説明

空調装置

【課題】本発明は、二つの軸体を切り替えることにより吹出口を調節する空調装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係わる空調装置は、本体と、固定板と、遮蔽板と、第1軸体と、第2軸体と、第1回転部材と、第1ギヤーと、駆動部材と、弾性部材と、第2回転部材と、第2ギヤーを備える。遮蔽板は、本体の開口に移動可能に設けられると共に、固定板の一側に位置する。第1軸体と第2軸体は、一端が本体にそれぞれ移動可能に設けられ、他端が固定板にそれぞれ移動可能に設けられる。第1軸体と第2軸体は、遮蔽板にそれぞれ選択的に接続される。第1回転部材と第2回転部材は、それぞれ回転自在に貫通して固定板に設けられる。駆動部材は、本体に設けられ、第1回転部材と第1ギヤーに接続される。弾性部材は、駆動部材と第1ギヤーとの間に弾接される。第2ギヤーは、第2回転部材に接続されると共に、第1ギヤーと噛み合わせることで解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調装置に関し、特に、二つの軸体を切り替えることにより吹出口を調節する空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、空調は日常生活に広く使用されている。空気の熱膨張効果によって、暖かい空気は冷たい空気に比べて密度が小さく、比重も小さいため、暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降する。従って、室温を高めようとする場合、空調が下に向かって温風を送り、温風の上昇によって冷気が排除されることによって、全体的に室温を上昇させる。一方、室温を下げようとする場合、空調が上に向かって冷風を送り、暖かい空気が排除されることによって、全体的に室温を下げる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、現在使われている空調は、吹出口板に設けられた中間回転軸のみによって送風方向を調整するため、温風や冷風を吹き出す際に、温風と冷風が漏洩するという問題点があり、空調の効率を低下させるという欠点があった。したがって、本発明は、従来の技術が有する欠点を改善する空調装置を提供することを課題とする。
【0004】
本発明は、上記従来技術の欠点を解決するためになされたものであり、従来の技術を改善し、二つの軸体を切り替えることにより吹出口を調節する空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係わる空調装置は、本体と、固定板と、遮蔽板と、第1軸体と、第2軸体と、第1回転部材と、第1ギヤーと、駆動部材と、弾性部材と、第2回転部材と、第2ギヤーと、を備える。本体は、開口を有する。固定板は、本体に設けられ、第1位置決めユニットと第2位置決めユニットとを有する。第1位置決めユニットと第2位置決めユニットは、共に第1エリアと、第2エリアと、第3エリアとを含み、第2エリアの高さが第1エリアの高さより高く、かつ第3エリアの高さより低い。遮蔽板は、本体の開口に移動可能に設けられ、かつ、固定板の一側に位置する。第1軸体は、一端が本体に移動可能に設けられ、他端が固定板に移動可能に設けられる。第1軸体は、遮蔽板に選択的に接続される。第2軸体は、一端が前記本体に移動可能に設けられ、他端が前記固定板に移動可能に設けられる。第2軸体は、遮蔽板に選択的に接続される。第1回転部材は、第1当接部を有し、固定板を回転自在に貫通して設けられる。駆動部材は、本体に設けられ、かつ、第1回転部材と第1ギヤーに接続することにより、第1回転部材と第1ギヤーを駆動回転させる。弾性部材は、駆動部材と第1ギヤーとの間に弾接される。第2回転部材は、第2当接部を有し、回転自在に貫通して固定板に設けられる。第2ギヤーは、第2回転部材に接続されると共に、第1ギヤーと噛み合い、駆動部材が第1ギヤーと第2ギヤーを介して、第2回転部材を駆動して回転させる。第1当接部が第1位置決めユニットの第2エリア内に当接され、かつ、第2当接部が第2位置決めユニットの第2エリア内に当接される場合に、第1回転部材と第2回転部材が第1軸体と第2軸体にそれぞれ固定され、第1軸体と第2軸体が遮蔽板に接続され、かつ、遮蔽板が開口を遮蔽する。第1当接部が第1位置決めユニットの第1エリア内に当接され、かつ、第2当接部が第2位置決めユニットの第3エリア内に当接される場合に、第2回転部材が第2軸体から離脱し、第1回転部材第1軸体に固定され、第1軸体が遮蔽板に接続されると共に、第1方向に沿って、遮蔽板を連動回転させ開口を露出させる。第1当接部が第1位置決めユニットの第3エリア内に当接され、かつ、第2当接部が第2位置決めユニットの第1エリア内に当接される場合に、第1回転部材が第1軸体から離脱し、第2回転部材が第2軸体に固定され、第2軸体が遮蔽板に接続されると共に、第2方向に沿って、遮蔽板を連動回転させ開口を露出させる。
【0006】
本発明の好適な実施例において、空調装置は、さらに二つの第3ギヤーを備える。前記複数の第3ギヤーが、互いに噛み合い、かつ、前記複数の第3ギヤーが第1ギヤーと第2ギヤーにそれぞれ噛み合う。
【0007】
本発明の好適な実施例において、本体が、さらに第1受容孔と第2受容孔を有し、固定板が第1受容部と第2受容部を有する。第1軸体は、一端が第1受容孔に移動可能に設けられ、他端が第1受容部に移動可能に設けられる。第2軸体は、一端が第2受容孔に移動可能に設けられ、他端が第2受容部に移動可能に設けられる。
【0008】
本発明の好適な実施例において、第1回転部材は、さらに第1接続部を有し、第2回転部材は、さらに、第2接続部を有する。遮蔽板は、複数の第3受容孔と、複数の第4受容孔と、複数の第1弾性部と、複数の第2弾性部を有する。前記複数の第1弾性部は、前記複数の第3受容孔内にそれぞれ設けられ、前記複数の第2弾性部は、前記複数の第4受容孔内にそれぞれ設けられる。第1軸体は、複数の第1挿入ロッドを有し、第2軸体は、複数の第2挿入ロッドを有する。第1接続部は、第1軸体の他端に固定されると共に、前記複数の第1挿入ロッドを押し動かして、前記複数の第3受容孔にそれぞれ進入し、かつ、前記複数の第1弾性部にそれぞれ当接される。第2接続部は、第2軸体の他端に固定されると共に、前記複数の第2挿入ロッドにそれぞれ進入し、かつ、前記複数の第2弾性部にそれぞれ当接される。
【0009】
本発明の好適な実施例において、固定板は、その配置方向が遮蔽板の配置方向に対し垂直状態となる。
【0010】
本発明の好適な実施例において、弾性部材は、バネである。
【0011】
本発明の好適な実施例において、駆動部材は、電動機である。
【0012】
本発明の好適な実施例において、第2回転部材が第2軸体から離脱し、かつ、第1回転部材が第1軸体に固定される場合に、第1回転部材が第1方向に沿って遮蔽板を連動回転させる範囲は、0〜90度である。
【0013】
本発明の好適な実施例において、第1回転部材が第1軸体から離脱し、かつ、第2回転部材が第2軸体に固定される場合に、第2回転部材が第2方向に沿って遮蔽板を連動回転させる範囲は、0〜45度である。
【0014】
本発明の好適な実施例において、第1方向と第2方向は、互いに逆方向である。
【0015】
このように、本発明に係わる空調装置は、第1ギヤーと第2ギヤーが第1方向または第2方向に沿ってそれぞれ遮蔽板を連動回転させることによって、空調装置が暖房運転モード時と冷房運転モード時に異なる送風方向と送風角度を有する。このため、遮蔽板の送風過程における漏洩を回避すると共に、空調装置の暖房運転モード時と冷房運転モード時の効率を向上させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係わる空調装置は、第1ギヤーと第2ギヤーが第1方向または第2方向に沿ってそれぞれ遮蔽板を連動回転させることによって、空調装置が暖房運転モード時と冷房運転モード時に異なる送風方向と送風角度を有する。このため、遮蔽板の送風過程における漏洩を回避すると共に、空調装置の暖房運転モード時と冷房運転モード時の効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の好適な実施例における空調装置を示す斜視図である。
【図2】図1の領域Rを示す拡大図である。
【図3】図1の領域Rの一部を示す斜視図である。
【図4】本発明の好適な実施例における空調装置の部分の動作を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施例における空調装置について説明する。
【0019】
図1は、本発明の好適な実施例における空調装置を示す斜視図である。図2は、図1の領域Rを示す拡大図である。図3は、図1の領域Rの一部を示す斜視図である。以下、図1、図2及び図3を参照しながら、本発明の好適な実施例を説明する。
【0020】
本実施例に係る空調装置10は、本体100と、遮蔽板101と、固定板102と、第1軸体103と、第2軸体104と、第1回転部材105と、第2回転部材106と、第1ギヤー107と、第2ギヤー108と、二つの第3ギヤー109、110と、駆動部材111と、弾性部材112と、を備える。
【0021】
本実施例において、図1に示すように、本体100は、開口1000を有する。固定板102は、本体100に設けられる。遮蔽板101は、本体100の開口1000に移動可能に設けられると共に、固定板102の一側に位置する。具体的には、遮蔽板101は、固定板102を遮蔽することにより、固定板102を開口1000内に遮蔽される。また、第1軸体103は、一端が本体100に移動可能に設けられ、他端が固定板102に移動可能に設けられる。同様に、第2軸体104は、一端が本体100に移動可能に設けられ、他端が固定板102に移動可能に設けられる。第1回転部材105と第2回転部材106は、それぞれ固定板102を回転自在に貫通して設けられる。駆動部材111は、本体100に設けられると共に、第1回転部材105に接続される。第1ギヤー107は、駆動部材111に接続される。弾性部材112は、駆動部材111と第1ギヤー107との間に弾接される。第2ギヤー108は、第2回転部材104に接続される。第3ギヤー109、110は、互いに噛み合うと共に、第1ギヤー107と第2ギヤー108にそれぞれ噛み合う。これにより、第1ギヤー107と第2ギヤー108を間接的に噛み合わせることを実現する。
【0022】
本実施例において、図1に示すように、本体100は、さらに、第1受容孔1001と、第2受容孔1002を有する。図2に示すように、固定板102は、第1受容部1021と、第2受容部1022を有する。第1軸体103は、一端が本体100の第1受容孔1001内に、他端が固定板102の第1受容部1021内に移動可能に設けられる。第2軸体104は、一端が本体100の第2受容孔1002内に移動可能に設けられ、他端が固定板102の第2受容部1022内に移動可能に設けられる。すなわち、第1軸体103と第2軸体104は、それぞれその長さ方向に沿って往復移動することができる。ここで、第1受容部1021と第2受容部1022は、例えば、固定板102に突設される中空突部である。さらに、第1受容孔1001と第2受容孔1002との位置と、第1受容部1021と第2受容部1022との位置は、それぞれ第1軸体103と第2軸体104の位置に対応する。
【0023】
本実施例において、図1と図3に示すように、遮蔽板101は、複数の第3受容孔1011と、複数の第4受容孔1012と、複数の第1弾性部1013と、複数の第2弾性部1014を有する。第1弾性部1013は、それぞれ第3受容孔1011内に設けられ、第2弾性部1014は、それぞれ第4受容孔1012内に設けられる。ここで、第3受容孔1011と、第4受容孔1012と、第1弾性部1013と、第2弾性部1014の数は、いずれも三つであるが、本発明はこれに限定されない。第3受容孔1011と第4受容孔1012は、遮蔽板101の両側に平均的に分布される。なお、第1弾性部1013と第2弾性部1014は、バネであるが、本発明はこれに限定されない。他の実施例において、第1弾性部1013と第2弾性部1014は、例えば弾性シートであってもよい。
【0024】
本実施例において、図1と図2に示すように、第1軸体103は、複数の第1挿入ロッド1031を有し、第2軸体104は、複数の第2挿入ロッド1041を有する。ここで、第1挿入ロッド1031と第2挿入ロッド1041の数は、いずれも三つであるが、これに限らず、第1挿入ロッド1031と第2挿入ロッド1041の数がそれぞれ第3受容孔1011と第4受容孔1012の数に一致すれば、どうな数でもよい。第1挿入ロッド1031は、遮蔽板101の第3受容孔1011にそれぞれ対応すると共に、第3受容孔1011にそれぞれ進入することができる。第2挿入ロッド1041は、それぞれ遮蔽板101の第4受容孔1012にそれぞれ対応すると共に、第4受容孔1012にそれぞれ進入することができる。なお、第1軸体103の第1挿入ロッド1031は、第3受容孔1011内にそれぞれ位置する場合に、第1弾性部1013にそれぞれ当接される。第2軸体104の第2挿入ロッド1041は、第4受容孔1012内にそれぞれ位置する場合に、第2弾性部1014にそれぞれ当接される。これにより、外力が消えると、第1軸体103の第1挿入ロッド1031と第2軸体104の第2挿入ロッド1041は、第1弾性部1013と第2弾性部1014の作用で、第3受容孔1011と第4受容孔1012からそれぞれ退出する。
【0025】
なお、本実施例において、第1軸体103の第1挿入ロッド1031と第2軸体104の第2挿入ロッド1041は、遮蔽板101の第3受容孔1011と第4受容孔1012にそれぞれ進入または退出する過程中、第1軸体103の両端が本体100の第1受容孔1001と固定板102の第1受容部1021から離脱しない。同様に、第2軸体104の両端も、本体100の第2受容孔1002と固定板102の第2受容部1022から離脱することはない。これにより、第1軸体103と第2軸体104が本体100から離脱することを回避する。
【0026】
本実施例において、図1に示すように、固定板102と遮蔽板101は、共に平板状で、かつ、固定板102の配置方向は、遮蔽板101の配置方向と直交状態に配置される。しかしながら、本発明は、これに限らず、図3に示すように、固定板102は、さらに二つの貫通孔1020と、第1位置決めユニット1023と、第2位置決めユニット1024とを有する。ここで、二つの貫通孔1020は、第1受容部1021と第2受容部1022の中心にそれぞれ対応する。第1位置決めユニット1023と第2位置決めユニット1024及び第1受容部1021と第2受容部1022は、固定板102の二つの対向表面にそれぞれ設けられる。
【0027】
本実施例において、図3に示すように、第1位置決めユニット1023は、第1エリア1023aと、第2エリア1023bと、第3エリア1023cを含み、第2位置決めユニット1024は、第1エリア1024aと、第2エリア1024bと、第3エリア1024cを含む。このうち、第1位置決めユニット1023の第2エリア1023bの高さは、第1エリア1023aの高さより高く、第3エリア1023cの高さより低い。第2位置決めユニット1024の第2エリア1024bの高さは、第1エリア1024aの高さよりより高く、第3エリア1024cの高さより低い。ここで、第1エリア1023a、1024aは、固定板102の表面であることが好ましく、第2エリア1023b、1024bと第3エリア1023c、1024cは、固定板102表面に突出する突出物であることが好ましい。さらに、第1位置決めユニット1023と第2位置決めユニット1024の数は、共に二つである。しかも、二つの第1位置決めユニット1023は、一つの貫通孔1020を中心として対称に設けられるが、二つの第2位置決めユニット1024は、もう一つの貫通孔1020を中心として対称に設けられる。しかし、本発明は、これに限定されない。他の実施例において、一つの第1位置決めユニット1023と一つの第2位置決めユニット1024をのみ有することもでき、それに、第1位置決めユニット1023と第2位置決めユニット1024が連続的な曲面を呈する。
【0028】
本実施例において、図3に示すように、第1回転部材105は、貫通孔1051と、第1当接部1052と、第1接続部1053と、を有する。第2回転部材106は、突部1061と、第2当接部1062と、第2接続部1063を有する。このうち、第1回転部材105の第1接続部1053と第2回転部材106の第2接続部1063は、固定板102の貫通孔1020にそれぞれ貫通すると共に、第1受容部1021と第2受容部1022内に第1軸体103と第2軸体104に対応する一端にそれぞれ固定することができる。具体的には、第1接続部1053と第2接続部1063は、それぞれ相互係合により、第1軸体103と第2軸体104に対応する一端に固定することができる。しかしながら、本発明は、これに限定されない。第1回転部材105の第1当接部1052は、固定板102の第1位置決めユニット1023に当接され、第2回転部材106の第2当接部1062は、固定板102の第2位置決めユニット1024に当接される。ここで、第1回転部材105はT字形で、第2回転部材106は十字形であるが、本発明はこれに限定されない。
【0029】
第1回転部材105の回転過程を例とすると、第1回転部材105が回転すると、第1当接部1052が固定板102の第1位置決めユニット1023での位置を変更することにより、第1回転部材105がを貫通孔1020を貫通する長さを変化させる。本実施例において、第1当接部1052が第1位置決めユニット1023の第1エリア1023aと第2エリア1023b内に当接される場合に、第1回転部材105は、第1受容部1021内で第1軸体103に対応した一端に固定される。具体的には、図2と図3に示すように、第1接続部1053が第1受容部1021に進入することにより、第1受容部1021内に位置する第1軸体103を押し動かして、第1軸体103に対応した一端に固定される。同時に、第1軸体103の第1挿入ロッド1031は、第1接続部1053の押圧により、遮蔽板101の第3受容孔1011内に進入すると共に第1弾性部1013に当接する。第1当接部1052は、第1位置決めユニット1023の第3エリア1023c内に当接されると、第1接続部1053は第1受容部1021内に位置する第1軸体103から離脱する。第1軸体103の第1挿入ロッド1031は、第1弾性部1013の弾力作用で、第3受容孔1011から退出することにより、第1軸体103と遮蔽板101との離脱を実現する。
【0030】
このうち、第1当接部1052と第2当接部1062を、第1位置決めユニット1023と第2位置決めユニット1024の三つエリア内でそれぞれ順調に移動させるために、第1位置決めユニット1023と第2位置決めユニット1024の三つエリア間は斜面で接続し、かつ、第1当接部1052と第1位置決めユニット1023の接触面、及び第2当接部1062と第2位置決めユニット1024の接触面は、共に円弧面を呈する。しかし、本発明これに限定されない。
【0031】
本実施例において、図3に示すように、駆動部材111は、ロッド体1110を有する。第1ギヤー107は、貫通孔1070を有する。ロッド体1110は、第1ギヤー107の貫通孔1070を貫通すると共に、第1回転部材105の貫通孔1051に位置する。さらに、弾性部材112は、ロッド体1110に取り付けられると共に、第1ギヤー107と駆動部材111との間に弾接される。第2ギヤー108は、貫通孔1080を有する。第2回転部材106の突部1061は、第2ギヤー108の貫通孔1080を貫通することにより、第2ギヤー108と第2回転部材106を接続する。第3ギヤー109、110は、互いに噛み合い、かつ、第3ギヤー109は、第1ギヤー107と噛み合い、第3ギヤー110は、第2ギヤー108と噛み合う。
【0032】
また、本実施例において、駆動部材111は、電動機である。このようにして、駆動部材111は、第1回転部材105と第1ギヤー107を駆動回転させることにより、第3ギヤー109、110と第2ギヤー108を連動回転させ、第2回転部材106を駆動回転させる。また、弾性部材112は、バネであるが、本発明は、これに限定されない、他の実施例において、駆動部材111は、他の駆動裝置であることもできる。また、弾性部材112は、例えば、弾性シートであってもよい。
【0033】
例えば、駆動部材111は、第1当接部1052が第1位置決めユニット1023の第2エリア1023bから第1エリア1023a内に当接されるように、第1回転部材105を駆動回転させる場合に(すなわち、駆動部材111が時計回りの方向に沿って回転するように第1回転部材105を駆動する)、第1ギヤー107と、二つの第3ギヤー109、110と、第2ギヤー108を介して、第2回転部材106は、逆時計回りの方向に沿って回転するように駆動される(例えば、第2当接部1062が第2位置決めユニット1024の第2エリア1024bから第3エリア1024c内に当接するように回転される)。ここで、偶数の第3ギヤーにより、第1回転部材105と第2回転部材106の回転方向を確実に反対にすることで、遮蔽板101は、静止状態から離脱する際に、第1軸体103または第2軸体104の周りをスムーズに回転することができる。このため、本発明は、第1ギヤー107、第2ギヤー108と第3ギヤーの総数は、偶数であればよい。あるいは、第3ギヤーを設けずに、第1ギヤー107と第2ギヤー108を直接に噛み合わせてもよい。
【0034】
図4は、本発明に係る好適な実施例における空調装置の部分の動作を示す斜視図である。以下、図1〜図4を参照しながら、空調装置10の動作過程を具体的に説明する。
【0035】
本実施例において、駆動部材111は、第1当接部1052が第1位置決めユニット1023の第2エリア1023b内に当接されるように、第1回転部材105を駆動回転させ、かつ、第1ギヤー107と、第3ギヤー109、110と、第2ギヤー108を介して、第2当接部1062が第2位置決めユニット1024の第2エリア1024b内に当接されるように第2回転部材106を駆動回転させる場合に、第1回転部材105と第2回転部材106が、それぞれ第1軸体103と第2軸体104に固定され、第1軸体103と第2軸体104が、遮蔽板101に接続され、かつ、遮蔽板101が開口1000を遮蔽する。このとき、空調装置10は、非送風状態にある。
【0036】
具体的には、このとき、第1回転部材105の第1接続部1053は、第1受容部1021内で第1軸体103に対応した一端に固定されると共に、第1軸体103の第1挿入ロッド1031を押し動かして第3受容孔1011を進入させ第1弾性部1013に弾接される。第2回転部材106の第2接続部1063は、第2軸体104に対応した一端に固定されると共に、第2軸体104の第2挿入ロッド1041を押し動かして第4受容孔1012を進入させ、第2弾性部1014に弾接される。このようにして、第1回転部材105と第2回転部材106は、同時に遮蔽板101に接続されることにより、遮蔽板101を本体100に固定させ、開口1000を遮蔽することができる。
【0037】
本実施例において、駆動部材111は、第1当接部1052が第1位置決めユニット1023の第1エリア1023a内に当接されるように、第1回転部材105を駆動回転させ、かつ、第1ギヤー107と、第3ギヤー109、110と第2ギヤー108を介して、第2当接部1062が第2位置決めユニット1024の第3エリア1024c内に当接されるように第2回転部材106を駆動回転させる場合に、第2回転部材106が第2軸体104から離脱し、第1回転部材105が第1軸体103に固定され、第1軸体103が遮蔽板101に接続されることにより、第1方向D1に沿って遮蔽板101を連動回転させる。このとき、空調装置10は、暖房運転モードにある。すなわち、図4に示すように、空調装置10は、第1方向D1に沿って遮蔽板101を開き温風を吹き出す。
【0038】
具体的には、この時、第1回転部材105の第1接続部1053は、第1軸体103に対応した一端に固定されると共に、第1軸体103の第1挿入ロッド1031を押し動かして第3受容孔1011を進入させながら第1弾性部1013に当接される。このうち、第1位置決めユニット1023の第2エリア1023bの高さが、第1エリア1023aの高さより高いため、この時の第1軸体103が第1回転部材105によって移動された距離は、空調装置10が非送風状態にある時の第1軸体103が第1回転部材105によって移動された距離より大きい。この時、第1軸体103に対応した一端上に凹孔が設けられれば、第1回転部材105が凹孔の底部に緊密に結合される。あるいは、第1回転部材105上に凹孔が設けられれば、第1軸体103が凹孔の底部に緊密に結合される。同様に、第1挿入ロッド1031も、第3受容孔1011に緊密に結合される。これにより、第1回転部材105と第1軸体103と遮蔽板100は、緊密に固定されている。これにより、遮蔽板101は、駆動部材111の作用で第1軸体103を軸として回転することができる。
【0039】
また、第2回転部材106の第2当接部1062は、第2位置決めユニット1024の第2エリア1024bから第3エリア1024cに当接されるように移動するため、第2回転部材106の第2接続部1063は、第2軸体104の一端から離脱する。同時に、第2軸体104の第2挿入ロッド1041も、第4受容孔1012の第2弾性部1014の作用で第4受容孔1012から離脱する。言い換えれば、第2軸体104は、遮蔽板101から離脱する。
【0040】
本実施例において、第1回転部材105が第1方向D1に沿って遮蔽板101を連動回転させる範囲は、0〜90度である。これにより、空調装置10から送出した温風が下へ吹くため、冷風が排除される。
【0041】
本実施例において、駆動部材111は、第1当接部1052が第1位置決めユニット1023の第3エリア1023c内に当接されるように、第1回転部材105を駆動回転させ、かつ、第1ギヤー107と、第3ギヤー109、110と第2ギヤー108を介して、第2当接部1062が第2位置決めユニット1024の第1エリア1024a内に当接されるように第2回転部材106を駆動回転させる場合に、第1回転部材105が第1軸体103から離脱し、第2回転部材106が第2軸体104に固定され、第2軸体104が遮蔽板101に接続されることにより、第2方向D2に沿って遮蔽板101を連動回転させる。このとき、空調装置10が冷房運転モードにある。すなわち、空調装置10は、第2方向D2に沿って、遮蔽板110を開き、冷風を吹き出す。このうち、第1方向D1と第2方向D2は、互いに逆方向である。
【0042】
具体的には、この時、第2回転部材106の第2接続部1063は、第2軸体104に対応した一端に固定されると共に、第2軸体104の第2挿入ロッド1041を押し動かして第4受容孔1012を進入させながら第2弾性部1014に当接される。このうち、第2位置決めユニット1024の第2エリア1024bの高さが、第1エリア1024aの高さより高いため、この時の第2軸体104が第2回転部材106によって移動された距離は、空調装置10が非送風状態にある時の第2軸体104が第2回転部材106によって移動された距離より大きい。このようにして、第2軸体104と第2回転部材106、そして第2挿入ロッド1041と第4受容孔1012は、それぞれ緊密に結合されている。これにより、遮蔽板101は、駆動部材111の作用で、第2軸体104を軸として回転することができる。
【0043】
また、第1回転部材105の第1当接部1052は、第1位置決めユニット1023の第2エリア1023bから第3エリア1023cに当接されるように移動するため、第1回転部材105の第1接続部1053は、第1軸体103に対応した一端から離脱する。同時に、第1軸体103の第1挿入ロッド1031も、第3受容孔1011の第1弾性部1013の作用で、第3受容孔1011から離脱する。言い換えれば、第1軸体103は、遮蔽板101から離脱するということである。
【0044】
本実施例において、第2回転部材106が第2方向D2に沿って遮蔽板101を連動回転させる範囲は、0〜45度である。これにより、空調装置10から送出した冷風が上へ吹くため、暖かい空気が排除される。
【0045】
上述したように、本発明の好適な実施例における空調装置は、駆動部材と、第1回転部材と、弾性部材と、第1軸体と、第1受容孔とが、互いに対応して設けられ、駆動部材と、第1ギヤーと、第2ギヤーと、第3ギヤーと、第2回転部材と、第2軸体と、第2受容孔とが、互いに対応して設けられる。これにより、遮蔽板が第1軸体に沿って回転することにより暖房運転を実現し、第2軸体に沿って回転することにより冷房運転を実現する。このようにして、遮蔽板は、送風過程中に常に一方方向に送風するため、遮蔽ユニットが送風過程中における漏洩を回避することができる。
【0046】
さらに、本発明の好適な実施例における空調装置は、駆動部材により第1方向に沿って遮蔽板を連動回転させると共に、第1ギヤーと、第3ギヤーと、第2ギヤーを介して、第2方向に沿って遮蔽板を連動回転させることにより、空調装置が暖房運転モード時と冷房運転モード時に、異なる送風方向と送風角度を有することができる。このうち、空調装置が暖房運転モード時の送風角度は、0〜90度で、冷房運転モード時の送風角度は、0〜45度である。したがって、空調装置の暖房運転モード時と冷房運転モード時の効率を向上することができる。
【0047】
以上、本発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても、本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は以上詳細に説明したように、二つの軸体を切り替えることにより吹出口を調節を行うことにより、温風と冷風が漏洩するのを防止できる空調装置として好適に用いられるものである。
【符号の説明】
【0049】
10 空調装置
100 本体
101 遮蔽板
102 固定板
103 第1軸体
104 第2軸体
105 第1回転部材
106 第2回転部材
107 第1ギヤー
108 第2ギヤー
109、110 第3ギヤー
111 駆動部材
112 弾性部材
1000 開口
1001 第1受容孔
1002 第2受容孔
1011 第3受容孔
1012 第4受容孔
1013 第1弾性部
1014 第2弾性部
1020、1051、1070、1080 貫通孔
1021 第1受容部
1022 第2受容部
1023 第1位置決めユニット
1024 第2位置決めユニット
1031 第1挿入ロッド
1041 第2挿入ロッド
1052 第1当接部
1053 第1接続部
1061 突部
1062 第2当接部
1063 第2接続部
1110 ロッド体
1023a、1024a 第1エリア
1023b、1024b 第2エリア
1023c、1024c 第3エリア
D1 第1方向
D2 第2方向
R 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する本体と、
前記本体に設けられ、第1位置決めユニットと、第2位置決めユニットとを有し、前記第1位置決めユニットと前記第2位置決めユニットは、いずれも、第1エリアと、第2エリアと、第3エリアと、を含み、前記第2エリアの高さが前記第1エリアの高さより高く、かつ前記第3エリアの高さより低い固定板と、
前記本体の前記開口に移動可能に設けられ、かつ、前記固定板の一側に位置する遮蔽板と、
前記遮蔽板に選択的に接続され、一端が前記本体に移動可能に設けられ、他端が前記固定板に移動可能に設けられる第1軸体と、
前記遮蔽板に選択的に接続され、一端が前記本体に移動可能に設けられ、他端が前記固定板に移動可能に設けられる第2軸体と、
第1当接部を有し、回転自在に貫通して前記固定板に設けられる第1回転部材と、
第1ギヤーと、
前記本体に設けられ、かつ、前記第1回転部材と前記第1ギヤーに接続することにより、前記第1回転部材と前記第1ギヤーを駆動回転させる、駆動部材と、
前記駆動部材と前記第1ギヤーとの間に当接される弾性部材と、
第2当接部を有し、回転自在に貫通して前記固定板に設けられる第2回転部材と、
前記第2回転部材に接続されると共に前記第1ギヤーと噛み合い、前記駆動部材が前記第1ギヤーと前記第2ギヤーを介し前記第2回転部材を駆動して回転させる第2ギヤーと、を備える空調装置であって、
前記第1当接部が前記第1位置決めユニットの前記第2エリア内に当接され、かつ、前記第2当接部が前記第2位置決めユニットの前記第2エリア内に当接される場合に、前記第1回転部材と前記第2回転部材が、前記第1軸体と前記第2軸体にそれぞれ固定され、前記第1軸体と前記第2軸体が前記遮蔽板に接続されると共に、前記遮蔽板が前記開口を遮蔽し、
前記第1当接部が前記第1位置決めユニットの前記第1エリア内に当接され、かつ、前記第2当接部が前記第2位置決めユニットの前記第3エリア内に当接される場合に、前記第2回転部材が前記第2軸体から離脱し、前記第1回転部材が前記第1軸体に固定され、前記第1軸体が前記遮蔽板に接続されると共に、第1方向に沿って前記遮蔽板を連動回転させ前記開口を露出させ、
前記第1当接部が前記第1位置決めユニットの前記第3エリア内に当接され、かつ、前記第2当接部が前記第2位置決めユニットの前記第1エリア内に当接される場合に、前記第1回転部材が前記第1軸体から離脱し、前記第2回転部材が前記第2軸体に固定され、前記第2軸体が前記遮蔽板に接続されると共に、第2方向に沿って前記遮蔽板を連動回転させ前記開口を露出させる、ことを特徴とする空調装置。
【請求項2】
さらに、二つの第3ギヤーを備え、前記複数の第3ギヤーが互いに噛み合い、かつ、前記第1ギヤーと前記第2ギヤーにそれぞれ噛み合う、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項3】
さらに、前記本体が第1受容孔と一第2受容孔を有し、前記固定板が第1受容部と、第2受容部と、を有し、前記第1軸体は、一端が前記第1受容孔に移動可能に設けられ、かつ、他端が前記第1受容部に移動可能に設けられ、前記第2軸体は、一端が前記第2受容孔に移動可能に設けられ、かつ、他端が前記第2受容部に移動可能に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項4】
さらに、前記第1回転部材が第1接続部を有し、前記第2回転部材が第2接続部をさらに有し、前記遮蔽板が、複数の第3受容孔と、複数の第4受容孔と、複数の第1弾性部と、複数の第2弾性部と、を有し、前記複数の第1弾性部が、前記複数の第3受容孔内にそれぞれ設けられ、前記複数の第2弾性部が、前記複数の第4受容孔内にそれぞれ設けられ、前記第1軸体が複数の第1挿入ロッドを有し、前記第2軸体が複数の第2挿入ロッドを有し、前記第1接続部が前記第1軸体の前記他端に固定されると共に、前記複数の第1挿入ロッドを押し動かして前記複数の第3受容孔にそれぞれ進入し、かつ、前記複数の第1弾性部にそれぞれ当接され、前記第2接続部が前記第2軸体の前記他端に固定されると共に、前記複数の第2挿入ロッドを押し動かして前記複数の第4受容孔にそれぞれ進入し、かつ、前記複数の第2弾性部にそれぞれ当接される、ことを特徴とする請求項3に記載の空調装置。
【請求項5】
前記固定板は、その配置方向が前記遮蔽板の配置方向と直交状態に配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項6】
前記弾性部材は、バネである、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項7】
前記駆動部材は、電動機である、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項8】
前記第2回転部材が前記第2軸体から離脱し、かつ、前記第1回転部材が前記第1軸体に固定される場合に、前記第1回転部材が前記第1方向に沿って前記遮蔽板を連動回転させる範囲は、0〜90度である、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項9】
前記第1回転部材が前記第1軸体から離脱し、かつ、前記第2回転部材が前記第2軸体に固定される場合に、前記第2回転部材が前記第2方向に沿って前記遮蔽板を連動回転させる範囲は、0〜45度である、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
【請求項10】
前記第1方向と前記第2方向は、互いに逆方向である、ことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−159284(P2012−159284A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−11459(P2012−11459)
【出願日】平成24年1月23日(2012.1.23)
【出願人】(510242473)昌碩科技(上海)有限公司 (6)
【出願人】(508226687)和碩聯合科技股▲ふん▼有限公司 (29)
【Fターム(参考)】