅が比較的狭いこの補強部材36は、ウェブ35からわずかに上方へ突出しており、その上面で空気流案内装置9の後方部13のための接触面37を形成する。この接触面37により、後方部13は、Z方向(車両高さ方向)において正確に位置決めされる。
【0027】
また、ホルダプレート26の側面外部では、車両後方へ延びるウェブ35からくさび状の舌片38が後方へ延在しており、この舌片38は、後方部13における不図示の部材と係合するとともに、後方部13をスライドさせる(押し込む)際に該後方部13をY方向(車両横方向)について中心合わせをするものである(図6)。なお、ホルダプレート26は、後方から見て、その延長部が直線状に形成されておらず、弓状に湾曲して形成されている。
【0028】
ところで、空気流案内装置9における特に合成樹脂から成る後方部13は内部の支持部材39及び該支持部材39に結合された外壁部材40で構成されており、これら支持部材39及び外壁部材40は、同方向に向いた結合箇所において、接着剤等で互いに結合されている。また、後方部13は後方から前方部12のホルダプレート26へスライドされ、X方向(車両長さ方向)に前方部12と後方部13の間の係合がなされる(係合部41)。
【0029】
この係合部41を形成するために、ウェブ35の一端の下側には変形された係合突起42が形成されており、この係合突起42は、その下方に位置する支持部材39の係合突起43に係合する(図10)。外壁部材40上部の縁部44は、後方部13の取付時に、据付領域31における比較的短い短脚部32上で接触し、狭い間隙45を形成しつつアウタシェル16における階段状の突起部21の垂直平面部46に近接する。
【0030】
また、後方部13は、符号47で示す箇所において更に複数のボルト締結手段によって着脱自在に前方部12に結合されている。これに加えて、後方部13の支持部材39内部にはボルト48が取り付けられている。そして、前端部12における開口部49を通して内部又は前方から不図示の固定ナットをボルト48に対して回転することが可能である。なお、後方部13は、その横方向延長部中央において後方へ向けて開口しつつブレーキランプ装置51を収容する収容部50を備えている。
【0031】
空気流案内装置9の前方部12及び後方部13は、本実施の形態においては、平面図で見て、その延長部の中央部に後方へ向いた通路状の凹部52を備えており、その外側の部分は、前記凹部52よりわずかに高くなっている(図3)。空気流案内装置9の外側端部は垂直に立設された側方壁面部53で形成されており、この側方壁面部53は、車両の長さ方向(前後方向)に延在している。
【0032】
ここで、側方壁面部53における前方部54がリヤハッチ6に設けられている一方、側方壁面部53における後方部55は空気流案内装置9の後方部13と一体に形成されている。また、側方壁面部53における後方部55は、符号56で示す箇所でその下方に位置する車体構造部に螺着されている(図5)。
【0033】
さらに、AMアンテナ57が空気流案内装置9の後方部13に組み込まれており、該後方部13の後方における上縁部には、ルーフ部3を通過して該ルーフ部3から離れる空気の流れのための、部分的に横方向に延在するエッジ部58が形成されている。
【符号の説明】
【0034】
1 原動機付き車両
2 車体構造
3 ルーフ部
4 側面部
5 リヤウィンドウ
6 リヤハッチ
7 リヤ部
8 ルーフ後端部
9 空気流案内装置
10 流れガイド面
11 ルーフ上面部
12 前方部
13 後方部
14 上側クロスビーム
15 リヤハッチ側方部
16 アウタシェル
17 インナ部材
18 インナプレート
19 前縁部
20 後縁部
21 突起部
22 固定フランジ
23 溝状領域
24 底面部
25 プリント部
26 ホルダプレート
27 ホルダプレートの固定領域
28 ピン
29 長孔
30 貫通開口部
31 据付領域
32 短脚部
33 平面部
34 長脚部
35 ウェブ
36 補強部材
37 接触面
38 舌片
39 支持部材
40 外壁部材
41 係合部
42 係合突起
43 係合突起
44 外壁部材上部の縁部
45 間隙
46 垂直平面部
48 ボルト
49 開口部
50 収容部
51 ブレーキランプ装置
52 凹部
53 側方壁面部
54 側方壁面部における前方部
55 側方壁面部における後方部
57 AMアンテナ
58 エッジ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原動機付き車両リヤ部に設けられるとともに、ルーフ後縁部においてリヤウィンドウを備えたリヤハッチの上縁部に設けられる空気流案内装置であって、当該空気流案内装置の上側流れガイド面がその前方に設けられたルーフ部を延長した形状に延設されており、当該空気流案内装置が前記リヤウィンドウの上方に位置する前記空気流案内装置において、
前記リヤハッチ(6)に組み込んだ前方部(12)と、該前方部(12)の外面部と面一になるよう該前方部(12)に結合された後方部(13)とで構成したことを特徴とする空気流案内装置。
【請求項2】
前記後方部(13)の原動機付き車両の前後方向についての長さを前記前方部(12)の原動機付き車両の前後方向についての長さよりも短く設定したことを特徴とする請求項1記載の空気流案内装置。
【請求項3】
前記前方部(12)及び前記後方部(13)を互いに異なる材料で形成したことを特徴とする請求項1記載の空気流案内装置。
【請求項4】
互いに異なる色彩を前記前方部(12)及び前記後方部(13)に施したことを特徴とする請求項1記載の空気流案内装置。
【請求項5】
前記前方部(12)の後縁部に、前記後方部(13)のセルフ位置調整手段及び固定手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の空気流案内装置。
【請求項6】
前記前方部(12)を、上側クロスビーム(14)及び前記リヤハッチ(6)の側方部(15)に組み込んだことを特徴とする請求項1記載の空気流案内装置。
【請求項7】
ルーフ上面部(11)の延長部の形状に合わせられたアウタシェル(16)と、溝が付けられたインナ部材(17)と、前記リヤハッチにおける前記上側クロスビーム(14)のインナプレート(18)とで前記前方部(12)を構成したことを特徴とする請求項6記載の空気流案内装置。
【請求項8】
前記前方部(12)の前記アウタシェル(16)及び前記上側クロスビーム(14)の前記インナプレート(18)を前記前方部の前縁部(19)において互いにフランジに結合するとともに、前記上側クロスビーム及び前記インナプレートがなす角を鋭角に設定し、前記インナ部材(17)を、その一端で、下方へ突出する固定フランジ(22)に結合する一方、他端で前記インナプレート(18)の後縁部に結合したことを特徴とする請求項7記載の空気流案内装置。
【請求項9】
前記インナ部材(17)における前記インナプレート(18)との結合部に溝状領域(23)を形成するとともに、前記リヤウィンドウ(5)を結着部材によって前記溝状領域(23)の底面部(24)上に固定したことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の空気流案内装置。
【請求項10】
前記前端部(12)を特にアルミニウム板で形成したことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の空気流案内装置。
【請求項11】
前記前端部(12)のアウタシェル(16)の後縁部(20)に、階段状の突起部(21)と、該突起部に結合しつつ下方へ突出した固定フランジ(22)とを設けたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の空気流案内装置。
【請求項12】
原動機付き車両の幅方向に延在するホルダプレート(26)を前記固定フランジ(22)に固定するとともに、該ホルダプレートを、前記後方部(13)のセルフ位置調整及び固定に用いるよう構成したことを特徴とする請求項11記載の空気流案内装置。
【請求項13】
前記ホルダプレート(26)に逆L字状の据付領域(31)を設け、該据付領域(31)を、前記突起部(21)における所定の平面部(33)及び前記固定フランジ(22)の外面に接するよう配置したことを特徴とする請求項12記載の空気流案内装置。
【請求項14】
前記据付領域(31)における長脚部(34)から後方へウェブ(35)を突出させ、該ウェブに、原動機付き車両の前後方向に部分的に延在する補強部材(36)の上方へ突出する前記後方部(13)との接触面(37)を設けたことを特徴とする請求項13記載の空気流案内装置。
【請求項15】
前記後方部(13)を原動機付き車両の幅方向(Y方向)に正確に位置決めするために、前記ウェブ(35)から後方へ突出しつつ部分的にくさび状に形成された舌片(38)を設け、該舌片を前記後方部の一部に係合させたことを特徴とする請求項14記載の空気流案内装置。
【請求項16】
前記後方部(13)を、合成樹脂で形成するとともに、その内部に配置された支持部材(39)と、該支持部材に結合された外壁部材(40)とで構成したことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の空気流案内装置。
【請求項17】
前記外壁部材(40)が結合された前記支持部材(39)を、フランジに結着したことを特徴とする請求項16記載の空気流案内装置。
【請求項18】
前記ウェブ(35)の自由端に部分的に第1の係合突起(42)を設けるとともに、前記支持部材(39)に第2の係合突起(43)を設け、これら第1及び第2の係合突起を係合させて、前記後方部(13)を前記前方部(12)へスライドさせる際に、これら後方部(13)と前方部(12)を原動機付き車両の前後方向にロックさせるよう構成したことを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の空気流案内装置。
【請求項19】
前記外壁部材(40)の前側上縁部を、前記ホルダプレート(26)の前記据付領域(31)における短脚部(32)に接触させるとともに、狭い間隙(45)を形成しつつ前記階段状の突起部(21)における垂直平面部(46)に近接させたことを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の空気流案内装置。
【請求項20】
前記支持部材(39)にボルト(48)を設けるとともに、前記前方部(12)に開口部(49)を設け、該開口部を通して固定ナットを前記ボルト(48)に対して回転させることができるよう構成したことを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の空気流案内装置。
【請求項21】
前記後方部(13)に、後方へ開口しつつブレーキランプ装置(51)を収容する収容部(50)を設けたことを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の空気流案内装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−36891(P2010−36891A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−163233(P2009−163233)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【出願人】(508174975)ドクトル イング ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフト (134)
【氏名又は名称原語表記】Dr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Porscheplatz 1, D−70435 Stuttgart, Germany