説明

簡易掃除機

【課題】大きさ形状が特定されず、強度の低い容器がゴミ受容器として使用でき、経済的、衛生的である簡易掃除機の提供。
【解決手段】この課題を解決するため、容器内に、伸縮する素材でできた袋を設置し、袋を膨張させ、その縮小による容器内の外部と接した体積差による気圧差により吸い込みを行う、また、袋は伸縮する素材であり、容器の大きさ形状に対応することができる。また、ペットボトルなどの空き容器が利用できるため、容易にゴミ受容器の交換ができ経済的、衛生的である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除機に関するものであり、ゴミ受容器に設置し、その内部で伸縮性のある袋を膨張、伸縮することによりゴミ受容器内に外部との気圧差を生じさせ、外部からゴミ受容器内に設置したホ−ス、ホ−スに接続されたノズルで吸引するものである。
【背景技術】
【0002】
日常生活において、家庭用電気掃除機はほとんどの家庭に普及している必需品といっても過言ではない。しかしながら、衛生的理由により食卓の上の掃除や、身体についたごみの掃除、また、使用までの煩わしさからちょっとしたゴミの掃除、そして、排気及び騒音による環境的理由から乳児の間近での使用に課題があった。
従来から、この種の問題を解決する発明としては、例えば特許公開2002−360468の真空掃除機がある。この装置は予め真空排気され、内部が真空状態となった真空容器にバルブと吸引部が取り付けられ、バルブの開閉により、容器の中と外の気圧差でゴミを吸引することを可能にしたものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記のような装置の場合、真空ポンプ等により予め容器を真空状態とするため、容器は圧力に耐える容器でなければならないという課題があった。
【0004】
また、吸引口側のバルブの開閉により吸引するため、吸引力の調整によりバルブの開口部分の大きさが変化し、ゴミ詰まりの課題があった。
【0005】
また、吸い込んだゴミを処分するために、ゴミパックを使用すると経済性に課題があり、そのまま容器に受けて排出口からゴミを処分すると、衛生面での課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するための請求項1の発明は、ゴミ受容器内に伸縮性のある袋を設置し、それにパイプを通して空気を送って袋を膨張させることができ、逆止弁により流入口への空気の逆流を止め、パイプにはゴミ受容器外に流量調節弁とそれを操作するレバ−が接続されている。ゴミ受容器の内から外へホ−スが設置され、その先にノズルが設置されている。容器はパイプ及びホ−スを除き密閉している。そのため、袋の収縮によりゴミ受容器内外の気圧差を生じさせ、吸引することを特徴とする。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1の簡易掃除機にエア−ポンプを設置し、より効率的に袋を膨張させることを特徴とする。
【0008】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の簡易掃除機のゴミ受容器がペットボトル、洗剤、シャンプ−、石鹸、油、または、飲料水の使用済み容器であることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1、図2、図3、図4、図5、図6に基づき説明する。
【0009】
図1の3はゴム、シリコンなど伸縮性のある素材でできた袋で、パイプ9からの送風により膨張し、逆止弁4により空気は逆流しないようになっている。流量調節弁5はレバ−6の操作により調節し、流量調節弁5が開いた場合に袋3の空気が外部に抜けるようになっている。接合具10にはパッキン11が設置されており、これによりゴミ受容器2の開口部はホ−ス7とパイプ9を除き密閉されている。膨張した袋3の収縮によりゴミ受容器2の袋を除く内部と外部に気圧差を生じさせ、ノズル8からホ−ス7を通ってゴミをゴミ受容器内へ吸い込むことができる。
【0010】
図2は、図1の簡易掃除機のパイプ9に空気を送るためのエア−ポンプ12を取り付け袋3の膨張を効率化したことを特徴とする簡易掃除機である。エア−ポンプ12は手動でも電動でもよい。
【0011】
図3は、図2のゴミ受容器2がペットボトルであり、取付具10のゴミ受容器2との結合部分がペットボトルキャップ仕様であり、エア−ポンプ12が取付具10とポンプレバ−13との間に設置され、ポンプレバ−13をスプレ−のレバ−の様に引くことにより袋3へ空気を送ることを特徴とする簡易掃除機である。また、取付具10とゴミ受容器2との結合部分は、ゴミ受容器2が洗剤の容器、シャンプ−の容器、石鹸の容器、油の容器、または、飲料水の容器の場合には、そのボトルキャップの仕様とする。
【0012】
図4は、図1、図2、図3のノズル8及びホ−ス7のノズル8との結合側の一部であり、ノズル8が鼻水を吸い取るのに適した簡易掃除機のノズルである。
【0013】
図5は、図1、図2、図3のノズル8及びホ−ス7のノズル8との結合側の一部であり、ノズル8が痰を吸い取るのに適した簡易掃除機のノズルである。
【0012】
図6は、図1、図2、図3のノズル8及びホ−ス7のノズル8との結合側の一部であり、ノズル8が既存の鼻吸器、または、痰取器と結合するのに適した簡易掃除機のノズルである。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、容器自体を密閉して減圧しなくてもよいため、容器の強度をそれほど必要とせず、吸引力の調整を排出する空気の量の調整で行うため、吸引側で開口の大きさを調整する必要がなくゴミ詰まりを減らし、使用済みのペットボトルなどの空き容器の使用によりフィルタ−の購入の必要がなく、また、容器ごとゴミを処分でき、経済的、衛生的である。
【産業上の利用可能性】
【0014】
ペットボトルなど容器のリサイクルの機運の高まり、排気の良好な掃除機のニ−ズがあり、また、本発明は工業的に量産することが可能であり産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】 簡易掃除機の平面図である。
【図2】 エア−ポンプを設置した簡易掃除機の平面図である。
【図3】 ペットボトルをゴミ受容器にし、エア−ポンプを設置した簡易掃除機の平面図である。
【図4】 鼻水用のノズルのホ−スと結合した平面図である。
【図5】 痰取り用のノズルのホ−スと結合した平面図である。
【図6】 結合用ノズルのホ−スと結合した平面図である。
【符号の説明】
【0016】
2 ゴミ受容器
3 袋
4 空気弁
5 空気弁
6 レバ−
7 ホ−ス
8 ノズル
9 パイプ
10 接合具
11 パッキン
12 エア−ポンプ
13 ポンプレバ−

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮する素材でできた袋、袋に空気を送り逆流を防ぐ逆止弁のついたパイプ、袋から空気を抜くための流量調節弁と流量調節弁を調節するためのレバ−及びホ−スとノズルを一体化し、接合具によりゴミ受容器に設置した簡易掃除機。
【請求項2】
請求項1の簡易掃除機であって、袋に空気を送るための手動または電動のポンプ設置を特徴とする簡易掃除機。
【請求項3】
請求項1または請求項2の簡易掃除機であって、ペットボトル、洗剤の容器、シャンプ−の容器、石鹸の容器、油の容器、または、飲料水の容器をゴミ受容器とすることを特徴とする簡易掃除機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2007−98088(P2007−98088A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−320101(P2005−320101)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(505292133)
【Fターム(参考)】