説明

端末監視装置及び端末監視システム並びにプログラム

【課題】単一の監視カメラであっても距離的に離れている複数の端末装置の現在の操作状況などを監視できると共に端末装置毎に処理データを確認できるようにする。
【解決手段】注文制御装置(端末監視装置)1は、撮影方向が変更可能な監視カメラ2により監視される複数の監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置(ECR3、キッチンプリンタ4、オーダ端末装置7)に通信接続されている状態において、複数の監視エリアのいずれかを指定してその指定エリアに監視カメラ2の撮影方向が向くようにカメラ向きの変更が指示されると、監視カメラ2が向いている監視エリア(指定エリア)を撮影した画像と、当該指定エリアの端末装置から取得した現在あるいは直近の処理データとを対応付けて表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影方向が変更可能な監視カメラにより監視される複数の監視エリア内の各端末装置を監視する端末監視装置及び端末監視システム並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店舗においては、ECR(Electronic Cash Register)、POS(Point of sale)端末などの売上データ処理装置により登録処理された売上データ(商品名、個数、金額)や釣銭などをジャーナルデータとして取引毎に記録するほか、その他の操作状況もジャーナルデータとして記録するようにしている。そして、店舗責任者は、営業の終了時などにジャーナルデータを参照することによりオペレータによる各種の操作状況を確認しながらそのオペレータの操作ミスや不正操作などを詳細に検査するようにしている。このような検査に関する技術として従来では、オペレータや顧客を撮影した動画とレシート内容とを同一の画面内に並列に表示させている状態において、その画面内の検索条件入力領域に検査対象のレシートIDが入力されると、そのレシートID対応のレシート内容と動画をそれぞれ読み出してジャンプ表示させるようにした技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−198523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1の技術にあっては、レシート内容とそれに対応する動画とをタイムスタンプ(時分秒)により関連付けておくことでレシート内容とそれに対応する動画を何時でも自由に確認可能としたものであるが、その場での確認ではなく、しかもECRによる処理内容に限られてしまうほか、レシート内容を主体として検査する場合に限られてしまうなど、検査手段としては不十分なものであった。
【0005】
本発明の課題は、単一の監視カメラであっても距離的に離れている複数の端末装置の現在の操作状況などを監視できると共に端末装置毎にその処理データを確認できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために本発明の一つの態様は、
撮影方向が変更可能な監視カメラと、前記監視カメラにより監視される複数の監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置に通信接続されていて、当該各端末装置を監視する端末監視装置であって、
前記複数の監視エリアのいずれかを指定してその指定エリアに前記監視カメラの撮影方向が向くようにカメラ向きの変更を指示する変更指示手段と、
前記監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置のうち、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリアの端末装置から現在あるいは直近の処理データを取得する取得手段と、
前記監視カメラにより取得した前記指定エリアの画像と前記取得手段により当該指定エリアの端末装置から取得した処理データとを対応付けて表示させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする端末監視装置である。
【0007】
上述した課題を解決するために本発明の他の態様は、
コンピュータに対して、
撮影方向が変更可能な監視カメラにより監視される複数の監視エリアのいずれかを指定してその指定エリアに前記監視カメラの撮影方向が向くようにカメラ向きの変更を指示する機能と、
前記監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置のうち、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリアの端末装置から現在あるいは直近の処理データを取得する機能と、
前記監視カメラにより取得した前記指定エリアの画像と当該指定エリアの端末装置から取得した処理データとを対応付けて表示する機能と、
を実現させるためのプログラムである。
【0008】
更に、上述した課題を解決するために本発明の他の態様は、
撮影方向が変更可能な監視カメラと、前記監視カメラにより監視される複数の監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置に通信接続されていて、当該各端末装置を監視する端末監視装置とを備えた端末監視システムであって、
前記端末監視装置に備えられ、前記複数の監視エリアのいずれかを指定してその指定エリアに前記監視カメラの撮影方向が向くようにカメラ向きの変更を指示する変更指示手段と、
前記監視カメラに備えられ、前記カメラ向きの変更指示に応じてカメラを駆動してその撮影方向を変更する変更手段と、
前記監視カメラに備えられ、前記複数の監視エリアのうち、前記監視カメラの撮影方向が向いている監視エリアを前記指定エリアとして検出する検出手段と、
前記端末監視装置に備えられ、前記監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置のうち、前記検出手段により検出された指定エリアの前記端末装置から現在あるいは直近の処理データを取得する取得手段と、
前記端末監視装置に備えられ、前記監視カメラにより取得した前記指定エリアの画像と前記取得手段により当該指定エリアの端末装置から取得した処理データとを対応付けて表示させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする端末監視システム。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、単一の監視カメラであっても距離的に離れている複数の端末装置の現在の操作状況などを監視できると共に端末装置毎にその処理データを確認することができ、設備費の抑制のほかに効率良い確認作業を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】レストランなどの飲食店に構築されている注文データ処理システム(端末監視システム)を示したブロック図。
【図2】注文制御装置(端末監視装置)1及び監視カメラ2の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】(1)〜(3)は、監視カメラ2が向いている監視エリア(厨房エリア、客席エリア、会計エリア)を撮影した撮影画像と、その監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置(キッチンプリンタ4、オーダ端末装置7、ECR3)の処理データを示した図。
【図4】注文制御装置(端末監視装置)1の表示部14に表示されるモニタ画面を示した図。
【図5】注文制御装置(端末監視装置)1側に備えられているカメラ向きテーブルT1を説明するための図。
【図6】注文制御装置(端末監視装置)1側に備えられているオーダ管理テーブルT2を説明するための図。
【図7】注文制御装置(端末監視装置)1における本実施形態の特徴的な動作(マルチ監視処理)を説明するためのフローチャート。
【図8】監視カメラ2の動作を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図1〜図8を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、レストランなどの飲食店に構築されている注文データ処理システム(端末監視システム)を示したブロック図である。
この注文データ処理システム(端末監視システム)は、飲食店において注文データを処理する注文データ処理システムとして機能するほかに、店舗内に存在している各種の端末装置を監視する端末監視システムとして機能するもので、そのシステムの全体を制御するための注文制御装置(端末監視装置)1を備えている。この注文制御装置(端末監視装置)1には、単一の監視カメラ2のほか、端末装置としてのECR(Electronic Cash Register)3、キッチンプリンタ4が有線LAN(構内通信網)5を介して通信接続(有線接続)され、更にアクセスポインタ6を介してオーダ端末装置7が通信接続(無線接続)されている。
【0012】
注文制御装置(端末監視装置)1は、注文データ処理システムの全体を制御するサーバ装置として機能するほかに、監視カメラ2により監視される複数の監視エリア内の各端末装置(ECR3、キッチンプリンタ4、オーダ端末装置7)を監視する監視装置として機能するもので、店舗責任者などがそのモニタ画面を見ながら各種の端末装置の処理状況や操作状況などを監視するようにしている。監視カメラ2は、撮影方向が変更可能となるように、例えば、180°旋回可能なカメラで、例えば、店舗の一端部から店舗内の全体を撮影可能となっている。この場合、店舗全体を複数の監視エリア(会計エリア、客席エリア、厨房エリア)に区分し、この複数の監視エリアのうち、そのいずれか一つの監視エリアに撮影方向を向けながら各監視エリアの方向を撮影可能となっている。なお、監視エリアが客席エリアの場合には、この客席エリア内に配置されている複数のテーブルのうち、そのいずれか一つのテーブルに監視カメラ2の撮影方向を向けることによりテーブル単位毎に撮影可能となっている。
【0013】
注文制御装置1は、上述した複数の監視エリアのうち、そのいずれかの監視エリアを指定してその監視エリア(指定エリア)に監視カメラ2の撮影方向が向くように、監視カメラ2に対してカメラ向きの変更を指示するようにしている。この場合、注文制御装置1は、カメラ向きを一定時間毎(例えば、10秒毎)に自動変更させたり、ユーザ操作に応じて任意のタイミングで手動変更させたりするようにしている。そして、注文制御装置1は、監視カメラ2が向いている監視エリア(指定エリア)を撮影した画像を監視カメラ2から取得すると共に、当該指定エリアの端末装置から現在あるいは直近の処理データを取得し、この取得した画像と処理データとを同一画面(モニタ画面)内に並列表示するようにしている。
【0014】
監視対象であるECR3は、店舗内の監視エリア(会計エリア)に設置された端末装置で、オーダ端末装置7から受信した注文データに基づいて一取引の登録処理を行うと共に、その取引を終了させる締め処理を行う売上データ処理装置である。また、監視対象であるキッチンプリンタ4は、店舗内の監視エリア(厨房エリア)に設置された端末装置で、オーダ端末装置7から受信した注文データに基づいて調理指示スタブ(注文伝票)を印字発行する。
【0015】
監視対象であるオーダ端末装置7は、接客担当者(ウェイターやウェイトレス)が所持し、店舗内の監視エリア(客席エリア)内に設置されているテーブル(座席)に移動して注文データを入力する移動体端末(携帯端末:ハンディーターミナル)で、注文者(顧客)からの注文データが入力されると、入力された注文データを、注文制御装置1に逐次送信するほか、ECR3及びキッチンプリンタ4に送信するようにしている。この場合、オーダ端末装置7は、注文データの入力を開始する際に、注文を受けるテーブルの番号が入力されると、自己の端末番号と共に、注文制御装置1に送信した後、注文データが入力される毎に、入力された注文データを注文制御装置1に逐次送信するが、ECR3及びキッチンプリンタ4への送信は、オーダ端末装置7に備えられている送信キー(図示省略)の操作に応答して、それまで入力した注文データを一括して送信するようにしている。
【0016】
図2は、注文制御装置1及び監視カメラ2の基本的な構成要素を示したブロック図である。
注文制御装置1は、CPU(中央演算処理装置)11を中核とするもので、CPU11は、電源部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの注文制御装置1の全体動作を制御する。記憶部13は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリなどを有する構成で、後述する図7に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、この注文制御装置1が動作するために必要となる各種の情報(例えば、フラグなど)を一時的に記憶する構成となっている。
【0017】
表示部14は、高精細液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで、注文データ登録画面を表示したり、端末監視用のモニタ画面を表示したりする。操作部15は、図示省略したが、各種のキーを備えたもので、CPU11は、キー操作に応じた処理を実行する。LAN通信部16は、各端末装置(ECR3、キッチンプリンタ4、オーダ端末装置6)との間で構内通信網(有線LAN5、アクセスポインタ6)を介してデータの送受信を行う通信インターフェースである。録画部17は、監視カメラ2から転送された画像(動画)を逐次記録するもので、着脱可能な可搬型の外部記憶媒体(例えば、SDカード)に画像を逐次録画するようにしている。この場合、録画された各画像データには、例えば、1秒間隔毎にタイムスタンプ(録画日時)を付加するようにしている。
【0018】
監視カメラ2は、CPU21を中核とするもので、このCPU21は、電源部22からの電力供給によって動作し、記憶部23内の各種のプログラムに応じてこの監視カメラ2の全体動作を制御する。記憶部23は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリなどを有する構成で、後述する図8に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されている。カメラユニット部24は、図示省略したが、レンズ部、撮像素子、A/D(アナログ/デジタル)変換部などを有し、動画像を撮影可能な構成で、レンズ部からの被写体像が撮像素子(CCD又はCMOS)に結像されることにより被写体を高精細に撮影可能な構成となっている。
【0019】
カメラ向き駆動部25は、カメラユニット部24を駆動して、その撮影方向を変更させるもので、上述したように複数の監視エリアとして会計エリア、客席エリア、厨房エリア毎に切り換え可能となっているほか、客席エリア内では更にテーブル単位毎に切り換え可能となっている。カメラ向き検出部26は、カメラユニット部24が複数の監視エリアのいずれに向いているかを光学的、機械的、磁気的などの手段により検出するもので、その検出結果は、注文制御装置1からの送信要求に応じてその要求元に送信される。LAN通信部27は、LAN3を介して注文制御装置1との間でデータの送受信を行う通信インターフェースである。
【0020】
図3は、監視カメラ2が向いている監視エリア(厨房エリア、客席エリア、会計エリア)を撮影した撮影画像と、その監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置(キッチンプリンタ4、オーダ端末装置7、ECR3)の処理データを示した図である。
図3(1)は、監視カメラ2の向き(撮影方向)が監視エリア(厨房エリア)に向いている場合にその厨房エリアを撮影した画像と、その厨房エリア内に設置されているキッチンプリンタ4の処理データとを示した図で、この例の撮影画像は、キッチンプリンタ4から発行された調理指示スタブ(注文伝票)を厨房担当者が受け取っている様子を写した場合である。また、キッチンプリンタ4の処理データは、キッチンプリンタ4による印字内容(調理指示スタブに印字された内容)を示し、印字中のデータあるいは印字された処理済みの直近のデータである。そして、この処理データは、注文元(顧客)を示すためにその顧客のテーブルを識別する番号(テーブル番号)と、注文を受けたオーダ端末装置7を識別する番号(端末番号)と共に、そのテーブルの顧客から注文を受けた注文データを含む内容となっている。
【0021】
図3(2)は、監視カメラ2の向きが監視エリア(客席エリア)に向いている場合にその客席エリアを撮影した画像と、その客席エリア内で注文を受けているオーダ端末装置7あるいは注文を受けていたオーダ端末装置7の処理データを示し、この例の撮影画像は、テーブルに着席している顧客の様子を写した場合である。また、オーダ端末装置7の処理データは、入力された注文データを示し、テーブル番号及び端末番号と共に、そのテーブルの顧客から注文を受けた注文データを含む内容となっている。図3(3)は、監視カメラ2が監視エリア(会計エリア)に向いている場合にその会計エリアを撮影した画像と、その会計エリア内に設置されているECR3の処理データを示し、この例の撮影画像は、ECR3を操作しているオペレータとその操作状況を写した場合である。また、ECR3の処理データは、登録処理されたデータ内容を示し、登録処理中のデータあるいは登録された処理済みの直近のデータである。そして、この処理データは、テーブル番号及び端末番号と共に、一取引分のジャーナルデータ(登録処理された営業記録用のデータ)を含む内容となっている。
【0022】
図4は、注文制御装置1の表示部14に表示されるモニタ画面を示した図である。
モニタ画面は、監視カメラ2による撮影画像(動画)と、この監視カメラ2が向いている監視エリアの端末装置から取得した処理データとを並列表示するもので、図示の例は、監視カメラ2が会計エリアに向いている場合のモニタ画面を示している。すなわち、監視カメラ2が会計エリアに向いている場合に、監視カメラ2による撮影画像(動画)とECR3で処理された処理データとが同一画面内に並列表示された場合を示している。なお、モニタ画面は、撮影画像と処理データとを同一画面内に並列表示する場合に限らず、表示部14の全域に表示させた撮影画像上に処理データを重畳表示させるようにしてもよい。
【0023】
図5は、注文制御装置1側に設けられているカメラ向きテーブルT1を説明するための図である。
カメラ向きテーブルT1は、店舗内のレイアウト状態に応じて予め任意に設定されたもので、監視カメラ2の向きに応じた「監視エリア」と、この監視エリア内の「装置/テーブル」と、その装置から取得した「処理データ」とを記憶する構成となっている。すなわち、「監視エリア」が“厨房エリア”であれば、その「装置/テーブル」には“キッチンプリンタ”が記憶され、「処理データ」には、“印字データ(キッチンプリンタ4による1伝票分の印字内容)”が記憶される。また、「監視エリア」が“客室エリア(1)”であれば、その「装置/テーブル」には“テーブル番号1”が記憶され、「処理データ」には、“注文データ(テーブルの顧客から注文されてオーダ端末装置7から入力された注文データ)”が記憶される。また、「監視エリア」が“会計エリア”であれば、その「装置/テーブル」には“ECR”が記憶され、「処理データ」には、“ジャーナルデータ(テーブルの一取引分のデータ)”が記憶される。
【0024】
図6は、注文制御装置1側に設けられているオーダ管理テーブルT2を説明するための図である。
オーダ管理テーブルT2は、テーブル毎の注文データを記憶管理するテーブルで、「オーダID」、「テーブル番号」、「オーダ端末番号」、「処理日時(タイムスタンプ)」、「注文データ・配膳済みフラグ」、「プリンタフラグ」、「ECRフラグ」の各項目を有している。このオーダ管理テーブルT2の内容は、オーダ端末装置7やECR4での処理結果に応じて順次更新される。「オーダID」は、テーブル毎の注文データを識別するデータであり、「テーブル番号」は、注文を受けたテーブルを識別するデータである。「オーダ端末番号」は、注文を受けたオーダ端末装置7を識別するデータである。
【0025】
「処理日時(タイムスタンプ)」は、注文処理された日時・会計処理された日時を示し、例えば、1秒間隔毎のタイムスタンプで、上述した録画内容に対応付けて記録したタイムスタンプと同期させるためのタイミングデータである。「注文データ・配膳済みフラグ」は、注文データとその商品を顧客に配膳したか否かを示すフラグで、その値が“1”であれば、“配膳済み”、“0”であれば、“未配膳”を示している。「プリンタフラグ」は、オーダ端末装置7からの注文データをキッチンプリンタ4に対して送信したか否かを示すフラグで、その値が“1”であれば、送信済み、“0”であれば、“未送信”を示している。「ECRフラグ」は、オーダ端末装置7からの注文データがECR3によって会計処理されたか否かを示すフラグで、その値が“1”であれば、会計済み、“0”であれば、“未会計”を示している。
【0026】
次に、本実施形態における注文制御装置1の動作概念を図7に示すフローチャートを参照し、また、監視カメラ2の動作概念を図8に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0027】
図7は、注文制御装置1において本実施形態の特徴的な動作(マルチ監視処理)を示したフローチャートで、ユーザ操作による指示に応じて実行開始される。図8は、監視カメラ2の動作を示したフローチャートで、注文制御装置1からの起動指示に応じて実行開始される。
先ず、注文制御装置1は、ユーザ操作によってマルチ監視処理の実行開始が指示されると、監視カメラ2に対してその起動指示を送信した後(図7のステップA1)、監視カメラ2の撮影方向(カメラ向き)の送信を要求する(ステップA2)。
【0028】
監視カメラ2は、注文制御装置1からの起動指示を受信すると、図8のフローを開始する。先ず、監視カメラ2は、撮影動作を開始すると共に(図8のステップB1)、撮影した画像を圧縮して注文制御装置1に対して送信する画像送信動作を開始する(ステップB2)。そして、注文制御装置1からカメラ向き送信要求を受信すると(ステップB3でYES)、カメラ向き検出部26による検出結果を取得して(ステップB4)、注文制御装置1に対して送信する(ステップB5)。その後、注文制御装置1からカメラ向きの変更が要求されたかを調べたり(ステップB6)、カメラ監視の終了要求を受信したかを調べたりする(ステップB8)。
【0029】
一方、注文制御装置1は、監視カメラ2から現在のカメラ向きを取得すると(図7のステップA3)、カメラ向きテーブルT1を参照し、複数の監視エリアのうち、監視カメラ2が向いている監視エリア(指定エリア)は、厨房エリアであるかを調べたり(ステップA4)、客席エリアであるかを調べたりする(ステップA6)。いま、カメラ向きが厨房エリアであれば(ステップA3でYES)、キッチンプリンタ4に対してデータの送信を要求し、印字中の1伝票分の印字データあるいは直近の1伝票分の印字データ(処理済みのデータ)を取得する(ステップA5)。
【0030】
また、カメラ向きが客席エリアであれば(ステップA6でYES)、カメラ向きテーブルT1を参照し、どの方向の客席エリアであるかに応じてそのエリア内に設置されているテーブルを特定して、そのテーブル番号を取得する(ステップA7)。そして、現在注文中のオーダ端末装置7あるいは直近(処理済み)のオーダ端末装置7を特定する(ステップA8)。この場合、オーダ管理テーブルT2を参照し、そのテーブル番号対応のオーダ端末装置7のうち、該当するオーダ端末装置7を特定する。そして、特定したオーダ端末装置7の端末番号対応の注文データ(注文中あるいは直近の注文データ)をオーダ管理テーブルT2から読み出し取得する(ステップA9)。また、カメラ向きが厨房エリアではなく(ステップA4でNO)、しかも客席エリアでもなければ(ステップA6でNO)、カメラ向きは会計エリアであると判断して、次のステップA10に移り、オーダ管理テーブルT2を参照し、会計中の一取引分のジャーナルデータあるいは直近(処理済み)の一取引分のジャーナルデータを取得する。
【0031】
このようにしてカメラ向きに応じた処理データ(印字データ/注文データ/ジャーナルデータ)を取得すると、その処理に同期した画像を取得する(ステップA11)。すなわち、処理データが現在実行中のデータであれば、それに同期した画像として監視カメラ2からリアルタイム画像を取得するが、処理データが処理済みの直近のデータであれば、オーダ管理テーブルT2を参照し、その処理データの「処理日時(タイムスタンプ)」と録画画像に付加されている録画日時(タイムスタンプ)とを比較し、それらが一致する画像、つまり、「処理日時」で撮影された画像をその処理データに同期した画像として取得する。そして、カメラ向きに応じて取得した処理データと、それに同期した画像とを同一画面(モニタ画面)内に並列表示させる(ステップA12)。
【0032】
このようなモニタ画面を表示させている状態において、カメラ向きを一定時間毎(例えば、10秒間隔毎)に自動変更するタイミングに達したかを調べたり(ステップA13)、カメラ向きの手動変更を指示するユーザ操作が行われたかを調べたりする(ステップA15)。いま、自動変更のタイミングではなく(ステップA13でNO)、しかも手動変更の操作も行われなければ(ステップA15でNO)、ユーザ操作により監視終了が指示されたかを調べ(ステップA17)、監視終了が指示されるまで上述のステップA2に戻り、以下、上述の動作を繰り返す。
【0033】
いま、カメラ向きを自動変更するタイミングに達したときには(ステップA13でYES)、複数の監視エリアを所定の順序、例えば、厨房エリア、客席エリア(1)、客席エリア(2)、…客席エリア(20)、会計エリアの順序に監視カメラ2の撮影方向が向くように、監視カメラ2に対してカメラ向きの変更を要求する(ステップA14)。例えば、現在、カメラ向きが厨房エリアであれば、次の客席エリア(1)に変更すべきことを要求し、客席エリア(1)であれば、次の客席エリア(2)に変更すべきことを要求する。また、カメラ向きの変更を指示するユーザ操作が行われたときには(ステップA15でYES)、ユーザ操作により任意に指定の監視エリアにカメラが向くように監視カメラ2に対してカメラ向きの変更を要求する(ステップA16)。例えば、現在、カメラ向きが厨房エリアの場合に、客席エリア(2)がユーザ指定されたときには、カメラ向きを厨房エリアから客席エリア(2)に変更すべきことを要求する。
【0034】
監視カメラ2側では、注文制御装置1からカメラ向きの変更要求を受信したかを調べたり(図8のステップB6)、監視終了要求を受信したかを調べたりし(ステップB9)、いずれの要求も受信しなければ(ステップB6及びB9でNO)、上述のステップB3に戻り、カメラ向きの送信要求の有無を調べる。いま、注文制御装置1からカメラ向きの変更要求を受信したときには(ステップB6でYES)、カメラ向き駆動部25を制御して、カメラユニット部24の向きを要求された監視エリアの方向に変更させる(ステップB7)。
【0035】
ここで、注文制御装置1側では、上述のように監視カメラ2の向きが新たな監視エリアに変更される毎に、この新たな監視エリアに応じたモニタ画面を表示させる(図7のステップA12)。ここで、ユーザ操作などにより端末監視の終了が要求されたときには(ステップA17でYES)、監視カメラ2に対してその監視終了要求を送信した後(ステップA18)、図7のフローから抜ける。この場合、監視カメラ2側では、注文制御装置1から監視終了の要求を受信すると(ステップB8でYES)、撮影動作を停止させた後(ステップB9)、図8のフローから抜ける。
【0036】
以上のように本実施形態において注文制御装置(端末監視装置)1は、監視カメラ2により監視される複数の監視エリアでデータ処理を行う各端末装置(ECR3、キッチンプリンタ4、オーダ端末装置7)に通信接続されている状態において、複数の監視エリアのいずれかを指定してその指定エリアに監視カメラ2が向くようにカメラ向きの変更が指示されると、監視カメラ2が向いている監視エリア(指定エリア)を撮影した画像と、当該指定エリアの端末装置から取得した現在あるいは直近の処理データとを対応付けて表示するようにしたので、単一の監視カメラ2であっても距離的に離れている複数の端末装置の現在の操作状況などを監視できると共に端末装置毎に処理データを確認することができ、設備費の抑制のほかに効率良い確認作業を実現することが可能となる。
【0037】
複数台の端末装置のうち、少なくともそのいずれかは、客席エリア内に移動してデータ処理を行うオーダ端末装置(移動体端末)7であり、監視カメラ2が向いている指定エリア(客席エリア)内においてデータ処理を行っているオーダ端末装置7あるいはデータ処理を行っていたオーダ端末装置7からその処理データを取得するようにしたので、移動体端末としてのオーダ端末装置7であってもテーブル毎にその処理データ(注文データ)を取得することができる。
【0038】
監視カメラ2が向いている監視エリア(指定エリア)が厨房エリアであれば、キッチンプリンタ4から印字データを取得し、会計エリアであれば、ECR3から一取引分のジャーナルデータを取得し、客席エリアであれば、そのテーブルの顧客から注文を受けたオーダ端末装置7から注文データを取得するようにしたので、監視者にあっては、注文データ処理システム(レストランシステム)の稼働状況や一連の流れを的確に確認することができる。
【0039】
複数の監視エリアを一定時間毎に順次指定して、その指定エリアに監視カメラ2が向くようにそのカメラ向きを変更するようにしたので、複数の監視エリアを無駄なく均一に監視することができる。
【0040】
複数の監視エリアのうち、いずれかの監視エリアをユーザ操作により任意に選択指定して、その指定エリアに監視カメラ2が向くようにそのカメラ向きの変更するようにしたので、事情に応じて所望する監視エリアのみを重点的に監視することができる。
【0041】
監視カメラ2が向いている監視エリア(指定エリア)を撮影した画像と、当該指定エリアの端末装置から取得した現在あるいは直近の処理データとを対応付けて表示する場合に、その処理データが処理済みの直近のデータであれば、その処理時に撮影された録画内容を読み出して表示させるようにしたので、処理済みであっても、その処理中の画像と処理データとを対応付けて表示することができ、過去の処理状況を確認する際にも、画像とデータとを照らし合わせて確認することができる。
【0042】
監視カメラ2が向いている監視エリア(指定エリア)を撮影した画像と、当該指定エリアの端末装置から取得した現在あるいは直近の処理データとを対応付けて表示する場合に、その処理データと画像とを同一画面上に並列表示するようにしたので、両者を照らし合わせて確認する作業が容易なものとなる。
【0043】
撮影方向が変更可能な監視カメラ2により監視される複数の監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置に通信接続されていて、各端末装置を監視する端末監視システムであっても、上述した注文制御装置(端末監視装置)1と同様の効果を有する。すなわち、単一の監視カメラ2であっても距離的に離れている複数の端末装置の現在の操作状況などを監視できると共に端末装置毎に処理データを確認することができ、設備費の抑制のほかに効率良い確認作業を実現することが可能となる。
【0044】
なお、上述した実施形態においては、処理データとして取引毎のデータを例示したが、どのような単位のデータを表示するかは任意であり、例えば、過去所定時間分のデータを表示させるようにしてもよい。また、画像も動画を表示する場合に限らず、静止画を表示するようにしてもよい。
【0045】
また、監視カメラ2が向いている監視エリア(指定エリア)を撮影した画像と、当該指定エリアの端末装置から取得した現在あるいは直近の処理データとを対応付けて表示する場合に、処理データは現在実行中のデータであるか、直近のデータであるかを識別可能に表示するようにしてもよい。この場合、表示色を変えたり、“ライブ”などの文字列を表示させたり、過去30秒前などのように、経過時間を案内表示させたりするようにしてもよい。
【0046】
また、上述した実施形態においては、注文制御装置(端末監視装置)1の表示部14に画像と処理データとを並列表示させるようにしたが、外部モニタをその一方を表示させるようにしてもよい。
【0047】
また、上述した実施形態においては、レストランなどでの飲食店で構築されている注文データ処理システムについて適用した場合を例示したが、飲食店以外でも勿論適用可能であり、更に、注文データ処理システムに限らず、企業内での作業状況などを監視する端末監視システムであってもよい。
【0048】
また、上述した実施形態において示した“機”、“装置”、“部”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【0049】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、
撮影方向が変更可能な監視カメラと、前記監視カメラにより監視される複数の監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置に通信接続されていて、当該各端末装置を監視する端末監視装置であって、
前記複数の監視エリアのいずれかを指定してその指定エリアに前記監視カメラの撮影方向が向くようにカメラ向きの変更を指示する変更指示手段と、
前記監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置のうち、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリアの端末装置から現在あるいは直近の処理データを取得する取得手段と、
前記監視カメラにより取得した前記指定エリアの画像と前記取得手段により当該指定エリアの端末装置から取得した処理データとを対応付けて表示させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする端末監視装置である。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の端末監視装置において、
前記複数台の端末装置のうち、少なくともそのいずれかは、所定の監視エリア内に移動してデータ処理を行う移動体端末であり、
前記取得手段は、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリア内に移動してデータ処理を行っている移動体端末あるいはデータ処理を行っていた移動体端末からその処理データを取得する、
ようにしたことを特徴とする端末監視装置である。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項1あるいは請求項2に記載の端末監視装置において、
前記複数台の端末装置は、厨房エリアに設置されて注文データを印字するキッチンプリンタと、会計エリアに設置されて取引毎に注文データを売上データとして登録処理する売上データ処理装置と、客席エリア内の座席に移動して注文データの入力を行う移動体端末としてのオーダ端末装置を含み、
前記取得手段は、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリアが前記厨房エリアであれば、前記キッチンプリンタから印字データを取得し、前記会計エリアであれば、前記売上データ処理装置から一取引分のジャーナルデータを取得し、前記客席エリアであれば、その客席の顧客から注文を受けた前記オーダ端末装置から注文データを取得する、
ようにしたことを特徴とする端末監視装置である。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の端末監視装置において、
前記変更指示手段は、前記複数の監視エリアを一定時間毎に順次指定して、その指定エリアに前記監視カメラが向くようにそのカメラ向きの変更を指示する、
ようにしたことを特徴とする端末監視装置である。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の端末監視装置において、
前記変更指示手段は、前記複数の監視エリアのうち、いずれかの監視エリアをユーザ操作により任意に選択指定して、その指定エリアに前記監視カメラが向くようにそのカメラ向きの変更を指示する、
ようにしたことを特徴とする端末監視装置である。
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の端末監視装置において、
前記監視カメラにより撮影された画像を録画する録画手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記監視カメラにより撮影された画像と前記取得手段により取得した処理データとを対応付けて表示させる場合に、その処理データが処理済みの直近のデータであれば、その処理時に撮影された録画内容を読み出して表示させる、
ようにしたことを特徴とする端末監視装置である。
(請求項7)
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の端末監視装置において、
前記表示制御手段は、前記監視カメラにより撮影された画像と前記取得手段により取得した処理データとを対応付けて表示させる場合に、前記監視カメラにより撮影された画像と前記取得手段により取得した処理データとを同一画面上に並列表示させる、
ようにしたことを特徴とする端末監視装置である。
(請求項8)
請求項8に記載の発明は、
撮影方向が変更可能な監視カメラと、前記監視カメラにより監視される複数の監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置に通信接続されていて、当該各端末装置を監視する端末監視装置とを備えた端末監視システムであって、
前記端末監視装置に備えられ、前記複数の監視エリアのいずれかを指定してその指定エリアに前記監視カメラの撮影方向が向くようにカメラ向きの変更を指示する変更指示手段と、
前記監視カメラに備えられ、前記カメラ向きの変更指示に応じてカメラを駆動してその撮影方向を変更する変更手段と、
前記監視カメラに備えられ、前記複数の監視エリアのうち、前記監視カメラの撮影方向が向いている監視エリアを前記指定エリアとして検出する検出手段と、
前記端末監視装置に備えられ、前記監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置のうち、前記検出手段により検出された指定エリアの前記端末装置から現在あるいは直近の処理データを取得する取得手段と、
前記端末監視装置に備えられ、前記監視カメラにより取得した前記指定エリアの画像と前記取得手段により当該指定エリアの端末装置から取得した処理データとを対応付けて表示させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする端末監視システムである。
(請求項9)
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の端末監視システムにおいて、
前記複数台の端末装置のうち、少なくともそのいずれかは、所定の監視エリア内に移動してデータ処理を行う移動体端末であり、
前記取得手段は、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリア内に移動してデータ処理を行っている移動体端末あるいはデータ処理を行っていた移動体端末からその処理データを取得する、
ようにしたことを特徴とする端末監視システムである。
(請求項10)
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の端末監視システムにおいて、
前記複数台の端末装置は、厨房エリアに設置されて注文データを印字するキッチンプリンタと、会計エリアに設置されて取引毎に注文データを売上データとして登録処理する売上データ処理装置と、客席エリア内の座席に移動して注文データの入力を行う移動体端末としてのオーダ端末装置を含み、
前記取得手段は、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリアが前記厨房エリアであれば、前記キッチンプリンタから印字データを取得し、前記会計エリアであれば、前記売上データ処理装置から一取引分のジャーナルデータを取得し、前記客席エリアであれば、その客席の顧客から注文を受けた前記オーダ端末装置から注文データを取得する、
ようにしたことを特徴とする端末監視システムである。
(請求項11)
請求項11に記載の発明は、
コンピュータに対して、
撮影方向が変更可能な監視カメラにより監視される複数の監視エリアのいずれかを指定してその指定エリアに前記監視カメラの撮影方向が向くようにカメラ向きの変更を指示する機能と、
前記監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置のうち、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリアの端末装置から現在あるいは直近の処理データを取得する機能と、
前記監視カメラにより撮影された前記指定エリアの画像と当該指定エリアの端末装置から取得した処理データとを対応付けて表示する機能と、
を実現させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0050】
1 注文制御装置(端末監視装置)
2 監視カメラ
3 ECR
4 キッチンプリンタ
6 アクセスポインタ
7 オーダ端末装置
11、21 CPU
13、23 記憶部
14 表示部
15 操作部
16、27 LAN通信部
17 録画部
24 カメラユニット部
25 カメラ向き駆動部
26 カメラ向き検出部
T1 カメラ向きテーブル
T2 オーダ管理テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影方向が変更可能な監視カメラと、前記監視カメラにより監視される複数の監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置に通信接続されていて、当該各端末装置を監視する端末監視装置であって、
前記複数の監視エリアのいずれかを指定してその指定エリアに前記監視カメラの撮影方向が向くようにカメラ向きの変更を指示する変更指示手段と、
前記監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置のうち、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリアの端末装置から現在あるいは直近の処理データを取得する取得手段と、
前記監視カメラにより取得した前記指定エリアの画像と前記取得手段により当該指定エリアの端末装置から取得した処理データとを対応付けて表示させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする端末監視装置。
【請求項2】
前記複数台の端末装置のうち、少なくともそのいずれかは、所定の監視エリア内に移動してデータ処理を行う移動体端末であり、
前記取得手段は、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリア内に移動してデータ処理を行っている移動体端末あるいはデータ処理を行っていた移動体端末からその処理データを取得する、
ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の端末監視装置。
【請求項3】
前記複数台の端末装置は、厨房エリアに設置されて注文データを印字するキッチンプリンタと、会計エリアに設置されて取引毎に注文データを売上データとして登録処理する売上データ処理装置と、客席エリア内の座席に移動して注文データの入力を行う移動体端末としてのオーダ端末装置を含み、
前記取得手段は、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリアが前記厨房エリアであれば、前記キッチンプリンタから印字データを取得し、前記会計エリアであれば、前記売上データ処理装置から一取引分のジャーナルデータを取得し、前記客席エリアであれば、その客席の顧客から注文を受けた前記オーダ端末装置から注文データを取得する、
ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の端末監視装置。
【請求項4】
前記変更指示手段は、前記複数の監視エリアを一定時間毎に順次指定して、その指定エリアに前記監視カメラが向くようにそのカメラ向きの変更を指示する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の端末監視装置。
【請求項5】
前記変更指示手段は、前記複数の監視エリアのうち、いずれかの監視エリアをユーザ操作により任意に選択指定して、その指定エリアに前記監視カメラが向くようにそのカメラ向きの変更を指示する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の端末監視装置。
【請求項6】
前記監視カメラにより撮影された画像を録画する録画手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記監視カメラにより撮影された画像と前記取得手段により取得した処理データとを対応付けて表示させる場合に、その処理データが処理済みの直近のデータであれば、その処理時に撮影された録画内容を読み出して表示させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の端末監視装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記監視カメラにより撮影された画像と前記取得手段により取得した処理データとを対応付けて表示させる場合に、前記監視カメラにより撮影された画像と前記取得手段により取得した処理データとを同一画面上に並列表示させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の端末監視装置。
【請求項8】
撮影方向が変更可能な監視カメラと、前記監視カメラにより監視される複数の監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置に通信接続されていて、当該各端末装置を監視する端末監視装置とを備えた端末監視システムであって、
前記端末監視装置に備えられ、前記複数の監視エリアのいずれかを指定してその指定エリアに前記監視カメラの撮影方向が向くようにカメラ向きの変更を指示する変更指示手段と、
前記監視カメラに備えられ、前記カメラ向きの変更指示に応じてカメラを駆動してその撮影方向を変更する変更手段と、
前記監視カメラに備えられ、前記複数の監視エリアのうち、前記監視カメラの撮影方向が向いている監視エリアを前記指定エリアとして検出する検出手段と、
前記端末監視装置に備えられ、前記監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置のうち、前記検出手段により検出された指定エリアの前記端末装置から現在あるいは直近の処理データを取得する取得手段と、
前記端末監視装置に備えられ、前記監視カメラにより取得した前記指定エリアの画像と前記取得手段により当該指定エリアの端末装置から取得した処理データとを対応付けて表示させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする端末監視システム。
【請求項9】
前記複数台の端末装置のうち、少なくともそのいずれかは、所定の監視エリア内に移動してデータ処理を行う移動体端末であり、
前記取得手段は、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリア内に移動してデータ処理を行っている移動体端末あるいはデータ処理を行っていた移動体端末からその処理データを取得する、
ようにしたことを特徴とする請求項8に記載の端末監視システム。
【請求項10】
前記複数台の端末装置は、厨房エリアに設置されて注文データを印字するキッチンプリンタと、会計エリアに設置されて取引毎に注文データを売上データとして登録処理する売上データ処理装置と、客席エリア内の座席に移動して注文データの入力を行う移動体端末としてのオーダ端末装置を含み、
前記取得手段は、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリアが前記厨房エリアであれば、前記キッチンプリンタから印字データを取得し、前記会計エリアであれば、前記売上データ処理装置から一取引分のジャーナルデータを取得し、前記客席エリアであれば、その客席の顧客から注文を受けた前記オーダ端末装置から注文データを取得する、
ようにしたことを特徴とする請求項8に記載の端末監視システム。
【請求項11】
コンピュータに対して、
撮影方向が変更可能な監視カメラにより監視される複数の監視エリアのいずれかを指定してその指定エリアに前記監視カメラの撮影方向が向くようにカメラ向きの変更を指示する機能と、
前記監視エリア内でデータ処理を行う各端末装置のうち、前記監視カメラの撮影方向が向いている前記指定エリアの端末装置から現在あるいは直近の処理データを取得する機能と、
前記監視カメラにより撮影された前記指定エリアの画像と当該指定エリアの端末装置から取得した処理データとを対応付けて表示する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−33417(P2013−33417A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−169904(P2011−169904)
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】