説明

空気通路開閉装置

【課題】リップシールタイプのドアを用いる空気通路開閉装置のシール性を向上する。
【解決手段】ケース11には、通路24の周縁部から通路24の内方へ突出し、かつ、周縁部に沿って延びるシール面27が形成され、ドア手段25は、駆動機構36に連結された回転軸25a、25bと、回転軸25a、25bと一体に回転する剛体で形成されたドア本体部25c、25d、25eと、ドア本体部25c〜25eの周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部25hとを有し、シール部25hのうち、ドア手段25が通路24を閉じたときにシール面27に圧着するリップ部34は、ドア本体部の外方へ突出長さL1だけ突出する薄板状に形成され、リップ部34は、回転軸25a、25bと直交する方向に延びる部位において、回転軸25a、25bに近い側の部位の方が回転軸25a、25bから離れる側の部位よりも突出長さL1が長くなる第1の拡大形状を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明は、リップシールタイプの空気通路開閉ドアを用いる空気通路開閉装置のシール構造に関するものであり、車両用空調装置に用いて好適である。
【背景技術】
【0002】
従来、空気通路開閉ドアは、駆動機構に連結された回転軸と、回転軸と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部とを有し、回転軸の一端部のみが駆動機構と連結され、回転軸の他端部は空気通路に対して回転可能に支持されるようになっている。
【0003】
この空気通路開閉ドアは、シール構造の違いからリップシールタイプのものと、パッキンシールタイプのものとに大別される。
【0004】
前者のリップシールタイプの空気通路開閉ドアは、剛体であるドア本体部の周縁部に熱可塑性エラストマーのようなゴム弾性体からなる薄板状のシール材をドア本体部の外方へ突き出すように固着し、この薄板状シール材を空気通路側のシール面に弾性変形させながら圧着させて、ドアシール性を確保している(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
この薄板状シール材の突出長さは一般的に、ドア本体部の周縁部の全域にわたって一定に設定されている。
【0006】
一方、後者のパッキンシールタイプのものは、剛体であるドア本体部の周縁部に発泡ウレタンのような多孔質樹脂弾性材からなるシール材(パッキン)を貼り付け、ドア本体部と空気通路側のシール面との間でパッキンを弾性的に圧縮変形させて、ドアシール性を確保している。
【0007】
ここで、前者のリップシールタイプでは、薄板状のシール材を熱可塑性エラストマーのようなゴム弾性体にて構成しているので、樹脂製ドア本体部の成形時に薄板状のシール材を一体成形することができる。このため、前者のリップシールタイプでは、空気通路開閉ドアを後者のパッキンシールタイプよりも効率よく低コストで製造できる利点がある。
【特許文献1】特開2005−29097号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前者のリップシールタイプで用いられる薄板状シール材を構成するエラストマは、後者のパッキンシールタイプで用いられるパッキンに比較して弾性変形に伴う反力がかなり大きいため、シール性を確保しづらいという問題がある。
【0009】
より具体的には、ドアが回転軸を中心に回転するので、シール材のうち回転軸に近い部位が回転軸から離れた部位よりも先にシール面に当接する。すると、回転軸に近い部位で反力が発生することによって回転軸から離れた部位がシール面に密着しづらくなるという、いわゆる「根担ぎ」が発生する。このため、反力がかなり大きい前者のリップシールタイプではシール性を確保しづらい。
【0010】
また、回転軸の一端部のみが駆動機構と連結されているので、駆動機構の回転駆動力がドアのうち駆動機構に近い側の部位に偏って伝達される。このため、ドアのうち駆動機構から離れる側の部位がシール材の反力に十分に抗することができず、ドアが捩れてしまうという、いわゆる「ドア捩れ」が発生する。このため、反力がかなり大きい前者のリップシールタイプではシール性を確保しづらい。
【0011】
これらの結果、前者のリップシールタイプにおいて、後者のパッキンシールタイプと同等のシール性を発揮しようとすると、ドア操作力を大きくする必要があり、ドア操作性が劣ってしまうという問題がある。
【0012】
本発明は、上記点に鑑み、リップシールタイプの空気通路開閉ドアを用いる空気通路開閉装置において、シール性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明は、空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
ケース(11)には、通路(24)の周縁部から通路(24)の内方へ突出し、かつ、通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
ドア手段(25)は、駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
シール部(25h)のうち、ドア手段(25)が通路(24)を閉じたときにシール面(27)に圧着するリップ部(34)は、ドア本体部の外方へ突出長さ(L1)だけ突出する薄板状に形成され、
リップ部(34)は、回転軸(25a、25b)と直交する方向に延びる部位において、回転軸(25a、25b)に近い側の部位の方が回転軸(25a、25b)から離れる側の部位よりも突出長さ(L1)が長くなる第1の拡大形状を有していることを第1の特徴とする。
【0014】
これによると、リップ部(34)の突出長さ(L1)が長いほどリップ部(34)の反力が小さくなることに鑑み、リップ部(34)のうち回転軸(25a、25b)に近い側の部位の方が回転軸(25a、25b)から離れる側の部位よりも突出長さ(L1)が長くなっているので、回転軸(25a、25b)に近い側の部位ではリップ部(34)の反力が小さくなる。
【0015】
ここで、リップ部(34)の突出長さ(L1)が長いほどリップ部(34)の反力が小さくなることは、リップ部(34)を片持ち梁とみなして反力を求めれば明らかである。
【0016】
このため、いわゆる「根担ぎ」の発生を抑制することができ、回転軸(25a、25b)から離れた部位をシール面に良好に密着させることができる。この結果、シール性を向上することができ、ひいては、ドア操作力を低減することができる。
【0017】
なお、本発明における「回転軸と直交する方向」とは、厳密に回転軸と直交する方向のみを意味するものではなく、回転軸と直交する方向に対して多少傾いた方向を含む意味のものである。
【0018】
また、本発明は、具体的には、駆動機構(36)は、ドア手段(25)に対して回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
リップ部(34)は、回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、駆動機構(36)から離れる側の部位の方が駆動機構(36)に近い側の部位よりも突出長さ(L1)が長くなる第2の拡大形状を有している。
【0019】
これにより、駆動機構(36)から離れた側の部位ではリップ部(34)の反力が小さくなる。このため、いわゆる「ドア捩れ」の発生を抑制することができるので、駆動機構(36)から離れた部位をシール面に良好に密着させることができる。この結果、シール性をより向上することができる。
【0020】
なお、本発明における「回転軸と平行な方向」とは、厳密に回転軸と平行な方向のみを意味するものではなく、回転軸と平行な方向に対して多少傾いた方向を含む意味のものである。
【0021】
また、本発明は、空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
ケース(11)には、通路(24)の周縁部から通路(24)の内方へ突出長さ(L2)だけ突出し、かつ、通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
ドア手段(25)は、駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
シール部(25h)のうち、ドア手段(25)が通路(24)を閉じたときにシール面(27)に圧着するリップ部(34)は、ドア本体部の外方へ突出する薄板状に形成され、
シール面(27)は、回転軸(25a、25b)と直交する方向に延びる部位において、回転軸(25a、25b)に近い側の部位の方が回転軸(25a、25b)から離れる側の部位よりも突出長さ(L2)が短くなる形状を有していることを第2の特徴とする。
【0022】
これによると、シール面(27)のうち回転軸(25a、25b)に近い側の部位の方が回転軸(25a、25b)から離れる側の部位よりも突出長さ(L2)が短くなっているので、回転軸(25a、25b)に近い側の部位においては、突出先端部(34b)側の部位のみがシール面(27)と当接して弾性変形するが、根元端部(34a)側の部位はシール面(27)と当接しないので弾性変形が抑制される。
【0023】
このため、回転軸(25a、25b)に近い側の部位ではリップ部(34)の反力が小さくなる。この結果、上述した第1の特徴と同様の効果を発揮できる。
【0024】
本発明は、具体的には、駆動機構(36)は、ドア手段(25)に対して回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
シール面(27)は、回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、駆動機構(36)から離れる側の部位の方が駆動機構(36)に近い側の部位よりも突出長さ(L2)が短くなる形状を有している。
【0025】
これにより、駆動機構(36)から離れる側の部位ではリップ部(34)の反力が小さくなるので「ドア捩れ」の発生を抑制でき、シール性をより向上できる。
【0026】
また、本発明は、空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
ケース(11)には、通路(24)の周縁部から通路(24)の内方へ突出し、かつ、通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
ドア手段(25)は、駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
シール部(25h)のうち、ドア手段(25)が通路(24)を閉じたときにシール面(27)に圧着するリップ部(34)は、ドア本体部の外方へ突出する薄板状に形成され、
リップ部(34)は、回転軸(25a、25b)と直交する方向に延びる部位において、回転軸(25a、25b)に近い側の部位の方が回転軸(25a、25b)から離れる側の部位よりも薄くなっていることを第3の特徴とする。
【0027】
これによると、リップ部(34)のうち回転軸(25a、25b)に近い側の部位の方が回転軸(25a、25b)から離れる側の部位よりも薄くなっているので、回転軸に近い側の部位ではリップ部(34)の反力が小さくなる。この結果、上述した第1の特徴と同様の効果を発揮できる。
【0028】
本発明は、具体的には、駆動機構(36)は、ドア手段(25)に対して回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
リップ部(34)は、回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、駆動機構(36)に近い側の部位の方が駆動機構(36)から離れる側の部位よりも薄くなっている。
【0029】
これにより、駆動機構(36)から離れる側の部位ではリップ部(34)の反力が小さくなるので「ドア捩れ」の発生を抑制でき、シール性をより向上できる。
【0030】
また、本発明は、空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
ケース(11)には、通路(24)の周縁部から通路(24)の内方へ突出し、かつ、通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
ドア手段(25)は、駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
シール部(25h)のうち、ドア手段(25)が通路(24)を閉じたときにシール面(27)に圧着するリップ部(34)は、ドア本体部の外方へ突出長さ(L1)だけ突出する薄板状に形成され、
駆動機構(36)は、ドア手段(25)に対して回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
リップ部(34)は、回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、駆動機構(36)から離れる側の部位の方が駆動機構(36)に近い側の部位よりも突出長さ(L1)が長くなる拡大形状を有していることを第4の特徴とする。
【0031】
これにより、駆動機構(36)から離れる側の部位ではリップ部(34)の反力が小さくなるので「ドア捩れ」の発生を抑制でき、シール性を向上できる。
【0032】
また、本発明は、空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
ケース(11)には、通路(24)の周縁部から通路(24)の内方へ突出長さ(L2)だけ突出し、かつ、通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
ドア手段(25)は、駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
シール部(25h)のうち、ドア手段(25)が通路(24)を閉じたときにシール面(27)に圧着するリップ部(34)は、ドア本体部の外方へ突出する薄板状に形成され、
駆動機構(36)は、ドア手段(25)に対して回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
シール面(27)は、回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、駆動機構(36)から離れる側の部位の方が駆動機構(36)に近い側の部位よりも突出長さ(L2)が短くなる形状を有していることを第5の特徴とする。
【0033】
これにより、上述の第4の特徴と同様の効果を発揮できる。
【0034】
また、本発明は、空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
ケース(11)には、通路(24)の周縁部から通路(24)の内方へ突出し、かつ、通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
ドア手段(25)は、駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
シール部(25h)のうち、ドア手段(25)が通路(24)を閉じたときにシール面(27)に圧着するリップ部(34)は、ドア本体部の外方へ突出する薄板状に形成され、
駆動機構(36)は、ドア手段(25)に対して回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
リップ部(34)は、回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、駆動機構(36)に近い側の部位の方が駆動機構(36)から離れる側の部位よりも薄くなっていることを第6の特徴とする。
【0035】
これにより、上述の第4の特徴と同様の効果を発揮できる。
【0036】
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態による空気通路開閉装置を適用した車両用空調装置における室内ユニット部のうち、熱交換器部を収容している空調ユニット10を示す。この空調ユニット10は車室内前部の計器盤(図示せず)内側において、車両左右(幅)方向の略中央部に配置される。図1の上下前後の矢印は車両搭載状態における方向を示す。
【0038】
車両用空調装置の室内ユニット部は、上記略中央部の空調ユニット10と、計器盤内側において助手席側にオフセット配置される図示しない送風機ユニットとに大別される。
【0039】
送風機ユニットは、外気(車室外空気)または内気(車室内空気)を切替導入する内外気切替箱と、この内外気切替箱に導入された空気を送風する遠心式送風機とを備えている。この送風機ユニットの送風空気は、空調ユニット10のケース11内のうち、最下部の空気流入空間12に流入するようになっている。
【0040】
ケース11は、ポリプロピレンのような弾性を有し、機械的強度も高い樹脂にて成形されている。ケース11は、成形上の型抜きの都合、ケース内への空調機器の組付上の理由等から具体的には複数の分割ケースに分割して成形した後に、この複数の分割ケースを一体に締結する構成になっている。
【0041】
空調ユニット10のケース11内において空気流入空間12の上方には冷房用熱交換器をなす蒸発器13が小さな傾斜角度でもって略水平方向に配置されている。従って、送風機ユニットの送風空気は空気流入空間12に流入した後、この空間12から蒸発器13を下方から上方へと通過する。蒸発器13は周知のように車両空調用冷凍サイクルの膨張弁等の減圧装置により減圧された低圧冷媒が流入し、この低圧冷媒が送風空気から吸熱して蒸発するようになっている。
【0042】
蒸発器13の上方(空気流れ下流側)には暖房用熱交換器をなす温水式ヒータコア15が配置されている。ヒータコア15は周知のように車両エンジンの温水(冷却水)を熱源として空気を加熱するものであって、このヒータコア15も略水平方向、すなわち、蒸発器13と略平行に配置されている。
【0043】
本実施形態の空調ユニット10は、ケース11内の通風路を仕切り板22により左右の2つの通風路に仕切って、室内左右への吹出空気温度を独立制御する左右独立制御方式の空調ユニットを構成している。すなわち、仕切り板22は、蒸発器13の上方領域のうちヒータコア15の配置領域以外の領域において車両左右方向の中央部に配置され、ケース11内の通風路を左右の2つの通風路に仕切っている。
【0044】
ヒータコア15はケース11内の通路断面積より小さくして、ケース11内のうち車両前方側に偏って配置してある。これにより、ヒータコア15の車両後方側(乗員座席寄りの部位)に、ヒータコア15をバイパスして空気(冷風)が流れる左右2つの冷風通路16を形成している。
【0045】
蒸発器13と温水式ヒータコア15との間には左右2つのエアミックスドア14が配置されている。ここで、エアミックスドア14は車両左右方向に延びる回転軸14aを中心として回転する片持ち板ドアにより構成されている。
【0046】
左右2つのエアミックスドア14は、蒸発器13とヒータコア15との間にて互いに独立して車両前後方向に回転して、ヒータコア15の入口通風路15aと冷風通路16を開閉する。これにより、ヒータコア入口通風路15aを通過して加熱される温風(矢印a)と冷風通路16を通過する冷風(矢印b)との風量割合を調整して、車室内への吹出空気温度を調整することができる。従って、エアミックスドア14により車室内への吹出空気の温度調整手段が構成される。
【0047】
なお、図示を省略しているが、左右2つのエアミックスドア14の回転軸14aの一端部(車両中央側の端部)はそれぞれ、仕切り板22に回転自在に支持されている。回転軸14aの他端部はそれぞれ、ケース11左右の側壁部の軸受け穴(図示せず)により回転自在に支持されるとともに、ケース11外へ突出してエアミックスドア操作機構に連結される。
【0048】
このエアミックスドア操作機構としては、通常、モータを用いたアクチュエータ機構を使用するが、アクチュエータ機構でなく、手動操作機構を使用してもよい。これにより、左右2つのエアミックスドア14が互いに独立して回転する。
【0049】
ヒータコア15の上方部には所定間隔を隔てて温風ガイド壁17がケース11と一体に成形され、この温風ガイド壁17とヒータコア15の上面部との間に左右2つの温風通路18が形成される。ヒータコア15を通過した温風は温風ガイド壁17によりガイドされて温風通路18を矢印aのように車両後方側へ向かって流れる。温風ガイド壁17の車両後方側部位には下方へ折れ曲がった先端曲げ部17aが形成してある。
【0050】
この先端曲げ部17aにより温風通路18からの温風が斜め下方へガイドされるので、冷風通路16を矢印bのように上昇する冷風に対して温風が対向的に衝突して、冷風と温風との混合性を良好にしている。この冷風と温風とを混合する左右2つの空気混合部19は冷風通路16の上方部に形成される。
【0051】
ケース11の上面部のうち車両前方側部位に左右2つのデフロスタ開口部20が開口しており、ケース11の上面部のうちデフロスタ開口部20の車両後方側部位に左右2つのフェイス開口部21が開口している。このデフロスタ開口部20とフェイス開口部21はともに矩形状の形状であり、より具体的には、車両左右方向が長辺となり、車両前後方向が短辺となる長方形の形状になっている。
【0052】
ここで、デフロスタ開口部20は空気混合部19からの空調空気を車両前面ガラス内面に向けて吹き出すためのものである。また、フェイス開口部21は空気混合部19からの空調空気を乗員の上半身に向けて吹き出すためのものである。
【0053】
ケース11の車両後方側の壁面11aに左右2つのフット開口部23が配置されている。このフット開口部23は、空気混合部19からの空調空気を乗員の足元部に向けて吹き出すためのものである。
【0054】
なお、左右2つに分割された吹出開口部20、21、23のうち車両左側の開口部を通過した空気は車室内左側へ吹き出すようになっており、車両右側の開口部を通過した空気は車室内右側へ吹き出すようになっている。
【0055】
フット開口部23と空気混合部19との間をフット通路24により常時連通させている。このフット通路24は、空気混合部19の上方、及び、ケース11の車両後方側の壁面11aと、この壁面11aの内側(車両前方側)に位置する冷風通路壁面11bとの間に形成され、空気流れ方向が上向きから下向きへと略180度変更するUターン形状を有している。なお、フット通路24は本発明における通路に該当するものである。
【0056】
本実施形態では、吹出モード切替機構を第1、第2ロータリドア25、26により構成している。なお、第1ロータリドア25は本発明におけるドア手段に該当するものである。
【0057】
第1、第2ロータリドア25、26は左右2つに分割された吹出開口部20、21、23に対応して左右2つずつ配置されているが、左右2つの第1ロータリドア25は同時に回転するようになっており、左右2つの第2ロータリドア26も同時に回転するようになっている(詳細は後述)。
【0058】
なお、空気混合部19の上方側に左右2つの連通路33が形成され、デフロスタ開口部20およびフェイス開口部21はこの連通路33を介して空気混合部19に連通するようになっている。第1ロータリドア25はフット通路24の開閉に伴って連通路33も開閉するようになっている。
【0059】
第1、第2ロータリドア25、26は外形寸法等が異なるものの、ドア構成は基本的に同一構成である。そこで、第1ロータリドア25を例にとって、ロータリドア構成の具体例を図2により説明すると、第1ロータリドア25は、左右の回転軸25a、25bと、左右の扇形の側板部25c、25dと、外周ドア面25eとを一体に構成している。
【0060】
左右の回転軸25a、25bは左右の側板部25c、25dの扇形の要の位置において左右外側へ突き出すように成形されている。そして、左右の扇形の側板部25c、25dの外周端部に外周ドア面25eを結合することにより、左右の扇形の側板部25c、25dと外周ドア面25eが門形の形状(コの字形状)を構成する。この門形の形状の内側空間はそのまま常時、ケース11内の空間に開口しているので、門形形状の内側空間を空気が矢印c方向(回転軸方向と直交方向)に自由に流通できるようになっている。
【0061】
また、外周ドア面25eは、回転軸25a、25bの中心から回転軸25a、25bの半径方向(径外方側)に所定量離れた部位に位置し、かつ、ドア回転方向に延びて所定の壁面積を形成している。
【0062】
より具体的には、本実施形態の外周ドア面25eは回転軸25a、25bを中心とする円弧状の断面形状に形成してあり、外周ドア面25eの平面形状は、車両左右方向が長辺となり、車両前後方向が短辺となる略長方形の形状になっている。
【0063】
第1ロータリドア25は、上述した回転軸25a、25b、扇形の側板部25c、25dおよび外周ドア面25eを含む全体形状を例えば、ポリプロピレンのような機械的強度が高く、しかも、ある程度の弾性を有する樹脂にて一体成形されている。
【0064】
次に、第1ロータリドア25におけるシール構造を説明すると、ドアシール構造はリップシールタイプになっており、ドア25のうち、ドア本体部をなす外周ドア面25eおよび側板部25c、25dの周縁部表面に鍔状部25f、25g(後述の図4参照)を外方側へ突き出すように一体成形している。この鍔状部25f、25g上にシール部25h、25iを固着している。
【0065】
一方のシール部25hはドア本体部25c、25d、25eのうちドア回転方向の一端側に位置し、他方のシール部25iは、ドア本体部25c、25d、25eのドア回転方向の他端側に位置する。従って、この両シール部25h、25iは図1、図2に示すように側板部25c、25dの扇形の要の部位(回転軸25a、25bの配置部位)からV字状に広がるように形成される。
【0066】
この両シール部25h、25iは弾性体からなり、鍔状部25f、25gから外方側へリップ状(薄板状)の形態で突き出すようになっている。より具体的には、図4に示すように、両シール部25h、25iはそれぞれ、鍔状部25f、25gの表面からドア外方側(図4では下方側)に突き出す外方側リップ部34、及び、ドア内方側(図4では上方側)に突き出す内方側リップ部35を有する略V字状の断面形状に形成されている。
【0067】
なお、外方側リップ部34は本発明におけるリップ部に該当するものである。
【0068】
図2に示すように、ロータリドア内側の空気流れ方向aから見ると、両シール部25h、25iの全体形状は、ロータリドア25の全体形状と同様の門形形状(コの字形状)を構成する。
【0069】
また、両シール部25h、25iの具体的材質として、高温では熱可塑性樹脂のように成形可能であり、一方、常温ではゴム弾性を示す熱可塑性エラストマを用いることにより、第1ロータリドア25のドア本体部25c、25d、25eの成形時に両シール部25h、25iを一体成形により鍔状部25f、25g上に固着できる。
【0070】
シール部25h、25iの両リップ部34、35は基本的に同一構成である。そこで、外方側リップ部34を例にとって、リップ部構成の具体例を図3、図4により説明する。図3は、図2におけるA−A断面図であり、図4は図3におけるB−B断面図である。
【0071】
なお、図3では、図示の都合上、鍔状部25f、25gの図示を省略している。また、図4中の二点鎖線は、B−B断面よりも回転軸から離れた側(図3の下方側)の断面における第1ロータリドア25の断面形状をB−B断面と重ねて示している。
【0072】
図3、図4からわかるように、リップ部34のうち回転軸25a、25bと直交する方向に延びる部位において、後述するシール面27に対するリップ部34の突出先端部34bの相対位置はドア先端側の部位からドア根元側の部位にわたって同一位置である。
【0073】
一方、第1ロータリドア25の左右の扇形の側板部25c、25dは、回転軸25a、25bから離れる側(以下、ドア先端側と言う。)から回転軸25a、25bに近い側(以下、ドア根元側と言う。)に向かうにつれて通路24の周縁部から遠ざかるように傾斜して形成されている。
【0074】
さらに、リップ部34のうち回転軸25a、25bと直交する方向(図3の上下方向)に延びる部位は、ドア先端側からドア根元側に向かうにつれて通路24の周縁部から遠ざかる方向に拡大する形状に形成されている。
【0075】
この拡大形状により、リップ部34のうち回転軸25a、25bと直交する方向に延びる部位は、ドア根元側の部位の方がドア先端側の部位よりもドア根元側の方が突出長さL1が長くなっている。
【0076】
ここで、図4に示すように、リップ部34の突出長さL1とは、リップ部34の根元端部34aから突出先端部34bまでの直線距離である。なお、根元端部34aとは、リップ部34のうちシール面27と当接する側の外表面34cにおける根元端部である。
【0077】
本例では、第1ロータリドア25の左右の扇形の側板部25c、25dは、ドア先端側の部位からドア根元側の部位に向かうにつれて通路24の周縁部から遠ざかるように連続的に傾斜した形状を有している。
【0078】
したがって、本例では、リップ部34は、ドア先端側の部位からドア根元側の部位に向かうにつれて通路24の周縁部から遠ざかる方向に拡大するように連続的に傾斜した形状を有している。このため、リップ部34の突出長さL1がドア先端側の部位からドア根元側の部位に向かうにつれて連続的に増加している。
【0079】
また、本例では、リップ部34のうち回転軸25a、25bと平行な方向(図3の左右方向)に延びる部位においては、突出長さL1が一定になっている。また、本例では、リップ部34の延びる方向(図4では紙面垂直方向)において、リップ部34の厚みが一定になっている。
【0080】
ところで、ケース11において、フット通路24の車両前方側、連通路33の車両後方側、および温風ガイド壁17の先端曲げ部17aの上方側にそれぞれシール面27、28、29(図1)が一体に形成されている。
【0081】
この3つのシール面27、28、29は第1ロータリドア25のシール部25h、25iが弾性変形して圧着するものであり、通路24、33の周縁部から通路24、33の内方へ突出し、通路24、33の周縁部に沿って延びている。
【0082】
ここで、3つのシール面27、28、29はいずれも両シール部25h、25iの門形の全体形状に対応する門形形状に形成され、3つのシール面27、28、29にそれぞれシール部25h、25iの門形形状の全体が圧着するようになっている。
【0083】
上記シール面27、28、29のうち、車両前後方向(ドア回転方向)の後方側に位置する後方側シール面27は、第1ロータリドア25の後方側シール部25hのうち外方側リップ部34が図1に示すように圧着するものである。また、車両前後方向(ドア回転方向)の中間部に位置する中間部シール面28は車両前後方向の前後両側にシール面を構成するものであって、中間部シール面28の前方面には、第1ロータリドア25の前方シール部25iのうち内方側リップ35部が図1に示すように圧着する。
【0084】
また、フット通路24の全開時には、中間部シール面28の後方面に第1ロータリドア25の後方シール部25hうち内方側リップ部35が圧着する。
【0085】
また、車両前後方向(ドア回転方向)の前方側に位置する前方側シール面29には、フット通路24の全開時に第1ロータリドア25の前方シール部25iのうち外方側リップ部34が圧着する。
【0086】
本例では、図4に示すように、シール面27の突出長さL2が、シール面27の全周にわたって一定になっている。
【0087】
ここで、シール面27の突出長さL2とは、ケース11の壁面11aからシール面27のうち通路24内方側の端部27aまでの距離をシール面27と平行に測った寸法である。
【0088】
シール面27と同様に、シール面28、29の突出長さも、シール面28、29の全周にわたって一定になっている。
【0089】
また、ケース11において、デフロスタ開口部20における車両前後方向(ドア回転方向)の前方側部位、デフロスタ開口部20とフェイス開口部21との中間部位およびフェイス開口部21における車両前後方向(ドア回転方向)の後方側部位に、それぞれシール面30、31、32(図1)が一体に形成されている。この3つのシール面30、31、32は第2ロータリドア26のシール部26h、26iが弾性変形して圧着するものである。
【0090】
ここで、3つのシール面30、31、32のうち、シール面31、32はいずれも両シール部26h、26iの門形の全体形状に対応する門形形状に形成され、このシール面31、32にはそれぞれシール部26h、26iの門形形状の全体が圧着するようになっている。
【0091】
また、残余のシール面30はデフロスタ開口部20の下方側に位置する温風ガイド壁17の上面部に形成されるので、単純な平面形状になっている。このシール面30にもシール部26iの門形形状の全体が圧着するようになっている。より具体的には、第2ロータリドア26の前方側シール部26iのうち外方側リップ部34が図1に示すようにシール面30に圧着する。
【0092】
また、デフロスタ開口部20とフェイス開口部21との中間部位に位置する中間部シール面31は車両前後方向の両側にシール面を構成するものであって、中間部シール面31の後方面には、第2ロータリドア26の後方シール部26hのうち内方側リップ部35が図1に示すように圧着する。
【0093】
また、フェイス開口部21の全閉時には、中間部シール面31の前方面に第2ロータリドア26の前方シール部26iのうち内方側リップ部35が圧着する。
【0094】
また、フェイス開口部21の全閉時には、第2ロータリドア26の後方シール部26hのうち外方側リップ部35が後方側シール面32に圧着する。
【0095】
本例では、シール面27、28、29と同様に、シール面30、31、32の突出長さが、シール面30、31、32の全周にわたって一定になっている。
【0096】
なお、第1、第2ロータリドア25、26は吹出モードを切り替える吹出モードドアを構成するものであって、共通の吹出モードドア操作機構(図示せず)により連動操作される。
【0097】
具体的には、図3に示すように、左右2つの第1ロータリドア25の左右両側の回転軸25a、25bのうち車両中央側の回転軸が、印籠形状にて互いに嵌合固定された状態で仕切り板22の軸受け穴22aにより回転自在に支持されている。また、他方の回転軸がケース11左右の側壁部11aの軸受け穴11bにより回転自在に支持されるとともに、ケース11外へ突出する。
【0098】
同様に、左右2つの第2ロータリドア26の左右両側の回転軸26a、26bのうち車両中央側の回転軸が、印籠形状にて互いに嵌合固定された状態で仕切り板22の軸受け穴(図示せず)により回転自在に支持されている。また、他方の回転軸がケース11左右の側壁部の軸受け穴(図示せず)により回転自在に支持されるとともに、ケース11外へ突出する。
【0099】
そして、ケース11外へ突出する第1、第2ロータリドア25、26の回転軸をリンク機構(図示省略)を介して共通の吹出モードドア操作機構36に連結する。なお、吹出モードドア操作機構36は本発明における駆動機構に該当するものである。
【0100】
この吹出モードドア操作機構36としては、通常、モータを用いたアクチュエータ機構を使用するが、アクチュエータ機構でなく、手動操作機構を使用してもよい。これにより、左右2つの第1ロータリドア25が同時に回転し、左右2つの第2ロータリドア26も同時に回転する。
【0101】
次に、上記構成において第1実施形態の作動を説明する。図1のように、第1ロータリドア25の回転方向前後の両シール部25h、25iがケース側のシール面27、28にそれぞれ弾性的に圧着すると、第1ロータリドア25によりフット通路24が全閉され、連通路33が全開する。
【0102】
より具体的には、シール部25hの外方側リップ部34がケース側のシール面27に弾性的に圧着し、シール部25iの内方側リップ部35がケース側のシール面28にそれぞれ弾性的に圧着する。
【0103】
ここで、シール部25hの外方側リップ部34は、ドア根元側の部位の方がドア先端側の部位よりも突出長さL1が長くなっているので、ドア根元側の部位では外方側リップ部34の反力が小さくなる。これは、外方側リップ部34を片持ち梁とみなして反力を求めれば明らかである。
【0104】
このため、外方側リップ部34のうちドア先端側の部位が、外方側リップ部34のドア根元側の部位の反力によってシール面に密着しづらくなるという、いわゆる「根担ぎ」の発生が抑制される。この結果、シール性を向上することができ、ひいては、ドア操作力を低減することができる。
【0105】
なお、シール部25iの内方側リップ部35はシール部25hの外方側リップ部34と同様の構成であるので、シール部25iの内方側リップ部35においても、いわゆる「根担ぎ」の発生を抑制できるので、シール性を向上することができ、ひいては、ドア操作力を低減することができる。
【0106】
また、第1ロータリドア25が図1の位置から時計回りに回転して、両シール部25h、25iがケース側のシール面28、29にそれぞれ弾性的に圧着すると、第1ロータリドア25により連通路33が全閉され、フット通路24が全開する。
【0107】
この場合においても、上述の場合と同様に、いわゆる根担ぎの発生を抑制できるので、シール性を向上することができ、ひいては、ドア操作力を低減することができる。
【0108】
なお、第2ロータリドア26についても、第1ロータリドア25と同様に根担ぎの発生を抑制してシール性を向上できることは言うまでもない。
【0109】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、外方側リップ部34はドア根元側の部位の方がドア先端側の部位よりも突出長さL1が長くなっており、シール面27の突出長さL2はシール面27の全周にわたって一定になっているが、本第2実施形態では、図5、図6に示すように、シール面27のうち回転軸25a、25bと直交する方向に延びる部位は、ドア根元側の部位の方がドア先端側の部位よりも突出長さL2が短くなる形状を有している。
【0110】
なお、図6は図5のC−C断面図であり、図5中の二点鎖線は、C−C断面よりもドア先端側の断面における第1ロータリドア25の断面形状をC−C断面と重ねて示している。
【0111】
図6に示すように、シール面27のうち回転軸25a、25bと直交する方向に延びる部位は、フット通路24内方側の端部27aがドア先端側からドア根元側に向かうにつれてフット通路24の周縁部に近づくように連続的に傾斜する形状を有している。これにより、シール面27の突出長さL2はドア先端側からドア根元側に向かうにつれて連続的に短くなる。
【0112】
このため、外方側リップ部34のうちドア根元側の部位では、リップ先端側(突出先端部34b側)の部位のみがシール面27と当接して弾性変形し、リップ根元側(根元端部34a側)の部位はシール面27と当接しないので弾性変形が抑制される。
【0113】
このため、ドア根元側の部位では外方側リップ部34の反力が小さくなるので、上記第1実施形態と同様の効果を発揮できる。
【0114】
(第3実施形態)
上記第1実施形態では、外方側リップ部34のうち回転軸25a、25bと直交する方向に延びる部位はドア根元側の部位の方がドア先端側の部位よりも突出長さL1が長くなっており、外方側リップ部34の延びる方向において外方側リップ部34の厚みが一定になっているが、本第3実施形態では、図7、図8に示すように、外方側リップ部34の延びる方向において外方側リップ部34の突出長さL1が一定になっており、外方側リップ部34のうち回転軸25a、25bと直交する方向に延びる部位はドア根元側の部位の方がドア先端側の部位よりも薄くなっている。
【0115】
なお、図8は図7のD−D断面図であり、図5中の二点鎖線は、D−D断面よりもドア先端側の断面における第1ロータリドア25の断面形状をD−D断面と重ねて示している。
【0116】
本例では、外方側リップ部34のうち回転軸25a、25bと直交する方向に延びる部位は、ドア先端側の部位からドア根元側の部位に向かうにつれて連続的に薄くなっている。なお、外方側リップ部34のうち回転軸25a、25bと平行な方向に延びる部位では厚みが一定になっている。
【0117】
本実施形態によると、外方側リップ部34のうち回転軸25a、25bと直交する方向に延びる部位はドア根元側の部位の方がドア先端側の部位よりも薄くなっているので、ドア根元側の部位では外方側リップ部34の反力が小さくなる。これにより、上記第1実施形態と同様の効果を発揮できる。
【0118】
(第4実施形態)
上記第1実施形態では、外方側リップ部34のうち回転軸25a、25bと平行な方向に延びる部位では突出長さL1が一定になっているが、本第4実施形態では、図9に示すように、外方側リップ部34のうち回転軸25a、25bと平行な方向に延びる部位は、吹出モードドア操作機構36から離れる側(以下、反駆動側と言う)の部位の方が吹出モードドア操作機構36に近い側(以下、駆動側と言う。)の部位よりも突出長さL1が長くなっている。
【0119】
なお、本例では、第1ロータリドア25の外周ドア面25eは、駆動側の部位から反駆動側の部位に向かうにつれて連続的にフット通路24の周縁部から遠ざかるように連続的に傾斜した形状を有している。
【0120】
したがって、本例では、外方側リップ部34は、駆動側の部位から反駆動側の部位に向かうにつれてフット通路24の周縁部から遠ざかる方向に連続的に拡大するように傾斜した形状を有している。このため、外方側リップ部34の突出長さL1が駆動側の部位から反駆動側の部位に向かうにつれて連続的に増加している。
【0121】
なお、本例では、シール面27の突出長さL2は、フット通路24の全周にわたって一定になっている。
【0122】
本実施形態によると、外方側リップ部34は、駆動側の部位よりも反駆動側の部位の方が突出長さL1が長くなっているので、反駆動側の部位では外方側リップ部34の反力が小さくなる。
【0123】
このため、外方側リップ部34の反力に起因する「ドア捩れ」の発生を抑制できるので、反駆動側の部位においても外方側リップ部34をシール面27に良好に圧着させることができる。
【0124】
この結果、シール性を向上することができ、ひいては、ドア操作力を低減することができる。
【0125】
(第5実施形態)
上記第4実施形態では、シール面27の突出長さL2はフット通路24の全周にわたって一定になっているが、本第5実施形態では、図9に示すように、シール面27のうち回転軸25a、25bと平行な方向に延びる部位は、反駆動側の部位の方が駆動側の部位よりも突出長さL2が短くなる形状を有している。
【0126】
本例では、シール面27のうち回転軸25a、25bと平行な方向に延びる部位は、フット通路24内方側の端部27aが駆動側から反駆動側に向かうにつれてフット通路24の周縁部に近づくように連続的に傾斜する形状を有している。これにより、シール面27の突出長さL2は駆動側から反駆動側に向かうにつれて連続的に短くなる。
【0127】
このため、反駆動側の部位では外方側リップ部34の反力が小さくなるので、上記第4実施形態と同様の効果を発揮できる。
【0128】
(第6実施形態)
上記第3実施形態では、外方側リップ部34のうち回転軸25a、25bと平行な方向に延びる部位では厚みが一定になっているが、本第6実施形態では、外方側リップ部34のうち回転軸25a、25bと平行な方向に延びる部位は、反駆動側の部位の方が駆動側の部位よりも薄くなっている。
【0129】
なお、本例では、外方側リップ部34のうち回転軸25a、25bと平行な方向に延びる部位は駆動側から反駆動側に向かうにつれて連続的に薄くなっている。
【0130】
本実施形態によると、反駆動側の部位では外方側リップ部34の反力が小さくなるので、上記第4、第5実施形態と同様の効果を発揮できる。
【0131】
(他の実施形態)
(1)上記第1、第4実施形態では、外方側リップ部34の突出長さL1が連続的に増加しているが、外方側リップ部34の突出長さL1が段階的に増加していてもよい。具体的には、第1ロータリドア25の左右の扇形の側板部25c、25dまたは外周ドア面25eを階段形状に形成し、かつ、外方側リップ部34の根元端部34aを階段形状に形成すればよい。
【0132】
(2)上記第1実施形態では、外方側リップ部34の拡大形状はドア先端側からドア根元側に向かうにつれてフット通路24の周縁部から遠ざかる方向に拡大する形状であるが、これとは逆に、ドア先端側からドア根元側に向かうにつれてフット通路24の周縁部に近づく方向に拡大する形状であってもよい。
【0133】
この場合には、第1ロータリドア25の左右の扇形の側板部25c、25dをフット通路24の周縁部と平行に形成すればよい。また、シール面27を外方側リップ部34の拡大形状に対応する形状に形成すればよい。具体的には、シール面27の突出長さL2をドア先端側からドア根元側に向かうにつれて短くすればよい。
【0134】
(3)上記第4実施形態では、外方側リップ部34の拡大形状は駆動側から反駆動側に向かうにつれてフット通路24の周縁部から遠ざかる方向に拡大する形状であるが、これとは逆に、駆動側から反駆動側に向かうにつれてフット通路24の周縁部に近づく方向に拡大する形状であってもよい。
【0135】
この場合には、第1ロータリドア25の外周ドア面25eをフット通路24の周縁部と平行に形成すればよい。また、シール面27を外方側リップ部34の拡大形状に対応する形状に形成すればよい。具体的には、シール面27の突出長さL2を駆動側から反駆動側に向かうにつれて短くすればよい。
【0136】
(4)上記第2、第5実施形態では、シール面27の突出長さL2が連続的に減少しているが、突出長さL2が段階的に減少していてもよい。具体的には、シール面27の内方側の端部27aを階段形状に形成すればよい。
【0137】
(5)上記第3、第6実施形態では、外方側リップ部34が連続的に薄くなっているが、外方側リップ部34が段階的に薄くなっていてもよい。
【0138】
(6)上記各実施形態では、本発明におけるドア手段をロータリドアによって構成した例を示しているが、これに限定されるものではなく、本発明におけるドア手段を板状ドアによって構成してもよいことはもちろんである。
【0139】
例えば、上述の実施形態におけるエアミックスドア14のような片持ちドアによって構成してもよいし、平板状のドア本体部の中央部に回転軸を配置したバタフライドアによって構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】本発明の第1実施形態を示す空調ユニットの縦断面図である。
【図2】第1実施形態におけるロータリドア構造を例示する斜視図である。
【図3】図1におけるA−A断面図である。
【図4】図3におけるB−B断面図である。
【図5】第2実施形態における要部断面図である。
【図6】図5におけるC−C断面図である。
【図7】第3実施形態における要部断面図である。
【図8】図7におけるD−D断面図である。
【図9】第4実施形態における要部断面図である。
【図10】第5実施形態における要部断面図である。
【符号の説明】
【0141】
11…ケース、24…フット通路(通路)、25…第1ロータリドア(ドア手段)、
25a、25b…回転軸、25c、25d…側板部(ドア本体部)、
25e…外周ドア面(ドア本体部)、25h…シール部、27…シール面、
34…外方側リップ部(リップ部)、36…吹出モードドア操作機構(駆動機構)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
前記通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
前記ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
前記ケース(11)には、前記通路(24)の周縁部から前記通路(24)の内方へ突出し、かつ、前記通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
前記ドア手段(25)は、前記駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、前記回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、前記ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
前記シール部(25h)のうち、前記ドア手段(25)が前記通路(24)を閉じたときに前記シール面(27)に圧着するリップ部(34)は、前記ドア本体部の外方へ突出長さ(L1)だけ突出する薄板状に形成され、
前記リップ部(34)は、前記回転軸(25a、25b)と直交する方向に延びる部位において、前記回転軸(25a、25b)に近い側の部位の方が前記回転軸(25a、25b)から離れる側の部位よりも前記突出長さ(L1)が長い第1の拡大形状を有していることを特徴とする空気通路開閉装置。
【請求項2】
前記ドア本体部(25c、25d、25e)のうち前記回転軸(25a、25b)と直交する方向に延びる部位(25c、25d)は、前記回転軸(25a、25b)から離れる側から前記回転軸(25a、25b)に近い側に向かうにつれて前記通路(24)の周縁部から遠ざかるように形成され、
前記第1の拡大形状は、前記回転軸(25a、25b)から離れる側から前記回転軸(25a、25b)に近い側に向かうにつれて前記通路(24)の周縁部から遠ざかる方向に拡大する形状であることを特徴とする請求項1に記載の空気通路開閉装置。
【請求項3】
前記駆動機構(36)は、前記ドア手段(25)に対して前記回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
前記リップ部(34)は、前記回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、前記駆動機構(36)から離れる側の部位の方が前記駆動機構(36)に近い側の部位よりも前記突出長さ(L1)が長くなる第2の拡大形状を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の空気通路開閉装置。
【請求項4】
前記ドア本体部(25c、25d、25e)のうち前記回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位(25e)は、前記駆動機構(36)に近い側から前記駆動機構(36)から離れる側に向かうにつれて前記通路(24)の周縁部から遠ざかるように傾斜して形成され、
前記第2の拡大形状は、前記駆動機構(36)に近い側から前記駆動機構(36)から離れる側に向かうにつれて前記通路(24)の周縁部から遠ざかる方向に拡大する形状であることを特徴とする請求項3に記載の空気通路開閉装置。
【請求項5】
空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
前記通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
前記ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
前記ケース(11)には、前記通路(24)の周縁部から前記通路(24)の内方へ突出長さ(L2)だけ突出し、かつ、前記通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
前記ドア手段(25)は、前記駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、前記回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、前記ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
前記シール部(25h)のうち、前記ドア手段(25)が前記通路(24)を閉じたときに前記シール面(27)に圧着するリップ部(34)は、前記ドア本体部の外方へ突出する薄板状に形成され、
前記シール面(27)は、前記回転軸(25a、25b)と直交する方向に延びる部位において、前記回転軸(25a、25b)に近い側の部位の方が前記回転軸(25a、25b)から離れる側の部位よりも前記突出長さ(L2)が短くなる形状を有していることを特徴とする空気通路開閉装置。
【請求項6】
前記駆動機構(36)は、前記ドア手段(25)に対して前記回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
前記シール面(27)は、前記回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、前記駆動機構(36)から離れる側の部位の方が前記駆動機構(36)に近い側の部位よりも前記突出長さ(L2)が短くなる形状を有していることを特徴とする請求項5に記載の空気通路開閉装置。
【請求項7】
空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
前記通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
前記ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
前記ケース(11)には、前記通路(24)の周縁部から前記通路(24)の内方へ突出し、かつ、前記通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
前記ドア手段(25)は、前記駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、前記回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、前記ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
前記シール部(25h)のうち、前記ドア手段(25)が前記通路(24)を閉じたときに前記シール面(27)に圧着するリップ部(34)は、前記ドア本体部の外方へ突出する薄板状に形成され、
前記リップ部(34)は、前記回転軸(25a、25b)と直交する方向に延びる部位において、前記回転軸(25a、25b)に近い側の部位の方が前記回転軸(25a、25b)から離れる側の部位よりも薄くなる形状を有していることを特徴とする空気通路開閉装置。
【請求項8】
前記駆動機構(36)は、前記ドア手段(25)に対して前記回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
前記リップ部(34)は、前記回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、前記駆動機構(36)に近い側の部位の方が前記駆動機構(36)から離れる側の部位よりも薄くなる形状を有していることを特徴とする請求項7に記載の空気通路開閉装置。
【請求項9】
空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
前記通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
前記ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
前記ケース(11)には、前記通路(24)の周縁部から前記通路(24)の内方へ突出し、かつ、前記通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
前記ドア手段(25)は、前記駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、前記回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、前記ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
前記シール部(25h)のうち、前記ドア手段(25)が前記通路(24)を閉じたときに前記シール面(27)に圧着するリップ部(34)は、前記ドア本体部の外方へ突出長さ(L1)だけ突出する薄板状に形成され、
前記駆動機構(36)は、前記ドア手段(25)に対して前記回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
前記リップ部(34)は、前記回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、前記駆動機構(36)から離れる側の部位の方が前記駆動機構(36)に近い側の部位よりも前記突出長さ(L1)が長くなる拡大形状を有していることを特徴とする空気通路開閉装置。
【請求項10】
空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
前記通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
前記ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
前記ケース(11)には、前記通路(24)の周縁部から前記通路(24)の内方へ突出長さ(L2)だけ突出し、かつ、前記通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
前記ドア手段(25)は、前記駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、前記回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、前記ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
前記シール部(25h)のうち、前記ドア手段(25)が前記通路(24)を閉じたときに前記シール面(27)に圧着するリップ部(34)は、前記ドア本体部の外方へ突出する薄板状に形成され、
前記駆動機構(36)は、前記ドア手段(25)に対して前記回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
前記シール面(27)は、前記回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、前記駆動機構(36)から離れる側の部位の方が前記駆動機構(36)に近い側の部位よりも前記突出長さ(L2)が短くなる形状を有していることを特徴とする空気通路開閉装置。
【請求項11】
空気が流れる通路(24)を形成するケース(11)と、
前記通路(24)を開閉するドア手段(25)と、
前記ドア手段(25)を回転駆動する駆動機構(36)とを備え、
前記ケース(11)には、前記通路(24)の周縁部から前記通路(24)の内方へ突出し、かつ、前記通路(24)の周縁部に沿って延びるシール面(27)が形成され、
前記ドア手段(25)は、前記駆動機構(36)に連結された回転軸(25a、25b)と、前記回転軸(25a、25b)と一体に回転する剛体で形成されたドア本体部(25c、25d、25e)と、前記ドア本体部(25c、25d、25e)の周縁部に形成されたゴム弾性体のシール部(25h)とを有し、
前記シール部(25h)のうち、前記ドア手段(25)が前記通路(24)を閉じたときに前記シール面(27)に圧着するリップ部(34)は、前記ドア本体部の外方へ突出する薄板状に形成され、
前記駆動機構(36)は、前記ドア手段(25)に対して前記回転軸(25a、25b)と平行な方向の一方側のみに配置され、
前記リップ部(34)は、前記回転軸(25a、25b)と平行な方向に延びる部位において、前記駆動機構(36)に近い側の部位の方が前記駆動機構(36)から離れる側の部位よりも薄くなる形状を有していることを特徴とする空気通路開閉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−143450(P2008−143450A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−335711(P2006−335711)
【出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】