説明

符号読み取り装置及び画像形成装置

【課題】画像の定着などの影響で用紙が反っていても、用紙の反り部分に印刷されたバーコードを適切に読み取ることができるようにする。
【解決手段】符号読み取り装置の構成として、バーコードが印刷された用紙を用紙搬送路に沿って搬送する搬送手段11,12,13と、第1の搬送路形成部材26と第2の搬送路形成部材27によって形成される用紙搬送路上で用紙からバーコードを読み取るバーコード読み取り器20と、用紙搬送路に沿って搬送される用紙の幅方向から見て用紙搬送路に対するバーコード読み取り器20の傾きを変更する傾き可変機構と、用紙搬送路上で用紙の搬送姿勢を検出する検出センサ28と、検出センサ28の検出結果に基づいて傾き可変機構の駆動を制御する制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、符号読み取り装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
符号の一つに、複数の棒線を縞状に並べたバーコードがある。バーコードは様々な分野で利用され、それを読み取るバーコードリーダも広く利用されている。特許文献1には、用紙に印刷されたバーコードを読み取るバーコードリーダの読み取り部を、給紙方向と直交する方向に移動自在に取り付けた帳票作成装置に関する技術が記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開平5−169759号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、符号の読み取り精度を向上させることができる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、符号が印刷された用紙を用紙搬送路に沿って搬送する搬送手段と、前記用紙搬送路上で前記用紙から前記符号を読み取る読み取り手段と、前記用紙搬送路と前記読み取り手段の相対的な位置関係を変更する変更駆動手段とを備えることを特徴とする符号読み取り装置である。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の符号読み取り装置において、前記変更駆動手段は、前記相対的な位置関係として、前記用紙搬送路に対する前記読み取り手段の傾き角度を変更することを特徴とするものである。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の符号読み取り装置において、前記変更駆動手段は、前記相対的な位置関係として、前記用紙搬送路と前記読み取り手段の離間距離を変更することを特徴とするものである。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1記載の符号読み取り装置において、前記読み取り手段よりも用紙搬送方向の上流側で前記用紙の搬送姿勢を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて前記変更駆動手段の駆動を制御する制御手段とを備えることを特徴とするものである。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の符号読み取り装置において、前記検出手段は、前記用紙の搬送姿勢として、前記用紙の反り状態を検出することを特徴とするものである。
【0010】
請求項6に記載の発明は、請求項4記載の符号読み取り装置において、前記検出手段は、前記用紙の搬送姿勢として、前記用紙の片寄り状態を検出することを特徴とするものである。
【0011】
請求項7記載の発明は、請求項4記載の符号読み取り装置において、前記検出手段は、前記用紙に非接触で前記用紙の搬送姿勢を検出することを特徴とするものである。
【0012】
請求項8に記載の発明は、請求項1記載の符号読み取り装置において、前記用紙搬送路上で前記用紙の種類を識別する識別手段と、前記識別手段の識別結果に基づいて前記変更駆動手段の駆動を制御する制御手段とを備えることを特徴とするものである。
【0013】
請求項9に記載の発明は、請求項8記載の符号読み取り装置において、前記識別手段は、前記用紙の種類として、前記用紙の色を識別することを特徴とするものである。
【0014】
請求項10に記載の発明は、請求項8記載の符号読み取り装置において、前記識別手段は、前記用紙の種類として、用紙の紙質を識別することを特徴とするものである。
【0015】
請求項11に記載の発明は、請求項1記載の符号読み取り装置において、前記符号の印刷に関する情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得した前記符号の印刷に関する情報に基づいて前記変更駆動手段の駆動を制御する制御手段とを備えることを特徴とするものである。
【0016】
請求項12に記載の発明は、請求項11記載の符号読み取り装置において、前記取得手段は、前記符号の印刷に関する情報として、前記符号の印刷濃度の情報を取得することを特徴とするものである。
【0017】
請求項13に記載の発明は、請求項11記載の符号読み取り装置において、前記取得手段は、前記符号の印刷に関する情報として、前記符号の印刷寸法の情報を取得することを特徴とするものである。
【0018】
請求項14に記載の発明は、用紙搬送路に沿って用紙を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される用紙に符号を印刷する印刷手段と、前記印刷手段によって前記用紙に印刷された前記符号を前記用紙搬送路上で読み取る読み取り手段と、前記用紙搬送路と前記読み取り手段の相対的な位置関係を変更する変更駆動手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比して、符号の読み取り精度を向上させることができる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、用紙の反った部分に印刷された符号を読み取る場合でも、適切な角度で用紙から符号を読み取ることができる。このため、符号の読み取り精度を向上させることができる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、用紙搬送路を走行する用紙の位置が読み取り手段に近い側又は読み取り手段から遠い側に寄った場合でも、用紙搬送路を走行する用紙と読み取り手段との間に適切な距離を設定して符号を読み取ることができる。このため、符号の読み取り精度を向上させることができる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、検出手段で検出した用紙の搬送姿勢に合わせて、用紙搬送路と読み取り手段の相対的な位置関係を適切に設定することができる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、検出手段が用紙の搬送姿勢として検出した用紙の反り状態に合わせて、用紙搬送路と読み取り手段の相対的な位置関係を適切に設定することができる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、検出手段が用紙の搬送姿勢として検出した用紙の片寄り状態に合わせて、用紙搬送路と読み取り手段の相対的な位置関係を適切に設定することができる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、用紙の搬送に悪影響を与えることなく、用紙の搬送姿勢を検出することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、識別手段で識別した用紙の種類に合わせて、用紙搬送路と読み取り手段の相対的な位置関係を適切に設定することができる。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、識別手段が用紙の種類として識別した用紙の色に合わせて、用紙搬送路と読み取り手段の相対的な位置関係を適切に設定することができる。
【0028】
請求項10に記載の発明によれば、識別手段が用紙の種類として識別した用紙の紙質に合わせて、用紙搬送路と読み取り手段の相対的な位置関係を適切に設定することができる。
【0029】
請求項11に記載の発明によれば、取得手段で取得した符号の印刷に関する情報に合わせて、用紙搬送路と読み取り手段の相対的な位置関係を適切に設定することができる。
【0030】
請求項12に記載の発明によれば、取得手段が符号の印刷に関する情報として取得した符号の印刷濃度の情報に合わせて、用紙搬送路と読み取り手段の相対的な位置関係を適切に設定することができる。
【0031】
請求項13に記載の発明によれば、取得手段が符号の印刷に関する情報として取得した符号の印刷寸法の情報に合わせて、用紙搬送路と読み取り手段の相対的な位置関係を適切に設定することができる。
【0032】
請求項14に記載の発明によれば、印刷手段で印刷した符号を読み取り手段で読み取るにあたって、本構成を有しない場合に比して、符号の読み取り精度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0034】
図1は本発明が適用される画像形成装置の構成例を示す概略図である。図示した画像形成装置1は、符号読み取り装置を含む画像形成装置本体2と排紙収容装置3とを備えた構成となっている。画像形成装置本体2内には、上下2段で2つの給紙装置4,5が組み込まれている。各々の給紙装置4,5は、例えば、トレイ形状、カセット形状、ボックス形状等からなる用紙収容部と、この用紙収容部から用紙を給紙する給紙用ロールとを用いて構成されるものである。
【0035】
また、画像形成装置本体2には、各々の給紙装置4,5から給紙された用紙を搬送するための用紙搬送路が形成されている。用紙搬送路は、図示しない搬送路形成部材によって形成されるものである。用紙搬送路上には、所定の間隔で複数の搬送ロール(ロール対)6〜12が設けられている。また、用紙搬送路の終端部には排出ロール13が設けられている。
【0036】
搬送ロール6は、給紙装置4から供給された用紙を搬送ロール7に向けて搬送するものである。搬送ロール7は、給紙装置5によって供給された用紙又は搬送ロール6によって搬送された用紙を搬送ロール8に向けて搬送するものである。搬送ロール8は、搬送ロール7によって搬送された用紙を搬送ロール9に向けて搬送し、搬送ロール9は、搬送ロール8によって搬送された用紙を搬送ロール10に向けて搬送するものである。
【0037】
一方、搬送ロール11は、後述する画像定着装置15から送り出された用紙を搬送ロール12に向けて搬送し、搬送ロール12は、搬送ロール11によって搬送された用紙を排出ロール13に向けて搬送するものである。排出ロール13は、搬送ロール12によって搬送された用紙を排紙収容装置3に向けて排出するものである。
【0038】
また、用紙搬送方向において、搬送ロール10と搬送ロール11の間には、画像転写装置14と画像定着装置15が設けられている。画像転写装置14は、用紙搬送路に沿って搬送される用紙に画像(トナー画像)を転写するものである。画像転写装置14は、用紙搬送路を介して対向する感光体ドラム16と転写ロール17とを有するものである。さらに画像転写装置14は、図示はしないが、感光体ドラム16の表面を一様な電位に帯電する帯電器と、この帯電器によって帯電された感光体ドラム16の表面をレーザ光で露光走査して静電潜像を書き込む画像書き込み装置と、この画像書き込み装置によって書き込まれた静電潜像を、例えばトナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いて現像する現像装置とを有するものである。
【0039】
感光体ドラム16と転写ロール17は、所定の圧力で接触する状態に配置されている。感光体ドラム16は、用紙に画像を形成する際に、図の反時計廻り方向に回転駆動するものである。転写ロール17は、感光体ドラム16の回転にしたがって回転しつつ、感光体ドラム16との間に用紙を挟み込み、この用紙にトナーと逆極性の電荷を印加することにより、感光体ドラム16上のトナー画像を用紙に転写させるものである。
【0040】
画像定着装置15は、用紙搬送路に沿って搬送される用紙に画像(トナー画像)を定着させるものである。画像定着装置15は、ヒータ等によって所定の温度(定着温度)に加熱される加熱ロール18と、この加熱ロール18に所定の圧力で接触する加圧ロール19とを備えている。
【0041】
バーコード読み取り器20は、本実施形態で符号とするバーコードを読み取るものである。さらに詳述すると、バーコード読み取り器20は、搬送ロール12と排出ロール13の間の用紙搬送路上で、搬送ロール12から排出ロール13に向かって走行する用紙に印刷されているバーコードを光学的に読み取るものである。
【0042】
バーコード読み取り器20は、例えばレーザスキャン方式でバーコードを読み取る。レーザスキャン方式では、半導体レーザ等のレーザ素子を光源とし、この光源から出射されたレーザ光を回転多面鏡で反射させることにより、レーザ光を一方向に走査しながらバーコード面に照射する。そして、バーコード面から反射するレーザ光を光センサで検知することにより、バーコードの明暗(一般的には白黒)に応じた反射光の変化を電気信号に変換する。バーコード読み取り器20によるバーコードの読み取り位置は、用紙搬送方向において、搬送ロール12と排出ロール13の間に設定されている。
【0043】
排紙収容装置3の本体(以下、「排紙収容装置本体」と記す)21は、画像形成装置本体2から排出ロール13によって排出される画像形成済みの用紙を収容する収容空間22を有している。また、排紙収容装置3には用紙積載台23が設けられている。
【0044】
用紙積載台23は、排紙収容装置本体21内の収容空間22で用紙24を積載するものである。用紙積載台23は、収容空間22に昇降可能に設けられている。なお、排出ロール13は排紙収容装置本体21側に設けてもよい。また、画像形成装置本体2と排紙収容装置本体21を一体に形成してもよい。
【0045】
上記構成からなる画像形成装置1においては、給紙装置4,5のいずれか一方から給紙された用紙が、搬送ロール6,7,8,9の回転にしたがって搬送ロール10へと送り込まれる。次に、用紙は搬送ロール10の回転にしたがって画像転写装置14に送り込まれる。画像転写装置14では、感光体ドラム16と転写ロール17の間を通過する用紙に対してトナー画像が転写される。
【0046】
次に、用紙は画像定着装置15に送られる。画像定着装置15では、加熱ロール18と加圧ロール19の間を通過するときに、加熱作用と加圧作用によって用紙にトナー画像が定着される。次に、用紙は搬送ロール11,12の回転にしたがって排出ロール13に送り込まれ、さらに排出ロール13の回転にしたがって排紙収容装置3内の用紙積載台28に積載される。
【0047】
(第1実施形態)
図2は本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の主要部を示す拡大図である。図2においては、画像定着装置15よりも用紙搬送方向下流側での各部の位置関係を示している。図から分かるように、搬送ロール11から搬送ロール12を経由して排出ロール13に至る用紙搬送路は、第1の搬送路形成部材26と第2の搬送路形成部材27によって形成されている。第1の搬送路形成部材26と第2の搬送路形成部材27は所定の寸法を隔てて対向する状態に配置されている。これに対して、用紙は第1の搬送路形成部材26と第2の搬送路形成部材27の間を通過するように搬送される。
【0048】
また、用紙搬送方向において、搬送ロール11の上流側には用紙の通過(先端通過、後端通過)を検知する用紙通過センサ25が設けられ、搬送ロール11と搬送ロール12の間には用紙の反り状態(カール状態)を検出する検出センサ28が設けられている。検出センサ28は、バーコード読み取り器20よりも用紙搬送方向の上流側に配置されている。
【0049】
用紙通過センサ25は、例えば発光素子と受光素子を同一のセンサ面に設けた反射型のフォトセンサによって構成されるものである。用紙通過センサ25の出力信号は、センサ面と近接して対向する位置(以下、「センサ検知位置」とも記す)に用紙が存在するときはオン状態となり、用紙が存在しないときはオフ状態となる。したがって、用紙通過センサ25の出力信号は、センサ検知位置を用紙の先端が通過した際にはオフ状態からオン状態に切り替わり、その後、センサ検知位置を用紙の後端が通過した際にはオン状態からオフ状態に切り替わる。
【0050】
検出センサ28は、例えば磁気角度センサなどを用いて構成されるものである。検出センサ28は、矢印方向に旋回する可動のアーム29を有するものである。アーム29の端部には回転自在な接触子30が設けられている。接触子30は、用紙搬送路に沿って搬送される用紙の紙面に接触するように配置されている。
【0051】
検出センサ28は、アーム29の旋回角度に応じた電気信号(例えば、電圧)を出力する。アーム29の旋回角度は、用紙の搬送姿勢の一つである、用紙の反り状態に応じて変化する。例えば、図2において、用紙がまったく反っていない場合を基準に考えると、用紙の端部が上向きに反っていた場合は、上向きの用紙反り部分に接触子30が接触することで、アーム29が反時計回りに旋回し、これにしたがって接触子30が第1の搬送路形成部材26側に変位する。反対に、用紙の端部が下向きに反っていた場合は、下向きの用紙反り部分に接触子30が接触することで、アーム29が時計回りに旋回し、これにしたがって接触子30が第2の搬送路形成部材27側に変位する。このため、検出センサ28の出力信号(出力電圧等)は、第1の搬送路形成部材26と第2の搬送路形成部材27の間を通過する用紙の反り状態を反映したものとなる。
【0052】
一方、搬送ロール12と排出ロール13の間に設けられたバーコード読み取り器20は、第1の搬送路形成部材26と第2の搬送路形成部材27によって形成される用紙搬送路(図中一点鎖線で示す)に対して、斜めに傾いた状態で配置されている。図2においては、用紙搬送路に対するバーコード読み取り器20の傾き角度を、用紙搬送方向に直交する垂直軸を基準に“θ”と表記しており、以降の説明でも、この表記を基準にバーコード読み取り器20の傾き角度を規定する。
【0053】
図3は本発明の第1実施形態に係る画像形成装置が備えるバーコード読み取り器20の傾き可変機構の一例を示す図である。図示した傾き可変機構は、上記第1の搬送路形成部材26及び第2の搬送路形成部材27によって形成される用紙搬送路に対して、バーコード読み取り器20の傾き角度を変更するための駆動機構である。この傾き可変機構は、駆動源となるモータ31と、このモータ31の出力軸と一体に回転する軸部材32と、この軸部材32に取り付けられた支持部材33とを用いて構成されている。
【0054】
モータ31は、例えばパルスモータによって構成されるものである。軸部材32は、例えば金属シャフトによって構成されるもので、図示しないカップリング部材によってモータ31の出力軸に同軸状に連結されている。支持部材33は、例えば樹脂製、金属製などの板状の部材によって構成されるものである。支持部材33は、詳細な取り付け構造は図示しないが、モータ31の出力軸から延びる軸部材32に接着、圧入、ねじ止め等の固定手段によって取り付けられている。バーコード読み取り器20は、支持部材33の一方の面に、例えば接着、ねじ止め等の固定手段により取り付けられている。
【0055】
上記構成の傾き可変機構においては、モータ31の駆動によって軸部材32が回転すると、軸部材32の回転にしたがって支持部材33がバーコード読み取り器20と一体に矢印方向に傾き動作する。この場合、用紙搬送路に対するバーコード読み取り器20の傾き角度θ(図2参照)は、モータ31の駆動に伴う軸部材32の回転量や回転方向によって決まる。
【0056】
図4は本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成として、特に、バーコードの読み取りに係る制御系の構成例を示すブロック図である。図示のように制御部35には、上述したバーコード読み取り器20、用紙通過センサ25、検出センサ28及びモータ31が電気的に接続されている。制御部35は、用紙通過センサ25及び検出センサ28の出力信号を用いて、バーコード読み取り器20やモータ31の駆動状態を制御するものである。
【0057】
図5は本発明の第1実施形態に係る画像形成装置で用紙にバーコードを印刷し、そのバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る場合に適用される制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0058】
まず、給紙装置4,5のいずれか一方、例えば給紙装置5から給紙された用紙は、搬送ロール7,8,9,10を順に経由して画像転写装置14に送られる。その際、画像転写装置14では、バーコードの図形データを含む印刷データにしたがって用紙に画像を形成する。その後、用紙は画像定着装置15に送られる。画像定着装置15では、バーコードの図形を含むトナー画像を用紙に定着する。
【0059】
用紙にバーコードを印刷するにあたっては、バーコード以外の画像のレイアウトの自由度を妨げないように、用紙の先端部分や後端部分にバーコードを印刷する場合が多い。ここでは、一例として用紙の先端部分にバーコードを印刷するものと仮定する。ちなみに、用紙の先端とは、用紙搬送路上で用紙搬送方向の下流側を向いて配置される用紙の端部をいい、用紙の後端とは、用紙搬送路上で用紙搬送方向の上流側を向いて配置される用紙の端部をいう。
【0060】
そうした場合、制御部35は、用紙通過センサ25の出力信号を監視しつつ、当該用紙通過センサ25の出力信号がオフ状態からオン状態に切り替わったかどうかを判断する(ステップS1)。そして、用紙通過センサ25の出力信号がオフ状態からオン状態に切り替わると、その切り替わりタイミングを基準にして検出センサ28の出力信号の取り込みを行なう(ステップS2)。検出センサ28の出力信号の取り込みは、用紙通過センサ25がオフ状態からオン状態に切り替わったタイミングから所定時間後に開始する一方、用紙通過センサ25がオン状態からオフ状態に切り替わったタイミングから所定時間後に終了することにより、検出センサ28の接触子30が用紙の紙面に接触している期間内で行なわれる。
【0061】
次に、制御部35は、検出センサ28から取り込んだ出力信号を用いて用紙の搬送姿勢を認識する(ステップS3)。ここでは、用紙の搬送姿勢として、用紙が上向きに反っているか、下向きに反っているかといった「用紙の反り状態」を認識する。
【0062】
図6は用紙の反り状態と検出センサ28の出力信号の関係を示す図である。まず、図6(A)に示すように用紙24が上向きに反っていた場合は、検出センサ28の出力信号の波形が図6(B)のようになる。また、図6(C)に示すように用紙24が下向きに反っていた場合は、検出センサ28の出力信号の波形が図6(D)のようになる。なお、図6(B),(D)に示す出力信号波形は、検出センサ28の接触子30が用紙24の紙面に接触している期間内の信号波形を示している。したがって、用紙がまったく反っていない場合に得られる検出センサ28の出力信号波形は、振幅が非常に小さい一直線状の波形となる。
【0063】
そこで、制御部35は、検出センサ28から取り込んだ出力信号の波形が図6(B)の波形に分類されるものであるか、図6(C)の波形に分類されるものであるかにより、用紙の反りが上向きであるか、下向きであるかを認識する。すなわち、検出センサ28から取り込んだ出力信号の波形が図6(D)の波形に分類される場合は、用紙が上向きに反っていると認識し、検出センサ28から取り込んだ出力信号の波形が図6(D)の波形に分類される場合は、用紙が下向きに反っていると認識する。また、検出センサ28から取り込んだ出力信号波形の振幅が所定値以下であれば、用紙が反っていないと認識する。
【0064】
次に、制御部35は、上記ステップS3で認識した用紙の搬送姿勢(反り状態)に応じてバーコード読み取り器20の傾き角度を決定する(ステップS4)。すなわち、用紙の搬送姿勢として、用紙が上向きに反っていると認識した場合は、バーコード読み取り器20の傾き角度を標準角度よりも大きい第1の角度に決定する。また、用紙が下向きに反っていると認識した場合は、バーコード読み取り器20の傾き角度を標準角度よりも小さい第2の角度に決定する。また、用紙が反っていないと認識した場合は、バーコード読み取り器20の傾き角度を標準角度に決定する。
【0065】
次に、制御部35は、上記ステップS4で決定したバーコード読み取り器20の傾き角度に応じてモータ31の駆動を制御することにより、バーコード読み取り器20の傾き角度を調整する(ステップS5)。例えば、バーコード読み取り器20の傾き角度がデフォルトで標準角度に設定されているものと仮定すると、この標準角度でバーコード読み取り器20の傾き角度を決定した場合は、モータ31を駆動せずに、そのままの傾き角度(標準角度)を維持する。また、バーコード読み取り器20の傾き角度を第1の角度に決定した場合は、モータ31を所定の回転量だけ一方向に回転駆動することにより、バーコード読み取り器20の傾き角度を標準角度よりも大きな第1の角度に合わせて調整し、バーコード読み取り器20の傾き角度を第2の角度に決定した場合は、モータ31を所定の回転量だけ他方向に回転駆動することにより、バーコード読み取り器20の傾き角度を標準角度よりも小さな第2の角度に合わせて調整する。
【0066】
次に、制御部35は、用紙搬送方向で用紙がバーコードの読み取り位置を通過するタイミングに合わせてバーコード読み取り器20を駆動することにより、用紙に印刷されたバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る(ステップS6)。この場合、用紙の先端部分に印刷されたバーコードを読み取るにあたって、図7(A)に示すように、用紙24が反っていない場合は、バーコード読み取り器20が標準角度θ0に傾いた状態でバーコードの読み取りが行なわれる。また、図7(B)に示すように、用紙24が上向きに反っていた場合は、バーコード読み取り器20が標準角度よりも大きい第1の角度θ1に傾いた状態でバーコードの読み取りが行われ、図7(C)に示すように、用紙24が下向きに反っていた場合は、バーコード読み取り器20が標準角度よりも小さい第2の角度θ2に傾いた状態でバーコードの読み取りが行なわれる。
【0067】
次に、制御部35は、印刷ジョブで指定された枚数の用紙がすべてバーコード読み取り位置を通過したかどうかを判断する(ステップS7)。例えば、印刷ジョブで指定された用紙の処理枚数が50枚であったとすると、制御部35は、印刷ジョブを開始してから用紙通過センサ25が用紙の通過を検知した枚数を計数し、その計数値が50未満である場合はステップS7でNoと判断し、計数値が50に達した場合はステップS7でYesと判断する。そして、ステップS7でNoと判断した場合は、上記ステップS1に戻り、ステップS7でYesと判断した場合は、その時点で一連の処理を終える。
【0068】
なお、上記第1実施形態においては、画像転写装置14及び画像定着装置15によって用紙24の先端部分にバーコードを印刷し、このバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る場合について説明したが、用紙24の後端部分に印刷されたバーコードを読み取る場合は、バーコード読み取り器20の傾き角度の設定条件を変える必要がある。すなわち、図8(A)〜(C)に示すように、用紙24の後端部分に印刷されたバーコードを読み取るにあたって、用紙24が反っていない場合は、上記同様にバーコード読み取り器20を標準角度θ0に傾けた状態とし、用紙24が上向きに反っていた場合は、バーコード読み取り器20を標準角度よりも小さい第2の角度θ2に傾けた状態とし、用紙24が下向きに反っていた場合は、バーコード読み取り器20を標準角度よりも大きい第1の角度θ1に傾けた状態とする。
【0069】
また、制御部35においては、検出センサ28の出力信号波形から用紙24の反り量を計算し、この反り量に基づいてバーコード読み取り器20の傾き角度を決定してもよい。用紙24の反り量に関しては、例えば上記図6(B),(D)に示した出力信号波形の波高値を求め、この波高値を用紙の反り量として認識すればよい。そして、用紙の反り量が大きくなるほど、標準角度との格差が大きくなるように、第1の角度θ1と第2の角度θ2をそれぞれ決定すればよい。
【0070】
(第2実施形態)
図9は本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の主要部を示す拡大図である。図9においては、第1の搬送路形成部材36と第2の搬送路形成部材37によって横Y字形の用紙搬送路が形成されている。この横Y字形の用紙搬送路は、上記図1には示していないが、例えば画像定着装置15から排紙収容装置3に至る用紙搬送路部分に形成されるものである。横Y字形の用紙搬送路においては、図中一点鎖線の矢印で示すように、上から下に向かって搬送されてきた用紙が搬送ロール38によって右向きに搬送される場合と、下から上に向かって搬送されていた用紙が搬送ロール38によって右向きに搬送される場合がある。ただし、いずれの場合もバーコードは用紙の上面側に印刷された状態で搬送されてくる。
【0071】
搬送ロール38よりも下流側でかつバーコード読み取り器20によるバーコードの読み取り位置よりも上流側には、用紙の通過を検出する用紙通過センサ39と、用紙の搬送姿勢を検出する検出センサ40が設けられている。用紙通過センサ39は、上記の用紙通過センサ25と同様の原理で用紙の通過を検知するものである。用紙通過センサ39は、バーコード読み取り位置よりも用紙搬送方向の上流側で用紙の通過を検知する。
【0072】
検出センサ40は、例えば、上記の検出センサ28と同様に磁気角度センサを用いて構成されるものである。ただし、上記の検出センサ28は用紙の搬送姿勢として用紙の反り状態を検出するのに対して、検出センサ40は用紙の搬送姿勢として用紙の片寄り状態を検出する。用紙の片寄り状態とは、第1の搬送路形成部材36と第2の搬送路形成部材37によって形成される用紙搬送路の用紙厚み方向において、搬送ロール38により搬送される用紙の走行位置(高さ)が、用紙厚み方向に片寄りのない状態を基準にして、第1の搬送路形成部材36及び第2の搬送路形成部材37のどちら側に片寄っているかといった状態をいう。
【0073】
図10は本発明の第2実施形態に係る画像形成装置が備えるバーコード読み取り器20の昇降機構の一例を示す図である。図示した昇降機構は、上記第1の搬送路形成部材26及び第2の搬送路形成部材27によって形成される用紙搬送路に対して、バーコード読み取り器20の離間距離を変更するための駆動機構となる。この昇降機構は、駆動源となるモータ41と、一対のプーリ42,43と、ベルト44と、一対のガイドシャフト45,46と、ブロック47とを用いて構成されている。
【0074】
モータ41は、例えばパルスモータによって構成されるものである。一対のプーリ42,43は、垂直方向(上下方向)に所定の距離を隔てて配置されている。上側のプーリ42は、モータ41の駆動にしたがって回転するものである。ベルト44は、例えばタイミングベルトを用いて構成されるものである。ベルト44は、一対のプーリ42,43に巻き掛けられている。したがって、上側のプーリ42が回転すると、ベルト44の走行にしたがって下側のプーリ43も回転する。
【0075】
一対のガイドシャフト45,46は、垂直方向に沿って互いに平行に配置されている。各々のガイドシャフト45,46は、ブロック47に設けられた貫通穴(不図示)に挿入されている。これにより、ブロック47は、一対のガイドシャフト46,47に案内されて上下方向に移動する構成となっている。
【0076】
また、ブロック47には、2つのねじ48,49を用いてベルト44の一部が止め付けられ、その反対側のブロック面にバーコード読み取り器20が例えば接着、ねじ止め等の固定手段により取り付けられている。バーコード読み取り器20の取り付け面となるブロック面は垂直面に対して斜めに傾斜し、この傾斜に沿ってバーコード読み取り器20も斜めの姿勢で配置されている。
【0077】
上記構成の昇降機構においては、モータ41の駆動によってプーリ42が回転すると、これに伴うベルト44の走行にしたがってブロック47がバーコード読み取り器20と一体に上方又は下方に移動(昇降)する。この場合、用紙搬送路に対するバーコード読み取り器20の離間距離は、モータ41の駆動に伴うブロック47の移動量や移動方向によって決まる。
【0078】
図11は本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成として、特に、バーコードの読み取りに係る制御系の構成例を示すブロック図である。図示のように制御部50には、上述したバーコード読み取り器20、用紙通過センサ39、検出センサ40及びモータ41が電気的に接続されている。制御部50は、用紙通過センサ39及び検出センサ40の出力信号を用いて、バーコード読み取り器20やモータ41の駆動状態を制御するものである。
【0079】
図12は本発明の第2実施形態に係る画像形成装置で用紙にバーコードを印刷し、そのバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る場合に適用される制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0080】
まず、制御部50は、用紙通過センサ39の出力信号を監視しつつ、当該用紙通過センサ39の出力信号がオフ状態からオン状態に切り替わったかどうかを判断する(ステップS11)。そして、用紙通過センサ39の出力信号がオフ状態からオン状態に切り替わると、その切り替わりタイミングを基準にして検出センサ40の出力信号の取り込みを行なう(ステップS12)。検出センサ40の出力信号の取り込みは、用紙通過センサ39がオフ状態からオン状態に切り替わったタイミングから所定時間後に開始することにより、検出センサ40の接触子が用紙の紙面に接触した直後から行なわれる。
【0081】
次に、制御部50は、検出センサ40から取り込んだ出力信号を用いて用紙の搬送姿勢を認識する(ステップS13)。ここでは、用紙の搬送姿勢として、用紙の走行位置が上側に片寄っているか、下側に片寄っているかといった「片寄り状態」を認識する。例えば、検出センサ40の出力信号が出力電圧で得られる場合は、その出力電圧値が所定範囲内にあるかどうかにより、用紙の片寄り状態を認識する。具体例として、検出センサ40から得られた出力電圧値が所定範囲内である場合は、用紙の走行位置が片寄っていないと認識する。また、検出センサ40から得られた出力電圧値が所定範囲を超える場合は、用紙の走行位置が上側(第1の搬送路形成部材36側)に片寄っていると認識し、検出センサ40から得られた出力電圧値が所定範囲に満たない場合は、用紙の走行位置が下側(第2の搬送路形成部材37側)に片寄っていると認識する。
【0082】
次に、制御部50は、上記ステップS13で認識した用紙の搬送姿勢に応じてバーコード読み取り器20の高さを決定する(ステップS14)。すなわち、用紙の搬送姿勢として、用紙の走行位置が上側に片寄っていると認識した場合は、バーコード読み取り器20の高さを標準高さよりも高い第1の高さに決定する。また、用紙の走行位置が下側に片寄っていると認識した場合は、バーコード読み取り器20の高さを標準高さよりも低い第2の高さに決定する。また、用紙の走行位置が片寄っていないと認識した場合は、バーコード読み取り器20の高さを標準高さに決定する。
【0083】
バーコード読み取り器20の高さは、第1の搬送路形成部材36と第2の搬送路形成部材37によって形成される用紙搬送路を基準とした高さで規定される。このため、バーコード読み取り器20の高さを変えると、それにしたがって用紙搬送路とバーコード読み取り器20の離間距離が変わる。すなわち、バーコード読み取り器20の高さを高くすると、それにしたがって用紙搬送路とバーコード読み取り器20の離間距離が長くなり、バーコード読み取り器20の高さを低くすると、それにしたがって用紙搬送路とバーコード読み取り器20の離間距離が短くなる。
【0084】
次に、制御部50は、上記ステップS14で決定したバーコード読み取り器20の高さに応じてモータ41の駆動を制御することにより、用紙搬送路に対するバーコード読み取り器20の高さ(離間距離)を調整する(ステップS15)。例えば、バーコード読み取り器20の高さがデフォルトで標準高さに設定されているものと仮定すると、この標準高さでバーコード読み取り器20の高さを決定した場合は、モータ41を駆動せずに、そのままの傾き角度(標準高さ)を維持する。また、バーコード読み取り器20の高さを第1の高さに決定した場合は、モータ41を所定の回転量だけ一方向に回転駆動することにより、バーコード読み取り器20の高さを標準高さよりも高い第1の高さに合わせて調整し、バーコード読み取り器20の高さを第2の高さに決定した場合は、モータ41を所定の回転量だけ他方向に回転駆動することにより、バーコード読み取り器20の高さを標準高さよりも低い第2の高さに合わせて調整する。
【0085】
次に、制御部50は、用紙搬送方向で用紙がバーコードの読み取り位置を通過するタイミングに合わせてバーコード読み取り器20を駆動することにより、用紙に印刷されたバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る(ステップS16)。この場合、用紙の先端部分に印刷されたバーコードを読み取るにあたって、図13(A)に示すように、用紙24の走行位置が上側に片寄っていた場合は、バーコード読み取り器20を標準高さよりも高い第1の高さ位置に配置した状態でバーコードの読み取りが行なわれる。また、図13(B)に示すように、用紙24の走行位置が下側に片寄っていた場合は、バーコード読み取り器20を標準高さよりも低い第2の高さ位置に配置した状態でバーコードの読み取りが行われる。また、図示はしないが、用紙24の走行位置が上下に片寄っていない場合は、バーコード読み取り器20を標準高さに配置した状態でバーコードの読み取りが行なわれる。
【0086】
次に、制御部50は、印刷ジョブで指定された枚数の用紙がすべてバーコード読み取り位置を通過したかどうかを判断する(ステップS17)。そして、ステップS17でNoと判断した場合は、上記ステップS11に戻り、ステップS17でYesと判断した場合は、その時点で一連の処理を終える。
【0087】
なお、上記第2実施形態においては、用紙の先端部分にバーコードを印刷し、このバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る場合について説明したが、用紙の後端部分に印刷されたバーコードを読み取る場合でも、上記同様の条件でバーコード読み取り器20の高さを調整(設定)すればよい。
【0088】
また、制御部50においては、検出センサ40の出力信号から用紙24の片寄り量を計算し、この片寄り量に基づいてバーコード読み取り器20の高さを決定してもよい。用紙24の片寄り量に関しては、例えば、用紙24の片寄りがない状態で得られる検出センサ40から得られる出力電圧値を基準値として記憶しておき、実際に上記ステップS12で得られた検出センサ40の出力電圧値との差分を用紙の片寄り量として認識すればよい。そして、用紙の片寄り量が大きくなるほど、標準高さとの高低差が大きくなるように、第1の高さと第2の高さをそれぞれ決定すればよい。
【0089】
また、上記第2実施形態においては、磁気角度センサを利用した検出センサ40により、用紙の片寄り状態を検出したが、これ以外にも、例えば図14に示すように、用紙搬送路を挟むように一対のレバー型センサ51A,51Bを設け、当該レバー型センサ51A,51Bにより用紙の片寄り状態を検出してもよい。具体的には、図14(A)に示すように、一方のレバー型センサ51Aのレバーが用紙24に押されて倒れた場合は、当該レバー型センサ51Aから出力されるオン信号に基づいて、用紙24の走行位置が第1の搬送路形成部材36側に片寄っていると認識し、図14(B)に示すように、他方のレバー型センサ51Bのレバーが用紙24に押されて倒れた場合は、当該レバー型センサ51Bから出力されるオン信号に基づいて、用紙24の走行位置が第2の搬送路形成部材37側に片寄っていると認識すればよい。
【0090】
また、上記第1実施形態及び第2実施形態においては、いずれも接触式の検出センサ28,40を用いて用紙の搬送姿勢を検出するものとしたが、これに限らず、例えば図15に示すようにレーザ距離センサからなる検出センサ57を用いて、用紙に非接触で用紙の搬送姿勢を検出するものとしてもよい。
【0091】
(第3実施形態)
図16は本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の主要部を示す拡大図である。この第3実施形態においては、上記第1実施形態と比較して、検出手段となる検出センサ28に代えて、識別手段となるカラーセンサ52を設けた点が異なっている。カラーセンサ52は、本発明の第3実施形態において、用紙の種類を識別する手段として設けられたものである。カラーセンサ52は、第1の搬送路形成部材26と第2の搬送路形成部材27によって形成される用紙搬送路上で、用紙の種類として用紙の色(紙色)を識別する。カラーセンサ52は、例えば、用紙の紙面に光を照射し、その反射光を受光して赤(R)、緑(G)、青(B)の色別の電圧値を出力することにより、RGB出力電圧値の出力パターンに基づいて用紙の色を識別する。
【0092】
バーコード読み取り器20は、上記第1実施形態と同様に、搬送ロール12と排出ロール13の間の用紙搬送路上で、搬送ロール12から排出ロール13に向かって走行する用紙に印刷されているバーコードを読み取るもので、上記図3に示す傾き可変機構によって斜めに支持されている。
【0093】
図17は本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成として、特に、バーコードの読み取りに係る制御系の構成例を示すブロック図である。図示のように制御部53には、上述したバーコード読み取り器20、用紙通過センサ25、カラーセンサ52及びモータ31が電気的に接続されている。モータ31は、上記第1実施形態と同様に、バーコード読み取り器20の傾き可変機構の駆動源となるものである。制御部53は、用紙通過センサ25及びカラーセンサ52の出力信号を用いて、バーコード読み取り器20やモータ31の駆動状態を制御するものである。
【0094】
図18は本発明の第3実施形態に係る画像形成装置で用紙にバーコードを印刷し、そのバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る場合に適用される制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0095】
まず、給紙装置4,5のいずれか一方、例えば給紙装置5から給紙された用紙は、搬送ロール7,8,9,10を順に経由して画像転写装置14に送られる。その際、画像転写装置14では、バーコードの図形データを含む印刷データにしたがって用紙に画像を形成する。その後、用紙は画像定着装置15に送られる。画像定着装置15では、バーコードの図形を含むトナー画像を用紙に定着する。ここでは、一例として用紙の先端部分にバーコードを印刷するものと仮定する。
【0096】
そうした場合、制御部53は、用紙通過センサ25の出力信号を監視しつつ、当該用紙通過センサ25の出力信号がオフ状態からオン状態に切り替わったかどうかを判断する(ステップS21)。そして、用紙通過センサ25の出力信号がオフ状態からオン状態に切り替わると、その切り替わりタイミングを基準にしてカラーセンサ52の出力信号の取り込みを行なう(ステップS22)。カラーセンサ52の出力信号の取り込みは、用紙通過センサ25がオフ状態からオン状態に切り替わったタイミングから所定時間後に開始することにより、用紙搬送路上でカラーセンサ52と対向する部分を用紙が走行している期間内で行なわれる。また、カラーセンサ52で用紙の色を識別するにあたっては、用紙に形成されているバーコードやバーコード以外の画像の影響を受けないように、それらが形成されている位置を避けた位置でカラーセンサ52が用紙の色を識別する。
【0097】
次に、制御部53は、カラーセンサ52から取り込んだ出力信号を用いて用紙の色を認識する(ステップS23)。ここでは、用紙の色として、例えば最も多く利用される白色系の用紙をカラーセンサ52で検出した場合に得られるRGBの出力電圧値を用いて、当該RGBの出力電圧値の総和(平均値等でも可)を予め用紙色の識別のための閾値に設定し、実際にカラーセンサ52から得られたRGBの出力電圧値の総和が閾値以上であれば、用紙の色を白色であると認識し、閾値未満であれば用紙の色を白色よりも暗い色であると認識する。
【0098】
次に、制御部53は、上記ステップS23で認識した用紙の色に応じてバーコード読み取り器20の傾き角度を決定する(ステップS24)。すなわち、用紙の色が白色であると認識した場合は、バーコード読み取り器20の傾き角度を標準角度に決定し、用紙の色が白色よりも暗い色であると認識した場合は、バーコード読み取り器20の傾き角度を標準角度よりも小さい角度に決定する。
【0099】
次に、制御部53は、上記ステップS24で決定したバーコード読み取り器20の傾き角度に応じてモータ31の駆動を制御することにより、バーコード読み取り器20の傾き角度を調整する(ステップS25)。例えば、バーコード読み取り器20の傾き角度がデフォルトで標準角度に設定されているものと仮定すると、この標準角度でバーコード読み取り器20の傾き角度を決定した場合は、モータ31を駆動せずに、そのままの傾き角度(標準角度)を維持する。また、バーコード読み取り器20の傾き角度を標準角度よりも小さい角度に決定した場合は、モータ31を所定の回転量だけ回転駆動することにより、バーコード読み取り器20の傾き角度を標準角度よりも小さな角度に合わせて調整する。
【0100】
次に、制御部53は、用紙搬送方向で用紙がバーコードの読み取り位置を通過するタイミングに合わせてバーコード読み取り器20を駆動することにより、用紙に印刷されたバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る(ステップS26)。この場合、用紙の先端部分に印刷されたバーコードを読み取るにあたって、用紙の色を白色と認識した場合は、バーコード読み取り器20が標準角度に傾いた状態でバーコードの読み取りが行なわれる。また、用紙の色を白色よりも暗い色と認識した場合は、バーコード読み取り器20が標準角度よりも小さい角度に傾いた状態でバーコードの読み取りが行なわれる。
【0101】
次に、制御部53は印刷ジョブで指定された枚数の用紙がすべてバーコード読み取り位置を通過したかどうかを判断する(ステップS27)。そして、ステップS27でNoと判断した場合は、上記ステップS21に戻り、ステップS27でYesと判断した場合は、その時点で一連の処理を終える。
【0102】
なお、上記第3実施形態においては、用紙の先端部分にバーコードを印刷し、このバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る場合について説明したが、用紙の後端部分に印刷されたバーコードを読み取る場合でも、上記同様の条件でバーコード読み取り器20の傾きを調整(設定)すればよい。
【0103】
また、上記第3実施形態においては、用紙の種類に応じて、バーコード読み取り器20の傾きを変更するものとしたが、これに加えて、バーコード読み取り器20のレーザ光出力を変更してもよい。
【0104】
また、制御部53においては、カラーセンサ52の出力信号に基づいて用紙の色を、例えば、白色系、中間色系、黒色系の3系統で識別し、いずれの色系統に属する用紙であるかによってバーコード読み取り器20の傾きを3段階又は4段階以上で調整してもよい。
【0105】
また、上記第3実施形態においては、用紙の種類として、用紙の色を識別するカラーセンサ52を用いたが、これに代えて、例えば図19に示すように用紙の紙質を識別する紙質センサ54を用いてもよい。紙質センサ54は、用紙の紙質として、例えば用紙表面の光沢度を、当該用紙表面における光の反射率の違いによって識別するものである。紙質センサ54を用いた場合は、例えば、コート紙、アート紙、光沢紙などのように用紙表面の光沢度が相対的に高い塗工紙と、普通紙、再生紙などのように用紙表面の光沢度が相対的に低い非塗工紙に区分して用紙の紙質を識別(認識)する。そして、紙質センサ54を用いて識別した用紙の紙質が非塗工紙であれば、バーコード読み取り器20の傾き角度を標準角度に設定し、紙質センサ54を用いて識別した用紙の紙質が塗工紙であれば、用紙からの光の反射を抑えるためにバーコード読み取り器20の傾き角度を標準角度よりも大きい角度に設定する。
【0106】
(第4実施形態)
図20は本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成として、特に、バーコードの読み取りに係る制御系の構成例を示すブロック図である。図示のように制御部55には、上述したバーコード読み取り器20、用紙通過センサ25及びモータ41とともに、印刷情報取得部56が電気的に接続されている。モータ41は、上記第2実施形態で記述したとおり、バーコード読み取り器20の昇降機構(図10参照)の駆動源となるものである。印刷情報取得部56は、上記の画像転写装置14や画像定着装置15を用いて用紙に印刷される画像のうち、特に、バーコードの印刷に関する情報を取得するものである。制御部55は、印刷情報取得部56で取得した情報に基づいて、バーコード読み取り器20やモータ41の駆動状態を制御するものである。
【0107】
図21は本発明の第4実施形態に係る画像形成装置で用紙にバーコードを印刷し、そのバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る場合に適用される制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0108】
まず、給紙装置4,5のいずれか一方、例えば給紙装置5から給紙された用紙は、搬送ロール7,8,9,10を順に経由して画像転写装置14に送られる。その際、画像転写装置14では、バーコードの図形データを含む印刷データにしたがって用紙に画像を形成する。その後、用紙は画像定着装置15に送られる。画像定着装置15では、バーコードの図形を含むトナー画像を用紙に定着する。ここでは、一例として用紙の先端部分にバーコードを印刷するものと仮定する。
【0109】
そうした場合、制御部55は、印刷情報取得部56を用いて印刷情報の取得を行なう(ステップS31)。このとき、印刷情報取得部56は、バーコードの印刷に関する情報として、例えばバーコードの印刷に適用される印刷濃度の情報を取得する。具体的には、バーコードの印刷濃度が0〜100%の数値範囲で規定されるものと仮定すると、印刷情報取得部56は、バーコードの印刷に適用される印刷濃度の値を印刷情報として取得する。ちなみに、バーコードの印刷濃度が濃くなると、バーコードを構成する棒線の太さが相対的に太くなり、バーコードの印刷濃度が薄くなると、バーコードを構成する棒線の太さが相対的に細くなる。
【0110】
次に、制御部55は、上記ステップS31で取得した印刷情報が示す印刷濃度の値に応じてバーコード読み取り器20の高さを決定する(ステップS32)。例えば、印刷情報取得部56で取得した印刷情報に基づいて、図22(A),(B)に示すように、バーコードの印刷濃度を“濃い”と“薄い”の2段階に分けて認識するものとすると、バーコードの印刷濃度を“濃い”と認識した場合は、バーコード読み取り器20の高さを標準高さに決定し、バーコードの印刷濃度を“薄い”と認識した場合は、バーコード読み取り器20の高さを標準高さよりも低い高さに決定する。
【0111】
次に、制御部55は、上記ステップS32で決定したバーコード読み取り器20の高さに応じてモータ41の駆動を制御することにより、用紙搬送路に対するバーコード読み取り器20の高さ(離間距離)を調整する(ステップS33)。例えば、バーコード読み取り器20の高さがデフォルトで標準高さに設定されているものと仮定すると、この標準高さでバーコード読み取り器20の高さを決定した場合は、モータ41を駆動せずに、そのままの傾き角度(標準高さ)を維持する。また、バーコード読み取り器20の高さを標準高さよりも低い高さに決定した場合は、モータ41を所定の回転量だけ回転駆動することにより、バーコード読み取り器20の高さを標準高さよりも低い高さに合わせて調整する。
【0112】
次に、制御部55は、用紙通過センサ25の出力信号を監視しつつ、当該用紙通過センサ25の出力信号がオフ状態からオン状態に切り替わったかどうかを判断する(ステップS34)。そして、用紙通過センサ39の出力信号がオフ状態からオン状態に切り替わると、その切り替わりタイミングから所定時間後にバーコード読み取り器20を駆動することにより、用紙に印刷されたバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る(ステップS35)。この場合、用紙の先端部分に印刷されたバーコードを読み取るにあたって、バーコードの印刷濃度を“濃い”と認識した場合は、バーコード読み取り器20を標準高さに配置した状態でバーコードの読み取りが行なわれる。また、バーコードの印刷濃度を“薄い”と認識した場合は、バーコード読み取り器20を標準高さよりも低い高さ位置に配置した状態でバーコードの読み取りが行われる。
【0113】
次に、制御部55は、印刷ジョブで指定された枚数の用紙がすべてバーコード読み取り位置を通過したかどうかを判断する(ステップS36)。そして、ステップS37でNoと判断した場合は、上記ステップS34に戻り、ステップS36でYesと判断した場合は、その時点で一連の処理を終える。
【0114】
なお、上記第4実施形態においては、用紙の先端部分にバーコードを印刷し、このバーコードをバーコード読み取り器20で読み取る場合について説明したが、用紙の後端部分に印刷されたバーコードを読み取る場合でも、上記同様の条件でバーコード読み取り器20の高さを調整(設定)すればよい。
【0115】
また、上記第4実施形態においては、バーコードの印刷に関する情報に応じて、バーコード読み取り器20の高さ(用紙搬送路とバーコード読み取り器20の離間距離)を変更するものとしたが、これに加えて、バーコード読み取り器20のレーザ光出力を変更するように構成してもよい。
【0116】
また、上記第4実施形態においては、バーコードの印刷に関する情報として、バーコードの印刷濃度の情報を印刷情報取得部56で取得するものとしたが、これに限らず、例えばバーコードの印刷寸法(幅)の情報を取得するものとしてもよい。ここで記述するバーコードの印刷寸法とは、用紙幅方向におけるバーコードの印刷範囲を示す寸法である。バーコードの印刷寸法の情報を印刷情報取得部56で取得する場合は、図23(A)に示すようにバーコードの印刷寸法W1が相対的に小さい場合と、図23(B)に示すようにバーコードの印刷寸法W2が相対的に大きい場合で、前者の方が後者よりもバーコード読み取り器20の高さ位置が低くなるように、昇降機構のモータ41の駆動を制御部55で制御する。
【0117】
例えば、バーコードの印刷寸法が相対的に小さい場合は、バーコード読み取り器20を標準高さに配置し、バーコードの印刷寸法が相対的に大きい場合は、バーコード読み取り器20を標準高さよりも高い位置に配置するように、モータ41の駆動を制御する。これにより、バーコードの印刷寸法が相対的に小さい場合は、用紙搬送路に近い位置にバーコード読み取り器20を配置し、バーコードの印刷寸法が相対的に大きい場合は、用紙搬送路から遠い位置にバーコード読み取り器20を配置して、それぞれバーコードを読み取ることになる。このため、上記図23(A),(B)に示すように、バーコードが印刷された用紙の紙面上においては、バーコードの印刷寸法W1,W2に応じてバーコード読み取り器20の読み取り範囲(レーザ光の走査範囲)L1,L2が変化する。
【0118】
ちなみに、印刷寸法(印刷幅)の大きいバーコードの場合は、バーコード読み取り器20の高さ位置を高くしたときに、用紙搬送路に対するバーコード読み取り器20の離間距離が長くなる影響で、バーコードの細線部を読めなくなることも考えられるため、バーコードを構成する棒線を所定の太さ以上とすることが望ましい。
【0119】
また、本発明に係る符号読み取り装置は、複写機、プリンタ等の画像形成装置だけでなく、例えば事前にバーコードが印刷された帳票などを取り扱う装置に利用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の構成例を示す概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の主要部を示す拡大図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置が備えるバーコード読み取り器の傾き可変機構の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成として、特に、バーコードの読み取りに係る制御系の構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置で用紙にバーコードを印刷し、そのバーコードをバーコード読み取り器で読み取る場合に適用される制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】用紙の反り状態と検出センサの出力信号の関係を示す図である。
【図7】用紙の先端部分にバーコードを印刷した場合において、用紙の反り状態とバーコード読み取り器の傾きの関係を示す図である。
【図8】用紙の後端部分にバーコードを印刷した場合において、用紙の反り状態とバーコード読み取り器の傾きの関係を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の主要部を示す拡大図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置が備えるバーコード読み取り器の昇降機構の一例を示す図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成として、特に、バーコードの読み取りに係る制御系の構成例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置で用紙にバーコードを印刷し、そのバーコードをバーコード読み取り器で読み取る場合に適用される制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】用紙の片寄り状態とバーコード読み取り器の高さの関係を示す図である。
【図14】用紙の片寄り状態を検出するための他の構成例を示す図である。
【図15】用紙の搬送姿勢を検出する検出センサの他の例を示す図である。
【図16】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の主要部を示す拡大図である。
【図17】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成として、特に、バーコードの読み取りに係る制御系の構成例を示すブロック図である。
【図18】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置で用紙にバーコードを印刷し、そのバーコードをバーコード読み取り器で読み取る場合に適用される制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第3実施形態において、紙質センサを用いた構成例を示す図である。
【図20】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成として、特に、バーコードの読み取りに係る制御系の構成例を示すブロック図である。
【図21】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置で用紙にバーコードを印刷し、そのバーコードをバーコード読み取り器で読み取る場合に適用される制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図22】バーコードの印刷濃度の濃淡を示す図である。
【図23】バーコードの印刷寸法の大小を示す図である。
【符号の説明】
【0121】
1…画像形成装置、12…搬送ロール、13…排出ロール、14…画像転写装置、15…画像定着装置、20…バーコード読み取り器、24…用紙、26,36…第1の搬送路形成部材、27,37…第2の搬送路形成部材、28,40…検出センサ、29…アーム、30…接触子、31,41…モータ、32…軸部材、33…支持部材、35,50,53,55…制御部、42,43…プーリ、44…ベルト、45,46…ガイドシャフト、47…ブロック、48,49…ねじ、52…カラーセンサ、54…紙質センサ、56…印刷情報取得部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
符号が印刷された用紙を用紙搬送路に沿って搬送する搬送手段と、
前記用紙搬送路上で前記用紙から前記符号を読み取る読み取り手段と、
前記用紙搬送路と前記読み取り手段の相対的な位置関係を変更する変更駆動手段と
を備えることを特徴とする符号読み取り装置。
【請求項2】
前記変更駆動手段は、前記相対的な位置関係として、前記用紙搬送路に対する前記読み取り手段の傾き角度を変更する
ことを特徴とする請求項1記載の符号読み取り装置。
【請求項3】
前記変更駆動手段は、前記相対的な位置関係として、前記用紙搬送路と前記読み取り手段の離間距離を変更する
ことを特徴とする請求項1記載の符号読み取り装置。
【請求項4】
前記読み取り手段よりも用紙搬送方向の上流側で前記用紙の搬送姿勢を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて前記変更駆動手段の駆動を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする請求項1記載の符号読み取り装置。
【請求項5】
前記検出手段は、前記用紙の搬送姿勢として、前記用紙の反り状態を検出する
ことを特徴とする請求項4記載の符号読み取り装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記用紙の搬送姿勢として、前記用紙の片寄り状態を検出する
ことを特徴とする請求項4記載の符号読み取り装置。
【請求項7】
前記検出手段は、前記用紙に非接触で前記用紙の搬送姿勢を検出する
ことを特徴とする請求項4記載の符号読み取り装置。
【請求項8】
前記用紙搬送路上で前記用紙の種類を識別する識別手段と、
前記識別手段の識別結果に基づいて前記変更駆動手段の駆動を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする請求項1記載の符号読み取り装置。
【請求項9】
前記識別手段は、前記用紙の種類として、前記用紙の色を識別する
ことを特徴とする請求項8記載の符号読み取り装置。
【請求項10】
前記識別手段は、前記用紙の種類として、用紙の紙質を識別する
ことを特徴とする請求項8記載の符号読み取り装置。
【請求項11】
前記符号の印刷に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記符号の印刷に関する情報に基づいて前記変更駆動手段の駆動を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする請求項1記載の符号読み取り装置。
【請求項12】
前記取得手段は、前記符号の印刷に関する情報として、前記符号の印刷濃度の情報を取得する
ことを特徴とする請求項11記載の符号読み取り装置。
【請求項13】
前記取得手段は、前記符号の印刷に関する情報として、前記符号の印刷寸法の情報を取得する
ことを特徴とする請求項11記載の符号読み取り装置。
【請求項14】
用紙搬送路に沿って用紙を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送される用紙に符号を印刷する印刷手段と、
前記印刷手段によって前記用紙に印刷された前記符号を前記用紙搬送路上で読み取る読み取り手段と、
前記用紙搬送路と前記読み取り手段の相対的な位置関係を変更する変更駆動手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−234098(P2008−234098A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−69914(P2007−69914)
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】