説明

竪型帯鋸盤

【課題】上下の従動ホイール、駆動ホイールに対してエンドレス状の帯鋸刃を容易に、かつ安全に掛回することのできる竪型帯鋸盤を提供する。
【解決手段】エンドレス状の帯鋸刃15を掛回する駆動ホイール5と従動ホイール9とを備え、かつ前記駆動ホイール5の上方位置に前記従動ホイール9を上下動可能に備えた竪型帯鋸盤であって、前記従動ホイール9に帯鋸刃15を掛回した状態において、前記帯鋸刃15の下部側を前記駆動ホイール5に掛回すとき、帯鋸刃15の下部側の背部を、前記駆動ホイール5に備えた鍔部33へ案内するために、前記鍔部側が上方向へ傾斜したガイド部43を備えた帯鋸刃ガイド部材37を、前記駆動ホイール9の下側に備えると共に、駆動ホイール5との間に帯鋸刃15を挟み込んだ状態に案内する挟み込みガイド部材47又は/及び駆動ホイール9における鍔部33の鋸背支持面41とほぼ同一平面の鋸背ガイド面51Fを備えた鋸背ガイド部材51を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、竪型帯鋸盤に係り、さらに詳細には、帯鋸刃の着脱交換時に、帯鋸刃の装着を容易に行うことのできる竪型帯鋸盤に関する。
【背景技術】
【0002】
竪型帯鋸盤は、帯鋸盤のフレーム本体の下部側に駆動ホイールを備え、上部側に従動ホイールを備えた構成である。そして、前記駆動ホイールと従動ホイールにエンドレス状の帯鋸刃が掛回してある。上記構成のごとき竪型帯鋸盤において、帯鋸刃の着脱交換を行う場合、鋸歯の歯先が作業者側を指向した状態において着脱交換を行うものであるから、危険を伴うものである。
【0003】
帯鋸刃における鋸歯が危険であることは認識しているので、上記鋸歯による負傷には注意するものである。しかし、エンドレス状の帯鋸刃を従動ホイール及び駆動ホイールに掛回すように装着するときには、帯鋸刃の下部側が駆動ホイールの下部側外周から下方へ離れるものであり、また、帯鋸刃がエンドレス状の弾性部材であることにより、従動ホイール及び駆動ホイールから離れるように膨れる傾向にあり、駆動ホイール、従動ホイールに対して帯鋸刃を掛回すことは仲々難しいものである。
【0004】
そして、従動ホイールと駆動ホイールとに帯鋸刃を掛回した後に、帯鋸刃に張力を付与するために、従動ホイールを上方向へ移動しようとするときには、帯鋸刃が従動ホイールの鍔部に乗り上げたり、従動ホイールから脱落することがある。そこで、従動ホイールを上方向へ移動しようとするときにも、帯鋸刃を手で支える必要があり、ときとして、従動ホイールと帯鋸刃との間に指を挟み込んでしまう危険がある。
【0005】
そこで、竪型帯鋸盤において帯鋸刃の着脱交換を自動的に行うことを、従来から提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平3−251310号公報
【特許文献2】特開平4−25316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1,2に記載されているように、帯鋸刃の着脱交換を自動的に行う構成においては、装置全体の構成が複雑化し、かつ全体的構成が大型化するという新たな問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前述したごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、エンドレス状の帯鋸刃を掛回する駆動ホイールと従動ホイールとを備え、かつ前記駆動ホイールの上方位置に前記従動ホイールを上下動可能に備えた竪型帯鋸盤であって、前記従動ホイールに帯鋸刃を掛回した状態において、前記帯鋸刃の下部側を前記駆動ホイールに掛回すとき、帯鋸刃の下部側の背部を、前記駆動ホイールに備えた鍔部へ案内するために、前記鍔部側が上方向へ傾斜したガイド部を備えた帯鋸刃ガイド部材を、前記駆動ホイールの下側に備えていることを特徴とするものである。
【0009】
また、前記竪型帯鋸盤において、前記傾斜したガイド部よりも上方位置において、前記帯鋸刃を前記駆動ホイールの外周面へ案内する別個の帯鋸刃ガイド部材を備えていることを特徴とするものである。
【0010】
また、前記竪型帯鋸盤において、前記別個の帯鋸刃ガイド部材は、駆動ホイールとの間に帯鋸刃を挟み込んだ状態に案内する挟み込みガイド部材又は/及び駆動ホイールにおける鍔部の鋸背支持面とほぼ同一平面の鋸背ガイド面を備えた鋸背ガイド部材を備えていることを特徴とするものである。
【0011】
また、前記竪型帯鋸盤において、従動ホイールに掛回した帯鋸刃の、前記従動ホイールの一側方向への膨みを抑制するための膨み抑制手段を備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、従動ホイールに帯鋸刃を掛回した後に、従動ホイールを上方向へ移動して帯鋸刃を上方向へ移動すると共に張力を付与するとき、帯鋸刃の下部側は帯鋸刃ガイド部材によって駆動ホイールに備えた鍔部側へ案内されることとなる。すなわち、本発明によれば、従動ホイールに帯鋸刃の上部を掛回した状態において、従動ホイールを上方向へ移動して張力を付与しようとするとき、帯鋸刃を手で支える必要がなく、前述したごとき従来の問題を解消し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る竪型帯鋸盤の全体的構成を概念的、概略的に示した正面説明図である。
【図2】同上の主要部のみを示した側断面説明図である。
【図3】同上の主要部のみを示した平面説明図である。
【図4】駆動ホイールと挟み込みガイド部材及び鋸背ガイド部材との関係を示した平面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に、概念的、概略的に示すように、本発明の実施形態に係る竪型帯鋸盤1は、箱状のフレーム本体3を備えており、このフレーム本体3の下部には駆動ホイール5を回転自在に内装した下部ホイールハウジング7が一体的に備えられている。そして、前記フレーム本体3の上部には、従動ホイール9を回転自在に内装した上部ホイールハウジング11が一体的に備えられている。すなわち、竪型帯鋸盤1の全体的構成は、フレーム本体3の一側に上下のホイールハウジング11,7を一体的に備えることによって、一側方(図1において右側方)が開口したコ字形状に構成してある。
【0015】
そして、ワークテーブル(図示省略)のテーブル面13(図にはラインで示す)に載置したワーク(図示省略)の切断加工を行うために、前記駆動ホイール5、従動ホイール9にはエンドレス状の帯鋸刃15が掛回してある。また、前記竪型帯鋸盤1には、一般的な竪型帯鋸盤と同様に、帯鋸刃15がワークを切断する走行部側を案内支持するための上下の鋸刃ガイド17U,17Lが備えられている。
【0016】
前記駆動ホイール5は、前記フレーム本体3内に内装した駆動モータ19(図2参照)によって回転される回転軸21に一体的に取付けてある。そして、当該駆動ホイール5の上方位置に備えた前記従動ホイール9は、前記上部ホイールハウジング11に上下動可能に備えた上下スライダ23に水平に備えた支持軸25に回転自在に支持されている。前記上下スライダ23を上下動するために、前記上部ホイールハウジング11には、例えば流体圧シリンダなどのごとき上下動用アクチュエータ27が備えられている。そして、この上下動用アクチュエータ27に上下動可能に備えたピストンロッドなどのごとき上下作動子29が前記上下スライダ23に連結してある。
【0017】
したがって、前記上下動用アクチュエータ27を作動することによって前記従動ホイール9を上下動することができる。よって、従動ホイール9と駆動ホイール5とに帯鋸刃15を掛回した後、前記上下動用アクチュエータ27によって従動ホイール9を上方向へ移動することにより、帯鋸刃15に張力を付与することができる。逆に、従動ホイール9を下方向へ移動することにより、帯鋸刃15の張力を緩めることができ、従動ホイール9、駆動ホイール5に対して帯鋸刃15の着脱交換を行うことができるものである。
【0018】
前記駆動ホイール5及び従動ホイール9はほぼ同径であって、帯鋸刃15を掛回する外周面には周方向の周溝31が形成してある。そして、両ホイール5,9には掛回した帯鋸刃15の背部を支持する鍔部33が形成してある。なお、この種の駆動ホイール5、従動ホイール9の構成は周知であるから、駆動ホイール5、従動ホイール9についてのより詳細な説明は省略する。
【0019】
前記駆動ホイール5に対して帯鋸刃15の着脱交換を行うために、前記下部ホイールハウジング7において前記駆動ホイール5の前側(図2において右側)には、帯鋸刃15を着脱交換するための比較的大きな着脱空間35が形成してある。そして、前記着脱空間35の下部には、前記下部ホイールハウジング7の一部に取付けた第1の帯鋸刃ガイド部材37が備えられている。
【0020】
上記帯鋸刃ガイド部材37は、前記下部ホイールハウジング7に取付けられて前記着脱空間35内に垂直に備えられた支持部材39に水平に片持式に取付けてあり、かつ前記駆動ホイール5の軸心を通る垂直平面内に配置してある。そして、前記帯鋸刃ガイド部材37の先端部には、前記駆動ホイール5の外周面に近接し、かつ駆動ホイール5における鍔部33が帯鋸刃15の背部を支持する鋸背支持面41(図4参照)方向へ指向して傾斜したガイド部43が備えられている。換言すれば、ガイド部43は、駆動ホイール5に帯鋸刃15を掛けるときに、帯鋸刃15の背部(歯先の反対側)を前記鍔部33の鋸背支持面41へ案内すべく傾斜してあり、その先端は、前記鍔部33の外周面よりも内側(内径側)に位置してある。
【0021】
したがって、従動ホイール9に対して帯鋸刃15の上部側を掛回し、帯鋸刃15の下部側を駆動ホイール5の下側へ位置させた後、従動ホイール9を上方向へ移動して、帯鋸刃15の下部側を駆動ホイール5に掛回しようとするとき、帯鋸刃15の下部側は、前記ガイド部43に接触して、駆動ホイール5の鍔部33側へ案内されるものである。この際、ガイド部43の先端が鍔部33の外周面より内側に位置してあるので、帯鋸刃15が鍔部33の外周面に乗り上げるようなことはないものである。
【0022】
さらに、前記駆動ホイール5の周囲で前記帯鋸刃ガイド部材37よりも上方位置には、帯鋸刃15を駆動ホイール5の外周面へ案内する別個の帯鋸刃ガイド部材が備えられている。より詳細には、図1に示すように、前記駆動ホイール5の軸心を通る水平面45とほぼ同一高さ位置(図1には前記水平面45より僅かに下側の位置)で、前記鋸刃ガイド17L側の反対側(図1において左側)には、駆動ホイール5の周面に近接して第2の鋸刃ガイド部材47が備えられている。
【0023】
この第2の鋸刃ガイド部材47は、駆動ホイール5との間に帯鋸刃15を挟み込んだ状態に案内する挟み込みガイド部材をなすものであって、前記下部ホイールハウジング7の一部に取付けたブラケット49に垂直にかつ回転自在に装着された竪ローラによって構成してある。上記第2の鋸刃ガイド部材47は、図4に示すように、駆動ホイール5の外周面との間に帯鋸刃15を移動自在に挟み込むように、駆動ホイール5の外周面に近接してある。そして、前記第2の鋸刃ガイド部材47は竪ローラから構成してあるから、前記駆動ホイール5の外周面と第2の鋸刃ガイド部材47との間の間隙は、前側(図4において下側)が広くなるように開いた状態にある。
【0024】
したがって、駆動ホイール5に帯鋸刃15の掛回しを行なおうとするとき、前記駆動ホイール5の外周面と第2の鋸刃ガイド部材47との間への帯鋸刃15の背部の挿入を容易に行い得るものである。そして、帯鋸刃15は、鋸刃ガイド部材47に案内されて、駆動ホイール5の外周面に接触するように案内されると共に、帯鋸刃5の背部が、駆動ホイール5における鍔部33の鋸背支持面41に当接するように案内されるものである。よって、駆動ホイール5に対する帯鋸刃15の掛回しを容易に行い得るものである。なお、第2の鋸刃ガイド部材47は、竪ローラに限ることなく、例えば、駆動ホイール5の外周面との間の間隙における前側が広くなるように傾斜したガイド面を備えた構成のガイドブロックとすることも可能である。
【0025】
また、前記駆動ホイール5の軸心を間にして、前記第2の鋸刃ガイド部材47の反対側には、第3の鋸刃ガイド部材51が備えられている。より詳細には、図1に示すように、前記鋸刃ガイド17Lの下方位置で前記水平面45の位置には、前記駆動ホイール5における鍔部33の外周面に近接して第3の鋸刃ガイド部材51が備えられている。この鋸刃ガイド部材51は前記下部ホイールハウジング7の1部に一体的に取付けてあり、この鋸刃ガイド部材5と前記鍔部33の外周面との間の間隙は、図4に示すように、帯鋸刃15が入り込むことがないように、帯鋸刃15の厚さよりも小さな間隙に形成してある。前記鋸刃ガイド部材51は、駆動ホイール5に帯鋸刃15を掛回するときに、帯鋸刃15の背部を支持する鋸背ガイド部材をなすものであって、その前面51Fは前記駆動ホイール5における鍔部33の鋸背支持面41とほぼ同一平面の鋸背ガイド面に形成してある。
【0026】
したがって、駆動ホイール5に帯鋸刃15を掛回するとき、緩い状態にある帯鋸刃15の背部は鋸刃ガイド部材(鋸背ガイド部材)51における前面(鋸背ガイド面)51Fに当接支持された状態にある。そして、帯鋸刃15を掛回した従動ホイール9を上方向へ移動して帯鋸刃15に張力を付与するときに、帯鋸刃15の背部は鋸刃ガイド部材51の鋸背ガイド面(前面)51Fに当接案内されて、駆動ホイール5における鍔部33の鋸背支持面41に当接支持されることになる。よって、駆動ホイール5に帯鋸刃15を掛回するとき、鍔部33に乗り上げることなく帯鋸刃15を掛回することができるものである。
【0027】
前記従動ホイール9を内装した前記上部ホイールハウジング11の前面には、ヒンジ部材53を介して前面カバー55が開閉自在に備えられている。そして、前面カバー55には従動ホイール9に帯鋸刃15が掛回してあることを確認する確認窓57が備えられていると共に、前面カバー55が閉じられていることを確認するためのリミットスイッチなどのごとき確認スイッチ59が備えられている。前記従動ホイール9に帯鋸刃15を掛回したときに、帯鋸刃15の前記鋸刃ガイド17Uの反対側(図1において左側)の部分が膨らんで従動ホイール9から大きく離れることを規制するために、前記従動ホイール9を内装した前記上部ホイールハウジング11における内側一側面11Fは、図3に示すように、駆動ホイール9の外周面に近接して備えられている。
【0028】
以上のごとき構成において、竪型帯鋸盤1に対して帯鋸刃15を装着するには、先ず前面カバー55を開くと共に、フレーム3の前面に備えた操作盤61を操作し、上下動用アクチュエータ27を作動して、従動ホイール9を下降する。そして、エンドレス状の帯鋸刃15における上部側を従動ホイール9に掛回すると共に、帯鋸刃15を上下の鋸刃ガイド17U,17Lによって挟持案内すべく鋸刃ガイド17U,17Lにセットする。
【0029】
次に、緩んだ状態にある帯鋸刃15の下部側を駆動ホイール5に掛回すべく駆動ホイール5の下側に配置する。そして、前面カバー55を閉じ、確認窓57から従動ホイール9に帯鋸刃15が掛っていることを確認し、操作盤61を操作して従動ホイール9を上昇することにより、従動ホイール9と駆動ホイール5とに掛回した帯鋸刃15に張力を付与することができるものである。
【0030】
前述のごとく、従動ホイール9を上昇するとき、従動ホイール9に掛回した帯鋸刃15の上部側の一側部は鋸刃ガイド17Uに挟持されており、かつ当該鋸刃ガイド17Uと反対側の他側部は、上記ホイールハウジング11の内側一側面11Fによって膨みを規制された状態にあるので、従動ホイール9から外れることはないものである。
【0031】
そして、下部の駆動ホイール5に対しては、帯鋸刃15の下部側の一部は挟み込みガイド部材47によって、駆動ホイール5の外周面との間に挟み込まれており、当該挟み込みガイド部材47の反対側においては、鋸背ガイド部材51によって帯鋸刃15の背部が駆動ホイール5における鍔部33の鋸背支持面41と同一平面に当接支持されている。そして、駆動ホイール5の下部側においては、帯鋸刃ガイド部材37の先端部に備えられたガイド部43によって前記鋸背支持面41側へ案内されることになる。したがって、従動ホイール9が上昇するときに、帯鋸刃15は駆動ホイール5の鍔部33に乗り上げることなく掛回されるものである。
【0032】
以上のごとき説明より理解されるように、上下の従動ホイール9、駆動ホイール5に帯鋸刃15を掛回するときには、両ホイール9,5の一側方においては、帯鋸刃15は上下の鋸刃ガイド17U,17Lによって挟持案内されており、かつ従動ホイール9の他側方においては、上部ホイールハウジング11の内側一側面11Fによって膨みを規制された状態にある。そして、駆動ホイール5の他側方においては、挟み込みガイド部材47によって駆動ホイール5の外周面との間に挟み込まれた状態にある。
【0033】
したがって、操作盤61を操作して従動ホイール9を上昇するときには、作業者が帯鋸刃15を支える必要がなく、前面カバー55を閉じた状態において従動ホイール9を上昇することができるものである。よって、竪型帯鋸盤1における従動ホイール9、駆動ホイール5に対する帯鋸刃15の掛回し作業を安全に行うことができるものである。
【0034】
なお、本発明は前述したごとき実施形態に限ることなく、適宜の変更を行うことにより、その他の形態でもって実施可能なものである。例えば、上部ホイールハウジング11における内側一側面11Fを、従動ホイール9に近接して配置したガイド板に代えて、前記内側一側面11Fと同様の機能を保持させることも可能である。また、帯鋸刃ガイド部材37、挟み込みガイド部材47及び鋸背ガイド部材51を一体的に連結した構成とすることも可能である。すなわち、例えば半円弧状の部材の一端側に挟み込みガイド部材47と同一機能を奏する構成を備え、中央部に帯鋸刃ガイド部材37と同一機能を奏する構成を備える。そして、他端側に、鋸背ガイド部材51と同一機能を奏する構成を備えた構成とすることも可能なものである。
【符号の説明】
【0035】
1 竪型帯鋸盤
3 フレーム本体
5 駆動ホイール
7 下部ホイールハウジング
9 従動ホイール
11 上部ホイールハウジング
11F 内側一側面
15 帯鋸刃
17U,17L 上下の鋸刃ガイド
25 支持軸
27 上下動用アクチュエータ
33 鍔部
37 第1の帯鋸刃ガイド部材
41 鋸背支持面
43 ガイド部
47 第2の鋸刃ガイド部材(挟み込みガイド部材)
51 第3の鋸刃ガイド部材(鋸背ガイド部材)
51F 前面(鋸背ガイド面)
55 前面カバー
57 確認窓
61 操作盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンドレス状の帯鋸刃を掛回する駆動ホイールと従動ホイールとを備え、かつ前記駆動ホイールの上方位置に前記従動ホイールを上下動可能に備えた竪型帯鋸盤であって、前記従動ホイールに帯鋸刃を掛回した状態において、前記帯鋸刃の下部側を前記駆動ホイールに掛回すとき、帯鋸刃の下部側の背部を、前記駆動ホイールに備えた鍔部へ案内するために、前記鍔部側が上方向へ傾斜したガイド部を備えた帯鋸刃ガイド部材を、前記駆動ホイールの下側に備えていることを特徴とする竪型帯鋸盤。
【請求項2】
請求項1に記載の竪型帯鋸盤において、前記傾斜したガイド部よりも上方位置において、前記帯鋸刃を前記駆動ホイールの外周面へ案内する別個の帯鋸刃ガイド部材を備えていることを特徴とする竪型帯鋸盤。
【請求項3】
請求項2に記載の竪型帯鋸盤において、前記別個の帯鋸刃ガイド部材は、駆動ホイールとの間に帯鋸刃を挟み込んだ状態に案内する挟み込みガイド部材又は/及び駆動ホイールにおける鍔部の鋸背支持面とほぼ同一平面の鋸背ガイド面を備えた鋸背ガイド部材を備えていることを特徴とする竪型帯鋸盤。
【請求項4】
請求項1,2又は3に記載の竪型帯鋸盤において、従動ホイールに掛回した帯鋸刃の、前記従動ホイールの一側方向への膨みを抑制するための膨み抑制手段を備えていることを特徴とする竪型帯鋸盤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−76214(P2012−76214A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−226679(P2010−226679)
【出願日】平成22年10月6日(2010.10.6)
【出願人】(390014672)株式会社アマダ (548)
【出願人】(504279326)株式会社アマダマシンツール (65)
【出願人】(309039347)株式会社アマダマシンツールエムエフジー (5)
【Fターム(参考)】