説明

空気清浄機

【課題】吹出口からの吹き出し風による不快感を防止すると共に、室内等に対する浄化空気等の供給効率を維持することが可能となる空気清浄機を提供する。
【解決手段】送風機により外部から吸い込んだ空気を浄化し、吹出口17から吹き出す空気清浄機において、吹出口17は横長であり、横方向の中央部での上下幅H1が端部での上下幅H2よりも広い。吹出口17は、板面が上下方向及び吹出し方向に沿った縦姿勢をなし、横方向の端部側に位置するほど板面が流出側に向かって横外方向に開いた複数の風向板17aを横方向に間隔を置いて並置させている。通風方向における一端が吹出口17の流入側に繋がり、通風方向と直交する断面が横長である通風路を有し、上記送風機は、回転軸の方向が通風路の横長の断面の長手方向に沿うように通風路に配置されたクロスフローファンである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浄化空気及びイオン等を室内に供給する空気清浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空気清浄機では、送風ファンによって外部から吸い込まれた空気が通風路を流れ、通風路に設けた浄化フィルタによって空気中に含まれる有害物質等が除去されて浄化されると共に、イオン発生器で発生したイオンを浄化空気と共に横長の矩形状の吹出口から吹き出す構成が公知である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−142356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の空気清浄機では、吹出口から吹き出すイオンを含む空気の風速が速い場合、使用者に直接風が当たると、肌寒く感じるという問題が発生する(特に冬の時期で問題となり易い)。この場合に、吹出し風量を減少させて風速を下げることにより不快感を解消させることは可能である。しかし、吹出し風量が減少すると、室内に供給される浄化空気の供給量が少なくなり、イオン濃度も低下するという問題が生じる。
【0005】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、吹出口からの吹き出し風による不快感を防止すると共に、室内等に対する浄化空気等の供給効率を維持することができる空気清浄機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る空気清浄機は、送風機により外部から吸い込んだ空気を浄化し、吹出口から吹き出す空気清浄機において、前記吹出口は横長であり、横方向の中央部での上下幅が端部での上下幅よりも広いことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、送風機により外部から吸い込まれた空気が浄化され、浄化された空気は横方向の中央部での上下幅が端部での上下幅よりも広い横長の吹出口から外部へ吹き出される。ここで、内部側から吹出口に流入する浄化空気の風量が横方向で略均一の分布である場合、横長の吹出口の横方向での単位横幅当たりの面積は中央部で端部よりも広く、風速は風量を面積で割って算出されるので、中央部での風速は端部での風速よりも遅くなる。
【0008】
本発明に係る空気清浄機は、通風方向における一端が前記吹出口の流入側に繋がり、通風方向と直交する断面が横長である通風路を有し、前記送風機は、回転軸の方向が前記通風路の横長の断面の長手方向に沿うように前記通風路に配置されたクロスフローファンであることを特徴とする。
本発明によれば、通風方向における一端が横長の吹出口の流入側に繋がる通風路に回転軸の方向が該通風路の横長の断面の長手方向に沿うように配置されたクロスフローファンが回転作動し、外部から吸い込まれた空気が横長の断面の通風路を流れ、横長の吹出口から外部に吹き出される。その結果、浄化された空気が安定した層流状態で吹き出すので、室内等に向けて効率よく浄化空気を供給することができる。
【0009】
本発明に係る空気清浄機は、前記吹出口は、板面が上下方向及び吹出し方向に沿った縦姿勢をなし、横方向の端部側に位置するほど板面が流出側に向かって横外方向に開いた複数の風向板を横方向に間隔を置いて並置させていることを特徴とする。
本発明によれば、板面が上下方向及び吹出し方向に沿った縦姿勢をなし、横方向に間隔を置いて並置された複数の風向板が端部側に位置するほど板面が流出側に向かって横外方向に開いているので、横方向に隣り合う風向板の流出側での間隔が流入側に対して大きくなり、その結果、吹出口からの吹き出し風の風速が低下し、吹き出し風が当たることによる不快感を更に低下させることができる。
【0010】
本発明に係る空気清浄機は、イオン発生器を備え、該イオン発生器により発生させたイオンを前記浄化した空気と共に前記吹出口から吹き出すよう構成してあることを特徴とする。
本発明によれば、イオン発生器により発生させたイオンが外部から吸い込んで浄化した空気と共に横長の吹出口から外部に吹き出されるので、室内等にイオンを供給して空気中の細菌等を効果的に消滅させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る空気清浄機によれば、横方向の中央部での上下幅が端部での上下幅よりも広い横長の吹出口から外部へ浄化空気を吹き出すことにより、中央部では風速が遅くなり吹出口からの吹き出し風による不快感を防止することができるとともに、端部では風速を速くして全体の風量を確保し、室内等に対する浄化空気等の供給効率を維持することができる空気清浄機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る空気清浄機の前側の外観斜視図である。
【図2】図1に示す空気清浄機の正面図である。
【図3】図1に示す空気清浄機の一部を拡大した正面図である。
【図4】図1に示す空気清浄機の一部を拡大した平面断面図である。
【図5】図1に示す空気清浄機の側面図である。
【図6】図1に示す空気清浄機の側面断面図である。
【図7】図1に示す空気清浄機の正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る空気清浄機の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る空気清浄機の前側の外観斜視図、図2は同空気清浄機の正面図、図3は同空気清浄機の一部を拡大した正面図、図4は同空気清浄機の一部を拡大した平面断面図、図5は同空気清浄機の側面図、図6は同空気清浄機の側面断面図、図7は同空気清浄機の正面断面図である。
【0014】
本発明に係る空気清浄機は、矩形状の箱体を垂直に立てたような外形のハウジング1を備え、ハウジング1の内部は隔壁11によって前後に仕切られている(図6)。隔壁11は上側の略半分が後方に傾斜している。
【0015】
隔壁11の後側に、浄化用の各種フィルタを収納するフィルタ収納部1aが形成されている。フィルタ収納部1aは、ハウジング1の後面側に開口し、直方体状に窪んだ空間であり、フィルタ収納部1aには、後側より順に、脱臭フィルタ7a及び集塵フィルタ7bが重ね合わされた状態で収納されている。
【0016】
脱臭フィルタ7aは、空気中の臭い成分であるアセトアルデヒドやアンモニアや酢酸等を吸着する機能を有し、長方形をなす枠体にポリエステル製の不織布を取り付け、その上に活性炭を均一に分散配置し、その上からポリエステル製の不織布を被せた構造である。
【0017】
集塵フィルタ7bは、微細な塵埃を捕集する機能を有し、いわゆるHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタで構成してある。該HEPAフィルタは、ポリエステル/ビニロン系不織布からなる骨材に電石加工したメルトブロー不織布を合わせて濾材とし、これを折り畳み、その上下面にハイドロキシアパタイト加工した不織布からなる抗菌シートを重ねて熱圧着し、ホットメルト付き不織布からなる枠を溶着した構造である。
【0018】
フィルタ収納部1aの開口を覆う着脱可能な後パネル2が備えられている。脱臭フィルタ7a及び集塵フィルタ7bは、後パネル2によってフィルタ収納部1aからの脱落が防止される。後パネル2は概ね矩形の板状をなし、マトリックス状に複数の小孔からなる吸込口2aが形成され、裏面にはメッシュ状の繊維シートが貼り付けてある。
【0019】
集塵フィルタ7bの前側に、加湿フィルタユニット3及び水槽4が配されている。水槽4はハウジング1の底板上に載置され、水槽4に支持される加湿フィルタユニット3と共に、ハウジング1の一側部から外部に引き出すことが可能である。
【0020】
加湿フィルタユニット3は、吸水性及び通気性を有し、ジグザグに折り畳まれた円盤状の吸水フィルタ31及び吸水フィルタ31を収納保持する円環状の保持枠30からなる。吸水フィルタ31は適宜の厚さを有するフィルタ素材を打ち抜いて作製される。保持枠30は合成樹脂製である。
【0021】
保持枠30の外周面には、幅方向の中央部に全周に亘って歯が形成されたリングギア32が設けてある。水槽4内の下部には、軸心が水槽4の幅方向に沿った2つの鼓形の支持ローラ6,6が水槽4の長手方向に振り分け配置されている。各支持ローラ6は、水槽4の幅方向の両側壁に回転自在に支持されている。
【0022】
各支持ローラ6はリングギア32の両側面に転接することにより、加湿フィルタユニット3の保持枠30を下部から支えると共に、水槽4の幅方向の位置決めをする。加湿フィルタユニット3は下部を水槽4の内部に差し込み、垂直に立ち上がる姿勢で支持されている。
【0023】
保持枠30のリングギア32は保持枠30の上方に配した駆動ユニット5の駆動歯車51に噛合されている。駆動ユニット5は駆動歯車51の他に、駆動歯車51と噛合する伝動歯車及び出力軸が伝動歯車に連結された駆動モータ(不図示)を備え、ハウジング1内の適宜位置に固定されている。
【0024】
隔壁11の前面側に風路カバー12が取り付けられている。風路カバー12は、下側の円筒部12aと、円筒部12aの外周部に下端が連なる扁平状の上側の角筒部12b(但し、隔壁11側が開口している)とからなる。円筒部12aは、隔壁11の下側部分と略平行な円形の底壁部12a1と、底壁部12a1の縁部全周と隔壁11とを接続する側壁部12a2とを有している。角筒部12bは、隔壁11の上側部分と略平行に対向した状態で後方に傾斜した壁部12b1と、該壁部12b1の縁部全周と隔壁11とを接続する側壁部12b2とを有している。
【0025】
加湿フィルタユニット3の前側に、隔壁11を隔てて送風機8が配置され、隔壁11の下部には送風機8に通じる複数の通気孔11aが形成されている。送風機8はファン81及び該ファン81を回転駆動するファンモータ82を備え、風路カバー12の底壁部12a1にファンモータ82が固定されている。ファン81はターボファンであるが、その他、プロペラファンやクロスフローファンを採用してもよい。ファンモータ82は駆動制御の容易性を重視して直流モータを用いている。
【0026】
送風機8の上方側に位置し、隔壁11と風路カバー12の角筒部12bとで囲まれた空間が吹出風路13に形成されている。ハウジング1の上面は、後側部分が前側部分より低くなるように傾斜し、この傾斜した後側部分に、吹出風路13に連通した上向き開口の吹出口15が設けてある。吹出口15には風向板15aが設けてある。風向板15aは吹き出し空気の方向を斜め後方側から上方側の所定範囲で変更することが可能である。
【0027】
送風機8のファンモータ82の駆動によりファン81が回転し、後パネル2の吸込口2aから外部の空気(室内の空気)が吸い込まれ、吸い込まれた空気は、脱臭フィルタ7a及び集塵フィルタ7bを通過する際の臭いや塵埃のない空気に浄化される。浄化された空気は、吸水フィルタ31で加湿され、又は加湿をされずに、隔壁11の通気孔11aからファン81の中心部に吸い込まれる。ファン81の中心部に吸い込まれた空気は、ファンブレード同士の間を通りファン81の外周から吐き出され、吹出風路13を流れて上方に導かれて吹出口15から室内に吹き出される。
【0028】
後方に傾斜した風路カバー12の角筒部12bの前側には、ハウジング1の前面に開口した吸込口18から横断面視で略「くの字」状に湾曲して上向きに伸び、ハウジング1の前面上部に設けた吹出口17に至る通風路20が設けてある。通風路20は、後壁20aと、前壁20bと、後壁20a及び前壁20bの両側の縁部を結ぶ側壁20cとで囲まれた空間である。
【0029】
吹出口17は正面視で横長の略長円又は楕円形状をなし、横方向の中央部での上下幅H1が両端部での上下幅H2よりも広くなるように端部側に向かって上下幅が連続的に狭くなっている。吹出口17は、横方向に間隔を置いて並置された複数の縦姿勢の風向板17a及び横向きの風向板17bを備えている。縦姿勢の風向板17aは横方向の両端部側に位置するほど板面が流出側に向かって横外方向に開いている(図4)。その結果、吹出口17から前方に吹き出す空気の流れを横方向に広げることができる。横向きの風向板17bは前方側に吹き出す空気の流れを略水平状態にするためのものである。尚、縦姿勢の風向板17a及び横向きの風向板17bは一体成形された部材で構成されている。
【0030】
通風路20の吹出口17に近い箇所に、ファン21cを取り付けた回転軸21bが横向きに配置されたクロスフローファン21が設けてある。回転軸21bは通風路20の両側の側壁20cに回転自在に支持されている。クロスフローファン21の駆動用のモータ21aは通風路20の外に設置され、モータ21aの出力軸が回転軸21bと同軸に配置されている。
【0031】
吸込口18は横方向が吹出口17と同幅で縦方向の幅が吹出口17より広く、正面視で下縁部の中央部が下側に凸状をなす矩形状の開口を有する。吸込口18は上部がクロスフローファン21の前側に位置し、下部がクロスフローファン21より下側に位置し、前側に傾斜している。また吸込口18は、後パネル2に設けた吸込口2aに対して上側にある。具体的には、吸込口18の上端部は最上部位置の吸込口2aよりも高い位置にあり、吸込口18の下端部は、最上部位置の吸込口2aより低いがハウジング1の高さの略半分よりも上側の位置にあり、最下部位置の吸込口2aよりは高い位置にある。
【0032】
吸込口18には防塵フィルタ19が縦姿勢に装着され、防塵フィルタ19はクロスフローファン21と接触しないように上部が下部に対して前側に傾斜している。吸込口18及び防塵フィルタ19の前方側を覆うように、前パネル23がハウジング1に固定されて垂下されている。前パネル23は吸込口18の形状に合わせて正面視で下縁部の中央部が下側に凸状をなし、又、中央部が前側に突き出るように左右方向に湾曲している。
【0033】
通風路20のクロスフローファン21と吹出口17との間の壁面に、正負のイオンを発生させるイオン発生器22が配設されている。イオン発生器22には、針状の放電電極(不図示)が風路内に露出するように設けられ、放電電極に給電部(不図示)から交流波形またはインパルス波形の電圧を供給することによって放電電極がイオンを発生する。
【0034】
クロスフローファン21のモータ21a及びイオン発生器22が駆動されると、クロスフローファン21によって吹出口17から吸い込まれた空気に、イオン発生器22により発生したイオンが付加され、イオンを含む空気が吹出口17より前方側に吹き出される。
【0035】
放電電極の印加電圧が正電圧の場合はイオンが空気中の水分と結合して主としてH+ (H2 O)m から成るプラスイオンを発生する。放電電極の印加電圧が負電圧の場合はイオンが空気中の水分と結合して主としてO2-(H2 O)n から成るマイナスイオンを発生する。ここで、m、nは任意の自然数である。H+ (H2 O)m 及びO2-(H2 O)n は空気中の浮遊菌や臭い成分の表面で凝集してこれらを取り囲む。
【0036】
そして、式(1)〜(3)に示すように、衝突により活性種である[・OH](水酸基ラジカル)やH22(過酸化水素)を微生物等の表面上で凝集生成して浮遊菌や臭い成分を破壊する。ここで、m’、n’は任意の自然数である。従って、プラスイオン及びマイナスイオンを発生して吹出口から吐出することにより使用者の近傍の殺菌及び臭い除去を行うことができる。
+ (H2 O)m +O2-(H2 O)n →・OH+1/2O2 +(m+n)H2 O ・・・(1)
+ (H2 O)m +H+ (H2 O)m ’+O2-(H2 O)n +O2-(H2 O)n
→2・OH+O2 +(m+m'+n+n')H2 O・・・(2)
+ (H2 O)m +H+ (H2 O)m ’+O2-(H2 O)n +O2-(H2 O)n
→H22+O2 +(m+m'+n+n')H2 O・・・(3)
【0037】
尚、本実施形態ではイオン発生器22によってプラスイオン及びマイナスイオンを発生しているが、マイナスイオンのみを発生してもよい。
【0038】
ハウジング1は、風路カバー12の前側を覆う前カバー16を前面下部に備えている。前カバー16は上部に上部側ほど後方に緩やかに傾斜した上傾斜面16aを有する。前カバー16は下端部に横方向に伸びる凹溝部16cを有し、凹溝部16cの底部は開口している。凹溝部16cの上側斜面が下部側ほど後方に急傾斜した下傾斜面16bを形成している。
【0039】
ハウジング1の底面には、ロック機構付きの複数の車輪9が取り付けてある。これにより、車輪9のロック機構を解除して空気清浄機を室内の適所に移動させた後、ロック機構を作動させて空気清浄機を床上で移動しない状態で設置することができる。
【0040】
次に以上の如き構成の空気清浄機による空気の流れについて説明する。空気清浄機は壁W際の床面Fに設置してある。上面の吹出口15から斜め後方上向きに吹き出された清浄空気は背側の壁W、天井及び向かい側の壁(不図示)を経て室内を循環した後、空気清浄機の前面側に戻り、前カバー16に当たる。前カバー16の上側部分に当たった空気は上傾斜面16aに沿って流れ、前パネル23と上傾斜面16aとの間隙を通ってイオン用の吸込口18に吸引される。吸込口18に吸引された空気は防塵フィルタ19にて埃が除去され、通風路20を流れるときにイオンを付加され、吹出口17から前方側に吹き出される。尚、吹出口17から前方側に吹き出された空気も循環して空気清浄機の前面側に戻る。
【0041】
一方、前カバー16の下側部分に当たった空気は凹溝部16cに入って下傾斜面16bに沿って流れ、さらに底面と床面Fとの間を流れて背面側に達し、吸込口2aに吸引される。吸込口2aに吸引された空気は脱臭フィルタ7a、集塵フィルタ7b及び加湿フィルタユニット3を通過して浄化及び加湿され(又は加湿されず)、上面の吹出口15から吹き出される。以下、このような空気の循環を繰り返す。
【0042】
本発明において、発生させるイオンは帯電微粒子水も含むものとする。この時、イオン発生器は静電霧化装置から成り、静電霧化装置によってラジカル成分を含む帯電微粒子水が生成される。即ち、静電霧化装置に設けた放電電極をペルチェ素子により冷却することで放電電極の表面に結露水が生じる。次に、放電電極にマイナスの高電圧を印加すると、結露水から帯電微粒子水が生成される。また、放電電極からは帯電微粒子水とともに空気中に放出されるマイナスイオンも発生する。
【0043】
上記の実施の形態では、横長の吹出口17を略長円又は楕円形状にして、上下幅が広い中央部から端部側に向かって連続的に狭くなるようにしたが、これ以外に、例えば上下幅が中央部から端部側に向かって段階的に狭くなるようにしてもよい。
【0044】
上記の実施の形態では、通風路20には防塵フィルタ19のみを配したが、浄化能力を高めるために、脱臭フィルタ7a及び集塵フィルタ7bと同様の脱臭フィルタ及び集塵フィルタを配置してもよい。
【0045】
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0046】
17 吹出口
17a 風向板
20 通風路
21 クロスフローファン(送風機)
21b 回転軸
22 イオン発生器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風機により外部から吸い込んだ空気を浄化し、吹出口から吹き出す空気清浄機において、
前記吹出口は横長であり、横方向の中央部での上下幅が端部での上下幅よりも広いことを特徴とする空気清浄機。
【請求項2】
通風方向における一端が前記吹出口の流入側に繋がり、通風方向と直交する断面が横長である通風路を有し、
前記送風機は、回転軸の方向が前記通風路の横長の断面の長手方向に沿うように前記通風路に配置されたクロスフローファンであることを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記吹出口は、板面が上下方向及び吹出し方向に沿った縦姿勢をなし、横方向の端部側に位置するほど板面が流出側に向かって横外方向に開いた複数の風向板を横方向に間隔を置いて並置させていることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気清浄機。
【請求項4】
イオン発生器を備え、該イオン発生器により発生させたイオンを前記浄化した空気と共に前記吹出口から吹き出すよう構成してあることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の空気清浄機。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−72586(P2013−72586A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211297(P2011−211297)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】