説明

空調装置

【課題】本発明は、二つの軸体を切り替えることにより吹出口を調節する空調装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係わる空調装置は、本体と、遮蔽ユニットと、固定板と、第1回転部材と、第1駆動部材と、第1弾性部材と、第2回転部材と、第2駆動部材と、第2弾性部材と、を備える。本体は、開口部を有する。遮蔽ユニットは、本体の開口部に移動可能に設けられる。固定板は、本体に設けられ、かつ、遮蔽ユニットの一側に位置する。第1回転部材と第2回転部材は、回転自在に貫通して固定板に設けられる。第1駆動部材と第2駆動部材は、本体に設けられ、かつ、第1回転部材と第2回転部材にそれぞれ接続されることにより、第1回転部材と第2回転部材をそれぞれ駆動して回転させる。第1弾性部材を、第1駆動部材と第1回転部材との間に弾接させ、第2弾性部材を、第2駆動部材と第2回転部材との間に弾接させることで解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調装置に関し、とくに、二つの軸体を切り替えることにより吹出口を調節する空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、空調は日常生活に広く使用されている。空気の熱膨張効果によって、暖かい空気は冷たい空気に比べ密度が小さく、比重も小さいため、暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降する。従って、室温を高めようとする場合、空調が下に向って温風を送り、温風の上昇によって冷気が排除されることによって、全体的に室温を上昇させる。一方、室温を下げようとする場合、空調が上に向って冷風を送り、暖かい空気が排除されることによって、全体的に室温を下げる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、現在使われている空調は、吹出口板に設けられた中間回転軸のみによって送風方向を調整するため、温風や冷風を吹き出す際に、温風と冷風が漏洩するという問題点があり、空調の効率を低下させるという欠点があった。
【0004】
本発明は、上記従来技術の欠点を解決するためになされたものであり、従来の技術を改善し、二つの軸体を切り替えることにより吹出口を調節する空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係わる空調装置は、本体と、遮蔽ユニットと、固定板と、第1回転部材と、第1駆動部材と、第1弾性部材と、第2回転部材と、第2駆動部材と、第2弾性部材とを備える。本体は、開口部を有する。遮蔽ユニットは、本体の開口部に移動可能に設けられる。固定板は、本体に設けられ、かつ、遮蔽ユニットの一側に位置する。固定板は、第1位置決めユニットと、第2位置決めユニットと、を有する。第1位置決めユニットと第2位置決めユニットは、共に第1エリアと、第2エリアと、第3エリアと、を有し、第2エリアの高さは第1エリアの高さより高く、かつ、第3エリアの高さより低い。第1回転部材は、第1当接部を有し、回転自在に貫通して固定板に設けられる。第1駆動部材は、本体に設けられ、かつ、第1回転部材に接続されることにより、第1回転部材を駆動して回転させる。第1弾性部材は、第1駆動部材と第1回転部材との間に弾接される。第1回転部材が回転すると、第1弾性部材が変形して、第1当接部を第1エリア、第2エリアまたは第3エリアに当接させる。第2回転部材は、第2当接部を有し、回転自在に貫通して固定板に設けられる。第2駆動部材は、本体に設けられ、かつ、第2回転部材に接続されることにより、第2回転部材を駆動して回転させる。第2弾性部材は、第2駆動部材と第2回転部材との間に弾接される。第2回転部材が回転すると、第2弾性部材が変形して、第2当接部を第1エリア、第2エリアまたは第3エリアに当接させる。第1当接部が第1位置決めユニットの第2エリア内に当接され、かつ、第2当接部が第2位置決めユニットの第2エリア内に当接されると、第1回転部材と第2回転部材は、遮蔽ユニットの両側にそれぞれ固定され、かつ、ユニット遮蔽開口部を遮蔽する。第1当接部が第1位置決めユニットの第1エリア内に当接され、かつ、第2当接部が第2位置決めユニットの第3エリア内に当接されると、第2回転部材が遮蔽ユニットから離脱し、第1回転部材が遮蔽ユニットの一端側を固定すると共に、第1方向に沿って、遮蔽ユニットを連動回転させ、開口部を露出させる。第1当接部が第1位置決めユニットの第3エリア内に当接され、かつ、第2当接部が第2位置決めユニットの第1エリア内に当接されると、第1回転部材が遮蔽ユニットから離脱し、第2回転部材が固定遮蔽ユニットの他端側を固定すると共に、第2方向に沿って、遮蔽ユニットを連動回転させ、開口部を露出させる。
【0006】
本発明の好適な実施例において、遮蔽ユニットは、遮蔽板と、第1軸体と、第2軸体と、を有する。第1軸体と第2軸体は、それぞれ移動可能に貫通して遮蔽板に設けられる。
【0007】
本発明の好適な実施例において、遮蔽板は、複数の第1突出部と、複数の第2突出部とを有する。第1軸体は、移動可能に貫通して前記複数の第1突出部に設けられ、第2軸体は、移動可能に貫通して前記複数の第2突出部に設けられる。
【0008】
本発明の好適な実施例において、第1回転部材は、さらに、第1接続部を有し、第2回転部材は、さらに、第2接続部を有する。本体は、さらに、第1受容孔と、第2受容孔と、第1弾性部と、第2弾性部とを、有する。第1弾性部は、第1受容孔内に設けられ、第2弾性部が第2受容孔内に設けられる。第1接続部は、第1軸体の一端に当接されると共に、第1軸体の他端を押し動かして第1受容孔に進入させ、第1弾性部に当接される。第2接続部は、第2軸体の一端に当接されると共に、第2軸体の他端を押し動かして第2受容孔に進入させ、第2弾性部に当接される。
【0009】
本発明の好適な実施例において、遮蔽ユニットの遮蔽板は、その配置方向が固定板の配置方向に対し垂直状態となる。
【0010】
本発明の好適な実施例において、第1弾性部材と第2弾性部材は、バネである。
【0011】
本発明の好適な実施例において、第1駆動部材と第2駆動部材は、電動機である。
【0012】
本発明の好適な実施例において、第2回転部材が遮蔽ユニットから離脱し、かつ、第1回転部材が遮蔽ユニットの一端側に固定される場合の、第1回転部材が第1方向に沿って遮蔽ユニットを連動回転させる範囲は、0〜90度である。
【0013】
本発明の好適な実施例において、第1回転部材が遮蔽ユニットから離脱し、かつ、第2回転部材が遮蔽ユニットの他端側に固定される場合の、第2回転部材が第2方向に沿って遮蔽ユニットを連動回転させる範囲は、0〜45度である。
【0014】
本発明の好適な実施例において、第1方向と第2方向は、互いに逆方向である。
【0015】
このように、本発明に係わる空調装置は、第1駆動部材と第2駆動部材が第1方向または第2方向に沿って遮蔽ユニットを連動回転させることによって、空調装置が暖房運転モード時と冷房運転モード時に異なる送風方向と送風角度を有する。このため、遮蔽ユニットの送風過程における漏洩を回避すると共に、空調装置の暖房運転モード時と冷房運転モード時の効率を向上させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係わる空調装置は、第1駆動部材と第2駆動部材が第1方向または第2方向に沿って遮蔽ユニットを連動回転させることによって、空調装置が暖房運転モード時と冷房運転モード時に異なる送風方向と送風角度を有する。このため、遮蔽ユニットの送風過程における漏洩を回避すると共に、空調装置の暖房運転モード時と冷房運転モード時の効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の好適な実施例における空調装置を示す斜視図である。
【図2】図1の領域Rを示す拡大図である。
【図3】本発明の好適な実施例における空調装置の一部を示す斜視図である。
【図4】本発明の好適な実施例における空調装置の部分的動作を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施例における空調装置について説明する。
【0019】
図1は、本発明の好適な実施例における空調装置を示す斜視図である。図2は、図1の領域Rを示す拡大図である。図3は、本発明の好適な実施例における空調装置の一部を示す斜視図である。以下、図1、図2及び図3を参照しながら、本発明の好適な実施例を説明する。
【0020】
本実施例に係る空調装置1は、本体10と、遮蔽ユニット11と、固定板12と、第1回転部材13と、第2回転部材14と、第1駆動部材15と、第2駆動部材16と、第1弾性部材17と、第2弾性部材18とを備える。
【0021】
本実施例において、図1に示すように、本体10は、開口部100を有する。遮蔽ユニット11は、本体10の開口部100に移動可能に設けられる。固定板12は、本体10に設けられると共に、遮蔽ユニット11の一側に位置する。具体的には、固定板12は、本体10内に設けられると共に、遮蔽ユニット11によって遮蔽される。また、図2に示すように、第1回転部材13と第2回転部材14は、それぞれ回転自在に貫通して固定板12に設けられる。第1駆動部材15と第2駆動部材16は、それぞれ本体10に設けられると共に、第1回転部材13と第2回転部材14に接続される。第1弾性部材17は、第1駆動部材15と第1回転部材13の間に弾接され、第2弾性部材18は、第2駆動部材16と第2回転部材14の間に弾接される。
【0022】
本実施例において、図1に示すように、本体10は、さらに、第1受容孔101と、第2受容孔102と、第1弾性部103と、第2弾性部104とを有する。第1弾性部103は、第1受容孔101内に設けられ、第2弾性部104は、第2受容孔102内に設けられる。ここで、第1弾性部103と第2弾性部104は、バネであることが好ましい。しかしながら、本発明は、これに限らず、ほかの実施例において、第1弾性部103と第2弾性部104は、例えば弾性シートであってもよい。
【0023】
本実施例において、図1に示すように、遮蔽ユニット11は、遮蔽板110と、第1軸体111と、第2軸体112とを有する。第1軸体111と第2軸体112は、それぞれ移動可能に貫通して遮蔽板110に設けられる。このうち、第1軸体111と第2軸体112は、それぞれ本体10の第1受容孔101と第2受容孔102に対応して位置することにより、第1受容孔101と第2受容孔102からそれぞれ進出する。さらに、第1軸体111は、第1受容孔101内に位置する場合に第1弾性部103に当接されるが、第2軸体112は、第2受容孔102内に位置する場合に、第2弾性部104に当接される。これにより、外力が消えると、第1軸体111と第2軸体112は、第1弾性部103と第2弾性部104の作用でそれぞれ第1受容孔101と第2受容孔102から退出することができる。
【0024】
本実施例において、図1に示すように、遮蔽板110は、複数の第1突出部1101と複数の第2突出部1102を含む。第1軸体111は、移動可能に貫通して前記複数の第1突出部1101に設けられ、第2軸体112は、移動可能に貫通して前記複数の第2突出部1102に設けられる。ここで、第1突出部1101と第2突出部1102の数は、共に三つであり、遮蔽板110の両側に平均的に分布される。しかし、本発明において、第1突出部1101と第2突出部1102の数は限定されていない。また、他の実施例において、第1突出部1101と第2突出部1102を設けずに、遮蔽板110の対向する両端にそれぞれ通過孔を設けることにより、第1軸体111と第2軸体112を通過させることもできる。
【0025】
本実施例において、図1に示すように、固定板12と遮蔽板110は、共に平板状であり、かつ、固定板12の配置方向は遮蔽板110の配置方向と直交状態に配置される。しかし、本発明は、これに限らず、図2に示すように、固定板12は、二つの貫通孔120と、第1位置決めユニット121と、第2位置決めユニット122とを有することもできる。ここで、二つの貫通孔120は、それぞれ第1軸体111と第2軸体112の高さに対応して設けられる。
【0026】
本実施例において、図2に示すように、第1位置決めユニット121は、第1エリア1211と、第2エリア1212と第3エリア1213とを有し、第2位置決めユニット122は、第1エリア1221と、第2エリア1222と、第3エリア1223とを有する。このうち、第1位置決めユニット121の第2エリア1212の高さは、第1エリア1211の高さより高く、かつ、第3エリア1213の高さより低い。第2位置決めユニット122の第2エリア1222の高さは、第1エリア1221の高さより高く、かつ、第3エリア1223の高さより低い。ここで、第1位置決めユニット121は、第2位置決めユニット122と同じ構成であることが好ましい。第1エリア1211、1221は、固定板12の表面であることが好ましい。第2エリア1212、1222と第3エリア1213、1223は、固定板12の表面から突出する突出物であることが好ましい。また、第1位置決めユニット121と第2位置決めユニット122の数は、共に二つである。しかも、二つの第1位置決めユニット121は、一つの貫通孔120を中心として対称に設けられるが、二つの第2位置決めユニット122は、もう一つの貫通孔120を中心として対称に設けられる。しかしながら、本発明は、これに限らず、他の実施例において、固定板12は、一つの第1位置決めユニット121と、一つの第2位置決めユニット122とをのみ有することも可能であり、この場合に、第1位置決めユニット121と第2位置決めユニット122が、それぞれ連続的な曲面を呈する。
【0027】
本実施例において、図2に示すように、第1回転部材13は、第1貫通孔131と、第1当接部132と、第1接続部133とを有し、第2回転部材14は、第2貫通孔141と、第2当接部142と、第2接続部143と、を有する。このうち、第1回転部材13の第1接続部133と第2回転部材14の第2接続部143は、それぞれ固定板12の貫通孔120を貫通すると共に、それぞれ第1軸体111と第2軸体112の一端に当接されることができる。第1回転部材13の第1当接部132は、固定板12の第1位置決めユニット121に当接され、第2回転部材14の第2当接部142は、固定板12の第2位置決めユニット122に当接される。なお、ここで、第1回転部材13と第2回転部材14は共にT字形であるが、本発明はこれに限るものではない。
【0028】
第1回転部材13の回転過程を例にすると、第1回転部材13が回転する時、第1当接部132は、固定板12の第1位置決めユニット121上の位置を変更することにより、第1回転部材13が貫通孔120を貫通する長さを変化させる。本実施例において、第1当接部132が第1位置決めユニット121の第1エリア1211と第2エリア1212内に当接される時、第1回転部材13は、遮蔽ユニット11の一端側に固定されることができる。具体的には、図3に示すように、第1接続部133は、遮蔽板110の第1突出部1101に進入して、第1突出部1101内に位置する第1軸体111を押し動かすことにより、第1軸体111の一端に当接される。これにより、第1軸体111の他端が第1接続部133の押圧により、本体10の第1受容孔101に進入して、第1弾性部103に当接される。第1当接部132が第1位置決めユニット121の第3エリア1213内に当接されると、第1接続部133が第1突出部1101から退出し、第1軸体111も第1弾性部103の弾力作用によって、第1受容孔101から、本体10からの離脱を可能にする。
【0029】
このうち、第1当接部132と第2当接部142を、それぞれ第1位置決めユニット121と第2位置決めユニット122との三つエリア内でスムーズに移動させるために、第1位置決めユニット121と第2位置決めユニット122の三つのエリアの間を斜面で接続し、かつ、第1当接部132と第1位置決めユニット121との接触面及び、第2当接部142と第2位置決めユニット122との接触面を共に円弧面にする。しかし、本発明は、これに限るものではない。
【0030】
本実施例において、図2に示すように、第1駆動部材15は、第1ロッド体151を有し、第2駆動部材16は、第2ロッド体161を有する。第1弾性部材17は、第1ロッド体151に取り付けられ、かつ、第1ロッド体151の一端が第1回転部材13の第1貫通孔131の中に位置する。これにより、第1弾性部材17が第1回転部材13と第1駆動部材15との間に弾接される。第2弾性部材18は、第2ロッド体161に取り付けられ、かつ、第2ロッド体161の一端が第2回転部材14の第2貫通孔141中に位置する。これにより、第2弾性部材18が第2回転部材14と第2駆動部材16との間に弾接される。
【0031】
また、本実施例において、第1駆動部材15と第2駆動部材16は、共に電動機である。これにより、第1駆動部材15は第1回転部材13を駆動回転させ、第2駆動部材16は、第2回転部材14を駆動回転させる。第1回転部材13が回転する際に、第1弾性部材17が弾性変形することにより、第1回転部材13の第1当接部132を第1エリア1211、第2エリア1212または第3エリア1213に当接させる。同様に、第2回転部材14が回転する際に、第2弾性部材18が弾性変形することにより、第2回転部材14の第2当接部142を第1エリア1221、第2エリア1222または第3エリア1223に当接させる。ここで、第1弾性部材17と第2弾性部材18は、共にバネであるが、本発明は、これに限らず、他の実施例において、第1駆動部材15と第2駆動部材16は、他の駆動裝置であってもよい。また、第1弾性部材17と第2弾性部材18は、弾性シートのような他の弾性素子でもよい。
【0032】
図4は、本発明の好適な実施例における空調装置の部分動作を示す図である。以下、図1〜図4を参照しながら、空調装置1の作動過程を具体的に説明する。
【0033】
本実施例において、第1駆動部材15が、第1当接部132が第1位置決めユニット121の第2エリア1212内に当接するまで、第1回転部材13を駆動回転させ、かつ、第2駆動部材16が、第2当接部142が第2位置決めユニット122の第2エリア1222内に当接するまで、第2回転部材14を駆動回転させる時、第1回転部材13と第2回転部材14は、それぞれ遮蔽ユニット11の両側に固定されると共に、ユニット11の遮蔽開口部100を遮蔽する。この時、空調装置1は、非送風状態にある。
【0034】
具体的には、この時、第1回転部材13の第1接続部133は、第1軸体111の一端に当接されると共に、第1軸体111の他端を押し動かして第1受容孔101に進入しながら第1弾性部103に当接される。第2回転部材14の第2接続部143は、第2軸体112の一端に当接されると共に、第2軸体112の他端を押し動かして第2受容孔102に進入しながら第2弾性部104に当接される。このようにして、第1回転部材13と第2回転部材14は、遮蔽ユニット11を本体10に固定する。
【0035】
本実施例において、第1駆動部材15は、第1当接部132が第1位置決めユニット121の第1エリア1211内に当接するまで、第1回転部材13を駆動回転させ、かつ、第2駆動部材16が、第2当接部142が第2位置決めユニット122の第3エリア1223内に当接するまで、第2回転部材14を駆動回転させる時、第2回転部材14は、遮蔽ユニット11から離脱し、第1回転部材13は、遮蔽ユニット11の一端側を固定すると共に、第1方向D1に沿って遮蔽ユニット11を連動回転させ、本体10の開口部100から露出させる。この時、空調装置1は、暖房運転モードにある。すなわち、図4に示すように。空調装置1は、第1方向D1に沿って、遮蔽ユニット11の遮蔽板110を打開し、開口部100から露出し、温風を送出する。
【0036】
具体的には、この時、第1回転部材13の第1接続部133は、第1軸体111の一端に当接されると共に、第1軸体111の他端を押し動かして第1受容孔101に進入させながら第1弾性部103に当接される。このうち、第1位置決めユニット121の第2エリア1212の高さは、第1エリア1211の高さより高いため、この時の、第1軸体111が第1回転部材13によって移動される距離は、空調装置1が非送風状態にあるときの、第1軸体111が第1回転部材13によって移動される距離より大きい。第1回転部材13と第1軸体111と本体10は、より緊密に固定される。これにより、遮蔽ユニット11の遮蔽板110は、第1駆動部材15の作用で第1軸体111を軸として回転する。
【0037】
また、第2回転部材14の第2当接部142が第2位置決めユニット122の第2エリア1222から第3エリア1223へ移動して当接されるため、第2回転部材14の第2接続部143は、第2軸体112の一端から離脱することになる。同時に、第2軸体112も、第2受容孔102の第2弾性部104の作用で第2受容孔102から離脱することになる。言い換えれば、遮蔽ユニット11の第2軸体112は、本体10から離脱することになる。
【0038】
本実施例において、第1回転部材13が第1方向D1に沿って遮蔽ユニット11を連動回転させる範囲は、0〜90度である。これにより、空調装置1から送出された温風が下へ吹くため、冷風が排除されることになる。
【0039】
本実施例において、第1駆動部材15が、第1当接部132が第1位置決めユニット121の第3エリア1213内に当接するまで、第1回転部材13を駆動回転させ、かつ、第2駆動部材16が、第2当接部142が第2位置決めユニット122の第1エリア1221内に当接するまで、第2回転部材14を駆動回転させる時、第1回転部材13は、遮蔽ユニット11から離脱し、第2回転部材14は、遮蔽ユニット11の他端側に固定されると共に、第2方向D2に沿って遮蔽ユニット11を連動回転させ本体10の開口部100から露出させる。この時、空調装置1は、冷房運転モードにある。すなわち、空調装置1は、第2方向D2に沿って、打開遮蔽ユニット11の遮蔽板110を開き、開口部100から露出して冷風を送出する。このうち、第1方向D1と第2方向D2は、互いに逆方向である。
【0040】
具体的には、この時、第2回転部材14の第2接続部143は、第2軸体112の一端に当接されると共に、第2軸体112の他端を押し動かして第2受容孔102に進入させながら、第2弾性部104に当接される。このうち、第2位置決めユニット122の第2エリア1222の高さは、第1エリア1221の高さより高いために、この時の、第2軸体112が第2回転部材14によって移動される距離は、空調装置1が非送風状態にあるときの、第2軸体112が第2回転部材14によって移動される距離より大きい。第2回転部材14と第2軸体112と本体10は、より緊密に固定される。これにより、遮蔽ユニット11の遮蔽板110は、第2駆動部材16の作用で、第2軸体112を軸として回転する。
【0041】
また、第1回転部材13の第1当接部132が第1位置決めユニット121の第2エリア1212から第3エリア1213へ移動して当接されるため、第1回転部材13の第1接続部133は、第1軸体111の一端から離脱することになる。同時に、第1軸体111も、第1受容孔101の第1弾性部103の作用で、第1受容孔101から離脱することになる。言い換えれば、遮蔽ユニット11の第1軸体111は、本体10から離脱することになる。
【0042】
本実施例において、第2回転部材14が第2方向D2に沿って、遮蔽ユニット11を連動回転させる範囲は、0〜45度である。これにより、空調装置1から送出された冷風が上へ吹くため、温風が排除されることになる。
【0043】
上述したように、本発明の好適な実施例にける空調装置は、第1駆動部材と、第1回転部材と、第1弾性部材と、第1軸体と、第1受容孔とが、互いに対応し、第2駆動部材と、第2回転部材と、第2弾性部材と、第2軸体と、第2受容孔とが、互いに対応する。これにより、遮蔽ユニットの遮蔽板は、第1軸体に沿って回転することにより暖房運転を実現し、さらに、第2軸体に沿って回転することにより冷房運転を実現する。このようにして、遮蔽板は、送風過程中に常に一方方向に送風するため、遮蔽ユニットが送風過程中における漏洩を回避することができる。
【0044】
また、本発明の好適な実施例における空調装置は、その第1駆動部材と第2駆動部材が、それぞれ第1方向または第2方向に沿って、遮蔽ユニットを連動回転させることにより、空調装置が暖房運転モード時と冷房運転モード時に、異なる送風方向と送風角度を有することができる。このうち、空調装置が暖房運転モード時の送風角度範囲は、0〜90度で、冷房運転モード時の送風角度は、0〜45度である。したがって、空調装置の暖房運転モード時と冷房運転モード時の効率を向上することができる。
【0045】
以上、本発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても、本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は以上詳細に説明したように、二つの軸体を切り替えることにより吹出口の調節を行うことにより、温風と冷風が漏洩するのを防止できる空調装置として好適に用いられるものである。
【符号の説明】
【0047】
1 空調装置
10 本体
11 遮蔽ユニット
12 固定板
13 第1回転部材
14 第2回転部材
15 第1駆動部材
16 第2駆動部材
17 第1弾性部材
18 第2弾性部材
100 開口部
101 第1受容孔
102 第2受容孔
103 第1弾性部
104 第2弾性部
110 遮蔽板
111 第1軸体
112 第2軸体
120 貫通孔
121 第1位置決めユニット
122 第2位置決めユニット
131 第1貫通孔
132 第1当接部
133 第1接続部
141 第2貫通孔
142 第2当接部
143 第1接続部
151 第1ロッド体
161 第2ロッド体
1101 第1突出部
1102 第2突出部
1211、1221 第1エリア
1212、1222 第2エリア
1213、1223 第3エリア
D1 第1方向
D2 第2方向
R 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する本体と、
前記本体の前記開口部に移動可能に設けられる遮蔽ユニットと、
前記本体に設けられ、かつ、前記遮蔽ユニットの一側に位置し、第1位置決めユニットと、第2位置決めユニットとを有し、前記第1位置決めユニットと前記第2位置決めユニットは、いずれも第1エリアと、第2エリアと、第3エリアとを含み、前記第2エリアの高さが、前記第1エリアの高さより高く、かつ、前記第3エリアの高さより低い固定板と、
第1当接部を有し、回転自在に貫通して前記固定板に設けられる第1回転部材と、
前記本体に設けられ、かつ、前記第1回転部材に接続されることにより前記第1回転部材を駆動して回転させる第1駆動部材と、
前記第1駆動部材と前記第1回転部材との間に当接され、前記第1回転部材が回転する際に弾性変形することにより前記第1当接部を前記第1エリア、前記第2エリア及び前記第3エリアのいずれかに当接させる第1弾性部材と、
第2当接部を有し、回転自在に貫通して前記固定板に設けられる第2回転部材と、
前記本体に設けられ、前記第2回転部材に接続されることにより前記第2回転部材を駆動して回転させる第2駆動部材と、
前記第2駆動部材と前記第2回転部材との間に当接され、前記第2回転部材が回転する際に弾性変形することにより、前記第2当接部を前記第1エリア、前記第2エリア及び前記第3エリアのいずれかに当接させる第2弾性部材と、を備える空調装置であって、
前記第1当接部が前記第1位置決めユニットの前記第2エリア内に当接され、かつ、前記第2当接部が前記第2位置決めユニットの前記第2エリア内に当接される際に、前記第1回転部材と前記第2回転部材は、それぞれ前記遮蔽ユニットの両側に固定されると共に、前記遮蔽ユニットが前記開口部を遮蔽し、
前記第1当接部が前記第1位置決めユニットの前記第1エリア内に当接され、かつ、前記第2当接部が前記第2位置決めユニットの前記第3エリア内に当接される際に、前記第2回転部材が前記遮蔽ユニットから離脱し、前記第1回転部材が前記遮蔽ユニットの一端側に固定されると共に、第1方向に沿って前記遮蔽ユニットを連動回転させ、前記開口部を露出させ、
前記第1当接部が前記第1位置決めユニットの前記第3エリア内に当接され、かつ、前記第2当接部が前記第2位置決めユニットの前記第1エリア内に当接される際に、前記第1回転部材が前記遮蔽ユニットから離脱し、前記第2回転部材が前記遮蔽ユニットの他端側に固定されると共に、第2方向に沿って前記遮蔽ユニットを連動回転させ前記開口部を露出させる、ことを特徴とする空調装置。
【請求項2】
前記遮蔽ユニットは、遮蔽板と、第1軸体と、第2軸体とを有し、前記第1軸体と前記第2軸体は、それぞれ前記遮蔽板に移動可能に貫通して設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項3】
前記遮蔽板は、複数の第1突出部と、複数の第2突出部とを有し、前記第1軸体が、前記複数の第1突出部に移動可能に貫通して設けられ、前記第2軸体が前記複数の第2突出部に移動可能に貫通して設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の空調装置。
【請求項4】
前記第1回転部材が、さらに第1接続部を有し、前記第2回転部材が、さらに第2接続部を有し、前記本体が、さらに第1受容孔と、第2受容孔と、第1弾性部と、第2弾性部とを有し、前記第1弾性部が前記第1受容孔内に設けられ、前記第2弾性部が前記第2受容孔内に設けられ、前記第1接続部が前記第1軸体の一端に当接されると共に、前記第1軸体の他端を押し動かして前記第1受容孔に進入し、前記第1弾性部に当接され、前記第2接続部が前記第2軸体の一端に当接されると共に、前記第2軸体の他端を押し動かして前記第2受容孔に進入し、前記第2弾性部に当接される、ことを特徴とする請求項2に記載の空調装置。
【請求項5】
前記遮蔽ユニットの前記遮蔽板は、その配置方向が前記固定板の配置方向と直交状態に配置される、ことを特徴とする請求項2に記載の空調装置。
【請求項6】
前記第1弾性部材と前記第2弾性部材は、バネである、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項7】
前記第1駆動部材と前記第2駆動部材は、電動機である、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項8】
前記第2回転部材が、前記遮蔽ユニットから離脱し、かつ、前記第1回転部材が前記遮蔽ユニットの一端側に固定される場合に、前記第1回転部材が前記第1方向に沿って前記遮蔽ユニットを連動回転させる範囲は、0〜90度である、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項9】
前記第1回転部材が前記遮蔽ユニットから離脱し、かつ、前記第2回転部材が前記遮蔽ユニットの他端側に固定される場合に、前記第2回転部材が前記第2方向に沿って前記遮蔽ユニットを連動回転させる範囲は、0〜45度である、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項10】
前記第1方向と前記第2方向は、互いに逆方向である、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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