説明

端末のリモートシステム、リモート制御方法、リモートシステム用プログラム

【課題】端末の縦表示、横表示の向きに応じて、サポート側の画面もあわせて調整することが可能なリモートシステム、リモート制御方法、リモートシステム用プログラムを提供する。
【解決手段】ユーザ端末10と、当該ユーザ端末10をリモート操作するサポート端末150と、を備えるリモートシステム1であって、ユーザ端末10は、サポート端末150に、ユーザ端末10の表示部に表示されている画面情報と、ユーザ端末10の表示部に対して、画面情報を縦型に表示しているか、横型に表示しているかを示す識別子を送信し、サポート端末150は、ユーザ端末10から送信された画面情報と識別子とを受信し、識別子に基づいた画面情報の向きで、画面情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、公衆回線網を介して接続されたユーザの端末を、リモートからサポートするリモートシステム、リモート制御方法、リモートシステム用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、公衆回線網に接続された携帯端末をWebサーバ等と接続することで、ユーザに様々なサービスが提供されている。特に、スマートフォン(高機能携帯電話)の登場により、従来、パソコンに対して行われていた高度なサービスを、携帯電話で行うことが可能になってきた。
【0003】
また、サーバが提供するサービスではなく、スマートフォン単独でも、様々な機能がそれ自体に搭載されている。したがって、ユーザは、搭載されている全ての機能を熟知するには時間がかかることが多い。例えば、ユーザが所望する機能が、スマートフォンに搭載されていても、その機能を設定する方法が不明であるため、ユーザがその機能を活用することができないといった問題も生じている。
【0004】
したがって、このような高度なWebサービスや、高度なスマートフォンの機能を最大限、利用するには、スマートフォンに対する設定操作や機能を、ユーザは熟知する必要がある。さらに、操作に不慣れなユーザが、端末に対して、初めての設定を行うと、削除すべきでない設定情報を削除してしまったり、適切でない設定を行うことでエラーを発生させてしまう場合も多い。
【0005】
このような課題に対して、ユーザの端末に対して、システムからリモートサポート(遠隔保守)を行うことで、ユーザの端末を遠隔から設定したり、遠隔からユーザを指導する方法が知られている。例えば、特許文献1では、サポート対象となる各クライアントの画面情報をサーバ側で取得し、サーバでこの画面情報を、常時、一覧表示することで、クライアントに対するサポート及び監視の効率を向上させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−6062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一方、今日のスマートフォンやスレート端末等のユーザの端末は、表示部が縦型になるものと横型になるものが存在する。ここで、リモートサポートを行う際に、ユーザの端末の表示部に表示されている画面情報をサポート端末に表示する場合に、ユーザの端末に表示されている画面情報が縦表示であるのか、または横表示であるのかを調整できないと、サポート者にとってはサポートが困難になる場合が多い。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑み、端末の縦表示、横表示の向きに応じて、サポート側の画面もあわせて調整することが可能なリモートシステム、リモート制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0010】
第1の特徴に係る発明は、端末と、当該端末をリモート操作するリモート端末と、リモートサーバとを備えるリモートシステムであって、
前記端末は、前記リモートサーバに、当該端末の表示部に表示されている画面情報と、前記表示部に対して、前記画面情報を縦型に表示しているか、横型に表示しているかを示す識別子と、を送信するモジュールを備え、
前記リモートサーバは、
前記端末の表示部に表示されている画面情報と、前記画面情報の向きを示す識別子を受信し、前記リモート端末に送信するモジュールを備え、
前記リモート端末は、
前記リモートサーバから送信された前記画面情報と前記識別子とを受信し、前記識別子に基づいた画面情報の向きで、前記画面情報を表示するモジュールを備えるリモートシステムを提供する。
【0011】
第1の特徴に係る発明によれば、端末は、リモートサーバに、当該端末の表示部に表示されている画面情報と、表示部に対して、画面情報を縦型に表示しているか、横型に表示しているかを示す識別子と、を送信し、リモートサーバは、端末の表示部に表示されている画面情報と、画面情報の向きを示す識別子を受信し、リモート端末に送信する。これに応じて、リモート端末は、リモートサーバから送信された画面情報と識別子とを受信し、識別子に基づいた画面情報の向きで、画面情報を表示する。
【0012】
したがって、端末の縦表示、横表示の向きに応じて、サポート側の画面もあわせて調整することが可能なリモートシステムを提供する。
【0013】
第1の特徴に係る発明は、発明のカテゴリにおいてシステムのみならず、方法、プログラムにおいても同様の作用・効果を奏する。
【0014】
第2の特徴に係る発明は、端末と、当該端末をリモート操作するリモート端末と、を備えるリモートシステムであって、
前記端末は、前記リモート端末に、当該端末の表示部に表示されている画面情報と、前記表示部に対して、前記画面情報を縦型に表示しているか、横型に表示しているかを示す識別子と、を送信するモジュールを備え、
前記リモート端末は、
前記端末から送信された前記画面情報と前記識別子とを受信し、前記識別子に基づいた画面情報の向きで、前記画面情報を表示するモジュールを備えるリモートシステムを提供する。
【0015】
第2の特徴に係る発明によれば、端末は、リモート端末に、当該端末の表示部に表示されている画面情報と、表示部に対して、画面情報を縦型に表示しているか、横型に表示しているかを示す識別子と、を送信し、これに応じて、リモート端末は、端末から送信された画面情報と識別子とを受信し、識別子に基づいた画面情報の向きで、画面情報を表示する。
【0016】
したがって、端末の縦表示、横表示の向きに応じて、サポート側の画面もあわせて調整することが可能なリモートシステムを提供するが、第1の特徴に係る発明と異なって、リモートサーバの必要がない。
【0017】
第2の特徴に係る発明は、発明のカテゴリにおいてシステムのみならず、方法、プログラムにおいても同様の作用・効果を奏する。
【0018】
第3の特徴に係る発明は、第1又は第2の特徴に係る発明であって、
前記端末は、前記画面情報の向きを示す識別子を、当該端末に備えられた加速度センサの計測に基づいて決定するモジュールを備えるリモートシステムを提供する。
【0019】
第3の特徴に係る発明によれば、端末は、画面情報の向きを示す識別子を、当該端末に備えられた加速度センサの計測に基づいて決定する。
【0020】
第4の特徴に係る発明は、第1又は第2の特徴に係る発明であって、前記端末は、前記画面情報を、当該端末に表示された文字を文字認識することで、前記画面情報を縦型に表示しているか、横型に表示しているかを決定するモジュールを備えるリモートシステムを提供する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、端末の縦表示、横表示の向きに応じて、サポート側の画面もあわせて調整することが可能なリモートシステム、リモート制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、リモートシステム1の構成図である。
【図2】図2は、制御サーバ100、ユーザ端末10、サポート端末150の機能ブロック図である。
【図3】図3は、制御サーバ100、ユーザ端末10、サポート端末150が実行するサーバ型制御処理を示すフローチャート図である。
【図4】図4は、ユーザ端末10、サポート端末150が実行するP2P型制御処理を示すフローチャート図である。
【図5】図5は、サポート端末150に表示される縦型の画面イメージ図である。
【図6】図6は、ユーザ端末10に表示される縦型の画面イメージ図である。
【図7】図7は、サポート端末150に表示される横型の画面イメージ図である。
【図8】図8は、ユーザ端末10に表示される横型の画面イメージ図である。
【図9】図9は、文字認識処理を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0024】
[リモートシステムのシステム構成]
図1は、本発明の好適な実施形態であるリモートシステム1のシステム構成図である。リモートシステム1は、ユーザ端末10a、10b(以下、単に「10」とする)、制御サーバ100(リモートサーバ)、公衆回線網3(例えば、インターネット網や第3世代、第4世代通信網など)、サポート端末150(リモート端末)から構成される。
【0025】
ユーザ端末10は、無線通信により基地局と電波を交信し、基地局から交換機に接続して、公衆回線網3に接続されている、そして、公衆回線網3を介して、制御サーバ100と通信可能に接続されている。制御サーバ100とサポート端末150は、LAN(Local Area Network)で接続されていてもよいし、公衆回線網3を介して接続されていてもよい。リモートシステム1内の通信は、無線通信、有線通信を問わない。ユーザ端末10が公衆回線網3と接続するために、ルータ等のネットワーク機器を介して通信可能であってよい。
【0026】
ユーザ端末10は、ユーザがサポートを受けるための一般的な情報端末であってよく、後述する機能を備える情報機器や電化製品である。ユーザ端末10は、例えば、スレート端末10a、スマートフォン10b、携帯電話、複合型プリンタ、テレビ10a、ルータ又はゲートウェイ等のネットワーク機器、コンピュータに加えて、冷蔵庫、洗濯機等の白物家電であってもよいし、電話機、ネットブック端末、電子書籍端末、電子辞書端末、携帯型音楽プレーヤ、携帯型コンテンツ再生・録画プレーヤ等の一般的な情報家電であってよい。
【0027】
サポート端末150は、ユーザ端末10に対してサポートを行うサポート者が使用する一般的な情報端末である。
【0028】
[各機能の説明]
図2は、サポート端末150、制御サーバ100、ユーザ端末10の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。
【0029】
図2を参照して、各装置のハードウェア構成について機能ブロック図を用いて説明する。
【0030】
ユーザ端末10は、リモートサポートを受けるユーザが使用する端末である。ユーザ端末10は、制御部11、データ記憶部12、データ通信部13、入出力部14、加速度センサ15を備えていれば、家庭用電化製品、業務用電化製品、携帯端末、業務用端末のいずれであってもよい。
【0031】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、データ通信部13として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi(Wireless Fidelity)対応デバイス又は、第3世代移動通信システム等のIMT−2000規格に準拠した無線デバイス等を備える(有線によるLAN接続であってもよい)。さらに、データ記憶部12として、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等のいずれか又は双方を備える。さらに、入出力部14として、画像を表示する液晶モニタ等の表示部と、ユーザからの入力を受付けるキーボードやタッチパネル、音声入力等の入力部を備える。
【0032】
加速度センサ15は、ユーザ端末10の加速度を計測するセンサであって、機械式、光学式、半導体式といずれであってもよく、検出軸数は、X軸,Y軸,Z軸の3軸であることが望ましい。地球の重力加速度を計測することで、ユーザ端末10の傾きを検出して、入出力部14がユーザに対してどのような向きを向いているか判断する。そして、加速度センサ15は、当該向きに応じて、入出力部14が、縦型に画面情報を表示しているか、横型に画面情報を表示しているかを決定して、縦型又は横型の識別子を決定する。以下では、縦型又は横型の識別子を決定するセンサとして、加速度センサ15で説明するが、同様の効果を得られればジャイロセンサ等の所定のセンサであってよい。
【0033】
制御サーバ100は、サポート端末150からの操作を受けて、ユーザ端末10にリモートサポートの設定を行うサーバである。制御サーバ100は、制御部101、データ記憶部102、データ通信部103を備える。
【0034】
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、データ通信部103として、有線又は無線対応の通信デバイスを備え、データ記憶部102として、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等のいずれか又は双方を備える。
【0035】
サポート端末150は、ユーザをサポートするサポート者が使用する端末である。サポート端末150は、通常のパソコン等のコンピュータであってよい。サポート端末150のハードウェア構成は、ユーザ端末10と同様であってよいので、説明を省略する。
【0036】
[サーバ型制御処理]
図3は、ユーザ端末10、制御サーバ100、サポート端末150が実行するサーバ型制御処理のフローチャートである。
【0037】
ユーザ端末10は、ユーザからサポートを要求する操作を受付ける(ステップS01)。ユーザ端末10には、リモートサポートを受けるためのアプリケーションがインストールされており、例えば、このアプリケーションを起動する操作をユーザから受付ける。
【0038】
ユーザ端末10が、ユーザからサポートを要求する操作を受付けた場合(ステップS01:「YES」)には、ユーザ端末10は、制御サーバ100に接続して、サポート要求があった旨を制御サーバ100に通知して、ステップS02に処理を移す。ユーザ端末10が、ユーザからサポートを要求する操作を受付けない場合(ステップS01:「NO」)は、ステップS01の処理をループする。
【0039】
次に、制御サーバ100は、ユーザ端末10に画面情報の取得を要求する(ステップS02)。
【0040】
画面情報とは、原則的には、ユーザ端末10に表示されている画面イメージ全体である。例えば、ユーザ端末10の入出力部14の領域を越えて、画面イメージが存在する場合(ユーザ端末10の画面をスクロールすると表示される領域が存在する場合)には、表示部の領域を超えた部分を含む。
【0041】
この要求に応じて、ユーザ端末10は、制御サーバ100に要求された画面情報を送信する(ステップS03)。
【0042】
次に、制御サーバ100は、ユーザ端末10から送信された画面情報を受信し、画面情報に基づいて、識別子を決定する(ステップS04)。なお、識別子の決定が制御サーバ100で行われる場合は、後述するように、ユーザ端末10が加速度センサ15もしくは所定のセンサを有していない場合である。この場合は、表示部に表示されている文字の文字認識から、入出力部14が、縦型に画面情報を表示しているか、横型に画面情報を表示しているかを決定する。
【0043】
すなわち、図9に示すように、ユーザ端末10から画面情報に相当する画像90、又は、画像91を取得する。この際に、ユーザ端末10は、予め、ユーザ端末10の入出力部14を構成する面の方向と、画像90、画像91の面の方向を関係付けている。そして、制御サーバ100は、取得した画像90、画像91に対して、テキストの文字認識(OCR)を縦方向(Y方向)と、横方向(X方向)で行ない、文字認識が完了した方向で、縦型または横型に画面情報を表示しているかを決定する。そして、縦型または横型の識別子を決定する。
【0044】
図9では、「設定」の文字を文字認識する。ここでの文字認識は、認識される対象となる文字が一文字のみでは、縦型か横型かを判別しにくい場合も多いため、複数の文字を認識した結果から、決定してよい。
【0045】
なお、上述の文字認識は、認識される対象が文字に限定されることはなく、任意のキャラクタやアイコンであってよい。
【0046】
なお、ユーザ端末10が加速度センサ15もしくは所定のセンサを有している場合は、ユーザ端末10自身が、入出力部14が、縦型に画面情報を表示しているか、横型に画面情報を表示しているかを決定することが可能である。この場合は、縦型又は横型の何れかの識別子をユーザ端末10が決定して、制御サーバ100にこの識別子を画面情報とともに送信する。この場合には、ステップS04の処理は実行されずに、ステップS05に移行する。
【0047】
次に、制御サーバ100は、画面情報と決定した識別子をサポート端末150に送信する(ステップS05)。
【0048】
サポート端末150は、制御サーバ100から送信された画面情報と識別子を受信し、識別子に応じて、画像情報を縦型または横型に表示する(ステップS06)。
【0049】
図6には、一例として、ユーザ端末10bに縦型に画面情報54を表示した場合に、図5に示すように、サポート端末150に縦型に表示されるユーザ端末10bの画面情報158を示す。
【0050】
図8には、一例として、ユーザ端末10bに横型に画面情報54を表示した場合に、図7に示すように、サポート端末150に横型に表示されるユーザ端末10bの画面情報158を示す。
【0051】
なお、ステップS03からステップS06までの処理は、ユーザ端末10に表示される画面情報が更新されるごとに、識別子を決定する必要がある。したがって、これらの処理は、逐次、実行されるべき処理であるため、例えば、定期的な時間(1秒等)毎に、繰り返し実行される処理であってよい。
【0052】
[P2P型制御処理]
次に、上記のように制御サーバ100を利用する場合ではなく、直接的にユーザ端末10とサポート端末150が実行するP2P型制御処理について説明する。図4は、ユーザ端末10、サポート端末150が実行するP2P型制御処理のフローチャートである。
【0053】
ユーザ端末10は、ユーザからサポートを要求する操作を受付ける(ステップS10)。ユーザ端末10には、リモートサポートを受けるためのアプリケーションがインストールされており、例えば、このアプリケーションを起動する操作をユーザから受付ける。
【0054】
ユーザ端末10が、ユーザからサポートを要求する操作を受付けた場合(ステップS10:「YES」)には、ユーザ端末10は、サポート端末150に接続して、サポート要求があった旨をサポート端末150に通知して、ステップS11に処理を移す。ユーザ端末10が、ユーザからサポートを要求する操作を受付けない場合(ステップS10:「NO」)は、ステップS10の処理をループする。
【0055】
次に、サポート端末150は、ユーザ端末10に画面情報の取得を要求する(ステップS11)。
【0056】
この要求に応じて、ユーザ端末10は、サポート端末150に要求された画面情報を送信する(ステップS12)。
【0057】
次に、ユーザ端末10は、画面情報に基づいて、識別子を決定する(ステップS13)。すなわち、図9に示すように、画面情報に相当する画像90、又は、画像91を取得する。この際に、ユーザ端末10は、予め、ユーザ端末10の入出力部14を構成する面の方向と、画像90、画像91の面の方向を関係付けている。そして、ユーザ端末10は、取得した画像90、画像91に対して、テキストの文字認識(OCR)を縦方向(Y方向)と、横方向(X方向)で行ない、文字認識が完了した方向で、縦型または横型に画面情報を表示しているかを決定する。そして、縦型または横型の識別子を決定する。
【0058】
なお、上述の文字認識は、認識される対象が文字に限定されることはなく、任意のキャラクタやアイコンであってよい。
【0059】
なお、ユーザ端末10が加速度センサ15もしくは所定のセンサを有している場合は、ユーザ端末10自身が、入出力部14が、縦型に画面情報を表示しているか、横型に画面情報を表示しているかを決定することが可能である。この場合は、縦型又は横型の何れかの識別子をユーザ端末10が決定して、サポート端末150にこの識別子を画面情報とともに送信する。この場合には、ステップS13の処理は実行されずに、ステップS14に移行する。
【0060】
次に、ユーザ端末10は、決定した識別子をサポート端末150に送信する(ステップS14)。
【0061】
サポート端末150は、ユーザ端末10から送信された画面情報と識別子を受信し、識別子に応じて、画像情報を縦型または横型に表示する(ステップS15)。
【0062】
図6には、一例として、ユーザ端末10bに縦型の画面情報54を表示した場合に、図5に示すように、サポート端末150に縦型に表示されるユーザ端末10bの画面情報158を示す。
【0063】
図8には、一例として、ユーザ端末10bに横型の画面情報54を表示した場合に、図7に示すように、サポート端末150に横型に表示されるユーザ端末10bの画面情報158を示す。
【0064】
なお、ステップS12からステップS15までの処理は、ユーザ端末10に表示される画面情報が更新されるごとに、識別子を決定する必要がある。したがって、これらの処理は、逐次、実行されるべき処理であるため、例えば、定期的な時間(1秒等)毎に、繰り返し実行される処理であってよい。
【0065】
なお、上述のサーバ型制御処理であっても、P2P型制御処理であっても、識別子の決定が、制御サーバ100やユーザ端末10ではなく、サポート端末150で実行されていてもよい。
【0066】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD(CD−ROMなど)、DVD(DVD−ROM、DVD−RAMなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0067】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0068】
1 リモートシステム、3 公衆回線網、10 ユーザ端末、100 制御サーバ、150 サポート端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末と、当該端末をリモート操作するリモート端末と、リモートサーバとを備えるリモートシステムであって、
前記端末は、前記リモートサーバに、当該端末の表示部に表示されている画面情報と、前記表示部に対して、前記画面情報を縦型に表示しているか、横型に表示しているかを示す識別子と、を送信するモジュールを備え、
前記リモートサーバは、
前記端末の表示部に表示されている画面情報と、前記画面情報の向きを示す識別子を受信し、前記リモート端末に送信するモジュールを備え、
前記リモート端末は、
前記リモートサーバから送信された前記画面情報と前記識別子とを受信し、前記識別子に基づいた画面情報の向きで、前記画面情報を表示するモジュールを備えるリモートシステム。
【請求項2】
端末と、当該端末をリモート操作するリモート端末と、を備えるリモートシステムであって、
前記端末は、前記リモート端末に、当該端末の表示部に表示されている画面情報と、前記表示部に対して、前記画面情報を縦型に表示しているか、横型に表示しているかを示す識別子と、を送信するモジュールを備え、
前記リモート端末は、
前記端末から送信された前記画面情報と前記識別子とを受信し、前記識別子に基づいた画面情報の向きで、前記画面情報を表示するモジュールを備えるリモートシステム。
【請求項3】
前記端末は、前記画面情報の向きを示す識別子を、当該端末に備えられた加速度センサの計測に基づいて決定するモジュールを備える請求項1又は請求項2に記載のリモートシステム。
【請求項4】
前記端末は、前記画面情報を、当該端末に表示された文字を文字認識することで、前記画面情報を縦型に表示しているか、横型に表示しているかを決定するモジュールを備える請求項1又は請求項2に記載のリモートシステム。
【請求項5】
端末と、当該端末をリモート操作するリモート端末と、リモートサーバとを備えるリモート制御方法であって、
前記端末は、前記リモートサーバに、当該端末の表示部に表示されている画面情報と、前記表示部に対して、前記画面情報を縦型に表示しているか、横型に表示しているかを示す識別子と、を送信するステップを実行し、
前記リモートサーバは、
前記端末の表示部に表示されている画面情報と、前記画面情報の向きを示す識別子を受信し、前記リモート端末に送信するステップを実行し、
前記リモート端末は、
前記リモートサーバから送信された前記画面情報と前記識別子とを受信し、前記識別子に基づいた画面情報の向きで、前記画面情報を表示するステップを実行するリモート制御方法。
【請求項6】
端末と、当該端末をリモート操作するリモート端末と、リモートサーバとを備えるリモートシステムにて実行可能なリモートシステム用プログラムであって、
前記端末に、前記リモートサーバに、当該端末の表示部に表示されている画面情報と、前記表示部に対して、前記画面情報を縦型に表示しているか、横型に表示しているかを示す識別子と、を送信するステップを実行させるための端末用プログラムと、
前記リモートサーバに、
前記端末の表示部に表示されている画面情報と、前記画面情報の向きを示す識別子を受信し、前記リモート端末に送信するステップを実行させるためのリモートサーバ用プログラムと、
前記リモート端末に、
前記リモートサーバから送信された前記画面情報と前記識別子とを受信し、前記識別子に基づいた画面情報の向きで、前記画面情報を表示するステップを実行させるためのリモート端末用プログラムと、から構成されるリモートシステム用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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