空気調和機
【課題】隣り合う一対の圧縮ローラの間に塵埃が溜まるのを防ぐ。
【解決手段】エアフィルタ21から除去された塵埃を圧縮した後でダストボックス42の塵埃収納部56に送り込む2組のローラ対61、65を設ける。ローラ対61は圧縮ローラ62、63で構成されており、ローラ対65は圧縮ローラ66、67で構成されている。各圧縮ローラ62、63、66、67は、平面視においてブラシ43の移動方向である復動方向に沿ってこの順で配置されている。さらに、圧縮ローラ66の上端部は、その復動方向上流側に位置する圧縮ローラ63の上端部よりも下方に位置している。
【解決手段】エアフィルタ21から除去された塵埃を圧縮した後でダストボックス42の塵埃収納部56に送り込む2組のローラ対61、65を設ける。ローラ対61は圧縮ローラ62、63で構成されており、ローラ対65は圧縮ローラ66、67で構成されている。各圧縮ローラ62、63、66、67は、平面視においてブラシ43の移動方向である復動方向に沿ってこの順で配置されている。さらに、圧縮ローラ66の上端部は、その復動方向上流側に位置する圧縮ローラ63の上端部よりも下方に位置している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機に関するもので、特にエアフィルタから除去された塵埃が投入されるダストボックスを備えた空気調和機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、送風ファンにより吸い込んだ室内空気を熱交換器との間で熱交換させることにより冷却又は加熱して室内へと返流させることで、室内空気の温度を調和する空気調和機が知られている。かかる空気調和機には、空気中に浮遊する塵埃により熱交換器が汚染されるのを防止するため、熱交換器の前面側にエアフィルタが設けられている。このエアフィルタに塵埃が付着して目詰まりが生じ通風抵抗が増大すると、空気調和機の空気調和能力が低下すると共に、消費電力が増大する。このような不都合を解消するため、エアフィルタの自動清掃機能を備えた空気調和機が種々提案されている。
【0003】
この種のエアフィルタの自動清掃機能を備えた空気調和機においては、清掃ブラシによってエアフィルタから除去された塵埃はダストボックスに投入される。したがって、ユーザーは定期的にダストボックスを取り外して、ダストボックスに集められた塵埃を捨てる作業を行う必要がある。
【0004】
特許文献1には、エアフィルタを清掃するための機構の一例として、清掃ブラシで除去された塵埃を収容するダストボックスを備えたものが開示されている。かかるダストボックス内には、いずれも回転可能に設けられており、清掃ブラシによってエアフィルタから除去された塵埃を掻き込む掻込部と、掻込部に掻き込まれた塵埃を押し込む押込部とが配置されている。
【特許文献1】特開2004−347246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されている機構においては、ダストボックスの内部で押込部を回転させているが、塵埃を十分に圧縮できるとはいい難く、ダストボックスに収容可能な塵埃の量を効果的に増やすことはできない。
【0006】
そこで、ダストボックスに収容可能な塵埃の量を効果的に増やすべく、図11に示すように、回転自在に支持されており、清掃ブラシ743によってエアフィルタ721から除去された塵埃を圧縮してダストボックス742に投入するローラ対761、765を設けることが考えられる。ローラ対761は圧縮ローラ762、763からなり、ローラ対765は圧縮ローラ766、767からなる。このような構成により、ローラ対761、765で挟むことによって塵埃を確実に圧縮した状態でダストボックス742内に投入できるので、ダストボックス742に収容可能な塵埃の量を効果的に増やすことができる。
【0007】
ここで、各ローラ対761、765を構成する圧縮ローラ762、763は互いに反対方向に回転する。このとき、互いに異なるローラ対761、765を構成し且つ隣り合う圧縮ローラ763、766は、これらの上端部が互いに他方から離れる方向に回転する。したがって、これらの間に落下した塵埃を圧縮してダストボックスに投入するには、塵埃がこれらの上端部を乗り越えてローラ対761又はローラ対765によって挟み込まれる圧縮位置まで移動する必要がある。よって、これら2組のローラ対761、765の間には塵埃が溜まり易い。
【0008】
この本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、2組のローラ対の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明にかかる空気調和機は、エアフィルタから除去された塵埃が投入されるダストボックスと、平面視において一方向に沿って配置され、塵埃を圧縮した後で前記ダストボックスへ投入するための複数の圧縮ローラとを備え、前記複数の圧縮ローラは、第1の圧縮ローラと、前記第1の圧縮ローラより前記一方向下流側に配置され、前記第1の圧縮ローラとの間で塵埃を圧縮する第2の圧縮ローラと、前記第2の圧縮ローラより前記一方向下流側において前記第2の圧縮ローラと近接して配置された第3の圧縮ローラと、前記第3の圧縮ローラより前記一方向下流側に配置されており、前記第3の圧縮ローラとの間で塵埃を圧縮する第4の圧縮ローラとを含んでおり、前記第2の圧縮ローラの上端部と前記第3の圧縮ローラの上端部とは異なる高さに配置されている。
【0010】
この空気調和機では、第2の圧縮ローラの上端部と第3の圧縮ローラの上端部とが同じ高さ位置に配置されている場合に比べて、第2の圧縮ローラと第3の圧縮ローラとの間に落下した塵埃は、その上端部が下方に位置する方の圧縮ローラの上端部を乗り越え容易に圧縮位置(挟み込み位置)に移動する。したがって、第2及び第3の圧縮ローラの間、すなわち第1及び第2の圧縮ローラで構成されるローラ対と第3及び第4の圧縮ローラで構成されるローラ対との2組のローラ対の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。
【0011】
第2の発明にかかる空気調和機は、第1の発明にかかる空気調和機において、前記複数の圧縮ローラの上方において前記一方向に沿って移動可能であって、前記エアフィルタから除去された塵埃が付着したブラシをさらに備えており、前記第3の圧縮ローラの上端部は、前記第2の圧縮ローラの上端部よりも下方に配置されている。
【0012】
この空気調和機では、一方向に沿って移動するブラシから落下する塵埃の多くは、慣性によって一方向に向かいつつ落下する。したがって、第2の圧縮ローラで捕らえきれなかった塵埃を第2の圧縮ローラの一方向下流側に配置された第3の圧縮ローラで捕らえ、第3及び第4の圧縮ローラによって圧縮できる。よって、塵埃を確実に捕らえることができる。
【0013】
第3の発明にかかる空気調和機は、第2の発明にかかる空気調和機において、前記複数の圧縮ローラの上方において前記ブラシに当接する位置に配置され、前記ブラシに付着した塵埃を落下させる塵埃除去部材をさらに備えている。
【0014】
この空気調和機では、ブラシから確実に塵埃を除去し、圧縮させることができる。
【0015】
第4の発明にかかる空気調和機は、第3の発明にかかる空気調和機において、前記塵埃除去部材は、第2の圧縮ローラと第3の圧縮ローラとの間に対応した位置に配置されていると共に、前記塵埃除去部材の下方に配置され、前記第3の圧縮ローラ及び第4の圧縮ローラの間に塵埃を導くためのガイドをさらに備えている。
【0016】
この空気調和機では、塵埃除去部材によってブラシから除去された塵埃を第3及び第4の圧縮ローラでより確実に捕らえることができる。
【0017】
第5の発明にかかる空気調和機は、第1〜4のいずれかの発明にかかる空気調和機において、前記第2の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラの少なくともいずれか一方の上端部は、その前記一方向上流側に配置された前記第1の圧縮ローラまたは前記第3の圧縮ローラの上端部よりも下方に配置されている。
【0018】
この空気調和機では、第1または第3の圧縮ローラで捕らえきれなかった塵埃を、それらの一方向下流側に位置する第2または第4の圧縮ローラによって捕らえることができる。
【0019】
第6の発明にかかる空気調和機は、第1〜4のいずれかの発明にかかる空気調和機において、前記第2の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラの少なくともいずれか一方の上端部は、その前記一方向上流側に配置された前記第1の圧縮ローラまたは前記第3の圧縮ローラの上端部よりも上方に配置されている。
【0020】
この空気調和機では、第2または第4の圧縮ローラの上端部が、第1または第3の圧縮ローラの上端部と同じ高さ位置にある場合や、第1または第3の圧縮ローラの上端部よりも下方にある場合に比べて、第2または第4の圧縮ローラにおける塵埃を捕獲できる領域を広くすることができる。したがって、慣性によって一方向に向かいつつ落下する塵埃を第2または第4の圧縮ローラによって確実に捕らえることができる。
【0021】
第7の発明にかかる空気調和機は、第1〜6のいずれかの発明にかかる空気調和機において、前記第1の圧縮ローラ及び前記第2の圧縮ローラは互いに反対方向に回転し、且つ、前記第3の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラは互いに反対方向に回転すると共に、前記第2の圧縮ローラの上端及び前記第3の圧縮ローラの上端は互いに他方から離れる方向に回転する。
【0022】
第2の圧縮ローラの上端及び第3の圧縮ローラの上端が互いに他方から離れる方向に回転する場合には、第2及び第3の圧縮ローラの間に塵埃が溜まり易くなる。したがって、この空気調和機では、本発明を適用することが特に効果的である。
【0023】
第8の発明にかかる空気調和機は、第1〜6のいずれかの発明にかかる空気調和機において、前記ブラシが、2つのプーリに架け渡された無縁ベルト状の部材である。
【発明の効果】
【0024】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0025】
第1の発明では、第2の圧縮ローラの上端部と第3の圧縮ローラの上端部とが同じ高さ位置に配置されている場合に比べて、第2の圧縮ローラと第3の圧縮ローラとの間に落下した塵埃は、その上端部が下方に位置する方の圧縮ローラの上端部を乗り越え容易に圧縮位置(挟み込み位置)に移動する。したがって、第2及び第3の圧縮ローラの間、すなわち第1及び第2の圧縮ローラで構成されるローラ対と第3及び第4の圧縮ローラで構成されるローラ対との2組のローラ対の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。
【0026】
さらに、第2の発明では、一方向に沿って移動するブラシから落下する塵埃の多くは、慣性によって一方向に向かいつつ落下する。したがって、第2の圧縮ローラで捕らえきれなかった塵埃を第2の圧縮ローラの一方向下流側に配置された第3の圧縮ローラで捕らえ、第3及び第4の圧縮ローラによって圧縮できる。よって、塵埃を確実に捕らえることができる。
【0027】
また、第3の発明では、ブラシから確実に塵埃を除去し、圧縮させることができる。
【0028】
また、第4の発明では、塵埃除去部材によってブラシから除去された塵埃を第3及び第4の圧縮ローラでより確実に捕らえることができる。
【0029】
また、第5の発明では、第1または第3の圧縮ローラで捕らえきれなかった塵埃を、それらの一方向下流側に位置する第2または第4の圧縮ローラによって確実に捕らえることができる。
【0030】
加えて、第6の発明では、第2または第4の圧縮ローラの上端部が、第1または第3の圧縮ローラの上端部と同じ高さ位置にある場合や、第1または第3の圧縮ローラの上端部よりも下方にある場合に比べて、第2または第4の圧縮ローラにおける塵埃を捕獲できる領域を広くすることができる。したがって、慣性によって一方向に向かいつつ落下する塵埃を第2または第4の圧縮ローラによって確実に捕らえることができる。
【0031】
また、第7の発明では、本発明を適用することが特に効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
(第1実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1実施形態にかかる空気調和機について説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかる空気調和機の分解斜視図である。図2は、図1に示す空気調和機の後述する前面パネル70を取り外した状態の正面図である。また、図3は、図2に示す空気調和機の略中央部分における縦断面図である。図4は、図2に示す空気調和機の端部近傍における縦断面図である。なお、ここでは空気調和機として、いわゆる室内機について説明するが、通常、空気調和機はこの室内機に室外機などが接続されることにより構成されるものである。
【0033】
本実施形態の空気調和機1は、図1に示すように、全体として一方向に細長い形状を有しており、その長手方向が水平となるように室内の壁面に取り付けられるものである。空気調和機1は、本体ユニット10と、フィルタユニット20と、外装ケース30と、清掃ユニット40と、前面パネル70とを主に有している。なお、以下の説明において、空気調和機1の長手方向を単に「長手方向」と称する。また、空気調和機1が取り付けられる壁から突出する方向を「前方」と称し、その反対の方向を「後方」と称する。
【0034】
図3に示すように、本体ユニット10は、壁に取り付けられる底フレーム11を有している。この底フレーム11には、室内熱交換器12、送風ファン(クロスフローファン)13などが装着されており、送風ファン13によって外装ケース30の天井壁に形成された開口31から吸い込まれた室内空気に対して、冷却又は加熱及び/又は加湿又は除湿などを行い調和する。そして、底フレーム11の下面には、吸い込んだ調和後の空気を室内へと返流させるための空気吹出口15が形成されている。
【0035】
フィルタユニット20は、底フレーム11に取り付けられており、エアフィルタ21と、エアフィルタ21を移動させるピニオン22と、ピニオン22の駆動によって移動するエアフィルタ21を支持して案内するガイド部23とで主に構成されている。より詳細には、ガイド部23に案内されるエアフィルタ21は、その面が長手方向に平行な状態を保って移動する。ガイド部23は、エアフィルタ21の幅方向(図3、図4における紙面に垂直な方向)に関する両端部に設けられており、エアフィルタ21を幅方向両側から支持する。
【0036】
図3、図4に示すように、ガイド部23には、通常ガイド経路23aと折返しガイド経路23bとが形成されている。通常ガイド経路23aは、底フレーム11の上端部近傍から前方に向かって延び、途中から外側に向かって湾曲しつつ下方に向かって延びている。折返しガイド経路23bは、通常ガイド経路23aの下端に形成された後方に向かって湾曲する湾曲部25を介して折り返し状態で通常ガイド経路23aと連通していると共に、通常ガイド経路23aの中途部に連結部26で連なっている。そして、ピニオン22は、その歯が湾曲部25内に位置するように配置されている。
【0037】
通常の使用状態においては、エアフィルタ21は、通常ガイド経路23aに位置し、室内熱交換器12の風上側のほぼ全域を覆った状態になっている。このとき、エアフィルタ21の下端部はピニオン22に当接している。そしてエアフィルタ21の幅方向両端部における裏面には、ピニオン22と噛合うラック部(図示せず)が設けられていることから、ピニオン22をモータ(図示せず)によって回転駆動すると、エアフィルタ21が移動して、図3において破線で示すように、折返しガイド経路23b内に移動する。なお、エアフィルタ21の移動途中において、後述するように、清掃ユニット40によってエアフィルタ21から塵埃を除去する清掃作業が行われる。
【0038】
外装ケース30は、フィルタユニット20を覆うように底フレーム11に取り付けられており、その内部には電装品箱14が配置されている。より詳細には、外装ケース30は、湾曲部25の近傍のみが外部に露出するようにフィルタユニット20を覆っている。そして、清掃ユニット40は、フィルタユニット20の湾曲部25の下方に位置するように、外装ケース30に取り付けられている。清掃ユニット40は、後で詳述するように、エアフィルタ21に付着した塵埃を除去するブラシ43(図5等参照)を備えている。そして、外装ケース30の前面には、前面パネル70が取り付けられる。
【0039】
ここで、図5、図6をさらに参照しつつ、清掃ユニット40の構成について説明する。図5は、図1に示す清掃ユニット40の拡大図である。図6は、清掃ユニット40の正面視における部分断面図である。図1、2及び図5に示すように、清掃ユニット40は、長手方向に長尺なブラシ部41と、ブラシ部41の長手方向に関する一端部の下方に設けられたダストボックス42とを有するものである。ダストボックス42は、ブラシ部41に対して着脱自在となされている。
【0040】
ブラシ部41は、無端状のブラシ43と、ブラシ43を覆うケーシング46とを備えている。ブラシ43は、図6に示すように、ベルト状のブラシベース44と、複数のブラシ毛45とで構成されている。ブラシベース44は、モータ50によって回転駆動される第1プーリ47、及び従動回転する第2プーリ(図示せず)に巻き掛けられるものである。第1プーリ47及び第2プーリは、長手方向に関して互いに離隔している。ブラシ毛45は、ブラシベース44の外周面の全域にほぼ均一に植設されている。そして、図5に示すように、ケーシング46は、ブラシ43の上側においてブラシ毛45の先端部及びその近傍が外部に露出するようにブラシ43を覆っている。ブラシ部41は、ブラシ43のケーシング46から露出した部分が、ガイド部23の湾曲部25を通過するエアフィルタ21に接触するように配置されている。
【0041】
図6に示すように、第1プーリ47がモータ50によって時計回り回転駆動されると、ブラシ43の上側は、図中左方から右方へと向かう方向(以下、「往動方向」と称する)に往動し、ブラシ43の下側は、図中右方から左方へと向かう方向(以下、「復動方向」と称する)に復動する。このとき、ブラシ43の上側が、エアフィルタ21に摺接する。このブラシ43の往復動方向は、空気調和機1の長手方向に一致しており、エアフィルタ21の移動方向とはほぼ直交している。
【0042】
ダストボックス42は、ブラシ43の長手方向に関する一端部(図6中右端部)の下方に取り付けられている。すなわち、ダストボックス42は、第1プーリ47の下方に位置する。ダストボックス42は、上方に向かって開口した塵埃取入口55を有しており、塵埃取入口55がブラシ43のブラシ毛45の先端部が通過する位置に臨むように配置されている。これにより、ブラシ43が直線状の往動側経路から第1プーリ47の近傍で下方に湾曲した連結部を経て復動側経路に折り返すことで、ブラシ毛45の先端部が下を向いた状態となったブラシ43から落下する塵埃をダストボックス42に収容することができる。
【0043】
塵埃取入口55の内側には、2組のローラ対61、65が設けられている。ローラ対61は圧縮ローラ62、63からなり、ローラ対65は圧縮ローラ66、67からなる。2組のローラ対61、65を構成する4本の圧縮ローラ62、63、66、67は、平面視において、この順で復動方向上流側から並ぶように回転自在に支持されている。各圧縮ローラ62、63、66、67の回転軸は、いずれも水平面内においてブラシ43の往復動方向と直交する方向に延びている。また、各圧縮ローラ62、63、66、67の径はいずれも等しい。
【0044】
2組のローラ対61、65のうち復動方向上流側に位置するローラ対61を構成する2つの圧縮ローラ62、63は、その上端部が互いに同一の高さ位置に配置されている。一方、ローラ対61よりも復動方向下流側に位置するローラ対65を構成する2つの圧縮ローラ66、67のうち復動方向上流側に位置する圧縮ローラ66の上端部は、ローラ対61を構成する圧縮ローラ62、63の上端部よりも下方に位置している。また、圧縮ローラ66の復動方向下流側に位置する圧縮ローラ67の上端部は、圧縮ローラ66の上端部よりも下方に配置されている。
【0045】
そして、各ローラ対61、65を構成する圧縮ローラ62、63及び圧縮ローラ66、67は互いに反対方向に回転する。すなわち、圧縮ローラ62、66は図6中反時計回りに回転し、圧縮ローラ62、66の復動方向下流側にそれぞれ位置する圧縮ローラ63、67は図6中時計回りに回転する。このとき、互いに異なるローラ対61、65を構成し且つ復動方向に関して隣り合う圧縮ローラ63、66は、これらの上端が互いに他方から離れる方向に回転する。
【0046】
これらローラ対61、65は、ブラシ43から除去されて塵埃取入口55に落下してきた塵埃を圧縮ローラ62、63及び圧縮ローラ66、67の間の圧縮位置、すなわちこれらの圧縮ローラによる挟み込み位置で圧縮した後、その下方の塵埃収納部56に送り込む。これにより、塵埃を圧縮状態で塵埃収納部56内に収納することができる。なお、各圧縮ローラ62、63、66、67は、図示しないギア群を介して伝達されるモータ50の駆動力によって回転駆動される。すなわち、圧縮ローラ62、63、66、67は、モータ50によって第1プーリ47を駆動させてブラシ43を走行させた際に、ブラシ43と同期して回転駆動される。
【0047】
さらに、塵埃取入口55の内側には、3つのガイド部材51a、51b、51cが設けられている。図6に示すように、各ガイド部材51a、51b、51cは、圧縮ローラ62、63、66、67の軸方向と同一の方向に延びていると共に、断面視で略逆V字形を有する部材である。より詳細には、ガイド部材51aは、ローラ対61とダストボックス42の内壁との間のすきまに配置されており、その表面に落下した塵埃を圧縮ローラ62の表面に導く傾斜面を有している。ガイド部材51bは、2組のローラ対61、65の間のすきまに配置されており、その表面に落下した塵埃を圧縮ローラ63、66の表面に導く傾斜面を有している。ガイド部材51cは、ローラ対65とダストボックス42の内壁との間のすきまに配置されており、その表面に落下した塵埃を圧縮ローラ67の表面に導く傾斜面を有している。
【0048】
塵埃取入口55を介してダストボックス42に投入された塵埃は、直接、圧縮ローラ62、63、66、67のいずれかの表面に落下するか、又は、ガイド部材51a、51b、51cによって圧縮ローラ62、63、66、67のいずれかの表面に導かれ、圧縮ローラ62、63又は圧縮ローラ66、67の間で圧縮された後、塵埃収納部56へと送り込まれる。
【0049】
また、圧縮ローラ62、63、66、67の下方には、逆止部材52a、52b、52c、52dがそれぞれ設けられている。逆止部材52a、52b、52c、52dは、圧縮ローラ62、63、66、67の下端部にそれぞれ接触し、各圧縮ローラ62、63、66、67の表面に付着した塵埃を掻き落とすと共に、塵埃が塵埃収納部56の外に出るのを防ぐ。
【0050】
さらに、ローラ対61、65の上方には、ブラシ毛45に付着している塵埃を除去するための4個の塵埃除去部材57a、57b、57c、57dが、復動方向上流側から順番に配置されている。これら塵埃除去部材57a、57b、57c、57dは、復動側経路を通過するブラシ43に当接する。各塵埃除去部材57a、57b、57c、57dは、その上端部が櫛状に形成されていると共に、その上端がブラシ43の復動方向上流側(図6中右側)に傾いた状態で設けられている。そして、塵埃除去部材57a、57b、57c、57dは、往動側経路から復動側経路に折り返したブラシ43の先端部が下を向いた状態のブラシ毛45に接触することによって、ブラシ毛45に付着している塵埃を塵埃取入口55に向けて落下させる。なお、塵埃除去部材57a、57b、57c、57dは、水平状態で設けられていてもよい。
【0051】
また、4つの塵埃除去部材57a、57b、57c、57dのうち復動方向上流側から3番目に位置する塵埃除去部材57cは、図6に示すように、その上端部が隣接する2つのローラ対61、65の間、すなわち圧縮ローラ63、66の間に位置していると共に、圧縮ローラ66、67の間に塵埃を導くためのガイド58が一体に形成されている。ガイド58は、塵埃除去部材57cの下端から下方に延び、圧縮ローラ66、67の間を通る板状の部材である。
【0052】
上述のような空気調和機1においては、エアフィルタ21を図3において実線で示す通常位置に位置させて空調運転を行う。そして、運転終了時又は所定時間運転を行った後の運転終了時等に、エアフィルタ21の自動清掃作業を行う。以下、その手順について説明する。なお、説明の便宜上、通常位置にあるエアフィルタ21の下側部分を「巻取り始端部」と称し、エアフィルタ21の上側先端部分を「巻取り終端部」と称する。
【0053】
まず、ピニオン22を駆動し、通常位置に位置するエアフィルタ21の移動を開始させる。そうすると、エアフィルタ21は下降し、巻取り始端部はピニオン22の周囲を通って裏面側(空気流通方向の後側)を折返しガイド経路23bに沿って上昇していく。この際、ブラシ43は、湾曲部25を通過するエアフィルタ21の表面の塵埃を除去する。そして、図3において破線で示すように、巻取り終端部がブラシ43に接触し、この部分の清掃が完了すると、ピニオン22の回転駆動を停止し、往路の清掃作業を終了する。
【0054】
続いて、清掃ユニット40のブラシ43を回転駆動する。そうすると、上述の往路の清掃作業においてエアフィルタ21の塵埃を除去したブラシ43の上側は、往動側経路から第1プーリ47の近傍において復動側経路に折り返す。このとき、ブラシ毛45に付着した塵埃は、重力により落下し又は塵埃除去部材57a、57b、57c、57dにより取り除かれる。そして、少なくとも、往路の清掃作業においてエアフィルタ21の塵埃を除去したブラシ43の上側の全域が、第1プーリ47において下側に折り返すまでブラシ43の回転駆動を継続し、その後停止させる。これによって、往路の清掃作業によってブラシ43に付着した塵埃を除去することができる。
【0055】
次に、復路の清掃作業を行うが、この際には、エアフィルタ21の移動を上記往路とは逆に回転させればよい。これにより、エアフィルタ21の巻取り終端部が上昇して、ピニオン22から離脱する。そして、エアフィルタ21が、図3に示す通常位置にまで復帰したときに復路の清掃作業を完了する。その後、上述と同様に、清掃ユニット40のブラシ43を回転駆動させて、復路の清掃作業によってブラシ43に付着した塵埃を除去する。
【0056】
なお、ブラシ43を回転駆動させてブラシ43に付着した塵埃を除去する際には、ブラシ43の回転と同期して圧縮ローラ62、63、66、67も回転しているため、ブラシ43から重力により自然に落下した塵埃、及び塵埃除去部材57a、57b、57c、57dによってブラシ43から掻き落とされた塵埃は、一対の圧縮ローラ62、63又は圧縮ローラ66、67の間の圧縮位置において圧縮された後、ダストボックス42の塵埃収納部56内に送り込まれる。ユーザーは、外装ケース30からダストボックス42を取り外して、ダストボックス42内に溜まった圧縮状態の塵埃を捨てることができる。
【0057】
以上のように、第1実施形態の空気調和機1は、エアフィルタ21から除去された塵埃を圧縮した後でダストボックス42の塵埃収納部56に送り込む2組のローラ対61、65を備えている。ローラ対61は圧縮ローラ62、63で、ローラ対65は圧縮ローラ66、67でそれぞれ構成されており、これら4つの圧縮ローラ62、63、66、67は、平面視においてブラシ43の移動方向である往復動方向に沿って配置されている。さらに、圧縮ローラ66の上端部は、その復動方向上流側に位置する圧縮ローラ63の上端部よりも下方に位置している。したがって、圧縮ローラ63、66の上端部が互いに同じ高さ位置に配置されている場合に比べて、圧縮ローラ63、66の間に落下した塵埃は、その上端部が下方に位置する圧縮ローラ66の上端部を乗り越え容易に圧縮位置に移動する。よって、圧縮ローラ63、66の間、すなわち2組のローラ対61、65の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。また、復動側経路において復動方向に移動するブラシ43から落下する塵埃の多くは、慣性によって復動方向に向かいつつ落下する。したがって、圧縮ローラ63で捕らえきれなかった塵埃を圧縮ローラ66で捕らえ、ローラ対65によって圧縮できる。よって、塵埃を確実に捕らえることができる。
【0058】
また、第1実施形態の空気調和機1では、ローラ対61、65の上方に配置されていると共に、復動方向に移動するブラシ43に当接し、ブラシ43に付着した塵埃を除去する塵埃除去部材57a、57b、57c、57dを備えている。したがって、塵埃除去部材57a、57b、57c、57dによってブラシ43から確実に塵埃を除去し、ローラ対61、65によって圧縮した状態でダストボックス42に投入することができる。
【0059】
さらに、第1実施形態の空気調和機1では、塵埃除去部材57cは、その上端部が圧縮ローラ63、66の間に位置していると共に、その下端に圧縮ローラ66、67の間に塵埃を導くためのガイド58が接続されている。したがって、塵埃除去部材57cによってブラシ43から除去された塵埃をローラ対65でより確実に捕らえることができる。
【0060】
加えて、第1実施形態の空気調和機1では、ローラ対65を構成する圧縮ローラ66、67のうち、復動方向下流側に位置する圧縮ローラ67の上端部が、上流側に位置する圧縮ローラ66の上端部よりも下方に配置されている。したがって、圧縮ローラ66で捕らえきれなかった塵埃を、その復動方向下流側に位置する圧縮ローラ67によって捕らえることができる。
【0061】
また、第1実施形態の空気調和機1では、各ローラ対61、65を構成する圧縮ローラ62、63及び圧縮ローラ66、67は互いに反対方向に回転し、且つ互いに異なるローラ対61、65を構成し、且つ復動方向に関して隣り合う圧縮ローラ63、66は、これらの上端部が互いに他方から離れる方向に回転する。このような構成の場合は、圧縮ローラ63、66の間に塵埃が溜まり易い。したがって、このような構成の空気調和機1において、本実施形態のように、圧縮ローラ63、66の間に塵埃が溜まるのを防ぐべく、圧縮ローラ63、66の上端部を互いに異なる高さ位置に配置することは、効果的である。
【0062】
(第1実施形態の第1変形例)
次に、上述の第1実施形態の第1変形例について、図7を参照しつつ説明する。図7は、本変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。本変形例の空気調和機は、第1実施形態の圧縮ローラ66に相当する圧縮ローラ166の上端部が、圧縮ローラ62、63に相当する圧縮ローラ162、163の上端部よりも上方に位置している。その他の構成については、第1実施形態とほぼ同様である。
【0063】
以上のような構成により、本変形例では、第1実施形態と同様に圧縮ローラ163、166の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。
【0064】
(第1実施形態の第2変形例)
続いて、上述の第1実施形態の第2変形例について、図8を参照しつつ説明する。図8は、本変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。本変形例の空気調和機は、第1実施形態の圧縮ローラ67に相当する圧縮ローラ267の上端部が、圧縮ローラ66に相当する圧縮ローラ266の上端部よりも上方に位置している。その他の構成については、第1実施形態とほぼ同様である。
【0065】
以上のような構成により、本変形例では、第1実施形態と同様に圧縮ローラ263、266の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。また、圧縮ローラ267の上端部が、圧縮ローラ266の上端部と同じ高さ位置にある場合や、圧縮ローラ266の上端部よりも下方にある場合に比べて、圧縮ローラ267における塵埃を捕獲できる領域を広くすることができる。したがって、慣性によって復動方向に向かいつつ落下する塵埃を圧縮ローラ267によって確実に捕らえることができる。
【0066】
(第1実施形態の第3変形例)
さらに、上述の第1実施形態の第3変形例について、図9を参照しつつ説明する。図9は、本変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。本変形例の空気調和機は、第1実施形態の圧縮ローラ63に相当する圧縮ローラ363の上端部が、圧縮ローラ62に相当する圧縮ローラ362の上端部よりも下方に配置されている。その他の構成については、第1実施形態とほぼ同様である。
【0067】
以上のような構成により、本変形例では、第1実施形態と同様に圧縮ローラ363、366の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。また、平面視において復動方向に沿って並べられた4つの圧縮ローラ362、363、366、367の上端部の高さ位置が、復動方向上流側から下流側に向けて順に低くなる。これにより、復動方向上流側に位置する圧縮ローラで捕らえきれなかった塵埃を下流側に位置する圧縮ローラに順に送って捕獲することができる。よって、慣性によって復動方向に向かいつつ落下する塵埃を4つの圧縮ローラ362、363、366、367で確実に捕らえることができる。
【0068】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図10を参照しつつ説明する。図10は、本実施形態にかかる空気調和機の清掃ユニットを長手方向から見た断面図である。本実施形態の空気調和機は、主に、第1実施形態の清掃ユニット40に相当する清掃ユニット440の構成が第1実施形態と異なっている。その他の構成については、第1実施形態とほぼ同様であるので、同一の符号を付けて説明を省略する。
【0069】
図10に示すように、本実施形態の清掃ユニット440に備えられるブラシ443は、長手方向(図中紙面に垂直な方向)に延びる軸状のブラシベース444と、ブラシベース444の外周面に植設された複数のブラシ毛445とで構成されている。そして、ブラシベース444を図示しないモータによって図10中時計回りに回転駆動させることによってブラシ443を回転させ、ガイド部23の湾曲部25を通過するエアフィルタ21に付着した塵埃を除去する。
【0070】
また、本実施形態のローラ対461、465を構成する圧縮ローラ462、463、466、467は、平面視においてブラシ443の回転軸方向と直交する方向(図10中左右方向、すなわちブラシ443の下端部の移動方向)に沿ってこの順で配置されている。各圧縮ローラ462、463、466、467の回転軸は、いずれもブラシ443の回転軸方向に延びている。ローラ対461を構成する圧縮ローラ462、463は、それらの上端部が同一の高さ位置に配置されている。ローラ対465を構成する一方の圧縮ローラ466は、その上端部が圧縮ローラ462、463の上端部よりも下方となる位置に配置されている。また、ローラ対465を構成する他方の圧縮ローラ467は、その上端部が圧縮ローラ466の上端部よりも下方となる位置に配置されている。
【0071】
なお、ローラ対461の上方には、ブラシ毛445に付着している塵埃を除去するための塵埃除去部材457が配置されている。塵埃除去部材457は、その上端部が櫛状に形成されていると共に、ブラシ443の下端部近傍に当接するように配置されている。
【0072】
以上のような構成により、本実施形態では、第1実施形態と同様に圧縮ローラ463、466の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。
【0073】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0074】
例えば、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例では、ブラシ43が無縁ベルト状であると共に第1プーリ47及び第2プーリの2つのプーリに巻き掛けられており、一方向に回転移動する場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、ブラシは帯状であると共に1つのプーリに巻き掛けられるものであり、往復運動してもよい。
【0075】
加えて、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例、並びに第2実施形態では、ブラシ43(443)に付着した塵埃を落下させる塵埃除去部材57a、57b、57c、57d(457)を備えている場合について説明したが、塵埃除去部材57a、57b、57c、57d(457)はなくてもよい。
【0076】
さらに、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例では、塵埃除去部材57cに、圧縮ローラ66(166、266、366)、67(167、267、367)の間に塵埃を導くためのガイド58が一体に形成されている場合について説明したが、これには限られない。ガイド58は、塵埃除去部材57cとは別に設けられていてもよい。また、ガイド58はなくてもよい。
【0077】
また、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例、並びに第2実施形態では、2組のローラ対61(461)、65(465)が備えられている場合について説明したが、ローラ対は3組以上設けられていてもよい。
【0078】
さらに、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例、並びに第2実施形態では、4つの圧縮ローラの径がいずれも等しい場合について説明したが、これらの圧縮ローラの径は異なっていてもよい。
【0079】
また、各圧縮ローラの上端部の位置関係は、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例、並びに第2実施形態で説明したものに限定されない。互いに異なるローラ対を構成しており且つ復動方向に互いに隣り合う2つの圧縮ローラの上端部が互いに異なる高さ位置に配置されていればよく、例えば、各ローラ対を構成する2つの圧縮ローラの上端部が同じ高さ位置に配置されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明を利用すれば、第2及び第3の圧縮ローラの間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる空気調和機の分解斜視図である。
【図2】図1に示す空気調和機の前面パネルを取り外した状態の正面図である。
【図3】図2に示す空気調和機の略中央部分における縦断面図である。
【図4】図2に示す空気調和機の端部近傍における断面図である。
【図5】図1に示す清掃ユニットの拡大図である。
【図6】図5に示す清掃ユニットの正面視における部分断面図である。
【図7】第1実施形態の第1変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。
【図8】第1実施形態の第2変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。
【図9】第1実施形態の第3変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態にかかる空気調和機の清掃ユニットを空気調和機の長手方向から見た断面図である。
【図11】従来の空気調和機に備えられたダストボックスの断面図である。
【符号の説明】
【0082】
1 空気調和機
21 エアフィルタ
42、442 ダストボックス
43、443 ブラシ
47 プーリ
57a、57b、57c、57d、457 塵埃除去部材
61、461 ローラ対
65、465 ローラ対
62、162、262、362、462 圧縮ローラ(第1の圧縮ローラ)
63、163、263、363、463 圧縮ローラ(第2の圧縮ローラ)
66、166、266、366、466 圧縮ローラ(第3の圧縮ローラ)
67、167、267、367、467 圧縮ローラ(第4の圧縮ローラ)
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機に関するもので、特にエアフィルタから除去された塵埃が投入されるダストボックスを備えた空気調和機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、送風ファンにより吸い込んだ室内空気を熱交換器との間で熱交換させることにより冷却又は加熱して室内へと返流させることで、室内空気の温度を調和する空気調和機が知られている。かかる空気調和機には、空気中に浮遊する塵埃により熱交換器が汚染されるのを防止するため、熱交換器の前面側にエアフィルタが設けられている。このエアフィルタに塵埃が付着して目詰まりが生じ通風抵抗が増大すると、空気調和機の空気調和能力が低下すると共に、消費電力が増大する。このような不都合を解消するため、エアフィルタの自動清掃機能を備えた空気調和機が種々提案されている。
【0003】
この種のエアフィルタの自動清掃機能を備えた空気調和機においては、清掃ブラシによってエアフィルタから除去された塵埃はダストボックスに投入される。したがって、ユーザーは定期的にダストボックスを取り外して、ダストボックスに集められた塵埃を捨てる作業を行う必要がある。
【0004】
特許文献1には、エアフィルタを清掃するための機構の一例として、清掃ブラシで除去された塵埃を収容するダストボックスを備えたものが開示されている。かかるダストボックス内には、いずれも回転可能に設けられており、清掃ブラシによってエアフィルタから除去された塵埃を掻き込む掻込部と、掻込部に掻き込まれた塵埃を押し込む押込部とが配置されている。
【特許文献1】特開2004−347246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されている機構においては、ダストボックスの内部で押込部を回転させているが、塵埃を十分に圧縮できるとはいい難く、ダストボックスに収容可能な塵埃の量を効果的に増やすことはできない。
【0006】
そこで、ダストボックスに収容可能な塵埃の量を効果的に増やすべく、図11に示すように、回転自在に支持されており、清掃ブラシ743によってエアフィルタ721から除去された塵埃を圧縮してダストボックス742に投入するローラ対761、765を設けることが考えられる。ローラ対761は圧縮ローラ762、763からなり、ローラ対765は圧縮ローラ766、767からなる。このような構成により、ローラ対761、765で挟むことによって塵埃を確実に圧縮した状態でダストボックス742内に投入できるので、ダストボックス742に収容可能な塵埃の量を効果的に増やすことができる。
【0007】
ここで、各ローラ対761、765を構成する圧縮ローラ762、763は互いに反対方向に回転する。このとき、互いに異なるローラ対761、765を構成し且つ隣り合う圧縮ローラ763、766は、これらの上端部が互いに他方から離れる方向に回転する。したがって、これらの間に落下した塵埃を圧縮してダストボックスに投入するには、塵埃がこれらの上端部を乗り越えてローラ対761又はローラ対765によって挟み込まれる圧縮位置まで移動する必要がある。よって、これら2組のローラ対761、765の間には塵埃が溜まり易い。
【0008】
この本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、2組のローラ対の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明にかかる空気調和機は、エアフィルタから除去された塵埃が投入されるダストボックスと、平面視において一方向に沿って配置され、塵埃を圧縮した後で前記ダストボックスへ投入するための複数の圧縮ローラとを備え、前記複数の圧縮ローラは、第1の圧縮ローラと、前記第1の圧縮ローラより前記一方向下流側に配置され、前記第1の圧縮ローラとの間で塵埃を圧縮する第2の圧縮ローラと、前記第2の圧縮ローラより前記一方向下流側において前記第2の圧縮ローラと近接して配置された第3の圧縮ローラと、前記第3の圧縮ローラより前記一方向下流側に配置されており、前記第3の圧縮ローラとの間で塵埃を圧縮する第4の圧縮ローラとを含んでおり、前記第2の圧縮ローラの上端部と前記第3の圧縮ローラの上端部とは異なる高さに配置されている。
【0010】
この空気調和機では、第2の圧縮ローラの上端部と第3の圧縮ローラの上端部とが同じ高さ位置に配置されている場合に比べて、第2の圧縮ローラと第3の圧縮ローラとの間に落下した塵埃は、その上端部が下方に位置する方の圧縮ローラの上端部を乗り越え容易に圧縮位置(挟み込み位置)に移動する。したがって、第2及び第3の圧縮ローラの間、すなわち第1及び第2の圧縮ローラで構成されるローラ対と第3及び第4の圧縮ローラで構成されるローラ対との2組のローラ対の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。
【0011】
第2の発明にかかる空気調和機は、第1の発明にかかる空気調和機において、前記複数の圧縮ローラの上方において前記一方向に沿って移動可能であって、前記エアフィルタから除去された塵埃が付着したブラシをさらに備えており、前記第3の圧縮ローラの上端部は、前記第2の圧縮ローラの上端部よりも下方に配置されている。
【0012】
この空気調和機では、一方向に沿って移動するブラシから落下する塵埃の多くは、慣性によって一方向に向かいつつ落下する。したがって、第2の圧縮ローラで捕らえきれなかった塵埃を第2の圧縮ローラの一方向下流側に配置された第3の圧縮ローラで捕らえ、第3及び第4の圧縮ローラによって圧縮できる。よって、塵埃を確実に捕らえることができる。
【0013】
第3の発明にかかる空気調和機は、第2の発明にかかる空気調和機において、前記複数の圧縮ローラの上方において前記ブラシに当接する位置に配置され、前記ブラシに付着した塵埃を落下させる塵埃除去部材をさらに備えている。
【0014】
この空気調和機では、ブラシから確実に塵埃を除去し、圧縮させることができる。
【0015】
第4の発明にかかる空気調和機は、第3の発明にかかる空気調和機において、前記塵埃除去部材は、第2の圧縮ローラと第3の圧縮ローラとの間に対応した位置に配置されていると共に、前記塵埃除去部材の下方に配置され、前記第3の圧縮ローラ及び第4の圧縮ローラの間に塵埃を導くためのガイドをさらに備えている。
【0016】
この空気調和機では、塵埃除去部材によってブラシから除去された塵埃を第3及び第4の圧縮ローラでより確実に捕らえることができる。
【0017】
第5の発明にかかる空気調和機は、第1〜4のいずれかの発明にかかる空気調和機において、前記第2の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラの少なくともいずれか一方の上端部は、その前記一方向上流側に配置された前記第1の圧縮ローラまたは前記第3の圧縮ローラの上端部よりも下方に配置されている。
【0018】
この空気調和機では、第1または第3の圧縮ローラで捕らえきれなかった塵埃を、それらの一方向下流側に位置する第2または第4の圧縮ローラによって捕らえることができる。
【0019】
第6の発明にかかる空気調和機は、第1〜4のいずれかの発明にかかる空気調和機において、前記第2の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラの少なくともいずれか一方の上端部は、その前記一方向上流側に配置された前記第1の圧縮ローラまたは前記第3の圧縮ローラの上端部よりも上方に配置されている。
【0020】
この空気調和機では、第2または第4の圧縮ローラの上端部が、第1または第3の圧縮ローラの上端部と同じ高さ位置にある場合や、第1または第3の圧縮ローラの上端部よりも下方にある場合に比べて、第2または第4の圧縮ローラにおける塵埃を捕獲できる領域を広くすることができる。したがって、慣性によって一方向に向かいつつ落下する塵埃を第2または第4の圧縮ローラによって確実に捕らえることができる。
【0021】
第7の発明にかかる空気調和機は、第1〜6のいずれかの発明にかかる空気調和機において、前記第1の圧縮ローラ及び前記第2の圧縮ローラは互いに反対方向に回転し、且つ、前記第3の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラは互いに反対方向に回転すると共に、前記第2の圧縮ローラの上端及び前記第3の圧縮ローラの上端は互いに他方から離れる方向に回転する。
【0022】
第2の圧縮ローラの上端及び第3の圧縮ローラの上端が互いに他方から離れる方向に回転する場合には、第2及び第3の圧縮ローラの間に塵埃が溜まり易くなる。したがって、この空気調和機では、本発明を適用することが特に効果的である。
【0023】
第8の発明にかかる空気調和機は、第1〜6のいずれかの発明にかかる空気調和機において、前記ブラシが、2つのプーリに架け渡された無縁ベルト状の部材である。
【発明の効果】
【0024】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0025】
第1の発明では、第2の圧縮ローラの上端部と第3の圧縮ローラの上端部とが同じ高さ位置に配置されている場合に比べて、第2の圧縮ローラと第3の圧縮ローラとの間に落下した塵埃は、その上端部が下方に位置する方の圧縮ローラの上端部を乗り越え容易に圧縮位置(挟み込み位置)に移動する。したがって、第2及び第3の圧縮ローラの間、すなわち第1及び第2の圧縮ローラで構成されるローラ対と第3及び第4の圧縮ローラで構成されるローラ対との2組のローラ対の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。
【0026】
さらに、第2の発明では、一方向に沿って移動するブラシから落下する塵埃の多くは、慣性によって一方向に向かいつつ落下する。したがって、第2の圧縮ローラで捕らえきれなかった塵埃を第2の圧縮ローラの一方向下流側に配置された第3の圧縮ローラで捕らえ、第3及び第4の圧縮ローラによって圧縮できる。よって、塵埃を確実に捕らえることができる。
【0027】
また、第3の発明では、ブラシから確実に塵埃を除去し、圧縮させることができる。
【0028】
また、第4の発明では、塵埃除去部材によってブラシから除去された塵埃を第3及び第4の圧縮ローラでより確実に捕らえることができる。
【0029】
また、第5の発明では、第1または第3の圧縮ローラで捕らえきれなかった塵埃を、それらの一方向下流側に位置する第2または第4の圧縮ローラによって確実に捕らえることができる。
【0030】
加えて、第6の発明では、第2または第4の圧縮ローラの上端部が、第1または第3の圧縮ローラの上端部と同じ高さ位置にある場合や、第1または第3の圧縮ローラの上端部よりも下方にある場合に比べて、第2または第4の圧縮ローラにおける塵埃を捕獲できる領域を広くすることができる。したがって、慣性によって一方向に向かいつつ落下する塵埃を第2または第4の圧縮ローラによって確実に捕らえることができる。
【0031】
また、第7の発明では、本発明を適用することが特に効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
(第1実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1実施形態にかかる空気調和機について説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかる空気調和機の分解斜視図である。図2は、図1に示す空気調和機の後述する前面パネル70を取り外した状態の正面図である。また、図3は、図2に示す空気調和機の略中央部分における縦断面図である。図4は、図2に示す空気調和機の端部近傍における縦断面図である。なお、ここでは空気調和機として、いわゆる室内機について説明するが、通常、空気調和機はこの室内機に室外機などが接続されることにより構成されるものである。
【0033】
本実施形態の空気調和機1は、図1に示すように、全体として一方向に細長い形状を有しており、その長手方向が水平となるように室内の壁面に取り付けられるものである。空気調和機1は、本体ユニット10と、フィルタユニット20と、外装ケース30と、清掃ユニット40と、前面パネル70とを主に有している。なお、以下の説明において、空気調和機1の長手方向を単に「長手方向」と称する。また、空気調和機1が取り付けられる壁から突出する方向を「前方」と称し、その反対の方向を「後方」と称する。
【0034】
図3に示すように、本体ユニット10は、壁に取り付けられる底フレーム11を有している。この底フレーム11には、室内熱交換器12、送風ファン(クロスフローファン)13などが装着されており、送風ファン13によって外装ケース30の天井壁に形成された開口31から吸い込まれた室内空気に対して、冷却又は加熱及び/又は加湿又は除湿などを行い調和する。そして、底フレーム11の下面には、吸い込んだ調和後の空気を室内へと返流させるための空気吹出口15が形成されている。
【0035】
フィルタユニット20は、底フレーム11に取り付けられており、エアフィルタ21と、エアフィルタ21を移動させるピニオン22と、ピニオン22の駆動によって移動するエアフィルタ21を支持して案内するガイド部23とで主に構成されている。より詳細には、ガイド部23に案内されるエアフィルタ21は、その面が長手方向に平行な状態を保って移動する。ガイド部23は、エアフィルタ21の幅方向(図3、図4における紙面に垂直な方向)に関する両端部に設けられており、エアフィルタ21を幅方向両側から支持する。
【0036】
図3、図4に示すように、ガイド部23には、通常ガイド経路23aと折返しガイド経路23bとが形成されている。通常ガイド経路23aは、底フレーム11の上端部近傍から前方に向かって延び、途中から外側に向かって湾曲しつつ下方に向かって延びている。折返しガイド経路23bは、通常ガイド経路23aの下端に形成された後方に向かって湾曲する湾曲部25を介して折り返し状態で通常ガイド経路23aと連通していると共に、通常ガイド経路23aの中途部に連結部26で連なっている。そして、ピニオン22は、その歯が湾曲部25内に位置するように配置されている。
【0037】
通常の使用状態においては、エアフィルタ21は、通常ガイド経路23aに位置し、室内熱交換器12の風上側のほぼ全域を覆った状態になっている。このとき、エアフィルタ21の下端部はピニオン22に当接している。そしてエアフィルタ21の幅方向両端部における裏面には、ピニオン22と噛合うラック部(図示せず)が設けられていることから、ピニオン22をモータ(図示せず)によって回転駆動すると、エアフィルタ21が移動して、図3において破線で示すように、折返しガイド経路23b内に移動する。なお、エアフィルタ21の移動途中において、後述するように、清掃ユニット40によってエアフィルタ21から塵埃を除去する清掃作業が行われる。
【0038】
外装ケース30は、フィルタユニット20を覆うように底フレーム11に取り付けられており、その内部には電装品箱14が配置されている。より詳細には、外装ケース30は、湾曲部25の近傍のみが外部に露出するようにフィルタユニット20を覆っている。そして、清掃ユニット40は、フィルタユニット20の湾曲部25の下方に位置するように、外装ケース30に取り付けられている。清掃ユニット40は、後で詳述するように、エアフィルタ21に付着した塵埃を除去するブラシ43(図5等参照)を備えている。そして、外装ケース30の前面には、前面パネル70が取り付けられる。
【0039】
ここで、図5、図6をさらに参照しつつ、清掃ユニット40の構成について説明する。図5は、図1に示す清掃ユニット40の拡大図である。図6は、清掃ユニット40の正面視における部分断面図である。図1、2及び図5に示すように、清掃ユニット40は、長手方向に長尺なブラシ部41と、ブラシ部41の長手方向に関する一端部の下方に設けられたダストボックス42とを有するものである。ダストボックス42は、ブラシ部41に対して着脱自在となされている。
【0040】
ブラシ部41は、無端状のブラシ43と、ブラシ43を覆うケーシング46とを備えている。ブラシ43は、図6に示すように、ベルト状のブラシベース44と、複数のブラシ毛45とで構成されている。ブラシベース44は、モータ50によって回転駆動される第1プーリ47、及び従動回転する第2プーリ(図示せず)に巻き掛けられるものである。第1プーリ47及び第2プーリは、長手方向に関して互いに離隔している。ブラシ毛45は、ブラシベース44の外周面の全域にほぼ均一に植設されている。そして、図5に示すように、ケーシング46は、ブラシ43の上側においてブラシ毛45の先端部及びその近傍が外部に露出するようにブラシ43を覆っている。ブラシ部41は、ブラシ43のケーシング46から露出した部分が、ガイド部23の湾曲部25を通過するエアフィルタ21に接触するように配置されている。
【0041】
図6に示すように、第1プーリ47がモータ50によって時計回り回転駆動されると、ブラシ43の上側は、図中左方から右方へと向かう方向(以下、「往動方向」と称する)に往動し、ブラシ43の下側は、図中右方から左方へと向かう方向(以下、「復動方向」と称する)に復動する。このとき、ブラシ43の上側が、エアフィルタ21に摺接する。このブラシ43の往復動方向は、空気調和機1の長手方向に一致しており、エアフィルタ21の移動方向とはほぼ直交している。
【0042】
ダストボックス42は、ブラシ43の長手方向に関する一端部(図6中右端部)の下方に取り付けられている。すなわち、ダストボックス42は、第1プーリ47の下方に位置する。ダストボックス42は、上方に向かって開口した塵埃取入口55を有しており、塵埃取入口55がブラシ43のブラシ毛45の先端部が通過する位置に臨むように配置されている。これにより、ブラシ43が直線状の往動側経路から第1プーリ47の近傍で下方に湾曲した連結部を経て復動側経路に折り返すことで、ブラシ毛45の先端部が下を向いた状態となったブラシ43から落下する塵埃をダストボックス42に収容することができる。
【0043】
塵埃取入口55の内側には、2組のローラ対61、65が設けられている。ローラ対61は圧縮ローラ62、63からなり、ローラ対65は圧縮ローラ66、67からなる。2組のローラ対61、65を構成する4本の圧縮ローラ62、63、66、67は、平面視において、この順で復動方向上流側から並ぶように回転自在に支持されている。各圧縮ローラ62、63、66、67の回転軸は、いずれも水平面内においてブラシ43の往復動方向と直交する方向に延びている。また、各圧縮ローラ62、63、66、67の径はいずれも等しい。
【0044】
2組のローラ対61、65のうち復動方向上流側に位置するローラ対61を構成する2つの圧縮ローラ62、63は、その上端部が互いに同一の高さ位置に配置されている。一方、ローラ対61よりも復動方向下流側に位置するローラ対65を構成する2つの圧縮ローラ66、67のうち復動方向上流側に位置する圧縮ローラ66の上端部は、ローラ対61を構成する圧縮ローラ62、63の上端部よりも下方に位置している。また、圧縮ローラ66の復動方向下流側に位置する圧縮ローラ67の上端部は、圧縮ローラ66の上端部よりも下方に配置されている。
【0045】
そして、各ローラ対61、65を構成する圧縮ローラ62、63及び圧縮ローラ66、67は互いに反対方向に回転する。すなわち、圧縮ローラ62、66は図6中反時計回りに回転し、圧縮ローラ62、66の復動方向下流側にそれぞれ位置する圧縮ローラ63、67は図6中時計回りに回転する。このとき、互いに異なるローラ対61、65を構成し且つ復動方向に関して隣り合う圧縮ローラ63、66は、これらの上端が互いに他方から離れる方向に回転する。
【0046】
これらローラ対61、65は、ブラシ43から除去されて塵埃取入口55に落下してきた塵埃を圧縮ローラ62、63及び圧縮ローラ66、67の間の圧縮位置、すなわちこれらの圧縮ローラによる挟み込み位置で圧縮した後、その下方の塵埃収納部56に送り込む。これにより、塵埃を圧縮状態で塵埃収納部56内に収納することができる。なお、各圧縮ローラ62、63、66、67は、図示しないギア群を介して伝達されるモータ50の駆動力によって回転駆動される。すなわち、圧縮ローラ62、63、66、67は、モータ50によって第1プーリ47を駆動させてブラシ43を走行させた際に、ブラシ43と同期して回転駆動される。
【0047】
さらに、塵埃取入口55の内側には、3つのガイド部材51a、51b、51cが設けられている。図6に示すように、各ガイド部材51a、51b、51cは、圧縮ローラ62、63、66、67の軸方向と同一の方向に延びていると共に、断面視で略逆V字形を有する部材である。より詳細には、ガイド部材51aは、ローラ対61とダストボックス42の内壁との間のすきまに配置されており、その表面に落下した塵埃を圧縮ローラ62の表面に導く傾斜面を有している。ガイド部材51bは、2組のローラ対61、65の間のすきまに配置されており、その表面に落下した塵埃を圧縮ローラ63、66の表面に導く傾斜面を有している。ガイド部材51cは、ローラ対65とダストボックス42の内壁との間のすきまに配置されており、その表面に落下した塵埃を圧縮ローラ67の表面に導く傾斜面を有している。
【0048】
塵埃取入口55を介してダストボックス42に投入された塵埃は、直接、圧縮ローラ62、63、66、67のいずれかの表面に落下するか、又は、ガイド部材51a、51b、51cによって圧縮ローラ62、63、66、67のいずれかの表面に導かれ、圧縮ローラ62、63又は圧縮ローラ66、67の間で圧縮された後、塵埃収納部56へと送り込まれる。
【0049】
また、圧縮ローラ62、63、66、67の下方には、逆止部材52a、52b、52c、52dがそれぞれ設けられている。逆止部材52a、52b、52c、52dは、圧縮ローラ62、63、66、67の下端部にそれぞれ接触し、各圧縮ローラ62、63、66、67の表面に付着した塵埃を掻き落とすと共に、塵埃が塵埃収納部56の外に出るのを防ぐ。
【0050】
さらに、ローラ対61、65の上方には、ブラシ毛45に付着している塵埃を除去するための4個の塵埃除去部材57a、57b、57c、57dが、復動方向上流側から順番に配置されている。これら塵埃除去部材57a、57b、57c、57dは、復動側経路を通過するブラシ43に当接する。各塵埃除去部材57a、57b、57c、57dは、その上端部が櫛状に形成されていると共に、その上端がブラシ43の復動方向上流側(図6中右側)に傾いた状態で設けられている。そして、塵埃除去部材57a、57b、57c、57dは、往動側経路から復動側経路に折り返したブラシ43の先端部が下を向いた状態のブラシ毛45に接触することによって、ブラシ毛45に付着している塵埃を塵埃取入口55に向けて落下させる。なお、塵埃除去部材57a、57b、57c、57dは、水平状態で設けられていてもよい。
【0051】
また、4つの塵埃除去部材57a、57b、57c、57dのうち復動方向上流側から3番目に位置する塵埃除去部材57cは、図6に示すように、その上端部が隣接する2つのローラ対61、65の間、すなわち圧縮ローラ63、66の間に位置していると共に、圧縮ローラ66、67の間に塵埃を導くためのガイド58が一体に形成されている。ガイド58は、塵埃除去部材57cの下端から下方に延び、圧縮ローラ66、67の間を通る板状の部材である。
【0052】
上述のような空気調和機1においては、エアフィルタ21を図3において実線で示す通常位置に位置させて空調運転を行う。そして、運転終了時又は所定時間運転を行った後の運転終了時等に、エアフィルタ21の自動清掃作業を行う。以下、その手順について説明する。なお、説明の便宜上、通常位置にあるエアフィルタ21の下側部分を「巻取り始端部」と称し、エアフィルタ21の上側先端部分を「巻取り終端部」と称する。
【0053】
まず、ピニオン22を駆動し、通常位置に位置するエアフィルタ21の移動を開始させる。そうすると、エアフィルタ21は下降し、巻取り始端部はピニオン22の周囲を通って裏面側(空気流通方向の後側)を折返しガイド経路23bに沿って上昇していく。この際、ブラシ43は、湾曲部25を通過するエアフィルタ21の表面の塵埃を除去する。そして、図3において破線で示すように、巻取り終端部がブラシ43に接触し、この部分の清掃が完了すると、ピニオン22の回転駆動を停止し、往路の清掃作業を終了する。
【0054】
続いて、清掃ユニット40のブラシ43を回転駆動する。そうすると、上述の往路の清掃作業においてエアフィルタ21の塵埃を除去したブラシ43の上側は、往動側経路から第1プーリ47の近傍において復動側経路に折り返す。このとき、ブラシ毛45に付着した塵埃は、重力により落下し又は塵埃除去部材57a、57b、57c、57dにより取り除かれる。そして、少なくとも、往路の清掃作業においてエアフィルタ21の塵埃を除去したブラシ43の上側の全域が、第1プーリ47において下側に折り返すまでブラシ43の回転駆動を継続し、その後停止させる。これによって、往路の清掃作業によってブラシ43に付着した塵埃を除去することができる。
【0055】
次に、復路の清掃作業を行うが、この際には、エアフィルタ21の移動を上記往路とは逆に回転させればよい。これにより、エアフィルタ21の巻取り終端部が上昇して、ピニオン22から離脱する。そして、エアフィルタ21が、図3に示す通常位置にまで復帰したときに復路の清掃作業を完了する。その後、上述と同様に、清掃ユニット40のブラシ43を回転駆動させて、復路の清掃作業によってブラシ43に付着した塵埃を除去する。
【0056】
なお、ブラシ43を回転駆動させてブラシ43に付着した塵埃を除去する際には、ブラシ43の回転と同期して圧縮ローラ62、63、66、67も回転しているため、ブラシ43から重力により自然に落下した塵埃、及び塵埃除去部材57a、57b、57c、57dによってブラシ43から掻き落とされた塵埃は、一対の圧縮ローラ62、63又は圧縮ローラ66、67の間の圧縮位置において圧縮された後、ダストボックス42の塵埃収納部56内に送り込まれる。ユーザーは、外装ケース30からダストボックス42を取り外して、ダストボックス42内に溜まった圧縮状態の塵埃を捨てることができる。
【0057】
以上のように、第1実施形態の空気調和機1は、エアフィルタ21から除去された塵埃を圧縮した後でダストボックス42の塵埃収納部56に送り込む2組のローラ対61、65を備えている。ローラ対61は圧縮ローラ62、63で、ローラ対65は圧縮ローラ66、67でそれぞれ構成されており、これら4つの圧縮ローラ62、63、66、67は、平面視においてブラシ43の移動方向である往復動方向に沿って配置されている。さらに、圧縮ローラ66の上端部は、その復動方向上流側に位置する圧縮ローラ63の上端部よりも下方に位置している。したがって、圧縮ローラ63、66の上端部が互いに同じ高さ位置に配置されている場合に比べて、圧縮ローラ63、66の間に落下した塵埃は、その上端部が下方に位置する圧縮ローラ66の上端部を乗り越え容易に圧縮位置に移動する。よって、圧縮ローラ63、66の間、すなわち2組のローラ対61、65の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。また、復動側経路において復動方向に移動するブラシ43から落下する塵埃の多くは、慣性によって復動方向に向かいつつ落下する。したがって、圧縮ローラ63で捕らえきれなかった塵埃を圧縮ローラ66で捕らえ、ローラ対65によって圧縮できる。よって、塵埃を確実に捕らえることができる。
【0058】
また、第1実施形態の空気調和機1では、ローラ対61、65の上方に配置されていると共に、復動方向に移動するブラシ43に当接し、ブラシ43に付着した塵埃を除去する塵埃除去部材57a、57b、57c、57dを備えている。したがって、塵埃除去部材57a、57b、57c、57dによってブラシ43から確実に塵埃を除去し、ローラ対61、65によって圧縮した状態でダストボックス42に投入することができる。
【0059】
さらに、第1実施形態の空気調和機1では、塵埃除去部材57cは、その上端部が圧縮ローラ63、66の間に位置していると共に、その下端に圧縮ローラ66、67の間に塵埃を導くためのガイド58が接続されている。したがって、塵埃除去部材57cによってブラシ43から除去された塵埃をローラ対65でより確実に捕らえることができる。
【0060】
加えて、第1実施形態の空気調和機1では、ローラ対65を構成する圧縮ローラ66、67のうち、復動方向下流側に位置する圧縮ローラ67の上端部が、上流側に位置する圧縮ローラ66の上端部よりも下方に配置されている。したがって、圧縮ローラ66で捕らえきれなかった塵埃を、その復動方向下流側に位置する圧縮ローラ67によって捕らえることができる。
【0061】
また、第1実施形態の空気調和機1では、各ローラ対61、65を構成する圧縮ローラ62、63及び圧縮ローラ66、67は互いに反対方向に回転し、且つ互いに異なるローラ対61、65を構成し、且つ復動方向に関して隣り合う圧縮ローラ63、66は、これらの上端部が互いに他方から離れる方向に回転する。このような構成の場合は、圧縮ローラ63、66の間に塵埃が溜まり易い。したがって、このような構成の空気調和機1において、本実施形態のように、圧縮ローラ63、66の間に塵埃が溜まるのを防ぐべく、圧縮ローラ63、66の上端部を互いに異なる高さ位置に配置することは、効果的である。
【0062】
(第1実施形態の第1変形例)
次に、上述の第1実施形態の第1変形例について、図7を参照しつつ説明する。図7は、本変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。本変形例の空気調和機は、第1実施形態の圧縮ローラ66に相当する圧縮ローラ166の上端部が、圧縮ローラ62、63に相当する圧縮ローラ162、163の上端部よりも上方に位置している。その他の構成については、第1実施形態とほぼ同様である。
【0063】
以上のような構成により、本変形例では、第1実施形態と同様に圧縮ローラ163、166の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。
【0064】
(第1実施形態の第2変形例)
続いて、上述の第1実施形態の第2変形例について、図8を参照しつつ説明する。図8は、本変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。本変形例の空気調和機は、第1実施形態の圧縮ローラ67に相当する圧縮ローラ267の上端部が、圧縮ローラ66に相当する圧縮ローラ266の上端部よりも上方に位置している。その他の構成については、第1実施形態とほぼ同様である。
【0065】
以上のような構成により、本変形例では、第1実施形態と同様に圧縮ローラ263、266の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。また、圧縮ローラ267の上端部が、圧縮ローラ266の上端部と同じ高さ位置にある場合や、圧縮ローラ266の上端部よりも下方にある場合に比べて、圧縮ローラ267における塵埃を捕獲できる領域を広くすることができる。したがって、慣性によって復動方向に向かいつつ落下する塵埃を圧縮ローラ267によって確実に捕らえることができる。
【0066】
(第1実施形態の第3変形例)
さらに、上述の第1実施形態の第3変形例について、図9を参照しつつ説明する。図9は、本変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。本変形例の空気調和機は、第1実施形態の圧縮ローラ63に相当する圧縮ローラ363の上端部が、圧縮ローラ62に相当する圧縮ローラ362の上端部よりも下方に配置されている。その他の構成については、第1実施形態とほぼ同様である。
【0067】
以上のような構成により、本変形例では、第1実施形態と同様に圧縮ローラ363、366の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。また、平面視において復動方向に沿って並べられた4つの圧縮ローラ362、363、366、367の上端部の高さ位置が、復動方向上流側から下流側に向けて順に低くなる。これにより、復動方向上流側に位置する圧縮ローラで捕らえきれなかった塵埃を下流側に位置する圧縮ローラに順に送って捕獲することができる。よって、慣性によって復動方向に向かいつつ落下する塵埃を4つの圧縮ローラ362、363、366、367で確実に捕らえることができる。
【0068】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図10を参照しつつ説明する。図10は、本実施形態にかかる空気調和機の清掃ユニットを長手方向から見た断面図である。本実施形態の空気調和機は、主に、第1実施形態の清掃ユニット40に相当する清掃ユニット440の構成が第1実施形態と異なっている。その他の構成については、第1実施形態とほぼ同様であるので、同一の符号を付けて説明を省略する。
【0069】
図10に示すように、本実施形態の清掃ユニット440に備えられるブラシ443は、長手方向(図中紙面に垂直な方向)に延びる軸状のブラシベース444と、ブラシベース444の外周面に植設された複数のブラシ毛445とで構成されている。そして、ブラシベース444を図示しないモータによって図10中時計回りに回転駆動させることによってブラシ443を回転させ、ガイド部23の湾曲部25を通過するエアフィルタ21に付着した塵埃を除去する。
【0070】
また、本実施形態のローラ対461、465を構成する圧縮ローラ462、463、466、467は、平面視においてブラシ443の回転軸方向と直交する方向(図10中左右方向、すなわちブラシ443の下端部の移動方向)に沿ってこの順で配置されている。各圧縮ローラ462、463、466、467の回転軸は、いずれもブラシ443の回転軸方向に延びている。ローラ対461を構成する圧縮ローラ462、463は、それらの上端部が同一の高さ位置に配置されている。ローラ対465を構成する一方の圧縮ローラ466は、その上端部が圧縮ローラ462、463の上端部よりも下方となる位置に配置されている。また、ローラ対465を構成する他方の圧縮ローラ467は、その上端部が圧縮ローラ466の上端部よりも下方となる位置に配置されている。
【0071】
なお、ローラ対461の上方には、ブラシ毛445に付着している塵埃を除去するための塵埃除去部材457が配置されている。塵埃除去部材457は、その上端部が櫛状に形成されていると共に、ブラシ443の下端部近傍に当接するように配置されている。
【0072】
以上のような構成により、本実施形態では、第1実施形態と同様に圧縮ローラ463、466の間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。
【0073】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0074】
例えば、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例では、ブラシ43が無縁ベルト状であると共に第1プーリ47及び第2プーリの2つのプーリに巻き掛けられており、一方向に回転移動する場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、ブラシは帯状であると共に1つのプーリに巻き掛けられるものであり、往復運動してもよい。
【0075】
加えて、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例、並びに第2実施形態では、ブラシ43(443)に付着した塵埃を落下させる塵埃除去部材57a、57b、57c、57d(457)を備えている場合について説明したが、塵埃除去部材57a、57b、57c、57d(457)はなくてもよい。
【0076】
さらに、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例では、塵埃除去部材57cに、圧縮ローラ66(166、266、366)、67(167、267、367)の間に塵埃を導くためのガイド58が一体に形成されている場合について説明したが、これには限られない。ガイド58は、塵埃除去部材57cとは別に設けられていてもよい。また、ガイド58はなくてもよい。
【0077】
また、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例、並びに第2実施形態では、2組のローラ対61(461)、65(465)が備えられている場合について説明したが、ローラ対は3組以上設けられていてもよい。
【0078】
さらに、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例、並びに第2実施形態では、4つの圧縮ローラの径がいずれも等しい場合について説明したが、これらの圧縮ローラの径は異なっていてもよい。
【0079】
また、各圧縮ローラの上端部の位置関係は、上述の第1実施形態及びその第1〜第3変形例、並びに第2実施形態で説明したものに限定されない。互いに異なるローラ対を構成しており且つ復動方向に互いに隣り合う2つの圧縮ローラの上端部が互いに異なる高さ位置に配置されていればよく、例えば、各ローラ対を構成する2つの圧縮ローラの上端部が同じ高さ位置に配置されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明を利用すれば、第2及び第3の圧縮ローラの間に塵埃が溜まるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる空気調和機の分解斜視図である。
【図2】図1に示す空気調和機の前面パネルを取り外した状態の正面図である。
【図3】図2に示す空気調和機の略中央部分における縦断面図である。
【図4】図2に示す空気調和機の端部近傍における断面図である。
【図5】図1に示す清掃ユニットの拡大図である。
【図6】図5に示す清掃ユニットの正面視における部分断面図である。
【図7】第1実施形態の第1変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。
【図8】第1実施形態の第2変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。
【図9】第1実施形態の第3変形例にかかる空気調和機のダストボックスの断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態にかかる空気調和機の清掃ユニットを空気調和機の長手方向から見た断面図である。
【図11】従来の空気調和機に備えられたダストボックスの断面図である。
【符号の説明】
【0082】
1 空気調和機
21 エアフィルタ
42、442 ダストボックス
43、443 ブラシ
47 プーリ
57a、57b、57c、57d、457 塵埃除去部材
61、461 ローラ対
65、465 ローラ対
62、162、262、362、462 圧縮ローラ(第1の圧縮ローラ)
63、163、263、363、463 圧縮ローラ(第2の圧縮ローラ)
66、166、266、366、466 圧縮ローラ(第3の圧縮ローラ)
67、167、267、367、467 圧縮ローラ(第4の圧縮ローラ)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアフィルタから除去された塵埃が投入されるダストボックスと、
平面視において一方向に沿って配置され、塵埃を圧縮した後で前記ダストボックスへ投入するための複数の圧縮ローラとを備え、
前記複数の圧縮ローラは、
第1の圧縮ローラと、
前記第1の圧縮ローラより前記一方向下流側に配置され、前記第1の圧縮ローラとの間で塵埃を圧縮する第2の圧縮ローラと、
前記第2の圧縮ローラより前記一方向下流側において前記第2の圧縮ローラと近接して配置された第3の圧縮ローラと、
前記第3の圧縮ローラより前記一方向下流側に配置されており、前記第3の圧縮ローラとの間で塵埃を圧縮する第4の圧縮ローラとを含んでおり、
前記第2の圧縮ローラの上端部と前記第3の圧縮ローラの上端部とは異なる高さに配置されていることを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
前記複数の圧縮ローラの上方において前記一方向に沿って移動可能であって、前記エアフィルタから除去された塵埃が付着したブラシをさらに備えており、
前記第3の圧縮ローラの上端部は、前記第2の圧縮ローラの上端部よりも下方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記複数の圧縮ローラの上方において前記ブラシに当接する位置に配置され、前記ブラシに付着した塵埃を落下させる塵埃除去部材をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記塵埃除去部材は、第2の圧縮ローラと第3の圧縮ローラとの間に対応した位置に配置されていると共に、
前記塵埃除去部材の下方に配置され、前記第3の圧縮ローラ及び第4の圧縮ローラの間に塵埃を導くためのガイドをさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記第2の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラの少なくともいずれか一方の上端部は、その前記一方向上流側に配置された前記第1の圧縮ローラまたは前記第3の圧縮ローラの上端部よりも下方に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記第2の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラの少なくともいずれか一方の上端部は、その前記一方向上流側に配置された前記第1の圧縮ローラまたは前記第3の圧縮ローラの上端部よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項7】
前記第1の圧縮ローラ及び前記第2の圧縮ローラは互いに反対方向に回転し、且つ、前記第3の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラは互いに反対方向に回転すると共に、前記第2の圧縮ローラの上端及び前記第3の圧縮ローラの上端は互いに他方から離れる方向に回転することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記ブラシが、2つのプーリーに架け渡された無縁ベルト状の部材であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項1】
エアフィルタから除去された塵埃が投入されるダストボックスと、
平面視において一方向に沿って配置され、塵埃を圧縮した後で前記ダストボックスへ投入するための複数の圧縮ローラとを備え、
前記複数の圧縮ローラは、
第1の圧縮ローラと、
前記第1の圧縮ローラより前記一方向下流側に配置され、前記第1の圧縮ローラとの間で塵埃を圧縮する第2の圧縮ローラと、
前記第2の圧縮ローラより前記一方向下流側において前記第2の圧縮ローラと近接して配置された第3の圧縮ローラと、
前記第3の圧縮ローラより前記一方向下流側に配置されており、前記第3の圧縮ローラとの間で塵埃を圧縮する第4の圧縮ローラとを含んでおり、
前記第2の圧縮ローラの上端部と前記第3の圧縮ローラの上端部とは異なる高さに配置されていることを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
前記複数の圧縮ローラの上方において前記一方向に沿って移動可能であって、前記エアフィルタから除去された塵埃が付着したブラシをさらに備えており、
前記第3の圧縮ローラの上端部は、前記第2の圧縮ローラの上端部よりも下方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記複数の圧縮ローラの上方において前記ブラシに当接する位置に配置され、前記ブラシに付着した塵埃を落下させる塵埃除去部材をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記塵埃除去部材は、第2の圧縮ローラと第3の圧縮ローラとの間に対応した位置に配置されていると共に、
前記塵埃除去部材の下方に配置され、前記第3の圧縮ローラ及び第4の圧縮ローラの間に塵埃を導くためのガイドをさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記第2の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラの少なくともいずれか一方の上端部は、その前記一方向上流側に配置された前記第1の圧縮ローラまたは前記第3の圧縮ローラの上端部よりも下方に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記第2の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラの少なくともいずれか一方の上端部は、その前記一方向上流側に配置された前記第1の圧縮ローラまたは前記第3の圧縮ローラの上端部よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項7】
前記第1の圧縮ローラ及び前記第2の圧縮ローラは互いに反対方向に回転し、且つ、前記第3の圧縮ローラ及び前記第4の圧縮ローラは互いに反対方向に回転すると共に、前記第2の圧縮ローラの上端及び前記第3の圧縮ローラの上端は互いに他方から離れる方向に回転することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記ブラシが、2つのプーリーに架け渡された無縁ベルト状の部材であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の空気調和機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−121864(P2010−121864A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−296423(P2008−296423)
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]