説明

簡易軽量型省エネ露地水耕栽培装置

【課題】苗床パレットの重量を軽減し、作業者の疲労を軽減すると共に機械の動力の軽減そして耐久性を向上する水耕栽培装置を提供する。
【解決手段】植物栽培パネルの構造を変え、本体1と蓋はバンドで止めずに、反転する機械側で保持し、苗の取付け、成長した野菜の取外し時の労力を省き、移動、反転、浸漬の場ではコロ、テコ、クサビの原理を応用して動力を低減し又、耐久性を向上させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物の露地栽培装置の軽量化省エネルギー化安定運転のための改良装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の露地水耕栽培においては、無端チエンを掛け回して栽培用パネルを移動させ反転して液に浸漬するもの、長尺のローラー上を植物栽培用パネルを移動させ片端において上下昇降ケージを設け反転させる装置が提案されていた。
【先行技術文献】
【0003】
特願2010−156655
【0004】
しかし上記の従来型装置では、植物栽培用パネルの重量も重く人手で取り扱うのは困難で、これを多数個搬送するローラーは効率が悪く長期に安定した運転には不向きな欠点があった。
【発明の概要】

【発明が解決しようとしている課題】
【0005】
本発明は、実用化に向けて装置の軽量化、機械三要素のコロ・テコ・クサビを最大限利用して省エネルギーを完成させてた、取り扱い易い露地水耕栽培装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため本発明は、植物栽培用パネルを軽量化し、植物の苗の取り付け、収穫時の取り外し等の作業を、し易くする為パネル固定枠又は固定帯を省きその出入口部の昇降装置、隣接する植物栽培部及び成長促進部そして終端昇降装置及び液浸漬昇降装置等に軽作動の短ローラーを配し、厳選された軽量構造材を用い又パネルの移動に傾斜を利用昇降部にはバランスウエイト用いて軽量省エネルギーを図った。
【発明の効果】
【0007】
上述したように本発明の水耕栽培装置は、苗床パレットの重量を軽減し、作業者の疲労を軽減すると共に機械の動力の軽減そして耐久性を向上する事が出来た。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 本発明の実施形態を示す露地水耕栽培装置の全体正面図及び平面図
【図2】 同装置の昇降部の正面図
【図3】 同装置の植物栽培パネル蓋支え部側面図
【図4】 植物栽培パネルの側断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
本願発明による植物栽培パネルPは本体は1を合成樹脂発泡体に防水及び劣化防止用の塗装を施し、内部に培養液が溜まるスペースを作りその上部には嵌り込み部分を作る。
嵌り込み部分には合成樹脂発泡体に同様の塗装を施して、多数の苗穴及び複数の培養液注入穴を貫通させた蓋2が嵌り込み、オーバーフローさせて培養液を一定量貯える為のかさ上げをした複数の排出穴5が下部に設けられる。
植物栽培パネルが植物栽培路ローラー8上を移動する際軽く動くとともに耐久性の向上を図るため、ステンレス型鋼板枠6を植物栽培パネル本体1下部に嵌り込ませている。
【0010】
図1A出入口昇降装置は植物栽培パネルPを出し入れ為の駆動モーター7によりスプロケット9無端チエーン10を駆動、その一部分にパネルを移動させるローラー11を装備するコンベヤーと植物栽培パネルPを上下させる駆動モーター12ソプロケット13ローラーチエーン14バランスウエイト15が取り付けられる。出入口昇降装置Aに隣接して上段に植物栽培路D、下段に植物成長促進路E、が配置される。上下段とも合成樹脂製短ローラーにて前後に搬送可能とし、又搬送路の巾ガイドとして同様のローラーが装着される。
更に隣接して終端昇降装置Bが配置される。この装置は出入口昇降装置Aと対称の配置に同じ部品で製作され、植物栽培路Dから植物栽培パネルPを隣接した浸漬昇降装置Cへ受け渡し、浸漬が終わった植物栽培パネルPを受け取り、下段の植物成長促進路Eに受け渡す機能を有している。
終端昇降装置Bに隣接して配置される浸漬昇降装置Cは昇降駆動モーター16スプロケット17ローラーチエーン18バランスウエイト19が取り付けられて植物栽培パネルPを上下移動可能とし、パネル回転駆動モーター20スプロケット21無端チエーン22によって、180度回転、反回転及び傾斜を可能としている。
【0011】
以下、上記構成の動作を説明する。出入口昇降装置Aから取入れられた植物栽培パネルPは、コンベヤーによって植物栽培路D上を1ピッチ終端方向へ進み終端昇降装置B上に到達する。次に終端昇降装置BのコンベヤーによってパネルPは浸漬昇降装置Cへと送られ昇降装置26は上昇する途中で植物栽培パネル蓋保持腕23、保持腕作動ローラー24の作用によって蓋2が外れないよう保持した後パネル反転駆動モーター等の作用により、180度回転する。次に昇降装置26下降して浸漬槽25に植物は浸漬する。必要時間後昇降装置は上昇して、180度反転する、ついで下降する途中では、保持腕作動ローラー24の反対方向の動きによってパネル蓋保持腕23は待機位置に戻る。
昇降装置26は定位置より高い決められた位置で停止し、植物栽培パネルPが終端昇降装置B上に移動するよう反転して傾斜状態で止まる。
上記のように移動した後、終端昇降装置Cは下降して植物育成促進路Eの高さで止まりコンベヤーは出入口方向に1ピッチ進んで植物育成促進路から出入口昇降装置に到達する。出入口昇降装置と終端昇降装置はほぼ同時に上昇して植物栽培路の高さで止まり次のサイクルに移行する。栽培が完成していれば、ここで取り出して新しい栽培パネルを入れて次の栽培が始まる事となる。
【符号の説明】
【0012】
A 出入口昇降装置
B 終端昇降装置
C 浸漬昇降装置
D 植物栽培路
E 植物成長促進路
1 植物栽培パネル本体
2 植物栽培パネル蓋
3 苗穴
4 培養液注入穴
5 培養液排出穴
6 ステンレス型鋼板枠
7 パネル出し入れモ−ター
8 植物栽培パネル搬送ローラー
9 スプロケト
10 無端チエーン
11 パネル移動ローラー
12 上下移動モーター
13 スプロケット
14 ローラーチエーン
15 バランスウエイト
16 浸漬昇降駆動モーター
17 スプロケット
18 ローラーチエーン
19 バランスウエイト
20 パネル回転駆動モーター
21 スプロケット
22 無端チエーン
23 パネル蓋保持腕
24 保持腕作動ローラー
25 培養液浸漬槽
26 昇降装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の苗床を取り付けた水耕栽培用パレットをローラーコンベヤー上に並べて、太陽光により生育させながら、間欠に移動させ、前後端に昇降機を配置して上下に運び、エンドレスに移動させる。後端昇降機に隣接した昇降部で培養液槽に反転して浸漬させる一連の装置からなる簡易、軽量、省エネルギー運転を特徴とする露地水耕栽培装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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