空輸可能なISOコンテナ
【課題】空輸又は陸上−海上輸送によって輸送されるようになっている、ISOコンテナ等の搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送装置は、ベースと、このベースに移動自在に連結された複数の移動自在のISOコーナーブロックと、複数の調節機構とを含む。各調節機構は、それぞれのコーナーブロックをベースに連結し、コーナーブロックを、ベースに関し、コーナーブロックの下面がベースの下面を越えて延びないような空輸位置とコーナーブロックの下面がベースの下面の下に配置されるような陸上−海上輸送位置との間で選択的に移動させるようになっている。ベースは、このベースの下面を形成する複数のローラープレートを含む。これらのローラープレートは、航空機の貨物取り扱いシステムのローラーと係合するようになっている。搬送装置は、更に、ベースに取り外し自在に取り付けられた戻り止めレールを含む。これらの戻り止めレールは、航空機の貨物取り扱いシステムと協働して搬送装置を航空機内の所定の場所に解放自在に固定するようになったタブ及び戻り止めを含む。
【解決手段】搬送装置は、ベースと、このベースに移動自在に連結された複数の移動自在のISOコーナーブロックと、複数の調節機構とを含む。各調節機構は、それぞれのコーナーブロックをベースに連結し、コーナーブロックを、ベースに関し、コーナーブロックの下面がベースの下面を越えて延びないような空輸位置とコーナーブロックの下面がベースの下面の下に配置されるような陸上−海上輸送位置との間で選択的に移動させるようになっている。ベースは、このベースの下面を形成する複数のローラープレートを含む。これらのローラープレートは、航空機の貨物取り扱いシステムのローラーと係合するようになっている。搬送装置は、更に、ベースに取り外し自在に取り付けられた戻り止めレールを含む。これらの戻り止めレールは、航空機の貨物取り扱いシステムと協働して搬送装置を航空機内の所定の場所に解放自在に固定するようになったタブ及び戻り止めを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2003年11月14日に出願された米国仮特許出願第60/519,977号の恩恵を主張するものである。
【0002】
本開示は、航空機内部貨物取り扱いシステムと直接的に関連し、且つ、トラック、鉄道、及び船舶の貨物輸送で使用される国際標準化機構(ISO)の標準的コンテナ取り扱いシステムと直接的に関連する、ISOコンテナ等の航空輸送可能な内部輸送装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ISOコンテナは、トラック、鉄道、及び船舶の輸送態様についての特定のISO輸送必要条件を満たさなければならない。現在の船舶輸送用ISOコンテナは、従来の航空機用貨物取り扱いシステムと直接関連していない。航空機内部貨物取り扱いシステムは、貨物取り扱いシステムの内部ローラーコンベアシステム上で転動するようになった平らな底部を持つ船舶輸送用コンテナを用いており、船舶輸送されるコンテナの底縁部外側に沿って戻り止めレールを有する。これらの戻り止めレールは、コンテナを所定位置に係止し且つコンテナを所定の場所に固定するようになっている。ISO輸送必要条件は、コンテナが平らな底部や戻り止めレールを備えていることを要求していない。
【0004】
ISO輸送ガイドラインの特定の必要条件によれば、平らな底部を持たないように定められており、コンテナが維持しなければならない特定のサイズ及び形状を定めている。陸上及び海上での輸送では、ISOコンテナは、コンテナを所定位置に係止してこれを固定的に保持するISOコーナーブロックを含まなければならない。ISOコーナーブロックは、コンテナの8個のコーナーの各々に配置される。四つの下ISOコーナーブロックは、コンテナベースの任意の他のブロックの下に約12.5mm(約0.5インチ)の平均距離を維持するために必要とされる。これは、航空機の貨物取り扱いシステムの必要条件と相反する。従って、ISOコンテナを航空機内で搬送するため、AAR社の米国特許第6,622,640号に開示されているように、コンテナを転動により出し入れするプラットホーム用の空気圧リフトパレット等の中間構造にISOコンテナを置く必要があった。
【特許文献1】米国特許第6,622,640号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
空輸又は陸上−海上輸送によって輸送されるようになったISOコンテナ等の搬送装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本搬送装置は、下面を形成する複数のローラープレートを持つベースを含む。ローラープレートは、航空機の貨物取り扱いシステムのローラーと係合するようになっている。輸送装置は、更に、第1及び第2の側レールを含み、これらのレールの各々は、航空機の貨物取り扱いシステムと協働して搬送装置を航空機内の所定の場所に解放自在に固定するようになっている複数のタブ及び戻り止めを有する。第1及び第2の戻り止めレールは、ベースの第1側レール及び反対側の第2側レールに各々取り外し自在に取り付けられるようになっている。
【0007】
一つ又はそれ以上の移動自在のISOコーナーブロックがベースに移動自在に連結されている。各々の調節機構が各コーナーブロックをベースに移動自在に連結する。各調節機構は、コーナーブロックをベースに関して選択的に位置決めするとともに、コーナーブロックの下面がベースの下面の下に配置されるような陸上−海上輸送位置と、コーナーブロックの下面がベースの下面と同一平面内に配置されるか或いはベースの下面の上方に配置されるような空輸位置との間でコーナーブロックを選択的に移動するようになっている。調節機構は、更に、ベースがコーナーブロックで支持されている場合にベースを水平位置に配置するため、輸送位置を越えて配置された伸長位置にコーナーブロックを選択的に位置できる。各調節機構は、コーナーブロックに連結されたねじ山を備えた回転自在のシャフト及びこのシャフトをその中央軸線を中心として回転させるためのアクチュエータを含む。脚部がコーナーブロックに取り付けられてもよく、シャフトを回転させることによって脚部及びコーナーブロックが並進軸線に沿って移動するように、シャフトに螺着されていてもよい。コーナーブロックを陸上−海上輸送位置に選択的に係止するため、引っ込み位置と伸長位置との間を選択的に移動できる一つ又はそれ以上の係止ピンを含むコーナーブロックがコネクタ部材に連結されていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
航空機内で内部搬送可能なISOコンテナ30等の搬送装置を図1乃至図11に示す。機内空輸可能なISOコンテナ30は、長さ方向第1端32と長さ方向第2端34との間、及び横方向第1端36と横方向第2端38との間を延びている。本明細書で使用される「コンテナ(container)」という用語は、「シェルタ(shelter)」という用語を包含する。ISOコンテナ30は、図10に示すようにベース40を含む。ベース40は、第1端レール42を長さ方向第1端32に含むとともに、間隔をおいて、概して平行な第2端レール44を長さ方向第2端34に備えている。ベース40は、更に、第1側レール46を横方向第1端36に含むとともに、第2側レール44を横方向第2端38に備えている。これらの側レールの各々は細長く、概して直線状である。複数の支持部材50が側レール46と48との間を横方向に延びている。支持部材50は互いに間隔が隔てられており、概して互いに平行である。複数のフロアパネル52が支持部材50の上に配置されており、これらの支持部材によって支持されている。フロアパネル52は、端レール42と44との間及び側レール46と48との間を延びており、概して穴がない表面を形成する。
【0009】
コンテナ30は複数のコーナーポスト56を含む。コンテナ30の四つの隅部にコーナーポスト56が一つづつ配置されている。各コーナーポスト56は、下端58及び上端60との間を延びている。各コーナーポスト56は、中空チャンバを形成する複数の平らな側壁57A−Dを含む、概して直線状の矩形チューブである。側壁57Aには穴61が設けられている。ISO規格に適合したISOコーナーブロック62が各コーナーポスト56の上端60に取り付けられている。上側レール64及び上端レール66が、コーナーブロック62とコーナーポスト56の上端60との間を延びている。一つ又はそれ以上の屋根パネル68が上側レール64と上端レール66との間を延びており、実質的に穴がない屋根を形成する。一つ又はそれ以上の側パネル70がコーナーポスト56と上下のレール間を延びており、側壁を形成する。側パネル70は、扉、窓、又はその他の種類の開口部、及び結着部材を含む。下側レール46及び48の各々には、フォークリフトのフォークを受け入れるようになっている間隔が隔てられた少なくとも一対の開口部72が設けられている。
【0010】
図10及び図11に示すように、コンテナ30のベース40は、支持部材50の下側に取り付けられた複数のローラープレート80A−Dを含む。これらのローラープレート80A−Dは間隔が隔てられており且つ互いにほぼ平行であり、コンテナ30の長さ方向第1端32と長さ方向第2端34との間を概して直線状に延びている。各ローラープレート80A−Dは概してプレート状であり、支持部材50の下側に取り付けられた平らな上面及び概して平らな下面82を含む。ローラープレート80Aは、第2側レール48と隣接しており且つこの側レールに沿って延びており、ローラープレート80Dは、第1側レール46と隣接しており且つこの側レールに沿って延びている。各ローラープレート80A−Dは、航空機の貨物取り扱いシステムのローラーの各々の組み合わせと係合するようになっており、これによって、ローラー上でコンテナ30に対して転動支持を行う。ローラープレート80Aは幅が約8.89cm(約3.5インチ)であり、ローラープレート80Bは幅が約32.512cm(約12.8インチ)であり、ローラープレート80Cは幅が約32.512cm(約12.8インチ)であり、ローラープレート80Dは幅が約22.86cm(約9インチ)である。ローラープレート80Bはローラープレート80Aから約34.036cm(約13.4インチ)離間している。ローラープレート80Cはローラープレート80Bから約50.8cm(約20.0インチ)離間している。ローラープレート80Dはローラープレート80Cから約34.29cm(約13.5インチ)離間している。
【0011】
ローラープレート80A−Dの下面82は実質的に同一平面内にあり、そのためローラープレート80A−Dの下面82は、コンテナ30の空輸に必要な平らな下面を提供する。航空機の様々な異なる貨物取り扱いシステムでの作業に合わせて大きさが定められ且つ間隔が隔てられる複数のローラープレート80A−Dを使用することによって、コンテナ30のフロア領域全体がローラープレートで完全に覆われているような場合に含まれる費用及び重量を低減する。
【0012】
コンテナ30は、更に、一つ又はそれ以上の狭い幅の戻り止めレール90及び一つ又はそれ以上の広い幅の戻り止めレール92を含む。狭い幅の戻り止めレール90は、第1側レール46の垂直な外壁に取り外し自在及び交換自在に取り付けられるようになっている。広い幅の戻り止めレール92は、第2側レール48の垂直な外壁に取り外し自在及び交換自在に取り付けられるようになっている。これらの戻り止めレール90及び92は、概してL字形状断面を備えており、概して垂直な起立脚部94を有する。この脚部には、側レール46及び48の垂直な外壁の穴98と位置合わせされるようになった複数の穴96が設けられている。戻り止めレール90及び92の起立脚部94は、ねじ山を備えたボルトやねじ等のファスナによって側レール46及び48に取り外し自在に取り付けられるようになっている。
【0013】
戻り止めレール90及び92は、更に、起立脚部94の下部から直角に外方に延びる概して水平な脚部100を含む。水平脚部100の外縁には、戻り止めレールの長さに沿って互いに間隔が隔てられており且つ外方及び水平方向に突出した複数のタブ102が設けられている。戻り止め104は、隣り合う2つのタブ102間に配置されている。戻り止めレール90及び92のタブ102及び戻り止め104は、貨物輸送機の貨物取り扱いシステムと協働し、輸送機内の所定の場所にコンテナ30を解放自在に固定するようになっている。複数の戻り止めレール90及び92は、側レールの開口部72へのアクセスを提供するため、側レール46及び48の各々の長さに沿って配置されており且つ互いに間隔が隔てられていてもよい。広い幅の戻り止めレール92のタブ102は、起立脚部94から、狭い幅の戻り止めレール90のタブ102よりも大きく間隔が隔てられている。戻り止めレール90及び92は、コンテナ30を空輸位置に、即ちコンテナ30を航空機内に貨物取り扱いシステムによって固定できる態様で配置するため、コンテナ30の側レール46及び48に取り外し自在に取り付けられている。戻り止めレール90及び92は、コンテナをISO陸上−海上輸送位置に、即ちトラック、鉄道、又は船舶によって輸送されるべきISOコンテナについてのISO必要条件にコンテナ30が適合する態様で配置するため、コンテナ30から取り外してもよい。
【0014】
図9に示すように、コンテナ30の各下コーナーには、側レールと端レールとの間にポケット110が形成されている。ポケットは、コーナーポスト56の下端58の下に配置される。各ポケット110は、ISO必要条件に適合した、複数の穴が設けられた下ISOコーナーブロック112を受け入れるようになっている。各コーナーブロック112は、下面113を含む。各コーナーブロック112は、コーナーポスト56の各々に移動自在に取り付けられる。ジャッキ114等のアクチュエータを含む調節機構が各コーナーポスト56に取り付けられている。各ジャッキ114がISOコーナーブロック112をコーナーポスト56の各々に移動自在に取り付ける。ジャッキ114は、コーナーポスト56の中央軸線とほぼ同軸の、概して直線状の並進軸線116に沿ってコーナーブロック112を選択的に移動するようになっている。
【0015】
ジャッキ114はハウジング120を含んでいる。このハウジング120は、第1端124及び第2端126を持つ概して矩形のチューブ状外部材122を含む。このチューブ状部材122の四つの側壁の各々には、穴127が設けられている。ハウジング120は、コーナーポスト56の内部チャンバ内に配置される。第1スペーサカラー128がチューブ状部材122の下端124に取り付けられており、チューブ122の周囲に亘って延びている。スペーサカラー128は、チューブ状部材122とコーナーポスト156との間に形成された環状チャンバに詰められるようになっている。第1スペーサカラー128の下端には、コーナーポスト56の下縁の周囲と係合するようになっている、外方に延びるリップ130が設けられている。複数のファスナが第1スペーサカラー128及びハウジング120をコーナーポスト56に取り外し自在に取り付ける。第2スペーサカラー132がチューブ状部材122に、このチューブ状部材122の上第2端126と隣接するよう取り付けられている。第2スペーサカラー132もまた、チューブ状部材122とコーナーポスト56との間に形成された環状チャンバに詰められるようになっている。スペーサカラー132の四つの側壁の各々に穴133が設けられている。複数のファスナが第2スペーサカラー132及びハウジング120をコーナーポスト56に取り外し自在に取り付ける。キャップ部材134がチューブ状部材122の第2端126に取り付けられ、カバー136がキャップ部材134に取り付けられる。
【0016】
ジャッキ114は、第1端140及び第2端142を持つ細長い回転自在のシャフト138を含んでいる。このシャフト138は、第1端140から第2端142に向かって延びるねじ山を備えた部分144を含む。シャフト138の第2端142は、スラストカラー146に取り付けられる。スラストカラー146は、このスラストカラー146とカバー136との間に配置されたベアリングコーン148と回転自在に係合する。ベベルギア150がシャフト138の第2端142及びスラストカラー146に取り付けられている。シャフト138、スラストカラー146、及びベベルギア150は、並進軸線116と同軸のシャフト138の中央軸線を中心として選択的に結合して回転できる。アクチュエータは、ハウジング120に回転自在に取り付けられた駆動部材152を含む。駆動部材152は、ベベルギア150と噛み合い係合したピニオンギア154を含む。駆動部材152は、コーナーポスト56の穴157と連通したソケット156を含む。このソケット156は、1.27cm(半インチ)の駆動ラチェット等のクランク部材を受け入れるようになっている。駆動部材152は、軸線116に対して横方向に延びる中央軸線158を中心として選択的に回転するようになっている。駆動部材152が軸線158を中心として回転することにより、シャフト138が軸線116を中心として回転するようになる。
【0017】
ジャッキ114は、第1端162及び第2端164を持つ細長い脚部160を含む。この脚部160は、ハウジング120のチューブ状外部材122内にぴったりと嵌まるようになった概して矩形のチューブ状内部材であってもよい。脚部160の第1端162は、コーナーブロック112に取り付けられる。脚部160の第2端164は、コネクタ部材166に取り付けられる。コネクタ部材166は、概して円形の中央ねじ穴168を含む。このねじ穴は、シャフト138のねじ山を備えた部分144に螺着する。コネクタ部材166は、ハウジング120のチューブ状部材122内にぴったりと嵌着する外周側壁170を含む。コネクタ部材166は、並進軸線116を中心として選択的に回転するように穴168の周囲に亘って延び且つコネクタ部材166に回転自在に連結された環状リング172を含む。コネクタ部材166は、更に、複数の係止ピン174を含み、これらのピンの各々は、それぞれの穴内に配置される。各係止ピン174は、リング172に枢着された第1端176及びハウジング120のチューブ状部材122の穴127内に選択的に延びるようになっている第2端178を含む。各係止ピン174は、係止ピン174の第2端178がコネクタ部材166内に配置された引っ込み位置と、係止ピン174の第2端178がチューブ状部材122の穴127を通ってスペーサカラー132の穴133内に延びる伸長位置との間で、その中央軸線に沿って直線的に摺動可能である。環状リング172及び係止ピン174は、一つ又はそれ以上のばね等の押圧部材180によってそれらの伸長位置に向かって弾性的に押圧され、それらの引っ込み位置まで選択的に引っ込めることができる。
【0018】
図17及び図18に示すように、ISOコーナーブロック112がISO陸上−海上輸送位置に配置されている場合、ISOコーナーブロック112の下面113はローラープレート80A−Dの下面82よりも約1.27cm(半インチ)下に配置され、コネクタ部材166及び係止ピン174はハウジング120のチューブ状部材122の穴127と位置合わせされる。弾性的に押圧された係止ピン174は、ハウジング120のチューブ状部材122の穴127を通って自動的に延び、これによってコネクタ部材166、脚部160、及びコーナーブロック112を並進軸線116に沿った定置位置に係止する。コーナーブロック112を並進軸線116に沿って移動させようとする場合には、係止ピン174を引っ込み位置まで引っ込め、コネクタ部材166、脚部160、及びコーナーブロック112を軸線116に沿って選択的に移動させることができる。
【0019】
コーナーブロック112がISO陸上−海上輸送位置にある場合には、ネジ回し等の工具をコーナーポスト56の穴61を通して挿入し、関連する係止ピン174の第2端178と係合し、係止ピン174を手作業で引っ込め位置まで移動させることによって、係止ピン174を引っ込み位置まで移動させることができる。一つの係止ピン174を引っ込めることによって、リング172を回転させ、これと同時に全ての係止ピン174を引っ込み位置まで引っ込める。係止ピン174を引っ込み位置に手作業で維持しながら脚部160を軸線116に沿って移動させ、係止ピン174をチューブ122の穴127と位置合わせした状態から移動させる。次いで、引っ込み工具をコーナーポスト56の穴61から外す。そのとき、係止ピン174の第2端178がチューブ状部材122の内面と係合し、脚部160及びコーナーブロック112を軸線116に沿って移動させることができる。
【0020】
作動の際に、ISOコンテナ30を航空機で輸送するのが望ましい場合には、駆動部材152をラチェット等で適切な方向に回転させ、シャフト138を軸線116を中心として適切な方向に回転させ、脚部160及びコーナーブロック112を、図3、図4、及び図5に示すような完全に引っ込んでいる空輸位置まで完全に引っ込める。空輸位置では、コーナーブロック112の下面113は、ローラープレート80A−Dの下面82とほぼ面一に又はその垂直方向上方に配置される。戻り止めレール90及び92は、各々、側レール46及び48に取り付けられる。このとき、コンテナ30は空輸位置即ち空輸態様にあり、ローラープレート80A−Dを航空機の貨物取り扱いシステムのローラーと転動係合させることによって、コンテナ30を航空機に積み込むことができる。コンテナ30は、航空機の貨物取り扱いシステムを戻り止めレール90及び92のタブ102及び戻り止め104と係合させることによって、航空機内の所定の場所に固定されていてもよい。
【0021】
ISOコンテナ30をトラック、鉄道、船舶によって輸送することが望ましい場合には、コンテナ301はISO陸上−海上輸送位置即ちISO陸上−海上輸送態様に転換される。戻り止めレール90及び92はコンテナ30から取り外される。駆動部材152をラチェット等で適切な方向に回転させ、シャフト138を軸線116を中心として適切に回転させ、これによって、脚部160及びコーナーブロック112を、並進軸線116に沿って、図3、図4、及び図5に示すような完全に引っ込んでいる空輸位置から、コーナーブロック112の下面113がローラープレート80A−Dの下面82よりも約1.27cm(半インチ)下に配置された図17及び図18に示すISO陸上−海上輸送位置まで移動させる。脚部160をISO陸上−海上輸送位置まで移動させると、コネクタ部材166の係止ピン174がハウジング120のチューブ状部材122の穴127、及びスペーサカラー132の穴133と位置合わせされる。押圧された係止ピン174は、引っ込み位置から伸長位置まで自動的に移動し、係止ピン174の第2端178が各々の穴127及び穴133内に配置され、脚部160及びコーナーブロック112が軸線116に沿ってコーナーポスト56に関して移動しないようにする。各コーナーブロック112は、各々、ISO陸上−海上輸送位置まで移動させられる。コンテナ30は、このとき、トラック、鉄道、船舶によって輸送されるべきISOコンテナのISO必要条件を満たす。
【0022】
コンテナ30を使用又は保管のために所定位置に置くのが望ましい場合には、コーナーポスト56の穴61に工具を挿入して係止ピン174を手作業で引っ込み位置まで移動させることによって、係止ピン174が引っ込み位置まで移動する。次いで、駆動部材152をラチェット等によって適切な方向に回転させ、脚部160及びコーナーブロック112を、並進軸線116に沿って、コーナーポスト56から、ならびに空輸位置及びISO陸上−海上輸送位置から所望の距離の位置まで移動させる。各コーナーブロック112は、ISOコンテナ30のベース40を平らな水平位置に又は所望の他の配向に配置するため、移動及び位置決めを各々の軸線116に沿って個々に行ってもよい。各コーナーブロック112は、完全に引っ込めたISO陸上−海上輸送位置から完全に伸長した位置まで、その並進軸線116に沿って選択的に移動できる。コーナーブロック112は、軸線116に沿って、約60.96cm(約24インチ)の距離に亘って移動自在であってもよい。
【0023】
ISOコンテナ30は、様々な種類の商品、供給物、及び材料の輸送に使用されてもよく、働いたり居住したりする空間のためのシェルタを供給するために使用されてもよい。駆動部材152のピニオンギア154とシャフト138のベベルギア150とが噛み合うことにより、コーナーポスト56からのコーナーブロック112の間隔を調節でき、また、コンテナ30が支持面に配置され、コーナーブロック112がコンテナ30の負荷を支持する。
【0024】
ジャッキの変形例を図21乃至図24に示す。この変形例のジャッキには参照番号190が付してある。ジャッキ190は、ジャッキ114と同じ構成要素を多く含んでおり、これらの同様の構成要素には同じ参照番号が付してある。ジャッキ190は、電動モータ192等の電動アクチュエータを含む。モータ192は、一つ又はそれ以上のギアを含むギアボックス194に作動的に連結された回転自在の出力シャフトを含む。モータ192のハウジングはギアボックス194のハウジングに取り付けられている。ハウジング196がギアボックス194のハウジングを外チューブ122の第2端126に取り付ける。ハウジング196は、ギアボックス194の出力シャフトをシャフト138の第2端142に作動的に連結するカップラー198を含む。ギアボックス194は、モータ192の回転数を減少させるようになっている。
【0025】
モータ192は可逆モータであり、モータ192の出力シャフトを時計廻り方向又は反時計廻り方向のいずれかに選択的に回転させることができる。モータ192及びその出力シャフトを時計廻り方向に回転させると、カップラー198及びシャフト138が時計廻り方向に回転する。同様に、モータ192及びその出力シャフトを反時計廻り方向に回転させると、シャフト138が反時計廻り方向に回転する。
【0026】
電気通信ターミナルブロック200がモータ192の先端に取り付けられている。ターミナルブロック200は、モータ192に電気的に接続されている。モータ192を選択的に作動させ、これによってコーナーブロック112を並進軸線116に沿って外チューブ122に関して選択された位置に位置決めするために、手動式制御装置がターミナルブロック及びモータ192に電気的に接続された状態に配置されるようになっている。
【0027】
ジャッキ190は第1リミットスイッチ206及び第2リミットスイッチ208を含んでいてもよい。これらのリミットスイッチ206及び208は外チューブ122に取り付けられており、ターミナルブロック200に電気的に接続されている。第1リミットスイッチ206は、シャフト138の第1端140と隣接して配置されており、第2リミットスイッチ208は、シャフト138の第2端142と隣接するとともに外チューブ122の第2端126と隣接して配置されている。第1リミットスイッチ206は、脚部160及びコーナーブロック112が選択された伸長位置に配置されたときに、外チューブ122の第1穴を通ってこのことを検出するようになっており、第1リミットスイッチ206がモータ192を消勢し、モータ192が脚部160及びコーナーブロック112を更に延ばすことがないようにする。第2リミットスイッチ208は、脚部160及びコーナーブロック112が選択された引っ込み位置に配置されたときに、外チューブ122の第2穴を通ってこのことを検出するようになっており、モータ192を消勢し、モータ192が脚部160及びコーナーブロック112を更に引っ込めることがないようにする。
【0028】
モータ192、ギアボックス194、カップラー198、及びターミナルボックス200、並びにリミットスイッチ206及び208は、全て、ISOコンテナ30のコーナーポスト56内に配置されるようになっている。ジャッキ190の脚部160及びコーナーブロック112は、駆動部材152を使用することによって手動で延ばしたり引っ込めたりすることもできる。
【0029】
搬送装置は、米国特許第6,622,640号に開示されているような空気圧リフトパレット、又はローラープレート80A−D、戻り止めレール90及び92、ISOコーナーブロック112、及び調節機構114を含むコンテナ以外の貨物を搬送するための他の種類の装置であってもよい。
【0030】
本発明の様々な特徴を本発明の例示の実施例と関連して特定的に示し且つ説明したが、これらの特定の構成は単なる例示であって、本発明は添付の特許請求の範囲の用語により解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】下ISOコーナーブロックが延ばされており且つ戻り止めレールが取り外された状態で示す、空輸可能なISOコンテナの斜視図である。
【図2】側パネル及び上パネルを取り外した状態で示す、図1のISOコンテナの斜視図である。
【図3】ISOコンテナの空輸位置での側面図である。
【図4】図3の4−4線矢視による部分断面図である。
【図5】ISOコンテナの空輸位置での端面図である。
【図6】下ISOコーナーブロックが延ばされた状態で示す、ISOコンテナの側面図である。
【図7】図6の7−7線矢視による部分断面図である。
【図8】下ISOコーナーブロックが延ばされており且つ戻り止めレールが取り外された状態で示す、ISOコンテナの端面図である。
【図9】ISOコンテナの部分分解斜視図である。
【図10】ISOコンテナの底面図である。
【図11】図10の11−11線矢視による部分断面図である。
【図12】ISO陸上−海上輸送位置で示す、コーナーポスト、及びISOコーナーブロックを含むジャッキの斜視図である。
【図13】コーナーポスト、及び水平化脚部を持つジャッキの、延長水平化位置での斜視図である。
【図14】コーナーポストから取り外したジャッキを示す斜視図である。
【図15】ジャッキのハウジングから取り外した水平化脚部を示す斜視図である。
【図16】ジャッキの分解図である。
【図17】ISOコーナーブロックを含むジャッキの、ISO陸上−海上輸送位置での断面図である。
【図18】図17の18−18線矢視によるジャッキの部分側面図である。
【図19】図17の19−19線矢視による断面図である。
【図20】ジャッキの駆動部材の拡大断面図である。
【図21】モータ駆動装置を持つジャッキの側面図である。
【図22】図21の22−22線矢視による側面図である。
【図23】モータ駆動装置を持つジャッキの第1の斜視図である。
【図24】モータ駆動装置を持つジャッキの第2の斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本願は、2003年11月14日に出願された米国仮特許出願第60/519,977号の恩恵を主張するものである。
【0002】
本開示は、航空機内部貨物取り扱いシステムと直接的に関連し、且つ、トラック、鉄道、及び船舶の貨物輸送で使用される国際標準化機構(ISO)の標準的コンテナ取り扱いシステムと直接的に関連する、ISOコンテナ等の航空輸送可能な内部輸送装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ISOコンテナは、トラック、鉄道、及び船舶の輸送態様についての特定のISO輸送必要条件を満たさなければならない。現在の船舶輸送用ISOコンテナは、従来の航空機用貨物取り扱いシステムと直接関連していない。航空機内部貨物取り扱いシステムは、貨物取り扱いシステムの内部ローラーコンベアシステム上で転動するようになった平らな底部を持つ船舶輸送用コンテナを用いており、船舶輸送されるコンテナの底縁部外側に沿って戻り止めレールを有する。これらの戻り止めレールは、コンテナを所定位置に係止し且つコンテナを所定の場所に固定するようになっている。ISO輸送必要条件は、コンテナが平らな底部や戻り止めレールを備えていることを要求していない。
【0004】
ISO輸送ガイドラインの特定の必要条件によれば、平らな底部を持たないように定められており、コンテナが維持しなければならない特定のサイズ及び形状を定めている。陸上及び海上での輸送では、ISOコンテナは、コンテナを所定位置に係止してこれを固定的に保持するISOコーナーブロックを含まなければならない。ISOコーナーブロックは、コンテナの8個のコーナーの各々に配置される。四つの下ISOコーナーブロックは、コンテナベースの任意の他のブロックの下に約12.5mm(約0.5インチ)の平均距離を維持するために必要とされる。これは、航空機の貨物取り扱いシステムの必要条件と相反する。従って、ISOコンテナを航空機内で搬送するため、AAR社の米国特許第6,622,640号に開示されているように、コンテナを転動により出し入れするプラットホーム用の空気圧リフトパレット等の中間構造にISOコンテナを置く必要があった。
【特許文献1】米国特許第6,622,640号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
空輸又は陸上−海上輸送によって輸送されるようになったISOコンテナ等の搬送装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本搬送装置は、下面を形成する複数のローラープレートを持つベースを含む。ローラープレートは、航空機の貨物取り扱いシステムのローラーと係合するようになっている。輸送装置は、更に、第1及び第2の側レールを含み、これらのレールの各々は、航空機の貨物取り扱いシステムと協働して搬送装置を航空機内の所定の場所に解放自在に固定するようになっている複数のタブ及び戻り止めを有する。第1及び第2の戻り止めレールは、ベースの第1側レール及び反対側の第2側レールに各々取り外し自在に取り付けられるようになっている。
【0007】
一つ又はそれ以上の移動自在のISOコーナーブロックがベースに移動自在に連結されている。各々の調節機構が各コーナーブロックをベースに移動自在に連結する。各調節機構は、コーナーブロックをベースに関して選択的に位置決めするとともに、コーナーブロックの下面がベースの下面の下に配置されるような陸上−海上輸送位置と、コーナーブロックの下面がベースの下面と同一平面内に配置されるか或いはベースの下面の上方に配置されるような空輸位置との間でコーナーブロックを選択的に移動するようになっている。調節機構は、更に、ベースがコーナーブロックで支持されている場合にベースを水平位置に配置するため、輸送位置を越えて配置された伸長位置にコーナーブロックを選択的に位置できる。各調節機構は、コーナーブロックに連結されたねじ山を備えた回転自在のシャフト及びこのシャフトをその中央軸線を中心として回転させるためのアクチュエータを含む。脚部がコーナーブロックに取り付けられてもよく、シャフトを回転させることによって脚部及びコーナーブロックが並進軸線に沿って移動するように、シャフトに螺着されていてもよい。コーナーブロックを陸上−海上輸送位置に選択的に係止するため、引っ込み位置と伸長位置との間を選択的に移動できる一つ又はそれ以上の係止ピンを含むコーナーブロックがコネクタ部材に連結されていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
航空機内で内部搬送可能なISOコンテナ30等の搬送装置を図1乃至図11に示す。機内空輸可能なISOコンテナ30は、長さ方向第1端32と長さ方向第2端34との間、及び横方向第1端36と横方向第2端38との間を延びている。本明細書で使用される「コンテナ(container)」という用語は、「シェルタ(shelter)」という用語を包含する。ISOコンテナ30は、図10に示すようにベース40を含む。ベース40は、第1端レール42を長さ方向第1端32に含むとともに、間隔をおいて、概して平行な第2端レール44を長さ方向第2端34に備えている。ベース40は、更に、第1側レール46を横方向第1端36に含むとともに、第2側レール44を横方向第2端38に備えている。これらの側レールの各々は細長く、概して直線状である。複数の支持部材50が側レール46と48との間を横方向に延びている。支持部材50は互いに間隔が隔てられており、概して互いに平行である。複数のフロアパネル52が支持部材50の上に配置されており、これらの支持部材によって支持されている。フロアパネル52は、端レール42と44との間及び側レール46と48との間を延びており、概して穴がない表面を形成する。
【0009】
コンテナ30は複数のコーナーポスト56を含む。コンテナ30の四つの隅部にコーナーポスト56が一つづつ配置されている。各コーナーポスト56は、下端58及び上端60との間を延びている。各コーナーポスト56は、中空チャンバを形成する複数の平らな側壁57A−Dを含む、概して直線状の矩形チューブである。側壁57Aには穴61が設けられている。ISO規格に適合したISOコーナーブロック62が各コーナーポスト56の上端60に取り付けられている。上側レール64及び上端レール66が、コーナーブロック62とコーナーポスト56の上端60との間を延びている。一つ又はそれ以上の屋根パネル68が上側レール64と上端レール66との間を延びており、実質的に穴がない屋根を形成する。一つ又はそれ以上の側パネル70がコーナーポスト56と上下のレール間を延びており、側壁を形成する。側パネル70は、扉、窓、又はその他の種類の開口部、及び結着部材を含む。下側レール46及び48の各々には、フォークリフトのフォークを受け入れるようになっている間隔が隔てられた少なくとも一対の開口部72が設けられている。
【0010】
図10及び図11に示すように、コンテナ30のベース40は、支持部材50の下側に取り付けられた複数のローラープレート80A−Dを含む。これらのローラープレート80A−Dは間隔が隔てられており且つ互いにほぼ平行であり、コンテナ30の長さ方向第1端32と長さ方向第2端34との間を概して直線状に延びている。各ローラープレート80A−Dは概してプレート状であり、支持部材50の下側に取り付けられた平らな上面及び概して平らな下面82を含む。ローラープレート80Aは、第2側レール48と隣接しており且つこの側レールに沿って延びており、ローラープレート80Dは、第1側レール46と隣接しており且つこの側レールに沿って延びている。各ローラープレート80A−Dは、航空機の貨物取り扱いシステムのローラーの各々の組み合わせと係合するようになっており、これによって、ローラー上でコンテナ30に対して転動支持を行う。ローラープレート80Aは幅が約8.89cm(約3.5インチ)であり、ローラープレート80Bは幅が約32.512cm(約12.8インチ)であり、ローラープレート80Cは幅が約32.512cm(約12.8インチ)であり、ローラープレート80Dは幅が約22.86cm(約9インチ)である。ローラープレート80Bはローラープレート80Aから約34.036cm(約13.4インチ)離間している。ローラープレート80Cはローラープレート80Bから約50.8cm(約20.0インチ)離間している。ローラープレート80Dはローラープレート80Cから約34.29cm(約13.5インチ)離間している。
【0011】
ローラープレート80A−Dの下面82は実質的に同一平面内にあり、そのためローラープレート80A−Dの下面82は、コンテナ30の空輸に必要な平らな下面を提供する。航空機の様々な異なる貨物取り扱いシステムでの作業に合わせて大きさが定められ且つ間隔が隔てられる複数のローラープレート80A−Dを使用することによって、コンテナ30のフロア領域全体がローラープレートで完全に覆われているような場合に含まれる費用及び重量を低減する。
【0012】
コンテナ30は、更に、一つ又はそれ以上の狭い幅の戻り止めレール90及び一つ又はそれ以上の広い幅の戻り止めレール92を含む。狭い幅の戻り止めレール90は、第1側レール46の垂直な外壁に取り外し自在及び交換自在に取り付けられるようになっている。広い幅の戻り止めレール92は、第2側レール48の垂直な外壁に取り外し自在及び交換自在に取り付けられるようになっている。これらの戻り止めレール90及び92は、概してL字形状断面を備えており、概して垂直な起立脚部94を有する。この脚部には、側レール46及び48の垂直な外壁の穴98と位置合わせされるようになった複数の穴96が設けられている。戻り止めレール90及び92の起立脚部94は、ねじ山を備えたボルトやねじ等のファスナによって側レール46及び48に取り外し自在に取り付けられるようになっている。
【0013】
戻り止めレール90及び92は、更に、起立脚部94の下部から直角に外方に延びる概して水平な脚部100を含む。水平脚部100の外縁には、戻り止めレールの長さに沿って互いに間隔が隔てられており且つ外方及び水平方向に突出した複数のタブ102が設けられている。戻り止め104は、隣り合う2つのタブ102間に配置されている。戻り止めレール90及び92のタブ102及び戻り止め104は、貨物輸送機の貨物取り扱いシステムと協働し、輸送機内の所定の場所にコンテナ30を解放自在に固定するようになっている。複数の戻り止めレール90及び92は、側レールの開口部72へのアクセスを提供するため、側レール46及び48の各々の長さに沿って配置されており且つ互いに間隔が隔てられていてもよい。広い幅の戻り止めレール92のタブ102は、起立脚部94から、狭い幅の戻り止めレール90のタブ102よりも大きく間隔が隔てられている。戻り止めレール90及び92は、コンテナ30を空輸位置に、即ちコンテナ30を航空機内に貨物取り扱いシステムによって固定できる態様で配置するため、コンテナ30の側レール46及び48に取り外し自在に取り付けられている。戻り止めレール90及び92は、コンテナをISO陸上−海上輸送位置に、即ちトラック、鉄道、又は船舶によって輸送されるべきISOコンテナについてのISO必要条件にコンテナ30が適合する態様で配置するため、コンテナ30から取り外してもよい。
【0014】
図9に示すように、コンテナ30の各下コーナーには、側レールと端レールとの間にポケット110が形成されている。ポケットは、コーナーポスト56の下端58の下に配置される。各ポケット110は、ISO必要条件に適合した、複数の穴が設けられた下ISOコーナーブロック112を受け入れるようになっている。各コーナーブロック112は、下面113を含む。各コーナーブロック112は、コーナーポスト56の各々に移動自在に取り付けられる。ジャッキ114等のアクチュエータを含む調節機構が各コーナーポスト56に取り付けられている。各ジャッキ114がISOコーナーブロック112をコーナーポスト56の各々に移動自在に取り付ける。ジャッキ114は、コーナーポスト56の中央軸線とほぼ同軸の、概して直線状の並進軸線116に沿ってコーナーブロック112を選択的に移動するようになっている。
【0015】
ジャッキ114はハウジング120を含んでいる。このハウジング120は、第1端124及び第2端126を持つ概して矩形のチューブ状外部材122を含む。このチューブ状部材122の四つの側壁の各々には、穴127が設けられている。ハウジング120は、コーナーポスト56の内部チャンバ内に配置される。第1スペーサカラー128がチューブ状部材122の下端124に取り付けられており、チューブ122の周囲に亘って延びている。スペーサカラー128は、チューブ状部材122とコーナーポスト156との間に形成された環状チャンバに詰められるようになっている。第1スペーサカラー128の下端には、コーナーポスト56の下縁の周囲と係合するようになっている、外方に延びるリップ130が設けられている。複数のファスナが第1スペーサカラー128及びハウジング120をコーナーポスト56に取り外し自在に取り付ける。第2スペーサカラー132がチューブ状部材122に、このチューブ状部材122の上第2端126と隣接するよう取り付けられている。第2スペーサカラー132もまた、チューブ状部材122とコーナーポスト56との間に形成された環状チャンバに詰められるようになっている。スペーサカラー132の四つの側壁の各々に穴133が設けられている。複数のファスナが第2スペーサカラー132及びハウジング120をコーナーポスト56に取り外し自在に取り付ける。キャップ部材134がチューブ状部材122の第2端126に取り付けられ、カバー136がキャップ部材134に取り付けられる。
【0016】
ジャッキ114は、第1端140及び第2端142を持つ細長い回転自在のシャフト138を含んでいる。このシャフト138は、第1端140から第2端142に向かって延びるねじ山を備えた部分144を含む。シャフト138の第2端142は、スラストカラー146に取り付けられる。スラストカラー146は、このスラストカラー146とカバー136との間に配置されたベアリングコーン148と回転自在に係合する。ベベルギア150がシャフト138の第2端142及びスラストカラー146に取り付けられている。シャフト138、スラストカラー146、及びベベルギア150は、並進軸線116と同軸のシャフト138の中央軸線を中心として選択的に結合して回転できる。アクチュエータは、ハウジング120に回転自在に取り付けられた駆動部材152を含む。駆動部材152は、ベベルギア150と噛み合い係合したピニオンギア154を含む。駆動部材152は、コーナーポスト56の穴157と連通したソケット156を含む。このソケット156は、1.27cm(半インチ)の駆動ラチェット等のクランク部材を受け入れるようになっている。駆動部材152は、軸線116に対して横方向に延びる中央軸線158を中心として選択的に回転するようになっている。駆動部材152が軸線158を中心として回転することにより、シャフト138が軸線116を中心として回転するようになる。
【0017】
ジャッキ114は、第1端162及び第2端164を持つ細長い脚部160を含む。この脚部160は、ハウジング120のチューブ状外部材122内にぴったりと嵌まるようになった概して矩形のチューブ状内部材であってもよい。脚部160の第1端162は、コーナーブロック112に取り付けられる。脚部160の第2端164は、コネクタ部材166に取り付けられる。コネクタ部材166は、概して円形の中央ねじ穴168を含む。このねじ穴は、シャフト138のねじ山を備えた部分144に螺着する。コネクタ部材166は、ハウジング120のチューブ状部材122内にぴったりと嵌着する外周側壁170を含む。コネクタ部材166は、並進軸線116を中心として選択的に回転するように穴168の周囲に亘って延び且つコネクタ部材166に回転自在に連結された環状リング172を含む。コネクタ部材166は、更に、複数の係止ピン174を含み、これらのピンの各々は、それぞれの穴内に配置される。各係止ピン174は、リング172に枢着された第1端176及びハウジング120のチューブ状部材122の穴127内に選択的に延びるようになっている第2端178を含む。各係止ピン174は、係止ピン174の第2端178がコネクタ部材166内に配置された引っ込み位置と、係止ピン174の第2端178がチューブ状部材122の穴127を通ってスペーサカラー132の穴133内に延びる伸長位置との間で、その中央軸線に沿って直線的に摺動可能である。環状リング172及び係止ピン174は、一つ又はそれ以上のばね等の押圧部材180によってそれらの伸長位置に向かって弾性的に押圧され、それらの引っ込み位置まで選択的に引っ込めることができる。
【0018】
図17及び図18に示すように、ISOコーナーブロック112がISO陸上−海上輸送位置に配置されている場合、ISOコーナーブロック112の下面113はローラープレート80A−Dの下面82よりも約1.27cm(半インチ)下に配置され、コネクタ部材166及び係止ピン174はハウジング120のチューブ状部材122の穴127と位置合わせされる。弾性的に押圧された係止ピン174は、ハウジング120のチューブ状部材122の穴127を通って自動的に延び、これによってコネクタ部材166、脚部160、及びコーナーブロック112を並進軸線116に沿った定置位置に係止する。コーナーブロック112を並進軸線116に沿って移動させようとする場合には、係止ピン174を引っ込み位置まで引っ込め、コネクタ部材166、脚部160、及びコーナーブロック112を軸線116に沿って選択的に移動させることができる。
【0019】
コーナーブロック112がISO陸上−海上輸送位置にある場合には、ネジ回し等の工具をコーナーポスト56の穴61を通して挿入し、関連する係止ピン174の第2端178と係合し、係止ピン174を手作業で引っ込め位置まで移動させることによって、係止ピン174を引っ込み位置まで移動させることができる。一つの係止ピン174を引っ込めることによって、リング172を回転させ、これと同時に全ての係止ピン174を引っ込み位置まで引っ込める。係止ピン174を引っ込み位置に手作業で維持しながら脚部160を軸線116に沿って移動させ、係止ピン174をチューブ122の穴127と位置合わせした状態から移動させる。次いで、引っ込み工具をコーナーポスト56の穴61から外す。そのとき、係止ピン174の第2端178がチューブ状部材122の内面と係合し、脚部160及びコーナーブロック112を軸線116に沿って移動させることができる。
【0020】
作動の際に、ISOコンテナ30を航空機で輸送するのが望ましい場合には、駆動部材152をラチェット等で適切な方向に回転させ、シャフト138を軸線116を中心として適切な方向に回転させ、脚部160及びコーナーブロック112を、図3、図4、及び図5に示すような完全に引っ込んでいる空輸位置まで完全に引っ込める。空輸位置では、コーナーブロック112の下面113は、ローラープレート80A−Dの下面82とほぼ面一に又はその垂直方向上方に配置される。戻り止めレール90及び92は、各々、側レール46及び48に取り付けられる。このとき、コンテナ30は空輸位置即ち空輸態様にあり、ローラープレート80A−Dを航空機の貨物取り扱いシステムのローラーと転動係合させることによって、コンテナ30を航空機に積み込むことができる。コンテナ30は、航空機の貨物取り扱いシステムを戻り止めレール90及び92のタブ102及び戻り止め104と係合させることによって、航空機内の所定の場所に固定されていてもよい。
【0021】
ISOコンテナ30をトラック、鉄道、船舶によって輸送することが望ましい場合には、コンテナ301はISO陸上−海上輸送位置即ちISO陸上−海上輸送態様に転換される。戻り止めレール90及び92はコンテナ30から取り外される。駆動部材152をラチェット等で適切な方向に回転させ、シャフト138を軸線116を中心として適切に回転させ、これによって、脚部160及びコーナーブロック112を、並進軸線116に沿って、図3、図4、及び図5に示すような完全に引っ込んでいる空輸位置から、コーナーブロック112の下面113がローラープレート80A−Dの下面82よりも約1.27cm(半インチ)下に配置された図17及び図18に示すISO陸上−海上輸送位置まで移動させる。脚部160をISO陸上−海上輸送位置まで移動させると、コネクタ部材166の係止ピン174がハウジング120のチューブ状部材122の穴127、及びスペーサカラー132の穴133と位置合わせされる。押圧された係止ピン174は、引っ込み位置から伸長位置まで自動的に移動し、係止ピン174の第2端178が各々の穴127及び穴133内に配置され、脚部160及びコーナーブロック112が軸線116に沿ってコーナーポスト56に関して移動しないようにする。各コーナーブロック112は、各々、ISO陸上−海上輸送位置まで移動させられる。コンテナ30は、このとき、トラック、鉄道、船舶によって輸送されるべきISOコンテナのISO必要条件を満たす。
【0022】
コンテナ30を使用又は保管のために所定位置に置くのが望ましい場合には、コーナーポスト56の穴61に工具を挿入して係止ピン174を手作業で引っ込み位置まで移動させることによって、係止ピン174が引っ込み位置まで移動する。次いで、駆動部材152をラチェット等によって適切な方向に回転させ、脚部160及びコーナーブロック112を、並進軸線116に沿って、コーナーポスト56から、ならびに空輸位置及びISO陸上−海上輸送位置から所望の距離の位置まで移動させる。各コーナーブロック112は、ISOコンテナ30のベース40を平らな水平位置に又は所望の他の配向に配置するため、移動及び位置決めを各々の軸線116に沿って個々に行ってもよい。各コーナーブロック112は、完全に引っ込めたISO陸上−海上輸送位置から完全に伸長した位置まで、その並進軸線116に沿って選択的に移動できる。コーナーブロック112は、軸線116に沿って、約60.96cm(約24インチ)の距離に亘って移動自在であってもよい。
【0023】
ISOコンテナ30は、様々な種類の商品、供給物、及び材料の輸送に使用されてもよく、働いたり居住したりする空間のためのシェルタを供給するために使用されてもよい。駆動部材152のピニオンギア154とシャフト138のベベルギア150とが噛み合うことにより、コーナーポスト56からのコーナーブロック112の間隔を調節でき、また、コンテナ30が支持面に配置され、コーナーブロック112がコンテナ30の負荷を支持する。
【0024】
ジャッキの変形例を図21乃至図24に示す。この変形例のジャッキには参照番号190が付してある。ジャッキ190は、ジャッキ114と同じ構成要素を多く含んでおり、これらの同様の構成要素には同じ参照番号が付してある。ジャッキ190は、電動モータ192等の電動アクチュエータを含む。モータ192は、一つ又はそれ以上のギアを含むギアボックス194に作動的に連結された回転自在の出力シャフトを含む。モータ192のハウジングはギアボックス194のハウジングに取り付けられている。ハウジング196がギアボックス194のハウジングを外チューブ122の第2端126に取り付ける。ハウジング196は、ギアボックス194の出力シャフトをシャフト138の第2端142に作動的に連結するカップラー198を含む。ギアボックス194は、モータ192の回転数を減少させるようになっている。
【0025】
モータ192は可逆モータであり、モータ192の出力シャフトを時計廻り方向又は反時計廻り方向のいずれかに選択的に回転させることができる。モータ192及びその出力シャフトを時計廻り方向に回転させると、カップラー198及びシャフト138が時計廻り方向に回転する。同様に、モータ192及びその出力シャフトを反時計廻り方向に回転させると、シャフト138が反時計廻り方向に回転する。
【0026】
電気通信ターミナルブロック200がモータ192の先端に取り付けられている。ターミナルブロック200は、モータ192に電気的に接続されている。モータ192を選択的に作動させ、これによってコーナーブロック112を並進軸線116に沿って外チューブ122に関して選択された位置に位置決めするために、手動式制御装置がターミナルブロック及びモータ192に電気的に接続された状態に配置されるようになっている。
【0027】
ジャッキ190は第1リミットスイッチ206及び第2リミットスイッチ208を含んでいてもよい。これらのリミットスイッチ206及び208は外チューブ122に取り付けられており、ターミナルブロック200に電気的に接続されている。第1リミットスイッチ206は、シャフト138の第1端140と隣接して配置されており、第2リミットスイッチ208は、シャフト138の第2端142と隣接するとともに外チューブ122の第2端126と隣接して配置されている。第1リミットスイッチ206は、脚部160及びコーナーブロック112が選択された伸長位置に配置されたときに、外チューブ122の第1穴を通ってこのことを検出するようになっており、第1リミットスイッチ206がモータ192を消勢し、モータ192が脚部160及びコーナーブロック112を更に延ばすことがないようにする。第2リミットスイッチ208は、脚部160及びコーナーブロック112が選択された引っ込み位置に配置されたときに、外チューブ122の第2穴を通ってこのことを検出するようになっており、モータ192を消勢し、モータ192が脚部160及びコーナーブロック112を更に引っ込めることがないようにする。
【0028】
モータ192、ギアボックス194、カップラー198、及びターミナルボックス200、並びにリミットスイッチ206及び208は、全て、ISOコンテナ30のコーナーポスト56内に配置されるようになっている。ジャッキ190の脚部160及びコーナーブロック112は、駆動部材152を使用することによって手動で延ばしたり引っ込めたりすることもできる。
【0029】
搬送装置は、米国特許第6,622,640号に開示されているような空気圧リフトパレット、又はローラープレート80A−D、戻り止めレール90及び92、ISOコーナーブロック112、及び調節機構114を含むコンテナ以外の貨物を搬送するための他の種類の装置であってもよい。
【0030】
本発明の様々な特徴を本発明の例示の実施例と関連して特定的に示し且つ説明したが、これらの特定の構成は単なる例示であって、本発明は添付の特許請求の範囲の用語により解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】下ISOコーナーブロックが延ばされており且つ戻り止めレールが取り外された状態で示す、空輸可能なISOコンテナの斜視図である。
【図2】側パネル及び上パネルを取り外した状態で示す、図1のISOコンテナの斜視図である。
【図3】ISOコンテナの空輸位置での側面図である。
【図4】図3の4−4線矢視による部分断面図である。
【図5】ISOコンテナの空輸位置での端面図である。
【図6】下ISOコーナーブロックが延ばされた状態で示す、ISOコンテナの側面図である。
【図7】図6の7−7線矢視による部分断面図である。
【図8】下ISOコーナーブロックが延ばされており且つ戻り止めレールが取り外された状態で示す、ISOコンテナの端面図である。
【図9】ISOコンテナの部分分解斜視図である。
【図10】ISOコンテナの底面図である。
【図11】図10の11−11線矢視による部分断面図である。
【図12】ISO陸上−海上輸送位置で示す、コーナーポスト、及びISOコーナーブロックを含むジャッキの斜視図である。
【図13】コーナーポスト、及び水平化脚部を持つジャッキの、延長水平化位置での斜視図である。
【図14】コーナーポストから取り外したジャッキを示す斜視図である。
【図15】ジャッキのハウジングから取り外した水平化脚部を示す斜視図である。
【図16】ジャッキの分解図である。
【図17】ISOコーナーブロックを含むジャッキの、ISO陸上−海上輸送位置での断面図である。
【図18】図17の18−18線矢視によるジャッキの部分側面図である。
【図19】図17の19−19線矢視による断面図である。
【図20】ジャッキの駆動部材の拡大断面図である。
【図21】モータ駆動装置を持つジャッキの側面図である。
【図22】図21の22−22線矢視による側面図である。
【図23】モータ駆動装置を持つジャッキの第1の斜視図である。
【図24】モータ駆動装置を持つジャッキの第2の斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空輸又は陸上−海上輸送によって輸送されるようになっている搬送装置において、
ベースと、
前記ベースに移動自在に連結された移動自在のコーナーブロックと、
前記コーナーブロックを前記ベースに関して選択的に位置決めするようになっている調節機構であって、前記コーナーブロックを空輸位置と陸上−海上輸送位置との間で選択的に移動させるようになっているような調節機構と、
を備えた搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の搬送装置において、前記ベースは下面を含み、前記コーナーブロックは下面を有し、前記コーナーブロックの前記下面は、前記コーナーブロックが前記陸上−海上輸送位置にある場合には前記ベースの前記下面よりも下に配置され、前記コーナーブロックの前記下面は、前記コーナーブロックが前記空輸位置にある場合には前記ベースの前記下面とほぼ同一平面内に又は前記ベースの前記下面の上方に配置されるような、搬送装置。
【請求項3】
請求項1に記載の搬送装置において、前記ベースは、第1端及び第2端を含み、複数のローラープレートが前記ベースの前記第1端から前記第2端まで延びており、前記ローラープレートは、互いに間隔が隔てられており、前記ローラープレートは、各々、航空機の貨物取り扱いシステムのローラーと係合するようになっているほぼ平らな下面を含むような、搬送装置。
【請求項4】
請求項1に記載の搬送装置において、前記ベースは、第1側レール及び間隔が隔てられた第2側レールと、前記第1側レールに取り付けられた、複数のタブ及び戻り止めを有する第1脚部を含む第1戻り止めレールと、前記第2側レールに取り付けられた、複数のタブ及び戻り止めを有する第2脚部を含む第2戻り止めレールとを含み、前記タブ及び戻り止めは、前記搬送装置を航空機内の所定の場所に解放自在に固定するために航空機の貨物取り扱いシステムと協働するようになっているような、搬送装置。
【請求項5】
請求項4に記載の搬送装置において、前記第1戻り止めレールは、前記第1側レールに取り外し自在に取り付けられるようになっており、前記第2戻り止めレールは、前記第2側レールに取り外し自在に取り付けられるようになっているような、搬送装置。
【請求項6】
請求項4に記載の搬送装置において、前記第1戻り止めレールは、前記第1脚部に対してほぼ垂直に配置された第3脚部を含み、前記第3脚部は、前記第1側レールに取り外し自在に取り付けられるようになっているような、搬送装置。
【請求項7】
請求項1に記載の搬送装置において、複数のコーナーポストを含み、これらのコーナーポストの各々は第1端及び第2端を含み、前記コーナーポストの前記第1端は前記ベースに取り付けられており、前記移動自在の複数のコーナーブロックの各々は、それぞれのコーナーポストの前記第1端と隣接して配置されており、前記複数の調節機構の各々は、それぞれの移動自在のコーナーブロックを空輸位置と陸上−海上輸送位置との間で選択的に位置決めするようになっており、複数の定置のコーナーブロックの各々は、それぞれのコーナーポストの前記第2端に取り付けられているような、搬送装置。
【請求項8】
請求項7に記載の搬送装置において、前記移動自在のコーナーブロック及び前記定置のコーナーブロックは、ISOコーナーブロックであるような、搬送装置。
【請求項9】
請求項7に記載の搬送装置において、前記コーナーポスト間を延びる側壁と、屋根とを含み、前記搬送装置はコンテナを構成するような、搬送装置。
【請求項10】
請求項7に記載の搬送装置において、前記調節機構は、各々、関連した移動自在のコーナーブロックを、前記陸上−海上輸送位置よりも前記空輸位置から遠くに配置された選択された伸長位置まで移動するようになっており、これによって、前記調節機構は、各々、前記ベースが前記移動自在のコーナーブロックによって実質的に水平な位置に支持されるように、前記移動自在のコーナーブロックを前記ベースに関して位置決めするようになっているような、搬送装置。
【請求項11】
請求項1に記載の搬送装置において、前記ベースは、前記移動自在のコーナーブロックを受け入れるようになっているポケットを含み、前記移動自在のコーナーブロックは、前記コーナーブロックが前記空輸位置に配置されたときに前記ポケット内に実質的に完全に配置され、前記移動自在のコーナーブロックは、前記移動自在のコーナーブロックが前記陸上−海上輸送位置にあるとき前記ポケットの外側に少なくとも部分的に配置されているような、搬送装置。
【請求項12】
請求項1に記載の搬送装置において、前記調節機構はジャッキを含むような、搬送装置。
【請求項13】
請求項1に記載の搬送装置において、前記調節機構は、第1端と、第2端と、中央軸線とを持つ選択的に移動自在のシャフトとを含み、前記コーナーブロックは、前記シャフト及び前記シャフトを選択的に移動させるためのアクチュエータに連結されており、前記シャフトの選択的な移動により、前記コーナーブロックを、並進軸線に沿って、前記ベースに関して選択された位置まで移動させるような、搬送装置。
【請求項14】
請求項13に記載の搬送装置において、前記アクチュエータは、前記シャフトに作動的に連結されたモータを含み、このモータは、前記シャフトの前記中央軸線を中心とした前記シャフトの選択的な移動を提供するようになっているような、搬送装置。
【請求項15】
請求項13に記載の搬送装置において、前記調節機構は、第1端及び第2端を持つ脚部を含み、前記脚部の前記第1端は前記コーナーブロックに取り付けられており、前記脚部の前記第2端は前記シャフトに連結されており、前記シャフトの選択的な移動により前記脚部及び前記コーナーブロックを前記並進軸線に沿って前記ベースに関して選択された位置まで移動させるような、搬送装置。
【請求項16】
請求項15に記載の搬送装置において、前記調節機構の前記シャフトにはねじ山が設けられており、前記脚部は前記シャフトに螺着されており、前記シャフトは、前記並進軸線に沿った前記脚部及び前記コーナーブロックの移動を提供するため、前記シャフトの前記中央軸線を中心として選択的に回転自在であるような、搬送装置。
【請求項17】
請求項16に記載の搬送装置において、前記調節機構は、第1端及び第2端を持つハウジングを含み、前記ハウジングの前記第1端は前記ベースに取り付けられており、前記シャフトの前記第2端及び前記脚部の前記第2端は前記ハウジング内に配置されており、前記シャフトの前記第2端は前記ハウジングに回転自在に連結されているような、搬送装置。
【請求項18】
請求項17に記載の搬送装置において、前記ベースに取り付けられたコーナーポストを含み、前記ハウジングは前記コーナーポストに取り付けられており、前記コーナーポスト及び前記ベースは、前記コーナーブロックを前記空輸位置に配置したとき、前記コーナーブロックを受け入れるようになっているポケットを形成するような、搬送装置。
【請求項19】
請求項18に記載の搬送装置において、前記アクチュエータは前記シャフトと作動的に係合した駆動部材を含み、前記駆動部材の回転により、前記シャフトの前記中央軸線を中心とした前記シャフトの回転を提供するような、搬送装置。
【請求項20】
請求項19に記載の搬送装置において、前記コーナーポストは概してチューブ状であり、前記ハウジング及び前記アクチュエータは前記コーナーポスト内に配置されており、前記コーナーポストは前記アクチュエータの前記駆動部材と連通するための穴を含むような、搬送装置。
【請求項21】
請求項17に記載の搬送装置において、前記調節機構は、前記脚部に取り付けられているとともに、前記シャフトを回転させることにより前記コネクタ部材、前記脚部、及び前記コーナーブロックを前記並進軸線に沿って移動させるように前記シャフトに螺着されたコネクタ部材を含み、前記コネクタ部材は、一つ又はそれ以上の係止ピンを含み、前記係止ピンの各々は、引っ込み位置と伸長位置との間で移動自在であり、前記係止ピンは前記伸長位置で前記ハウジングと係合し、これによって前記脚部及び前記コーナーポストが前記並進軸線に沿って移動しないようにし、前記係止ピンが前記引っ込め位置にあるとき、前記係止ピンにより、前記脚部及び前記コーナーブロックを前記並進軸線に沿って移動させることができるような、搬送装置。
【請求項22】
請求項21に記載の搬送装置において、前記コネクタ部材は、回転自在のリングを含み、前記係止ピンの各々は、前記リングの回転により前記係止ピンを前記伸長位置と前記引っ込み位置との間で協働して移動させるように前記リングに連結されているような、搬送装置。
【請求項23】
請求項21に記載の搬送装置において、前記コネクタ部材は、前記係止ピンを前記伸長位置に向かって押圧するようになっている押圧部材を含むような、搬送装置。
【請求項24】
請求項21に記載の搬送装置において、前記コーナーポストは、係止ピンへのアクセスを提供する穴を含み、工具を前記穴に挿入して前記係止ピンと係合させ、これを手作業で移動させることによって前記係止ピンを前記伸長位置から前記引っ込み位置まで手作業で移動させることができるような、搬送装置。
【請求項1】
空輸又は陸上−海上輸送によって輸送されるようになっている搬送装置において、
ベースと、
前記ベースに移動自在に連結された移動自在のコーナーブロックと、
前記コーナーブロックを前記ベースに関して選択的に位置決めするようになっている調節機構であって、前記コーナーブロックを空輸位置と陸上−海上輸送位置との間で選択的に移動させるようになっているような調節機構と、
を備えた搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の搬送装置において、前記ベースは下面を含み、前記コーナーブロックは下面を有し、前記コーナーブロックの前記下面は、前記コーナーブロックが前記陸上−海上輸送位置にある場合には前記ベースの前記下面よりも下に配置され、前記コーナーブロックの前記下面は、前記コーナーブロックが前記空輸位置にある場合には前記ベースの前記下面とほぼ同一平面内に又は前記ベースの前記下面の上方に配置されるような、搬送装置。
【請求項3】
請求項1に記載の搬送装置において、前記ベースは、第1端及び第2端を含み、複数のローラープレートが前記ベースの前記第1端から前記第2端まで延びており、前記ローラープレートは、互いに間隔が隔てられており、前記ローラープレートは、各々、航空機の貨物取り扱いシステムのローラーと係合するようになっているほぼ平らな下面を含むような、搬送装置。
【請求項4】
請求項1に記載の搬送装置において、前記ベースは、第1側レール及び間隔が隔てられた第2側レールと、前記第1側レールに取り付けられた、複数のタブ及び戻り止めを有する第1脚部を含む第1戻り止めレールと、前記第2側レールに取り付けられた、複数のタブ及び戻り止めを有する第2脚部を含む第2戻り止めレールとを含み、前記タブ及び戻り止めは、前記搬送装置を航空機内の所定の場所に解放自在に固定するために航空機の貨物取り扱いシステムと協働するようになっているような、搬送装置。
【請求項5】
請求項4に記載の搬送装置において、前記第1戻り止めレールは、前記第1側レールに取り外し自在に取り付けられるようになっており、前記第2戻り止めレールは、前記第2側レールに取り外し自在に取り付けられるようになっているような、搬送装置。
【請求項6】
請求項4に記載の搬送装置において、前記第1戻り止めレールは、前記第1脚部に対してほぼ垂直に配置された第3脚部を含み、前記第3脚部は、前記第1側レールに取り外し自在に取り付けられるようになっているような、搬送装置。
【請求項7】
請求項1に記載の搬送装置において、複数のコーナーポストを含み、これらのコーナーポストの各々は第1端及び第2端を含み、前記コーナーポストの前記第1端は前記ベースに取り付けられており、前記移動自在の複数のコーナーブロックの各々は、それぞれのコーナーポストの前記第1端と隣接して配置されており、前記複数の調節機構の各々は、それぞれの移動自在のコーナーブロックを空輸位置と陸上−海上輸送位置との間で選択的に位置決めするようになっており、複数の定置のコーナーブロックの各々は、それぞれのコーナーポストの前記第2端に取り付けられているような、搬送装置。
【請求項8】
請求項7に記載の搬送装置において、前記移動自在のコーナーブロック及び前記定置のコーナーブロックは、ISOコーナーブロックであるような、搬送装置。
【請求項9】
請求項7に記載の搬送装置において、前記コーナーポスト間を延びる側壁と、屋根とを含み、前記搬送装置はコンテナを構成するような、搬送装置。
【請求項10】
請求項7に記載の搬送装置において、前記調節機構は、各々、関連した移動自在のコーナーブロックを、前記陸上−海上輸送位置よりも前記空輸位置から遠くに配置された選択された伸長位置まで移動するようになっており、これによって、前記調節機構は、各々、前記ベースが前記移動自在のコーナーブロックによって実質的に水平な位置に支持されるように、前記移動自在のコーナーブロックを前記ベースに関して位置決めするようになっているような、搬送装置。
【請求項11】
請求項1に記載の搬送装置において、前記ベースは、前記移動自在のコーナーブロックを受け入れるようになっているポケットを含み、前記移動自在のコーナーブロックは、前記コーナーブロックが前記空輸位置に配置されたときに前記ポケット内に実質的に完全に配置され、前記移動自在のコーナーブロックは、前記移動自在のコーナーブロックが前記陸上−海上輸送位置にあるとき前記ポケットの外側に少なくとも部分的に配置されているような、搬送装置。
【請求項12】
請求項1に記載の搬送装置において、前記調節機構はジャッキを含むような、搬送装置。
【請求項13】
請求項1に記載の搬送装置において、前記調節機構は、第1端と、第2端と、中央軸線とを持つ選択的に移動自在のシャフトとを含み、前記コーナーブロックは、前記シャフト及び前記シャフトを選択的に移動させるためのアクチュエータに連結されており、前記シャフトの選択的な移動により、前記コーナーブロックを、並進軸線に沿って、前記ベースに関して選択された位置まで移動させるような、搬送装置。
【請求項14】
請求項13に記載の搬送装置において、前記アクチュエータは、前記シャフトに作動的に連結されたモータを含み、このモータは、前記シャフトの前記中央軸線を中心とした前記シャフトの選択的な移動を提供するようになっているような、搬送装置。
【請求項15】
請求項13に記載の搬送装置において、前記調節機構は、第1端及び第2端を持つ脚部を含み、前記脚部の前記第1端は前記コーナーブロックに取り付けられており、前記脚部の前記第2端は前記シャフトに連結されており、前記シャフトの選択的な移動により前記脚部及び前記コーナーブロックを前記並進軸線に沿って前記ベースに関して選択された位置まで移動させるような、搬送装置。
【請求項16】
請求項15に記載の搬送装置において、前記調節機構の前記シャフトにはねじ山が設けられており、前記脚部は前記シャフトに螺着されており、前記シャフトは、前記並進軸線に沿った前記脚部及び前記コーナーブロックの移動を提供するため、前記シャフトの前記中央軸線を中心として選択的に回転自在であるような、搬送装置。
【請求項17】
請求項16に記載の搬送装置において、前記調節機構は、第1端及び第2端を持つハウジングを含み、前記ハウジングの前記第1端は前記ベースに取り付けられており、前記シャフトの前記第2端及び前記脚部の前記第2端は前記ハウジング内に配置されており、前記シャフトの前記第2端は前記ハウジングに回転自在に連結されているような、搬送装置。
【請求項18】
請求項17に記載の搬送装置において、前記ベースに取り付けられたコーナーポストを含み、前記ハウジングは前記コーナーポストに取り付けられており、前記コーナーポスト及び前記ベースは、前記コーナーブロックを前記空輸位置に配置したとき、前記コーナーブロックを受け入れるようになっているポケットを形成するような、搬送装置。
【請求項19】
請求項18に記載の搬送装置において、前記アクチュエータは前記シャフトと作動的に係合した駆動部材を含み、前記駆動部材の回転により、前記シャフトの前記中央軸線を中心とした前記シャフトの回転を提供するような、搬送装置。
【請求項20】
請求項19に記載の搬送装置において、前記コーナーポストは概してチューブ状であり、前記ハウジング及び前記アクチュエータは前記コーナーポスト内に配置されており、前記コーナーポストは前記アクチュエータの前記駆動部材と連通するための穴を含むような、搬送装置。
【請求項21】
請求項17に記載の搬送装置において、前記調節機構は、前記脚部に取り付けられているとともに、前記シャフトを回転させることにより前記コネクタ部材、前記脚部、及び前記コーナーブロックを前記並進軸線に沿って移動させるように前記シャフトに螺着されたコネクタ部材を含み、前記コネクタ部材は、一つ又はそれ以上の係止ピンを含み、前記係止ピンの各々は、引っ込み位置と伸長位置との間で移動自在であり、前記係止ピンは前記伸長位置で前記ハウジングと係合し、これによって前記脚部及び前記コーナーポストが前記並進軸線に沿って移動しないようにし、前記係止ピンが前記引っ込め位置にあるとき、前記係止ピンにより、前記脚部及び前記コーナーブロックを前記並進軸線に沿って移動させることができるような、搬送装置。
【請求項22】
請求項21に記載の搬送装置において、前記コネクタ部材は、回転自在のリングを含み、前記係止ピンの各々は、前記リングの回転により前記係止ピンを前記伸長位置と前記引っ込み位置との間で協働して移動させるように前記リングに連結されているような、搬送装置。
【請求項23】
請求項21に記載の搬送装置において、前記コネクタ部材は、前記係止ピンを前記伸長位置に向かって押圧するようになっている押圧部材を含むような、搬送装置。
【請求項24】
請求項21に記載の搬送装置において、前記コーナーポストは、係止ピンへのアクセスを提供する穴を含み、工具を前記穴に挿入して前記係止ピンと係合させ、これを手作業で移動させることによって前記係止ピンを前記伸長位置から前記引っ込み位置まで手作業で移動させることができるような、搬送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公表番号】特表2007−511431(P2007−511431A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539828(P2006−539828)
【出願日】平成16年11月10日(2004.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/037568
【国際公開番号】WO2005/049431
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(506163386)エイエイアール、コーポレイション (2)
【氏名又は名称原語表記】AAR CORP.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月10日(2004.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/037568
【国際公開番号】WO2005/049431
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(506163386)エイエイアール、コーポレイション (2)
【氏名又は名称原語表記】AAR CORP.
【Fターム(参考)】
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