等速電気泳動法
【課題】
等速電気泳動法(ITP)により、血液由来試料中の分析物(又はアナログ)及び標識物質等を含む複合体と血液由来試料中の共存物質とを迅速、簡便且つ高精度に分離する方法及び分離された複合体の量又は当該複合体の形成に関与しなかった遊離の標識物質含有分子の量に基づいて当該試料中の分析物を高精度且つ高感度に測定する方法の提供。
【解決手段】
2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)イオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPにより、血液由来試料中の分析物(又はアナログ)、当該分析物と複合体を形成し得る物質(CFS)、分析物(又はアナログ)の電気泳動移動度を変化させ得る物質及び標識物質を含む複合体と当該複合体の形成に関与しなかった遊離の標識物質含有分子(標識CFS、標識アナログ、分析物-標識CFS複合体)及び当該試料中の共存物質とを分離すると共に、当該複合体を濃縮する。
等速電気泳動法(ITP)により、血液由来試料中の分析物(又はアナログ)及び標識物質等を含む複合体と血液由来試料中の共存物質とを迅速、簡便且つ高精度に分離する方法及び分離された複合体の量又は当該複合体の形成に関与しなかった遊離の標識物質含有分子の量に基づいて当該試料中の分析物を高精度且つ高感度に測定する方法の提供。
【解決手段】
2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)イオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPにより、血液由来試料中の分析物(又はアナログ)、当該分析物と複合体を形成し得る物質(CFS)、分析物(又はアナログ)の電気泳動移動度を変化させ得る物質及び標識物質を含む複合体と当該複合体の形成に関与しなかった遊離の標識物質含有分子(標識CFS、標識アナログ、分析物-標識CFS複合体)及び当該試料中の共存物質とを分離すると共に、当該複合体を濃縮する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)イオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、等速電気泳動(ITP)によって、下記[A-1]〜[A-3]の何れかの分離を行うと共に、下記複合体A、下記複合体A'又は下記複合体A''を濃縮する、ことを特徴とする複合体の分離方法、
[A-1] (i)(a)血液由来試料中の分析物、(b)分析物の電気泳動移動度を変化させ得る物質(移動度変化物質)が結合した、1種以上の、当該分析物との複合体を形成し得る物質(CFS)(移動度変化CFS)及び(c)標識物質が結合した、1種以上のCFS(標識CFS)を含む複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)(a')標識物質が結合した、分析物のアナログ(標識アナログ)及び(b)1種以上の移動度変化CFSを含む複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-3] (i)(a'')移動度変化物質が結合した分析物のアナログ(移動度変化アナログ)及び(c)1種以上の標識CFSを含む複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の標識CFS又は/及び分析物と標識CFSを含む複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離。
【請求項2】
以下の工程(1)及び(2)を含む請求項1に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-3]の何れかの溶液を導入する工程、
[I-1] (a)血液由来試料中の分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS及び(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)〜(c)を含む複合体A及び当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液、
[I-2] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a')及び(b)を含む複合体A'、及び(a)血液由来試料中の分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a)及び(b)を含む複合体B'、及び当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログを含有する溶液、
[I-3] (a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''、(a)血液由来試料中の分析物と(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)及び(c)を含む複合体B''、及び当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液;
および
(2)当該複合体A、当該複合体A'又は当該複合体A''を、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]〜[A-3]の何れかの分離を行う工程、
[A-1] (i)当該複合体Aと、(ii) 当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A'と、(ii) 当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-3] (i)当該複合体A''と、(ii) 当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び当該複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離。
【請求項3】
以下の工程(1)及び(2)を含む請求項1に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-2]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)1種以上の標識CFSを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液;
および
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]又は[II-2]の方法により形成させた下記複合体Aを、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、[A](i)当該複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離する工程、
[II-1] (a)当該分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS、及び(c)1種以上の標識CFSを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる、
[II-2] (a)当該分析物及び(c)1種以上の標識CFSを含む複合体と、(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる。
【請求項4】
以下の工程(1)及び(2)を含む請求項1に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-7]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)分析物を含む血液由来試料と標識アナログを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)標識アナログと1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-3] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料と1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-4] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液、2)標識アナログを含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-5] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-6] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)移動度変化アナログと1種以上の標識CFSを含有する溶液、
[I-7] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)移動度変化アナログを含有する溶液;
および
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]〜[II-7]の何れかの方法により形成させた下記複合体A'または下記複合体A''を、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]又は[A-2]の何れかの分離を行う工程、
[II-1] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させ、また、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-2] (a)当該分析物と、前記[I-2] 2)の溶液中に存在する、(a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-3] (a')標識アナログと、前記[I-3] 2)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')当該標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-4] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)との複合体A'を形成させ、次いで、(a)当該分析物と当該複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-5] (a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)との複合体B'を形成させ、次いで、(a')標識アナログと当該複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-6] (a)当該分析物と、前記[I-6] 2)の溶液中に存在する、(a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSとの複合体A''とを接触させて、これら(a)及び(c)を含む複合体B''を形成させる、
[II-7] (a'')移動度変化アナログと、前記[I-7] 1)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(c)1種以上の標識CFSとの複合体B''とを接触させ、又は/及び(a'')移動度変化アナログと複合体B''の形成に関与しなかった(c)1種以上の標識CFSとを接触させて、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''を形成させる、
[A-1] (i)当該複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離。
【請求項5】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを、少なくとも、ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に導入する溶液中に存在させる請求項2〜4の何れかに記載の分離方法。
【請求項6】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンが、少なくとも、分析物を含む血液由来試料を少なくとも含有する溶液中に含まれる、請求項2〜4の何れかに記載の分離方法。
【請求項7】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンが、少なくとも、分析物を含む血液由来試料を含有する溶液中、または分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液中に含まれる、請求項3に記載の複合体の分離方法。
【請求項8】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンが、少なくとも、分析物を含む血液由来試料と標識アナログを含有する溶液中、分析物を含む血液由来試料を含有する溶液中、または分析物を含む血液由来試料と移動度変化アナログを含有する溶液中に含まれる、請求項4に記載の複合体の分離方法。
【請求項9】
前記血液由来試料中の共存物質が、ビリルビン、ビリルビンの代謝物、又はビリルビンとタンパク質との複合体である、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記分析物の電気泳動移動度を変化させ得る物質(移動度変化物質)が、アニオン性分子である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記アニオン性分子が、核酸(ヌクレオチド鎖)、タンパク質、ポリペプチド又はポリアミノ酸である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記アニオン性分子が、DNAである、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記アニオン性分子が、二本鎖DNAである、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
更に、(B)前記工程(A)の結果分離された、下記[B-1]〜[B-3]の何れかを、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、キャピラリーゾーン電気泳動(CZE)又はキャピラリーゲル電気泳動(CGE)によって、これらを更に分離することを特徴とする請求項1に記載の複合体の分離方法、
[B-1] (i)当該複合体Aと(iii)血液由来試料中の共存物質、
[B-2] (i)当該複合体A'と(iii)血液由来試料中の共存物質、
[B-3] (i)当該複合体A''と(iii)血液由来試料中の共存物質。
【請求項15】
以下の工程(1)〜(4)を含む請求項14に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-3]の何れかの溶液を導入する工程、
[I-1] (a)血液由来試料中の分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS及び(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)〜(c)を含む複合体A及び当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液、
[I-2] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a')及び(b)を含む複合体A'、及び(a)血液由来試料中の分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a)及び(b)を含む複合体B'、及び当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログを含有する溶液、
[I-3] (a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''、(a)血液由来試料中の分析物と(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)及び(c)を含む複合体B''、及び当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液;
(2)当該複合体A、当該複合体A'又は当該複合体A''を、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]〜[A-3]の何れかの分離を行う工程、
[A-1] (i)当該複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-3] (i)当該複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び当該複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B-1]〜[B-3]の何れかに記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B-1] 当該複合体Aを含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-2] 当該複合体A'を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-3] 当該複合体A''を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
および
(4)CZE又はCGEによって、当該複合体A、当該複合体A'又は当該複合体A''と血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程。
【請求項16】
以下の工程(1)〜(4)を含む請求項14に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-2]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)1種以上の標識CFSを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液;
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]又は[II-2]の方法により形成させた下記複合体Aを、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、[A](i)当該複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離する工程、
[II-1] (a)当該分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS、及び(c)1種以上の標識CFSを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる、
[II-2] (a)当該分析物及び(c)1種以上の標識CFSを含む複合体と、(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B]に記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B] 当該複合体Aを含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
および
(4)CZE又はCGEによって、当該複合体Aと血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程。
【請求項17】
以下の工程(1)〜(4)を含む請求項14に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-7]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)分析物を含む血液由来試料と標識アナログを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)標識アナログと1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-3] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料と1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-4] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液、2)標識アナログを含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-5] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-6] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)移動度変化アナログと1種以上の標識CFSを含有する溶液、
[I-7] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)移動度変化アナログを含有する溶液;
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]〜[II-7]の何れかの方法により形成させた下記複合体A'または下記複合体A''を、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]又は[A-2]の何れかの分離を行う工程、
[II-1] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させ、また、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-2] (a)当該分析物と、前記[I-2] 2)の溶液中に存在する、(a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-3] (a')標識アナログと、前記[I-3] 2)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')当該標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-4] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)との複合体A'を形成させ、次いで、(a)当該分析物と当該複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-5] (a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)との複合体B'を形成させ、次いで、(a')標識アナログと当該複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-6] (a)当該分析物と、前記[I-6] 2)の溶液中に存在する、(a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSとの複合体A''とを接触させて、これら(a)及び(c)を含む複合体B''を形成させる、
[II-7] (a'')移動度変化アナログと、前記[I-7] 1)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(c)1種以上の標識CFSとの複合体B''とを接触させ、又は/及び(a'')移動度変化アナログと複合体B''の形成に関与しなかった(c)1種以上の標識CFSとを接触させて、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''を形成させる、
[A-1] (i)当該複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B-1]又は[B-2]の何れかに記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B-1] 当該複合体A'を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-2] 当該複合体A''を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
および
(4)CZE又はCGEによって、当該複合体A'又は当該複合体A''と血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程。
【請求項18】
分離を、負荷電ポリマーの存在下で行う、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記負荷電ポリマーが、ポリアニオン性ポリサッカライド又はポリアニオン性合成高分子化合物である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記負荷電ポリマーが、ヘパリン、ヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、ポリタングステン酸、ホスホタングステン酸、ヒアルロン酸、デルマタン硫酸、ポリアネトールスルホン酸、またはこれらの塩である、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記負荷電ポリマーが、ヘパリンまたはその塩である、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記工程(4)を、負荷電ポリマーの存在下で行い、当該負荷電ポリマーが、分析物を含む血液由来試料を含有しない溶液中に含まれる、請求項15〜17の何れかに記載の方法。
【請求項23】
負荷電ポリマーが、LB、TB、1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液および1種以上の標識CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中または、LB、TB及び1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中に含まれる請求項16に記載の方法。
【請求項24】
負荷電ポリマーが、LB、TBおよび1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび標識アナログと1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび標識アナログを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TB、標識アナログを含有する溶液および1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TB、標識アナログを含有する溶液および1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび移動度変化アナログと1種以上の標識CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、またはLB、TBおよび移動度変化アナログを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中に含まれる、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンが、少なくとも、分析物を含む血液由来試料を含有する溶液中、または分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液中に含まれ、負荷電ポリマーが、LB、TB、1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液および1種以上の標識CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、または、LB、TB及び1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中に含まれる請求項16に記載の方法。
【請求項26】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンが、少なくとも、分析物を含む血液由来試料と標識アナログを含有する溶液中、分析物を含む血液由来試料を含有する溶液中、または分析物を含む血液由来試料と移動度変化アナログを含有する溶液中に含まれ、負荷電ポリマーが、LB、TBおよび1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび標識アナログと1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび標識アナログを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TB、標識アナログを含有する溶液および1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TB、標識アナログを含有する溶液および1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび移動度変化アナログと1種以上の標識CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、またはLB、TBおよび移動度変化アナログを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中に含まれる、請求項17に記載の方法。
【請求項27】
前記CFSの少なくとも1種が、分析物又は分析物のアナログに対する抗体、或いは分析物又は分析物のアナログに結合するタンパク質である、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
請求項1の方法によって分離された、[C-1]当該複合体Aの量又は当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の標識CFSの量、[C-2]当該複合体A'の量又は当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の標識アナログの量、或いは[C-3]当該複合体A''の量、又は当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の標識CFSの量又は/及び分析物と標識CFSを含む複合体B''の量、を測定し、その結果に基づいて分析物の量を求めるか、または、請求項14の方法により分離された、当該複合体Aの量、当該複合体A'の量、または当該複合体A''の量を測定し、その結果に基づいて分析物の量を求めること、を特徴とする分析物の測定方法。
【請求項29】
以下の工程(1)〜(5)を含む請求項28に記載の分析物の測定方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-3]の何れかの溶液を導入する工程、
[I-1] (a)血液由来試料中の分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS及び(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)〜(c)を含む複合体A及び当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液、
[I-2] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a')及び(b)を含む複合体A'、及び(a)血液由来試料中の分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a)及び(b)を含む複合体B'、及び当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログを含有する溶液、
[I-3] (a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''、(a)血液由来試料中の分析物と(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)及び(c)を含む複合体B''、及び当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液;
(2)当該複合体A、当該複合体A'又は当該複合体A''を、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]〜[A-3]の何れかの分離を行う工程、
[A-1] (i)当該複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-3] (i)当該複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び当該複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B-1]〜[B-3]の何れかに記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B-1] 当該複合体Aを含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-2] 当該複合体A'を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-3] 当該複合体A''を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
(4)CZE又はCGEによって、当該細管に電圧を印加することによって、当該複合体A、当該複合体A'又は当該複合体A''と血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程;
および
(5)分離された複合体Aの量、当該複合体A'の量又は当該複合体A''の量を測定し、その結果に基づいて分析物の量を求める工程。
【請求項30】
以下の工程(1)〜(5)を含む請求項28に記載の分析物の測定方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-2]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)1種以上の標識CFSを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液;
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]又は[II-2]の方法により形成させた下記複合体Aを、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、[A](i)当該複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離する工程、
[II-1] (a)当該分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS、及び(c)1種以上の標識CFSを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる、
[II-2] (a)当該分析物及び(c)1種以上の標識CFSを含む複合体と、(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B]に記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B] 当該複合体Aを含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
(4)CZE又はCGEによって、当該細管に電圧を印加することによって、当該複合体Aと血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程;
および
(5)分離された複合体Aの量を測定し、その結果に基づいて分析物の量を求める工程。
【請求項31】
以下の工程(1)〜(5)を含む請求項28に記載の分析物の測定方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-7]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)分析物を含む血液由来試料と標識アナログを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)標識アナログと1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-3] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料と1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-4] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液、2)標識アナログを含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-5] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-6] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)移動度変化アナログと1種以上の標識CFSを含有する溶液、
[I-7] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)移動度変化アナログを含有する溶液;
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]〜[II-7]の何れかの方法により形成させた下記複合体A'または下記複合体A''を、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]又は[A-2]の何れかの分離を行う工程、
[II-1] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させ、また、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-2] (a)当該分析物と、前記[I-2] 2)の溶液中に存在する、(a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-3] (a')標識アナログと、前記[I-3] 2)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')当該標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-4] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)との複合体A'を形成させ、次いで、(a)当該分析物と当該複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-5] (a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)との複合体B'を形成させ、次いで、(a')標識アナログと当該複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-6] (a)当該分析物と、前記[I-6] 2)の溶液中に存在する、(a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSとの複合体A''とを接触させて、これら(a)及び(c)を含む複合体B''を形成させる、
[II-7] (a'')移動度変化アナログと、前記[I-7] 1)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(c)1種以上の標識CFSとの複合体B''とを接触させ、又は/及び(a'')移動度変化アナログと複合体B''の形成に関与しなかった(c)1種以上の標識CFSとを接触させて、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''を形成させる、
[A-1] (i)当該複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B-1]又は[B-2]の何れかに記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B-1] 当該複合体A'を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-2] 当該複合体A''を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
(4)CZE又はCGEによって、当該細管に電圧を印加することによって、当該複合体A'又は当該複合体A''と血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程;
および
(5)分離された当該複合体A'の量又は当該複合体A''の量を測定し、その結果に基づいて分析物の量を求める工程。
【請求項1】
(A)2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)イオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、等速電気泳動(ITP)によって、下記[A-1]〜[A-3]の何れかの分離を行うと共に、下記複合体A、下記複合体A'又は下記複合体A''を濃縮する、ことを特徴とする複合体の分離方法、
[A-1] (i)(a)血液由来試料中の分析物、(b)分析物の電気泳動移動度を変化させ得る物質(移動度変化物質)が結合した、1種以上の、当該分析物との複合体を形成し得る物質(CFS)(移動度変化CFS)及び(c)標識物質が結合した、1種以上のCFS(標識CFS)を含む複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)(a')標識物質が結合した、分析物のアナログ(標識アナログ)及び(b)1種以上の移動度変化CFSを含む複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-3] (i)(a'')移動度変化物質が結合した分析物のアナログ(移動度変化アナログ)及び(c)1種以上の標識CFSを含む複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の標識CFS又は/及び分析物と標識CFSを含む複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離。
【請求項2】
以下の工程(1)及び(2)を含む請求項1に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-3]の何れかの溶液を導入する工程、
[I-1] (a)血液由来試料中の分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS及び(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)〜(c)を含む複合体A及び当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液、
[I-2] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a')及び(b)を含む複合体A'、及び(a)血液由来試料中の分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a)及び(b)を含む複合体B'、及び当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログを含有する溶液、
[I-3] (a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''、(a)血液由来試料中の分析物と(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)及び(c)を含む複合体B''、及び当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液;
および
(2)当該複合体A、当該複合体A'又は当該複合体A''を、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]〜[A-3]の何れかの分離を行う工程、
[A-1] (i)当該複合体Aと、(ii) 当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A'と、(ii) 当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-3] (i)当該複合体A''と、(ii) 当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び当該複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離。
【請求項3】
以下の工程(1)及び(2)を含む請求項1に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-2]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)1種以上の標識CFSを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液;
および
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]又は[II-2]の方法により形成させた下記複合体Aを、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、[A](i)当該複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離する工程、
[II-1] (a)当該分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS、及び(c)1種以上の標識CFSを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる、
[II-2] (a)当該分析物及び(c)1種以上の標識CFSを含む複合体と、(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる。
【請求項4】
以下の工程(1)及び(2)を含む請求項1に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-7]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)分析物を含む血液由来試料と標識アナログを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)標識アナログと1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-3] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料と1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-4] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液、2)標識アナログを含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-5] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-6] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)移動度変化アナログと1種以上の標識CFSを含有する溶液、
[I-7] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)移動度変化アナログを含有する溶液;
および
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]〜[II-7]の何れかの方法により形成させた下記複合体A'または下記複合体A''を、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]又は[A-2]の何れかの分離を行う工程、
[II-1] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させ、また、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-2] (a)当該分析物と、前記[I-2] 2)の溶液中に存在する、(a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-3] (a')標識アナログと、前記[I-3] 2)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')当該標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-4] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)との複合体A'を形成させ、次いで、(a)当該分析物と当該複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-5] (a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)との複合体B'を形成させ、次いで、(a')標識アナログと当該複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-6] (a)当該分析物と、前記[I-6] 2)の溶液中に存在する、(a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSとの複合体A''とを接触させて、これら(a)及び(c)を含む複合体B''を形成させる、
[II-7] (a'')移動度変化アナログと、前記[I-7] 1)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(c)1種以上の標識CFSとの複合体B''とを接触させ、又は/及び(a'')移動度変化アナログと複合体B''の形成に関与しなかった(c)1種以上の標識CFSとを接触させて、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''を形成させる、
[A-1] (i)当該複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離。
【請求項5】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを、少なくとも、ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に導入する溶液中に存在させる請求項2〜4の何れかに記載の分離方法。
【請求項6】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンが、少なくとも、分析物を含む血液由来試料を少なくとも含有する溶液中に含まれる、請求項2〜4の何れかに記載の分離方法。
【請求項7】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンが、少なくとも、分析物を含む血液由来試料を含有する溶液中、または分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液中に含まれる、請求項3に記載の複合体の分離方法。
【請求項8】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンが、少なくとも、分析物を含む血液由来試料と標識アナログを含有する溶液中、分析物を含む血液由来試料を含有する溶液中、または分析物を含む血液由来試料と移動度変化アナログを含有する溶液中に含まれる、請求項4に記載の複合体の分離方法。
【請求項9】
前記血液由来試料中の共存物質が、ビリルビン、ビリルビンの代謝物、又はビリルビンとタンパク質との複合体である、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記分析物の電気泳動移動度を変化させ得る物質(移動度変化物質)が、アニオン性分子である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記アニオン性分子が、核酸(ヌクレオチド鎖)、タンパク質、ポリペプチド又はポリアミノ酸である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記アニオン性分子が、DNAである、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記アニオン性分子が、二本鎖DNAである、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
更に、(B)前記工程(A)の結果分離された、下記[B-1]〜[B-3]の何れかを、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、キャピラリーゾーン電気泳動(CZE)又はキャピラリーゲル電気泳動(CGE)によって、これらを更に分離することを特徴とする請求項1に記載の複合体の分離方法、
[B-1] (i)当該複合体Aと(iii)血液由来試料中の共存物質、
[B-2] (i)当該複合体A'と(iii)血液由来試料中の共存物質、
[B-3] (i)当該複合体A''と(iii)血液由来試料中の共存物質。
【請求項15】
以下の工程(1)〜(4)を含む請求項14に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-3]の何れかの溶液を導入する工程、
[I-1] (a)血液由来試料中の分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS及び(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)〜(c)を含む複合体A及び当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液、
[I-2] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a')及び(b)を含む複合体A'、及び(a)血液由来試料中の分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a)及び(b)を含む複合体B'、及び当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログを含有する溶液、
[I-3] (a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''、(a)血液由来試料中の分析物と(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)及び(c)を含む複合体B''、及び当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液;
(2)当該複合体A、当該複合体A'又は当該複合体A''を、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]〜[A-3]の何れかの分離を行う工程、
[A-1] (i)当該複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-3] (i)当該複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び当該複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B-1]〜[B-3]の何れかに記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B-1] 当該複合体Aを含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-2] 当該複合体A'を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-3] 当該複合体A''を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
および
(4)CZE又はCGEによって、当該複合体A、当該複合体A'又は当該複合体A''と血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程。
【請求項16】
以下の工程(1)〜(4)を含む請求項14に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-2]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)1種以上の標識CFSを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液;
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]又は[II-2]の方法により形成させた下記複合体Aを、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、[A](i)当該複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離する工程、
[II-1] (a)当該分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS、及び(c)1種以上の標識CFSを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる、
[II-2] (a)当該分析物及び(c)1種以上の標識CFSを含む複合体と、(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B]に記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B] 当該複合体Aを含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
および
(4)CZE又はCGEによって、当該複合体Aと血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程。
【請求項17】
以下の工程(1)〜(4)を含む請求項14に記載の複合体の分離方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-7]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)分析物を含む血液由来試料と標識アナログを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)標識アナログと1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-3] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料と1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-4] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液、2)標識アナログを含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-5] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-6] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)移動度変化アナログと1種以上の標識CFSを含有する溶液、
[I-7] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)移動度変化アナログを含有する溶液;
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]〜[II-7]の何れかの方法により形成させた下記複合体A'または下記複合体A''を、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]又は[A-2]の何れかの分離を行う工程、
[II-1] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させ、また、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-2] (a)当該分析物と、前記[I-2] 2)の溶液中に存在する、(a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-3] (a')標識アナログと、前記[I-3] 2)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')当該標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-4] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)との複合体A'を形成させ、次いで、(a)当該分析物と当該複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-5] (a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)との複合体B'を形成させ、次いで、(a')標識アナログと当該複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-6] (a)当該分析物と、前記[I-6] 2)の溶液中に存在する、(a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSとの複合体A''とを接触させて、これら(a)及び(c)を含む複合体B''を形成させる、
[II-7] (a'')移動度変化アナログと、前記[I-7] 1)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(c)1種以上の標識CFSとの複合体B''とを接触させ、又は/及び(a'')移動度変化アナログと複合体B''の形成に関与しなかった(c)1種以上の標識CFSとを接触させて、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''を形成させる、
[A-1] (i)当該複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B-1]又は[B-2]の何れかに記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B-1] 当該複合体A'を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-2] 当該複合体A''を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
および
(4)CZE又はCGEによって、当該複合体A'又は当該複合体A''と血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程。
【請求項18】
分離を、負荷電ポリマーの存在下で行う、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記負荷電ポリマーが、ポリアニオン性ポリサッカライド又はポリアニオン性合成高分子化合物である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記負荷電ポリマーが、ヘパリン、ヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、ポリタングステン酸、ホスホタングステン酸、ヒアルロン酸、デルマタン硫酸、ポリアネトールスルホン酸、またはこれらの塩である、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記負荷電ポリマーが、ヘパリンまたはその塩である、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記工程(4)を、負荷電ポリマーの存在下で行い、当該負荷電ポリマーが、分析物を含む血液由来試料を含有しない溶液中に含まれる、請求項15〜17の何れかに記載の方法。
【請求項23】
負荷電ポリマーが、LB、TB、1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液および1種以上の標識CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中または、LB、TB及び1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中に含まれる請求項16に記載の方法。
【請求項24】
負荷電ポリマーが、LB、TBおよび1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび標識アナログと1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび標識アナログを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TB、標識アナログを含有する溶液および1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TB、標識アナログを含有する溶液および1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび移動度変化アナログと1種以上の標識CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、またはLB、TBおよび移動度変化アナログを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中に含まれる、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンが、少なくとも、分析物を含む血液由来試料を含有する溶液中、または分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液中に含まれ、負荷電ポリマーが、LB、TB、1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液および1種以上の標識CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、または、LB、TB及び1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中に含まれる請求項16に記載の方法。
【請求項26】
MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンが、少なくとも、分析物を含む血液由来試料と標識アナログを含有する溶液中、分析物を含む血液由来試料を含有する溶液中、または分析物を含む血液由来試料と移動度変化アナログを含有する溶液中に含まれ、負荷電ポリマーが、LB、TBおよび1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび標識アナログと1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび標識アナログを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TB、標識アナログを含有する溶液および1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TB、標識アナログを含有する溶液および1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、LB、TBおよび移動度変化アナログと1種以上の標識CFSを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中、またはLB、TBおよび移動度変化アナログを含有する溶液から選ばれる1種以上の溶液中に含まれる、請求項17に記載の方法。
【請求項27】
前記CFSの少なくとも1種が、分析物又は分析物のアナログに対する抗体、或いは分析物又は分析物のアナログに結合するタンパク質である、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
請求項1の方法によって分離された、[C-1]当該複合体Aの量又は当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の標識CFSの量、[C-2]当該複合体A'の量又は当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の標識アナログの量、或いは[C-3]当該複合体A''の量、又は当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の標識CFSの量又は/及び分析物と標識CFSを含む複合体B''の量、を測定し、その結果に基づいて分析物の量を求めるか、または、請求項14の方法により分離された、当該複合体Aの量、当該複合体A'の量、または当該複合体A''の量を測定し、その結果に基づいて分析物の量を求めること、を特徴とする分析物の測定方法。
【請求項29】
以下の工程(1)〜(5)を含む請求項28に記載の分析物の測定方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-3]の何れかの溶液を導入する工程、
[I-1] (a)血液由来試料中の分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS及び(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)〜(c)を含む複合体A及び当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液、
[I-2] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a')及び(b)を含む複合体A'、及び(a)血液由来試料中の分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSを接触して得られる、これら(a)及び(b)を含む複合体B'、及び当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログを含有する溶液、
[I-3] (a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''、(a)血液由来試料中の分析物と(c)1種以上の標識CFSを接触して得られる、これら(a)及び(c)を含む複合体B''、及び当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFSを含有する溶液;
(2)当該複合体A、当該複合体A'又は当該複合体A''を、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]〜[A-3]の何れかの分離を行う工程、
[A-1] (i)当該複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-3] (i)当該複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び当該複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B-1]〜[B-3]の何れかに記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B-1] 当該複合体Aを含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-2] 当該複合体A'を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-3] 当該複合体A''を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
(4)CZE又はCGEによって、当該細管に電圧を印加することによって、当該複合体A、当該複合体A'又は当該複合体A''と血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程;
および
(5)分離された複合体Aの量、当該複合体A'の量又は当該複合体A''の量を測定し、その結果に基づいて分析物の量を求める工程。
【請求項30】
以下の工程(1)〜(5)を含む請求項28に記載の分析物の測定方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-2]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)1種以上の標識CFSを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液;
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]又は[II-2]の方法により形成させた下記複合体Aを、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、[A](i)当該複合体Aと、(ii)当該複合体Aの形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離する工程、
[II-1] (a)当該分析物、(b)1種以上の移動度変化CFS、及び(c)1種以上の標識CFSを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる、
[II-2] (a)当該分析物及び(c)1種以上の標識CFSを含む複合体と、(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)〜(c)を含む複合体Aを形成させる;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B]に記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B] 当該複合体Aを含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
(4)CZE又はCGEによって、当該細管に電圧を印加することによって、当該複合体Aと血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程;
および
(5)分離された複合体Aの量を測定し、その結果に基づいて分析物の量を求める工程。
【請求項31】
以下の工程(1)〜(5)を含む請求項28に記載の分析物の測定方法。
(1)ITPを行わせる細管内のLBゾーンとTBゾーンの間に、下記の[I-1]〜[I-7]の何れかに記載の組合せからなる複数の溶液を、これらの溶液を予め混合することなく且つそれぞれ別々のゾーンとなるように導入する工程、
[I-1] 1)分析物を含む血液由来試料と標識アナログを含有する溶液および2)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-2] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)標識アナログと1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-3] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料と1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-4] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液、2)標識アナログを含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-5] 1)標識アナログを含有する溶液、2)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および3)1種以上の移動度変化CFSを含有する溶液、
[I-6] 1)分析物を含む血液由来試料を含有する溶液および2)移動度変化アナログと1種以上の標識CFSを含有する溶液、
[I-7] 1)分析物を含む血液由来試料と1種以上の標識CFSを含有する溶液および2)移動度変化アナログを含有する溶液;
(2)MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンの存在下、ITPによって、下記[II-1]〜[II-7]の何れかの方法により形成させた下記複合体A'または下記複合体A''を、TBゾーンの下流側で濃縮すると共に、下記[A-1]又は[A-2]の何れかの分離を行う工程、
[II-1] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させ、また、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-2] (a)当該分析物と、前記[I-2] 2)の溶液中に存在する、(a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-3] (a')標識アナログと、前記[I-3] 2)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとの複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')当該標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-4] (a')標識アナログと(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)との複合体A'を形成させ、次いで、(a)当該分析物と当該複合体A'とを接触させて、これら(a)及び(b)を含む複合体B'を形成させる、
[II-5] (a)当該分析物と(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a)及び(b)との複合体B'を形成させ、次いで、(a')標識アナログと当該複合体B'とを接触させ、又は/及び(a')標識アナログと複合体B'の形成に関与しなかった(b)1種以上の移動度変化CFSとを接触させて、これら(a')及び(b)を含む複合体A'を形成させる、
[II-6] (a)当該分析物と、前記[I-6] 2)の溶液中に存在する、(a'')移動度変化アナログと(c)1種以上の標識CFSとの複合体A''とを接触させて、これら(a)及び(c)を含む複合体B''を形成させる、
[II-7] (a'')移動度変化アナログと、前記[I-7] 1)の溶液中に存在する、(a)当該分析物と(c)1種以上の標識CFSとの複合体B''とを接触させ、又は/及び(a'')移動度変化アナログと複合体B''の形成に関与しなかった(c)1種以上の標識CFSとを接触させて、これら(a'')及び(c)を含む複合体A''を形成させる、
[A-1] (i)当該複合体A'と、(ii)当該複合体A'の形成に関与しなかった遊離の(a')標識アナログ及び(iii)血液由来試料中の共存物質との分離、
[A-2] (i)当該複合体A''と、(ii)当該複合体A''の形成に関与しなかった遊離の(c)標識CFS又は/及び複合体B''、及び(iii)血液由来試料中の共存物質とを分離;
(3)TBゾーンの下流側に位置する、前記工程(2)によって形成された下記[B-1]又は[B-2]の何れかに記載の組合せからなるゾーンを、CZE又はCGEを行わせる細管内の2つのLBゾーンの間に導入する工程、
[B-1] 当該複合体A'を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン、
[B-2] 当該複合体A''を含むゾーン、MESイオン又は/及びグルタミン酸イオンを含むゾーン及び血液由来試料中の共存物質を含むゾーン;
(4)CZE又はCGEによって、当該細管に電圧を印加することによって、当該複合体A'又は当該複合体A''と血液由来試料中の共存物質とを更に分離する工程;
および
(5)分離された当該複合体A'の量又は当該複合体A''の量を測定し、その結果に基づいて分析物の量を求める工程。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2010−276601(P2010−276601A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−97923(P2010−97923)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 掲載年月日:平成21年2月26日 掲載アドレス: http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6W9V−4VPV5HM−6&_user=10&_coverDate=02%2F27%2F2009&_alid=888587510&_rdoc=1&_fmt=high&_orig=search&_cdi=6692&_sort=d&_docanchor=&view=c&_ct=1&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=c539a21d8eaf80fe12a86948901b70ae
【出願人】(000252300)和光純薬工業株式会社 (105)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 掲載年月日:平成21年2月26日 掲載アドレス: http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6W9V−4VPV5HM−6&_user=10&_coverDate=02%2F27%2F2009&_alid=888587510&_rdoc=1&_fmt=high&_orig=search&_cdi=6692&_sort=d&_docanchor=&view=c&_ct=1&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=c539a21d8eaf80fe12a86948901b70ae
【出願人】(000252300)和光純薬工業株式会社 (105)
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