説明

空気調和機

【課題】アレルギーをより効果的に抑制する。
【解決手段】ハウジング2内に取り込まれる空気に含まれるアレルゲン物質(ダニや花粉など)を捕獲して、捕獲したアレルゲン物質を不活化させるためのアレルゲンフィルタ6Aと、このアレルゲンフィルタ6Bを通過した後の空気に含まれる塵埃を捕獲するための塵埃フィルタ6Bとを設ける。アレルゲンフィルタ6Aを、金属フタロシアニン錯体(PC)を含む材料を用いた不織布により形成する。
【効果】アレルゲンフィルタ6Aに捕獲された塵埃が妨げとなって、アレルゲン物質を効率的に不活化することができなくなるのを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、空気清浄機、加湿器、エアコンなどの空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
機外の空気を取り込み、所定の処理を施して機外に排出することにより室内の空気調和を行うための空気調和機として、機外の空気を機内に取り込むために回転されるファンと、機内に取り込まれた空気が通過するフィルタとを備えた空気清浄機が知られている。機内に取り込まれた空気は、フィルタを通過することによって、その空気中に含まれる塵埃などが除去されるようになっている。
【0003】
空気清浄機内に取り込まれる空気には、ダニや花粉などのアレルゲン物質が含まれている場合がある。空気に含まれるアレルゲン物質がフィルタを通過する際に捕獲されたとしても、そのアレルゲン物質を不活化させなければ、再度アレルゲン物質が放出される可能性があり、アレルギーを効果的に抑制することはできない。そこで、空気清浄機に取り込まれた空気に含まれるアレルゲン物質を吸着し、その吸着したアレルゲン物質を不活化することができるアレルゲンフィルタを備えた空気清浄機が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−5531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている空気清浄機では、空気清浄機に取り込まれる空気に含まれる塵埃およびアレルゲン物質を、いずれも共通のアレルゲンフィルタで捕獲している。したがって、アレルゲンフィルタに捕獲された塵埃が妨げとなって、アレルゲン物質を効率的に不活化することができず、アレルギーを効果的に抑制できないおそれがある。
ところで、空気清浄機の中には、たとえば、本体の前面を形成する着脱可能なカバーが備えられ、カバーの内側に、カバーに対向するようにフィルタが配置されているものがある。カバーは、フィルタに対して所定の空間を空けて前方に配置されており、カバーの側方側(たとえば、下端面側や左右両端面側)に形成された吸気口から上記空間を介してフィルタへと空気を導き、機内に空気を取り込むことができる。カバーを取り外せば、フィルタの掃除を行うことができる。このような空気清浄機では、フィルタがカバーで覆われて外部から視認できなくなっているので、見た目がよい。
【0005】
しかしながら、上記のようなカバーを備えた空気清浄機では、カバーが本体に対して所定の空間を空けて配置されているので、配線を引き伸ばしてカバーに電気部品を取り付けることは困難である。そして、上記のようにカバーが本体に対して着脱可能な構成では、カバーに電気部品を取り付けることは特に困難である。したがって、空気清浄機の運転に関する情報等(たとえば、機内に取り込まれる空気の汚れ度合いなど)を表示するための表示器をカバーに配置するような構成は従来提案されておらず、情報表示に関してカバーを有効利用することができないという問題があった。
【0006】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、アレルギーをより効果的に抑制できる空気調和機を提供することを目的とする。
この発明の別の目的は、フィルタに対向して配置されたカバーを備え、そのカバーを情報表示に関して有効利用できる空気調和機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、機外の空気を取り込み、所定の処理を施して機外に排出することにより空気調和を行うための空気調和機(1)であって、上記空気調和機に取り込まれる空気を通過させることにより、その空気に含まれるアレルゲン物質を捕獲するとともに、捕獲したアレルゲン物質を不活化することができるアレルゲンフィルタ(6A)と、上記アレルゲンフィルタにより捕獲可能な通過物よりも小さい通過物を捕獲することができ、上記アレルゲンフィルタを通過した後の空気を通過させることにより、その空気に含まれる塵埃を捕獲するための塵埃フィルタ(6B)とを含むことを特徴とする空気調和機である。
【0008】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、機内に取り込まれる空気に含まれるアレルゲン物質および塵埃のうち、アレルゲン物質を主にアレルゲンフィルタで捕獲することができ、塵埃を主に塵埃フィルタで捕獲することができる。したがって、アレルゲンフィルタに捕獲された塵埃が妨げとなって、アレルゲン物質を効率的に不活化することができなくなるのを防止でき、アレルギーをより効果的に抑制できる。
【0009】
通常、空気に含まれる塵埃はアレルゲン物質よりも小さいので、1つのフィルタでアレルゲン物質だけでなく塵埃も捕獲することができるようにするためには、フィルタの目を細かくしなければならない。この場合、塵埃を捕獲できるような目の細かいフィルタで、アレルゲン物質をも捕獲することとなり、フィルタが目詰まりしやすい。
この発明の構成によれば、比較的大きなアレルゲン物質をアレルゲンフィルタで捕獲した後、そのアレルゲンフィルタを通過した後の空気に含まれる比較的小さな塵埃を塵埃フィルタで捕獲することができるので、塵埃フィルタが目詰まりするのを防止できる。
【0010】
請求項2記載の発明は、上記アレルゲンフィルタ(6A)は、捕獲したアレルゲン物質を分解することができるものであることを特徴とする請求項1記載の空気調和機(1)である。
この構成によれば、アレルゲンフィルタでは、捕獲したアレルゲン物質を分解することができるので、アレルゲン物質を単に不活化するだけの構成とは異なり、アレルゲン物質が再び活発化するのを防止でき、アレルギーをより効果的に抑制できる。
【0011】
請求項3記載の発明は、上記アレルゲンフィルタ(6A)は、タンパク質分解物質を含む材料で形成されていることを特徴とする請求項2記載の空気調和機(1)である。
この構成によれば、主にタンパク質からなるダニや花粉などのアレルゲン物質をアレルゲンフィルタで捕獲し、タンパク質分解物質で良好に分解することができるので、アレルギーをより効果的に抑制できる。
【0012】
請求項4記載の発明は、上記タンパク質分解物質は、タンパク質の硫黄原子同士の結合を切断することにより、タンパク質を分解するものであることを特徴とする請求項3記載の空気調和機(1)である。
この構成によれば、アレルゲン物質を構成するタンパク質に含まれる硫黄原子同士の結合をタンパク質分解物質で切断して、アレルゲン物質を良好に分解することができるので、アレルギーをより効果的に抑制できる。
【0013】
請求項5記載の発明のように、上記タンパク質分解物質は、金属フタロシアニン錯体を含むものであってもよい。
請求項6記載の発明は、水を貯めることができる貯水部(15)と、上記貯水部に貯められた水を電気分解するための電極(35)と、上記貯水部に貯められた水に泡を発生させるための泡発生機構(18,20)と、上記泡発生機構によって発生された泡が上記貯水部に貯められた水の水面から大気中に解放される際に泡が弾けることによって発生したミストを機外へと供給するためのミスト供給手段(14,25,28,30)とを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気調和機(1)である。
【0014】
この構成によれば、電極への通電を行って貯水部に貯められた水(たとえば、水道水)を電気分解することにより、殺菌作用や脱臭作用を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成することができる。この生成された電解水に対して泡発生機構により泡を発生させることにより、殺菌作用や脱臭作用を有するミストを発生させることができる。このようにして発生された殺菌作用や脱臭作用を有するミストをミスト供給手段によって機外へと供給すれば、機外の空気に含まれるアレルゲン物質をより効率的に不活化することができ、アレルギーをより効果的に抑制できる。
【0015】
特に、請求項4記載の発明のように、アレルゲン物質を構成するタンパク質に含まれる硫黄原子同士の結合(S−S結合)をタンパク質分解物質で切断して、アレルゲン物質を分解するような構成の場合には、S−S結合を切断するために酸素が必要になる。したがって、電気分解により生成された活性酸素をミストとともにミスト供給手段から機外へと供給し、その活性酸素を再び機内に取り込んでアレルゲンフィルタを通過させることにより、アレルゲンフィルタにおけるS−S結合の切断効率を向上できる。これにより、アレルゲン物質をさらに効果的に分解することができ、アレルギーをさらに効果的に抑制できる。
【0016】
請求項7記載の発明は、上記泡発生機構(18,20)は、上記アレルゲンフィルタ(6A)および上記塵埃フィルタ(6B)を通過した後の空気を用いて泡を発生させるものであることを特徴とする請求項6記載の空気調和機(1)である。
この構成によれば、アレルゲンフィルタおよび塵埃フィルタを通過することによってアレルゲン物質および塵埃などが除去された空気を用いて泡を発生させるので、空気に含まれるアレルゲン物質や塵埃などが泡発生機構に入り込んで目詰まりなどの弊害が生じるのを防止できる。
【0017】
請求項8記載の発明は、機外の空気を取り込み、所定の処理を施して機外に排出することにより空気調和を行うための空気調和機(101,101A,101B)であって、本体(2)と、上記本体の前面を形成するカバー(3)と、上記カバーの後方に配置され、機外から取り込む空気を通過させるフィルタ(6)と、上記本体内に設けられ、上記カバーの裏側に向かって光を照射する発光部(102)と、上記カバーに備えられ、上記発光部から照射される光を用いて、上記カバーの表面から見えるように所定の表示を行う表示部(104)とを含むことを特徴とする空気調和機である。
【0018】
この構成によれば、カバーに電気部品を配置することなく、カバーに表示部だけを設けることができる。そして、発光部から照射される光を用いてカバーに備えられた表示部で所定の表示(たとえば、機内に取り込まれる空気の汚れ度合いの表示)を行うことができる。したがって、簡単な構成で、情報表示に関してカバーを有効利用できる。
請求項9記載の発明は、上記カバー(3)の裏面に配置され、上記発光部(102)から照射される光を上記表示部(104)へと導くための導光部(103)を含むことを特徴とする請求項8記載の空気調和機(101,101A,101B)である。
【0019】
この構成によれば、発光部から照射される光を導光部により良好に表示部へと導いて、表示部を明るく照らし出すことができるので、表示部における表示を鮮明に行うことができる。
請求項10記載の発明は、上記表示部(104)は、上記カバー(3)に形成された開口(107)を含み、上記導光部(103)には、上記開口に入り込む凸部(108)が形成されていることを特徴とする請求項9記載の空気調和機(101A,101B)である。
【0020】
この構成によれば、発光部から照射されて導光部により表示部へと導かれる光を、導光部に形成された凸部(の表面)で屈折させて、表示部をより明るく照らし出すことができるので、表示部における表示をより鮮明に行うことができる。
請求項11記載の発明は、上記導光部(103)は、上記発光部(102)から照射される光を屈折させて上記表示部(104)へと導くための屈折部(109)を含むことを特徴とする請求項9または10記載の空気調和機(101B)である。
【0021】
この構成によれば、発光部から照射される光を屈折部で屈折させて表示部へと導くことにより、表示部をより明るく照らし出すことができるので、表示部における表示をより鮮明に行うことができる。
この場合、上記導光部(103)は、上記発光部(102)から照射される光を屈折させて上記表示部(104)へと導くために必要な部分(たとえば、上記表示部に対向する部分)にのみ、上記屈折部(109)を備えたような構成であれば、導光部によって表示部へと導かれる光の減衰を最小限にとどめることができ、表示部における表示をさらに鮮明に行うことができる。
【0022】
上記屈折部(109)は、複数の凹凸を含むような構成であってもよい。
請求項12記載の発明は、上記空気調和機(101B)は、上記表示部(104)を複数備えるとともに、これらの複数の表示部に対応して上記屈折部(109)を複数備えており、上記複数の屈折部は、上記発光部(102)から遠い屈折部ほど、上記発光部から照射される光の屈折量(屈折する光の量)が大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項11記載の空気調和機である。
【0023】
通常、発光部から照射される光は、導光部を通って表示部に到達するまでの間に減衰するので、発光部に近い表示部ほど明るく照らし出されることとなるが、この発明の構成によれば、発光部から遠い屈折部ほど、発光部から照射される光の屈折量が大きくなるので、発光部から照射される光により複数の表示部がそれぞれ照らし出される際の明るさを、同程度とすることができる。したがって、違和感がなく見やすい表示部とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る空気清浄機1の外観構成を示す斜視図である。また、図2は、図1に示す矢印A−Aに沿って見た概略断面図であり、図3は、図1に示す矢印B−Bに沿って見た概略断面図である。図1における右奥側を後方、左手前側を前方として説明する。
【0025】
図1〜図3を参照して、この空気清浄機1は、たとえば室内に設置されて、機外の空気を取り込み、その空気を清浄する処理を施して機外に排出することにより、室内の空気清浄を行うためのものである。空気清浄機1の外形は、左右方向の長さに比べて前後方向の長さが短い薄型のハウジング2により区画されている。ハウジング2の前面には、略矩形の前面板3が着脱可能に取り付けられている。
【0026】
ハウジング2内には、前後方向に軸線が延びるように配置され、機外の空気を機内に取り込むために回転されるファン4と、このファン4に回転軸5Aが取り付けられ、ファン4を回転させるために駆動されるモータ5と、機内に取り込まれた空気が通過するフィルタ6とが備えられている(図3では、ファン4、回転軸5Aおよびモータ5を省略して示している。)。
【0027】
フィルタ6は、通過する空気に含まれる塵埃などを捕獲して空気を清浄するためのものであって、ハウジング2の前面に形成された略矩形の開口7内に着脱可能に取り付けられている。フィルタ6の厚みは開口7の奥行きよりも小さく形成され、フィルタ6は、開口7の後側部分に取り付けられている。前面板3は、フィルタ6の前方に一定の空間が形成されるように配置されていて、その下端面および左右両端面には、ハウジング2内に空気を取り込むための吸気口8が形成されている。
【0028】
ファン4は、いわゆるシロッコファンであって、ファン4が回転されると、前方側(軸線方向の一方側)からファン4側に空気が流れて、その空気が径方向に放出されるようになっている。したがって、ファン4が回転されると、図2および図3において矢印D1で示すように、機外の空気が吸気口8からフィルタ6を通過してハウジング2内に取り込まれ、ファン4側に流れることとなる。
【0029】
フィルタ6には、ハウジング2内に取り込まれる空気に含まれるアレルゲン物質(ダニや花粉など)を捕獲して、捕獲したアレルゲン物質を不活化させるためのアレルゲンフィルタ6Aと、ハウジング2内に取り込まれる空気に含まれる塵埃を捕獲するための塵埃フィルタ6Bと、ハウジング2内に取り込まれる空気に含まれる臭気を取り除くための脱臭フィルタ6Cとが含まれる。アレルゲンフィルタ6A、塵埃フィルタ6Bおよび脱臭フィルタ6Cは、ハウジング2内に取り込まれる空気の流通方向D1(前後方向)に沿ってこの順序で配置されている。
【0030】
一般的に、ダニや花粉などのアレルゲン物質は、空気に含まれる塵埃よりも大きい。そこで、アレルゲンフィルタ6Aを塵埃フィルタ6Bよりも目の粗い部材で形成することにより、アレルゲンフィルタ6Aで主にアレルゲン物質を捕獲することができ、塵埃フィルタ6Bで主に塵埃を捕獲することができるような構成としている。したがって、アレルゲンフィルタ6Aに捕獲された塵埃が妨げとなって、アレルゲン物質を効率的に不活化することができなくなるのを防止でき、アレルギーをより効果的に抑制できる。
【0031】
上記の通り、一般的に、空気に含まれる塵埃はアレルゲン物質よりも小さいので、1つのフィルタでアレルゲン物質だけでなく塵埃も捕獲することができるようにするためには、フィルタの目を細かくしなければならない。この場合、塵埃を捕獲できるような目の細かいフィルタで、アレルゲン物質をも捕獲することとなり、フィルタが目詰まりしやすい。
【0032】
フィルタ6によれば、比較的大きなアレルゲン物質をアレルゲンフィルタ6Aで捕獲した後、そのアレルゲンフィルタ6Aを通過した後の空気に含まれる比較的小さな塵埃を塵埃フィルタ6Bで捕獲することができるので、塵埃フィルタ6Bが目詰まりするのを防止できる。
この実施形態では、アレルゲンフィルタ6Aは、金属フタロシアニン錯体(PC)を含む材料(たとえば、大和紡績株式会社製の商品名「デオメタフィAC」を使用できる。)を用いた不織布により形成されている。金属フタロシアニン錯体は、アレルゲンを吸着することができるとともに、そのアレルゲンを構成するタンパク質の硫黄原子同士の結合(S−S結合)を酸素を用いて切断することによりタンパク質を分解することができる物質(タンパク質分解物質)である。したがって、アレルゲンフィルタ6Aでは、捕獲したアレルゲン物質を分解することができるので、アレルゲン物質を単に不活化するだけの構成とは異なり、アレルゲン物質が再び活発化するのを防止でき、アレルギーを効果的に抑制できる。
【0033】
また、主にタンパク質からなるダニや花粉などのアレルゲン物質をアレルゲンフィルタ6Aで捕獲し、そのアレルゲン物質を構成するタンパク質に含まれるS−S結合を切断することにより、アレルゲン物質を良好に分解することができるので、アレルギーをより効果的に抑制できる。
脱臭フィルタ6Cは、抗ウイルス性を有する材料を用いた不織布により形成されていてもよい。
【0034】
ハウジング2には、その左右側部の前端部に、それぞれハウジング2の上端から下端まで延びる断面略楕円形状の筒部10が形成されている。一方(たとえば、右側)の筒部10内の空間は、ハウジング2内に配置された区画壁10Aによってハウジング2内のその他の空間(ファン4やモータ5などが配置されている空間)から区画されている。右側の筒部10の側面には、通気口11が形成されている。また、開口7を形成する右側面壁の前側部分(フィルタ6よりも前側)には、上記右側の筒部10内の空間に連通する貫通孔10Bが形成されている。このような構成により、ファン4が回転されると、機外の空気が通気口11から右側の筒部10内に吸い込まれ、図3において矢印D3で示すように、貫通孔10Bからフィルタ6の前方へと導かれ、フィルタ6を通過してハウジング2内に取り込まれるようになっている。
【0035】
ハウジング2の上面には、ファン4の径方向の延長線上(ファン4によって放出される空気の流路内)に複数の排気口9が形成されていて、フィルタ6を通過することによって清浄された空気は、ファン4によって径方向に放出され、図2において矢印D2で示すように排気口9から上方に向かって機外に排出される。
他方(たとえば、左側)の筒部10内の上端部には、ミストを発生するためのミスト発生装置12が配置されている。ハウジング2内の下部には、ハウジング2内の空気(フィルタ6を通過した後の空気)を吸い込むためのエアポンプ13が配置されていて、ミスト発生装置12は、このエアポンプ13から吸い込んだ空気を用いてミストを発生させることができるようになっている。ミスト発生装置12から発生したミストは、左側の筒部10の上端面に形成された噴霧口14から上方に向かって機外に供給される。エアポンプ13は、その吸込口が、ファン4の径方向の延長線上(ファン4によって放出される空気の流路内)に位置していることが好ましい。
【0036】
図4は、図3における左側の筒部10の近傍の断面を拡大して示す拡大断面図である。また、図5は、図4に示す矢印C−Cに沿って見た断面図であり、図6は、図4に示す矢印D−Dに沿って見た断面図である。図7は、図4に示す矢印E−Eに沿って見た断面図である。
図4〜図7を参照して、ミスト発生装置12には、上端面に開口を有し、規定量(たとえば、160cc程度)の水を貯めることができる貯水タンク15と、この貯水タンク15の上端面の開口を塞ぐための蓋16とが備えられている。蓋16の下面には、複数の通水孔17A,17B,17Cが形成された樹脂製で中空状の挿入部材17が取り付けられている。貯水タンク15内に水を貯めた状態で、挿入部材17を貯水タンク15内に挿入するようにして蓋16を貯水タンク15の上端部に被せれば、挿入部材17が貯水タンク15内の水に浸かって、貯水タンク15内の水が通水孔17A,17B,17Cを通って挿入部材17内に流入するようになっている。挿入部材17内には、それぞれ上下方向に長く延びる泡発生室18と電解室19とが、前後に並ぶように区画形成されている。
【0037】
蓋16には、泡発生室18に対向する位置に、上方に向かって窪んだ凹部が左右方向に延びるように形成されていて、この凹部内の空間は、エアポンプ13からミスト発生装置12へと送られてきた空気を貯水タンク15内(泡発生室18内)に供給するための空気供給路20を構成している。空気供給路20の右方には、エアポンプ13からの空気を供給するための供給口21が配置されていて、この供給口21の周縁部には、たとえばゴム製のパッキン22が取り付けられている。空気供給路20の右端部は左右方向に開放されていて、この空気供給路20の右端部がパッキン22に押さえ付けられることにより、エアポンプ13から供給される空気を、供給口21から空気供給路20へと漏らすことなく送ることができるようになっている。
【0038】
貯水タンク15内に水を貯めた状態でエアポンプ13を駆動すると、空気供給路20を通って送られてきた空気が泡発生室18内に供給され、その圧力で泡発生室18内の水が攪拌されて、多数の泡が発生する。挿入部材17の前面下部には、前方に張り出して泡発生室18を前方に延設するための張出部23が形成されていて、泡発生室18内で発生した泡の一部は、この張出部23の上面に形成された多数の小孔24から挿入部材17の外部に流出するようになっている。泡発生室18内で発生する泡の直径は、たとえば0.1〜10mm程度であり、小孔24の直径は、たとえば0.5mm程度である。したがって、小孔24から流出する泡の直径は、0.1〜0.5mm程度となる。
【0039】
小孔24から流出した泡は、挿入部材17の外側における貯水タンク15内の水の水中を通って浮上し、貯水タンク15内の水の水面から大気中(貯水タンク15内の空気中)に解放される。この際、泡が弾けることによってミストが発生することとなる。蓋16には、小孔24の上方の位置に、貯水タンク15内で発生したミストを貯水タンク15外に排出するための排出口25が形成されている。
【0040】
張出部23の底面に形成された多数の通水孔17Cは、それぞれ、小孔24の面積と同じか、または小孔24の面積よりも小さい面積を有している。また、通水孔17Cの数は、小孔24の数よりも少ない。このような構成によれば、泡発生室18内で発生した泡は、通水孔17Cよりも小孔24からの方が、貯水タンク15内(泡発生室18外)の水中へと放出されやすい。したがって、泡発生室18内で発生した泡の全部または大部分が小孔24から放出されることとなるので、より良好にミストを発生させることができる。
【0041】
また、通水孔17Cの面積が小孔24の面積以下であるので、泡発生室18内で発生した泡が通水孔17Cから放出されたとしても、その泡の大きさは、小孔24から放出される泡の大きさと同程度またはそれ未満である。したがって、泡発生室18から規定の大きさ以上の泡が発生するのを防止できるので、より良好にミストを発生させることができる。
【0042】
電解室19の底面および側面に形成された多数の通水孔17A,17Bは、それぞれ、通水孔17Cの面積よりも大きい面積を有している。このような構成によれば、泡発生室18の底面に形成された通水孔17Cと比較して比較的大きな通水孔17Aを介して、貯水タンク15内の水を電解室19内に出入させることができるので、電解室19に対する水の循環がよく、電気分解の効率がよい。
【0043】
電解室19の左右方向の幅は、貯水タンク15の左右方向の幅よりも若干小さい程度であって、電解室19の左面を区画する左面壁19Aおよび右面を区画する右面壁19Bは、それぞれ対向する貯水タンク15の内面と近接している。泡発生室18の左右方向の幅は、電解室19の左右方向の幅よりも小さく、泡発生室18が電解室19の左側前方に配置されることにより、正面視では、泡発生室18の右側に電解室19の前面を区画する前面壁19Cが張り出している(図7参照)。
【0044】
このような構成によれば、小孔24から流出する泡が電解室19の後方側に回り込み、通水孔17Aや通水孔17Bを通って電極板35側に向かうのを、前面壁19Cで規制することができるので、泡が電極板35に接触することによって電気分解の性能が低下するのを防止することができる。したがって、より良好に電気分解を行って電解水を生成し、その電解水を用いてミストを発生させることができるので、殺菌効果や脱臭効果を向上できる。
【0045】
また、電解室19が泡発生室18の右側に張り出したような構成とすることにより、電解室19を大きくすることができる。したがって、電解室19内に電極板35および水位検知用電極36を配置するためのスペースを十分に確保することができる。
蓋16の上方には、排出口25から排出されたミストを噴霧口14に導くための誘導部材26が配置されている。誘導部材26の内部は、左右に延びる区画板27によって第1区画室28と第2区画室29とに区画されていて、排出口25は第1区画室28の後部に臨んでいる。誘導部材26の上面の前端部には、噴霧口14に連通する連通口30が形成されている。蓋16の排出口25と、誘導部材26の連通口30とは、互いに水平方向にずれた位置(上下方向に重ならない位置)に配置されていて、これにより、第1区画室28が緩衝室として機能するようになっている。すなわち、排出口25から第1区画室28内に流入したミストは、排出口25の上方における誘導部材26(第1区画室28)の内壁面に当たって第1区画室28全体に拡がり、その後に連通口30を介して噴霧口14から機外に排出されるようになっている。
【0046】
このような構成によれば、比較的大きな水滴状のミストが発生した場合でも、その水滴状のミストを第1区画室28の内壁面に付着させて捕獲し、比較的小さなミスト(たとえば、直径が約2nm〜10μm)だけを機外に供給することができる。比較的小さなミストはブラウン運動が活発であるため、噴霧口14から機外に供給された後、より遠くまで拡がるとともに、衣類などの繊維に入り込みやすい。
【0047】
また、貯水タンク15が第1区画室28を介して機外に連通するような構成とすることにより、貯水タンク15内で泡が弾ける際に生じる音を機外に漏れにくくすることができるので、消音効果を向上できる。
さらに、空気調和機1が転倒した場合のように、貯水タンク15が傾いて貯水タンク15内の水が排出口25から漏れ出したときに、その漏れ出した水を第1区画室28で受け止めて、すぐに機外に漏れ出すのを防止することができる。
【0048】
この実施形態では、貯水タンク15が透明な部材によって形成されるとともに、左側の筒部10の一部(前面側)に形成された開口31に透明カバー32が取り付けられている。このような構成によれば、透明カバー32を介して貯水タンク15内を見ることができるので、貯水タンク15内の水に発生している泡を視認することができる。ただし、貯水タンク15全体が透明な部材によって形成されたような構成に限らず、たとえば、貯水タンク15の透明カバー32に対向する部分が、透明な部材によって形成されることにより透明部を構成していてもよい。
【0049】
また、貯水タンク15の下方には、上方に向かって光を照射する発光素子33(たとえば、青色LEDなどのLED素子)が配置されている。このような構成によれば、発光素子33を発光させることにより、貯水タンク15内の水を明るく照らし出すことができるので(泡の輪郭を照らし出すことができるので)、透明カバー32を介して貯水タンク15内を見たときに、貯水タンク15内の水に発生している泡を視認しやすい。
【0050】
この実施形態では、発光素子33は、平面視で、挿入部材17の前端(張出部23の前端)と、貯水タンク15の前面壁との間に位置しており、当該発光素子33から照射される光が泡発生室18(張出部23)に干渉しないようになっている。これにより、泡に向けて照射される光が泡発生室18により遮られて、泡が視認しにくくなるのを防止することができる。
【0051】
図7に2点鎖線で示すように、透明カバー32は、貯水タンク15内に挿入されている挿入部材17、特に、泡発生室18の張出部23よりも上方部分の前面を区画する前面壁18Aに対向している。前面壁18Aの前面は、透明カバー32の面積よりも大きい面積を有する平面となっている。
このような構成によれば、貯水タンク15内に貯められた水中を上昇する泡を、透明カバー32および透明な貯水タンク15を介して機外から視認したときに、前面壁18Aの前面が背景となって、泡が視認しやすい。特に、前面壁18Aの前面の面積を透明カバー32の面積よりも大きくすることにより、泡をより視認しやすくすることができる。なお、挿入部材17(少なくとも前面壁18Aの前面における透明カバー32に対向する部分)が青系の色などに着色されていれば、泡がさらに視認しやすい。ただし、前面壁18Aの前面は、平面に限らず、たとえば曲面となっていてもよい。
【0052】
電解室19内には、それぞれ電極保持部材34によって保持された1対の電極板35および水位検知用電極36が配置されている。1対の電極板35および水位検知用電極36は、たとえば、チタンまたはルテニウム系材料に白金をコーティングし、その外側にイリジウムをコーティングすることにより形成されている。1対の電極板35は、電解室19の底部において左右方向に互いに一定間隔を空けて配置されていて、各電極板35には上下方向に長尺な端子37の下端部が結合されている。水位検知用電極36は、上下方向に長尺であって、その下端部が電解室19の底部(1対の電極板35の下端よりも上方)に位置している。2本の端子37および水位検知用電極36の各上端部は、蓋16を貫通して第2区画室29内に臨んでいる。第2区画室29の右側の壁面には、当該壁面を貫通して誘導部材26から右方に突出する3本のピン38が取り付けられていて、2本の端子37および水位検知用電極36の各上端部は、それぞれ、配線を介して別々のピン38に接続されている。
【0053】
誘導部材26の右側には、1対の電極板35および水位検知用電極36を電源に接続するための接続ボックス39が配置されている。接続ボックス39内には、3本のピン38を差し込むための3つのジャック40が配置されていて、各ジャック40は配線を介して電源に接続されている。誘導部材26から右方に突出する3本のピン38が、それぞれ対応するジャック40に差し込まれることにより、1対の電極板35および水位検知用電極36に対して通電を行うことが可能になる。
【0054】
この空気清浄機1を連続運転しているときには、断続的に(たとえば、1時間ごとに3〜10分程度)、1対の電極板35に互いに逆極性となるように所定の電圧(たとえば、10V)が印加され、これにより、1対の電極板35間にある水に電流が流れる。塩素を含む水道水を貯水タンク15内に貯めた状態で1対の電極板35に通電を行った場合には、陽極、陰極および電極板間において下記のような電気化学反応が起こる。
(陽極側)
4H2O−4e-→4H++O2↑+2H2
2Cl-→Cl2+2e-
2O+Cl2⇔HClO+H++Cl-
(陰極側)
4H2O+4e-→2H2↑+4OH-
(電極板間)
++OH-→H2
上記のような電気化学反応により、殺菌作用や脱臭作用を有する次亜塩素酸(HClO)などの遊離残留塩素や活性酸素を含む電解水を生成することができる。この生成された電解水に対してエアポンプ13から空気供給路20を介して空気を送り込み、泡を発生させることにより、殺菌作用や脱臭作用を有するミストを発生させることができる。このようにして発生された殺菌作用や脱臭作用を有するミストを噴霧口14から機外へと供給すれば、専用の液体を用意することなく、水道水を用いて殺菌機能や脱臭機能を達成することができる。殺菌作用を有するミストを機外に供給することにより、機外の空気に含まれるアレルゲン物質をより効率的に不活化することができ、アレルギーをより効果的に抑制できる。
【0055】
上述のように、アレルゲン物質を構成するタンパク質に含まれるS−S結合をタンパク質分解物質で切断して、アレルゲン物質を分解するような構成の場合には、S−S結合を切断するために酸素が必要になる。したがって、電気分解により生成された活性酸素をミストとともに機外へと供給し、その活性酸素を再び機内に取り込んでアレルゲンフィルタ6Aを通過させることにより、アレルゲンフィルタ6AにおけるS−S結合の切断効率を向上できる。これにより、アレルゲン物質をさらに効果的に不活化することができ、アレルギーをさらに効果的に抑制できる。
【0056】
さらに、この実施形態では、泡発生室18と電解室19とが区画されることにより、泡発生室18で発生した泡が電極板35に接触しないようになっている。これにより、発生した泡が電極板35に接触することによって電気分解の性能が低下するのを防止することができる。したがって、より良好に電気分解を行って電解水を生成し、その電解水を用いてミストを発生させることができるので、殺菌効果や脱臭効果を向上できる。
【0057】
また、フィルタ6を通過することによって塵埃などが除去された空気をエアポンプ13で吸い込み、泡を発生させるので、空気に含まれる塵埃などが泡発生室18に入り込んで小孔24が目詰まりするなどの弊害を防止できる。
さらに、噴霧口14が排気口9の比較的近傍に配置されているので、噴霧口14から機外へと供給されるミストを、排気口9から排出される空気に混入させることができる。したがって、殺菌作用や脱臭作用を有するミストが混入した空気が機外の比較的広範囲に広がることとなり、殺菌効果や脱臭効果をより向上できる。
【0058】
また、上記実施形態のように、1対の電極板35への通電を断続的に行うような構成であれば、貯水タンク15内の水の電気分解を断続的に行うことができるので、貯水タンク15内の水の電解水濃度(次亜塩素酸濃度など)が高くなりすぎるのを防止できる。1対の電極板35への通電が1回行われるごとに、これらの電極板35に印加する電圧の極性が切り替えられるようになっていてもよい。
【0059】
空気清浄機1の連続運転中、エアポンプ13から空気供給路20を介して泡発生室18に送り込む空気は、連続的に供給されるようになっていてもよいし、断続的に供給されるようになっていてもよい。連続的に供給する場合、貯水タンク15内の水は1時間に1cc程度ずつ減少する。したがって、貯水タンク15内に規定量(たとえば、160cc)の水を入れて空気清浄機1を連続運転した場合には、貯水タンク15内の水は7日程度もつことになる。エアポンプ13から泡発生室18に断続的に空気を供給するような構成の場合、1対の電極板35への通電と同時または交互に空気を供給するようになっていてもよいし、1対の電極板35への通電開始から所定時間(たとえば、3〜10分)が経過してから空気を供給するようになっていてもよい。
【0060】
水位検知用電極36と、1対の電極板35のうちの一方とには、連続的または断続的に通電が行われ、そのときの通電状態によって、貯水タンク15内の水が所定水位(水位検知用電極36の下端の水位)未満であるか否かが検知される。すなわち、貯水タンク15内の水が水位検知用電極36の下端以上の水位であるときには、水位検知用電極36と一方の電極板35との間に電流が流れるので、貯水タンク15内の水が上記所定水位以上であると検知され、貯水タンク15内の水が水位検知用電極36の下端より低い水位であるときには、水位検知用電極36と一方の電極板35との間に電流が流れないので、貯水タンク15内の水が上記所定水位未満であると検知される。
【0061】
この実施形態では、水位検知用電極36の下端が電極板35の下端よりも上方に位置しているので、貯水タンク15内の水が上記所定水位未満であると検知された時点では、まだ、1対の電極板35は貯水タンク15内の水に浸っている。したがって、貯水タンク15内の水が所定水位未満であると検知された場合に、その旨を報知するような構成とすれば、1対の電極板35が貯水タンク15内の水に浸かっていない状態で通電されるのを防止できる。
【0062】
貯水タンク15の上端部の前面および背面には、それぞれ、当該貯水タンク15に誘導部材26を連結するためのフック41が取り付けられている。各フック41は、回動軸41Aを中心に前後方向に沿った鉛直面内で回動可能となっていて、各先端が最も高い位置まで回動された状態(図5に示す状態)で誘導部材26の下端縁に引っ掛かって、誘導部材26が貯水タンク15側に押さえ付けられるようになっている。この状態では、貯水タンク15の上端と誘導部材26の下端とによって蓋16が挟持され、貯水タンク15、蓋16および誘導部材26が一体的に連結されることとなる。
【0063】
ハウジング2の左側の筒部10の上部(ミスト発生装置12を取り囲む部分)は、ハウジング2に対して着脱可能なカバー2Aを構成している。カバー2Aの後側上部には、当該カバー2Aをハウジング2から取り外す際に操作される操作部42が取り付けられている。操作部42は、ハウジング2に形成された係合孔43に係合可能な爪部44と、カバー2Aの後面を貫通して後方側に露出し、カバー2Aをハウジング2から取り外す際に前方に向かって押圧される押圧部45と、押圧部45が押圧されるのに伴って弾性変形し、爪部44を前方側に回動させるための弾性変形部46とを備えている。押圧部45を押圧して爪部44を前方側に回動させると、爪部44の係合孔43に対する係合が外れて、カバー2Aをハウジング2から取り外すことが可能になる。カバー2Aをハウジング2から取り外すと、ミスト発生装置12が機外に露出した状態となる。
【0064】
カバー2Aをハウジング2から取り外した状態でミスト発生装置12を水平方向左側にスライドさせると、3本のピン38が対応するジャック40から抜けるとともに、空気供給路20の右端部が供給口21(パッキン22)から離間する。このようにして、ミスト発生装置12を空気清浄機1から取り外した後、2つのフック41を回動させて各先端の誘導部材26に対する係合を解除すれば、誘導部材26を貯水タンク15から取り外すことができる。誘導部材26を貯水タンク15から取り外すと、さらに蓋16を貯水タンク15から取り外すことが可能になり、挿入部材17を貯水タンク15から抜き出すようにして蓋16を貯水タンク15から取り外すことにより、貯水タンク15内に水を補給することが可能になる。このように、挿入部材17を貯水タンク15内に対して着脱可能な構成とすることにより、挿入部材17を貯水タンク15内から取り外して、貯水タンク15内に電気部品等(たとえば、電極板35)の他の部品が何もない状態(空の状態)で貯水タンク15内に水を補給することができる。したがって、貯水タンク15への水の補給を容易かつ安全に行うことができる。
【0065】
この実施形態では、上述の通り、水位検知用電極36の下端が電極板35の下端よりも上方に位置しているので、貯水タンク15内の水が上記所定水位未満である旨の報知(貯水タンク15内に水を補給すべき旨の報知)が行われた時点では、まだ、挿入部材17の下端部が貯水タンク15内の水に浸っている。このような場合でも、貯水タンク15内に水を補給するために挿入部材17を貯水タンク15から取り外すときには、泡発生室18内の水が通水孔17Cを通って貯水タンク15内に流れ出て、電解室19内の水が通水孔17Aを通って貯水タンク15内に流れ出ることとなる。したがって、泡発生室18内または電解室19内に水が入った状態で挿入部材17が貯水タンク15内から取り外されて、泡発生室18内または電解室19内の水が貯水タンク15の外部にこぼれるのを防止することができる。
【0066】
また、この実施形態では、1対の電極板35や水位検知用電極36が挿入部材17内に配置されているので、挿入部材17を貯水タンク15から抜き出したときでも、電極板35や水位検知用電極36に対する外部からの接触を防止し、電極板35や水位検知用電極36を保護することができる。
貯水タンク15内に水を補給した後、挿入部材17を貯水タンク15内に挿入するようにして蓋16で貯水タンク15の開口を塞ぎ、さらに蓋16の上方に誘導部材26を配置して2つのフック41を回動させることにより、各フック41を誘導部材26に係合させて、貯水タンク15、蓋16および誘導部材26を一体的に連結することができる。その後、一体となったミスト発生装置12を右方向にスライドさせるようにしてハウジング2内に挿入することにより、3本のピン38を対応するジャック40に挿入させるとともに、空気供給路20の右端部をパッキン22に押し当て、ミスト発生装置12を空気清浄機1に装着することができる。
【0067】
この実施形態では、貯水タンク15を空気清浄機1から取り外して、当該貯水タンク15内に水を容易に入れることができる。
特に、貯水タンク15を空気清浄機1に対して着脱することによって、同時に、ピン38および空気供給路20を空気清浄機1に対して着脱することができるので、貯水タンク15に水を入れる際の作業が容易になる。
【0068】
また、ピン38の空気清浄機1に対する接続部(ジャック40)と、空気供給路20の空気清浄機1に対する接続部(供給口21)とが貯水タンク15の上方側に配置されているので、貯水タンク15内の水が空気供給路20などの泡発生機構を介してエアポンプ13側へ逆流するのを防止できるとともに、ピン38やジャック40に貯水タンク15内の水がかかって通電不良が生じたりするのを防止できる。
【0069】
さらに、ピン38の空気清浄機1に対する接続部(ジャック40)と、空気供給路20の空気清浄機1に対する接続部(供給口21)とが互いに近接配置されているので、貯水タンク15(ミスト発生装置12)を空気清浄機1に対して着脱する際には、それらの2つの接続部を同時に見て、それらの接続部の接続状態に注意しながら着脱を行うことにより、着脱を容易に行うことができる。
【0070】
図8は、上記実施形態の変形例に係る挿入部材50の構成を説明するための図であって、左側の筒部10の近傍を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左方から見た断面図を示している。また、図9は、図8に示す矢印F−Fに沿って見た断面図である。この挿入部材50は、上記実施形態に係る挿入部材17とほぼ同様の構成を有しているが、挿入部材50の一部が着脱可能な着脱部51を形成している点が異なる。したがって、着脱部51に関連する構成以外は、上記実施形態の構成と同様であるので、図に同一符号を付してその説明を省略する。
【0071】
図8および図9を参照して、挿入部材50の側面を構成する区画壁のうち、電解室19の左面を区画する左面壁50Aの上端から下端部にかけての部分と、電解室19の右面を区画する右面壁50Bの上端から下端部にかけての部分と、電解室19の後面を区画する後面壁50Cの上端から下端部にかけての部分とが、一体的に形成された平面視略コ字状の着脱部51を構成している。左面壁50A、右面壁50Bおよび後面壁50Cには、それぞれ複数の通水孔52が形成されている。
【0072】
電解室19の前面を区画する前面壁50Dの左右両端部には、それぞれ後方に突出する係止爪53が形成されており、着脱部51の左面壁50Aを区画する部分の前端部、および右面壁50Bを区画する部分の前端部には、それぞれ対応する係止爪53を引っ掛けて係止させるための係止孔54が形成されている。このように、着脱部51を着脱可能な構成とすれば、着脱部51を取り外すことにより、電解室19を開放して、電解室19内のメンテナンス(たとえば、電極板35や水位検知用電極36に付着した水に含まれるミネラル分(いわゆるスケール)の除去など)を行うことができる。
【0073】
電解室19内に配置された1対の電極板35の各下端は、その高さがほぼ一致しており、水位検知用電極36の下端よりも下方に位置している。また、着脱部51の下端部は、電極板35の下端近傍、または電極板35の下端近傍よりも下方に位置している。したがって、着脱部51を取り外すことにより、電極板35および水位検知用電極36の周囲を広く解放し、電極板35および水位検知用電極36を電解室19に対して容易に着脱することができるので、メンテナンスをより容易に行うことができる。
【0074】
図10は、他の実施形態に係る空気清浄機101の前端上部の概略構成を示す断面図であって、空気清浄機101を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側から見た図を示している。この空気清浄機101では、ハウジング2の前端上部に発光部102が配置されていて、この発光部102から照射される光を導光部103で誘導して、前面板3に備えられた表示部104に所定の表示を行うことができるようになっている点を除けば、他の構成については上記実施形態(第1実施形態)に係る空気清浄機1と同様の構成を有しているので、図に同一符号を付してその説明を省略する。
【0075】
図10を参照して、この実施形態では、ハウジング2の前端上部に発光部102を収容するための発光部収容室105が区画形成されている。発光部102は、発光部収容室105の前端下部に配置され、それぞれ下方に向かって光を照射する3つの発光素子(たとえば、LED素子)を含む。これらの3つの発光素子は、たとえば、青色の光を照射する発光素子と、黄色の光を照射する発光素子と、赤色の光を照射する発光素子とからなる。このように、発光部102に複数の発光素子を設けて、多色発光可能な構成とすることにより、表示部104に多彩な表示を行うことができる。ただし、発光部102は、多色発光可能な構成に限らず、発光素子を1つだけ含むような単色発光の構成であってもよい。
【0076】
発光部収容室105の前面および上面を区画する部分は、ハウジング2に対して着脱可能な着脱部105Aを構成しており、この着脱部105Aを取り外して発光部収容室105を開放することにより、発光部102(に備えられた各発光素子)の交換等を行うことができるようになっている。
発光部収容室105の下面を区画する下面壁105Bの前端部には、略矩形状の開口106が形成されている。この開口106は発光部102に対向しており、発光部102から照射される光を、前面板3とフィルタ6との間に形成された空間へと通過させることができる。
【0077】
導光部103は、たとえば、開口106の形状とほぼ同じ断面形状を有し、上下方向に長尺な略直方体形状の透明なレンズにより形成されている。導光部103は、前面板3の上部の後面に取り付けられ、その上端面が開口106に対向している。したがって、発光部102から照射された光が、開口106を介して導光部103の上端面から導光部103内に入射し、導光部103全体が明るく照らし出されることとなる。
【0078】
前面板3の上部には、前面板3を前後方向に貫通する複数(たとえば、3つ)の略矩形の窓107が、互いに所定間隔を空けて上下方向に並べて形成されている。導光部103は、窓107の後方側を上下方向に延びており、その上端が最も上側の窓107よりも上方に位置し、その下端が最も下側の窓107よりも下方に位置するような構成により、3つの窓107の後方側がそれぞれ導光部103により覆われている。このような構成によれば、発光部102から照射される光によって照らし出された導光部103を、各窓107を介して前方側から視認することができるので、各窓107を、発光部102からの光を用いて所定の表示を行うことができる表示部104として構成することができる。
【0079】
この実施形態では、機内に取り込まれる空気の汚れを汚れセンサ(図示せず)により検知することができるようになっており、この汚れセンサで検知する空気の汚れ度合いに応じて、発光部102から発光される光の色が変更されるようになっている。汚れセンサとしては、たとえば、機内に取り込まれる空気に光を照射して、その透光率に基づいて汚れを検知するような構成のものを採用できる。
【0080】
このような構成によれば、機内に取り込まれる空気の汚れ度合いを、表示部104に表示される色によってユーザに報知することができる。このように、前面板3に電気部品を配置することなく、発光部102から照射される光を用いて表示部104で所定の表示を行うような構成とすることにより、簡単な構成で、情報表示に関して前面板3を有効利用できる。
【0081】
特に、発光部102から照射される光を導光部103により良好に表示部104へと導いて、表示部104を明るく照らし出すことができるので、表示部104における表示を鮮明に行うことができる。
図11は、上記実施形態の第1変形例に係る空気清浄機101Aの前端上部の概略構成を示す断面図であって、空気清浄機101Aを前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側から見た図を示している。この空気清浄機101Aでは、導光部103の形状が異なる点を除けば、他の構成については上記実施形態(第2実施形態)に係る空気清浄機101と同様の構成を有しているので、図に同一符号を付してその説明を省略する。
【0082】
図11を参照して、この第1変形例に係る空気清浄機101Aでは、導光部103の前面における各窓107に対向する部分に、前方へと突出する凸部108が形成されている。各凸部108は窓107に対応する形状を有していて、それぞれ、対応する窓107を貫通して、その前面が前面板3の前面と面一になっている。
このように、導光部103の表示部104に対応する位置に凸部108を形成すれば、発光部102から照射されて導光部103により表示部104へと導かれる光を、導光部103に形成された凸部108の表面(上下左右の各側面など)で屈折させて、表示部104をより明るく照らし出すことができるので、表示部104における表示をより鮮明に行うことができる。
【0083】
図12は、上記実施形態の第2変形例に係る空気清浄機101Bの前端上部の概略構成を示す断面図であって、空気清浄機101Bを前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側から見た図を示している。この空気清浄機101Bでは、導光部103の形状が異なる点を除けば、他の構成については上記実施形態(第2実施形態)に係る空気清浄機101と同様の構成を有しているので、図に同一符号を付してその説明を省略する。
【0084】
図12を参照して、この第2変形例に係る空気清浄機101Aでは、上記第1変形例に係る空気清浄機101Aと同様に、導光部103の前面における各窓107に対向する部分に、前方へと突出する凸部108が形成されている。各凸部108は窓107に対応する形状を有していて、それぞれ、対応する窓107を貫通して、その前面が前面板3の前面と面一になっている。
【0085】
導光部103の後面には、各凸部108に対向する位置に、それぞれ、左右方向に延びる複数の凸条および凹条が上下方向に複数形成されることにより、導光部103内を通る光を屈折させて表示部104へと導くための屈折部109が形成されている。各屈折部109は、対向する凸部108(窓107)よりも上下方向に長い幅を有している。また、各屈折部109を構成する複数の凸条および凹条は、側面視楔形の断面形状を有しており、これにより、各屈折部109には、上下方向(発光部102からの光の照射方向)に対して所定角度(たとえば、45°程度)だけ傾斜した複数の屈折面が形成されている。
【0086】
このような構成によれば、上記第1変形例に係る空気清浄機101Aが奏する作用効果に加えて、発光部102から照射される光を屈折部109の表面(屈折面)で屈折させて表示部104へと導くことにより、表示部104をより明るく照らし出すことができるので、表示部104における表示をより鮮明に行うことができる。
ただし、各屈折部109は、複数の凸条および凹条を含むような構成に限らず、発光部102からの光の照射方向に対して傾斜した少なくとも1つの屈折面を含むような他の構成であってもよい。また、導光部103の後面(表示部104と反対側の面)を、発光部102からの光の照射方向に対して傾斜した傾斜面とすることにより、その傾斜面の一部を屈折部として構成してもよい。
【0087】
また、この第2変形例では、導光部103は、発光部102から照射される光を屈折させて表示部104へと導くために必要な部分にのみ、屈折部109を備えているので、導光部103によって表示部104へと導かれる光の減衰を最小限にとどめることができ、表示部104における表示をより鮮明に行うことができる。
さらに、この変形例では、発光部102から遠い屈折部109ほど(下方側の屈折部109ほど)、その屈折部109を構成する凸条および凹条の突出量を大きく形成することにより、発光部102から照射される光の屈折量が大きくなるように形成されている。
【0088】
通常、発光部102から照射される光は、導光部103を通って表示部104に到達するまでの間に減衰するので、発光部102に近い表示部104ほど明るく照らし出されることとなるが、上記のような構成によれば、発光部102から遠い屈折部109ほど、発光部102から照射される光の屈折量が大きくなるので、発光部102から照射される光により複数の表示部104がそれぞれ照らし出される際の明るさを、同程度とすることができる。したがって、違和感がなく見やすい表示部104とすることができる。
【0089】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、噴霧口14は、清浄後の空気が排出される排気口9の近傍からミストを供給するような構成であれば、上記実施形態のような位置に限らず、他の位置に形成されていてもよい。
【0090】
貯水タンク15内の水に泡を発生させるための空気は、エアポンプ13を用いて貯水タンク15側に導かれるような構成に限らず、たとえば、エアポンプ13を使用せずに、ファン4によって放出された空気の一部が貯水タンク15側に直接導かれるようになっていてもよい。
上記実施形態では、空気調和機の一例として空気清浄機1について説明したが、この発明は、空気清浄機に限らず、加湿器やエアコンなどの他の空気調和機にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】この発明の一実施形態に係る空気清浄機の外観構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す矢印A−Aに沿って見た概略断面図である。
【図3】図1に示す矢印B−Bに沿って見た概略断面図である。
【図4】図3における左側の筒部の近傍の断面を拡大して示す拡大断面図である。
【図5】図4に示す矢印C−Cに沿って見た断面図である。
【図6】図4に示す矢印D−Dに沿って見た断面図である。
【図7】図4に示す矢印E−Eに沿って見た断面図である。
【図8】上記実施形態の変形例に係る挿入部材の構成を説明するための図であって、左側の筒部の近傍を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左方から見た断面図を示している。
【図9】図8に示す矢印F−Fに沿って見た断面図である。
【図10】他の実施形態に係る空気清浄機の前端上部の概略構成を示す断面図である。
【図11】上記実施形態の第1変形例に係る空気清浄機の前端上部の概略構成を示す断面図である。
【図12】上記実施形態の第2変形例に係る空気清浄機の前端上部の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0092】
1 空気清浄機
2 ハウジング
3 前面板
6 フィルタ
6A アレルゲンフィルタ
6B 塵埃フィルタ
14 噴霧口
15 貯水タンク
18 泡発生室
20 空気供給路
25 排出口
28 第1区画室
30 連通口
35 電極板
101,101A,101B 空気清浄機
102 発光部
103 導光部
104 表示部
107 窓
108 凸部
109 屈折部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機外の空気を取り込み、所定の処理を施して機外に排出することにより空気調和を行うための空気調和機であって、
上記空気調和機に取り込まれる空気を通過させることにより、その空気に含まれるアレルゲン物質を捕獲するとともに、捕獲したアレルゲン物質を不活化することができるアレルゲンフィルタと、
上記アレルゲンフィルタにより捕獲可能な通過物よりも小さい通過物を捕獲することができ、上記アレルゲンフィルタを通過した後の空気を通過させることにより、その空気に含まれる塵埃を捕獲するための塵埃フィルタとを含むことを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
上記アレルゲンフィルタは、捕獲したアレルゲン物質を分解することができるものであることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
【請求項3】
上記アレルゲンフィルタは、タンパク質分解物質を含む材料で形成されていることを特徴とする請求項2記載の空気調和機。
【請求項4】
上記タンパク質分解物質は、タンパク質の硫黄原子同士の結合を切断することにより、タンパク質を分解するものであることを特徴とする請求項3記載の空気調和機。
【請求項5】
上記タンパク質分解物質は、金属フタロシアニン錯体を含むことを特徴とする請求項3または4記載の空気調和機。
【請求項6】
水を貯めることができる貯水部と、
上記貯水部に貯められた水を電気分解するための電極と、
上記貯水部に貯められた水に泡を発生させるための泡発生機構と、
上記泡発生機構によって発生された泡が上記貯水部に貯められた水の水面から大気中に解放される際に泡が弾けることによって発生したミストを機外へと供給するためのミスト供給手段とを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気調和機。
【請求項7】
上記泡発生機構は、上記アレルゲンフィルタおよび上記塵埃フィルタを通過した後の空気を用いて泡を発生させるものであることを特徴とする請求項6記載の空気調和機。
【請求項8】
機外の空気を取り込み、所定の処理を施して機外に排出することにより空気調和を行うための空気調和機であって、
本体と、
上記本体の前面を形成するカバーと、
上記カバーの後方に配置され、機外から取り込む空気を通過させるフィルタと、
上記本体内に設けられ、上記カバーの裏側に向かって光を照射する発光部と、
上記カバーに備えられ、上記発光部から照射される光を用いて、上記カバーの表面から見えるように所定の表示を行う表示部とを含むことを特徴とする空気調和機。
【請求項9】
上記カバーの裏面に配置され、上記発光部から照射される光を上記表示部へと導くための導光部を含むことを特徴とする請求項8記載の空気調和機。
【請求項10】
上記表示部は、上記カバーに形成された開口を含み、
上記導光部には、上記開口に入り込む凸部が形成されていることを特徴とする請求項9記載の空気調和機。
【請求項11】
上記導光部は、上記発光部から照射される光を屈折させて上記表示部へと導くための屈折部を含むことを特徴とする請求項9または10記載の空気調和機。
【請求項12】
上記空気調和機は、上記表示部を複数備えるとともに、これらの複数の表示部に対応して上記屈折部を複数備えており、
上記複数の屈折部は、上記発光部から遠い屈折部ほど、上記発光部から照射される光の屈折量が大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項11記載の空気調和機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−562(P2006−562A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−182931(P2004−182931)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】