説明

競り用端末装置

【課題】会場型オークションにおける競りに慣れた人でも通信型オークションシステムでとまどいなく操作しうる競り用端末装置および売り手の操作を考慮した競り用端末装置を提供する。
【解決手段】CPU(6)と、回線コネクタ(1)と、通信インタフェース部(5)と、PCコネクタ(3)と、PCインタフェース部(7)と、応札/決定スイッチ(11)と、応札/決定ランプ(21)と、スタートスイッチ(12)と、スタートランプ(22)と、うりきり/スロースイッチ(13)と、うりきり/スローランプ(23)と、流れスイッチ(14)と、流れランプ(24)とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、競り用端末装置に関し、さらに詳しくは、通信型オークションに適合した構成の競り用端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、競り用端末装置から通信回線を介して競りサーバに接続する通信型オークションシステムが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【特許文献1】特開2005−18267号公報
【特許文献2】特開2004−252765号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の通信型オークションシステムでは、競り用端末装置としてパソコンを用いていた。
しかし、パソコンを用いての競り操作は、会場型オークションにおける競り操作との違いが大きく、会場型オークションにおける競りに慣れた人をとまどわせる問題点があった。また、売り手の操作を考慮していない問題点があった。
そこで、本発明の目的は、会場型オークションにおける競りに慣れた人でも通信型オークションシステムでとまどいなく操作しうる競り用端末装置および売り手の操作を考慮した競り用端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の観点では、本発明は、CPU(6)と、通信回線を接続するための回線コネクタ(1)と、前記CPU(6)と前記回線コネクタ(1)の間に介在する通信インタフェース部(5)と、パソコンと接続するためのPCコネクタ(3)と、前記CPU(6)と前記PCコネクタ(3)の間に介在するPCインタフェース部(7)と、応札/決定スイッチ(11)と、応札/決定ランプ(21)とを具備し、前記CPU(6)は、前記PCコネクタ(3)を通してパソコンに接続すると共に前記通信コネクタ(1)および通信回線を通して競りサーバに買い手として接続し、競り価格を含む競り情報を前記競りサーバから受信すると前記パソコンに競り情報を送信し、「応札/決定スイッチ状態問い合わせ」を前記競りサーバから受信すると前記応札/決定スイッチ(11)の状態を前記競りサーバに送信し、「応札/決定ランプ点灯コマンド」を前記競りサーバから受信するとそれに応じて応札/決定ランプ(21)を点灯または点滅または消灯することを特徴とする競り用端末装置(10)を提供する。
上記第1の観点による競り用端末装置(10)では、買い手は、応札/決定スイッチ(11)を操作することで応札できるため、会場型オークションにおける競り操作との違いが小さく、会場型オークションにおける競りに慣れた人でも通信型オークションシステムでとまどいなく操作できる。また、応札/決定ランプ(21)の点灯または点滅または消灯により、操作に対する競りサーバの反応を買い手に視覚的に伝えることが出来る。
【0005】
第2の観点では、本発明は、CPU(6)と、通信回線を接続するための回線コネクタ(1)と、前記CPU(6)と前記回線コネクタ(1)の間に介在する通信インタフェース部(5)と、パソコンと接続するためのPCコネクタ(3)と、前記CPU(6)と前記PCコネクタ(3)の間に介在するPCインタフェース部(7)と、スタートスイッチ(12)と、スタートランプ(22)と、うりきり/スロースイッチ(13)と、うりきり/スローランプ(23)と、流れスイッチ(14)と、流れランプ(24)とを具備し、前記CPU(6)は、前記PCコネクタ(3)を通してパソコンに接続すると共に前記通信コネクタ(1)および通信回線を通して競りサーバに売り手として接続し、競り価格を含む競り情報を前記競りサーバから受信すると前記パソコンに競り情報を送信し、「売りスイッチ状態問い合わせ」を前記競りサーバから受信すると前記スタートスイッチ(12)と前記うりきり/スロースイッチ(13)と前記流れスイッチ(14)の状態を前記競りサーバに送信し、「売りランプ点灯コマンド」を前記競りサーバから受信するとそれに応じて前記スタートランプ(22)と前記うりきり/スローランプ(23)と前記流れランプ(24)を点灯または点滅または消灯することを特徴とする競り用端末装置(10)を提供する。
上記第2の観点による競り用端末装置(10)では、売り手は、スタートスイッチ(12)と、うりきり/スロースイッチ(13)と、流れスイッチ(14)とを操作することで、競りの進行に売り手の意志を反映させることが出来る。また、スタートランプ(22)と、うりきり/スローランプ(23)と、流れランプ(24)の点灯または点滅または消灯により、操作に対する競りサーバの反応を売り手に視覚的に伝えることが出来る。
【0006】
第3の観点では、本発明は、CPU(6)と、通信回線を接続するための回線コネクタ(1)と、前記CPU(6)と前記回線コネクタ(1)の間に介在する通信インタフェース部(5)と、パソコンと接続するためのPCコネクタ(3)と、前記CPU(6)と前記PCコネクタ(3)の間に介在するPCインタフェース部(7)と、応札/決定スイッチ(11)と、応札/決定ランプ(21)と、スタートスイッチ(12)と、スタートランプ(22)と、うりきり/スロースイッチ(13)と、うりきり/スローランプ(23)と、流れスイッチ(14)と、流れランプ(24)とを具備し、前記CPU(6)は、前記PCコネクタ(3)を通してパソコンに接続すると共に前記パソコンからの指示に応じて前記通信コネクタ(1)および通信回線を通して競りサーバに買い手または売り手として接続し、競り価格を含む競り情報を前記競りサーバから受信すると前記パソコンに競り情報を送信し、買い手として接続したときに「応札/決定スイッチ状態問い合わせ」を前記競りサーバから受信すると前記応札/決定スイッチ(11)の状態を前記競りサーバに送信し、「応札/決定ランプ点灯コマンド」を前記競りサーバから受信するとそれに応じて応札/決定ランプ(21)を点灯または点滅または消灯し、売り手として接続したときは「売りスイッチ状態問い合わせ」を前記競りサーバから受信すると前記スタートスイッチ(12)と前記うりきり/スロースイッチ(13)と前記流れスイッチ(14)の状態を前記競りサーバに送信し、「売りランプ点灯コマンド」を前記競りサーバから受信するとそれに応じて前記スタートランプ(22)と前記うりきり/スローランプ(23)と前記流れランプ(24)を点灯または点滅または消灯することを特徴とする競り用端末装置(10)を提供する。
上記第3の観点による競り用端末装置(10)では、買い手は、応札/決定スイッチ(11)を押すことで応札できるため、会場型オークションにおける競り操作との違いが小さく、会場型オークションにおける競りに慣れた人でも通信型オークションシステムでとまどいなく操作できる。また、応札/決定ランプ(21)の点灯または点滅または消灯により、操作に対する競りサーバの反応を買い手に視覚的に伝えることが出来る。
また、売り手は、スタートスイッチ(12)と、うりきり/スロースイッチ(13)と、流れスイッチ(14)とを操作することで、競りの進行に売り手の意志を反映させることが出来る。また、スタートランプ(22)と、うりきり/スローランプ(23)と、流れランプ(24)の点灯または点滅または消灯により、操作に対する競りサーバの反応を売り手に視覚的に伝えることが出来る。
【0007】
第4の観点では、本発明は、前記第1または前記第3の観点による競り用端末装置(10)において、複数の競りサーバの一つを買い手が選択するための競りサーバ選択スイッチ(12,13)を具備し、前記CPU(6)は、前記競りサーバ選択スイッチ(12,13)で選択された競りサーバに前記通信コネクタ(1)および通信回線を通して接続することを特徴とする競り用端末装置(10)を提供する。
上記第4の観点による競り用端末装置(10)では、複数の競りサーバの一つを買い手が選択できるため、複数の商品の中から一つを選んでオークションに参加することが出来る。
【0008】
第5の観点では、本発明は、前記第1または前記第3または前記第4の観点による競り用端末装置(10)において、前記応札/決定スイッチ(11)がフォトインタラプタ方式の無接点スイッチであることを特徴とする競り用端末装置(10)を提供する。
上記第5の観点による競り用端末装置(10)では、応札/決定スイッチ(11)がフォトインタラプタ方式の無接点スイッチであるため、タタキ動作と呼ばれる応札時の買い手の操作にも誤動作なく対応できる。
【0009】
第6の観点では、本発明は、前記第1から前記第5の観点による競り用端末装置(10)において、前記通信インタフェース部(5)がアナログモデムであることを特徴とする競り用端末装置(10)を提供する。
上記第6の観点による競り用端末装置(10)では、通信インタフェース部(5)がアナログモデムであるため、電話回線のような一般的な通信回線を利用できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の競り用端末装置によれば、会場型オークションにおける競りに慣れた人でも通信型オークションシステムでとまどいなく操作することが出来る。また、売り手も操作することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0012】
図1は、実施例1にかかる競り用端末装置10を示す平面図である。
この競り用端末装置10は、ハンドユニット101と、台座102と、ハンドユニット101と台座102とをつなぐケーブル103とからなる。
【0013】
ハンドユニット101には、応札/決定スイッチ11と、応札/決定ランプ21とが設けられている。応札/決定スイッチ11は、フォトインタラプタ方式の無接点スイッチである。
【0014】
台座102には、スタートスイッチ12と、スタートランプ22と、うりきり/スロースイッチ13と、うりきり/スローランプ23と、流れスイッチ14と、流れランプ24とが設けられている。スタートスイッチ12と、うりきり/スロースイッチ13と、流れスイッチ14は、フォトインタラプタ方式の無接点スイッチである。
【0015】
この競り用端末装置10を買い手が使うときは、スタートスイッチ12がAレーン選択スイッチとなり、スタートランプ22がAレーン選択ランプとなり、うりきり/スロースイッチ13がBレーン選択スイッチとなり、うりきり/スローランプ23がAレーン選択ランプとなる。
【0016】
図2は、競り用端末装置10の左側面図である。
台座102の左側面には、通信回線を接続するための回線コネクタ1と、電話機やファクシミリを接続するための電話機コネクタ2と、パソコンと接続するためのPCコネクタ3とが設けられている。
なお、ハンドユニット101は台座102に載置することが出来る。
【0017】
図3は、通信型オークション100の構成説明図である。なお、添え字のa,b,cは使用者の違いを表しており、共通する説明では添え字を省略することがある。
この通信型オークション100において、ブロードバンドネットワーク31には、スプリッタ32を介して、売り手Aの競り用端末装置10aとADSLモデム60が接続され、その競り用端末装置10aに電話機またはファクシミリ40aが接続され、さらに競り用端末装置10aにパソコン50aが接続されている。同様に、売り手Bの競り用端末装置10b,電話機またはファクシミリ40bおよびパソコン50bがブロードバンドネットワーク31に接続されている。また、買い手Cの競り用端末装置10c,電話機またはファクシミリ40cおよびパソコン50cがブロードバンドネットワーク31に接続されている。さらに、Aレーン競りサーバ30aおよびBレーン競りサーバ30bがブロードバンドネットワーク31に接続されている。
【0018】
競り用端末装置10(10a,10b,10c)は、CPU6を備えている。
CPU6には、応札/決定スイッチ11と、応札/決定ランプ21と、スタートスイッチ12と、スタートランプ22と、うりきり/スロースイッチ13と、うりきり/スローランプ23と、流れスイッチ14と、流れランプ24とが接続されている。
【0019】
また、競り用端末装置10aは、回線切替部4と、アナログモデム部5とを備えている。
回線切替部4は、通常は回線コネクタ1と電話機コネクタ2とを接続しているが、CPU6の制御によって回線コネクタ1とアナログモデム部5とを接続するように切り替える。
アナログモデム部5は、CPU6と回線切替部4の間で信号形式を変換する。
【0020】
また、競り用端末装置10aは、シリアル/USBインタフェース7を備えている。
シリアル/USBインタフェース7は、CPU6とPCコネクタ3の間で信号形式を変換する。
【0021】
[売り手Aの動作]
(1)売り手Aは、パソコン50aで売り手用アプリケーションを立ち上げる。
(2)売り手用アプリケーションは、パソコン50aを介して、Aレーン競りサーバ30aおよびBレーン競りサーバ30bのどちらに接続するかを売り手Aに問い合わせる。
(3)売り手Aがパソコン50aを介してAレーン競りサーバ30aを選択したとすると、売り手用アプリケーションは、売り手Aのパソコン50aに繋がった競り用端末装置10aを介して、Aレーン競りサーバ30aに売り手として接続する。
(4)売り手用アプリケーションは、Aレーン競りサーバ30aから間欠的に送られてくる最新の競り情報(売り手Aの商品の写真や詳細説明や競り価格)を受け取り、パソコン50aに表示する。
(5)競り用端末装置10aは、Aレーン競りサーバ30aから間欠的に来る「売りスイッチ状態の問い合わせ」を待つ。Aレーン競りサーバ30aから「売りスイッチ状態の問い合わせ」が来たら、Aレーン競りサーバ30aへスタートスイッチ12,うりきり/スロースイッチ13および流れスイッチ14が押されたか否かを通知し、Aレーン競りサーバ30aから「売りランプ点灯コマンド」が来るのを待つ。Aレーン競りサーバ30aから「売りランプ点灯コマンド」が来たら、その「売りランプ点灯コマンド」に応じてスタートランプ22,うりきり/スローランプ23および流れランプ24を点灯または消灯する。
(6)売り手Aは、競りをスタートさせたい時に競り用端末装置10aのスタートスイッチ12を押す。また、商品を売り切りたいときは競り用端末装置10aの売り切り/スロースイッチ13を押す。また、「売り切り」を指示した後、同一競り価格での応札待機時間を長くしたいときは、競り用端末装置10aの売り切り/スロースイッチ13を押す。さらに、競りを流したいときは、競り用端末装置10aの流れスイッチ14を押す。
【0022】
[売り手Bの動作]
売り手Aの動作と同じであるが、売り手BがBレーン競りサーバ30bを選択したものとすると、売り手Bのパソコン50bは、パソコン50bに繋がった競り用端末装置10bを介して、Bレーン競りサーバ30bに接続する。
【0023】
[買い手Cの動作]
(1)買い手Cは、パソコン50cで買い手用アプリケーションを立ち上げる。
(2)買い手用アプリケーションは、買い手Cのパソコン50cに繋がった競り用端末装置10cを介して、Aレーン競りサーバ30aに買い手として接続し、Aレーン競りサーバ30aから競り情報を受け取り、パソコン50cに表示する。次に、Bレーン競りサーバ30bに買い手として接続し、Bレーン競りサーバ30bから競り情報を受け取り、Aレーン競りサーバ30aからの競り情報に並べて、パソコン50cに表示する。そして、パソコン50cを介して、Aレーン競りサーバ30aおよびBレーン競りサーバ30bのどちらの競りに参加するかを買い手Cに問い合わせる。
(3)買い手Cは、Aレーン競りサーバ30aの競りに参加するときは競り用端末装置10cのスタートスイッチ(Aレーン選択スイッチ)12を押す。一方、Bレーン競りサーバ30bの競りに参加するときは売り切り/スロースイッチ(Bレーン選択スイッチ)13を押す。
(4)競り用端末装置10cのスタートスイッチ(Aレーン選択スイッチ)12が押されたら、競り用端末装置10cはスタートランプ(Aレーン選択ランプ)22を点灯すると共にAレーン競りサーバ30aに買い手として接続する。そして、Aレーン競りサーバ30aから間欠的に最新の競り情報を受け取り、パソコン50cに表示する。一方、競り用端末装置10cの売り切り/スロースイッチ13が押されたら、競り用端末装置10cは売り切り/スローランプ(Bレーン選択ランプ)23を点灯すると共にBレーン競りサーバ30bに買い手として接続する。そして、Bレーン競りサーバ30bから間欠的に最新の競り情報を受け取り、パソコン50cに表示する。
(5)買い手用アプリケーションは、接続した競りサーバ30から「競りスタートの通知」が来るのを待ち、「競りスタートの通知」が来たらパソコン50cの画面に「スタート」を表示する。
(6)競り用端末装置10cは、接続した競りサーバ30から間欠的に来る「買いスイッチ状態の問い合わせ」を待つ。接続した競りサーバ30から「買いスイッチ状態の問い合わせ」が来たら、競りサーバ30へ応札/決定スイッチ11が押されたか否かを通知し、接続した競りサーバ30から「買いランプ点灯コマンド」が来るのを待つ。接続した競りサーバ30から「買いランプ点灯コマンド」が来たら、その「買いランプ点灯コマンド」に応じて応札/決定ランプ21を点灯または点滅または消灯する。
(7)買い手Cは、パソコン50cの画面に「スタート」が表示された後、パソコン50cの画面に表示された競り価格で応札しようと思えば応札/決定スイッチ11を押す。応札しない場合は何もしない。また、買い手Cは、応札/決定スイッチ11を押したときに応札/決定ランプ21が点灯した時は自分が最初に応札したものと理解する。また、応札/決定ランプ21が点灯したがすぐ消えた時は自分が最初に応札したが他にも応札者がいたものと理解する。また、応札/決定ランプ21が点灯し続けている時は自分だけが応札者であると理解する。また、応札/決定スイッチ11を押しても応札/決定ランプ21が点灯しない時は自分より先に応札した者がいたものと理解する。そして、応札/決定ランプ21が点灯し続けている時以外は、買い手Cは、更新された競り価格に対して応札するか否かを判断して、再び応札/決定スイッチ11を操作する。また、応札/決定ランプ21が点灯し続けている時は、買い手Cは、落札するか否かを判断して、落札するときは応札/決定スイッチ11を再び押し、落札しないときは応札/決定スイッチ11を押さない。なお、応札/決定ランプ21が点灯し続けている時に買い手Cが応札/決定スイッチ11を押すと、応札/決定ランプ21は点滅になる。
【0024】
[Aレーン競りサーバ30aの動作]
(1)Aレーン競りサーバ30aは、売り手Aの商品の写真や詳細説明や競り開始価格を保持している。また、売り手Aや売り手Bや買い手Cの認識情報を保持している。
(2)売り手Aや売り手Bや買い手Cからの接続要求があると、認証した上で接続する。
(3)売り手Aと接続したときは、間欠的に最新の競り情報を売り手Aへ送信する。また、間欠的に「売りスイッチ状態の問い合わせ」を売り手Aの競り用端末装置10aに送信し、それに応じて返信されてきたスタートスイッチ12,うりきり/スロースイッチ13および流れスイッチ14が押されたか否かの情報を受け取る。
(4)競りを開始する前にスタートスイッチ12が押されたときは、スタートランプ22を点灯する「売りランプ点灯コマンド」を売り手Aの競り用端末装置10aに送信し、接続している買い手のパソコン50へ「競りスタートの通知」を送信する。競りを開始した後にスタートスイッチ12が押されたときは無視する。
(5)競りを開始した後、最初にうりきり/スロースイッチ13が押されたときは、うりきり/スローランプ23を点灯する「売りランプ点灯コマンド」を売り手Aの競り用端末装置10aに送信し、予定の落札最低価格に達しない場合でも最高の競り価格で応札したものに落札させる。競りを開始した後、2回目にうりきり/スロースイッチ13が押されたときは、一つの競り価格に対する応札待機時間を長くする。競りを開始した後、3回目以降にうりきり/スロースイッチ13が押されたとき及び競りを開始する前にうりきり/スロースイッチ13が押されたときは無視する。なお、うりきり/スロースイッチ13が押されなかったときは、予定の落札最低価格に達しない場合は流れとする。
(6)競りを開始した後に流れスイッチ14が押されたときは、流れランプ24を点灯すると共にスタートランプ22およびうりきり/スローランプ23を消灯する「売りランプ点灯コマンド」を売り手Aの競り用端末装置10aに送信し、競りを流れとする。競りを開始する前に流れスイッチ14が押されたときは無視する。
(7)買い手Cと接続したときは、間欠的に最新の競り情報を買い手Cへ送信する。
(8)競りを開始した直後は、接続している全ての買い手の競り用端末装置10にランダムな順で「買いスイッチ状態の問い合わせ」を送信し、それに応じて返信されてきた応札/決定スイッチ11が押されたか否かの情報を受け取る。この後は、直前の競り価格に対して応札/決定スイッチ11を押した買い手の競り用端末装置10のみにランダムな順で「買いスイッチ状態の問い合わせ」を送信し、それに応じて返信されてきた応札/決定スイッチ11が押されたか否かの情報を受け取る。
(9)1番目に応札/決定スイッチ11を押した買い手の競り用端末装置10には応札/決定ランプ21を点灯する「買いランプ点灯コマンド」を送信する。そして、応札待機時間中に他に応札/決定スイッチ11を押した買い手があれば、1番目に応札/決定スイッチ11を押した買い手の競り用端末装置10に応札/決定ランプ21を消灯する「買いランプ点灯コマンド」を送信する。また、応札待機時間中に応札/決定スイッチ11を押した買い手が1人しかなくても、うりきりでない場合は、その買い手の競り用端末装置10に応札/決定ランプ21を消灯する「買いランプ点灯コマンド」を送信する。そして、競り情報の競り価格をアップし、競りを継続する。
(10)応札待機時間中に応札/決定スイッチ11を押した買い手が1人しかなく、うりきりか又は予定の落札最低価格に達していた場合は、応札/決定スイッチ11を押した買い手が落札したものとし、その買い手の競り用端末装置10に応札/決定ランプ21を点滅する「買いランプ点灯コマンド」を送信する。
(11)応札待機時間中に応札/決定スイッチ11を押した買い手が1人もいない場合は、競りを流れとする。
【0025】
実施例1の競り用端末装置10cによれば、買い手Cは、応札/決定スイッチ11を押すことで応札できるため、会場型オークションにおける競り操作との違いが小さく、会場型オークションにおける競りに慣れた人でも通信型オークションシステムでとまどいなく操作できる。また、応札/決定ランプ21の点灯または点滅または消灯により、操作に対する競りサーバの反応を買い手に視覚的に伝えることが出来る。また、競り用端末装置10aによれば、売り手Aは、スタートスイッチ12と、うりきり/スロースイッチ13と、流れスイッチ14とを操作することで、競りの進行に売り手Aの意志を反映させることが出来る。また、スタートランプ22と、うりきり/スローランプ23と、流れランプ24の点灯または点滅または消灯により、操作に対する競りサーバ30の反応を売り手Aに視覚的に伝えることが出来る。
【0026】
なお、競り用端末装置10のCPUソフトウエアの更新が必要となった場合、パソコン50から更新することが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明の競り用端末装置は、通信型オークションに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施例1に係る競り用端末装置を示す平面図である。
【図2】実施例1に係る競り用端末装置を示す側面図である。
【図3】実施例1に係る通信型オークションシステムを示す構成説明図である。
【符号の説明】
【0029】
1 通信コネクタ
3 PCコネクタ
5 アナログモデム部
6 CPU
7 シリアル/USBインタフェース
10,10a,10b,10c 競り用端末装置
11 応札/決定スイッチ
12 スタート(Aレーン選択)スイッチ
13 うりきり/スロー(Bレーン選択)スイッチ
14 流れスイッチ
21 応札/決定ランプ
22 スタート(Aレーン選択)ランプ
23 うりきり/スロー(Bレーン選択)ランプ
24 流れランプ
30a Aレーン競りサーバ
30b Bレーン競りサーバ
31 ブロードバンドネットワーク
100 通信型オークションシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
CPU(6)と、通信回線を接続するための回線コネクタ(1)と、前記CPU(6)と前記回線コネクタ(1)の間に介在する通信インタフェース部(5)と、パソコンと接続するためのPCコネクタ(3)と、前記CPU(6)と前記PCコネクタ(3)の間に介在するPCインタフェース部(7)と、応札/決定スイッチ(11)と、応札/決定ランプ(21)とを具備し、
前記CPU(6)は、前記PCコネクタ(3)を通してパソコンに接続すると共に前記通信コネクタ(1)および通信回線を通して競りサーバに買い手として接続し、競り価格を含む競り情報を前記競りサーバから受信すると前記パソコンに競り情報を送信し、「応札/決定スイッチ状態問い合わせ」を前記競りサーバから受信すると前記応札/決定スイッチ(11)の状態を前記競りサーバに送信し、「応札/決定ランプ点灯コマンド」を前記競りサーバから受信するとそれに応じて応札/決定ランプ(21)を点灯または点滅または消灯することを特徴とする競り用端末装置(10)。
【請求項2】
CPU(6)と、通信回線を接続するための回線コネクタ(1)と、前記CPU(6)と前記回線コネクタ(1)の間に介在する通信インタフェース部(5)と、パソコンと接続するためのPCコネクタ(3)と、前記CPU(6)と前記PCコネクタ(3)の間に介在するPCインタフェース部(7)と、スタートスイッチ(12)と、スタートランプ(22)と、うりきり/スロースイッチ(13)と、うりきり/スローランプ(23)と、流れスイッチ(14)と、流れランプ(24)とを具備し、
前記CPU(6)は、前記PCコネクタ(3)を通してパソコンに接続すると共に前記通信コネクタ(1)および通信回線を通して競りサーバに売り手として接続し、競り価格を含む競り情報を前記競りサーバから受信すると前記パソコンに競り情報を送信し、「売りスイッチ状態問い合わせ」を前記競りサーバから受信すると前記スタートスイッチ(12)と前記うりきり/スロースイッチ(13)と前記流れスイッチ(14)の状態を前記競りサーバに送信し、「売りランプ点灯コマンド」を前記競りサーバから受信するとそれに応じて前記スタートランプ(22)と前記うりきり/スローランプ(23)と前記流れランプ(24)を点灯または点滅または消灯することを特徴とする競り用端末装置(10)。
【請求項3】
CPU(6)と、通信回線を接続するための回線コネクタ(1)と、前記CPU(6)と前記回線コネクタ(1)の間に介在する通信インタフェース部(5)と、パソコンと接続するためのPCコネクタ(3)と、前記CPU(6)と前記PCコネクタ(3)の間に介在するPCインタフェース部(7)と、応札/決定スイッチ(11)と、応札/決定ランプ(21)と、スタートスイッチ(12)と、スタートランプ(22)と、うりきり/スロースイッチ(13)と、うりきり/スローランプ(23)と、流れスイッチ(14)と、流れランプ(24)とを具備し、
前記CPU(6)は、前記PCコネクタ(3)を通してパソコンに接続すると共に前記パソコンからの指示に応じて前記通信コネクタ(1)および通信回線を通して競りサーバに買い手または売り手として接続し、競り価格を含む競り情報を前記競りサーバから受信すると前記パソコンに競り情報を送信し、買い手として接続したときに「応札/決定スイッチ状態問い合わせ」を前記競りサーバから受信すると前記応札/決定スイッチ(11)の状態を前記競りサーバに送信し、「応札/決定ランプ点灯コマンド」を前記競りサーバから受信するとそれに応じて応札/決定ランプ(21)を点灯または点滅または消灯し、売り手として接続したときは「売りスイッチ状態問い合わせ」を前記競りサーバから受信すると前記スタートスイッチ(12)と前記うりきり/スロースイッチ(13)と前記流れスイッチ(14)の状態を前記競りサーバに送信し、「売りランプ点灯コマンド」を前記競りサーバから受信するとそれに応じて前記スタートランプ(22)と前記うりきり/スローランプ(23)と前記流れランプ(24)を点灯または点滅または消灯することを特徴とする競り用端末装置(10)。
【請求項4】
請求項1または請求項3に記載の競り用端末装置(10)において、複数の競りサーバの一つを買い手が選択するための競りサーバ選択スイッチ(12,13)を具備し、前記CPU(6)は、前記競りサーバ選択スイッチ(12,13)で選択された競りサーバに前記通信コネクタ(1)および通信回線を通して接続することを特徴とする競り用端末装置(10)。
【請求項5】
請求項1または請求項3または請求項4に記載の競り用端末装置(10)において、前記応札/決定スイッチ(11)がフォトインタラプタ方式の無接点スイッチであることを特徴とする競り用端末装置(10)。
【請求項6】
請求項1から請求項5に記載の競り用端末装置(10)において、前記通信インタフェース部(5)がアナログモデムであることを特徴とする競り用端末装置(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−128274(P2007−128274A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−320307(P2005−320307)
【出願日】平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願人】(000003414)東京特殊電線株式会社 (173)
【出願人】(502247961)株式会社メディアリンク・アイ (6)
【Fターム(参考)】