説明

立体多目並べゲーム器

【課題】 三目並べや五目並べを立体的に行うことができる携帯型ゲーム器の提供。
【解決手段】 平行且つ水平に配置された少なくとも三段の正方形の平面1,平面2,平面3の各平面上を網目状に少なくても9つの区画部4に区分し、各区画部4の周囲に低障壁のストッパ手段5を形成する。そして、色違いの2種類の多数の玉6を交互に所望の区画部4に挿脱自在に挿入することができるようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平面上で通常行われる三目並べゲーム等を、ビー玉を利用し、立体的に行えるゲーム器に関する。
【背景技術】
【0002】
紙面に縦横に平行線を描き、9つのマス目を正方形内に区画し、二人の競技者が順番に○と×とを各区画に埋め、一例として、縦方向または横方向或いは斜め方向に3つの同一の○または×が並んだとき1つの得点とするゲームが行われている。これは、碁盤上で五目並べを行う簡易型といえる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
三目並べや五目並べは、いずれも平面的なゲームであるので、面白みに欠ける欠点がある。
そこで本発明は、三目並べや五目並べを簡易に且つ立体的に行えるコンパクトなゲーム器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の本発明は、互いに平行且つ水平に配置される少なくとも三段の正方形の平面(1) (2) (3) と、
各平面上で網目状に、少なくとも九つ、等間隔に形成される区画部(4) と、
各区画部(4) の周囲に形成された低障壁のストッパ手段(5) と、
少なくとも二種類の色違いの多数の玉(6) と、
を具備し、交互に色違いの玉(6) を所望の区画部(4) に、挿脱自在に挿入したとき、前記ストッパ手段(5) により各玉(6) が各区画部(4) から容易には外に出ないようにした立体多目並べゲーム器である。
【0005】
請求項2に記載の本発明は、請求項1において、
前記ストッパ手段(5) は、各区画部(4) の周囲に形成された突条(5a)である立体多目並べゲーム器である。
請求項3に記載の本発明は、請求項1において、
前記ストッパ手段(5) は、各区画部(4) に凹陥して前記玉(6) の底部を収納する円形凹部(5b)または円形孔(5c)である立体多目並べゲーム器である。
請求項4に記載の本発明は、請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、
各区画部(4) の対向する少なくとも両側が、区画壁(7) (11)で囲まれた立体多目並べゲーム器である。
【0006】
請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて、
ゲーム器を透明な素材で構成した立体多目並べゲーム器である。
請求項6に記載の本発明は、請求項5において、
ゲーム器の上下端のいずれか一方に照明装置(10)を設け、玉(6) としてビー玉を用いた立体多目並べゲーム器である。
【発明の効果】
【0007】
本発明のゲーム器は、色違いの玉を交互に二人の競技者が少なくとも3つの平面1,2,3に設けた多数の区画部4に挿脱自在に挿入することができるから、一例として、平面状で行う三目並べ等を立体的に行うことができる。しかも、各区画部4の周囲には低障壁のストッパ手段5が設けられているから、ゲーム器を移動回転しても、容易に玉6が区画部4から外に出ることがなく、安定してゲームを楽しむことができる。
上記構成において、ストッパ手段5を区画部4の周囲に設けた突条5aとする場合には、構造が簡単で、玉6の挿脱が容易となる。
上記構成において、ストッパ手段5として区画部4に円形凹部5bまたは円形孔5cを設けた場合には、体裁が良く製造が容易なゲーム器となる。
【0008】
上記構成において、対向する二面を区画壁7,11で囲むことができる。それにより、玉6をより安定し、各区画部4内に挿脱自在に挿入することができる。
上記いずれかの構成において、ゲーム器を透明な素材で構成することができる。この場合には、ゲーム器の周囲から全ての玉6を見通すことができ、取り扱いやすいゲーム器となる。
上記構成において、ゲーム器の上下端のいずれか一方に照明装置10を設け、玉6としてビー玉を用いることができる。それにより、各区画部4内に玉6を収納した状態で、照明装置10によってビー玉を光らせ、装飾効果の高いものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に図面に基づいて本発明の各実施の形態につき説明する。図1は本発明の第1の実施の形態を示す斜視図であり、また図2はその分解斜視図であり、図3はその横断面図である。
【0010】
この例のゲーム器は三目並べを行うものであり、それぞれ正方形の平面1,平面2,平面3が水平に等間隔に並列されると共に、それらを一対の平板状の区画壁7と4つのアングル状の区画壁11とで支持している。そして各平面1〜平面3が9つの正方形のマス目に区画された区画部4を有する。各区画において、少なくてもその開口側においては、突条5aからなるストッパ手段5がその縁部に突出されている。また一対の区画壁7は、その中央位置において、三段ともU字欠切部12が設けられ、そのU字欠切部12から各段の中心位置にも玉6を収納できるように形成されている。なお、U字欠切部12の代わりに他のストッパ手段、例えば前述の突条5aをその区画のまわりに形成してもよい。
最下段の平面1は基板8を兼用し、平面2〜平面3より一回り外周が大になっている。また、上端には必要に応じて天板9が取付けられる。なお好ましくは、図1のゲーム器の上方から、それら全体を透明な箱状ケーシングで被嵌し、携帯に便利なようにする。
【0011】
〔使用方法〕
次に、このゲーム器の使用方法の一例について述べる。
各区画部4に収納される玉6は2種類のビー玉を用い、一方の色のビー玉を第1の競技者が保持し、他方の色のビー玉を第2の競技者が保持する。そして、順番に自分の色のビー玉を、二者が交互に各区画部4に挿入する。挿入するときゲーム器全体を回転しながら空いている開口部から挿入する。このときビー玉は少なくとも両側が区画壁7およびまたは区画壁11で囲まれ、開口側には突条5aが存在する。そのため、ビー玉が区画から外へ飛び出したり、他の区画へ移動したりすることがない。
そこで、同一色のビー玉が縦方向または横方向または斜め方向に3個並んだとき1つの得点とし、得点の多い方を勝ちとするものである。その並びは水平な各平面のみならず、垂直な面においても得点される。
【0012】
ゲームが終了したときには、ゲーム器を90度、倒して内部のビー玉を各区画の開口から外に取り出し、再度ゲームを行うことができる。
なお、ゲームのルールは各自、適宜決めることができる。例えば、ゲーム器の中段の平面2の中心にはビー玉を入れることができない等のルールを作ることにより、より難しく両競技者に平等に勝ちゲームを与えることができる。
【0013】
次に、図4は本発明の第2の実施の形態を示し、図5はその横断面図、図6はその縦断面図である。この例は、ストッパ手段5として円形凹部5bと円形孔5cとを設けたものである。即ち、平面2と平面3の各区画部4には玉6の下部を収納する円形孔5cが形成され、平面1の各区画部4には同様に玉6の下部を収納する円形凹部5bが形成されている。これら円形凹部5b,円形孔5cによって、そこに玉6を着座させたとき、ゲーム器を移動回転しても玉6が容易に外部へ飛び出したり、他の区画へ移動したりすることがない。
【0014】
なお、平面2,平面3の各区画部4に円形孔5cを設ける代わりに円形凹部5bを設けてもよい。或いは逆に、平面1に円形凹部5bを設ける代わりに円形孔5cを設けてもよい。
なお、好ましくは、第1の実施例および第2の実施例を共に、ゲーム器全体を透明プラスチック板(半透明を含む)で形成する。それにより、外周から全ての玉6を容易に見通すことができる。次に図6に示す如く、基板8の下面側にケーシング13を被嵌し、その内部に照明装置10を設けることができる。それにより、照明装置10の光を基板8,平面2,平面3を透して各区画部4内に照射し、ビー玉よりなる玉6を光らせることができ、装飾効果をあげることもできる。
【0015】
〔変形例〕
上記実施の形態では、三目並べを例としたが、各平面を縦横四列の四段とした四目並べ或いはそれを五段とした五目並べとすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すゲーム器の斜視図。
【図2】同分解斜視図。
【図3】同横断平面図。
【0017】
【図4】本発明の第2の実施の形態を示すゲーム器の斜視図。
【図5】同横断平面図。
【図6】同縦断平面図。
【符号の説明】
【0018】
1〜3 平面
4 区画部
5 ストッパ手段
5a 突条
5b 円形凹部
5c 円形孔
6 玉
【0019】
7 区画壁
8 基板
9 天板
10 照明装置
11 区画壁
12 U字欠切部
13 ケーシング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行且つ水平に配置される少なくとも三段の正方形の平面(1) (2) (3) と、
各平面上で網目状に、少なくとも九つ、等間隔に形成される区画部(4) と、
各区画部(4) の周囲に形成された低障壁のストッパ手段(5) と、
少なくとも二種類の色違いの多数の玉(6) と、
を具備し、交互に色違いの玉(6) を所望の区画部(4) に、挿脱自在に挿入したとき、前記ストッパ手段(5) により各玉(6) が各区画部(4) から容易には外に出ないようにした立体多目並べゲーム器。
【請求項2】
請求項1において、
前記ストッパ手段(5) は、各区画部(4) の周囲に形成された突条(5a)である立体多目並べゲーム器。
【請求項3】
請求項1において、
前記ストッパ手段(5) は、各区画部(4) に凹陥して前記玉(6) の底部を収納する円形凹部(5b)または円形孔(5c)である立体多目並べゲーム器。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、
各区画部(4) の対向する少なくとも両側が、区画壁(7) (11)で囲まれた立体多目並べゲーム器。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、
ゲーム器を透明な素材で構成した立体多目並べゲーム器。
【請求項6】
請求項5において、
ゲーム器の上下端のいずれか一方に照明装置(10)を設け、玉(6) としてビー玉を用いた立体多目並べゲーム器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−75344(P2006−75344A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−262614(P2004−262614)
【出願日】平成16年9月9日(2004.9.9)
【出願人】(504312081)