説明

空調設備のための構造配置

【課題】 様々な車両タイプにおいて使用することができ、そのために設備の構成を高い構造的手間とコスト的費用の元で変更する必要のない、空調設備のための構造配置を提供する。
【解決手段】 少なくとも1つのハウジング(3)と、熱を交換するための少なくとも1つの第1の装置(2)と、熱を交換するための少なくとも1つの第2の装置(6)と、特にガス状の媒体のための少なくとも1つの入口(5)と、特にガス状の媒体のための少なくとも1つの出口(19)と、少なくとも1つの流れ制御装置(15)とを有する、空調設備のための構造配置、特に自動車用の空調設備のための構造配置において、ハウジングが、少なくとも1つの他のモジュラー装置(25、31)のための、少なくとも1つの収容装置(21)を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調設備のための構造配置、特に自動車用の、空調設備のための構造配置に関する。
【背景技術】
【0002】
空調設備は、従来技術においてずっと以前から知られており、様々な自動車内で標準装備または特別付属設備として使用される。その場合にこの種の空調設備は、従来技術においては、熱を交換するための少なくとも2つの装置を有しており、その場合に1つは空気を冷却するために用いられ、1つは空気を暖めるために用いられる。その他、それぞれ使用場所に応じて、様々な他の装置が出てくる可能性がある。すなわち、たとえば該当する車両タイプに応じて、自動車の多かれ少なかれ異なるゾーンが空調される。部分的に、自動車の1つ、2つ、2と1/2、3つまたは4つのゾーンが空調される。その場合に、空調設備が使用される車両タイプに応じて、それぞれ異なる空調設備が提供され、それが構造的な手間を増大させて、それによってコストの増大をもたらす、という問題が生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って本発明の課題は、様々な車両タイプにおいて使用することができ、そのために設備の構成を高い構造的手間とコスト的費用の元で変更する必要のない、空調設備のための構造配置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これは、本発明によれば、請求項1の対象(すなわち、少なくとも1つのハウジングと、熱を交換するための少なくとも1つの第1の装置と、熱を交換するための少なくとも1つの第2の装置と、特にガス状の媒体のための少なくとも1つの入口と、特にガス状の媒体のための少なくとも1つの出口と、少なくとも1つの流れ制御装置とを有する、特に自動車用の、空調設備のための構造配置において、ハウジングが、少なくとも1つの他のモジュラー装置のための、少なくとも1つの収容装置を有していることを特徴とする、空調設備のための構造配置)によって解決される。好ましい実施形態が、従属請求項の対象である。
【発明の実施態様】
【0005】
本発明は、少なくとも1つのハウジングと、熱を交換する少なくとも1つの第1の装置と、熱を交換する少なくとも1つの第2の装置と、特にガス状の媒体のための少なくとも1つの入口と、特にガス状の媒体のための少なくとも1つの出口と、少なくとも1つの流れ制御装置とを有する、特に自動車用の、空調設備のための構造配置に関する。その場合にハウジングは、少なくとも1つの他のモジュラー装置のための少なくとも1つの収容装置を有している。
【0006】
特にガス状の媒体は、車両室内にだけ案内される、特に加熱すべき、ないしは冷却すべき空気である。
【0007】
流れ制御装置というのは、流れの量および/またはその流れ方向を閉ループ制御および/または開ループ制御する装置である。すなわち、たとえば空気フラップが、本発明の主旨における流れ制御装置と考えられる。
【0008】
収容装置というのは、ハウジングの、モジュラー装置がその中に配置される領域である。この領域は、モジュラー装置の固有の形状に適合した壁によって空間的に画成することができる。さらに、収容装置は、モジュラー装置を固定するための固定装置を有することができる。
【0009】
収容装置は、完全なモジュラー装置をその中に、ないしはハウジング内に収容することができるように、形成することができる。しかし、モジュラー装置は、ハウジングの境界を越えて突出することもできる。
【0010】
本発明の好ましい実施形態においては、収容装置は大体において、ハウジングの外側面の予め定められた部分が切り欠かれることによって形成される。
【0011】
モジュラー装置というのは、個々の構成部分であり、あるいは、少なくとも共通の目的のために用いられる、1つのユニットにまとめられた、複数の構成部分である。
【0012】
好ましい実施形態においては、少なくとも1つの他のモジュラー装置は、媒体を調節する少なくとも1つの装置を有している。
【0013】
媒体を調節する装置は、好ましくは、熱を交換する装置および/または流れ制御装置および/または流れガイド装置および/または出口を有するグループに基づく装置である。
【0014】
流れガイド装置というのは、たとえば空気通路などのような、予め定められたパス上で、流れ、特に空気流を、少なくとも部分的に案内する装置である。
【0015】
モジュラー装置は、好ましくは、空調設備を様々な需要に適合させるため、ないしは車両の内部の異なる数のゾーンを空調することができるようにするために、使用される。すなわち、特に2ゾーン、2と1/2ゾーン、3ゾーンまたは4ゾーンの制御が考えられる。2ゾーンの制御というのは、本発明の枠内においては、車両室内の選択された領域、たとえば前部空間を、運転者側と助手席側について別々に空調できることである。
【0016】
2と1/2ゾーン制御というのは、上述した前部領域の他にさらに、たとえば後部領域のような、他の領域を部分的に制御し、特に冷却することができることである。
【0017】
3ゾーン制御の場合には、前部領域の他に後部領域も完全に制御し、ないしは空調することができる。
【0018】
4ゾーン制御というのは、前部領域の他に後部領域も、左側と右側について別々に制御ないし空調できることである。
【0019】
他の好ましい実施形態においては、熱を交換する第1の装置は、蒸発器である。その場合にこの蒸発器は、冷却循環の構成部分である。
【0020】
他の好ましい実施形態においては、熱を交換する第2の装置は、加熱装置である。その場合にこの加熱装置は、それを通って流れる空気を空気側あるいは水側で加熱する。その場合に空気側というのは、空気の加熱が大体において、加熱装置を通る空気の量を介して制御されることである。その場合に加熱装置を通って流れる冷却剤の量は、ほぼ一定である。
【0021】
水側の加熱というのは、空気の温度ないし加熱が、大体において、加熱装置を通して案内される冷却剤の量および/または温度が閉ループ制御および/または開ループ制御されることである。
【0022】
他の好ましい実施形態においては、熱を交換する少なくとも1つの第3の装置が設けられており、その場合に熱を交換する第3の装置が、装置のグループから選択されており、そのグループには電気的加熱部材、燃料駆動される加熱部材、CO2−ヒートポンプ、排ガス熱を利用するヒーター、蒸発器、凝縮器、補助ヒータ、電気ヒーター、PTCヒーター、熱交換機などが含まれる。
【0023】
他の好ましい実施形態においては、出口内に少なくとも1つの流れ制御装置が設けられている。それによって車両室内へ案内される空気の量を開ループ制御および/または閉ループ制御することができる。
【0024】
他の好ましい実施形態においては、空気の流れ方向において熱を交換する第2の装置の前に、少なくとも1つの流れ制御装置が配置されている。好ましくは空気の流れ方向において熱を交換する第2の装置の前に、多数の流れ制御装置が配置されている。その場合に空気の流れ方向というのは、予め定められた部分内で空気が少なくとも部分的に広がる方向である。その場合にたとえば乱流によるような、比較的小さい方向変化は考慮されない。
【0025】
他の好ましい実施形態においては、熱を交換する第2と第3の装置が、互いに対して隣接して配置されている。好ましくは熱を交換する第2と第3の装置は、互いに対して平行に配置されている。その場合に平行に配置されるというのは、装置の2つの主要な広がり方向に張られた、第2と第3の装置を通って延びる2つの平面が、互いに対して平行になることである。その場合に熱を交換する第2と第3の装置は、好ましくは互いに接触している。
【0026】
他の好ましい実施形態においては、ハウジングは少なくとも1つの流れガイドを有しており、その流れガイドによってガス状の媒体、すなわち空気が、少なくとも部分的に熱を交換する第2の装置を迂回して案内される。このようにして、空気の冷却のみが望ましい場合に、空気が加熱装置を貫流することを回避することができる。
【0027】
他の好ましい実施形態においては、熱を交換する少なくとも1つの装置、好ましくは加熱装置が、冷却剤のための少なくとも部分的に互いに分離された2つの流れルートを有している。
【0028】
この目的のために、熱を交換する少なくとも1つの装置が、冷却剤のための少なくとも2つの供給部を有している。これは、熱を交換する装置の予め定められた領域内で、冷却剤が少なくとも2つの互いに分離されたルートで案内されることを意味している。
【0029】
好ましくは冷却剤は、少なくとも2つの部分的に互いに分離された流れルートから、共通の排出部を介して排出される。
【0030】
他の好ましい実施形態においては、熱を交換する装置の内部の冷却剤のための少なくとも1つの供給部および/または排出部内に、閉ループ制御および/または開ループ制御装置が設けられており、同装置が熱を交換する装置を通る冷却剤の通過を開ループ制御および/または閉ループ制御する。
【0031】
他の好ましい実施形態においては、熱を交換する装置の内部で冷却剤のための少なくとも2つの流れルートが、熱を交換する装置の異なる空間的な部分内に配置されている。これは、個々の流れルートが部分的に交代するように配置されているのではなく、たとえば熱を交換する装置の予め定められた部分上には、完全に一方の流れルートが配置され、熱を交換する装置の他の部分には他の、ないしさらに他の流れルートが配置されていることを意味している。その他、2つの流れルートより多くの、たとえば3つの流れルートを設けることもでき、それらが熱を交換する装置の互いに分離された部分内で案内される。
【0032】
本発明は、さらに、上述した種類の構造配置を有する、特に自動車のための、空調設備に関する。
【0033】
本発明の実施形態の他の利点が、添付図面から明らかにされる。
【実施例】
【0034】
図1は、特に自動車用の、空調設備のための、本発明に基づく構造配置を概略的に示している。
【0035】
参照符号2は、蒸発器を示しており、その蒸発器は空気の流れ方向において空気入口5の後方に配置されている。蒸発器は、100mmと400mmの間、好ましくは200mmと300mmの間、そして特に好ましくは230mmと290mmの間の幅を有している。蒸発器の高さは、100mmと400mmの間、好ましくは180mmと280mmの間、そして特に好ましくは210mmと270mmの間にある。
【0036】
蒸発器の深さは、20mmと150mmの間、好ましくは30mmと100mmの間、そして特に好ましくは50mmと80mmの間にある。
【0037】
蒸発器は、2dmと10dmの間、好ましくは2dmと8dmの間、そして特に好ましくは4.5dmと6dmの間の濡れ面積を有している。
【0038】
流れ方向において、蒸発器の前にフィルタ(図示せず)が配置されている。
【0039】
このフィルタは、104mm、好ましくは200mmと300mmの間、特に好ましくは220mmと270mmの間の幅を有している。フィルタの高さは、100mmと400mmの間、好ましくは200mmと300mmの間、そして特に好ましくは220mmと260mmの間にある。
【0040】
フィルタの深さは、10mmと90mmの間、好ましくは20mmと70mmの間、そして特に好ましくは30mmと40mmの間にある。フィルタの濡れ面積は、2dmと10dmの間、好ましくは4dmと8dmの間、そして特に好ましくは6dmの領域にある。
【0041】
参照符号4は、多数の流れ制御装置に関するものであって、それらは空気の流れ方向において加熱装置6の前かつ蒸発器2の後方に配置されている。その場合に好ましくは多数の個別の制御装置が設けられているが、それらは特に(しかしそればかりではないが)モータによって開ループ制御および/または閉ループ制御することができ、それによって加熱装置6への空気供給を開ループ制御および/または閉ループ制御することができる。熱を交換するための第2の装置6は、この図では、加熱装置である。熱を交換する装置6は、100と400mmの間、好ましくは120と350mmの間、そして特に好ましくは250mmと320mmの間の幅を有している。
【0042】
装置6の高さは、100と400mmの間、好ましくは180と280mmの間、そして特に好ましくは210と260mmの間にある。
【0043】
熱を交換する装置6の深さは、10と70mmの間、好ましくは20と60mmの間、そして特に好ましくは25と40mmの間にある。熱を交換する装置6の濡れ面積は、2と8dmの間、好ましくは3と7dmの間、そして特に好ましくは4.5と5dmの間にある。
【0044】
熱を交換する装置6に、熱を交換するための第3の装置7が直接接続されており、この装置はこの実施形態においては、PTC発熱部材である。このPTC部材は、100mmと400mmの間、好ましくは120mmと250mmの間、そして特に好ましくは140mmと180mmの間の幅を有している。
【0045】
熱を交換するためのこの第3の装置7の高さは、100mmと300mmの間、好ましくは150mmと260mmの間、そして特に好ましくは180mmと230mmの間にある。熱を交換するためのこの第3の装置7の深さは、5と30mmの間、好ましくは10と20mmの間、そして特に好ましくは15mmの領域にある。
【0046】
参照符号14は、空気流れ通路をこの空気流れ通路内に配置されている流れ制御装置11と共に示している。参照符号19は、空気のための出口を示し、参照符号15は他の出口内に配置された流れ制御装置を示している。個々の出口19は、たとえば前方あるいは後方の足下領域のような、自動車室内の様々な領域内で、フロントガラスに、あるいは計器パネル内に設けられている換気通路へ通じることができる。
【0047】
参照符号3は、ハウジングを示しており、その中に熱を交換するための個々の装置と制御装置が収容されている。参照符号16は、空気のための流れ通路を示しており、その流れ通路は熱を交換するための装置6の下方に配置されている。
【0048】
流れ制御装置4が、加熱装置6を空気が通過することを阻止した場合に、空気の少なくとも一部は、この流れルート16を通って流れる。流れ制御装置、すなわち空気フラップ18によって、流れ通路16を通る空気の流れを開ループ制御および/または閉ループ制御することができる。この流れ通路16の面積は、0.5dmと4dmの間、好ましくは1dmと2dmの間、そして特に好ましくは1.5dmの領域にある。
【0049】
参照符号15は、本発明に基づく他の装置を示しており、それがハウジング3内に収容されている。この場合に、この装置は、車両室内の互いに分離された2つのゾーンへ空調された空気を供給するための、2ゾーンモジュールである。参照符号13は、2ゾーンモジュール15内への流入を閉ループ制御および/または開ループ制御する、流れ制御装置を示している。
【0050】
図2には、本発明に基づく構造配置の斜視図が示されている。その場合に参照符号6は、ここでも、熱を交換する装置に、そして参照符号7は熱を交換するための第3の装置に関し、この第3の装置はたとえばPTC部材とすることができる。参照符号3は、ハウジングを示し、その場合に領域ないしは収容装置21内に、モジュラー装置を配置することができる。参照符号66は、熱を交換する装置6を通って流れる冷却剤のための供給および排出に関する。参照符号2は、蒸発器を示している。
【0051】
ハウジング3の領域23内で、たとえば流れ制御装置を使用することができる。
【0052】
図3には、本発明に基づく構造配置の他の斜視図が示されている。図2に示す配置とは異なり、領域ないし収容装置21内へモジュラー装置25が挿入されている。その他、流れ制御装置26が設けられている。
【0053】
参照符号27は、流れ制御装置に関するものであって、その流れ制御装置によって、熱を交換する装置6を迂回する空気を開ループ制御および/または閉ループ制御することができる。他の流れ案内装置28によって、モジュラー装置25を通って流入する空気ないしその量を閉ループ制御および/または開ループ制御することができる。
【0054】
図4は、本発明に基づく構造配置の他の実施形態を斜視図で示している。流れ制御装置33は、空気の、通路16を通って達する成分と、熱を交換する装置6を通って達する成分を閉ループ制御および/または開ループ制御して、モジュラー装置31へ案内するために用いられる。
【0055】
モジュラー装置31は、2つの後部ゾーンを空調するために用いられ、その場合に全体で、4ゾーン空調が得られる。
【0056】
図5は、本発明に基づく構造配置のための熱を交換する第2の装置を示している。この装置は、3つの流れ部分61、62および63を有している。これらの部分の各々の内部で、それぞれ冷却剤が案内され、その場合に個々の流れは少なくとも部分的に互いに分離されている。この冷却剤は、たとえば自動車の冷却循環からの水とすることができる。
【0057】
装置6の内部で冷却剤を別々に案内するために、3つの供給部66、71および72が設けられており、それらが冷却剤をそれぞれ該当する領域62、61および63内へ案内する。
【0058】
これら供給部66、71および72は、たとえば矩形、多角形、円形または楕円形および混合形のような、任意の幾何学的断面を有することができる。この実施形態においては、管直径は5mmと20mmの間、好ましくは10mmと20mmの間、そして特に好ましくは15mmの領域にある。この実施形態において、部分61と63は水側で制御され、領域62は空気側で制御される。この目的のために、供給部71と72は制御装置(図示せず)を有しており、その制御装置が部分61と63を通って流れる冷却剤の量を開ループ制御および/または閉ループ制御する。それに対して部分62内では、この部分を通って流れる冷却剤の量はほとんど制御されず、温度制御はこの部分を通って流れる空気の量を介して行われる。排出部65を介して冷却剤がすべての部分61、62および63から一緒になって装置6から排出される。排出部65は、8と30mmの間、好ましくは12と24mmの間、そして特に好ましくは18mmの領域の管直径を有している。
【0059】
図6は、図7に示す熱を交換する装置を他の斜視図で示している。ここに図示される、供給および排出のための配置の他に、他の配置を設けることもできる。すなわち排出部が装置に対して平行に延びるようにし、あるいは複数の湾曲された部分を有することもできる。
【0060】
参照符号69は、貫流装置に関するものであって、この貫流装置を通って冷却剤が供給部66と排出部65の間の流れルート上で流れる。中央の部分において、冷却剤はまず貫流装置69の部分領域内へ下方へ向かって流入し、その後第2の部分領域内で再び上方へ向かって排出部65へ流れる。
【0061】
しかしこの形態は、必ずしも強制ではない;すなわち、領域61と73の間に貫流装置を、冷却剤が装置を最初は第1の方向に、そしてその後この第1の方向とは逆の方向に貫流するように、接続することもできる。
【0062】
部分61と63内にも、貫流装置(図示せず)が設けられている。しかし、貫流装置69とは異なり、ここでは冷却剤は1つの方向だけに、すなわち供給部71なし72から始まって排出部65の方向のみに流れる。
【0063】
図7には、本発明に基づく構造配置が、図3の斜視図に従って示されている。符号5で示す領域内で、空気が本発明に基づく配置へ流入する。符号8で示す領域内へ、特に(しかしそれに限らないが)、たとえばコックピット配線のための、ケーブルを導入することができる。しかしまた、ケーブル索を符号9で示す領域へ導入することも可能である。
【0064】
参照符号6は、熱を交換するための第2の装置を示している。図7に示す部分には、装置6の部分62、すなわち空気側で制御される部分が示されている。それぞれ水側で制御される部分61、63は、図から出て、図面平面の上方ないし下方に配置されている。
【0065】
参照符号27は、領域16からの空気供給を制御する、流れ制御装置を示している。流れ制御装置28は、モジュラー装置25への空気供給を制御する。流れ制御装置36は、たとえば前と後ろの足下領域のような、車両室内の選択された領域への空気供給を制御する。参照符号15は、他の流れ制御装置を示し、参照符号19は空気のための他の出口を示している。
【0066】
この実施形態において、出口19は、窓ガラスの霜取りのために用いられる;1つないし複数の出口19’は、計器パネルに配置された左と右のノズルへ通じており、出口19”は、好ましくは計器パネルの中央の配置されている中央ノズルへ通じている。
【0067】
図8は、本発明に基づく構造配置を示しており、その一部は、図4に示す斜視図の配置に相当する。
【0068】
参照符号5は、本発明に基づく構造配置への空気入口を示し、参照符号2は蒸発器を示している。領域8ないし9内へ自動車コックピットのためのケーブルト索を導入することができる。
【0069】
参照符号19は、出口を示しており、その中に流れ制御装置15が配置されている。参照符号7は、特に(しかしそれに限らないが)、PTC部材のような、熱を交換する装置を示している。
【0070】
流れ制御装置35を介して、たとえばデフロスト通路のような、個々の出口への空気流を開ループ制御または閉ループ制御することができる。図8にも、熱を交換するための装置6の中央の部分62が示されている。
【0071】
領域41内に、たとえば本発明に基づく配置のための支持体を配置することができる。参照符号26は、自動車の足下空間へ達する空気流を閉ループ制御および/または開ループ制御する流れ制御装置に関する。参照符号34は、空気のための流れ通路を示しており、その流れ通路は熱を交換する装置6ないしその部分62に接続されている。この表示からはっきりとわかるように、熱を交換する装置6からモジュラー装置25内へ達する空気は、大体において熱を交換する装置6の部分62から来ている。モジュラー装置25は、車両の後部領域の空調に用いられるので、この実施形態において後部領域は大体において熱を交換する装置6の空気側の部分62によって空調される。
【0072】
参照符号33は、空気のための他の制御装置に関する。この流れ制御装置および/または流れ制御装置39によって、通路16から来る空気を閉ループ制御および/または開ループ制御することができる。流れ制御装置38は、この実施形態においては、たとえば流れ制御装置39と同じ平面内にではなく、その後方に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明に基づく構造配置を概略的に示している。
【図2】本発明に基づく構造配置を示す斜視図である。
【図3】本発明に基づく構造配置を他の実施形態で示す斜視図である。
【図4】本発明に基づく構造配置を他の実施形態で示す斜視図である。
【図5】本発明に基づく構造配置のための加熱装置を示す斜視図である。
【図6】図7に示す加熱装置を、他の斜視図で示している。
【図7】本発明に基づく構造配置を好ましい実施形態において概略的に示している。
【図8】本発明に基づく構造配置を他の実施形態において概略的に示している。
【符号の説明】
【0074】
2 蒸発器
3 ハウジング
4 流れ制御装置
5 空気入口
6 加熱装置
7 装置
8、9 領域
11 流れ制御装置
14 空気流れ通路
15 モジュール
16 通路
18 空気フラップ
19、19’、 19” 出口
21 収容装置
23 領域
25 モジュラー装置
26 流れ制御装置
28 流れ案内装置
31 モジュラー装置
33 流れ制御装置
34 流れ通路
35 流れ制御装置
38 流れ制御装置
39 流れ制御装置
41 領域
61、62、63 流れ部分
65 排出部
66、71、72 供給部
69 貫流装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのハウジング(3)と、熱を交換するための少なくとも1つの第1の装置(2)と、熱を交換するための少なくとも1つの第2の装置(6)と、特にガス状の媒体のための少なくとも1つの入口(5)と、特にガス状の媒体のための少なくとも1つの出口(19)と、少なくとも1つの流れ制御装置(15)とを有する、空調設備のための構造配置、特に自動車用の空調設備のための構造配置において、
ハウジングが、少なくとも1つの他のモジュラー装置(25、31)のための、少なくとも1つの収容装置(21)を有していることを特徴とする、空調設備のための構造配置。
【請求項2】
少なくとも1つの他のモジュラー装置(25、31)が、媒体を調節する少なくとも1つの装置を有していることを特徴とする請求項1に記載の構造配置。
【請求項3】
媒体を調節する装置が、媒体を調節する装置のグループから選択されており、前記グループが、熱を交換する装置および/または流れ制御装置および/または流れガイド装置および/または出口を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の構造配置。
【請求項4】
熱を交換する第1の装置(2)が、蒸発器であることを特徴とする、請求項1から3の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項5】
熱を交換する第2の装置(6)が、加熱装置であることを特徴とする、請求項1から4の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項6】
熱を交換する少なくとも1つの第3の装置(7)が設けられており、その場合に熱を交換する第3の装置が、装置のグループから選択されており、前記グループが電気的な加熱部材、燃料駆動される加熱部材などを有していることを特徴とする、請求項1から5の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項7】
各出口(19)内に、少なくとも1つの流れ制御装置(15)が設けられていることを特徴とする、請求項1から6の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項8】
空気の流れ方向において熱を交換する第2の装置(6)の前に、少なくとも1つの流れ制御装置(15)が配置されていることを特徴とする、請求項1から7の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項9】
熱を交換する第2の装置(6)と第3の装置(7)が、互いに隣接して配置されていることを特徴とする、請求項1から8の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項10】
熱を交換する第2の装置(6)と第3の装置(7)が、互いに対して平行に配置されていることを特徴とする、請求項1から9の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項11】
ハウジング(3)が、少なくとも1つの流れガイドを有しており、前記流れガイドによってガス状の媒体が少なくとも部分的に少なくとも熱を交換する第2の装置を迂回して案内されることを特徴とする、請求項1から10の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項12】
熱を交換する少なくとも1つの装置が、冷却剤のための、少なくとも2つの少なくとも部分的に互いに分離された流れルート(61、62、63)を有していることを特徴とする、請求項1から11の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項13】
熱を交換する少なくとも1つの装置が、冷却剤のための少なくとも2つのガイド(60、71、72)を有していることを特徴とする、請求項1から12のいずれか1項に記載の構造配置。
【請求項14】
冷却剤が、少なくとも2つの互いに少なくとも部分的に分離された流れルートから、共通の排出部(65)を介して排出されることを特徴とする、請求項1から13の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項15】
冷却剤のための少なくとも1つのガイドまたは排出部内に、閉ループ制御および/または開ループ制御装置が設けられており、前記装置が熱を交換する装置を通る冷却剤の通過を開ループ制御および/または閉ループ制御することを特徴とする、請求項1から14の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項16】
冷却剤のための少なくとも2つの流れルートが、熱を交換する装置の内部で熱を交換する装置の異なる空間的部分内に配置されていることを特徴とする、請求項1から15の少なくとも1項に記載の構造配置。
【請求項17】
請求項1から16の少なくとも1項に記載の少なくとも1つの構造配置を有する、自動車用の空調設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2006−527130(P2006−527130A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515778(P2006−515778)
【出願日】平成16年5月19日(2004.5.19)
【国際出願番号】PCT/EP2004/005418
【国際公開番号】WO2004/110797
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(594042033)ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー (222)
【Fターム(参考)】