説明

管路付排水側溝とこれを用いた通信ケーブルの敷設工法

【課題】 従来の通信ケーブルは殆ど電話柱や電力柱への共架により行われているが、都市景観を損ない、また共架料金の負担の他作業の危険性を伴うものである。
【解決手段】 排水用の側溝の側面内に縦方向(水流の方向)に貫通する管路を設けた管路付側溝と、またケーブルの通線、分岐等の作業用として排水用側溝の外側面に縦方向にU字型の作業溝を設け、これを閉塞する作業蓋を有する溝付き側溝とを任意に組み合わせて埋設、連結して連続したケーブル管路を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
排水用側溝と通信ケーブル敷設工法に関する。
【背景技術】
【0001】
従来通信ケーブルの敷設は、架空か地下のいずれかで行われており、街路の美観と工法の簡便さから地下架設が望まれる。都市中心部における大量のケーブル敷設の場合は専用またはガス、電気、水道、通信共同溝管路を使用して敷設しているが、少量のケーブル敷設の場合は経済的にも困難であり電話柱や電力柱を借用して共架しているのが現状である。
また排水用側溝に管路を併設したものは未だ無く、また通信ケーブルを側溝に沿わせて敷設する工法も開発されていない。
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
「背景技術」に述べた問題点を解消し、通信ケーブル架設に要するコストの軽減と架設工事の安全性を確保し、あわせて空中共架による都市(街路)景観を損なうことを解消することが課題である。
【発明の効果】
【0003】
本発明は次のような効果がある。
▲1▼空中架設の場合に比較して、単独柱の建設費又は共架の諸費用を軽減することが出来る。
▲2▼架設工事は地上で行われるので柱上作業に比べその安全性が確保され、また作業時開の短縮が図られる。
▲3▼ケーブルが側溝内に敷設されるため街路景観を損なうことはない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
排水用の側溝の側面内に縦方向(水流の方向)に貫通する管路を設けた管路付側溝と、またケーブルの通線、分岐等の作業用として排水用側溝の外側面に縦方向にU字型の作業溝を設け、これを閉塞する作業蓋を有する溝付き側溝とを任意に組み合わせて埋設、連結して連続したケーブル管路を構成する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
実施例に基づきその最良の形態を説明する。
排水用の側溝の側面内に縦方向(水流の方向)に貫通する管路1aを設けた管路付側溝1を作る。
また排水用の側溝の外側面に縦方向にU字型の作業溝2aを設けた溝付き側溝2と作業溝に合わせて作業溝2aを閉塞する作業蓋2bを作る。
管路付側溝1と溝付き側溝2を、溝付き側溝2がケーブル出し入れ、分岐が予想される位置に配置して埋設し、連続したケーブル管路を構成する。
【産業上の利用可能性】
【0006】
本発明は「発明の効果」に述べたような利点があるので、都市周辺、小都市における小規模な通信ケーブルの架設、埋設に利用される可能性は高い。
この管路付側溝は通信ケーブルのみならず一般の各種ケーブル及びガス管、水道管などにも利用範囲は広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】管路付側溝の立体図である。
【図2】溝付き側溝の立体図である。
【図3】連続した管路構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 管路付側溝 1a 管路 2 溝付き側溝 2a作業溝
2b 作業蓋 A 側溝蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排水用の側溝の側面内に縦方向(水流の方向)に貫通する管路を設けた管路付側溝。
【請求項2】
排水用の側溝の側面外側に縦方向(水流の方向)にU字形の溝を設けた溝付き側溝。
【請求項3】
請求項1記載の管路付側溝と請求項2記載の溝付き側溝とを組み合わせて連続配置して構成された管路付側溝。
【請求項4】
請求項3記載の管路付側溝を用いた通信ケーブルの敷設工法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2008−215053(P2008−215053A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−96844(P2007−96844)
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【出願人】(505126676)
【Fターム(参考)】